JP6124402B2 - 化粧壁面 - Google Patents

化粧壁面 Download PDF

Info

Publication number
JP6124402B2
JP6124402B2 JP2013063217A JP2013063217A JP6124402B2 JP 6124402 B2 JP6124402 B2 JP 6124402B2 JP 2013063217 A JP2013063217 A JP 2013063217A JP 2013063217 A JP2013063217 A JP 2013063217A JP 6124402 B2 JP6124402 B2 JP 6124402B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating
weight
parts
resin
colored
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013063217A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013241830A (ja
Inventor
卓矢 山村
卓矢 山村
泰徳 片山
泰徳 片山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bec Co Ltd
Original Assignee
Bec Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bec Co Ltd filed Critical Bec Co Ltd
Priority to JP2013063217A priority Critical patent/JP6124402B2/ja
Publication of JP2013241830A publication Critical patent/JP2013241830A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6124402B2 publication Critical patent/JP6124402B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、建築物、土木構造物等における化粧壁面に関するものである。
従来、建築物、土木構造物等の壁面に対し、立体的な凹凸模様を有する化粧被膜を形成することが行われている。このような化粧被膜の一種として、目地による凹凸模様を付与したものがある。
例えば特許文献1には、目地材を被塗面に貼り付けた上から、吹付け材を塗付した後、目地材を除去して、目地による凹凸模様を形成する方法が記載されている。特許文献2には、目地で区切られた凹凸模様の凸部領域に、模様押付具によってさらに模様を付与することが記載されている。
但し、このような化粧被膜を有する壁面は、長期間屋外に曝されると、降雨、粉塵等の影響によって汚染が生じ、折角の美観性が損われる場合がある。特に凹凸模様の凹部となる目地は汚染されやすい傾向にある。このような目地に汚染物質が溜まると化粧被膜の汚れを助長するおそれもある。
特開平10−266517号公報 特開平8−333861号公報
本発明は、上述のような問題点に鑑みなされたものであり、目地による凹凸模様が施された化粧被膜を有する化粧壁面において、汚染の進行を抑制し、初期の美観性を長期にわたり保持することを目的とするものである。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、着色被膜(A)と、特定の模様被膜(B)と、特定の透明被膜(C)を設けることに想到し、本発明を完成させるに到った。
すなわち、本発明は以下の特徴を有するものである。
1.基材に対し、化粧被膜が設けられた化粧壁面であって、
前記化粧被膜として、前記基材上に着色被膜(A)、目地により区画された模様被膜(B)及び透明被膜(C)が順に設けられ、
前記着色被膜(A)は、樹脂成分、着色顔料、及びピペリジン化合物を有するものであり、
前記模様被膜(B)は、2色以上の着色樹脂粒子(b1)が、ピペリジン化合物を有する透明被膜(b2)に固定されたものであり、該着色樹脂粒子(b1)の粒子径は、0.1〜20mmであり、
前記透明被膜(C)は、平均一次粒子径1〜200nmのシリカ、及び樹脂成分を含むものであることを特徴とする化粧壁面。
2.前記模様被膜(B)における透明被膜(b2)は、樹脂成分、及びピペリジン化合物を含み、樹脂成分の固形分100重量部に対し、ピペリジン化合物0.01〜50重量部を含むものであることを特徴とする1.記載の化粧壁面。
3.前記透明被膜(C)は、平均一次粒子径1〜200nmのシリカ、及び樹脂成分を含み、当該シリカと当該樹脂成分との固形分重量比が0.5:1〜5:1であることを特徴とする1.または2.記載の化粧壁面。
4.前記着色被膜(A)は、ピペリジン化合物が結合した樹脂成分、着色顔料、及びピペリジン化合物を有するものであることを特徴とする1.〜3.のいずれかに記載の化粧壁面。
本発明によれば、目地による凹凸模様が施された化粧被膜を有する化粧壁面において、汚染の進行を抑制し、初期の美観性を長期にわたり保持することができる。
本発明の一例を示す図(断面図)である。 本発明の一例を形成するための工程を示す図である。
1:基材
2:着色被膜(A)
3:目地材
4:模様被膜(B)
5:透明被膜(C)
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
本発明の化粧壁面は、基材に対し、化粧被膜が設けられたものである。
基材としては、建築物、土木構造物等の壁面を構成するものであり、例えば、コンクリート、モルタル、サイディングボード、押出成形板、石膏ボード、パーライト板、合板、煉瓦、プラスチック板、金属板、ガラス、磁器タイル等が挙げられる。これら基材の表面は、何らかの表面処理(例えば、シーラー、サーフェーサー、フィラー、パテ等)が施されたものでもよく、既に被膜が形成されたものや、壁紙が貼り付けられたもの等であってもよい。
本発明では、基材の表面に、化粧被膜として、着色被膜(A)と模様被膜(B)と透明被膜(C)を設ける。図1にその一例を示す。このうち模様被膜(B)は、着色樹脂粒子(b1)が、ピペリジン化合物を有する透明被膜(b2)に固定されたものである。透明被膜(C)は、平均一次粒子径1〜200nmのシリカ、及び樹脂成分を含むものである。
本発明では、このような被膜を積層することにより、目地による凹凸模様を付与すると共に、化粧被膜の汚染進行を抑制し、初期の美観性を長期にわたり保持することができる。
特に本発明では、模様被膜(B)におけるピペリジン化合物の作用によって、模様被膜(B)と透明被膜(C)との密着性が長期にわたり保持される。さらに、模様被膜(B)におけるピペリジン化合物は、透明被膜(C)の保護効果によって、その性能を長期間発揮することができる。本発明では、これら相乗作用によって、美観性保持の効果が十分に発揮されるものと推測される。
[着色被膜(A)]
着色被膜(A)は、本発明化粧被膜の目地として現れ、目地色を表出する被膜である。このような着色被膜(A)としては、例えば、樹脂成分、及び着色顔料を含むものが使用できる。
着色被膜(A)における樹脂成分としては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、酢酸ビニル樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂、アクリル酢酸ビニル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂等が挙げられ、これらの1種または2種以上が使用できる。この中でも、アクリル樹脂、アクリルシリコン樹脂等が好適である。
着色被膜(A)では、着色顔料を用いて適宜調色を行えばよい。この際、着色被膜(A)の色調を、後述する模様被膜(B)に近似した色相(共色)に設定しておけば、全体的な統一感を有する仕上りとなる。また、着色被膜(A)の色調を、模様被膜(B)と異なる色相に設定しておけば、目地色と模様被膜(B)とのコントラストが明確な仕上りとなる。
着色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、ランプブラック、ボーンブラック、黒鉛、黒色酸化鉄、銅クロムブラック、コバルトブラック、銅マンガン鉄ブラック、べんがら、モリブデートオレンジ、パーマネントレッド、パーマネントカーミン、アントラキノンレッド、ペリレンレッド、キナクリドンレッド、黄色酸化鉄、チタンイエロー、ファーストイエロー、ベンツイミダゾロンイエロー、クロムグリーン、コバルトグリーン、フタロシアニングリーン、群青、紺青、コバルトブルー、フタロシアニンブルー、キナクリドンバイオレット、ジオキサジンバイオレット等が挙げられ、これらの1種または2種以上を使用することができる。着色顔料の比率は、樹脂成分の固形分100重量部に対し、好ましくは1〜300重量部、より好ましくは2〜200重量部である。
着色被膜(A)は、上記成分を含む被覆材(以下「被覆材A」ともいう)を塗付・乾燥させることにより形成できる。
この被覆材Aとしては、樹脂成分、着色顔料、及びピペリジン化合物を有するものが好適である。被覆材Aがこのような態様であれば、着色被膜(A)がピペリジン化合物を有するものとなり、目地において着色被膜(A)と透明被膜(C)との密着性が長期にわたり保持され、美観性保持の点で好適である。
着色被膜(A)におけるピペリジン化合物としては、ピペリジル基を有する化合物が使用できる。このピペリジン化合物の形態としては、
ア)樹脂成分とは別異の成分として存在する形態、及び/または、
イ)樹脂成分中に化学的に結合した形態、
が挙げられる。本発明では、上記ア)及びイ)を兼備することもできる。

