以下、本発明を実施するための形態例について、添付図面を参照して説明する。
<第1の実施形態>
[画像形成システムの全体構成]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施形態に係る画像形成システム100の全体構成例について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像形成システム100の全体構成例を示す説明図である。
画像形成システム100は、用紙に画像を形成して印刷物Prとして出力する画像形成装置1と、ユーザーUによって操作される携帯端末2とを備える。画像形成装置1は、例えば、スキャナー、プリンター等の機能を備えた複合機(MFP:Multi-functional peripherals)として構成される。
携帯端末2は、例えば、スマートフォンやタブレット等のスマートデバイス、携帯電話機等で構成され、表示操作部22を備える。表示操作部22は、例えば、画像を表示するLCD(Liquid Crystal Display)等よりなる表示部と、ユーザーUによる操作が入力されるタッチセンサー(操作部の一例)とが一体に形成されたタッチパネルで構成される。
画像形成装置1及び携帯端末2は、互いに無線による通信が可能に接続される。携帯端末2は、印刷設定及び印刷データよりなる印刷ジョブと、操作情報が反映された印刷設定とを、無線通信を介して画像形成装置1に送信する。操作情報は、印刷設定の内容を変更する際に必要となる情報である。具体的には、操作情報には、表示操作部22に対するユーザーUの操作に基づいて変更された画面設定の情報(画面の表示倍率、文字ポイントサイズ等)や、使用中(表示操作部22の画面に表示中)のアプリケーションの種類の情報、表示操作部22の画面からユーザーUの目までの視距離Dの情報等がある。
画像形成装置1は、携帯端末2又は不図示のPC(Personal Computer)等から受信した印刷ジョブに基づいて用紙に画像を形成し、画像が形成された印刷物Prを排紙トレイ16に出力する。画像形成装置1は、携帯端末2から、印刷ジョブとともに、操作情報が反映された印刷設定を受信した場合には、受信した印刷設定に基づいて画像を用紙に形成する。
[画像形成システムの構成]
次に、図2を参照して、本発明の第1の実施形態に係る画像形成システム100の構成例について説明する。図2は、本発明の第1の実施形態に係る画像形成システム100の構成例を示すブロック図である。
(画像形成装置の構成例)
まず、画像形成システム100に含まれる画像形成装置1の構成例について説明し、続いて、携帯端末2の構成例について説明する。画像形成装置1は、画像読取部11、操作パネル12、画像処理部13、画像形成部14、印字部15、通信I/F(インターフェース)部17、制御部18及び記憶部19を備える。
画像読取部11は、原稿台上の原稿から画像を光学的に読み取り、読み取った画像をA/D変換してスキャンデータを生成する。操作パネル12は、例えばタッチパネル構成される。操作パネル12は、画像形成装置1と一体に形成されていてもよく、画像形成装置1に対して着脱可能に取り付けられていてもよい。
画像処理部13は、画像読取部11や通信I/F部17等を介して入力された入力画像データ、又は、画像読取部11から入力されたスキャンデータに対して、シェーディング補正、色変換、階調補正等を施して画像形成部14に出力する。
画像形成部14は、画像処理部13から入力された画像データを、印字部15で印刷可能な画像データ(ビットマップ画像等)に変換する。印字部15は、画像形成部14で生成された画像データを用紙に印字する。
通信I/F部17は、不図示のネットワークコントローラーを介して携帯端末2との間で行われる無線通信の制御を行う。制御部18は、例えばCPU(Central Processing Unit)等で構成され、画像形成装置1を構成する各部の動作を制御する。
記憶部19は、例えばRAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等で構成される。記憶部19には、画像読取部11で読み取って得た原稿の画像データや、印刷物Prとして出力済みの画像データ、文書作成アプリケーション又はWebアプリケーション等の各種アプリケーション、プリンタドライバ等が記憶される。
(携帯端末の構成例)
携帯端末2は、通信I/F部21(通信部の一例)、表示操作部22(表示部、通知部の一例)、距離センサー23(視距離測定部の一例)、制御部24、記憶部25及びスピーカー26(通知部の一例)を備える。通信I/F部21は、不図示のネットワークコントローラーを介して画像形成装置1との間で行われる無線通信の制御を行う。
表示操作部22は、タッチパネル等で構成され、文字及び/又は画像等を画面上に表示する。また、表示操作部22には、ユーザーUによる操作が入力される。ユーザーUによる操作には、例えば、記憶部19に記憶された不図示の文書アプリケーション、Webアプリケーション等を起動する操作や、これらのアプリケーションによって画面に表示された文字及び/又は画像の画面設定を変更する操作、印刷の実行を指示する操作等がある。表示操作部22は、ユーザーUから入力された操作の情報を制御部24に出力する。
距離センサー23は、例えば不図示のカメラ及び画像解析部等よりなる。カメラは、表示操作部22の画面と同一の面の画面の形成領域以外の領域に配置される。そして、距離センサー23は、表示操作部22の画面を視聴中のユーザーUの視距離D(図1参照)を測定する。
制御部24は、例えばCPU等で構成され、携帯端末2を構成する各部の動作を制御する。例えば、制御部24は、文書作成アプリケーション、Webアプリケーション、プリンタドライバ等の動作を制御する。また制御部24は、操作情報取得部241及び印刷設定変換部242を備える。
操作情報取得部241は、制御部24から操作情報を取得する。操作情報取得部241が取得する操作情報には、例えば、ピンチイン又はピンチアウト等の画面の拡大/縮小に関するユーザーUによる操作の情報、表示操作部22の画面の表示倍率の情報、文字のポイントサイズの情報、視距離Dの情報等がある。さらに、操作情報には、使用中のアプリケーションの種類の情報、アプリケーションの使用時間の情報、印刷のレイアウト設定メニューでユーザーUによって選択された項目の情報等がある。印刷のレイアウト設定メニューの構成例については、次の図3を参照して詳述する。
印刷設定変換部242は、操作情報取得部241が取得した操作情報に含まれる画面の表示倍率及び/又は文字ポイントサイズ等の値を、対応する印刷設定用の値(以下「印刷設定情報」と称する)に変換し、変換した印刷設定情報を印刷設定に反映させる。操作情報が反映された印刷設定は、制御部24による制御に基づいて、通信I/F21を介して画像形成装置1に送信される。
印刷設定変換部242による操作情報取得部241からの操作情報の取得、及び、取得した操作情報の印刷設定への変換処理は、例えば、印刷の実行直前、すなわち、ユーザーUより印刷を実行させるための指示(以下「印刷指示」と称する)が表示操作部22に入力されるタイミングで行われる。なお、印刷設定変換部242が操作情報を取得して印刷設定に変換する処理の実行タイミングは、印刷実行直前のタイミング以外の任意のタイミングであってもよい。
本実施形態において、操作情報取得部241及び印刷設定変換部242は、例えば、文書作成アプリケーション、Webアプリケーション又はプリンタドライバが有する機能の1つとして実現される。
