JP6129114B2 - 処置具用アダプタおよび手術用マニピュレータシステム - Google Patents

Description

本発明は、処置具用アダプタおよび手術用マニピュレータシステムに関するものである。

従来、チューブや処置具を、保持具によって挿入部の先端に取り外し可能に固定する内視鏡が知られている（例えば、特許文献１参照。）。
この内視鏡は、挿入部に備えられたチャネルの先端に、長手軸方向に沿って半径方向に貫通させた凹部を備え、チャネルを介して導入されてきたスネア鉗子のような保持部によって凹部に沿って配置されたチューブや処置具を凹部内に引き込むようにして固定することができる。

挿入部に対して処置具を固定するので、処置具が先端に湾曲部を有する場合には、内視鏡の画角に対して処置具の湾曲方向を決定しておくことができ、操作者がモニタに表示される内視鏡画像を見ながら処置具を操作する場合に、処置具がどちらの方向に湾曲するのかを予め認識することができるという利点がある。

特開２００２−２０００３４号公報

しかしながら、特許文献１の内視鏡は、スネア鉗子からなる保持具によって処置具を挿入部に固定するものであるため、挿入部および処置具が体内に挿入された状態で、挿入部に対して処置具の湾曲方向を調整することが困難である。すなわち、細径の処置具は捻り力を伝えにくく、操作者が対外において処置具に捻り力を加えても、その力はチャネル内の長尺の処置具によって吸収され、処置具の先端を長手軸回りに回転させることは困難である。

したがって、体内への挿入後に内視鏡の画角に対して処置具の湾曲方向を変更したい場合、例えば、操作中に何らかの理由により湾曲方向がずれてしまった場合や、処置を容易にするために湾曲方向を変更したい場合には、挿入部および処置具を一旦体外に抜き出してから体外において変更作業を行う必要があり、手間がかかる。

本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、挿入部が体内に配置されている状態においても、処置具を長手軸回りに回転させて、操作性を向上することができる処置具用アダプタおよび手術用マニピュレータシステムを提供することを目的としている。

上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明の一態様は、チャネルを有する軟性の挿入部の先端に取り付けられ、前記チャネルの開口に一致する位置に配置される貫通孔を有するキャップ部材と、該キャップ部材の前記貫通孔内に、該貫通孔の軸線回りに回転可能かつ軸線方向への移動が制限された状態で取り付けられ、チャネルを介して導入されてきた処置具を嵌合させ、該処置具と周方向に係合される内孔を有する略筒状の嵌合部材と、該嵌合部材の外周面に巻かれ、張力によって嵌合部材を前記軸線回りに回転させる駆動力伝達部材を備える回転機構とを備える処置具用アダプタを提供する。

本態様によれば、挿入部の先端にキャップ部材を取り付けると、キャップ部材の貫通孔が挿入部のチャネルの開口に一致して配置され、チャネルを通して導入されてきた処置具がチャネルの開口から突出させられると、キャップ部材の貫通孔を貫通して、キャップ部材よりもさらに前方に突出させられる。貫通孔には筒状の嵌合部材が配置されているので、処置具は貫通孔を貫通させられる際に嵌合部材の内孔に嵌合し、嵌合部材と周方向に係合させられる。

この状態で、回転機構を作動させ、嵌合部材の外周面に巻かれた駆動力伝達部材に張力をかけて嵌合部材を軸線回りに回転させることにより、嵌合部材に周方向に係合している処置具に軸線回りの回転力を伝達することができる。細長い処置具を挿入部の基端側において捻っても回転力は処置具の先端まで伝わり難いが、先端部近傍に直接回転力を伝達することにより、処置具を容易に、かつ、より確実に軸線回りに回転させることができる。