上記ア)の形態では、非重合性のピペリジン化合物が使用できる。具体的に、このような化合物としては、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、メチル(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、N,N′,N″,N″′−テトラキス−(4,6−ビス(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン、N,N′−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミン、N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミン、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノール、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1(オクチルオキシ)−4−ピペリジル)エステル、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、2,4−ビス[N−ブチル−N−(1−シクロヘキシロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ]−6−(2−ヒドロキシエチルアミン)−1,3,5−トリアジン等、及びこれらの誘導体等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用できる。
上記ア)の形態では、樹脂成分の固形分100重量部に対し、ピペリジン化合物を0.01〜20重量部含むことが好ましく、より好ましくは0.1〜15重量部、さらに好ましくは0.5〜10重量部である。このような比率であれば、本発明の効果発現の点で好適である。
上記イ)の形態では、ピペリジン化合物が樹脂成分中に化学的に結合した状態とするため、重合性のピペリジン化合物を用いることができる。このような化合物としては、ピペリジル基と重合性不飽和二重結合を有する化合物が使用でき、例えば、4−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルカルバモイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−クロトノイル−4−クロトニルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用できる。
このような重合性のピペリジン化合物は、公知の方法によって、樹脂成分の製造時(重合時)に他の単量体と共重合することにより、樹脂成分中に化学的に結合させることができる。樹脂成分中のピペリジン化合物の比率は、好ましくは0.01〜20重量%、より好ましくは0.1〜15重量%である。このような比率であれば、本発明の効果発現の点で好適である。
被覆材Aは、本発明の効果が著しく損われない範囲内であれば、上記成分以外の各種成分を含むものであってもよい。このような成分としては、例えば、艶消し剤、骨材、増粘剤、造膜助剤、レベリング剤、湿潤剤、可塑剤、凍結防止剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、分散剤、消泡剤、吸着剤、繊維、架橋剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、触媒等が挙げられる。
[模様被膜(B)]
模様被膜(B)における着色樹脂粒子(b1)としては、樹脂成分及び着色顔料を含むものが使用できる。着色樹脂粒子(b1)の粒径は、特に限定されないが、好ましくは0.1〜20mm、より好ましくは0.5〜10mmである。
着色樹脂粒子(b1)における樹脂成分としては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、酢酸ビニル樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂、アクリル酢酸ビニル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂等が挙げられ、これらの1種または2種以上が使用できる。このような樹脂成分としては、水溶性樹脂及び/または水分散性樹脂が好適である。
着色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ、カーボンブラック、酸化第二鉄(弁柄)、黄色酸化鉄、酸化鉄、群青、コバルトグリーン等の無機着色顔料、アゾ系、ナフトール系、ピラゾロン系、アントラキノン系、ペリレン系、キナクリドン系、ジスアゾ系、イソインドリノン系、ベンゾイミダゾール系、フタロシアニン系、キノフタロン系等の有機着色顔料、パール顔料、アルミニウム顔料、蛍光顔料等が挙げられる。このような着色顔料の1種または2種以上を組み合わせることにより、着色樹脂粒子(b1)を所望の色調に調製することができる。着色樹脂粒子(b1)においては、このような着色顔料に加え、体質顔料を使用することもできる。
着色樹脂粒子(b1)としては、樹脂成分の固形分100重量部に対し、着色顔料を0.01〜200重量部含むものが好ましく、0.1〜100重量部含むものがより好ましい。
上述の着色樹脂粒子(b1)は、透明被膜(b2)に固定される。この透明被膜(b2)は、上述の着色樹脂粒子(b1)を固定するため、樹脂成分を含むことが望ましい。このような樹脂成分としては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、酢酸ビニル樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂、アクリル酢酸ビニル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂等が挙げられ、これらの1種または2種以上が使用できる。このような樹脂成分としては、水溶性樹脂及び/または水分散性樹脂が好適である。
透明被膜(b2)におけるピペリジン化合物としては、ピペリジル基を有する化合物が使用でき、前記(A)と同様のものを用いることができる。このピペリジン化合物の形態としては、前記(A)と同様に、
ア)樹脂成分とは別異の成分として存在する形態、及び/または、
イ)樹脂成分中に化学的に結合した形態、
が挙げられる。本発明では、特に上記ア)及びイ)を兼備することが好ましい。

