JP6133149B2 - 導電性ペースト、及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体素子、回路基板等の電子部品の接合に使用される導電性ペースト、及びその製造方法に関する。
近年電子機器の高機能、高性能化および小型化を実現するために半導体実装技術の高密度化が進められている。半導体素子同士の接合、半導体素子と回路基板との接合方法の代表的技術として、ワイヤボンディング技術(WB)、ワイヤレスボンディング技術であるテープオートメイテッドワイヤボンディング技術(TAB)やフリップチップボンディング技術(FCB)が挙げられる。コンピュータ機器などの半導体装置を高密度に実装する技術として、最も高密度化が可能であるフリップチップボンディング技術が多く用いられている。
フリップチップボンディングは半導体素子等上に形成されたバンプ(突起状物)を、回路基板等へ接合するものであるが、そのバンプの形成にはメッキ法が主に採用されている。
メッキ法によるバンプの形成では、微細なパターンの形成が可能であり、条件設定によりバンプ高さ制御が試みられてはいるものの、バンプの高さに多少のバラつきが生じるのを避けられないという問題点がある。電極の接触不良を防止するために、このようなバンプ高さのバラつきに対する対策としては、接合時の加圧手段により全てのバンプを密着させる方法を採用することも可能であるが、過度に加圧するとバンプ内部に歪が残存したり、耐熱応力が低下したりして破損につながるおそれがある。従って、金属製の微細パターン接続用バンプの構造を加圧時に変形し易い柔らかさを有する構造にすることが好ましい。
また、めっき法で形成されたバンプには、使用過程において疲労破壊に起因すると考えられるクラックの発生、破断の問題がある。フリップチップボンディングにおいては、半導体素子の構成材料と半導体素子に実装する回路配線基板との間の構成材料が異なると、熱膨張係数の相異に起因してはんだバンプ電極に応力歪を発生させる。この応力歪ははんだバンプ電極を破壊させて信頼性寿命を低下させる。このような問題点を解消する手段として、金属微粒子を含む導電性ペーストを焼成して形成される多孔質体が知られている。
特許文献1には、有機成分及びCuOを含む銅系ナノ粒子であって、X線回折パターンにおけるCu及びCuOの強度の合計を100%としたCuOの強度比が50%以下である、耐酸化性に優れた銅系ナノ粒子が開示されている。
特許文献2には、銅化合物が有機溶剤に溶解してなる油相と、還元剤が水に溶解してなる水相とを混合し、油相と水相との界面において銅を還元することにより製造される、XRD測定による(111)と(200)のピーク強度比(前者/後者)が100:20〜100:40であり、一次粒子の平均粒径が1〜100nmである銅ナノ粒子が開示されている。
特許文献3には金属イオンまたは該金属イオンを与える金属塩と、ポリビニルピロリドンと、アミド基を有する有機溶媒と、を含有する溶液中で、前記金属イオンを還元して金属微粒子を析出させる製造方法で製造された、平均1次粒子径が1〜100nmである金属微粒子が開示されている。
国際特開第2010−018782号 特開2009−062598号公報 特開2011−038158号公報
上記特許文献1に開示の銅系ナノ粒子は、ある特定の製造方法で銅系ナノ粒子を製造することで、得られる銅系ナノ粒子のX線回折パターンにおける[CuO/Cu+CuO]のピーク比が0.5以下である、耐酸化性に優れた粒子が得られることは開示されている。しかし、高酸化率の銅微粒子と、低酸化率の銅微粒子を共存させることにより、ペースト焼結時の焼結性の向上と、得られた焼結体の耐割れ性を向上させることは開示されていない。
上記特許文献2に開示の銅ナノ粒子が、銅ナノ粒子のX線回折パターンにおける(111)と(200)のピーク強度比がある範囲にあることで、結晶性と、分散液中での保存安定性の向上を目的とするが、焼結して得られる焼結体の割れの抑制を向上するものではない。
上記特許文献3には、金属微粒子の(111)面は原子の密度が他の面に比べて高いことや、電子状態が種々の反応に優れていることから高い反応性を示し、(111)面を多く有する金属微粒子は、それらの反応に対して良好な触媒性能を示すことが開示されている。しかし、高酸化銅粒子を存在させることにより、銅微粒子間の焼結が触媒的に促進されることは開示されていない。電子部品の基板上への実装接合用の導電接続部材は、ナノサイズの銅微粒子を含有する導電性ペーストを焼成して、該銅微粒子の表面が結合すると共にナノサイズの空孔が形成されている多孔質体とすることが好ましいが、ナノサイズの銅微粒子を含有する導電性ペーストを焼成すると、加熱処理に伴う体積収縮が大きいことに起因して、焼結体に割れが生じやすくなり、接続信頼性が低下するという問題点があった。本発明は上記問題点を解決して、加熱処理に伴う体積収縮率を少なくして、焼結体に割れが生じるのを抑制して、接続信頼性の向上可能な導電性ペーストを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、導電性ペースト中に平均一次粒子1〜30nmの銅微粒子中に、該微粒子と同種金属で平均一次粒子径が30〜300nmの銅金属微粒子を一定割合配合させ、かつ有機分散媒として還元性を有する有機化合物を使用することにより、加熱処理に伴う体積収縮が大きいことに起因する、焼結体の割れを抑制して、接続信頼性を向上できることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、以下の(1)〜()に記載する発明を要旨とする。
(1)平均一次粒子径(Da)が1〜30nmで、X線回折測定においてCu(111)面のピーク高さをH1、CuO(111)面のピーク高さをH2としたときのX線回折ピーク強度比(H2/[H1+H2])が0.76〜0.91である銅微粒子(Pa)と、
平均一次粒子径(Db)が30〜300nmで、X線回折測定においてCu(111)面のピーク高さをH3、CuO(111)面のピーク高さをH4としたときのX線回折ピーク強度比(H4/[H3+H4])が0.23以下である銅微粒子(Pb)とが、
分子内に少なくとも2つ以上のヒドロキシル基を有する有機化合物(S1)を含有する有機分散媒(D)に分散していて、
銅微粒子(Pa)の平均一次粒子径(Da)と、銅微粒子(Pb)の平均一次粒子径(Db)との比([Da/Db]比)が0.1〜0.35であり、
銅微粒子(Pa)と、銅微粒子(Pb)との配合比(Pa/Pb)(質量比)が0.2〜5である、
導電性ペースト(以下、第1の実施形態ということがある)
(2)前記銅微粒子(Pa)の上記X線回折ピーク強度比(H2/[H1+H2])と、銅微粒子(Pb)の上記X線回折ピーク強度比(H4/[H3+H4])との比((H2/[H1+H2])/(H4/[H3+H4]))が3.3〜20である、前記(1)に記載の導電性ペースト。