記憶部25は、例えばRAM、HDD等で構成される。記憶部25には、操作情報印刷設定変換テーブルT及び操作情報管理DB(データベース)Dbが記憶される。操作情報印刷設定変換テーブルTは、操作情報と印刷設定とを対応付けて管理するテーブルである。操作情報印刷設定変換テーブルTの詳細については、図5を参照して後述する。
操作情報管理DB Dbは、印刷設定変換部242が印刷設定情報に変換すべき操作情報を選択する場合に参照するデータベースであり、レイアウト設定の各メニュー項目と、操作情報に含まれる各情報とが対応付けられて管理される。操作情報管理DB Dbの詳細については、図6を参照して後述する。
スピーカー26は、警告音又は通知音等を構成する各種電気信号を音に変換して携帯端末2の外部に放音する。
[レイアウト設定メニューの構成及び設定例]
次に、図3及び図4を参照して、携帯端末2におけるレイアウト設定メニューの構成例及び設定例について説明する。図3は、携帯端末2におけるレイアウト設定メニューの構成例を示す説明図であり、図4は、所定のレイアウト設定メニューの選択時における表示操作部22の画面での表示例と印刷結果との対応を示す説明図である。
まず、図3を参照して、携帯端末2におけるレイアウト設定メニューの構成例について説明する。図3には、携帯端末2の画面上に配置された「Print設定」のアプリケーションのアイコンIが表示される。また、図3には、ユーザーUによって選択された後表示される画面Sc1と、レイアウト設定メニューの中からユーザーUによって「おまかせ」が選択された場合に表示される画面Sc2とが示される。
「Print設定」メニューは、ユーザーUが印刷の設定を行うためのメニューであり、図3に示す例では、「用紙サイズ」、「用紙種類」、「部数」及び「レイアウト」の各項目で構成される。
「レイアウト」は、印刷物Prのレイアウト設定を選択するためのメニュー項目であり、図3に示す例では、「オフ」、「おまかせ」、「見たまま」、「視力悪化防止」、「満員電車」及び「距離(cm)」の各項目で構成される。
「オフ」は、「レイアウト」の機能をオフにするためのメニュー項目である。ユーザーUによって「オフ」が選択された場合には、「レイアウト」の各メニュー項目で設定された印刷設定は印刷出力に対して有効化されず、ユーザーUが画面で閲覧中の文書(印刷データ)に元々設定されている印刷設定が印刷出力に反映される。なお、ここでは「オフ」のメニュー項目の選択が、ユーザーUによって手動で行われる例を挙げるが、本発明はこれに限定されない。例えば、「オフ」のメニュー項目の選択又は非選択が、印刷データの種類やフォーマット等に応じて、自動的に切り替えられるようにしてもよい。
「おまかせ」は、携帯端末2の表示操作部22の画面設定として、ユーザーUによってこれまでに一番多く設定された画面設定を印刷設定に反映させるためのメニュー項目である。これまでに一番多く設定された画面設定の情報は、操作情報印刷設定変換テーブルT(図2参照)で管理される。
「見たまま」は、その時点でユーザーUによって閲覧されている画面の画面設定(表示倍率及び文字ポイントサイズ)をそのまま印刷設定に反映させるためのメニュー項目である。
「視力悪化防止」は、視距離Dをハーモン距離(所定の閾値距離の一例)と等しくした場合に、ユーザーUが最も見やすい(視認性が高い)印刷レイアウトで印刷を行うことを可能とするメニュー項目である。ハーモン距離は、目に負担をかけることなく画面もしくは紙面上の文字を読むために最適な距離とされる距離であり、ユーザーUが握りこぶしを作った場合のこぶしの先端部から肘までの距離(約30cm)として定義される。ハーモン距離で最も見やすい画面設定はユーザーUによって異なるものであり、このメニューの実行の前の段階で、操作情報取得部241が予め取得しておく必要がある。操作情報取得部241によるハーモン距離で最も見やすい画面設定の情報の取得手法については、後述の図10及び図11を参照して詳述する。
「満員電車」は、満員電車に乗車している最中にユーザーUが最も見やすい画面設定を、印刷設定に反映させることを可能とするメニュー項目である。満員電車に乗車中は、ユーザーUの視距離Dは通常時よりも短くなると考えられる。「満員電車」のメニュー項目の選択時には、そのような短い視距離DにおいてユーザーUが最も見やすい画面設定が、印刷設定に反映される。
「距離(cm)」は、視距離DがユーザーUによって指定された任意の距離(cm)である場合において、ユーザーUにとって最も見やすい画面設定を、印刷設定に反映させるためのメニュー項目である。
図4Aに、「オフ」が選択された場合の表示操作部22の画面の表示例と印刷結果との対応例を示し、図4Bに、「レイアウト」のメニューの中から、ユーザーUによって「おまかせ」が選択された場合の、表示操作部22の画面の表示例と印刷結果との対応例を示す。
まず、図4Aを参照して、「オフ」選択時の表示例について説明する。図4Aの左側に示す、携帯端末2の表示操作部22の画面においては、「春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山際・・・」の文書が、ユーザーUの操作によって所定の倍率で拡大された状態で表示されている。このように表示倍率を拡大させる操作は、ユーザーUが、自身の癖や好みを反映させた距離又は姿勢で、閲覧もしくは操作しやすい画面表示に調整する意図で行われた可能性が高いと考えられる。
図4Aの右側に示す印刷結果、すなわち、印刷物Prの表示例においては、「春はあけぼの・・・」の文字が、文書に対して元々設定された印刷設定を反映した小さな(拡大されていない)サイズで印字されている。レイアウトのメニュー項目中の「オフ」の項目が選択されているため、ユーザーUが携帯端末2の表示操作部22に対して操作を行うことによって変更された画面設定が、印刷設定に反映されていないためである。
従来の技術を用いた場合にも、ユーザーUによる操作に基づいて変更された画面設定は印刷設定には反映されず、印刷物Prに印字される文字サイズは、図4Aの右側に示すように、文書に対して元来設定された印刷設定に基づいたサイズとなる。
したがって、出力された印刷物に印刷された文字の大きさがユーザーUにとって見にくいものであった場合には、ユーザーUは、印刷物Prに印字される文字が、自分にとって見易い表示倍率及び/又は文字サイズ等になるように、印刷設定を変更し直す必要がある。もしくは、ユーザーUは、印刷設定は変更せずに、印刷物に印字された内容が見やすくなるように、通常とは異なる視距離D(印刷物Prの紙面と目との間の距離)に変更する必要がある。変更した視距離Dが短すぎる場合には、ユーザーUの視力の悪化を招いてしまう可能性もある。
一方、レイアウトの設定メニューにおいて「おまかせ」が選択された場合には、過去にユーザーUの操作によって設定された画面設定のうち、設定の頻度が最も高かった画面設定が印刷設定に反映される。例えば、設定の頻度が最も高かった画面設定が、図4Bの左側の携帯端末2の表示操作部22に示される画面設定(画面の表示倍率、文字サイズ等)であったとする。この場合、「おまかせ」の設定時の印刷物Prにおいては、図4Bの右側に示すように、図4Bの左側に示す携帯端末2の表示操作部22に表示された文書と同じ文字の表示倍率や文字サイズで、文字が印字される。
