JP6146375B2 - 研磨パッドの洗浄方法及びウェーハの研磨方法 - Google Patents

研磨パッドの洗浄方法及びウェーハの研磨方法 Download PDF

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Description

本発明は、研磨パッドの洗浄方法及びウェーハの研磨方法に関する。
一般に、研磨工程において、発泡ポリウレタンパッド等の研磨パッドを使用していくと研磨パッドの発泡内部にスラリー凝集物や、ウェーハから生じる研磨残渣が研磨パッドに蓄積していく。これらの蓄積物が研磨中のウェーハの表面にキズを発生させる要因となっている。そのため、研磨パッドから十分に研磨残渣を除去することができる研磨パッドの洗浄方法が望まれていた。
特許文献1には、ドレス用砥石を付けたコンディショナー装置で研磨残渣等をウェーハの表面から掻き出す洗浄方法が記載されている。また、特許文献2には、高圧の洗浄水を研磨パッドの表面に供給することで、研磨パッドの内部に溜まった研磨残渣等を取り除く洗浄方法が記載されている。従来では、上記のような方法で研磨パッドを洗浄していた。しかし、上記のような従来の研磨パッドの洗浄方法を実施するだけでは洗浄効果が薄いため、研磨パッドから十分に研磨残渣を取り除くことができないという問題があった。
そこで、この問題を解決するために、水酸化ナトリウム水溶液又は水酸化カリウム水溶液から成る洗浄液で8時間以上洗浄する研磨パッドの洗浄方法が考えられた。この方法は、洗浄液として水酸化ナトリウム水溶液や水酸化カリウム水溶液をタンクに入れ、タンクから研磨パッドの表面に洗浄液を供給し、供給した洗浄液を前記タンク内に回収することを繰り返し、研磨機とタンクの間で洗浄液を循環させ続けて研磨パッドから研磨残渣を除去するというものである。
特開2003−181756号公報 特開2010−228058号公報
しかしながら、上述した研磨パッドの洗浄方法では、洗浄液と研磨残渣との反応性が低いために除去率が低く、また洗浄液を循環させることにより洗浄液中に研磨残渣が徐々に溜まり洗浄力が落ちてしまうため、時間がかかるという問題があった。図9に洗浄液として濃度5%の水酸化カリウム水溶液を70L使用し、洗浄液をタンクと装置の間で循環させ、研磨パッドを8時間洗浄する従来の研磨パッドの洗浄方法を用いた場合の、上定盤及び下定盤に貼り付けられた研磨パッドのそれぞれの洗浄前後における研磨残渣量を示した。グラフの縦軸はX線蛍光分析装置を用いて測定した研磨パッド内の研磨残渣量である。この結果から上下定盤の研磨パッドにおける研磨残渣の除去率を平均すると、上述した研磨パッドの洗浄方法を用いた場合の研磨パッド内の研磨残渣の除去率は70Lもの洗浄液や、8時間もの時間を消費した上で、約54%に留まっていることがわかった。
本発明は、上記問題点を鑑みなされたものであって、研磨パッドに溜まった研磨残渣を効率的に除去することができる研磨パッドの洗浄方法及びウェーハの研磨方法を提供することを目的とする。
上記課題を達成するため、本発明は、上下定盤を有するウェーハの両面研磨機において、前記上下定盤に貼り付けられた研磨パッドに洗浄液を供給することによって前記研磨パッドを洗浄する研磨パッドの洗浄方法であって、前記上下定盤に貼り付けられた研磨パッドの内外の周辺部にリング状の密閉部材を配置して上下定盤により挟み込むことによって、前記上下定盤に貼り付けられた研磨パッドと前記密閉部材とにより囲まれた密閉空間を形成し、前記密閉空間に洗浄液を供給することで前記研磨パッドを洗浄する研磨パッドの洗浄方法を提供する。
このような研磨パッドの洗浄方法であれば、洗浄に使用する洗浄液量、洗浄時間、除去率などを総合的に考慮すると、研磨パッドに溜まった研磨残渣を効率的に除去することができる。
このとき、前記洗浄液としては、昇温した有機系アルカリ水溶液を用いることが好ましい。
このような洗浄液であれば、洗浄液と研磨残渣との反応性を向上させ、研磨残渣の除去率をより高めることができる。
またこのとき、前記有機系アルカリ水溶液は、30〜40℃のものを用いることが好ましい。
このような温度のものであれば、研磨パッドのダメージの発生を抑制することができ、十分な研磨残渣の除去率が得られる。
またこのとき、前記有機系アルカリ水溶液は、水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を用いることが好ましい。