(3)前記導電性ペースト中における、銅微粒子(Pa)及び銅微粒子(Pb)と、有機分散媒(D)との配合比([Pa+Pb]/D)(質量比)が0.3〜19である、前記(1)又は(2)に記載の導電性ペースト。
(4)前記分子内に少なくとも2つ以上のヒドロキシル基を有する有機化合物(S1)がエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、2,3−ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、グリセロール、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタン、2−エチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,3−ヘキサントリオール、及び1,2,4−ブタントリオールの中から選択される1種又は2種以上である、前記(1)から(3)のいずれかに記載の導電性ペースト。
(5)平均一次粒子径(Da)が1〜30nmで、X線回折測定においてCu(111)面のピーク高さをH1、Cu O(111)面のピーク高さをH2としたときのX線回折ピーク強度比(H2/[H1+H2])が0.76〜0.91である銅微粒子(Pa)と、平均一次粒子径(Db)が30〜300nmで、X線回折測定においてCu(111)面のピーク高さをH3、Cu O(111)面のピーク高さをH4としたときのX線回折ピーク強度比(H4/[H3+H4])が0.23以下である銅微粒子(Pb)とを、
銅微粒子(Pa)の平均一次粒子径(Da)と、銅微粒子(Pb)の平均一次粒子径(Db)との比([Da/Db]比)が0.1〜0.35、
銅微粒子(Pa)と、銅微粒子(Pb)との配合比(Pa/Pb)(質量比)が0.2〜5、
となるようにして、
分子内に少なくとも2つ以上のヒドロキシル基を有する有機化合物(S1)を含有する有機分散媒(D)に分散させる、ことを特徴とする、
導電性ペーストの製造方法(以下、第2の実施形態ということがある)。
導電性ペースト中に高酸化率の銅微粒子が存在することにより、銅微粒子間の焼結が触媒的に促進される。また、平均一次粒子径が相対的に小さい高酸化性銅微粒子が、平均一次粒子径が相対的に大きい低酸化性銅微粒子の間に入るので、高酸化性銅微粒子が還元する際の体積収縮の影響が小さく、全体として体積収縮量が小さくなる。そのため、焼結体の割れが抑制され、良好な接続性信頼性が得られる。さらに、高酸化性銅微粒子と低酸化性銅微粒子が混在するため、高酸化粒子のみのペーストと比較して焼結開始温度が低く、焼結時の粒成長が進行しやすい。
以下に、本発明について詳述する。
〔1〕「導電性ペースト(第1の実施形態)」について
本発明の第1の実施形態の「導電性ペースト」は、平均一次粒子径(Da)が1〜30nmで、X線回折測定においてCu(111)面のピーク高さをH1、CuO(111)面のピーク高さをH2としたときのX線回折ピーク強度比(H2/[H1+H2])が0.76〜0.91である銅微粒子(Pa)と、
平均一次粒子径(Db)が30〜300nmで、X線回折測定においてCu(111)面のピーク高さをH3、CuO(111)面のピーク高さをH4としたときのX線回折ピーク強度比(H4/[H3+H4])が0.23以下である銅微粒子(Pb)とが、
分子内に少なくとも2つ以上のヒドロキシル基を有する有機化合物(S1)を含有する有機分散媒(D)に分散していて、
銅微粒子(Pa)の平均一次粒子径(Da)と、銅微粒子(Pb)の平均一次粒子径(Db)との比([Da/Db]比)が0.1〜0.35であり、
銅微粒子(Pa)と、銅微粒子(Pb)との配合比(Pa/Pb)(質量比)が0.2〜5である、
ことを特徴とする。
(1)銅微粒子(P)
(イ)銅微粒子(Pa)
銅微粒子(Pa)は、均一次粒子径(D1)が1〜30nmで、X線回折測定においてCu(111)面のピーク高さをH1、CuO(111)面のピーク高さをH2としたときのX線回折ピーク強度比(H2/[H1+H2])が0.76〜0.91である。
(i)銅微粒子(Pa)の平均一次粒子径
銅微粒子(Pa)の平均一次粒子径は、1〜30nmである。該平均一次粒子径が1nm未満では、焼成により均質な粒子径と空孔を有する多孔質体を形成することが困難になるおそれがある。一方、導電性ペーストを加熱処理する際に銅微粒子(Pa)は平均一次粒子径が30〜300nmである銅微粒子(Pb)間に存在するので、銅微粒子(Pa)の平均一次粒子径が30nmを超えると、銅微粒子(Pb)間に安定的に存在しづらくなり、本発明の効果を充分に発揮できなくなるおそれがある。尚、本発明において、一次粒子の平均粒径とは、二次粒子を構成する個々の金属微粒子の一次粒子の直径の意味である。該一次粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)観察に基づいて測定することができる。また、平均粒径とは、一次粒子の数平均粒径を意味する。
(ii)銅微粒子(Pa)におけるX線回折ピーク強度比(H2/[H1+H2])
銅微粒子(Pa)は、X線回折測定においてCu(111)面のピーク高さをH1、CuO(111)面のピーク高さをH2としたときのX線回折ピーク強度比(H2/[H1+H2])が0.76〜0.91である。本発明において、前記X線回折ピーク強度比が0.76未満であると触媒焼結性が顕著に向上せず、一方、0.91を超えると酸化物層が厚くなり銅微粒子間の焼結を阻害するおそれがある。
X線源としてCuKαを用いたX線回折によると、酸化銅(I)(CuO)の(111)面は2θ=36度付近にピークが現れ、銅(Cu)の(111)面は2θ=43度付近にピークが現れる。尚、酸化銅として存在するのは、酸化銅(I)(CuO)のみであり、酸化銅(II)(CuO)は、通常存在しない。
表面層が酸化銅(CuO)からなる銅微粒子(Pa)における、酸化銅(CuO)と銅(Cu)中の酸化銅(CuO)の割合は、X線回折測定において2θ=43度付近に存在するCu(111)面のピーク高さをH、2θ=36度付近に存在するCuO(111)面のピーク高さをHとしたときにX線回折ピーク強度比(H/[H+H])から求められる。
表面層が酸化銅からなる銅微粒子(Pa)は、例えば、銅微粒子を空気雰囲気で加熱処理したり、あるいは、銅イオンを反応水溶液中で酸素ガスを含むガスをバブリングさせながら還元することにより得ることができる。その他、銅微粒子(Pa)は、過酸化水素や硝酸などの酸化剤を反応水溶液中へ添加することにより得ることができる。
