以下の実施例1では、図1を用いて、退院サマリ編集プログラムを実行する情報処理システムの一例を説明する。図1は、実施例1に係る情報処理システムを説明するための図である。なお、図1に例示する情報処理システム1は、少なくともサーバ2とサーバ2に対してデータの送信を要求するクライアント10とを有する。
図1に示すように、情報処理システム1は、サーバ2とクライアント10とを有する。また、サーバ2は、記憶装置3、CPU(Central Processing Unit)4、I/O(Input Output)5、メモリ6とを有する。また、クライアント10は、記憶装置11、CPU12、I/O13、メモリ14、入力装置15、出力装置16を有する。
また、サーバ2とクライアント10との間は、ネットワークを介して通信可能に接続されている。かかるネットワークは、有線または無線を問わず、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、VPN(Virtual Private Network)などの任意の通信網を採用できる。
まず、サーバ2が発揮する機能について説明する。サーバ2が有する記憶装置3は、過去に作成された入院患者の退院サマリを記憶する。なお、退院サマリには、記載項目が予め定められた退院時サマリの他に、病院内で共通に利用される院内共通サマリ、各科別ごとに任意で利用される科別サマリを含むことが許容される。また、記憶装置3は、院内共通サマリ、科別サマリを記憶する。また、記憶装置3は、入院までの経過、入院時現症状、既往歴・アレルギー、入院後の臨床経過が記載された中間サマリ等、入院患者について作成された各種データを記憶する。なお、入院患者について作成された各種データには、入院患者が退院する際に作成する退院サマリへ入力すべき情報が含まれる。
CPU4は、クライアント10からの要求に応じて、記憶装置3が記憶する各種情報を検索し、検索結果をクライアント10に送信する。例えば、CPU4は、記憶装置3が記憶する退院サマリのうち、指定された入院患者の退院サマリのデータを検索する。そして、CPU4は、指定された入院患者の退院サマリの一覧や退院サマリのデータを、I/O5およびネットワークを介して、クライアント10に対して送信する。
I/O5は、各種入出力処理を実行する。具体的には、I/O5は、CPU4によるメモリ6へのメモリアクセス、記憶装置3へのアクセス、およびクライアント10との通信等を制御する。また、メモリ6は、CPU4が処理を実行する際に利用するデータやプログラムを保持する主記憶装置である。
一方、クライアント10は、退院サマリ編集プログラムを実行することで、退院サマリ編集装置として動作するコンピュータ等の情報処理装置である。例えば、記憶装置11は、退院サマリ編集プログラムの実行に必要なデータや設定等を記憶する。CPU12は、退院サマリ編集プログラムを実行することで、退院サマリの作成処理を行う。また、CPU12は、退院サマリの作成に伴い、I/O13とネットワークを介して、サーバ2にデータ検索要求の送信や、データの受信等を行う。
I/O13は、CPU12による記憶装置11およびメモリ14へのアクセス、CPU12とサーバ2との間の通信等、各種入出力装置を実行する。また、I/O13は、入力装置15を介した情報入力や、出力装置16を用いた情報の出力等を制御する。また、メモリ14は、CPU12が処理を実行する際に利用する主記憶装置である。また、入力装置15とは、例えば、キーボードやマウス等の入力装置であり、出力装置16とは、例えば、モニタである。
次に、退院サマリ編集装置として動作するクライント10が発揮する機能の概要について説明する。例えば、クライアント10は、入力装置15を介して、退院サマリを作成する入院患者の患者ID(Identification)を受付ける。このような場合には、クライアント10は、受付けた患者IDについて作成された退院サマリ、及び、現在作成中もしくは作成予定の退院サマリの一覧をサーバ2に要求する。そして、サーバ2は、クライアント10が受付けた患者IDをキーとして退院サマリを記憶装置3から検索し、検索された退院サマリの一覧をクライアント10に送信する。その後、クライアント10は、サーバ2から受信した退院サマリの一覧を退院サマリ一覧画面でモニタに表示する。
図2は、退院サマリ一覧の一例を示す図である。図2に示すように、クライアント10は、患者IDが「78110000206」の入院患者について過去に作成された退院サマリ、及び、現在作成中もしくは作成予定の退院サマリの一覧を表示する。例えば、クライアント10は、過去に作成された退院サマリ、すなわち過去サマリについては、作成状態を「作成済」として表示し、作成予定の退院サマリについては、作成状態を「未作成」として表示し、現在作成中の退院サマリについては作成状態を「作成中」と表示する。
なお、図2では、退院サマリ一覧画面に、各退院サマリについて「患者ID」、「患者氏名」、「入院日」、「退院日」、「診療科」、「主治医」、「サマリ記載医師」、「作成状態」、「承認状態」、「受け取り状態」等が表示される例について記載した。しかしながら、実施例は、これに限定されるものではなく、利用者による設定等に応じて任意の情報を表示してよい。
ここで、クライアント10は、作成予定の退院サマリが選択されると、新たな退院サマリの作成機能を呼び出し、図3に例示するような退院サマリ作成画面を表示する。図3は、退院サマリ作成画面の一例を示す図である。図3に示す例では、クライアント10は、退院サマリの内容を各項目ごとに入力するウインドウを備えた退院サマリ作成画面を表示する。例えば、図3に示す例では、クライアント10は、新たに作成する退院サマリを作成するための「退院時サマリ」タブと、病院内で共通して使用するテンプレートを表示する「院内共通サマリ−Sample」タブとを表示する。
また、クライアント10は、「退院時サマリ」タブに、「入院時診断名」、「退院時診断名」、「入院までの経過」、「入院時現症」、「既往歴・アレルギー」、「入院後臨床経過」、「手術情報」、「退院処方」、「退院後予約情報」、「紹介先・転院先」、「転帰」の項目を入力するウインドウを備えた退院サマリの作成画面を表示する。
また、図3中(A−1)に示すように、退院サマリ作成画面には、「前回複写」ボタンが表示されている。クライアント10は、利用者がマウス等の操作で「前回複写」ボタンを押し下げると、退院サマリ複写画面起動処理を実行する。以下、クライアント10が実行する退院サマリ複写起動処理の概要について説明する。
まず、クライアント10は、退院サマリを作成する入院患者について過去に作成された過去サマリの取得要求をサーバ2に送信する。このような場合には、サーバ2は、過去サマリを記憶装置3から検索し、検索結果である過去サマリをクライアント10へ送信する。また、過去サマリに院内共通サマリと科別サマリが含まれている場合、クライアント10は、院内共通サマリと科別サマリの取得要求をサーバ2に送信する。
このような場合には、サーバ2は、院内共通サマリと科別サマリを記憶装置3から検索し、検索結果である院内共通サマリと科別サマリとをクライアント10へ送信する。その後、クライアント10は、サーバ2から受信した過去サマリを表示する退院サマリ複写画面を参照表示する。
