JP6120769B2 - 抗菌ペプチド改変体及びそれをコードするポリヌクレオチド - Google Patents

抗菌ペプチド改変体及びそれをコードするポリヌクレオチド Download PDF

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Description

配列リストへの参照
本出願は、コンピュータ読み取り可能な形式の配列リストを含み、それは、参照により本明細書に援用される。
発明の分野
本発明は、抗菌ペプチドの改変体、該改変体をコードするポリヌクレオチド、該改変体を製造する方法、及び該改変体を用いる方法に関する。
関連技術の説明
いくつかの種類の抗菌ペプチド(AMP)は文献に記載され、その例には、デフェンシン及びアルファ−螺旋形ペプチドが挙げられる。
本発明は、タマシキゴカイ(Arenicola marina)から単離された抗菌ペプチドの改変体、及びWO2007/023163に記載される抗菌ペプチドの改変体を提供する。
本発明の改変抗菌ペプチドは、親抗菌ペプチドと比較して、改善された抗菌活性を示す。特に、改変体は、血清及び血液中のタンパク質の存在下で改良された抗菌活性を示す。本発明の改変ペプチドの別の利点は、例えば、血清及び血液中のタンパク質へのタンパク質結合の減少であり、これは、親抗菌ペプチドと比較して、改善された生物学的利用能をもたらす。
本発明は、配列番号2のアミノ酸配列を有する抗菌ペプチドの単離された改変体に関し、これは、配列番号2の成熟ペプチドの1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、15、17、19、及び21位の1以上(いくつか)において変更を含み、ここで、該改変体は抗菌活性を有する。
また、本発明は、改変体をコードする単離されたポリヌクレオチド;核酸構築物;ベクター、及び該ポリヌクレオチドを含む宿主細胞;並びに該改変体を生産するための方法に関する。
また、本発明は、本発明に係る改変体を用いた細菌感染を治療するための方法;及び細菌感染を治療するための薬剤を製造するための改変体の使用に関する。
発明の詳細な説明
本発明は、配列番号2のアミノ酸配列を有する抗菌ペプチドの単離された改変体に関し、これは、配列番号2の成熟ペプチドの1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、15、17、19、及び21位の1以上(いくつか)において変更を含み、ここで、該改変体は抗菌活性を有する。
抗菌活性:用語「抗菌活性」は、本明細書において、微生物細胞を殺傷するか又はその増殖を阻害し得る活性として定義される。本発明との関連において、用語「抗菌性」とは、殺菌性及び/又は静菌性及び/又は殺真菌性及び/又は静真菌性作用及び/又は殺ウイルス作用があることを意味するものとして意図され、ここで、用語「殺菌性」は、細菌性細胞を殺傷し得るものとして理解されなければならない。用語「静菌性」は、細菌増殖を阻害し得るもの、即ち、細菌性細胞の増殖を阻害し得るものとして理解されなければならない。用語「抗真菌性」は、真菌細胞を殺傷し得るものとして理解されなければならない。用語「抗真菌性」は、真菌増殖を阻害し得るもの、即ち、真菌細胞の増殖を阻害し得るものとして理解されなければならない。用語「抗ウイルス性」は、ウイルスを不活性化し得るものとして理解されなければならない。用語「微生物細胞」は、細菌細胞又は真菌細胞(酵母を含む)を示す。
本発明との関連において、用語「微生物細胞の増殖を阻害すること」とは、細胞が非増殖期にあること、即ち、細胞が繁殖することができないことを意味するものとして意図される。
好ましい実施形態では、用語「抗菌活性」は、殺菌性及び/又は静菌性活性として定義される。より好ましくは、「抗菌活性」は、エシェリキア(Escherichia)属、好ましくは大腸菌(Escherichia coli)に対する抗菌活性及び/又は静菌性活性として定義される。
本発明の目的のために、抗菌活性は、Lehrerら,Journal of Immunological Methods,Vol.137(2) pp.167−174(1991年)に記載される手法に従って決定されてもよい。あるいは、抗菌活性は、CLSI(米国臨床検査標準協議会;以前は国立臨床及び検査標準のための委員会として知られていた)からのNCCLSガイドラインに従って決定されてもよい。
抗菌活性を有するペプチドは、関連微生物増殖基質において、500μg/mlの濃度で;好ましくは250μg/mlの濃度で;より好ましくは100μg/mlの濃度で;さらにより好ましくは50μg/mlの濃度で;最も好ましくは25μg/mlの濃度で;及び、特に、抗菌活性を有するペプチドの10μg/mlの濃度で、37℃にて8時間後(好ましくは4時間後、より好ましくは2時間後、最も好ましくは1時間後、及び特に30分後)、大腸菌(DSM1576)の生細胞数が1/100に減少することができてもよい。
また、抗菌活性を有するペプチドは、500μg/mlの濃度で添加した場合;好ましくは250μg/mlの濃度で添加した場合;より好ましくは100μg/mlの濃度で添加した場合;さらにより好ましくは50μg/mlの濃度で添加した場合;最も好ましくは10μg/mlの濃度で添加した場合;及び、特に5μg/mlの濃度で添加した場合、関連微生物増殖基質において、37℃にて8時間、大腸菌(DSM1576)の増殖(outgrowth)を阻害することができてもよい。
本発明の改変ペプチドは、配列番号2の抗菌ペプチドと比較して、改善された抗菌活性を有する。ある実施形態では、本発明の改変ペプチドは、血清の存在下で配列番号2のペプチドの抗菌活性の100%超を有する。
