JP6125897B2 - 延焼防止用散水ノズル及びこれを用いた街路壁面用散水システム - Google Patents
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Description
また、このような地域には、狭い道路が多く、大型の消防車が通行できないため、消防隊の到着までに時間がかかって被害が拡がることがある。
特に、文化財等のように歴史的な価値のある建物にドレンチャー設備や散水設備を設置した場合には、建物に配管やノズル等の散水機器を取り付けなければならないので、建物の歴史的な価値を損う問題や、地震時或いは火災が進展した際には、設備が建物と共に倒壊して機能しなくなると云う問題があった。
また、震災等の状況下では、道路事情により装置の持ち込みや設置が困難になる場合があった。
(1)即ち、本発明の延焼防止用散水ノズル及び街路壁面用散水システムは、道路に適宜の間隔で形成した複数のピット内にそれぞれ配設した延焼防止用散水ノズルから道路に面する全ての建物の少なくとも壁面全体、軒先及び軒裏に散水できるため、歴史的な町並みを延焼火災から守ることができる。
(2)本発明の延焼防止用散水ノズル及び街路壁面用散水システムは、延焼防止用散水ノズルを用いて道路側から建物へ向って散水するようにしているため、散水効果により火災の輻射熱を遮断し、且つ建物の壁面を冷却して発火点以下に抑えることができる。即ち、散水により得られる水幕によって、輻射熱の遮断効果と建物の壁面の冷却効果を有することになり、延焼の抑止、防止効果がより効果的に得られる。
特に、本発明の延焼防止用散水ノズル及び街路壁面用散水システムは、下から上へ向けての散水となるため、熱気が溜まり易く、早く発火点に到達する傾向にある建物の軒下の冷却効果を有することになり、延焼の抑止、防止効果がより得られ易くなる。
(3)本発明の延焼防止用散水ノズル及び街路壁面用散水システムは、延焼防止用散水ノズルを構成するノズル本体が複数の散水口を備えており、当該複数の散水口は、その角度、口径及び数が二階建て又は平屋建ての建物の壁面よりも軒先及び軒裏への散水量が多くなるようにそれぞれ設定しているため、建物の延焼の可能性が高い軒下部分(この部分は高温になり易いので延焼し易い)の延焼を抑止、防止することができる。
特に、建物が二階建ての場合、二階の軒先、軒裏に散水された水は、二階の壁面を伝って一階の軒瓦へ流れ、また、一階の軒先、軒裏に散水された水は、一階の壁面を伝って地面へ流れるため、建物の壁面への散水量が少なくても、散水効果と伝い水とにより壁面全体も冷却され、延焼を抑止、防止することができる。
(4)本発明の延焼防止用散水ノズル及び街路壁面用散水システムは、延焼防止用散水ノズルを構成するノズル本体又は昇降支持機構を、差し込み式又はねじ込み式の接続金具によりピット内の分岐配管に着脱自在に接続する構成としているため、ピット内の分岐配管からの延焼防止用散水ノズルの取り外しを簡単且つ容易に行え、延焼防止用散水ノズルの点検作業が容易となる。
(5)本発明の延焼防止用散水ノズル及び街路壁面用散水システムは、道路に埋設状態で設置しているため、歴史的価値のある建物に手を加えることなく歴史的な町並みや文化財を延焼火災から守ることができる。
また、一斉開放弁を開放操作する起動手段もピットや自立した格納箱に収納することができるので、起動手段を建物に設置する必要がなく、歴史的価値のある建物に手を加える必要もなくなる。
(6)本発明の延焼防止用散水ノズル及び街路壁面用散水システムは、延焼防止用散水ノズルを、ノズル本体とノズル本体を水圧の加圧、減圧により昇降自在に支持する昇降支持機構とから構成し、また、ピットの上方開口を開閉する開閉蓋に、ノズル本体が通過可能なノズル用昇降口を形成すると共に、ノズル用昇降口を開閉する昇降口用蓋を設ける構成とした場合、ノズル本体が水圧により上昇する際に昇降口用蓋を押し上げてノズル用昇降口が自動的に開放されることなり、散水のために開閉蓋を一々手で開ける必要もなく、迅速な散水を行える。
(7)本発明の延焼防止用散水ノズル及び街路壁面用散水システムは、道路に複数のピットを形成し、各ピット内に位置する分岐配管に延焼防止用散水ノズルを接続する構成としているため、設置スペースが小さくて済み、道路に常設可能となる。その結果、震災時に道路が寸断されて消防隊の到着が遅れたり、火災が各所で発生したり、或いは消火活動が困難になった場合でも、街路壁面用散水システムを作動させることにより火勢を抑えられると共に、有効な延焼防止効果を発揮することができ、住民の避難や救助が可能となる。