図4は、退院サマリ複写画面の一例を示す図である。図4に示す例では、クライアント10は、「退院時サマリ」タブ、「院内共通サマリ−Sample」タブ、「科別サマリ−Sample1」タブ、「科別サマリ−Sample2」タブを有する過去サマリを表示する退院サマリ複写画面を表示する。
ここで「院内共通サマリ−Sample」タブは、院内共通サマリを表示するタブである。また、「科別サマリ−Sample1」タブ、「科別サマリ−Sample2」タブは、診療科ごとに任意で使用するテンプレートである科別サマリを表示するタブである。また、クライアント10は、サーバ2から複数の過去サマリを受信した場合には、過去サマリを選択する選択ボタンとして「<」、および「>」を退院サマリ複写画面に表示する。
ここで、クライアント10は、「退院時サマリ」タブに、項目ごとに過去サマリの内容を表示する複数の項目ウインドウと、各項目を複写する複写ボタンとを表示する。図4に示す例では、クライアント10は、各項目ウインドウのうち、「入院までの経過」、「入院時現症」、「既往歴・アレルギー」、「入院後臨床経過」の項目に複写ボタンを表示する。また、クライアント10は、「退院時サマリ」タブに全複写ボタンを表示する。
そして、クライアント10は、複写ボタンが押し下げされると、複写ボタンが表示されている項目の内容を、退院サマリ作成画面に表示されている各項目のうち、同一の項目に複写する。例えば、クライアント10は、退院サマリ複写画面上で、図4中(B)に示す複写ボタンを押し下げすると、図4中(C)の項目中の内容を、退院サマリ作成画面中の「入院までの経過」を入力するウインドウ内に複写する。
このように、クライアント10は、新たに作成する退院サマリ作成画面上に、同一患者について過去に作成された過去サマリの内容を参照表示する。そして、クライアント10は、過去サマリの内容のうち、利用者が選択した項目の内容を新たに作成する退院サマリに複写する。
このため、クライアント10は、退院サマリの作成を容易にすることができる。すなわち、入退院を繰り返す入院患者についての退院サマリの内容は、毎回同じような内容になる。このため、クライアント10は、退院の度に新たな退院サマリを作成せずとも、過去に作成した退院サマリの内容を複写することで、新たな退院サマリを容易に作成することができる。
図5は、複写処理の内容を説明するための図である。例えば、クライアント10は、退院サマリ一覧において、図5中の太枠に示す退院サマリが選択されると、図5中(D)に示すように、退院サマリ作成画面を表示する。そして、クライアント10は、前回複写ボタンが押し下げされると、図5中(E)に示すように、サーバ2に過去サマリの検索を要求する。すると、サーバ10は、図5中(F)に示すように、過去サマリを検索し、検索結果として過去サマリをクライアント10に送信する。
また、クライアント10は、サーバ2から過去サマリを受信すると、図5中(G)に示すように、サーバ2から受信した過去サマリを参照表示する。そして、クライアント10は、図5中(H)に示すように、退院サマリ複写画面上で複写する項目が選択された場合には、選択項目の内容を、新たに作成する退院サマリに複写する。このように、クライアント10は、過去に作成した過去サマリのうち、今回と同様の内容が記載された項目の内容を新たに作成する退院サマリに複写するので、退院サマリの作成を容易にすることができる。
なお、クライアント10は、新たに作成する退院サマリの各項目について、過去サマリから複写した内容を修正してもよく、また、過去サマリの内容を複写した項目について追記等の編集を許容してもよい。また、クライアント10は、「退院時サマリ」タブの「全複写」ボタンが押し下げられると、予め設定された項目について、過去サマリの内容を新たなに作成する退院サマリの項目に一括で複写する処理を許容してもよい。
また、クライアント10は、過去サマリについて、退院時サマリだけではなく、院内共通サマリタブ、および科別サマリタブにも、全複写ボタンを表示する。そして、クライアント10は、院内サマリタブの全複写ボタンが押し下げされた場合には、過去の院内共通サマリを作成中の退院サマリの院内共通サマリタブに上書きする。また、クライアント10は、科別サマリタブの全複写ボタンが押し下げられた場合には、過去の科別サマリを、作成中の退院サマリにタブを追加し上書きする。
一方、クライアント10は、退院サマリ作成画面において図3中(A−2)に示す「自動収集」ボタンが押し下げされると、入院患者について作成された各種データから作成中の退院サマリに情報を複写する自動収集処理を実行する。以下、クライアント10が実行する自動収集処理の概要について説明する。
例えば、クライアント10は、自動収集ボタンが押し下げされた場合には、入院患者について作成された各種データの取得要求をサーバ2に送信する。例えば、クライアント10は、退院サマリを作成する入院患者の患者ID、入院日、および退院日をキーとして、入院患者について今回の入院に対して作成された各種データの取得要求をサーバ2に送信する。すると、サーバ2は、患者ID、入院日、および退院日をキーとして、入院患者について作成された各種データを検索し、検索結果をクライアント10に送信する。
そして、クライアント10は、サーバ2から受信した入院患者について今回の入院に対して作成された各種データの内容を、作成中の退院サマリの各項目に複写する。このように、クライアント10は、入院患者について今回の入院に対して作成された各種データを自動収集し、作成中の退院サマリに複写するので、退院サマリの作成をより容易にすることができる。
なお、クライアント10は、サーバ2から受信した入院患者について今回の入院に対して作成された各種データの内容を参照表示し、利用者が選択した内容を作成中の退院サマリに複写してもよい。
次に、図6を用いて、クライアント10が退院サマリ編集プログラムを実行して退院サマリ編集装置として動作する際の機能構成について説明する。図6は、実施例1に係る退院サマリ編集装置の機能構成を説明するための図である。なお、サーバ2が発揮する各種検索機能については、一般的な検索機能であるため、記載を省略した。
図6に示すように、記憶装置3は、サマリ管理データベース(DB:Database)7、文書データベース8、文書ヘッダデータベース9を有する。また、記憶装置11は、プロセス条件マスタ17、コンテンツマスタ18を有する。一方、退院サマリ編集装置20は、受付部21、サマリ情報検索部22、サマリ一覧表示部23、過去サマリ取得部24、科別・共通サマリ取得部25、過去サマリ表示部26、複写実行部27、複写サマリ表示部28、自動収集項目取得部29、サマリ表示部30を有する。なお、図面上では、表記を簡潔にするため、データベースをDBと記載した。
まず、図7〜図11を用いて各記憶装置3、11が記憶する情報の一例について説明する。まず、図7を用いて、サマリ管理データベース7が保持する情報の一例について説明する。図7は、サマリ管理データベースが保持する情報の一例を示す図である。
