JP6124490B1 - タフテッドカーペットと二次基布 - Google Patents

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Abstract

【課題】裏打ち用接着剤の塗布面に対する二次基布の遮水機能を解消し、タフテッド原反のバックステッチ面に裏打ちし易い二次基布を得る。【解決手段】二次基布を繊維ウェブ12と織物11と毛羽層13との三層積層構造にする。毛羽層13は織物11に積層した繊維ウェブ12のフィラメント32を織物の繊維間隙間から突き出して形成する。織物は、互いに隣り合う複数本一組の中の何れかの経糸15aが搦経となり他の何れかの経糸15bが地経となって絡合して互いに隣り合う複数本の経糸15a・15bが1本の搦糸19を形成する搦織組織によって織成する。織物には、繊維ウェブ12のフィラメント32が突き出し易くするために、また、裏打ち用接着剤が透過し易くするために、単位布目面積Stに占める隙間面積Spの隙間面積占有率εが20%以上となる布目隙間16を形成する。【選択図】図1

Description

本発明は、一次基布21にパイル20を植設したタフテッド原反23の裏面のバックステッチ29の表面に塗布された裏打ち用接着剤27の塗布面26に重ね合せて貼り合わされるタフテッドカーペット二次基布に関するものである(図8参照)。
タフテッド原反23の外観を整え寸法安定性と形状安定性を付与するために使用されるタフテッドカーペット二次基布には、硬く伸張し難く引張強度に優れ強度的に安定した黄麻繊維に成る8ジュート番手(約2066dtex)の黄麻単糸を経糸25と緯糸24に用いた経糸密度12本/25.4mm、緯糸密度9本/25.4mm、目付け237g/m2 (7オンス/平方ヤード)の黄麻織物31が使用されている(図8参照)。
黄麻繊維は、屋根葺きに使用されている杉皮と同様に一種の靱皮繊維であり、杉皮が親水性で吸湿し易いとしても透水性を欠き、水が染み込み難く、それ故に屋根葺きに使用され、黄麻単糸は、遮水材として水道配管の止水パッキンにも使用されている。
そして黄麻単糸は、靱皮繊維が積み重なっただけの杉皮とは異なり、加撚結束された紡績糸であり、繊維間が密着して繊維間隙間が少なく、水に触れるときは即刻吸湿膨潤して繊維間が強固に密着し、また、軟和処理時に使用される油剤が残存して異臭を放ち、その残存する油剤が撥水作用して黄麻単糸の遮水機能が高まる。
そのため、二次基布17として使用され、裏打ち用接着剤27の塗布面26に重ね合わされるときは、裏打ち用接着剤27が馴染み難く、裏打ち用接着剤27の水分に触れて膨潤し、裏打ち用接着剤27は黄麻単糸の内部に浸透せず、表面に突き出た黄麻毛羽22を介した表面的接着となる(図7参照)。
特に黄麻繊維は、開花時季の太さが30mm前後で丈が2〜5m程に成育した黄麻を刈り取り、葉が落下するまで放置し、幹を束ねて10〜20日間流水に放置し、水中で靱皮を剥離して束ね、水中から引き揚げ、竿に掛けて乾かし、束の嵩の大きいものはロール巻きにして軟線機に通し、長さ2〜3mの黄麻繊維として取り出される。
こうして取り出された黄麻繊維では、その製法からして繊度のバラツキは大きく、繊維長も2〜3mと長いことから、表面に突き出ている黄麻毛羽22の数も数えられる程に少なく、その裏打ち用接着剤27の塗布面26に対する投錨効果も僅かになる。
これらの問題点に対処する黄麻織物対策として、ポリオレフィン・フラットヤーンを用いた搦織組織織物を黄麻織物に代用する搦織組織織物代用法(例えば、特許文献1,2,3,4,5,6参照)が考えられている。
その他の黄麻織物対策として、黄麻織物を起毛して投錨効果を高める黄麻織物起毛法(例えば、特許文献7参照)が考えられている。
特開昭55−026251 実開昭61−018079 特開昭58−013738(特公平02−35056) 実開昭62−175084(実公平02−43892) 実開昭55−027463 特開昭56−134255 特開2002−146660(特許第3465187号公報)
上記特許文献1が開示する毛羽立て開繊ポリオレフィン・スプリットヤーンを用いた搦織組織織物代用法では、毛羽立て開繊されているとは言え、それ自体が疎水性繊維であることから、裏打ち用接着剤がポリオレフィン・スプリットヤーンに馴染まず、タフテッド原反のバックステッチ面に対する十分な剥離強度を得ることは出来ない。
上記特許文献2は、ポリオレフィン繊維を用いた搦織組織織物に起毛処理を施すと共に親水性を付与するためにスルフオネート型アニオン界面活性剤を付与する方法を開示しているが、界面活性剤によって裏打ち用接着剤が希釈されて接着力が低下するので、剥離強度を高める根本的な改善策とは思われない。
上記特許文献3と4は、搦織組織織物の剥離強度を高めるために、ポリオレフィン繊維を用いた経糸を開繊して起毛すると共に、その製織後において更に搦織組織織物を起毛処理する方法を開示しているが、如何に開繊しもポリオレフィン・フラットヤーンの表面が硬質平滑面なので、短繊維紡績糸のように嵩高に起毛処理することは困難である。
上記特許文献5と6は、ポリオレフィン繊維搦織組織織物を起毛し易くするために、経糸と緯糸の一方に短繊維紡績糸を用い、その他方にフラットヤーンを用いる方法を開示している。
しかし、この場合には、その短繊維紡績糸は起毛されて引張強度が低下し益々伸びやすくなる一方、フラットヤーンは起毛されず引張強度を保つ結果、経緯の強度的バランスが崩れて形状・強度的安定性のある二次基布を得ることは出来ない。
黄麻織物対策として上記特許文献7が開示する黄麻織物起毛法は、黄麻織物に繊維ウェブ(繊維製薄膜)を重ね、ニードルパンチングを施して反対面にウェブ繊維の一部を突き出し、裏打ち用接着剤の塗布面に対する投錨効果を高めようとする方法である。
冒頭に説明の通り、タフテッド原反に寸法安定性と形状安定性を付与するために使用される黄麻織物には8ジュート番手(約2066dtex)の黄麻単糸が使用されており、その見掛け太さは2mm前後と太く、ニードルパンチングのニードルは黄麻単糸に突き刺さり難く、黄麻織物に重ねられた繊維ウェブ(繊維製薄膜)の繊維は、ニードルが突き刺さり易い経糸25と緯糸24に囲まれた布目隙間から突き出されることになる。
その場合、その布目隙間(16)から突き出された繊維ウェブの繊維による投錨効果は期待されるものの、その効果は裏打ち用接着剤の塗布面に対する繊維ウェブの投錨効果であり、黄麻繊維が遮水機能を有することから、裏打ち用接着剤の塗布面に対する黄麻織物自体の耐剥離強度の改善は期待されない。
