JP6138535B2 - 油性ゲル状化粧料 - Google Patents

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Description

本発明はデキストリン脂肪酸エステル及び/又はイヌリン脂肪酸エステル、平均分子量が300〜6000のポリエチレングリコール、分子内に水酸基を有する油剤、30℃における粘度が2000mPa・s以下の油剤(ただし分子内に水酸基を有する油剤を除く)を40〜95質量%、疎水化処理無水ケイ酸を配合する油性ゲル状化粧料に関し、更に詳細には、伸び広がりやべたつきのなさに優れながらも、保湿感に優れ、さらに、特に高温での排液等の経時安定性が良好な油性ゲル状化粧料に関する。
従来より、各種油剤を配合してなる油性ゲル状化粧料は、皮膚や口唇に塗布されることにより、外部の刺激から肌を守り、エモリエント効果を付与するために使用されている。特に、乾燥した季節や環境下において、皮膚や口唇を乾燥から保護し、適正な水分を保持したり、閉塞効果によって皮膚内部の活性を高める効果に優れている。油性ゲル状化粧料を得るためには、これまでワックスなどの固形状油分やデキストリン脂肪酸エステルなどの油性ゲル化剤を配合する技術が主に用いられてきたが、ゲル状とするためには固形状の場合と比べ、油性ゲル化剤を減らすため経時安定性が悪く排液等の問題が生じていた。
このため、近年の油性ゲル状化粧料は、使用感が良好で、且つ経時安定性にも優れるものが求められており、例えば、液状炭化水素と軟化点が40℃以上である炭化水素樹脂を含有するオイルゲル組成物(例えば、特許文献1参照)や、デキストリン脂肪酸エステルや12-ヒドロキシステアリン酸とポリブテンを組み合わせてツヤや安定性を向上させたオイルゲル化粧料(例えば、特許文献2参照)や、ダイマージリノール酸イソステアリン酸ポリグリセリル-2と特定のシリコン化合物等を組み合わせて安定性や透明性を向上させたリップグロス組成物(例えば、特許文献3参照)等がある。
特開2004−51850号公報 特開2002−3340号公報 特開2008−19200号公報
しかしながら、特許文献1の技術は、炭化水素系成分を中心としたものであり、べたつく等の使用感が不十分であった。また特許文献2の技術に用いられる12−ヒドロキシステアリン酸は熱安定性及び保存安定性が悪く、製造の際の過熱により着色を生じ、時間と共に析出が生じるという欠点がある。また特許文献3においては、ダイマージリノール酸イソステアリン酸ポリグリセリル-2を多量に使用する必要があり、また特定のシリコン化合物に限られるため、のびの重さやべたつき等、使用感の良好なものを得ることは難しい。さらには、いずれの場合においても樹脂製の容器と接触する場合、容器の有する極性により接触面から油剤が排液する傾向があった。
そのため、塗布時の伸び広がりに優れ、皮膚に対してべたつきが少なく、保湿感に優れ、さらに経時安定性にも優れた油性ゲル状化粧料が望まれていた。
かかる実情に鑑み、本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、油性ゲル状化粧料に極性の高い平均分子量が300〜6000のポリエチレングリコールを配合することにより、特に、容器との接触面からの排液を抑制することが見出された。さらに、該ポリエチレングリコールを油性ゲル状化粧料に安定配合可能な成分として分子内に水酸基を有する油剤が特に優れていることを見出した。すなわち、分子内に水酸基を有する油剤が、ポリエチレングリコールの溶解・分散を向上させ、デキストリン脂肪酸エステル、30℃における粘度が2000mPa・s以下の油剤(ただし水酸基を有する油剤を除く)、疎水化処理無水ケイ酸よりなる油性ゲル状化粧料に混合溶解させることにより、排液を防止して経時安定性に優れ、さらに伸び広がりやべたつきのなさに優れながらも、保湿感に優れる油性ゲル状化粧料が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、次の成分(A)〜(E);
