JP6076007B2 - 転写具 - Google Patents

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Description

本発明は、送出軸部及び巻取軸部の軸と直交する面を被転写体に対して水平状にして使用するいわゆる横引タイプでしかも比較的小型の転写具において、転写テープが転写部の幅方向一方に偏って送り出される斜行搬送を解消する構造に関するものである。
転写媒体を紙などの被転写体に転写する転写具は、主要構成として、筐体内に、基材に転写媒体が塗布された転写テープが巻装された送出軸部、転写テープのうちの転写媒体が被転写体へ転写された後の基材を巻き取る巻取軸部、及び転写テープの転写媒体を被転写体へ転写する転写部を備えている。なお、以下、特別に転写テープ、転写媒体を説明しない限り、送出側における転写テープ、巻取側における基材、を総称して「基材」と言うこととする。
転写具は、筐体から露出した転写部を被転写体に向けて押しつけたまま、被転写体上で全体を移動させることにより、基材と被転写体との相対移動が送出軸部の送出駆動力(及び巻取軸部の巻取駆動力)となって、送出軸部から基材が引き出され(巻取軸部で基材が巻き取られ)、この基材の搬送時に転写部において基材上の転写媒体が被転写体へ転写される。
転写具は、使い勝手の多様化に応えるべく、筐体における、送出軸部及び巻取軸部の軸と直交する対向面を被転写体に対して、斜め、つまり該対向面を被転写体に面するように寝かして、転写部における基材の搬送面と平行となるようにして使用する種類(以下、これを横引タイプという)と、直交、つまり該対向面を被転写体に対して立てて、転写部における基材の搬送面と直交となるように使用する種類(以下、これを縦引タイプという)と、が存在する。
縦引タイプの転写具は、筐体全体において前記対向面のそれぞれの外側を押さえて(掴んで)使用する。一方、横引タイプの転写具は、筐体全体において前記対向面を被転写体に対して寝かせるようにし、該筐体の一方及び他方の対向面の辺縁に連続して直交状に形成された筐体としての厚みとなる部位を把持して使用する。
例えば特許文献1〜4に開示される本願が対象とする横引タイプの転写具は、いずれも、送出軸部と巻取軸部の軸方向に対して転写部における基材の搬送面が直交している。つまり送出軸部と巻取軸部では基材はその面が軸周面と平行とされるが、転写部においてはその面が直交となる。したがって、基材は送出軸部から転写部、転写部から巻取軸部、の各搬送経路において基材の面が90°捻られている。
横引タイプの転写具は、上述のとおり基材を搬送経路の送出側と巻取側とで各々90°捻る必要があるが、このとき、基材の幅方向の両端でテンションの差が生じる。すなわち、基材は、幅方向両端において捻る軌道上、搬送面の幅方向中心に対する外側(遠側)に、内側(近側)より高いテンションがかかり、転写部においては搬送面の幅方向両端で前記テンション差に起因してテンションの高い側へ向かう斜行搬送が生じる。
そして、転写部で基材の斜行搬送が生じると、被転写体上で意図する箇所に正確に転写媒体を転写できないことがあるうえ、転写部の搬送面の両端にガイド壁が設けられている場合は該ガイド壁に擦れて基材(送出経路においては転写媒体)の幅方向端部が損傷し、ガイド壁が設けられていない場合は転写部の搬送面から基材がはみ出て脱線する場合がある。
特許文献1には、転写部と送出軸部の間に設けたガイドピンを転写部の搬送面の(幅方向)中心線よりも外方に、転写部と巻取軸部の間に設けたガイドピンを該中心線よりも内方に、各々ずらして配設する構成が提案されている。
特許文献2〜4には、転写部と巻取軸部との間に、転写部を通過して送出軸部近傍に搬送された基材の搬送方向を略反転させて巻取軸部へ案内すると共に、基材の面を転写部の搬送面に対して捻りつつ、後述の該基材幅方向のテンション差を調整する巻取側偏向支持軸を設ける構成が提案されている。
また、特許文献4には、上記特許文献2〜3の構成の転写部において、基材を送り出す側の搬送面に該基材の弛みや幅方向のテンション差を調整する平行支持端を設ける構成が提案されている。
