JP6124666B2 - ポリオレフィン系樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリオレフィン系樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、耐候性に優れたポリオレフィン系樹脂組成物、ならびに当該組成物から成形された成形体に関する。
ポリエチレンやポリプロピレンに代表されるポリオレフィン系樹脂は、安価で加工しやすく、丈夫で軽いことや製造コストの安さから、現在、汎用のポリマーとして広く使用されている。とりわけ、ポリプロピレンは、その優れた耐熱性、透明性および良好な成形性を有することから、自動車部品、電気・電子機器部品、工業資材、家具、文房具、日用・雑貨用品、容器・包装用品、玩具、レジャー用品および医療用品など幅広い用途に用いられている。
なかでも、自動車向けの用途、分野では耐候性に優れたポリプロピレンが求められている。ポリプロピレンの耐光性や、耐熱性を改善するために紫外線吸収剤や光安定化剤などの様々な耐候性向上剤を添加する技術が知られている。
しかしながら、ポリオレフィン系樹脂と紫外線吸収剤や光安定剤は相溶し難く、成形加工時のプレートアウトやブリードアウト、保存時のブリードアウト等が生じ、長期にわたり品質の安定した製品を得ることが難しい。
特許文献1には、トリアジン系化合物とベンゾトリアゾール系化合物との併用系、特許文献2には、ベンゾエート系化合物とベンゾトリアゾール系化合物との併用系、特許文献3には、2,5−ビス[5−t−ブチルベンゾオキザゾリル(2)]チオフェン、トリアジン系化合物およびベンゾトリアゾール系化合物との併用系を使用することで、成形時のプレートアウトや、成形時、保存時及び成形品からのブリードが回避できることが記載されている。しかしながら、特許文献1、2および3には、耐NOX性に優れることが記載されているが、機械強度や伸縮性に関しては記載されていない。
特開2000−136270号公報 特開2000−159945号公報 特開2000−191918号公報
本発明は、耐候性に優れるとともに、機械強度や伸縮性などが低下しないポリオレフィン系樹脂組成物、ならびに当該組成物から成形された成形体を提供することを目的とする。
本発明者は、上記した課題を達成すべく鋭意研究を重ねてきた。その結果、ポリオレフィン系樹脂に、脂肪族ポリカーボネート樹脂、酸変性ポリプロピレンおよび紫外線吸収剤を含有させることで、耐候性に優れるとともに、機械強度や伸縮性などが低下しないポリオレフィン系樹脂組成物が得られることを見出し、さらに研究を重ねて本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、例えば以下の項に記載の主題を包含する。
項1.
ポリオレフィン系樹脂、脂肪族ポリカーボネート樹脂、酸変性ポリプロピレン、及び紫外線吸収剤を含有する、ポリオレフィン系樹脂組成物。
項2.
ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、脂肪族ポリカーボネート樹脂を0.05〜75質量部、酸変性ポリプロピレンを0.01〜20質量部、紫外線吸収剤を0.01〜5質量部含有する、項1に記載のポリオレフィン系樹脂組成物。
項3.
ポリオレフィン系樹脂が、ポリプロピレン系樹脂である項1又は2に記載のポリオレフィン系樹脂組成物。
項4.
ポリプロピレン系樹脂が、ポリプロピレン、およびプロピレンと他のオレフィンとの共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種である項3に記載のポリオレフィン系樹脂組成物。
項5.
プロピレンと他のオレフィンとの共重合体が、プロピレン−エチレン共重合体である項4に記載のポリオレフィン系樹脂組成物。
項6.
脂肪族ポリカーボネート樹脂が、二酸化炭素とアルキレンオキシドとを金属触媒の存在下で重合させて得られるものである項1〜5のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂組成物。
項7.
脂肪族ポリカーボネート樹脂が、ポリプロピレンカーボネートである項1〜6のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂組成物。
項8.
酸変性ポリプロピレンが、マレイン酸変性ポリプロピレン又は無水マレイン酸変性ポリプロピレンである項1〜7のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂組成物。
項9.
紫外線吸収剤が、ベンゾエート系紫外線吸収剤である項1〜8のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂組成物。
項10.
