JP2015173891A - 測定装置、画像表示装置、及びその制御方法 - Google Patents

測定装置、画像表示装置、及びその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ユーザの視覚特性を精度良く測定することができる測定装置及びユーザの視覚特性に応じて表示画像を精度良く補正することができる画像表示装置を提供する。
【解決手段】画像表示装置の画面に表示させた色票を用いてユーザの視覚特性を測定する測定手段と、前記画面とユーザとの間の視距離を検出する検出手段と、基準視距離においてユーザが前記色票を観察するときに知覚する色と、前記検出手段により検出される視距離においてユーザが前記色票を観察するときに知覚する色と、の色差を算出する算出手段と、前記算出手段により算出される色差に応じて前記測定手段による測定結果を補正するか、前記画面に表示させる色票を補正するか、又は、前記測定手段による測定処理を停止する制御手段と、を備える測定装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、測定装置、画像表示装置、及びその制御方法に関する。
ディスプレイの個体差や劣化による色ずれを修正し正確に色を表示するための、キャリブレーションと呼ばれる色調整(色校正)機能を搭載するカラーマネジメントディスプレイがある。カラーマネジメントディスプレイを利用して、印刷結果をディスプレイ上で色校正して確認するソフトプルーフがある。最近では、ディスプレイの色再現性、色正確性、精細度が向上して、最終的な印刷の仕上がりをディスプレイ上でシミュレーションするソフトプルーフが実用的になってきた。ソフトプルーフでは、紙に印刷された色のXYZ値とディスプレイで表示される色のXYZ値を一致させるように調整する。XYZ値とは、人の目の錐体への刺激値を表したものであり、人は目に入った光を目の網膜細胞にあるS錐体、M錐体、L錐体の3種類の錐体によって感知し、信号に変換して脳で色を感じる。
しかしながら、錐体の特性、すなわち色の見え方には個人差があるため、ディスプレイで表示される色のXYZ値と、紙に印刷された色のXYZ値が一致していても、同じ色に見えないことがある。そこで、観察者(ユーザ)の視覚特性を測定し、色の見え方の傾向をディスプレイの表示色に反映することで、それぞれの観察者が正しい色で知覚することを図る技術がある。例えば、比較評価するためのパッチを印刷物とディスプレイ双方でユーザに提示し、両者の色が一致するようにディスプレイを調整する方法がある。
また、印刷物とディスプレイの色を比較観察するときに、観察者とディスプレイの間の距離によっても色の感じ方が異なる。印刷物やディスプレイなどを見て人が色を感じる際、観察対象の“見えの大きさ”(視角)によって、色の感じ方が異なることが知られている。例えば、同じ色だが大きさの異なる2つの色票を用意し、観察者がこの2つの色票を見た場合、2つの色票の色が異なるように感じる。この現象は、“色の面積効果”と呼ばれており、目の視細胞感度、すなわち分光視感度特性(等色関数とも呼ばれる)が面積によって変化することが原因と考えられている。国際照明委員会(略称CIE)では上記現象に鑑み、分光分布から色を算出する際に使用する等色関数を2種類定義している。“見えの大きさ”(視角)が2度の場合(2度視野)の等色関数(CIE1937標準観測者)と、10度の場合(10度視野)の等色関数(CIE1964補助標準観測者)である。
このような等色関数と、ディスプレイに表示される色を人間が感じる仕組みの関係について、図14を用いて説明する。人間の目の視細胞には、赤緑青の色を感知する分光感度の異なる錐体細胞があり、人は脳の中で赤緑青として感じる大きさを足し合わせることで色を認識する。その目の赤緑青ごとの感度の分光分布を示したのが等色関数である。波長をλとして、赤色の感度はx(λ)、緑色の感度はy(λ)、青色の感度はz(λ)である。2度視野と10度視野の等色関数を図5に示す。図5において、2度視野の等色関数は、x(λ)2°、y(λ)2°、z(λ)2°、10度視野の等色関数は、x(λ)10°、y(λ)10°、z(λ)10°である。最終的に、人が感じる色はx(λ)、y(λ)、z(λ)から計算されるXYZ表色系の三刺激値で表わされる。XYZ三刺激値のうち、Xは赤色に対する刺激量、Yは緑色に対する刺激量、Zは青色に対する刺激量である。図14では、RGBのLEDバックライトを有するディスプレイで白色の色票を表示したときの分光スペクトルs(λ)を示している。ディスプレイの分光スペクトルs(λ)と等色関数x(λ)、y(λ)、y(λ)それぞれとの積を積分した値が人が感じる
刺激量であり、それらを足し合わせた刺激量により人は白色を認識する。2度視野のときのXYZ算出式を式1、10度視野のときのXYZ算出式を式2に示す。kは係数である。なお、下記の式では積分を離散値の和に置き換えている。
Figure 2015173891

Figure 2015173891
XYZとX’Y’Z’の値が大きく異なる場合は、ディスプレイに表示された色票を見たときに2度視野と10度視野で異なる色として認識される。どの程度人の目に違ってみえるかは、色差ΔEによって表現される。XYZの値をLab空間の値に変換して、式3で表されるユークリッド距離を算出したものがΔEである。ΔEが1.2程度なら並べて同一色であると識別できる。
Figure 2015173891
ディスプレイで画像を観察する際に、ディスプレイの表示サイズが一定であっても、視距離が変化すると視角が変わるため、色が変わって見えてしまうことがある。例えば、5cm×5cmの矩形画像を60cmの距離から観察したときと、10cm近付いて50cmから観察したときとでは、視角が約1度変化し、例えば、あるディスプレイではこれらの間の見えの色差(ΔE)は1.8ほどになる。また、印刷物を観察するときと比べて、
ディスプレイで画像を観察するときのほうが、視角が見えの色に与える影響が大きい傾向にある。特に、近年、ディスプレイは、液晶パネルとRGBのLED(発光ダイオード)を組み合わせて広い色再現性を実現しており、このLEDの分光特性は図4のように急峻な形をしているため、見えの色は視角の影響を受けやすい。
特許文献1には、観察者とディスプレイの間の距離に応じてディスプレイに表示する画像のサイズを変更することにより、画像を常に同じ視角で観察できるようにすることが記載されている。また、特許文献2には、ディスプレイの画面サイズと、ディスプレイとユーザとの距離に応じて、輝度及び色度を補正することが記載されている。印刷物とディスプレイに表示された画像とを比較する場合、印刷物を観察するときの視距離とディスプレイとユーザの視距離とを合わせ、また、印刷物のサイズとディスプレイの画像の表示サイズとを合わせる必要がある。特許文献1の技術では、ディスプレイの画像の表示サイズを
変更するため、ディスプレイの画像の表示サイズと印刷物のサイズとを合わせることができない。特許文献2の技術では、ディスプレイの画面サイズに合わせて輝度及び色度を補正するため、ディスプレイに表示される画像と印刷物との比較を正確に行えない。
特開2007−158787号公報 特開2007−322850号公報
