JP6136899B2 - 車両用シート - Google Patents

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Description

本発明は、ダイナミックダンパ部が設けられた車両用シートに関する。
従来から、ダイナミックダンパにより車両用シートに入力されたアイドル振動を減衰させる技術が知られている(特許文献1参照)。特許文献1に記載された車両用シートは、ウレタンフォームなどの発泡材で構成されるクッション材内に質量体を支持させることで、シートバック自体をダイナミックダンパとしている。これにより、シートに振動が加わってクッション材が励振されても、シートに加わった振動を減衰させることが可能となっている。
特開2001−161489号公報 特開2004−245314号公報 国際公開2013/042791号
ところで、特許文献1に記載された車両用シートは、ダイナミックダンパのバネ系として機能するクッション材が、ウレタンフォームなどの発泡材により形成されている。このような発泡材は、温度によって硬度が変化する温度依存性を有しており、温度が高くなると軟らかくなり、温度が低くなると硬くなる。周囲の温度変化に伴ってクッション材の硬度が変化すると、車両用シートの共振周波数が変化するため、減衰させたいアイドル振動などの振動を十分に減衰させることができないおそれがある。
そこで、本技術分野では、周囲の温度変化に伴ってダイナミックダンパ部の振動減衰効果が低下するのを抑制することができる車両用シートを提供することが望まれている。
本発明の一側面に係る車両用シートは、車両に設置されて内部にクッション材が配置された車両用シートであって、質量体と、クッション材よりも軟質で質量体を弾性支持する軟質材と、を有し、クッション材の内側に配置されるダイナミックダンパ部と、クッション材の内側に配置されてダイナミックダンパ部を囲う断熱材と、を備える。
この車両用シートによれば、質量体がダイナミックダンパのマス系として機能し、軟質材がダイナミックダンパのバネ系として機能することで、車両用シートに入力された振動を減衰させることができる。減衰させる振動としては、例えば、アイドル振動が挙げられる。そして、ダイナミックダンパ部が断熱材で囲まれているため、軟質材が温度によって硬度が変化する温度依存性を有していても、周囲の温度変化に伴って軟質材が温度変化するのを抑制することができる。これにより、周囲の温度変化に伴うダイナミックダンパ部の周波数特性の変化が抑制されるため、周囲の温度変化に伴ってダイナミックダンパ部の振動減衰効果が低下するのを抑制することができる。
一実施形態として、ダイナミックダンパ部は、乗員の頭部を支持するヘッドレストに設けられてもよい。このように、ヘッドレストにダイナミックダンパが設けられることで、周囲の温度が変化しても、ヘッドレストに入力されるアイドル振動などの振動を減衰させることができるため、ヘッドレストから乗員の頭部に入力される振動を減衰させることができる。これにより、乗員が感じる不快感を低減することができる。
また、一実施形態として、ダイナミックダンパ部は、乗員の背部を支持するシートバックに設けられてもよい。このように、シートバックにダイナミックダンパが設けられることで、周囲の温度が変化しても、シードバックに入力されるアイドル振動などの振動を減衰させることができるため、シートバックから乗員の背部にアイドル振動などの振動を減衰させることができる。また、シートバックに入力されたアイドル振動などの振動をヘッドレストに伝達される前に減衰させることができるため、ヘッドレストから乗員の頭部に入力される振動を減衰させることたできる。これにより、乗員が感じる不快感を低減することができる。
本発明の一側面及び実施形態によれば、周囲の温度変化に伴ってダイナミックダンパ部の振動減衰効果が低下するのを抑制することができる。
第1の実施形態に係る車両用シートを示す側面図である。 ヘッドレストの断面図である。 軟質ウレタンフォームで形成される軟質材の周波数とイナータンスとの関係を示すグラフである。 比較例のヘッドレストを示す断面図である。 第2の実施形態に係る車両用シートを示す側面図である。 シートバックの一部断面図である。 第3の実施形態に係る車両用シートを示す側面図である。 他の実施形態のダイナミックダンパ部の構造を示す断面図である。
