JP6131860B2 - レーザ加工ロボットシステムを用いた教示方法 - Google Patents
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Description
上記加工部位内の基準となる第1位置に上記レーザ加工ヘッドから照射されるレーザ光の焦点が合うときの、上記移動先端部の位置及び姿勢と上記レーザ加工ヘッドによるレーザ光の照射方向及び焦点距離とを決定する第1教示点と、上記第1位置から所定距離離れた第2位置に、上記レーザ光の焦点が合うときの、上記移動先端部の位置及び姿勢と上記レーザ加工ヘッドによるレーザ光の照射方向及び焦点距離とを決定する第2教示点と、上記第1位置から所定距離離れるとともに該第1位置及び上記第2位置を結ぶ線上以外に位置する第3位置に上記レーザ光の焦点が合うときの、上記移動先端部の位置及び姿勢と上記レーザ加工ヘッドによるレーザ光の照射方向及び焦点距離とを決定する第3教示点とを、上記教示ペンダントを操作して上記制御装置に記憶させる記憶工程と、
上記第1教示点、上記第2教示点及び上記第3教示点に基づき、上記加工部位が設定された上記平面形状部分の姿勢を算出する姿勢算出工程と、
該算出した姿勢を有する平面形状部分に対して、上記第1位置に焦点が合う上記レーザ光の照射方向が垂直になる状態で、上記第1位置を基準に、上記加工部位における環形状又は屈曲形状を描くよう上記レーザ光の照射経路を算出する経路算出工程と、を含むことを特徴とするレーザ加工ロボットシステムを用いた教示方法にある。
記憶工程においては、作業者によって操作される教示ペンダントからの入力に応じて、制御装置が、ロボットの移動先端部及びレーザ加工ヘッドを移動させる。そして、作業者による教示ペンダントの操作によって、加工部位内の基準となる第1位置と、第1位置から所定距離離れた第2位置と、第1位置及び第2位置を結ぶ線上以外の第3位置とのそれぞれに対して、レーザ光の焦点が合うときの第1〜第3教示点を制御装置に記憶させる。ここで、第1〜第3位置は、いずれも三次元位置として表される。
また、作業者は、第1〜第3位置にレーザ光の焦点を合わせて第1〜第3教示点を制御装置に記憶させる際には、加工部位が設定された平面形状部分に対して、レーザ光の焦点が垂直に照射される状態を形成する必要はない。そのため、作業者によるロボット及びレーザ加工ヘッドの教示作業を簡単にすることができる。
それ故、上記レーザ加工ロボットシステムを用いた教示方法によれば、教示作業の繰返しを回避し、加工部位に、目標とする環形状又は屈曲形状のレーザ光の照射経路を簡単に形成することができる。
上記教示方法においては、上記加工部位は、上記環形状としての円形状であり、上記第1位置は、上記円形状の中心位置とし、上記第2位置及び上記第3位置は、上記円形状の加工部位の外部の位置としてもよい。
この場合には、目標とする円形状のレーザ加工を、ワークの加工部位に行うことができる。また、第1位置が円形状の中心位置に設定されることにより、円形状の加工部位の形成が容易である。また、円形状は真円形状とすることができる。
この場合には、教示ペンダントを用いた作業者による第1〜第3教示点の教示作業を、迅速かつ簡単に行うことができる。
この場合には、制御装置におけるレーザ光の照射経路の算出を容易にすることができる。
本例のレーザ加工ロボットシステム1を用いた教示方法においては、図1、図2に示すように、レーザ加工ロボットシステム1を用いて、レーザ光Aを照射してレーザ加工するための加工部位82の教示を行う。レーザ加工ロボットシステム1は、三次元に位置及び姿勢が変更可能な移動先端部41を有するロボット4と、移動先端部41に取り付けられたレーザ加工ヘッド2と、レーザ加工ヘッド2及びロボット4の動作を制御する制御装置5と、ロボット4及びレーザ加工ヘッド2の動作を形成する教示点を制御装置5に記憶させるための教示ペンダント51とを有している。また、加工部位82の教示は、ワーク8の平面形状部分81に、円形状を描くようにして行う。
記憶工程においては、図3に示すように、作業者が教示ペンダント51を操作して、第1〜第3教示点P1,P2,P3を制御装置5に記憶させる(図5のステップS1〜S4)。第1教示点P1は、加工部位82内の基準となる第1位置X1にレーザ加工ヘッド2から照射されるレーザ光Aの焦点が合うときの、移動先端部41の位置及び姿勢とレーザ加工ヘッド2によるレーザ光Aの照射方向及び焦点距離とを決定する制御装置5のプログラム上のデータである。
また、制御装置5においてレーザ光Aの照射経路Yが算出された後、ワーク8の加工部位82のレーザ加工を行う際には、制御装置5は、図4に示すように、照射経路Yに沿ってレーザ光Aを照射する。
図2に示すように、ロボット4は、複数の関節部に設けられたサーボモータ42の動作を制御して、移動先端部41の位置及び姿勢を三次元に変更可能な多関節ロボットである。レーザ加工を行うためのワーク8は、ロボット4の可動範囲内に配置された治具に載置される。
レーザ加工ヘッド2は、ロボット4の周囲に設けられたエネルギ発生装置25に電気的に接続されている。そして、エネルギ発生装置25によって生じるエネルギによって、レーザ加工ヘッド2からレーザ光Aが出射される。エネルギ発生装置25は、発振機、チラー等から構成されている。
レーザ加工ヘッド2から外部に照射されるレーザ光Aは、反射ミラー23の中心に位置する出射中心位置231から出射される。また、レーザ加工ヘッド2には、ワーク8に十字形状の照準可視光Bを照射する照準可視光照射手段31と、ワーク8に、レーザ光Aと同軸状に直進可視光Cを照射する直進可視光照射手段32とが設けられている。