この場合、前記表面層が酸化銅からなる銅微粒子(Pa)の一次粒子の粒子径が30nm以下であると銅微粒子(Pa)の触媒効果により、有機化合物(S1)から水素ガスを発生させて焼結を促進させる還元作用を効果的に発揮するが、粒子径が30nmを超えるとその表面積の低下等に起因して触媒効果が低下するおそれがあるため、銅微粒子(Pa)の一次粒子の粒子径は30nm以下とする。該粒子径を30nm以下に制御する手段は、例えば、銅イオンの無電解還元により先ず銅微粒子を製造する際に、還元温度などの無電解還元条件を調整すること等により可能である。
(ロ)銅微粒子(Pb)
銅微粒子(Pb)は、平均一次粒子径(Db)が30〜300nmで、X線回折測定においてCu(111)面のピーク高さをH3、CuO(111)面のピーク高さをH4としたときのX線回折ピーク強度比(H4/[H3+H4])が0.23以下である。
(i)銅微粒子(Pb)の平均一次粒子径
銅微粒子(Pb)の平均一次粒子径は、30〜300nmである。該平均一次粒子径が30nm未満では、表面層が酸化銅(CuO)からなる銅微粒子(Pa)が酸化銅(CuO)の含有量の少ない銅微粒子(Pb)間に存在しづらくなり、本発明の効果を充分に発揮できなくなるおそれがある。
一方、銅微粒子(Pb)の平均一次粒子径が300nmを超えると精密な回路パターン等を形成しづらくなる。
(ii)銅微粒子(Pb)におけるX線回折ピーク強度比(H4/[H3+H4])
銅微粒子(Pb)は、基板上等で導電性ペーストが加熱、焼結される際にその表面が還元されて、焼結することから、焼結の促進のためにもX線回折ピーク強度比(H4/[H3+H4])が0.23以下である。
(ハ)銅微粒子(Pa)と銅微粒子(Pb)との平均一次粒子径の比
銅微粒子(Pa)の平均一次粒子径(Da)と、銅微粒子(Pb)の平均一次粒子径(Db)との比([Da/Db]比)は、0.1〜0.35である。
前記[Da/Db]比が0.1未満であると、高酸化銅微粒子(Pa)が低酸化銅微粒子(Pb)の間に入る構造を取りにくくなり、銅微粒子(Pa)が還元される際の体積収縮の影響が大きくなり、焼結体の割れ抑制効果が発現しにくくなるおそれがある。一方、[Da/Db]比が0.35を超えると、高酸化粒子(Pa)が低酸化粒子(Pb)の間に入る構造となった際、サイズの差が大きいことから、銅微粒子(Pb)間の空隙を銅微粒子(Pa)が十分に埋めることができず、焼結体に空隙が多い構造となり、接続信頼性が低下するおそれがある。
(ニ)銅微粒子(Pa)と銅微粒子(Pb)との配合比
前記ペースト中における、銅微粒子(Pa)と、銅微粒子(Pb)との配合比([Pa/Pb])(質量比)は、0.2〜5.0である。
本発明の導電性ペースト中における、銅微粒子(Pa)と、銅微粒子(Pb)との配合比を上記範囲とすることにより、本発明の導電性ペースト中の銅微粒子(Pb)が焼結される際に、酸化銅(CuO)を多く含有する銅微粒子(Pa)の焼結触媒作用が効果的に発揮され、銅微粒子(P)が還元される際の体積収縮率も小さくなる。
(ホ)銅微粒子(Pa)と、銅微粒子(Pb)のX線回折ピーク強度比
銅微粒子(Pa)のX線回折ピーク強度比(H2/[H1+H2])と、銅微粒子(Pb)のX線回折ピーク強度比(H4/[H3+H4])との比((H2/[H1+H2])/(H4/[H3+H4]))は、3.3〜20であることが好ましい。
銅微粒子(Pa)の上記X線回折ピーク強度比と、銅微粒子(Pb)の上記X線回折ピーク強度比のとの比を上記範囲とすることにより、本発明の導電性ペースト中の銅微粒子(Pb)が焼結される際に、酸化銅(CuO)を多く含有する銅微粒子(Pa)の焼結触媒作用がより効果的に発揮される。
(2)有機分散媒(D)
有機分散媒(D)は、分子内に少なくとも2つ以上のヒドロキシル基を有する有機化合物(S1)を含有するが、更に、後述する他の有機化合物(S2)等、及び/又は有機バインダー(B)を含有させることができる。
有機分散媒(D)は、導電性ペースト中で銅微粒子(Pa)と銅微粒子(Pb)とを分散させ、導電性ペーストの粘度の調節、及び加熱、焼成の際に液状及びガス状で還元剤としての機能を発揮する。
前記有機分散媒(D)における分子内に少なくとも2つ以上のヒドロキシル基を有する有機化合物(S1)は、加熱処理の際に液状及びガス状で還元剤としての機能を発揮することを考慮すると、有機分散媒(D)中に好ましくは60質量%以上、より好ましくは80質量%以上含有されることが好ましい。
有機分散媒(D)中に有機バインダー(B)を配合する場合、有機分散媒(D)中の有機バインダー(B)の配合量([B/D]質量%)は20質量%以下であることが好ましい。有機分散媒(D)中の有機バインダー(B)の配合割合が20質量%を超えると、導電性ペーストを加熱、焼結する際に有機バインダー(B)が熱分解して飛散する速度が遅くなり、また得られる焼結体中に残留カーボン量が増えると焼結が阻害されて、クラック、剥離等の問題が生ずる可能性があり好ましくない。有機分散媒(D)として、有機化合物(S1)の選択により、該化合物のみで銅微粒子(Pa)と銅微粒子(Pb)とを分散させ、導電性ペーストの粘度を調節し、基板等への配置後の形状を維持できる機能を発揮できる場合には、有機分散媒(D)として有機化合物(S1)のみからなる成分を使用することができる。有機化合物(S1)のみからなる有機分散媒(D)を使用すると、導電性ペーストを加熱、焼結する際にヒドロキシル基は還元性を発揮し易くなる。
(イ)有機化合物(S1)、(S2)
有機分散媒(D)中の有機化合物(S1)、(S2)等としては、(i)常圧における沸点が100℃以上で、かつ分子中に1又は2以上のヒドロキシル基を有するアルコール及び/又は多価アルコールからなる還元性を有する有機化合物(S1)、又は(ii)少なくとも、常圧における沸点が100℃以上で、かつ分子中に1又は2以上のヒドロキシル基を有するアルコール及び/又は多価アルコールからなる還元性を有する有機化合物(S1)5〜95質量%、並びにアミド基を有する有機化合物(S2)95〜5質量%(有機化合物の合計は100質量%である)からなる混合有機化合物が好ましい。
有機分散媒(D)中に還元性を有する有機化合物(S1)が含有されていると、導電性ペーストを加熱焼結する際に、先ず銅微粒子表面が還元され、その後に該微粒子の表面間で焼結に基づく結合が進行すると考えられるので、有機化合物(S1)が連続的に蒸発して、液体および蒸気が存在する雰囲気で還元・焼成すると、焼結が促進されて良好な導電性を有する導電接続部材が形成される。従って、有機分散媒(D)中に有機化合物(S1)が存在すると、加熱処理の際に非酸化性雰囲気が形成されて、銅微粒子(P)表面における還元、結合が促進される。また、有機化合物(S2)は、混合溶媒中で銅微粒子(P)の分散性と保存安定性を向上する作用を有し、また本発明の導電性ペーストを加熱、焼結して得られる焼成膜の導電性を向上する作用をも有する。かかる観点から、上記混合有機化合物は有機溶媒(S1)60〜95質量%、及びアミド基を有する有機溶媒(S2)40〜5質量%からなることがより好ましい。