例えば、サマリ管理データベース7は、退院サマリ一覧を退院サマリ編集装置20が表示する際に使用するサマリ管理情報を記憶するデータベースであり、サーバ2が退院サマリ一覧の要求を受付けた際に、検索対象となるデータベースである。なお、図7に示す例では、サマリ管理データベース7が保持する情報と、各情報の内容の説明を併記した。また、図7には、同一の入院患者について過去に作成された過去サマリ#1〜#6、および現在新たに作成予定の退院サマリである現在のサマリについて、サマリ管理情報をサマリ管理データベース7が保持する例について記載した。
図7に示す例では、サマリ管理データベース7は、サマリ管理情報として、退院サマリや現在のサマリの項目のうち、患者ID(PID)、文書番号(DOC_NO)、入院日時(NOW_DATE)、退院日時(TAIIN_DATE)を対応付けて保持する。また、サマリ管理データベース7は、診察科(NOW_KA)、病棟(DOCWD)部屋(ROOM)、ベッド(BED)、主治医(MASTER_DOC_RNAME)、記載医(SUM_WRITE_RNAME)、作成者氏名(CR_RNAME)を対応付けて保持する。また、サマリ管理データベース7は、各過去サマリ#1〜#6や現在作成予定の退院サマリについて作成状態(CR_STATE)を記憶している。
ここで、文書番号とは、過去サマリを含む退院サマリ、院内共通サマリ、科別サマリ、入院患者について作成された各種データ等、文書データベース8が保持する情報に対して一意に割り当てられた番号である。また、入院日時とは、入院患者が入院した日時を示す情報であり、退院日時とは、入院患者が退院した日時を示す情報である。
また、作成状態とは、各過去サマリ#1〜#6や現作成予定のサマリが作成中であるか否かを示す情報である。例えば、作成状態が「00」の場合には、未作成である旨を示し、「01」の場合には、作成中である旨を示し、「02」の場合には作成済みである旨を示し、「03」の場合には、作成済み(再)である旨を示す。
なお、診療科とは、入院患者が入院した診療科を示す情報であり、病棟とは、入院患者が入院した病棟を示す情報である。また、部屋とは、入院患者が入院した際に使用した部屋を示す情報であり、ベッドとは、入院患者が入院した際に使用したベッドを示す情報である。また、主治医とは、入院患者が入院した際の主治医を示す情報であり、記載医とは、過去サマリを最後に更新した医師を示す情報である。また、作成者氏名とは、過去サマリを最初に作成した医師の氏名である。
このようなサマリ管理データベース7が保持する情報を受信した場合には、退院サマリ編集装置20は、受信した情報をサマリ一覧画面に表示する。例えば、退院サマリ編集装置20は、図7に例示した情報を受信した場合には、図2に例示したサマリ一覧画面を表示する。
なお、図7に示す例では、サマリ管理データベース7は、各過去サマリ#1〜#6、および現在のサマリの項目のうち、患者ID、文書番号、入院日時、退院日時、診療科、病棟、部屋、ベッド、主治医、記載医、作成者氏名、作成状態を対応付け記憶していた。しかし、実施例はこれに限定されるものではなく、サマリ管理データベース7は、患者ID、文書番号、入院日時、診療科以外の情報については、記憶せずともよく、また、他の項目を記憶してもよい。また、図7に示す例では、患者ID、および文書番号のうち一部のみを記載した。
次に、図8を用いて、文書データベース8が保持する情報について説明する。図8は、文書データベースが保持する情報の一例を示す図である。なお、図8には、文書データベース8が保持する情報と、各情報の内容の説明を併記した。例えば、文書データベース8は、病院内で共通して利用する院内共通サマリ、各診察科ごとに任意で利用する科別サマリ、退院サマリ等の各種サマリ文書を保持する。また、文書データベース8は、入院患者の入院までの経過、入院時現症、既往歴・アレルギー、入院後の臨床経過を記録した中間サマリ等の各種文書を保持する。
例えば、図8に示すように、文書データベース8は、各種サマリ文書や各種情報の内容であるXML(Extensible Markup Language)形式の文書内容(DOC_DATEX)を、患者IDおよび文書番号と対応付けて保持する。一例を挙げると、図8に示す例では、文書データベース8は、入院までの経過、入院時現症、既往歴・アレルギー、入院後の臨床経過を記録した中間サマリ等、入院患者について作成された各種データの文書内容を患者IDおよび文書番号と対応付けて保持する。
また、図8に示す例では、文書データベース8は、過去サマリ#6の文書内容を、患者IDおよび文書番号と対応付けて保持する。また、文書データベース8は、院内共通サマリの文書内容を、患者IDおよび文書番号と対応付けて保持する。また、文書データベース8は、科別サマリ#1の文書内容を保持する。
このような文書データベース8が保持する文書内容のうち、入院までの経過、入院時現症、既往歴・アレルギー、中間サマリ等、入院患者について作成された各種文書内容は、自動収集処理において検索対象となる。また、文書データベース8が保持する文書内容のうち、退院サマリ、科別サマリ、および院内共通サマリの文書内容は、前回複写処理において検索対象となる。
なお、図8では、経過内容や科別サマリとして記憶されたテキストデータを「◎」で示した。また、図8では、記載が煩雑になるのを防ぐため、図示を省略したが、各種サマリの文書内容には、各種サマリが有する各項目の記載内容が、各項目ごとに異なるタグで囲まれた範囲内に記載されていてもよい。
次に、図9を用いて、文書ヘッダデータベース9が保持する情報について説明する。図9は、文書ヘッダデータベースが保持する情報の一例を示す図である。なお、図9には、文書ヘッダデータベース9が保持する情報と、各情報の内容の説明を併記した。例えば、文書ヘッダデータベース9は、文書データベース8が保持する各種サマリ文書や各種文書のヘッダ情報を記憶しており、サーバ2が入院患者について今回の入院に対して作成された各種文書を検索する際に検索対象となるデータベースである。
すなわち、サーバ2は、入院患者について今回の入院に対して作成された各種文書を検索する際は、文書ヘッダデータベース9が保持するヘッダ情報から、指定された患者IDを有するヘッダ情報を検索し、その後、検索したヘッダ情報に含まれる文書IDを用いて、文書データベース8から各種文書の文書内容を検索する。
図9に示すように、文書ヘッダデータベース9は、各種サマリ情報や各種文書に含まれる患者ID、文書番号、文書種別(DOC_K)、文書タイトル(DOC_TITLE)、文書日付(DOCDATE)をヘッダ情報として保持する。例えば、図9に示す例では、文書ヘッダデータベース9は、文書データベース8が保持する情報のうち、患者IDが「78110000206」である入院患者の入院までの経歴、入院時現症、既往歴・アレルギー、中間サマリ情報のヘッダ情報を記憶している。なお、文書ヘッダデータベース9は、各種サマリ情報や各種データに含まれる他の情報をヘッダ情報として記憶してもよい。なお、図9に示す例では、患者IDおよび文書IDの一部のみを記載した。
