JP6131442B2 - 重合可能な材料 - Google Patents

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Description

本発明は、新たな重合可能な材料、ポリマーを製造するための方法、ポリマーおよび当該ポリマーから形成される物品に関する。本発明の重合可能な材料は、ガス透過性と親水性の適切な組み合わせが必要な製品の製造時に有用である。このような製品としては、コンタクトレンズなどの眼科用装置ならびに、創傷被覆材やセンサーシステムに用いられる膜およびフィルムなどがあげられる。
ガス透過性が望ましい医療用装置での用途では、シリコーンハイドロゲルが役立つことが見出されている。このような系におけるガス透過性に主に寄与しているのはシロキサン成分である。コンタクトレンズなどの特定の用途では、特に装用時間が長い場合に、得られるレンズが装用者の目に快適であるよう、容易に濡れ、かつ乾燥しにくい材料を提供するのに、ガス透過性と高い表面エネルギーとが組み合わさると好都合である。
シリコーンハイドロゲルの製造に用いられるシリコーン成分は本質的に疎水性であり、許容できるレベルの濡れ性を与えるには、一般にシリコーン成分を親水性のコモノマーと組み合わせる。親水性の成分を本質的に疎水性の材料と組み合わせるプロセスは、2つの成分の溶解性が適合しないがゆえに常に直接的になるわけではなく、結果として、希釈剤の使用を採用する必要があることが多い。希釈剤は、他の重合可能なコモノマー、マクロマーまたは非反応性の溶媒あるいは、これらの組み合わせを含んでもよい。これらの技術を使うにもかかわらず、得られる材料は、依然として機械的特性が適切ではなく(硬すぎ、柔らかすぎ、破損しやすい)、濡れ性に乏しく(眼装用時の不快感につながる)、乾燥しにくさに欠け(レンズ寸法の変化と涙液層の破壊につながる)、光学特性が悪く(材料が曇ったり不透明だったりする場合がある)、生体適合性が悪い(脂質やタンパク質などの涙液層成分の沈着につながる)ことがある。特に、この分野で取り組んでいる最も重要な課題は、これらの特性すべてを適切に兼ね備えた材料を提供することにある。
ホスホリルコリンなどの親水性の双性イオン成分をポリマー構造に含めると、生体適合性と乾燥しにくさが改善され、装用快適性も改善された材料が合成されることが示されている。このような材料の一例が、2−(メタクリロイルオキシエチル)−2’−(トリメチルアンモニウムエチル)ホスフェート内塩(MPC)である。しかしながら、固体であることも多いこのような極性の双性イオン材料とシリコーン成分とを組み合わせようとすると、その双性イオン材料のシリコーン系に対する溶解性がほとんどないか、まったくないがゆえに、実務上の困難さに遭遇することがある。また、シロキサン、可溶のコモノマー、双性イオンモノマーの好適な混合物で単相溶液を提供できることが明らかであるとしても、相分離の結果として、得られるポリマーが不透明になり、このため眼科用装置で使用するには適さない場合があることが見出されている。
さらに、水不溶性のモノマーを用いて製造されたレンズ材料は、製造過程の一部として、残留している未反応のモノマーや取り込まれなかった低分子量の種を除去するための有機溶媒抽出工程を通さなければならない。これは、コンタクトレンズの装用者に対する眼損傷の可能性を避けるために必要である。この点に関して、レンズを溶媒中で膨潤させた後、相当量の残留溶媒がレンズに残るようなことがないように、緩衝生理食塩水などの好適な水性組成物で処理しなければならない。この行程は製造過程を複雑にし、廃棄物流の発生量を増やすことになる。
このため、透明であり、かつガス透過性と乾燥しにくさを兼ね備え、良好な濡れ性を与えるがゆえに、眼科用装置、特に利点のある特性を持つコンタクトレンズを形成するのに有用なポリマーの製造を可能にする新たな材料が必要とされている。
このような背景に対して、本発明は、双性イオン官能基とシロキサン官能基とを同一の分子に兼ね備える、新たな重合可能な材料を提供する。
よって、第1の態様では、本発明は、式(I)または(II)の重合可能な材料を提供する。
式中、
Xは、重合可能な基であり、
1およびY2は、各々独立に、結合、C112アルキレン、C212アルケニレン、C212アルキニレン、C312シクロアルキレン、C312シクロアルケニレン、C212ヘテロアルケニレン、C212ヘテロアルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、−C(O)−C112アルキレン、−C(S)−C112アルキレン、−C(O)O−C112アルキレン、−C(O)S−C112アルキレン、−C(O)N(RM)−C112アルキレン、−C(S)−C112アルキレン、−C(S)O−C112アルキレン、−C(S)S−C112アルキレン、−C(S)N(RM)−C112アルキレン、−(CH2q(OCH2CH2r−、−(CH2CH2O)r(CH2q−からなる群から選択されるリンカー基であり、ここで、RMは、水素またはC14アルキルであり、qは、1から10の整数であり、rは、1から10の整数であり、ここで、C112アルキレン基の1つまたは2つ以上の炭素原子は、SおよびOからなる群から選択されるヘテロ原子で任意に置換されていてもよく、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、シクロアルキレン基、シクロアルケニレン基、ヘテロアルケニレン基、ヘテロアルキニレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基は、1つまたは2つ以上のRNで任意に置換されていてもよく、ここで、RNは各々独立に、−H、−OH、−CN、−NO2、−CF3、−OCF3、−CO2H、−NH2、C1〜C10アルキル、C2〜C10アルケニル、C2〜C10アルキニル、−O(C1〜C10アルキル)、−O(C2〜C10アルケニル)、−O(C2〜C10アルキニル)、ハロゲン、−C(O)H、−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−C(O)−O(C1〜C10アルキル)、−NH(C1〜C10アルキル)、−N(C1〜C10アルキル)2、−C(O)−NH(C1〜C10アルキル)、−C(O)−N(C1〜C10アルキル)2、−NH−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−NH(C1〜C10アルキル)−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−NH−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−NH−(C1〜C10アルキル)−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−(C0−C10)−SH、−S(O)−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−NH2、−S(O)2−NH−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−N(C1〜C10アルキル)2、=Oからなる群から選択され、
3は、リンカー基であり、
1は、1つまたは2つ以上のRNで任意に置換されていてもよいC112アルキル基であり、
Wは、シロキサン基含有成分であり、
Zは、双性イオン基であり、
mは、1から10の整数であり、
nは、1から3の整数であり、
pは、1から3の整数であり、
vは、1から3の整数である。
極性の双性イオン官能基とシロキサン官能基の両方を同じ分子に取り込むことで、本発明の重合可能な材料は、乾燥しにくく涙液層の沈着が起こりにくい上、装用快適性を得るための濡れ性に優れた、透明でガス透過可能な材料を作製するための手段を提供する。好都合なことに、本発明の重合可能な材料における相分離は、分子レベルで生じるため、裸眼で見えることはない。さらに、異なるコモノマーを組み合わせるのではなく、官能基を分子レベルで組み合わせるため、特定の含水率で想定されるであろうよりも酸素透過性の高い材料を提供することが可能である。本発明の重合可能なシロキサン材料の別の利点として、水溶性であり得ることがあげられる。このことには、製造過程を簡略化し、廃棄物流を低減する効果があろう。
本発明の重合可能な材料は、重合可能な基と、シロキサン官能基と、双性イオン官能基とを、同一分子内に含む。
式(I)および式(II)(ならびに本明細書にて後述する化学式)は、具体的な立体化学の表示なしで示されているが、多数の異性体が可能であることは、当業者であれば理解するであろう。この点に関して、本発明は、その範囲内に、表記の化学構造に対する可能なすべての立体異性体を含む。
重合可能な基Xは限定されず、重合条件下で反応してポリマーを形成できる基であれば、どのような基であってもよい。本発明の材料から、ポリマーならびに最終的にはコンタクトレンズを形成できることを意味するのは、本発明の材料における重合可能な基の存在である。特定の実施形態では、重合可能な基は、少なくとも1つの炭素−炭素不飽和結合を含む。このような実施形態では、基は、付加重合反応できる。あるいはまたはそれに加えて、反応してポリマーを形成できる基は、縮合重合できる多官能化誘導体である。これは、たとえば、ジオール、ジアミン、二酸、これらの誘導体などの材料を含む。
一実施形態では、本発明の重合可能な材料は、式(I)の材料である。別の実施形態では、本発明の重合可能な材料は、式(II)の材料である。
一実施形態では、重合可能な基Xは、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、スチレン基およびビニル基からなる群から選択される基を含む。好適なビニル基の例として、アリル誘導体、N−ビニルラクタム誘導体(適宜置換されたN−ビニルピロリドン誘導体など)、N−ビニル誘導体、O−ビニル誘導体があげられる。
一実施形態では、重合可能な基Xは、メタクリレート基またはアクリレート基である。好ましくは、重合可能な基Xは、メタクリレート基である。
上記の式(I)および式(II)を参照すると、mは、重合可能な材料中に存在する重合可能な基Xの数を規定する整数である。mは、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であってもよい。好ましくは、mは、1または2である。
1は、式(I)の重合可能な材料中の重合可能な基Xとシロキサン基含有成分Wとの間の結合を形成するリンカー基である。Y2は、式(I)の重合可能な材料中のシロキサン基含有成分Wと双性イオン基Zとの間の結合を形成するリンカー基である。Y1およびY2は各々独立に、結合、C112アルキレン、C212アルケニレン、C212アルキニレン、C312シクロアルキレン、C312シクロアルケニレン、C212ヘテロアルケニレン、C212ヘテロアルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、−C(O)−C112アルキレン、−C(S)−C112アルキレン、−C(O)O−C112アルキレン、−C(O)S−C112アルキレン、−C(O)N(RM)−C112アルキレン、−C(S)−C112アルキレン、−C(S)O−C112アルキレン、−C(S)S−C112アルキレン、−C(S)N(RM)−C112アルキレン、−(CH2q(OCH2CH2r−、−(CH2CH2O)r(CH2q−からなる群から選択され、ここで、RMは、水素またはC14アルキルであり、qは、1から10の整数であり、rは、1から10の整数であり、ここで、C112アルキレン基の1つまたは2つ以上の炭素原子は、SおよびOからなる群から選択されるヘテロ原子で任意に置換されていてもよく、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、シクロアルキレン基、シクロアルケニレン基、ヘテロアルケニレン基、ヘテロアルキニレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基は、1つまたは2つ以上のRNで任意に置換されていてもよく、ここで、RNは各々独立に、−H、−OH、−CN、−NO2、−CF3、−OCF3、−CO2H、−NH2、C1〜C10アルキル、C2〜C10アルケニル、C2〜C10アルキニル、−O(C1〜C10アルキル)、−O(C2〜C10アルケニル)、−O(C2〜C10アルキニル)、ハロゲン、−C(O)H、−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−C(O)−O(C1〜C10アルキル)、−NH(C1〜C10アルキル)、−N(C1〜C10アルキル)2、−C(O)−NH(C1〜C10アルキル)、−C(O)−N(C1〜C10アルキル)2、−NH−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−NH(C1〜C10アルキル)−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−NH−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−NH−(C1〜C10アルキル)−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−(C0−C10)−SH、−S(O)−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−NH2、−S(O)2−NH−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−N(C1〜C10アルキル)2、=Oからなる群から選択される。Y1およびY2は、同一であっても異なっていてもよい。一実施形態では、Y1およびY2は、同一である。別の実施形態では、Y1およびY2は、異なっている。