(A)デキストリン脂肪酸エステル及び/又はイヌリン脂肪酸エステル
(B)平均分子量が300〜6000のポリエチレングリコールから選ばれる1種又は2種以上
(C)ポリグリセリン脂肪酸エステル、クエン酸アルキルエステル、乳酸アルキルエステル、リンゴ酸アルキルエステルから選ばれる、分子内に水酸基を有する油剤
(D)30℃における粘度が2000mPa・s以下の油剤(ただし成分(C)を除く)40〜95質量%
(E)疎水化処理無水ケイ酸
を配合することを特徴とする油性ゲル状化粧料を提供するものである。
また、前記成分(B)が、平均分子量が300〜850のポリエチレングリコールと平均分子量が900〜6000のポリエチレングリコールを含有することを特徴とする前記油性ゲル状化粧料を提供するものである。
また、前記成分(B)の配合量が0.1〜5質量%であることを特徴とする前記油性ゲル状化粧料を提供するものである。
また、前記成分(D)が流動パラフィン、トリグリセリドから選ばれることを特徴とする前記油性ゲル状化粧料を提供するものである。
また、前記油性ゲル状化粧料の40℃における粘度が10000〜120000mPa・sであることを特徴とする前記油性ゲル状化粧料を提供するものである。
また、前記油性ゲル状化粧料がスキンケア用であることを特徴とする前記油性ゲル状化粧料を提供するものである。
本発明の油性ゲル状化粧料は、伸び広がりやべたつきのなさに優れながらも、保湿感に優れ、さらに、特に高温での排液等の経時安定性が良好な油性ゲル状化粧料である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の油性ゲル状化粧料に用いられる成分(A)のデキストリン脂肪酸エステル及び/又はイヌリン脂肪酸エステルは、油性成分をゲル化し、幅広い範囲で粘度を付与する効果があり、経時安定性や化粧持続性を向上させる成分である。成分(A)のデキストリン脂肪酸エステルは、デキストリンと脂肪酸もしくは脂肪酸誘導体とのエステルであり、好ましくは炭素数8〜22の高級脂肪酸とのエステルが用いられ、デキストリンの平均糖重合度は3〜150が好ましく、デキストリンのグルコース単位当りの脂肪酸の置換度は1.5〜1.7が好ましい。具体的には、オクタン酸デキストリン、ラウリン酸デキストリン、パルミチン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン、ステアリン酸デキストリン、ベヘニン酸デキストリン、ヤシ油脂肪酸デキストリン、(パルミチン酸/オクタン酸)デキストリン等が挙げられる。これらのデキストリン脂肪酸エステルの市販品としては、例えば、「レオパールKL2」「レオパールMKL2」「レオパールTT2」「レオパールTL2」(以上、千葉製粉社製)等が挙げられる。このうちパルミチン酸デキストリンが経時安定性や、使用性面から最も好ましい。
成分(A)のイヌリン脂肪酸エステルは、イヌリンと脂肪酸もしくは脂肪酸誘導体とのエステルであり、好ましくは炭素数8〜32の直鎖または分岐鎖の飽和または不飽和脂肪酸とイヌリンとのエステルが用いられ、イヌリンの平均分子量は300〜10,000の範囲が好ましい。具体的には、特開平3−197409号公報や特開2002−193732号公報に記載されているものが挙げられ、市販品としては、「レオパールISK2」(千葉製粉社製)等が挙げられる。
本発明に用いられる成分(A)の配合量は、1〜10質量%(以下、単に「%」で示す)であると経時安定性や伸び広がりがより優れるため好ましく、3〜8%であると、伸び広がりがさらに優れるため好ましい。
本発明に用いられる成分(B)の平均分子量が300〜6000のポリエチレングリコールから選ばれる1種又は2種以上は、排液を抑制する成分である。具体的には、PEG-6(平均分子量300)、PEG−8(平均分子量400)、PEG−32(平均分子量1540)、PEG−150(平均分子量6000)(以上、木村産業社製)等が挙げられ、これらの中でも平均分子量が500〜3000が好ましい。なお、平均分子量は、外原基記載のポリエチレングリコール4000の平均分子量試験により測定される。また、平均分子量が300〜850のポリエチレングリコールと平均分子量が900〜6000のポリエチレングリコールを併用することが好ましく、このように併用することで経時安定性がより優れるため好ましい。