次に、図10を用いて、プロセス条件マスタ17が保持する情報について説明する。図10は、プロセス条件マスタが保持する情報の一例を示す図である。なお、図10に示す例では、プロセス条件マスタ17が保持する情報と、各情報の内容を併記した。例えば、プロセス条件マスタ17は、退院サマリ編集装置20が実行する処理の内容を設定する設定情報を保持する。
詳細には、図10に示すようにプロセス条件マスタ17は、科別サマリ設定、院内共通サマリ設定、自動収集機能設定、自動収集コメント設定、前回複写機能設定、前回複写コメント設定、対象科の設定、検索期間の設定、複写項目の設定を保持する。ここで、科別サマリ設定では、文書データベース8が保持する科別サマリのうち、前回複写処理に利用する科別サマリの文書種別を指定する。
また、院内共通サマリ設定では、文書データベース8が保持する院内共通サマリのうち、複写処理に利用する院内共通サマリの文書種別を指定する。また、自動収集機能設定では、新たな退院サマリが未作成の場合にのみ入院患者について今回の入院に対して作成された各種文書を検索するか否かを指定する。
また、自動収集コメント設定では、自動収集した入院患者について今回の入院に対して作成された各種文書の内容を新たな退院サマリに複写した際に挿入する文言を指定する。また、前回複写機能設定では、新たな退院サマリを作成する入院患者についての過去サマリの内容を、新たな退院サマリに複写するか否かを指定する。また、前回複写コメント設定では、過去サマリの内容を、新たな退院サマリに複写した際に挿入する文言を指定する。
また、対象科の設定では、過去サマリを検索する際に、診療科による絞込みを行うか否かを指定する。例えば、退院サマリ編集装置20は、入院患者が入院中の診療科である「自科」を示す番号が後述する「Value」に設定されている場合には、自科に対する過去サマリのみをサーバ2に依頼する。
また、退院サマリ編集装置20は、「全科」を示す番号が後述する「Value」に設定されている場合には、全ての診療科に対する過去サマリをサーバ2に依頼する。ここで、退院サマリ編集装置20は、他施設の退院サマリを複写元とするか否かを指定することができる。例えば、退院サマリ編集装置20は、他施設の退院サマリを複写元としない場合は、全ての診療科に対する過去サマリをサーバ2に依頼する。そして、退院サマリ編集装置20は、サーバ2から受信した退院サマリのうち、自施設の退院サマリのみを抽出する。
また、検索期間の設定では、過去サマリを入院時期で絞り込む際に利用する期間を指定する。例えば、検索期間が後述する「Value」に「6」ヶ月と設定されている場合には、過去サマリのうち、現在日時から「6」ヶ月以内の入院に対する過去サマリが最初の検索対象となる。また、退院サマリ編集装置20は、検索回数が後述する「Value2」に「3」回と設定されている場合、過去サマリが検索されるまで最大3回の検索を行うことができる。
すなわち、退院サマリ編集装置20は、最初の検索で過去サマリが1件も検索されなかった場合は、さらに、検索開始日を「6」ヶ月遡った2回目の検索を行う。そして、退院サマリ編集装置20は、2回目の検索でも過去サマリが1件も検索されなかった場合は、さらに検索開始日を「6」ヶ月遡った3回目の検索を行い、それでも過去サマリが1件も検索されなかった場合は前回複写処理を終了する。また、複写項目の設定では、過去サマリのうち、新たに作成する退院サマリに複写する項目を指定する。
また、プロセス条件マスタ17は、各設定について「ProcessName」、「Section」、「Key」、「Value」、「Value2」、「Note」等の情報を対応付けて保持する。ここで、「ProcessName」とは、各設定を行うプロセスの名称である。また、「Section」とは、設定方法を示す情報である。また、「Key」とは、プロセスが各設定を指定するための値である。また、「Value」、「Value2」とは、設定された内容を示す値である。また、「Note」とは、各設定内容を説明する情報であり、利用者が退院サマリ編集装置20の設定を行う際に表示される情報である。
例えば、退院サマリ編集装置20は、自動収集機能設定について「Value」が「0」に設定されている場合には、退院サマリの自動収集処理を、新たな退院サマリが未作成の場合のみ実行する。また、退院サマリ編集装置20は、自動収集処理を行った場合には、自動収集コメント設定の「Value」に設定された文言を挿入する。また、退院サマリ編集装置20は、過去サマリから内容を複写した項目について、前回複写コメント設定の「Value」に設定された値に応じた予約語やテキスト等を挿入する。
また、退院サマリ編集装置20は、検索期間の設定について「Value」が「6」、「Value2」が「3」である場合には、過去の退院サマリを検索する際に、現在から「6」ヶ月以内の入院に対して作成された過去サマリを検索し、過去サマリが最低1件検索されるまで、最大「3」回、検索開始日を「6」ヶ月ずつ遡りながら退院サマリを検索する。
また、退院サマリ編集装置20は、複写項目の設定のうち「Key」が「SPD_Diagnosis」の「Value」が「0」である場合には、退院サマリの各項目のうち「入院時診断名」を後述する複写処理の対象にはしない。すなわち、退院サマリ編集装置20は、「Value」に「1」が設定された項目については、複写処理の対象とし、「Value」に「0」が設定された項目については、複写処理の対象とはしない。このため、退院サマリ編集装置20は、「Value」に「1」が設定された項目についてのみ複写ボタンを表示する。
次に、図11を用いて、コンテンツマスタ18が保持する情報について説明する。図11は、コンテンツマスタが保持する情報の一例を示す図である。例えば、コンテンツマスタ18は、退院サマリを作成する際にテンプレートとして使用する科別サマリを、有効期限と共に保持する。
例えば、図11に示す例では、コンテンツマスタ18は、「SectionCode」が「013」である診療科において任意で使用される科別サマリの「Sample1.Xtm」と「Sample2.Xtm」とを保持する。なお、図11に示す例では、「Sample1.Xtm」および「Sample2.Xtm」に有効期限の開始日や終了日は設定されていない。このように、有効期限が設定されていない科別サマリは、有効期限内の科別サマリと同様、複写可能なサンプルとして取り扱われ、有効期限が切れている科別サマリは、複写できない科別サマリとして取り扱われる。
以下、図6に戻って、退院サマリ編集装置20が発揮する機能について説明する。受付部21は、患者ID等の入力を受付ける。すると、受付部21は、受付けた患者ID等をサマリ情報検索部22に出力する。
サマリ情報検索部22は、受付部21から患者ID等を受信すると、例えば、受信した患者ID等に応じたクエリをサーバ2に送信することで、退院サマリ一覧をサーバ2に要求する。このような場合には、サーバ2は、サマリ管理データベース7からクエリに合致する退院サマリを検索し、検索結果をサマリ情報検索部22に送信する。
その後、サマリ情報検索部22は、サーバ2から検索結果の退院サマリ一覧を受信すると、受信した退院サマリ一覧をサマリ一覧表示部23に出力する。すると、サマリ一覧表示部23は、サマリ情報検索部22から退院サマリ一覧を受信し、受信した退院サマリを図2に例示するような画面で出力装置16に表示する。
