JP6131436B2 - 溶融押出成形賦形用のロール、及び、溶融押出成形方法 - Google Patents
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Description
内部に熱媒流路が設けられたロール本体部、及び、
ロール本体部の表面を覆う筒状部材、
から成り、
ロール本体部は、40W/m・K以上、100W/m・K以下の熱伝導率を有する第1金属材料から製作されており、
筒状部材は、20W/m・K以下の熱伝導率を有する第2金属材料から作製されていることを特徴とする。
溶融押出成形賦形用のロールは、本発明の溶融押出成形賦形用のロールから構成されている。
溶融押出成形賦形用のロール(第1ロール)、及び、溶融押出成形賦形用のロールと対向して配置された圧着用ロール(第2ロール)から成り、
溶融押出成形賦形用のロールは、本発明の溶融押出成形賦形用のロールから構成された溶融押出成形賦形用のロール組立体を用いた溶融押出成形方法であって、
ダイから押し出された溶融熱可塑性樹脂を、溶融押出成形賦形用のロール(第1ロール)と圧着用ロール(第2ロール)との間を通過させることで、シート成形品を得ることを特徴とする。尚、シート成形品にはフィルム成形品が包含される。
筒状部材は、焼嵌め法によってロール本体部に装着されており、
常温におけるロール本体部の外径をR1-o、常温における筒状部材の内径をR2-iとしたとき、焼嵌め代である(R1-o−R2-i)の値は、
0mm≦R1-o−R2-i≦0.3mm
好ましくは、
0.05mm≦R1-o−R2-i≦0.10mm
を満足することが望ましい。尚、
ロール本体部の外径R1-o:250mm乃至800mm
筒状部材の肉厚 :1mm乃至10mm
を例示することができる。尚、筒状部材の肉厚とは、常温における筒状部材の外径をR2-oとしたとき、
(R2-o−R2-i)/2
である。筒状部材の材質(熱伝導率)の選択、筒状部材の肉厚の選択に基づき、筒状部材による、第1ロールと接する溶融熱可塑性樹脂の冷却遅延効果の程度の制御が可能である。常温から300゜Cまでの温度範囲において、筒状部材の線膨張係数は、ロール本体部の線膨張係数よりも小さいことが好ましい。溶融押出成形時においては第1ロールを所望の設定温度とする必要があるため、第1ロールの温度上昇による筒状部材の緩みを防止するためである。但し、ロール本体部の線膨張係数よりも筒状部材の線膨張係数が大きく、あるいは又、同程度である場合には、焼嵌め代を若干大きく取ることで、筒状部材の緩みを防止することもできるし、筒状部材の端部をロール本体部にスポット溶接して空回りや脱落を防止することも可能である。
炭素鋼 :45〜53W/m・K
クロム鋼 :52〜60W/m・K
クロムモリブデン鋼 :40〜48W/m・K
鋳鉄 :48W/m・K
タングステン鋼 :53〜66W/m・K
ニッケル鋼 :10〜19W/m・K
ステンレス鋼 :13〜16W/m・K
ニッケル合金 : 9〜17W/m・K
チタン :17W/m・K
W0>X2
を満足することが好ましく、あるいは又、
20mm≦W0−X2≦100mm
を満足することが好ましい。尚、筒状部材の長さ(X2)は、ロール本体部の実効的な長さと同じとすることができるし、あるいは又、ロール本体部の実効的な長さよりも短くすることもできる。
ロール本体部は、内筒、及び、内筒を囲む外筒から成り、
内筒の外面と外筒の内面とに間に設けられた隙間には、ロール本体部の軸線に沿って螺旋状に延びる連続した隔壁(仕切り壁)が設けられており、
内筒の外面と外筒の内面と隔壁によって、熱媒流路が構成されており、
外筒の肉厚は、ロール本体部の端部から所定の位置を起点としてロール本体部中央部に向う所定の領域まで、単調に減少している態様とすることができる。尚、このような態様を、『本発明の第1の態様に係る第1ロール等』と呼ぶ。
[(外筒の外径)−(外筒の内径)]/2
で定義される。また、後述するスペーサの肉厚とは、
[(スペーサの外径)−(スペーサの内径)]/2
で定義される。
ロール本体部は、内筒、内筒を囲む外筒、及び、外筒の端部の内面に取り付けられ、内筒を囲む2つのスペーサから成り、
内筒の外面と外筒の内面とに間に設けられた隙間、及び、内筒の外面とスペーサの内面とに間に設けられた隙間には、ロール本体部の軸線に沿って螺旋状に延びる連続した隔壁(仕切り壁)が設けられており、
内筒の外面と外筒の内面と隔壁、及び、内筒の外面とスペーサの内面と隔壁によって、熱媒流路が構成されており、
