JP6125880B2 - 転写具 - Google Patents

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Description

本発明は、未使用状態にある基材が弛んだ状態となって、弛んだ基材が外部に接触して損傷したり、捻れたり、意図しない箇所に転写媒体を付着させたりすることなく、例え破断性の低い転写媒体を用いた際にも糸を引いたような現象が生じることを抑制できる転写具に関するものである。
転写媒体を紙などの被転写体に転写する転写具は、主要構成として、筐体内に、基材に転写媒体が塗布された転写テープが巻装された送出軸部、転写テープのうちの転写媒体が被転写体へ転写された後の基材を巻き取る巻取軸部、及び転写テープの転写媒体を被転写体へ転写する転写部を備えている。なお、以下、特別に転写テープ、転写媒体を説明しない限り、送出側における転写テープ、巻取側における基材、を総称して「基材」と言うこととする。
転写具は、筐体から露出した転写部を被転写体に向けて押しつけたまま、被転写体上で全体を移動させることにより、基材と被転写体との相対移動が送出軸部の送出駆動力(及び巻取軸部の巻取駆動力)となって、送出軸部から基材が引き出され(巻取軸部で基材が巻き取られ)、この基材の搬送時に転写部において基材上の転写媒体が被転写体へ転写される。
転写具は、転写具全体を被転写体から離間させることで、該被転写体側の(転写された)転写媒体と、転写部側の(未転写の)転写媒体とをいわば引きちぎるように破断することで転写操作を完了する。
このとき、転写媒体の破断性が悪く、図18(a)に示すように転写具を被転写体から離間させた際に、転写媒体が破断せず、被転写体と転写具との間で転写媒体が残留し、例えば図18(b)に示すように転写部側に転写媒体が残留して被転写体から転写媒体が剥がれてしまったり、その逆に図18(c)に示すように被転写体側に転写媒体が残留して転写部側から転写媒体(基材)が必要以上に送り出されてしまうといったいわゆる「糸引き」現象が生じることがある。
例えば特許文献1,2には、糸引き現象を転写具側の構造により解消することが提案されている。特許文献1,2は、転写部を被転写体に押し付けた際に、該転写部の被転写体に押し付けることで初期位置から移動し、この移動分だけ送出軸部と係合する部材が移動して該送出軸部の係合状態を解除し、一方、転写部を被転写体から離間させると、該転写部が初期位置に復帰移動し、この移動分(初期位置)にて送出軸部と係合する部材が外送出軸部と係合して回転(基材の送出)を阻止する構成とされている。
要するに、特許文献1,2の構成は、使用時に転写部を被転写体に押し付けた際、未使用時に転写部を被転写体から離間させた際、に転写部の位置角度に応じて送出軸部との係合を解除したり、係合する構成である。
特許文献1,2の構成における転写部の位置角度は、未使用の転写部の取り付け部位を中心基準として0°とした場合、使用時に転写部を被転写体に押し付けると前記未使用時の中心基準から数度(例えば5°〜10°程度)変わる。位置角度が変わるとは、視覚的には転写部と筐体が該転写部の取り付け部位を中心に直列状となったり折れ曲がったりするように見えることである。
したがって、特許文献1,2は、転写部を被転写体から離間させたときには、それまで使用していた位置角度が変わり(戻り)、この転写部の位置角度の戻り移動に伴って送出軸部の回転は阻止され、それ以上基材が送り出されることも巻き取られることもなくなるため、使用時の数度分の転写部の移動で既に送り出された基材(転写媒体)が、未使用位置(初期位置)へ転写部の位置角度が戻った際に送り出されたままとなってしまう。
つまり、特許文献1,2の構成は、使用時から未使用時に状態遷移するたびに、転写部に対して弛んだ(密着しない)基材が発生することとなる。このように基材が弛んだ状態で再度使用しようとすると、使用時に再度送出軸部の回転可能な状態となるので、この弛みが解消されないまま使用が開始される可能性がある。
基材が弛んだまま再度使用しようとすると、意図したとおりに転写媒体を被転写体に転写できなかったり、また、基材が弛んだままの未使用の転写具においては、弛んだ基材が外部に接触して損傷したり、引っ掛かったり、捻れたり、意図しない箇所に転写媒体を付着させたりする可能性が多大にある。さらに、被転写体と転写具(基材)との離間時、つまり未使用時になる際に上記同様に不要に転写テープが送り出されたままとなってしまう点と相乗的に糸引きを助長することにもなる。