また、サマリ情報検索部22は、利用者が入力装置15を介して退院サマリを選択した場合には、サマリ表示部30に図3に例示した退院サマリ作成画面を表示させる。具体的には、サマリ情報検索部22は、入力装置15を介して、退院サマリ一覧から利用者が退院サマリを選択すると、受付部21から選択された退院サマリの文書番号を受信する。
そして、サマリ情報検索部22は、受信した文書番号に応じたクエリをサーバ2へ送信することで、文書データベース8からクエリに合致する退院サマリを検索する。その後、サマリ情報検索部22は、サーバ2から検索結果の退院サマリを受信すると、受信した退院サマリをサマリ表示部30に出力する。すると、サマリ表示部30は、サマリ情報検索部22から受信した退院サマリ複写画面を出力装置16に表示する。
過去サマリ取得部24は、図3に例示した退院サマリ作成画面において、利用者が前回複写ボタンを押し下げした場合は、過去サマリの取得要求をサーバ2に送信する。そして、過去サマリ取得部24は、サーバ2から受信した過去サマリのデータを過去サマリ表示部26に出力する。
例えば、過去サマリ取得部24は、前回複写ボタンが押し下げされた場合には、プロセス条件マスタ17が保持する各種設定情報を読み出し、読み出した各種設定情報と退院サマリを作成している入院患者の患者IDをキーとする過去サマリの取得要求をサーバ2に送信する。すると、サーバ2は、患者ID、診療科、入院日、退院日をキーとしてサマリ管理データベース7から過去サマリを検索する。そして、サーバ2は、検索結果のサマリ管理情報を過去サマリ取得部24に送信する。
その後、過去サマリ取得部24は、過去サマリが検出されるまで、プロセス条件マスタ17で指定した最大検索回数まで検索依頼を行う。そして、過去サマリが検出された場合は、過去サマリ取得部24は、受信した過去サマリから一番最新の文書番号に応じたクエリをサーバ2へ送信することで、文書データベース8からクエリに合致する過去サマリを検索する。過去サマリ取得部24は、サーバ2から検索結果の過去サマリを受信すると、受信した過去サマリを過去サマリ表示部26に出力する。
ここで、過去サマリ取得部24は、サーバ2受信した過去サマリをフィルタリングし、フィルタリング後の過去サマリを過去サマリ表示部26に出力してもよい。例えば、過去サマリ取得部24は、受信した過去サマリから、退院サマリを作成する施設と同じ施設の過去サマリを抽出してもよい。
また、過去サマリ取得部24は、プロセス条件マスタ17に保持された検索期間の設定に応じて、所定の入院時期に作成された過去サマリを抽出してもよい。また、過去サマリ取得部24は、作成中の退院サマリと同じ診療科が入力された過去サマリを抽出してもよい。なお、上述した例では、過去サマリ取得部24は、診療科で過去サマリをフィルタリングしたが、入院患者の患者IDと診療科をキーとする過去サマリの取得要求をサーバ2に送信することでフィルタリングを行ってもよい。
科別・共通サマリ取得部25は、過去サマリ取得部24がサーバ2から受信した過去サマリに科別サマリ、および院内共通サマリが含まれる場合には、過去サマリに含まれる科別サマリ、および院内共通サマリの取得要求をサーバ2に送信する。具体的には、科別・共通サマリ取得部25は、サーバ2から受信した過去サマリ内に存在する院内共通サマリもしくは科別サマリの文書番号に応じたクエリをサーバ2へ送信することで、文書データベース8からクエリに合致する院内共通サマリもしくは科別サマリを検索する。科別・共通サマリ取得部25は、サーバ2から検索結果の院内共通サマリおよび科別サマリを受信すると、受信した院内共通サマリおよび科別サマリを過去サマリ表示部26に出力する。
過去サマリ表示部26は、過去サマリ取得部24から過去サマリを受信し、受信した過去サマリを退院サマリ複写画面の退院時サマリタブに表示する。また、過去サマリ表示部26は、科別・共通サマリ取得部25から院内共通サマリ、および科別サマリを受信し、受信した院内共通サマリ、および科別サマリを退院サマリ複写画面の院内共通サマリタブ、及び科別サマリタブに表示する。
例えば、過去サマリ表示部26は、図4に例示した退院サマリ複写画面を参照表示し、受信した過去サマリの内容を表示する。また、過去サマリ表示部26は、プロセス条件マスタ17から複写項目の設定を読み出し、複写可能項目に設定された項目に複写ボタンを表示する。また、過去サマリ表示部26は、過去サマリの各項目に複写済みである旨が登録されている場合には、登録済みである旨を、例えば複写ボタンの下に表示する。
また、過去サマリ表示部26は、複数の過去サマリを受信した場合には、退院サマリ複写画面に過去サマリの選択ボタンを表示する。例えば、過去サマリ表示部26は、「<」、「>」等が表示された選択ボタンを表示し、選択ボタンの押し下げに応じて、表示する過去サマリの切り替えを行う。
また、図4に例示したように、過去サマリ表示部26は、院内共通サマリ、科別サマリを受信した場合には、院内共通サマリ、科別サマリのタブを表示する。そして、過去サマリ表示部26は、選択されたタブに応じて、院内共通サマリ、または科別サマリを表示する。
複写実行部27は、過去サマリの内容を作成中のサマリに複写する。具体的には、複写実行部27は、過去サマリにおいて退院時サマリタブの複写ボタンが押し下げされた場合には、退院時サマリタブの各項目のうち、複写ボタンが押し下げされた項目の内容を、作成中の退院サマリの退院時サマリタブの同じ項目に複写する。また、複写実行部27は、過去サマリにおいて退院時サマリタブの全複写ボタンが押し下げされた場合には、退院時サマリタブの予め設定された複写可能な項目の内容を、作成中の退院サマリの退院時サマリタブに複写する。
また、複写実行部27は、過去サマリにおいて院内共通サマリタブの全複写ボタンが押し下げされた場合には、作成中の退院サマリにおける院内共通サマリタブを過去サマリの院内共通サマリ全体の内容で上書きする。また、複写実行部27は、過去サマリにおいて科別サマリタブの全複写ボタンが押し下げされた場合には、作成中の退院サマリに新たな科別サマリタブを追加し、追加したタブを過去サマリの科別サマリ全体の内容で上書きする。
また、自動収集項目取得部29は、利用者が退院サマリ作成画面の「自動収集」ボタンを押し下げした場合には、患者ID等をキーとして、入院患者について今回の入院に対して作成された各種データの取得要求をサーバ2に送信する。すると、サーバ2は、患者IDをキーとして、文書ヘッダデータベース9から「入院までの経過」、「入院時現症」、「既往歴・アレルギー」、「中間サマリ」の文書ヘッダを検索する。そして、サーバ2は、検索した文書ヘッダの文書番号を用いて、文書データベース8を検索し、検索結果として各項目のデータを複写実行部27に出力する。
すると、複写実行部27は、自動収集項目取得部29から、入院患者についての各種データを受信した場合には、受信した各データの内容を作成中の退院サマリに複写する。例えば、複写実行部27は、入院患者についての各種データの文書内容に含まれるタグからデータを挿入すべき項目を判別し、判別した項目に各種データを複写する。そして、複写実行部27は、各種データの文書内容を複写した退院サマリのデータを複写サマリ表示部28に出力する。
