JP6136000B2 - 画像形成装置のカバー開度規制機構 - Google Patents

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Description

本発明は画像形成装置に関し、より詳しくは、装置本体に対してヒンジ式に開閉可能なカバーを具備した画像形成装置におけるカバー開度規制機構に関する。画像形成装置は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ、インクジェット記録装置などまたはそれら複数の機能を備えた複合機(MFP)を包含する。
一般に、装置本体に対して開閉可能なカバーを具備した画像形成装置では、カバーの開度を規制するための開度規制機構を設けている。
特許文献1にはリンクを使用した機構が開示されている(たとえば特許文献1の図4参照)。しかし、リンクを使用すると、カバーを閉めたとき、リンクを収容するための専用のスペースが必要となり、装置の小型化の妨げになる。また、カバーを開けたときにもリンクが装置本体の外側に張り出すため、余分の設置スペースが必要となる。
特許文献2には、ステンレスワイヤ等の紐状部材を使用した機構が開示されている(たとえば特許文献2の図2参照)。この開度規制機構は、カバーが本体ケーシングに対してヒンジ軸を中心に開閉可能で、両者をワイヤで連結した構造を前提としている。相互に接近/離反する向きに相対移動可能な定滑車と動滑車を組み合わせた滑車装置をワイヤ引取装置として使用し、ワイヤを定滑車と動滑車に掛け渡して滑車装置の両端から引き出す。そして、滑車装置をカバー側に設置した場合、ワイヤの両端を本体ケーシング側に固定する。逆に、滑車装置を本体ケーシング側に設置した場合、ワイヤの両端をカバー側に固定する。
滑車装置には、動滑車を定滑車から離れる向きに引っ張るコイルスプリングが設けてあり、滑車装置の両端から引き出したワイヤの両端を引っ張ると、動滑車がコイルスプリングの力に抗して定滑車側に移動してワイヤの引き出しを許容する。逆に、ワイヤの両端に加えた力を緩めると、コイルスプリングの作用で動滑車が定滑車から離れる向きに移動し、滑車装置内にワイヤを引き取る。
カバーの開度を規制するためには、ワイヤの移動を強制的に停止させる。そのための一つの方法としては、定滑車と動滑車の衝突を利用する。すなわち、定滑車を支持する滑車保持プレート側にプレート側ストッパ部を設け、動滑車を支持する滑車ホルダに滑車側ストッパ片を設ける。プレート側ストッパ部に滑車側ストッパ片が突き当たると、それ以上の動滑車はそれ以上定滑車に接近する方向への移動が規制され、その結果、ワイヤの繰り出しが停止される。これにより、本体ケーシングとカバーとの間でワイヤが突っ張った状態となるため、それ以上カバーを開方向へ操作することはできない(特許文献2の段落0075〜0080、図10及び図11参照)。
もう一つの方法は、ワイヤの途中に球状の突起部を設置し、一方、本体ケーシング又はカバーにワイヤ支持具を設置し、カバーの開操作によって引き出されるワイヤが所定量に達したとき、ワイヤの突起部がワイヤ支持具に突き当たるように設定する。突起部がワイヤ支持具に突き当たると、それ以上のワイヤの引き出しが制限されるため、カバーの開度が規制される(特許文献2の段落0100〜0104、図14及び図15参照)。
特許文献2に開示されている開度規制機構は、リンクを使用するものに比べて、スペース上の制約が少なく、装置の小型化を図る上では好適である。また、ワイヤの移動を強制的に停止させてカバーの開度を規制するにあたり、ワイヤに設置した突起部がワイヤ支持具に突き当たるようにしたものは、構成が非常に簡単である。
しかしながら、単純に突起部がワイヤ支持部材に突き当たるようにしただけでは、ワイヤ支持部材にコイルスプリングの力を差し引いたカバー開放時の力が加わる。したがって、ワイヤ支持部材の剛性を高くして耐久性を高める必要があり、ワイヤ支持部材の追加にとどまらず、部品の材料や熱処理を工夫したり、部品を大きくしたりするなど、コストアップ及び/又は所要スペースの拡大といった問題がある。