また、有機分散媒(D)に水を含有させることができる。この場合、該水の含有量は有機化合物(S1)中で、0.1〜25質量%とすることもできる。後述する有機化合物(S1)は水との親和性が良いものが多いので、水を吸収し易く、そのため予め水を添加しておくことで導電性ペーストの経時的な粘性変化が生ずるのを抑制することが可能になる。
有機化合物(S1)の具体例として、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、2,3−ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、グリセロール、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタン、2−エチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,3−ヘキサントリオール、及び1,2,4−ブタントリオールの中から選択される1種又は2種以上が例示できる。
また、有機化合物(S1)として、トレイトール、エリトリトール、ペンタエリスリトール、ペンチトール、キシリトール、リビトール、アラビトール、ヘキシトール、マンニトール、ソルビトール、ズルシトール、グリセリンアルデヒド、ジオキシアセトン、トレオース、エリトルロース、エリトロース、アラビノース、リボース、リブロース、キシロース、キシルロース、リキソース、グルコース、フルクトース、マンノース、イドース、ソルボース、グロース、タロース、タガトース、ガラクトース、アロース、アルトロース、ラクトース、キシロース、アラビノース、イソマルトース、グルコヘプトース、ヘプトース、マルトトリオース、ラクツロース、及びトレハロース、等の糖類も使用することが可能であるが、これらの中で融点が高いものについては他の融点の比較的低い有機化合物(S1)と混合して使用することができる。
前記有機化合物(S1)については、ヒドロキシル基を2つ以上有しており、該ヒドロキシル基が結合している炭素基部分が(−CH(OH)−)構造の多価アルコールが還元機能を発揮し易い点からより好ましい。
有機化合物(S2)の具体例として、N−メチルアセトアミド、N−メチルホルムアミド、N−メチルプロパンアミド、ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N,N−ジメチルホルムアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、2−ピロリジノン、ε−カプロラクタム、及びアセトアミド等が挙げられる。
(ロ)有機バインダー(B)
有機バインダー(B)は、導電性ペースト中で銅微粒子(P)の凝集の抑制、導電性ペーストの粘度の調節、及び半導体素子の電極端子、回路基板の電極端子の接合面等に載せた後の形状を維持する機能を発揮する。このような機能を有する有機バインダー(B)としては、セルロース樹脂系バインダー、アセテート樹脂系バインダー、アクリル樹脂系バインダー、ウレタン樹脂系バインダー、ポリビニルピロリドン樹脂系バインダー、ポリアミド樹脂系バインダー、ブチラール樹脂系バインダー、及びテルペン系バインダーの中から選択される1種又は2種以上が好ましい。
有機バインダー(B)の具体例として、前記セルロース樹脂系バインダーがアセチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ブチルセルロース、及びニトロセルロース;アセテート樹脂系バインダーがメチルグリコールアセテート、エチルグリコールアセテート、ブチルグリコールアセテート、エチルジグリコールアセテート、及びブチルジグリコールアセテート;アクリル樹脂系バインダーがメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、及びブチルメタクリレート;ウレタン樹脂系バインダーが2,4−トリレンジイソシアネート、及びp−フェニレンジイソシアネート;ポリビニルピロリドン樹脂系バインダーがポリビニルピロリドン、及びN−ビニルピロリドン;ポリアミド樹脂系バインダーがポリアミド6、ポリアミド66、及びポリアミド11;ブチラール樹脂系バインダーがポリビニルブチラール;テルペン系バインダーがピネン、シネオール、リモネン、及びテルピネオール等が挙げられる。
(3)導電性ペースト
上記の通り、本発明の導電性ペーストは、銅微粒子(P)と有機分散媒(D)を含み、銅微粒子(P)が有機分散媒(D)中に均一に分散されたペースト状のものであり、銅微粒子(Pa)及び銅微粒子(Pb)と、有機分散媒(D)との配合比([Pa+Pb]/D)(質量比)が0.3〜19であることが好ましい。
銅微粒子(Pa)及び銅微粒子(Pb)の割合が前記配合比19を超えるとペーストが高粘度となり、加熱処理において銅微粒子(P)表面間の結合不足が生じて導電性が低下するおそれがある。一方、銅微粒子(Pa)及び銅微粒子(Pb)の割合が前記配合比0.3未満では、ペーストの粘度が低下して半導体素子の電極端子、回路基板の電極端子の接合面等に載せた後の形状維持が困難となるおそれがあり、また、加熱処理の際に焼結体の収縮率が大きくなるという不具合が生ずるおそれがある。かかる観点から前記銅微粒子(Pa)及び銅微粒子(Pb)と有機分散媒(D)との配合比([Pa+Pb]/D)は0.3〜19が好ましい。
本発明においては、導電性ペーストを加熱、焼成すると、ある温度に達すると有機化合物(S1)の蒸発、又は有機化合物(S1)の蒸発と有機バインダー(B)の熱分解が進行して、銅微粒子(P)の表面同士が接触した後に、互いに結合(焼結)する原理を利用するものである。本発明の導電性ペーストには、本発明の効果を損なわない範囲において、前記した成分に必要に応じて消泡剤、分散剤、可塑剤、界面活性剤、増粘剤等、また他の金属粒子等を加えることができる。
〔2〕「導電性ペーストの製造方法(第2の実施形態)」について
本発明の第2の実施形態である「導電性ペーストの製造方法」は、平均一次粒子径(Da)が1〜30nmで、X線回折測定においてCu(111)面のピーク高さをH1、CuO(111)面のピーク高さをH2としたときのX線回折ピーク強度比(H2/[H1+H2])が0.76〜0.91である銅微粒子(Pa)と、平均一次粒子径(Db)が30〜300nmで、X線回折測定においてCu(111)面のピーク高さをH3、CuO(111)面のピーク高さをH4としたときのX線回折ピーク強度比(H4/[H3+H4])が0.23以下である銅微粒子(Pb)とを、
銅微粒子(Pa)の平均一次粒子径(Da)と、銅微粒子(Pb)の平均一次粒子径(Db)との比([Da/Db]比)が0.1〜0.35、