これにより、ユーザーUは、印刷設定を変更し直したり、視距離Dを通常とは異なる距離に変更したりすることなく、印刷物Prに印字される文字の表示倍率及び/又は文字サイズを、自分にとって見易いものとすることができる。
なお、レイアウトの設定メニューで「見たまま」が選択された場合であって、図4Bの左側に示す携帯端末2の表示操作部22の画面設定が、その時点におけるユーザーUの操作によって変更された場合にも、印字結果は図4Bの右側に示す例のようになる。つまり、「見たまま」の選択時には、その時点でユーザーUによって閲覧されている画面の画面設定がそのまま印刷設定に反映されるため、携帯端末2の表示操作部22で見たままの文字サイズで、印刷物Prの文字が印刷される。
なお、図4A及び図4Bに示した例では、携帯端末2の表示操作部22の画面に表示される(印刷される)内容が文字のみで構成される例を挙げたが、本発明はこれに限定されない。画面に表示される(印刷される)内容は、文字だけでなく画像を含むものであってもよい。
[操作情報印刷設定変換テーブルの構成例]
次に、図5を参照して、操作情報印刷設定変換テーブルTの構成例について説明する。図5は、操作情報印刷設定変換テーブルTの構成例を示す説明図である。操作情報印刷設定変換テーブルTは、印刷設定変換部242(図2参照)が、ユーザーUが画面設定を変更するために行った操作の情報(操作情報)を印刷設定情報に変換させる際に参照するテーブルである。
図5に示す操作情報印刷設定変換テーブルTは、「操作情報」及び「印刷設定」の項目を有する。「操作情報」の項目は、携帯端末2の表示操作部22の画面の表示倍率を示す「倍率(%)」、及び、表示操作部22に表示された文字のサイズを示す「文字ポイントサイズ」の各項目で構成される。「印刷設定」は、印刷倍率を示す「倍率(%)」の項目を有する。そして、操作情報印刷設定変換テーブルTでは、「操作情報」を構成する各項目の各値と、「印刷設定」の「倍率」の各値とが対応付けて管理される。
例えば、操作情報に含まれている表示倍率の“70”(%)に対しては、“70”(%)の印刷倍率が対応づけられている。操作情報に含まれている文字ポイントサイズの“10”(ポイント)に対しては、“100”(%)の印刷倍率が対応づけられている。なお、図5に示す対応例は一例であり、例えば、表示倍率に対して、倍率の大きい印刷倍率を対応付けてもよい。
[操作情報管理DBの構成例]
次に、図6を参照して、操作情報管理DB Dbの構成例について説明する。図6は、操作情報管理DB Dbの構成例を示す説明図である。図6に示す操作情報管理DB Dbは、「レイアウト設定」、「アプリケーション」、「倍率(%)」、「文字ポイントサイズ」、「回数」、「時間(hour)」、「視距離(mm)」及び「有効設定」の各項目を有する。
「レイアウト設定」は、「おまかせ」、「見たまま」、「視力悪化防止」、「満員電車」及び「距離」の各項目で構成される。「アプリケーション」の項目には、「おまかせ」又は「見たまま」の選択中に、ユーザーUによって画面設定の変更操作が行われた際に使用(起動)中であったアプリケーションの種類が記録される。
「倍率(%)」には、携帯端末2の表示操作部22の画面における文字又は画像の表示倍率(%)が記録され、「文字ポイントサイズ」には、携帯端末2の表示操作部22の画面で表示されていた文字のポイントサイズが記録される。「回数」には、各表示倍率(%)及び文字ポイントサイズの組み合わせが選択(ユーザーUによって設定)された回数が記録される。
「時間(hour)」には、各(表示)倍率(%)及び文字ポイントサイズの組み合わせで携帯端末2の表示操作部22の画面に表示された内容が、ユーザーUによって閲覧されていた時間(画面での表示時間)(hour)が記録される。
「視距離」には、各(表示)倍率(%)及び文字ポイントサイズの組み合わせで携帯端末2の表示操作部22の画面に文字(及び/又は画像)を表示していた場合における、視距離D(mm)が記録される。
「有効設定」は、具体的には、過去にユーザーUの操作によって設定された画面設定のうち、設定の頻度が最も高かった画面設定((表示)倍率及び文字ポイントサイズの組み合わせ)を示す。図6に示す例では、アプリケーションの“Safari(登録商標)”使用時において、表示倍率が“100”(%)、及び、文字ポイントサイズが“10”(ポイント)の組み合わせの設定回数が“30回”と最も多く、視聴時間を示す「時間」も“6(時間)”と最も長い。したがって、この表示倍率及び文字ポイントサイズの組み合わせが「有効設定」に設定されており、これらの設定を含むレコードに、丸印が付与されている。そして、「おまかせ」のメニュー項目の選択時には、これらの設定が有効化されて、印刷設定に反映される。
なお、本実施形態では、設定の頻度が最も高かった画像設定を「有効設定」に選択する例を挙げたが、本発明はこれに限定されない。その他の所定の(任意の)条件を、「有効設定」に設定されるための条件として設定してもよい。
「レイアウト設定」の「見たまま」に対応付けられた「倍率」、「文字ポイントサイズ」及び「視距離」には、ユーザーUがその時点で使用中のアプリケーションで使用されている値が格納される。
操作情報管理DB Dbを構成する各項目の値は、携帯端末2の表示操作部22に対してユーザーUの操作が行われる毎に(表示操作部22のタッチセンサーが反応する毎に)操作情報取得部241(図2参照)によって随時更新される。そして、操作情報取得部241によって随時更新されるこれらの操作情報は、操作情報管理DB Dbで統計的な情報として管理される。
[操作情報取得部による操作情報管理DBの更新処理の手法]
次に、図7を参照して、操作情報取得部241による操作情報管理DB Dbの更新処理の手法について説明する。図7は、操作情報取得部241による操作情報管理DB Dbの更新処理手法の手順を示すフローチャートである。
操作情報取得部241は、まず、表示操作部22のタッチセンサーが反応したか否かを判定する(ステップS1)。ステップS1で、タッチセンサーが反応していないと判定された場合(ステップS1がNO判定の場合)、操作情報取得部241は、ステップS1の判定を繰り返す。
一方、ステップS1で、表示操作部22のタッチセンサーが反応したと判定された場合(ステップS1がYES判定の場合)、操作情報取得部241は、制御部24に問い合せを行って、制御部24から操作情報を取得する(ステップS2)。
次いで、操作情報取得部241は、取得した操作情報が「ピンチアウト」を示すものであったか否か、すなわち、ユーザーUがピンチアウト操作を行ったか否かを判定する(ステップS3)。ステップS3で、ユーザーUがピンチアウト操作を行ったと判定された場合(ステップS3がYES判定の場合)、操作情報取得部241は、現在使用中であるアプリケーション(図中では「アプリ」と表記)が何であるかを調べる(ステップS4)。
次いで、操作情報取得部241は、ステップS2のピンチアウト操作によって倍率が変更される前に行っていた、アプリケーションの使用時間の計測を終了し、倍率変更後のアプリケーション使用時間の計測を開始する(ステップS5)。
次いで、操作情報取得部241は、視距離Dを調べる(ステップS6)。次いで、操作情報取得部241は、携帯端末2の表示操作部22の表示倍率を調べる(ステップS7)。次いで、操作情報取得部241は、携帯端末2の表示操作部22の画面に表示されている文字のポイントサイズを調べる(ステップS8)。
次いで、操作情報取得部241は、調べて得た視距離D、表示倍率及び文字ポイントサイズを、操作情報管理DB Dbに書き込む(ステップS9)。