また、延焼防止用散水ノズル及び街路壁面用散水システムを道路の幅方向中央位置に設置し、延焼防止用散水ノズルを交互に180度向きを変えた場合、道路の両側に位置する建物に向って散水することができるので、延焼を抑止、防止できることは勿論のこと、火災が発生した建物自体の火勢を抑制し、遮炎効果も得られる。
図1〜図9は本発明の実施形態に係る延焼防止用散水ノズル1及びこれを用いた街路壁面用散水システムを示し、当該延焼防止用散水ノズル1及び街路壁面用散水システムは、木造住宅等が密集する歴史的な町並みのある地域の道路Rに設置されており、火災発生時に道路Rに所定の間隔で埋設設置した延焼防止用散水ノズル1から道路Rに面する建物の壁面、軒先及び軒裏へ向って散水することによって、火災の輻射熱を遮断し、且つ建物の壁面を冷却して発火点以下に抑え、歴史的な町並みや文化財を延焼火災から守るようにしたものである。
また、各ピット2は、延焼防止用散水ノズル1の散水能力に応じて道路Rにその長手方向に一定の間隔で形成されている。
この実施形態においては、ピット2は、延焼防止用散水ノズル1に散水幅が10mのものを使用しているため、道路Rに10m間隔で形成されている。
また、上記の実施形態においては、ピット2を道路Rに10m間隔で形成したが、ピット2の間隔はこれに限定されるものではなく、延焼防止用散水ノズル1の散水能力(散水幅)に応じて変わることは勿論である。
また、水道本管4に最も近いピット2の開閉蓋3を除くその他の全ての開閉蓋3の中央部には、後述する延焼防止用散水ノズル1のノズル本体1′が通過可能な円形のノズル用昇降口3aが形成されている。
更に、開閉蓋3のノズル用昇降口3aの内周縁部には、ノズル用昇降口3aを開閉する円形の昇降口用蓋3bが支持軸3cにより上下方向へ揺動自在に取り付けられている。この昇降口用蓋3bは、延焼防止用散水ノズル1を構成するノズル本体1′が水圧により上昇する際に押し上げられ、ノズル用昇降口3aを開放するようになっている。
また、各ピット2内(水道本管4に最も近いピット2を除く)に位置する分岐配管5には、延焼防止用散水ノズル1を分岐配管5へ接続するためのチーズ管10が介設されている。
この実施形態においては、一斉開放弁6に減圧型の一斉開放弁6を使用している。
また、上記の実施形態においては、起動手段7を水道本管4に最も近いピット2に設けるようにしたが、他の実施形態においては、ピット2とは別の自立した格納箱(図示省略)内に収納するようにしても良い。この格納箱は、人や自転車、自動車の通行の邪魔にならないような位置に設置することは勿論である。
この実施形態においては、点検用の開閉弁8に常開型の仕切り弁を使用している。
また、ノズル本体1′の複数の散水口1bは、必要な散水方向(建物の少なくとも壁面全体、軒先及び軒裏に散水できる方向)が得られるようにその角度、口径及び数がそれぞれ設定されている。
この実施形態においては、ノズル本体1′の複数の散水口1bは、0.25MPa程度の低い水圧で約460リットル/minの散水量を持ち、且つ幅が約10m、高さが約7mの散水エリアをカバーでき、更に、二階建ての建物の壁面よりも二階の軒先、軒裏高さ5m〜6m部分と、一階の軒先、軒裏高さ2m〜3m部分への散水量が多くなるようにその角度、口径及び数がそれぞれ設定されている。
前記差し込み式の接続金具11には、昇降支持機構1″のカバー体12に螺着された差し込み式の雌型金具11aと、チーズ管10に接続されて雌型金具11aに着脱自在に差し込まれる雄型金具11bとから成る従来公知の消防用の町野式(登録商標)の接続金具が使用されている。
また、ノズル本体1′の散水パターンは、二階建ての建物の壁面よりも二階の軒先、軒裏高さ5m〜6m部分と、一階の軒先、軒裏高さ2m〜3m部分への散水量が多くなるように設定されているため、延焼の可能性が高い部分の延焼を抑止、防止することができる。
特に、二階の軒先、軒裏に散水された水は、二階の壁面を伝って一階の軒瓦へ流れ、また、一階の軒先、軒裏に散水された水は、一階の壁面を伝って地面へ流れるため、建物の壁面への散水量が少なくても、散水効果と伝い水とにより壁面全体も冷却され、延焼を抑止、防止することができる。