一実施形態では、Y1およびY2は各々独立に、C112アルキレン基である。別の実施形態では、Y1は、式−(CH2q(OCH2CH2r−の基であり、Y2は、式−(CH2CH2O)r(CH2q−の基であり、式中、rは、1から10の範囲の整数であり、好ましくは、4から6であり、qは、1から10の範囲の整数であり、一実施形態では、2から4、好ましくは3である。
3は、式(II)の重合可能な材料中の重合可能な基Xとシロキサン基Wとの間の結合を形成するリンカー基である。本発明のこの実施形態では、双性イオン基Zは、リンカー基Y3上の置換基である。Y3の性質は特に限定されず、好ましい実施形態では、Y3は、結合、C112アルキレン、C212アルケニレン、C212アルキニレン、C312シクロアルキレン、C312シクロアルケニレン、C112ヘテロアルキレン、C212ヘテロアルケニレン、C212ヘテロアルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、−C(O)−、−C(S)−、−C(O)O−、−C(O)S−、−C(O)N(RM)−、−C(S)−、−C(S)O−、−C(S)S−、−C(S)N(RM)−からなる群から選択され、ここで、RMは、水素またはC14アルキルである。アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、シクロアルキレン基、シクロアルケニレン基、ヘテロアルキレン基、ヘテロアルケニレン基、ヘテロアルキニレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基は、1つまたは2つ以上のRNで任意に置換されていてもよく、ここで、RNは各々独立に、−H、−OH、−CN、−NO2、−CF3、−OCF3、−CO2H、−NH2、C1〜C10アルキル、C2〜C10アルケニル、C2〜C10アルキニル、−O(C1〜C10アルキル)、−O(C2〜C10アルケニル)、−O(C2〜C10アルキニル)、ハロゲン、−C(O)H、−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−C(O)−O(C1〜C10アルキル)、−NH(C1〜C10アルキル)、−N(C1〜C10アルキル)2、−C(O)−NH(C1〜C10アルキル)、−C(O)−N(C1〜C10アルキル)2、−NH−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−NH(C1〜C10アルキル)−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−NH−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−NH−(C1〜C10アルキル)−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−(C0−C10)−SH、−S(O)−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−NH2、−S(O)2−NH−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−N(C1〜C10アルキル)2、=Oからなる群から選択される。リンカー基Y3の置換基としての基Zの位置は限定されない。この点に関して、基Zは、リンカー基Y3の骨格の一部を形成するどの炭素原子上の置換基であってもよい。
一実施形態では、Y3は、C112アルキレンまたはヘテロアルキレン基、特に、式−(CH2q(OCH2CH2r−または−(CH2CH2O)r(CH2q−のヘテロアルキレン基であって、ここで、qは、1から10の整数であり、rは、1から10の整数である。好ましい実施形態では、Y3は、−(CH23−O−(CH23−である。本発明の好ましい実施形態では、Y3基上のZ基の置換の位置は、基−Y3(Z)−が−(CH2CH(Z)CH2)−O−(CH23−であるような位置である。
Wは、シロキサン基含有成分である。ガス透過性が良好な材料が提供されるのは、本発明の重合可能な材料にシロキサン官能基が含まれるがゆえである。シロキサン基含有成分の性質は、特に限定されず、当業者であれば好適な成分になじみがあるだろう。シロキサン基は、一般構造−[Si(R)2O]−を有する残基を含むものであり、ここで、Rは各々独立に、水素またはC112アルキレン基、C212アルケニレン基、C212アルキニレン基、C312シクロアルキレン基、C312シクロアルケニレン基、C112ヘテロアルキレン基、C212ヘテロアルケニレン基、C212ヘテロアルキニレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基(任意に1つまたは2つ以上のRNで置換されている)から選択され、ここで、RNは各々独立に、−H、−OH、−CN、−NO2、−CF3、−OCF3、−CO2H、−NH2、C1〜C10アルキル、C2〜C10アルケニル、C2〜C10アルキニル、−O(C1〜C10アルキル)、−O(C2〜C10アルケニル)、−O(C2〜C10アルキニル)、ハロゲン、−C(O)H、−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−C(O)−O(C1〜C10アルキル)、−NH(C1〜C10アルキル)、−N(C1〜C10アルキル)2、−C(O)−NH(C1〜C10アルキル)、−C(O)−N(C1〜C10アルキル)2、−NH−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−NH(C1〜C10アルキル)−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−NH−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−NH−(C1〜C10アルキル)−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−(C0−C10)−SH、−S(O)−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−NH2、−S(O)2−NH−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−N(C1〜C10アルキル)2、=Oからなる群から選択される。R基は、同一であっても異なっていてもよい。一実施形態では、すべてのR基が同一である。別の実施形態では、R基は、異なっている。好ましくは、Rは、C112アルキレン基であり、好ましくはC16アルキレン基である。好ましくは、シロキサン基に、シロキサン基含有成分の総分子量の20重量パーセントを超える量、一層好ましくは30重量パーセントを超える量で、Siおよび結合したOが存在する。
一実施形態では、シロキサン基含有成分は、式(IIIA)を有する。
式中、Rは、先に定義されたとおりであり、wは、1から500の整数である。
一実施形態では、シロキサン基含有成分は、式(IIIB)を有する。
式中、Rは、先に定義されたとおりであり、w1およびw2は独立に、1から500の範囲の整数である。
一実施形態では、シロキサン基含有成分は、式(IIIC)を有する。
式中、Rは、先に定義されたとおりであり、w3、w4、w5は各々独立に、1から500の範囲の整数である。
一実施形態では、シロキサン基含有成分は、式(IIID)を有する。
式中、Rは、先に定義されたとおりであり、w6、w7、w8、w9は各々独立に、1から500の範囲の整数である。
Zは、双性イオン基である。重合可能な材料が式(I)を有する場合、Zは、Y2に結合する。重合可能な材料が式(II)を有する場合、Zは、リンカー基Y3上の置換基である。双性イオン基は、基の正味の電荷がゼロになるように、基内の異なる原子に正の電荷と負の電荷の両方を持つものである。結果として、双性イオン基は、極性が高く、水に対する自然な親和性を持つ。あらゆる生きた細胞の外側の膜の主成分である、ホスファチジルコリンおよびスフィンゴミエリンなどのリン脂質は、双性イオン構造を有する。このため、双性イオンモノマーを使用して、リン脂質の双性イオン構造によく似たポリマーを合成することができる。これは、合成できるポリマーの生体適合性につながる。本発明の重合可能な材料における双性イオン官能基の存在は、得られるポリマーが、良好な乾燥しにくさと良好な濡れ性を示すことを意味し、これらはどちらも、コンタクトレンズの形成にポリマーを使用する場合に、快適さを得るのに重要である。
一実施形態では、Zは、式(IVA)、(IVB)、(IVC)、(IVD)、(IVE)からなる群から選択される双性イオン基である。
好ましくは、Zは、式(IVB)の双性イオン基である。
基(IVA)は、以下の式を有する。
式中、R3およびR3Aは各々独立に、水素およびC14アルキルから選択され、aは、2から4の整数である。
一実施形態では、両方のR3基は、同一である。特に、両方のR3基は、C14アルキルであってもよく、一実施形態では、メチルである。
一実施形態では、両方のR3A基は、同一である。特に、両方のR3A基は、水素であってもよい。
一実施形態では、aは、2または3である。別の実施形態では、aは、3である。
Zが式(IVA)の基である一実施形態では、mは、1または2である。
基(IVB)は、以下の式を有する。
式中、R4およびR4Aは各々独立に、水素およびC14アルキルから選択され、bは、1から4の整数である。
一実施形態では、すべてのR4は、同一である。特に、すべてのR4基は、C14アルキルであってもよく、一実施形態では、メチルである。一実施形態では、少なくとも1つのR4基は、C14アルキルである。
一実施形態では、R4A基は、同一である。特に、R4A基は、水素であってもよい。
一実施形態では、bは、2または3である。別の実施形態では、bは、2である。
Zが式(IVB)の基である一実施形態では、式(I)のmは、1または2である。
一実施形態では、好ましくは、Zは、式(IVB)の基であり、ここで、すべてのR4基は、メチル基であり、bは、2である。この実施形態では、Zは、ホスホリルコリン(PC)基である。PC基は、あらゆる生きた細胞の膜を形成するリン脂質に天然に生じる。このため、リン脂質の双性イオン特性を真似することを目的として、ZがPC基であると特に都合がよい。
基(IVC)は、以下の式を有する。
式中、R5およびR5Cは各々独立に、水素およびC14アルキルから選択され、R5Aは、水素または基−C(O)B15Bであり、ここで、R5Bは、水素またはメチルであり、B1は、結合、C110アルキレン、C210アルケニレン、C210アルキニレン、C310シクロアルキレン、C310シクロアルケニレン、C110ヘテロアルキレン、C210ヘテロアルケニレン、C210ヘテロアルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレンからなる群から選択され、ここで、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、シクロアルキレン基、シクロアルケニレン基、ヘテロアルキレン基、ヘテロアルケニレン基、ヘテロアルキニレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基は、先に定義したような1つまたは2つ以上のRNで任意に置換されていてもよく、cは、1から4の整数であり、ここで、ZがO原子またはN原子と直接結合する場合、zは0であり、それ以外の場合、zは1である。
一実施形態では、R5基は、同一である。特に、R5基は、C14アルキルであってもよく、一実施形態では、メチルである。一実施形態では、少なくとも1つのR5基は、C14アルキルである。
一実施形態では、両方のR5C基は、同一である。特に、R5C基は、水素であってもよい。
一実施形態では、cは、2または3である。別の実施形態では、cは、3である。
基(IVD)は、以下の式を有する。
式中、R6およびR6Cは各々独立に、水素およびC14アルキルから選択され、R6Aは、水素または基−C(O)B26Bであり、ここで、R6Bは、水素またはメチルであり、B2は、結合、C110アルキレン、C210アルケニレン、C210アルキニレン、C310シクロアルキレン、C310シクロアルケニレン、C110ヘテロアルキレン、C210ヘテロアルケニレン、C210ヘテロアルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレンからなる群から選択され、ここで、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、シクロアルキレン基、シクロアルケニレン基、ヘテロアルキレン基、ヘテロアルケニレン基、ヘテロアルキニレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基は、先に定義したような1つまたは2つ以上のRNで任意に置換されていてもよく、dは、1から4の整数であり、ここで、ZがO原子またはN原子と直接結合する場合、zは0であり、それ以外の場合、zは1である。
一実施形態では、R6基は、同一である。特に、R6基は、C14アルキルであってもよく、一実施形態では、メチルである。一実施形態では、少なくとも1つのR6基は、C14アルキルである。
一実施形態では、両方のR6C基は、同一である。特に、R6C基は、水素であってもよい。
一実施形態では、dは、1または2である。別の実施形態では、dは、2である。
基(IVE)は、以下の式を有する。
式中、R7およびR7Cは各々独立に、水素およびC14アルキルから選択され、R7Aは、水素または基−C(O)B27Bであり、ここで、R7Bは、水素またはメチルであり、B2は、結合、C110アルキレン、C210アルケニレン、C210アルキニレン、C310シクロアルキレン、C310シクロアルケニレン、C110ヘテロアルキレン、C210ヘテロアルケニレン、C210ヘテロアルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレンからなる群から選択され、ここで、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、シクロアルキレン基、シクロアルケニレン基、ヘテロアルキレン基、ヘテロアルケニレン基、ヘテロアルキニレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基は、先に定義したような1つまたは2つ以上のRNで任意に置換されてもよく、eは、1から4の整数であり、ここで、ZがO原子またはN原子と直接結合する場合、zは0であり、それ以外の場合、zは1である。