ステップS3で、ユーザーUはピンチアウト操作を行わなかったと判定された場合(ステップS3がNO判定の場合)、操作情報取得部241は、取得した操作情報が「ピンチイン」を示すものであったか否かを判定する。すなわち、操作情報取得部241は、ユーザーUがピンチインの操作を行ったか否かを判定する(ステップS10)。
ステップS10で、ユーザーUがピンチイン操作を行ったと判定された場合(ステップS10がYES判定の場合)、操作情報取得部241は、現在使用中であるアプリケーションが何であるかを調べる(ステップS11)。
次いで、操作情報取得部241は、ステップS10のピンチアウト操作によって倍率が変更される前に行っていた、アプリケーションの使用時間の計測を終了し、倍率変更後のアプリケーション使用時間の計測を開始する(ステップS12)。
次いで、操作情報取得部241は、視距離Dを調べる(ステップS13)。次いで、操作情報取得部241は、携帯端末2の表示操作部22の表示倍率を調べる(ステップS14)。次いで、操作情報取得部241は、携帯端末2の表示操作部22の画面に表示されている文字のポイントサイズを調べる(ステップS15)。
次いで、操作情報取得部241は、ステップS9の処理を行う。つまり、調べて得た視距離D、表示倍率及び文字ポイントサイズを、操作情報管理DB Dbに書き込む。
ステップS10で、ユーザーUはピンチイン操作を行わなかったと判定された場合(ステップS10がNO判定の場合)、操作情報取得部241は、取得した操作情報が「アプリケーションの起動」を示すものであったか否かを判定する。すなわち、操作情報取得部241は、ユーザーUがアプリケーションを起動したか否かを判定する(ステップS16)。
ステップS16で、ユーザーUがアプリケーションを起動したと判定された場合(ステップS16がYES判定の場合)、操作情報取得部241は、起動されたアプリケーションが何であるかを調べる(ステップS17)。次いで、操作情報取得部241は、アプリケーション使用時間の計測を開始する(ステップS18)。
次いで、操作情報取得部241は、視距離Dを調べる(ステップS19)。次いで、操作情報取得部241は、携帯端末2の表示操作部22の表示倍率を調べる(ステップS20)。次いで、操作情報取得部241は、携帯端末2の表示操作部22の画面に表示されている文字のポイントサイズを調べる(ステップS21)。
次いで、操作情報取得部241は、ステップS9の処理を行う。つまり、調べて得た視距離D、表示倍率及び文字ポイントサイズを、操作情報管理DB Dbに書き込む。
ステップS16で、ユーザーUはアプリケーションを起動していないと判定された場合(ステップS16がNO判定の場合)、操作情報取得部241は、取得した操作情報が「アプリケーションの終了」を示すものであったか否かを判定する。すなわち、操作情報取得部241は、ユーザーUがアプリケーションを終了したか否かを判定する(ステップS22)。
ステップS22で、ユーザーUはアプリケーションを終了したと判定された場合(ステップS22がYES判定の場合)、操作情報取得部241は、アプリケーションの使用時間の計測を終了する(ステップS23)。次いで、操作情報取得部241は、計測を行っていたアプリケーションの使用時間を、操作情報管理DB Dbに書き込む(ステップS24)。ステップS24の処理後、操作情報取得部241は、処理をステップS1に戻す。
ステップS22で、ユーザーUはアプリケーションを終了していないと判定された場合(ステップS22がNO判定の場合)、操作情報取得部241は、取得した操作情報が「アプリケーションの使用停止」を示すものであったか否かを判定する。すなわち、操作情報取得部241は、ユーザーUがアプリケーションの使用を停止したか否かを判定する(ステップS25)。
ステップS25で、ユーザーUはアプリケーションの使用を停止したと判定された場合(ステップS25がYES判定の場合)、操作情報取得部241は、アプリケーションの使用時間の計測を一旦停止する(ステップS26)。ステップS26の処理後、操作情報取得部241は、処理をステップS1に戻す。
ステップS25で、ユーザーUはアプリケーションの使用を一旦停止していないと判定された場合(ステップS25がNO判定の場合)、操作情報取得部241は、取得した操作情報が「アプリケーションの使用再開」を示すものであったか否かを判定する。すなわち、操作情報取得部241は、ユーザーUがアプリケーションの使用を再開したか否かを判定する(ステップS27)。
ステップS27で、ユーザーUはアプリケーションの使用を再開したと判定された場合(ステップS27がYES判定の場合)、操作情報取得部241は、アプリケーションの使用時間の計測を再開する(ステップS28)。ステップS28の処理後、操作情報取得部241は、処理をステップS1に戻す。
ステップS27で、ユーザーUはアプリケーションの使用を再開していないと判定された場合(ステップS27がNO判定の場合)、操作情報取得部241は、処理をステップS1に戻す。ステップS27がNO判定となるのは、ステップS2で取得した操作情報が、ピンチアウト又はピンチイン、アプリケーションの起動又は終了、アプリケーションの一旦停止又は再開のいずれでもない場合である。
[印刷設定変換部による操作情報の印刷設定への変換処理の手法]
次に、図8を参照して、印刷設定変換部242による操作情報の印刷設定への変換処理の手法について説明する。図8は、印刷設定変換部242による操作情報の印刷設定への変換処理手法の手順を示すフローチャートである。
印刷設定変換部242は、まず、ユーザーUより印刷指示を受けたか否かを判定する(ステップS31)。ステップS31で、ユーザーUから印刷指示を受けていないと判定された場合(ステップS31がNO判定の場合)、印刷設定変換部242は、ステップS31の判定を繰り返す。一方、ステップS31で、ユーザーUから印刷指示を受けたと判定された場合(ステップS31がYES判定の場合)、印刷設定変換部242は、レイアウト設定が「オフ」になっているか否かを判定する(ステップS32)。
ステップS32で、レイアウト設定が「オフ」になっていると判定された場合(ステップS32がYES判定の場合)、印刷設定変換部242は、印刷設定及び印刷データを含む印刷ジョブを、通信I/F部21を介して画像形成装置1に送信する(ステップS33)。つまり、レイアウト設定が「オフ」になっている場合、ステップS33では、操作情報が反映されていない印刷設定と、印刷データとを含む印刷ジョブが、画像形成装置1に送信される。
一方、ステップS32で、レイアウト設定が「オフ」になっていないと判定された場合(ステップS32がNO判定の場合)、印刷設定変換部242は、レイアウト設定が何に設定されているかを判定する(ステップS34)。
ステップS34で、レイアウト設定は「見たまま」に設定されていると判定された場合、印刷設定変換部242は、操作情報取得部241から操作情報を取得する(ステップS35)。次いで、印刷設定変換部242は、操作情報を印刷設定情報に変換して、変換した印刷設定情報を印刷設定に反映させる(ステップS36)。
