JP6536321B2 - オイルゲル化粧料 - Google Patents

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本発明は、安定性に優れるオイルゲル状でありながら、手や塗布部のべたつきが少なく、伸ばしやすい感触が得られるなど塗布感が良好であり、水分蒸散量の抑制による皮膚のバリア機能改善効果に優れるオイルゲル化粧料に関する。
近年、化粧水・美容液・乳液・クリームなどの機能を1本にまとめたオールインワンゲル化粧料の認知度が高まり、消費者にとってゲル状の化粧料は身近な存在になった。このような化粧料に用いられるゲル化剤として、みずみずしい感触が得られ、安定なゲルを形成できるポリアクリル酸系ポリマーが汎用されている。
一方、油や油溶性成分を主成分とする油性の化粧料は、ポリアクリル酸系ポリマーではゲル化能が得られないので、系中に溶解する両親媒性分子の会合でゲル化させる手法が用いられている。
しかしながら、このゲル化機構では、塗布感に優れるゲルが得られ難く、また不透明なゲルになるなどの課題がある。
油性ゲル状化粧料として、例えば、12−ヒドロキシステアリン酸、パルミチン酸デキストリンなどの脂肪酸デキストリン、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジブチルアミドなどのN−アシルアミノ酸誘導体などを用いることが知られている。
しかしながら、これらの化合物は強固な相互作用でオイルをゲル化するので、良好な塗布感が得られ難いという課題がある。塗布感の良好なオイルゲルが得られる技術としては、特許文献1に、天然界面活性物質、高級アルコール、グリセリン、極性油を含む非水ゲル化粧料が開示されているが、この非水ゲル化粧料はゲルの安定性が十分ではなかった。
また特許文献2には、ジ脂肪酸アシルグルタミン酸リシン塩、HLBが15以上の多価アルコール脂肪酸エステルと水酸化レシチンから選択される1種以上、油性成分、多価アルコールを含有することを特徴とする油性ゲル状クレンジング用組成物が開示されている。この組成物はゲルの安定性が高められているが、良好な感触を得るには至っていない。
以上のように、安定性に優れる油性(オイル)ゲル状でありながら、良好な塗布感が得られる技術が求められている。
特開平5−4911号公報 特開2013−1698号公報
本発明は、上記の課題に鑑み、安定性に優れるオイルゲル状でありながら、手や塗布部のべたつきが少なく、伸ばしやすい感触が得られるなど塗布感が良好であり、水分蒸散量の抑制による皮膚のバリア機能改善効果に優れるオイルゲル化粧料の提供を目的とする。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、下記(A)〜(E)の特定の5成分を特定の割合で組み合わせることによって、上記目的を達成できることを見出した。
すなわち本発明は、
(A)i)平均分子量が200〜500の炭化水素油、ii)平均分子量が500〜5000のシリコーン油、iii)合成トリグリセリド、およびiv)植物油からなる群より選ばれる一種または二種以上の25℃で液状の油を20〜70質量%、
(B)i)炭素数が12〜16のイソパラフィンからなり、2,2,4,6,6−ペンタメチルヘプタン含有量が10質量%未満であるパラフィン混合物、およびii)平均分子量が200〜400のシリコーン油からなる群より選ばれる一種または二種の成分を5〜60質量%、
(C)式(I)で示されるアルキルイミノジカルボン酸型界面活性剤を0.1〜2質量%、
(D)炭素数が3〜6である3価〜6価アルコールを5〜40質量%、
(E)水を1〜15質量%
含有することを特徴とするオイルゲル化粧料である。
Figure 0006536321
(式中、Rは炭素数8〜18の直鎖状のアルキル基を示し、MおよびMはそれぞれ独立して水素原子またはアルカリ金属原子を示す。mおよびnはそれぞれ独立して1〜3の整数を示す。)
本発明のオイルゲル化粧料は、安定性に優れるオイルゲル状でありながら、手や塗布部のべたつきが少なく、伸ばしやすい感触が得られるなど塗布感が良好であり、水分蒸散量の抑制により皮膚水分量を増加させて皮膚バリア機能を改善する効果を奏する。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明のオイルゲル化粧料は、下記(A)〜(E)の各成分を含有する。以下、(A)成分から順次説明する。