以下、図面を参照して、実施形態に係る車両用シートを説明する。本実施形態に係る車両用シートは、車両に設置されて車両の乗員が着座するシートであり、具体的には運転席、助手席、後部座席などである。なお、各図において同一又は相当する要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、各図において、“Up”は車両用シートの上方を示し、“D”は車両用シートの下方を示し、“Fr”は車両用シートの前方を示し、“Rr”は車両用シートの後方を示す。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る車両用シートを示す側面図である。図1に示すように、第1の実施形態に係る車両用シート1は、乗員が着座する座部となるシートクッション2と、乗員の背部を乗員の後方から支持するシートバック3と、乗員の頭部を乗員の後方から支持するヘッドレスト4と、を備えている。シートバック3は、シートクッション2の後端部に連結されており、シートクッション2に対して車両用シート1の前後方向に傾動可能となっている。ヘッドレスト4は、シートバック3の上端部に連結されており、シートバック3に対して車両用シート1の上下方向に摺動可能となっている。
図2は、ヘッドレストの断面図である。図1及び図2に示すように、ヘッドレスト4は、表皮5と、クッション材6と、ヘッドレストステー7と、ダイナミックダンパ部8と、断熱材9と、を備えている。
表皮5は、ヘッドレスト4の最外層に配置されている。表皮5は、内側にクッション材6、ダイナミックダンパ部8及び断熱材9を収容する袋状に形成されている。表皮5の素材としては、例えば、布、ビニール、天然皮革、合成皮革を採用することができる。
クッション材6は、車両用シート1の内部、つまり、表皮5の内側に配置されており、弾性を有する発砲材により形成されている。クッション材6を形成する発泡材としては、例えば、中硬質ウレタンフォームを用いることができる。また、クッション材6は、ダイナミックダンパ部8を囲ってダイナミックダンパ部8を支持している。クッション材6がダイナミックダンパ部8を囲う態様としては、例えば、クッション材6がダイナミックダンパ部8の全体を覆う態様や、クッション材6がダイナミックダンパ部8の一部のみを覆う態様がある。
ヘッドレストステー7は、ヘッドレスト4をシートバック3に連結するものである。ヘッドレストステー7は、逆U字状に形成されており、一対の脚部と、一対の脚部の上端を連結する連結部と、を備えている。そして、ヘッドレストステー7は、一対の脚部の上部と連結部とがクッション材6に埋設されて、一対の足部の下部がクッション材6からシートバック3側に突出している。なお、車両用シート1は、ヘッドレストステー7によりシートバック3とヘッドレスト4とを連結したものではなく、シートバック3とヘッドレスト4とを一体的に形成したものであってもよい。
ダイナミックダンパ部8は、ヘッドレスト4に入力された振動を減衰させるダイナミックダンパとして機能するものである。ダイナミックダンパ部8は、クッション材6の内側に配置されており、質量体8aと、軟質材8bと、を備えている。
質量体8aは、ダイナミックダンパのマス系として機能するものである。質量体8aは、ダイナミックダンパ部8の中心部に配置されている。質量体8aは、鉛などの金属により形成されている。質量体8aの形状は、特に限定されるものではなく様々な形状とすることができ、例えば、略直方体形状(直方体形状を含む)、略円柱形状(円柱形状を含む)、略球形状(球形状を含む)などとすることができる。
軟質材8bは、ダイナミックダンパのバネ系として機能するものである。