銅微粒子(Pa)と、銅微粒子(Pb)との配合比(Pa/Pb)(質量比)が0.2〜5、
となるようにして、
分子内に少なくとも2つ以上のヒドロキシル基を有する有機化合物(S1)を含有する有機分散媒(D)に分散させる、ことを特徴とする。
以下に第2の実施形態である「導電性ペーストの製造方法」について説明する。
(1)銅微粒子(P)
(イ)銅微粒子(Pa)
銅微粒子(Pa)の平均一次粒子径が(Da)が1〜30nmであり、及びX線回折測定においてCu(111)面のピーク高さをH1、CuO(111)面のピーク高さをH2としたときのX線回折ピーク強度比(H2/[H1+H2])が0.76〜0.91である点については上記第1の実施形態に記載した内容と同じであるである。
(ロ)銅微粒子(Pb)
銅微粒子(Pb)の平均一次粒子径(Db)が30〜300nmであり、及びX線回折測定においてCu(111)面のピーク高さをH3、CuO(111)面のピーク高さをH4としたときのX線回折ピーク強度比(H4/[H3+H4])が0.23以下である点について上記第1の実施形態に記載した内容と同じであるである。
(ハ)銅微粒子(Pa)と銅微粒子(Pb)との平均一次粒子径の比
銅微粒子(Pa)の平均一次粒子径(Da)と、銅微粒子(Pb)の平均一次粒子径(Db)との比([Da/Db]比)が0.1〜0.35である点について上記第1の実施形態に記載した内容と同じであるである。
(ニ)銅微粒子(Pa)と銅微粒子(Pb)との配合比
銅微粒子(Pa)と、銅微粒子(Pb)との配合比(Pa/Pb)(質量比)が0.2〜5である点について上記第1の実施形態に記載した内容と同じであるである。
(ホ)銅微粒子(Pa)と、銅微粒子(Pb)のX線回折ピーク強度比
銅微粒子(Pa)のX線回折ピーク強度比(H2/[H1+H2])と、銅微粒子(Pb)のX線回折ピーク強度比(H4/[H3+H4])との比((H2/[H1+H2])/(H4/[H3+H4]))は、3.3〜20であることが好ましい。上記第1の実施形態である「導電性ペースト」の項に記載した通り、銅微粒子(Pa)の上記X線回折ピーク強度比と、銅微粒子(Pb)の上記X線回折ピーク強度比のとの比を上記範囲とすることにより、本発明の導電性ペースト中の銅微粒子(Pb)が焼結される際に、酸化銅(CuO)を多く含有する銅微粒子(Pa)の焼結触媒作用がより効果的に発揮される。
(2)有機分散媒(D)
有機分散媒(D)は、分子内に少なくとも2つ以上のヒドロキシル基を有する有機化合物(S1)を含有するが、更に、後述する他の有機化合物(S2)等、及び/又は有機バインダー(B)を含有させることができる。これらの有機分散媒(D)中の成分及び含有割合については、上記第1の実施形態に記載した内容と同じであるである。
(3)導電性ペーストの製造方法
本発明の第2の実施形態である「導電性ペーストの製造方法」は、上記銅微粒子(Pa)と銅微粒子(Pb)とを、上記銅微粒子(Pa)と銅微粒子(Pb)との平均一次粒子径の比([Da/Db]比)が0.1〜0.35、及び銅微粒子(Pa)と銅微粒子(Pb)との配合比(Pa/Pb)(質量比)が0.2〜5となるようにして、有機分散媒(D)に分散させる。
本発明の第2の実施形態である「導電性ペーストの製造方法」により、上記第1の実施形態に記載した「導電性ペースト」を得ることができる。
上記銅微粒子(Pa)と銅微粒子(Pb)とを有機分散媒(D)に分散させる際に、上記第1の実施形態に記載した通り、本発明の効果を損なわない範囲において、前記した成分に必要に応じて消泡剤、分散剤、可塑剤、界面活性剤、増粘剤等、また他の金属粒子等を加えることができる。
導電性ペーストを製造するに際し、前記銅微粒子(P)に有機分散媒(D)を添加してせん断応力を付加することにより、混練し、導電性ペーストを調製することができる。
せん断応力を付加する方法としては、例えば、ニーダー、三本ロール等の混練装置、密閉系で混練可能なライカイ器等を用いることができる。混練の際、銅粉の酸化が過度に進行しないようにすることが好ましい。
〔3〕導電性ペーストの焼成
本発明の第1の実施形態である導電性ペースト、又は本発明の第2の実施形態である導電性ペーストの製造方法により得られる導電性ペーストを基板、半導体素子の電極端子等の上に載せる手段としては、例えば公知のスクリーン印刷、後述するレジスト等により、電極端子の接続部に開口部を形成して該開口部に導電性ペーストを載せるために塗布する方法等が挙げられる。スクリーン印刷を使用する場合には、半導体素子の電極端子等の上に版膜(レジスト)が設けられたスクリーン版を配置して、その上に導電性ペーストを載せてスキージで該ペーストを摺動すると、導電性ペーストはレジストのない部分のスクリーンを通過して、電極端子等の上に転移させて載せることができる。
導電性ペーストは、基板、半導体素子の電極端子等の上に載せ(上記塗布、印刷等も含む)、該導電性ペースト上に更に接続する他方の電極端子の接合面を配置した後、加熱処理、又は加圧下に加熱処理により焼結して形成される。焼成温度は好ましくは150〜350℃、より好ましくは250〜350℃で、加熱焼成することにより、電子部品等の被接合体を導電性ペーストから形成される焼結体を介して電気的、機械的に接合される。


本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
(1)導電性ペーストの作製
水溶液中で銅イオンからの無電解還元により調製された、平均一次粒子径が20nmの銅微粒子に、空気雰囲気下にて温度50℃で10分間保持する酸化処理を行った。
尚、本実施例、比較例において、銅微粒子の平均一次粒子径として、表面酸化処理されるものの粒子径は酸化処理前の粒子径で記載されているが、酸化処理前後での粒子径は殆ど同じであることから、銅微粒子の平均一次粒子径は表面酸化処理前の平均一次粒子径で記載している。
この酸化処理を行った銅微粒子について、X線回折による分析を行ったところ、2θ=43°付近に存在するCu(111)面のピーク高さをH、2θ=36度付近に存在するCuO(111)面のピーク高さをHとしたときのX線回折ピーク強度比(H/[H+H])は、0.79であった。
同様に、無電解還元により調製された平均一次粒子径が100nmの銅微粒子について、同様のX線回折による分析を行ったところ、X線回折ピーク強度比(H/[H+H])は、0.05であった。
上記酸化処理を行った平均一次粒子径が20nmの銅微粒子(P1)25質量%と、上記平均一次粒子径が100nmの銅微粒子(P2)10質量%と、有機化合物としてグリセロール(S)65質量%とを混練して、導電性ペーストを調製した。
上記ペーストにおける、銅微粒子(P1)の平均一次粒子径D1と、銅微粒子(P2)の平均一次粒子径D2の割合([D1/D2]比)は0.20であり、
