JP6121297B2 - 電動アクチュエータの駆動制御装置 - Google Patents
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Description
本発明は、電動アクチュエータの駆動制御装置に関する。
電動アクチュエータの駆動制御装置の一例として、バッテリなどの直流電源とグラウンドとの間に、電動アクチュエータを駆動する駆動素子と、逆起電流から駆動素子を保護する還流素子と、を直列接続したハーフブリッジ回路を配設したものがある。この駆動制御装置において、電源の極性を逆接続した場合に、駆動素子及び還流素子などを保護する逆接保護回路として、特開2010−11725号公報(特許文献1)に記載されるように、寄生ダイオードを有するFET(Field Effect Transistor)を更に配設する技術が提案されている。
FETは、高速にON及びOFFを切換え可能な半導体スイッチング素子であるが、何らかの原因によって、ソースとドレインとの間が常に短絡する故障又は断線する故障が発生し得る。逆接保護回路の短絡を診断するために、FETをOFFした状態で寄生ダイオードの両端の電位差を測定し、この電位差が0であったら故障と診断する方法がある。また、逆接保護回路の断線を診断するために、FETをONした状態で寄生ダイオードの両端の電位差を測定し、この電位差が0でなければ故障と診断する方法がある。しかしながら、FETの寄生ダイオードのばらつき、及び、電圧測定精度のばらつきがあるため、寄生ダイオードの両端の電位差が正確に測定できず、逆接保護回路の故障診断精度が良好でないという問題があった。
そこで、本発明は、逆接保護回路としての第2の半導体スイッチング素子の故障診断精度を向上させた、電動アクチュエータの駆動制御装置を提供することを目的とする。
第1の電源とグラウンドとを接続する電路に、電動アクチュエータの駆動を制御する、寄生ダイオードを有する第1の半導体スイッチング素子を配設すると共に、第1の電源と第1の半導体スイッチング素子との間に位置する電路に、第1の半導体スイッチング素子の寄生ダイオードと向きが異なる寄生ダイオードを有する第2の半導体スイッチング素子を配設する。また、第1の半導体スイッチング素子と第2の半導体スイッチング素子との間に位置する電路に、第1の電源よりも低い電圧を供給する第2の電源を接続する。そして、第1の電源と第2の半導体スイッチング素子との間に位置する電路の電圧に基づいて、第2の半導体スイッチング素子の故障を診断する。
本発明によれば、逆接保護回路の故障診断精度を向上させることができる。
以下、添付された図面を参照し、本発明を実施するための実施形態について詳述する。
図1は、車両に搭載されたESCシステムの一例を示す。
図1は、車両に搭載されたESCシステムの一例を示す。
ESCシステムは、車両状態に応じて各車輪100のブレーキ110に供給するブレーキ圧を制御するESCユニット200と、ESCユニット200を電子制御する駆動制御装置300と、を有する。ESCユニット200は、各車輪100のブレーキ110を独立して制御するブレーキアクチュエータ210を有する。ブレーキアクチュエータ210としては、例えば、U相,V相及びW相の相コイルがスター結線された三相ブラシレスモータなどの電動アクチュエータを使用することができる。駆動制御装置300は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ、フラッシュROM(Read Only Memory)などの不揮発性メモリ、RAM(Random Access Memory)などの揮発性メモリ、外部との間でデータを入出力するI/O、これらを相互接続するバスを少なくとも含んだマイクロコンピュータ310を内蔵する。
車両状態を検出する各種センサとして、車両の所定位置には、各車輪100の車輪速を検出する車輪速センサ400、ステアリングホイール120の操舵角を検出する操舵角センサ410、ブレーキペダル130と一体化されたマスタシリンダ140から各車輪100のブレーキ110へと供給されるブレーキ圧を検出するブレーキ圧センサ420、ヨーレートセンサ,横Gセンサ及び縦Gセンサが一体化された一体型センサ430が取り付けられる。車輪速センサ400、操舵角センサ410、ブレーキ圧センサ420及び一体型センサ430の各出力信号は、駆動制御装置300へと入力される。