一実施形態では、R7基は、同一である。特に、R7基は、C14アルキルであってもよく、一実施形態では、メチルである。一実施形態では、少なくとも1つのR7基は、C14アルキルである。
一実施形態では、両方のR7C基は、同一である。特に、R7C基は、水素であってもよい。
一実施形態では、eは、1または2である。別の実施形態では、eは、2である。
好ましくは、Zは、式(IVB)の基であり、特に、すべてのR4基がメチル基で、bが2である、式(IVB)の基である。この実施形態では、双性イオン基は、ホスホリルコリン(PC)基である。
nは、式(I)の重合可能な材料中に存在する双性イオン基の数を規定する整数である。nは、1、2または3であってもよい。好ましくは、nは、1または2である。
pは、式(II)の重合可能な材料中に存在する双性イオン基の数を規定する整数である。pは、1、2または3であってもよい。好ましくは、pは、1または2である。
vは、式(II)の重合可能な材料中に存在する[(X)m−Y3(Z)p]基の数を規定する整数である。pは、1、2または3であってもよい。好ましくは、pは、1または2である。
==関連出願へのクロスリファレンス==
本出願は、米国特許法第119条(e)の定めにより2011年11月10日にファイルされた米国仮特許出願第61/558,058号ならびに、米国特許法第119条(a)の定めにより2011年11月10日にファイルされた英国出願第1119363.8号(それぞれの開示内容全体を、本明細書に援用する)の優先権の利益を主張する。
式(I)の重合可能な材料例
一実施形態では、本発明の重合可能な材料は、式(IA)を有する。
式中、「OPC」は、式(IVB)の双性イオン基であり、ここで、すべてのR4基は、メチルであり、bは、2であり、wは、1から500の整数であり、r’およびr’’は、同一であっても異なっていてもよく、各々独立に、0から10の整数であり、好ましくは4から6である。
したがって、一実施形態では、本発明の重合可能な材料は、Xがメタクリレート基であり、Y1が(CH2CH2O)r'(CH23であり、Wが式(IIIA)の基であり、wが1から500の整数であり、Y2が(CH23(CH2CH2O)r''であり、Zが式(IVB)であり、ここで、すべてのR4基がメチルであり、bが2であり、mが1であり、nが1であり、r’およびr’’が同一であっても異なっていてもよく、各々独立に、0から10の整数、好ましくは4から6である、式(I)の材料である。
本発明の一実施形態では、重合可能な材料は、式(IB)の材料である。
式中、「OPC」は、式(IVB)の双性イオン基であり、ここで、すべてのR4基は、メチルであり、bは、2であり、wは、0から15である。
したがって、一実施形態では、本発明の重合可能な材料は、Xがメタクリレート基であり、Y1が(CH23であり、wが0から15、好ましくは2から4であり、Y2が(CH23であり、Zが式(IVB)の基であり、ここで、すべてのR4基がメチルであり、bが2であり、mが1であり、nが2である、式(I)の材料である。
式(II)の重合可能な材料例
本発明の一実施形態では、本発明の重合可能なモノマーは、式(IIA)を有する。
式中、「OPC」は、式(IVB)の双性イオン基であり、ここで、すべてのR4基はメチルであり、bは、2である。
したがって、一実施形態では、本発明の重合可能な材料は、Xがメタクリレート基であり、Y3が−(CH23−O−(CH23−であり、Zが式(IVB)の基であり、ここで、すべてのR4基がメチルであり、bが2であり、Wが式(IIIC)の基であり、R1がメチルであり、pが1であり、vが1である、式(II)の材料である。
本発明の別の実施形態では、本発明の重合可能な材料は、式(IIB)を有する。
式中、「OPC」は、式(IVB)の双性イオン基であり、ここで、すべてのR4基はメチルであり、bは、2である。
したがって、一実施形態では、本発明の重合可能な材料は、Xがメタクリレート基であり、Y3が−(CH23−O−(CH23−であり、Zが式(IVB)の基であり、ここで、すべてのR4基がメチルであり、bが2であり、Wが式(IIIA)の基であり、R1が(CH24CH3であり、pが1であり、vが1である、式(II)の材料である。
一実施形態では、本発明の重合可能な材料は、式(IIC)を有する。
式中、「OPC」は、式(IVB)の双性イオン基であり、ここで、すべてのR4基は、メチルであり、bは、2であり、wは、1から500の整数である。
したがって、一実施形態では、本発明の重合可能な材料は、Xがアクリレート基であり、Y3が−(CH2)−(CH(OZ))−CH2−O−(CH23−であり、Zが式(IVB)の基であり、ここで、すべてのR4基がメチルであり、bが2であり、Wが式(IIIA)の基であり、R1がメチルであり、pが1であり、vが2である、式(II)の材料である。
本発明の重合可能な材料は、透明で、コンタクトレンズなどの眼科用装置の製造に有用なポリマーを製造するのに重合できる。「透明」という用語は、本明細書では、裸眼で透き通って見え、不透明ではないポリマー(および当該ポリマーから形成される物品)を示すのに用いられる。一実施形態では、これらの材料は、光透過率が約80%以上、約85%以上、約90%以上、約95%以上、約99%以上である。
よって、第2の態様では、本発明は、本明細書に定義するような重合可能な材料を重合することを含む、ポリマーの製造方法を提供する。
一実施形態では、重合前に、重合可能な材料に別の成分を混合して、重合可能な系を形成してもよい。別の成分の例として、親水性のモノマー、マクロマー、紫外線吸収剤、着色剤、抗菌剤、治療剤、顔料、非反応性の希釈剤、架橋剤、開始種(initiating species)、これらの組み合わせがあげられる。
重合可能な系の一部を形成してもよいモノマーを説明するのに用いられる「親水性の」という用語は、その通常の意味を持つことが意図され、具体的には、水に対する親和性を持つモノマーを説明するのに用いられる。親水性のモノマーは、重合反応に関与できる基と、少なくとも1つの親水性基とを含有するモノマーである。親水性基の例は、ヒドロキシル、アミド、酸、ラクタムなどの極性基である。一実施形態では、親水性のモノマーは、N−ビニルピロリドン、メタクリル酸、グリセロールモノメタクリレート、ジメチルアクリルアミド、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートおよび異性体、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート(HEAおよびHEMA)からなる群から選択される。存在する場合、親水性のモノマーは、重合可能な系の重量に対して、約0.1から約75wt%、一実施形態では約1から約70wt%、一実施形態では約5から約60wt%、一実施形態では約10から約15wt%の量で含まれてもよい。
存在する場合、非反応性の希釈剤は通常、重合可能な系に、重合可能な系の重量に対して一般に約1から約25wt%程度、好ましくは約2から約10wt%という少量で含まれる。当業者であれば、好適な非反応性の希釈剤に精通することになるであろう。原理的には、好適な希釈剤は、重合可能な溶液中に存在する他のモノマーを溶解するすべての溶媒、たとえば、水、アルコール(メタノール、エタノール、グリコールなど)、ジメチルホルムアミドなどのカルボン酸アミド、ジメチルスルホキシドまたはメチルエチルケトンなどの双極性の非プロトン溶媒、アセトンまたはシクロヘキサノンなどのケトン、トルエンなどの炭化水素、THF、ジメトキシエタンまたはジオキサンなどのエーテル、トリクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素、これらの組み合わせである。
あるいはまたはそれに加えて、重合系に架橋剤を添加してもよい。どのような架橋剤を使用してもよく、当業者であれば、好適な架橋剤に精通することになるであろう。好適な架橋剤の例として、エチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)、トリメチロールプロパントリメタクリレート(TMPTMA)、グリセロールトリメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレートおよび他のポリアクリレートおよびポリメタクリレートエステルがあげられる。好適な架橋剤の別の例は、米国特許第5,849,811号に記載されたマクロマー架橋剤ならびに、シロキサン架橋剤およびオキシビス(エチレンオキシエチレン)ビス(2−メチルプロプ−2−エノエート)(CH2=CH(Me)CO2(CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH22)である。一実施形態では、本発明の重合可能な材料は、架橋剤として作用する官能基を含み、このため、このような実施形態では、架橋したポリマーを合成することが望ましい場合ですら、別の架橋剤を系に添加する必要がない。
架橋剤は、重合可能な系の重量に対して、約0.1から約10wt%、一実施形態では約0.2から約8wt%、一実施形態では約0.5から約7wt%、一実施形態では約1から約6wt%の範囲の量で含まれていてもよい。
あるいはまたはそれに加えて、重合系に開始種を添加してもよい。当業者であれば、好適な開始種に精通することになるであろう。例として、過酸化ベンゾイル、2,2’−アゾ−ビス(2−メチルプロピオニトリル)またはベンゾインメチルエーテルがあげられる。
一実施形態では、本発明の重合可能な材料を使用して、バルクの架橋されたポリマーを合成してもよい。これは、重合可能な材料を用いて眼科分野で有用なポリマーを提供することになるような場合に都合がよい。
別の実施形態では、本発明の重合可能な材料を使用して、溶液ポリマーを合成してもよい。これは、ポリマーを用いて表面を生体適合性にするような場合に都合がよい。
バルク重合および溶液重合のどちらについても、重合ステップは、たとえば熱重合または光化学重合による従来の重合反応であってもよい。熱重合の場合、40から100℃、一般に50から80℃の範囲の温度を使用すればよい。光化学重合の場合、ガンマ線、UV光線、可視光線またはマイクロ波放射線などの化学線を使用すればよい。一般に、波長200から400nmのUV光線が用いられる。
一実施形態では、たとえば水、アルコール(エタノール、メタノール、グリコールなど)、さらには、ジメチルホルムアミドなどのカルボン酸アミド、ジメチルスルホキシドまたはメチルエチルケトンなどの双極性の非プロトン溶媒、アセトンまたはシクロヘキサノンなどのケトン、トルエンなどの炭化水素、THF、ジメトキシエタンまたはジオキサンなどのエーテル、トリクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素のみならず、水とアルコールの混合物などの好適な溶媒の混合物(たとえば水/エタノールまたは水/メタノール混合物)など、重合可能な材料中に存在する基が使用する重合条件下で反応しない溶媒の存在下で、重合を行ってもよい。これらの溶媒のどのような混合物を使用してもよい。
たとえば、重合可能な材料を使用して、眼科用途で用いられることになるバルクポリマーを形成する場合、少量(たとえば2から10wt%)の非反応性溶媒を添加すると、重合を金型内で直接おこなう場合に離型の一助となることがあり、不要な成分の抽出および/または成形後のレンズを水和させる際のレンズ寸法の変化の低減の一助となることがある。
上述したように、重合は、過酸化ベンゾイル、2,2’−アゾ−ビス(2−メチルプロピオニトリル)またはベンゾインメチルエーテルなどの1種または2種以上の重合開始剤の存在下で行ってもよい。使用できる他の重合開始剤については、"Polymer Handbook", 3rd Edition, Ed. J. Brandrup and E.H. Immergut, Pub. Wiley-Interscience, New York 1989に開示されている。
可溶性ポリマーを合成するのに溶液重合を行う場合、ポリマーは通常、透析、非溶媒(たとえばジエチルエーテルまたはアセトン)中での沈殿または限外濾過によって精製される。得られるポリマーは、通常、たとえば5〜72時間真空下にて乾燥され、分子量が3,000から1000万、一例では、20,000から100万、別の例では、50,000から750,000、別の例では、50,000から500,000である。
さらに、目的が、モノマー混合物中に存在する重合後架橋を合成できる生体適合性のコーティングおよびコモノマーを提供することにある場合、架橋が重合時に起こらないように重合条件を設定する。たとえば、化学線への暴露によって架橋を形成できるコモノマーを含有するポリマーを調製するためには、化学線を使用しないことになろう。
通常、重合工程の時間は、最終物品を形成するのに用いられる技術に依存することになる。たとえば、合成されるポリマーがバルクポリマーであり、これが眼科用レンズを形成するのに用いられるような場合、注型によって、あるいは、あとからレンズにカット大きめのバルク材料を形成することによって、レンズを形成してもよい。前者の場合、重合時間は、1秒間〜1時間の範囲であればよい。後者の場合、たとえば窒素またはアルゴンなどの不活性気体中、重合時間は、0.1〜72時間、一実施形態では0.1〜1時間、別の実施形態では8〜48時間、たとえば16〜24時間の範囲であればよい。
本発明の方法すなわち、本明細書にて定義するような重合可能な材料を重合することによって得られるバルクポリマーは、眼科用途で特に有用である。この点に関して、本発明は、本明細書に記載の方法によって得ることのできるポリマーをさらに提供する。