上記ア)の形態では、非重合性のピペリジン化合物が使用できる。具体的に、このような化合物としては、例えば、前記着色被膜(A)で例示したものが挙げられる。これらは1種または2種以上で使用できる。
上記ア)の形態では、樹脂成分の固形分100重量部に対し、ピペリジン化合物を0.01〜50重量部含むことが好ましく、より好ましくは0.1〜30重量部、さらに好ましくは0.5〜20重量部である。このような比率であれば、本発明の効果発現の点で好適である。
上記イ)の形態では、ピペリジン化合物が樹脂成分中に化学的に結合した状態とするため、重合性のピペリジン化合物を用いることができる。このような化合物としては、ピペリジル基と重合性不飽和二重結合を有する化合物が使用でき、例えば、前記着色被膜(A)で例示したものが挙げられる。これらは1種または2種以上で使用できる。
このような重合性のピペリジン化合物は、公知の方法によって、樹脂成分の製造時(重合時)に他の単量体と共重合することにより、樹脂成分中に化学的に結合させることができる。樹脂成分中のピペリジン化合物の比率は、好ましくは0.01〜20重量%、より好ましくは0.1〜15重量%である。このような比率であれば、本発明の効果発現の点で好適である。
模様被膜(B)は、着色樹脂粒子(b1)が透明被膜(b2)中に散在した形態であればよいが、2色以上(より好ましくは3〜8色)の着色樹脂粒子(b1)が透明被膜(b2)中に散在した形態が好適である。模様被膜(B)における着色樹脂粒子(b1)と透明被膜(b2)との固形分重量比は、好ましくは0.1:1〜5:1、より好ましくは0.3:1〜3:1である。このような形態であれば、美観性を一層高めることができる。
模様被膜(B)は、樹脂成分を含み、ピペリジン化合物を有する分散媒中に、液状またはゲル状の着色樹脂粒子が分散した被覆材(以下「被覆材B」ともいう)を塗付・乾燥することで形成できる。このような被覆材Bでは、分散媒中の成分が透明被膜(b2)を形成し、液状またはゲル状の着色樹脂粒子は乾燥して、この透明被膜(b2)に固定される。本発明では、被覆材Bを用いることで、1回の塗装で効率的に模様被膜(B)が形成できる。
この被覆材Bは、本発明の効果が著しく損われない範囲内であれば、分散媒及び/または着色樹脂粒子の中に、上記成分以外の各種成分を含むものであってもよい。このような成分としては、例えば、艶消し剤、増粘剤、造膜助剤、レベリング剤、湿潤剤、可塑剤、凍結防止剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、分散剤、消泡剤、吸着剤、繊維、架橋剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、触媒等が挙げられる。また、着色樹脂粒子は、ピペリジン化合物を含むものであってもよい。
模様被膜(B)において、着色樹脂粒子(b1)の形状は扁平状であることが望ましい。このような態様では、模様被膜(B)が比較的薄く、軽量でありながら、大柄の模様が形成できる。扁平状の着色樹脂粒子を有する模様被膜(B)を得るには、例えば、
・予め扁平状の着色樹脂粒子を分散させた被覆材Bを塗装する方法。
・塗装時の圧力等により、着色樹脂粒子を扁平状にする方法。
・塗装後、押圧等によって、着色樹脂粒子を扁平状にする方法。
等の方法を採用すればよい。
なお、ここに言う扁平状とは、厚さに対する短径の比が2より大きい状態を意味するものである。扁平状着色樹脂粒子の短径及び長径は、特に限定されないが、好ましくは0.1〜20mm(より好ましくは0.5〜10mm)程度であればよい。本発明では、粒子径が異なる扁平状着色樹脂粒子を種々組み合せることによって、意匠性の幅を広げることもできる。
[透明被膜(C)]
本発明における透明被膜(C)は、化粧被膜の最表面に設けられるものである。この透明被膜(C)は、平均一次粒子径1〜200nmのシリカ、及び樹脂成分を含むものである。
このうち、シリカは、粒子自体の硬度が高く、さらに粒子表面にシラノール基を多く有すること等によって、優れた汚染防止効果を発揮するものである。
シリカの平均一次粒子径は、通常1〜200nm、好ましくは3〜100nmである。この範囲内であれば、平均一次粒子径が異なる複数のシリカを併用することもできる。シリカの平均一次粒子径が200nmよりも大きい場合は、比表面積が小さくなり、シラノール基も減るため汚染防止性が不十分となる。平均一次粒子径が1nmよりも小さい場合は、シリカ自体が不安定化するため、実用的でない。なお、ここに言う平均一次粒子径は、光散乱法によって測定される値である。
透明被膜(C)のシリカは、シリカゾルに由来するものが好適であり、さらにはpH5.0以上8.5未満(好ましくは6.0以上8.0以下)の水分散性シリカゾルに由来するものがより好適である。
このような中性タイプの水分散性シリカゾルは、シリケート化合物を原料として製造することができる。シリケート化合物としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラn−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラn−ブトキシシラン、テトライソブトキシシラン、テトラsec−ブトキシシラン、テトラt−ブトキシシラン、テトラフェノキシシラン等、あるいはこれらの縮合物等が挙げられる。この他、上記シリケート化合物以外のアルコキシシラン化合物や、アルコール類、グリコール類、グルコールエーテル類、フッ素アルコール、シランカップリング剤、ポリオキシアルキレン基含有化合物等を併せて使用することもできる。
透明被膜(C)における樹脂成分としては、各種樹脂が使用できる。具体的には、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、酢酸ビニル樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂、アクリル酢酸ビニル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂等が挙げられ、これらの1種または2種以上が使用できる。このような樹脂成分としては、水溶性樹脂及び/または水分散性樹脂が好適である。