本発明に用いられる成分(B)の配合量は、0.1〜5%が好ましく、より好ましくは、0.5〜3%である。この範囲であると、経時安定性がより優れるため好ましい。
本発明に用いられる成分(C)の分子内に水酸基を有する油剤は、本発明において成分(B)の油剤への溶解性を向上させる成分であり、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、クエン酸アルキルエステル、乳酸アルキルエステル、リンゴ酸アルキルエステル、グルタミン酸アルキルエステル等が使用できる。具体的には、トリイソステアリン酸ジグリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、モノイソステアリン酸ジグリセリル、トリオクタン酸ジグリセリル、デカイソステアリン酸デカグリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、クエン酸トリ2−エチルヘキシル、乳酸オクチルドデシルなどが挙げられる。市販品としては「コスモール43V」、「コスモール42V」、「コスモール41V」、「コスモール222」(いずれも日清オイリオグループ社製)、「IS−1009P」(阪本薬品工業社製)などが挙げられる。成分(C)は、極性の高いポリエチレングリコール(成分(B))に対して、水酸基によって相互作用し、それによって成分(B)が油性基剤へ溶解しやすくなるつなぎ役として働いていると推察される。
本発明に用いられる成分(C)のIOB値は0.25以上であると経時安定性により優れるため好ましい。ここで、IOB(Inorganic Organic Balance)とは、無機性値/有機性値をいい、藤田穆の有機概念図によるものである(藤田穆、赤塚政美、系統的有機定性分析(混合物編)1974,共立出版発行)。IOBは有機化合物の極性を表すものであり、数値が高いほど極性が高く、水は∞となる。このIOB値が0.25以上の油剤として、例えば、トリイソステアリン酸ジグリセリル(IOB値0.26)、ジイソステアリン酸ジグリセリル(IOB値0.41)、リンゴ酸ジイソステアリル(IOB値0.28)等が挙げられる。
本発明に用いられる成分(C)の配合量は、0.1〜50%であると経時安定性や伸び広がりがより優れるため好ましく、5〜40%であると、経時安定性がさらに優れるため好ましい。
本発明に用いられる成分(D)の30℃における粘度が2000mPa・s以下の油剤(ただし成分(C)を除く)は、べたつきのなさ、伸び広がりに優れる成分であり、通常化粧料に使用されるものであれば特に限定されるものではない。具体的には、動物油、植物油、合成油等の起源、及び、液体油、揮発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、エステル油類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、脂肪酸類など化粧料一般に使用されるものが用いられる。なお、粘度は、芝浦システム社製単一円筒型回転粘度計ビスメトロンVS−A1を用いて、3号ローターで6回転、60秒後の条件にて測定した値である。
これらの中でも成分(D)は、液状の炭化水素油、もしくはトリグリセリドから選ばれる1種又は2種以上の油剤が好ましい。これらの油剤を選択すると、肌なじみがよく、伸び広がりがさらに良好となるため好ましい。