項1〜9のいずれか一項に記載のポリオレフィン系樹脂組成物から成形された成形体。
本発明にかかるポリオレフィン系樹脂組成物は、ポリオレフィン系樹脂に加え、脂肪族ポリカーボネート樹脂、酸変性ポリプロピレンおよび紫外線吸収剤を含有しているため、耐候性に優れるとともに、機械強度や伸縮性などが維持されている。特に、本発明にかかるポリオレフィン系樹脂組成物は、ポリオレフィン系樹脂に特定の割合の脂肪族ポリカーボネート樹脂、酸変性ポリプロピレンおよび紫外線吸収剤を含有することにより、耐候性がより良好となるとともに、機械強度や伸縮性なども好ましく維持され得る。
以下、本発明にかかるポリオレフィン系樹脂組成物について具体的に説明する。
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、ポリオレフィン系樹脂に加え、脂肪族ポリカーボネート樹脂、酸変性ポリプロピレンおよび紫外線吸収剤を、好ましくは特定の割合で、含有する。
本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂は、オレフィンに由来する単量体単位を含有する重合体である。例えば、ポリエチレン系樹脂、エチレン−カルボン酸アルケニルエステル共重合体樹脂、エチレン−不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリブテン系樹脂、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)系樹脂などが例示される。
ポリエチレン系樹脂としては、ポリエチレンが好ましく、例示できる。ポリエチレンとしては特に限定されず、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンなどを用いることができる。
エチレン−カルボン酸アルケニルエステル共重合体樹脂の「カルボン酸アルケニルエステル」としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、酢酸イソプロペニル、酢酸アリル等が例示される。中でも酢酸ビニルが好ましい。エチレン−カルボン酸アルケニルエステル共重合体樹脂としては、具体的には、エチレン−酢酸ビニル共重合体が特に好ましい。
エチレン−不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体樹脂の「不飽和カルボン酸アルキルエステル」としては、アクリル酸メチル、アクリル酸メチル、アクリル酸プロピル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル等が例示される。中でも、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチルが好ましい。エチレン−不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体樹脂としては、具体的には、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体が特に好ましい。
ポリプロピレン系樹脂としては、ポリプロピレン、あるいはプロピレンと他のオレフィンとの共重合体が好ましく例示される。ここでの「他のオレフィン」としては、エチレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、オクテンなどが好ましく例示できる。これら「他のオレフィン」は1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いる(すなわち、プロピレンとの共重合体とする)ことができる。ポリプロピレン系樹脂としては、より具体的には、ポリプロピレン、あるいはプロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体、プロピレン−ヘキセン共重合体、プロピレン−オクテン共重合体などが好ましく、プロピレンあるいはプロピレン−エチレン共重合体が中でも好ましい。
ポリオレフィン系樹脂は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。ポリオレフィン系樹脂の中でも、脂肪族ポリカーボネート樹脂との相溶性に優れる観点から、ポリプロピレン系樹脂が好ましく、ポリプロピレン、およびプロピレンと他のオレフィンとの共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種がより好ましく、プロピレン−エチレン共重合体がさらに好適に用いられる。
ポリオレフィン系樹脂の製造方法としては、過酸化物などの開始剤を使用してオレフィンをラジカル重合する方法、重合触媒の存在下において気相法、溶液法などによりオレフィンを重合する方法などをあげることができる。重合触媒としては、チーグラー・ナッタ触媒およびメタロセン触媒などを用いることができる。