改変体:用語「改変体」とは、抗菌活性を有するペプチドであって、変更、即ち、置換、挿入、及び/又は欠失を1以上(いくつか)の部位で含むペプチドを意味する。置換とは、ある位置を占めるアミノ酸を異なるアミノ酸で置換することを意味する;欠失とは、ある位置を占めるアミノ酸を除くことを意味する;挿入とはある位置のアミノ酸に隣接して1〜3個のアミノ酸を加えることを意味する。
突然変異:用語「突然変異」とは改変体をコードするポリヌクレオチドを意味する。
野生型抗菌ペプチド:用語「野生型」抗菌ペプチドは、天然に見られる細菌、酵母、又は糸状菌などの天然に存在する微生物によって発現される抗菌ペプチドを意味する。
親又は親の抗菌ペプチド:用語「親」又は「親の抗菌ペプチド」とは、変更が本発明の酵素改変体を生産するために行われる抗菌ペプチドを意味する。親は、天然に存在する(野生型)ペプチド又はその改変体であってもよい。
単離された改変体:用語「単離された改変体」とは、ヒトの手によって修飾された改変体を意味する。一局面では、改変体は、SDS−PAGEによって決定される場合、少なくとも1%純粋、例えば、少なくとも5%純粋、少なくとも10%純粋、少なくとも20%純粋、少なくとも40%純粋、少なくとも60%純粋、少なくとも80、及び少なくとも90%純粋である。
実質的に純粋な改変体:用語「実質的に純粋な改変体」とは、天然に又は組換え的に付随される他のペプチド材料に対して、重量比で最大10%、最大8%、最大6%、最大5%、最大4%、最大3%、最大2%、最大1%、及び最大0.5%含む調製物を意味する。好ましくは、改変体は、該調製物に存在する全ペプチド材料に対して、重量比で少なくとも92%純粋、例えば、少なくとも94%純粋、少なくとも95%純粋、少なくとも96%純粋、少なくとも97%純粋、少なくとも98%%純粋、少なくとも99%純粋、少なくとも99.5%純粋、及び少なくとも100%純粋である。本発明の改変体は、好ましくは、実質的に純粋な形態である。これは、例えば、周知の組換え法によって、又は伝統的な精製法によって改変体を調製することにより達成することができる。
成熟ペプチド:用語「成熟ペプチド」とは、翻訳及び任意の翻訳後修飾、例えばN末端プロセッシング、C末端切断、グリコシル化、リン酸化などの後の最終形態であるペプチドを意味する。
成熟ペプチドをコードする配列:用語「成熟ペプチドをコードする配列」とは、抗菌活性を有する成熟ペプチドをコードするポリヌクレオチドを意味する。
配列同一性:2つのアミノ酸配列間又は2つのヌクレオチド配列間の関連性は、パラメータ「配列同一性」によって記載される。
本発明の目的のため、2つのアミノ酸配列間の配列同一性の程度は、Needleman−Wunschアルゴリズム(Needleman及びWunsch,1970年,J.Mol.Biol.48:443−453)を用いて決定され、これは、EMBOSSパッケージのNeedleプログラム(EMBOSS:The European Molecular Biology Open Software Suite,Riceら,2000年,Trends Genet.16:276−277)(好ましくはバージョン3.0.0以降)において行われる。使用される任意のパラメータは、ギャップオープンペナルディが10、ギャップ伸長ペナルディが0.5、及びEBLOSUM62(BLOSUM62のEMBOSS版)置換マトリックスである。Needle標識の「最長同一性」の出力(−nobriefオプションを用いて得られる)は同一性%として用いられ、以下のように計算される。
(同一の残基×100)/(アラインメントの長さ−アラインメント中のギャップの総数)
本発明の目的のため、2つのデオキシリボヌクレオチド配列間の配列同一性の程度は、Needleman−Wunschアルゴリズム(Needleman及びWunsch,1970年,上述)を用いて決定され、これは、EMBOSSパッケージのNeedleプログラム(EMBOSS:The European Molecular Biology Open Software Suite,Riceら,2000年,上述)(好ましくはバージョン3.0.0以降)において行われる。使用される任意のパラメータは、ギャップオープンペナルディが10、ギャップ伸長ペナルディが0.5、及びEEDNAFULL(NCBI NUC4.4のEMBOSS版)置換マトリックスである。Needle標識の「最長同一性」のアウトプット(−nobriefオプションを用いて得られる)は同一性%として用いられ、以下のように計算される。
(同一のデオキシリボヌクレオチド×100)/(アラインメントの長さ−アラインメント中のギャップの総数)
断片:用語「断片」とは、成熟ペプチドのアミノ末端及び/又はカルボキシル末端から欠失される1以上(いくつか)のアミノ酸を有するペプチドを意味し;ここで、該断片は抗菌活性を有する。一実施形態では、断片は、少なくとも15アミノ酸残基、例えば、少なくとも17、及び少なくとも19アミノ酸残基(例えば、配列番号2のアミノ酸1〜20)を含む。
サブ配列:用語「サブ配列」とは、成熟ペプチドをコードする配列の5’末端及び/又は3’末端から欠失された1以上(いくつか)のヌクレオチドを有するポリヌクレオチドを意味し;該配列は抗菌活性を有する断片をコードする。
対立遺伝子改変体:用語「対立遺伝子改変体」とは、同じ染色体座を占める遺伝子の2以上の代替形態のいずれかを意味する。対立遺伝子改変体は、天然では突然変異を通じて生じ、集団内に多型をもたらすことがある。遺伝子突然変異はサイレント(コードされたペプチドにおいて無変化)であってもよく、又は変更されたアミノ酸配列を有するペプチドをコードしてもよい。ペプチドの対立遺伝子改変体は、遺伝子の対立遺伝子改変体によってコードされたペプチドである。
