JP6144515B2 - ホール素子駆動回路 - Google Patents

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本発明は、ホール素子駆動回路に関し、より詳細には、ホール素子のコモン電圧に対して、任意の電圧で制御することができるホール素子駆動回路に関する。
従来から磁界の強度を検出する磁気センサの一つとして、ホール効果を用いて磁界の強度を検出するホール素子を有する磁気センサが一般に知られている。このホール効果とは、磁界中を移動する電子又は正孔が、磁界の方向と電子又は正孔の移動方向とのそれぞれに対して垂直方向に働く力を受けることによって、電圧が生じる現象である。
電子又は正孔の移動方向に対応する2つの入出力端子(電流入出力端子対)間に電流を流すことで、電子又は正孔の移動方向と直交する方向の他の2つの端子(電圧出力端子対)間に、印加された磁界に応じた電位差を出力する。この電圧出力端子対間に出力される電位差は、印加された磁界の磁束密度に比例し、理想的には磁束密度がゼロである時にゼロである。しかしながら、ホール素子の製造プロセスのバラツキなどにより磁束密度がゼロであっても、電圧出力端子対間に出力される電位差がゼロにならず、電位差にいわゆるオフセット電圧が生じることが多い。
このオフセット電圧を除去する方法としては、スピニングカレント法が一般的に用いられている。この方法では、ホール素子の電流入出力端子対と電圧出力端子対とを交互に切り替える。これにより、電流入出力端子対と電圧出力端子対とを交互に切り替える前後のオフセット電圧を逆相の関係にして、オフセット電圧を除去する。
つまり、外部の偏移磁場を電気的信号として取り出す磁電変換素子としてホール素子は良く知られ、ホール素子に対して電流を印加することで、ホール起電力を得ることができる。モノリシック構成されたホール素子は形状が様々有るが、主としてスピニングカレント法を適用することが可能な、いわゆる、対称型ホール素子がある。
図1は、従来の対称型ホール素子の構成を説明するための図で、図中符号10はホール素子の感磁部、11,12は電流入出力端子、13,14はホール電圧出力端子を示している。ここで、対称型ホール素子とは、矩形の形状若しくは略十字型の形状を有する感磁部10の4隅又は4辺の各々に対向して設けられる電流入出力端子11,12(C,C)とホール電圧出力端子13,14(S,S)とを備え、かつ、電流入出力端子11,12とホール電圧出力端子13,14の位置を互いに交換してもその幾何学的形状が同一となる形状のホール素子を意味し、換言すれば、その全体の形状がその中心の周りで4回対称性を有するホール素子を意味している。この他にも、対称型ホール素子としては、その形状を十字型とした構成の素子が知られている。
図2は、従来の十字型形状のホール素子の構成を説明するための図で、図中符号20はホール素子の感磁部、21,22は電流入出力端子、23,24はホール電圧出力端子を示している。十字型の感磁部20の4つの凸部の各々には、ホール素子の電流入出力端子21,22(C,C)及び、ホール電圧出力端子23,24(S,S)が、互いに対向して位置するように設けられている。
ホール素子の駆動方法として、一般的に定電流による駆動(以下、定電流駆動という)若しくは定電圧による駆動(以下、定電圧駆動という)がある。駆動方法の選択は、ホール起電力の電気的特性によって選択され、ホール素子の組成によって異なる。
これらの駆動方法から得られるホール起電力は、外的要因である電源電圧や環境温度、応力に対して一定であることが望まれる。
従来、モノリシック構成されたホール素子はP型シリコン基板上に形成させたN型ホール素子が用いられ、駆動する際は定電流駆動を用いることが多い。
図3は、従来の定電圧駆動方式を説明するための図で、図4(a),(b)は、従来の定電流駆動方式を説明するための図である。なお、図3において、HINP,HINNの電圧は、ホール素子抵抗、温度によらず一定である。また、図4(a)において、HINNは、ホール素子抵抗、ホールバイアス電流により変化し、一定ではない。また、図4(b)において、HINNは、ホール素子抵抗、ホールバイアス電流により変化し、一定ではない。以降、定電流駆動方式において電流源が接続されるホール素子の端子を電流入力端子、電流入力端子に対向する端子を駆動電圧端子と呼ぶ。図4(a)においては、HINPが駆動電圧端子であり、HINNが電流入力端子である。図4(b)においては、HINPが駆動電圧端子であり、HINNが電流入力端子である。