ワーク8の適宜位置に投影された照準可視光Bにおける十字形状の交点B1と、直進可視光Cとが一致するときに、作業者は、レーザ光Aの焦点がワーク8の適宜位置に合っていると検知することができる。
本例においては、レーザ加工ロボットシステム1において、ワーク8の複数箇所に設定された加工部位82のオンラインの教示作業(オンラインティーチング)を行う。このオンラインの教示作業を行う際には、次の記憶工程、姿勢算出工程及び経路算出工程を行って、ワーク8の複数箇所に設定された各加工部位82におけるレーザ光Aの照射経路Yを算出する。また、記憶工程、姿勢算出工程及び経路算出工程は、ワーク8の複数箇所に設定された平面形状部分81ごとに行う。なお、教示作業が終わった後には、制御装置5における教示プログラムMに従って、複数の加工部位82に対してレーザ溶接が行われる。
本例の複数の加工部位82は、レーザ光Aによって真円形状を描いてレーザ溶接を行う部位であり、第1位置X1は、真円形状の中心位置とする。各加工部位82の真円形状の直径は10mm以下とすることができる。
第3位置X3は、真円形状の加工部位82の外部の位置であって、真円形状の中心と第2位置X2とを結ぶ仮想線L1から、真円形状の中心の回りに90°位相がずれた仮想線L2上の位置とする。第3位置X3は、第2位置X2と同様に、加工部位82が配置された平面形状部分81の同一平面内に位置するように決定する。
なお、第2位置X2及び第3位置X3は、平面形状部分81の三次元姿勢αを算出するために用いる位置であり、この算出が行われた後には使用されない。
それ故、本例のレーザ加工ロボットシステム1を用いた教示方法によれば、教示作業の繰返しを回避し、加工部位82に、目標とする真円形状のレーザ光Aの照射経路Yを簡単に形成することができる。
なお、加工部位82は真円形状とする以外にも、楕円形状等の種々の環形状、S字形状、C字形状等の種々の屈曲形状とすることも可能である。
2 レーザ加工ヘッド
4 ロボット
41 移動先端部
5 制御装置
51 教示ペンダント
8 ワーク
81 平面形状部分
82 加工部位
A レーザ光
P1〜P3 第1〜第3教示点
X1〜X3 第1〜第3位置
Y 照射経路
Claims (4)
- 三次元に位置及び姿勢が変更可能な移動先端部を有するロボットと、上記移動先端部に取り付けられたレーザ加工ヘッドと、該レーザ加工ヘッド及び上記ロボットの動作を制御する制御装置と、上記ロボット及び上記レーザ加工ヘッドの動作を形成する教示点を上記制御装置に記憶させるための教示ペンダントとを有するレーザ加工ロボットシステムを用い、ワークの平面形状部分に、環形状又は屈曲形状を描くようにレーザ光を照射してレーザ加工するための加工部位の教示を行うに当たって、
上記加工部位内の基準となる第1位置に上記レーザ加工ヘッドから照射されるレーザ光の焦点が合うときの、上記移動先端部の位置及び姿勢と上記レーザ加工ヘッドによるレーザ光の照射方向及び焦点距離とを決定する第1教示点と、上記第1位置から所定距離離れた第2位置に、上記レーザ光の焦点が合うときの、上記移動先端部の位置及び姿勢と上記レーザ加工ヘッドによるレーザ光の照射方向及び焦点距離とを決定する第2教示点と、上記第1位置から所定距離離れるとともに該第1位置及び上記第2位置を結ぶ線上以外に位置する第3位置に上記レーザ光の焦点が合うときの、上記移動先端部の位置及び姿勢と上記レーザ加工ヘッドによるレーザ光の照射方向及び焦点距離とを決定する第3教示点とを、上記教示ペンダントを操作して上記制御装置に記憶させる記憶工程と、
上記第1教示点、上記第2教示点及び上記第3教示点に基づき、上記加工部位が設定された上記平面形状部分の姿勢を算出する姿勢算出工程と、
該算出した姿勢を有する平面形状部分に対して、上記第1位置に焦点が合う上記レーザ光の照射方向が垂直になる状態で、上記第1位置を基準に、上記加工部位における環形状又は屈曲形状を描くよう上記レーザ光の照射経路を算出する経路算出工程と、を含むことを特徴とするレーザ加工ロボットシステムを用いた教示方法。 - 上記加工部位は、上記環形状としての円形状であり、
上記記憶工程において、上記第1位置は、上記円形状の中心位置とし、上記第2位置及び上記第3位置は、上記円形状の加工部位の外部の位置とすることを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工ロボットシステムを用いた教示方法。 - 上記記憶工程において、上記第1教示点、上記第2教示点及び上記第3教示点は、上記移動先端部の位置及び姿勢が同じ状態で、上記レーザ加工ヘッドによるレーザ光の照射方向及び焦点距離を変更して記憶させることを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザ加工ロボットシステムを用いた教示方法。
- 上記経路算出工程において、上記レーザ光の照射経路は、上記移動先端部の位置及び姿勢が同じ状態で、上記レーザ加工ヘッドによるレーザ光の照射方向及び焦点距離を変更して記憶させることを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザ加工ロボットシステムを用いた教示方法。
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