一実施形態では、本発明は、本発明の方法によって得られるポリマーを含み、本質的に水を含有しないキセロゲルを提供する。
ポリマー(またはキセロゲル)を合成した後、本発明の方法は、ポリマーを水和させてシリコーンハイドロゲルを形成する別の工程を含んでもよい。この形成されるポリマーは、当業者が精通することになるであろう標準的な技術で水和させてもよい。たとえば、リン酸緩衝生理食塩水中に沈めることによって、ポリマーを水和させてもよい。このため、本発明は、本発明の方法によって得られるポリマーと、ハイドロゲルの重量で10から80%の量の水とを含むシリコーンハイドロゲルをさらに提供する。
本発明のポリマーは、透明度、ガス透過性、含水率などの特性のバランスがよく、このため、特に有用なものとなる。
一実施形態では、本発明のポリマーは、平衡含水率が10%以上、15%以上、20%以上、25%以上、30%以上、35%以上、40%以上、45%以上、50%以上、55%以上、60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上である。一実施形態では、ポリマーの含水率は、約20から約60%、好ましくは約30から約50%の範囲である。
あるいはまたはそれに加えて、本発明のポリマーは、引張係数(弾性係数E)が約3MPa未満であってもよい。一実施形態では、引張係数は、0.2から約2.5MPa、一例では約0.3から1.5MPa、好ましくは約0.4から約1MPaの範囲である。
あるいはまたはそれに加えて、本発明のポリマーは、光透過率が約80%以上、約85%以上、約90%以上、約95%以上、約99%以上であってもよい。好ましい実施形態では、本発明のポリマーは、透き通っているおよび/または透明である。このことは、眼用装置を形成するのに用いられる場合に、特に都合がよい。
本発明のポリマーの特性は、これらのポリマーが、眼科用途に用いるのに特に好適であることを意味する。したがって、別の態様では、本発明は、本明細書に規定されているようなポリマーを含む物品、特に眼用装置を提供する。好ましくは、眼用装置は、眼科用レンズ、好ましくはコンタクトレンズである。
眼科用レンズは、使用時に、眼または涙液と密着することになるレンズである。「眼科用レンズ」という用語は、視力矯正用のコンタクトレンズ、眼の色を変えるためのコンタクトレンズ、眼科用薬剤送達装置および眼組織保護装置を含むことを意図している。
本発明の眼科用レンズは、重合可能な溶液をレンズ型のキャビティに注入して重合を開始することで製造されてもよい。市販の光開始剤をはじめとする開始剤を混合物に添加して、重合の開始を補助してもよい。上述したように、重合は、混合物の厳密な性質によって、多数のよく知られた技術で開始できる。好適な技術の例として、電磁波、e光線または紫外線などの放射線の印加があげられる。あるいは、重合を熱的に開始してもよい。このようにして眼科用レンズを製造する場合、均質な重合可能な溶液中に希釈剤を含むと都合がよいことがある。希釈剤は、金型からの抽出の一助となるからである。また、希釈剤は、シリコーンハイドロゲルを形成するために成形後のポリマーを水和させる際に、このポリマーが同じ形状と寸法を保つのを助ける。
あるいは、本発明の眼科用レンズは、のちに切断および切削によって適切な形状に形成可能な製品を作るための均質な重合可能な混合物を重合することによって作製されてもよい。
血流から酸素を受け取る他の組織とは異なり、角膜は主に、環境に露出した角膜表面から酸素を受け取る。このため、長時間にわたって眼に装用することを意図した眼科用レンズは、角膜の健康を維持するために、十分な酸素を透過できるものでなければならない。角膜への酸素の供給が不適切になると、角膜が膨潤するため、そのことを検出できる。好ましくは、本発明の眼科用レンズの酸素透過性は、角膜の臨床的に有意な膨潤が起こるのを防げるだけの十分なものである。一実施形態では、観察される角膜膨潤の度合いが、少なくとも8時間にわたって約10%以下、少なくとも8時間にわたって約8%以下、少なくとも8時間にわたって約6%以下、少なくとも8時間にわたって約4%以下、少なくとも8時間にわたって約2%以下、少なくとも8時間にわたって約1%以下である。
この点に関して、好ましくは、本発明の眼科用レンズは、長期の装用に適している。好都合なことに、本発明の眼科用レンズは、利用者が、実質的な角膜損傷や不快感を伴うことなく、最大で4日間以上装用してもよく、一実施形態では7日間以上、一実施形態では14日間以上、一実施形態では30日間以上装用してもよい。
したがって、一実施形態では、本発明の物品は、酸素透過性が約30バリア以上、好ましくは約40バリア以上、好ましくは約50バリア以上、好ましくは約60バリア以上である。
あるいはまたはそれに加えて、本発明の物品は、平衡含水率が10%以上、15%以上、20%以上、25%以上、30%以上、35%以上、40%以上、45%以上、50%以上、55%以上、60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上である。一実施形態では、ポリマーの含水率は、約20から約60%、好ましくは約30から約50%の範囲である。
あるいはまたはそれに加えて、本発明の物品は、引張係数(弾性係数E)が約3MPa未満であってもよい。一実施形態では、引張係数は、0.2から約2.5MPaの範囲であり、一例では約0.3から1.5MPa、好ましくは約0.4から約1MPaの範囲である。
あるいはまたはそれに加えて、本発明の物品は、光透過率が約80%以上、約85%以上、約90%以上、約95%以上、約99%以上であってもよい。好ましい実施形態では、本発明の物品は、透き通っているおよび/または透明であり、これは物品が眼用装置である場合に特に都合がよい。
あるいはまたはそれに加えて、本発明の物品は、標準ASTM D 1003に準じて測定すると、散乱する可視光線の割合(%)(ヘイズ)が<100%であってもよく、一実施形態では<80%、一実施形態では<60%、一実施形態では<50%であってもよい。
あるいは、上述したように、本発明の重合可能な材料は、表面を生体適合性にするのに用いることが可能なポリマーを形成するのに使用されても。よって、別の態様では、本発明は、表面に本発明のポリマーをコーティングすることを含む、表面を生体適合性にするためのプロセスを提供する。本発明はさらに、本明細書にて定義するようなポリマーがコーティングされた表面を有する物品を提供する。本発明のポリマーは、ポリマー中に存在し、これを表面に結合できる基の性質に応じて、多くの異なる表面のコーティングに使用されてもよい。
通常、ポリマーによる表面のコーティングは、一般にアルコール溶媒、水性溶媒、有機溶媒またはハロゲン化溶媒であるか、これらの混合物である溶媒にポリマーを加えた溶液または分散液を表面にコーティングすることによって行えばよい。好適な溶媒の例として、メタノール、エタノール、ジクロロメタン、フレオンがあげられる。コーティングは、室温で行ってもよいし、それより高めの温度で行ってもよい。通常、コーティングは、5から60℃の範囲の温度で行われる。
表面には、ディップコーティング、スプレーコーティング、ウェブコーティングまたはスピンコーティングなどの既知の技術を用いて、本発明のポリマーをコーティングすればよい。
一実施形態では、ポリマーは、マイクロエマルションなどの微粒分散液の状態で、表面にコーティングされる。
コーティング後、本発明のポリマーが架橋可能な基を含む場合、これを架橋反応させてもよい。架橋は、たとえば、化学線と用いたり、アンモニアなどの反応性の気体を使用したり、pHを変えたり、二価の添加剤を使用したり、あるいはたとえば"Methods in Enzymology, volume 135, Immobilised Enzymes and Cells, part B", Ed. K. Mosbach, Academic Press Inc., New York, 1987に記載されている既知の方法によって活性化化学反応を使用したりすることによって熱的に行うなど、既知の方法で行えばよい。架橋を熱的にまたは気体処理によって行う場合、この処理は、乾燥コーティング上で行ってもよい。あるいは、pHを変更する必要がある場合や、添加剤を含ませる必要がある場合には、コーティングを除去しない溶液中、コーティング済み材料で処理を行ってもよい。いくつかの実施形態では、架橋は、水和したコーティングを用いて行ってもよい。これだと、架橋反応が容易になる。
本発明のポリマーを使用して、人体または動物の体用のインプラントまたは人工装具を構成する材料として使用可能な材料の表面をコーティングしてもよい。特に、これらのインプラントまたは人工装具が、血液と物理的に直接接する場合で、生体適合性および血液適合性が求められる場合には、なおさらである。また、これらのポリマーは、たとえば心肺装置や人工腎臓など体外ベースで血液など体内の流体と接触することになる膜や他の装置を構成する際にも使用可能である。
また、本発明のポリマーを使用して、たとえば分離膜や、プロセス機器および配管などの処理用途に用いられる材料をコーティングしてもよい。特に、本発明のポリマーを使用して、タンパク質、多糖、脂肪、全細胞などを含有する複雑な生物溶液と膜とが直接接触するバイオリアクターや発酵系における生物濾過膜の表面特性を変更してもよい。本発明のポリマーは、プロセス溶液の成分による膜の汚れを減らすのに役立つこともある。
本発明のポリマーを用いて、のちに最終装置の構成時に用いられる材料の表面をコーティングする場合、最終装置を製造する前に、コーティング後の表面が損なわれず、処理の有効性が落ちないよう、予防的な工程を経ることが必要な場合がある。
最終インプラント、人工装具、膜、カテーテル、コンタクトレンズ、眼内レンズなどの装置に本発明のポリマーを使用して、その物品に生体適合性を持たせるようにしてもよい。
したがって、別の態様では、本発明は、本発明のポリマーがコーティングされた表面を含む物品を提供する。
一実施形態では、物品は、眼用装置であり、特に眼科用レンズ、特にコンタクトレンズである。
本発明のいくつかの例示的な実施形態について、以下に列挙した項で説明する。
1.式(I)または(II)の重合可能な材料。
(式中、
Xは、重合可能な基であり、
1およびY2は各々独立に、結合、C112アルキレン、C212アルケニレン、C212アルキニレン、C312シクロアルキレン、C312シクロアルケニレン、C212ヘテロアルケニレン、C212ヘテロアルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、−C(O)−C112アルキレン、−C(S)−C112アルキレン、−C(O)O−C112アルキレン、−C(O)S−C112アルキレン、−C(O)N(RM)−C112アルキレン、−C(S)−C112アルキレン、−C(S)O−C112アルキレン、−C(S)S−C112アルキレン、−C(S)N(RM)−C112アルキレン、−(CH2q(OCH2CH2r−および−(CH2CH2O)r(CH2q−からなる群から選択されるリンカー基であり、ここで、RMは、水素またはC14アルキルであり、qは、1から10の整数であり、rは、1から10の整数であり、ここで、C112アルキレン基の1つまたは2つ以上の炭素原子は、SおよびOからなる群から選択されるヘテロ原子で任意に置換されていてもよく、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、シクロアルキレン基、シクロアルケニレン基、ヘテロアルケニレン基、ヘテロアルキニレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基は、1つまたは2つ以上のRNで任意に置換されていてもよく、ここで、RNは各々独立に、−H、−OH、−CN、−NO2、−CF3、−OCF3、−CO2H、−NH2、C1〜C10アルキル、C2〜C10アルケニル、C2〜C10アルキニル、−O(C1〜C10アルキル)、−O(C2〜C10アルケニル)、−O(C2〜C10アルキニル)、ハロゲン、−C(O)H、−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−C(O)−O(C1〜C10アルキル)、−NH(C1〜C10アルキル)、−N(C1〜C10アルキル)2、−C(O)−NH(C1〜C10アルキル)、−C(O)−N(C1〜C10アルキル)2、−NH−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−NH(C1〜C10アルキル)−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−NH−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−NH−(C1〜C10アルキル)−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−(C0−C10)−SH、−S(O)−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−NH2、−S(O)2−NH−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−N(C1〜C10アルキル)2、=Oからなる群から選択され、
3は、リンカー基であり、
1は、1つまたは2つ以上のRNで任意に置換されていてもよいC112アルキル基であり、
Wは、シロキサン基含有成分であり、
Zは、双性イオン基であり、
mは、1から10の整数であり、
nは、1から3の整数であり、
pは、1から3の整数であり、
vは、1から3の整数である。)
2.Xは、アクリレート、メタクリレート、スチレン、ビニル、多官能化誘導体からなる群から選択される重合可能な基である、第1項に記載の重合可能な材料。
3.Xは、メタクリレート基である、第2項に記載の重合可能な材料。