上記態様においては、前記嵌合部材が、前記内孔の内径を変更可能な弾性材料により構成され、前記内孔内に前記処置具を挿入した状態で前記内孔の内径を収縮させることにより前記内孔と前記処置具とを係合させてもよい。
このようにすることで、嵌合部材の内孔に処置具を挿入する際には、嵌合部材の内孔の内径を拡大しておいて、挿入容易性を向上し、処置具が挿入された後に嵌合部材の内孔の内径を収縮させることで、嵌合部材と処置具とを周方向に係合させることができる。

また、上記態様においては、前記嵌合部材が、前記周方向の一部に設けたスリットにより、横断面Ｃ字状に形成されていてもよい。
このようにすることで、スリットの幅を狭めることにより内孔の内径を収縮させ、スリットの幅を広げることにより内孔の内径を拡大することができる。

また、上記態様においては、前記駆動力伝達部材に張力を加えて前記嵌合部材の内孔の内径を収縮させる締め付け機構を備えていてもよい。
このようにすることで、嵌合部材に例えば１周以上巻き付けられた駆動力伝達部材に張力を加えると、駆動力伝達部材によって嵌合部材が締め付けられ、嵌合部材を弾性復元力に抗して収縮させ、内孔の内径を縮小させて処置具を摩擦により周方向に係合することができる。

また、上記態様においては、前記挿入部に固定される固定部材と、該固定部材に対して前記キャップ部材を、前記挿入部の長手軸方向に移動させる移動機構とを備えていてもよい。
このようにすることで、嵌合部材を収縮させて処置具と係合させるので、処置具は摩擦によって長手軸方向にも嵌合部材と係合する。したがって、嵌合部材を収縮させて処置具と係合させた状態で移動機構を作動させることにより、挿入部に固定された固定部材に対してキャップ部材を挿入部の長手軸方向に移動させ、キャップ部材の嵌合部に係合された処置部を長手軸方向に位置調節することができる。

また、上記態様においては、前記処置具に横断面非円形の柱状嵌合部が設けられ、前記嵌合部材の内孔が、前記柱状嵌合部を嵌合させて周方向に係合される横断面形状を有していてもよい。
このようにすることで、横断面非円形の柱状嵌合部を嵌合部材の内孔に軸方向に嵌合させるだけで、嵌合部材に対して処置具を周方向に係合させることができる。

また、上記態様においては、上記いずれかの処置具用アダプタと、該処置具用アダプタの前記キャップ部材を先端に取り付ける内視鏡と、該内視鏡の前記挿入部の前記チャネルを介して導入され、前記嵌合部材の前記内孔を貫通して前記挿入部の先端から前方に突出させられるエンドエフェクタを有する処置具とを備える手術用マニピュレータシステムを提供する。

本発明によれば、挿入部が体内に配置されている状態においても、処置具を長手軸回りに回転させて、操作性を向上することができるという効果を奏する。

本発明の一実施形態に係る手術用マニピュレータシステムを示す全体構成図である。 図１の手術用マニピュレータシステムに備えられる内視鏡の挿入部に取り付けられた、本発明の一実施形態に係る処置具用アダプタを示す斜視図である。 図２の処置具用アダプタを取り付けた内視鏡の先端部を拡大して示す斜視図である。 図２の処置具用アダプタの締め付け機構の（ａ）リリース位置、（ｂ）ロック位置をそれぞれ示す一部を破断した正面図である。 図２の処置具用アダプタの嵌合部材の一例の（ａ）リリース位置、（ｂ）ロック位置をそれぞれ示す斜視図である。 図２の処置具用アダプタにおける（ａ）リリース位置、（ｂ）ロック位置をそれぞれ示す縦断面図である。 図５の嵌合部材と処置具との関係を軸方向から見た（ａ）リリース位置、（ｂ）ロック位置、（ｃ）回転動作をそれぞれ示す図である。 図２の処置具用アダプタの第１の変形例における嵌合部材を示す斜視図である。 図８の嵌合部材と処置具との関係を軸方向から見たリリース位置を示す図である。 図２の処置具用アダプタの第２の変形例において処置具を軸方向に（ａ）後退させた状態、（ｂ）前進させた状態をそれぞれ示す縦断面図である。 図２の処置具用アダプタの第３の変形例において処置具を軸方向に（ａ）後退させた状態、（ｂ）前進させた状態をそれぞれ示す縦断面図である。