〔(A)成分〕
本発明に用いられる(A)成分は、i)平均分子量が200〜500の炭化水素油、ii)平均分子量が500〜5000のシリコーン油、iii )合成トリグリセリド、およびiv)植物油からなる群より選ばれる一種または二種以上の25℃で液状の油である。
なお、(A)成分における平均分子量は、動粘度や沸点を測定することにより求めることができる。
また、25℃で液状とは、流動点が25℃以下であることを指す。
i)平均分子量が200〜500の炭化水素油には、炭化水素化合物の混合物であって、その平均分子量が200〜500のものだけでなく、分子量が200〜500の炭化水素化合物単独の場合も含まれる。例えば、平均分子量が200〜500の流動パラフィン、平均分子量が200〜500のポリブテン、平均分子量が200〜500の水添ポリイソブテン、平均分子量が200〜500の水添ポリデセン、スクワラン(分子量:423)、スクワレン(分子量:411)、プリスタン(分子量:269)等が例示できる。好ましくは、平均分子量が200〜500の流動パラフィン、平均分子量が200〜500の水添ポリイソブテン、スクワランである。炭化水素油の平均分子量または分子量は、好ましくは250〜450、特に好ましくは300〜400である。
流動パラフィンは、例えば、株式会社MORESCO製のモレスコホワイトPシリーズ(平均分子量:228〜483)が挙げられる。
水添ポリイソブテンは、例えば、日油株式会社製のパールリームEX(平均分子量:280)、パールリーム6(平均分子量:336)が挙げられる。
ii)平均分子量が500〜5000のシリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、各種変性シリコーン油が例示できる。好ましくは、ジメチルポリシロキサンである。
ジメチルポリシロキサンは、例えば、信越化学工業株式会社製のKF−96A−20cs(平均分子量:2000、25℃における動粘度:20mm/S)が挙げられる。
iii)合成トリグリセリドとしては、カプリル酸、カプリン酸、2−エチルヘキサン酸、ラウリン酸を1種または2種以上含むトリグリセリドが例示できる。好ましくはカプリン酸を含む合成トリグリセリドが挙げられ、例えば、日油株式会社製のパナセート800(トリカプリン酸グリセリル、分子量:470)、パナセート800B(トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、分子量:470)、パナセート810S(トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、分子量:499)が挙げられる。合成トリグリセリドの平均分子量は400〜600が好ましい。
iv)植物油としては、オリーブ油、ヒマワリ油、ツバキ油、ホホバ油、ローズヒップ油、スィートアーモンド油、マカデミアナッツ油、アルガン油、米ぬか油、大豆油、ナタネ油などが例示できる。好ましくはオリーブ油である。
本発明において(A)成分の含有量は、オイルゲル化粧料中、20〜70質量%であり、好ましくは30〜60質量%であり、特に好ましくは35〜50質量%である。(A)成分の含有量が20質量%を下回ると、皮膜効果が低下し、バリア機能改善効果が低下するおそれがあり、70質量%を超えると、塗布時の感触が低下するおそれがある。
(A)成分は、上記i)〜iv)の油からなる群より選ばれる一種または二種以上を用いることができ、さらに上記i)〜iv)の各グループ内において一種または二種以上を用いることができる。
〔(B)成分〕
本発明に用いられる(B)成分は、i)炭素数が12〜16のイソパラフィンからなり、2,2,4,6,6−ペンタメチルヘプタン含有量が10質量%未満であるパラフィン混合物、およびii)平均分子量が200〜400のシリコーン油からなる群より選ばれる一種または二種の成分である。
