JP6131836B2 - 色処理装置、色処理システムおよびプログラム - Google Patents
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請求項2に記載の発明は、前記色データ作成部で使用する前記2度視野以外の等色関数は、10度視野の等色関数であることを特徴とする請求項1に記載の色処理装置である。
請求項3に記載の発明は、前記色データ決定部は、前記第1の色データと前記第2の色データとの差違を比較するとともに、比較の結果により当該第1の色データだけを使用して前記第3の色データを作成するか、当該第1の色データに当該第2の色データを加えて当該第3の色データを作成するかを決定することを特徴とする請求項1または2に記載の色処理装置である。
請求項4に記載の発明は、前記分光データ取得部は、画像を表示画面に出力する表示装置または画像を形成し記録材に画像を出力する画像形成装置により出力された画像や媒体の分光データを取得することを特徴とする請求項1または2に記載の色処理装置である。
請求項5に記載の発明は、色の測定を行なう対象である被色測定装置により出力された画像や媒体の分光データを測定する分光データ測定手段と、前記分光データ測定手段により測定された分光データにより、前記被色測定装置により出力された画像の色データを算出する色処理手段と、を備え、前記色処理手段は、前記分光データ測定手段より前記被色測定装置により出力された画像や媒体の分光データを取得する分光データ取得部と、前記分光データ取得部により取得された前記分光データから、2度視野の等色関数を使用して第1の色データを作成するとともに2度視野以外の等色関数を使用して第2の色データを作成する色データ作成部と、前記色データ作成部で作成された前記第1の色データおよび前記第2の色データに基づき、前記被色測定装置により出力された画像の色データとして当該第1の色データを基礎とし前記2度視野以外の等色関数の特徴を反映させた第3の色データを作成する色データ決定部と、を備えることを特徴とする色処理システムである。
請求項6に記載の発明は、コンピュータに、分光データを取得する機能と、取得された前記分光データから、2度視野の等色関数を使用して第1の色データを作成するとともに2度視野以外の等色関数を使用して第2の色データを作成する機能と、作成された前記第1の色データおよび前記第2の色データに基づき、当該第1の色データを基礎とし前記2度視野以外の等色関数の特徴を反映させた第3の色データを決定する機能と、を実現させるプログラムである。
請求項2の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、分光データから、見た目により近い色を再現できる色データが算出しやすくなる。
請求項3の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、必要な場合に第3の色データを作成することができる。
請求項4の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、照明環境や色再現特性の違いがより生じやすい装置でも、見た目により近い色を再現できる色データが算出できる。
請求項5の発明によれば、被色測定装置から出力される画像や媒体の分光データから、見た目により近い色を再現できる色データが算出できる色処理システムを提供できる。
請求項6の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、分光データから、見た目により近い色を再現できる色データが算出できる機能をコンピュータにより実現できる。
図1(a)〜(b)は、本実施の形態の色処理システム1で、被色測定装置から出力された画像の色データを測定する形態の一例を示した図である。
このうち図1(a)は、色の測定を行なう対象である被色測定装置として表示装置100を用いた場合を示している。図1(a)では、画像を表示画面110に出力する表示装置100と、表示装置100の表示画面110に表示された画像の色データを測定する色処理システム1とを図示している。
図2は、分光データ測定器10の構成例を示す図である。
図示するように分光データ測定器10は、対物レンズ11と、ライトガイドファイバ12と、折り返しミラー13と、回折格子(グレーティング)14と、ラインセンサ15と、制御部16とを備える。図示する分光データ測定器10は、いわゆるポリクロメータ方式の分光放射輝度計である。