4.Y3は、結合、C112アルキレン、C212アルケニレン、C212アルキニレン、C312シクロアルキレン、C312シクロアルケニレン、C112ヘテロアルキレンC212ヘテロアルケニレン、C212ヘテロアルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、−C(O)−C112アルキレン、−C(S)−C112アルキレン、−C(O)O−C112アルキレン、−C(O)S−C112アルキレン、−C(O)N(RM)−C112アルキレン、−C(S)−C112アルキレン、−C(S)O−C112アルキレン、−C(S)S−C112アルキレン、−C(S)N(RM)−C112アルキレンからなる群から選択され、ここで、RMは、水素またはC14アルキルであり、ここで、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、シクロアルキレン基、シクロアルケニレン基、ヘテロアルケニレン基、ヘテロアルキニレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基は、1つまたは2つ以上のRNで任意に置換されていてもよく、ここで、RNは各々独立に、−H、−OH、−CN、−NO2、−CF3、−OCF3、−CO2H、−NH2、C1〜C10アルキル、C2〜C10アルケニル、C2〜C10アルキニル、−O(C1〜C10アルキル)、−O(C2〜C10アルケニル)、−O(C2〜C10アルキニル)、ハロゲン、−C(O)H、−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−C(O)−O(C1〜C10アルキル)、−NH(C1〜C10アルキル)、−N(C1〜C10アルキル)2、−C(O)−NH(C1〜C10アルキル)、−C(O)−N(C1〜C10アルキル)2、−NH−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−NH(C1〜C10アルキル)−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−NH−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−NH−(C1〜C10アルキル)−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−(C0−C10)−SH、−S(O)−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−NH2、−S(O)2−NH−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−N(C1〜C10アルキル)2、=Oからなる群から選択される、第1項から第3項のいずれか1項に記載の重合可能な材料。
5.モノマーは式(I)のものであり、Y1およびY2は、ともにC112アルキレンであり、アルキレン基の1つまたは2つ以上の炭素原子は、OおよびSからなる群から選択されるヘテロ原子で置換されている、上述した項のいずれか1項に記載の重合可能な材料。
6.Y1は、−(CH2CH2O)r−(CH23−であり、Y2は、−(CH23(CH2CH2O)r−であり、rは、1から10の範囲の整数である、第5項に記載の重合可能な材料。
7.モノマーは、式(II)のものであり、Y3は、C112ヘテロアルキレンである、第4項に記載の重合可能な材料。
8.モノマーは、式(II)のものであり、Y3は、−(CH23−O−(CH23−である、第7項に記載の重合可能な材料。
9.Wは、式(IIIA)のシロキサン基であり、
式中、Rは各々独立に、水素またはC112アルキレン基、C212アルケニレン基、C212アルキニレン基、C312シクロアルキレン基、C312シクロアルケニレン基、C112ヘテロアルキレン基、C212ヘテロアルケニレン基、C212ヘテロアルキニレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基(任意に1つまたは2つ以上のRNで置換されている)から選択され、ここで、RNは各々独立に、−H、−OH、−CN、−NO2、−CF3、−OCF3、−CO2H、−NH2、C1〜C10アルキル、C2〜C10アルケニル、C2〜C10アルキニル、−O(C1〜C10アルキル)、−O(C2〜C10アルケニル)、−O(C2〜C10アルキニル)、ハロゲン、−C(O)H、−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−C(O)−O(C1〜C10アルキル)、−NH(C1〜C10アルキル)、−N(C1〜C10アルキル)2、−C(O)−NH(C1〜C10アルキル)、−C(O)−N(C1〜C10アルキル)2、−NH−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−NH(C1〜C10アルキル)−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−NH−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−NH−(C1〜C10アルキル)−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−(C0−C10)−SH、−S(O)−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−NH2、−S(O)2−NH−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−N(C1〜C10アルキル)2、=Oからなる群から選択され、wは、1から500の整数である、上述した項のいずれか1項に記載の重合可能な材料。
10.Wは、式(IIIB)のシロキサン基であり、
式中、Rは各々独立に、水素またはC112アルキレン基、C212アルケニレン基、C212アルキニレン基、C312シクロアルキレン基、C312シクロアルケニレン基、C112ヘテロアルキレン基、C212ヘテロアルケニレン基、C212ヘテロアルキニレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基(任意に1つまたは2つ以上のRNで置換されている)から選択され、ここで、RNは各々独立に、−H、−OH、−CN、−NO2、−CF3、−OCF3、−CO2H、−NH2、C1〜C10アルキル、C2〜C10アルケニル、C2〜C10アルキニル、−O(C1〜C10アルキル)、−O(C2〜C10アルケニル)、−O(C2〜C10アルキニル)、ハロゲン、−C(O)H、−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−C(O)−O(C1〜C10アルキル)、−NH(C1〜C10アルキル)、−N(C1〜C10アルキル)2、−C(O)−NH(C1〜C10アルキル)、−C(O)−N(C1〜C10アルキル)2、−NH−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−NH(C1〜C10アルキル)−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−NH−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−NH−(C1〜C10アルキル)−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−(C0−C10)−SH、−S(O)−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−NH2、−S(O)2−NH−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−N(C1〜C10アルキル)2、=Oからなる群から選択され、w1およびw2は々独立に、1から500の範囲の整数である、上述した項のいずれか1項に記載の重合可能な材料。
11.Wは、式(IIIC)のシロキサン基であり、
式中、Rは各々独立に、水素またはC112アルキレン基、C212アルケニレン基、C212アルキニレン基、C312シクロアルキレン基、C312シクロアルケニレン基、C112ヘテロアルキレン基、C212ヘテロアルケニレン基、C212ヘテロアルキニレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基(任意に1つまたは2つ以上のRNで置換されている)から選択され、ここで、RNは各々独立に、−H、−OH、−CN、−NO2、−CF3、−OCF3、−CO2H、−NH2、C1〜C10アルキル、C2〜C10アルケニル、C2〜C10アルキニル、−O(C1〜C10アルキル)、−O(C2〜C10アルケニル)、−O(C2〜C10アルキニル)、ハロゲン、−C(O)H、−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−C(O)−O(C1〜C10アルキル)、−NH(C1〜C10アルキル)、−N(C1〜C10アルキル)2、−C(O)−NH(C1〜C10アルキル)、−C(O)−N(C1〜C10アルキル)2、−NH−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−NH(C1〜C10アルキル)−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−NH−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−NH−(C1〜C10アルキル)−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−(C0−C10)−SH、−S(O)−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−NH2、−S(O)2−NH−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−N(C1〜C10アルキル)2、=Oからなる群から選択され、w3、w4、w5は各々独立に、1から500の範囲の整数である、第1項から第3項のいずれか1項に記載の重合可能な材料。
12.Wは、式(IIID)のシロキサン基であり、
式中、Rは各々独立に、水素またはC112アルキレン基、C212アルケニレン基、C212アルキニレン基、C312シクロアルキレン基、C312シクロアルケニレン基、C112ヘテロアルキレン基、C212ヘテロアルケニレン基、C212ヘテロアルキニレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基(任意に1つまたは2つ以上のRNで置換されている)から選択され、ここで、RNは各々独立に、−H、−OH、−CN、−NO2、−CF3、−OCF3、−CO2H、−NH2、C1〜C10アルキル、C2〜C10アルケニル、C2〜C10アルキニル、−O(C1〜C10アルキル)、−O(C2〜C10アルケニル)、−O(C2〜C10アルキニル)、ハロゲン、−C(O)H、−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−C(O)−O(C1〜C10アルキル)、−NH(C1〜C10アルキル)、−N(C1〜C10アルキル)2、−C(O)−NH(C1〜C10アルキル)、−C(O)−N(C1〜C10アルキル)2、−NH−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−NH(C1〜C10アルキル)−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−NH−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−NH−(C1〜C10アルキル)−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−(C0−C10)−SH、−S(O)−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−NH2、−S(O)2−NH−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−N(C1〜C10アルキル)2、=Oからなる群から選択され、w6、w7、w8、w9は各々独立に、1から500の範囲の整数である、第1項から第3項のいずれか1項に記載の重合可能な材料。
13.Zは、(IVA)、(IVB)、(IVC)、(IVD)、(IVE)からなる群から選択される双性イオン基である基であり、ここで、基(IVA)は、以下の式を有し、
式中、R3およびR3Aは各々独立に、水素およびC14アルキルから選択され、aは、2から4の整数であり、
基(IVB)は、以下の式を有し、
式中、R4およびR4Aは各々独立に、水素およびC14アルキルから選択され、bは、1から4の整数であり、
基(IVC)は、以下の式を有し、