上記のポリオレフィン系樹脂の分子量は、特に制限されないが、例えば、重量平均分子量が、好ましくは20,000〜6,000,000、より好ましくは、30,000〜6,000,000、さらに好ましくは、100,000〜5,000,000の範囲内である。
ポリオレフィン系樹脂の重量平均分子量が20,000以上であると、得られるポリオレフィン系樹脂組成物の耐候性がより好ましく向上し得る。また、ポリオレフィン系樹脂の重量平均分子量が6,000,000以下であると、得られるポリオレフィン系樹脂組成物の成形加工がより容易になり得る。
なお、当該重量平均分子量は、ポリオレフィン系樹脂の濃度が0.5質量%のクロロホルム溶液を調製し、高速液体クロマトグラフを用いて測定し、同一条件で測定した重量平均分子量が既知のポリスチレンと比較することにより算出した値である。なお、測定条件は、次の通りである。
カラム:GPCカラム
(東ソー株式会社の商品名、TSK GEL Multipore HXL−M)
カラム温度:40℃
溶出液:クロロホルム
流速:1mL/min
樹脂の流動性は、例えば、JIS−K7210に規定された方法で測定されるメルトフローレート(MFR、単位:g/10分)によって表される。本発明に用いるポリオレフィン系樹脂は、当該方法により、温度230℃、荷重2.16kgで測定された値が、好ましくは0.5〜100(g/10分)、より好ましくは1〜75(g/10分)の範囲にあるものである。ポリオレフィン系樹脂のMFRの値が0.5以上であると、流動性が低すぎることがなく、射出成形法などによって好ましく成形することができる。また、ポリオレフィン系樹脂のMFRの値が100以下であると、得られるポリオレフィン系樹脂組成物の耐候性がより向上し得る。
本発明に用いられる脂肪族カーボネート樹脂としては、特に限定されず、例えば、アルキレンオキシドと二酸化炭素とを金属触媒の存在下で重合反応させて得られるものが好ましく用いられる。
アルキレンオキシドとしては、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1−ブテンオキシド、2−ブテンオキシド、イソブチレンオキシド、1−ペンテンオキシド、2−ペンテンオキシド、1−ヘキセンオキシド、1−オクテンオキシド、1−デセンオキシド、シクロペンテンオキシド、シクロヘキセンオキシド、スチレンオキシド、ビニルシクロヘキセンオキシド、3−フェニルプロピレンオキシド、3,3,3−トリフルオロプロピレンオキシド、3−ナフチルプロピレンオキシド、3−フェノキシプロピレンオキシド、3−ナフトキシプロピレンオキシド、ブタジエンモノオキシド、3−ビニルオキシプロピレンオキシドおよび3−トリメチルシリルオキシプロピレンオキシド等が挙げられる。これらのアルキレンオキシドの中でも、二酸化炭素との高い重合反応性を有する観点から、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドが好適に用いられ、プロピレンオキシドがさらに好適に用いられる。なお、これらのアルキレンオキシドは、それぞれ単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。例えば、プロピレンオキシドを単独で使用した場合の脂肪族カーボネート樹脂は、ポリプロピレンカーボネートである。
前記金属触媒としては、例えば、アルミニウム触媒、亜鉛触媒等が挙げられる。これらの中でも、アルキレンオキシドと二酸化炭素との重合反応において、高い重合活性を有することから、亜鉛触媒が好ましく用いられ、亜鉛触媒の中でも、有機亜鉛触媒が好ましく用いられる。
前記有機亜鉛触媒としては、例えば、酢酸亜鉛、ジエチル亜鉛、ジブチル亜鉛等の有機亜鉛触媒;一級アミン、2価のフェノール、2価の芳香族カルボン酸、芳香族ヒドロキシ酸、脂肪族ジカルボン酸、脂肪族モノカルボン酸等の化合物と亜鉛化合物とを反応させることにより得られる有機亜鉛触媒等が挙げられる。これらの有機亜鉛触媒の中でも、より高い重合活性を有することから、亜鉛化合物と、脂肪族ジカルボン酸と、脂肪族モノカルボン酸とを反応させて得られる有機亜鉛触媒が好ましく用いられる。
重合反応に用いられる前記金属触媒の使用量は、アルキレンオキシド100質量部に対して、0.001〜20質量部であることが好ましく、0.01〜10質量部であることがより好ましい。金属触媒の使用量が0.001質量部以上であると、重合反応がより好ましく進行し得る。また、金属触媒の使用量が20質量部以下であると、使用量に見合う効果が好ましく得られる。
前記重合反応において、アルキレンオキシドと二酸化炭素とを金属触媒の存在下で反応させる方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、オートクレーブに、前記アルキレンオキシド、金属触媒、および必要により反応溶媒を仕込み、混合した後、二酸化炭素を圧入して、反応させる方法が挙げられる。
