JP6139122B2 - リーク検査方法及びリーク検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、リーク検査方法及びリーク検査装置に関し、詳しくは電磁接触器のガス密閉型構造体(所謂、ガス封入カプセル)のリーク検査方法及びリーク検査装置に関する。
従来技術に係る電磁接触器には、例えば水素等のガスを封入したガス密閉型構造体(所謂、ガス封入カプセル)を備えたものがある。このガス密閉型構造体のリーク(漏れ)試験では、微小のガスリーク量(ガス漏れ量)を測定することがある。
ガスリーク量を測定するための方法には、ガス漏れ直接測定方法とガス濃度測定方法の2通りの方法がある。ガス漏れ直接測定方法は、真空チャンバ内に検体(つまり、ガス密閉型構造体)を設置した後、チェンバ内を真空排気し、検体から真空中にリークしたガスをリークディテクタ(漏れ検出器)内の質量分析器で濃度測定することでガスリーク量を測定する方法である。また、ガス濃度測定方法は、密閉容器に検体を一定時間放置した後、その容器内のガス濃度を測定し、放置時間及び密閉容器の容積を変数とすることで、検体からのリーク量を算出する方法である。これらの技術としては、例えば、特許文献1、2に記載されたものがある。
特開2009−281934号公報 特開2009−92585号公報
しかしながら、ガス漏れ直接測定方法では、微小なリーク量(具体的には、10−9Pa・m/s以下のリーク量)の測定が困難となる場合がある。これは、既存技術では、10−8Pa・m/s以下の校正器の作製が極めて困難であり、その入手が困難なためである。また、ガス濃度測定方法では、微小なリーク量の測定は可能であるが、一検体当たりの測定時間が長時間となる場合がある。
本発明は、上記事情に鑑み、電磁接触器のガス密閉型構造体からリークする微小なガス量(10−9Pa・m/s以下)を、従来技術と比較して短時間で測定することができるリーク検査方法及びリーク検査装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の一態様は、電磁接触器のガス密閉型構造体及び前記ガス密閉型構造体に封入された状態の封入ガスを加熱する加熱工程と、前記加熱工程の後に、前記封入ガスをパージするパージ工程と、前記パージ工程の後に、前記ガス密閉型構造体からリークした前記封入ガスの量を測定するリークガス量測定工程と、を備え、前記加熱工程では、加熱炉内に前記ガス密閉型構造体を配置して前記ガス密閉型構造体を加熱し、前記パージ工程では、前記加熱工程で加熱された前記加熱炉内の温度よりも高温の気体を前記加熱炉内に導入して、前記ガス密閉型構造体からリークして前記加熱炉内に残留した前記封入ガスをパージすることを特徴とするリーク検査方法である。
この構成によると、電磁接触器のガス密閉型構造体及びガス密閉型構造体に封入された封入ガスの温度を上昇させることができるので、封入ガスのリークレートを上げることができる。その後、封入ガスのリーク量を測定するので、従来技術と比較して短時間で微小なリーク量を測定することができる。換言すると、微小なリーク量であっても封入ガスのリークレートを上げることで、ガス濃度測定に必要なガス量を従来技術と比較して短時間で得ることができる。
また、この構成によると、ガス密閉型構造体からリークして加熱炉内に残留した封入ガスをパージできるので、封入ガスのリーク量を測定する際に、加熱炉内に残留した封入ガスが混入する可能性を少なくすることができる。このため、測定されたリーク量の精度を高めることができる。
また、上記のリーク検査方法において、前記封入ガスは、水素を含んだガスであることとしてもよい。
この構成によると、封入ガスは水素を含んだガスであるので、ガス密閉型構造体及び封入ガスを加熱することで効率良く封入ガスのリークレートを上げることができる。
また、上記のリーク検査方法において、前記パージ工程では、前記加熱炉内の圧力を大気圧に維持した状態で前記気体を前記加熱炉内に導入することとしてもよい
また、上記のリーク検査方法において、前記パージ工程の後であって前記リークガス量測定工程の前に、前記ガス密閉型構造体からリークした前記封入ガスの温度を予め設定した温度まで下げる冷却工程をさらに備えることとしてもよい。