ホール起電力の特性は、図3に示す定電圧駆動に比べて、図4(a),(b)に示す定電流駆動の方が環境温度に対し、特性変動が小さいという特徴を有している。
各々のホール素子駆動方法から得られる特性の違いを以下に説明する。
まず、外部の偏移磁場をBIN、ホール素子駆動電流をI、ホール定数をRH、ホール素子の実効厚みをtとすると、一般的に定電流駆動におけるホール起電力VH(I)はRH/t×I×BINのように定義される。磁電変換素子としての特性は、RH/tとIによって決まることが分かり、RH/tが温度係数を持つため、ホール素子の組成に依存して温特特性が決まる。
次に、外部の偏移磁場をBIN、ホール素子駆動電圧をV、ホール素子移動度μ、ホール素子長さをL、ホール素子幅をWとすると、一般的に定電圧駆動におけるホール起電力VH(V)はμ×W/L×V×BINのように定義される。磁電変換素子としての特性は、μとW/LとVによって決まることが分かり、μが温度係数を持つためホール素子の組成に依存して温度特性が決まる。
RH/tの温度係数の方がμの温度係数よりも10倍程度であり、実際の使用においては環境温度の変動に対しても一定の特性を示すように、温度特性が小さいため定電流駆動が用いられることが多い。
図3に示すように、ホール素子を定電圧駆動する際は、電源電圧やレギュレータ電圧及び生成したリファレンス電圧を基準として駆動されるため、環境温度に対し、定電圧駆動の場合において電源電圧を基準としてホール素子のコモン電圧は一定となる。
ここでホール素子のコモン電圧とは、ホール起電力を取り出す出力電圧のコモン電圧であり、または、ホール素子駆動電流もしくはホール素子駆動電圧を印加する電流入出力端子対の電圧のコモン電圧を示している。
また、図4(a),(b)に示すように、定電流駆動の場合においては、駆動端子電圧を基準としてホール素子のコモン電圧は変動する。駆動端子電圧をVDD、ホール素子駆動電流をI、ホール素子抵抗をRとすると、ホール素子のコモン電圧VCOMは、VCOM=VDD−I×R/2となり、コモン電圧はホール素子抵抗R及び駆動電流Iの絶対量に応じて大きく変動し、ホール起電力は、ホール素子のコモン電圧を基準としてホール電圧出力端子の各々に+VH/2と−VH/2として出力される。
また、例えば、特許文献1に記載ものは、定電流駆動方式によるホール素子駆動回路に関するもので、ホール素子の電流入出力端子間の電圧を検出し、その電圧をホール素子の抵抗の磁場依存性に反比例するよう増幅した信号をホール素子の定電流駆動回路の基準信号の一部として帰還させるようにしたものである。
また、特許文献2に記載のものは、磁気ホールセンサの回路構成を示すもので、応力により抵抗値が変動する効果(ピエゾ抵抗効果)を用い、磁気ホールセンサの磁気感度が一定となるように構成したものである。
特開平9−230015号公報 米国特許出願公開第2007/0018655号明細書
R.S.Popovic著、「Hall effect devices Second Edition」、(英国)、第2版、Inst of Physics Publishing Ltd、2004年4月2日、p.19−20
ホール素子を定電流駆動した場合において、ホール起電力の温度特性は、RH/tで決まるが、特にホール素子の実効厚みtは駆動電流及びホール素子抵抗に依存することは非特許文献1でも良く知られ、ホール素子駆動電流をI、ホール素子抵抗をRとすると実効的なホール素子厚みtはホール素子の電流入出力端子両端の平均電圧VAVE=I×R/2を用いて算出できることは良く知られる。それは、P型シリコン基板上に形成させたN型ホール素子はPN接合部において空乏層化することでアイソレーションされているためである。