式中、R5およびR5Cは各々独立に、水素およびC14アルキルから選択され、R5Aは、水素または基−C(O)B15Bであり、ここで、R5Bは、水素またはメチルであり、B1は、結合、C110アルキレン、C210アルケニレン、C210アルキニレン、C310シクロアルキレン、C310シクロアルケニレン、C110ヘテロアルキレン、C210ヘテロアルケニレン、C210ヘテロアルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、−C(O)RM−、−C(O)ORM−からなる群から選択され、ここでRMは、C110アルキレン、C210アルケニレン、C210アルキニレンからなる群から選択され、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、シクロアルキレン基、シクロアルケニレン基、ヘテロアルキレン基、ヘテロアルケニレン基、ヘテロアルキニレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基は、1つまたは2つ以上のRNで任意に置換されていてもよく、ここで、RNは各々独立に、−H、−OH、−CN、−NO2、−CF3、−OCF3、−CO2H、−NH2、C1〜C10アルキル、C2〜C10アルケニル、C2〜C10アルキニル、−O(C1〜C10アルキル)、−O(C2〜C10アルケニル)、−O(C2〜C10アルキニル)、ハロゲン、−C(O)H、−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−C(O)−O(C1〜C10アルキル)、−NH(C1〜C10アルキル)、−N(C1〜C10アルキル)2、−C(O)−NH(C1〜C10アルキル)、−C(O)−N(C1〜C10アルキル)2、−NH−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−NH(C1〜C10アルキル)−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−NH−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−NH−(C1〜C10アルキル)−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−(C0−C10)−SH、−S(O)−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−NH2、−S(O)2−NH−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−N(C1〜C10アルキル)2、=Oからなる群から選択され、cは、1から4の整数であり、ここで、ZがO原子またはN原子と直接結合する場合、zは0であり、それ以外の場合、zは1であり、
基(IVD)は、以下の式を有し、
式中、R6およびR6Cは各々独立に、水素およびC14アルキルから選択され、R6Aは、水素または基−C(O)B26Bであり、ここで、R6Bは、水素またはメチルであり、B2は、結合、C110アルキレン、C210アルケニレン、C210アルキニレン、C310シクロアルキレン、C310シクロアルケニレン、C110ヘテロアルキレン、C210ヘテロアルケニレン、C210ヘテロアルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、−C(O)RM−、−C(O)ORM−からなる群から選択され、ここで、RMは、C110アルキレン、C210アルケニレン、C210アルキニレンからなる群から選択され、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、シクロアルキレン基、シクロアルケニレン基、ヘテロアルキレン基、ヘテロアルケニレン基、ヘテロアルキニレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基は、1つまたは2つ以上のRNで任意に置換されていてもよく、ここで、RNは各々独立に、−H、−OH、−CN、−NO2、−CF3、−OCF3、−CO2H、−NH2、C1〜C10アルキル、C2〜C10アルケニル、C2〜C10アルキニル、−O(C1〜C10アルキル)、−O(C2〜C10アルケニル)、−O(C2〜C10アルキニル)、ハロゲン、−C(O)H、−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−C(O)−O(C1〜C10アルキル)、−NH(C1〜C10アルキル)、−N(C1〜C10アルキル)2、−C(O)−NH(C1〜C10アルキル)、−C(O)−N(C1〜C10アルキル)2、−NH−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−NH(C1〜C10アルキル)−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−NH−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−NH−(C1〜C10アルキル)−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−(C0−C10)−SH、−S(O)−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−NH2、−S(O)2−NH−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−N(C1〜C10アルキル)2、=Oからなる群から選択され、dは、1から4の整数であり、ここで、ZがO原子またはN原子と直接結合する場合、zは0であり、それ以外の場合、zは1であり、
基(IVE)は、以下の式を有し、
式中、R7およびR7Cは各々独立に、水素およびC14アルキルから選択され、R7Aは、水素または基−C(O)B27Bであり、ここで、R7Bは、水素またはメチルであり、B2は、結合、C110アルキレン、C210アルケニレン、C210アルキニレン、C310シクロアルキレン、C310シクロアルケニレン、C110ヘテロアルキレン、C210ヘテロアルケニレン、C210ヘテロアルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、−C(O)RM−、−C(O)ORM−からなる群から選択され、ここで、RMは、C110アルキレン、C210アルケニレン、C210アルキニレンからなる群から選択され、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、シクロアルキレン基、シクロアルケニレン基、ヘテロアルキレン基、ヘテロアルケニレン基、ヘテロアルキニレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基は、1つまたは2つ以上のRNで任意に置換されていてもよく、ここで、RNは各々独立に、−H、−OH、−CN、−NO2、−CF3、−OCF3、−CO2H、−NH2、C1〜C10アルキル、C2〜C10アルケニル、C2〜C10アルキニル、−O(C1〜C10アルキル)、−O(C2〜C10アルケニル)、−O(C2〜C10アルキニル)、ハロゲン、−C(O)H、−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−C(O)−O(C1〜C10アルキル)、−NH(C1〜C10アルキル)、−N(C1〜C10アルキル)2、−C(O)−NH(C1〜C10アルキル)、−C(O)−N(C1〜C10アルキル)2、−NH−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−NH(C1〜C10アルキル)−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−NH−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−NH−(C1〜C10アルキル)−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−(C0−C10)−SH、−S(O)−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−NH2、−S(O)2−NH−(C1〜C10アルキル)、−S(O)2−N(C1〜C10アルキル)2、=Oからなる群から選択され、eは、1から4の整数であり、ZがO原子またはN原子と直接結合する場合、zは0であり、それ以外の場合、zは1である、上述した項のいずれか1項に記載の重合可能な材料。
14.Zは、式(IVB)の双性イオン基である、第13項に記載の重合可能な材料。
15.R4は、メチルであり、bは、2である、第14項に記載の重合可能な材料。
16.以下の構造を有する、第1項に記載の式(II)の重合可能な材料。
(式中、「OPC」は、式(IVB)の双性イオン基であり、ここで、すべてのR4基は、メチルであり、およびbは、2である。)
17.以下の構造を有する、第1項に記載の式(II)の重合可能な材料。
(式中、「OPC」は、式(IVB)の双性イオン基であり、ここで、すべてのR4基は、メチルであり、およびbは、2である。)
18.以下の構造を有する、第1項に記載の式(II)の重合可能な材料。
(式中、「OPC」は、式(IVB)の双性イオン基であり、ここで、すべてのR4基は、メチルであり、bは、2であり、wは、1から500の整数である。)
19.以下の構造を有する、第1項に記載の式(I)の重合可能な材料。
(式中、「OPC」は、式(IVB)の双性イオン基であり、ここで、すべてのR4基は、メチルであり、bは、2であり、wは、1から500の整数であり、r’およびr’’は、は、同一または異なっており、各々独立に、0から10の整数である。)
20.以下の構造を有する、第1項に記載の式(I)の重合可能な材料。
(式中、「OPC」は、式(IVB)の双性イオン基であり、ここで、すべてのR4基は、メチルであり、bは、2であり、wは、0から15である。)
21.上述した項のいずれか1項に規定されるような重合可能な材料を重合することを含む、ポリマーを製造するための方法。
22.第1項から第20項のいずれか1項に規定されるような重合可能な材料を重合することによって得られる、ポリマー。
23.水を含有しない、第22項に規定されるようなポリマーを含む、キセロゲル。
24.第22項に規定されるようなポリマーと、ハイドロゲルの重量に対して30から80%の量の水とを含む、シリコーンハイドロゲル。
25.平衡含水率が30から50%の範囲である、第22項に記載のポリマー。
26.係数が0.5から1.0MPaの範囲である、第22項または第25項に記載のポリマー。
27.第22項から第26項のいずれか1項に規定されるようなポリマーを含む、物品。
28.コンタクトレンズである、第27項に記載の物品。
29.酸素透過性が約30バリア以上である、第28項に記載のコンタクトレンズ。
30.平衡含水率が30から50%の範囲である、第28項または第29項に記載のコンタクトレンズ。
31.第22項から第26項のいずれか1項に規定されるようなポリマーがコーティングされた表面を含む、物品。
32.コンタクトレンズである、第31項に記載の物品。
33.第22項から第26項のいずれか1項に規定されるようなポリマーを、物品の表面に適用することを含む、表面を有する物品にコーティングをする方法。
化学基
ハロ
「ハロゲン」(または「ハロ」)という用語は、本明細書では、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素をいうのに用いられる。
カルボニルおよびカルボキシ
「カルボニル」という用語は、本明細書では、二重結合で酸素原子と結合した炭素ならびに、その互変異性形態をいうのに用いられる。カルボニル基は、−C(O)−と表記されることもある。カルボニルを含む部分の例として、アルデヒド−C(O)H、ケトン−C(O)−(C1〜C10アルキル)−、カルボン酸−CO2Hおよびアミド−C(O)NH2、−C(O)−NH(C1〜C10アルキル)、−C(O)−N(C1〜C10アルキル)2、−NH−C(O)−(C1〜C10アルキル)、−NH(C1〜C10アルキル)−C(O)−(C1〜C10アルキル)およびエステル−C(O)−O(C1〜C10アルキル)があげられるが、これらに限定されるものではない。
チオカルボニルおよびチオカルボキシ
「チオカルボニル」および「チオカルボキシ」という用語は、本明細書では、二重結合を介して硫黄原子と結合した炭素ならびに、その互変異性形態をいうのに用いられる。
アルキル、アルケニル、シクロアルキルなど
「アルキル」という用語は、本明細書では、一価で直鎖または分枝鎖の飽和非環式ヒドロカルビル基をいうのに用いられる。一実施形態では、アルキルは、C110アルキルであり、もうひとつの実施形態ではC16アルキルであり、もうひとつの実施形態ではC14アルキル(たとえば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i
−プロピル基またはi−、n−、sec−またはt−ブチル基)である。
「シクロアルキル」という用語は、本明細書では、一価の飽和環式ヒドロカルビル基をいうのに用いられる。一実施形態では、シクロアルキルは、C310シクロアルキルであり、もうひとつの実施形態ではC36シクロアルキル(たとえば、シクロペンチルおよびシクロヘキシル)である。
「アルケニル」という用語は、本明細書では、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有し、一実施形態では、炭素−炭素三重結合を含まない、一価で直鎖または分枝鎖の不飽和非環式ヒドロカルビル基をいうのに用いられる。一実施形態では、アルケニルは、C210アルケニルであり、もうひとつの実施形態ではC26アルケニルであり、もうひとつの実施形態ではC24アルケニルである。
「シクロアルケニル」という用語は、本明細書では、一価の不飽和環式ヒドロカルビル基をいうのに用いられる。一実施形態では、シクロアルケニルは、C310シクロアルキルであり、もうひとつの実施形態ではC36シクロアルキル(たとえば、シクロペンテニルおよびシクロヘキセニル)である。
「アルキニル」という用語は、本明細書では、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有する、一価で直鎖または分枝鎖の不飽和非環式ヒドロカルビル基をいうのに用いられる。一実施形態では、アルキニルは、C210アルキニルであり、もうひとつの実施形態ではC26アルキニルであり、もうひとつの実施形態ではC24アルキニルである。
ヘテロアルキル、ヘテロシクリルなど
「ヘテロアルキル」という用語は、本明細書では、最大で3つの炭素原子、一実施形態では最大で2つの炭素原子、もうひとつの実施形態では1つの炭素原子が、各々独立に、O、S(O)qまたはNで置換された(ただし、アルキル炭素原子が少なくとも1つ残る)一価のアルキル基をいうのに用いられる。ヘテロアルキル基は、C結合したものであってもヘテロ結合したものであってもよい。すなわち、分子の残りと炭素原子を介して結合していてもよいし、O、S(O)qまたはNを介して結合していてもよい(ここで、qは独立に、0、1または2である)。