レイアウト設定が「見たまま」に設定されている場合、操作情報管理DB Db(図6参照)の「見たまま」のメニュー項目に対応するレコードには、ユーザーUがその時点で使用中のアプリケーションで使用されている設定が格納される。図6に示す操作情報管理DB Dbでは、「見たまま」のメニュー項目に対応する「倍率(%)」には、“140”(%)が格納されており、「文字ポイントサイズ」には、“20”(ポイント)が格納されている。よって、印刷設定変換部242は、操作情報印刷設定変換テーブルT(図5参照)を参照して、「倍率(%)」の“140”(%)を印刷設定における印刷倍率の“140”(%)に変換する。さらに、印刷設定変換部242は、“20”ポイントの「文字ポイントサイズ」の印刷倍率を、印刷設定における文字ポイントサイズの印刷倍率である“100”(%)に変換する。
ステップS36の処理後、印刷設定変換部242は、印刷設定及び印刷データを含む印刷ジョブを、通信I/F部21を介して画像形成装置1に送信する(ステップS33)。つまり、レイアウト設定が「見たまま」に設定されている場合、ステップS33では、その時点でユーザーUが行っていた操作情報が反映された印刷設定と、印刷データとを含む印刷ジョブが、画像形成装置1に送信される。
ステップS34で、レイアウト設定は「おまかせ」に設定されていると判定された場合、印刷設定変換部242は、操作情報取得部241から、使用(設定)頻度が最多の操作情報を取得する(ステップS37)。本実施形態において、使用頻度が最多の操作情報は、操作情報管理DB Db(図6参照)において「有効設定」に設定された操作情報である。ステップS37の処理後、印刷設定変換部242は、取得した操作情報を印刷設定情報に変換して、変換した印刷設定情報を印刷設定に反映させる(ステップS36)。
図6に示す操作情報管理DB Dbでは、「おまかせ」のメニュー項目で「有効設定」に設定されている表示倍率は、“100”(%)であり、文字ポイントサイズは“10”(ポイント)である。したがって、印刷設定変換部242は、ステップS37で、操作情報としてこれらの値を取得する。
そして、印刷設定変換部242は、ステップS36で、操作情報印刷設定変換テーブルTを参照して、「倍率(%)」の“100”(%)を印刷設定における印刷倍率の“100”(%)に変換する。さらに、印刷設定変換部242は、“10”ポイントの「文字ポイントサイズ」の印刷倍率を、印刷設定における文字ポイントサイズの印刷倍率である“100”(%)に変換する。
ステップS36の処理後、印刷設定変換部242は、印刷設定及び印刷データを含む印刷ジョブを、通信I/F部21を介して画像形成装置1に送信する(ステップS33)。つまり、レイアウト設定が「おまかせ」に設定されている場合、ステップS33では、「有効設定」に設定された、使用(設定)頻度が最も多かった操作情報が反映された印刷設定と、印刷データとを含む印刷ジョブが、画像形成装置1に送信される。
ステップS34で、レイアウト設定は「見たまま」以外であり、かつ、「おまかせ」以外であると判定された場合、印刷設定変換部242は、そのレイアウト設定に対応する操作情報が操作情報管理DB Db中に存在するか否かを判定する(ステップS38)。図5に示す例では、レイアウト設定が「見たまま」でも「おまかせ」でもない場合は、すなわち、レイアウト設定が「視力悪化防止」、「満員電車」又は「距離」である場合である。
ステップS38で、操作情報が存在すると判定された場合(ステップS38がYES判定の場合)、印刷設定変換部242は、レイアウト設定に対応する操作情報を操作情報管理DB Dbから取得する(ステップS39)。
次いで、印刷設定変換部242は、取得した操作情報を印刷設定情報に変換して、変換した印刷設定情報を印刷設定に反映させる(ステップS36)。次いで、印刷設定変換部242は、印刷設定及び印刷データを含む印刷ジョブを、通信I/F部21を介して画像形成装置1に送信する(ステップS33)。つまり、レイアウト設定が「見たまま」でも「おまかせ」でもない場合であって、これらのレイアウト設定に対応する操作情報が操作情報管理DB Db中に存在する場合には、ステップS33では、レイアウト設定に対応する操作情報が反映された印刷設定と、印刷データとを含む印刷ジョブが、画像形成装置1に送信される。
ステップS38で、ステップS34で判定したレイアウト設定に対応する操作情報が存在しないと判定された場合(ステップS38がNO判定の場合)、印刷設定変換部242は、視距離D及び画面の表示倍率を操作情報取得部241に測定させる(ステップS40)。レイアウト設定が「見たまま」及び「おまかせ」以外の場合における、操作情報取得部241での視距離D及び画面の表示倍率の測定手法については、後述の図9及び図10を参照して詳述する。
次いで、印刷設定変換部242は、ステップS40で操作情報取得部241が取得した操作情報を取得して、操作情報管理DB Dbに格納する(ステップS41)。次いで、印刷設定変換部242は、取得した操作情報を印刷設定情報に変換して、変換した印刷設定情報を印刷設定に反映させる(ステップS36)。
次いで、印刷設定変換部242は、印刷設定及び印刷データを含む印刷ジョブを、通信I/F部21を介して画像形成装置1に送信する(ステップS33)。つまり、レイアウト設定が「見たまま」でも「おまかせ」でもない場合であって、これらのレイアウト設定に対応する操作情報が操作情報管理DB Db中に存在しない場合には、ステップS33では、その時点でユーザーUが行っていた操作情報が反映された印刷設定と、印刷データとを含む印刷ジョブが、画像形成装置1に送信される。
[操作情報取得部での視距離及び画面の表示倍率の取得手法]
次に、図9及び図10を参照して、レイアウト設定が「見たまま」及び「おまかせ」以外の場合における、操作情報取得部241での視距離D及び画面の表示倍率の測定手法について説明する。図9は、操作情報取得部241での視距離D及び画面の表示倍率の測定手法の概要を示す説明図であり、図10は、操作情報取得部241での視距離D及び画面の表示倍率の取得手法の手順を示すフローチャートである。
図9に、ユーザーUが携帯端末2を保持している状態を示す。図9に示す例では、レイアウト設定として「視力悪化防止」が選択されており、ユーザーUが携帯端末2によるガイドに従って、視距離D及び画面設定を変更する操作を行う場合を例を挙げる。
レイアウト設定に「視力悪化防止」が設定されている場合、携帯端末2の操作情報取得部241は、視距離Dがハーモン距離(約30cm)であるときにユーザーUが最も見易い画面設定の情報を取得する。画面設定の情報を取得するために、操作情報取得部241は、視距離Dをハーモン距離と一致させるためのガイド、及び、好みの画面設定への変更を促すガイドを行う。これらのガイドは、表示操作部22の画面におけるメッセージの表示、スピーカー26(図2参照)からの通知音の放音等によって行うことができる。
図9に示す例では、携帯端末2の表示操作部22の画面上に、印刷プレビュー画面が表示されているとともに、印刷プレビュー画面の下方に、OKボタンB1及びキャンセルボタンB2が表示されている。OKボタンB1は、自分にとって最も見易い画面設定となったタイミングでユーザーUによって押下されるボタンであり、キャンセルボタンB2は、操作内容をキャンセルする際にユーザーUによって押下されるボタンである。
次に、図10を参照して、操作情報取得部241での視距離D及び画面の表示倍率の取得手法の手順について説明する。まず、操作情報取得部241は、ユーザーUから印刷プレビュー画面の表示を指示する操作が入力されたか否かを判定する(ステップS51)。ステップS51で、印刷プレビュー画面の表示指示は入力されていないと判定された場合(ステップS51がNO判定の場合)、操作情報取得部241は、ステップS51の判定を繰り返す。
