JP6139122B2 - リーク検査方法及びリーク検査装置 - Google Patents
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また、この構成によると、ガス密閉型構造体からリークして加熱炉内に残留した封入ガスをパージできるので、封入ガスのリーク量を測定する際に、加熱炉内に残留した封入ガスが混入する可能性を少なくすることができる。このため、測定されたリーク量の精度を高めることができる。
この構成によると、封入ガスは水素を含んだガスであるので、ガス密閉型構造体及び封入ガスを加熱することで効率良く封入ガスのリークレートを上げることができる。
この構成によると、ガス密閉型構造体からリークした封入ガスの温度を予め設定した温度まで下げるので、一定の温度で封入ガスの濃度測定をすることができる。このため、ガス体積比のばらつきを抑制することができ、周囲環境温度の影響によるガス濃度の誤差を少なくすることができる。よって、測定されたリーク量の精度を高めることができる。
また、上記のリーク検査方法において、前記パージ工程で前記加熱炉内に導入する前記気体は、窒素ガスであることとしてもよい。
この構成によると、電磁接触器のガス密閉型構造体及び封入ガスの温度を上昇させることができるので、封入ガスのリークレートを上げることができる。その後、封入ガスのリーク量を測定するので、従来技術と比較して短時間で微小なリーク量を測定することができる。換言すると、微小なリーク量であっても封入ガスのリークレートを上げることで、ガス濃度測定に必要なガス量を従来技術と比較して短時間で得ることができる。
また、この構成によると、ガス密閉型構造体からリークして加熱炉内に残留した封入ガスをパージすることができるので、封入ガスのリーク量を測定する際に、加熱炉内に残留した封入ガスが混入する可能性を少なくすることができる。このため、測定されたリーク量の精度を高めることができる。
この構成によると、封入ガスは水素を含んだガスであるので、ガス密閉型構造体及び封入ガスを加熱すると効率良く封入ガスのリークレートを上げることができる。
この構成によると、ガス密閉型構造体からリークした封入ガスの温度を予め設定した温度まで下げることができるので、一定の温度で封入ガスの濃度測定をすることができる。このため、ガス体積比のばらつきを抑制することができ、周囲環境温度の影響によるガス濃度の誤差を少なくすることができる。よって、測定されたリーク量の精度を高めることができる。
また、上記のリーク検査装置において、前記封入ガスをパージするための前記気体は、窒素ガスであることとしてもよい。
まず、リーク検査装置100の構成について説明する。
図1は、実施形態に係るリーク検査装置100の構成(リーク量測定時)を模式的に示す斜視図である。図2は、実施形態に係るリーク検査装置100の構成(ガス封入カプセル交換時)を模式的に示す斜視図である。
リーク検査装置100は、図1、図2に示すように、加熱部10と、冷却部20と、測定部30と、パージ部40とを備えている。
チャンバ本体11aとチャンバ蓋11bとの間にはOリング11cが配置されている。このOリング11cは、チャンバ蓋11bを閉じた際に加熱炉11内部の気密を保つためのものである。
トグルクランプ13は、チャンバ蓋11bをチャンバ本体11aに押し付けて固定するためのクランプであり、断熱壁12の縁に一対設けられている。より詳しくは、トグルクランプ13は、断熱壁12の縁に一対設けられており、各クランプはそれぞれ対向するようにして設けられている。このトグルクランプ13でチャンバ蓋11bをチャンバ本体11aに押し付けて固定することで、加熱炉11内部の気密を保つことができる。このため、加熱炉11内部は、加熱炉11外部から遮断された状態となる。ゆえに、加熱炉11内部にリークした封入ガスを堆積する間、加熱炉11内部に加熱炉11外部のガス等が混入するのを低減することができる。
冷却装置21は、ガス封入カプセル50からリークした封入ガスを冷却するための装置であり、ガス封入カプセル50からリークした封入ガスが通過する冷却パイプ21aと、その冷却パイプ21aに向かって送風するファン21bとを備えている。この冷却パイプ21aと加熱炉11内部とは、開閉バルブ16及び連結パイプ17を介して連通している。このため、加熱炉11内部のガスは、リーク検査装置100の外部から遮断された状態で冷却パイプ21aまで導かれる。
次に、ガス封入カプセル50の構造について、図3、図4を参照しつつ簡単に説明する。図3は、ガス封入カプセル50の構造を模式的に示す斜視図である。図4は、ガス封入カプセル50の構造を模式的に示す断面図である。なお、この断面図は、図3のA−A′線に沿って切断した断面図である。
本実施形態に係るガス封入カプセル50の構造は、従来技術に係るガス封入カプセルの構造と概ね同じであり、例えば以下のような構造をしている。
(1)以上のように、上記リーク検査装置100では、ガス封入カプセル50及び封入ガスを加熱する加熱炉11と、ガス封入カプセル50からリークした封入ガスの量を測定するリークディテクタ30と、を備えている。