特許文献1,2の構成で基材に弛みが生じることと糸引きの助長に関しては、次のことが言える。糸引きが生じるような状況下では、自ずと未使用時に状態遷移する際に、被転写体側の(未だ破断していない糸引き状態にある)転写媒体により、転写具側の転写テープ(基材)が送り出されることとなる。この結果、不要な量の転写テープが送り出されると共に、この送出分に伴って転写テープを破断すべき位置で破断できず、糸引きが助長される。
特開平5−178525号公報 特開平11−1095号公報
解決しようとする問題点は、特許文献1,2では、未使用状態にある基材が弛んだ状態となり、弛んだ基材が外部に接触して損傷したり、捻れたり、意図しない箇所に転写媒体を付着させたりする点、及び基材が弛むことにより転写媒体の糸引きが助長される点、である。
本発明は、筐体と、該筐体内に設けられ、基材に転写媒体が塗布された転写テープが巻装された送出軸部、転写テープのうちの転写媒体が被転写体へ転写された後の基材を巻き取る巻取軸部、これら送出軸部と巻取軸部の各々に設けられた駆動ギヤ、及び転写テープの転写媒体を被転写体へ転写する転写部、を互いの位置が変わることなく固定的に配置した基板と、を備え、前記筐体の内面に、使用時に前記転写部を被転写体に対して押すと、前記筐体内に基板が相対移動して前記駆動ギヤとの係合が外れ、未使用時に転写部を被転写体から離間すると、前記筐体内から基板が相対移動して前記駆動ギヤと係合する係合部を設けたことを最も主要な特徴とする。
本発明は、転写部の位置角度の変更(移動)はなく、つまり、未使用時に基材を余分に送り出す構成とはせず、基材の搬送と使用に伴う構成の互いの配置関係は不変にしながら、駆動ギヤと係合部とを未使用時に係合するから、使用時から未使用時に状態遷移するたびに不必要な基材を送り出すことがない。
したがって、本発明は、未使用時に弛んだ基材が生じて、これが外部に接触して損傷したり、捻れたり、意図しない箇所に転写媒体を付着させたりすることがなくなる。また、本発明は、未使用時となる場合に駆動ギヤと係合部とが係合して前述のとおり弛んだ基材が生じないので、糸引きが助長されることがなく、例えば粘りの強い粘着力の高いあるいは層厚の大きい剛性の高い転写媒体を採用しても、確実に破断することができる。
図1は本発明の転写具の全体構造を示し、(a)は正面図、(b)は斜視図、である。(実施例1) 図2は本発明の転写具の全体構造を示す分解斜視図である。(実施例1) 図3(a)(b)は本発明の転写具の筐体を示す図である。(実施例1) 図4(a)〜(c)は本発明の転写具の基板の一方側を示す図である。(実施例1) 図5(a)〜(c)は本発明の転写具の基板の他方側を示す図である。(実施例1) 図6(a)〜(c)は本発明の転写具の巻取軸部を示す図である。(実施例1) 図7(a)〜(c)は本発明の転写具の送出軸部を示す図である。(実施例1) 図8は本発明の転写具の動作状況を示し、(a)は初期状態及び未使用状態を、(b)使用状態を、説明するための図である。(実施例1) 図9は本発明の転写具の動作状況を示し、(a)は適正な使用状態の転写部と被転写体との関係を、(b)は糸引きが生じようとする状況を阻止した使用状態の転写部と被転写体との関係を、説明するための図である。(実施例1) 図10は本発明の転写具の全体構造を示し、(a)は正面図、(b)は斜視図、である。(実施例2) 図11は本発明の転写具の全体構造を示す分解斜視図である。(実施例2) 図12(a)(b)は本発明の転写具の筐体を示す図である。(実施例2) 図13(a)〜(c)は本発明の転写具の基板の一方側を示す図である。(実施例2) 図14(a)〜(c)は本発明の転写具の基板の他方側を示す図である。(実施例2) 図15は本発明の転写具の動作状況を示し、(a)は初期状態及び未使用状態を、(b)使用状態を、説明するための図である。(実施例2) 図16は本発明の転写具の動作状況を示し、(a)は適正な使用状態の転写部と被転写体との関係を、(b)は糸引きが生じようとする状況を阻止した使用状態の転写部と被転写体との関係を、説明するための図である。(実施例2) 図17は本発明の転写具に用いられる転写テープの構造を示す図である。 図18(a)〜(c)は糸引き状況を説明するための図である。