一方、ステップS51で、印刷プレビュー画面の表示指示が入力されたと判定された場合(ステップS51がYES判定の場合)、操作情報取得部241は、印刷プレビュー画面を表示する(ステップS52)。次いで、操作情報取得部241は、距離センサー23を起動する(ステップS53)。次いで、操作情報取得部241は、距離センサー23で測定された視距離Dと、設定値とを比較する(ステップS54)。ここで視距離Dと比較される設定値は、図5に示す例では、メニュー項目が「視力悪化防止」である場合には“300”(mm)であり、「満員電車」である場合には“100”(mm)であり、「距離」である場合には“800”mmである。
次いで、操作情報取得部241は、視距離Dと設定値との大小関係を判定する(ステップS55)。ステップS55で、視距離Dが設定値よりも長い(ユーザーUの顔が画面から遠い位置にある)と判定された場合、操作情報取得部241は、携帯端末2の画面に顔を近づけることを促すメッセージをユーザーUに通知する(ステップS56)。メッセージのユーザーUへの通知は、例えば、表示操作部22の画面に文章を表示したり、スピーカー26(図2参照)から音声を放音したりすること等によって行うことができる。
一方、ステップS55で、視距離Dが設定値よりも短い(ユーザーUの顔が画面から近い位置にある)と判定された場合、操作情報取得部241は、携帯端末2の画面から顔を遠ざけることを促すメッセージをユーザーUに通知する(ステップS57)。
また、ステップS55で、視距離Dが設定値に等しいと判定された場合、操作情報取得部241は、視距離Dを変更する操作を停止して、好みの画面設定となるように画面表示を拡大又は縮小することを促すメッセージを、ユーザーUに通知する(ステップS58)。このとき、操作情報取得部241が、スピーカー26から「ピピピ」等の通知音を放音させることで、視距離Dが設定値と一致したことをユーザーUに適切に把握させることができる。
さらに、操作情報取得部241は、最も見易い画面設定となった場合にはOKボタンB1(図9参照)を押下するように、ユーザーUに促すメッセージを表示又は放音する。そして、このメッセージを読んだ、あるいは聞いたユーザーUは、自分が最も見易い画面設定となるように、画面表示を拡大又は縮小させる操作を行い、好みの画面設定となったところでOKボタンB1を押下する。
次いで、操作情報取得部241は、OKボタンB1の押下を検知したか否かを判定する(ステップS59)。ステップS59で、OKボタンB1の押下が検知されなかった場合(ステップS59がNO判定の場合)、操作情報取得部241は、ステップS59の判定を繰り返す。一方、ステップS59で、OKボタンB1の押下が検知された場合(ステップS59がYES判定の場合)、操作情報取得部241は、その時点における視距離D、表示倍率及び文字ポイントサイズを、操作情報管理DB Dbに書き込む(ステップS60)。
操作情報取得部241は、図10に手順を示した処理を行うことにより、レイアウト設定が「視力悪化防止」、「満員電車」又は「距離」に設定された場合における、各設定に対応する視距離D(=設定値)でユーザーUが最も見易い画面設定の情報を、容易にかつ適切に取得することができる。
[画像形成装置による印刷処理の手法]
次に、図11を参照して、画像形成装置1の画像形成部14及び印字部15による印刷処理の手法について説明する。図11は、画像形成装置1の画像形成部14及び印字部15による印刷処理手法の手順を示すフローチャートである。
まず、画像形成装置1の制御部18は、携帯端末2から送信された印刷ジョブを、通信I/F17(図2参照)が受信したか否かを判定する(ステップS71)。ステップS71で、印刷ジョブを受信していないと判定された場合(ステップS71がNO判定の場合)、制御部18は、ステップS71の判定を繰り返す。
一方、ステップS71で、印刷ジョブを受信したと判定された場合(ステップS71がYES判定の場合)、制御部18の制御に基づいて、画像形成部14は、印刷ジョブに基づいて印刷イメージ(画像データ)を生成する(ステップS72)。
次いで、印字部15は、印刷処理を行う(ステップS73)。すなわち、印字部15は、画像形成部14で生成された画像データを用紙上に画像として形成して、印刷物Pr(図1参照)として出力する。
[各種効果]
上記第1の実施形態では、ユーザーUが表示操作部22の画面に対して行った、画面設定を変更するための操作の情報が、操作情報取得部241によって取得される。そして、操作情報取得部241で取得された操作情報は、印刷設定変換部242によって、操作情報に対応する印刷設定に変換される。したがって、ユーザーUが、ユーザー自身の癖や好みを反映させた距離又は姿勢で、閲覧もしくは操作しやすい画面設定に変更する操作を表示操作部22に入力した場合、その操作の内容が印刷設定に変換される。そして、操作情報が変換された印刷設定に基づいて画像形成装置1で印刷処理が行われる。それゆえ、上記第1の実施形態によれば、ユーザーUの好みの画面設定を、印刷物Prの出力に反映させることができる。
また、上記第1の実施形態の画像形成システム100では、ユーザーUが表示操作部22の画面に対して行った操作に基づいて変更された画面の表示倍率の情報が、操作情報として操作情報取得部241によって取得される。そして、画面の表示倍率の情報を含む操作情報が、印刷設定変換部242によって印刷設定に変換される。それゆえ、上記第1の実施形態の画像形成システム100によれば、ユーザーUがピンチアウト又はピンチイン等の操作によって拡大又は縮小した画面の表示倍率が、印刷設定に反映される。
また、上記第1の実施形態の画像形成システム100では、レイアウト設定が「見たまま」に設定された場合に、印刷設定変換部242が、操作情報取得部241が取得した操作情報をそのまま印刷設定に変換する。そして、操作情報が変換された印刷設定に基づいて、画像形成装置1で印刷が行われる。それゆえ、上記第1の実施形態の画像形成システム100によれば、ユーザーUにとって最も視認性の高い画面表示を実現する画面設定が、そのまま印刷物Prの印刷設定に反映される。
また、上記第1の実施形態の画像形成システム100では、操作情報取得部241によって取得された操作情報は、操作情報管理DB Dbによって統計的な情報として管理される。そして、印刷設定変換部242は、操作情報管理DB Dbで統計的な情報として管理される操作情報を用いて、操作情報の印刷設定への変換処理を行う。そして、操作情報が変換された印刷設定に基づいて、画像形成装置1で印刷が行われる。したがって、上記第1の実施形態の画像形成システム100によれば、ユーザーUによって日常的に設定される画面設定の情報を、印刷設定に反映させることができる。
また、上記第1の実施形態の画像形成システム100では、印刷設定変換部242が、操作情報管理DB Dbで管理される操作情報のうちの、ユーザーUによって設定される頻度が最も高かった操作情報を抽出する。そして、印刷設定変換部242は、抽出した操作情報を印刷設定に変換する。したがって、上記第1の実施形態の画像形成システム100によれば、ユーザーUによってもっとも多く設定された、自らにとって最も視認性が高い画面設定が、印刷設定に反映される。
