JP6137745B2 - 希土類磁石素材の回収方法および希土類磁石素材の回収システム - Google Patents
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Description
また、後述する比較例にて判明したことであるが、ロータの押さえ板はステンレス製のものが多いため、特許文献1に記載のようにピンの上部の切削をある程度繰り返すとドリルが磨耗し、切削効率が極端に低下して切削できなくなる。従って、ドリルの研磨および交換を頻繁にしなければならない。
その結果、特許文献1に記載の方法は、作業効率という点では難がある。
本発明の第1の態様は、
希土類磁石が組み込まれたロータを有するモータ部材から、前記希土類磁石が脱磁されてなる希土類磁石素材を回収する希土類磁石素材の回収方法において、
前記モータ部材から分離された前記ロータに対し、前記ロータを変形させて、前記ロータに組み込まれた前記希土類磁石素材を破砕することにより、前記ロータの端部から前記希土類磁石素材を排出させる希土類磁石素材排出工程を有する、希土類磁石素材の回収方法である。
前記希土類磁石素材排出工程においては、複数の前記ロータを希土類磁石素材排出手段に投入して一度に処理する際に前記ロータ同士を衝突させる。
前記希土類磁石素材排出工程においては、前記希土類磁石を押さえるために前記ロータの端面に設けられた押さえ部材と当該押さえ部材を前記ロータに固定するための固定部材とが取り付けられている前記ロータに対し、前記ロータと前記押さえ部材との間に隙間が形成される程度の衝撃を与える。
前記希土類磁石素材排出工程の前に、前記ロータに嵌合されたシャフトを前記ロータから分離しておくシャフト分離工程を更に有する。
前記希土類磁石素材排出工程は、前記希土類磁石素材が組み込まれた前記ロータを撹拌手段に投入し、前記ロータに対して撹拌による衝撃を与えるものである。
前記撹拌手段を傾けた状態で前記希土類磁石素材排出工程が行われる。
前記モータ部材から前記ロータを分離するロータ分離工程と、
分離した前記ロータを加熱して、前記希土類磁石を脱磁して前記希土類磁石素材とする脱磁工程と、
前記希土類磁石素材排出工程を経たものに対して篩分を行い、前記希土類磁石素材を回収する篩分工程を更に有する。
希土類磁石が組み込まれたロータを有するモータ部材から、前記希土類磁石が脱磁されてなる希土類磁石素材を回収する希土類磁石素材の回収システムにおいて、
前記モータ部材から分離された前記ロータに対し、前記ロータを変形させて、前記ロータに組み込まれた前記希土類磁石素材を破砕することにより、前記ロータの端部から前記希土類磁石素材を排出させる希土類磁石素材排出手段を有する、希土類磁石素材の回収システムである。
前記希土類磁石素材排出手段は、複数の前記ロータを一度に処理する際に前記ロータ同士を衝突させることが自在な構成を有する。
前記希土類磁石素材排出手段は、前記希土類磁石を押さえるために前記ロータの端面に設けられた押さえ部材と当該押さえ部材を前記ロータに固定するための固定部材とが取り付けられている前記ロータに対し、前記ロータと前記押さえ部材との間に隙間が形成される程度の衝撃を与えることが自在な構成を有する。
前記ロータに嵌合されたシャフトを前記ロータから分離するシャフト分離手段を更に有する。
前記希土類磁石素材排出手段は撹拌手段であり、前記希土類磁石素材が組み込まれた前記ロータが前記撹拌手段に投入され、前記撹拌手段によって前記ロータに対して撹拌による衝撃が与えられる。
前記撹拌手段は傾いた状態で配置されている。
前記モータ部材から前記ロータを分離するロータ分離手段と、
分離した前記ロータを加熱して、前記希土類磁石を脱磁して前記希土類磁石素材とする脱磁手段と、