単離されたポリヌクレオチド:用語「単離されたポリヌクレオチド」とは、ヒトの手によって修飾されたポリヌクレオチドを意味する。一局面では、単離されたポリヌクレオチドは、アガロース電気泳動によって決定される場合、少なくとも1%純粋、例えば、少なくとも5%純粋、少なくとも10%純粋、少なくとも20%純粋、少なくとも40%純粋、少なくとも60%純粋、少なくとも80%純粋、少なくとも90%純粋、及び少なくとも95%純粋である。ポリヌクレオチドは、ゲノム、cDNA、RNA、半合成、合成起源、又はそれらの任意の組み合わせであってもよい。
実質的に純粋なポリヌクレオチド:用語「実質的に純粋なポリヌクレオチド」とは、他の外部からの又は望ましくないヌクレオチドがなく、遺伝子操作されたペプチド産物システム内での使用に適した形態であるポリヌクレオチド調製物を意味する。このようにして、実質的に純粋なポリヌクレオチドは、天然又は組換え的に付随される他のポリヌクレオチド材料に対して、重量比で最大10%、最大8%、最大6%、最大5%、最大4%、最大3%、最大2%、最大1%、及び最大0.5%を含む。しかしながら、実質的に純粋なポリヌクレオチドは、天然に存在する5’−及び3’−非翻訳領域、例えばプロモータ及びターミネーションを含んでもよい。実質的に純粋なポリヌクレオチドは、重量比で少なくとも90%純粋、例えば、少なくとも92%純粋、少なくとも94%純粋、少なくとも95%純粋、少なくとも96%純粋、少なくとも97%純粋、少なくとも98%純粋、少なくとも99%純粋、及び少なくとも99.5%純粋であることが好ましい。本発明のポリヌクレオチドは、好ましくは、実質的に純粋な形態である。
コード配列:用語「コード配列」とは、そのペプチド産物のアミノ酸配列を直接特定するポリヌクレオチドを意味する。コード配列の境界は、一般に、オープンリーディングフレームによって決定され、これは、通常、ATG開始コドン又は代替の開始コドン、例えばGTG及びTTGで開始し、終止コドン、例えばTAA、TAG、及びTGAで終了する。コード配列は、DNA、cDNA、合成、又は組換えポリヌクレオチドであってもよい。
cDNA:用語「cDNA」とは、真核細胞から得られる成熟のスプライシングされたmRNA分子から逆転写によって調製され得るDNA分子を意味する。cDNAは、対応するゲノムDNAに存在し得るイントロン配列を欠損している。初期の一次RNA転写物は、成熟のスプライシングされたmRNAとして出現する前に、スプライシングを含む一連のステップを通じて処理されるmRNAの前駆体である。
核酸構築物:用語「核酸構築物」とは、天然に存在する遺伝子から単離されたか、又はさもなければ天然に存在しない様式で核酸のセグメントを含むように修飾され、又は合成されたものである一本鎖又は二本鎖のいずれかの核酸分子を意味する。核酸構築物なる用語は、該核酸構築物が、本発明のコード配列の発現に必要とされる調節配列を含む場合、用語「発現カセット」と同義である。
調節配列:用語「調節配列」とは、本発明の改変体をコードするポリヌクレオチドの発現に必要な全構成要素を意味する。各々の調節配列は、改変体をコードするポリヌクレオチドに対して天然のものであっても若しくは異質なものであってもよく、又は互いに天然のものであっても若しくは異質なものであってもよい。このような調節配列には、限定されないが、リーダー、ポリアデニル化配列、プロペプチド配列、プロモータ、シグナルペプチド配列、及び転写ターミネーターが挙げられる。少なくとも、調節配列には、プロモータ、並びに転写及び翻訳終止シグナルが含まれる。調節配列は、改変体をコードするポリヌクレオチドのコード領域と調節配列の連結を容易にする特定の制限部位を導入する目的で、リンカーとともに提供されてもよい。
作動可能に連結された:用語「作動可能に連結された」とは、調節配列がコード配列の発現を指向するようにポリヌクレオチドのコード配列に対して適切な位置に配置された構造を意味する。
発現:用語「発現」には、改変体の生産に関与したいずれかのステップを含み、限定されないが、転写、転写後修飾、翻訳、翻訳後修飾、及び分泌が挙げられる。
発現ベクター:用語「発現ベクター」とは、改変体をコードするポリヌクレオチドを含み、その発現をもたらす付加的なヌクレオチドに作動可能に連結された線状又は環状DNA分子を意味する。
宿主細胞:用語「宿主細胞」とは、本発明のポリヌクレオチドを含む核酸構築物又は発現ベクターを用いた形質転換、トランスフェクション、トランスダクションなどに対して感受性であるいずれかの細胞型を意味する。用語「宿主細胞」は、複製中に生じる突然変異により、親細胞とは同一でない親細胞のいずれかの子孫を包含する。
改変体を表示するための取り決め
本発明の目的のために、配列番号2に開示されている成熟ペプチドは、別の抗菌ペプチドにおける対応するアミノ酸残基を決定するために用いられる。別の抗菌ペプチドのアミノ酸配列は配列番号2に開示されている成熟ペプチドと整列され、そのアラインメントに基づいて、配列番号2に開示されている成熟ペプチドにおける任意のアミノ酸残基に対応するアミノ酸位置番号がNeedleman−Wunschアルゴリズム(Needleman及びWunsch,1970年,J.Mol.Biol.48:443−453)を用いて決定され、それはEMBOSSパッケージのNeedleプログラム(EMBOSS:The European Molecular Biology Open Software Suite,Riceら,2000年,Trends Genet.16:276−277)(好ましくはバージョン3.0.0)において行われる。
別の抗菌ペプチドにおける対応するアミノ酸残基の同定は、「ClustaIW」(Larkinら,2007年,Bioinformatics 23:2947−2948)を用いて複数のペプチド配列のアラインメントによって確認することができる。