また、上記第1の実施形態の画像形成システム100では、操作情報取得部241は、ユーザーUの視距離Dが所定の閾値距離(ハーモン距離等)に一致した場合に、操作情報を取得する。そして、印刷設定変換部242は、その操作情報を該操作情報に対応する印刷設定に変換する。さらに、画像形成装置1が、操作情報が変換された印刷設定に基づいて印刷処理を行う。それゆえ、上記第1の実施形態の画像形成システム100によれば、ハーモン距離等の、その距離での視聴が視力悪化の防止に役立つとされる所定の閾値距離において、ユーザーUがもっとも見易い画面の画面設定を、印刷設定に反映させることができる。
これにより、ユーザーUは、印刷物Prに目を不要に近づける等の、視力の悪化に繋がるような姿勢ではなく、ハーモン距離で、印刷物Prを見るようになる。つまり、本実施形態によれば、ユーザーUが視距離Dをハーモン距離に一致させた状態で用紙上の文字及び/又は画像を見るように、仕向けることができる。
また、上記第1の実施形態の画像形成システム100では、ユーザーUの視距離Dが所定の閾値距離(ハーモン距離等)に一致した場合に、その旨が、スピーカー26からの通知音の放音等の手段を介してユーザーUに通知される。したがって、上記第1の実施形態によれば、ユーザーUの視距離Dがハーモン距離に一致した場合に、ユーザーUはそのことを即時に把握することができる。
また、上記第1の実施形態の画像形成システム100では、印刷設定変換部242は、ユーザーUから印刷実行の指示が入力されたタイミングで、操作情報取得部241から操作情報を取得する。したがって、上記第1の実施形態によれば、ユーザーUの好みが反映された最新の操作情報が、印刷設定に反映される。
<その他の実施形態>
なお、上述した第1の実施形態では、画像形成システム100を携帯端末2及び画像形成装置1で構成し、携帯端末2が、操作情報の取得処理及び操作情報の印刷設定への変換処理を行い、画像形成装置1が、携帯端末2から送信された印刷設定に基づいて印刷処理を行う例を挙げた。しかしながら、本発明はこの実施形態に限定されず、その他の様々な実施形態を採りうる。
例えば、画像形成システムを携帯端末及び画像形成装置で構成し、操作情報の取得機能を携帯端末に持たせ、操作情報の印刷設定への変換機能及び印刷機能を画像形成装置に持たせてもよい(第2の実施形態)。また、例えば、画像形成システムを画像形成装置、及び、該画像形成装置を制御する印刷制御装置で構成し、操作情報の取得機能及び操作情報の印刷設定への変換機能を印刷制御装置に持たせ、ユーザーUからの操作の受付、ユーザーUへの通知、及び、印刷機能を画像形成装置に持たせてもよい(第3の実施形態)。また、例えば、操作情報の取得機能、操作情報の印刷設定への変換機能、ユーザーUからの操作の受付、及び、ユーザーUへの通知機能を、画像形成装置にすべて持たせるようにしてもよい(第4の実施形態)。
[第2の実施形態]
(画像形成システムの構成例)
まず、図12を参照して、本発明の第2の実施形態に係る画像形成システム100Aの構成例について説明する。図12は、本発明の第2の実施形態に係る画像形成システム100Aの構成例を示すブロック図である。なお、以下に説明する第2〜第4の実施形態において、第1の実施形態と対応する部分には同一の符号を付し、その詳細説明は省略する。
図12に示す画像形成システム100Aは、画像形成装置1A及び携帯端末2Aを備える。画像形成装置1Aは、画像読取部11、操作パネル12、画像処理部13、画像形成部14、印字部15、通信I/F部17、制御部18A及び記憶部19Aを備える。そして、制御部18Aは、操作情報の印刷設定への変換処理を行う印刷設定変換部181を有し、記憶部19Aには、操作情報管理DB Db及び操作情報印刷設定変換テーブルTが記憶される。
携帯端末2Aは、通信I/F部21、表示操作部22、距離センサー23、制御部24A、記憶部25A及びスピーカー26を備える。制御部24Aは、操作情報の取得処理を行う操作情報取得部241のみを有する。そして、制御部24Aは、表示操作部22に対してユーザーUより印刷実行の指示が入力されたタイミングで、操作情報取得部241から操作情報を取得して、画像形成装置100Aに送信する。
[印刷設定変換部による操作情報の印刷設定への変換処理の手法]
次に、図13を参照して、携帯端末2Aの制御部24Aによる操作情報取得処理及び取得した操作情報の画像形成装置100Aへの送信処理の手法を説明する。図13は、携帯端末2Aの制御部24Aによる操作情報取得処理及び取得した操作情報の画像形成装置100Aへの送信処理手法の手順を示すフローチャートである。
図13のステップS81〜S85、S87〜S91は、図8のステップS31〜S35、S37〜S41と同一であるため、説明は省略する。図13に示すステップが図8に示すステップとで異なる点は、ステップS86である。図13のステップS86に対応する図8のステップS36では、携帯端末2側で操作情報を印刷設定に変換しているのに対し、図13のステップS86では、操作情報の印刷設定への変換は行われず、携帯端末2Aから画像形成装置1Aに対して、操作情報と印刷ジョブとが送信される。
[画像形成装置による印刷処理の手法]
次に、図14を参照して、画像形成装置1Aの印刷設定変換部181による印刷設定手法、及び、画像形成部14及び印字部15による印刷処理手法について説明する。図14は、画像形成装置1Aの印刷設定変換部181による印刷設定手法、及び、画像形成部14及び印字部15による印刷処理手法の手順を示すフローチャートである。
まず、画像形成装置1Aの制御部18Aは、携帯端末2Aから送信された印刷ジョブを、通信I/F17が受信したか否かを判定する(ステップS101)。ステップS101で、印刷ジョブを受信していないと判定された場合(ステップS101がNO判定の場合)、制御部18Aは、ステップS101の判定を繰り返す。
一方、ステップS101で、印刷ジョブを受信したと判定された場合(ステップS101がYES判定の場合)、制御部18Aは、印刷ジョブと一緒に、操作情報を受信したか否かを判定する(ステップS102)。ステップS102で、操作情報を受信したと判定された場合(ステップS102がYES判定の場合)、印刷設定変換部181は、受信した操作情報を印刷設定に変換する(ステップS103)。
次いで、画像形成部14は、印刷ジョブに基づいて印刷イメージ(画像データ)を生成する(ステップS104)。次いで、印字部15は、印刷処理を行う(ステップS105)。すなわち、印字部15は、画像形成部14で生成された画像データを用紙上に画像として形成して、印刷物Prとして出力する。
一方、ステップS102で、操作情報を受信していないと判定された場合(ステップS102がNO判定の場合)、制御部18Aは、ステップS104以降の処理を行う。
つまり、上述の第2の実施形態においては、携帯端末2Aでは、操作情報を画像形成装置1Aに送信する処理が行われ、画像形成装置1Aでは、携帯端末2Aから送信された操作情報を印刷設定に変換する処理と、操作情報が変換された印刷設定に基づく印刷処理とが行われる。
[第3の実施形態]
次に、図15を参照して、本発明の第3の実施形態に係る画像形成システム100Bの構成例について説明する。図15は、本発明の第3の実施形態に係る画像形成システム100Bの構成例を示すブロック図である。
図15に示す画像形成システム100Bは、画像形成装置1B、PC又は携帯端末等で構成される端末装置3、及び、画像形成装置1Bの制御を行う印刷制御装置4を備える。
画像形成装置1Bは、画像読取部11、操作パネル12、画像処理部13、画像形成部14、印字部15、通信I/F部17、制御部18B、スピーカー20及び距離センサー30を備える。