横引タイプの転写具の上記した斜行搬送は、比較的大型の転写具では生じ難い。この理由は、斜行搬送が、送出軸部から転写部、転写部から巻取軸部の距離に起因しており、比較的大型の転写具ではこれらの距離が長く確保でき、基材幅方向のテンション差が前記距離が長い場合には吸収(長い距離の間で緩和調整)されるからである。
特許文献1では基材幅方向のテンション差に起因した斜行搬送について問題とされていないので、転写具が比較的小型、つまり送出軸部から転写部、転写部から巻取軸部の距離が短い場合には、顕在化する可能性がある。
また、転写具のサイズとは別に特許文献2〜4は、基材の幅方向両端の搬送軌道長さが等しくなるように、巻取側偏向支持軸に角度(斜辺部)を設けている。しかし、特許文献2〜4の巻取軸偏向支持軸は巻取軸近傍に設けてあり、かつ斜辺部が設けてあるため、この斜辺部(の高さが低い側)に基材が案内されて基材が該巻取軸偏向支持軸の斜辺部における下り勾配(高さが低い側)の端部に集まってしまい、該基材が折れたり捩れてしまう可能性がある。
また、特許文献4の平行支持端は、幅方向両端の高さが同一であるため、接触しただけではテンション差は解消されない可能性がある。さらに、平行支持端を設けることにより送出軸部に存在するガイドピンからの距離が短くなることになり、テンション差が緩和吸収されにくくなる可能性もある。
要するに、特許文献1〜4の構成は、横引タイプの転写具を小型化した場合には、基材幅方向のテンション差を吸収できず、上記の、転写部で基材の斜行搬送が生じ、ガイド壁に擦れて基材(送出経路においては転写媒体)の幅方向端部が損傷したり、基材が転写部の搬送面からはみ出て脱線するという不具合が生じる可能性が依然として高い。
特開2001−270292号公報 特開2008−80659号公報 特開2008−80661号公報 特開2008−162051号公報
解決しようとする問題点は、特許文献1〜4では、横引タイプの比較的小型の転写具において内在する基材を90°捻ることによって生じる幅方向のテンション差を解消することができず、転写部において基材が斜行搬送される点、である。
本発明は、筐体内に、基材に転写媒体が塗布された転写テープが巻装された送出軸部、転写テープの基材を巻き取る巻取軸部、転写媒体を被転写体へ転写する転写部を備え、転写テープを前記送出軸部及び前記巻取軸部の軸と直交するように捻って搬送する経路を有すると共に前記送出軸部及び巻取軸部の基材の搬送経路上の近傍にそれぞれガイドピンが設けられ、前記送出軸部側のガイドピンから前記転写部の先端を介した前記巻取軸部側のガイドピンまでの距離が70〜120mmとされた転写具であって、基材の搬送経路の送出側、巻取側の少なくとも一方に、前記転写部における基材の搬送面に対して直交し、該転写部の搬送経路の幅方向におけるテンションが低い側が接触する一方端が他方端からり勾配に傾斜した偏向壁を有し、さらに、前記それぞれのガイドピンは、その軸中心が前記転写部における基材の搬送面の幅方向の中心線上を含め、この中心線より前記送出軸部及び前記巻取軸部から離間する方向に配置され、かつ一方が他方よりもさらに離間した位置に配置されていることを最も主要な特徴とする。
本発明おける「小型」とは、送出軸部側のガイドピンから転写部の先端を介した巻取軸部側のガイドピンまでの距離が70〜120mmの範囲にある転写具を意味する。この数値範囲は、本出願の発明者が各種研究した下記の知見に基づいている。
送出軸部側のガイドピンから転写部の先端を介した巻取軸部側のガイドピンまでの距離が70mmより小さい転写具は、転写具においては搬送経路が極めて短く、つまり送出側と巻取側で1/2とした場合は片側の搬送経路が35mmより短いことになるから、横引タイプでは基材を捻るスペースが不足することとなり、もはや横引タイプの転写具としての体をなさない。
一方、送出軸部側のガイドピンから転写部の先端を介した巻取軸部側のガイドピンまでの距離が120mmより大きい転写具は、転写具においては搬送経路が長く、つまり送出側と巻取側で1/2とした場合は片側の搬送経路が60mmより長いことになるから、例えば特許文献1〜4に示される構成で基材の幅方向のテンション差を解消(搬送経路長によるテンション差の緩和吸収)できる可能性がある。
すなわち、例えば特許文献1〜4に示される構成では、送出軸部側のガイドピンから転写部の先端を介した巻取軸部側のガイドピンまでの距離が70〜120mmの範囲内である小型の横引タイプの転写具においては、基材の幅方向のテンション差を解消することができず、転写部において斜行搬送される可能性がある。