スペーサの肉厚は、ロール本体部の端部から所定の位置を起点としてロール本体部中央部に向って、単調に減少している態様とすることができる。尚、このような態様を、『本発明の第2の態様に係る第1ロール等』と呼ぶ。
5(mm)≦T2≦40(mm)
望ましくは、
10(mm)≦T2≦30(mm)
を満足し、且つ、
1.1≦T1/T2≦2.0
望ましくは、
1.5≦T1/T2≦2.0
を満足することが好ましい。更には、この好ましい形態を含む本発明の第1の態様に係る第1ロール等にあっては、内筒の外面と外筒の内面との間の距離は一定である形態とすることが好ましい。
5(mm)≦T2’≦40(mm)
望ましくは、
10(mm)≦T2’≦30(mm)
を満足し、且つ、
0.1≦TS/T2’≦1.0
望ましくは、
0.5≦TS/T2’≦1.0
を満足することが好ましい。更には、この好ましい形態を含む本発明の第2の態様に係る第1ロール等にあっては、内筒の外面と外筒の内面とに間の距離、及び、内筒の外面とスペーサの内面との間の距離は一定である形態とすることが好ましい。
W0≦2L0
を満足することが好ましく、更には、
(第3領域の長さ)≦W0
を満足することが好ましい。あるいは又、以上に説明した各種の好ましい形態、構成を含む本発明の第1の態様あるいは第2の態様に係る第1ロール等において、押出成形賦形用のロール(第1ロール)を用いて押出成形されるシート成形品の幅をW0とし、ロール(第1ロール)の有効長さを2L0としたとき、例えば、
0(mm)≦2L0−W0≦400(mm)
を満足することが好ましい。
ダイを有し、原料熱可塑性樹脂を、可塑化、溶融するための加熱シリンダー(バレルとも呼ばれる)、及び、
加熱シリンダーに取り付けられ、加熱シリンダーに原料熱可塑性樹脂を供給するためのホッパー、
を備えている。本発明の溶融押出成形方法での使用に適した溶融押出成形機として、ベント式押出機やタンデム式押出機を含む周知の一軸押出機、パラレル式二軸押出機やコニカル式二軸押出機を含む周知の二軸押出機を用いることができるし、ダイの構造、構成、形式も、本質的に任意であり、Tダイやコートハンガーダイを挙げることができる。加熱シリンダーは、一般に、供給部(フィードゾーン)、圧縮部(コンプレッションゾーン)、計量化部(メタリングゾーン)から構成され、計量化部の下流にダイが配置されており、供給部にホッパーが取り付けられている。使用する溶融押出成形機によっては、加熱シリンダーを密閉構造とし、加熱シリンダーに不活性ガスを導入できるような改造が必要とされる場合がある。ホッパーに投入された原料熱可塑性樹脂は、加熱シリンダーの供給部では固形のまま圧縮部に送られ、圧縮部の前後で原料熱可塑性樹脂の可塑化、溶融が進行し、計量化部で計量され、ダイを通って押し出される。尚、排気口(ベント部)を設ける場合、排気口(ベント部)を圧縮部あるいはその下流(例えば、圧縮部と計量化部との間)に設ければよい。加熱シリンダー、スクリュー、ホッパーの形式、構造、構成は、本質的に任意であり、公知の加熱シリンダー、スクリュー、ホッパーを用いることができる。
内部に熱媒流路11が設けられたロール本体部10、及び、
ロール本体部10の表面を覆う筒状部材(スリーブ)13、
から成る。そして、ロール本体部10は、40W/m・K以上、100W/m・K以下の熱伝導率を有する第1金属材料から製作されている。また、筒状部材13は、20W/m・K以下の熱伝導率を有する第2金属材料から作製されている。具体的には、以下の表2のとおりである。
W0>X2
を満足している。あるいは又、
20mm≦W0−X2≦100mm
を満足している。具体的なX2及びW0の値を、以下の表2に示す。尚、筒状部材13の長さ(X2)は、ロール本体部10の実効的な長さと同じである。尚、『ロール本体部の実効的な長さ』とは、ロール本体部の表面温度が実質的に均一となるように設計された部分を意味する。
第1金属材料 :クロムモリブデン鋼SCM440
熱伝導率 :48W/m・K
線膨張係数:13×10-6mm/mm・K
第2金属材料 :SUS310S
熱伝導率 :14W/m・K
線膨張係数:14×10-6mm/mm・K
R1-o :400.00mm
R2-i :399.90mm
X2 :1360mm
W0 :1440mm
ダイ温度 :280゜C
ライン速度 :10.0m/分
第1ロール温度:135゜C
第2ロール温度: 60゜C
線圧レベル :10kg/cm
第1金属材料 :構造用合金鋼材であるクロムモリブデン鋼SCM440