また、ホール素子抵抗Rは環境温度で大きく変化するため、空乏層幅が変動し、実効的なホール素子厚みtの変動が加わっていることを意味しており、ホール起電力の温度特性も変化する。これはさらにホール素子駆動電流値の選択や、ホール素子の組成の選択に制約があることを意味する。
上述したように、実際に使用される際にはホール素子の温度特性は小さいものが求められるが、ホール素子のコモン電圧が変化する事により温度特性の変化が大きくなる。
上述した特許文献1,2及び非特許文献1には、本発明のように、定電流駆動におけるホール起電力に対して、ホール出力電圧のコモン電圧を制御することについては何ら記載されていない。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、定電流駆動におけるホール起電力に対して、ホール出力電圧のコモン電圧を制御することで、ホール素子の実効厚みを制御可能とし、ホール出力電圧を受ける回路の入力信号動作電圧による回路構成の制約や設計時の制約を緩和するようにしたホール素子駆動回路を提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、ホール素子を電流駆動するホール素子駆動回路において、前記ホール素子(30)のコモン電圧を検出する検出手段(32)と、該検出手段(32)で検出された前記コモン電圧を所定の値になるように制御する制御手段(34)とを備え、前記検出手段が、前記ホール素子(30)のコモン電圧を検出するホール素子出力コモン電圧検出回路(32)で、前記制御手段が、前記ホール素子出力コモン電圧検出回路(32)で検出された前記コモン電圧を所定の値になるように制御するホール素子駆動電圧生成回路(34)であり、前記ホール素子(30)に一定電流(I)で供給するホール素子バイアス電流源(31)と、前記ホール素子出力コモン電圧検出回路(32)で検出された前記コモン電圧を基準電圧と比較して誤差信号を得るコモン電圧比較回路(33)とをさらに備え、前記ホール素子出力コモン電圧検出回路(32)が、前記ホール素子(30)の出力端子の各出力電圧に基づいて前記コモン電圧を検出し、前記ホール素子駆動電圧生成回路(34)が、前記コモン電圧比較回路(33)による比較結果に基づいて前記ホール素子(30)の前記駆動電圧端子に印加する電圧を生成することを特徴とする。(図5,図6;実施形態1,2)
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記制御手段(34)が、前記ホール素子(30)の駆動電圧端子を制御することを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記駆動電圧端子が、前記ホール素子(30)に駆動電流を注入する電流入力端子と対向する端子であることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1,2又は3に記載の発明において、前記コモン電圧が、前記ホール素子(30)の出力端子の各出力電圧のコモン電圧であることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、前記コモン電圧が、前記駆動電圧端子の電圧と前記ホール素子(30)に駆動電流を注入する電流入力端子の電圧のコモン電圧であることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明において、前記制御手段が、前記ホール素子(30)と電源端子間に設けられていることを特徴とする。(図5;実施形態1)
また、請求項7に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明において、前記制御手段が、前記ホール素子(30)と前記電源端子の接地端子間に設けられていることを特徴とする。(図6;実施形態2
本発明によれば、ホール起電力を取り出すホール出力電圧のコモン電圧を制御することで、ホール出力電圧を受け信号を増幅するオペアンプなどの回路にとって、入力信号の動作点が制御されることとなり、広い入力電圧範囲を許容する回路構成の選択及び回路設計を行う必要がなくなり、消費電流の削減や回路規模の縮小が期待される。