そこで、本発明の転写具は、まず、送出軸部側と巻取軸部側に基材が架けられるガイドピンを設けることで、搬送経路全域において基材の長さ方向にテンションが付与することとした。ガイドピンによってテンションが付与されると、90°捻られた基材は偏向壁の上端に押圧されつつ接触する。
偏向壁の上端に接触する直前の基材は未だ完全に90°に捻った状態にはなっておらず、基材の幅方向一方端が他方端に対して高く、基材の面は転写部の搬送面を基準水平面とするとこの水平面に対して斜面となっている。この状態の基材が偏向壁の上端に接触すると、転写部における搬送面に対して近い(基材の幅方向の一方端に対して低い他方端=テンションが低い)側の幅方向端部が該偏向壁の斜辺の高さの高い側に接触する。
偏向壁の上端に基材が接触することで、基材は、テンションの低い基材の幅方向の他方端に対して該偏向壁の高さ分のテンションが付与されることとなるから、転写部の先端に向けて幅方向両端のテンション差が調整されることとなり、よって転写部においてテンションが高い一方端へ向けて基材が斜行搬送されることが抑制される。
図1は、本発明の転写具の全体構造を示す分解斜視図である。 図2は、本発明の転写具の偏向壁を説明するために転写部周辺を示し、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は側面図、である。
本発明は、横引タイプの比較的小型の転写具において基材を90°捻ることによる該基材の幅方向のテンション差に起因して基材が斜行搬送される点を、基材の搬送経路の送出側、巻取側の少なくとも一方に、転写部における基材の搬送面に対して直交し、該転写部の搬送経路の幅方向におけるテンションが低い側が接触する一方端が他方端からり勾配に傾斜した偏向壁を有し、さらに、前記それぞれのガイドピンは、その軸中心が前記転写部における基材の搬送面の幅方向の中心線上を含め、この中心線より前記送出軸部及び前記巻取軸部から離間する方向に配置され、かつ一方が他方よりもさらに離間した位置に配置することで解消した。
また、本発明は、転写部の搬送経路の幅方向両端部位にガイド壁を設け、ガイド壁の、少なくとも、転写部の幅方向中央から見てガイドピンが位置する側で、転写部の搬送経路のガイドピン設置方向の端部に、曲面形状又は面取形状の接触部を形成すれば、ガイド壁の転写部先端方向の後端に基材の幅方向一方端が接触することによる損傷を防止できる。
また、本発明は、偏向壁を、送出軸部側のガイドピンから転写部の先端までの距離、巻取軸部側のガイドピンから転写部の先端までの距離、各々に対して、前記各々のガイドピンから70〜85%転写部側へ向かう位置の搬送経路に設ければ、上記効果がより確実なものとなる。
ここで、偏向壁を、ガイドピンから、送出軸部側のガイドピンから転写部の先端までの距離、巻取軸部側のガイドピンから転写部の先端までの距離、に対して転写部側へ向かう方向に70%より近い位置(ガイドピン寄り)に設けると、ガイドピンから見た偏向壁の上端を頂点とした搬送経路の(上り)斜面が急角度となる。
偏向壁の上端を頂点とした搬送経路の斜面が急な角度になると、ガイドピン搬送中における基材が該ガイドピンの軸方向の該偏向壁の上端方向へ寄ってしまい、この結果、ガイドピンを設けた例えばケース壁面に基材が接触して基材が損傷したり搬送不良が生じる可能性がある。
一方、偏向壁を、ガイドピンから、送出軸部側のガイドピンから転写部の先端までの距離、巻取軸部側のガイドピンから転写部の先端までの距離、に対して転写部側へ向かう方向に85%より遠い位置(転写部先端寄り)に設けると、転写部と偏向壁との間で基材を捻った後の直線搬送距離が確保できず、基材が弛む可能性がある。したがって上記数値範囲内の位置に偏向壁を設けることとしている。
以下、図1及び図2を参照して本発明の具体的実施形態について説明する。図1及び図2には本発明の特徴を説明するうえで必要となる要部のみ示している。1は、本発明の転写具である。本発明における転写具1は、筐体2内に、転写媒体が塗布された基材(=転写テープ)が巻装された送出軸部3、転写テープのうちの基材を巻き取る巻取軸部4、及び転写テープのうちの転写媒体を被転写体へ転写する転写部5を備えている。