水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液であれば、洗浄液と研磨残渣との反応性を向上させ、研磨残渣の除去率をさらに高めることができる。
またこのとき、前記上下定盤の温度は、前記研磨パッドを洗浄する際に、30〜40℃に設定することが好ましい。
前記上下定盤がこのような温度範囲であれば、例えば30〜40℃の洗浄液を供給した場合、前記密閉空間内における洗浄液の温度が保たれ、洗浄液と研磨残渣との反応性が低下することを抑制することができる。
またこのとき、前記研磨パッドの洗浄は、前記洗浄液による洗浄を行った後、前記密閉空間に供給した前記洗浄液を排出し、再び前記密閉空間に洗浄液を供給することで、前記研磨パッドを2〜4回繰り返して洗浄することが好ましい。
このようにすれば、研磨残渣の除去率をさらに高めることができる。
また、本発明によれば、ウェーハを研磨パッドに摺接することで研磨するウェーハの研磨方法であって、上述した研磨パッドの洗浄方法を用いて前記研磨パッドを洗浄する洗浄工程と、前記研磨パッドに研磨剤を供給しつつ前記ウェーハを摺接して研磨する研磨工程を有するウェーハの研磨方法を提供する。
このようにすれば、まず、研磨パッドの洗浄を効率的に行うことができる。例えば、研磨残渣の除去率を向上させたり、洗浄時間や洗浄液量の低減化を図ることができ、コストを抑制することができる。その結果、研磨によるウェーハのキズの発生を低減し、高品質の両面研磨ウェーハを提供することができる。しかも、低コストで提供できる。
本発明の研磨パッドの洗浄方法及びウェーハの研磨方法であれば、研磨パッドに溜まった研磨残渣を効率良く除去することができ、高品質の両面研磨ウェーハを低コストで提供できる。
本発明の研磨パッドの洗浄方法の一例を示すフロー図である。 両面研磨機の一例を示す断面図である。 両面研磨機の一例を示す内部構造図である。 本発明の研磨パッドの洗浄システムの一例を示す全体図である。 密閉部材の一例を示す説明図である。 本発明のウェーハの研磨方法の一例を示すフロー図である。 研磨パッド上の研磨残渣量を測定する場所の一例を示す図である。 本発明の研磨パッドの洗浄方法を用いた場合の洗浄回数と研磨残渣量の相関関係を示すグラフである。 従来の研磨パッドの洗浄方法を用いた場合の洗浄前後における上研磨パッドと下研磨パッドの研磨残渣量の相関関係を示すグラフである。 実施例の洗浄前の研磨パッドの電子顕微鏡写真である。 実施例の洗浄後の研磨パッドの電子顕微鏡写真である。
以下、本発明について実施の形態を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
上述のように、研磨中のウェーハの表面におけるキズの発生を抑制するため、研磨パッドに溜まった研磨残渣を効率良く除去することができる研磨パッドの洗浄方法が求められていた。
そこで本発明者らは、上記課題について鋭意検討を重ねた結果、上下定盤を有するウェーハの両面研磨機において、前記上下定盤に貼り付けられた研磨パッドの内外の周辺部にリング状の密閉部材を配置して上下定盤により挟み込むことによって、前記上下定盤に貼り付けられた研磨パッドと前記密閉部材とにより囲まれた密閉空間を形成し、前記密閉空間に洗浄液を供給することで前記研磨パッドを洗浄することにより、上記課題を達成できることを見出し、本発明を完成させた。
以下、本発明の研磨パッドの洗浄方法及びウェーハの研磨方法について説明する。
まず、本発明の研磨パッドの洗浄方法について説明する。
本発明の研磨パッドの洗浄方法は上下定盤を有するウェーハの両面研磨機で実施する。ここで、洗浄対象である上下定盤を有するウェーハの両面研磨機の一例について、図2、図3を参照して説明する。
図2に示すように、両面研磨機1は上下に相対向して設けられた上定盤2と下定盤3を備えており、上定盤2と下定盤3には、それぞれ上研磨パッド4、下研磨パッド5が貼り付けられている。上定盤2と下定盤3の間の中心部にはサンギヤ6が、周縁部にはインターナルギヤ7が設けられている。