このことは、黄麻織物31の接着性のファクターとなる黄麻毛羽22の表面への突出を増やすために、経糸25と緯糸24に囲まれる布目隙間(16)が塞がれる程度に経糸密度と緯糸密度を緻密にしてみても同じである。
また、黄麻織物31の接着性のファクターとなる黄麻毛羽22の表面への突出を増やすために、8ジュート番手の黄麻単糸を経糸25と緯糸24に用いた経糸密度12本/25.4mm、緯糸密度9本/25.4mm、目付け237g/m2 (7オンス/平方ヤード)の黄麻織物31にニードルパンチングを施し、黄麻毛羽の突き出された立毛面に起毛ロールを当てて起毛してみたが、黄麻繊維は、短繊維とは言え、その繊維長は2〜3mにおよび、繊維長は2〜3cmの木綿繊維に比べれば長繊維の如きものであることから、黄麻織物31にニードルパンチングを施してみても格別黄麻毛羽が増える訳ではなく、結果は同じである。
これらのことからして、黄麻繊維を加撚結束した8ジュート番手の黄麻単糸に成る黄麻織物31に対してはニードルパンチングや起毛ロールは有効ではなく、黄麻繊維が遮水機能を有することから、黄麻織物31はタフテッドカーペット二次基布には不向きであり、特に、黄麻繊維は太く剛直であることから折り畳んで店頭に陳列されるタフテッド簡易敷物には不向きとの結論に到った。
そこで本発明は、裏打ち用接着剤の塗布面に対する二次基布の遮水機能を解消することを第一の目的とする。本発明の第二の目的は、二次基布への裏打ち用接着剤の浸透性を高めることにある。本発明の第三の目的は、タフテッド原反のバックステッチ面に二次基布と裏打ち用接着剤が一体になった平滑な裏打層を形成することである。
本発明の第四の目的は、タフテッド原反の可撓性を損なわない裏打層をタフテッド原反のバックステッチ面に積層することも出来、タフテッド原反23に寸法安定性と形状安定性および吸音性、断熱性、クッション性、衝撃緩衝性等の機能性を付与するために適したタフテッドカーペット二次基布を得ることにある。
従って、本発明の第五の目的は、タフテッド原反のバックステッチ面が可撓な裏打層に被覆されて折り畳み梱包可能な簡易敷物を得ることにある。
本発明に係るタフテッドカーペット二次基布17は、(a) 織物11と繊維ウェブ12との積層体として構成されており、
(b) 織物11の緯糸14と経糸15には、繊維軸芯方向に連続する長繊維構造の疎水性合成繊維フィラメント糸が使用されており、
(c) 隣り合う複数本一組の経糸が1本または複数本の緯糸14を間に挟んで搦経15aと地経15bに分かれ、その分かれた搦経と地経が経緯交叉する緯糸14の前後において捩じられて緯糸14を締束する複数本の経糸一組の搦糸19を形成しており(図2,図3参照)、
(d) 織物は、搦糸19と緯糸14が交絡する搦織組織によって織成されており、
(e) 織物には、隣り合う搦糸19・19と隣り合う緯糸14・14に囲まれた布目隙間16が形成されており(図3参照)、
(f) その隣り合う搦糸19・19の間のリピートLwと隣り合う緯糸14・14の間のリピートLfの積として示される単位布目面積Stに布目隙間16の隙間面積Spが占める隙間面積占有率εが20%以上であり、
(g) 繊維ウェブ12から織物11に向けて積層体に施されたパンチング処理によって繊維ウェブ12のフィラメント(ステープル,繊維)32が、布目隙間16だけではなく個々の緯糸14と経糸15を含む織物全体を突き抜けて織物11の表面に毛羽層13を形成していること(図1参照)を第1の特徴とする。
本発明に係るタフテッドカーペット二次基布の第2の特徴は、上記第1の特徴に加えて、(h) 緯糸14がスプリットヤーンを包含する偏平断面形状のフラットヤーンまたはマルチフィラメント糸であり、経糸15がスプリットヤーンを包含する偏平断面形状のフラットヤーンであり、繊維ウェブ12のフィラメント32が、マルチフィラメント糸の隣り合う繊維間の隙間だけではなく、個々のフラットヤーンを突き破って織物11の表面に毛羽層13を形成している点にある。
本発明に係るタフテッドカーペット二次基布の第3の特徴は、上記第1および第2の何れかの特徴に加えて、繊維ウェブ12が熱接着性ポリマーを含有している点にある。
本発明に係るタフテッドカーペットは、(1) タフテッド原反23のバックステッチ29に塗布された裏打ち用接着剤27の塗布面26に毛羽層13を向い合わせにして上記請求項1〜3の何れかの二次基布17がタフテッド原反23に貼り合わされており、
(2) バックステッチ29と二次基布17との臨界面に、毛羽層13のフィラメント32と裏打ち用接着剤27が渾然一体になった内部皮膜34が形成されており、
(3) 織物11が、恰も鎹の釘先であるかの如く織物全体を貫通したフィラメント32を介し、繊維ウェブ12によって内部皮膜34に釘付け状態になっていることを特徴とする(図4参照)。
本発明に係るタフテッドカーペットの第2の特徴は、上記第1の特徴に加えて、(4) 裏打ち用接着剤27が織物11を透過して繊維ウェブ12に滲み込んでおり、
(5) 織物11と繊維ウェブ12との臨界面に、裏打ち用接着剤27と繊維ウェブ12のフィラメントが渾然一体になった外部皮膜33が形成されており、
(6) 織物11が、恰も鎹の釘先かの如く織物全体を貫通したフィラメント32を介し、外部皮膜33によって内部皮膜34に釘付けされたかのように圧着状態になっている点にある(図5参照)。
本発明によると、繊維ウェブ12と搦織組織織物11と毛羽層13との三層積層構造を成す二次基布17は、疎水性で吸湿膨潤することのない実質的に無撚りの合成繊維フィラメント糸に成り、隙間面積Spの隙間面積占有率εが20%以上の布目隙間16を有する搦織組織織物11をベースとして構成され、裏打ち用接着剤27が透過し易い。
そのため、タフテッドカーペットの製造工程においてタフテッド原反のバックステッチ29に塗布された裏打ち用接着剤27の塗布面26に二次基布17を重ね合せるときは、図5に図示するように、バックステッチ29と二次基布17との臨界面に搦織組織織物11を突き抜けた繊維ウェブ12の貫通フィラメント32と裏打ち用接着剤27が渾然一体になった内部皮膜34が形成されると共に、二次基布17の搦織組織織物11と繊維ウェブ12との臨界面に、二次基布17を透過して繊維ウェブ12に滲み出た裏打ち用接着剤27と繊維ウェブ12のフィラメントが渾然一体になった外部皮膜33が形成され、布目隙間16に鳩目を装着したかの如く、搦織組織織物11の緯糸14と経糸15は、内部皮膜34と外部皮膜33との間で確り挟持されることになる。