この構成によると、ガス密閉型構造体からリークした封入ガスの温度を予め設定した温度まで下げるので、一定の温度で封入ガスの濃度測定をすることができる。このため、ガス体積比のばらつきを抑制することができ、周囲環境温度の影響によるガス濃度の誤差を少なくすることができる。よって、測定されたリーク量の精度を高めることができる。
また、上記のリーク検査方法において、前記パージ工程で前記加熱炉内に導入する前記気体は、窒素ガスであることとしてもよい。
本発明の別の態様は、電磁接触器のガス密閉型構造体及び前記ガス密閉型構造体に封入された状態の封入ガスを加熱する加熱部と、前記封入ガスをパージするパージ部と、前記加熱部で加熱されて前記ガス密閉型構造体からリークした前記封入ガスの量を測定するリークガス量測定部と、を備え、前記加熱部は、密閉可能な加熱炉を備え、前記パージ部は、前記ガス密閉型構造体からリークし前記加熱炉内に残留した前記封入ガスをパージするための気体の温度を、前記加熱部で加熱した前記加熱炉内の温度よりも高温にするパージ用気体加熱装置を備えることを特徴とするリーク検査装置である。
この構成によると、電磁接触器のガス密閉型構造体及び封入ガスの温度を上昇させることができるので、封入ガスのリークレートを上げることができる。その後、封入ガスのリーク量を測定するので、従来技術と比較して短時間で微小なリーク量を測定することができる。換言すると、微小なリーク量であっても封入ガスのリークレートを上げることで、ガス濃度測定に必要なガス量を従来技術と比較して短時間で得ることができる。
また、この構成によると、ガス密閉型構造体からリークして加熱炉内に残留した封入ガスをパージすることができるので、封入ガスのリーク量を測定する際に、加熱炉内に残留した封入ガスが混入する可能性を少なくすることができる。このため、測定されたリーク量の精度を高めることができる。
また、上記のリーク検査装置において、前記封入ガスは、水素を含んだガスであることとしてもよい。
この構成によると、封入ガスは水素を含んだガスであるので、ガス密閉型構造体及び封入ガスを加熱すると効率良く封入ガスのリークレートを上げることができる。
また、上記のリーク検査装置において、前記ガス密閉型構造体及び前記ガス密閉型構造体に封入された状態の封入ガスは、前記加熱炉で加熱されることとしてもよい
また、上記のリーク検査装置において、前記加熱部の後段であって前記リークガス量測定部の前段に、前記ガス密閉型構造体からリークした前記封入ガスの温度を予め設定した温度まで下げる冷却部をさらに備えることとしてもよい。
この構成によると、ガス密閉型構造体からリークした封入ガスの温度を予め設定した温度まで下げることができるので、一定の温度で封入ガスの濃度測定をすることができる。このため、ガス体積比のばらつきを抑制することができ、周囲環境温度の影響によるガス濃度の誤差を少なくすることができる。よって、測定されたリーク量の精度を高めることができる。
また、上記のリーク検査装置において、前記封入ガスをパージするための前記気体は、窒素ガスであることとしてもよい。
本発明によれば、電磁接触器のガス密閉型構造体及びガス密閉型構造体に封入された状態の封入ガスの温度を上昇させることで、封入ガスのリークレートを上げることができる。その後、封入ガスのリーク量を測定するので、従来技術と比較して短時間で微小なリーク量を測定することができる。
実施形態に係るリーク検査装置の構成(リーク量測定時)を模式的に示す斜視図である。 実施形態に係るリーク検査装置の構成(ガス封入カプセル交換時)を模式的に示す斜視図である。 ガス封入カプセルの構造を模式的に示す斜視図である。 ガス封入カプセルの構造を模式的に示す断面図である。 実施形態に係るリーク検査方法のフローチャートを示す図である。 加熱炉の温度に対するガスリーク量及びガス濃度を示す図である。
以下、本発明の実施形態に係るリーク検査装置の構成を図1、図2を参照しつつ説明し、その装置を用いたリーク検査方法を図3〜図5を参照しつつ説明する。
(リーク検査装置の構成)
まず、リーク検査装置100の構成について説明する。