他の酵素と配列番号2の成熟ペプチドの関係を伝統的な配列に基づく比較が検出しないように、他の酵素が配列番号2の成熟ペプチドから分岐した場合(Lindahl及びElofsson,2000年,J.Mol.Biol.295:613−615)、他の対配列比較アルゴリズムを用いることができる。配列に基づく検索のより大きな感度は、データベースを検索するためのペプチドファミリー(プロフィール)の確率的表現を利用するサーチプログラムを用いて獲得され得る。例えば、PSI−BLASTプログラムは反復データベースサーチプロセスを通じてプロフィールを生じさせ、遠隔ホモログを検出することができる(Atschulら,1997年,Nucleic Acids Res.25:3389−3402)。ペプチドのファミリー又はスーパーファミリーがタンパク質構造のデータベースにおいて1又は複数の表現を有する場合、さらにより大きな感度が達成され得る。GenTHREADER(Jones,1999年,J.Mol.Biol.287:797−815;McGuffin及びJones,2003年,Bioinformatics 19:874−881)などのプログラムは、クエリー配列の折り畳み構造を予測する神経ネットワークへ入力すると同様に、種々の供給源からの情報(PSI−BLAST、二次構造予測、構造アラインメントプロフィール、及びソルベーションポテンシャル(salvation potentials))を利用する。同様に、Goughら(2000年,J.Mol.Bio.313:903−919)の方法は、SCOPデータベースに存在するスーパファミリーモデルと、未知の構造の配列を整列させるために使用することができる。これらのアラインメントを順次用いて、ペプチドに対する相同的なモデルを生成することができ、このようなモデルはその目的のために開発された種々のツールを用いて、精度を評価することができる。
既知の構造のタンパク質について、構造アラインメントを回復し、生成させるためにいくつかのツール及び資源を用いることができる。例えば、タンパク質のSCOPスーパーファミリーを構造的に整列させ、それらのアラインメントはアクセル及びダウンロードが可能である。2以上のタンパク質構造は、間隔アラインメントマトリックス(Holm及びSander,1998年,Proteins 33:88−96)、又はコンビナトリアル伸長(Shindyalov及びBourne,1998年,Protein Engineering 11:739−747)などの種々のアルゴリズムを用いて整列することができ、これらのアラインメントの実行は、可能な構造ホモログを発見するために、対象の構造を用いて構造データベースを検索するために付加的に用いることができる(例えば、Holm及びPark,2000年,Bioinformatics 16:566−567)。
本発明の抗菌ペプチド改変体の記述において、以下に記載される命名は、参照を容易にするために採用される。承認されるIUPACの1文字又は3文字のアミノ酸省略形が用いられる。
置換。アミノ酸置換については、以下の命名を用いる:元のアミノ酸、位置、置換されたアミノ酸。したがって、226位でスレオニンをアラニンで置換することを、「Thr226Ala」又は「T226A」として指定する。複数の突然変異は、符号(「+」)を加えることで分離し、例えば、「Gly205Arg+Ser411Phe」又は「G205R+S411F」により、グリシン(G)をアルギン(R)で、セリン(S)をフェニルアラニン(F)で、それぞれ205と411位で置換する突然変異変異体を表す。
欠失。アミノ酸欠失について、以下の命名を用いる:元のアミノ酸、位置、*。したがって、195位でのグリシンの欠失は、「Gly195*」又は「G195*」として指定される。複数の欠失は、符号(「+」)を加えることで分離し、例えば、「Gly195*+Ser411*」又は「Gly195*+S411*」により表される。
挿入。アミノ酸挿入について、以下の命名を用いる:元のアミノ酸、位置、元のアミノ酸、挿入されたアミノ酸。したがって、195位のグリシンの後へのリジンの挿入は、「Gly195GlyLys」又は「G195GK」として指定される。複数のアミノ酸の挿入が指定される[元のアミノ酸、位置、元のアミノ酸、挿入されたアミノ酸#1、挿入されたアミノ酸#2など]。例えば、195位のグリシンの後へのリジン及びアラニンの挿入は、「Gly195GlyLysAla」又は「G195GKA」として指定される。
このような場合、挿入されたアミノ酸残基(単数又は複数)は、挿入されたアミノ酸残基(単数又は複数)に先行するアミノ酸残基の位置番号に小文字を付加するとによって番号付けされる。したがって、上記の例では、配列は以下のようになる:
Figure 0006120769
複数変更。複数の変更を含む改変体は、符号(「+」)を加えることで分離し、例えば、「Arg170Tyr+Gly195Glu」又は「R170Y+G195E」は、それぞれ170位及び195位のアルギニン及びグリシンに対してチロシン及びグルタミン酸の置換を表す。
様々な置換。様々な置換はある位置で導入可能な場合、その様々な置換はコンマによって分離され、例えば、「Arg170Tyr,Glu」又は「R170Y,E」は170位でチロシン又はグルタミン酸によるアルギニンの置換を表す。したがって、「Tyr167Gly,Ala+Arg170Gly,Ala」又は「Y167G,A +R170G,A」は、以下の改変体:「Tyr167Gly+Arg170Gly」、「Tyr167Gly+Arg170Ala」、「Tyr167Ala+Arg170Gly」、及び「Tyr167Ala+Arg170Ala」を指定する。
親抗菌ペプチド
親抗菌ペプチドは、(a)配列番号2の成熟ペプチドと少なくとも60%配列同一性を有するペプチド;(b)(i)配列番号1の配列をコードする成熟ペプチド、若しくは(ii)(i)の全長相補鎖;又は(c)配列番号1の配列をコードする成熟ペプチドと少なくとも60%配列同一性を有するポリヌクレオチドによってコードされたペプチドである。