その結果、本発明の二次基布17を使用すると、二次基布17が鳩目で綴じ合せたかの如くタフテッド原反23に強固に貼り合わされたタフテッドカーペットやタフテッドマット、タフテッドタイルカーペット等のタフテッド商品が得られることになる。
本発明の二次基布17には、加撚結束された黄麻単糸とは異なり実質的に無撚で繊維間隙間が多く、加撚結束された黄麻単糸に比して嵩高で、繊維素材も疎水性で水が繊維間に染み込み易い合成繊維のフィラメント糸が、搦織組織織物11の緯糸14と経糸15に用いられている。そして、タフテッドカーペットの裏打ち用接着剤27の主材高分子ポリマーの配合量は概して30〜65質量%であり、裏打ち用接着剤27の粘度は概して20000〜30000cps(BM型No.4ローター、12r.p.m.)に調製されており、実質的に無撚で嵩高で繊維間隙間が多く、疎水性で水に馴染み易い緯糸14と経糸15に染み込み易い。
特に、目付けが170g/m2 以下の薄手の搦織組織織物11では、それが疎水性合成繊維に構成されており、如露やシャワーヘッドのように裏打ち用接着剤27を拡散する分散機能を発揮するので、裏打ち用接着剤27が透過し易く、裏打ち用接着剤27が繊維ウェブ12に斑付きにならず、均等に染み込み易くなる。
加えて、搦織組織織物11では、互いに隣り合う複数本一組の中の何れかの経糸15aが搦経となり他の何れかの経糸15bが1本の地経となって絡合して嵩を縮める一方、その絡合する複数本一組の経糸15aと経糸15bに結束されて緯糸14も嵩を縮め、隙間面積Spが単位布目面積Stに占める隙間面積占有率εが20%以上の布目隙間16が発生し、その布目隙間16を透過して裏打ち用接着剤27が繊維ウェブ12に染み込み易くなる。
そのように薄手で布目隙間16の隙間面積占有率εが20%以上であり、緯糸14や経糸15が実質的に無撚の合成繊維フィラメント糸で針刺し抵抗の少ない搦織組織織物11に積層した繊維ウェブ12に高圧水流によるウオーターパンチングやニードルによるニードルパンチングを施すときは、繊維ウェブ12のフィラメント32が搦織組織織物11の繊維間隙間を突き抜けて毛羽層13を形成し、その突き抜けたフィラメント32に導かれ裏打ち用接着剤27が毛羽層側(13)から繊維ウェブ側(12)へと染み込み易くなる。
つまり、搦織組織織物11の繊維間隙間を突き抜けたフィラメント32は、タフテッド原反のバックステッチ面から二次基布17の裏面の繊維ウェブ12へと、裏打ち用接着剤27を導く導管の役目を果たすと言う訳である。
そのように裏打ち用接着剤27が染み込み易くなることから、本発明の二次基布17を使用すると、タフテッド原反23との貼り合わせに使用する裏打ち用接着剤27の塗布量も少なくても済む。
また、その塗布量が少なくても済むことから、本発明の二次基布17を使用すると、その塗布した裏打ち用接着剤27の乾燥は短時間で済む。
従来、二次基布に使用の黄麻繊維は植物繊維であり、その生産量は気候に大きく左右され、また、その生産地は日本国外地であり、国際的政情にも大きく左右され、その供給は不安定である。
しかし、その黄麻繊維に代えて本発明に使用される合成繊維は日本国内で生産されている。
従って、本発明によると、量的にも価格の面でも、二次基布を安定供給することが可能となる。
本発明において、スプリットヤーンを包含する偏平断面形状のフラットヤーンまたはマルチフィラメント糸を緯糸14に使用すると、パンチング処理時に織物11の搬送方向と緯糸14が直交するので、パンチング処理によって繊維ウェブ12から突き出されるフィラメント32が、布目隙間16だけではなく、マルチフィラメント糸にあっては隣り合う繊維間の隙間を貫通し、フラットヤーンにあっては偏平断面形状の皮膜を突き破って貫通し、それぞれ貫通した繊維間隙間や炸裂溝に挟まって確り挟持され、フィラメント32を介して繊維ウェブ12が緯糸14に投錨係止される。
このことはスプリットヤーンを包含する偏平断面形状のフラットヤーンまたはマルチフィラメント糸を経糸15に使用する場合も同様であるが、パンチング処理時に織物11の搬送方向と経糸15が平行に並ぶので、フィラメント32による繊維ウェブ12の緯糸14への投錨係止効果が左程期待されず、却って、マルチフィラメント糸を経糸15に使用する場合は、製織過程でマルチフィラメント糸が毛羽立って破断し易くなり、また、製織過程でマルチフィラメント糸が綜絖の綜目を通過し難くなるので、経糸15にはマルチフィラメント糸を使用せず、表面が平滑で滑り易く、綜目を通過する際に幅方向に折り畳まれて嵩を縮めるフラットヤーンを経糸15に使用することが推奨される。
本発明において「スプリットヤーンを包含する偏平断面形状のフラットヤーン」とは、スプリットヤーンの隣り合うスリット間を拡大すればフラットヤーンと同様に偏平断面形状を成すので、フラットヤーンはスプリットヤーンの上位概念であり、スプリットヤーンは、フラットヤーンの一部としてフラットヤーンに包含されることを意味する。
タフテッドカーペットの製造工程において、バックステッチ29の表面に裏打ち用接着剤27が塗布され、その塗布面26に二次基布17の重ね合わされたタフテッド原反23は、その塗布された裏打ち用接着剤27を乾燥させるために加熱乾燥ピンテンターに通され加熱乾燥される。
その場合、繊維ウェブ12に熱接着性ポリマーが混在していれば、その熱接着性ポリマーが加熱乾燥ピンテンターを通過する際に加熱溶融して繊維ウェブ12のフィラメント間を部分的に点接着することになる。
従って、紡績機カードから送出されてフィラメント間がフリーの状態の繊維ウェブ12でも、また、織物11を透過した裏打ち用接着剤27が繊維ウェブ12を透過して表面に滲み出さず裏打ち用接着剤27が浸潤塗着しない未塗着層(35)が繊維ウェブ12に残存するとしても、格別不都合はなく耐久性に優れた裏打層が形成され、却って、その未塗着層(35)が吸音層や断熱層、衝撃緩衝層35、クッション層等の効用を発揮し、タフテッドカーペットの品質を高めることになる。
その繊維ウェブ12に混在する熱接着性ポリマーは、熱接着性パウダー(微粒子)でも、熱接着性ペレット(鱗片)でも、熱接着性フィラメントでもよく、また、高融点ポリマーを芯成分とする芯鞘複合繊維の鞘成分を構成するものであってもよい。