i)パラフィン混合物は、炭素数が12〜16であるイソパラフィン(分岐飽和炭化水素)を含み、炭素数が12〜16の直鎖飽和炭化水素を更に含むことがある。なお、本発明におけるi)パラフィン混合物には、本発明の目的に反しない程度に、炭素数が12〜16の飽和炭化水素以外の炭化水素、例えば環状飽和炭化水素や不飽和炭化水素などが含まれていてもよい。
本発明に用いられるi)パラフィン混合物は、2, 2, 4, 6, 6−ペンタメチルヘプタン(イソドデカン)の含有量が10質量%未満であり、好ましくは8質量%未満であり、特に好ましくは5質量%未満である。混合物中のイソドデカン含有量が10質量%以上になると、沸点が低下し引火点が低くなるため安全性の面で好ましくなく、また臭気が強くなるおそれがある。
具体的には、本発明に用いられるi)パラフィン混合物は、引火点がJIS K2265に準じた密閉試験で好ましくは61〜70℃、特に好ましくは62〜67℃の範囲であることが安全性や臭気の面で好ましい。
また、i)パラフィン混合物の沸点範囲は、好ましくは170〜250℃である。特に好ましくは185〜215℃であり、更に好ましくは186〜210℃である。この沸点範囲にあれば、安全性の面や使用感の面でより好適に使用できる。
さらに、i)パラフィン混合物は、37.8℃における動粘度が0.1〜10mm/Sであることが好ましく、特に好ましくは0.5〜5mm/S、更に好ましくは1〜4mm/Sである。
なお、動粘度はJIS K 2283などの方法により測定することができる。
i)パラフィン混合物の具体的な製品として、例えば、日油株式会社製「パールリーム3」、「パールリーム4」が挙げられる。「パールリーム3」は、炭素数が12であるイソパラフィンを主成分とするパラフィン混合物であり、動粘度が1.4mm/S(37.8℃)、沸点範囲が185〜215℃、引火点が64℃、イソドデカン含有量が0.4質量%である。また、「パールリーム4」は、炭素数が16であるイソパラフィンを主成分とするパラフィン混合物であり、動粘度が3.1mm/S(37.8℃)、沸点範囲が220〜250℃、引火点が88℃、イソドデカン含有量が0質量%である。
ii)平均分子量が200〜400のシリコーン油は、例えば、直鎖状ポリシロキサン類および環状ポリシロキサン類が挙げられ、直鎖状ポリシロキサン類としてメチルトリメチコン、ジメチルポリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサンなどが挙げられ、環状ポリシロキサン類としてオクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサンなどが挙げられる。
これらのうち直鎖状揮発性シリコーン油(直鎖状ポリシロキサン類)として好ましくはデカメチルテトラシロキサン(例えばKF−96−1.5cs、信越化学工業株式会社製、平均分子量:311)であり、環状揮発性シリコーン油(環状ポリシロキサン類)として好ましくはデカメチルシクロペンタシロキサン(例えばKF−995、信越化学工業株式会社製、平均分子量:371)である。シリコーン油の平均分子量は、好ましくは250〜400、特に好ましくは300〜400である。
なお、ii)シリコーン油における平均分子量は、ASTM D445-46Tによるウッベローデ粘度計で動粘度を測定し、Warrikの式などにより算出することができる。
本発明において(B)成分の揮発性油剤の含有量は、オイルゲル化粧料中、5〜60質量%であり、好ましくは20〜50質量%であり、特に好ましくは30〜40質量%である。(B)成分の含有量が当該範囲内であれば、良好な感触が得られる点で優れる。
(B)成分は、上記i)およびii)の揮発性油剤からなる群より選ばれる一種または二種以上を用いることができ、さらに上記i)およびii)の各グループ内において一種または二種以上を用いることができる。
〔(C)成分〕
本発明に用いられる(C)成分は、上記式(I)で示されるアルキルイミノジカルボン酸型界面活性剤である。
式中のRは炭素数8〜18の直鎖状のアルキル基であり、具体的には、ラウリル基、ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基等のアルキル基などが例示される。アルキル基の炭素数は、好ましくは10〜16であり、特に好ましくは12〜14である。炭素数が上記範囲を外れると、オイルゲルの安定性が低下するおそれがある。