成分(D)の炭化水素油の具体例としては、軽質イソパラフィン、流動パラフィン、流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、水添ポリイソブテン、水添ポリデセン、スクワラン、イソドデカン、イソヘキサデカン等が挙げられる。例えば、ハイコールK-230、ハイコールK-350、ハイコールK-500(以上、カネダ社製)、DRAKEOL 600(ペンレコ社製)、パールリーム6(日油社製)等の市販品を使用することができ、必要に応じて1種又は2種以上を適宜選択して用いることができる。特に好ましくは流動パラフィン、重質流動イソパラフィンであり、保湿感がより優れるため好ましい。
成分(D)のトリグリセリドの具体例としては、トリイソステアリン酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を適宜選択して用いることができる。これらの中でも、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリルが好ましい。これらの油剤を選択すると、伸び広がりのよさやべたつきのなさにおいてより優れるため好ましい。
本発明に用いられる成分(D)の配合量は、40〜95%であり、より好ましくは、50〜80%である。40%未満であると、べたつきを感じ、伸び広がりも悪くなり、また、95%を超えると経時安定性が不十分となる。
本発明に用いられる成分(E)の疎水化処理無水ケイ酸は、無水ケイ酸表面のシラノール基(水酸基)がジメチルシリル化、又はトリメチルシリル化等されたものであり、日本アエロジル社製のAEROSILR972、R972V、R974、R976、R976S、R812、R812S、RX200、RX300等が挙げられる。
本発明に用いられる成分(E)の疎水化処理無水ケイ酸の平均粒径は、5〜40nmが好ましく、より好ましくは10〜30nmである。この範囲であると、経時安定性や伸び広がりにおいてより優れるため好ましい。平均粒径は、BET法を用いて比表面積を測定し、得られた比表面積より平均粒径を算出したものである。
本発明に用いられる成分(E)の配合量は、0.1〜3%であると経時安定性や伸び広がりがより優れるため好ましく、0.5〜2%であると経時安定性がさらに優れるため好ましい。
本発明の油性ゲル状化粧料には、上記必須成分以外に、一般に化粧料に配合される成分、例えば、成分(C)及び成分(D)を除く油剤、界面活性剤、成分(A)及び成分(E)を除くゲル化剤、成分(E)を除く粉体、防腐剤、紫外線吸収剤、色素、香料、美容成分、水溶性成分、成分(B)を除く多価アルコール等を本発明の効果を損なわない範囲で使用することができる。
本発明の油性ゲル状化粧料の製造方法としては、種々の方法を用いることができるが、その一例としては、成分(A)、(D)を90℃で混合溶解した後、成分(E)を添加し、成分(B)を成分(C)で溶解させたものを加えて得ることができる。また、この際に任意成分を配合してもよい。
本発明の油性ゲル状化粧料は油系の一相であることが好ましい。また、本発明において水は実質的に配合しないことが好ましく、具体的には水の配合量は0.1%以下であることが好ましい。なお、ここでの水は、通常化粧料に用いられる精製水の他、イオン交換水、温泉水、深層水、或いは植物の水蒸気蒸留水等を指す。
なお、本発明の油性ゲル状化粧料とは、40℃の粘度が芝浦システム社製単一円筒型回転粘度計ビスメトロンVS−A1による測定値で5000〜150000mPa・sであるものを指し、好ましくは10000〜120000mPa・sである。この範囲であると、伸び広がりがより優れるため好ましい。
また、本発明の油性ゲル状化粧料は、メイクアップ用やスキンケア用等の特に制限は無く使用できるが、感触の面から、化粧油、マッサージ料、美容液等のスキンケア用や、油性クレンジング料、皮脂除去料等の洗浄用として用いることが好適である。さらに、油剤特有のべたつきが少なく、保湿感が得られるのに加え、伸び広がりの良さを有することから、化粧油への応用が特に好適である。なお、化粧油とは、製品としての化粧油を意味するものであり、化粧品原料そのものではなく、各種油剤等を配合してなるものである。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