本発明のタフテッドカーペット10は、タフテッド原反23のバックステッチ29に塗布された裏打ち用接着剤27の塗布面26に毛羽層13を向い合わせに二次基布17を貼り合わせて構成され、毛羽層13のフィラメント32と裏打ち用接着剤27が渾然一体になった内部皮膜34がバックステッチ29と二次基布17との臨界面に形成される。
そのフィラメント32は、パンチング処理によって繊維ウェブ12から突き出されたものであり、その一端は織物11から突き出されていても、その他端は繊維ウェブ12の中に絡み込んで確り係止されている。
その織物11から突き出されたフィラメント32の一端は、裏打ち用接着剤27と渾然一体になった内部皮膜34を形成して抜け出ることがなく、繊維ウェブ12と内部皮膜34とはフィラメント32を介して連結状態になるので、裏打ち用接着剤27が織物11を透過して繊維ウェブ12に滲み出ていなくても、織物11は、繊維ウェブ12によって内部皮膜34に押圧状態になり、内部皮膜34から剥離することがない。
従って、裏打ち用接着剤27が織物11を透過して繊維ウェブ12に滲み出し、織物11と繊維ウェブ12との臨界面に、裏打ち用接着剤27と繊維ウェブ12のフィラメントが渾然一体になった外部皮膜33が形成されるときは、織物11は外部皮膜33に包みこまれ、その外部皮膜33は繊維ウェブ12の一部をなすので、織物11と繊維ウェブ12から成る二次基布17はタフテッド原反23と完全に一体化され剥離し難くなる。
そして、繊維ウェブ12がタフテッドカーペット10の裏面の全面を被覆するので、裏面が平滑で美しく、持ち運びするとき肌身に触れて損傷することがなく、施工用接着剤を塗工するときは薄く均一な塗膜が発生するので施工用接着剤の使用量が少なくて済み、張り替え時には張替費用が少なくて済むタフテッドカーペットを得ることが出来る。
本発明に係る二次基布の拡大斜視図である。 本発明に係る二次基布の織物の拡大平面図である。 本発明に係る二次基布の織物の拡大斜視図である。 本発明に係るタフテッドカーペットの一部切截拡大斜視図である。 本発明に係るタフテッドカーペットの拡大断面斜視図である。 緯畦組織と搦織組織のカバーファクターKfの関係図である。 従来の二次基布の拡大平面図である。 従来のタフテッドカーペットの一部切截拡大斜視図である。
本発明に言う「タフテッド原反」とは、バックステッチ29が裏面に隆起して露出しているタフテッドパイル布帛を意味し、20本以上のニードルがニードルバーに植設された広幅タフテッド機によってパイルが植設された広幅タフテッドパイル生機、20本未満のニードルがニードルバーに植設された小幅タフテッド機によってパイルが植設された小幅タフテッドパイル生機、1本のニードルを有するフックガンを操作してパイルが植設されたハンドタフティング生機のほか、これらの生機の裏面に接着剤を塗布してバックステッチを基布に仮止めしたファーストバッキング生地の何れでもよい。
本発明の第1の特徴は、吸湿膨潤して遮水機能を発揮する黄麻繊維に代えて、非吸湿膨潤せいの疎水性合成繊維を使用していることにある。
従って、その疎水性合成繊維としては、黄麻繊維はもとより合成繊維の中でも殊更公定水分率が格別に低く略零(ゼロ%)に近い疎水性のポリエステル繊維かポリオレフィン繊維(ポリプロピレン繊維・ポリエチレン繊維)を使用することが推奨される。
そのポリオレフィン繊維はポリプロピレン繊維とポリエチレン繊維の何れでもよいが好ましくはポリプロピレン繊維とする。
本発明の第2の特徴は、繊維長が比較的に長いとは言え一種の短繊維の集合体である黄麻繊維の紡績糸に代えて、繊維長が限りなく長く加撚する必要のない実質的に無撚りの長繊維の合成繊維フィラメント糸を使用している点にある。
例えば、モノフィラメント糸やマルチフィラメント糸、フラットヤーン、スプリットヤーン等は、繊維長が限りなく長く、無撚りの状態でも破断することなく糸条としての形態を保ち、加撚する必要がないので、合成繊維フィラメント糸として好適に使用される。その中でも、厚み(t)に対する幅(w)の比率(100×w/t)として示される偏平率が500%以上、つまり偏平率が5倍以上の偏平断面形状のフラットヤーンやスプリットヤーン等の偏平糸は、偏平率の少ない偏平糸に比して、捩った際に変化する嵩の変化率が大きくなる。
そして、捩った際に変化する嵩の変化率が大きい偏平糸から作用する解撚トルクは、捩った際に変化する嵩の変化率が少ない偏平糸から作用する解撚トルクに比して大きい。
そのため、経糸15に使用する偏平糸の偏平率を500%以上とする場合は、搦織組織を構成する搦糸19に作用する強い解撚トルクによって緯糸14であるマルチフィラメント糸が強く締束されて嵩を縮めるので、搦織組織の布目隙間16の隙間面積Spの占める隙間面積占有率εを20%以上にし易くなる。
布目隙間16の効用は、前記の通り、その布目隙間16から繊維ウェブ12のフィラメント32が突き出されて毛羽層13を形成し、その突き抜けたフィラメント32に導かれ裏打ち用接着剤27が毛羽層側から繊維ウェブ側へと染み込み易くなり、裏打ち用接着剤27の投錨効果が隙間面積占有率εに応じて高まることにある。
従って、本発明の好ましい実施形態は、その隙間面積占有率εを40%以上に、更に好ましくは50%以上にすることである。
そのためにも偏平率が500%以上、好ましくは1000%以上、更に好ましくは1500%以上のフラットヤーンやスプリットヤーン等の偏平糸を経糸15に使用することが推奨される。
そのように厚み(t)に対する幅(w)の比率(=100×w/t)が500%以上の偏平断面形状偏平糸を経糸15に使用することは、製織過程で偏平糸が毛羽立たずマルチフィラメント糸に比して磨耗し難く、搦織組織織物11を効率的経済的に得る上でも好ましい実施形態となる。
本発明の第3の特徴は、吸湿膨潤する黄麻繊維の遮水機能を助長する加撚糸に代えて、実質的に無撚りのフィラメント糸を使用していることにある。
ここに、「実質的に無撚り」とは、糸条が開繊状態にあり、高圧流体やニードルによるパンチング処理を施す際に開繊して繊維間が細かく別れ、高圧流体やニードルが容易に貫通し、その細かく開繊した繊維間隙間にフィラメント32が絡み込まれ易い状態にあることを意味する。
例えば、フラットヤーンやスプリットヤーン等のほか、仮撚りマルチフィラメント糸やSZ交互撚りマルチフィラメント糸等は本発明に言う実質的に無撚りのフィラメント糸に該当する。