本発明は、従来の特許文献1,2の転写具にあった課題を使用から未使用に状態遷移する際に転写部の位置角度が変わることに起因すると特定し、未使用と使用とで移動する部材を、転写部、巻取軸部、送出軸部、及び該巻取軸部、該送出軸部の各々の駆動ギヤ、の互いの配置関係を不変的に設けた「基板」を「筐体」に相対して移動させ、使用時には駆動ギヤと係合部と係合が解除され、未使用時には駆動ギヤと係合部とが係合する構成とすることで解消した。
すなわち、本発明の転写具の構成は、筐体と、該筐体内に設けられ、基材に転写媒体が塗布された転写テープが巻装された送出軸部、転写テープのうちの転写媒体が被転写体へ転写された後の基材を巻き取る巻取軸部、これら送出軸部と巻取軸部の各々に設けられた駆動ギヤ、及び転写テープの転写媒体を被転写体へ転写する転写部、を互いの位置が変わることなく固定的に配置した基板と、を備え、前記筐体の内面に、使用時に前記転写部を被転写体に対して押すと、前記筐体内に基板が相対移動して前記駆動ギヤとの係合が外れ、未使用時に転写部を被転写体から離間すると、前記筐体内から基板が相対移動して前記駆動ギヤと係合する係合部を設けるというものである。
また、本発明は、上記構成において、被転写体に対して傾けても転写テープの送出方向が70°以上の角度で規制される構成とすることで、冗長的に糸引きが生じる可能性をより一層抑制することができる。
さらに、本発明は、上記いずれかの構成において、基板と筐体内面との間に、未使用時に伸張状態にある弾性部材を設けることで、被転写体から転写具を離間させる、すなわち未使用状態となった場合に、素早く係合部と駆動ギヤを係合させて、糸引きによって余分に基材を送り出してしまうことをさらに抑制することができる。
また、本発明、上記いずれかの構成において、基材上に、離型層を介して、支持体層の上下面に粘着性が付与された粘着層を有した転写テープを用いることが可能となり、こうした転写テープを用いることで、強力な粘度と高い剛性が求められる用途においても良好に使用することができる。
以下、図1〜図17を参照して本発明の具体的実施形態について説明する。本発明の転写具1は、基本構成として、筐体2内に、基材Bに転写媒体Tが塗布された転写テープPが巻装された送出軸部3と、転写テープPのうちの転写媒体Tが被転写体Sへ転写された後の基材Bを巻き取る巻取軸部4と、これら送出軸部3と巻取軸部4の各々に設けられた駆動ギヤ5,6と、転写テープPの転写媒体Tを被転写体Sへ転写する転写部7と、送出軸部3、巻取軸部4、駆動ギヤ5,6、転写部7、を互いの配置関係が変わることなく固定的に配置した基板8を備えている。
(実施例1)
図1〜図9に示す実施例1における転写具1は、上記基本構成において次の構成とされている。以下の説明で、対向する面を「内側面」と、この内側面と反対側の面を「外側面」と、また、構成上、転写部7が配置される側を「下側」と、この下側と反対方向の側を「上側」と、して説明する。
図2及び図3に示すように、筐体2は、例えば両側面方向に2分割され、筐体2A,2Bとされている。なお、筐体2A,2Bを閉じて筐体2として一体とするための構成は図示していない。筐体2Aは、上側の内面に弾性部材としてバネ9の一端が設けられている。このバネ9は、自然長で伸張状態にある。
また、筐体2Aは、内側面に、上側−下側方向に向かって延び、該方向に対して直交する方向に平行なレール2bが形成されている。このレール2bは、後述する基板8(8A)のガイド8aの移動を案内するためのものである。
筐体2Bは、内側面に、断面三角形の係合部10が設けられている。この係合部10は、頂点が上側を指すように設けられている。
図2及び図4,5に示すように、基板8は、対をなす基板8A(図4),8B(図5)で構成されている。なお、基板8A,8Bを基板8として一体とするための構成は図示していない。
図4に示す基板8Aは、外側面に、上記レール2bに沿って移動すると共に、所定位置でレール2bの端部と当接して移動が停止する例えばT字状のガイド8aが形成されている。また、基板8Aは、上側端部に、内側面に向けて台部8bが突設されている。この台部8bには、バネ9の他端を受けるバネ受部8cが設けられている。