軟質材8bは、弾性を有する弾性材により形成されて、クッション材6よりも軟質となっている。クッション材6よりも軟質とは、例えば、JIS Z 2244に規定する試験法により測定されたビッカース硬さが、クッション材6よりも小さいことをいう。また、軟質材8bとしては、例えば、樹脂を用いることができる。また、軟質材8bとしては、例えば、発泡材を用いることができる。軟質材8bに用いる発泡材としては、例えば、軟質ウレタンフォーム(軟質スラブともいう。)を用いることができる。そして、軟質材8bがクッション材よりも軟質であることから、クッション材6は、軟質材8bから見ると剛体と見做すことができる。軟質材8bは、例えば、クッション材6よりも軟質の素材で形成することや、発泡倍率をクッション材6のよりも小さくすることで、クッション材6よりも軟質にすることができる。なお、軟質材8bは、クッション材6よりも弾性係数が小さいものであってもよい。
また、軟質材8bは、質量体8aを囲って質量体8aを弾性支持している。軟質材8bが質量体8aを囲う態様としては、例えば、軟質材8bが質量体8aの全体を覆う態様や、軟質材8bが質量体8aの一部のみを覆う態様がある。軟質材8bが質量体8aを弾性支持するとは、軟質材8bが弾性変形することにより質量体8aの移動を許容しながら支持すること、つまり、軟質材8bが弾性変形することにより質量体8aを移動可能に支持することをいう。なお、質量体8aと軟質材8bとは直接的に接続されているが、質量体8aと軟質材8bとでダイナミックダンパの機能を発揮できれば、質量体8aと軟質材8bとは他の部材を介して間接的に接続されてもよい。
そして、軟質材8bは、温度によって硬度が変化する温度依存性を有している。つまり、軟質材8bは、例えば、温度が高くなると軟らかくなり、温度が低くなると硬くなる性質を有している。
断熱材9は、クッション材6とダイナミックダンパ部8との間の熱の移動を抑制して軟質材8bの温度変化を抑制するものである。
断熱材9は、断熱性を有する部材により形成されている。断熱性を有するとは、熱の移動を抑制することをいい、熱の移動を完全に遮断することまでは要求されない。断熱材9としては、例えば、アルミニウム製のシート(アルミシート)、ロックウール、グラスウールなどの部材を用いることができる。なお、断熱材9は、可撓性を有するものとすることができる。
また、断熱材9は、クッション材6の内側に配置されてダイナミックダンパ部8(軟質材8b)を囲っている。断熱材9がダイナミックダンパ部8を囲う態様としては、例えば、断熱材9がダイナミックダンパ部8の全体を覆う態様や、断熱材9がダイナミックダンパ部8の一部のみを覆う態様がある。具体的に説明すると、断熱材9は、クッション材6とダイナミックダンパ部8の軟質材8bとの間に配置されており、クッション材6及び軟質材8bと接している。但し、クッション材6とダイナミックダンパ部8との間の熱の移動を抑制することができれば、断熱材9とクッション材6及び軟質材8bとの間に他の部材を配置してもよい。また、断熱材9は、ダイナミックダンパ部8の全体を覆っている。但し、ダイナミックダンパ部8からクッション材6に移動する熱により軟質材8bの硬度が大きく変わらなければ、断熱材9は、ダイナミックダンパ部8の一部を覆っていなくてもよい。つまり、断熱材9は、ダイナミックダンパ部8の一部のみを覆っていてもよい。。断熱材9の厚みは、特に限定されるものではなく、ダイナミックダンパ部8とクッション材6との間の熱の移動を抑制するこができる範囲で適宜設定される。
次に、ヘッドレスト4の製造方法について説明する。まず、質量体8aを金型内に配置し、この金型と質量体8aとの間に軟質材8bを形成する軟質ウレタンフォームの原料を流し込んで発泡させ、これらを金型から取り出す。これによりダイナミックダンパ部8が形成される。次に、ダイナミックダンパ部8を断熱材9で囲う。次に、断熱材9で覆ったダイナミックダンパ部8とヘッドレストステー7の一部を金型内に配置し、この金型と断熱材9で覆ったダイナミックダンパ部8及びヘッドレストステー7の一部との間に中硬質ウレタンフォームの原料を流し込んで発泡させ、これらを金型から取り出す。これにより、断熱材9で覆ったダイナミックダンパ部8及びヘッドレストステー7の一部が中硬質ウレタンフォームに埋設された部材が形成される。次に、この形成された部材を表皮5で包む。これにより、ヘッドレスト4の製造が完了する。