また、装置の構成によっては、ワイヤにコイルスプリングの引っ張り力が加わった状態でワイヤの一端を固定するという組立順になることがある。その場合、万一、ワイヤから手を離してしまうと、コイルスプリングの引っ張り力によってワイヤが勢いよく引き込まれ、ワイヤに設けた突起部がワイヤ支持部材に勢いよく突き当たることになる。その際の衝撃が大きければ、ワイヤ支持部材が破損してしまうおそれもある。
本発明の目的は、装置本体に対してヒンジ式に開閉可能なカバーを具備し、ワイヤ等の紐状部材を使用してカバーの開度を規制するようにした画像形成装置のカバー開度規制機構において、装置の小型化に反することなく、開度規制に伴う衝撃を緩和することにある。
本発明は、紐状部材に設けた突起がガイドブロックの規制部に当接するまでの間に、紐状部材の移動速度を減速させるための減速手段をガイドブロックの内部に設けることによって課題を解決した。すなわち、本発明の画像形成装置は、装置本体に対してヒンジ式に開閉可能なカバーを具備し、一方の端部を装置本体に固定し、もう一方の端部をカバーに固定した紐状部材と、前記紐状部材を装置本体側に引き込むための引込み手段と、カバーの開閉時に、前記紐状部材が移動する通路を提供するガイドブロックを有し、前記紐状部材に設けた突起が、前記ガイドブロックに設けた規制部に当接して前記紐状部材のそれ以上の移動を規制するようにした画像形成装置において、前記突起が前記規制部に当接するまでの間に、前記紐状部材の移動速度を減速させるための減速手段を前記ガイドブロックの内部に設けたことを特徴とする。
本発明は、紐状部材を使用したカバー開度規制装置を具備した画像形成装置において、装置の小型化に反することなく、確実な開度規制を達成し、しかも衝撃を緩和することができる。したがって、本発明によれば、安価な構成で、部品の破損防止と操作性の向上が両立する。より詳しく述べるならば次のとおりである。
紐状部材を用いた開度規制機構は、カバーや装置本体の内部に存在するスペースを有効に活用することができる。しかも、紐状部材を用いた開度規制機構では、紐状部材の移動経路を規定する部品又は部分(ガイドブロック)が存在する。したがって、その既存のガイドブロックを利用して、紐状部材に設けた突起を受け止めてその移動を規制するための規制部を構成させることで、新たな部品を追加する必要がなく、この面でも装置の小型化に寄与する。
また、規制部に紐状部材の突起が当接するまでの間に、紐状部材の移動速度を減速させるための減速手段を設けたため、紐状部材の突起が規制部に当接した際の衝撃が大きくならず、規制部が破損することがない。
紐状部材を通じて、引込み手段による適度な大きさの引込み力が常時、カバーに作用しているため、カバーの開閉操作時、カバーが勢いよく開閉することがない。もちろん、カバーの開閉操作も円滑に行なうことができる。
開度規制機構の拡大平面図であって、(A)は第一の実施例、(B)は第二の実施例を示す。 画像形成装置の概略構成を示す断面略図である。 カバーを開けた状態を示す図2と類似の断面略図である。 開度規制機構の部分斜視図である。 外郭を取り外した状態でカバーを装置本体側から見た斜視図である。 図5の部分拡大図である。 図5の状態からカバーを開いた状態を示す斜視図である。 カバー側の支持部材を示す斜視図である。 開度規制部材の斜視図である。 紐状部材の突起がガイドブロックの規制部に当接した状態を示す部分斜視図である。 図10とは異なる向きから見た開度規制機構の部分斜視図である。 図11における紐状部材とガイドブロックの部分拡大平面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