そして、駆動制御装置300のマイクロコンピュータ310は、各センサからの出力信号に基づいて、内燃機関150への吸入空気量を増減する電子制御スロットル160を電子制御すると共に、各車輪100のブレーキ110に供給するブレーキ圧を個別に増減することで、例えば、車両の横滑りを抑制する。なお、駆動制御装置300は、CAN(Controller Area Network)などの車載ネットワーク170を介して接続された、内燃機関150の燃料噴射,点火制御などを行うエンジン制御装置180、自動変速機の自動変速制御を行う変速制御装置190に対して、出力制御及び変速制御を併せて行うための指令を伝達するようにしてもよい。
図2は、駆動制御装置300の回路構成の一例を示す。
バッテリなどの直流電源に接続された電源ライン320は、リレー回路330、ブレーキアクチュエータ210が並列接続された還流回路340、逆接保護回路350及び駆動回路360がこの順番で直列接続された電路322を介してグラウンドGNDに接続される。電源ライン320には、直流電源から供給される電圧Vbat(例えば、Vbat=12V)が印加される。また、グラウンドGNDは、車体にアースされることで、例えば、0Vの電位となっている。なお、バッテリなどの直流電源が、第1の電源の一例として挙げられる。
バッテリなどの直流電源に接続された電源ライン320は、リレー回路330、ブレーキアクチュエータ210が並列接続された還流回路340、逆接保護回路350及び駆動回路360がこの順番で直列接続された電路322を介してグラウンドGNDに接続される。電源ライン320には、直流電源から供給される電圧Vbat(例えば、Vbat=12V)が印加される。また、グラウンドGNDは、車体にアースされることで、例えば、0Vの電位となっている。なお、バッテリなどの直流電源が、第1の電源の一例として挙げられる。
リレー回路330は、マイクロコンピュータ310から出力されるPWM(Pulse Width Modulation)信号に応じて、電源ライン320とブレーキアクチュエータ210の駆動系とを遮断又は接続する。具体的には、リレー回路330は、例えば、Nチャネル型のMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor、以下「FET」という)からなり、グラウンドGNDから電源ライン320に向かって電流を流すことができる寄生ダイオード332を有している。そして、リレー回路330は、FETのソースがグラウンドGND側に接続され、FETのドレインDが電源ライン320側に接続されている。なお、リレー回路330としては、Nチャネル型のFETに限らず、Pチャネル型のFET,NPNトランジスタ,PNPトランジスタなどの各種半導体スイッチング素子を適用することができる(以下同様)。
還流回路340は、マイクロコンピュータ310から出力されるPWM信号に応じて、ブレーキアクチュエータ210を停止させるときに発生する逆起電流を電源ライン320に還流させることで、逆起電流から駆動回路360などを保護する。具体的には、還流回路340は、例えば、Nチャネル型のFETからなり、グラウンドGNDから電源ライン320に向かって電流を流すことができる寄生ダイオード342を有している。そして、還流回路340は、FETのソースSがグラウンドGND側に接続され、FETのドレインDが電源ライン320側に接続されている。
逆接保護回路350は、直流電源の交換時などに、例えば、人的ミスなどにより直流電源の極性が逆に接続されたときに、通常とは逆方向の電流が流れ、ESCシステムに障害などが発生することを抑制する。具体的には、逆接保護回路350は、例えば、Nチャネル型のFETからなり、リレー回路330、還流回路340及び後述する駆動回路360とは異なり、電源ライン320からグラウンドGNDに向かって電流を流すことができる寄生ダイオード352を有している。即ち、逆接保護回路350は、寄生ダイオード352の向きをリレー回路330、還流回路340及び駆動回路360の寄生ダイオード332、342及び362と逆にすることで、電路322に通常とは逆方向の電流が流れることを抑制する。そして、逆接保護回路350は、FETのドレインDがグラウンドGND側に接続され、FETのソースSが電源ライン320側に接続されている。
駆動回路360は、マイクロコンピュータ310から出力されるPWM信号に応じて、ブレーキアクチュエータ210に駆動電流を供給し、ブレーキアクチュエータ210を目標操作量で駆動させる。具体的には、駆動回路360は、リレー回路330、還流回路340及び逆接保護回路350と同様に、例えば、Nチャネル型のFETからなり、グラウンドGNDから電源ライン320に向かって電流を流すことができる寄生ダイオード362を有している。そして、駆動回路360は、FETのソースSがグラウンドGND側に接続され、FETのドレインDが電源ライン320側に接続されている。