第一の局面では、親は、配列番号2の成熟ペプチドに対して、少なくとも60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の配列同一性を有し、抗菌活性を有する。一局面では、親のアミノ酸配列は、配列番号2の成熟ペプチドと、10個以下のアミノ酸、例えば、5個のアミノ酸、4個のアミノ酸、3個のアミノ酸、2個のアミノ酸、および1個のアミノ酸で異なる。
好ましくは、親は、配列番号2のアミノ酸配列を含む又は該アミノ酸配列からなる。
一実施形態では、親は、少なくとも15個のアミノ酸残基、例えば、少なくとも17個、及び少なくとも19個のアミノ酸残基を含む、配列番号2のペプチドの断片である。
別の実施形態では、親は、配列番号2のペプチドの対立遺伝子改変体である。第2の局面では、親ペプチドは、中程度のストリンジェントな条件、中程度から高程度のストリンジェントな条件、高程度のストリンジェントな条件、又は非常に高程度のストリンジェントな条件下で、(i)配列番号1の配列をコードする成熟ペプチド、又は(ii)(i)の全長の相補鎖、とハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされる(J.Sambrook,E.F.Fritsch,及びT.Maniatis,1989年,Molecular Cloning,A Laboratory Manual,第2版,Cold Spring Harbor,New York)。
配列番号1のポリヌクレオチド又はそのサブ配列、並びに配列番号2のアミノ酸配列又はその断片を用いて、当該技術分野において周知な方法に従って、異なる属又は種の菌株から親をコードするDNAを同定し、クローニングするための核酸プローブを設計してもよい。具体的には、このようなプローブは、標準的なサザンブロッティング手段に従う、対象とする属又は種のゲノム又はcDNAとのハイブリダイゼーションに用いて、そこにおいて対応する遺伝子を同定及び単離することができる。このようなプローブは、全長の配列よりもかなり短いものであってもよいが、長さにして少なくとも14、例えば、少なくとも25、又は少なくとも35ヌクレオチドである必要がある。DNA及びRNAプローブをともに用いることができる。これらのプローブは、典型的には、対応する遺伝子を検出するために(例えば、32P、3H、35S、ビオチン、又はアビジン)を用いて標識される。このようなプローブは本発明によって包含される。
このような他の生物から調製されるゲノムDNA又はcDNAライブラリーは、上記のプローブとハイブリダイズし、親をコードするDNAについてスクリーニングされてもよい。このような他の生物由来のゲノム又は他のDNAは、アガロース若しくはポリアクリルアミドゲル電気泳動、又は他の分離技術によって分離されてもよい。ライブラリーからのDNA、又は分離されたDNAは、ニトロセルロース又は他の適した担体材料に移され、そこに固相化されてもよい。クローン、又は配列番号1若しくはそのサブ配列と相同なDNAを同定するために、担体材料をサザンブロットに用いる。
本発明の目的のために、ハイブリダイゼーションは、ポリヌクレオチドが、配列番号1に示されるポリヌクレオチド、その相補鎖、又はそのサブ配列、に対応する標識されたヌクレオチドプローブに対して、低から非常に高程度のストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることを指示する。プローブがハイブリダイズする分子は、例えば、X線フィルム、又は当該技術分野において知られている任意の他の検出手段を用いて検出することができる。
一局面では、核酸プローブは配列番号1である。
長さにして少なくとも60ヌクレオチドの長いプローブについて、非常に低いから非常に高いストリンジェントな条件は、最適には12〜24時間の標準的なサザンブロッティング手法に従う、5×SPPE、0.3%SDS、200マイクログラム/mlの剪断され、変性されたサケ精子DNA、及び25%ホルムアミド(非常に低い及び低いストリンジェンシーについて)、35%ホルムアミド(中程度から中高程度のストリンジェンシーについて)、又は50%ホルムアミド(高い及び非常に高いストリンジェンシーについて)中の42℃でのプレハイブリダイゼーション及びハイブリダイゼーションとして定義される。担体材料は、最終的に、2×SSC、0.2%SDS溶液を用いて、45℃(非常に低いストリンジェンシー)、50℃(低いストリンジェンシー)、55℃(中程度のストリンジェンシー)、60℃(中程度から高いストリンジェンシー)、65℃(高いストリンジェンシー)、又は70℃(非常に高いストリンジェンシー)にて、それぞれ15分間、3回洗浄される。
長さにして約15ヌクレオチド〜約60ヌクレオチドである短いプローブについて、ストリンジェントな条件は、最適には12〜24時間の標準的なサザンブロッティング手法に従う、0.9M NaCl、0.09M Tris−HCl、pH7.6、6mM EDTA、0.5%NP−40、1×デンハルト溶液、1mMピロリン酸ナトリウム、1mMリン酸一ナトリウム、0.1mM ATP、及び0.2mgの酵母RNA/ml中で、Bolton及びMcCarthy(1962年,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 48:1390)に従った計算を用いて計算されたTm未満で、約5℃から約10℃でのプレハイブリダイゼーション及びハイブリダイゼーションとして定義される。担体材料は、最終的には、6×SSC+0.1%SDSにおいて15分間で1回、さらに6×SSCを用いて各2回、5℃から10℃にて、計算されたTm未満で洗浄される。