まず、画像形成装置の一例として電子写真方式のカラーレーザープリンタ(以下、単にプリンタという)を取り上げ、その基本的な構成について説明する。図2は、プリンタの一例を示す概略構成図である。装置内の図示しない露光手段で潜像を形成し、像担持体2a〜2dを具備する画像形成部1a〜1dで、像担持体2a〜2dに異なる色のトナー像をそれぞれ形成する。さらに、像担持体2a〜2dに形成された各色のトナー像は、転写手段4上に転写され、二次転写部3で1枚ずつ搬送される用紙Pに転写される。用紙Pは、定着手段5で加熱及び加圧によりトナー像が定着された後、排紙ローラ6により排紙トレイ7上に排出される。
図3は、図2のプリンタにおいて、カバー8を図中時計回りに回転させて開放した状態を模式的に示したものである。たとえば、装置本体から破線ブロックで示す転写手段4を取り出すに当たっては、まずカバー8を開放し、その後、矢印で示すように転写手段4を取り出す。そのようにして取り出した転写手段4を再び装置本体に装着する場合も同様である。また、転写手段4の着脱のほか、定着手段5の着脱や、用紙Pが搬送経路の途中で詰まってしまった場合の除去処理のためにもカバー8を開放する。
次に、図4〜図11に従って、カバー8の開度を規制するための開度規制機構について説明する。
図4は、カバー8を閉じた状態における開度規制機構のみを示したものである。図5は、カバー8を閉じた状態の、装置本体のプラスチック製の外殻を取り除いて装置本体側からカバー8側を見た図であって、紐状部材10を含む開度規制機構の装置本体への概略配置場所を示す。図6はカバー8側の支持部9bに固定した紐状部材10の端部10bを示す。
紐状部材10の具体例としては操作用ワイヤロープ(JIS G 3540)を挙げることができるが、強度、耐久性、操作性その他の所要の特性を満足するものであれば、その他の任意の材料のものを採用することもできる。
紐状部材10は、図4から分かるように動滑車12に巻き掛けてあり、その一方の端部10aは装置本体側の支持部9aに固定する。なお、図示例の場合、装置本体に固定した支持部9aを設けてあるが、支持部9aは、装置本体と一体に設けてもよく、あるいはレール16と一体に設けてもよい。紐状部材10のもう一方の端部10bは、ガイドブロック20を経てカバー8に向かって延び、カバー8側の支持部9bに固定してある(図6参照)。
具体的な固定方法は、ここでは、紐状部材10の端部10a、10bにリングが設けてあり、支持部9a、9bはフックの形態をしていて、紐状部材10の端部10a、10bのリングを支持部9a、9bのフックに引っ掛けるようにしている。この場合、リングをフックに引っ掛けるだけで、ワンタッチで取り付け、取り外しができる。後に述べるように引込み手段18によってカバー8を閉じる向きの力が紐状部材10に作用しているため、不用意にリングがフックから外れてしまうことはない。
動滑車12は、スライダ14に固定したピンに回転自在に支持される。スライダ14はレール16に組み付けてあり、レール16の長手方向に沿って移動可能である。スライダ14には引込み手段18の一方の端部が連結してある。引込み手段18のもう一方の端部は、レール16の延長線上の装置本体に固定するようになっている(図9参照)。引込み手段18として、ここでは2本の引っ張りコイルばねを採用した例が示してある。引込み手段18は、スライダ14を介して紐状部材10に常に適度な大きさの引込み力すなわち、カバー8が閉じる向きに紐状部材10を引く力を付与する。
図示した実施の形態はレール16を横向きに、つまり装置本体の幅方向に、配置した例であるが、レールの向きや配置する場所は、装置本体の内部のスペースを有効に利用できるように、適宜変更することができる。レール16には、紐状部材10の方向転換をスムーズに案内するための円弧状の案内通路19も設けてある。そして、紐状部材10は、動滑車12からこの案内通路19とさらにガイドブロック20を経てカバー8側の支持部9bに至る。
図7は、図5がカバー8を閉じた状態を示しているのに対して、カバー8を開けた状態を示す。図8は図7におけるカバー側の支持部9bの付近を示し、図4におけるカバー8側の支持部9bの付近を示した図6に対応する。
