JP6127938B2 - 銅電解スライムの硫酸浸出液からのテルルの除去方法 - Google Patents
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Description
1.銅電解スライムからの銅の回収工程
2.テルルの除去方法
2−1.金属銅の形状
2−2.金属銅の製造方法
2−3.撹拌機の回転数
2−4.金属銅の添加量
まず、銅電解スライムの硫酸浸出により銅電解スライム中に含まれる銅を回収して、その硫酸浸出液中に含まれるテルルを金属銅により除去する一連の工程を図1に沿って説明する。
本発明は、銅電解スライムの硫酸浸出により銅電解スライム中に含まれる銅を回収して、その硫酸浸出液中に含まれるテルルを金属銅により除去する方法において、硫酸浸出液に樹枝状の形状を持つ銅粉を投入し、撹拌機の回転数を50〜90rpmとして硫酸浸出液に銅粉を接触させることにより、硫酸浸出液中のテルル濃度を低下させることを特徴としている。
テルル除去方法で用いる金属銅としては、樹枝状の形状を持つ銅粉を使用する。樹枝状の形状を持つ銅粉は、球状の形状をもつ銅粉に比べて比表面積が高いので、反応速度を上昇させ、金属銅の使用量を減らすために有効である。
ここで、樹枝状の銅粉とは、銅の結晶が枝分かれをしながら一方向に伸びた組織構造を持つ銅粉である。銅を含む電解液に、膠、チオ尿素、ゼラチン等の、表面平滑化のための添加剤を添加しない条件下において、電流密度100A/m2以上の高電流密度による電気分解によって、容易に製造することができる。この電解液に含まれる陰イオンは、硫酸イオンでも良いが、塩化物イオンが最適である。塩化物イオンを含んだ電解液、いわゆる塩化物溶液で、電気分解を行うと、微細で脆い、樹枝状の銅粉を得ることができる。
テルルを除去する方法では、硫酸浸出液に樹枝状の形状を持つ銅粉を投入して撹拌機で撹拌する。樹枝状の銅粉は比表面積が高く、テルル化銅生成の反応速度が速いため、従来のような高速回転での撹拌は必要はない。空気の巻込みを防止するという観点からも反応槽の撹拌機の回転数は50〜90rpmが好ましい。50rpm未満だと撹拌機の回転数が遅すぎるため撹拌が十分に行えないため、反応速度が遅くなる。また、90rpmを超えると空気を巻込み、テルル化銅が酸化されてしまう恐れがある。
テルルを除去する方法では、硫酸浸出液に樹枝状の形状を持つ銅粉を投入している。銅粉の添加量は、金属銅の単位重量当たりのテルル除去能力が高いため、硫酸浸出液に対して10〜15g/Lの濃度に相当する添加量が好ましい。
実施例1では、容量が20m3の内面にゴムライニングが施された反応槽に、テルル濃度0.007g/L、フリー硫酸濃度282g/L、銅濃度29g/Lの硫酸浸出液15.0m3を受入れて、2段の4枚傾斜パドル翼を備えた撹拌軸を有する撹拌機により89rpmの回転数で撹拌した。その硫酸浸出液に、樹枝状の形状を持つ、塩化物水溶液からの電解採取法により製造された銅粉150kgを添加して銅粉の濃度を10g/Lとした後、撹拌を継続した。
比較例1では、容量が20m3の内面にゴムライニングが施された実施例1で用いたものと同じ反応槽の底部に、あらかじめ、巾95mm、長さ310mm、厚さ0.8mmの銅板1500枚を装入した。その反応槽に、テルル濃度0.007g/L、フリー硫酸濃度290g/L、銅濃度28g/Lの硫酸浸出液15.0m3を受入れて、実施例1で用いたものと同じ撹拌機により89rpmの回転数で撹拌した。
比較例2では、容量が20m3の内面にゴムライニングが施された実施例1で用いたものと同じ反応槽に、テルル濃度0.007g/L、フリー硫酸濃度271g/L、銅濃度30g/Lの硫酸浸出液15.0m3を受入れて、実施例1で用いたものと同じ撹拌機により89rpmの回転数で撹拌した。その硫酸浸出液に、銅アノード鋳造工程の銅アノード水冷設備から回収された略球状の銅粉180kgを添加して、銅粉の濃度を12g/Lとした後、撹拌を継続した。
比較例3では、容量が20m3の内面にゴムライニングが施された実施例1で用いたものと同じ反応槽に、テルル濃度0.007g/L、フリー硫酸濃度269g/L、銅濃度31g/Lの硫酸浸出液15.0m3を受入れて、実施例1で用いたものと同じ撹拌機のインバーターの周波数を変えることにより107rpmの回転数で撹拌した。その硫酸浸出液に、樹枝状の形状を持つ、塩化物水溶液からの電解採取法により製造された銅粉150kgを添加して銅粉の濃度を10g/Lとした後、撹拌を継続した。
比較例4では、容量が20m3の内面にゴムライニングが施された実施例1で用いたものと同じ反応槽に、テルル濃度0.007g/L、フリー硫酸濃度262g/L、銅濃度31g/Lの硫酸浸出液15.0m3を受入れて、実施例1で用いたものと同じ撹拌機のインバーターの周波数を変えることにより36rpmの回転数で撹拌した。その硫酸浸出液に、樹枝状の形状を持つ、塩化物水溶液からの電解採取法により製造された銅粉150kgを添加して銅粉の濃度を10g/Lとした後、撹拌を継続した。
比較例5では、容量が20m3の内面にゴムライニングが施された実施例1で用いたものと同じ反応槽に、テルル濃度0.007g/L、フリー硫酸濃度250g/L、銅濃度30g/Lの硫酸浸出液15.0m3を受入れて、実施例1で用いたものと同じ撹拌機により90rpmの回転数で撹拌した。その硫酸浸出液に、樹枝状の形状を持つ、塩化物水溶液からの電解採取法により製造された銅粉120kgを添加して銅粉の濃度を8g/Lとした後、撹拌を継続した。
除去率(%)=(初期のテルル濃度(g/L)−所定時間経過後のテルル濃度(g/L))/(初期のテルル濃度(g/L))×100
Claims (2)
- 銅電解スライムから硫酸浸出により銅を浸出して、その硫酸浸出液中に含まれるテルルを金属銅により除去する方法において、
上記硫酸浸出液に、上記金属銅として樹枝状の形状を持つ比表面積が2.0〜3.0m 2 /gの銅粉を投入し、撹拌機の回転数を50〜90rpmとして撹拌することで、上記硫酸浸出液に上記銅粉を接触させ、上記硫酸浸出液中のテルル濃度を低下させ、
上記銅粉は、ニッケル製錬工程における銅を含む塩化物水溶液からの電解採取法により製造されたものであることを特徴とする銅電解スライムの硫酸浸出液からのテルルの除去方法。 - 上記銅粉を10〜15g/Lの濃度になるように上記硫酸浸出液に添加することを特徴とする請求項1に記載の銅電解スライムの硫酸浸出液からのテルルの除去方法。
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