また、延焼防止用散水ノズル1及び街路壁面用散水システムは、道路Rに埋設状態で設置しているため、歴史的価値のある建物に手を加えることなく歴史的な町並みや文化財を延焼火災から守ることができる。しかも、一斉開放弁6を開放操作する起動手段7も水道本管4に最も近いピット2に設けているので、建物に設置する必要がなく、歴史的価値のある建物に手を加える必要もなくなる。
更に、延焼防止用散水ノズル1及び街路壁面用散水システムは、延焼防止用散水ノズル1を、ノズル本体1′とノズル本体1′を水圧の加圧、減圧により昇降自在に支持する昇降支持機構1″とから構成し、また、ピット2の上方開口を開閉する開閉蓋3に、ノズル本体1′が通過可能なノズル用昇降口3aを形成すると共に、ノズル用昇降口3aを開閉する昇降口用蓋3bを設ける構成としているため、ノズル本体1′が水圧により上昇する際に昇降口用蓋3bが押し上げられてノズル用昇降口3aが自動的に開放されることになり、散水のために開閉蓋3を一々手で開ける必要もなく、迅速な散水を行える。
そのうえ、延焼防止用散水ノズル1及び街路壁面用散水システムは、延焼防止用散水ノズル1を用いて道路R側から建物へ向って散水するようにしているため、散水効果により火災の輻射熱を遮断し、且つ建物の壁面を冷却して発火点以下に抑えることができる。即ち、散水により得られる水幕によって、輻射熱の遮断効果と建物の壁面の冷却効果を有することになり、延焼の抑止、防止効果がより効果的に得られる。
特に、下から上へ向けての散水となるため、熱気が溜まり易く、早く発火点に到達する傾向にある建物の軒下の冷却効果を有することになり、延焼の抑止、防止効果がより得られ易くなる。
加えて、延焼防止用散水ノズル1及び街路壁面用散水システムは、道路Rに複数のピット2を形成し、各ピット2内に位置する分岐配管5に延焼防止用散水ノズル1を接続する構成としているため、設置スペースが小さくて済み、道路Rに常設可能となる。その結果、震災時に道路Rが寸断されて消防隊の到着が遅れたり、火災が各所で発生したり、或いは消火活動が困難になった場合でも、街路壁面用散水システムを作動させることにより火勢を抑えられると共に、有効な延焼防止効果を発揮することができ、住民の避難や救助が可能となる。
特に、延焼防止用散水ノズル1及び街路壁面用散水システムを道路Rの幅方向中央位置に設置し、延焼防止用散水ノズル1を交互に180度向きを変えた場合、道路Rの両側に位置する建物に向って散水することができるので、延焼を抑止、防止することは勿論のこと、火災が発生した建物自体の火勢を抑制し、遮炎効果も得られる。
このときの延焼防止用散水ノズルは、実物大の町屋模型16から5m離れた位置の地面に設置し、散水幅を10m、散水高さを6m、壁面散水量を2リットル/m2・分以上、放水水量を500リットル/分以上、放水圧力を0.25MPaにそれぞれ設定した。
また、必要壁面散水量が2リットル/m2・分以上の箇所が建物の2m〜6mの高さ部分に多く得られた。
更に、建物の幅10m、高さ6mの範囲、ほぼ全ての位置で必要散水量を満たしていることが判明した。
従って、本発明では、表1の壁面散水量が得られる図5〜図7に示す延焼防止用散水ノズル1(ノズル本体1′)を採用した。
即ち、実験により二階建ての町屋模型16への散水の有無による温度変化、加熱位置ごとのそれぞれの温度変化、軒下の防火対策(耐火ボード)の有無による温度変化をそれぞれ調べた。
尚、延焼抑止効果の評価に関しては、実物大の二階建ての町屋模型16の木材表面に熱電対20を設置し、熱電対20で測定した温度変化により評価した。
この実験においては、加熱機器19には、約850℃で加熱を行える性能を有するもの、即ち、プロパンガスを燃料とする9個のガスバーナーを縦横350mmの間隔で田の字状に配置して成る加熱機器19を使用し、この加熱機器19を実物大の二階建ての町屋模型16の前方に設置したやぐら17に取り付けた。
尚、ガスの圧力は、0.35MPaで一定とした。また、加熱機器19と試験体である二階建ての町屋模型16との距離(水平距離)は、約850℃の温度が得られる80cmに設定した。
このノズル本体1′は、散水幅を10mに設定していることから、二個使用し、二つのノズル本体1′を10m間隔で、且つその中央の位置に実物大の二階建て町屋模型16が位置するように配置した。
また、火災に対して脆弱である軒裏の防火対策として、軒裏に耐火ボードを張った実物大の二階建ての町屋模型16も用意した。