前記重合反応において必要に応じて用いられる反応溶媒としては、特に限定されるものではなく、種々の有機溶媒を用いることができる。前記有機溶媒としては、具体的には、例えば、ペンタン、ヘキサン、オクタン、デカン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;クロロメタン、メチレンジクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、エチルクロリド、トリクロロエタン、1−クロロプロパン、2−クロロプロパン、1−クロロブタン、2−クロロブタン、1−クロロ−2−メチルプロパン、クロルベンゼン、ブロモベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート系溶媒等が挙げられる。
前記反応溶媒の使用量は、反応を円滑にさせる観点から、アルキレンオキシド100質量部に対して、300〜10,000質量部であることが好ましい。
前記重合反応において用いられる二酸化炭素の使用圧力は、特に限定されないが、通常、0.1〜20MPaであることが好ましく、0.1〜10MPaであることがより好ましく、0.1〜5MPaであることがさらに好ましい。
前記重合反応における重合反応温度は、特に限定されないが、30〜100℃であることが好ましく、40〜80℃であることがより好ましい。重合反応温度が30℃以上であると、重合反応がより短時間で進み得る。また、重合反応温度が100℃以下であると、副反応が起こりづらく、収率がより向上し得る。重合反応時間は、重合反応温度により異なるために一概にはいえないが、通常、2〜40時間であることが好ましい。
重合反応終了後は、ろ過等によりろ別し、必要により溶媒等で洗浄後、乾燥させることにより、脂肪族ポリカーボネート樹脂を得ることができる。
本発明に用いられる脂肪族ポリカーボネート樹脂の重量平均分子量は、好ましくは10,000〜2,000,000であり、より好ましくは20,000〜1,000,000であり、20,000〜750,000がさらにより好ましい。なお、当該重量平均分子量は、脂肪族ポリカーボネート樹脂の濃度が0.5質量%のクロロホルム溶液を調製し、前述のポリオレフィン系樹脂の重量平均分子量の測定方法と同様にして測定した値である。
脂肪族ポリカーボネート樹脂の重量平均分子量が10,000未満の場合、脂肪族ポリカーボネート樹脂がポリオレフィン系樹脂からブリードアウトして得られるポリオレフィン系樹脂組成物の耐候性が低下するおそれがある。また、脂肪族ポリカーボネート樹脂の重量平均分子量が2,000,000以下であると、ポリオレフィン系樹脂への分散性がより向上して、得られるポリオレフィン系樹脂組成物の耐候性をより向上させ得る。
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物において、脂肪族ポリカーボネート樹脂の含有量はポリオレフィン系樹脂100質量部に対して好ましくは0.05〜75質量部であり、0.5〜75質量部がより好ましく、1.0〜70質量部がさらに好ましい。
本発明に用いられる酸変性ポリプロピレンとしては、例えば、ジカルボン酸又はその無水物、不飽和カルボン酸の誘導体、などで、グラフト変性されたポリプロピレンが好ましく用いられる。
ジカルボン酸としては、例えば、マレイン酸、フマル酸およびイタコン酸等が挙げられる。また、ジカルボン酸の無水物としては、無水マレイン酸、無水フマル酸、無水イタコン酸等が例示される。不飽和カルボン酸の誘導体としては、マレイン酸モノエチルエステル、マレイン酸ジエチルエステル、フマル酸モノメチルエステル、フマル酸ジメチルエステル、イタコン酸モノエチルエステル、イタコン酸ジエチルエステル、マレイン酸モノアミド、マレイン酸ジアミド、フマル酸モノアミド、フマル酸ジアミド、イタコン酸モノアミド、イタコン酸ジアミド等を例示することができる。これらの中でも、可塑効果に優れ、ポリオレフィン系樹脂組成物の成形加工が容易になる観点から、マレイン酸変性ポリプロピレンおよび無水マレイン酸変性ポリプロピレンが好適に用いられる。酸変性ポリプロピレンは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
酸変性ポリプロピレンの分子量は、本発明の効果を損なわない範囲であれば、特に制限されないが、例えば、重量平均分子量が、好ましくは10,000〜1,000,000、より好ましくは20,000〜750,000、さらに好ましくは30,000〜500,000の範囲内である。