実施例1〜13及び比較例1〜9:油性ゲル状化粧料(化粧油)
下記表1及び表2に示す組成の油性ゲル状化粧料を下記製造方法に従って製造し、使用感(伸び広がり、べたつきのなさ、保湿感)、経時安定性(室温、5−45℃、50℃)について評価した。結果を併せて表1及び表2に示す。なお、実施例1、2、5〜11、比較例2、3、6〜9の40℃における粘度は15000〜100000mPa・sの範囲内であり、実施例3、12、比較例4の粘度は5000〜40000mPa・sの範囲内であり、実施例4、13、の粘度は100000〜150000mPa・sの範囲内であり、比較例5の粘度は100000〜1000000mPa・sの範囲内であり、比較例1の粘度は100〜10000mPa・sの範囲内であった。なお、粘度値は芝浦システム社製単一円筒型回転粘度計ビスメトロンVS−A1を用いて、4号ローターで6回転、60秒後の粘度値を測定した。ただし、実施例4、13、比較例5の粘度は、4号ローターで0.6回転、60秒後の粘度値である。
※1 レオパールTL2(千葉製粉社製)
※2 レオパールMKL2(千葉製粉社製)
※3 PERFORMALENE 500(ニュフェーズテクノロジー社製)
※4 DRAKEOL 600(ペンレコ社製)
※5 コスモール168AR(30℃の粘度:5500mPa・s)(日清オイリオグループ社製)
※6 AEROSIL R−976S(日本アエロジル社製)
※7 AEROSIL 300(日本アエロジル社製)
(製造方法)
A:成分(4)〜(13)を80℃に加熱し、均一混合する。
B:成分(1)〜(3)、(14)〜(18)を90℃に加熱し、均一混合する。
C:AとBを均一混合する。
D:Cを90℃で溶解した後、70℃まで冷却し、樹脂容器に充填して成型し油性ゲル状化粧料を得た。
(評価方法)
下記評価項目について下記評価方法により評価を行った。
a.伸び広がり
b.べたつきのなさ
c.保湿感
a.伸び広がりについては、15名の化粧品評価専門パネルに対して、所定の洗顔料にて洗顔した後、被験油性ゲル状化粧料を両側の頬に2gずつ塗布した際の官能を評価した。b.べたつきのなさ、c.保湿感については、塗布して10分後の状態を官能評価した。評価は下記の絶対評価基準を用いて5段階評価し、各試料の評点の平均値を4段階判定基準を用いて判定した。用いた洗顔料は、特開2005−60298号記載の実施例1を使用した。
絶対評価基準
(評点):(評価)
5点:非常に良好
4点:良好
3点:普通
2点:やや不良
1点:不良
4段階判定基準
(判定):(評点の平均値)
◎:4.5点以上
○:3.5点以上4.5点未満
△:2.5点以上3.5点未満
×:2.5点未満
(評価方法)
下記評価項目について下記評価方法により評価を行った。
d.経時安定性
各試料を調整直後の状態を基準として、室温及び50℃にて1ヶ月、さらには5℃と45℃をそれぞれ2日間サイクル(5−45℃)で恒温槽に1ヶ月保管し、排液の有無の目視観察により各試料を4段階判定基準を用いて判定した。
4段階判定基準
(判定):(評価)
◎:排液は全く見られない
○:ごく僅かに排液が見られる
△:排液が見られる
×:かなり排液が見られる
表1及び表2より、本発明品1〜13の油性ゲル状化粧料は、経時安定性が良好で、使用感に関しても、べたつきが少なく伸び広がりに優れ、保湿感が良好な油性ゲル状化粧料であった。一方、成分(A)を配合しない比較例1は、経時安定性において顕著に劣るものであった。成分(B)を配合しない比較例2、成分(C)を配合しない比較例3、成分(E)を配合しない比較例4は、いずれも50℃での経時安定性に劣り、排液が著しいものであった。成分(A)の代わりにポリエチレンワックスを配合した比較例5は伸び広がりが悪く、経時安定性も不十分であった。成分(B)の代わりに分子量の小さいポリエチレングリコール(分子量200)を配合した比較例6は50℃、5-45℃における経時安定性において顕著に劣るものであった。成分(B)の代わりに分子量の大きいポリエチレングリコール(分子量20000)を配合した比較例7は経時安定性において顕著に劣るものであった。成分(D)の配合量が40%未満である比較品8は、伸び広がりやべたつきのなさが顕著に劣るものであった。成分(E)の代わりに、疎水化処理をしていない無水ケイ酸を配合した比較例9は50℃、5-45℃の経時安定性において顕著に劣るものであった。