さらに基板8Aは、内側面に、送出軸部3と巻取軸部4における各々の駆動ギヤ5,6、及びこれら駆動ギヤ5,6との間で噛合する中間ギヤG、のそれぞれを枢支する枢支部8d,8e,8fが上側から順に設けられている。本例では、上側に巻取軸部4が、下側に送出軸部3が位置する構成とされているので、枢支部8dは巻取軸部4に、枢支部8fが送出軸部3に対応している。また、基板8Aは、内側面の下側に、転写部7が設けられている。転写部7の詳細は後述する。
基板8Bは、内側面に、上記枢支部8d,8e、8fに対応してこれらをそれぞれ受ける軸受部8g,8h,8iが設けられている。また、基板8Bは、軸受け部8iの直上部位に、筐体2Bの内面に形成された係合部10が挿通される窓部8Cが形成されている。
巻取軸部4は、図6に示すように、駆動ギヤ6をその底部(基板8Aに面する側)に一体的に形成されると共に、ギヤ面から筒状のリール部4Aが形成されてなる。そして、巻取軸部4は、駆動ギヤ6及びリール部4Aの軸芯部に孔が形成され、ここに枢支部8dが挿通される。
送出軸部3は、図7に示すように、駆動ギヤ5がその底部(基板8Aに面する側)に一体的に形成されると共に、ギヤ面から筒状のリール部3Aが形成されてなる。送出軸部3が巻取軸部4とは、リール部5Aは筒状の内周面に内歯3Bが形成されている点で相違する。また、駆動ギヤ5のギヤ面から軸筒部3Cが垂設されており、この軸筒部3Cの軸孔と連通した駆動ギヤ5の軸孔に、枢支部8fが挿通される。
リール部3Aと軸筒部3Cとの径方向の空間に、筐体2Bの係合部10が、基板8Bの窓部8Cを介して位置するようになっている。そして、この係合部10は、後述のとおり、未使用時に内歯3Bと係合する。
転写部7は、後の動作の説明において詳述するが、構成としては、基板8Aに取り付けられる取付部7Aと、転写テープPが被転写体Sから延ばした仮想垂直線(これを90°:基準として)に対して70°(−20°)より小さく傾かないように転写部7及び転写具1全体を規制するガイド体7Bと、ガイド体7Bに設けられたローラ7Cとからなる。
ガイド体7Bには、取付部7Aを挟んで転写テープPの送出経路と巻取経路を構成するための搬送孔7a(送出側)と搬送孔7b(巻取側)が形成されており、ここに(送出側では)転写テープP(巻取側では基材B)が挿通されてローラ7Cを折り返す搬送経路を構成する。
以上の構成とされた実施例1の転写具1は、図2に示すように組み立てられる。そして、初期状態(未使用)の状態では、図8(a)に示すように、基板8(ここで言う基板8は図示するように送出軸部3、巻取軸部4、駆動ギヤ5,6、転写部6を一体とした状態を言う)が、筐体2内でバネ9に付勢されて下側に位置している。
この未使用の状態では、筐体2Aのレール2bの上側端部に、基板8Aのガイド8aののT字状の水平部位が当接して、基板8がそれ以上下側へ移動することを規制している。また、基板8Bの窓部8Cから覗いた筐体2Bの係合部10が送出軸部3の内歯3Bと噛合して、該送出軸部3(駆動ギヤ5)及び転写テープPの搬送そのものを阻止している。
使用状態、つまり筐体2(転写具1)を被転写体Sに押し付けると、図8(b)に示すように、転写部7と被転写体Sとの接触位置を基準として、筐体2がバネ9を短縮させつつ被転写体Sと接近するように移動し、該筐体2の移動と相対的に上側−下側方向の上側方向に基板8が移動する。
この使用状態の状態では、上記のとおり、バネ9が短縮し、かつ基板8Bの窓部8Cから覗いた筐体2Bの係合部10が送出軸部3の内歯3Bとの噛合が解除され、該送出軸部3(駆動ギヤ5)及び転写テープPの搬送が可能な状態となる。
つまり本発明の転写具1は、転写テープPの搬送可能な状態と不可能な状態とを、転写テープPの搬送に関与しない構成で行うようにしているので、使用時はもとより未使用時、さらには使用と未使用との状態遷移時において、送出軸部3及び駆動ギヤ5、巻取軸部4及び駆動ギヤ6、転写部7の相互の配置が一切変わることがなく、転写テープPに弛みが生じることが抑制され、また、糸引き現象が改善される。
また、本例の転写具1は、図9に示すように転写部7にも糸引き現象を改善する構成を講じている。すなわち、糸引き現象は、転写具1が被転写体Sから離間する際に、転写テープPの送り出し方向(送出経路線)が、被転写体Sに対して70°の範囲を超えて傾くことで生じやすいことが本発明の発明者等の研究により判明した。
