JP6139132B2 - インモールド転写箔用水性分散体、インモールド転写箔及び成型品 - Google Patents
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Description
(2)不揮発性水性化助剤をポリオレフィン樹脂成分に対して5質量%以下含有することを特徴とする(1)記載のインモールド転写箔用水性分散体。
(3)プロピレン成分以外のオレフィン成分(B)がブテン成分であることを特徴とする(1)又は(2)記載のインモールド転写箔用水性分散体。
(4)さらに架橋剤を含有することを特徴とする(1)〜(3)いずれかに記載のインモールド転写箔用水性分散体。
(5)ポリオレフィン樹脂がγ線照射により架橋していることを特徴とする(1)〜(3)いずれかに記載のインモールド転写箔用水性分散体。
(6)ベースフィルム、離型層、保護層、印刷層及び接着層をこの順に積層してなるインモールド転写箔であって、接着層が(1)〜(5)いずれかに記載のインモールド転写箔用水性分散体から媒体を除去してなる塗膜から構成されていることを特徴とするインモールド転写箔。
(7)(6)記載のインモールド転写箔を用いて、ポリプロピレン樹脂基材をインモールド成型して得ることを特徴とする成型品の製造方法。
(8)(6)記載のインモールド転写箔を用いて、金属基材をインモールド成型して得ることを特徴とする成型品の製造方法。
(9)ベースフィルム、離型層、保護層、印刷層及び接着層をこの順に積層し、接着層が請求項4又は5記載のインモールド転写箔用水性分散体から媒体を除去してなる塗膜から構成されているインモールド転写箔を用いて、ポリエステル樹脂基材をインモールド成型して得ることを特徴とする成型品の製造方法。
(1)不飽和カルボン酸単位の含有量
赤外吸収スペクトル分析(Perkin Elmer System−2000 フーリエ変換赤外分光光度計、分解能4cm-1)により求めた。
(2)不飽和カルボン酸単位以外の樹脂の構成
オルトジクロロベンゼン(d4)中、120℃にて1H−NMR、13C−NMR分析(バリアン社製、300MHz)を行い求めた。13C−NMR分析では定量性を考慮したゲート付きデカップリング法に基づき測定した。
(3)樹脂の重量平均分子量
重量平均分子量は、GPC分析(東ソー社製HLC−8020、カラムはTSK−GEL)を行い、試料をテトラヒドロフランに溶解して40℃の条件で測定し、ポリスチレン標準試料で作製した検量線から重量平均分子量を求めた。テトラヒドロフランに溶解し難い場合はオルトジクロロベンゼンを用いた。
(1)ポリオレフィン樹脂粒子の数平均粒子径及び重量平均粒子径、並びに分散度
日機装社製、マイクロトラック粒度分布計UPA150(MODEL No.9340)を用いて、数平均粒子径(mn)及び重量平均粒子径(mw)を測定した。なお、樹脂の屈折率は1.5とし、分散度は下記式に基づき算出した。
分散度=重量平均粒子径(mw)/数平均粒子径(mn)
(1)密着性
まず、ポリエステル樹脂層/シリコンコート層/アクリルハードコート層/印刷層をこの順に備えてなる積層体を準備した。続いて、後述する各実施例・比較例で得た水性分散体を、印刷層表面に乾燥後の塗布量が約5g/m2になるようにメイヤーバーを用いて塗布し、100℃で30秒間乾燥した。そして、形成された塗膜を介して、上記積層体と下記表2記載の基材とを100℃、0.2MPaのもとで5秒間貼り合わせた。その後、シリコンコート層とアクリルハードコート層との間を剥がし、アクリルハードコート層/印刷層/塗膜/基材をこの順に備えてなる成型品を得た。
なお、ここでは、準備した積層体に塗膜を追加形成したものをインモールド転写箔に見立てており、ポリエステル樹脂層がベースフィルムに、シリコンコート層が離型層に、アクリルハードコート層が保護層に、塗膜が接着層にそれぞれ対応する。
次に、成型品中のアクリルハードコート層表面に粘着テープ(ニチバン社製TF−12)を貼り付け、勢いよくテープを剥離した。アクリルハードコート層表面の状態を目視で観察し、下記3段階で評価した。
○:全く剥がれがなかった。
△:一部に剥がれが生じた。
×:全て剥がれた。
上記「(1)密着性」おいて成型品を得た後、40℃の温水に成型品を24時間浸漬し、その後、取り出して水分を拭き取った。以降は「(1)密着性」と同様の方法で密着性を評価した。
(3)低温乾燥にかかる耐水密着性(塗膜乾燥温度50℃)
水性分散体を印刷層表面に塗布した後の乾燥温度を、100℃に代えて50℃とし、さらに、塗膜を介して積層体と基材とを貼り合わせる際の温度を、100℃に代えて80℃とする以外、「(2)耐水密着性」と同様の方法で密着性を評価した。
(4)熱間密着性
上記「(1)密着性」おいて、成型品を60℃の雰囲気下に曝しながら密着性を評価した。
プロピレン−ブテン共重合体(質量比:プロピレン/ブテン=80/20)280gを4つ口フラスコ中、窒素雰囲気下で加熱溶融させた後、系内温度を170℃に保って攪拌下、不飽和カルボン酸として無水マレイン酸25.0gとラジカル発生剤としてジクミルパーオキサイド6.0gをそれぞれ1時間かけて加え、その後1時間反応させた。反応終了後、得られた反応物を多量のアセトン中に投入し、樹脂を析出させた。この樹脂をさらにアセトンで数回洗浄し、未反応の無水マレイン酸を除去した後、減圧乾燥機中で減圧乾燥してポリオレフィン樹脂P−1を得た。得られた樹脂の特性を表1に示す。