色の感じ方(視覚特性、等色関数)には個人差があるため、同じ画素値の画像でも観察者によって異なる色に感じられる。同じ画像を表示しても観察者によって見え方が異なってしまうと、印刷物の仕上がりをディスプレイで確認するといったような作業を行うために不都合である。そこで、視覚特性の個人差を考慮して表示する画像を補正する必要がある。ユーザの視覚特性を測定するために、印刷したパッチとディスプレイに表示したパッチを並べて比較する作業を行う場合がある。このような測定処理では、比較的小さい表示サイズのパッチに注目して観察することになるため、視距離の変化に起因する視角の変化量が大きく、知覚される色の変化も大きい。そのため、精度良くユーザの視覚特性を測定することができないという問題がある。
本発明は、ユーザの視覚特性を精度良く測定することができる測定装置及びユーザの視覚特性に応じて表示画像を精度良く補正することができる画像表示装置を提供することを目的とする。
本発明は、画像表示装置の画面に表示させた色票を用いてユーザの視覚特性を測定する測定手段と、
前記画面とユーザとの間の視距離を検出する検出手段と、
基準視距離においてユーザが前記色票を観察するときに知覚する色と、前記検出手段により検出される視距離においてユーザが前記色票を観察するときに知覚する色と、の色差を算出する算出手段と、
前記算出手段により算出される色差に応じて前記測定手段による測定結果を補正するか、前記画面に表示させる色票を補正するか、又は、前記測定手段による測定処理を停止する制御手段と、
を備える測定装置である。
本発明は、画像表示装置の画面に表示させた色票を用いてユーザの視覚特性を測定する測定工程と、
前記画面とユーザとの間の視距離を検出する検出工程と、
基準視距離においてユーザが前記色票を観察するときに知覚する色と、前記検出工程により検出される視距離においてユーザが前記色票を観察するときに知覚する色と、の色差を算出する算出工程と、
前記算出工程により算出される色差に応じて前記測定工程による測定結果を補正するか、前記画面に表示させる色票を補正するか、又は、前記測定工程による測定処理を停止する制御工程と、
を有する測定装置の制御方法である。
本発明によれば、ユーザの視覚特性を精度良く測定することができる測定装置及びユー
ザの視覚特性に応じて表示画像を精度良く補正することができる画像表示装置が提供される。
実施例1の画像表示装置100の構成を示すブロック図 実施例1の処理フローを示す図 実施例1のユーザの視覚特性測定時の画面を示す図 実施例1の画像表示装置100の分光特性を示す図 実施例1の等色関数記憶部110が保持する等色関数を示す図 実施例1の基準視距離に対する色差を示す図 実施例1の画像パッチの色度を示す図 実施例2の画像表示装置800の構成を示すブロック図 実施例2の処理フローを示す図 実施例3の画像表示装置1000の構成を示すブロック図 実施例3の処理フローを示す図 実施例3のガイダンスを示す図 実施例1において年齢によって色差変化の閾値を変化させる例を示す図 画像表示装置100の分光特性と等色関数の関係を説明した図 実施例の変形例を示した図
以下、本発明による測定装置、画像表示装置、及びその制御方法の実施例について説明する。
(実施例1)
実施例1は、ユーザの視覚特性の測定開始時の視距離を基準視距離とし、パッチを表示してユーザの視覚特性を測定中に、視距離が基準視距離に対して一定以上動いた場合に、視覚特性の測定結果を補正することを特徴する。
≪処理ブロック≫
以下、実施例1について、図面を用いて説明する。図1は、実施例1の画像表示装置100の構成を示す図である。画像表示装置100は、画像表示制御部101、パッチ表示部103、視覚特性測定制御部104、ユーザ指示部105、視距離センサ106、基準視距離決定部107、視角算出部108、色差判定部109、等色関数記憶部110、分光特性記憶部111、測定値補正部112を有する。そのうち、実施例1において特徴的な処理ブロックは、視覚特性測定制御部104、視角算出部108、色差判定部109、測定値補正部112である。実施例1では、画像表示装置100はバックライトと、バックライトの光を画像データに応じた透過率で透過させることで画像を表示する液晶パネルと、を有する液晶表示装置とする。なお、本発明が適用可能な画像表示装置は液晶表示装置に限らない。
(画像表示制御部101)
画像表示制御部101は、液晶パネル制御、バックライト制御、画像処理制御を行う処理ブロックである。画像表示制御部101は、画像表示装置100に入力されるRGBの画像データに対してガンマ補正、色温度補正、色域補正、ムラ補正などの画像処理を施す。画像表示制御部101は、画像処理を施した画像データに基づく画像表示装置における画像表示を制御する。画像表示制御部101で行う画像処理は、画像データに基づく明るさや色を画像表示装置100の画面上で正確に再現するための処理を含む。例えば、画像表示制御部101は、ガンマ補正により、画像表示装置100の表示特性がガンマ2.2になるように、1DLUT(1次元ルックアップテーブル)を用いて画像データのRGB
の画素値を調整する。また、画像表示制御部101は、色温度補正により、指定した色温度(例えば5000K)になるように、画像データのRGBの画素値を調整する。画像表示制御部101は、色域補正により、sRGBやAdobeRGBなどの色域に基づきRGBの画素値を調整する。画像表示制御部101は、ムラ補正により、液晶パネルやバックライトの表示ムラに応じて、表示画像の色や明るさが均一になるように、RGBの画素値を調整する。画像表示制御部101は、以上のような画像処理を画像データに施すことにより、適切な明るさ、色、階調特性で画像が画面に表示されるようにする。また、画像表示制御部101は、視覚特性測定制御部104からユーザの視覚特性の測定結果の情報を受け取り、ユーザの視覚特性に応じて画像表示を補正する処理を行う。すなわち、同じ画像が異なるユーザで同じ色に見えるように、ユーザの視覚特性に応じて画像表示を制御する。後述する測定値補正部112により測定結果が補正された場合は、画像表示制御部101は、補正後の測定結果に基づき画像表示を制御する。
(パッチ表示部103)
パッチ表示部103は、ユーザの視覚特性を測定するために、図3(C)に示すようなそれぞれ白色点が異なる複数の白色パッチを含む画像パッチ305を画面に表示させる処理を行う。各画像パッチ305に含まれる複数の白色パッチの白色点は、視覚特性測定制御部104からの入力(パッチ表示指示)により、Lab色空間の値で指定される。また、視覚特性測定制御部104により、描画するパッチの個数、各パッチの画面上の位置(XY座標)、サイズが指定されるようにすることもできる。
(ユーザ指示部105)
ユーザ指示部105は、ユーザがパッチを選択する指示や、画像表示装置100の画面上に表示されたGUI(グラフィカルユーザインターフェース)のボタン等の部品を操作する指示を、画像表示装置100に入力するための入力手段である。入力手段は、例えばキーボード、マウス、タッチパネル等により構成される。視覚特性の測定において、ユーザは、ユーザ指示部105を用いて、画面上に表示された複数のパッチの中から、色の見えが、当該パッチを印刷した印刷物上のパッチの色の見えと一致するパッチを選択する指示を入力する。ユーザにより選択された画像パッチの情報は、ユーザ指示部105から視覚特性測定制御部104に出力され、視覚特性の測定結果に反映される。また、ユーザ指示部105は、図3(A)〜図3(C)に示すような画面に表示されたGUIの部品(測定ボタン301や完了ボタン304)に対する操作を指示するためのユーザの入力を受け付ける。
(視覚特性測定制御部104)