前記希土類磁石素材排出手段による処理を経たものに対して篩分を行い、前記希土類磁石素材を回収する篩分手段と、を更に有する。
1.希土類磁石素材の回収システム
1−A)モータ部材の基本的構成
1−B)回収システムの構成
2.希土類磁石素材の回収方法
2−A)シェルカット工程
2−B)脱コイル工程
2−C)ロータ分離工程(シャフト分離工程)
2−D)脱磁工程
2−E)希土類磁石素材排出工程
2−E−a)撹拌機へのロータを投入する投入工程
2−E−b)撹拌工程
2−E−c)排出処理後部材を撹拌機から排出する工程
2−F)篩分工程
3.実施の形態による効果
4.変形例等
なお、以下に記載が無い構成については、公知の構成(例えば特許文献1に記載の構成)を一部採用しても構わない。また、本実施形態において「希土類磁石素材」とは、希土類磁石が脱磁されてなるものとする。
1−A)モータ部材の基本的構成
まず、本実施形態での処理対象となるモータ部材の基本的構成について、図1を用いて説明する。図1(a)は、本実施形態における希土類磁石素材の回収対象となるモータ部材1の概要を示す斜視図である。図1(b)は、本実施形態における希土類磁石素材の回収対象となるロータ2の概要を示す分解斜視図である。
以上を踏まえ、図1(a)の状態は、上部シェル4aを取り外しており、電磁コイルを既に分離しているため、上部シェル4aは破線で示し、電磁コイルは不図示としている。
仮に、希土類磁石3がロータ2の構成部材により覆われているとしても、希土類磁石素材3aの回収工程の途中に覆いが剥がれ、破砕された希土類磁石素材3aがロータ2の端部から排出自在な構成を有していればよい。
また、後述する希土類磁石素材排出手段によりロータ2が変形して歪む際に、ロータ2の外側を構成する積層電磁鋼板が変形して歪むことにより、各々の電磁鋼板の間に隙間が生じて当該隙間から希土類磁石素材3aが排出される場合、各々の電磁鋼板の間もロータ2の端部の一部とみなしても構わない。
次に、本実施形態における希土類磁石素材3aの回収システムの構成について、図2を用いて説明する。
・モータを覆っているコンプレッサ筐体4(以降「シェル4」とも言う。)の上部である上部シェル4aを切断して取り外すシェルカット手段11
・モータを構成する電磁コイル(ステータ)をモータから分離する脱コイル手段12
・電磁コイルが分離されたモータ部材1から、ロータ2を分離するためのロータ分離手段13
・分離したロータ2を加熱して、希土類磁石3を脱磁して希土類磁石素材3aとする脱磁手段14
・ロータ2に対し、ロータ2を変形させ(ロータ2が歪むに留まる程度の衝撃を与え)、ロータ2に組み込まれた希土類磁石素材3aを破砕する希土類磁石素材排出手段15
・希土類磁石素材排出手段15により排出された希土類磁石素材3aとそれ以外の部材とを篩分ける篩分手段16
なお、撹拌機15を傾ける方向は、ベルトコンベア17の上をロータ2が流れる方向に対して逆方向に傾けても構わないが、順方向に傾ける場合、ベルトコンベア17の下部のスペースに撹拌機15を配置することが可能となり、本実施形態における回収システム全体の省スペース化を実現することができる。
つまり、特許文献1に記載の技術における押さえ板7およびピン8の取り外し工程が不要となるし、それと同時に希土類磁石素材3aを排出させることも可能となるという一石二鳥の効果を奏する。
次に、本実施形態における希土類磁石素材3aの回収方法について、図4を用いて説明する。図4は、本実施形態における希土類磁石素材3aの回収方法を示すフローチャートである。なお、以下の工程の内容は、1−B)回収システムの構成にて説明した内容と重複する部分もある。そのため、以下に記載が無い内容については、1−B)回収システムの構成にて説明した通りである。