なお、以下の説明では、特に転写媒体、転写テープと記さない限り、送出側及び巻取側の経路上で搬送されるのは基材(送出側ではこの基材に転写媒体が塗布されている、巻取側では基材だけが搬送される)であることから、全般的に「基材」と記して説明することとする。
本例における転写具1は、上記送出軸部3、巻取軸部4、転写部5が稼働可能に基板11Aに一体的に配置されて詰替部材11を構成し、この詰替部材11を、転写媒体が使用済みになった際に、筐体2から取り出して詰め替える構成のものを示している。
さらに、本例における転写具1は、筐体2における、送出軸部3及び巻取軸部4の軸と直交する対向面を被転写体に対して寝かして使用する横引タイプのものであると共に、筐体2を、蓋部2A、固定部2B、に分割し、開いて、上記の詰替部材11を詰め替える構成ものを示している。
なお、詰替部材11には、送出軸部3及び巻取軸部4に駆動伝達用のギヤ(図示及び参照番号無)が各々設けられている。また、これら駆動伝達用ギヤの間で回転量の調整を行う調整ギヤPは、固定部2Bに配置されている。以下、転写具1の本発明の特徴以外に関する構成の説明は省略する。なお、転写具1は本発明の特徴以外の構成は本例に示すものに限定されない。
図1に示す詰替部材11は、「巻取側」の搬送経路が紙面手前となっており、「送出側」の搬送経路は該巻取側の搬送経路の裏面側(紙面奥)となっている。また、図2(a)(b)は図1に示す詰替部材11の下方、すなわち巻取側の搬送経路を示し、図2(c)は図1に示す詰替部材11の左側面方向から見た状態を示している(上が巻取側、下が送出側)。
本発明の転写具1は、上記詰替部材11における送出軸部3と巻取軸部4の軸と直交する面でなる対向する1対の基板11a,11bのいずれか一方、本例では例えば図1の紙面奥側に位置する基板11bに送出側のガイドピン3A、巻取側のガイドピン4Aが設けられている。
ガイドピン3A,4Aは共に上記基板11bから基板11aに達する長さとされると共に、径が一定とされている。ガイドピン3A,4Aは、その軸中心が転写部5における基材の搬送面の幅方向の中心線上を含め、この中心線より該送出軸部3及び巻取軸部4から離間する方向(図1では紙面上方向)に配置され、かつガイドピン3Aはガイドピン4Aよりも前記離間した位置に配置されている。
こうすることで送出側と巻取側の基材が互いに干渉することがないと共に基材が搬送経路において弛むことなく適正に基材の長さ方向にテンションを付与することができる。
さらに、本発明の転写具1は、本例では、図2(c)に示すように、転写部5の送出側と巻取側の搬送経路の折返し端であると共に被転写体に転写媒体を転写するための舌片部5aの基材搬送面における送出側と巻取側のそれぞれに、偏向壁5A(送出側),5B(巻取側)が設けられている。
偏向壁5A,5Bは、基材の搬送方向に対して直交し、転写部の搬送面における基材の幅方向の一方端が他方端から下り勾配に傾斜している。送出側の偏向壁5Aは、偏向壁5Aの上端のうち高い部位である高位部5Aaが、捻った基材において、舌片部5aの搬送面に近い(低い)側に接触するように形成されており、偏向壁5Aの上端のうち低い部位である低位部5Abが、捻った基材において、舌片部5aの搬送面に遠い(高い)側に形成されている。
一方、巻取側の偏向壁5Bは、舌片部5aを中心とした線対称的に上端部の高位部5Baと低位部5Bbが形成されている。すなわち、舌片部5aの搬送面幅方向において、送出側の偏向壁5Aの高位部5Aaが形成された側が、巻取側の偏向壁5Bにおいても高位部5Baとされ、送出側の偏向壁5Aの低位部5Abが形成された側が、巻取側の偏向壁5Bにおいても低位部5Bbとされている。
なお、偏向壁5A,5Bは本例では上記のとおり舌片部5aに設けるが、送出側ではガイドピン3Aから転写部5の先端までの搬送経路、巻取側では転写部5の先端からガイドピン4Aまでの搬送経路に設けるならば、必ずしも舌片部5aに設ける必要はない。このことから本発明は、偏向壁5A,5Bは、舌片部5aを転写部5の先端とする転写具1のみだけでなく、ローラを転写部5の先端とする転写具1にも適用できる。