プロピレン/ブテンの質量比をプロピレン/ブテン=65/35(P−2)、97/3(P−4)、50/50(P−5)にそれぞれ変更した以外は、上記(ポリオレフィン樹脂P−1の製造)と同様の方法でポリオレフィン樹脂P−2、P−4及びP−5を得た。
プロピレン−ブテン共重合体に代えて、プロピレン−エチレン共重合体(質量比:プロピレン/エチレン=92/8)を用いた以外は、上記(ポリオレフィン樹脂P−1の製造)と同様の方法でポリオレフィン樹脂P−3を得た。
ヒーター付きの密閉できる耐圧1L容ガラス容器を備えた撹拌機を用いて、60.0gのポリオレフィン樹脂(P−1)、45.0gのエチレングリコール−n−ブチルエーテル(和光純薬社製)、8.0gのN,N−ジメチルエタノールアミン及び137.0gの蒸留水をガラス容器内に仕込み、撹拌翼の回転速度を300rpmとして撹拌したところ、容器底部には樹脂の沈澱は認められず、浮遊状態となっていることが確認された。そこでこの状態を保ちつつ、10分後にヒーターの電源を入れ加熱した。そして系内温度を160℃に保ってさらに60分間撹拌した。その後、空冷にて内温が80℃になるまで冷却し、開封して、45.0gのテトラヒドロフラン(和光純薬社製)、5.0gのN,N−ジメチルエタノールアミン及び30.0gの蒸留水を添加した。その後、密閉し、撹拌翼の回転速度を300rpmとして系内温度を140℃に保ってさらに60分間撹拌した。そして、空冷にて回転速度300rpmのまま攪拌しつつ室温(約25℃)まで冷却した後、300メッシュのステンレス製フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧濾過(空気圧0.2MPa)し、微白濁の水性分散体を得た。このとき、フィルター上に樹脂はほとんど残っていなかった。水性分散体とそれから得られた塗膜の各種特性を、表2に示す。
ポリオレフィン樹脂としてP−2(実施例2)、P−3(実施例3)、P−4(比較例1)又はP−5(比較例2)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で水性分散体を得た。
実施例1で得られた水性分散体と、オキサゾリン基含有化合物水溶液(日本触媒社製、エポクロスWS−700、固形分25質量%)とを、オキサゾリン基含有化合物の固形分がポリオレフィン樹脂の固形分100質量部に対して1質量部(実施例4)又は50質量部(実施例5)となるように混合し、各々乳白色の均一な水性分散体を得た。
実施例1で得られた水性分散体に、γ線を5kGy(実施例6)又100kGy(実施例7)照射(いずれもコーガアイソトープ社にて照射)し、各々乳白色の均一な水性分散体を得た。
実施例1において、不揮発性水性化助剤であるノイゲンEA−190D(第一工業製薬社製、ノニオン性界面活性剤)を、ポリオレフィン樹脂の固形分100質量部に対して3質量部となるように添加した以外は、実施例1と同様に行って水性分散体を得た。
Claims (9)
- オレフィン成分としてプロピレン成分(A)とプロピレン成分以外のオレフィン成分(B)とを質量比(A/B)60/40〜95/5の範囲で含有すると共に、オレフィン成分の総量100質量部(A+B)に対し不飽和カルボン酸単位を0.5〜15質量部含有するポリオレフィン樹脂と、水性媒体とを含有する水性分散体であって、水性分散体中におけるポリオレフィン樹脂の重量平均粒子径が0.15μm以下であることを特徴とするインモールド転写箔用水性分散体。
- 不揮発性水性化助剤をポリオレフィン樹脂成分に対して5質量%以下含有することを特徴とする請求項1記載のインモールド転写箔用水性分散体。
- プロピレン成分以外のオレフィン成分(B)がブテン成分であることを特徴とする請求項1又は2記載のインモールド転写箔用水性分散体。
- さらに架橋剤を含有することを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のインモールド転写箔用水性分散体。
- ポリオレフィン樹脂がγ線照射により架橋していることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のインモールド転写箔用水性分散体。
- ベースフィルム、離型層、保護層、印刷層及び接着層をこの順に積層してなるインモールド転写箔であって、接着層が請求項1〜5いずれかに記載のインモールド転写箔用水性分散体から媒体を除去してなる塗膜から構成されていることを特徴とするインモールド転写箔。
- 請求項6記載のインモールド転写箔を用いて、ポリプロピレン樹脂基材をインモールド成型して得ることを特徴とする成型品の製造方法。
- 請求項6記載のインモールド転写箔を用いて、金属基材をインモールド成型して得ることを特徴とする成型品の製造方法。
- ベースフィルム、離型層、保護層、印刷層及び接着層をこの順に積層し、接着層が請求項4又は5記載のインモールド転写箔用水性分散体から媒体を除去してなる塗膜から構成されているインモールド転写箔を用いて、ポリエステル樹脂基材をインモールド成型して得ることを特徴とする成型品の製造方法。
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