熱伝導率 :48W/m・K
線膨張係数:13×10-6mm/mm・K
第2金属材料 :SUS310S
熱伝導率 :14W/m・K
線膨張係数:14×10-6mm/mm・K
R1-o :290.00mm
R2-i :289.90mm
X2 :650mm
W0 :680mm
ダイ温度 :280゜C
ライン速度 :5.0m/分
第1ロール温度:135゜C
第2ロール温度:120゜C
線圧レベル :20kg/cm
ロール本体部 筒状部材 設定温度 ヘイズ値 剥離性
実施例1 SCM440 SUS310S 135゜C 65% 良好
比較例1 SCM440 SCM440 135゜C 55% 良好
ロール本体部 筒状部材 設定温度 転写率 剥離性
実施例2 SCM440 SUS310S 135゜C 90% 良好
比較例2A SCM440 SUS420J2 135゜C 82% 良好
比較例2B SUS420J2 −−− 135゜C 84% 不良
PC樹脂の熱伝導率 :4.264×10-8kcal/mm・s・゜C
PC樹脂の比熱 :0.484kcal/kg・゜C
PC樹脂の密度 :1.060×10-6kg/mm3
シート成形品厚さ :125μm
空気放冷熱伝達係数 :2.0×10-9kcal/mm2・s・゜C
空気放冷温度 :40゜C
流入PC樹脂温度 :270゜C
ロール本体部温度 :130゜C
第2ロール温度 :120゜C
圧着時間 :0.01秒
SCM440の熱伝導率:9.8×10-6kcal/mm・s・゜C
SCM440の比熱 :0.13kcal/kg・゜C
SCM440の密度 :7.8×10-6kg/mm3
ロール本体部直径 :450mm
ロール速度 :10m/分
図6における曲線「A」 SCM440 SUS310S(肉厚: 5.0mm)
図6における曲線「B」 アルミニウム SUS310S(肉厚:10.0mm)
図6における曲線「C」 アルミニウム 無し
PC樹脂の熱伝導率 :4.264×10-8kcal/mm・s・゜C
PC樹脂の比熱 :0.484kcal/kg・゜C
PC樹脂の密度 :1.060×10-6kg/mm3
シート成形品厚さ :175μm
空気放冷熱伝達係数 :2.0×10-9kcal/mm2・s・゜C
空気放冷温度 :40゜C
流入PC樹脂温度 :290゜C
ロール本体部温度 :135゜C
第2ロール温度 :120゜C
圧着時間 :0.02秒
第1ロール密着時間 :5.38秒
ロール本体部直径 :400mm
ロール速度 :7m/分
アルミニウムの熱伝導率 :5.28×10-5kcal/mm・s・゜C
アルミニウムの比熱 :0.22kcal/kg・゜C
アルミニウムの密度 :2.7×10-6kg/mm3
SUS310Sの熱伝導率:3.89×10-6kcal/mm・s・゜C
SUS310Sの比熱 :0.12kcal/kg・゜C
SUS310Sの密度 :7.8×10-6kg/mm3
W0/2L0=1440/1500=0.96
であり、
2L0−W0=1500−1440=60mm
である。また、
X2=1360mm
としたので、
W0−X2=80mm
である。尚、第1領域における外筒42の肉厚、及び、第3領域における外筒42の肉厚を、それぞれ、40mm、20mmの一定値としている。また、筒状部材13の肉厚を5.0mmとした。更には、内筒41の外面41Aと外筒42の内面42Aとの間の距離は一定であり、30mmとした。尚、ロール本体部30の軸線を含む仮想平面で外筒42を切断したときの外筒断面における外筒42の内面42Aの形状は、第2領域において、上に凸の形状(具体的には、円弧状)である。ロール本体部30の熱媒として熱媒油を使用した。
T2 :20mm
T1 :40mm
T1/T2 :2.0
第1領域の長さL1 :150mm
第2領域の長さL2 :150mm
第3領域の長さの1/2:600mm
W0/2L0=680/800=0.85
であり、
2L0−W0=800−680=120mm
である。また、
X2=650mm
としたので、
W0−X2=30mm
である。尚、第1領域、第2領域及び第3領域における外筒62の肉厚を25mmの一定値としている。また、内筒61の外面61Aと外筒62の内面62Aとの間の距離、及び、内筒61の外面61Aとスペーサ66a,66bの内面66Aとの間の距離は一定であり、25mmとした。尚、ロール本体部50の軸線を含む仮想平面でスペーサ66a,66bを切断したときのスペーサ断面におけるスペーサ66a,66bの内面66Aの形状は、第2領域において直線状である。第3領域における内筒61の外径及び外筒62の肉厚(内径)は一定の値である。ロール本体部50の熱媒として熱媒油を使用した。