また、偏向壁5A,5Bは、次の条件を満たすように設けることで効果がより確実となる。まず、本発明の転写具1は、送出軸部3側のガイドピン3Aから転写部5の先端を介した巻取軸部4側のガイドピン4Aまでの距離(以下、この距離を「搬送経路距離」という)が70〜120mmとされた比較的小型のものを前提としている。
この理由は、搬送経路距離が70mmより短いならば基材を捻るスペースが実質的に不足するので横引タイプの転写具としての構成が不可能であること、搬送経路距離が120mmより長いならば、基材の幅方向両端のテンション差が距離により吸収されること、に基づく。
上記前提のうえで、偏向壁5A,5Bは、ガイドピン3Aから転写部5の先端までの距離、ガイドピン4Aから転写部5の先端までの距離、の各々に対して、各々のガイドピン3A,4Aから70〜85%転写部5側へ向かう位置の搬送経路に設ける。
例えば本例では、ガイドピン3Aから転写部5の先端までの距離Aが50mm、転写部5の先端からガイドピン4Aまでの距離Bが45mm、の搬送経路距離(A+B)が95mmにおいて、偏向壁5Aを距離Aの50mmに対して80%だけ転写部5側へ向かう位置であるガイドピン3Aから40mmの位置に、偏向壁5Bを距離Bの45mmに対して76%だけ転写部5側へ向かう位置であるガイドピン4Aから34mmの位置に、各々設けている。
このようにすることで、ガイドピン3A,4Aによって基材を偏向壁5A,5Bに適切に接触させて、該偏向壁5A,5Bによる基材のテンション差の解消が確実に行われ、よって基材の斜行搬送が防止される。
さらに、転写部5は、舌片部5aの幅方向両端に、基材が該舌片部5aから脱線しないように、ガイド壁5bを設けている。このガイド壁5bは、本例では例えば送出側と巻取側の転写部5の幅方向中央から見てガイドピン3A,4Aが位置する側で、転写部5の搬送経路のガイドピン3A,4A設置方向の端部に、曲面形状とされた接触部5Cを形成している。なお、接触部5Cは曲面形状に代えて面取形状としてもよい。
接触部5Cを設ける技術的意義について説明する。転写部5における基材の幅方向中心は、転写部5の搬送面の幅方向中央から見て、ガイドピン3A,4Aが位置する側へずれている。これは本発明で課題とする斜行搬送とは別個の理由、すなわち転写部5の幅方向中心線を含み、該中心線より該巻取軸部3及び巻取軸部4から離間する方向にガイドピン3A,4Aを設けていることを理由とする。
したがって基材の幅方向中心が、仮に基材が斜行搬送しないとしても転写部5の幅方向中央から見てガイドピン3A,4Aへずれているので、ガイド壁5bの対向内壁のうち該ガイドピン3A,4Aが位置する側と、基材の幅方向一方端が接触する可能性がある。ガイド壁5bと基材とが接触すると、基材(及び転写媒体)の損傷が生じる可能性や、搬送トラブルが生じる可能性がある。
そこで、本例のようにガイド壁5bに接触部5Cを形成することで、基材がガイド壁5bに接触しても、基材の幅方向端部の損傷や搬送トラブルを防止することができる。
また、本例の転写部5においては、ガイド壁5bにおいて舌片部5aの搬送面との接続部位に、該搬送面の幅方向中央に向かって中央に向かって下り勾配に傾斜する斜面部5Dが形成されている。
本例の転写具1は、既に偏向壁5Aにて基材の幅方向のテンション差が調整され、斜行搬送が抑制されていても、例えば蛇行状、曲線状に転写媒体を転写する際には舌片部5aの面上においてガイド壁5bに基材が接触することがある。
こうした蛇行状、曲線状に転写媒体を転写するような使用状況を想定して、斜面部5Dを設けておけば、ガイド壁5bに基材が接触するものの、斜面部5Dにより速やかに舌片部5aの幅方向中央に戻すことができる。
上記構成の転写具1は、比較的小型の横引タイプに内在する基材の転写部5における斜行搬送が改善される。すなわち、基材が送出軸部3から送り出され、ガイドピン3Aにより適度にテンションが付与された後、巻装面に対して90°捻って転写部5方向へ送られる。
本例の場合、偏向壁5Aに基材が到達する前にガイド壁5bの後端部に到達する。このとき、未だ基材は若干捻った状態にあり、送出側のガイド壁5bの後端部に接触する場合もあるが、送出側のガイド壁5bには接触部5Cが形成されているので、基材の幅端部が損傷することなく搬送される。