また、定電流駆動でありながら、従来技術と異なり、ホール駆動電圧をコントロールすることで、定電圧駆動と同様にホール素子のコモン電圧を一定とすることができ、ホール出力電圧を受ける回路の入力信号動作電圧による回路構成の制約や設計時の制約を緩和でき、消費電流の削減や回路規模の縮小が期待される。
また、ホール素子の実効厚みを一定とでき、ホール素子の温度特性を小さくできる。
従来の対称型ホール素子の構成を説明するための図である。 従来の十字型形状のホール素子の構成を説明するための図である。 従来の定電圧駆動方式を説明するための図である。 (a),(b)は、従来の定電流駆動方式を説明するための図である。 本発明に係るホール素子駆動回路の実施形態1を説明するための構成図である。 本発明に係るホール素子駆動回路の実施形態2を説明するための構成図である。 本発明に係るホール素子駆動回路の実施例1を説明するための構成図である。 本発明に係るホール素子駆動回路の実施例2を説明するための構成図である。 本発明に係るホール素子駆動回路の実施例3を説明するための構成図である。 本発明に係るホール素子駆動回路の実施例4を説明するための構成図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
[実施形態1]
図5は、本発明に係るホール素子駆動回路の実施形態1を説明するための構成図で、図中符号30はホール素子、31はホール素子バイアス電流源、32はホール素子出力コモン電圧検出回路、33はコモン電圧比較回路、34はホール素子駆動電圧生成回路を示している。なお、HINP,HINNは、ホール素子抵抗、温度、ホールバイアス電流により変化するが、そのコモン電圧は一定である。
本実施形態1のホール素子の駆動回路は、ホール素子を電流駆動するホール素子駆動回路で、ホール素子30のコモン電圧を検出する検出手段32と、この検出手段32で検出されたコモン電圧を所定の値になるように制御する制御手段34とを備えている。
また、制御手段34は、ホール素子30の駆動電圧端子を制御するもので、ホール素子30と電源端子間に設けられている。また、駆動電圧端子は、ホール素子30に駆動電流を注入する端子と対向する端子である。また、コモン電圧は、ホール素子30の出力端子の各出力電圧のコモン電圧である。また、コモン電圧は、駆動電圧端子の電圧とホール素子30に駆動電流を注入する端子の電圧のコモン電圧である。
また、検出手段は、ホール素子30のコモン電圧を検出するホール素子出力コモン電圧検出回路32で、制御手段は、ホール素子出力コモン電圧検出回路32で検出されたコモン電圧を所定の値になるように制御するホール素子駆動電圧生成回路34である。
また、ホール素子30に一定電流Iで供給するホール素子バイアス電流源31と、ホール素子出力コモン電圧検出回路32で検出されたコモン電圧を基準電圧と比較して誤差信号を得るコモン電圧比較回路33とをさらに備えている。
また、ホール素子出力コモン電圧検出回路32は、ホール素子30の出力端子の各出力電圧又は駆動電圧端子の電圧及び前記ホール素子30に駆動電流を注入する端子の電圧に基づいてコモン電圧を検出し、ホール素子駆動電圧生成回路34は、コモン電圧比較回路33による比較結果に基づいてホール素子30の電源端子に印加する電圧を生成するものである。
ホール素子30を定電流で駆動するための電流源が接続される端子をHINN、HINNと対向する駆動電圧端子をHINP、起電力を取り出す出力端子をVP(P側)、VN(N側)という(図2及び図4参照)。HINN端子とGND(接地)端子間にホール素子バイアス電流源31を接続し、ホール素子30を一定電流Iで駆動する。ホール素子30のコモン電圧を検出するための電圧VCP及びVCNをホール素子30から取り出し(ホール素子30の駆動電圧端子HINP及びHINN、もしくは出力端子電圧VP及びVNをVCP及びVCNとして取り出す)、ホール素子出力コモン電圧検出回路32に入力する。ホール素子出力コモン電圧検出回路32では、VCP及びVCNからホール素子出力電圧のコモン電圧を算出し、Vcomとして出力する。