図1は、実施形態に係るリーク検査装置100の構成(リーク量測定時)を模式的に示す斜視図である。図2は、実施形態に係るリーク検査装置100の構成(ガス封入カプセル交換時)を模式的に示す斜視図である。
リーク検査装置100は、図1、図2に示すように、加熱部10と、冷却部20と、測定部30と、パージ部40とを備えている。
加熱部10は、主として、電磁接触器のガス密閉型構造体50及びそれに封入された封入ガス(例えば、水素ガス)を加熱するための部分であり、加熱炉(例えば、ヒータ付チャンバ)11と、断熱壁12と、トグルクランプ13と、ロータリクランプシリンダ14とを備えている。なお、「ガス密閉型構造体50」については、以降「ガス封入カプセル50」ともいう。また、上記ガス封入カプセル50の構造については後述する。
加熱炉11は、チャンバ本体11aと、そのチャンバ本体11aを閉じるチャンバ蓋11bとを備えている。このチャンバ本体11aは、その内部にガス封入カプセル50を配置することができる構造となっている。また、チャンバ本体11aにはガス封入カプセル50及び封入ガスを加熱するためのヒータ(図示せず)が組み込まれている。加熱炉11は、このヒータによって、例えば150℃程度まで加熱可能な炉である。
チャンバ本体11aとチャンバ蓋11bとの間にはOリング11cが配置されている。このOリング11cは、チャンバ蓋11bを閉じた際に加熱炉11内部の気密を保つためのものである。
断熱壁12は、チャンバ本体11aの側面外側を覆うようにして設けられている。この断熱壁12は、ガス封入カプセル50及び封入ガスを加熱する際に発生する熱が外部に流出するのを防ぐためのものである。このため、断熱壁12を設けることで、効率良く加熱炉11内部の温度を上昇させることができる。
トグルクランプ13は、チャンバ蓋11bをチャンバ本体11aに押し付けて固定するためのクランプであり、断熱壁12の縁に一対設けられている。より詳しくは、トグルクランプ13は、断熱壁12の縁に一対設けられており、各クランプはそれぞれ対向するようにして設けられている。このトグルクランプ13でチャンバ蓋11bをチャンバ本体11aに押し付けて固定することで、加熱炉11内部の気密を保つことができる。このため、加熱炉11内部は、加熱炉11外部から遮断された状態となる。ゆえに、加熱炉11内部にリークした封入ガスを堆積する間、加熱炉11内部に加熱炉11外部のガス等が混入するのを低減することができる。
ロータリクランプシリンダ14は、チャンバ蓋11bを図面上下方向及び図面左右方向に移動させるためのシリンダであり、そのシリンダ14のアーム部14aは、チャンバ蓋11bの、チャンバ本体11a側の面とは反対側の面に設置されている。換言すると、チャンバ蓋11bは、チャンバ蓋11bに設置された、図面上下方向及び図面左右方向に移動可能なロータリクランプシリンダ14によって開閉可能となっている。なお、チャンバ蓋11bの開閉動作(つまり、ロータリクランプシリンダ14の動作)は、ロータリクランプシリンダ14と空圧回路で接続されたチャンバ蓋開閉スイッチ15により制御されている。
冷却部20は、ガス封入カプセル50からリークした封入ガスを予め設定された温度まで下げるためのものであり、冷却装置21と、温度測定部22と、を備えている。
冷却装置21は、ガス封入カプセル50からリークした封入ガスを冷却するための装置であり、ガス封入カプセル50からリークした封入ガスが通過する冷却パイプ21aと、その冷却パイプ21aに向かって送風するファン21bとを備えている。この冷却パイプ21aと加熱炉11内部とは、開閉バルブ16及び連結パイプ17を介して連通している。このため、加熱炉11内部のガスは、リーク検査装置100の外部から遮断された状態で冷却パイプ21aまで導かれる。
温度測定部22は、ガス封入カプセル50からリークした封入ガスの温度を測定するための部分であり、冷却装置21で冷却する前の封入ガスの温度及び冷却装置21で冷却した後の封入ガスの温度を測定できるように配置されている。より詳しくは、連結パイプ17の下流側端部と、冷却装置21の冷却パイプ21aの上流側端部との間には温度計22aが設けられており、冷却前の封入ガスの温度は、この温度計22aで測定される。また、冷却装置21の冷却パイプ21aの下流側端部と、後述する測定部30との間には温度計22bが設けられており、冷却後の封入ガスの温度は、この温度計22bで測定される。