搦織組織織物11の製織工程の前の準備工程の巻き返し工程等で不可避的に加撚されてフィラメント糸に生じた程度の所謂甘撚りは「実質的に無撚り」とされる。
搦織組織は、一種の変化平織組織である緯畦組織をベースとし、その緯畦組織に置いて引き揃えられて隣り合う複数本一組の経糸が1本または複数本の緯糸を間に挟んで搦経と地経に分かれ、その分かれた搦経と地経が経緯交叉する緯糸の前後において捩じられて緯糸を締束する複数本の経糸一組の搦糸を構成する。
搦経と地経に分かれて搦糸を構成する複数本一組の経糸の本数は格別制限されない。
図6は、経糸の本数と搦糸の構造の関係を図示するものであり、その分図6a−1〜分図6a−3に図示する搦織組織は、2本の経糸15aと15bが隣り合う2/2緯畦組織をベースとし(分図6a−2)、その2本の経糸が搦経と地経15aと地経15bに分かれて搦織組織を構成している(分図6a−3)。
分図6b−1〜分図6b−3に図示する搦織組織は、3本の経糸15aと15bと15cが隣り合う3/3緯畦組織をベースとし(分図6b−2)、その3本の経糸が1本の搦経15aと2本一組の地経15b・15cに分かれて搦織組織を構成している(分図6b−3)。
分図6c−1〜分図6c−3に図示する搦織組織は、4本の経糸15aと15bと15cと15dが隣り合う4/4緯畦組織をベースとし(分図6c−2)、その4本の経糸が2本一組の搦経15a・15bと2本一組の地経15c・15dに分かれて搦織組織を構成している(分図6c−3)。
分図6d−1〜分図6d−3に図示する搦織組織は、5本の経糸15aと15bと15cと15dと15eが隣り合う5/5緯畦組織をベースとし(分図6d−2)、その5本の経糸が2本一組の搦経15a・15bと3本一組の地経15c・15d・15eに分かれて搦織組織を構成している(分図6d−3)。
このように搦経と地経に分かれて搦糸を構成する複数本一組の経糸の本数は格別制限されない。
本発明において、繊維ウェブ12は、そのフィラメントがタフテッド原反23と二次基布17との臨界面に裏打ち用接着剤27が形成する内部皮膜34の骨格を構成し、また、そのフィラメントが搦織組織織物11と繊維ウェブ12との臨界面に裏打ち用接着剤27が形成する外部皮膜33の骨格を構成し、また、そのフィラメント32が内部皮膜34と外部皮膜33の間を繋ぐ連結材を構成するために適用される。
従って、繊維ウェブ12の素材や形態は格別限定されず、その素材としては、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリエステル繊維、ポリエーテル繊維、アクリル繊維、ナイロン、レーヨン、アセテート繊維、ケナフ繊維、木綿繊維など合成繊維と天然繊維の何れの繊維も使用することが出来る。
また、その形態は、紡糸ノズルから吐出される紡糸フィラメントを堆積したメルトブローン不織布やスパンボンド不織布、合成紙、短繊維フィラメントが嵩高に堆積された不織布、嵩高に堆積されたフィラメント間が接合された不織布、嵩高に堆積されたフィラメントにパンチングを施してフィラメント間を交絡したパンチング不織布の何れでもよく、そのパンチングは、高圧水流によるウオーターパンチングとニードルによるニードルパンチングの何れでもよい。
しかし、繊維ウェブ12の材質には、裏打ち用接着剤27と渾然一体になった皮膜33・34を形成するためには、裏打ち用接着剤27と混和し易い疎水性合成繊維を使用することが望ましく、特に、図5に図示するように、内部皮膜34と外部皮膜33の間での強い層間剥離強度を得るためには強度的に安定したポリプロピレン繊維かポリエステル繊維を繊維ウェブ12に使用することが推奨される。
緯糸14と経糸15の総繊度は600〜3000dtexに、好ましくは経糸15の総繊度を緯糸14の総繊度に比して細くし、緯糸14には総繊度が600〜3000dtexのフィラメント糸を使用し、経糸15には総繊度が600〜1500dtexのフィラメント糸を使用し、搦織組織織物11の緯糸密度Nfを7〜16本/25.4mmに、経糸密度Nwを6〜32本/25.4mmにし、(g) 緯糸カバーファクターKfと経糸カバーファクターKwとの和である搦織組織織物11のカバーファクターKを400〜1800にし、(h) 繊維ウェブ12には単繊維繊度10dtex以下のフィラメントを含む単繊維繊度30dtex以下のフィラメントを使用する。
しかし、フィラメントの単繊維繊度が細ければ パンチング時に受ける針刺し抵抗が少なく、単繊維繊度の細いフィラメントは緯糸14や経糸15に絡み付き易くなるので、繊維ウェブ12には単繊維繊度10dtex以下のフィラメントを用いることが推奨される。
総繊度が600〜3000dtexのフィラメント糸を緯糸14に用い、総繊度が200〜1500dtexのフィラメント糸を経糸15に用い、緯糸密度Nfを7〜16本/25.4mmとし、経糸密度Nwを6〜32本/25.4mmとするときは、緯糸カバーファクターKfと経糸カバーファクターKwとの和である織物のトータルカバーファクターK(=Kf+Kw)が450〜1800にすると、布目隙間16の隙間面積Spの隙間面積占有率εが20%以上の搦織組織織物11を効率的に織成し易くなる。
ここに:本発明において、緯糸カバーファクターKfは、緯糸密度Nf(本/25.4mm)と緯糸の総繊度D(drex)の平方根(D1/2 )との積(Kf=Nf×D1/2 )として算定される。
同様に、経糸カバーファクターKwは、経糸密度Nw(本/25.4mm)と経糸の総繊度D(drex)の平方根(D1/2 )との積(Kw=Nw×D1/2 )として算定される。
本発明の第4の特徴は、緯糸14が、単繊維繊度30dtex以下のフィラメントに成る総繊度600〜3000dtexのマルチフィラメント糸である点にある。
本発明では、単繊維繊度30dtex以下のフィラメントに成る実質的に無撚で繊維間隙間の多いマルチフィラメント糸を緯糸14に使用しており、その繊維間隙間に繊維ウェブ12のフィラメント32が細かく分かれて押し込まれて保持され、その繊維間隙間に裏打ち用接着剤27の浸入を許す導管を形成し、緯糸14の内部にマルチフィラメントと繊維ウェブ12のフィラメント32と裏打ち用接着剤27が混和して融合一体になった固形物が発生し、裏打ち用接着剤27の投錨効果が高まる。
緯糸14のマルチフィラメント糸にはが熱接着性フィラメントを混用し、マルチフィラメント間を部分的に熱接着性フィラメントを介して点接着するとよい。