銅微粒子(P1)のX線回折ピーク強度比(H/[H+H])と、銅微粒子(P2)のX線回折ピーク強度比(H4/[H3+H4])の割合((H/[H+H])/H/[H+H]))は15.8であり、銅微粒子(P1)と、銅微粒子(P2)の割合([P1/P2]質量比)は2.5であり、銅微粒子(P1)+(P2)と、有機分散媒(D)の割合([P1+P2]/[D] 質量比)は0.5である。
(2)電子部品の接合
上記ペーストを銅基板(サイズ:2cm×2cm)に焼結後の導電接続部材の厚みが40μmとなるようにそれぞれ乾燥塗布した後、熱処理炉中で、半導体シリコンチップ(サイズ:4mm×4mm)を10MPaの加圧力で塗布膜上に押し付けて、窒素ガス雰囲気中300℃で30分間加熱・焼成させた後、ゆっくりと室温まで炉冷し、銅で構成された焼結体を介して半導体素子と導体基板とを接合した。
(3)接続部の評価
(i)ダイシェア強度試験
基板表面に接合されたシリコンチップを米国MIL‐STD‐883に準拠したダイシェア強度評価装置を用いて、25℃において、ダイシェア強度を評価した。ダイシェア強度は68N/mmであった。
(ii)耐熱サイクル試験
上記半導体素子と導体基板とを接合した部材を、1サイクルの温度変化を下記4つの条件を順に1000回繰り返すことにより、冷熱サイクルによる耐熱サイクル試験を行った。
温度変化条件:−55℃で30分間、25℃で5分間、200℃で30分間、25℃で5分間の順
冷熱サイクル試験後、接続部において超音波顕微鏡を用いて、剥離部の有無の観察を行った。超音波顕微鏡観察では、剥離部は、超音波の反射信号が高く観察される。10サンプル測定しても、接続面全体で接続部位における超音波反射信号がほとんどなく、剥離が発生したサンプルは見られなかった。
以下の実施例2〜4、比較例1〜14においても、実施例1と同様に、2)電子部品の接合、(3)接続部の評価、を実施した。結果を表1に示す。
[比較例1]
(1)導電性ペーストの作製
水溶液中で銅イオンからの無電解還元により調製された、平均一次粒子径が20nmの銅微粒子について、実施例1と同様の、X線回折による分析を行ったところ、X線回折ピーク強度比(H/[H+H])は、0.11であった。
同様に、無電解還元により調製された平均一次粒子径が100nmの銅微粒子に、空気雰囲気下にて温度50℃で15分間保持する酸化処理を行った。
この酸化処理を行った銅微粒子について、X線回折による分析を行ったところ、X線回折ピーク強度比(H/[H+H])は、0.35であった。
上記平均一次粒子径が20nmの銅微粒子(P1)50質量%と、上記酸化処理を行った平均一次粒子径が100nmの銅微粒子(P2)25質量%と、有機化合物としてグリセロール(S)25質量%とを混練して、導電性ペーストを調製した。
(2)電子部品の接合、接続部の評価
実施例1に記載したと同様に電子部品の接合を行い、その後、実施例1に記載したと同様の接続部の評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例2]
(1)導電性ペーストの作製
比較例1で使用した、平均一次粒子径が20nmの銅微粒子(P1)30質量%と、実施例1で使用した、平均一次粒子径が100nmの銅微粒子(P2)30質量%と、有機化合物としてグリセロール(S)40質量%とを混練して、導電性ペーストを調製した。
(2)電子部品の接合、接続部の評価
実施例1に記載したと同様に電子部品の接合を行い、その後、実施例1に記載したと同様の接続部の評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例3]
(1)導電性ペーストの作製
実施例1で使用した、酸化処理を行った平均一次粒子径が20nmの銅微粒子(P1)25質量%と、比較例1で使用した、酸化処理を行った平均一次粒子径が100nmの銅微粒子(P2)50質量%と、有機化合物としてグリセロール(S)25質量%とを混練して、導電性ペーストを調製した。
(2)電子部品の接合、接続部の評価
実施例1に記載したと同様に電子部品の接合を行い、その後、実施例1に記載したと同様の接続部の評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例2]
(1)導電性ペーストの作製
水溶液中で銅イオンからの無電解還元により調製された、平均一次粒子径が25nmの銅微粒子に、空気雰囲気下にて温度50℃で25分間保持する酸化処理を行った。
この酸化処理を行った銅微粒子について、X線回折による分析を行ったところ、X線回折ピーク強度比(H/[H+H])は、0.88であった。
同様に、無電解還元により調製された平均一次粒子径が230nmの銅微粒子に、空気雰囲気下にて温度50℃で10分間保持する酸化処理を行った。
この酸化処理を行った銅微粒子について、X線回折による分析を行ったところ、X線回折ピーク強度比(H/[H+H])は、0.21であった。
上記酸化処理を行った平均一次粒子径が25nmの銅微粒子(P1)62質量%と、上記酸化処理を行った平均一次粒子径が230nmの銅微粒子(P2)32質量%と、有機化合物としてグリセロール(S)6質量%とを混練して、導電性ペーストを調製した。
(2)電子部品の接合、接続部の評価
実施例1に記載したと同様に電子部品の接合を行い、その後、実施例1に記載したと同様の接続部の評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例4]
(1)導電性ペーストの作製
水溶液中で銅イオンからの無電解還元により調製された、平均一次粒子径が5nmの銅微粒子に、空気雰囲気下にて温度50℃で10分間保持する酸化処理を行った。
この酸化処理を行った銅微粒子について、X線回折による分析を行ったところ、X線回折ピーク強度比(H/[H+H])は、0.94であった。
同様に、無電解還元により調製された平均一次粒子径が250nmの銅微粒子について、X線回折による分析を行ったところ、X線回折ピーク強度比(H/[H+H])は、0.03であった。
上記酸化処理を行った平均一次粒子径が5nmの銅微粒子(P1)45質量%と、上記平均一次粒子径が250nmの銅微粒子(P2)25質量%と、有機化合物としてグリセロール(S)30質量%とを混練して、導電性ペーストを調製した。
(2)電子部品の接合、接続部の評価
実施例1に記載したと同様に電子部品の接合を行い、その後、実施例1に記載したと同様の接続部の評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例5]
(1)導電性ペーストの作製
水溶液中で銅イオンからの無電解還元により調製された、平均一次粒子径が8nmの銅微粒子に、空気雰囲気下にて温度50℃で5分間保持する酸化処理を行った。
この酸化処理を行った銅微粒子について、X線回折による分析を行ったところ、X線回折ピーク強度比(H/[H+H])は、0.81であった。