図7〜9に示すように、カバー8を開けると、それに伴って紐状部材10の端部10bが引き出されるため、スライダ14が引込み手段18による引込み力に抗して支持部9a側に移動し、図4の位置から図9の位置に動く。この時、カバー8が勢いよく開かないように、スライダ12を介して紐状部材10に加わる引込み手段18による引込み力を適当な値に設定する。
図10〜12に、カバー開度規制機構の比較例を示す。図12に示すように、ガイドブロック20は、紐状部材10を通過させるための溝又はスリット状の通路20aを有する。紐状部材10はこの通路20aの端部とカバー8側の支持部9aとの間で架橋する(図7参照)。図11は図9におけるガイドブロック20付近の斜視図であり、図10は図11における紐状部材10とガイドブロック20のみを取り出した斜視図である。これらの図はいずれも、紐状部材10に設けた突起10cがガイドブロック20の規制部20bに当接した状態を示している。つまり、突起10cが規制部20bに当接すると、それ以上の紐状部材10の移動が阻止され、その結果、カバー8の開度が規制される。
このように、紐状部材10の突起部10cを、ガイドブロック20の規制部20bに当接させてカバー8の開度を規制する場合、ガイドブロック20の規制部20bに引込み手段18の引込み力を差し引いたカバー8開放時の力が加わることになる。そのため、規制部20bの剛性を高めて強固にする必要が生じるが、それには部品の追加や形状を大きくするなどの工夫が必要となり、コストアップや所要スペース拡大の要因となる。
また、装置の構成によっては、たとえば生産工程における組立作業の過程で、紐状部材10に引込み手段12による引込み力が掛かった状態で紐状部材10の端部10bを支持部9bに引っ掛ける操作がある。その状態で仮に紐状部材10の端部10bを手から放してしまうと、引込み手段18による引込み力によって紐状部材10が勢いよく引き込まれる。その結果、紐状部材10の突起10cが規制部20bに衝突し、その衝撃によって規制部20bが割れてしまうおそれがある。
上述の比較例は、紐状部材10の移動経路を規定するための既存のガイドブロック20を開度規制部材としてそのまま利用している。すなわち、ガイドブロック20は紐状部材10を案内又は誘導するための溝又はスリット状の通路20aを有する既設の部材であるが、このガイドブロック20の端面を規制部20bとして利用する。この場合、ガイドブロック20の端面は、紐状部材10の突起10cを受け止めて紐状部材10のそれ以上の移動を規制するための規制部20bとなる。言い換えれば、規制部20bは突起10cと協働してカバー8の開度規制手段を構成する。しかし、図12に二点鎖線で示すように、紐状部材10の突起10cが規制部20bにいきなり衝突することになる。したがって、依然、上述の問題点は解決されない。
そこで、本発明の実施例について述べる。図1(A)(B)に示す開度規制機構の実施例では、ガイドブロックを角度規制部材として利用する点は上記比較例と同じであるが、さらに、ガイドブロック120に減速室22を設けている。それに伴い、紐状部材10を通過させるための通路20aと、突起10cを受け止めるための規制部20bは、減速室22の奥、つまり図中右側に移動させてある。減速室22には、対向する壁面24に突出部26が設けてあり、この突出部26が減速手段を構成する。すなわち、紐状部材10の突起10cが規制部20bに当接するまでの間に、突出部26が突起10cと干渉して紐状部材10の移動速度を減速させる。
減速手段は、図示した例では、ガイドブロック120の壁面24から突出した突出部26の形態である。より詳しく述べると、各突出部26は半球状、又は、図1の紙面に垂直に延びる断面半円形の突条である。いずれにしても、突出部26の曲面又は傾斜面が、紐状部材10の突起10cや突起以外の部分と接触することになる。