なお、還流回路340及び駆動回路360を含んで、ブレーキアクチュエータ210を駆動するためのスイッチング回路の1つであるハーフブリッジ回路が構成される。
リレー回路330,還流回路340,逆接保護回路350及び駆動回路360の各ゲートGには、マイクロコンピュータ310のPWM信号に応じた電圧を出力するFET駆動回路370,372,374及び376が夫々接続される。FET駆動回路370,372,374及び376は、例えば、図示しない昇圧回路によって直流電源の電圧Vbatを昇圧した電圧を、PWM信号に応じてFETのゲートGに印加することで、リレー回路330、還流回路340,逆接保護回路350及び駆動回路360をON又はOFFに制御する。
ここで、リレー回路330をONに制御すると、FETのドレインDとソースSとが導通する。一方、リレー回路330をOFFに制御すると、FETのドレインDとソースSとが遮断する。このため、リレー回路330は、電路322を開閉、即ち、電路322を開いたり閉じたりするスイッチング機能を奏することとなる。なお、還流回路340、逆接保護回路350及び駆動回路360も同様である。
リレー回路330と還流回路340との間に位置する電路322には、その地点(電圧検出地点)における電圧を検出するための電圧検出回路380が接続される。電圧検出回路380は、電路322から分岐する分岐電路324に一端が接続された第1の抵抗R1と、第1の抵抗R1の他端とグラウンドGNDとを接続する電路326に配設された第2の抵抗R2と、を有する。そして、第1の抵抗R1と第2の抵抗R2との間に位置する電路326は、例えば、増幅器などを介してマイクロコンピュータ310に接続される。従って、マイクロコンピュータ310は、第1の抵抗R1及び第2の抵抗R2により分圧された電圧を介して、リレー回路330と還流回路340との間の電圧、要するに、逆接保護回路350のソースS側の電圧をモニタすることができる。
また、逆接保護回路350と駆動回路360との間に位置する電路322には、バッテリなどの直流電源よりも低い電圧Vcc(例えば、5V,3.3Vなど)を供給する直流電源が接続される。即ち、電圧Vccを供給する直流電源は、抵抗R3が配設された電路328を介して、逆接保護回路350と駆動回路360との間に位置する電路322に接続される。ここで、電圧Vccを供給する直流電源としては、例えば、バッテリなどの直流電源を調圧回路で降圧したものであってもよい。なお、電圧Vccを供給する直流電源が、第2の電源の一例として挙げられる。
そして、マイクロコンピュータ310は、図示しないイグニッションキーがONになったことを契機として、リレー回路330、還流回路340、逆接保護回路350及び駆動回路360をON又はOFFに制御し、電圧検出回路380により検出された電圧に基づいて、リレー回路330,逆接保護回路350及び駆動回路360などの故障を診断する。即ち、マイクロコンピュータ310は、駆動制御装置300が起動されたことを契機として、表1に示すように、「初期チェック」、「逆接保護回路チェック」、「駆動回路チェック」及び「リレー回路チェック」を順次実行する。なお、「初期チェック」、「逆接保護回路チェック」、「駆動回路チェック」及び「リレー回路チェック」は、この順番に限らず、他の順番で実行することもできる。
ここで、還流回路340は、ブレーキアクチュエータ210と並列に接続されているため、そのON又はOFFにかかわらず、ドレインDとソースSとが実質的に導通されているとみなすことができる。このため、「初期チェック」などを実行するときには、還流回路340をOFF又はONのどちらに切り替えてもよい。よって、以下の各チェックの説明では、還流回路340の制御については省略することとする。
[初期チェック]
リレー回路330,逆接保護回路350及び駆動回路360をすべてOFFにした状態では、これらに故障が発生していない場合、電圧Vbatを供給する直流電源と電圧検出地点とはリレー回路330により遮断され、電圧Vccを供給する直流電源と電圧検出地点とは逆接保護回路350により遮断され、かつ、電圧Vccを供給する直流電源とグラウンドGNDとは駆動回路360により遮断される。そして、電圧検出地点は、電圧Vbat及び電圧Vccを供給する直流電源と遮断されているため、電圧検出回路380は、第1の抵抗R1及び第2の抵抗R2を介して接続されているグラウンドGNDのグラウンド電圧VGNDを検出することとなる。