透明被膜(C)におけるシリカと樹脂成分との固形分重量比(シリカ:樹脂成分)は、好ましくは0.5:1〜5:1、より好ましくは0.8:1〜4:1、さらに好ましくは1:1〜3:1である。このような比であれば、汚染防止効果、下層被膜との密着性において十分な効果が得られ、本発明の効果が安定して発揮される。
透明被膜(C)は、上記成分を含む被覆材(以下「被覆材C」ともいう)を塗付・乾燥させることにより形成できる。この被覆材Cは、本発明の効果が著しく損われない範囲内であれば、上記成分以外の各種成分を含むものであってもよい。このような成分としては、例えば、増粘剤、造膜助剤、レベリング剤、湿潤剤、可塑剤、凍結防止剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、分散剤、消泡剤、架橋剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等が挙げられる。但し、光触媒物質の使用は、経時的な密着性の低下、模様被膜の退色等を引き起こすおそれがあることから、避けることが望ましい。
[化粧壁面の形成方法]
本発明の化粧壁面は、基材上に着色被膜(A)、目地により区画された模様被膜(B)、及び透明被膜(C)が順に設けられたものである。このような化粧壁面は、図2に示すように、例えば以下の工程による方法で形成できる。
(1)基材に対し、被覆材Aを塗付して着色被膜(A)を形成する工程、
(2)着色被膜(A)の表面に目地材を貼着する工程、
(3)上記(2)で得られた面に被覆材Bを塗付する工程、
(4)目地材の一部または全部を脱着する工程、
(5)上記(4)で得られた面に被覆材Cを塗付する工程
上記工程(1)において、基材に対し被覆材Aを塗付する際には、例えば、刷毛、ローラー、スプレー等の公知の塗装器具を用いることができる。被覆材Aの塗付け量は、固形分換算で、好ましくは0.05〜2kg/m程度である。
上記工程(2)における目地材としては、目地棒、目地テープ、はめ込み式目地材、目地型紙等が使用できる。このような目地材の材質としては、例えば各種樹脂、ゴム、樹脂発泡体、紙類等が挙げられる。このような目地材を着色被膜(A)の表面に貼着するタイミングは、特に限定されないが、着色被膜(A)が乾燥した後が好ましい。また目地材の貼着には、必要に応じ、接着剤、粘着剤等を使用することができる。
目地材を貼り付ける位置、間隔等は、所望の目地模様に応じて決定すればよい。例えば、均等間隔に貼り付けることもできるし、ランダムに貼り付けることもできる。模様としては、例えば、タイル調模様、レンガ調模様、幾何学的模様、水玉模様、縞模様、格子模様、渦巻き模様、紋章柄の他、動植物、器物、文字等をデザイン化した図形模様等が可能である。これらの模様を表出するためには、直線状の目地材を複数組合わせて用いてもよいし、平面状の型紙を模様形状に応じて打ち抜いたものを目地材として用いてもよい。目地材の幅は、好ましくは0.5〜100mm程度であり、目地材の高さは、好ましくは0.5〜10mm程度である。
本発明の化粧壁面では、(2)着色被膜(A)の表面に目地材を貼着する工程の後に、(2’)として、樹脂成分と、顔料及び/または骨材などを含む被覆材Dを塗付することにより、中間被膜Dを設けてもよい。被覆材Dを塗付する際には、適宜塗装方法を選定すればよい。塗装器具としては、例えば、刷毛、ローラー、スプレー等の公知の塗装器具を用いることができる。被覆材Dの塗付け量は、固形分換算で、好ましくは0.1〜5.0kg/m程度である。
本発明では、このような中間被膜(D)を設けることで、目地で区切られた凹凸模様の凸面領域全体を着色することができる。また、塗装方法を適宜設定することにより、該凸面領域にさらに凹凸模様を形成することもでき、化粧壁面の美観性をより一層向上させることができる。
上記工程(3)において、被覆材Bを塗付する際には、適宜塗装方法を選定すればよい。塗装器具としては、例えば、刷毛、ローラー、スプレー等の公知の塗装器具を用いることができる。
被覆材Bの塗付け量は、固形分換算で、好ましくは20〜500g/m程度である。
上記工程(4)において、目地材を脱着するタイミングは、所望の目地が形成可能であれば特に限定されず、被覆材Bが未硬化の状態のときでもよいし、硬化した状態のときでもよい。
また、目地材として、目地棒、目地テープ等を用いる場合は、目地材の全部を脱着すればよいし、目地材として、はめ込み式目地材を用いる場合は、目地材の一部を脱着すればよい。
上記工程(5)において、被覆材Cは、全面に塗付すればよい。これにより、目地では着色被膜(A)の上に透明被膜(C)、それ以外の領域では着色被膜(A)の上に模様被膜(B)と透明被膜(C)が積層された化粧被膜が得られる。
塗装器具としては、例えば、刷毛、ローラー、スプレー等の公知のものを用いることができる。透明被膜(C)を形成する際の被覆材の塗付け量は、固形分換算で、好ましくは0.1〜50g/m、より好ましくは0.5〜20g/mである。
以下に実施例を示し、本発明の特徴をより明確にする。
被覆材Aとしては、それぞれ以下に示すものを用意した。
○被覆材A1
アクリル樹脂1{アクリル系モノマーと重合性ピペリジン化合物の乳化重合により得られた水分散性樹脂、重合性ピペリジン化合物:4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(樹脂成分中0.8重量%)、ガラス転移温度2℃、固形分50重量%}200重量部に対し、炭酸カルシウム240重量部、酸化チタン20重量部、造膜助剤6重量部、粘性調整剤3重量部、消泡剤2重量部、水80重量部を常法により均一に混合した。
○被覆材A2
アクリル樹脂2{アクリル系モノマーと重合性ピペリジン化合物の乳化重合により得られた水分散性樹脂、重合性ピペリジン化合物:4−メタクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン(樹脂成分中0.8重量%)、ガラス転移温度2℃、固形分50重量%}200重量部に対し、炭酸カルシウム240重量部、酸化チタン20重量部、造膜助剤6重量部、粘性調整剤3重量部、消泡剤2重量部、水80重量部を常法により均一に混合した。