酸変性ポリプロピレンの重量平均分子量が10,000以上であると、得られるポリオレフィン系樹脂組成物中の脂肪族ポリカーボネート樹脂の分散状態がより均一となり、ポリオレフィン系樹脂組成物の耐候性がより好ましく向上し得る。また、酸変性ポリプロピレンの重量平均分子量が1,000,000以下であると、得られるポリオレフィン系樹脂組成物の成形加工がより容易になり得る。
なお、当該重量平均分子量は、酸変性ポリプロピレンの濃度が0.5質量%のクロロホルム溶液を調製し、前述のポリオレフィン系樹脂の重量平均分子量の測定方法と同様にして測定した値である。
酸変性ポリプロピレンのMFRの値(JIS−K7210に規定された方法で測定)は、温度230℃、荷重2.16kg下で、1〜100(g/10分)、好ましくは2〜50(g/10分)の範囲にあるものである。酸変性ポリプロピレンのMFRの値が1以上であると、得られるポリオレフィン系樹脂組成物の成形加工がより容易になり得る。また、ポリオレフィン系樹脂のMFRの値が100以下であると、得られるポリオレフィン系樹脂組成物中の脂肪族ポリカーボネート樹脂の分散状態がより均一となり得、ポリオレフィン系樹脂組成物の耐候性がより向上し得る。
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物において、酸変性ポリプロピレンの含有量はポリオレフィン系樹脂100質量部に対して好ましくは0.01〜20質量部であり、0.1〜20質量部がより好ましく、0.2〜18質量部がさらに好ましい。
酸変性ポリプロピレンの含有量が20質量部以下であると、使用量に見合う効果が得られ得るので経済的である。また、酸変性ポリプロピレンの含有量が0.01質量部以上であると、得られるポリオレフィン系樹脂組成物中の脂肪族ポリカーボネート樹脂の分散状態がより均一となり得、ポリオレフィン系樹脂組成物の耐候性がより向上し得る。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤およびベンゾエート系紫外線吸収剤が好適に用いられる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の具体例としては、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2′−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2N−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]等が挙げられる。
トリアジン系紫外線吸収剤の具体例としては、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−(オクチルオキシ)−フェノール、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤の具体例としては、2−ヒドロキシベンゾフェノン、4−メトキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、4−エトキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、4−プロポキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、4−ブトキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、4−オクトキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン等が挙げられる。
ベンゾエート系紫外線吸収剤の具体例としては、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート、2−ヒドロキシベンゾエート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、4−t−オクチルフェニルサリシレート等が挙げられる。
これらの中でも、高い耐候性改良効果が発現するベンゾエート系紫外線吸収剤が好適に用いられる。
紫外線吸収剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
紫外線吸収剤の含有量は、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、好ましくは0.01〜5質量部、より好ましくは0.02〜4質量部、さらに好ましくは0.05〜3質量部である。紫外線吸収剤の含有量が5質量部以下であると、使用量に見合う効果が得られ得るので経済的である。また、紫外線吸収剤の含有量が0.01質量部以上であると、ポリオレフィン系樹脂組成物の耐候性がより向上し得る。
また、紫外線吸収剤は、ポリオレフィン系樹脂、脂肪族ポリカーボネート樹脂、及び酸変性ポリプロピレンの合計質量を100質量部としたとき、0.01〜2質量部含まれることが好ましく、0.05〜1質量部含まれることがより好ましい。