リレー回路330,逆接保護回路350及び駆動回路360をすべてOFFにした状態では、これらに故障が発生していない場合、電圧Vbatを供給する直流電源と電圧検出地点とはリレー回路330により遮断され、電圧Vccを供給する直流電源と電圧検出地点とは逆接保護回路350により遮断され、かつ、電圧Vccを供給する直流電源とグラウンドGNDとは駆動回路360により遮断される。そして、電圧検出地点は、電圧Vbat及び電圧Vccを供給する直流電源と遮断されているため、電圧検出回路380は、第1の抵抗R1及び第2の抵抗R2を介して接続されているグラウンドGNDのグラウンド電圧VGNDを検出することとなる。
ここで、リレー回路330又は逆接保護回路350のFETに短絡(ショート)が発生した状態を考察する。リレー回路330のFETに短絡が発生すると、電圧Vbatを供給する直流電源は、リレー回路330を介して電圧検出地点に接続されるため、電圧検出回路380は、電圧Vbatを検出することとなる。また、逆接保護回路350のFETに短絡が発生すると、電圧Vccを供給する直流電源は、逆接保護回路350及びブレーキアクチュエータ210を介して電圧検出地点に接続されるため、電圧検出回路380は、電圧Vccを検出することとなる。このため、マイクロコンピュータ310は、電圧検出回路380がグラウンド電圧VGNDと異なる電圧を出力した場合、リレー回路330又は逆接保護回路350が短絡していると診断することができる。
[逆接保護回路チェック]
リレー回路330及び駆動回路360をOFFにすると共に、逆接保護回路350をONにした状態では、これらに故障が発生していない場合、電圧Vbatを供給する直流電源と電圧検出地点とはリレー回路330により遮断され、かつ、電圧Vccを供給する直流電源とグラウンドGNDとは駆動回路360により遮断される。そして、電圧検出地点は、ブレーキアクチュエータ210及び逆接保護回路350を介して電圧Vccを供給する直流電源と接続されているため、電圧検出回路380は、電圧Vccを検出することとなる。
リレー回路330及び駆動回路360をOFFにすると共に、逆接保護回路350をONにした状態では、これらに故障が発生していない場合、電圧Vbatを供給する直流電源と電圧検出地点とはリレー回路330により遮断され、かつ、電圧Vccを供給する直流電源とグラウンドGNDとは駆動回路360により遮断される。そして、電圧検出地点は、ブレーキアクチュエータ210及び逆接保護回路350を介して電圧Vccを供給する直流電源と接続されているため、電圧検出回路380は、電圧Vccを検出することとなる。
ここで、逆接保護回路350のFETに断線が発生した状態、駆動回路360のFETに短絡が発生した状態を考察する。逆接保護回路350のFETに断線が発生すると、電圧Vccを供給する直流電源は、電圧検出地点と遮断されるため、電圧検出回路380は、第1の抵抗R1及び第2の抵抗R2を介して接続されるグラウンドGNDのグラウンド電圧VGNDを検出することとなる。また、駆動回路360のFETに短絡が発生すると、電圧Vccを供給する直流電源は、駆動回路360を介してグラウンドGNDに接続されるため、電圧検出回路380は、第1の抵抗R1及び第2の抵抗R2を介して接続されるグラウンドGNDのグラウンド電圧VGNDを検出することとなる。このため、マイクロコンピュータ310は、電圧検出回路380がグラウンド電圧VGNDと異なる電圧を出力した場合、逆接保護回路350が断線又は駆動回路360が短絡していると診断することができる。なお、電圧検出回路380の第1の抵抗R1又は第2の抵抗R2が断線した場合にも、電圧検出地点の電圧がグラウンド電圧VGNDとはならないため、同様に診断することができる。
[駆動回路チェック]
リレー回路330をOFFにすると共に、逆接保護回路350及び駆動回路360をONにした状態では、これらに故障が発生していない場合、電圧Vbatを供給する直流電源と電圧検出地点とはリレー回路330により遮断される。そして、電圧検出地点は、ブレーキアクチュエータ210、逆接保護回路350及び駆動回路360を介してグラウンドGNDに接続されるため、電圧検出回路380は、グラウンド電圧VGNDを検出することとなる。