紐状部材10の移動方向に沿って、少なくとも1個の突出部26を設ける。紐状部材10の突起10cが、規制部20bに当接するまでの間に、突出部26に接触することにより、紐状部材10の移動速度の減速作用が得られる。これにより、紐状部材10が引込み手段18に引かれて突起10cが規制部20bに勢いよく衝突する、といった事態を回避することができる。その結果、突起10cが規制部20bに当接する時の衝撃が大きくならないため、規制部20bが破損することがない。
図1に示すように、減速手段を構成する突出部26を複数設けることで、紐状部材10を引き込む力を分散させて紐状部材10の移動速度を減速させ、規制部20bに突起10cが当接する時の衝撃を一層緩和することができる。
また、突出部26は、紐状部材10の移動方向が一直線にならないような配置とすることで、紐状部材10の突起10cが確実に複数の突出部26のそれぞれと接触し、紐状部材10の移動速度の減速が確実に達成される。突出部26のそのような配置の一例として、図1はいわゆる千鳥形配置を示す。
減速手段を構成する突出部26は、ガイドブロック120に一体的に形成してもよく、あるいは別体としてもよい。両者を一体とする場合、部品点数が減り、コストも低減する。両者を別体とする場合、減速手段の材質をガイドブロック120の材質とは関係なく選択することができるため、衝撃を吸収しやすい材質を採用して規制部20bに突起10cが当たる時の衝撃を一層緩和することができる。そのような衝撃を吸収しやすい材料としては、代表例として各種の合成ゴムを挙げることができる。
さらに、突出部26は紐状部材10(突起10c若しくは突起以外の部分又は両方)と接触する可能性があるため、突出部26を斜面または曲面とすることで、紐状部材10が擦れても、紐状部材10が傷つくことがなく、したがって紐状部材10の材質選定の自由度が増す。また、紐状部材10に設ける突起10cを略球形とすることで、突起10cが減速室22を通過する際に、突出部26に引っ掛かったり、紐状部材10がこじれながら動いたり、といった不具合が回避できる。
紐状部材10に設ける略球形の突起10cの具体例として鋼球を挙げることができる。たとえば紐状部材10にステンレス鋼製の操作用ワイヤロープを採用する場合、鋼球に貫通孔を設けて紐状部材10を挿入し、紐状部材10上の適切な位置で溶接することにより、略球形の突起10cを形成することができる。
図1(B)は、減速室22の入り口の寸法Aと、減速室22の途中に設けた突出部26間の最小間隔Bと、突出部26と対向壁面24との間の間隔Cと、突起10cの外径Lの関係を、A≧C>L>Bとした例を示している。このような設定とすることで、紐状部材10の突起10cをガイドブロック120の内部にある突出部26に一層確実に接触させやすくなる。突起10cが突出部26と一度も接触することなく減速室22を通過してしまうと減速作用が望めない。
さらに、ガイドブロック120の入り口に傾斜面28を設けることで、突起10cをスムーズに減速室22内に誘導し、減速室22内にある突出部26に一層確実に突起10cを接触させることができる。一対の傾斜面28はテーパ状で、ガイドブロック120の端面から減速室22の内部にいくほど対向面間距離が減少するため、突起10cを減速室22内にスムーズに進入させることができる。各傾斜面28は図示するようにストレートな平坦面とするほか、凸曲面とすることもできる。いずれにしても、各傾斜面28は減速室22の入り口に位置する突出部26と滑らかに連続するのが好ましい。
このような減速手段を、図10及び図11に関連して説明した構成において、既存のガイドブロック120を利用して設けることにより、紐状部材10の移動速度を減速させた上で、突起10cと規制部20bの協働による開度規制を行わせることが可能となる。この開度規制機構は、追加の設置スペースを必要とせず、追加の部品も、したがってコストアップも回避しつつ、安価な構成で、部品の破損防止と操作性の向上を両立させることができる。