視覚特性測定制御部104は、ユーザの視覚特性を測定する処理を制御する。視覚特性測定制御部104は、印刷物と比較して評価するための画像パッチを表示するように、パッチ表示部103に指示する。視覚特性測定制御部104は、ユーザによる画像パッチの選択結果の情報を、ユーザ指示部105から取得する。視覚特性測定制御部104は、このパッチ選択結果の情報に基づき、ユーザの視覚特性の測定結果を画像表示制御部101へ出力する。視覚特性測定制御部104は、ユーザが画像パッチを選択したときに、視角算出部108に、現在の視角を算出するように指示する。視覚特性測定制御部104は、測定結果の補正を行う場合には、測定値補正部112から補正値を取得する。
(視距離センサ106)
視距離センサ106は、画像表示装置100の表示面(液晶パネル表面)からユーザまでの距離(視距離)を測定するセンサである。視距離センサ106の測定結果に基づき視角が算出される。例えば、視距離センサ106は、赤外線発光素子と、赤外線発光素子から発せられた光の反射光を検出する受光素子と、を有し、受光素子による検出結果に基づき視距離を測定する。視距離センサ106の構成はこれに限らない。例えば、視距離セン
サ106は、レーザ光源と、レーザ光源により発せられた光が物体で反射された反射光を検出する受光素子と、を有し、発光から反射光の受光までの時間から、視距離を測定する構成でもよい。また、視距離センサ106は、ユーザを撮像する撮像装置(カメラ)を有し、ユーザの撮像時に顔認識を行ってユーザにピントを合わせ、そのときの光学情報により視距離を測定する構成でもよい。視距離センサ106は、測定した視距離の情報を、基準視距離決定部107及び視角算出部108に出力する。
(基準視距離決定部107)
基準視距離決定部107は、視距離センサ106による視距離の測定結果を用いて、ユーザの視覚特性の測定における基準となる視距離(基準視距離)を決定する。基準視距離決定部107は、決定した基準視距離の情報を視角算出部108に出力する。
(視角算出部108)
視角算出部108は、画像表示装置100に表示されたパッチをユーザが観察するときの視角(視野角)を視距離センサ106により測定される視距離に基づき算出する。視角算出部108は、視距離とパッチのサイズに基づき、視角を算出する。視角算出部108は、視距離センサ106から視距離の情報を取得し、画面に表示されているパッチのサイズの情報をパッチ表示部103から取得する。また、視角算出部108は、基準視距離決定部107から基準視距離の情報を取得し、基準視距離における視角を算出する。視角算出部108は、算出した視角の情報(基準視距離における視角の情報と現在の視距離における視覚の情報)を色差判定部109に出力する。
(等色関数記憶部110)
等色関数記憶部110は、種々の視角(視野角)における等色関数の情報を記憶している。例えば、図5のように、2度視野の等色関数と10度視野の等色関数を波長380nm〜780nmの範囲で記憶している。
(分光特性記憶部111)
分光特性記憶部111は、予め分光測色器で測定した画像表示装置100の分光特性の情報を記憶している。分光特性記憶部111は、色差判定部109の指示に応じて、画像表示装置100の分光特性の情報を出力する。分光特性記憶部111は、画像表示装置100の分光特性として、図4に示すように、人間の目に色として感じる波長帯域である380nm〜780nmにおける画像表示装置100からの光の強度の情報を記憶している。ユーザの視覚特性の測定では、白色のパッチを印刷物と画像表示装置100の表示とで比較するため、分光特性記憶部111は、白色のパッチを表示したときの画像表示装置100の分光特性を記憶している。その他の色のパッチを用いて視覚特性の測定を行う場合には、用いるパッチに応じた分光特性を記憶させておくものとする。
(色差判定部109)
色差判定部109は、ユーザの視覚特性を測定中にユーザが動いて視距離が変化した場合に、視距離の変化によってどの程度、色の見えの違い(色差)が生じるか算出し、算出結果を測定値補正部112に出力する。色差判定部109は、測定の基準である基準視距離におけるパッチの見えの色(知覚される色)と、現在の視距離におけるパッチの見えの色の違い(色差)を算出する。色差判定部109は、視角算出部108から基準視距離における視角の情報と、現在の視距離における視角の情報と、を取得する。色差判定部109は、等色関数記憶部110から、基準視距離における視覚と現在の視距離における視角とのそれぞれに対応する等色関数の情報を取得する。色差判定部109は、分光特性記憶部111から画像表示装置100に白色パッチを表示したときの分光特性S(λ)の情報を取得する。色差判定部109は、基準視距離における視角に対応する等色関数と分光特性S(λ)との積、及び、現在視距離における視角に対応する等色関数と分光特性S(λ
)との積を算出し、式3によりLab値で色差ΔEを算出する。色差判定部109は、算出した色差ΔEの情報を測定値補正部112に出力する。色差ΔEは、同じパッチの基準視距離における見えの色と現在の視距離における見えの色との差である。
(測定値補正部112)
測定値補正部112は、色差判定部109から色差ΔEの算出結果を取得し、色差ΔEが許容範囲を超えている場合、ユーザの視覚特性の測定結果を補正するための補正値を視覚特性測定制御部104へ出力する。ユーザの現在の視距離が基準視距離から一定以上変化した場合、色差ΔEが許容範囲を超えることになる。測定結果の補正については後述する。
≪処理フロー≫
次に、画像表示装置100におけるユーザの視覚特性の測定中にユーザが動いて視距離が変化したときに、ユーザの視覚特性の測定結果を補正する処理のフローについて説明する。実施例1では、以下のような方法でユーザの視覚特性を測定する。すなわち、画像表示装置100は、画面に表示した白色パッチの中から、見えの色が、印刷した白色パッチの色と一致するパッチを、ユーザに選択させ、当該選択結果に基づき、ユーザの視覚特性を求める。この視覚特性の測定では、ユーザにパッチを選択させる工程を複数回繰り返す。以下の処理フローの説明では、ユーザにパッチを選択させる工程を2回行う場合を例に説明する。そして、1回目のパッチ選択ではユーザが大きく動かなかったために測定結果の補正を行わず、2回目のパッチ選択ではユーザが動いたために測定結果を補正する場合を例に説明する。なお、この状況は説明のための例示であって、本発明の適用はこのような状況に限られない。
(S201)
まず、ステップS201において、視覚特性測定制御部104は、ユーザの視覚特性の測定前に、図3(A)に示すようなガイダンス画面の表示をパッチ表示部103に指示し、視覚特性測定時の基準となる基準視距離を設定するための処理を行う。ユーザは、画像表示装置100との距離を任意に調整したのち、ユーザ指示部105を用いて、ガイダンス画面を構成するGUIにおいて測定開始の指示を入力する。図3(A)の例では、測定ボタン301を選択する操作を行う。ユーザが測定ボタン301を選択する操作を行ったことを示す情報がユーザ指示部105から入力されると、視覚特性測定制御部104は、視角算出部108に、視距離を測定するように指示する。指示を受けた視角算出部108は、視距離センサ106に画像表示装置100とユーザの間の視距離の測定を指示する。視距離センサ106による視距離の測定が行われると、基準視距離決定部107は、測定結果を取得する。基準視距離決定部107は、取得した視距離の測定結果を基準視距離として決定する。実施例1では、基準視距離を57cmとして説明する。
(S202)