○被覆材A3
アクリル樹脂1(上記と同様)200重量部に対し、炭酸カルシウム240重量部、酸化チタン20重量部、ピペリジン化合物(ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート)2重量部、造膜助剤6重量部、粘性調整剤3重量部、消泡剤2重量部、水80重量部を常法により均一に混合した。
○被覆材A4
アクリル樹脂1(上記と同様)200重量部に対し、炭酸カルシウム240重量部、酸化チタン20重量部、ピペリジン化合物(デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1−(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステル化合物)2重量部、造膜助剤6重量部、粘性調整剤3重量部、消泡剤2重量部、水80重量部を常法により均一に混合した。
○被覆材A5
アクリル樹脂1(上記と同様)200重量部に対し、炭酸カルシウム240重量部、酸化チタン20重量部、ピペリジン化合物(ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート)1重量部、造膜助剤6重量部、粘性調整剤3重量部、消泡剤1重量部、水80重量部を常法により均一に混合した。
○被覆材A6
アクリル樹脂1(上記と同様)200重量部に対し、炭酸カルシウム240重量部、酸化チタン20重量部、ピペリジン化合物(ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート)4重量部、造膜助剤6重量部、粘性調整剤3重量部、消泡剤1重量部、水80重量部を常法により均一に混合した。
○被覆材A7
アクリル樹脂1(上記と同様)200重量部に対し、炭酸カルシウム240重量部、酸化チタン20重量部、ピペリジン化合物(ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート)8重量部、造膜助剤6重量部、粘性調整剤3重量部、消泡剤1重量部、水80重量部を常法により均一に混合した。
○被覆材A8
アクリル樹脂3{アクリル系モノマーと重合性ピペリジン化合物の乳化重合により得られた水分散性樹脂、重合性ピペリジン化合物:4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(樹脂成分中2.0重量%)、ガラス転移温度2℃、固形分50重量%}200重量部に対し、炭酸カルシウム240重量部、酸化チタン20重量部、ピペリジン化合物(ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート)2重量部、造膜助剤6重量部、粘性調整剤3重量部、消泡剤2重量部、水80重量部を常法により均一に混合した。
○被覆材A9
アクリル樹脂4{アクリル系モノマーと重合性ピペリジン化合物の乳化重合により得られた水分散性樹脂、重合性ピペリジン化合物:4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(樹脂成分中4.0重量%)、ガラス転移温度2℃、固形分50重量%}200重量部に対し、炭酸カルシウム240重量部、酸化チタン20重量部、ピペリジン化合物(ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート)2重量部、造膜助剤6重量部、粘性調整剤3重量部、消泡剤2重量部、水80重量部を常法により均一に混合した。
○被覆材A10
アクリル樹脂5{アクリル系モノマーの乳化重合により得られた水分散性樹脂(重合性ピペリジン化合物を含まない)、ガラス転移温度2℃、固形分50重量%}200重量部に対し、炭酸カルシウム240重量部、酸化チタン20重量部、ピペリジン化合物(ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート)2重量部、造膜助剤6重量部、粘性調整剤3重量部、消泡剤2重量部、水80重量部を常法により均一に混合した。
○被覆材A11
アクリル樹脂6{アクリル系モノマーの乳化重合により得られた水分散性樹脂(重合性ピペリジン化合物を含まない)、ガラス転移温度2℃、固形分50重量%}200重量部に対し、炭酸カルシウム240重量部、酸化チタン20重量部、造膜助剤6重量部、粘性調整剤3重量部、消泡剤2重量部、水80重量部を常法により均一に混合した。
被覆材Bとしては、それぞれ以下に示すものを用意した。
○被覆材B1
下記3種の着色樹脂粒子が、水性分散媒1{アクリル樹脂エマルション、ピペリジン化合物(ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート)、水を主成分とする水性分散媒。樹脂成分の固形分100重量部に対しピペリジン化合物を3重量部含む。}に分散した被覆材B1を製造した。この水性分散媒1は透明被膜を形成するものであり、着色樹脂粒子と水性分散媒1との固形分重量比は、1.5:1である。
着色樹脂粒子は、扁平状黒色粒子(アクリル樹脂エマルション、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、弁柄、酸化チタン、水を主成分とするゲル状粒子。樹脂成分:着色顔料=100:15(固形分重量比),粒子径約2mm)と、扁平状濃灰色粒子(アクリル樹脂エマルション、黒色酸化鉄、酸化チタン、水を主成分とするゲル状粒子。樹脂成分:着色顔料=100:21(固形分重量比),粒子径約1mm)と、扁平状淡灰色粒子(アクリル樹脂エマルション、黒色酸化鉄、酸化チタン、水を主成分とするゲル状粒子。樹脂成分:着色顔料=100:32(固形分重量比),粒子径約1mm)であり、扁平状黒色粒子:扁平状濃灰色粒子:扁平状淡灰色粒子=1:1:1(固形分重量比)である。
○被覆材B2