ここで、比較例との比較により本実施形態の車両用シート1の作用効果について説明する。
まず、図3を参照して、軟質ウレタンフォームで形成される軟質材の温度依存性と周波数特性との関係について説明する。図3は、軟質材を軟質ウレタンフォームで形成した車両用シートの周波数とイナータンスとの関係を示すグラフである。図3において、線Iは、20℃(常温)の場合の周波数とイナータンスとの関係を示しており、線IIは、40℃(高温)の場合の周波数とイナータンスとの関係を示しており、線IIIは、−30℃(低温)の場合の周波数とイナータンスとの関係を示している。図3に示すように、軟質ウレタンフォームで形成される軟質材8bが20℃(常温)から40℃(高温)に変化した場合、イナータンスのピークは小さくなり、イナータンスのピークとなる車両用シート1の共振周波数は低くなる。また、軟質材8bが20℃(常温)から−30℃(低温)に変化した場合、イナータンスのピークは大きくなり、イナータンスのピークとなる車両用シート1の共振周波数は高くなる。このように、軟質ウレタンフォームで形成される軟質材8bは、温度変化により硬度が変化すると、周波数特性も変化する。
次に、図4を参照して、比較例のヘッドレストについて説明する。図4は、比較例のヘッドレストを示す断面図である。図4に示すように、比較例のヘッドレスト4’は、本実施形態のヘッドレスト4と同様に、表皮5と、クッション材6と、ヘッドレストステー7と、ダイナミックダンパ部8と、を備えているが、ダイナミックダンパ部8を囲う断熱材を備えていない。このため、比較例のヘッドレスト4’では、周囲の温度が高くなると、クッション材6と軟質材8bとの間で熱が移動するため、軟質材8bの温度が高くなる。その結果、比較例では、軟質材8bが軟らかくなるため、車両用シートの共振周波数が低くなる。また、比較例のヘッドレスト4’では、周囲の温度が低くなると、クッション材6と軟質材8bとの間で熱が移動するため、軟質材8bの温度が低くなる。その結果、比較例では、軟質材8bが硬くなるため、車両用シートの共振周波数が高くなる。
通常、抑制したい振動の周波数帯域で振動減衰機能が効くようにダイナミックダンパの周波数特性を設定している。特に車両用シートでは、アイドル時の振動(アイドル振動)が抑制されるように、ダイナミックダンパの周波数特性が設定される。しかしながら、比較例のヘッドレスト4’では、周囲温度の変化に伴い周波数特性が変わるため、抑制したい振動を十分に抑制できないおそれがある。
これに対し、本実施形態のヘッドレスト4は、ダイナミックダンパ部8が断熱材9で囲まれているため、周囲の温度が変化しても軟質材8bの温度変化が抑制される。これにより、周囲の温度の変化に伴うダイナミックダンパ部8の周波数特性の変化が抑制されるため、低減したい振動を適切に減衰させることができる。
以上説明したように、本実施形態に係る車両用シート1によれば、質量体8aがダイナミックダンパのマス系として機能し、軟質材8bがダイナミックダンパのバネ系として機能することで、車両用シート1に入力されたアイドル振動などの振動をヘッドレスト4において減衰させることができる。そして、ダイナミックダンパ部8が断熱材9で囲まれているため、軟質材8bが温度によって硬度が変化する温度依存性を有していても、周囲の温度変化に伴って軟質材8bが温度変化するのを抑制することができる。これにより、周囲の温度変化に伴うダイナミックダンパ部8の周波数特性の変化が抑制されるため、周囲の温度変化に伴ってダイナミックダンパ部8の振動減衰効果が低下するのを抑制することができる。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、基本的に第1の実施形態と同様であり、シートバックにもダイナミックダンパ部が設けられている点のみ第1の実施形態と相違する。このため、以下の説明では、第1の実施形態と相違する事項について説明し、第1の実施形態と同様の説明を省略する。