次に、ステップS202において、ユーザは、図3(B)に示すように画像表示装置100の表示色と比較するための印刷評価パッチ302を、画像表示装置100の表示面に合わせて設置する。印刷評価パッチ302上に横一列に並んだ5つの白色パッチ303の各サイズは、5cm×5cmの矩形であり、すべて同じ色で印刷されている。印刷評価パッチ302の設置が完了したら、ユーザはGUIにおける完了ボタン304を選択する操作を行う。視覚特性測定制御部104は、ユーザ指示部105から完了ボタン304が選択されたことを示す通知を受け取ると、次のS203に進む。
(S203)
ステップS203において、視覚特性測定制御部104は、図3(C)に示すようにパッチ表示部103に印刷評価パッチ302と比較するための画像パッチ305を表示させ
る指示を出す。パッチ表示部103は、画像表示制御部101に印刷評価パッチ302と同じサイズ、同じ個数の白色パッチ311〜315から構成される画像パッチ305を表示させる。このとき、パッチ表示部103は、中央の画像パッチ311の色が印刷評価パッチ302の白色パッチ303と同じXYZ値になるように画像パッチ311を表示する。パッチ表示部103は、その他の4つの画像パッチについては、画像パッチ311に対し、Lab色空間上で、図7(A)のようにそれぞれ異なる色度方向(+a方向、+b方向、−a方向、−b方向)にずらした色で表示する。図7(A)は、中央の画像パッチ311の色度701を原点として、他の画像パッチのLab色空間における色度を示したものである。輝度Lは各画像パッチで一致しているものとする。図7(A)において、画像パッチ312の色度は符号702、画像パッチ313の色度は符号705、画像パッチ314の色度は符号704、画像パッチ315の色度は符号703で示している。ステップS203の処理により、図3(C)に示すように、画像表示装置100の画面上で、ユーザの視覚特性を測定するための印刷評価パッチ302と画像パッチ305とを並べて観察可能になる。
(S204)
ステップS204において、ユーザは印刷評価パッチ302の白色パッチ303の見えの色と一致する、又は最も近いと感じる色の白色パッチを画像パッチ305の中から選択する。ユーザは、ユーザ指示部105を用いて、インジケータ306を動かす指示を入力するための操作を行い、印刷評価パッチ302の白色パッチ303の色に最も近いと感じる画像パッチを画像パッチ305の中から選択する。ここで、ユーザは画像パッチ314を選択したものとする。ユーザが画像314を選択すると、ユーザ指示部105は、視覚特性測定制御部104に、パッチ選択結果を通知する。視覚特性測定制御部104は、ユーザ指示部105から白色パッチ314の選択結果の通知を受け取ると、S205に進む。
(S205)
ステップS205において、視覚特性測定制御部104は、視角算出部108に視角を算出するように指示する。視角算出部108は、視距離センサ106から現在の視距離を取得して、その視距離とパッチ表示部103から取得するパッチの表示サイズ(パッチサイズ)に基づき、現在ユーザが観察している白色パッチの視角を算出する。視角をd[deg]、パッチサイズをS[cm]、視距離をL[cm]とすると、視角d[deg]は以下の式4で求められる。
Figure 2015173891
ここで、視距離と視角の関係について説明する。例えば、視距離が60cmで、画像表示装置100のパッチサイズの一辺が5.0cmのとき、ほぼ5度視野となる。一方、パッチサイズが同じで視距離が50cmの場合は、ほぼ6度視野になる。つまり、視距離が近いほど視角は大きくなる。パッチサイズが5.0cm、現在の視距離が58cmとすると、式4により計算される視角は4.93となる。さらに、視角算出部108はステップS201で決定した基準視距離における白色パッチの視角も算出する。基準視距離は57cmであるから、視角は5.01となる。視角算出部108は、算出した基準視距離(57cm)における視角(5.01)の情報と現在の視距離(58cm)における視角(4.93)の情報を、色差判定部109に出力する。
ステップS206〜ステップS209において、色差判定部109は、ユーザが動いて
視距離が変化することによる見えの色の変動(色差)を算出して、色差が許容範囲を超えているか判定する。色差判定部109は、視角算出部108から取得した現在のユーザの視距離と基準視距離決定部107から取得した基準視距離に基づいて、色差ΔEを算出する。そして、色差判定部109は、現在のユーザが見ている色が基準視距離において見える色に対してどの程度ずれているのか判定する。
(S206)
まず、ステップS206において、色差判定部109は等色関数記憶部110から、基準視距離における視角に一致する等色関数及び現在の視距離における視角に一致する等色関数を取得する。等色関数記憶部110が保持している等色関数の一例を図5に示す。図5は、2度視野の等色関数と10度視野の等色関数を例示している。等色関数記憶部110が保持する等色関数の情報は、これら2種類の等色関数に限らない。より多くの視角に対応する等色関数の情報を保持していても良い。ここでは、基準視距離での視角は5.01,現在の視距離での視角は4.93である。これらの視角に対応する等色関数を等色関数記憶部110が記憶していない場合も考えられる。その場合、色差判定部109は、等色関数記憶部110が記憶している等色関数から、基準視距離での視角に対応する等色関数と、現在の視距離での視角に対応する等色関数を、補間計算等により算出する。
(S207)
次に、ステップS207において、色差判定部109は分光特性記憶部111から図4に示すような画像表示装置100の分光特性S(λ)を取得する。この分光特性S(λ)は、白色パッチを表示したときの380nm〜780nmの波長における光強度を示すデータであり、基準視距離における視角での見えの色と現在の視距離における視角での見えの色との色差を算出するために用いる。
(S208)
ステップS208において、色差判定部109は基準視距離における視角での白色パッチの見えの色と現在の視距離における視角での白色パッチの見えの色との色差ΔEを求める。色差ΔEは、基準視距離で白色パッチを見たときの見えの色のLab値と、現在の視距離で白色パッチを見たときの見えの色のLab値と、から求められる。Lab値は、等色関数x(λ)、y(λ)、z(λ)と分光特性S(λ)との積を積分して求めたXYZ値から求められる。等色関数と分光特性S(λ)からXYZ値を算出する式は、以下の式5である。ここで、kは任意の係数である。また、式5では、積分は離散値の和に置き換えてある。
Figure 2015173891
式5により算出されるXYZ値をLab値に変換し、基準視距離における視角での見えの色のLab値と、比較対象の視距離における視角での見えの色のLab値と、のユークリッド距離を計算することにより色差ΔEが求められる。
なお、種々の視角での等色関数と分光特性S(λ)に基づき、基準となる視角での見えの色と他の視角での見えの色との差を予め計算しておき、図6のようなテーブルを作成し
ておいてもよい。図6は、5度視野を基準の視角とし、5度視野での白色パッチの見えの色と他の視角での白色パッチの見えの色とのLab値の差及び色差ΔEを示したものである。図6を参照すると、例えば、5度視野でのパッチの見えの色と、4度視野でのパッチの見えの色とには、Lab値でa=−1.83、b=0.22の差があり、ユークリッド距離により求められる色差はΔE=1.85であることがわかる。