本発明の一実施形態に係る処置具用アダプタおよび手術用マニピュレータシステムについて図面を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る手術用マニピュレータシステムは、内視鏡システム１であって、図１に示されるように、医師（操作者）Ａにより操作される操作装置２と、該操作装置２を介した入力により駆動される内視鏡３と、操作装置２への入力に基づいて内視鏡３を制御するコントローラ４と、内視鏡３に取り付けられる処置具用アダプタ６（図２参照。）と、モニタ２５とを備えている。

内視鏡３には、図２に示されるように、患者Ｐの体内に挿入される挿入部５が備えられているとともに、本実施形態に係る処置具用アダプタ６が取り付けられている。また、内視鏡３の挿入部５には、図６に示されるように、長手方向に貫通するチャネル７が設けられ、該チャネルを介して、基端側から先端の全長にわたって細長い処置具が挿入されている。チャネル７内に処置具８が貫通して配置されるようになっている。処置具８は図３に示されるように、例えば、先端のエンドエフェクタ（例えば、エネルギ鉗子等）９を揺動させる２つの関節１０を備えている。

処置具用アダプタ６は、図３に示されるように、挿入部５の先端に取り付けられるキャップ部材１１と、該キャップ部材１１に取り付けられた嵌合部材１２と、図２および図４に示されるように、嵌合部材１２により処置具８を把持する締め付け機構１３と、嵌合部材１２を回転させる回転機構１４とを備えている。

キャップ部材１１は、図３および図６に示されるように、挿入部５の先端を嵌合させる筒状の嵌合部１１ａと、該嵌合部１１ａが挿入部５を嵌合させたときに、挿入部５の先端面５ａを突き当てる突き当て部１１ｂとを備えている。突き当て部１１ｂは、嵌合部１１ａが挿入部５の先端を嵌合させたときに、挿入部５の先端面５ａから長手方向に間隔をあけて配置される２枚のプレート部１１ｃを備えている。

２枚のプレート部１１ｃには、キャップ部材１１が挿入部５に取り付けられたときに、挿入部５に設けられたチャネル７の開口に一致する位置に配置される貫通孔１１ｄがそれぞれ設けられている。貫通孔１１ａは、チャネル７の口径より若干大きな口径を有しており、図５および図６に示されるように、嵌合部材１２が取り付けられている。

嵌合部材１２は、図５に示されるように、長手方向に延びるスリット１２ａによって横断面Ｃ字状に形成された略円筒状の部材である。嵌合部材１２の長手方向の両端には、自由状態でキャップ部材１１の貫通孔１１ｄの内径より小さい外形寸法の小径部１２ｂが設けられ、小径部１２ｂの間には、自由状態で貫通孔１１ｄの内径より大きな外形寸法とプレート部１１ｃ間の間隔より小さな長手方向寸法とを有する大径部１２ｃが設けられている。また、嵌合部材１２には、自由状態で処置具８の外径寸法より大きく、縮小されたときに処置具８の外径寸法より小さくなる内径の内孔１２ｄを有している。

これにより、嵌合部材１２は、キャップ部材１１に取り付けられるときには、２つの小径部１２ｂを各プレート部１１ｃの貫通孔１１ｄに嵌合させ、大径部１２ｃがプレート部１１ｃ間に軸方向に挟まれることで、貫通孔１１ｄの軸回りに回転可能かつ、軸方向に脱落不可に取り付けられている。