(1)町屋模型16の試験箇所、例えば、町屋模型16の上段部分(二階の軒下部分)、中段部分(二階の壁面部分)、下段部分(一階の軒下部分)にそれぞれ熱電対20を設置する。
(2)ノズル本体1′から町屋模型16に向かって放水し、その放水圧力、放水流量を調節する。
(3)ノズル本体1′からの放水を一度停止する。
(4)加熱機器19を形成するガスバーナーに着火する。
(5)ノズル本体1′からの放水を再開する。
(6)加熱機器19を取り付けているやぐら17を設定位置(ガスバーナーの先端と町屋模型16のとの水平距離が80cmになる位置)まで移動させる。
(7)温度上昇が収束するまで加熱機器19により町屋模型16の上段部分又は中段部分若しくは下段部分を加熱する(加熱時間の上限は7分とする)。
しかし、着火限界温度を超えた測定点の周囲に散水が行われていることから、着火まで至らず、若しくは着火してもすぐに散水により消火されていることが目視により確認された。
また、中段部分(二階の壁面部分)では、加熱位置に軒下等の高温になり易い部分が存在しないため、ほぼ100℃を超えない値が継続することが判明した。
その結果、壁面への延焼抑止効果は明らかである。
更に、下段部分(一階の軒下部分)では、上段部分と同じく軒下が高温になり易く、温度が着火限界温度である約260℃を前後している測定点があることが確認された。
そのため、万が一の危険性を考慮し、他の防火対策と組み合せるのが望ましい。
その結果、耐火ボードにより軒裏の温度上昇が抑えられていることが判明した。
また、ノズル本体1′の複数の散水口1bは、必要な散水方向(建物の少なくとも壁面全体、軒先及び軒裏に散水できる方向)が得られるようにその角度、口径及び数がそれぞれ設定されている。
更に、ノズル本体1′の導水穴1aの下端部内周面には、差し込み式の接続金具11の雌型金具11aが螺着される雌ネジ1gが形成されている。
この実施形態においては、ノズル本体1′の複数の散水口1bは、0.25MPa程度の低い水圧で約460リットル/minの散水量を持ち、且つ幅が約10m、高さが約7mの散水エリアをカバーでき、更に、二階建ての建物の壁面よりも二階の軒先、軒裏高さ5m〜6m部分と、一階の軒先、軒裏高さ2m〜3m部分への散水量が多くなるようにその角度、口径及び数がそれぞれ設定されている。
但し、延焼防止用散水ノズル1が配管固定式となっているため、散水時には、開閉蓋3を手動で開放する必要がある。また、ピット2の開口面積及びピット2内の延焼防止用散水ノズル1の高さは、開閉蓋3を開けたときに延焼防止用散水ノズル1から建物へ向って散水できるようにそれぞれ設定されている。
Claims (10)
- 道路(R)にその長手方向に適宜の間隔で形成したピット(2)内に位置する分岐配管(5)に接続され、道路(R)に面する建物に向って散水する延焼防止用散水ノズル(1)であって、前記延焼防止用散水ノズル(1)は、上方が閉塞された縦向きの円筒状に形成され、中心部に下方が開放されて上方へ向うに従って先細りと成るテーパ状の導水穴(1a)を有すると共に、上端面及び外周面の両方にそれぞれ導水穴(1a)に連通する複数の散水口(1b)を形成したノズル本体(1′)を備え、前記ノズル本体(1′)の複数の散水口(1b)は、延焼防止用散水ノズル(1)と対向する建物の少なくとも壁面全体、軒先及び軒裏に散水できるようにその角度、口径及び数がそれぞれ設定されていることを特徴とする延焼防止用散水ノズル。
- 延焼防止用散水ノズル(1)は、上方が閉塞された縦向きの円筒状に形成され、中心部に下方が開放されて上方へ向うに従って先細りと成るテーパ状の導水穴(1a)を有すると共に、上端面及び外周面の両方にそれぞれ導水穴(1a)に連通する複数の散水口(1b)を形成したノズル本体(1′)と、ピット(2)内の分岐配管(5)に鉛直姿勢で接続され、水圧の加圧、減圧によりノズル本体(1′)を昇降自在に支持する昇降支持機構(1″)とを備えており、前記ノズル本体(1′)の複数の散水口(1b)は、延焼防止用散水ノズル(1)と対向する建物の少なくとも壁面全体、軒先及び軒裏に散水できるようにその角度、口径及び数がそれぞれ設定され、また、前記昇降支持機構(1″)は、水圧の減圧時にノズル本体(1′)がその自重により下降してピット(2)内に収納される収納位置と、水圧の加圧時にノズル本体(1′)が水圧により上昇して複数の散水口(1b)の全てがピット(2)の開口よりも上方に位置する散水位置とを取り得るようにノズル本体(1′)を前記収納位置と散水位置とに亘って昇降自在に支持する構成としたことを特徴とする請求項1に記載の延焼防止用散水ノズル。