T2’ :25mm
TS :25mm
TS/T2’ :1.0
第1領域の長さL1 : 50mm
第2領域の長さL2 :125mm
第3領域の長さの1/2:275mm
スペーサの長さLS :175mm
筒状部材の肉厚 : 5mm
Claims (15)
- 熱可塑性樹脂の溶融押出成形において使用される溶融押出成形賦形用のロールであって、
内部に熱媒流路が設けられたロール本体部、及び、
ロール本体部の表面を覆う筒状部材、
から成り、
ロール本体部は、40W/m・K以上、100W/m・K以下の熱伝導率を有する第1金属材料から製作されており、
筒状部材は、20W/m・K以下の熱伝導率を有する第2金属材料から作製されており、
筒状部材の長さはロール本体部の長さよりも短く、
溶融押出成形賦形用のロールを用いて溶融押出成形されるシート成形品の幅をW0とし、筒状部材の長さをX2としたとき、
W0>X2
を満足し、
ロール本体部は、内筒、及び、内筒を囲む外筒から成り、
内筒の外面と外筒の内面との間に設けられた隙間には、ロール本体部の軸線に沿って螺旋状に延びる連続した隔壁が設けられており、
内筒の外面と外筒の内面と隔壁によって、熱媒流路が構成されており、
外筒の肉厚は、ロール本体部の端部から所定の位置を起点としてロール本体部中央部に向う所定の領域まで、単調に減少しており、
内筒の外面と外筒の内面との間の距離は一定であることを特徴とする溶融押出成形賦形用のロール。 - 熱可塑性樹脂の溶融押出成形において使用される溶融押出成形賦形用のロールであって、
内部に熱媒流路が設けられたロール本体部、及び、
ロール本体部の表面を覆う筒状部材、
から成り、
ロール本体部は、40W/m・K以上、100W/m・K以下の熱伝導率を有する第1金属材料から製作されており、
筒状部材は、20W/m・K以下の熱伝導率を有する第2金属材料から作製されており、
筒状部材の長さはロール本体部の長さよりも短く、
溶融押出成形賦形用のロールを用いて溶融押出成形されるシート成形品の幅をW 0 とし、筒状部材の長さをX 2 としたとき、
W 0 >X 2
を満足し、
ロール本体部は、内筒、内筒を囲む外筒、及び、外筒の端部の内面に取り付けられ、内筒を囲む2つのスペーサから成り、
内筒の外面と外筒の内面との間に設けられた隙間、及び、内筒の外面とスペーサの内面との間に設けられた隙間には、ロール本体部の軸線に沿って螺旋状に延びる連続した隔壁が設けられており、
内筒の外面と外筒の内面と隔壁、及び、内筒の外面とスペーサの内面と隔壁によって、熱媒流路が構成されており、
スペーサの肉厚は、ロール本体部の端部から所定の位置を起点としてロール本体部中央部に向って、単調に減少しており、
内筒の外面と外筒の内面との間の距離、及び、内筒の外面とスペーサの内面との間の距離は一定であることを特徴とする溶融押出成形賦形用のロール。 - 筒状部材の表面にはメッキ層が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の溶融押出成形賦形用のロール。
- メッキ層は、銅メッキ層、ニッケルメッキ層、無電解ニッケル−リンメッキ層、電解ニッケル−リンメッキ層、及び、クロム層から成る群から選択された少なくとも1種類のメッキ層から成ることを特徴とする請求項3に記載の溶融押出成形賦形用のロール。
- メッキ層の表面には、マットパターン、又は、プリズムパターン、又は、マイクロレンズアレイパターンが形成されていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の溶融押出成形賦形用のロール。
- 筒状部材は、焼嵌め法によってロール本体部に装着されており、
常温におけるロール本体部の外径をR1-o、常温における筒状部材の内径をR2-iとしたとき、
0mm≦R1-o−R2-i≦0.3mm
を満足することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の溶融押出成形賦形用のロール。 - 第1金属材料は、炭素鋼、又は、クロム鋼、又は、クロムモリブデン鋼から成ることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の溶融押出成形賦形用のロール。
- 第2金属材料は、ニッケル鋼、又は、ステンレス鋼から成ることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の溶融押出成形賦形用のロール。