測定部30は、ガス封入カプセル50からリークした封入ガスのリーク量を測定する部分(つまり、リークガス量測定部)である。この測定部30は、具体的にはリークディテクタである。測定部(リークディテクタ)30と冷却装置の冷却パイプ21aとは、温度計22b及び連結パイプ23を介して連通している。このため、加熱炉11内部のガスは、リーク検査装置100の外部から遮断された状態でリークディテクタ30まで導かれる。
パージ部40は、加熱炉11内に残存した封入ガスをパージするための部分であり、パージ用の空気を加熱するパージ用空気加熱装置41と、パージ用空気加熱装置41と加熱炉11との間に配置された開閉バルブ42と、パージ用の空気を加熱炉11内部から加熱炉11外部へと排気するための開閉バルブ43とを備えている。また、パージ用空気加熱装置41と開閉バルブ42との間、及び開閉バルブ42と加熱炉11との間には、それぞれ連結パイプ44、45が配置されている。
(ガス封入カプセル50の構造)
次に、ガス封入カプセル50の構造について、図3、図4を参照しつつ簡単に説明する。図3は、ガス封入カプセル50の構造を模式的に示す斜視図である。図4は、ガス封入カプセル50の構造を模式的に示す断面図である。なお、この断面図は、図3のA−A′線に沿って切断した断面図である。
本実施形態に係るガス封入カプセル50の構造は、従来技術に係るガス封入カプセルの構造と概ね同じであり、例えば以下のような構造をしている。
ガス封入カプセル(ガス密閉型構造体)50は、図4に示すように、消弧室51内部に、固定接点61、可動接点62aを有する可動端子62、可動軸63、接触バネ64等が組み込まれている。また、キャップ58内には可動軸63が連結された可動鉄心65、復帰バネ66が組み込まれている。また、消弧室51と固定端子52および消弧室51と第一の接続部材54は、例えばろう付けにより接合され、キャップ58と第二の接続部材55は、例えば溶接により接合されている。そして、ベース板57と第一の接続部材54は、例えばシール溶接で接合され、またベース板57と第二の接続部材55も、例えばシール溶接にて接合されている。
このような構造をしたガス封入カプセル50は、密閉された構造体となっており、この構造体の内部に封入ガス(例えば、水素や窒素等を含んだガス)が封入されている。なお、図3中に示された「53」は、封入ガスを封入する際に用いるガス封入用パイプを示すものである。また、図4に示された「57a」は、ベース板57に設けられた開口孔を示すものである。
(効果)
(1)以上のように、上記リーク検査装置100では、ガス封入カプセル50及び封入ガスを加熱する加熱炉11と、ガス封入カプセル50からリークした封入ガスの量を測定するリークディテクタ30と、を備えている。
このため、ガス封入カプセル50及び封入ガスの温度を上昇させることができ、封入ガスのリークレートを上げることができる。その後、封入ガスのリーク量を測定するので、従来技術と比較して短時間で微小なリーク量を測定することができる。換言すると、微小なリーク量であっても封入ガスのリークレートを上げることで、ガス濃度測定に必要なガス量を従来技術と比較して短時間で得ることができる。
(2)また、上記リーク検査装置100では、水素を含んだ封入ガスを加熱している。
このため、ガス封入カプセル50及び封入ガスを加熱すると効率良く封入ガスのリークレートを上げることができる。
(3)また、上記リーク検査装置100では、ガス封入カプセル50からリークし加熱炉11内に残留した封入ガスをパージするパージ部40を備えている。
このため、ガス封入カプセル50からリークして加熱炉11内に残留した封入ガスをパージすることができる。よって、封入ガスのリーク量を測定する際に、加熱炉11内に残留した封入ガスが混入する可能性を少なくすることができる。ゆえに、測定されたリーク量の精度を高めることができる。
(4)また、上記リーク検査装置100では、ガス封入カプセル50からリークした封入ガスの温度を予め設定した温度まで下げる冷却部20を備えている。