図6は5度視野を基準視角とした場合のテーブルであるが、基準視距離やパッチサイズによって基準となる視角は5度視野に限らないので、種々の視角を基準視角とした複数種類のテーブルを作成しておくとよい。そして、作成したテーブルの情報を記憶装置に記憶させておくことにより、ステップS206〜ステップS208における等色関数や分光特性を用いた計算を省略することができる。この場合、色差判定部109は、基準視距離における視角の情報と、現在の視距離における視角の情報に基づき、適切なテーブルを記憶装置から読み出して参照する。そして、適宜補間計算することにより、基準視距離における見えの色に対する現在の視距離における見えの色の色差ΔEの値を求めることができる。
例えば、前述の例では、ステップS205の計算により、基準視距離での視角が5.01、現在の視距離での視角が4.93である。図6の表の値から線形補間して、基準視距離での視角におけるパッチの見えの色に対する現在の視距離での視角におけるパッチの見えの色の色差ΔEを算出すると、0.16になる。このように予め求めておいたテーブルを参照して線形補間等の計算により基準視距離における視角での見えの色と現在の視距離における視角での見えの色との色差ΔEを算出する場合、図2のフローのステップS206,S207の処理は不要である。色差判定部109は、ステップS205で基準視距離における視角と現在の視距離における視角の情報を取得し、取得した視角の情報とテーブルの情報に基づきステップS208で色差ΔEを算出するという処理の流れになる。
(S209)
ステップS209において、色差判定部109は、算出した色差ΔEが許容範囲を超えているか判定する。色差ΔEが許容範囲を超えていると判定した場合、色差判定部109は、ステップS210に進み、許容範囲内と判定した場合、色差判定部109は、ステップS211に進む。実施例1では、色差ΔEの閾値を1.2とし、色差ΔEが閾値以上のとき許容範囲を超えていると判定する。これは、ユーザが基準視距離に対し、閾値以上の色差ΔEを生じさせるほど大幅に動いてしまった場合には、ユーザの視覚特性の測定結果の補正が必要と判定することを意味する。上記の例では、色差ΔEは0.16なので、閾値より小さく、許容範囲内と判定される。従って、ユーザの視覚特性の測定結果の補正は行われず、処理はステップS211に進む。
(S211)
ステップS211において、視覚特性測定制御部104は、印刷評価パッチ302の色と、画像パッチ305の色とが一致しているか判定する。ユーザが、図3(C)に示す中央の白色パッチ315を選択した場合に、視覚特性測定制御部104は、印刷評価パッチ302の色と画像パッチ305の色とが一致したと判定する。これは、ユーザにとって印刷評価パッチ302の白色パッチと見えの色が一致する画像パッチは白色パッチ315であるということを意味する。一致したと判定した場合、視覚特性測定制御部104は、ステップS212に進み、一致していないと判定した場合、視覚特性測定制御部104は、ステップS203に戻る。ここではユーザは白色パッチ314を選択したため、視覚特性測定制御部104は、一致していないと判定し、ステップS203の処理に戻る。
ステップS203において、パッチ表示部103は、図7(B)に示すように、ユーザが選択した白色パッチ314のLab色空間上の座標704から4方向にずれた座標70
5〜708をもつ異なる色の白色パッチを画面に表示させる。図7(B)に示すように、2回目のパッチ選択で新たに表示される白色パッチは、1回目のパッチ選択でユーザが選択した白色パッチの色度704を中心として、ab軸方向に対してそれぞれ斜め45度方向にずれた座標をもつ白色パッチであるとする。ここでは、パッチ表示部103は、1回目のパッチ選択でユーザが選択したパッチを中央の白色パッチ311として表示させる。このように、複数回のパッチ選択を繰り返す場合、パッチ表示部103は、前回のパッチ選択でユーザが選択したパッチと同色のパッチを中央のパッチ311として今回のパッチ選択で表示させる。こうして複数回のパッチ選択を繰り返し、ユーザが中央のパッチ311を選択すると、ステップS211で、印刷評価パッチ302の色と画像パッチ305の色とが一致したと判定されることになる。なお、このような画像パッチ305の表示方法は一例であり、これに限られない。
ここで、2回目のステップS204のパッチ選択のときにユーザが画面に近づいてしまい、視距離が1回目のパッチ選択時の58cmから40cmに変化したとして説明する。この場合、ステップS205で、視角算出部108は、視距離センサ106から現在の視距離が40cmであるという測定結果を取得し、現在の視距離における視角を算出する。視距離40cmのときの視角は、式4より7.14となる。次にステップS206において、基準視距離における視角での白色パッチの見えの色と現在の視距離における視角での白色パッチの見えの色との色差ΔEを算出する。図6の表を参照して、基準視距離(5度視野)における見えの色と視角が7.14の場合の見えの色との色差を線形補間により算出すると、色差ΔE=3.17となる。この場合、算出された色差ΔEが、測定結果を補正するか否かの閾値1.2以上であるため、色差判定部109は、色差ΔEが許容範囲を超えていると判定する。色差ΔEが許容範囲を超えている場合、色差判定部109は、測定値補正部112に色差ΔEの情報を出力し、視覚特性の測定結果を補正するための補正値の算出を指示する。
(S210)
ステップS210において、測定値補正部112は、色差判定部109から取得した色差ΔEの値に基づいて、測定結果を補正する。図6の表を参照して、基準視距離における視角が5度視野、現在の視距離における視角が7度視野として説明する。Lab値を参照すると、基準視距離(5度視野)で白色パッチを観察した場合と比較して、2回目の測定のパッチ選択時の視距離(7度視野)で同じ白色パッチを観察した場合には、見えの色がLab値でa2=2.72、b2=−0.46ずれている。測定値補正部112は、式6に基づき、測定結果(基準視距離における色度)a1、b1を、基準視距離における色度と現在の視距離における色度との差分a2、b2に基づき補正し、補正値a’,b’を算出する。ここでは、基準視距離は5度視野であり、現在の視距離は7度視野であるから、差分はa2=2.72、b2=−0.46となる。rは補正の度合いを示す補正係数であり0.0〜1.0の範囲で任意の値をとる。ここでは、r=0.8として説明する。
Figure 2015173891
ここで、2回目のS204のパッチ選択においてユーザが選択した白色パッチは、図7(B)の符号705の白色パッチであるとする。この白色パッチの5度視野における色度が、a1=−1.80、b1=−1.20とする。すなわち、この場合、測定結果はa1=−1.80、b1=−1.20ということになる。測定値補正部112は、この測定結果を式6を用いて補正する。補正値は、a’=−3.98、b’=−0.83となる。測定値補正部112は、このようにして求めた補正値a’、b’を視覚特性測定制御部104に出力する。ユーザが選択した白色パッチの補正後の色度を、図7(C)の符号709
で示す。これは、もしユーザが動かず、視距離が基準視距離のままであれば、ユーザは色度709の白色パッチを選択したであろう、ということを表す。ステップS210において視覚特性の測定結果の補正を行った後、ステップS211において、ユーザが選択したパッチが印刷評価パッチ302と一致したか判定が行われ、致したと判定された場合には、ステップS212に進む。