そこで、本発明の転写具1は、糸引き現象と使用者の使用快適性を考慮して、未使用状態となる際に被転写体Sから図9(a)に示すように送出経路線が仮想垂直線(90°)に一致するよう離間させることが最適であるが、傾いたとしても図9(b)に示すように±20°以内とすべく、転写部7を構成している。
転写部7は、転写具1を仮想垂直線に対して例えば70°より小さい角度に傾けようとしても、ガイド体7Bが被転写体Sに当接して傾かないように構成している。そして、ガイド体7Bの傾き抑制に併せて、搬送孔7aもまた仮想垂直線に対して転写テープPの搬送経路線が70°以上となるように形成されている。
このようにすることで、使用後に転写具1を被転写体Sから離間しようとしても仮想垂直線に対して70°より小さい角度で離間することがないので、基材Bから転写媒体Tが剥離したりすることなく、また、糸引き現象が確実に改善される。
したがって、本発明の実施例1の転写具1は、使用のための主要構成の配置を固定した基板8が筐体2に対して使用時には上側へ、未使用時には下側へ、相対移動すると共に使用から未使用になる際には駆動ギヤ5が係合部10によりその回転が阻止されるから、仮に粘着力が強いあるいは粘着層が厚い転写テープPであっても容易に破断し、かつ糸引き現象が劇的に改善され、また、転写テープPが余分に送り出されて弛むことがなく、また、糸引きが助長されることもない。
(実施例2)
図10〜図16に示す実施例2の本発明の転写具1は、筐体2(筐体2A,2B)及び基板8(基板8A,8B)の形状等が実施例1とは相違する。以下、実施例1と相違する構成について説明し、重複する説明は簡略化する。
実施例2の転写具1は、上記のとおり筐体2と基板8の形状が相違し、該筐体2の長手方向(実施例1でいう上側−下側方向)が水平方向に寝かせた形状となっている。なお、実施例2においても上側、下側の定義は同様である。
筐体2Aには、上側内面にバネ9が設けられ、内側面には軸部2cが形成されている。この軸部2cは、基板8ごと巻取軸部4(及び駆動ギヤ6)を枢支する。筐体2Bには、開口2aが形成された側の内側面に係合部10が設けられ、組み立て時に巻取軸部4が位置する内側面に前記軸部2cを受ける軸受2dが形成されている。
図11及び図13に示す基板8Aには、内側面に台部8bとこの台部8b上に設けたバネ受部8c、中間ギヤGの枢支部8e、送出軸部3(及び駆動ギヤ5)の枢支部8f、転写部7、が設けられている。また、基板8Aには、上記の筐体2Aに形成された軸部2cが挿通される通孔8jが形成されている。
図11及び図14に示す基板8Bには、内側面に窓部8C、枢支部8eに対応する軸受部8h、枢支部8fに対応する軸受部8i、が設けられている。また、基板8Bにも、基板8Aと同じく通孔8jが形成されている。
巻取軸部4及び駆動ギヤ6、送出軸部3及び駆動ギヤ5の構成は、実施例1で図6,7に示したものと全く同じであるので、図示と説明を省略する。また、転写部7も形状が実施例1と異なり、取付部7A、ガイド体7B、ローラ7C、搬送孔7a、7bが設けられている点では実施例1と同じ構成である。
以上の構成とされた実施例2の転写具1は、図11に示すように組み立てられる。そして、初期状態(未使用)の状態では、図15(a)に示すように、基板8(ここで言う基板8は図示するように送出軸部3、巻取軸部4、駆動ギヤ5,6、転写部6を一体とした状態を言う)が、筐体2内でバネ9に付勢されて下側に位置している。
この未使用の状態では、軸部2c及び軸受2d、並びに係合部10が送出軸部4の内歯3Bの噛合、によって基板8がそれ以上下側へ移動することを規制している。また、基板8Bの窓部8Cから覗いた筐体2Bの係合部10が送出軸部3の内歯3Bと噛合して、該送出軸部3(駆動ギヤ5)及び転写テープPの搬送そのものを阻止している。
使用状態、つまり筐体2(転写具1)を被転写体Sに押し付けると、図15(b)に示すように、転写部7と被転写体Sとの接触位置を基準として、筐体2がバネ9を短縮させつつ被転写体Sと接近するように移動し、このとき軸部2c及び軸受2dを中心に基板8に対して筐体2の巻取軸部4が配置された部位が相対的に被転写体Sから離間するように回動する。つまり、基板8は筐体2の前記回動と相対的に上側−下側方向の上側方向に基板8が移動する。