リレー回路330をOFFにすると共に、逆接保護回路350及び駆動回路360をONにした状態では、これらに故障が発生していない場合、電圧Vbatを供給する直流電源と電圧検出地点とはリレー回路330により遮断される。そして、電圧検出地点は、ブレーキアクチュエータ210、逆接保護回路350及び駆動回路360を介してグラウンドGNDに接続されるため、電圧検出回路380は、グラウンド電圧VGNDを検出することとなる。
ここで、駆動回路360のFETに断線が発生した状態を考察する。駆動回路360のFETに断線が発生すると、電圧Vccを供給する直流電源とグラウンドGNDとが遮断されるため、電圧検出回路380は、逆接保護回路350及びブレーキアクチュエータ210を介して接続される、電圧Vccを供給する直列電源の電圧を検出することとなる。このため、マイクロコンピュータ310は、電圧検出回路380がグラウンド電圧VGNDと異なる電圧を出力した場合、駆動回路360が断線していると診断することができる。
[リレー回路チェック]
リレー回路330及び逆接保護回路350をONにすると共に、駆動回路360をOFFにした状態では、これらに故障が発生していない場合、電圧Vccを供給する直流電源とグラウンドGNDとは駆動回路360により遮断される。そして、電圧検出地点は、リレー回路330を介して電圧Vbatを供給する直流電源、及び、逆接保護回路350及びブレーキアクチュエータ210を介して電圧Vccを供給する直流電源に接続されると共に、電圧Vbatは電圧Vccよりも高電圧であるため、電圧検出回路380は、高電圧である電圧Vbatを検出することとなる。
リレー回路330及び逆接保護回路350をONにすると共に、駆動回路360をOFFにした状態では、これらに故障が発生していない場合、電圧Vccを供給する直流電源とグラウンドGNDとは駆動回路360により遮断される。そして、電圧検出地点は、リレー回路330を介して電圧Vbatを供給する直流電源、及び、逆接保護回路350及びブレーキアクチュエータ210を介して電圧Vccを供給する直流電源に接続されると共に、電圧Vbatは電圧Vccよりも高電圧であるため、電圧検出回路380は、高電圧である電圧Vbatを検出することとなる。
ここで、リレー回路330のFETに断線が発生した状態を考察する。リレー回路330のFETに断線が発生すると、電圧Vbatを供給する直流電源と電流検出地点とが遮断されるため、電圧検出回路380は、ブレーキアクチュエータ210及び逆接保護回路350を介して接続される、電圧Vccを供給する直列電源の電圧を検出することとなる。このため、マイクロコンピュータ310は、電圧検出回路380が電圧Vbatと異なる電圧を出力した場合、リレー回路330が断線していると診断することができる。
このような「初期チェック」、「逆接保護回路チェック」、「駆動回路チェック」及び「リレー回路チェック」を実行するため、マイクロコンピュータ310は、駆動制御装置300が駆動されたことを契機として、図3に示すような制御プログラムを実行する。なお、図3に示す制御プログラムの実行を開始する直前では、図示しない初期化処理によって、リレー回路330、逆接保護回路350及び駆動回路360がすべてOFFとなっているものとする。
ステップ1(図では「S1」と略記する。以下同様。)では、マイクロコンピュータ310が、初期チェックとして、電圧検出回路380の出力信号を読み込み、これが電圧VGNDであるか否かを判定する。そして、マイクロコンピュータ310は、電圧検出回路380の出力信号が電圧VGNDであると判定すれば処理をステップ2へと進める一方(Yes)、その出力信号が電圧VGNDでないと判定すれば処理をステップ12へと進める(No)。なお、電圧VGNDとしては、例えば、電圧検出精度などを考慮して、多少の幅を持たせるようにしてもよい(以下同様)。
ステップ2では、マイクロコンピュータ310が、逆接保護回路チェックを開始すべく、逆接保護回路350をONにする。具体的には、マイクロコンピュータ310が、逆接保護回路350をONにするためのPWM信号をFET駆動回路374に出力することで、FET駆動回路374から逆接保護回路350のFETのゲートに所定電圧を印加し、これをONさせる(以下同様)。
ステップ3では、マイクロコンピュータ310が、電圧検出回路380の出力信号を読み込み、これが電圧Vccであるか否かを判定する。そして、マイクロコンピュータ310は、電圧検出回路380の出力信号が電圧Vccであると判定すれば処理をステップ4へと進める一方(Yes)、その出力信号が電圧Vccでないと判定すれば処理をステップ13へと進める(No)。