コモン電圧比較回路33は、Vcomと外部レファレンス電圧Vrefを比較し、その誤差を増幅してVctrlとして出力する。ホール素子30と電源もしくはレギュレート電圧間に設置されたホール素子駆動電圧生成回路34は、Vctrl信号を受け、駆動電圧端子HINPをコントロールすることでホール素子30のコモン電圧をコントロールする。このコモン電圧をコントロールするホール素子30と、ホール素子出力コモン電圧検出回路32と、コモン電圧比較回路33と、ホール素子駆動電圧生成回路34とで構成されるループが負帰還構成であり、コモン電圧Vcomが基準となる外部レファレンス電圧Vrefと一致するように動作する。
[実施形態2]
図6は、本発明に係るホール素子駆動回路の実施形態2を説明するための構成図で、図5と同じ機能を有する構成要素には同一の符号を付してある。なお、HINP,HINNは、ホール素子抵抗、温度、ホールバイアス電流により変化するが、そのコモン電圧は一定である。
本実施形態2のホール素子駆動回路は、制御手段が、ホール素子30と電源端子の接地端子間に設けられており、つまり、図5に示したホール素子駆動回路において、ホール素子30を定電流で駆動するホール素子バイアス電流源31をホール素子30と電源間に設置し、ホール素子駆動電圧生成回路34をホール素子30とGND間に設置したものである。
以下に、各実施例について具体的に説明する。
図7は、本発明に係るホール素子駆動回路の実施例1を説明するための構成図で、図中符号35は、ホール出力電圧増幅用回路で、図5と同じ機能を有する構成要素には同一の符号を付してある。なお、本実施例1は、図5に示した実施形態1における具体的な実施例(その1)を示している。
ホール素子出力コモン電圧検出回路32は、ホール素子30の出力端子の各出力電圧又は駆動電圧端子の電圧及びホール素子30に駆動電流を注入する端子の電圧がそれぞれ入力される第1及び第2のトランジスタNMOS6,NMOS7と、この第1及び第2のトランジスタNMOS6,NMOS7に流れる各電流を加算する加算部とを備えている。
また、コモン電圧比較回路33は、基準電圧を基準電流に変換する電圧電流変換部NMOS5,R5と、基準電流とコモン電圧が変換された電流とを比較する電流比較部(Vctrl端子)とを備えている。
また、ホール素子駆動電圧生成回路34は、電流比較部からの制御電圧が入力され、ホール素子30の駆動電圧端子に接続される第3のトランジスタPMOS3を備えている。
ホール素子30は、等価回路として4つの抵抗で構成されるホイートストンブリッジ回路で表示している。ホール素子バイアス電流源31をHINN端子とGND(接地)端子間に設置し、ホール素子30を一定電流Iで駆動する。
本実施例1では、ホール出力電圧であるVP及びVNをVCP,VCNとして利用し、ホール素子出力コモン電圧検出回路32に入力している。
ホール素子出力コモン電圧検出回路32は、VCP及びVCNをゲートに入力されたNMOS6及びNMOS7と、NMOS6及びNMOS7のソースとGND間に挿入された抵抗R6及びR7によってVCP電圧とVCN電圧を電流IPとINに変換している。ここでNMOS6及びNMOS7を同一サイズ、R6とR7を同一抵抗値とすることでVCP−IP間の電圧電流変換率α6とVCN−IN間の電圧電流変換率α7を同一としている。抵抗R6,R7の抵抗値は、ゼロ以上のいくつでもよい。NMOS6及びNMOS7のドレインを接続することでSUM端子にIP+INとなる加算電流Isumを生成している。(ここでは簡単のためNMOSのVth=0としている。Vth=0でない場合はIP=α6×VCPではなくIP=α6×(VCP−Vth)となる)
コモン電圧比較回路33では、外部リファレンス電圧Vrefをゲートに入力されたNMOS5と、NMOS5のソースとGND間に挿入された抵抗R5によってVref電圧を電流Irefに変換している。ここでNMOS5のサイズと抵抗R5の抵抗値で決まるVref−Iref間の電圧電流変換率α5とする。