「ヘテロシクリル」または「複素環」という用語は、本明細書では、最大で3つの炭素原子、一実施形態では最大で2つの炭素原子、もうひとつの実施形態では1つの炭素原子が、各々独立に、O、S(O)qまたはNで置換された(ただし、シクロアルキル炭素原子が少なくとも1つ残る)一価のシクロアルキル基または二価のシクロアルキレン基をいうのに用いられる。
ヘテロシクリル基の例として、オキシラニル、チアラニル、アジリジニル、オキセタニル、チアタニル、アゼチジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジニル、1,4−ジオキサニル、1,4−オキサチアニル、モルホリニル、1,4−ジチアニル、ピペラジニル、1,4−アザチアニル、オキセパニル、チエパニル、アゼパニル、1,4−ジオキセパニル、1,4−オキサチエパニル、1,4−オキサアゼパニル、1,4−ジチエパニル、1,4−チエアゼパニル、1,4−ジアゼパニルがあげられる。他の例としては、環状イミド、環状無水物、チアゾリジンジオンがあげられる。ヘテロシクリル基は、C結合したものであってもN結合したものであってもよい。すなわち、分子の残りと炭素原子を介して結合していてもよいし、窒素原子を介して結合していてもよい。
アリールなど
「アリール」という用語は、本明細書では、フェニルまたはナフチル(たとえば、1−ナフチルまたは2−ナフチル)などの一価の芳香族環式ヒドロカルビル基をいうのに用いられる。一般に、アリール基は、単環の縮合環芳香族基であっても多環の縮合環芳香族基であってもよい。好ましいアリール基は、C6〜C14アリールである。
アリール基の他の例は、アセアントリレン、アセナフチレン、アセフェナントリレン、アントラセン、アズレン、クリセン、コロネン、フルオランテン、フルオレン、as−インダセン、s−インダセン、インデン、ナフタレン、オバレン、ペリレン、フェナレン、フェナントレン、ピセン、プレイアデン、ピレン、ピラントロン、ルビセンから誘導される一価のラジカルである。
ヘテロアリールなど
「ヘテロアリール」という用語は、本明細書では、O、S、N、NRN(ここで、RNは、好ましくはH、アルキル(たとえば、C16アルキル)またはシクロアルキル(たとえば、C36シクロアルキル)である)から独立に選択される1つまたは2つ以上のヘテロ原子をさらに含む一価の芳香族複素環、環式ヒドロカルビル基をいうのに用いられる。
一般に、ヘテロアリール基は、単環の縮合環芳香族複素環基であってもよいし、多環(たとえば、二環)の縮合環芳香族複素環基であってもよい。一実施形態では、ヘテロアリール基は、5〜13個の環員(好ましくは、5〜10員)と、O、S、N、NRNから独立に選択される1、2、3または4環のヘテロ原子とを含む。一実施形態では、ヘテロアリール基は、5員、6員、9員または10員で、たとえば、5員環の単環、6員環の単環、9員環の縮合環二環または10員環の縮合環二環であってもよい。
単環の芳香族複素環基は、5〜6個の環員を含む芳香族複素環基と、O、S、NまたはNRNから選択される1、2、3または4つのヘテロ原子とを含む。
一実施形態では、5員環の単環ヘテロアリール基は、−NRN−基、−O−原子または−S−原子である1個の環員を含み、任意に、=N−原子である1〜3個の環員(たとえば、1または2個の環員)を含む(5個の環員の残りは炭素原子である)。
5員環の単環ヘテロアリール基は、ピロリル、フラニル、チオフェニル、ピラゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、チアゾリル、1,2,3トリアゾリル、1,2,4トリアゾリル、1,2,3オキサジアゾリル、1,2,4オキサジアゾリル、1,2,5オキサジアゾリル、1,3,4オキサジアゾリル、1,3,4チアジアゾリル、テトラゾリルである。
6員環の単環ヘテロアリール基の例は、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、1,3,5トリアジニル、1,2,4トリアジニル、1,2,3トリアジニルである。
一実施形態では、6員環の単環ヘテロアリール基は、=N−原子である1個または2個の環員を含む(この場合、6個の環員の残りは炭素原子である)。
二環の芳香族複素環基は、9〜13個の環員と、O、S、NまたはNRNから選択される1つ、2つ、3つ、4つまたはそれより多くのヘテロ原子とを含む縮合環芳香族複素環基を含む。
一実施形態では、9員環の二環ヘテロアリール基は、−NRN−基、−O−原子または−S−原子である1個の環員と、任意に、=N−原子である1〜3個の環員(たとえば、1個または2個の環員)とを含む(この場合、9個の環員の残りは炭素原子である)。
9員環の縮合環二環ヘテロアリール基の例は、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、インドリル、ベンズイミダゾリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、ピロロ[2,3−b]ピリジニル、ピロロ[2,3−c]ピリジニル、ピロロ[3,2−c]ピリジニル、ピロロ[3,2−b]ピリジニル、イミダゾ[4,5−b]ピリジニル、イミダゾ[4,5−c]ピリジニル、ピラゾロ[4,3−d]ピリジニル、ピラゾロ[4,3−c]ピリジニル、ピラゾロ[3,4−c]ピリジニル、ピラゾロ[3,4−b]ピリジニル、イソインドリル、インダゾリル、プリニル、インドリニニル、イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、イミダゾ[1,5−a]ピリジニル、ピラゾロ[1,2−a]ピリジニル、ピロロ[1,2−b]ピリダジニルおよびイミダゾ[1,2−c]ピリミジニルである。
一実施形態では、10員環の二環ヘテロアリール基は、=N−原子である1〜3個の環員を含む(この場合、10個の環員の残りは炭素原子である)。
10員環の縮合環二環ヘテロアリール基の例は、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニル、1,6−ナフチリジニル、1,7−ナフチリジニル、1,8−ナフチリジニル、1,5−ナフチリジニル、2,6−ナフチリジニル、2,7−ナフチリジニル、ピリド[3,2−d]ピリミジニル、ピリド[4,3−d]ピリミジニル、ピリド[3,4−d]ピリミジニル、ピリド[2,3−d]ピリミジニル、ピリド[2,3−b]ピラジニル、ピリド[3,4−b]ピラジニル、ピリミド[5,4−d]ピリミジニル、ピラジノ[2,3−b]ピラジニル、ピリミド[4,5−d]ピリミジニルである。
いくつかの実施形態では、ヘテロシクリル基は、アリールまたはヘテロアリール基に縮合され、5〜13員を含む二環系を形成してもよい。このような基の例として、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロインドリル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニルまたは2,3−ジヒドロ−ピロリル−[2,3−b]ピリジンがあげられる。
アルコキシ
「アルコキシ」および「アルキルオキシ」という用語は、本明細書では、アルキルが上述したようなものである、−O−アルキル基をいうのに用いられる。例示的なアルコキシ基としては、メトキシ(−OCH3)およびエトキシ(−OC25)があげられる。
アルキレン
「アルキレン」という用語は、本明細書では、アルキルが先に定義したとおりである、二価の−アルキル−基をいうのに用いられる。例示的なアルキレン基としては、−CH2−、−(CH22−および−C(CH3)HCH2−があげられる。
ヘテロアルキレン
「ヘテロアルキレン」という用語は、本明細書では、ヘテロアルキルが先に定義したとおりである、二価の−ヘテロアルキル−基をいうのに用いられる。
アルケニレン
「アルケニレン」という用語は、本明細書では、アルケニルが先に定義したとおりである、二価の−アルケニル−基をいうのに用いられる。例示的なアルケニレン基としては、−CH=CH−、−CH=CHCH2−、−CH2CH=CH−があげられる。
ヘテロアルケニレン
「ヘテロアルケニレン」という用語は、本明細書では、ヘテロアルケニルが先に定義したとおりである、二価の−ヘテロアルケニル−基をいうのに用いられる。
アルキニレン
「アルキニレン」という用語は、本明細書では、−アルキニル−が、鎖中に2から12個、便利には2から6個の炭素原子と1つの炭素−炭素三重結合とを有する、直鎖または分枝鎖の炭化水素基を示す、二価の−アルキニル−基をいうのに用いられる。例示的なアルキニレン基としては、エチニルおよびプロパルギルがあげられる。
ヘテロアルキニレン
「ヘテロアルキニレン」という用語は、本明細書では、ヘテロアルキニルが先に定義したとおりである、二価の−ヘテロアルキニル−基をいうのに用いられる。
アリーレン
「アリーレン」という用語は、本明細書では、アリールが上述したようなものであり、2つ以上の他の基に結合した、二価の−アリール−基をいうのに用いられる。アリーレン基の例として、フェニレンがあげられる。
「フェニレン」とは、−フェニル−基を意味する。例示的な基は、1,3−フェニレンおよび1,4−フェニレンである。
ヘテロアリーレン
「ヘテロアリーレン」という用語は、本明細書では、ヘテロアリールが上述したようなものであり、2つ以上の他の基に結合した、−ヘテロアリール−基をいうのに用いられる。例示的な基としては、2,5−フリル、2,5−チエニル、2,4−チアゾリル、2,5−チアゾリル、2,6−ピリジルがあげられる。
測定方法
引張係数
TA-XT2 Texture Analyserを使用してレンズ材料のヤング係数を求めた後、応力−ひずみ曲線の最初の直線部分に対する接線を描き、引張応力を対応のひずみで割って、値を得た。測定については、調製物から作製して、10mm×50mmの試料に切った、厚さ500μmのフィルムで行った。
平衡含水率
本発明に従って作製した試作ハイドロゲルレンズの平衡含水率(EWC)を、重量による手段で求めた。まず、室温にて一晩、水中においた平衡後のレンズの湿重量を測定した。次に、これらのレンズを、一定の重量まで70℃のオーブンで乾燥させ、これを乾燥重量とした。その後、以下のようにしてレンズのEWCを計算した。
EWC(wt%)=[(湿重量−乾燥重量)/湿重量]×100
酸素透過性
本発明の方法に従って作製した試作レンズの酸素透過性(単位はバリア)を、ISO 9913−1:1996(E)に概要が説明されているポーラログラフ法によって求めた。
発明を実施するための形態
以下の実施例では、本発明の方法と、この方法を用いて得られるポリマーについて説明する。これらの実施例は、本発明を例示することを想定したものであり、それを限定するものとはみなされない。
実施例1
モノメタクリルオキシプロピル置換[2−(トリメチルアンモニウムエチル)ホスフェート、内塩]−3’−オキシプロピル末端化ポリ(ジメチルシロキサン)(SIMA−PC)(m+n≒5;平均M≒990g/mol)の調製
実施例1で行った反応を以下のスキーム1にまとめておく。
スキーム1
2−クロロ−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホラン(19.77g;139mmol;2.0当量)をアセトニトリル(24g)に入れた攪拌冷却(−10℃)溶液に、モノメタクリルオキシプロピル置換ヒドロキシプロピル末端化(SIMA)ポリ(ジメチルシロキサン)(45.80g;平均M≒660g/mol;69.4mmol)およびN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(8.47g;72.9mmol;1.05当量)をアセトニトリル(60g)に入れた溶液を、滴下して加えた。添加終了時、反応混合物を15分間攪拌したままにして、アルゴンガス中にて濾過し、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンジヒドロクロリド沈殿物を乾燥アセトニトリル(90g)で洗浄して、中間体であるbis−ジオキサホスホランのアセトニトリル溶液を含む濾液を得た。
攪拌し冷却したホスホラン溶液に、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)(30mg;0.136mmol)、アセトニトリル(260g)、トリメチルアミン(14.4g;243mmol;3.5当量)を加え、閉鎖系(バルーンを取り付けた水凝縮器)で70℃にて17時間、反応混合物を加熱した。反応混合物を真空下にて濃縮し(アセトニトリル約100mL、過剰なトリメチルアミンを除去)、−25℃前後で生成物を自然に溶液から析出させた。
結晶生成物をアルゴンガス中にてすみやかに濾過し、in vacuoにて周囲温度で乾燥させて、標的化合物(16.30g;16.5mmol;24%)(Rf(MeOH)=0.02)を白色の固体(融点215〜220℃)として得た。平均組成:C34H82N2O15P2Si6(平均M≒989.48g/mol)。
1H-NMR (400 MHz) (CD3OD): δ = 6.08 (s, 1H, =CH2), 5.64 - 5.58 (m, 1H, =CH2), 4.30 - 4.19 (m, 4H, -OCH2-CH2N+-), 4.14 - 4.07 (m, 2H, -(C=O)-O-CH2-), 3.84 and 3.82 (2x t like 1x q, 4H, -O-(-O-)P(=O)-O-CH3.25, 3.24 and 3.22 (3x s, 18H, -N+(CH3)3), 1.93 (s, 3H, -C(CH3)=CH2), 1.80 - 1.61 (m, 6H, -Si-CH2-CH2-), 0.65 - 0.51 (m, 6H, -Si-CH2-), 0.14 - 0.04 (m, 33H, -Si-CH3) ppm. 31P-NMR (162 MHz) (CD3OD): δ = -0.08 ppm.