この使用状態の状態では、上記のとおり、バネ9が短縮し、かつ基板8Bの窓部8Cから覗いた筐体2Bの係合部10が送出軸部3の内歯3Bとの噛合が解除され、該送出軸部3(駆動ギヤ5)及び転写テープPの搬送が可能な状態となる。このとき、実施例2の構成では、筐体2の巻取軸部4が配置された部位が被転写体Sに接近するように使用されないので、図16のように仮想垂直線に対して送出経路線がほとんど傾かない。
したがって実施例2の構成でも、上記実施例1と同等の作用効果を得ることができる。また、実施例2の形状であれば、手のひらで握り込めるので、実施例1に較べて力が入れやすく操作しやすいといったメリットがある。
(実施例3)
実施例3では、上記した本発明の転写具1(実施例1,実施例2)で採用されて適切な転写テープPに関する。従来、粘着力を高くしようとすると、転写媒体Tの厚みを大きくする(量を増やす)か、粘着力の高い転写媒体Tを利用する(材料を変える)という手法としていたが、いずれも転写媒体Tが流動しやすく(被転写体Sに転写媒体Tを介して貼着する)被貼着体からはみ出してしまうほか、そもそも糸引き現象が生じるといった問題があった。
また、流動しやすく被貼着体からはみ出す点を解消すべく、転写媒体Tに粘着材料の層と共にこの粘着材料の支持体層を設けることが一案としてあったが、この案だと今度はそもそも支持体層を破断するのが容易ではないという問題もあった。つまり、転写テープPの粘着力は従来の転写具ではこれ以上強力にすることができないと共に転写媒体Tに支持体層を設けることもできないのである。
本発明の転写具1は、意図するように転写媒体Tを破断でき、かつ糸引き現象が改善され、また、糸引きによって転写テープPの弛みが、または転写テープPの弛みによって糸引きが、相互に助長されることがない。この本発明の転写具1であれば、転写テープPの構造を改良すれば、支持体層を有した強力な粘着力を発揮する転写媒体Tを利用することができる。
すなわち、実施例3における転写テープPは、図17に示すように、基材Tに、離型層(不図示)を介して、密度が5〜10g/m2 の例えば薄葉紙や不織布といった液体含浸性のある繊維質の材料を支持体層T1とし、この支持体層T1の上下面に転写媒体Tを塗布もしくは支持体層T1の上面または下面から転写媒体Tを塗布含浸することにより、支持体層T1の上下面に粘着性を付与した総厚み30〜50μmの粘着層Nを設けることとした。
こうすることで、粘着力を高くできると共に転写媒体Tが被貼着体からはみ出すこともなく、また、そのような転写テープPを用いたとしても、本発明の転写具1は、使用から未使用に状態遷移する際に、通常の転写テープPより転写媒体Tを破断する際の力をやや要するものの、上記した効果が低減することがない。
1 転写具
2 筐体
2A 筐体
2B 筐体
3 送出軸部
3B 内歯
4 巻取軸部
7 転写部
7B ガイド体
8 基板
8A 基板
8B 基板
8c バネ受部
9 バネ
10 係合部

Claims (4)

  1. 筐体と、該筐体内に設けられ、基材に転写媒体が塗布された転写テープが巻装された送出軸部、転写テープのうちの転写媒体が被転写体へ転写された後の基材を巻き取る巻取軸部、これら送出軸部と巻取軸部の各々に設けられた駆動ギヤ、及び転写テープの転写媒体を被転写体へ転写する転写部、を互いの位置が変わることなく固定的に配置した基板と、を備え、前記筐体の内面に、使用時に前記転写部を被転写体に対して押すと、前記筐体内に基板が相対移動して前記駆動ギヤとの係合が外れ、未使用時に転写部を被転写体から離間すると、前記筐体内から基板が相対移動して前記駆動ギヤと係合する係合部を設けたことを特徴とする転写具。
  2. 転写部が、被転写体に対して傾けても転写テープの送出方向が70°以上の角度で規制される構成であることを特徴とする請求項1記載の転写具。
  3. 基板と筐体内面との間に、未使用時に伸張状態にある弾性部材を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の転写具。
  4. 転写テープは、基材上に、離型層を介して、支持体層の上下面に粘着性が付与された粘着層を有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の転写具。
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