上記3種の着色樹脂粒子(被覆材B1と同様)が、水性分散媒2(アクリル樹脂エマルション、ピペリジン化合物(デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1−(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステル化合物)、水を主成分とする水性分散媒。樹脂成分の固形分100重量部に対しピペリジン化合物を3重量部含む。)に分散した被覆材B2を製造した。この水性分散媒2は透明被膜を形成するものであり、着色樹脂粒子と水性分散媒2との固形分重量比は、1.5:1である。
○被覆材B3
上記3種の着色樹脂粒子(被覆材B1と同様)が、水性分散媒3(アクリル樹脂エマルション、ピペリジン化合物(ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート)、水を主成分とする水性分散媒。樹脂成分の固形分100重量部に対しピペリジン化合物を8重量部含む。)に分散した被覆材B3を製造した。この水性分散媒3は透明被膜を形成するものであり、着色樹脂粒子と水性分散媒3との固形分重量比は、1.5:1である。
○被覆材B4
上記3種の着色樹脂粒子(被覆材B1と同様)が、水性分散媒4(アクリル樹脂エマルション、ピペリジン化合物(ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート)、水を主成分とする水性分散媒。樹脂成分の固形分100重量部に対しピペリジン化合物を13重量部含む。)に分散した被覆材B4を製造した。この水性分散媒4は透明被膜を形成するものであり、着色樹脂粒子と水性分散媒4との固形分重量比は、1.5:1である。
○被覆材B5
上記3種の着色樹脂粒子(被覆材B1と同様)が、水性分散媒5(アクリル樹脂エマルション、ピペリジン化合物(ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート)、水を主成分とする水性分散媒。樹脂成分の固形分100重量部に対しピペリジン化合物を18重量部含む。)に分散した被覆材B5を製造した。この水性分散媒5は透明被膜を形成するものであり、着色樹脂粒子と水性分散媒5との固形分重量比は、1.5:1である。
○被覆材B6
上記3種の着色樹脂粒子(被覆材B1と同様)が、水性分散媒6(アクリル樹脂エマルション、水を主成分とする水性分散媒。ピペリジン化合物を含まない。)に分散した被覆材B6を製造した。この水性分散媒6は透明被膜を形成するものであり、着色樹脂粒子と水性分散媒6との固形分重量比は、1.5:1である。
被覆材Cとしては、以下に示すものを用意した。
○被覆材C1
シリカ1(水分散性シリカゾル、pH7.6、平均一次粒子径27nm):アクリルシリコン樹脂(メチルメタクリレート-n−ブチルアクリレート-2−エチルヘキシルアクリレート-γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン共重合樹脂、ガラス転移温度18℃)=1.5:1(固形分重量比)の水分散液。
○被覆材C2
シリカ2(水分散性シリカゾル、pH7.5、平均一次粒子径10nm):アクリルシリコン樹脂(メチルメタクリレート-n−ブチルアクリレート-2−エチルヘキシルアクリレート-γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン共重合樹脂、ガラス転移温度18℃)=1.5:1(固形分重量比)の水分散液。
○被覆材C3
シリカ3(水分散性シリカゾル、pH7.8、平均一次粒子径30nm):アクリルシリコン樹脂(メチルメタクリレート-n−ブチルアクリレート-2−エチルヘキシルアクリレート-γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン共重合樹脂、ガラス転移温度18℃)=1.5:1(固形分重量比)の水分散液。
○被覆材C4
シリカ1(水分散性シリカゾル、pH7.6、平均一次粒子径27nm):アクリルシリコン樹脂(メチルメタクリレート-n−ブチルアクリレート-2−エチルヘキシルアクリレート-γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン共重合樹脂、ガラス転移温度18℃)=0.7:1(固形分重量比)の水分散液。
○被覆材C5
シリカ1(水分散性シリカゾル、pH7.6、平均一次粒子径27nm):アクリルシリコン樹脂(メチルメタクリレート-n−ブチルアクリレート-2−エチルヘキシルアクリレート-γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン共重合樹脂、ガラス転移温度18℃)=3.0:1(固形分重量比)の水分散液。
○被覆材C6
アクリルシリコン樹脂(メチルメタクリレート-n−ブチルアクリレート-2−エチルヘキシルアクリレート-γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン共重合樹脂、ガラス転移温度18℃)の水分散液。
(試験1)
スレート板に対し、被覆材Aを塗付け量0.8kg/m(固形分)でスプレー塗装し、6時間養生後、棒状目地材(目地幅10mm、高さ5mm、ポリエチレン製)を粘着剤にて格子状に貼着した。次いで、被覆材Bを塗付け量150g/m(固形分)でスプレー塗装し、その被膜の乾燥前に棒状目地材を脱着した。1日間養生後、被覆材Cを塗付け量3g/m(固形分)でスプレー塗装し、7日間養生した。なお、塗装、養生はすべて標準状態(気温23℃、相対湿度50%)下で行った。
上記方法で得られた試験体を、汚染物質懸濁液(濃度1重量%)に2時間浸漬し、引きあげて標準状態で24時間放置した後、水洗・乾燥した。このときの汚染状態を目視にて評価した。
次に、試験体を促進耐候性試験機(「メタルウェザーメーター」、ダイプラ・ウィンテス株式会社製)にて1500時間曝露した後、前述と同様の方法で汚染物質による汚染状態を評価した。
汚染状態の評価は、汚染物質の付着が認められなかったものを「A」、汚染物質の付着が僅かに認められたものを「B」、汚染物質の付着が認められたものを「C」、とする3段階(A>B>C)で行った。
(試験結果)
上記試験で使用した被覆材と、その試験結果を表1に示す。実施例1〜20では、試験の促進前と促進後において、いずれも汚染状態の評価が良好な結果となった。
Figure 0006124402
Figure 0006124402