このため、ガス封入カプセル50からリークした封入ガスの温度を予め設定した温度まで下げることができ、一定の温度で封入ガスの濃度測定をすることができる。よって、ガス体積比のばらつきを抑制することができ、周囲環境温度の影響によるガス濃度の誤差を少なくすることができる。ゆえに、測定されたリーク量の精度を高めることができる。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、パージ用の空気を加熱するパージ用空気加熱装置41について説明したが、これに限定されるものではない。パージ用空気加熱装置41に代えて、パージ用の窒素を加熱するパージ用窒素加熱装置を用いてもよい。このパージ用窒素加熱装置を用いても、上述の作用効果を概ね同じ作用効果が得られる。
また、上述の実施形態では、封入ガスとして、水素ガスを用いた場合について説明したが、これに限定されるものではない。水素ガスに代えて、例えば、窒素ガス、水素を含んだガス、窒素を含んだガスを封入ガスとしてもよい。上記ガスであっても、上述の作用効果を概ね同じ作用効果が得られる。
(リーク検査装置100を用いたリーク検査方法)
以下、リーク検査装置100を用いたリーク検査方法について説明する。
図5は、実施形態に係るリーク検査方法のフローチャートを示す図である。
まず、上述のガス封入カプセル50をチャンバ本体11a内に配置する(S1)。その後、ロータリクランプシリンダ14を用いてチャンバ蓋11bを移動し、トグルクランプ13を用いてチャンバ蓋11bをチャンバ本体11aに密着させて固定する。こうして、加熱炉11を閉じる。この際、開閉バルブ16、開閉バルブ42、開閉バルブ43は開いた状態になっており、加熱炉11内部は大気圧となっている。その後、チャンバ本体11aに組込まれたヒータで予め設定した温度(以下、「目標温度」ともいう。)まで上昇させて、ガス封入カプセル50及び封入ガスを加熱する(S2)。ガス封入カプセル50及び封入ガスが加熱されている間、加熱炉11は密閉されておらず、加熱炉11内部の圧力は大気圧となっている。このようにして、チャンバ本体11aに組込まれたヒータで、ガス封入カプセル50及び封入ガスを目標温度まで加熱する。ここで、上記「予め設定した温度(目標温度)」とは、例えば、90℃以上150℃以下の範囲内の温度である。ガス封入カプセル50及び封入ガスの温度が90℃未満であると、十分なリークレート値を得ることはできない。また、ガス封入カプセル50の温度が150℃より高いと、ガス封入カプセル50(例えば、ガス封入カプセル50の一部を構成するセラミック部分)が破損するおそれがある。
次に、ガス封入カプセル50及び封入ガスの温度が目標温度に達したら、開閉バルブ16を閉じる。その後、パージ用空気加熱装置41を用いて、例えば目標温度以上の温度のパージ用空気を加熱炉11内に導入する(S3)。こうして、ガス封入カプセル50からリークして加熱炉11内に残留する封入ガス等をパージする。この際、開閉バルブ42、開閉バルブ43はそれぞれ開いた状態となっている。
次に、これまで開いていた開閉バルブ42及び開閉バルブ43をそれぞれ閉じて加熱炉11内を密閉すると同時にリークガスの堆積時間の計測を開始する。こうして、予め設定した堆積時間(以下、単に「堆積時間」ともいう。)だけ加熱炉11内にリークガスを堆積させる(S4)。なお、加熱炉11内にリークガスを堆積させている間、加熱炉11内の温度(つまり、ガス封入カプセル50及び封入ガスの温度)は一定に保たれている。
次に、堆積時間が経過した後、開閉バルブ16のみを開き、リークディテクタ30に内蔵されたポンプを用いて加熱炉11内のガスを吸引する(S5)。
この吸引されたガス(つまり、加熱炉11内に存在していたガス)は、連結パイプ17を通過した後に冷却装置21に備わる冷却パイプ21aを達する。この冷却パイプ21aまで達したガスの温度を予め設定した温度(例えば、室温)まで、冷却装置21のファン21bを動作させて下げる(S6)。ファン21bで冷却されたガスの温度は、温度計22a、22bで測定される。ガスの温度が、例えば室温程度まで下がったことを確認した後、一定のガス温度でリークディテクタ30内に導入する。こうして、リークディテクタ30内の分析器で、ガス封入カプセル50からリークした封入ガスの量を測定する(S7)。