また、式中のMおよびMはそれぞれ独立して水素原子またはアルカリ金属原子を示し、MとMは同一でも、異なっていても良い。例えば、水素原子、カリウム原子、ナトリウム原子が挙げられ、好ましくは水素原子またはナトリウム原子である。
また、mおよびnはそれぞれ独立して1〜3の整数であり、好ましくは1または2の整数であり、より好ましくはmおよびnがともに1である。mまたはnが0であるか、または3を超える場合は、オイルゲルの安定性が低下するおそれがある。
(C)成分としては具体的には、ラウリルアミノジ酢酸モノナトリウム〔例えば日油株式会社製「ニッサンアノンLA」〕、ラウリルアミノジプロピオン酸ナトリウム等が挙げられる。
なお、ラウリルアミノジ酢酸モノナトリウムは、上記式(I)においてRがラウリル基、Mが水素原子、Mがナトリウム原子、mおよびnがそれぞれ1の整数のアルキルイミノジカルボン酸型界面活性剤である。
またラウリルアミノジプロピオン酸ナトリウムは、上記式(I)においてRがラウリル基、Mが水素原子、Mがナトリウム原子、mおよびnがそれぞれ3の整数のアルキルイミノジカルボン酸型界面活性剤である。
本発明において(C)成分の含有量は、オイルゲル化粧料中、0.1〜2質量%であり、好ましくは0.2〜1質量%であり、特に好ましくは0.2〜0.5質量%である。(C)成分の含有量が0.1質量%を下回ると、オイルゲルを形成できないおそれがあり、2質量%を超えると、オイルゲルの安定性が低下するおそれがある。
(C)成分として1種または2種以上を用いることができる。
〔(D)成分〕
本発明に用いられる(D)成分は、炭素数が3〜6である3価〜6価アルコールであり、炭素数3〜6の脂肪族炭化水素に3〜6つの水酸基が置換している構造を持つ化合物である。具体的には、グリセリン、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、ペンタエリスリトールなどが挙げられ、好ましくはグリセリン、ソルビトールであり、特に好ましくはグリセリンである。1価または2価のアルコールを用いると、オイルゲルが調製できなくなるおそれがある。
本発明において(D)成分の含有量は、オイルゲル化粧料中、5〜40質量%であり、好ましくは10〜30質量%であり、特に好ましくは15〜25質量%である。(D)成分の含有率が5質量%を下回ると、オイルゲルを形成できなくなるおそれがあり、40質量%を超えると、オイルゲルの安定性が低下するおそれがある。
(D)成分として1種または2種以上を用いることができる。
〔(E)成分〕
本発明に用いられる(E)成分は水であり、化粧品や医薬品等で一般に使用されている水を使用することができる。例えば、イオン交換水や精製水などを使用することができる。
(E)成分の含有量は、オイルゲル化粧料中、1〜15質量%であり、好ましくは2〜10質量%であり、特に好ましくは2〜8質量%である。(E)成分の含有量が1質量%を下回ると、オイルゲルを形成できないおそれがあり、15質量%を超えると、オイルゲルの安定性が低下するおそれがある。
本発明において(A)成分と(B)成分の質量比〔(A)/(B)〕は、好ましくは0.4〜10であり、特に好ましくは0.5〜5であり、さらに好ましくは1〜3である。質量比〔(A)/(B)〕をこの範囲に調整することにより、手や塗布部のべたつきがさらに少なくなるなど塗布感がさらに良好となり、皮膚のバリア機能を改善させる効果もさらに良好となる。
本発明のオイルゲル化粧料は、通常の水性ゲル化粧料と同様に、皮膚に適量塗布して用いられる。また、本発明のオイルゲル化粧料には、本発明の効果を阻害しない範囲内で、他の成分を含有させることができる。他の成分は、化粧料に常用されるものであり、例えば、糖類、(C)成分以外の界面活性剤、有機塩、無機塩、pH調整剤、キレート剤、抗酸化剤、殺菌剤、血流促進剤、抗炎症剤、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、ビタミン類、アミノ酸、色素、香料などが挙げられ、本発明の性能を損なわない範囲で配合することができる。本発明のオイルゲル化粧料は、水性ゲル化粧料と比較して、油溶性である香料や紫外線吸収剤などを多く含有することができる。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