また、図3に示すように、サンギヤ6とインターナルギヤ7の各歯部にはキャリア8の外周歯が噛合しており、ウェーハを研磨する場合には、キャリア8に形成されたウェーハ保持孔9の内部にウェーハWを挿入・保持し、上定盤穴10から研磨スラリーをウェーハWに供給し、上下の定盤を回転させながら上研磨パッド4、及び下研磨パッド5をウェーハWの表裏両面に押し付けるとともに、キャリア8をサンギヤ6とインターナルギヤ7との間で自転公転させることで各ウェーハWの両面を同時に研磨することができる。以上のような両面研磨を繰り返し行うことで、複数のウェーハを両面研磨することができる。
このような両面研磨機を用いて複数のウェーハを繰り返し両面研磨し、上研磨パッド4と下研磨パッド5を長時間使い込むことで、それぞれの研磨パッドに研磨残渣が蓄積し、両面研磨後のウェーハの表面にキズが発生してしまう。そのため、研磨パッドの洗浄を実施する必要がある。
次に、上記のウェーハの両面研磨に使用した研磨パッドを洗浄するための洗浄システムの一例を図4に示す。図4の洗浄システム11は、両面研磨機1に対し、研磨パッドを洗浄するための洗浄液13を入れるタンク12と、タンク12内に設けられ、洗浄液13を加熱するためのヒーター17と、洗浄液13を両面研磨機1に供給するためのスラリー供給ライン19を具備する。そして、このような洗浄システム11を用いた本発明の研磨パッドの洗浄方法の一例を図1に示す。
まず、タンク12内に研磨パッドを洗浄するための洗浄液13を入れる(図1のS101)。そして、この洗浄液13を供給する前に、両面研磨機1において、上定盤2と下定盤3に貼り付けられた上研磨パッド4と下研磨パッド5の内外の周辺部に、内周部の密閉部材14と外周部の密閉部材15を配置し、内周部の密閉部材14及び外周部の密閉部材15を上定盤2と下定盤3により挟み込む。これにより上研磨パッド4と下研磨パッド5、及び内周部の密閉部材14と外周部の密閉部材15により囲まれた密閉空間16を形成する(図1のS102)。そして、タンク12内の洗浄液13を密閉空間16に供給する(図1のS103)。このようにすることで、少ない洗浄液量でも密閉空間16に供給された洗浄液13が上研磨パッド4と下研磨パッド5に接触した状態を作り出すことができ、研磨残渣と効率良く反応させ、それによって上研磨パッド4と下研磨パッド5から研磨残渣を除去することができる。
なお、図4では、洗浄液13を密閉空間16に供給する経路の一例として、洗浄液13をタンク12からスラリー供給ライン19を通し、上定盤穴10から密閉空間16に供給する経路を挙げた。このような経路で洗浄を実施するのであれば、スラリー供給ライン19に流すものを研磨剤から洗浄液13に交換するだけで、洗浄を実施することができる。そのため、新たに研磨パッドを洗浄する機構を用意する必要がほとんどなく安価に本発明を実施することができる。
ここで、本発明では洗浄液13として、強塩基性を示す有機系アルカリ水溶液を使用することが好ましく、より好ましくは水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液である。水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液であれば、研磨残渣を溶解できるほどの強塩基性を示すため、研磨パッドから除去した研磨残渣が研磨パッドへ再付着することを防ぐことができ、研磨残渣の除去率を高めることができる。
また、タンク内に入れる有機系アルカリ水溶液の濃度は5〜10wt%が好ましい。5wt%以上であれば十分な研磨残渣の除去率が得られ、10wt%以下であれば研磨パッドのダメージの発生を抑制することができる。
また、洗浄液の温度は限定されないが、タンク12内にヒーター17を設け、ヒーター17を使用して洗浄液13を加熱することにより、洗浄液13を昇温することが好ましく、より好ましくは洗浄液13の温度を30〜40℃に制御することができる。昇温した洗浄液13を用いることで、洗浄液13と研磨残渣との反応性をさらに向上させ、研磨残渣の除去率をより一層高めることができる。洗浄液13の温度が30℃以上であれば十分な研磨残渣の除去率が得られ、40℃以下であれば研磨パッドのダメージの発生を抑制することができる。
内周部の密閉部材14及び外周部の密閉部材15としては、リング状のものを使用する。リング状の密閉部材としては、上定盤2と下定盤3により挟み込むことによって上研磨パッド4と下研磨パッド5、及び内周部の密閉部材14と外周部の密閉部材15により囲まれた密閉空間16を形成するものであれば特に制限されない。