図5は、第2の実施形態に係る車両用シートを示す側面図である。図5に示すように、第2の実施形態に係る車両用シート11は、シートクッション2と、シートバック13と、ヘッドレスト4と、を備えている。シートバック13は、シートクッション2の後端部に連結されており、シートクッション2に対して車両用シート1の前後方向に傾動可能となっている。ヘッドレスト4は、シートバック13の上端部に連結されており、シートバック13に対して車両用シート1の上下方向に摺動可能となっている。
図6は、シートバックの一部断面図である。図5及び図6に示すように、シートバック13は、表皮15と、クッション材16と、ダイナミックダンパ部18と、断熱材19と、を備えている。なお、図示しないが、シートバック13は、シートバック13の形状を保持するためのシートバックフレームも備えている。
表皮15は、ヘッドレスト4の表皮5に対応するものである。つまり、表皮15は、シートバック13の最外層に配置されるものである。表皮15の形状、素材等は、表皮5と同様でもよく、表皮5と異なってもよい。
クッション材16は、ヘッドレスト4のクッション材16に対応するものである。つまり、クッション材16は、表皮15の内側に配置されて乗員の背部からの衝撃を吸収し、かつ、ダイナミックダンパ部18を囲ってダイナミックダンパ部18を支持するものである。クッション材16の形状、素材等は、クッション材6と同様でもよく、クッション材6と異なってもよい。
ダイナミックダンパ部18は、ヘッドレスト4のダイナミックダンパ部8に対応するものである。つまり、ダイナミックダンパ部18は、クッション材16の内側に配置されてシートバック13に入力された振動を減衰させるダイナミックダンパとして機能するものである。ダイナミックダンパ部18は、質量体18aと、軟質材18bと、を備えている。
質量体18aは、ダイナミックダンパ部8の質量体8aに対応するものである。つまり、質量体18aは、ダイナミックダンパのマス系として機能するものである。質量体18aの配置、素材、形状などは、質量体8aと同様でもよく、質量体8aと異なってもよい。
軟質材18bは、ダイナミックダンパ部8の軟質材18bに対応するものである。つまり、軟質材18bは、クッション材16よりも軟質で質量体18aを弾性支持するものであり、ダイナミックダンパのバネ系として機能するものである。軟質材18bの硬さ、素材、配置、素材、形状、硬さなどは、軟質材8bと同様でもよく、軟質材8bと異なってもよい。また、軟質材8bは、軟質材8bと同様に、温度によって硬度が変化する温度依存性を有している。
断熱材19は、ヘッドレスト4の断熱材19に対応するものである。つまり、断熱材19は、クッション材16の内側に配置されてダイナミックダンパ部18(軟質材18b)を囲い、クッション材16とダイナミックダンパ部18との間の熱の移動を抑制して軟質材18bの温度変化を抑制するものである。断熱材19の素材、断熱性能、形状、配置などは、断熱材9と同様でもよく、断熱材9と異なってもよい。
次に、シートバック13の製造方法について説明する。まず、質量体18aを金型内に配置し、この金型と質量体18aとの間に軟質材18bを形成する軟質ウレタンフォームの原料を流し込んで発泡させ、これらを金型から取り出す。これによりダイナミックダンパ部18が形成される。次に、ダイナミックダンパ部18を断熱材19で囲う。次に、断熱材19で囲ったダイナミックダンパ部18及びシートバックフレームを金型内に配置し、この金型と断熱材19で囲ったダイナミックダンパ部18及びシートバックフレームとの間に中硬質ウレタンフォームの原料を流し込んで発泡させ、これらを金型から取り出す。これにより、断熱材19で囲ったダイナミックダンパ部18及びシートバックフレームが中硬質ウレタンフォームに埋設された部材が形成される。次に、この形成された部材を表皮15で包む。これにより、シートバック13の製造が完了する。
以上説明したように、本実施形態に係る車両用シート11によれば、質量体18aがダイナミックダンパのマス系として機能し、軟質材18bがダイナミックダンパのバネ系として機能することで、車両用シート1に入力されたアイドル振動などの振動をシートバック13において減衰させることができる。そして、ダイナミックダンパ部18が断熱材19で囲まれているため、軟質材18bが温度によって硬度が変化する温度依存性を有していても、周囲の温度変化に伴って軟質材18bが温度変化するのを抑制することができる。これにより、周囲の温度変化に伴うダイナミックダンパ部18の周波数特性の変化が抑制されるため、周囲の温度変化に伴ってダイナミックダンパ部18の振動減衰効果が低下するのを抑制することができる。