第三の局面では、親は、配列番号1の配列をコードするペプチドに対して、少なくとも60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の配列同一性を有するポリヌクレオチドによってコードされ、それは抗菌活性を有するペプチドをコードする。
親は、任意の属の微生物から得られてもよい。本発明の目的のために、用語「から得られる」とは、本明細書で使用するとき、所定の供給源と関連して、ポリヌクレオチドによってコードされる親が、該供給源によって、又は該供給源からのポリヌクレオチドが挿入された細胞によって生成されることを意味する。一局面では、親は、細胞外に分泌される。
親は、細菌性抗菌ペプチドであってもよい。親は、グラム陽性細菌性ペプチド、例えばバチルス(Bacillus)、クロストリジウム(Clostridium)、エンテロコッカス(Enterococcus)、ゲオバチルス(Geobacillus)、ラクトバチルス(Lactobacillus)、ラクトコッカス(Lactococcus)、オセアノバチルス(Oceanobacillus)、スタフィロコッカス(Staphylococcus)、ストレプトコッカス(Streptococcus)、若しくはストレプトミセス(Streptomyces)抗菌ペプチド、又はグラム陰性細菌性ペプチド、例えばカンピロバクター(Campylobacter)、大腸菌(E.coli)、フラボバクテリウム(Flavobacterium)、フソバクテリウム(Fusobacterium)、ヘリコバクター(Helicobacter)、イリオバクター(Ilyobacter)、ナイセリア(Neisseria)、シュードモナス(Pseudomonas)、サルモネラ(Salmonella)、若しくはウレアプラズマ(Ureaplasma)抗菌ペプチドであってもよい。
一局面では、親は、バチルス・アルカロフィラス(Bacillus alkalophilus)、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルス・ブレビス(Bacillus brevis)、バチルス・サーキュランス(Bacillus circulans)、バチルス・クラウジ(Bacillus clausii)、バチルス・コアギュランス(Bacillus coagulans)、バチルス・フィルムス(Bacillus firmus)、バチルス・ラウタス(Bacillus lautus)、バチルス・レンタス(Bacillus lentus)、バチルス・リケニホルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス・メガテリウス(Bacillus megaterium)、バチルス・プミルス(Bacillus pumilus)、バチルス・ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)、又はバチルス・スリンジエンシス(Bacillus thuringiensis)抗菌ペプチドである。
別の局面では、親は、スタフィロコッカス・エクイジミリス(Streptococcus equisimilis)、スタフィロコッカス・ピロゲネス(Streptococcus pyogenes)、スタフィロコッカス・ウベリス(Streptococcus uberis)、又はスタフィロコッカス・エクイsubsp(Streptococcus equi subsp),ズーエピデミクス(Zooepidemicus)抗菌ペプチドである。
別の局面では、親は、ストレプトミセス・アクロモゲネス(Streptomyces achromogenes)、ストレプトミセス・アベルミチリス(Streptomyces avermitilis)、ストレプトミセス・コエリコロル(Streptomyces coelicolor)、ストレプトミセス・グリセウス(Streptomyces griseus)、又はストレプトミセス・リビダンス(Streptomyces lividans)抗菌ペプチドである。
親は、真菌の抗菌ペプチドであってもよい。例えば、親は、カンジダ(Candida)、クルイベロミセス(Kluyveromyces)、ピチア(Pichia)、サッカロミセス(Saccharomyces)、シゾサッカロミセス(Schizosaccharomyces)、又はヤロウイア(Yarrowia)抗菌ペプチドなどの酵母の抗菌ペプチドであってもよい。例えば、親は、アクレモニウム(Acremonium)、アガリカス(Agaricus)、アルテルナリア(Alternaria)、アスペルギラス(Aspergillus)、アウレオバシジウム(Aureobasidium)、ボトリオスパエラ(Botryospaeria)、セリポリオプシス(Ceriporiopsis)、カエトミジウム(Chaetomidium)、クリソスポリウム(Chrysosporium)、クラビセプス(Claviceps)、コクリオボラス(Cochliobolus)、コプリノプシス(Coprinopsis)、コプトテルメス(Coptotermes)、コリナスカス(Corynascus)、クリホネクトリア(Cryphonectria)、クリプトコーカス(Cryptococcus)、ジプロジア(Diplodia)、エキシジア(Exidia)、フィリバシジウム(Filibasidium)、フサリウム(Fusarium)、ギベレラ(Gibberella)、ホロマスチゴイデス(Holomastigotoides)、ヒューミコラ(Humicola)、イルペクス(Irpex)、レンチヌラ(Lentinula)、レプトスパエリア(Leptospaeria)、マグナポリス(Magnaporthe)、メラノカルパス(Melanocarpus)、メリピラス(Meripilus)、ムコル(Mucor)、ミセリオプソラ(Myceliophthora)、ネオカノマスチックス