(S212)
ステップS212において、視覚特性測定制御部104は、ステップS204のパッチ選択結果とステップS210の測定値補正部112による補正値に基づき、最終的なユーザの視覚特性の測定結果を求め、出力する。例えば、上記の2回目のパッチ選択においてユーザが図7(B)の符号705の白色パッチを選択したとする。この場合、符号705の色度を中心として図7(B)と同様に4方向に色が異なる白色パッチを含む5つの白色パッチから構成される画像パッチ305により3回目のパッチ選択が行われる。ここで中心のパッチ311の色度は符号705の色度に設定される。この3回目のパッチ選択においてユーザが中心のパッチ311を選択した場合、ステップS211において一致したと判定される。このときの視距離が2回目と同様40cmであったとすると、ステップS209で視距離の変動が許容範囲を超えていると判断され、ステップS210で測定結果の補正が行われ、a’=−3.98、b’=−0.83という補正値が算出される。そして、ステップS212で、視覚特性測定制御部104は、この補正値を最終的なユーザの視覚特性の測定結果a=−3.98、b=−0.83として出力する。
以上のように、実施例1では、ユーザの視覚特性の測定中に、ユーザが動いた場合、視角の変化により見えの色に生じる変化を考慮して測定結果を補正するので、ユーザの視覚特性の測定を精度良く行うことができる。
なお、実施例1では、Lab値の色度について補正したが、輝度Lについても同様に、視距離、等色関数、画像表示装置100の分光特性S(λ)に基づき補正してもよい。また、基準視距離決定部107は、1回目の測定時の視距離を基準視距離としてもよいし、複数の測定時の視距離の平均を基準視距離としてもよい。また、等色関数記憶部110に種々の年齢に応じた等色関数の情報を記憶させておき、ユーザにユーザ指示部105を用いて年齢の情報を入力させ、色差判定部109が年齢に応じた等色関数を取得するようにしてもよい。あるいは、図6に示すテーブルを予め求めて記憶させておく場合に、年齢に応じた複数種類のテーブルを予め求めて記憶させておくようにしても良い。これにより、ユーザの視覚特性をより精度良く測定することができる。また、年齢によって色差の許容範囲(色差の閾値)を異ならせてもよい。例えば、実施例1では、色差の許容範囲の閾値を1.2としたが、図13のように年齢が20歳の場合の色差ΔEの閾値を1.5、年齢が30歳の場合の色差ΔEの閾値を1.2として、色差判定部109が年齢に応じた判定をしてもよい。また、実施例1では、画像表示装置100に所定の色票を表示させた場合の分光特性S(λ)を予め計測しておき、分光特性記憶部111に保持しておく例を説明した。この場合、分光特性S(λ)を測定したときに表示させた色票と、実際の視覚特性の測定処理で表示させるパッチとが異なる場合もあり得る。そこで、画像表示装置100に分光測色器を備え、画像表示装置100に実際の測定処理で用いるパッチを表示させたときの分光特性を取得するようにしてもよい。
また、パッチサイズが一定であれば、図13に示すように、色差ΔEの許容範囲は、基準視距離に対する視距離の許容変動幅として考えることもできる。このことから、色差判定部109は、色差ΔEを算出して閾値と比較して測定結果の補正の要否を判定する代わりに、基準視距離と現在の視距離との差を閾値と比較して測定結果の補正の要否を判定するようにしても良い。
(実施例2)
実施例2では、ユーザが動いて基準視距離における見えの色に対して閾値以上の色差が生じた場合には、変化した視角に応じて、画面に表示する画像パッチの色を補正する例について説明する。実施例2における画像表示装置800の処理ブロックの構成を図8に示す。実施例1の構成との違いは、実施例1の測定値補正部112が実施例2の構成には存在せず、実施例2にはパッチ補正部810が存在する点である。他の処理ブロックの機能は実施例1と同じであるため、詳細な説明を省略する。
≪処理ブロック≫
(パッチ補正部810)
パッチ補正部810は、色差判定部109が算出した基準視距離における見えの色と現在の視距離における見えの色との色差に基づき、パッチの色の補正値を算出して、パッチ表示部103に出力する。
≪処理フロー≫
実施例2における処理フローについて図9を用いて説明する。実施例2は、ユーザの視覚特性を測定中は常に視距離センサでユーザの位置を監視する。ユーザが一定以上動いたら、基準視距離で補正前の画像パッチを見たときと、現在の視距離で補正後の画像パッチを見たときとで、同じ色に知覚されるように、表示中の画像パッチ305の色を補正する。
(S201〜S203)
図9のステップS201〜S203の処理は実施例1と同様である。まず、ステップS201において基準視距離を設定し、ステップS202でユーザが印刷評価パッチ302を設置し、ステップS203において、パッチ表示部103が印刷評価パッチ302と比較するための画像パッチ305を表示する。画像パッチを表示したら、視覚特性測定制御部104は視角算出部108に視角を算出するように指示する。
(S910)
ステップS910において、視角算出部108は視距離センサから現在の視距離を取得する。実施例1との違いは、ユーザの視覚特性の測定中は常に視距離センサにより現在の視距離を監視して視角を算出して、視角算出部108は視角の情報を色差判定部109に出力することである。
(S920)
ステップS920において、色差判定部109は、視角算出部108から定期的に送られてくる視角の情報に基づいて、実施例1と同様に等色関数記憶部110から現在の視角に一致する等色関数の情報を取得する。
(S930)
ステップS930において、色差判定部109は分光特性記憶部111から所定のパッチを表示したときの画像表示装置800の分光特性S(λ)を取得する。
(S940)
ステップS940において、色差判定部109は現在の視角に対応する等色関数と分光特性S(λ)に基づいて、基準視距離における見えの色に対する現在の視距離における見えの色の色差ΔEを算出する。なお、ステップS920〜ステップS940の色差の計算は、実施例1と同様、図6に示すようなテーブルを参照することによって行っても良い。
(S950)
ステップS950において、色差判定部109は、ステップS940で算出した色差ΔEが許容範囲を超えているか(ΔE≧閾値(ここでは1.2)であるか)判定する。許容範囲を超えていると判定した場合、色差判定部109は、色差ΔEの情報をパッチ補正部810に出力して、ステップS960に進む。ここでは、基準視距離が57cm(視角5.01)、現在の視距離が48cm(視角5.94)であるとする。この場合、図6のテーブルに基づき色差を求めるとΔE=1.5であることから、許容範囲を超えていると判定される。
(S960)
ステップS960において、パッチ補正部810は、基準視距離における視角(ここでは5度視野)での見えの色と同じ色になるように、画像パッチ305の色度を変更するように、パッチ表示部103に指示する。図6を参照すると、現在の視距離48cm(視角5.94)での見えの色と、基準視距離57cm(視角5.01)での見えの色との差は、Lab値でa=1.48、b=−0.24である。そこで、パッチ補正部810はパッチ表示部103に対して、現在表示している画像パッチ305の色度を、a=―1.48、b=+0.24補正するように指示する。パッチ表示部103は、パッチ補正部810からの指示を受けて、補正値に基づきパッチの色を補正する。
(S970)