〔実施例1〜11及び比較例1〜8〕
表1(実施例1〜11)及び表2(比較例1〜8)に示すオイルゲル化粧料を調製し、下記の方法により評価を行った。その結果を表1及び表2に示す。
なお、(A)成分、(B)成分および他の油溶性成分を混合した油相を、(C)成分、(D)成分、(E)成分および他の水溶性成分を混合した水相にゆっくり混合して調製した。
表1及び表2中の%は、質量%を意味する。また、表1及び表2中の記号の補足説明は下記のとおりである。
*1『モレスコホワイトP−100』株式会社MORESCO製:流動パラフィン(平均分子量:365、流動点:−12.5℃)
*2『パールリーム6』日油株式会社製:イソパラフィン(平均分子量:336、25℃で液状)
*3『パナセート800B』日油株式会社製:トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル(平均分子量:470、25℃で液状)
*4『KF−96A−20cs』信越化学工業株式会社製:ジメチルポリシロキサン(平均分子量:2000、25℃で液状)
*5『パールリーム3』日油株式会社製:イソパラフィン
(動粘度:1.4mm/S(37.8℃)、沸点範囲185〜215℃、引火点64℃、イソドデカン含有量が0.4質量%)
*6『KF−995』信越化学工業社製:デカメチルシクロペンタシロキサン、平均分子量:371
*7『ニッサンアノンLA』日油株式会社製:ラウリルアミノジ酢酸モノナトリウム
*8『ダイヤポンK−SF』日油株式会社製:ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム塩
調製したオイルゲル化粧料について、(1)外観、(2)伸ばしやすさ、(3)べたつき、(4)バリア機能改善効果を下記の方法によって評価した。
(1)外観
調製したオイルゲル化粧料を透明ガラス製のスクリュー管(容量50ml)に詰めて保存試験(保存温度:40℃、保存期間:4週間)を行った。その後、室温に戻した時の外観について、下記の基準に従って判定した。
<判定基準>
◎:透明のゲル状であった場合。
○:若干の濁りがあるゲル状であった場合。
△:保存試験後に分層した場合。
×:調製直後に分層した場合。
(2)伸ばしやすさ
20名の女性(23〜55才)をパネラーとし、調製したオイルゲル化粧料0.5gを手の甲に塗布し、手の甲全体に塗り広げる際の伸ばしやすさについて下記の基準で評価した。
2点:とても伸ばしやすいと感じた場合。
1点:やや伸ばしやすいと感じた場合。
0点:伸ばしにくいと感じた場合。
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が30点以上。非常に伸ばしやすいオイルゲル化粧料である。
○:合計点が20点以上、30点未満。伸ばしやすいオイルゲル化粧料である。
△:合計点が10点以上、20点未満。やや伸ばしにくいオイルゲル化粧料である。
×:合計点が10点未満。伸ばしにくいオイルゲル化粧料である。
(3)べたつき
20名の女性(23〜55才)をパネラーとし、調製したオイルゲル化粧料0.5gを手の甲に塗布し、手の甲全体に塗り広げた直後に感じるべたつきついて下記の基準で評価した。
2点:塗布部がべたつかないと感じた場合。
1点:塗布部がややべたつかないと感じた場合。
0点:塗布部がべたつくと感じた場合。
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が30点以上。非常にべたつきにくいオイルゲル化粧料である。
○:合計点が20点以上、30点未満。べたつきにくいオイルゲル化粧料である。
△:合計点が10点以上、20点未満。ややべたつくオイルゲル化粧料である。
×:合計点が10点未満。べたつくオイルゲル化粧料である。
(4)バリア機能改善効果