シェルカット工程においては、モータを覆っているシェル4を切断し、上部シェル4aを取り外す。
脱コイル工程においては、上部シェル4aが取り外された後でモータ部材1を反転させることにより電磁コイルをモータ部材1から脱離させる。
ロータ分離工程においては、ロータ2を固定した上で、下部シェル4bと一体に形成されたシャフト5および回転体6を、ロータ2から離間する方向へと油圧シリンダによって圧力を加え、ロータ2を、下部シェル4b、シャフト5および回転体6から分離する。このように本実施形態においてはモータ部材1からロータ2を分離する際にシャフト5をもロータ2から分離しているため、ロータ分離工程はシャフト分離工程のことを指す。
本実施形態においては、シャフト分離工程を経た複数のロータ2に対し、脱磁工程を行う。脱磁工程においては、分離したロータ2を加熱および冷却して、希土類磁石3を脱磁して希土類磁石素材3aとする。なお、加熱および冷却条件は、希土類磁石3が脱磁可能であるのなら、任意に設定しても構わない。
希土類磁石素材排出工程においては、ロータ2に組み込まれた希土類磁石素材3aを破砕後、ロータ2から排出させる。希土類磁石素材排出工程においては、少なくとも以下の3工程を行う。
本工程においては、撹拌機15の底部220近傍の側部230に設けられた排出口240が下方に位置するように撹拌機15を傾けた上で、撹拌機15の上蓋211を開き、撹拌機15の収容部200に複数のロータ2を投入する。その後、上蓋211を閉じ、撹拌機15のスイッチをONにする。
本工程においては、撹拌機15において複数のロータ2を撹拌する。こうして、モータ部材1から分離されたロータ2に対し、ロータ2が変形して歪むに留まる程度の衝撃を連続的に与える。それと共に、複数のロータ2を撹拌機15に投入して一度に処理する際にロータ2同士を衝突させる。繰り返しになるが、こうすることにより、撹拌機15の収容部200の内壁と各ロータ2が衝突することに加え、各ロータ2同士でも衝突が起こる。各ロータ2に対して衝撃が与えられる機会を飛躍的に増加させることにより、ロータ2が変形して歪むに留まる程度のマイルドな衝撃を与えながらも、ロータ2に組み込まれた希土類磁石素材3aを破砕する程度の強い衝撃を与えることが可能となる。
本工程においては、撹拌機15のスイッチをOFFにし、撹拌機15の排出口蓋241を開く。こうすると、自重により排出処理後部材が排出口240から撹拌機15の外部へと排出される。
その後、排出処理後部材に対し、篩分工程が行われる。そして、微細な粒子となった希土類磁石素材3a(微粒子)と、希土類磁石素材3aが取り出されたロータ2の残骸(粗粒子)とに分別される。その後、希土類磁石素材3aの品位を向上させるための磁選工程、ロータ2の残骸からステンレス、真鍮および鉄へと選別する金属回収工程や更なる篩分工程など適宜必要となる工程を行っても構わない。
こうして、モータ部材1から希土類磁石素材3aを回収する。
本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
本発明の技術的範囲は上述した実施の形態に限定されるものではなく、発明の構成要件やその組み合わせによって得られる特定の効果を導き出せる範囲において、種々の変更や改良を加えた形態も含む。
上記の実施形態では、希土類磁石素材排出手段15として撹拌機を挙げた。その一方、撹拌機以外であっても、「ロータ2が変形して歪むに留まる程度の衝撃」であって「ロータ2に組み込まれた希土類磁石素材3aが破砕される程度の衝撃」をロータ2に対して与えることができる手段を用いればよい。例えば、振蕩機や回転式ドラムなどが挙げられる。なお、これらの装置も内容物を撹拌可能と言う点では同じ機能を有していることから、本明細書においては、これらをまとめて「撹拌手段」と称する。