リーク量の測定が完了した後、チャンバ本体11aに組み込まれたヒータの電源を切る。その後、加熱炉11内の温度が例えば室温程度まで下がったら、チャンバ蓋開閉スイッチ15を操作してチャンバ蓋11bを解放する。
最後に、リーク検査の終了したガス封入カプセル50をチャンバ本体11a内部から取出して(S7)、リーク検査方法に係る一連の工程が終了する。
(加熱炉の温度に対するガスリーク量及びガス濃度について)
図6は、加熱炉の温度に対するガスリーク量及びガス濃度を示す図である。図6の横軸は、加熱炉の温度を示している。また、図6の左側縦軸は、封入ガスのリーク量を示し、同図の右側縦軸は、ガス濃度を示している。なお、図6の左側縦軸は、対数スケールとなっている。ここで、「加熱炉の温度」と「ガス封入カプセル50及び封入ガスの温度」とは、同じ温度を意味するものである。また、上記測定では、封入ガスとして水素ガスが用いられている。
図6から、加熱炉11の温度(つまり、ガス封入カプセル50及び封入ガスの温度)が90℃以上であれば、ガスリーク量は約6×10−8Pa・m/s以上となることがわかる。一方、ガス封入カプセル50及び封入ガスを加熱しない場合(例えば、ガス封入カプセル50及び封入ガスの温度が35℃程度の場合)には、ガスリーク量が約1.6×10−9Pa・m/s程度である。このことから、ガス封入カプセル50及び封入ガスを90℃以上に加熱することで、ガスリーク量は37倍以上になることがわかる。
(効果)
(1)以上のように、上記リーク検査方法では、ガス封入カプセル50及びそれに封入された封入ガスを加熱する加熱工程(S2)と、封入ガスのリーク量を測定するリークガス量測定工程(S7)と、を備えている。
このため、ガス封入カプセル50及び封入ガスの温度を上昇させることができるので、封入ガスのリークレートを上げることができる。その後、封入ガスのリーク量を測定するので、従来技術と比較して短時間で微小なリーク量を測定することができる。換言すると、微小なリーク量であっても封入ガスのリークレートを上げることで、ガス濃度測定に必要なガス量を従来技術と比較して短時間で得ることができる。
(2)また、上記リーク検査方法では、前記封入ガスとして水素を含んだガスを用いている。
このため、水素を含んだ封入ガス及びガス封入カプセル50を加熱することで効率良く封入ガスのリークレートを上げることができる。
(3)また、上記リーク検査方法では、ガス封入カプセル50からリークして加熱炉1内に残留した封入ガスをパージするパージ工程(S3)を備えている。
このため、ガス封入カプセル50からリークして加熱炉11内に残留した封入ガスをパージすることができる。よって、封入ガスのリーク量を測定する際に、加熱炉11内に残留した封入ガスが混入する可能性を少なくすることができる。ゆえに、測定されたリーク量の精度を高めることができる。
(4)また、上記リーク検査方法では、ガス封入カプセル50からリークした封入ガスの温度を予め設定した温度まで下げる冷却工程(S6)を備えている。
このため、ガス封入カプセル50からリークした封入ガスの温度を予め設定した温度まで下げることができ、一定の温度で封入ガスの濃度測定をすることができる。よって、ガス体積比のばらつきを抑制することができ、周囲環境温度の影響によるガス濃度の誤差を少なくすることができる。ゆえに、測定されたリーク量の精度を高めることができる。
(5)また、上記リーク検査方法では、加熱炉11の温度(つまり、ガス封入カプセル50及び封入ガスの温度)を90℃以上150℃以下の範囲内の温度としている。
このため、ガスリーク量を約6×10−8Pa・m/s以上とすることができる。よって、従来技術に係る校正器を用いても微小なガスリーク量を測定することができる。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、パージ用の空気を加熱するパージ用空気加熱装置41を用いてパージするパージ工程(S3)について説明したが、これに限定されるものではない。パージ用空気加熱装置41に代えて、パージ用の窒素を加熱するパージ用窒素加熱装置を用いてパージしてもよい。このパージ用窒素加熱装置を用いてパージしても、上述の作用効果を概ね同じ作用効果が得られる。