そのように、熱接着性フィラメントを混用してフィラメント間を部分的に点接着すると、緯糸14の内部が立体的網目構造になるので、繊維ウェブ12のフィラメント32や裏打ち用接着剤27の投錨効果が高まる。
本発明の第5の特徴は、緯糸14と経糸15の一方又は双方が厚み(t)に対する幅(w)の比率(100×w/t)が300%以上、即ち、幅が厚みの3倍以上の偏平断面形状のフラットヤーン(テープヤーン即ち偏平糸)である点にある。
本発明において、緯糸14と経糸15の一方又は双方に厚み(t)に対する幅(w)の比率(100×w/t)が300%以上の偏平断面形状のフラットヤーンを使用しており、緯糸14や経糸15に裂け目が発生して繊維ウェブ12のフィラメント32や裏打ち用接着剤27の投錨効果が高まり、緯糸14や経糸15が幅(w)方向に折り畳まれて嵩を縮め、隙間面積Spの隙間面積占有率εが20%以上の布目隙間16が搦織組織織物11に確保される。
繊維ウェブ12の目付けは10g/m2 以上にするとよく、その上限は格別限定されない。
タフテッドカーペット10に裏打ち用接着剤27を使用する目的は、図5に図示するように、搦織組織織物11と繊維ウェブ12との臨界面に繊維ウェブ12のフィラメントと裏打ち用接着剤27が混和して一体となった内部皮膜34を形成し、その内部皮膜34を介して搦織組織織物11と繊維ウェブ12を強固に接合することであり、繊維ウェブ12の裏面に達するまで裏打ち用接着剤27を浸潤塗着して繊維ウェブ12と裏打ち用接着剤27が混和して一体となった外部皮膜33を搦織組織織物11の裏面に形成することではない。
従って、繊維ウェブ12の厚みや目付けは格別限定されない。
そして、目付けが100g/m2 を越える高目付けの繊維ウェブ12を使用する場合、繊維ウェブ12に裏打ち用接着剤27が浸潤塗着しない未塗着層(35)が残存するとしても、格別不都合はなく、却って、その未塗着層(35)が吸音層や断熱層、衝撃緩衝層35、クッション層等の効用を発揮し、高品質のタフテッドカーペットが得られることになる。
つまり、繊維ウェブ12に未塗着層が残存しても、可撓性に富み、折り畳み可能なタフテッドカーペットが得られることにもなり、何ら不都合は生じないと言う訳である。
図5中、符号36は、裏打ち用接着剤中の水分が蒸発して発生する空腔を示す。
一方、繊維ウェブ12の目付けが少なく、厚みが極端に薄くなる場合は、塗布量が少なくても、裏打ち用接着剤27は、その薄い繊維ウェブ12を透過して表面に滲み出ることになる(図5)。その場合、その滲み出た裏打ち用接着剤27は、その有する表面張力によって繊維ウェブ12のフィラメント間に皮膜を形成し、タフテッドカーペットの裏面は、低目付けの搦織組織織物11が骨格となり、搦織組織織物11と繊維ウェブ12と裏打ち用接着剤27が融合した強靱且つ可撓な外部皮膜33に覆われることになり、折り畳み可能な簡易敷物を得ることになる。
従って、搦織組織織物11は30g/m2 程度の低目付けでもよく、また、繊維ウェブ12も30g/m2 未満の低目付けでもよく、そのように搦織組織織物11や繊維ウェブ12を低目付けにし、裏打ち用接着剤27の塗布量を軽減しても、格別不都合は生じない。それ故、本発明には10g/m2 程度の低目付けの繊維ウェブ12も包含される。
本発明では、坪量10g/m2 程度の障子紙と隙間面積占有率εが90%前後の格子が隠蔽率100%の障子となって共に働くように、繊維ウェブ12の目付けが10g/m2 程度で搦織組織織物11の隙間面積占有率εが90%前後でも二次基布17となってバックステッチ29を隠蔽し、タフテッドカーペットの美観を高めるからである。
本発明に係るタフテッドカーペットは、タフテッド原反23のバックステッチ29に、毛羽層13を向い合わせにして、二次基布17が裏打ち用接着剤27によって貼り合わされる(図4参照)。
即ち、本発明に係るタフテッドカーペットの特徴は、(1) タフテッド原反23のバックステッチ29に、毛羽層13を向い合わせにして、上記の特徴を有する二次基布17が、裏打ち用接着剤27によって貼り合わされており、(2) タフテッド原反23と二次基布17との臨界面に、搦織組織織物11を突き抜けた繊維ウェブ12の貫通フィラメント32と裏打ち用接着剤27が渾然一体になった内部皮膜34が形成されており、(3) 二次基布17の搦織組織織物11と繊維ウェブ12との臨界面に、二次基布17を透過して繊維ウェブ12に滲み出た裏打ち用接着剤27と繊維ウェブ12のフィラメントが渾然一体になった外部皮膜33が形成されており、(4) 搦織組織織物11の緯糸14と経糸15が、それらの内部皮膜34と外部皮膜33との間に挟まれて介在している点にある(図5参照)。
本発明のタフテッドカーペットは、一辺の長さが3m以下の矩形形状に裁断してタフテッドマットとし、また、一辺の長さが90cm以下の矩形形状に裁断してタフテッドタイルカーペットに仕立てることも出来る。
本発明のように、二次基布17のベースとなる織物11に搦織組織を採用すると、経糸方向での強度を満たしつつ布目隙間16の単位布目面積Stに占める隙間面積占有率εを加減することが出来るメリットも生じる。
このメリットは、一種の変化平織組織であり搦織組織のベースとなる緯畦組織に成る緯畦織物の経糸カバーファクターKwが、経糸密度(本/25.4mm)の経糸の本数Nwと経糸の総繊度D(dtex)の平方根(D1/2 )の積(Kw=Nw×D1/2 )として算定されるのに対し、搦織組織織物の経糸カバーファクターBwは、経糸密度(本/25.4mm)の経糸の本数Nwではなく、複数本の経糸で構成される搦糸の密度(本/25.4mm)の搦糸の本数Nbと搦糸の総繊度Nw×D(dtex)の平方根(Nw1/2 ×D1/2 )の積(Bw=Nb×Nw1/2 ×D1/2 )として算定されることに起因している。
以下、この点について図6に図示する具体例を参照しつつ具体的に説明する。
仮に、経糸の総繊度がD(dtex)、経糸密度Nwが1本/25.4mm、1/1平織組織の基本織物の経糸カバーファクターKwは、Kw=1×(D1/2 )=D1/2 となる。
経糸の総繊度が基本織物と同じのD(dtex)であり、基本織物の経糸密度Nwが2倍の2本/25.4mmである2/2緯畦組織(図6a−1)の緯畦織物(図6a−2)の経糸カバーファクターKwは、Kw=2×(D)1/2 =2D1/2 となる。