内周部の密閉部材14及び外周部の密閉部材15の厚さは、1〜2mmが好ましい。1mm以上であれば、より確実に、上研磨パッド4及び下研磨パッド5が密着するのを防止でき、洗浄液13が行き渡らない領域が生じてしまうのを防ぐことができる。また、2mm以下であれば、洗浄のために密閉空間16内に供給する洗浄液13の消費量を低減することができる。
外周部の密閉部材15は、図5に示すように、脱着可能な密閉部材18を有するものであることが好ましい。このような密閉部材であれば、密閉空間16に供給した洗浄液13に研磨残渣が溜まった際に、外周部の密閉部材15のうち、脱着可能な密閉部材18を取り外すことにより密閉空間16から洗浄液13を簡便に排出することができる。そして、脱着可能な密閉部材18を再度配置すれば、再度密閉空間16を形成して、再びタンク12から密閉空間16に洗浄液13を供給することができる。なお、当然、脱着可能な密閉部材18を設けず、内周部の密閉部材14や外周部の密閉部材15を外すことによって洗浄に用いた洗浄液13を両面研磨機1から排出することもできる。
また、研磨パッドを洗浄する際には、上定盤2及び下定盤3の温度を30〜40℃に設定することが好ましい。上下定盤がこのような温度に設定されていれば、密閉空間16内の洗浄液13の温度が上記温度で維持され、洗浄液13と研磨残渣との反応性の低下を抑制することができる。なお、上定盤2及び下定盤3の温度制御方法は特に限定されず、適宜決定することができる。
本発明の研磨パッドの洗浄方法では、密閉空間16に洗浄液13を供給する。このような研磨パッドの洗浄方法であれば、前述したように、密閉空間16内に洗浄液13が溜まった状態ができ、洗浄液13を循環させることなく上研磨パッド4及び下研磨パッド5と洗浄液13とが接触した状態を維持することができる。また、洗浄液13を循環させる必要がないので、循環させる従来法の場合のように研磨機内部の汚れが研磨残渣の除去率に影響を与えてしまうのを防ぐことができる。
洗浄液13を密閉空間16に供給した後は、洗浄液13と研磨残渣とが反応するのを待つことが好ましい。反応時間は特に限定されないが、例えば、30分から2時間が好ましい。30分より長ければ、十分に研磨残渣を除去できる。また、2時間未満であれば、密閉空間16内の洗浄液13に研磨残渣が溜まって除去効果が低下してしまうのを抑制でき、洗浄時間が必要以上に長くなるのを防ぐことができる。
また、本発明の研磨パッドの洗浄方法では、洗浄液13による洗浄を行った後、密閉空間16に供給した洗浄液13を排出し、再びタンク12から密閉空間16に洗浄液13を供給して繰り返し洗浄するのが好ましく、特に2〜4回繰り返し洗浄することが好ましい。2回以上繰り返すことで、従来技術を上回る除去率をより確実に得られる。また、4回も繰り返せば十分に研磨残渣を除去できる。コストや時間等に応じて、繰り返しの回数はその都度決めることができる。
洗浄が完了した後は、流水で上研磨パッド4及び下研磨パッド5に残った洗浄液13をすすぐことが好ましい。流水によるすすぎを行えば、上研磨パッド4及び下研磨パッド5に残った洗浄液13が研磨するウェーハに悪影響を与えることを抑制することができる。
このような研磨パッドの洗浄方法であれば、より少ない洗浄液量で研磨パッドに溜まった研磨残渣と短時間で効率良く反応させることができ、除去率の向上を図ることができる。
以下、本発明のウェーハの研磨方法について説明する。
ウェーハを研磨パッドに摺接することで研磨する場合において、本発明の洗浄方法を用いて研磨パッドを洗浄する洗浄工程と、前記研磨パッドに研磨剤を供給しつつ前記ウェーハを摺接して研磨する研磨工程を有することで、本発明のウェーハの研磨方法とすることができる。図6に本発明の研磨パッドの洗浄方法の一例を示す。
まず、洗浄対象の研磨パッドを用意する(図6のS201)。ここでは、上記したように複数のウェーハを両面研磨機で繰り返し両面研磨することによって用意する。このように、上研磨パッド4と下研磨パッド5を長時間使い込むことで、それぞれの研磨パッドに研磨残渣が蓄積し、両面研磨後のウェーハの表面にキズが発生してしまう。そこで、研磨残渣を除去するために洗浄工程を行う。