10…加熱部、11…加熱炉、11a…チャンバ本体、11b…チャンバ蓋、11c…Oリング、12…断熱壁、13…トグルクランプ、14…ロータリクランプシリンダ、14a…アーム部、15…チャンバ蓋開閉スイッチ、16…開閉バルブ、17…連結パイプ、20…冷却部、21…冷却装置、21a…冷却パイプ、21b…ファン、22…温度測定部、22a…温度計、22b…温度計、23…連結パイプ、30…測定部(リークディテクタ)、40…パージ部、41…パージ用空気加熱装置、42…開閉バルブ、43…開閉バルブ、44…連結パイプ、45…連結パイプ、50…ガス封入カプセル、51…消弧室、52…固定端子、53…ガス封入用パイプ、54…第一の接続部材、55…第二の接続部材、57…ベース板、57a…開口孔、58…キャップ、61…固定接点、62…可動端子、62a…可動接点、63…可動軸、64…接触バネ、65…可動鉄心、66…復帰バネ、100…リーク検査装置

Claims (10)

  1. 電磁接触器のガス密閉型構造体及び前記ガス密閉型構造体に封入された状態の封入ガスを加熱する加熱工程と、前記加熱工程の後に、前記封入ガスをパージするパージ工程と、前記パージ工程の後に、前記ガス密閉型構造体からリークした前記封入ガスの量を測定するリークガス量測定工程と、を備え
    前記加熱工程では、加熱炉内に前記ガス密閉型構造体を配置して前記ガス密閉型構造体を加熱し、
    前記パージ工程では、前記加熱工程で加熱された前記加熱炉内の温度よりも高温の気体を前記加熱炉内に導入して、前記ガス密閉型構造体からリークして前記加熱炉内に残留した前記封入ガスをパージすることを特徴とするリーク検査方法。
  2. 前記封入ガスは、水素を含んだガスであることを特徴とする請求項1に記載のリーク検査方法。
  3. 前記パージ工程では、前記加熱炉内の圧力を大気圧に維持した状態で前記気体を前記加熱炉内に導入することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のリーク検査方法。
  4. 前記パージ工程の後であって前記リークガス量測定工程の前に、前記ガス密閉型構造体からリークした前記封入ガスの温度を予め設定した温度まで下げる冷却工程をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のリーク検査方法。
  5. 前記パージ工程で前記加熱炉内に導入する前記気体は、窒素ガスであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のリーク検査方法。
  6. 電磁接触器のガス密閉型構造体及び前記ガス密閉型構造体に封入された状態の封入ガスを加熱する加熱部と、前記封入ガスをパージするパージ部と、前記加熱部で加熱されて前記ガス密閉型構造体からリークした前記封入ガスの量を測定するリークガス量測定部と、を備え
    前記加熱部は、密閉可能な加熱炉を備え、
    前記パージ部は、前記ガス密閉型構造体からリークし前記加熱炉内に残留した前記封入ガスをパージするための気体の温度を、前記加熱部で加熱した前記加熱炉内の温度よりも高温にするパージ用気体加熱装置を備えることを特徴とするリーク検査装置。
  7. 前記封入ガスは、水素を含んだガスであることを特徴とする請求項6に記載のリーク検査装置。
  8. 記ガス密閉型構造体及び前記ガス密閉型構造体に封入された状態の封入ガスは、前記加熱炉で加熱されることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のリーク検査装置。
  9. 前記加熱部の後段であって前記リークガス量測定部の前段に、前記ガス密閉型構造体からリークした前記封入ガスの温度を予め設定した温度まで下げる冷却部をさらに備えることを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか一項に記載のリーク検査装置。
  10. 前記封入ガスをパージするための前記気体は、窒素ガスであることを特徴とする請求項6から請求項9のいずれか一項に記載のリーク検査装置。
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