上記の実施形態では、シャフト分離手段によりロータ2からシャフト5を分離した後に、希土類磁石素材排出工程を行う場合について述べた。その一方、希土類磁石素材排出工程の最中にロータ2からシャフト5を分離しても構わない。上記の実施形態で述べたシャフト分離手段は、シャフト5を、ロータ2から離間する方向へと油圧シリンダによって圧力を加え、ロータ2を、シェル4、シャフト5および回転体6から分離している。その際に、希土類磁石素材排出工程で与えられるはずの「変形して歪むに留まる程度の衝撃」をロータ2に与えても構わない。この手法を適用する場合、希土類磁石素材排出手段15は、シャフト分離手段を兼ねることになる。別の言い方をすると、既存のシャフト分離手段を適宜改良し、希土類磁石素材排出手段15として使用することも可能となる。こうすることにより、撹拌機15のような比較的シンプルな構成を有する装置を用意することすらも不要となり、希土類磁石素材3aの回収システムを更に簡素なものとすることができる。
上記の実施形態においては、電磁コイルが分離される前の状態のものを「モータ」と称し、モータから電磁コイルが分離されたものを「モータ部材1」と称した。その一方、本発明の技術的思想は、モータから電磁コイルが分離されたものからロータ2を更に分離することに限定されるものではない。そのため、モータ部材1がモータそのものである場合、「モータ部材1からロータ2を分離するロータ分離手段13(工程)」は、モータからロータ2を分離するための一連の手段(工程)を含むものとする。
上記の実施形態では、「ロータ2が変形して歪むに留まる程度の衝撃」であって「ロータ2に組み込まれた希土類磁石素材3aが破砕される程度の衝撃」をロータ2に対して与えることを前提にしている。その上で、好ましい例として、希土類磁石素材排出工程において、複数のロータ2を希土類磁石素材排出手段15に投入して一度に処理する際にロータ2同士を衝突させる例について述べた。
希土類磁石3が組み込まれたロータ2を有するモータ部材1から、前記希土類磁石3が脱磁されてなる希土類磁石素材3aを回収する希土類磁石素材3aの回収方法において、
前記モータ部材1から分離された複数の前記ロータ2を希土類磁石素材排出手段15に投入して一度に処理する際に前記ロータ2同士を衝突させ、前記ロータ2に組み込まれた前記希土類磁石素材3aを破砕することにより、前記ロータ2の端部から前記希土類磁石素材3aを排出させる希土類磁石素材排出工程を有する、希土類磁石素材3aの回収方法。
希土類磁石3が組み込まれたロータ2を有するモータ部材1から、前記希土類磁石3が脱磁されてなる希土類磁石素材3aを回収する希土類磁石素材3aの回収システムにおいて、
前記モータ部材1から分離された前記ロータ2を一度に処理する際に前記ロータ2同士を衝突させ、前記ロータ2に組み込まれた前記希土類磁石素材3aを破砕することにより、前記ロータ2の端部から前記希土類磁石素材3aを排出させる希土類磁石素材排出手段15を有する、希土類磁石素材3aの回収システム。
本実施例においては、エアコンに用いられるコンプレッサ筐体4内のモータに対して、2−A)シェルカット工程〜2−F)篩分工程を行った。具体的な各工程内容および各工程で用いられた手段については、上記の実施形態に記載の通りとした。
なお、2−D)脱磁工程においては、電気炉にて450℃で30分間、シャフト5を分離したロータ2に対して熱処理を行い、脱磁を行った。
また、2−E)希土類磁石素材排出工程においては、約6kg分の複数のロータ2を撹拌機15に投入し、撹拌羽根を750rpmで15秒間動かすことにより、ロータ2が変形して歪むに留まる程度の衝撃を与え、ロータ2に組み込まれた希土類磁石素材3aを破砕した。なお、本実施例におけるロータ2としては、押さえ板7および4本のピン8が取り付けられたままのものを用いた。また、攪拌機15としては、パーツセパレータ(平田機械工業株式会社製 型番:PS−2)を用いた。