洗浄工程において、本発明の研磨パッドの洗浄方法を実施する。まず、洗浄液13をタンク12内に入れる。また、洗浄液13を両面研磨機1に供給する前に、上定盤2と下定盤3に貼り付けられた上研磨パッド4と下研磨パッド5の内外の周辺部に、内周部の密閉部材14と外周部の密閉部材15を配置し、内周部の密閉部材14及び外周部の密閉部材15を上定盤2と下定盤3により挟み込むことによって上研磨パッド4と下研磨パッド5、及び内周部の密閉部材14と外周部の密閉部材15により囲まれた密閉空間16を形成する。その後、タンク12内の洗浄液13を密閉空間16に供給することにより洗浄を行う(図6のS202)。
このようにすれば、前述したように、循環洗浄する従来法よりも洗浄液13の消費量を低減することができるため、洗浄コストを抑えることができる。また、図4に示すような経路で洗浄を実施するのであれば、研磨剤を洗浄液に交換するだけで、上記のように洗浄を実施することができる。そのため、新たに研磨パッドを洗浄する機構を用いて研磨パッドを洗浄する必要がほとんどなく安価に本発明を実施することができる。また、上記手順を繰り返して洗浄することで、より一層研磨残渣の除去率を高めることができる。
次に、洗浄後の研磨パッドにウェーハを摺接して研磨する研磨工程を行う(図6のS203)。ここでは、洗浄後の上研磨パッド4及び下研磨パッド5にウェーハを摺接して両面研磨する。
上記洗浄工程で洗浄した後の研磨パッドであれば、従来の洗浄方法では除去しきれなかった研磨残渣を十分に除去することができているため、洗浄後の研磨パッドに残った研磨残渣によるウェーハの表面のキズの発生をより一層抑制することができる。
このように洗浄工程において、高い除去率で研磨パッドから研磨残渣を除去でき、その結果、その後の研磨工程で高品質のウェーハを得ることができる。しかも、洗浄液の消費量を低減することができ、短時間で実施することができるので、その結果コストを抑えることができ、安価な両面研磨ウェーハを提供することができる。
以下、本発明の実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例)
図4に示すような洗浄システムを用いて、図1、図6に示す本発明の研磨パッドの洗浄方法及びウェーハの研磨方法に従って、研磨パッドの洗浄及びウェーハの研磨を行った。すなわち、両面研磨に使用した両面研磨機の研磨パッドを洗浄し、その後に両面研磨を行った。
本実施例では、まず、両面研磨機を用意し、ウェーハに両面研磨を施すことにより、洗浄対象の研磨パッドを用意した。研磨パッドとして発泡ポリウレタンパッド(JH RHODES社製のLP−57)を使用した。この研磨パッドを4ウェイ式の両面研磨機の上下定盤にそれぞれ貼り付けた。そして複数の直径300mmのシリコンウェーハを研磨することにより、研磨パッドに研磨残渣を蓄積させた。
スラリーはKOHアルカリベースのコロイダルシリカ(フジミ社製のGLANZOX2100)を用い、ウェーハを保持するキャリアは母材がチタンで、インサート材がアラミド樹脂のものを用いた。
ここで、洗浄前に、研磨パッドに蓄積された研磨残渣の量を測定した。シリコンウェーハを研磨した際の研磨残渣は、主にシリカであるため、Siを定量化することにより研磨パッド内の研磨残渣量を測定した。測定には堀場製作所のX線蛍光分析装置MESA−630を使用した。測定モードはAlloy LE FPで、測定時間は60秒に設定した。測定された蛍光X線スペクトルからSi−Kα線を含む1.6−1.9eVの範囲の信号量を積分して得られる値を研磨残渣量とした。
研磨残渣量の測定箇所は、図7の矢印で示すように、上研磨パッド及び下研磨パッド上の外周と内周から等距離にある円上の各々3箇所とし、上研磨パッド及び下研磨パッドについてこれらの箇所で測定した研磨残渣量の値の平均値をとった。
上記のようにして研磨残渣量を測定した研磨パッドに本発明の研磨パッドの洗浄方法を実施した。洗浄液としては、水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を使用した。タンク内に濃度5%の水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を入れ、温度を35℃にした。また、研磨パッドを洗浄する際には、上下定盤の温度を35℃に設定した。密閉部材としては、厚さ1mmのリング状の研磨パッドの切れ端を使用し、外周部の密閉部材としては、幅が3cmの脱着可能な密閉部材を2箇所有するものを使用した。そして、密閉部材を上定盤及び下定盤で挟み込むことにより、上研磨パッド及び下研磨パッドと前記密閉部材とにより囲まれた密閉空間を形成し、前記密閉空間に3Lの洗浄液を供給した。反応の待ち時間は1時間とし、その後、脱着可能な密閉部材を取り外すことにより、密閉空間内の洗浄液を排出した。このような洗浄を3回繰り返した。なお、洗浄ごとに研磨残渣量の測定を行った。図8に洗浄回数と研磨残渣量の相関関係を評価したグラフを示す。