SUM端子をドレイン及びゲートに入力されたPMOS1とSUM端子をゲートに入力されたPMOS2は電流ミラーの関係にあり、そのミラー比βによりPMOS2は、β×Isumとなる電流をドレインより出力する。ここでβは1/(2×α6/α5)となっている。Vctrl端子では、β×Isumの電流とIrefが比較されており、β×Isum>Iref(式1)の関係の時は、Vctrl端子電圧は高くなり、β×Isum<Iref(式2)の関係の時は、Vctrl端子電圧は低くなる。Isum=α6×(VCP+VCN)、β=1/(2×α6/α5)、Iref=α5×Vrefであるので、上述した式(1)は、
(VCP+VCN)/2>Vref
式(2)は、
(VCP+VCN)/2<Vref
を示している。
ホール素子駆動電圧生成回路34では、PMOS3のドレインソース間には、ホール素子バイアス電流源31で決定される電流Iが流れているため、Vctrl端子電圧が高くなる場合、Vctrl端子をゲートに入力されたPMOS3によってそのドレイン電圧HINPは低くなる。ホール素子30は、抵抗によるホイートストンブリッジ回路で表現できるため、HINP端子電圧が低くなるとHINN及びVCP,VCN端子電圧も低くなり、よって、コモン電圧Vcom=(VCP+VCN)/2も低くなる。Vctrl端子電圧が低くなる場合は、同様に、HINP,HINN,VCP,VCN端子電圧は高くなり、よって、コモン電圧Vcom=(VCP+VCN)/2も高くなる。
つまり、コモン電圧Vcomに関して負帰還が構成されている。本負帰還により、Vcom=Vrefとなる点でループは安定し、コモン電圧はVref電圧と同一となるようにコントロールされる。
ここで、容量素子Ccは、負帰還ループの1st PoleとなるVctrl端子に対してミラー容量を付加するものであり、負帰還ループの1st Poleを低周波数域に移動させることで、負帰還ループの安定性を確保するためのものである。
図8は、本発明に係るホール素子駆動回路の実施例2を説明するための構成図で、図5と同じ機能を有する構成要素には同一の符号を付してある。なお、本実施例2は、図5に示した実施形態1における具体的な実施例(その2)を示している。
NMOS5,NMOS6,NMOS7のソースを共通とし、そのソース端子とGND間に電流源を設置し、Ibias電流を供給している。この場合、図7における説明のα5、α6、α7はIbias電流値とNMOS5,NMOS6,NMOS7のサイズ及びそれぞれのサイズ比によって決定される。例えば、NMOS5,NMOS6,NMONS7のサイズを同一とするとα5=α6=α7となり、PMOS1及びPMOS2の電流ミラー比βを2とすることで、図7と同一の機能を発生する。
図9は、本発明に係るホール素子駆動回路の実施例3を説明するための構成図で、図6及び図7と同じ機能を有する構成要素には同一の符号を付してある。なお、本実施例3は、図6に示した実施形態2における具体的な実施例(その1)を示している。
図7に示したホール素子駆動回路の実施例1の回路構成を上下反転させ、PMOSをNMOS、NMOSをPMOSとしたものである。
図10は、本発明に係るホール素子駆動回路の実施例4を説明するための構成図で、図6及び図8と同じ機能を有する構成要素には同一の符号を付してある。なお、本実施例4は、図6に示した実施形態2における具体的な実施例(その2)を示している。
図8に示したホール素子駆動回路の実施例2を上下反転させ、PMOSをNMOS、NMOSをPMOSとしたものである。
また、本発明の方式は、説明を簡易化するためにホール素子電流入出力端子対(HINP,HINN)と電圧出力端子対(VP,VN)を固定としたが、ホール素子の出力するオフセット電圧をキャンセルするために一般的に行われるスピニングカレント法を用いた方式においても適用できる。
次に、本発明のホール素子駆動方法について説明する。
本発明のホール素子駆動方法は、ホール素子を電流駆動するホール素子駆動方法で、ホール素子30のコモン電圧を検出手段32により検出するステップと、この検出手段32で検出されたコモン電圧を所定の値になるように制御手段34で制御するステップとを有している。
また、制御手段34は、ホール素子30の駆動電圧端子を制御するものである。また、駆動電圧端子は、ホール素子30に駆動電流を注入する端子と対向する端子である。