また、2−F)篩分工程においては、排出処理後部材に対して目開き4mmの振動篩を用い、変形して歪むに留まるロータ2の残骸に起因して生じる粗粒子と、衝撃により微細な粒子となってロータ2の端部から排出される希土類磁石素材3aである微粒子とを、篩分けした。
・2−E−a)撹拌機へのロータを投入する投入工程 :20秒
・2−E−b)撹拌工程 :15秒
・2−E−c)排出処理後部材を撹拌機から排出する工程:20秒
・2−F)篩分工程 :20秒
合計 :75秒(但し、1個あたり7.5秒)
比較例においては、特許文献1に記載されている内容に倣い、希土類磁石素材の回収工程を行った。具体的に言うと、本実施例で言うところの2−D)脱磁工程までを実施例と同じ条件で行った後、それ以降の工程を、特許文献1に記載されている手法(特に特許文献1の[0041]〜[0050])に倣って行った。つまり、一個ずつのロータに対し、ピンの切削を行い、希土類磁石素材をロータから分離した。
・固定冶具セット :30秒
・ピン位置の特定 :30秒
・ピン位置情報入力 :20秒
・ピン切削等 :40秒
・ロータ移動等 :30秒
・希土類磁石素材分離:30秒
合計 :(1個あたり)180秒
本実施例において、以上の希土類磁石素材3aの回収工程をモータ部材1に対して行った結果を、図5および図6を用いて以下に示す。
図5(a)は、本実施例においてロータ2から希土類磁石素材3aが回収された後の様子を示す図である。
図5(b)は、本実施例においてロータ2から回収された希土類磁石素材3aの様子を示す図である。
図5(a)に示すように、ロータ2の外側部分を構成する積層電磁鋼板は破砕されることなく変形して歪むに留まっていた。その一方、希土類磁石素材排出手段15によりロータ2に与えられた衝撃により、ピン8の大半がロータ2から外れており、それに伴い、押さえ板7の大半がロータ2から外れていた。
そして、図5(b)に示すように、ロータ2に組み込まれていたはずの希土類磁石素材3aは破砕され、ロータ2からほぼ全て排出されていた。
「磁石品位」は、目開き4mmの篩を通過したものについて言うと、目開き4mmの篩を通過したものに対する希土類磁石素材3aの重量%のことを指す。
「磁石回収率」は、目開き4mmの篩を通過したものについて言うと、モータ部材1における希土類磁石3の重量に対し、目開き4mmの篩を通過することにより回収された希土類磁石素材3aの重量%のことを指す。
2………ロータ
2a……貫通孔(シャフト用)
2b……貫通孔(希土類磁石用)
2c……貫通孔(ピン用)
3………希土類磁石
3a……希土類磁石素材
4………コンプレッサ筐体(シェル)
4a……上部シェル
4b……下部シェル
5………シャフト
6………回転体
7………押さえ板
7a……貫通孔(シャフト用)
7b……貫通孔(ピン用)
8………ピン
11……シェルカット手段
12……脱コイル手段
13……ロータ分離手段
14……脱磁手段
15……希土類磁石素材排出手段(撹拌機)
16……篩分手段
17……ベルトコンベア
200…収容部
210…投入口
211…上蓋
212…上蓋用アーム
220…底部
230…側部
240…排出口
241…排出口蓋
242…排出口蓋用アーム
300…撹拌部
Claims (14)
- 希土類磁石が組み込まれたロータを有するモータ部材から、前記希土類磁石が脱磁されてなる希土類磁石素材を回収する希土類磁石素材の回収方法において、