その結果、図8に示すように、研磨パッド内の研磨残渣量は洗浄を繰り返すごとに段階的に減少した。また、3回繰り返し洗浄を行った後の研磨パッド内の研磨残渣の除去率は87%、洗浄の総時間は3時間、洗浄液の総消費量は9Lとなった。また、図10及び図11に示すように、洗浄前及び洗浄後の研磨パッドを電子顕微鏡で観察したところ、図10に矢印で示すような研磨パッドに蓄積されていた研磨残渣が、洗浄後には除去できていることが確認できた(図11)。
このように、本発明の研磨パッドの洗浄方法により、従来技術の洗浄方法を用いた場合(図9)よりも最終的に短時間で、洗浄液の消費量を低減しつつ、高除去率で研磨残渣を除去することができた。また、実施例と同程度の量の研磨残渣が蓄積された研磨パッドを従来法で洗浄して比較したが、やはり本発明の研磨パッドの洗浄方法の方が効率良く洗浄できた。
また、本発明の研磨パッドの洗浄方法により洗浄した後の研磨パッドを用いた両面研磨機にて、研磨条件を洗浄工程前と同様にし、ウェーハの両面研磨を行ったところ、研磨パッドに蓄積された研磨残渣によるウェーハの表面のキズの発生が抑制され、高品質のウェーハが得られた。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…両面研磨機、 2…上定盤、 3…下定盤、 4…上研磨パッド、
5…下研磨パッド、 6…サンギヤ、 7…インターナルギヤ、 8…キャリア、
9…ウェーハ保持孔、 10…上定盤穴、 11…洗浄システム、 12…タンク、
13…洗浄液、 14…内周部の密閉部材、 15…外周部の密閉部材、
16…密閉空間、 17…ヒーター、 18…脱着可能な密閉部材、
19…スラリー供給ライン、 W…ウェーハ。

Claims (7)

  1. 上下定盤を有するウェーハの両面研磨機において、前記上下定盤に貼り付けられた研磨パッドに洗浄液を供給することによって前記研磨パッドを洗浄する研磨パッドの洗浄方法であって、
    前記上下定盤に貼り付けられた研磨パッドの内外の周辺部にリング状の密閉部材を配置して上下定盤により挟み込むことによって、前記上下定盤に貼り付けられた研磨パッドと前記密閉部材とにより囲まれた密閉空間を形成し、前記密閉空間に洗浄液を供給することで前記研磨パッドを洗浄することを特徴とする研磨パッドの洗浄方法。
  2. 前記洗浄液としては、昇温した有機系アルカリ水溶液を用いることを特徴とする請求項1に記載の研磨パッドの洗浄方法。
  3. 前記有機系アルカリ水溶液は、30〜40℃のものを用いることを特徴とする請求項2に記載の研磨パッドの洗浄方法。
  4. 前記有機系アルカリ水溶液は、水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を用いることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の研磨パッドの洗浄方法。
  5. 前記上下定盤の温度は、前記研磨パッドを洗浄する際に、30〜40℃に設定することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の研磨パッドの洗浄方法。
  6. 前記研磨パッドの洗浄は、前記洗浄液による洗浄を行った後、前記密閉空間に供給した前記洗浄液を排出し、再び前記密閉空間に洗浄液を供給することで、前記研磨パッドを2〜4回繰り返して洗浄することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の研磨パッドの洗浄方法。
  7. ウェーハを研磨パッドに摺接することで研磨するウェーハの研磨方法であって、
    請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の研磨パッドの洗浄方法を用いて前記研磨パッドを洗浄する洗浄工程と、前記研磨パッドに研磨剤を供給しつつ前記ウェーハを摺接して研磨する研磨工程を有することを特徴とするウェーハの研磨方法。
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