なお、複写実行部27は、過去サマリから文書内容を複写する際に、プロセス条件マスタ17が保持する前回複写コメントを挿入する。また、複写実行部27は、入院患者についての各種データから文書内容を複写する際に、プロセス条件マスタ17が保持する自動収集コメントを挿入する。また、複写実行部27は、過去サマリの複写を行った場合には、複写した項目ごとに、複写済みである旨を示す情報を過去サマリと作成中の退院サマリに追加する。
複写サマリ表示部28は、複写実行部27から受信した退院サマリのデータを表示する。そして、複写サマリ表示部28は、利用者による退院サマリの編集を受付ける。その後、複写サマリ表示部28は、入力装置15を用いて、利用者が退院サマリの登録を選択した場合には、退院サマリを文書データベース8に登録する。また、サマリ表示部30は、サマリ情報検索部22から退院サマリを受信した場合には、図3に例示するように、サマリ情報検索部22から受信した退院サマリを表示する。
なお、退院サマリ編集装置20は、サーバ2が発揮する機能を有してもよい。すなわち、退院サマリ編集装置20は、サマリ管理データベース7、文書データベース8、文書ヘッダデータベース9、プロセス条件マスタ17、コンテンツマスタ18を含み、各データベース7〜9、17、18からデータを検索する機能を有していてもよい。
次に、図12〜14を用いて、退院サマリ編集装置20が前回複写処理を行う処理の流れについて説明する。まず、図12を用いて、退院サマリ編集装置20が退院サマリを表示する処理の流れについて説明する。図12は、退院サマリの表示処理を説明するための図である。
まず、退院サマリ編集装置20は、出力装置16に「サマリ一覧」ボタンを有するナビゲーションマップを表示する(ステップS1)。そして、退院サマリ編集装置20は、「サマリ一覧」ボタンがクリックされると、サマリ管理データベース7からサマリ情報を取得し(ステップS2)、取得した情報の絞込みを行う(ステップS3)。なお、ステップS3に示す絞込みは、サマリ情報の検索条件によっては、省略してもよい。
次に、退院サマリ編集装置20は、図2に示す退院サマリ一覧画面を表示する(ステップS4)。ここで退院サマリ編集装置20は、退院サマリ一覧画面において退院サマリがクリックされると、選択した退院サマリを文書データベース8から取得し(ステップS5)、取得した退院サマリを表示する(ステップS6)。
次に、図13を用いて、過去サマリ表示処理と前回複写処理の流れについて説明する。図13は、過去サマリ表示処理と前回複写処理を説明するための図である。例えば、図13に示すように、退院サマリ編集装置20は、退院サマリ作成画面を表示する(ステップS11)。ここで、退院サマリ編集装置20は、「前回複写」ボタンが押し下げされた場合には、プロセス条件マスタ17が保持する設定に応じて、退院サマリを作成する入院患者についての過去サマリ情報をサマリ管理データベース7から取得する(ステップS12)。
次に、退院サマリ編集装置20は、プロセス条件マスタ17が保持する設定に応じて、検索要件を満たす過去サマリである対象サマリがサマリ管理データベース7に記憶されていたか否かをチェックする(ステップS13)。そして、退院サマリ編集装置20は、プロセス条件マスタ17に設定された複写可能項目をチェックする(ステップS14)。
次に、退院サマリ編集装置20は、複写元となる過去サマリ、院内共通サマリ、または科別サマリの取得処理を行う(ステップS15)。詳細には、退院サマリ編集装置20は、図4に例示した退院サマリ複写画面を初期化し(ステップS16)、文書データベース8が保持する過去サマリを取得する(ステップS17)。また、退院サマリ編集装置20は、過去サマリに科別サマリ、および院内共通サマリが含まれる場合には、科別サマリ、および院内共通サマリを取得する(ステップS18)。
次に、退院サマリ編集装置20は、退院サマリ複写画面が既に起動している場合には、取得した過去サマリ、院内共通サマリ、または科別サマリの各項目のうち、作成中の退院サマリに対して既に複写した複写済み項目をチェックする(ステップS19)。その後、退院サマリ編集装置20は、図4に例示した退院サマリ複写画面を表示する(ステップS20)。
また、退院サマリ編集装置20は、「<」や「>」等が表示された選択ボタンにより、退院サマリ複写画面に表示する過去サマリの切り替え等を行う(ステップS21)。そして、退院サマリ編集装置20は、各画面において「閉じる」ボタンが押し下げされた場合は、退院サマリ複写画面の表示を終了する(ステップS22)。一方、退院サマリ編集装置20は、複写ボタンもしくは全複写ボタンが押し下げされた場合には、過去サマリの内容を作成中の退院サマリへ複写する(ステップS23)。
そして、退院サマリ編集装置20は、過去サマリを表示する画面において、複写した項目については、「複写済」ラベルを表示する(ステップS24)。なお、退院サマリ編集装置20は、ステップS21の処理において、表示する過去サマリの変更が行われた場合には、ステップS16の処理を再度実行する。
次に、図14を用いて、自動収集処理の流れについて説明する。図14は、自動収集処理を説明するための図である。例えば、図14に示す例では、退院サマリ編集装置20は、退院サマリ作成画面において「自動収集」ボタンが押し下げされた場合は(ステップS31)、自動収集処理を実行する(ステップS32)。
詳細には、退院サマリ編集装置20は、文書ヘッダデータベース9、および文書データベース8から退院サマリを作成する入院患者についての入院中の記載、すなわち、退院サマリに記載すべき項目や中間サマリを検索する(ステップS33)。次に、退院サマリ編集装置20は、プロセス条件マスタ17が保持する各種設定に従って、検索した項目や中間サマリを作成中の退院サマリに複写し(ステップS34)、複写済みの退院サマリを表示する(ステップS35)。
次に、図15〜19を用いて、退院サマリ編集装置20が実行する処理の流れを説明する。まず、図15を用いて、退院サマリ編集装置20が実行する自動収集処理の流れについて説明する。図15は、自動収集処理の流れを説明するためのフローチャートである。なお、退院サマリ編集装置20は、「自動収集」ボタンが押し下げされたことをトリガとして、以下の処理を実行する。
まず、退院サマリ編集装置20は、「自動収集中です」のスクリーンカバーをかける(ステップS101)。次に、退院サマリ編集装置20は、退院サマリを作成する入院患者についての入退院の情報を取得する(ステップS102)。次に、退院サマリ編集装置20は、退院サマリを作成する入院患者についての各種データや中間サマリの文書ヘッダを取得する(ステップS103)。
そして、退院サマリ編集装置20は、対象文書の詳細を取得し(ステップS104)、取得した文書に複写すべき記載が存在するか否かを判別する(ステップS105)。例えば、退院サマリ編集装置20はプロセス条件マスタ17に記憶された設定に従って、退院サマリに複写すべき内容を示すタグが文書内容に含まれているか否かを判別する(ステップS105)。