実施例2
(3−メタクリルオキシ−2−[トリメチルアンモニウムエチル]−ホスフェート、内塩、プロポキシ)プロピル−ビス(トリメチルシロキシ)メチルシランの調製
実施例2で行った反応を以下のスキーム2にまとめておく。
スキーム2
2−クロロ−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホラン(2.10g;14.8mmol;1.25当量)をアセトニトリル(1.0g)に入れた攪拌冷却(−10℃)溶液に、(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)プロピル−ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン(5.00g;11.8mmol)およびN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(0.91g;7.81mmol;0.66当量)をアセトニトリル(3.0g)に入れた溶液を、滴下して加えた。添加終了時、反応混合物を17時間攪拌したままにして、アルゴンガス中にて濾過し、沈殿物を乾燥アセトニトリル(3.0g)で洗浄して、中間体であるジオキサホスホランのアセトニトリル溶液を含む濾液を得た。
攪拌冷却したホスホラン溶液に、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)(3mg;14μmol)、アセトニトリル(11g)、トリメチルアミン(1.4g;23.7mmol;2.00当量)を加え、閉鎖系(バルーンを取り付けた水凝縮器)で70℃にて24時間、反応混合物を加熱した。反応混合物を真空下にて濃縮し(アセトニトリル約5mL、過剰なトリメチルアミンを除去)、−25℃前後で生成物を自然に溶液から析出させた。
粗生成物をアセトニトリル(2ml)から再結晶し、アルゴンガス中にてすみやかに濾過し、アセトニトリル(1ml)および酢酸エチル(3×1ml)で洗浄し、in vacuoにて周囲温度で乾燥させて、標的化合物(1.9g;3.2mmol;27%)を白色の固体として得た。
1H-NMR (400 MHz) (CD3OD): δ = 6.14 (s, 1H, =CH2), 5.67 - 5.62 (m, 1H, =CH2), 4.55 - 4.46 (m, 1H), 4.46 - 4.39 (m, 1H), 4.35 - 4.22 (m, 3H, -OC
H2-CH2N+- and 1 more H), 4.14 - 3.99 (m, 1H), 3.70 - 3.60 (m, 4H, -CH2N+- and 2 more H), 3.45 (t, 2H, -O-CH2-CH2-CH2-Si-, J
= 6.9 Hz), 3.22 (s, 9H, -N+(CH3)3), 1.95 (s, 3H, -C(CH3)=CH2), 1.66 - 1.52 (m, 2H, -CH2-CH2-Si-), 0.52 - 0.43 (m, 2H, -CH2-Si-), 0.10 (2x s, 18H, -Si(CH3)3), 0.04 - 0.00 (m, 3H, -Si(CH3)(OMe3)2 ppm. 31P-NMR (162 MHz) (CD3OD): δ = -1.39, -2.03 ppm.
実施例3
モノメタクリルオキシプロピル置換[2−(トリメチルアンモニウムエチル) ホスフェート、内塩]−3’−オキシプロピル末端化ポリ(ジメチルシロキサン)(SIMA−PC)のホモポリマーの調製
SIMA−PCモノマーおよび開始剤(モノマー重量の1%のアゾビスイソブチロニトリル、AIBN)をエタノールに溶解(総モノマー濃度1mol/L)させた。この混合物を、機械式攪拌機、温度計、冷却器を取り付けた丸底フラスコに入れた。混合物に20分間、アルゴンガスを通した。アルゴンガス中、還流にて3時間、重合を行った。その後、この溶液に、開始剤溶液(総モノマー重量の0.2%のAIBNを3mlのエタノールに入れた溶液)を加え、さらに2時間、反応を継続した。反応混合物を冷却し、得られたポリマーをジエチルエーテル中への沈殿によって単離した。このポリマーを濾過し、真空下にて室温で乾燥させた。
1H-NMR (400 MHz) (CD3OD): δ = 4.24 (4H, m), 4.05 (2H, b), 3.81 (4H, m), 3.66 (4H, m), 3.23 (18H, s), 1.65 (6H, m), 1.20 (3H, b) and 0.1 (31H, m) ppm.
実施例4
モノメタクリルオキシプロピル置換[2−(トリメチルアンモニウムエチル)ホスフェート、内塩]−3’−オキシプロピル末端化ポリ(ジメチルシロキサン)(SIMA−PC)およびラウリルメタクリレート(1:2)のコポリマーの調製
所望の量のPCモノマー(1当量)、ラウリルメタクリレート(2当量)、開始剤(モノマー重量の1%のアゾビスイソブチロニトリル、AIBN)をエタノールに溶解(総モノマー濃度1mol/L)させた。混合物に20分間、アルゴンガスを通した。機械式攪拌機、温度計、冷却器、供給口を取り付けた丸底フラスコにエタノール(10ml)を入れ、加熱した油浴を用いて、還流するまで温度を上昇させた。モノマーと開始剤溶液の混合物を、約2時間の時間をかけて、反応フラスコにポンプ供給した。すべての溶液を加えたら、さらに1時間還流を維持した。その後、この還流溶液に、開始剤溶液(総モノマー重量の0.2%のAIBNを3mlのエタノールに入れた溶液)を加え、さらに2時間、反応を継続した。反応混合物を冷却し、得られたポリマーをジエチルエーテル中への沈殿によって単離した。このポリマーを濾過し、真空下にて室温で乾燥させた。
NMRデータから、コポリマーと未反応モノマーとの混合物であることが明らかになった。
1H-NMR (400 MHz) (CD3OD): δ = 4.24 (m), 3.94 (m), 3.81 (m), 3.65 (m), 3.23 (s), 1.95 (m), 1.66 ( m), 1.29 (m) 0.88 (m) and 0.1 (m) ppm.
実施例5
以下の基本手順で、実施例1のモノマーを使用して、ポリマー系を作製した。
表1に示す反応成分を混合し、アルゴンを用いて脱気し、1時間かけて70℃まで加熱して、モノマー原料から誘導される架橋されたポリマー系を得た。
実施例6
本実施例では、重合可能な材料と、対応のコンタクトレンズを作製するための基本手順(表2)について説明する。特に明記しないかぎり、すべての材料は、入手した状態のまま使用した。
モノマー、架橋剤(EGDMA)、開始剤(PD16)を含む重合可能な系の各成分を秤量し、ガラスバイアルに入れた。バイアルにキャップをして密封した後、すべての成分が完全に溶解するまで、室温にてローラーミキサーに置いた。溶解後、混合物を0.45ミクロンのフィルターで濾過し、乾燥アルゴン気体を調製物に静かに通すことで、溶液から酸素を除去した。
ポリプロピレン製のコンタクトレンズ型を、Decon 90の20%水溶液ですすいで洗浄した後、70℃にて30分間オーブンで乾燥させた。メス型に調製物を充填し、オス型をメス型に合わせた。次に、これらの型を、70℃まで予熱したオーブンに1時間入れておいた。
冷却後、型を一晩、純水に浸漬し、レンズを離型した。
基本的に透明なハイドロゲルポリマーを得られる、実施例1で合成した、SIMA−PCを取り入れた重合可能な系を、表3に詳述する。成分の略記とこれに対応する完全な名称を、表4にあげておく。
表5には、調製物とポリマー特性をいくつかまとめておく。

Claims (18)

  1. 式(IB)の重合可能な材料、
    (式中、「OPC」は、式(IVB)の双性イオン基であり、
    ここで、R4基は、メチルであり、 4A 基は、水素およびC 1 4 アルキルから選択され、bは、2であり、およびwは、0から15である。)
    式(IIA)の重合可能な材料、
    (式中、「OPC」は、式(IVB)の双性イオン基であり、
    ここで、すべてのR4基は、メチルであり、 4A 基は、水素およびC 1 4 アルキルから選択され、およびbは、2である。)
    式(IIB)の重合可能な材料、
    (式中、「OPC」は、式(IVB)の双性イオン基であり、
    ここで、すべてのR4基は、メチルであり、 4A 基は、水素およびC 1 4 アルキルから選択され、およびbは、2である。)
    または、式(IIC)の重合可能な材料、
    (式中、「OPC」は、式(IVB)の双性イオン基であり、
    ここで、すべてのR4基は、メチルであり、 4A 基は、水素およびC 1 4 アルキルから選択され、bは、2であり、およびwは、1から500の整数である。)
  2. 以下の構造を有する、請求項1に記載の式(IIA)の重合可能な材料。
    (式中、「OPC」は、式(IVB)の双性イオン基であり、
    ここで、すべてのR4基は、メチルであり、 4A 基は、水素およびC 1 4 アルキルから選択され、およびbは、2である。)
  3. 以下の構造を有する、請求項1に記載の式(IIB)の重合可能な材料。
    (式中、「OPC」は、式(IVB)の双性イオン基であり、
    ここで、すべてのR4基は、メチルであり、 4A 基は、水素およびC 1 4 アルキルから選択され、およびbは、2である。)
  4. 以下の構造を有する、請求項1に記載の式(IIC)の重合可能な材料。
    (式中、「OPC」は、式(IVB)の双性イオン基であり、
    ここで、すべてのR4基は、メチルであり、 4A 基は、水素およびC 1 4 アルキルから選択され、bは、2であり、wは、1から500の整数である。)
  5. 以下の構造を有する、請求項1に記載の式(IB)の重合可能な材料。
    (式中、「OPC」は、式(IVB)の双性イオン基であり、
    ここで、すべてのR4基は、メチルであり、 4A 基は、水素およびC 1 4 アルキルから選択され、bは、2であり、wは、0から15である。)
  6. 請求項1から5のいずれか1項に規定される重合可能な材料を重合することを含む、ポリマーを製造するための方法。
  7. 請求項1から5のいずれか1項に規定される重合可能な材料を重合することによって得られる、ポリマー。
  8. 水を含有しない、請求項7に規定されるポリマーを含む、キセロゲル。
  9. 請求項7に規定されるポリマーと、ハイドロゲルの重量に対して30から80%の量の水とを含む、シリコーンハイドロゲル。
  10. 平衡含水率が30から50%の範囲である、請求項7に記載のポリマー。
  11. 引張係数が0.5から1.0MPaの範囲である、請求項7または10に記載のポリマー。
  12. 請求項7から11のいずれか1項に規定されるポリマーを含む、物品。
  13. コンタクトレンズである、請求項12に記載の物品。
  14. 酸素透過性が30バーラー以上である、請求項13に記載のコンタクトレンズ。
  15. 平衡含水率が30から50%の範囲である、請求項13または14に記載のコンタクトレンズ。
  16. 請求項7から11のいずれか1項に規定されるポリマーがコーティングされた表面を含む、物品。
  17. コンタクトレンズである、請求項16に記載の物品。
  18. 請求項7から11のいずれか1項のいずれか1項に規定されるポリマーを、前記物品の前記表面に適用することを含む、表面を有する物品にコーティングをする方法。

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