実施例14:油性ゲル状クレンジング料
(成分) (%)
1.流動パラフィン ※4 残 量
2.PEG−32 0.2
3.PEG−6 0.2
4.モノイソステアリン酸ジグリセリル 3.0
5.トリイソステアリン酸ジグリセリル 7.0
6.ジメチルポリシロキサン ※8 5.0
7.イソステアリン酸ポリオキシエチレン(20モル)グリセリル 20.0
8.2−エチルヘキサン酸セチル 5.0
9.パルミチン酸デキストリン ※1 3.0
10.シリル化処理無水ケイ酸 ※9 1.0
11.香料 0.1
※8:KF−96A100CS(信越化学工業社製)
※9:AEROSIL R−972(日本アエロジル社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(7)を80℃に加熱し、均一混合する。
B:成分(8)、(9)を90℃に加熱し、均一混合する。
C:A、B、成分(10)、(11)を均一混合する。
D:Cを90℃で溶解した後、70℃まで冷却し、容器に充填して成型し油性ゲル状クレンジング料を得た。
実施例14の油性ゲル状クレンジング料は、クレンジング力があり、経時安定性に優れ、皮膚に対して伸び広がりが良好で、べたつきが少なく、保湿効果が良好な油性ゲル状クレンジング料であった。なお、40℃における粘度は15000〜80000mPa・sの範囲内であった。
実施例15:油性ゲル状マッサージ料
(成分) (%)
1.トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 残 量
2.トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン 20.0
3.メドウフォーム油 20.0
4.水添ポリイソブテン ※10 10.0
5.リンゴ酸ジイソステアリル 5.0
6.ジイソステアリン酸ジグリセリル 5.0
7.PEG−150 0.1
8.PEG−8 0.4
9.香料 0.1
10.ジブチルヒドロキシトルエン 0.1
11.パルミチン酸デキストリン ※1 1.0
12.シリル化処理無水ケイ酸 ※11 1.0
※10:パールリーム18(日本油脂社製)
※11:AEROSIL R−974(日本アエロジル社製)
(製造方法)
A:成分(2)〜(8)を80℃に加熱し、均一混合する。
B:成分(1)、(11)を90℃に加熱し、均一混合する。
C:A、B、成分(9)、(10)、(12)を均一混合する。
D:Cを90℃で溶解した後、70℃まで冷却し、容器に充填して成型し油性ゲル状マッサージ料を得た。
実施例15の油性ゲル状マッサージ料は、経時安定性に優れ、皮膚に対して伸び広がりが良好で、べたつきが少なく、保湿効果が良好な油性ゲル状マッサージ料あった。なお、40℃における粘度は5000〜40000mPa・sの範囲内であった。
実施例16:皮脂除去用ゲル状化粧油
(成分) (%)
1.2−エチルヘキサン酸セチル 残 量
2.ポリブテン ※12 5.0
3.メドウフォーム油 10.0
4.ジイソステアリン酸ジグリセリル 8.0
5.トリイソステアリン酸ジグリセリル 2.0
6.PEG−6 0.1
7.PEG−8 0.3
8.PEG−32 0.1
9.香料 0.1
10.L−メントール 0.02
11.グリチルレチン酸ステアリル 0.1
12.パルミチン酸デキストリン ※1 6.0
13.シリル化処理無水ケイ酸 ※6 1.5
※12:日石ポリブテン HV−1900F(JX日鉱日石エネルギー社製)
(製造方法)
A:成分(2)〜(8)を80℃に加熱し、均一混合する。
B:成分(1)、(12)を90℃に加熱し、均一混合する。