ステップ4では、マイクロコンピュータ310が、逆接保護回路350が正常、即ち、断線、短絡などの故障が発生していないと診断する。
ステップ5では、マイクロコンピュータ310が、駆動回路チェックを開始すべく、駆動回路360をONにする。これによって、逆接保護回路350及び駆動回路360がONになる。
ステップ5では、マイクロコンピュータ310が、駆動回路チェックを開始すべく、駆動回路360をONにする。これによって、逆接保護回路350及び駆動回路360がONになる。
ステップ6では、マイクロコンピュータ310が、電圧検出回路380の出力信号を読み込み、これが電圧VGNDであるか否かを判定する。そして、マイクロコンピュータ310は、電圧検出回路380の出力信号が電圧VGNDであると判定すれば処理をステップ7へと進める一方(Yes)、その出力信号が電圧VGNDでないと判定すれば処理をステップ14へと進める(No)。
ステップ7では、マイクロコンピュータ310が、駆動回路360が正常、即ち、断線、短絡などの故障が発生していないと診断する。
ステップ8では、マイクロコンピュータ310が、還流回路チェックを開始すべく、駆動回路360をOFFにする。
ステップ8では、マイクロコンピュータ310が、還流回路チェックを開始すべく、駆動回路360をOFFにする。
ステップ9では、マイクロコンピュータ310が、リレー回路チェックを開始すべく、リレー回路330をONにする。これによって、リレー回路330及び逆接保護回路350がONになる。
ステップ10では、マイクロコンピュータ310が、電圧検出回路380の出力信号を読み込み、これが電圧Vbatであるか否かを判定する。そして、マイクロコンピュータ310は、電圧検出回路380の出力信号が電圧Vbatであると判定すれば処理をステップ11へと進める一方(Yes)、その出力信号が電圧Vbatでないと判定すれば処理をステップ15へと進める(No)。
ステップ10では、マイクロコンピュータ310が、電圧検出回路380の出力信号を読み込み、これが電圧Vbatであるか否かを判定する。そして、マイクロコンピュータ310は、電圧検出回路380の出力信号が電圧Vbatであると判定すれば処理をステップ11へと進める一方(Yes)、その出力信号が電圧Vbatでないと判定すれば処理をステップ15へと進める(No)。
ステップ11では、マイクロコンピュータ310が、リレー回路330が正常、即ち、断線、短絡などの故障が発生していないと診断する。
ステップ12では、マイクロコンピュータ310が、初期チェックにおいて電圧検出回路380が電圧VGNDと異なる電圧を出力していたため、リレー回路330が短絡、又は、逆接保護回路350が短絡していると診断する。その後、マイクロコンピュータ310は、故障発生時の処理を実行すべく、処理をステップ16へと進める。
ステップ12では、マイクロコンピュータ310が、初期チェックにおいて電圧検出回路380が電圧VGNDと異なる電圧を出力していたため、リレー回路330が短絡、又は、逆接保護回路350が短絡していると診断する。その後、マイクロコンピュータ310は、故障発生時の処理を実行すべく、処理をステップ16へと進める。
ステップ13では、マイクロコンピュータ310が、逆接保護回路チェックにおいて電圧検出回路380が電圧Vccと異なる電圧を出力していたため、逆接保護回路350が断線、駆動回路360が短絡、又は、電圧検出回路380の第1の抵抗R1若しくは第2の抵抗R2が断線していると診断する。その後、マイクロコンピュータ310は、故障発生時の処理を実行すべく、処理をステップ16へと進める。
ステップ14では、マイクロコンピュータ310が、駆動回路チェックにおいて電圧検出回路380が電圧VGNDと異なる電圧を出力していたため、駆動回路360が断線していると診断する。その後、マイクロコンピュータ310は、故障発生時の処理を実行すべく、処理をステップ16へと進める。
ステップ15では、マイクロコンピュータ310が、還流回路チェックにおいて電圧検出回路380が電圧Vbatと異なる電圧を出力していたため、リレー回路330が断線していると診断する。その後、マイクロコンピュータ310は、故障発生時の処理を実行すべく、処理をステップ16へと進める。
ステップ16では、マイクロコンピュータ310が、すべてのスイッチング素子をOFF、即ち、リレー回路330、逆接保護回路350及び駆動回路360をOFFにする。このようにすれば、ESCシステムが作動しなくなるが、予期せぬ制御がなされることで、例えば、車両安定性が低下することを抑制できる。