実施例2では、ユーザが画像パッチを選択するまでは、ステップS910〜ステップS960までの処理を繰り返す。ユーザが画像パッチを選択すると、ステップS211に進み、印刷評価パッチ302の色と画像パッチ305の色が一致したか判定する。一致したと判定した場合、処理はステップS212に進み、一致していないと判定した場合、処理はステップS203に戻る。実施例2では視覚特性の測定結果の補正は行われない。従って、例えば、ユーザによるパッチ選択が2回繰り返され、1回目で図7(A)の符号704の色度のパッチが選択され、2回目で図7(B)の符号705の色度のパッチが選択されたとする。この場合、視覚特性測定制御部104が出力するユーザの視覚特性の測定結果は、符号705の色度a=―1.8、b=−1.2となる。
以上のように、実施例2では、ユーザの視覚特性の測定中に、ユーザが動いたことによってパッチの見えの色に大きな変動がないか監視し、大きな変動があった場合に画像パッチの色を基準視距離で見たときの色と同じになるように補正する。これにより、ユーザの視覚特性の測定中にユーザが動いても、視角の変化に起因する見えの色の変動により測定精度が低下することを抑制できる。
(実施例3)
実施例3では、基準視距離から一定以上離れたらユーザの視覚特性の測定を一時停止し、基準視距離から一定距離以内になったら測定を再開する例について説明する。
≪処理ブロック≫
実施例3における画像表示装置1000の構成を図10に示す。実施例1の画像表示装置100の構成との違いは、色差判定部109が、視覚特性測定制御部104に対して、測定の一時停止または一時停止状態からの再開を指示することである。また、実施例1の測定値補正部112は実施例3の画像表示装置1000には存在しない。
≪処理フロー≫
図11に示す実施例3における処理フローについて説明する。実施例3の処理フローと実施例2の処理フローとの相違点は、ステップS1100の処理である。その他は実施例2の処理フローと同様である。ここでは主として実施例2の処理フローとの相違点を説明する。
(ステップS1100)
ステップS950において、色差判定部109により、色差ΔEが許容範囲を超えている(ΔE≧閾値(ここでは1.2))と判定された場合に、処理はステップS1100に進む。ステップS1100において、色差判定部109は視覚特性測定制御部104に対して、ユーザの視距離が基準視距離から大きくずれているのでユーザの視覚特性の測定処理を一時的に停止するよう指示する。視覚特性測定制御部104は、測定処理の一時停止の指示を受け取ると、パッチ表示部103に対して、図12に示すような、ユーザに視距離が大きくずれていることを通知するメッセージを表示するよう指示する。例えば、ユーザが画面に近づきすぎている場合には、図12(A)のようなメッセージを表示して、ユーザが画面から離れるように促す。一方、ユーザが画面から離れすぎている場合には、図12(B)のようなメッセージを表示して、ユーザが画面に近づくように促す。ユーザが画面に近づきすぎているか離れすぎているかを判断するために、視覚特性測定制御部104又はパッチ表示部103は、視距離センサ106から定期的に視距離の情報を取得し、基準視距離と比較するようにしても良い。あるいは、色差判定部109が、視覚特性の測定処理の一時停止指示とともに、現在の視距離と基準視距離の情報、現在の視距離と基準視距離の大小関係の情報などを視覚特性測定制御部104に通知するようにしても良い。
また、ユーザが基準視距離に対しどの程度の位置にいるかを示すGUIである視距離インジケータ1110を表示してもよい。図12(A),図12(B)の例では、視距離インジケータ1110は、基準視距離を示すGUI部品1130,許容最短視距離を示すGUI部品1120、許容最長視距離を示すGUI部品1140を含む。また、現在のユーザの視距離を目盛りによって示しても良い。このようなGUI表示を実現するために、視覚特性測定制御部104又はパッチ表示部103は、視距離センサ106から定期的に視距離の情報を取得し、視距離インジケータ1110を更新しても良い。あるいは、色差判定部109が、視覚特性の測定処理の一時停止指示とともに、現在の視距離の情報を視覚特性測定制御部104に通知するようにしても良い。
ステップS1100の後、処理はステップS910に戻る。ユーザが基準視距離に近づき、ステップS950において色差判定部109が算出する色差ΔEが閾値よりも小さくなったら、処理はステップS1101に進む。ステップS1101では、色差判定部109は視覚特性測定制御部104に対して、測定を一時停止中であれば図12(A)又は図12(B)の表示を消去するとともに測定を再開するよう指示する。その後、処理はステップS970に進む。
以上のように、実施例3では、ユーザの視覚特性の測定中に、ユーザが動いたことによってパッチの見えの色に大きな変動がないか監視し、大きな変動があった場合に測定を一時停止して、ユーザに適切な視距離に移動することを支援する通知を行う。これにより、視角の変化に起因する見えの色の変動により測定精度が低下することを抑制できる。
上記の実施例では、ユーザの視覚特性の測定処理を行う機能を画像表示装置が備えている例を示したが、本発明の実施の形態はこれに限らない。例えば、コンピュータが、各実施例で説明したユーザの視覚特性の測定処理を実行しても良い。その場合、当該コンピュータはユーザの視覚特性を測定する測定装置としての本発明の実施形態である。図1では、測定結果は画像表示制御部へ入力されるが、ユーザの視覚特性を測定する測定装置として本発明を実施した場合、測定装置は測定結果を外部に出力するよう構成しても良い。図15はそのような構成の実施形態を模式的に示す図である。図15において、測定装置1520は、上述した各実施例の機能を有するコンピュータ等の測定装置であり、測定装置1520は測定結果を画像表示装置1500へ出力する。画像表示装置1500は、測定装置1520から受け取ったユーザの視覚特性の測定結果に基づき、表示部1550の画像表示を制御する表示制御部1510を有する。このように構成された画像表示装置15
00を用いて印刷物1530の色の見えをシミュレーションすることにより、ユーザ1540は、画像表示装置1500上で印刷物1530の仕上がりを精度良く確認することが可能になる。また、ユーザ1540が変わっても、ユーザ毎に視覚特性の測定結果を測定装置1520から受け取り、ユーザ毎に視覚特性に応じて表示部1550の表示を制御することにより、どのユーザも同じ画像を同じ色に感じることができる。視距離センサ106は画像表示装置1500に内蔵されていても良いし、外付けであっても良い。視距離センサ106が画像表示装置1500に内蔵されている場合、視距離の測定結果の情報を画像表示装置1500から取得するために、測定装置1520と画像表示装置1500とをデータ通信可能なケーブル等で接続する構成としても良い。ユーザ指示部105は、測定装置1520に接続されたキーボードやマウス等の入力装置とすることができる。上記実施例では、印刷評価パッチ302と画像パッチ305を比較することでユーザの視覚特性を測定する方法に本発明を適用した例を説明した。しかし、画像表示装置の画面に表示させた色票を用いてユーザの視覚特性を測定する方法であれば実施例で説明した方法に限らず本発明を適用できる。
(その他の実施形態)