上述の実施の形態の主要な効果を列記すると次のとおりである。
図示した実施例は、装置本体に対してヒンジ式に開閉可能なカバー8を具備した画像形成装置におけるカバー開度規制機構である。一方の端部10aを装置本体に固定し、もう一方の端部10bをカバー8に固定した紐状部材10と、紐状部材10を装置本体側に引き込むための引込み手段18と、カバー8の開閉時に、紐状部材10が移動する通路20aを提供するガイドブロック120を有する。紐状部材10に設けた突起10cが、ガイドブロック120に設けた規制部20bに当接して紐状部材10のそれ以上の移動を規制するようにしている。そして、突起10cが規制部20bに当接するまでの間に紐状部材10の移動速度を減速させるための減速手段26をガイドブロック20の内部に設けたものである。
減速手段26を設けたことにより、突起10cが規制部20bに当接するまでの間に、紐状部材10の移動速度が減速される。したがって、突起10cが規制部20bに当接する際の衝撃が緩和される。
ガイドブロック120の内部に紐状部材10を通過させる減速室22を設け、減速室22の壁面24から突出した突出部26で減速手段を構成させる。紐状部材10の突起10cが突出部26に接触することにより、紐状部材10の移動速度が減速される。したがって、突起10cが規制部20bに当接する際の衝撃が緩和される。
紐状部材10の移動方向に沿って、複数の突出部26を配置し、紐状部材10の突起10cが、規制部20bに当接するまでの間に、複数の突出部26に接触するようにしてもよい。
複数の突出部26で減速手段を構成させることにより、紐状部材10を引き込む力を分散させて、紐状部材10の移動速度を確実に減速させることができ、突起10cが規制部20bに当接する際の衝撃を一層緩和することができる。
減速手段を構成する突出部26を、紐状部材10の移動方向に沿って、千鳥形配置としてもよい。たとえば、ガイドブロック120の減速室22の両側壁24から、紐状部材10の移動方向に沿って交互に、突出部26を突出させる。このようにすると、紐状部材10の突起10cが蛇行して進行することになるため複数の突出部26のそれぞれに接触し、確実に紐状部材10の移動速度が減速される。
減速手段(突出部26)は、ガイドブロック120と一体とする、言い換えれば、ガイドブロック120に一体的に形成することができる。このように、減速手段(突出部26)をガイドブロック120と一体化することで、部品点数を減らすことができ、コストも安くなる。
減速手段(突出部26)は、ガイドブロック120と別体とすることもできる。このように減速手段(突出部26)とガイドブロック120を別体にすることで、両者の材質を異ならせることができる。したがって、減速手段(突出部26)の材料にゴムなどの衝撃を吸収しやすい材料を採用して、規制部20bに突起10cが当接する際の衝撃を一層緩和することができる。
減速手段(突出部26)の、紐状部材10と接触する部分は斜面又は曲面である。このような構成を採用することにより、減速手段(突出部26)に紐状部材10が擦れても、紐状部材10が傷つくことがないため、紐状部材10の材質選定の自由度が高まる。
紐状部材10に設けた突起10cは球形である。このように突起10cを球形とすることで、突出部26に突起10cが引っ掛かったり、紐状部材10がこじれながら動いたり、といった不具合がなくなる。ここで、球形とは、字義どおりの球形に限らず、おおむね球形と呼べるものであればよい。突起10cは、減速手段(突出部26)との協働により紐状部材10の移動速度を減速させ、かつ、規制部20bと当接してそれ以上の紐状部材10の移動を規制する役割を果たすものであって、外形が字義どおりの球形であるかどうかはかかる作用とあまり関係がないからである。
ガイドブロック120の減速室22の入り口部の寸法Aと、減速室22の途中に設けた突出部26間の寸法Bと、突出部26と対向壁面24との間の寸法Cと、突起10cの寸法Lとの関係を、A≧C>L>Bとした。このような寸法関係とすることで、紐状部材10の突起10cと突出部26を確実に接触させやすくなる。
