JP6136235B2 - インシュリン認識抗体およびそれを用いたインシュリン吸着剤 - Google Patents
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Description
(1)重鎖相補性決定領域1,2および3として、それぞれ配列番号50、51、及び52に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、
および/または、
軽鎖相補性決定領域1,2および3として、それぞれ配列番号53、54、及び55に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
を含むことを特徴とする、インシュリン認識抗体。
(2)重鎖可変領域が、配列番号47記載のアミノ酸配列を含む、(1)に記載のインシュリン認識抗体。
(3)軽鎖可変領域が、配列番号49記載のアミノ酸配列を含む、(1)に記載のインシュリン認識抗体。
(4)重鎖可変領域が配列番号47記載のアミノ酸配列を含み、かつ軽鎖可変領域が配列番号49記載のアミノ酸配列を含む、(1)〜(3)いずれかに記載のインシュリン認識抗体。
(5)重鎖可変領域が配列番号47記載のアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域が配列番号49記載のアミノ酸配列を含み、かつ重鎖可変領域のカルボキシル基末端と軽鎖可変領域のアミノ基末端が1以上のアミノ酸で連結されている、(1)〜(4)いずれかに記載のインシュリン認識抗体。
(6)上述の(1)〜(5)いずれかに記載のインシュリン認識抗体をコードすることを特徴とするポリヌクレオチド。
(7)上述の(6)に記載のポリヌクレオチドが挿入されていることを特徴とする発現ベクター。
(8)上述の(7)に記載の発現ベクターにより形質転換されていることを特徴とする形質転換体。
(9)上述の(8)に記載の形質転換体を培養し、その培養上清又は形質転換体の破砕液からインシュリン認識抗体を回収することを特徴とする、インシュリン認識抗体の製造方法。
(10)上述の(1)〜(5)いずれかに記載のインシュリン認識抗体が不溶性担体に固定化されていることを特徴とする抗体固定化担体。
(11)上述の(10)に記載の抗体固定化担体からなるインシュリン吸着剤。
インシュリン認識モノクローナル抗体産生ハイブリドーマ細胞からのRNAの抽出は、Rneasy Mini Kit(製品名、キアゲン社製)を用い、添付のプロトコールに従い抽出した(RNA濃度1.2μg/μl)。RNAからcDNAへの逆転写反応はPrimeScript RT−PCR Kit(製品名、タカラバイオ社)を使いて以下の手順で行った。すなわち上記で調製したRNA約1μgを鋳型に表1の試薬組成にて42℃、30分の反応を行った。必要なプライマーは添付のOligo dT PrimerおよびRandom 6 mersを用いた。
配列番号46および48に記載の塩基配列からなるインシュリン認識抗体重鎖可変領域および軽鎖可変領域(マウスコドン)から、大腸菌コドンを用いて変換した配列番号56および配列番号57に記載の塩基配列からなるインシュリン認識抗体重鎖可変領域および軽鎖可変領域(大腸菌コドン)を、DNAWorks法により設計した。インシュリン認識抗体重鎖可変領域および軽鎖可変領域(マウスコドン)の塩基配列(配列番号46および配列番号48)と、インシュリン認識抗体重鎖可変領域および軽鎖可変領域(大腸菌コドン)の塩基配列(配列番号56および配列番号57)とを比較した結果、塩基配列の相同性はそれぞれ77%と75%であった。
実施例2で設計した、配列番号56のヌクレオチド配列(インシュリン認識抗体重鎖可変領域)の3’末端と、配列番号57のヌクレオチド配列(インシュリン認識抗体軽鎖可変領域)の5’末端を、配列番号58(5’−GGCGGTGGTGGTAGCGGTGGCGGCGGTTCCGGCGGTGGTGGCTCT−3’)のヌクレオチド配列で連結させ、配列番号60のヌクレオチドのインシュリン認識単鎖抗体遺伝子を作製した。なお、配列番号59は、配列番号58のヌクレオチド配列のアミノ酸配列に相当し、配列番号61は、配列番号60のヌクレオチド配列のアミノ酸配列に相当する。抗体遺伝子の作製については、具体的には、配列番号62から配列番号97に記載のヌクレオチド配列からなる36種類のオリゴヌクレオチドを合成し、以下に示す二段階のPCR反応を行なった。
1段階目のPCR反応は、表5に示す反応液を用い、98℃で10秒間の第1ステップ、55℃で5秒間の第2ステップ、72℃で1分間の第3ステップを1サイクルとする反応を5サイクル行なうことで実施した。
上述のインシュリン認識単鎖抗体発現プラスミドベクターpETINSAbに挿入されたポリヌクレオチドの塩基配列をチェーンターミネータ法に基づくBig Dye Terminator Cycle Sequencing FS read Reaction kit(PEアプライドバイオシステム社製)を用いてサイクルシークエンス反応に供し、全自動DNAシークエンサーABI Prism 3700 DNA analyzer(PEアプライドバイオシステム社製)にて解析した。シークエンス用プライマーとして、配列番号103(5’−TAATACGACTCACTATAGGG−3’)と配列番号104(5’−TATGCTAGTTATTGCTCAG−3’)のオリゴヌクレオチドを用いた。解析の結果、pETINSAbに挿入されたポリヌクレオチドの配列は設計通りであることを確認した。
実施例3で作製したベクターpETINSAbが導入された大腸菌BL21(DE3)株を20μg/mLのカナマイシンを添加したLB液体培地100mlに接種し、500mlフラスコにて37℃で一晩振とう培養し、前培養液を調製した。前培養液の600nmの濁度を測定した結果、5.7だった。
回収した画分80mlの280nmにける吸光度は2.3を示した。上記溶出液を分画分子量3,000のアミコンウルトラ15(メルクミリポア社製)で遠心ろ過を行い、280nmの吸光度6.8を示すインシュリン認識単鎖抗体タンパク質40mlを調製した。インシュリン認識単鎖抗体のタンパク質の280nmにおける1Absを1.2mg/mlとすると、作製したインシュリン認識単鎖抗体のタンパク質の濃度は約5.5mg/mlであった。