同様に、無電解還元により調製された平均一次粒子径が100nmの銅微粒子に、空気雰囲気下にて温度50℃で5分間保持する酸化処理を行った。
この酸化処理を行った銅微粒子について、X線回折による分析を行ったところ、X線回折ピーク強度比(H/[H+H])は、0.26であった。
上記平均一次粒子径が8nmの銅微粒子(P1)25質量%と、上記酸化処理を行った平均一次粒子径が100nmの銅微粒子(P2)50質量%と、有機化合物としてグリセロール(S)25質量%とを混練して、導電性ペーストを調製した。
(2)電子部品の接合、接続部の評価
実施例1に記載したと同様に電子部品の接合を行い、その後、実施例1に記載したと同様の接続部の評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例6]
(1)導電性ペーストの作製
水溶液中で銅イオンからの無電解還元により調製された、平均一次粒子径が25nmの銅微粒子に、空気雰囲気下にて温度50℃で30分間保持する酸化処理を行った。
この酸化処理を行った銅微粒子について、X線回折による分析を行ったところ、X線回折ピーク強度比(H/[H+H])は、0.98であった。
同様に、無電解還元により調製された平均一次粒子径が70nmの銅微粒子について、X線回折による分析を行ったところ、X線回折ピーク強度比(H/[H+H])は、0.04であった。
上記酸化処理を行った平均一次粒子径が25nmの銅微粒子(P1)20質量%と、上記平均一次粒子径が70nmの銅微粒子(P2)20質量%と、有機化合物としてグリセロール(S)60質量%とを混練して、導電性ペーストを調製した。
(2)電子部品の接合、接続部の評価
実施例1に記載したと同様に電子部品の接合を行い、その後、実施例1に記載したと同様の接続部の評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例7]
(1)導電性ペーストの作製
水溶液中で銅イオンからの無電解還元により調製された、平均一次粒子径が50nmの銅微粒子について、X線回折による分析を行ったところ、X線回折ピーク強度比(H/[H+H])は、0.06であった。
比較例1で使用した、平均一次粒子径が20nmの銅微粒子(P1)30質量%と、上記平均一次粒子径が50nmの銅微粒子(P2)50質量%と、有機化合物としてグリセロール(S)20質量%とを混練して、導電性ペーストを調製した。
(2)電子部品の接合、接続部の評価
実施例1に記載したと同様に電子部品の接合を行い、その後、実施例1に記載したと同様の接続部の評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 0006133149
[実施例3]
(1)導電性ペーストの作製
水溶液中で銅イオンからの無電解還元により調製された、平均一次粒子径が5nmの銅微粒子に、空気雰囲気下にて温度50℃で5分間保持する酸化処理を行った。
この酸化処理を行った銅微粒子について、X線回折による分析を行ったところ、X線回折ピーク強度比(H/[H+H])は、0.79であった。
同様に、無電解還元により調製された平均一次粒子径が40nmの銅微粒子について、X線回折による分析を行ったところ、X線回折ピーク強度比(H/[H+H])は、0.06であった。
上記酸化処理を行った平均一次粒子径が5nmの銅微粒子(P1)45質量%と、上記平均一次粒子径が40nmの銅微粒子(P2)10質量%と、有機化合物としてグリセロール(S)45質量%とを混練して、導電性ペーストを調製した。
(2)電子部品の接合、接続部の評価
実施例1に記載したと同様に電子部品の接合を行い、その後、実施例1に記載したと同様の接続部の評価を行った。結果を表2に示す。
[実施例4]
(1)導電性ペーストの作製
水溶液中で銅イオンからの無電解還元により調製された、平均一次粒子径が15nmの銅微粒子に、空気雰囲気下にて温度50℃で10分間保持する酸化処理を行った。
この酸化処理を行った銅微粒子について、X線回折による分析を行ったところ、X線回折ピーク強度比(H/[H+H])は、0.79であった。
上記酸化処理を行った平均一次粒子径が15nmの銅微粒子(P1)9質量%と、比較例7で使用した、平均一次粒子径が50nmの銅微粒子(P2)30質量%と、有機化合物としてグリセロール(S)61質量%とを混練して、導電性ペーストを調製した。
(2)電子部品の接合、接続部の評価
実施例1に記載したと同様に電子部品の接合を行い、その後、実施例1に記載したと同様の接続部の評価を行った。結果を表2に示す。
[比較例8]
(1)導電性ペーストの作製
実施例1で使用した、酸化処理を行った平均一次粒子径が20nmの銅微粒子(P1)35質量%と、実施例1で使用した、平均一次粒子径が100nmの銅微粒子(P2)5質量%と、有機化合物としてグリセロール(S)60質量%とを混練して、導電性ペーストを調製した。
(2)電子部品の接合、接続部の評価
実施例1に記載したと同様に電子部品の接合を行い、その後、実施例1に記載したと同様の接続部の評価を行った。結果を表2に示す。
[比較例9]
(1)導電性ペーストの作製
実施例1で使用した、酸化処理を行った平均一次粒子径が20nmの銅微粒子(P1)5質量%と、実施例1で使用した、平均一次粒子径が100nmの銅微粒子(P2)35質量%と、有機化合物としてグリセロール(S)60質量%とを混練して、導電性ペーストを調製した。
(2)電子部品の接合、接続部の評価
実施例1に記載したと同様に電子部品の接合を行い、その後、実施例1に記載したと同様の接続部の評価を行った。結果を表2に示す。
[実施例5]
(1)導電性ペーストの作製
実施例1で使用した、酸化処理を行った平均一次粒子径が20nmの銅微粒子(P1)73質量%と、実施例1で使用した、平均一次粒子径が100nmの銅微粒子(P2)25質量%と、有機化合物としてグリセロール(S)2質量%とを混練して、導電性ペーストを調製した。
(2)電子部品の接合、接続部の評価
実施例1に記載したと同様に電子部品の接合を行い、その後、実施例1に記載したと同様の接続部の評価を行った。結果を表2に示す。
[実施例6]
(1)導電性ペーストの作製
実施例1で使用した、酸化処理を行った平均一次粒子径が20nmの銅微粒子(P1)10質量%と、実施例1で使用した、平均一次粒子径が100nmの銅微粒子(P2)5質量%と、有機化合物としてグリセロール(S)85質量%とを混練して、導電性ペーストを調製した。
(2)電子部品の接合、接続部の評価
実施例1に記載したと同様に電子部品の接合を行い、その後、実施例1に記載したと同様の接続部の評価を行った。結果を表2に示す。
[比較例10]
(1)導電性ペーストの作製
水溶液中で銅イオンからの無電解還元により調製された、平均一次粒子径が40nmの銅微粒子に、空気雰囲気下にて温度50℃で30分間保持する酸化処理を行った。