しかし、2/2緯畦組織(図6a−1)をベースとするが、経糸2本1組で1本の搦糸を構成する搦織組織織物(図6a−3)の搦糸密度は搦糸1本/25.4mmとなり、その搦糸の総繊度は2本の経糸の総繊度を合計した2D(dtex)となることから、その搦織組織織物(図6a−3)の経糸カバーファクターBwは、Bw=1×(2D)1/2 =21/2 ×D1/2 =1.414D1/2 となる。
つまり、2/2緯畦組織(図6a−1)をベースとする搦織組織織物(図6a−3)の経糸カバーファクターBwは、2/2緯畦組織(図6a−1)の緯畦織物(図6a−2)の経糸カバーファクターKwよりも約29%少なくなる[(2−21/2 )÷2=(2−1.414)÷2=0.293≒29%]。
同様に、総繊度が前記基本織物と同じのD(dtex)であり、基本織物の経糸密度Nwの3倍の3本/25.4mmである3/3緯畦組織(図6b−1)の緯畦織物(図6b−2)の経糸カバーファクターKwは、Kw=3×(D)1/2 =3D1/2 である。
しかし、3/3緯畦組織(図6b−1)をベースとするが、経糸3本1組で1本の搦糸を構成する搦織組織織物(図6b−3)の経糸密度は搦糸1本/25.4mmとなり、その搦糸の総繊度は3本の経糸の繊度を合計した3D(dtex)となることから、その搦織組織織物(図6b−3)の経糸カバーファクターBwは、Bw=1×(3D)1/2 =1.732D1/2 となる。
つまり、3/3緯畦組織(図6b−1)をベースとする搦織組織織物(図6b−3)の経糸カバーファクターBwは、3/3緯畦組織(図6b−1)の緯畦織物(図6b−2)の経糸カバーファクターKwよりも約42%少なくなる[(3−31/2 )÷3=(3−1.732)÷3=0.423≒42%]。
同様に、総繊度が前記基本織物と同じのD(dtex)であり、基本織物の経糸密度Nwが4倍の4本/25.4mmの4/4緯畦組織(図6c−1)の緯畦織物(図6c−2)の経糸カバーファクターKwは、Kw=4×(D)1/2 =4D1/2 である。
しかし、4/4緯畦組織(図6c−1)をベースとするが、経糸4本1組で1本の搦糸を構成する搦織組織織物(図6c−3)の経糸密度は搦糸1本/25.4mmとなり、その搦糸の繊度は4本の経糸の繊度を合計した4D(dtex)となることから、その搦織組織織物(図6c−3)の経糸カバーファクターBwは、Bw=1×(4D)1/2 =2.000D1/2 となる。
つまり、4/4緯畦組織(図6c−1)をベースとする搦織組織織物(図6c−3)の経糸カバーファクターBwは、4/4緯畦組織(図6c−1)の緯畦織物(図6c−2)の経糸カバーファクターKwよりも50%少なくなる[(4−41/2 )÷4=(4−2)÷4=0.5=50%]。
同様に、総繊度が前記基本織物と同じのD(dtex)であり、基本織物の経糸密度Nwが5倍の5本/25.4mmの5/5緯畦組織(図6d−1)の緯畦織物(図6d−2)の経糸カバーファクターKwは、Kw=5×(D)1/2 =5D1/2 である。
しかし、5/5緯畦組織(図6d−1)をベースとするが、経糸5本1組で1本の搦糸を構成する搦織組織織物(図6d−3)の経糸密度は搦糸1本/25.4mmとなり、その搦糸の繊度は5本の経糸の繊度を合計した5D(dtex)となることから、その搦織組織織物(図6d−3)の経糸カバーファクターBwは、Bw=1×(5D)1/2 =2.236D1/2 となる。
つまり、5/5緯畦組織(図6d−1)をベースとする搦織組織織物(図6d−3)の経糸カバーファクターBwは、5/5緯畦組織(図6d−1)の緯畦織物(図6d−2)の経糸カバーファクターKwよりも約55%少なくなる[(5−51/2 )÷5=(5−2.236)÷5=0.553≒55%]。
このように1本の搦糸を構成する経糸の本数が増えるにつれて搦織組織織物(図6a〜d)の経糸カバーファクターBwが次第に増えるが、その増加率は経糸の本数の増加率に比して少なくなる。従って、織物全体(11)のカバーファクターKを一定に保つために、その経糸カバーファクターBwの増加分だけ緯糸カバーファクターKfを減らすとしても、その緯糸カバーファクターKfの減少率も少なく押さえられる。
緯糸カバーファクターKfを減少する場合には、緯糸密度Nfを粗くすることになるが、緯糸密度Nfを粗くすれば織物11の製織効率が高まることになるので不都合は生じない。何故なら、緯糸密度Nfを増やす場合には織物を経糸方向に25.4mm織成ための織機において経糸の形成する開口に緯糸を打ち込む回数が増え、その打ち込む回数が増えた分だけ製織効率が低下することになるが、それとは逆に、緯糸密度Nfを減らす場合には織物を経糸方向に25.4mm織成ための織機において経糸の形成する開口に緯糸を打ち込む回数が減り、その打ち込む回数が減った分だけ製織時間が短縮されることになるからである。
(タフテッド原反)
総繊度2/5メートル番手の羊毛繊維紡績糸をパイル糸とし、ニードルゲージ1/8(25.4cm)、ステッチ10.6(本/25.4cm)として一次基布21にパイル長9mmのパイル20を植設してパイル目付け1130g/m2 のタフテッド原反23を調製した。
(二次基布)
偏平率2300%、単繊維繊度350dtexのポリエステルモノフィラメントフラットヤーンを経糸とし、単繊維繊度15dtex、総繊度1100dtexのポリエステルマルチフィラメント糸と単繊維繊度5dtex、総繊度100dtexの熱接着性バインダーマルフィラメントを混繊した総繊度1200dtexのマルチフィラメント糸を緯糸とし、経糸密度Nwが15.6本/25.4mm(経搦糸密度7.8本/25.4mm)、緯糸密度Nfが6.35本/25.4mm、目付けが84g/m2 、経糸カバーファクターKwが292、緯糸カバーファクターKfが220、トータルカバーファクターK(=Kf+Kw)が512、単位布目面積Stが7.5mm2 、布目隙間16の隙間面積Spが4.1mm2 、隙間面積Spの隙間面積占有率εが54.7%のポリエステル繊維織物(11)に、単繊維繊度17dtexのポリエステルフィラメント70質量%、単繊維繊度6.6dtexのポリエステルフィラメント25質量%、単繊維繊度4.4dtexの熱接着性バインダーポリエステルフィラメント5質量%から成る目付け70g/m2 のポリエステル繊維ウェブ(12)を積層し、ニードルチングを施してポリエステルフィラメントをポリエステル繊維織物の表面に突き出して毛羽層13を形成した二次基布17を調製した。
(裏打ち加工)