印刷制御装置4は、通信I/F部41(出力部の一例)、制御部42及び記憶部43を備える。通信I/F部41は、印刷データの送信元である端末装置3との間、又は、画像形成装置1Bとの間で無線又は有線による通信を介して行われる、データの送受信を制御する。制御部42は、操作情報取得部421及び印刷設定変換部422を有する。記憶部43には、操作情報管理DB Db及び操作情報印刷設定変換テーブルTが記憶される。
本実施形態では、ユーザーUによる画面設定の変更操作は、画像形成装置1Bの操作パネル12に対して行われる。そして、画像形成装置1Bの制御部18Bは、操作パネル12に対して行われたユーザーUの操作の情報と、距離センサー30が計測した視距離Dの情報とを、通信I/F部17を介して印刷制御装置4に送信する。
印刷制御装置4では、操作情報取得部421が、画像形成装置1Bから送信された上記各情報を取得する。そして、印刷設定変換部422が、操作情報取得部421が取得した操作情報を印刷設定に変換するとともに、操作情報が変換された印刷設定及び印刷データよりなる印刷ジョブを生成して、通信I/F部17を介して画像形成装置1Bに送信する。
画像形成装置1Bでは、画像形成部14が、印刷制御装置4から送信された印刷設定に基づいて画像データを生成し、印字部15が、画像データを用紙に印字する。
なお、図15に示す例では、印刷制御装置4と画像形成装置1Bとがそれぞれ独立した装置として構成される例を挙げたが、本発明はこれに限定されない。印刷制御装置4を、画像形成装置1Bの内部に構成してもよい。
また、第3の実施形態に係る画像形成システムの構成要素として、印刷制御装置4の代わりに画像処理装置(不図示)を用い、画像処理装置に、操作情報取得機能及び操作情報の印刷設定への変換機能を持たせてもよい。
[第4の実施形態]
次に、図16を参照して、本発明の第4の実施形態に係る画像形成装置1Cの構成例について説明する。図16は、本発明の第4の実施形態に係る画像形成装置1Cの構成例を示すブロック図である。
画像形成装置1Cは、画像読取部11、操作パネル12、画像処理部13、画像形成部14、印字部15、通信I/F部17、制御部18C、記憶部19C、スピーカー20及び距離センサー30を備える。
つまり、本実施形態に係る画像形成装置1Cは、操作情報の取得機能、操作情報の印刷設定への変換機能、ユーザーUからの操作の受付、及び、ユーザーUへの通知機能を担う各ブロックを、すべて有する。
次に、図17及び図18を参照して、上述した実施形態2〜4における、画像形成装置1A〜Cの操作パネル12の画面の表示例と印刷結果との対応例について説明する。図17は、レイアウト設定が「見たまま」に設定された場合における、操作パネル12の画面の表示例と印刷結果との対応例を示す説明図である。図18は、レイアウト設定が「オフ」である場合における、操作パネル12の画面の表示例と印刷結果との対応例を示す説明図である。
図17及び図18に示す操作パネル12は、印刷プレビュー画面が表示される表示部121を有する。表示部121は、例えばタッチパネル等で構成され、印刷プレビュー画面を表示するとともに、ユーザーUからの操作が入力される。表示部121の印刷プレビュー画面の表示領域の右下部分には、プラスボタンB3及びマイナスボタンB4が形成される。プラスボタンB3は、印刷プレビュー画面における画面の表示倍率を拡大するためのボタンであり、マイナスボタンB4は、画面の表示倍率を縮小するためのボタンである。ユーザーUは、操作パネル12のプラスボタンB3又はマイナスボタンB4を押下することにより、印刷プレビュー画面に表示される文字及び/又は画像の表示倍率や文字サイズ等を、自分の好みの(自分にとって視認性の高い)ものに変更することができる。
印刷プレビュー画面の表示領域の下方の領域には、印刷ボタンB5及びキャンセルボタンB6が形成される。印刷ボタンB5は、画像形成装置1A〜Cに対して印刷の実行を指示するためのボタンであり、キャンセルボタンB6は、操作内容をキャンセルするためのボタンである。
図17に示す、レイアウト設定が「見たまま」に設定された場合における表示例においては、操作パネル12の印刷プレビュー画面での画面の表示倍率が拡大されており、「春はあけぼの」で始まる文章が、大きなフォントで表示されている。このような表示が行われている状態で、ユーザーUによって操作パネル12の印刷ボタンB5が押下されると、操作情報取得部241又は421又は182によって、画面の表示倍率、文字ポイントサイズ等の操作情報が取得される。
そして、印刷設定変換部181又は422によって、操作情報が印刷設定情報に変換され、変換された印刷設定情報が印刷設定に反映される。ここで、レイアウト設定が「見たまま」に設定されている場合、操作パネル12に印刷プレビュー画面として表示中の画面の表示倍率、及び、文字ポイントサイズが、印刷設定にそのまま変換される。それゆえ、図17に印刷結果として示すように、印刷物Prにも、印刷プレビュー画面で表示されているものと同じ表示倍率及び文字ポイントサイズで印字が行われる。
一方、レイアウト設定が「オフ」の設定となっている場合には、従来と同様に、図18の操作パネル12の印刷プレビュー画面に示されている、印刷される文書データに元々設定されている文字サイズで、印刷物Prの文字も印字される。
つまり、上述の第2〜第4の実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果を得ることとができる。すなわち、ユーザーUの操作に基づいて変更された画面設定を、印刷設定に反映させることができる。
<各種変形例>
以上、本発明の第1〜第4の実施形態に係る印刷制御装置、画像形成装置、画像形成システム、及び、印刷設定変更方法について説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されない。本発明の構成は、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りその他種々の変形例、応用例の構成を取り得る。例えば、次のような各種変形例も本発明に含まれる。
上記各実施形態では、操作情報取得部が、操作情報として、画面の表示倍率、文字ポイントサイズ、画面に表示中(使用中)のアプリケーションの種類、視距離D等を取得する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、操作情報取得部は、操作情報として、文字の太さ、フォントの種類、フォントの色等の情報等を取得してもよい。また、操作情報取得部は、操作情報として、画面に表示されている画像の、画像データにおける位置(座標)の情報等を取得してもよい。
ここで、図19を参照して、携帯端末2の表示操作部22の画面に表示されている画像の、画像データにおける位置情報の例について説明する。図19は、表示操作部22の画面に表示されている画像の、画像データにおける位置情報の例を示す説明図である。
図19に示す携帯端末2の表示操作部22の画面には、「春はあけ…紫だちた…夏は夜。」の文字が表示されている。また、図19には、画面に表示されたこの部分の、画像データにおける位置は、(X1,Y1)を始点として(X2,Y2)を終点とする破線の矩形で表された領域であることが示されている。操作情報取得部がこのような情報を操作情報として取得することにより、画面に表示されている画像と、印刷物Prに印字される画像とを正確に対応付けることが可能となる。