Claims (4)

  1. 基材に対し、化粧被膜が設けられた化粧壁面であって、
    前記化粧被膜として、前記基材上に着色被膜(A)、目地により区画された模様被膜(B)及び透明被膜(C)が順に設けられ、
    前記着色被膜(A)は、樹脂成分、着色顔料、及びピペリジン化合物を有するものであり、
    前記模様被膜(B)は、2色以上の着色樹脂粒子(b1)が、ピペリジン化合物を有する透明被膜(b2)に固定されたものであり、該着色樹脂粒子(b1)の粒子径は、0.1〜20mmであり、
    前記透明被膜(C)は、平均一次粒子径1〜200nmのシリカ、及び樹脂成分を含むものであることを特徴とする化粧壁面。
  2. 前記模様被膜(B)における透明被膜(b2)は、樹脂成分、及びピペリジン化合物を含み、樹脂成分の固形分100重量部に対し、ピペリジン化合物0.01〜50重量部を含むものであることを特徴とする請求項1記載の化粧壁面。
  3. 前記透明被膜(C)は、平均一次粒子径1〜200nmのシリカ、及び樹脂成分を含み、当該シリカと当該樹脂成分との固形分重量比が0.5:1〜5:1であることを特徴とする請求項1または2記載の化粧壁面。
  4. 前記着色被膜(A)は、ピペリジン化合物が結合した樹脂成分、着色顔料、及びピペリジン化合物を有するものであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の化粧壁面。