- 溶融押出成形賦形用のロール、及び、溶融押出成形賦形用のロールと対向して配置された圧着用ロールから成り、
溶融押出成形賦形用のロールは、
内部に熱媒流路が設けられたロール本体部、及び、
ロール本体部の表面を覆う筒状部材、
から成り、
ロール本体部は、40W/m・K以上、100W/m・K以下の熱伝導率を有する第1金属材料から製作されており、
筒状部材は、20W/m・K以下の熱伝導率を有する第2金属材料から作製されており、
筒状部材の長さはロール本体部の長さよりも短く、
溶融押出成形賦形用のロールを用いて溶融押出成形されるシート成形品の幅をW0とし、筒状部材の長さをX2としたとき、
W0>X2
を満足し、
ロール本体部は、内筒、及び、内筒を囲む外筒から成り、
内筒の外面と外筒の内面との間に設けられた隙間には、ロール本体部の軸線に沿って螺旋状に延びる連続した隔壁が設けられており、
内筒の外面と外筒の内面と隔壁によって、熱媒流路が構成されており、
外筒の肉厚は、ロール本体部の端部から所定の位置を起点としてロール本体部中央部に向う所定の領域まで、単調に減少しており、
内筒の外面と外筒の内面との間の距離は一定である溶融押出成形賦形用のロール組立体を用いた溶融押出成形方法であって、
ダイから押し出された溶融熱可塑性樹脂を、溶融押出成形賦形用のロールと圧着用ロールとの間を通過させることで、シート成形品を得ることを特徴とする溶融押出成形方法。 - 溶融押出成形賦形用のロール、及び、溶融押出成形賦形用のロールと対向して配置された圧着用ロールから成り、
溶融押出成形賦形用のロールは、
内部に熱媒流路が設けられたロール本体部、及び、
ロール本体部の表面を覆う筒状部材、
から成り、
ロール本体部は、40W/m・K以上、100W/m・K以下の熱伝導率を有する第1金属材料から製作されており、
筒状部材は、20W/m・K以下の熱伝導率を有する第2金属材料から作製されており、
筒状部材の長さはロール本体部の長さよりも短く、
溶融押出成形賦形用のロールを用いて溶融押出成形されるシート成形品の幅をW 0 とし、筒状部材の長さをX 2 としたとき、
W 0 >X 2
を満足し、
ロール本体部は、内筒、内筒を囲む外筒、及び、外筒の端部の内面に取り付けられ、内筒を囲む2つのスペーサから成り、
内筒の外面と外筒の内面との間に設けられた隙間、及び、内筒の外面とスペーサの内面との間に設けられた隙間には、ロール本体部の軸線に沿って螺旋状に延びる連続した隔壁が設けられており、
内筒の外面と外筒の内面と隔壁、及び、内筒の外面とスペーサの内面と隔壁によって、熱媒流路が構成されており、
スペーサの肉厚は、ロール本体部の端部から所定の位置を起点としてロール本体部中央部に向って、単調に減少しており、
内筒の外面と外筒の内面との間の距離、及び、内筒の外面とスペーサの内面との間の距離は一定である溶融押出成形賦形用のロール組立体を用いた溶融押出成形方法であって、
ダイから押し出された溶融熱可塑性樹脂を、溶融押出成形賦形用のロールと圧着用ロールとの間を通過させることで、シート成形品を得ることを特徴とする溶融押出成形方法。 - 溶融押出成形賦形用のロールを用いて溶融押出成形されるシート成形品の幅をW0とし、筒状部材の長さをX2としたとき、
20mm≦W0−X2≦100mm
を満足することを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の溶融押出成形方法。 - 得られたシート成形品の厚さは0.05mm乃至0.5mmであることを特徴とする請求項9乃至請求項11のいずれか1項に記載の溶融押出成形方法。
- 熱可塑性樹脂は、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリメチル−1−ペンテン樹脂から成る群から選択された熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項9乃至請求項12のいずれかに記載の溶融押出成形方法。
- 得られたシート成形品は、光拡散フィルムであることを特徴とする請求項9乃至請求項13のいずれか1項に記載の溶融押出成形方法。
- 得られたシート成形品は、輝度向上フィルムであることを特徴とする請求項9乃至請求項13のいずれか1項に記載の溶融押出成形方法。
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