C:A、B、成分(9)〜(11)、(13)を均一混合する。
D:Cを90℃で溶解した後、70℃まで冷却し、容器に充填して成型し皮脂除去用ゲル状化粧油を得た。
実施例16の皮脂除去用ゲル状化粧油は、皮脂除去に優れ、経時安定性に優れ、皮膚に対して伸び広がりが良好で、べたつきが少なく、保湿効果が良好な皮脂除去用ゲル状化粧油であった。なお、40℃における粘度は15000〜100000mPa・sの範囲内であった。
実施例17:油性ゲル状アイカラー
(成分) (%)
1.流動パラフィン ※4 残量
2.PEG−6 0.2
3.PEG−32 0.2
4.PEG−150 0.05
5.モノイソステアリン酸ジグリセリル 5.0
6.ジイソステアリン酸ジグリセリル 4.0
7.2−エチルヘキサン酸セチル 30.0
8.パルミチン酸デキストリン ※1 3.0
9.シリル化処理無水ケイ酸 ※13 1.0
10.合成金雲母 ※14 10.0
11.パーフルオロオクチルトリエトキシシラン3%処理
酸化チタン被覆マイカ ※15 2.5
12.パーフルオロオクチルトリエトキシシラン2%処理
酸化チタン被覆ガラス ※16 5.0
※13:AEROSIL R−812(日本アエロジル社製)
※14:PDM−40L 平均粒径35〜45μm(トピー社製)
※15:FLAMENCO ULTRA SPARKLE 4500 平均粒径50μm(BASF社製)にパーフルオロオクチルトリエトキシシラン3%処理を施したもの
※16:メタシャインMC1080RC−S 平均粒径80μm(日本板硝子社製)にパーフルオロオクチルトリエトキシシラン3%処理を施したもの
(製造方法)
A:成分(1)〜(6)を80℃に加熱し、均一混合する。
B:成分(7)、(8)を90℃に加熱し、均一混合する。
C:A、B、成分(9)〜(12)を均一混合する。
D:Cを90℃で溶解した後、70℃まで冷却し、容器に充填して成型し油性ゲル状アイカラーを得た。
実施例17の油性ゲル状アイカラーは、経時安定性に優れ、皮膚に対して伸び広がりが良好で、べたつきが少なく、保湿効果が良好な油性ゲル状アイカラーであった。なお、40℃における粘度は15000〜80000mPa・sの範囲内であった。

Claims (6)

  1. 次の成分(A)〜(E);
    (A)デキストリン脂肪酸エステル及び/又はイヌリン脂肪酸エステル
    (B)平均分子量が300〜6000のポリエチレングリコールから選ばれる1種又は2種以上
    (C)ポリグリセリン脂肪酸エステル、クエン酸アルキルエステル、乳酸アルキルエステル、リンゴ酸アルキルエステルから選ばれる、分子内に水酸基を有する油剤
    (D)30℃における粘度が2000mPa・s以下の油剤(ただし成分(C)を除く)40〜95質量%
    (E)疎水化処理無水ケイ酸
    を配合することを特徴とする油性ゲル状化粧料。
  2. 前記成分(B)が、平均分子量300〜850のポリエチレングリコールと平均分子量900〜6000のポリエチレングリコールを含有することを特徴とする請求項1記載の油性ゲル状化粧料。
  3. 前記成分(B)の配合量が0.1〜5質量%であることを特徴とする請求項1又は2記載の油性ゲル状化粧料。
  4. 前記成分(D)が流動パラフィン、トリグリセリドから選ばれることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の油性ゲル状化粧料。
  5. 前記油性ゲル状化粧料の40℃における粘度が10000〜120000mPa・sであることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の油性ゲル状化粧料。
  6. 前記油性ゲル状化粧料がスキンケア用であることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の油性ゲル状化粧料。
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