締め付け機構１３は、図３，図４および図６に示されるように、嵌合部材１２の周囲に巻き付けられるワイヤ（駆動力伝達部材）１５に張力を付与するスライダ機構１６を備えている。ワイヤ１５は、図２，図３および図６に示されるように、一端がキャップ部材１１に固定され、他端が、スライダ機構１６のベース部材１６ａに固定された２本のシース１７を介して、キャップ部材１１に設けられたワイヤ孔１１ｅ内に導入されている。ワイヤ孔１１ｅはキャップ部材１１に取り付けられた状態の嵌合部材１２を径方向に挟んで対向する位置に開口しており、該開口から出たワイヤ１５が嵌合部材１２に周方向に１周以上巻き付けられている。

スライダ機構１６は、ベース部材１６ａと、該ベース部材１６ａに固定された直線状のガイドレール１６ｂと、該ガイドレール１６ｂ上にその長手方向に沿って直線移動可能に支持されたスライダ１６ｃとを備えている。
回転機構１４は、ワイヤ１５と、スライダ機構１６のスライダ１６ｃ上にガイドレール１６ｂの長手方向に直交する軸線回りに回転可能に支持され、ワイヤ１５が掛けられたプーリ１４ａと、該プーリ１４ａを軸線回りに回転駆動する図示しないモータとを備えている。

スライダ機構１６におけるスライダ１６ｃが図４（ａ）に示されるリリース位置に配置されているときには、図６（ａ）および図７（ａ）に示されるようにワイヤ１５は緩められるようになっている。また、スライダ１６ｃが図４（ｂ）に示されるロック位置に配置されているときには、図６（ｂ）および図７（ｂ）に示されるようにワイヤ１５には張力が付与されてピンと張られるようになっている。

スライダ１６ｃがロック位置に移動させられると、ワイヤ１５に張力が付与されて、ワイヤ１５が巻かれている嵌合部材１２がワイヤ１５によって締め付けられ、図５（ｂ）に示されるように、その内孔１２ｄの内径寸法を収縮させるように弾性変形させられるようになっている。一方、スライダ１６ｃがリリース位置に移動させられると、ワイヤ１５が緩められて、ワイヤ１５が巻かれている嵌合部材１２を締め付ける力が解除されるので、嵌合部材１２は、図５（ａ）に示されるように、弾性復元力によってその内孔１２ｄの内径寸法を拡張する方向に変形するようになっている。

また、回転機構１４は、スライダ１６ｃをロック位置に配置した状態で、モータを作動させてプーリ１４ａを回転させることにより、プーリ１４ａに掛けられたワイヤ１５にプーリ１４ａの回転方向に応じた張力を作用させ、図７（ｃ）に示されるように、締め付けた状態の嵌合部材１２に回転力を伝達して回転させるようになっている。

このように構成された本実施形態に係る処置具用アダプタ６および内視鏡システム１の作用について以下に説明する。
本実施形態に係る内視鏡システム１を用いて患者Ｐの体内の処置を行うには、操作者Ａは、従来の内視鏡と同様の方法で内視鏡３の挿入部５を体内に挿入していく。このとき、内視鏡３を作動させることによって体内の様子を撮影しモニタ２５に表示する。操作者Ａは、モニタ２５を見ながら、内視鏡３の挿入部５先端が患部に近接するまで、挿入部５を体内に挿入していく。

そして、挿入部５の先端面５ａが患部近傍に配置されたときには、スライダ機構１６のスライダ１６ｃを図４（ａ）に示されるリリース位置に配置した状態で、挿入部５のチャネル７の基端側から処置具８を挿入し、処置具８の先端を挿入部５の先端面５ａから突出させる。挿入部５の先端に取り付けられたキャップ部材１１にはチャネル７の開口に一致して配置された貫通孔１１ｄが設けられ、貫通孔１１ｄには、内孔１２ｄが拡大された状態の嵌合部材１２が配置されているので、チャネル７の開口から突出した処置具８の先端は貫通孔１１ｄ内の嵌合部材１２の内孔１２ｄに嵌合される。