テンションが付与された状態で転写部5方向へ送られた基材は偏向壁5Aの上端部に接触する。このとき、捻った基材において、舌片部5aの搬送面に対して近い(低い)側、すなわち基材の幅方向でテンションの低い端部側が、偏向壁5Aの上端の高位部5Aaと接触することになる。
ガイドピン3Aによりテンションが付与された基材が、基材の幅方向でテンションの低い端部側と偏向壁5Aの高位部5Aaが接触することによって、基材の幅方向でテンションの低い端部側に高い端部側と同等のテンションが付与される。その後、転写部5の舌片部5aの先端部において転写媒体が被転写体に転写される。
舌片部5aの先端部においては、例え蛇行状、斜行状に転写して基材が該舌片部5aの幅方向中央からいずれかの端部へ偏って搬送されるような場合でも、ガイド壁5bと該舌片部5aの搬送面との接続部位に斜面部5Dが形成されているので、速やかに該舌片部5aの幅方向中央へ戻される。
実質的には、基材は連続しているので、偏向壁5A,5Bにより同時かつ搬送経路全域に亘って基材の幅方向のテンション差が解消されているのであるが、本例においていまここでの説明では、送出側から巻取側への経路順に説明している。
つまり、転写部5の先端部を超えて、巻取側へ搬送される基材は、さらに偏向壁5Bによりテンション差が調整される。巻取側から見た場合は、基材の搬送方向とは逆に、巻取側のガイドピン4Aによってテンションが付与され、さらに、偏向壁5Bによる捻れ調整を経ることで、送出側の偏向壁5A、ガイドピン3Aによる調整(矯正)が効果がより確実に得られることとなる。
このように、巻取側にも偏向壁5Bを設けておくことで、比較的小型、つまり搬送経路距離が短いながらも、この搬送経路の全域において、経路を無理に屈曲させたりすることなく、基材の幅方向のテンション差を調整して斜行搬送をより効果的に防止することができる。
また、偏向壁5A,5Bを設けることで、偏向壁5Aのみの場合と較べて該偏向壁5Aの高さを低くすることができる。つまり偏向壁5Aのみの場合と較べて高さの低い偏向壁5A,5Bで基材の幅方向のテンション差を調整することで、基材に無理なテンションを付与することがなく、よって、基材の延伸(による弛み)や転写媒体の損傷(修正タイプではひび割れること)を防止することができる。
1 転写具
2 筐体
3 送出軸部
3A ガイドピン
4 巻取軸部
4A ガイドピン
5 転写部
5A 偏向壁
5B 偏向壁
5C 接触部
5D 斜面部
5a 舌片部
5b ガイド壁

Claims (3)

  1. 筐体内に、基材に転写媒体が塗布された転写テープが巻装された送出軸部、転写テープの基材を巻き取る巻取軸部、転写媒体を被転写体へ転写する転写部を備え、転写テープを前記送出軸部及び前記巻取軸部の軸と直交するように捻って搬送する経路を有すると共に前記送出軸部及び巻取軸部の基材の搬送経路上の近傍にそれぞれガイドピンが設けられ、前記送出軸部側のガイドピンから前記転写部の先端を介した前記巻取軸部側のガイドピンまでの距離が70〜120mmとされた転写具であって、基材の搬送経路の送出側、巻取側の少なくとも一方に、前記転写部における基材の搬送面に対して直交し、該転写部の搬送経路の幅方向におけるテンションが低い側が接触する一方端が他方端からり勾配に傾斜した偏向壁を有し、さらに、前記それぞれのガイドピンは、その軸中心が前記転写部における基材の搬送面の幅方向の中心線上を含め、この中心線より前記送出軸部及び前記巻取軸部から離間する方向に配置され、かつ一方が他方よりもさらに離間した位置に配置されていることを特徴とする転写具。
  2. 転写部の搬送経路の幅方向両端部位にガイド壁を設け、前記ガイド壁の、少なくとも、転写部の幅方向中央から見てガイドピンが位置する側で、転写部の搬送経路のガイドピン設置方向の端部に、曲面形状又は面取形状の接触部を形成したことを特徴とする請求項1記載の転写具。
  3. 偏向壁を、送出軸部側のガイドピンから転写部の先端までの距離、巻取軸部側のガイドピンから転写部の先端までの距離、の各々に対して、前記各々のガイドピンから70〜85%転写部側へ向かう位置の搬送経路に設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の転写具。
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