また、コモン電圧は、ホール素子30の出力端子の各出力電圧のコモン電圧である。また、コモン電圧は、駆動電圧端子の電圧と前記ホール素子30に駆動電流を注入する端子の電圧のコモン電圧である。
また、制御手段は、ホール素子30と電源端子の駆動端子間に設けられている。また、制御手段は、ホール素子30と電源端子の接地端子間に設けられている。
また、検出手段は、ホール素子30のコモン電圧を検出するホール素子出力コモン電圧検出回路32で、制御手段は、ホール素子出力コモン電圧検出回路32で検出されたコモン電圧を所定の値になるように制御するホール素子駆動電圧生成回路34である。
また、ホール素子30にホール素子バイアス電流源31により一定電流Iで供給するステップと、ホール素子出力コモン電圧検出回路32で検出されたコモン電圧をコモン電圧比較回路33で基準電圧と比較して誤差信号を得るステップとをさらに有している。
このように、本発明によれば、ホール起電力を取り出すホール出力電圧のコモン電圧を制御することで、ホール出力電圧を受け信号を増幅するオペアンプなどの回路にとって、入力信号の動作点が制御されることとなり、広い入力電圧範囲を許容する回路構成の選択及び回路設計を行う必要がなくなり、消費電流の削減や回路規模の縮小が期待される。
さらに、ホール素子のコモン電圧を制御することで、ホール素子の実効厚みを制御可能とし、ホール素子の温特を制御できることが期待される。
10,20 ホール素子の感磁部
11,12,21,22 ホール素子の電流入出力端子
13,14,23,24 ホール素子の電圧出力端子
30 ホール素子
31 ホール素子バイアス電流源
32 ホール素子出力コモン電圧検出回路
33 コモン電圧比較回路
34 ホール素子駆動電圧生成回路
35 ホール出力電圧増幅用回路

Claims (7)

  1. ホール素子を電流駆動するホール素子駆動回路において、
    前記ホール素子のコモン電圧を検出する検出手段と、
    該検出手段で検出された前記コモン電圧を所定の値になるように制御する制御手段と
    を備え
    前記検出手段が、前記ホール素子のコモン電圧を検出するホール素子出力コモン電圧検出回路で、前記制御手段が、前記ホール素子出力コモン電圧検出回路で検出された前記コモン電圧を所定の値になるように制御するホール素子駆動電圧生成回路であり、
    前記ホール素子に一定電流で供給するホール素子バイアス電流源と、
    前記ホール素子出力コモン電圧検出回路で検出された前記コモン電圧を基準電圧と比較して誤差信号を得るコモン電圧比較回路と
    をさらに備え、
    前記ホール素子出力コモン電圧検出回路が、前記ホール素子の出力端子の各出力電圧に基づいて前記コモン電圧を検出し、
    前記ホール素子駆動電圧生成回路が、前記コモン電圧比較回路による比較結果に基づいて前記ホール素子の前記駆動電圧端子に印加する電圧を生成することを特徴とするホール素子駆動回路。
  2. 前記制御手段が、前記ホール素子の駆動電圧端子を制御することを特徴とする請求項1に記載のホール素子駆動回路。
  3. 前記駆動電圧端子が、前記ホール素子に駆動電流を注入する電流入力端子と対向する端子であることを特徴とする請求項2に記載のホール素子駆動回路。
  4. 前記コモン電圧が、前記ホール素子の出力端子の各出力電圧のコモン電圧であることを特徴とする請求項1,2又は3に記載のホール素子駆動回路。
  5. 前記コモン電圧が、前記駆動電圧端子の電圧と前記ホール素子に駆動電流を注入する電流入力端子の電圧のコモン電圧であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のホール素子駆動回路。
  6. 前記制御手段が、前記ホール素子と電源端子間に設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のホール素子駆動回路。
  7. 前記制御手段が、前記ホール素子と電源端子の接地端子間に設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のホール素子駆動回路。
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