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態は、基本的に第2の実施形態と同様であり、シートバックにのみダイナミックダンパ部が設けられてヘッドレストにはダイナミックダンパ部が設けられていない点のみ第2の実施形態と相違する。このため、以下の説明では、第2の実施形態と相違する事項について説明し、第2の実施形態と同様の説明を省略する。
図7は、第3の実施形態に係る車両用シートを示す側面図である。図7に示すように、第3の実施形態に係る車両用シート21は、シートクッション2と、シートバック13と、ヘッドレスト14と、を備えている。そして、シートバック13には、断熱材19に囲まれたダイナミックダンパ部18が設けられているが、ヘッドレスト14には、ダイナミックダンパ部が設けられていない。
このように、ヘッドレスト14にダイナミックダンパ部が設けられていなくても、シートバック13に、断熱材19に囲まれたダイナミックダンパ部18が設けられていることで、周囲の温度変化に拘わらず車両用シート21に入力されたアイドル振動などの振動を適切に減衰させることができる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、ダイナミックダンパ部の軟質材と断熱材とは接するものとして説明したが、図8に示すように、質量体28aと軟質材28bとを備えるダイナミックダンパ部28と断熱材29との間に、他部材30が配置されてもよい。他部材30は、クッション材26と同一の素材のものであってもよく、クッション材26と異なる素材のものであってもよい。
また、上記実施形態では、ヘッドレスト及びシートバックに対するダイナミックダンパ部の具体的な取付位置について言及しなかったが、ダイナミックダンパ部は、断熱材により囲まれていればヘッドレスト及びシートバックの如何なる位置に取り付けられてもよい。
また、上記実施形態では、ダイナミックダンパ部をヘッドレスト及びシートバックの少なくとも一方に設けるものとして説明したが、ダイナミックダンパ部をシートクッションに設けてもよい。具体的には、ダイナミックダンパ部を、ヘッドレスト、シートバック及びシートクッションに設けてもよく、ヘッドレスト及びシートクッションに設けてもよく、シートバック及びシートクッションに設けてもよく、シートクッションのみに設けてもよい。
1…車両用シート、2…シートクッション、3…シートバック、4…ヘッドレスト、5…表皮、6…クッション材、7…ヘッドレストステー、8…ダイナミックダンパ部、8a…質量体、8b…軟質材、9…断熱材、11…車両用シート、13…シートバック、14…ヘッドレスト、15…表皮、16…クッション材、18…ダイナミックダンパ部、18a…質量体、18b…軟質材、19…断熱材、21…車両用シート、26…クッション材、28…ダイナミックダンパ部、28a…質量体、28b…軟質材、29…断熱材、30…他部材。

Claims (3)

  1. 車両に設置されて内部にクッション材が配置された車両用シートであって、
    質量体と、前記クッション材よりも軟質で前記質量体を弾性支持する軟質材と、を有し、前記クッション材の内側に配置されるダイナミックダンパ部と、
    前記クッション材の内側に配置されて前記ダイナミックダンパ部を囲う断熱材と、
    を備え
    前記軟質材は、前記断熱材と前記質量体との間に配置される、車両用シート。
  2. 前記ダイナミックダンパ部は、乗員の頭部を支持するヘッドレストに設けられる、
    請求項1に記載の車両用シート。
  3. 前記ダイナミックダンパ部は、乗員の背部を支持するシートバックに設けられる、
    請求項1又は2に記載の車両用シート。
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