(Neocallimastix)、ネウロスポラ(Neurospora)、パエシロミセス(Paecilomyces)、ペニシリウム(Penicillium)、ファネロカエテ(Phanerochaete)、ピロミセス(Piromyces)、ポイトラシア(Poitrasia)、シュウドプレクタニア(Pseudoplectania)、シュウドトリコニンファ(Pseudotrichonympha)、リゾムコル(Rhizomucor)、シゾフィラム(Schizophyllum)、シタリジウム(Scytalidium)、タラロミセス(Talaromyces)、サーモアスカス(Thermoascus)、チエラビア(Thielavia)、トリポクラジウム(Tolypocladium)、トリコダーマ(Trichoderma)、トリコファラ(Trichophaea)、ベルチシリウム(Verticillium)、ボルバリエラ(Volvariella)又はキシラリア(Xylaria)などの糸状真菌の抗菌ペプチドであってもよい。別の局面では、親は、サッカロミセス・カルスベルゲンシス(Saccharomyces carlsbergensis)、サッカロミセス・セレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae)、サッカロミセス・ジアスタチカス(Saccharomyces diastaticus)、サッカロミセス・ドウグラシ(Saccharomyces douglasii)、サッカロミセス・クルイベリ(Saccharomyces kluyveri)、サッカロミセス・ノルベンシス(Saccharomyces norbensis)又はサッカロミセス・オビホルミス(Saccharomyces oviformis)抗菌ペプチドである。
別の局面では、親は、アクレモニウム・セルロリチカス(Acremonium cellulolyticus)、アスペルギラス・アキュレアタス(Aspergillus aculeatus)、アスペルギラス・アワモリ(Aspergillus awamori)、アスペルギラス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)、アスペルギラス・ホエチダス(Aspergillus foetidus)、アスペルギラス・ジャポニカス(Aspergillus japonicus)、アスペルギラス・ニジュランス(Aspergillus nidulans)、アスペルギラス・ニガー(Aspergillus niger)、アスペルギラス・オリザエ(Aspergillus oryzae)、クリソスポリウム・ケラチノフィラム(Chrysosporium keratinophilum)、クリソスポリウム・ルクノウエンセ(Chrysosporium lucknowense)、クリソスポリウム・トピカム(Chrysosporium tropicum)、クリソスポリウム・メルダリウム(Chrysosporium merdarium)、クリソスポリウム・イノプス(Chrysosporium inops)、クリソスポリウム・パニコラ(Chrysosporium pannicola)、クリソスポリウム・クイーンスランジカム(Chrysosporium queenslandicum)、クリソスポリウム・ゾナタム(Chrysosporium zonatum)、フサリウム・バクトリジオイデス(Fusarium bactridioides)、フサリウム・セレアリス(Fusarium cerealis)、フサリウム・クロックウェレンズ(Fusarium crookwellense)、フサリウム・クルモラム(Fusarium culmorum)、フサリウム・グラミネアラム(Fusarium graminearium)、フサリウム・グラミナム(Fusarium graminum)、フサリウム・ヘテロスポラム(Fusarium heterosporum)、フサリウム・ネグンジ(Fusarium negundi)、フサリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)、フサリウム・レチキュラタム(Fusarium reticulatum)、フサリウム・ロゼウム(Fusariumu roseum)、フサリウム・サムブシウム(Fusarium sambucinum)、フサリウム・サルコクロウム(Fusarium sarcochroum)、フサリウム・スポロトリキオイデス(Fusarium sporotrichioides)、フサリウム・スルフレウム(Fusarium sulphureum)、フサリウム・トルロサム(Fusarium torulosaum)、フサリウム・トリコセシオイデス(Fusarium trichothecioides)、フサリウム・ベネナタム(Fusarium venenatum)、ヒュミコラ・グリサエ(Humicola grisea)、ヒュミコラ・インソレンス(Humicola insolens)、ヒュミコラ・ラヌギノサ(Humicola lanuginosa)、イルペクス・ラクテウス(Irpex lacteus)、ムコル・ミエヘイ(Mucor miehei)、ミセリオプラソ・サーモフィラ(Myceliophthora thermophila)、ネウロスポラ・クラサ(Neurospora crassa)、ペニシリウム・フニクロサム(Penicillium funiculosum)、ペニシリウム・プルプロゲナム(Penicillium purpurogenum)、ファネロカエテ・クリソスポリウム(Phanerochaete chrysosporium)、チエラビア・アクロマチカ(Thielavia achromatica)、チエラビア・アルボマイセス(Thielavia