- ノズル本体(1′)の複数の散水口(1b)は、二階建て又は平屋建ての建物の壁面よりも軒先及び軒裏への散水量が多くなるようにその角度、口径及び数がそれぞれ設定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の延焼防止用散水ノズル。
- ノズル本体(1′)を、差し込み式又はねじ込み式の接続金具(11)によりピット(2)内の分岐配管(5)に着脱自在に接続する配管固定式としたことを特徴とする請求項1又は請求項3に記載の延焼防止用散水ノズル。
- 昇降支持機構(1″)を、差し込み式又はねじ込み式の接続金具によりピット(2)内の分岐配管(5)に着脱自在に接続する構成としたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の延焼防止用散水ノズル。
- 昇降支持機構(1″)は、ピット(2)内の分岐配管(5)に鉛直姿勢で接続された円筒状又は角筒状のカバー体(12)と、カバー体(12)内に昇降自在に収納支持され、ノズル本体(1′)の下端部に接続される円筒状又は角筒状の昇降体(13)と、カバー体(12)と昇降体(13)との間に設けられ、カバー体(12)と昇降体(13)との間をシールするシール部材(14)と、ノズル本体(1′)を廻り止めした状態で昇降させると共に、ノズル本体(1′)を散水位置に位置決めする位置決め手段(15)とから成り、水圧の加圧時に昇降体(13)がシール部材(14)によりシールされながらノズル本体(1′)と一緒に上昇する構成としたことを特徴とする請求項2、請求項3又は請求項5に記載の延焼防止用散水ノズル。
- 道路(R)にその長手方向に適宜の間隔で形成した複数のピット(2)と、各ピット(2)の上方開口を開閉する開閉蓋(3)と、道路(R)にその長手方向に沿って埋設され、上流側端部が水道本管(4)に接 続されると共に、下流側部分が各ピット(2)内に位置する分岐配管(5)と、水道本管(4)に最も近いピット(2)内の分岐配管(5)に介設された一斉開放弁(6)と、一斉開放弁(6)を開放操作する起動手段(7)と、水道本管(4)に最も近いピット(2)を除くその他の全てのピット(2)内に配設され、ピット(2)内の分岐配管(5)に接続された請求項1、請求項3又は請求項4の何れかに記載の延焼防止用散水ノズル(1)とから構成したことを特徴とする街路壁面用散水システム。
- 道路(R)にその長手方向に適宜の間隔で形成した複数のピット(2)と、各ピット(2)の上方開口を開閉する開閉蓋(3)と、道路(R)にその長手方向に沿って埋設され、上流側端部が水道本管(4)に接続されると共に、下流側部分が各ピット(2)内に位置する分岐配管(5)と、水道本管(4)に最も近いピット(2)内の分岐配管(5)に介設された一斉開放弁(6)と、一斉開放弁(6)を開放操作する起動手段(7)と、水道本管(4)に最も近いピット(2)を除くその他の全てのピット(2)内に配設され、ピット(2)内の分岐配管5に接続された請求項2、請求項3、請求項5又は請求項6の何れかに記載の延焼防止用散水ノズル(1)とから構成されており、水道本管(4)に最も近いピット(2)の開閉蓋(3)を除くその他の全ての開閉蓋(3)は、昇降自在なノズル本体(1′)が通過可能なノズル用昇降口(3a)を有すると共に、当該ノズル用昇降口(3a)を開閉する昇降口用蓋(3b)を備え、ノズル本体(1′)が水圧により上昇する際に昇降口用蓋(3b)が押し上げられてノズル用昇降口(3a)が開放される構成としたことを特徴とする街路壁面用散水システム。
- 各ピット(2)を道路(R)の幅方向中央位置にそれぞれ形成し、各ピット(2)内に配設した延焼防止用散水ノズル(1)を交互に180度向きを変え、道路(R)の両側の建物へ向ってそれぞれ散水できる構成としたことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の街路壁面用散水システム。
- 水道本管(4)に最も近いピット(2)内の分岐配管5に点検用の開閉弁(8)を介設したことを特徴とする請求項7、請求項8又は請求項9に記載の街路壁面用散水システム。
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