そして、退院サマリ編集装置20は、取得した文書に複写すべき記載が存在する場合には(ステップS105肯定)、貼り付け処理を実行する。詳細には、退院サマリ編集装置20は、貼り付け先の項目に何らかの記載が存在しているかを判別し(ステップS106)、何らかの記載が貼り付け先の項目に存在する場合には(ステップS106肯定)、改行コードを2つ挿入する(ステップS107)、一方、退院サマリ編集装置20は、貼り付け先の項目に何らかの記載が存在していない場合には(ステップS106否定)、ステップS107の処理をスキップする。
次に、退院サマリ編集装置20は、プロセス条件マスタ17に自動収集コメントの設定がされているか否かを判別する(ステップS108)。そして、退院サマリ編集装置20は、自動収集コメントの設定がされている場合には(ステップS108肯定)、設定されている自動収集コメントと改行コードを1つ挿入する(ステップS109)。一方、退院サマリ編集装置20は、自動収集コメントが設定されていない場合には(ステップS108否定)、ステップS109の処理をスキップする。続いて、退院サマリ編集装置20は、ステップS104にて取得した記載を作成中の退院サマリに挿入する(ステップS110)。
次に、退院サマリ編集装置20は、「入院までの経過」、「入院時現症」、「既往歴・アレルギー」、「入院後臨床経過(すなわち、中間サマリ)」等、対象文書の種類だけステップS106〜S110の貼り付け処理を行ったか否かを判別する(ステップS111)。そして、退院サマリ編集装置20は、対象文書の種類だけ処理を行ったと判別した場合には(ステップS111肯定)、自動収集日付を退院サマリ作成画面に表示する(ステップS112)。その後、退院サマリ編集装置20は、「自動収集完了」のメッセージを表示して(ステップS113)、処理を終了する。
一方、退院サマリ編集装置20は、対象文書の種類だけ処理を行っていない場合には(ステップS111否定)、ステップS103の処理を再度実行する。また、退院サマリ編集装置20は、ステップS104にて取得した文書に退院サマリに挿入すべき内容が含まれて居ない場合には(ステップS105否定)、貼り付け処理をスキップする。
次に、図16を用いて、退院サマリ複写画面起動処理を起動する処理の流れについて説明する。図16は、退院サマリ複写画面起動処理の流れを説明するためのフローチャートである。なお、退院サマリ編集装置20は、「前回複写」ボタンが押し下げされたことをトリガとして、以下の処理を実行する。
まず、退院サマリ編集装置20は、対象診療科の設定を取得し(ステップS201)、過去サマリの検索条件を設定する(ステップS202)。そして、退院サマリ編集装置20は、検索条件に合致する過去サマリ、すなわち対象サマリを取得し(ステップS203)、対象サマリを退院サマリを作成する診療科でフィルタリングする(ステップS204)。
次に、退院サマリ編集装置20は、フィルタリング後に対象サマリが残っているか否かを判別し(ステップS205)、残っていない場合は(ステップS205否定)、設定された最大検索回数Nが実際の検索回数よりも多いか否かを判別する(ステップS206)。そして、退院サマリ編集装置20は、実際の検索回数が最大検索回数N以上の場合には(ステップS206肯定)、「複写可能なサマリがありません」と表示し(ステップS207)、処理を終了する。
一方、退院サマリ編集装置20は、検索回数が最大検索回数Nより少ない場合には(ステップS206否定)、検索対象となる期間を広げた検索が選択されたか否かを判別する(ステップS208)。そして、退院サマリ編集装置20は、検索対象となる期間を広げた検索が選択されていない場合は(ステップS208否定)、そのまま処理を終了する。また、退院サマリ編集装置20は、検索対象となる期間を広げた検索が選択された場合は(ステップS208肯定)、検索条件の再設定を行う(ステップS209)。次に、退院サマリ編集装置20は、再度過去サマリの検索を行い、対象サマリが見つかったか否かを判別する(ステップS210)。
そして、退院サマリ編集装置20は、対象サマリが見つかった場合には(ステップS210肯定)、退院サマリ複写画面を生成して基本情報をセットし(ステップS211)、過去サマリ展開処理を実行する。詳細には、退院サマリ編集装置20は、検索したn件の対象サマリのうち、一番新しく作成されたn番目の過去サマリの文書内容を取得し、退院サマリ複写画面の退院時サマリのタブに展開する(ステップS212)。次に、退院サマリ編集装置20は、n番目の過去サマリに院内共通サマリ、および科別サマリが含まれているか否かを判別する(ステップS213)。
そして、退院サマリ編集装置20は、院内共通サマリ、および科別サマリがn番目の過去サマリに含まれている場合は(ステップS213肯定)、文書データベース8から院内共通サマリ、および科別サマリを取得し、退院サマリ複写画面上に展開する(ステップS214)。すなわち、院内共通サマリや科別サマリのタブを表示する。なお、退院サマリ編集装置20は、院内共通サマリ、および科別サマリがn番目の過去サマリに含まれていない場合は(ステップS213否定)、ステップS214の処理をスキップする。
続いて、退院サマリ編集装置20は、「>」ボタン、つまり選択ボタンのうち、別のサマリを選択する処理に不要な選択ボタンを無効化する(ステップS215)。そして、退院サマリ編集装置20は、図4に例示する退院サマリ複写画面を表示し(ステップS216)、処理を終了する。
なお、退院サマリ編集装置20は、ステップS210にて対象サマリが見つからない場合は(ステップS210否定)、再度ステップS203の処理を実行する。また、退院サマリ編集装置20は、フィルタリング後に対象サマリが残っている場合は(ステップS205肯定)、ステップS211の処理を実行する。
次に、図17を用いて、退院サマリ複写画面を切り替える処理の流れについて説明する。図17は、退院サマリ複写画面の切り替え処理の流れを説明するためのフローチャートである。なお、図17には、図16に示す処理において、n個の対象サマリが読み出された例について記載した。また、図17には「<」ボタンを押すと、若番の対象サマリが表示され、「>」ボタンを押すと、老番の対象サマリが表示される例について記載した。また、退院サマリ編集装置20は、「<」または「>」が選択されたことをトリガとして以下の処理を実行する。
まず、退院サマリ編集装置20は、画面を初期化する(ステップS301)。次に、退院サマリ編集装置20は、i番目の過去サマリを取得し、画面の退院時サマリタブ上に展開する(ステップS302)。次に、退院サマリ編集装置20は、院内共通サマリ、および科別サマリがi番目の過去サマリに含まれているか否かを判別する(ステップS303)。
そして、退院サマリ編集装置20は、院内共通サマリ、および科別サマリがi番目の過去サマリに含まれている場合は(ステップS303肯定)、院内共通サマリ、および科別サマリを文書データベース8から取得し、画面上にタブを展開する(ステップS304)。なお、退院サマリ編集装置20は、院内共通サマリ、および科別サマリがi番目の過去サマリに含まれていない場合は(ステップS303否定)、ステップS304の処理をスキップする。