本発明にかかるポリオレフィン系樹脂組成物の製造方法としては、特に限定されず、例えば、ポリオレフィン系樹脂、脂肪族ポリカーボネート樹脂、酸変性ポリプロピレンおよび紫外線吸収剤を任意の順序で、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、ブレンダー等により混合して均一な混合物を生成させた後、当該混合物を溶融混練する方法、並びに、ポリオレフィン系樹脂、脂肪族ポリカーボネート樹脂、酸変性ポリプロピレンおよび紫外線吸収剤を溶媒等に溶解させて混合した後、前記溶媒を除去する方法、等が挙げられる。これらの製造方法の中でも、組成物の製造が容易で、かつ均一な組成物を得ることができるという観点から、ポリオレフィン系樹脂、脂肪族ポリカーボネート樹脂、酸変性ポリプロピレンおよび紫外線吸収剤を溶融混練する方法が好適に用いられる。
ポリオレフィン系樹脂、脂肪族ポリカーボネート樹脂、酸変性ポリプロピレンおよび紫外線吸収剤を溶融混練する方法としては、特に限定されないが、ベント式2軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、混練ロール等を用いて溶融混練する方法が挙げられる。
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物の形状に制約はなく、ストランド状、シート状、平板状又はストランドを適当な長さに裁断したペレット状等の任意の形状が可能である。特に成形加工の容易な射出成形に適用させるため、長さ2〜50mmのペレット状とするのが好ましい。
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、他の添加剤、例えば、金属不活性化剤、熱安定剤、中和剤、気泡防止剤、難燃剤、難燃助剤、分散剤、帯電防止剤、滑剤、シリカ等のアンチブロッキング剤、染料や顔料等の着色剤、ゴム、可塑剤等、並びにガラスフレーク、マイカ、ガラス粉、ガラスビーズ、タルク、クレー、アルミナ、カーボンブラック、ウォルスナイト等の板状、粉粒状の無機化合物又はウィスカー等を用いることもできる。配合する場合の添加量は、ポリオレフィン系樹脂組成物100質量部に対して、例えば0.1〜10質量部、好ましくは0.3〜5質量部、さらに好ましくは0.5〜3質量部である。
本発明の成形体は、本発明のポリオレフィン系樹脂組成物から成形された成形体である。
本発明の成形体を得る方法としては、例えば、射出成形法、圧縮成形法、射出圧縮成形法、ガス注入射出成形法、発泡射出成形法、インフレーション法、Tダイ法、カレンダー法、ブロー成形法、真空成形、圧空成形等が挙げられる。本発明の成形体がフィルム又はシートである場合、インフレーション法、Tダイ法、カレンダー法により異なる樹脂との多層構成の少なくとも1層として製膜すること、又は押出ラミネート法、熱ラミネート法、ドライラミネート法等で製膜することにより多層化することができる。また、得られたフィルム又はシートを、ロール延伸法、テンター延伸法、チューブラー延伸法等により一軸又は二軸に延伸して用いることができる。本発明の成形体には、例えば、コロナ放電処理、火炎処理、プラズマ処理、オゾン処理等の表面処理を施すことができる。
本発明の成形体を、例えば、電気・電子部品、建築部品、自動車部品、機械部品、日用品、産業資材等として利用することができる。具体的には、電気・電子部品としては、例えば、コピー機、パソコン、プリンター、電子楽器、家庭用ゲーム機、携帯型ゲーム機等のハウジングや内部部品等が挙げられ、建築部品としては、例えば、カーテン部品、ブラインド部品、ルーフパネル、断熱壁、アジャスター、プラ束、天井釣り具等が挙げられ、自動車部品としては、例えば、フェンダー、オーバーフェンダー、グリルガード、カウルルーバー、ホイールキャップ、サイドプロテクター、サイドモール、サイドロアスカート、フロントグリル、ルーフレール、リアスポイラー、バンパー、インパネロア、トリム等が挙げられ、機械部品としては、例えば、歯車、ねじ、バネ、軸受、レバー、カム、ラチェット、ローラー等が挙げられ、日用品としては、例えば、各種カトラリー、各種トイレタリー部品、カートンボックス、包装用フィルム、ラップフィルム、手提げラミネート紙袋、プリペイドカード、家庭用ラップの鋸刃、食品トレイ、ゴミ袋、ラミ袋、パウチ、ラベル、サーモフォーミング、梱包バンド、織り編物(衣料・インテリア)、カーペット、生活衛生資材、包装用フィルム、ケース、食品用カップ等が挙げられ、産業資材としては、例えば、繊維のバインダー、紙のコーティング、接着剤、農業用フィルム、紡績糸、スリットヤーン、ロープ、ネット、フイルター、織り編物(産業資材)、コンポストバッグ、防水シート、土嚢用袋等が挙げられる。