JP2013063217A 2012-04-23 2013-03-26 化粧壁面 Active JP6124402B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013063217A JP6124402B2 (ja) 2012-04-23 2013-03-26 化粧壁面

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012097603 2012-04-23
JP2012097603 2012-04-23
JP2013063217A JP6124402B2 (ja) 2012-04-23 2013-03-26 化粧壁面

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013241830A JP2013241830A (ja) 2013-12-05
JP6124402B2 true JP6124402B2 (ja) 2017-05-10

Family

ID=49842955

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013063217A Active JP6124402B2 (ja) 2012-04-23 2013-03-26 化粧壁面

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6124402B2 (ja)

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002371239A (ja) * 2001-06-18 2002-12-26 Kikusui Chemical Industries Co Ltd 有色骨材含有塗材及び着色骨材含有塗材
JP4137586B2 (ja) * 2002-10-15 2008-08-20 旭化成ケミカルズ株式会社 アクリル系エマルジョン
JP2005113030A (ja) * 2003-10-08 2005-04-28 Asahi Kasei Chemicals Corp 水性汚染防止被覆組成物
JP4526259B2 (ja) * 2003-10-31 2010-08-18 エスケー化研株式会社 模様面の形成方法
JP4846232B2 (ja) * 2003-11-20 2011-12-28 エスケー化研株式会社 模様面の形成方法
JP4895564B2 (ja) * 2005-09-29 2012-03-14 エスケー化研株式会社 目地形成方法
JP4877941B2 (ja) * 2005-09-30 2012-02-15 エスケー化研株式会社 塗膜積層体
JP2010240570A (ja) * 2009-04-04 2010-10-28 Sk Kaken Co Ltd 塗装方法
JP5232734B2 (ja) * 2009-07-27 2013-07-10 ベック株式会社 模様面の形成方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013241830A (ja) 2013-12-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6279829B2 (ja) 積層体
JP2019155919A (ja) 面材
JP2009108671A (ja) 壁面化粧構造体
JP2007237737A (ja) 化粧シートの製造方法
JP6124402B2 (ja) 化粧壁面
JP6128884B2 (ja) 化粧壁面
JP5086826B2 (ja) 壁面構造体
JP6124401B2 (ja) 化粧壁面
JP6227256B2 (ja) 化粧壁面
JP3210672U (ja) 積層体
JP6315903B2 (ja) 化粧壁面の形成方法
JP5208032B2 (ja) 模様面形成方法
JP6315902B2 (ja) 化粧壁面の形成方法
JP6357035B2 (ja) 模様面の形成方法
JP2004197086A (ja) 装飾性塗材
JP5663443B2 (ja) 被覆体
JP6124398B2 (ja) 化粧壁面
JP6124397B2 (ja) 化粧壁面
JP2019205999A (ja) 被膜形成方法
JP4771876B2 (ja) 目地形成方法
JP6946139B2 (ja) 被膜形成方法
JP2014223792A (ja) 積層体
JP7307841B2 (ja) 被膜形成方法
WO2013002335A1 (ja) 積層体
JP7179498B2 (ja) 被膜形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151209

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160927

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160930

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161104

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170331

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170331

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6124402

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250