ライトガイドファイバ12は、例えば、石英ガラス製の複数本の光ファイバから構成され、対物レンズ11により収束された光をミキシングする。
回折格子14は、表面に格子状の凹凸構造が予め定められた周期のパターンで配列し、このパターンによる回折を利用して、光を波長毎に分光する。
ラインセンサ15は、CCD(電荷結合素子:Charge Coupled Device)がライン上に配列したセンサであり、このCCDにより入射した光を光電変換して電荷とし、電気信号を生成する。ラインセンサ15で生成される電気信号は、制御部16で信号処理等が行なわれた後、分光データとして出力される。
この2種類の視野角による等色関数が定義されるのは、人間が色を見た場合、視野角(見かけの大きさ)で感じる色が違うためである。そのため視角が狭い場合(視野角が4度未満)は、2度視野の等色関数を使用し、視角が広い場合(視野角が4度以上)は、10度視野の等色関数を使用してXYZの各値を求める。
また記録材Pに印刷される画像の場合、記録材Pの蛍光励起の影響で、記録材Pにより反射された光は、青色の部分に従来とは異なる成分が加わった分光分布を有することがある。そして分光分布が異なることにより、用紙に印刷された画像の見た目の印象が異なってくる。
しかしながら従来の三刺激値CIEXYZでは、これらの相違を反映した色データが得られにくく、人が見た場合の印象と算出された色データとが一致しない場合があった。
以下、本実施の形態の色処理装置20の構成について説明を行なう。
<色処理装置の機能構成例>
図4は、本実施の形態の色処理装置20についての機能構成例を説明した図である。
図示した色処理装置20は、分光データ取得部21と、色データ作成部22と、等色関数記憶部23と、色データ決定部24とを備える。
具体的には、色データ決定部24は、予め定められた閾値を用意し、この閾値を境界として上記事項を決定する。例えば、第1の色データと第2の色データとで色相差が2未満だったときは、第1の色データだけを使用して第3の色データを作成すると決定する。一方、この色相差が2以上だったときは、第1の色データに第2の色データを加えて第3の色データを作成すると決定する。
図5は、色処理装置20の動作について説明したフローチャートである。
以下、図4と図5を用いて色処理装置20の動作について説明を行なう。
まず分光データ取得部21が、分光データ測定器10により作成された分光データを取得する(ステップ101)。
次に色データ作成部22が、等色関数記憶部23を参照し、2度視野の等色関数と10度視野の等色関数を取得する(ステップ102)。
そして色データ作成部22は、分光データから、2度視野の等色関数を使用して第1の色データを作成するとともに2度視野以外の等色関数を使用して第2の色データを作成する(ステップ103)。
そして差が閾値以上であったとき(ステップ104でYes)、色データ決定部24は、第1の色データに第2の色データを加えて第3の色データを作成する(ステップ105)。
また差が、閾値未満であったとき(ステップ104でNo)、色データ決定部24は、第1の色データだけを使用して第3の色データを作成する(ステップ106)。なおこのとき第1の色データをそのまま第3の色データとしてもよい。
即ち、色データ決定部24が第1の色データと第2の色データとの差違が閾値未満であると判定したときは、色データ決定部24は、2度視野の等色関数だけを使用して作成された第1の色データだけを使用して第3の色データを作成する。つまり両者の差が大きくない場合は、照明環境等も含め、色の見え方の相違があまり大きくないと考えられるため、第1の色データだけを使用して第3の色データを作成しても問題ない。
さらに被色測定装置から出力された画像を見る場合、2度視野と10度視野とを区別することが困難なことが多い。そのため両方の特徴を自動的に反映させることが好ましい。上述した場合では、係数kを適値に設定することで、この事項を実現することができる。
また以上詳述した例では、2度視野以外の等色関数として10度視野の等色関数を使用したがこれに限られるものではなく、例えば、CIE以外が定めた2度視野の等色関数など他の等色関数であってもよい。