本発明により、耐候性に優れたポリオレフィン系樹脂組成物が得られる機構は定かではなく、限定的な解釈を望むものではないが、次のように推測することができる。ポリオレフィン系樹脂の結晶形態とその結晶化度、結晶モルホロジー(球晶の大きさ)に影響を及ぼすことなく、脂肪族ポリカーボネート樹脂が酸変性ポリプロピレンを介してポリオレフィン系樹脂の非晶部に分散すると考えられる。また、紫外線吸収剤は、ポリオレフィン系樹脂中のみならず、ポリオレフィン系樹脂中に分散した状態で存在する脂肪族ポリカーボネート樹脂中に存在していると推察される。その結果、ブリードアウトすることなく、経時的に脂肪族ポリカーボネート樹脂中からポリオレフィン系樹脂内に徐放されることでポリオレフィン系樹脂の耐候性が維持されるものと推察される。
以下に、製造例、実施例および比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[評価]
製造例により得られた脂肪族ポリカーボネート樹脂の重量平均分子量の測定、並びに、実施例および比較例により得られたポリオレフィン系樹脂組成物の引張試験および促進耐候性試験を、以下の方法により行った。
(1)重量平均分子量測定(Mw)
測定対象樹脂の濃度が0.5質量%のクロロホルム溶液を調製し、高速液体クロマトグラフを用いて測定した。同一条件で測定した重量平均分子量が既知のポリスチレンと比較することにより分子量を算出した。また、同様に、数平均分子量(Mn)を求め、分子量分布(Mw/Mn)を算出した。なお、測定条件は、以下の通りである。
測定機:HLC−8020(東ソー株式会社製)
カラム:GPCカラム
(東ソー株式会社の商品名、TSK GEL Multipore HXL−M)
カラム温度:40℃
溶出液:クロロホルム
流速:1mL/min
(2)引張試験
JIS K7161に準拠し、以下の試験片および測定装置を用いて、降伏応力、ネック応力、破断応力および破断ひずみを測定した。
試験片:ダンベル状4号形
測定機:島津製作所社製引張試験機 AUTOGRAPH AGS−J
引張速度:50mm/min
測定温度:25℃
(3)促進耐候性試験
JIS A 1415「プラスチック建築材料の促進曝露試験方法」に準拠し、以下の試験片および測定装置を用いて、促進耐候性試験を実施した。
試験片:ダンベル型(ネック部の寸法:長さ10mmおよび幅4mm、
厚さ0.2mm)
測定機: サンシャイン スーパーロング ライフウェザーメーター
(WEL−SUN−HC式)スガ試験機株式会社
測定条件:サンシャインカーボンアーク光源、
降雨サイクル(周期 120分、降雨 18分)
ブラックパネル温度:45℃
[製造例1](有機亜鉛触媒の製造)
攪拌機、窒素ガス導入管、温度計、還流冷却管を備えた300mL容の四つ口フラスコに、酸化亜鉛8.1g(100ミリモル)、グルタル酸12.7g(96ミリモル)、酢酸0.1g(2ミリモル)およびトルエン130g(150mL)を仕込んだ。次に、反応系内を窒素雰囲気に置換した後、55℃まで昇温し、同温度で4時間攪拌して反応させた。その後、110℃まで昇温し、さらに同温度で4時間攪拌して共沸脱水させ、水分のみを除去した後、室温まで冷却して、有機亜鉛触媒を含む反応液を得た。
この反応液の一部を分取し、ろ過して得た有機亜鉛触媒について、IRを測定(サーモニコレージャパン株式会社製、商品名:AVATAR360)した結果、カルボン酸基に基づくピークは認められなかった。
[製造例2](ポリプロピレンカーボネートの製造)
攪拌機、ガス導入管、温度計を備えた1L容のオートクレーブの系内をあらかじめ窒素雰囲気に置換した後、製造例1により得られた有機亜鉛触媒を含む反応液8.0mL(有機亜鉛触媒を1.0g含む)、ヘキサン131g(200mL)、プロピレンオキシド46.5g(0.80モル)を仕込んだ。次に、攪拌下、二酸化炭素を加え、反応系内を二酸化炭素雰囲気に置換し、反応系内が1.5MPaとなるまで二酸化炭素を充填した。その後、60℃に昇温し、反応により消費される二酸化炭素を補給しながら6時間重合反応を行なった。
反応終了後、オートクレーブを冷却して脱圧し、ろ過した後、減圧乾燥してポリプロピレンカーボネート80.8gを得た。得られたポリプロピレンカーボネートの重量平均分子量は、336,000(Mw/Mn=9.02)であった。
実施例1〜4および比較例1〜6
表1の配合に従い、エチレン−プロピレンブロック共重合体(PP系共重合体)(住友化学株式会社製、商品名ノーブレンAZ564、MFR=30g/10min)、マレイン酸変性ポリプロピレン(酸変性PP)(三井化学株式会社製、商品名アドマーQE800、MFR=9.1g/10min)、製造例1で得られたポリプロピレンカーボネート(PPC)および紫外線吸収剤(ベンゾエート系紫外線吸収剤)(チバ・ジャパン株式会社製、商品名 TINUVIN 120)を、混練機(株式会社東洋精機製作所製 ラボプラストミル ローラーミキサーR60型)を用い、設定温度180℃、回転数40rpmで5分間混練して溶融混合物を得た。