本発明は、記憶媒体に記録された、コンピュータにより実行可能な命令を、読み出し実行することで上述した本発明の実施形態に記載した1以上の機能を行うシステムや装置のコンピュータによっても、実施することができる。ここで、記憶媒体は、非一時的にデータを保持するコンピュータ読取可能な記憶媒体である。本発明はまた、システムや装置のコンピュータによって行われる方法であって、例えばコンピュータにより実行可能な命令を記憶媒体から読み出し実行することで上述した本発明の実施形態に記載した1以上の機能が行われる、方法によっても実施することができる。コンピュータは、1以上のCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、その他の回路により構成される。更に別個の複数のコンピュータや別個のコンピュータプロセッサのネットワークを含んでも良い。コンピュータにより実行可能な命令は、例えば、ネットワークや記憶媒体からコンピュータに提供されても良い。記憶媒体は、例えば、1以上の、ハードディスク、RAM(Random-Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、分散コンピューティングシステムの記憶装置を含んでも良い。記憶媒体はまた、光学ディスク(例えばCD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray(登録商標
)Disc))、フラッシュメモリ、メモリカードを含んでも良い。実施例を参照して本発明を説明したが、本発明は実施例の開示に限定されないものと解されるべきである。本発明は、実施例に対する本発明の範囲内のあらゆる変形や等価な構造や機能を包含するよう最も広く解釈されるべきものである。
100:画像表示装置、104:視覚特性測定制御部、106:視距離センサ、109:色差判定部、112:測定値補正部

Claims (18)

  1. 画像表示装置の画面に表示させた色票を用いてユーザの視覚特性を測定する測定手段と、
    前記画面とユーザとの間の視距離を検出する検出手段と、
    基準視距離においてユーザが前記色票を観察するときに知覚する色と、前記検出手段により検出される視距離においてユーザが前記色票を観察するときに知覚する色と、の色差を算出する算出手段と、
    前記算出手段により算出される色差に応じて前記測定手段による測定結果を補正するか、前記画面に表示させる色票を補正するか、又は、前記測定手段による測定処理を停止する制御手段と、
    を備える測定装置。
  2. 前記制御手段は、前記算出手段により算出される色差が閾値以上である場合に、前記補正又は前記測定処理の停止を行う請求項1に記載の測定装置。
  3. 前記測定手段は、画面に表示させた色の異なる複数の色票のうちいずれかをユーザに選択させ、ユーザにより選択された色票の色を測定結果として出力するものであり、
    前記制御手段は、前記測定手段による測定結果を補正する場合、前記選択された色票の色を前記色差を用いて補正する請求項1又は2に記載の測定装置。
  4. 前記測定手段は、印刷した所定の色票と同じ色に知覚される色票を画面に表示させた色の異なる複数の色票のうちからユーザに選択させる請求項3に記載の測定装置。
  5. 前記基準視距離は、前記測定手段が測定処理を開始したときに前記検出手段により検出された視距離であり、
    前記算出手段は、前記基準視距離においてユーザが前記色票を観察するときに知覚する色と、前記検出手段により検出された視距離においてユーザが前記色票を観察するときに知覚する色と、の色差を算出する請求項3又は4に記載の測定装置。
  6. 前記制御手段は、前記画面に表示させる色票を補正する場合、補正前の色票を基準視距離においてユーザが観察したときに知覚する色と、補正後の色票を前記検出される視距離においてユーザが観察したときに知覚する色と、が同じになるように、色票の補正を行う請求項1又は2に記載の測定装置。
  7. 前記制御手段は、前記測定処理を停止する場合、視距離が近すぎる又は離れすぎていることをユーザに通知する請求項1又は2に記載の測定装置。
  8. 前記制御手段は、前記測定処理を停止する場合、前記検出手段により検出される視距離に基づき、ユーザが視距離を基準視距離に近づけることを支援する通知を行う請求項1,2,及び7のいずれか1項に記載の測定装置。
  9. 前記算出手段は、定期的に前記色差の算出を行い、
    前記制御手段は、前記測定処理を停止した後、前記算出手段により算出される色差が閾値より小さくなった場合、前記測定処理を再開する請求項1,2,7,及び8のいずれか1項に記載の測定装置。
  10. ユーザからユーザの年齢に関する情報の入力を受け付ける入力手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記入力手段に入力された前記年齢の情報に基づき前記閾値を変更する請求項2に記載の測定装置。
  11. 前記算出手段は、前記基準視距離においてユーザが前記色票を観察するときの第1の視角と、前記検出手段により検出される視距離においてユーザが前記色票を観察するときの第2の視角と、を算出し、前記第1の視角と前記第2の視角とに基づき前記色差を算出する請求項1〜10のいずれか1項に記載の測定装置。
  12. 前記算出手段は、前記色票の表示サイズの情報を取得し、前記基準視距離と前記色票の表示サイズとに基づき前記第1の視角を算出し、前記検出手段により検出される視距離と前記色票の表示サイズとに基づき前記第2の視角を算出する請求項11に記載の測定装置。
  13. 前記算出手段は、前記第1の視角に対応する等色関数の情報と、前記第2の視角に対応する等色関数の情報と、前記画像表示装置の分光特性の情報と、を取得し、前記等色関数と前記分光特性とに基づき前記色差を算出する請求項11又は12に記載の測定装置。
  14. 前記分光特性は、前記画像表示装置に前記色票を表示させたときの分光特性である請求項13に記載の測定装置。
  15. 前記算出手段は、基準の視角で前記色票を観察したときに知覚される色と、前記基準の視角と異なる視角で前記色票を観察したときに知覚される色と、の予め求められた色差の情報を複数の視角について取得し、当該情報と、前記第1の視角と、前記第2の視角と、に基づき、補間計算により、前記色差を算出する請求項11又は12に記載の測定装置。
  16. 請求項1〜15のいずれか1項に記載の測定装置と、
    前記測定装置により測定されたユーザの視覚特性に基づき画像表示を補正する補正手段と、
    を備える画像表示装置。
  17. 画像表示装置の画面に表示させた色票を用いてユーザの視覚特性を測定する測定工程と、
    前記画面とユーザとの間の視距離を検出する検出工程と、
    基準視距離においてユーザが前記色票を観察するときに知覚する色と、前記検出工程により検出される視距離においてユーザが前記色票を観察するときに知覚する色と、の色差を算出する算出工程と、
    前記算出工程により算出される色差に応じて前記測定工程による測定結果を補正するか、前記画面に表示させる色票を補正するか、又は、前記測定工程による測定処理を停止する制御工程と、
    を有する測定装置の制御方法。
  18. 請求項17に記載の測定装置の制御方法によって得られたユーザの視覚特性の情報を取得する取得工程と、
    前記取得工程により取得されたユーザの視覚特性に基づき画像表示を補正する補正工程と、
    を有する画像表示装置の制御方法。
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