そして、退院サマリ編集装置20は、「i=1」であるか否かを判別し(ステップS305)、「i=1」である場合は(ステップS305肯定)、「<」ボタンを無効化する(ステップS306)。つまり、退院サマリ編集装置20は、表示中の過去サマリが対象サマリのうち最若番の過去サマリである場合は、「<」ボタンを無効化する。また、退院サマリ編集装置20は、「i=1」ではない場合は(ステップS305否定)、「i=n」であるか否かを判別する(ステップS307)。
そして、退院サマリ編集装置20は、「i=n」である場合には(ステップS307肯定)、「>」ボタンを無効化する(ステップS308)。すなわち、退院サマリ編集装置20は、表示中の過去サマリが対象サマリのうち最老番の過去サマリである場合には、「>」ボタンを無効化する。そして、退院サマリ編集装置20は、ステップS306を実行した場合、ステップS308を実行した場合、または「i=n」ではない場合には(ステップS307否定)、複写画面を再度描画し(ステップS309)、処理を終了する。
次に、図18を用いて、過去サマリ、院内共通サマリ、または科別サマリから作成中の退院サマリに複写を行う処理の流れについて説明する。図18は、複写処理の流れを説明するためのフローチャートである。なお、図18に示す例では、退院サマリ編集装置20は、複写ボタンが押し下げされたことをトリガとして、以下の処理を実行する。
まず、退院サマリ編集装置20は、複写ボタンが押し下げされた過去サマリの項目に記載があるか否かを判別する(ステップS401)。そして、退院サマリ編集装置20は、複写ボタンが押し下げされた過去サマリの項目に記載がある場合は(ステップS401肯定)、項目が退院時サマリタブの項目であるか否かを判別する(ステップS402)。
次に、退院サマリ編集装置20は、項目が退院時サマリタブの項目である場合は(ステップS402肯定)、項目がテキストボックス形式の項目であるか否かを判別する(ステップS403)。そして、退院サマリ編集装置20は、項目がテキストボックス形式である場合は(ステップS403肯定)、作成中の退院サマリの各項目のうち、複写先となる項目に記載があるか否かを判別する(ステップS404)。
そして、退院サマリ編集装置20は、複写先となる項目に記載がある場合は(ステップS404肯定)、複写先となる項目に改行コードを2つ挿入する(ステップS405)。なお、退院サマリ編集装置20は、複写先となる項目に記載がない場合は(ステップS404否定)、ステップS405の処理をスキップする。
次に、退院サマリ編集装置20は、プロセス条件マスタ17に前回複写コメントが設定されているか否かを判別する(ステップS406)。ここで、退院サマリ編集装置20は、前回複写コメントが設定されている場合は(ステップS406肯定)、複写先の項目に自動収集コメントと改行コードを1つ挿入する(ステップS407)。
一方、退院サマリ編集装置20は、前回複写コメントが設定されていない場合は(ステップS406否定)、ステップS407の処理をスキップする。そして、退院サマリ編集装置20は、複写ボタンが押し下げされた項目を複写先の項目に挿入する(ステップS408)。その後、退院サマリ編集装置20は、複写先の項目、および複写元の項目に「複写済」ラベルを表示し(ステップS409)、処理を終了する。
一方、退院サマリ編集装置20は、項目がテキストボックス形式ではない場合は(ステップS403否定)、項目が一覧表示形式であるか否かを判別する(ステップS410)。そして、退院サマリ編集装置20は、項目が一覧表示形式である場合は(ステップS410肯定)、複写先の項目に複写元の項目を行挿入し(ステップS411)、複写先の項目、および複写元の項目に「複写済」ラベルを表示する(ステップS409)。また、退院サマリ編集装置20は、項目が一覧表示形式ではない場合は(ステップS410否定)、項目がコンボボックス形式であると判別し、複写元項目の内容で複写先項目を上書きし(ステップS412)、その後、ステップS409を実行する。
また、退院サマリ編集装置20は、項目が退院時サマリタブの項目ではない場合は(ステップS402否定)、項目が院内共通サマリタブであるか否かを判別する(ステップS413)。そして、退院サマリ編集装置20は、項目が院内共通サマリタブである場合は(ステップS413肯定)、複写先項目の記載を複写元項目の記載で上書きし(ステップS414)、その後、ステップS409を実行する。
また、退院サマリ編集装置20は、項目が院内共通サマリの項目ではない場合は(ステップS413否定)、項目が科別サマリタブであると判別し、科別サマリの有効期間が切れているか否かを判別する(ステップS415)。次に、退院サマリ編集装置20は、科別サマリの有効期間が切れていない場合は(ステップS416肯定)、複写先の退院サマリに登録された科別サマリタブが最大追加可能枠数を超えて居ないか否かを判別する(ステップS416)。
そして、退院サマリ編集装置20は、最大追加可能枠数を超えていない場合は(ステップS416肯定)、複写元の科別サマリと同じ形式の科別サマリのタブを退院サマリ作成画面にタブを追加し(ステップS417)、その後、ステップS409を実行する。なお、退院サマリ編集装置20は、科別サマリの有効期間が切れている場合は(ステップS415否定)、そのまま処理を終了する。
[退院サマリ編集装置20の効果]
上述したように、退院サマリ編集装置20は、入院患者の過去の退院の際に作成され、登録された過去の退院サマリ情報を読み出す。そして、退院サマリ編集装置20は、今回の退院についての退院サマリの編集画面において、読み出した過去サマリを参照表示する。また、退院サマリ編集装置20は、参照表示した過去サマリ情報から選択された記載項目を退院サマリ情報へ複写すること、または複写と編集との双方を許容する。このため、退院サマリ編集装置20は、新たな退院サマリを容易に生成することができる。
また、退院サマリ編集装置20は、入院の診療科、入院時期等の情報について、今回の入院内容情報と合致度が高い退院サマリ情報を優先して読み出す。このため、退院サマリ編集装置20は、再利用可能な過去サマリを優先して読み出すことができ、効率的な退院サマリの生成を行う事ができる。
また、退院サマリ編集装置20は、過去サマリの項目のうち、予め設定された複写が可能な項目のみを複写させる。すなわち、退院サマリ編集装置20は、予め設定された複写可能な項目についてのみ複写ボタンを表示する。このため、退院サマリ編集装置20は、新たな退院サマリの編集の手間を軽減することができる。
また、退院サマリ編集装置20は、複写元が院内共有サマリである場合には、複写先の内容を、院内共有サマリの内容で上書きする。このため、退院サマリ編集装置20は、編集の手間を軽減することができる。
また、退院サマリ編集装置20は、複写済みの過去サマリについては、複写済みであることを表示する。この結果、退院サマリ編集装置20は、複写が重複して行われるのを防ぎ、編集の手間を軽減することができる。