ガイドブロック120の減速室22の入り口部に、紐状部材10の突起10cを案内するための傾斜面28を設けた。傾斜面28は、紐状部材10の突起10cを減速室22内にスムーズに誘導する役割を果たす。したがって、減速室22の内部に設けた減速手段(突出部26)に突起10cを確実に接触させることができる。
以上、図面に例示した実施の形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱することなく種々の改変を加えて実施をすることが可能である。とくに、本発明は画像形成装置の種類や具体的構成に拘らず、装置本体とそれに対してヒンジ式に開閉可能なカバーとを具備したものであれば広く適用することができる。
P 用紙
1a〜1d 画像形成部
2a〜2d 像担持体
3 二次転写部
4 転写手段
5 定着手段
6 排紙ローラ
7 排紙トレイ
8 カバー
9a 支持部(装置本体側)
9b 支持部(カバー側)
10 紐状部材
10a 端部(装置本体側支持部9aに固定)
10b 端部(カバー側支持部9bに固定)
10c 突起
12 スライダ
14 動滑車
16 レール
18 引込み手段(引っ張りコイルばね)
19 案内通路
20 ガイドブロック(比較例)
120 ガイドブロック(実施例)
20a 通路
20b 規制部
22 減速室
24 壁面
26 突出部(減速手段)
28 傾斜面
特開2008−262037号公報(図4) 特許第4924870号公報(段落0102、図15)

Claims (10)

  1. 画像形成装置の装置本体に対してヒンジ式に開閉可能なカバーを具備し、一方の端部を装置本体に固定し、もう一方の端部をカバーに固定した紐状部材と、前記紐状部材を装置本体側に引き込むための引込み手段と、カバーの開閉時に、前記紐状部材が移動する通路を提供するガイドブロックを有し、前記紐状部材に設けた突起が、前記ガイドブロックに設けた規制部に当接して前記紐状部材のそれ以上の移動を規制するようにしたものにおいて、
    前記突起が前記規制部に当接するまでの間に、前記紐状部材の移動速度を減速させるための減速手段を前記ガイドブロックの内部に設けたことを特徴とする画像形成装置のカバー開度規制機構。
  2. 前記ガイドブロックの内部に前記紐状部材を通過させる減速室を設け、前記減速室の壁面から突出した突出部で前記減速手段を構成させた請求項1の画像形成装置のカバー開度規制機構。
  3. 前記紐状部材の移動方向に沿って前記突出部を複数配置した請求項の画像形成装置のカバー開度規制機構。
  4. 前記突出部を、前記紐状部材の移動方向に沿って、千鳥形配置とした請求項3の画像形成装置のカバー開度規制機構。
  5. 前記突出部は、ガイドブロックに一体的に形成した請求項2、3又は4の画像形成装置のカバー開度規制機構。
  6. 前記突出部は、ガイドブロックとは別体である請求項2、3又は4の画像形成装置のカバー開度規制機構。
  7. 前記減速手段の、前記紐状部材と接触する部分は斜面又は曲面である請求項1〜6のいずれか1項の画像形成装置のカバー開度規制機構。
  8. 前記紐状部材に設けた突起は球形である請求項1〜7のいずれか1項の画像形成装置のカバー開度規制機構。
  9. 前記減速室の入り口部の寸法Aと、前記減速室の途中に設けた前記突出部間の寸法Bと、前記突出部と対向壁面との間の寸法Cと、前記突起の寸法Lとの関係を、A≧C>L>Bとした請求項2、3、4、5又は6の画像形成装置のカバー開度規制機構。
  10. 前記ガイドブロックの前記減速室の入り口部に、前記紐状部材の前記突起を案内するための傾斜面を設けた請求項2、3、4、5、6又は9の画像形成装置のカバー開度規制機構。
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