前記モータ部材から分離された前記ロータに対し、前記ロータを変形させて、前記ロータに組み込まれた前記希土類磁石素材を破砕することにより、前記ロータの端面から前記希土類磁石素材を排出させる希土類磁石素材排出工程を有する、希土類磁石素材の回収方法。 - 前記希土類磁石素材排出工程においては、複数の前記ロータを希土類磁石素材排出手段に投入して一度に処理する際に前記ロータ同士を衝突させる、請求項1に記載の希土類磁石素材の回収方法。
- 前記希土類磁石素材排出工程においては、前記希土類磁石を押さえるために前記ロータの端面に設けられた押さえ部材と当該押さえ部材を前記ロータに固定するための固定部材とが取り付けられている前記ロータに対し、前記ロータと前記押さえ部材との間に隙間が形成される程度の衝撃を与える、請求項1または2に記載の希土類磁石素材の回収方法。
- 前記希土類磁石素材排出工程の前に、前記ロータに嵌合されたシャフトを前記ロータから分離しておくシャフト分離工程を更に有する、請求項1ないし3のいずれかに記載の希土類磁石素材の回収方法。
- 前記希土類磁石素材排出工程は、前記希土類磁石素材が組み込まれた前記ロータを撹拌手段に投入し、前記ロータに対して撹拌による衝撃を与えるものである、請求項1ないし4のいずれかに記載の希土類磁石素材の回収方法。
- 前記撹拌手段を傾けた状態で前記希土類磁石素材排出工程が行われる、請求項5に記載の希土類磁石素材の回収方法。
- 前記モータ部材から前記ロータを分離するロータ分離工程と、
分離した前記ロータを加熱して、前記希土類磁石を脱磁して前記希土類磁石素材とする脱磁工程と、
前記希土類磁石素材排出工程を経たものに対して篩分を行い、前記希土類磁石素材を回収する篩分工程と、を更に有する、請求項1ないし6のいずれかに記載の希土類磁石素材の回収方法。 - 希土類磁石が組み込まれたロータを有するモータ部材から、前記希土類磁石が脱磁されてなる希土類磁石素材を回収する希土類磁石素材の回収システムにおいて、
前記モータ部材から分離された前記ロータに対し、前記ロータを変形させて、前記ロータに組み込まれた前記希土類磁石素材を破砕することにより、前記ロータの端面から前記希土類磁石素材を排出させる希土類磁石素材排出手段を有する、希土類磁石素材の回収システム。 - 前記希土類磁石素材排出手段は、複数の前記ロータを一度に処理する際に前記ロータ同士を衝突させることが自在な構成を有する、請求項8に記載の希土類磁石素材の回収システム。
- 前記希土類磁石素材排出手段は、前記希土類磁石を押さえるために前記ロータの端面に設けられた押さえ部材と当該押さえ部材を前記ロータに固定するための固定部材とが取り付けられている前記ロータに対し、前記ロータと前記押さえ部材との間に隙間が形成される程度の衝撃を与えることが自在な構成を有する、請求項8または9に記載の希土類磁石素材の回収システム。
- 前記ロータに嵌合されたシャフトを前記ロータから分離するシャフト分離手段を更に有する、請求項8ないし10のいずれかに記載の希土類磁石素材の回収システム。
- 前記希土類磁石素材排出手段は撹拌手段であり、前記希土類磁石素材が組み込まれた前記ロータが前記撹拌手段に投入され、前記撹拌手段によって前記ロータに対して撹拌による衝撃が与えられる、請求項8ないし11のいずれかに記載の希土類磁石素材の回収システム。
- 前記撹拌手段は傾いた状態で配置されている、請求項12に記載の希土類磁石素材の回収システム。
- 前記モータ部材から前記ロータを分離するロータ分離手段と、
分離した前記ロータを加熱して、前記希土類磁石を脱磁して前記希土類磁石素材とする脱磁手段と、
前記希土類磁石素材排出手段による処理を経たものに対して篩分を行い、前記希土類磁石素材を回収する篩分手段と、を更に有する、請求項8ないし13のいずれかに記載の希土類磁石素材の回収システム。
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