インシュリン認識単鎖抗体タンパク質固定ゲルの作製は、N−ヒドロキシサクシイミドを活性基とするセファーロスゲルのHitrap NHS−Activated HPカラム(GEヘルスケア社製を用いた。まず1mlゲル量の上記カラムを氷冷した5mlの1mM HClで洗浄後、実施例5で作製したインシュリン認識単鎖抗体溶液と等量の2×カップリング緩衝液(組成:0.2M炭酸水素ナトリウム,0.5M NaCl,pH8.3)とを混合した液11ml(1mlゲルあたりのインシュリン認識単鎖抗体タンパク質使用量30mg)をシリンジでアプライし、通過液を回収して再度カラムにアプライする操作を4回繰り返した。3mlのカップリング緩衝液、6mlのブロッキング緩衝液(組成:0.5Mモノエタノールアミン,0.5M NaCl,pH8.3)、6ml洗浄液で順次洗浄し、再度6mlのブロッキング緩衝液を添加し、25℃、30分間静置した。さらに6mlの洗浄液、6mlのブロッキング緩衝液、6mlの洗浄液で洗浄し、500mMの塩化ナトリウムを含む100mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.5)に置換し、4℃に保存した。
実施例7 インシュリン結合量と有効固定化率の算出
実施例6で作製した1mlゲル量のインシュリン認識単鎖抗体固定化カラムを、500mMの塩化ナトリウムを含む100mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.5)で置換し、同じ組成の緩衝液で調製した1mg/mlのインシュリン溶液を、1ml/3分の流速で7.5mlアプライした。同じ流速で500mMの塩化ナトリウムを含む100mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.5)13mlで洗浄し、280nmの吸光度が0.06以下に低下し、かつ数値が安定していることを確認した後、500mMの塩化ナトリウムを含む100mMのグリシン塩酸緩衝液(pH3.0)6mlで溶出させた。溶出画分の280nmの吸光度を求めた結果を図3のグラフに示す。インシュリンの280nmにおける1Absを1.18mg/ml(既知濃度のインシュリンより決定)として求めたインシュリン結合量は、1mlゲルあたり1.84mgだった。
Claims (8)
- 重鎖相補性決定領域1,2および3として、それぞれ配列番号50、51、及び52に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、
および
軽鎖相補性決定領域1,2および3として、それぞれ配列番号53、54、及び55に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
を含み、重鎖可変領域が配列番号47記載のアミノ酸配列を含み、かつ軽鎖可変領域が配列番号49記載のアミノ酸配列を含むことを特徴とする、インシュリン認識抗体。 - 重鎖可変領域が配列番号47記載のアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域が配列番号49記載のアミノ酸配列を含み、かつ重鎖可変領域のカルボキシル基末端と軽鎖可変領域のアミノ基末端が1以上のアミノ酸で連結されている、請求項1に記載のインシュリン認識抗体。
- 請求項1又は2に記載のインシュリン認識抗体をコードすることを特徴とするポリヌクレオチド。
- 請求項3記載のポリヌクレオチドが挿入されていることを特徴とする発現ベクター。
- 請求項4記載の発現ベクターにより形質転換されていることを特徴とする形質転換体。
- 請求項5に記載の形質転換体を培養し、その培養上清又は形質転換体の破砕液からインシュリン認識抗体を回収することを特徴とする、インシュリン認識抗体の製造方法。
- 請求項1又は2に記載のインシュリン認識抗体が不溶性担体に固定化されていることを特徴とする抗体固定化担体。
- 請求項7に記載の抗体固定化担体からなるインシュリン吸着剤。
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JP2012276857A JP6136235B2 (ja) | 2012-12-19 | 2012-12-19 | インシュリン認識抗体およびそれを用いたインシュリン吸着剤 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2012276857A JP6136235B2 (ja) | 2012-12-19 | 2012-12-19 | インシュリン認識抗体およびそれを用いたインシュリン吸着剤 |
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JP2014117255A JP2014117255A (ja) | 2014-06-30 |
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ID=51172680
Family Applications (1)
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JP2012276857A Active JP6136235B2 (ja) | 2012-12-19 | 2012-12-19 | インシュリン認識抗体およびそれを用いたインシュリン吸着剤 |
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JPS60123427A (ja) * | 1983-12-05 | 1985-07-02 | Wako Pure Chem Ind Ltd | 単クロ−ン性抗インシユリン抗体及びこれを用いるインシユリンの精製方法 |
JPS6272700A (ja) * | 1985-09-26 | 1987-04-03 | Taisho Pharmaceut Co Ltd | ホルモン又は酵素のモノクロナ−ル抗体及びその製造方法とこれを用いた精製方法 |
DE4025725A1 (de) * | 1990-08-14 | 1992-02-20 | Boehringer Mannheim Gmbh | Monoklonale antikoerper, die mit human- und ratteninsulin bindefaehig sind |
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2012
- 2012-12-19 JP JP2012276857A patent/JP6136235B2/ja active Active
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