固形分50質量%のスチレン・ブタジエン・ラテックス3490重量部と炭酸カルシウム5640重量部と増粘剤32.5重量部と固形分50質量%の亜鉛華(架橋剤)50重量部に水788重量部を加えて固形分74.43質量%、粘度29000cps(BM型No.4ローター、12r.p.m.)に調製したスチレン・ブタジエン・ラテックス裏打ち用接着剤27をタフテッド原反23のバックステッチ面(29)に1200g/m2 (wet)塗布し、その塗布面26に毛羽層13を向けて二次基布17を重ね合せ、120℃にて加熱乾燥ピンテンターに通し、裏打ち用接着剤27を加熱乾燥してタフテッドカーペット10に仕上げた(図4)。
(比較例)
総繊度2066dtex(8ジュート番手)の実撚黄麻単糸を経糸25と緯糸24に用いた経糸カバーファクターKwが547、緯糸カバーファクターKfが418、トータルカバーファクターK(=Kf+Kw)が965、単位布目面積Stが5.9mm2 、布目隙間16の隙間面積Spが2.0mm2 、隙間面積Spの隙間面積占有率εが33.33%の黄麻織物31を二次基布17に使用する(図7)。
(裏打ち加工)
実施例に用いたタフテッド原反23のバックステッチ面(29)に実施例に用いたスチレン・ブタジエン・ラテックス裏打ち用接着剤27を1200g/m2 (wet)塗布し、その塗布面26に比較例の二次基布17(黄麻織物31)を重ね合せ、120℃にて加熱乾燥ピンテンターに通し、裏打ち用接着剤27を加熱乾燥してタフテッドカーペット10を仕上げた(図8)。
(評価)
JIS−L−1021(9)に規定される剥離試験において、本発明実施例のタフテッドカーペット(図4)の二次基布の耐剥離強度は、タテ47.1N/5cm、ヨコ53.8N/5cmであり、比較例のタフテッドカーペット(図8)の二次基布の耐剥離強度は、タテ35.1N/5cm、ヨコ42.3N/5cmであり、これにより本発明のタフテッドカーペットの耐剥離強度は参考例のタフテッドカーペットの耐剥離強度よりも高く評価された。
本発明の二次基布17は、繊維ウェブ12に熱接着性バインダーフィラメントを混合することによって、壁張地や表装地、梱包資材などに転用することが出来る。
10:タフテッドカーペット
11:搦織組織織物
12:ウェブ
13:毛羽層
14:緯糸
15:経糸
16:布目隙間
17:二次基布
19:搦糸
20:パイル
21:一次基布
22:黄麻毛羽
23:タフテッド原反
24:緯糸
25:経糸
26:塗布面
27:裏打ち用接着剤
29:バックステッチ
31:黄麻織物
32:フィラメント
33:外部皮膜
34:内部皮膜
35:緩衝層
36:空腔
Lf:緯糸リピート
Lw:経糸リピート
Sp:隙間面積
St:布目面積

Claims (5)

  1. (a) 織物(11)と繊維ウェブ(12)との積層体として構成されており、
    (b) 織物(11)の緯糸(14)と経糸(15)には、繊維軸芯方向に連続する長繊維構造の疎水性合成繊維フィラメント糸が使用されており、
    (c) 隣り合う複数本一組の経糸が1本または複数本の緯糸(14)を間に挟んで搦経(15a)と地経(15b)に分かれ、その分かれた搦経と地経が経緯交叉する緯糸(14)の前後において捩じられて緯糸(14)を締束する複数本の経糸一組の搦糸(19)を形成しており、
    (d) 織物は、搦糸(19)と緯糸(14)が交絡する搦織組織によって織成されており、
    (e) 織物には、隣り合う搦糸(19・19)と隣り合う緯糸(14・14)に囲まれた布目隙間(16)が形成されており、
    (f) その隣り合う搦糸(19・19)の間のリピート(Lw)と隣り合う緯糸(14・14)の間のリピート(Lf)の積として示される単位布目面積(St)に布目隙間(16)の隙間面積(Sp)が占める隙間面積占有率(ε)が20%以上であり、
    (g) 繊維ウェブ(12)から織物(11)に向けて積層体に施されたパンチング処理によって繊維ウェブ(12)のフィラメント(32)が、布目隙間(16)だけではなく個々の緯糸(14)と経糸(15)を含む織物全体を突き抜けて織物(11)の表面に毛羽層(13)を形成しているタフテッドカーペット二次基布。
  2. (h) 緯糸(14)がスプリットヤーンを包含する偏平断面形状のフラットヤーンまたはマルチフィラメント糸であり、経糸(15)がスプリットヤーンを包含する偏平断面形状のフラットヤーンであり、繊維ウェブ(12)のフィラメント(32)が、マルチフィラメント糸の隣り合う繊維間の隙間だけではなく、個々のフラットヤーンを突き破って織物(11)の表面に毛羽層(13)を形成している請求項1に記載のタフテッドカーペット二次基布。
  3. 繊維ウェブのフィラメントの単繊維繊度が10dtex以下であり、緯糸の総繊度が600〜3000dtexであり、経糸の総繊度が200〜1500dtexであり、緯糸密度Nfが7〜16本/25.4mm、経糸密度Nwが6〜32本/25.4mmであり、緯糸カバーファクターKfと経糸カバーファクターKwとの和である織物のトータルカバーファクターKが450〜1800である請求項1と2の何れかに記載のタフテッドカーペット二次基布。
  4. (1) タフテッド原反(23)のバックステッチ(29)に塗布された裏打ち用接着剤(27)の塗布面(26)に毛羽層(13)を向い合わせにして上記請求項1と2と3の何れかの二次基布(17)がタフテッド原反(23)に貼り合わされており、
    (2) バックステッチ(29)と二次基布(17)との臨界面に、毛羽層(13)のフィラメント(32)と裏打ち用接着剤(27)が渾然一体になった内部皮膜(34)が形成されており、
    (3) 織物(11)が、織物全体を貫通したフィラメント(32)を介し、繊維ウェブ(12)によって内部皮膜(34)に押圧状態になっているタフテッドカーペット。
  5. (4) 裏打ち用接着剤(27)が織物(11)を透過して繊維ウェブ(12)に滲み込んでおり、
    (5) 織物(11)と繊維ウェブ(12)との臨界面に、裏打ち用接着剤(27)と繊維ウェブ(12)のフィラメントが渾然一体になった外部皮膜(33)が形成されており、
    (6) 織物(11)が、織物全体を貫通したフィラメント(32)を介し、外部皮膜(33)によって内部皮膜(34)に押圧状態になっている請求項4に記載のタフテッドカーペット。
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