角層水分蒸散量測定装置(商品名:VapoMeter、デルフィン・テクノロジーズ社製)を用い、20℃、相対湿度30%の室内でプローブを被験者の肌に直接当てて、皮膚からの水分蒸散量を測定した。評価試料の使用前に比べて使用後の水分蒸散量が低下した場合、評価試料を用いたことによるバリア機能改善効果があったと評価する。
20名の女性(23〜55才)をパネラーとし、試験開始前に前腕内側部を角層水分蒸散量測定装置で計測した。分蒸散量は前腕内側部を任意に10箇所測定し、平均化した。塗布方法は就寝前に1回、計測部位周辺に、調製したオイルゲル化粧料0.2gを塗布し、全体に塗り拡げた。本塗布方法にて30日間連続で行った。その後、試験開始前と同様の操作で測定し、下記のとおり水分蒸散量の減少率を算出した。
水分蒸散量の向上率(%)=(使用前の水分蒸散量−使用後の水分蒸散量)×100/使用前の水分蒸散量
20名の平均値を求め、以下のように判定した。
◎:水分蒸散量の向上率が20%以上。高いバリア機能改善効果を有するオイルゲル化粧料である。
○:水分蒸散量の向上率が15%以上、20%未満。バリア機能改善効果を有する化粧料である。
△:水分蒸散量の向上率が10%以上、15%未満。バリア機能改善効果が不十分な化粧料である。
×:水分蒸散量の向上率が10%未満。バリア改善効果がないオイルゲル化粧料である。
Figure 0006536321
Figure 0006536321
(評価結果)
実施例1〜11の結果より、本発明のオイルゲル化粧料によれば、いずれも、安定性に優れるオイルゲル状でありながら、手や塗布部のべたつきが少なく、伸ばしやすい感触が得られるなど塗布感が良好であり、さらに皮膚からの水分蒸散を抑制し、皮膚水分量を増加させて皮膚バリア機能を改善させることができた。
一方、比較例1では、(A)成分が含まれておらず、かつ(B)成分の含有量が本発明規定の上限値を超えているため、経時安定性が悪く、かつバリア機能改善効果がなかった。
比較例2では、(C)成分とは異なる成分を使用したため、オイルゲル化粧料が調製できなかった。
比較例3では、(D)成分の含有量が本発明規定の上限値を超えているため、オイルゲル化粧料が調製できなかった。
比較例4では、(B)成分の含有量が本発明規定の上限値を超えており、かつ(D)成分の含有量が本発明規定の下限値を下回っているため、オイルゲル化粧料が調製できなかった。
比較例5では、(D)成分の含有量が本発明規定の下限値を下回っており、かつ(E)成分の含有量が本発明規定の上限値を超えているため、オイルゲル化粧料が調製できなかった。
比較例6では、(B)成分の含有量が本発明規定の上限値を超えており、(D)成分の含有量が本発明規定の下限値を下回っており、かつ(E)成分の含有量が本発明規定の下限値を下回っているため、オイルゲル化粧料が調製できなかった。
比較例7では、(D)成分とは異なる成分を使用したため、オイルゲル化粧料が調製できなかった。
比較例8では、(C)成分とは異なる成分を使用したため、やや伸ばし難く、べたつきがあり、塗布感が良好ではなかった。

Claims (1)

  1. (A)i)平均分子量が200〜500の炭化水素油、ii)平均分子量が500〜5000のシリコーン油、iii)合成トリグリセリド、およびiv)植物油からなる群より選ばれる一種または二種以上の25℃で液状の油を20〜70質量%、
    (B)i)炭素数が12〜16のイソパラフィンからなり、2,2,4,6,6−ペンタメチルヘプタン含有量が10質量%未満であるパラフィン混合物、およびii)平均分子量が200〜400のシリコーン油からなる群より選ばれる一種または二種の成分を5〜60質量%、
    (C)式(I)で示されるアルキルイミノジカルボン酸型界面活性剤を0.1〜2質量%、
    (D)炭素数が3〜6である3価〜6価アルコールを5〜40質量%、
    (E)水を1〜15質量%
    含有することを特徴とするオイルゲル化粧料。
    Figure 0006536321
    (式中、Rは炭素数8〜18の直鎖状のアルキル基を示し、MおよびMはそれぞれ独立して水素原子またはアルカリ金属原子を示す。mおよびnはそれぞれ独立して1〜3の整数を示す。)
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