このため、ガス封入カプセル50及び封入ガスの温度を上昇させることができ、封入ガスのリークレートを上げることができる。その後、封入ガスのリーク量を測定するので、従来技術と比較して短時間で微小なリーク量を測定することができる。換言すると、微小なリーク量であっても封入ガスのリークレートを上げることで、ガス濃度測定に必要なガス量を従来技術と比較して短時間で得ることができる。
このため、ガス封入カプセル50及び封入ガスを加熱すると効率良く封入ガスのリークレートを上げることができる。
このため、ガス封入カプセル50からリークして加熱炉11内に残留した封入ガスをパージすることができる。よって、封入ガスのリーク量を測定する際に、加熱炉11内に残留した封入ガスが混入する可能性を少なくすることができる。ゆえに、測定されたリーク量の精度を高めることができる。
このため、ガス封入カプセル50からリークした封入ガスの温度を予め設定した温度まで下げることができ、一定の温度で封入ガスの濃度測定をすることができる。よって、ガス体積比のばらつきを抑制することができ、周囲環境温度の影響によるガス濃度の誤差を少なくすることができる。ゆえに、測定されたリーク量の精度を高めることができる。
上述の実施形態では、パージ用の空気を加熱するパージ用空気加熱装置41について説明したが、これに限定されるものではない。パージ用空気加熱装置41に代えて、パージ用の窒素を加熱するパージ用窒素加熱装置を用いてもよい。このパージ用窒素加熱装置を用いても、上述の作用効果を概ね同じ作用効果が得られる。
また、上述の実施形態では、封入ガスとして、水素ガスを用いた場合について説明したが、これに限定されるものではない。水素ガスに代えて、例えば、窒素ガス、水素を含んだガス、窒素を含んだガスを封入ガスとしてもよい。上記ガスであっても、上述の作用効果を概ね同じ作用効果が得られる。
以下、リーク検査装置100を用いたリーク検査方法について説明する。
図5は、実施形態に係るリーク検査方法のフローチャートを示す図である。
まず、上述のガス封入カプセル50をチャンバ本体11a内に配置する(S1)。その後、ロータリクランプシリンダ14を用いてチャンバ蓋11bを移動し、トグルクランプ13を用いてチャンバ蓋11bをチャンバ本体11aに密着させて固定する。こうして、加熱炉11を閉じる。この際、開閉バルブ16、開閉バルブ42、開閉バルブ43は開いた状態になっており、加熱炉11内部は大気圧となっている。その後、チャンバ本体11aに組込まれたヒータで予め設定した温度(以下、「目標温度」ともいう。)まで上昇させて、ガス封入カプセル50及び封入ガスを加熱する(S2)。ガス封入カプセル50及び封入ガスが加熱されている間、加熱炉11は密閉されておらず、加熱炉11内部の圧力は大気圧となっている。このようにして、チャンバ本体11aに組込まれたヒータで、ガス封入カプセル50及び封入ガスを目標温度まで加熱する。ここで、上記「予め設定した温度(目標温度)」とは、例えば、90℃以上150℃以下の範囲内の温度である。ガス封入カプセル50及び封入ガスの温度が90℃未満であると、十分なリークレート値を得ることはできない。また、ガス封入カプセル50の温度が150℃より高いと、ガス封入カプセル50(例えば、ガス封入カプセル50の一部を構成するセラミック部分)が破損するおそれがある。
次に、これまで開いていた開閉バルブ42及び開閉バルブ43をそれぞれ閉じて加熱炉11内を密閉すると同時にリークガスの堆積時間の計測を開始する。こうして、予め設定した堆積時間(以下、単に「堆積時間」ともいう。)だけ加熱炉11内にリークガスを堆積させる(S4)。なお、加熱炉11内にリークガスを堆積させている間、加熱炉11内の温度(つまり、ガス封入カプセル50及び封入ガスの温度)は一定に保たれている。
この吸引されたガス(つまり、加熱炉11内に存在していたガス)は、連結パイプ17を通過した後に冷却装置21に備わる冷却パイプ21aを達する。この冷却パイプ21aまで達したガスの温度を予め設定した温度(例えば、室温)まで、冷却装置21のファン21bを動作させて下げる(S6)。ファン21bで冷却されたガスの温度は、温度計22a、22bで測定される。ガスの温度が、例えば室温程度まで下がったことを確認した後、一定のガス温度でリークディテクタ30内に導入する。こうして、リークディテクタ30内の分析器で、ガス封入カプセル50からリークした封入ガスの量を測定する(S7)。
最後に、リーク検査の終了したガス封入カプセル50をチャンバ本体11a内部から取出して(S7)、リーク検査方法に係る一連の工程が終了する。
図6は、加熱炉の温度に対するガスリーク量及びガス濃度を示す図である。図6の横軸は、加熱炉の温度を示している。また、図6の左側縦軸は、封入ガスのリーク量を示し、同図の右側縦軸は、ガス濃度を示している。なお、図6の左側縦軸は、対数スケールとなっている。ここで、「加熱炉の温度」と「ガス封入カプセル50及び封入ガスの温度」とは、同じ温度を意味するものである。また、上記測定では、封入ガスとして水素ガスが用いられている。