厚さ0.6mmのアルミ製の型枠(10cm×10cm)に溶融混合物約5gを量り取り、ペットシート、さらにステンレス板で挟み、Tg以上に加熱したプレス装置に入れ、5.0〜10.0MPaの圧力で約2分間プレスした。プレス後、余熱を取り去るため、室温以下に冷却されたプレス装置に入れ、0.1〜1.0MPaの圧力で約1分間プレスすることで引張試験用サンプルを得た。
得られた試験片を用いて、所定期間(500時間)、促進耐候性試験を実施した。促進試験後の試験片を用いて引張試験を行い、破断応力、破断ひずみおよび弾性率を測定した。結果を表1に示す。
比較例7〜12
ベンゾエート系紫外線吸収剤に変えて、ヒンダードアミン系酸化防止剤(チバ・ジャパン株式会社製、商品名 CHIMASSORB944 FDL)を用いた以外は、比較例1〜6と同様にして評価した。
比較例13〜18
ベンゾエート系紫外線吸収剤に変えて、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(住友化学株式会社製、商品名 SUMILIZER BHT)を用いた以外は、比較例1〜6と同様にして評価した。
なお、ヒンダードアミン系酸化防止剤及びヒンダードフェノール系酸化防止剤は、紫外線吸収剤と並んで、樹脂の耐候性(特に光に対する安定性)を向上させるために用いられる樹脂添加剤(光安定化剤)である。よって、表1では、これらをまとめて「光安定化剤」と記載する。
Figure 0006124666
表1に示した実施例1〜4、比較例1〜18から明らかなように、本発明にかかるポリオレフィン系樹脂組成物では、耐候性試験後であっても、引張試験での機械強度が維持されており、従って耐候性が著しく向上していることがわかった。

Claims (10)

  1. ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、脂肪族ポリカーボネート樹脂を0.05〜75質量部、酸変性ポリプロピレンを0.01〜20質量部、紫外線吸収剤を0.01〜5質量部含有する、ポリオレフィン系樹脂組成物。
  2. ポリオレフィン系樹脂が、ポリプロピレン系樹脂である請求項1に記載のポリオレフィン系樹脂組成物。
  3. ポリプロピレン系樹脂が、ポリプロピレン、およびプロピレンと他のオレフィンとの共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項2に記載のポリオレフィン系樹脂組成物。
  4. プロピレンと他のオレフィンとの共重合体が、プロピレン−エチレン共重合体である請求項3に記載のポリオレフィン系樹脂組成物。
  5. 脂肪族ポリカーボネート樹脂が、二酸化炭素とアルキレンオキシドとを重合させてなる樹脂である請求項1〜4のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂組成物。
  6. アルキレンオキシドが、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1−ブテンオキシド、2−ブテンオキシド、イソブチレンオキシド、1−ペンテンオキシド、2−ペンテンオキシド、1−ヘキセンオキシド、1−オクテンオキシド、1−デセンオキシド、シクロペンテンオキシド、シクロヘキセンオキシド、スチレンオキシド、ビニルシクロヘキセンオキシド、3−フェニルプロピレンオキシド、3,3,3−トリフルオロプロピレンオキシド、3−ナフチルプロピレンオキシド、3−フェノキシプロピレンオキシド、3−ナフトキシプロピレンオキシド、ブタジエンモノオキシド、3−ビニルオキシプロピレンオキシドおよび3−トリメチルシリルオキシプロピレンオキシドからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項5に記載のポリオレフィン系樹脂組成物。
  7. 脂肪族ポリカーボネート樹脂が、ポリプロピレンカーボネートである請求項1〜6のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂組成物。
  8. 酸変性ポリプロピレンが、マレイン酸変性ポリプロピレン又は無水マレイン酸変性ポリプロピレンである請求項1〜7のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂組成物。
  9. 紫外線吸収剤が、ベンゾエート系紫外線吸収剤である請求項1〜8のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のポリオレフィン系樹脂組成物から成形された成形体。
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