さらに以上詳述した例では、分光データは、表示装置100や画像形成装置200等の被色測定装置から出力された画像の分光データであったが、これに限られるものではない。例えば、画像の白(無彩度付近でも可)に相当する媒体(用紙や表示装置の白表示など)の分光データや、CG(Computer Graphics)やコンピュータシミュレーションの画像データを基に作成された分光データや、サーバ等に蓄積されたアーカイブデータとしての分光データであってもよい。
まず色処理装置20のハードウェア構成について説明する。
図6は、色処理装置20のハードウェア構成を示した図である。
色処理装置20は、パーソナルコンピュータ等により実現される。そして図示するように、色処理装置20は、演算手段であるCPU(Central Processing Unit)41と、記憶手段であるメインメモリ42、およびHDD(Hard Disk Drive)43とを備える。ここで、CPU41は、OS(Operating System)やアプリケーションソフトウェア等の各種プログラムを実行する。また、メインメモリ42は、各種プログラムやその実行に用いるデータ等を記憶する記憶領域であり、HDD43は、各種プログラムに対する入力データや各種プログラムからの出力データ等を記憶する記憶領域である。
ここで以上説明を行った本実施の形態における色処理装置20が行なう処理は、アプリケーションソフトウェア等のプログラムとして用意される。即ち、色処理装置20に設けられたCPU41が、HDD43から色処理装置20の各機能を実現するアプリケーションソフトウェアをメインメモリ42にロードして実行し、色処理装置20の各機能を実現させる。
Claims (6)
- 分光データを取得する分光データ取得部と、
前記分光データ取得部により取得された前記分光データから、2度視野の等色関数を使用して第1の色データを作成するとともに2度視野以外の等色関数を使用して第2の色データを作成する色データ作成部と、
前記色データ作成部で作成された前記第1の色データおよび前記第2の色データに基づき、当該第1の色データを基礎とし前記2度視野以外の等色関数の特徴を反映させた第3の色データを作成する色データ決定部と、
を備えることを特徴とする色処理装置。 - 前記色データ作成部で使用する前記2度視野以外の等色関数は、10度視野の等色関数であることを特徴とする請求項1に記載の色処理装置。
- 前記色データ決定部は、前記第1の色データと前記第2の色データとの差違を比較するとともに、比較の結果により当該第1の色データだけを使用して前記第3の色データを作成するか、当該第1の色データに当該第2の色データを加えて当該第3の色データを作成するかを決定することを特徴とする請求項1または2に記載の色処理装置。
- 前記分光データ取得部は、画像を表示画面に出力する表示装置または画像を形成し記録材に画像を出力する画像形成装置により出力された画像、または媒体の分光データを取得することを特徴とする請求項1または2に記載の色処理装置。
- 色の測定を行なう対象である被色測定装置により出力された画像、または利用する媒体の分光データを測定する分光データ測定手段と、
前記分光データ測定手段により測定された分光データにより、前記被色測定装置により出力された画像の色データを算出する色処理手段と、
を備え、
前記色処理手段は、
前記分光データ測定手段より前記被色測定装置により出力された画像、または利用する媒体の分光データを取得する分光データ取得部と、
前記分光データ取得部により取得された前記分光データから、2度視野の等色関数を使用して第1の色データを作成するとともに2度視野以外の等色関数を使用して第2の色データを作成する色データ作成部と、
前記色データ作成部で作成された前記第1の色データおよび前記第2の色データに基づき、前記被色測定装置により出力された画像の色データとして当該第1の色データを基礎とし前記2度視野以外の等色関数の特徴を反映させた第3の色データを作成する色データ決定部と、
を備えることを特徴とする色処理システム。 - コンピュータに、
分光データを取得する機能と、
取得された前記分光データから、2度視野の等色関数を使用して第1の色データを作成するとともに2度視野以外の等色関数を使用して第2の色データを作成する機能と、
作成された前記第1の色データおよび前記第2の色データに基づき、当該第1の色データを基礎とし前記2度視野以外の等色関数の特徴を反映させた第3の色データを決定する機能と、
を実現させるプログラム。
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