そして、図３に示されるように、処置具８が貫通孔１１ｄを貫通してキャップ部材１１から突出させられることにより、モニタ２５上に処置具８が表示されるので、操作者Ａは、処置具８を駆動させて処置具８の関節１０の向き（エンドエフェクタ９の揺動方向）を確認することができる。確認の結果、関節１０の向きが所望の方向ではない場合には、操作者Ａはスライダ機構１６を作動させてスライダ１６ｃを図４（ｂ）に示されるロック位置に移動させる。

これにより、ワイヤ１５に張力が加えられ、ワイヤ１５の締め付けによって嵌合部材１２が収縮させられて内孔１２ｄに嵌合されている処置具８が嵌合部材１２によって把持され、嵌合部材１２と処置具８とが相互に摩擦によって連結（係合）される。そして、操作者Ａは回転機構１４のモータを作動させることにより、プーリ１４ａを回転させて、嵌合部材１２を締め付けているワイヤ１５の張力に不均衡を生じさせることにより、図７（ｃ）に示されるように嵌合部材１２を軸線回りに回転させる。

嵌合部材１２は摩擦により処置具８と連結されているので、嵌合部材１２の回転によって処置具８も軸線回りに回転させられ、関節１０の向きを変更することができる。
この場合において、処置具８は極めて細径かつ長尺であるため、挿入部５の基端側の体外において捻り力を加えても、その捻り力が先端まで伝達されることは困難であるが、本実施形態によれば、処置具８の先端部近傍に回転力を供給でき、簡易にかつ確実に処置具８を軸線回りに回転させることができるという利点がある。

すなわち、処置具８が体内に挿入されている状態で、処置具８の関節１０の向きを変更でき、関節１０の向きの変更のために挿入部５を体外に取り出す必要がないので、処置に要する時間を短縮し、患者にかかる負担を軽減することができるという利点がある。

なお、本実施形態においては、締め付け機構１３によってワイヤ１５に加える張力を調節することで、嵌合部材１２と処置具８との着脱を可能にしたが、これに限定されるものではなく、例えば、図８に示されるように、処置具８の先端に六角柱状部８ａを設け、スリット１２ａを有しない嵌合部材１２の内孔１２ｄを六角孔に形成してもよい。

これによれば、嵌合部材１２の内孔１２ｄに横断面六角形の柱状部８ａが嵌合されることで、内孔１２ｄを収縮させなくても両者を周方向に係合させることができ、ワイヤ１５の張力による嵌合部材１２の回転力を処置具８に伝達して関節１０の向きを容易に調節することができる。
また、処置具８の柱状部８ａの横断面形状を六角形とすることに代えて、多角形や楕円形等の任意の非円形状に形成してもよい。この場合、嵌合部材１２の内孔１２ｄの横断面形状は、柱状部８ａの横断面形状を嵌合させる相補的な形状あるいは部分的に相補的な形状であればよい。

この場合に、ワイヤ１５による嵌合部材１２の締め付けが不要となるため、図９に示されるように、ワイヤ１５が嵌合部材１２に固定部１５ａにおいて溶接あるいは接着されていてもよい。また、ワイヤ１５としては、一連のワイヤ１５である必要はなく、２本が別々のものであってもよい。

また、ワイヤ１５によって内孔１２ｄの内径を収縮させる嵌合部材１２を採用する場合には、図１０に示されるように、挿入部５の先端に固定され、キャップ部材１１を挿入部５の長手軸方向に移動可能に支持する固定部材１８と、該固定部材１８に対してキャップ部材１１を移動させる移動機構１９を備えていてもよい。
このようにすることで、図１０（ａ）に示されるように、ワイヤ１５に張力を加えて、嵌合部材１２によって処置具８を把持した状態で、移動機構１９を作動させ、図１０（ｂ）に示されるように、固定部材１８に対してキャップ部材１１を前進させることにより、キャップ部材１１とともに処置具８も前進させることができる。