この酸化処理を行った銅微粒子について、X線回折による分析を行ったところ、X線回折ピーク強度比(H/[H+H])は、0.77であった。
上記酸化処理を行った平均一次粒子径が40nmの銅微粒子(P1)25質量%と、実施例1で使用した、平均一次粒子径が100nmの銅微粒子(P2)10質量%と、有機化合物としてグリセロール(S)65質量%とを混練して、導電性ペーストを調製した。
(2)電子部品の接合、接続部の評価
実施例1に記載したと同様に電子部品の接合を行い、その後、実施例1に記載したと同様の接続部の評価を行った。結果を表2に示す。
[比較例11]
(1)導電性ペーストの作製
水溶液中で銅イオンからの無電解還元により調製された、平均一次粒子径が15nmの銅微粒子について、X線回折による分析を行ったところ、X線回折ピーク強度比(H/[H+H])は、0.08であった。
実施例3で使用した、酸化処理を行った平均一次粒子径が5nmの銅微粒子(P1)25質量%と、上記酸化処理を行った平均一次粒子径が15nmの銅微粒子(P2)10質量%と、有機化合物としてグリセロール(S)65質量%とを混練して、導電性ペーストを調製した。
(2)電子部品の接合、接続部の評価
実施例1に記載したと同様に電子部品の接合を行い、その後、実施例1に記載したと同様の接続部の評価を行った。結果を表2に示す。
[比較例12]
(1)導電性ペーストの作製
水溶液中で銅イオンからの無電解還元により調製された、平均一次粒子径が400nmの銅微粒子について、X線回折による分析を行ったところ、X線回折ピーク強度比(H/[H+H])は、0.04であった。
実施例1で使用した、酸化処理を行った平均一次粒子径が20nmの銅微粒子(P1)20質量%と、上記平均一次粒子径が400nmの銅微粒子(P2)40質量%と、有機化合物としてグリセロール(S)40質量%とを混練して、導電性ペーストを調製した。
実施例1と同様に、(2)電子部品の接合、(3)接続部の評価、を実施した。結果を表1に示す。
(2)電子部品の接合、接続部の評価
実施例1に記載したと同様に電子部品の接合を行い、その後、実施例1に記載したと同様の接続部の評価を行った。結果を表2に示す。
[実施例7]
(1)導電性ペーストの作製
水溶液中で銅イオンからの無電解還元により調製された、平均一次粒子径が20nmの銅微粒子に、空気雰囲気下にて温度50℃で20分間保持する酸化処理を行った。
この酸化処理を行った銅微粒子について、X線回折による分析を行ったところ、X線回折ピーク強度比(H/[H+H])は、0.91であった。
上記酸化処理を行った平均一次粒子径が20nmの銅微粒子(P1)25質量%と、比較例6で使用した、平均一次粒子径が70nmの銅微粒子(P2)10質量%と、有機化合物としてグリセロール(S)65質量%とを混練して、導電性ペーストを調製した。
実施例1と同様に、(2)電子部品の接合、(3)接続部の評価、を実施した。結果を表1に示す。
(2)電子部品の接合、接続部の評価
実施例1に記載したと同様に電子部品の接合を行い、その後、実施例1に記載したと同様の接続部の評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 0006133149

Claims (5)

  1. 平均一次粒子径(Da)が1〜30nmで、X線回折測定においてCu(111)面のピーク高さをH1、CuO(111)面のピーク高さをH2としたときのX線回折ピーク強度比(H2/[H1+H2])が0.76〜0.91である銅微粒子(Pa)と、
    平均一次粒子径(Db)が30〜300nmで、X線回折測定においてCu(111)面のピーク高さをH3、CuO(111)面のピーク高さをH4としたときのX線回折ピーク強度比(H4/[H3+H4])が0.23以下である銅微粒子(Pb)とが、
    分子内に少なくとも2つ以上のヒドロキシル基を有する有機化合物(S1)を含有する有機分散媒(D)に分散していて、
    銅微粒子(Pa)の平均一次粒子径(Da)と、銅微粒子(Pb)の平均一次粒子径(Db)との比([Da/Db]比)が0.1〜0.35であり、
    銅微粒子(Pa)と、銅微粒子(Pb)との配合比(Pa/Pb)(質量比)が0.2〜5である、
    導電性ペースト。
  2. 前記銅微粒子(Pa)の上記X線回折ピーク強度比(H2/[H1+H2])と、銅微粒子(Pb)の上記X線回折ピーク強度比(H4/[H3+H4])との比((H2/[H1+H2])/(H4/[H3+H4]))が3.3〜20である、請求項1に記載の導電性ペースト。
  3. 前記導電性ペースト中における、銅微粒子(Pa)及び銅微粒子(Pb)と、有機分散媒(D)との配合比([Pa+Pb]/D)(質量比)が0.3〜19である、請求項1又は2に記載の導電性ペースト。
  4. 前記分子内に少なくとも2つ以上のヒドロキシル基を有する有機化合物(S1)がエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、2,3−ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、グリセロール、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタン、2−エチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,3−ヘキサントリオール、及び1,2,4−ブタントリオールの中から選択される1種又は2種以上である、請求項1から3のいずれかに記載の導電性ペースト。
  5. 平均一次粒子径(Da)が1〜30nmで、X線回折測定においてCu(111)面のピーク高さをH1、Cu O(111)面のピーク高さをH2としたときのX線回折ピーク強度比(H2/[H1+H2])が0.76〜0.91である銅微粒子(Pa)と、平均一次粒子径(Db)が30〜300nmで、X線回折測定においてCu(111)面のピーク高さをH3、Cu O(111)面のピーク高さをH4としたときのX線回折ピーク強度比(H4/[H3+H4])が0.23以下である銅微粒子(Pb)とを、
    銅微粒子(Pa)の平均一次粒子径(Da)と、銅微粒子(Pb)の平均一次粒子径(Db)との比([Da/Db]比)が0.1〜0.35、
    銅微粒子(Pa)と、銅微粒子(Pb)との配合比(Pa/Pb)(質量比)が0.2〜5、
    となるようにして、
    分子内に少なくとも2つ以上のヒドロキシル基を有する有機化合物(S1)を含有する有機分散媒(D)に分散させる、ことを特徴とする、
    導電性ペーストの製造方法。
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