(1)以上のように、上記リーク検査方法では、ガス封入カプセル50及びそれに封入された封入ガスを加熱する加熱工程(S2)と、封入ガスのリーク量を測定するリークガス量測定工程(S7)と、を備えている。
このため、ガス封入カプセル50及び封入ガスの温度を上昇させることができるので、封入ガスのリークレートを上げることができる。その後、封入ガスのリーク量を測定するので、従来技術と比較して短時間で微小なリーク量を測定することができる。換言すると、微小なリーク量であっても封入ガスのリークレートを上げることで、ガス濃度測定に必要なガス量を従来技術と比較して短時間で得ることができる。
このため、水素を含んだ封入ガス及びガス封入カプセル50を加熱することで効率良く封入ガスのリークレートを上げることができる。
このため、ガス封入カプセル50からリークして加熱炉11内に残留した封入ガスをパージすることができる。よって、封入ガスのリーク量を測定する際に、加熱炉11内に残留した封入ガスが混入する可能性を少なくすることができる。ゆえに、測定されたリーク量の精度を高めることができる。
このため、ガス封入カプセル50からリークした封入ガスの温度を予め設定した温度まで下げることができ、一定の温度で封入ガスの濃度測定をすることができる。よって、ガス体積比のばらつきを抑制することができ、周囲環境温度の影響によるガス濃度の誤差を少なくすることができる。ゆえに、測定されたリーク量の精度を高めることができる。
このため、ガスリーク量を約6×10−8Pa・m3/s以上とすることができる。よって、従来技術に係る校正器を用いても微小なガスリーク量を測定することができる。
上述の実施形態では、パージ用の空気を加熱するパージ用空気加熱装置41を用いてパージするパージ工程(S3)について説明したが、これに限定されるものではない。パージ用空気加熱装置41に代えて、パージ用の窒素を加熱するパージ用窒素加熱装置を用いてパージしてもよい。このパージ用窒素加熱装置を用いてパージしても、上述の作用効果を概ね同じ作用効果が得られる。
Claims (10)
- 電磁接触器のガス密閉型構造体及び前記ガス密閉型構造体に封入された状態の封入ガスを加熱する加熱工程と、前記加熱工程の後に、前記封入ガスをパージするパージ工程と、前記パージ工程の後に、前記ガス密閉型構造体からリークした前記封入ガスの量を測定するリークガス量測定工程と、を備え、
前記加熱工程では、加熱炉内に前記ガス密閉型構造体を配置して前記ガス密閉型構造体を加熱し、
前記パージ工程では、前記加熱工程で加熱された前記加熱炉内の温度よりも高温の気体を前記加熱炉内に導入して、前記ガス密閉型構造体からリークして前記加熱炉内に残留した前記封入ガスをパージすることを特徴とするリーク検査方法。 - 前記封入ガスは、水素を含んだガスであることを特徴とする請求項1に記載のリーク検査方法。
- 前記パージ工程では、前記加熱炉内の圧力を大気圧に維持した状態で前記気体を前記加熱炉内に導入することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のリーク検査方法。
- 前記パージ工程の後であって前記リークガス量測定工程の前に、前記ガス密閉型構造体からリークした前記封入ガスの温度を予め設定した温度まで下げる冷却工程をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のリーク検査方法。
- 前記パージ工程で前記加熱炉内に導入する前記気体は、窒素ガスであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のリーク検査方法。
- 電磁接触器のガス密閉型構造体及び前記ガス密閉型構造体に封入された状態の封入ガスを加熱する加熱部と、前記封入ガスをパージするパージ部と、前記加熱部で加熱されて前記ガス密閉型構造体からリークした前記封入ガスの量を測定するリークガス量測定部と、を備え、
前記加熱部は、密閉可能な加熱炉を備え、
前記パージ部は、前記ガス密閉型構造体からリークし前記加熱炉内に残留した前記封入ガスをパージするための気体の温度を、前記加熱部で加熱した前記加熱炉内の温度よりも高温にするパージ用気体加熱装置を備えることを特徴とするリーク検査装置。 - 前記封入ガスは、水素を含んだガスであることを特徴とする請求項6に記載のリーク検査装置。
- 前記ガス密閉型構造体及び前記ガス密閉型構造体に封入された状態の封入ガスは、前記加熱炉で加熱されることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のリーク検査装置。
- 前記加熱部の後段であって前記リークガス量測定部の前段に、前記ガス密閉型構造体からリークした前記封入ガスの温度を予め設定した温度まで下げる冷却部をさらに備えることを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか一項に記載のリーク検査装置。
- 前記封入ガスをパージするための前記気体は、窒素ガスであることを特徴とする請求項6から請求項9のいずれか一項に記載のリーク検査装置。
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