移動機構１９としては、図１０に示されるラックギヤ１９ａとピニオンギヤ１９ｂとを噛み合わせ、ワイヤ１９ｃによってピニオンギヤ１９ｂを回転駆動する方式のものや、図１１（ａ）、（ｂ）に示されるように、プーリ１９ｄによって折り返されたワイヤ１９ｃにキャップ部材１１の一部を固定する方式のものを採用することができる。

また、スリット１２ａにより横断面Ｃ字状に構成された嵌合部材１２によって内孔１２ｄを伸縮可能としたが、これに代えて、スリット１２ａを有さず横断面円環状であっても、ワイヤ１５による締め付けによって内孔１２ｄの径寸法を収縮可能な弾性材料によって嵌合部材１２を構成してもよい。

また、上記実施形態においては、駆動力伝達部材としてワイヤ１５を例示したが、これに代えて、ケーブルやベルト等の張力を伝達可能な軟性の部材を採用してもよい。
また、本実施形態においては、内視鏡３に処置具用アダプタ６を取り付ける場合を例示したが、内視鏡３に外付けのチャネルを有する軟性の挿入部に取り付けることにしてもよい。

１ 内視鏡システム（手術用マニピュレータシステム）
３ 内視鏡
５ 挿入部
６ 処置具用アダプタ
７ チャネル
８ 処置具
９ エンドエフェクタ
１１ キャップ部材
１１ｄ 貫通孔
１２ 嵌合部材
１２ａ スリット
１２ｄ 内孔
１３ 締め付け機構
１４ 回転機構
１５ ワイヤ（駆動力伝達部材）
１８ 固定部材
１９ 移動機構

Claims (7)

1. チャネルを有する軟性の挿入部の先端に取り付けられ、前記チャネルの開口に一致する位置に配置される貫通孔を有するキャップ部材と、
   該キャップ部材の前記貫通孔内に、該貫通孔の軸線回りに回転可能かつ軸線方向への移動が制限された状態で取り付けられ、チャネルを介して導入されてきた処置具を嵌合させ、該処置具と周方向に係合される内孔を有する略筒状の嵌合部材と、
   該嵌合部材の外周面に巻かれ、張力によって嵌合部材を前記軸線回りに回転させる駆動力伝達部材を備える回転機構とを備える処置具用アダプタ。
2. 前記嵌合部材が、前記内孔の内径を変更可能な弾性材料により構成され、前記内孔内に前記処置具を挿入した状態で前記内孔の内径を収縮させることにより前記内孔と前記処置具とを係合させる請求項１に記載の処置具用アダプタ。
3. 前記嵌合部材が、前記周方向の一部に設けたスリットにより、横断面Ｃ字状に形成されている請求項２に記載の処置具用アダプタ。
4. 前記駆動力伝達部材に張力を加えて前記嵌合部材の内孔の内径を収縮させる締め付け機構を備える請求項２または請求項３に記載の処置具用アダプタ。
5. 前記挿入部に固定される固定部材と、
   該固定部材に対して前記キャップ部材を、前記挿入部の長手軸方向に移動させる移動機構とを備える請求項２から請求項４のいずれかに記載の処置具用アダプタ。
6. 前記処置具に横断面非円形の柱状嵌合部が設けられ、
   前記嵌合部材の内孔が、前記柱状嵌合部を嵌合させて周方向に係合される横断面形状を有する請求項１に記載の処置具用アダプタ。
7. 請求項１から請求項６のいずれかに記載の処置具用アダプタと、
   該処置具用アダプタの前記キャップ部材を先端に取り付ける内視鏡と、
   該内視鏡の前記挿入部の前記チャネルを介して導入され、前記嵌合部材の前記内孔を貫通して前記挿入部の先端から前方に突出させられるエンドエフェクタを有する処置具とを備える手術用マニピュレータシステム。
   

Images