ステップ17では、マイクロコンピュータ310が、ESCシステムに故障が発生したことを報知すべく、例えば、インストルメントパネルに組み込まれた警告灯を点灯させる。従って、警告灯が点灯していることに気付いた車両運転者などは、迅速にサービス工場などに車両を持ち込むことができ、ESCシステムを点検及び修理することができる。
かかる駆動制御装置300によれば、逆接保護回路350の寄生ダイオード352に対して逆向きに電圧を印加できるので、寄生ダイオード352のばらつきなどの影響によらず、ESCシステムを構成する半導体スイッチング素子のうち、特に、逆接保護回路350の故障診断精度を向上させることができる。
なお、駆動制御装置300の駆動制御対象である電動アクチュエータは、ESCシステムのブレーキアクチュエータ210に限らず、例えば、ABS(Antilock Brake System)の電動アクチュエータ、電動パワーステアリングシステムの電動アクチュエータなど、種々の電動アクチュエータとすることもできる。
また、電圧検出回路380は、図2に示す構成に限らず、リレー回路330と還流回路340との間の電圧を検出可能であれば、如何なる構成をなしていてもよい。さらに、電圧検出回路380は、リレー回路330と還流回路340との間の電圧に限らず、還流回路340と逆接保護回路350との間の電圧を検出してもよい。
210 ブレーキアクチュエータ(電動アクチュエータ)
300 駆動制御装置
310 マイクロコンピュータ
320 電源ライン
322 電路
350 逆接保護回路(第2の半導体スイッチング素子)
352 寄生ダイオード
360 駆動回路(第1の半導体スイッチング素子)
362 寄生ダイオード
380 電圧検出回路
GND グラウンド
300 駆動制御装置
310 マイクロコンピュータ
320 電源ライン
322 電路
350 逆接保護回路(第2の半導体スイッチング素子)
352 寄生ダイオード
360 駆動回路(第1の半導体スイッチング素子)
362 寄生ダイオード
380 電圧検出回路
GND グラウンド
Claims (3)
- 第1の電源とグラウンドとを接続する電路に配設され、電動アクチュエータの駆動を制御する、寄生ダイオードを有する第1の半導体スイッチング素子と、
前記第1の電源と前記第1の半導体スイッチング素子との間に位置する前記電路に配設され、前記第1の半導体スイッチング素子の寄生ダイオードと向きが異なる寄生ダイオードを有する第2の半導体スイッチング素子と、
前記第1の半導体スイッチング素子と前記第2の半導体スイッチング素子との間に位置する前記電路に、前記第1の電源よりも低い電圧を供給する第2の電源と、
前記第1の電源と前記第2の半導体スイッチング素子との間に位置する前記電路の電圧に基づいて、前記第2の半導体スイッチング素子の故障を診断する診断手段と、
を備えたことを特徴とする電動アクチュエータの駆動制御装置。 - 前記診断手段は、前記第1の電源と前記第2の半導体スイッチング素子との導通を遮断した状態で、前記第1の半導体スイッチング素子及び前記第2の半導体スイッチング素子をオフにしたときに、前記第1の電源と前記第2の半導体スイッチング素子との間の電圧がグラウンド電圧よりも高ければ、前記第2の半導体スイッチング素子に短絡が発生していると診断する、
ことを特徴とする請求項1に記載の電動アクチュエータの駆動制御装置。 - 前記診断手段は、前記第1の電源と前記第2の半導体スイッチング素子との導通を遮断した状態で、前記第1の半導体スイッチング素子をオフにし、かつ、前記第2の半導体スイッチング素子をオンにしたときに、前記第1の電源と前記第2の半導体スイッチング素子との間の電圧がグラウンド電圧であれば、前記第2の半導体スイッチング素子に断線が発生していると診断する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電動アクチュエータの駆動制御装置。
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JP2013191904A JP6121297B2 (ja) | 2013-09-17 | 2013-09-17 | 電動アクチュエータの駆動制御装置 |
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-
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