albomyces)、チエラビア・アルボピロサ(Thielavia albopilosa)、チエラビア・オウストラレインシス(Thielavia australeinsis)、チエラビア・フィメチ(Thielavia fimeti)、チエラビア・ミクロスポラ(Thielavia microspora)、チエラビア・オビスポラ(Thielavia ovispora)、チエラビア・ペルビアナ(Thielavia peruviana)、チエラビア・スペデドニウム(Thielavia spededonium)、チエラビア・セトサ(Thielavia setosa)、チエラビア・スブサーモフィラ(Thielavia subthermophila)、チエラビア・テレストリス(Thielavia terrestris)、トリコダーマ・ハルジアナル(Trichoderma harzianum)、トリコダーマ・コニンギ(Trichoderma koningii)、トリコダーマ・ロンジブラキアタム(Trichoderma longibrachiatum)、トリコダーマ・レセイ(Trichoderma reesei)又はトリコダーマ・ビリデ(Trichoderma viride)抗菌ペプチドである。
別の局面では、本発明は、アレニコラ・マリナ(Arenicola marina)の抗菌ペプチドであり、例えば、配列番号2の抗菌ペプチドである。
上述の種に関して、本発明は、完全及び不完全状態の両者、及び他の分類学的同等物、例えばアナモルフ(それらが知られている種の名称にかかわらず)を包含することが理解される。当業者は、適切な同等物の正体を容易に認識する。
これらの種の株は、次の多くの培養物寄託所から容易に入手できる:American Type Culture Collection(ATCC)、Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH (DSM)、Centraalbureau Voor Schimmelcaltures(CBS)、及びAgricultural Research Service Patent Culture Collection, Northern Regional Research Center (NRRL)。
親は、他の供給源、例えば、天然源(例えば、土壌、培養土、水など)から単離された微生物、又は天然材料(例えば、土壌、培養土、水など)から直接的に得られたDNA試料から、上述したプローブを用いて同定され、得られてもよい。天然の生息地から直接、微生物及びDNAを単離する技術は、当該技術分野において良く知られている。次に、親をコードするポリヌクレオチドは、別の微生物のゲノム若しくはcDNAライブラリー、又は混合されたDNA試料を同様にスクリーニングすることによって誘導されてもよい。親をコードするポリヌクレオチドがプローブ(単数又は複数)により検出されると、ポリヌクレオチドは、当業者に知られている技法を用いることによって同定され、又はクローン化され得る(例えば、J.Sambrook,ら,1989年,上述を参照されたい)。
親は、1つのペプチドの一部が、別のペプチドの一部のN末端又はC末端で融合されたハイブリッドペプチドであってもよい。
また、親は、1つのペプチドが、別のペプチドのN末端又はC末端で融合された融合された又は切断可能な融合ペプチドであってもよい。融合されたペプチドは、1つのペプチドをコードするポリヌクレオチドを別のペプチドをコードするポリヌクレオチドに融合することによって生成される。融合ペプチドを生成するための技術は当該技術分野において知られ、ポリペプチドをコードするコード配列がインフレームにあり、融合されたポリペプチドの発現が同じプロモータ(単数又は複数)及びターミネータの調節下にあるように、それらのコード配列を連結することを含む。また、融合タンパク質は、融合がポスト翻訳的に作製されるインテイン技術を用いて構成されてもよい(Cooperら,1993年,EMBO J.12:2575−2583;Dawsonら,1994年,Science 266:776−779)。
融合ペプチドは、2つのペプチド間の切断部位をさらに含むことができる。融合タンパク質の分泌に際して、該部位は2つのペプチドに切断され、放出される。切断部位の例は、限定されてないが、以下:Martinら,2003年,J.Ind.Microbiol.Biotechnol.3:568−576;Svetinaら,2000年,J.Biotechnol.76:245−251;Rasmussen−Wilsonら,1997年,Appl.Environ.Microbiol.63:3488−3493;Wardら,1995年,Biotechnology 13:498−503;Contrerasら,1991年,Biotechnology 9:378−381;Eatonら,1986年,Biochemistry 25:505−512;Collins−Racieら,1995年,Biotechnology 13:982−987;Carterら,1989年,Proteins:Structure,Function,及びGenetics 6:240−248;及びStevens,2003年,Drug Discovery World 4:35−48に開示される部位を含む。
改変体の調製
本発明はまた、抗菌活性を有する改変体を得るための方法に関し、この方法は、(a)配列番号の成熟ペプチドの1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、15、17、19、及び21位に対応する1以上(いくつか)における置換を親の抗菌ペプチドに導入し、ここで、該改変体は抗菌活性を有し;及び(b)改変体を回収することを含む。
改変体は、当該技術分野において知られているいずれかの突然変異誘発方法、例えば部位特異的突然変異誘発、合成遺伝子構築、半合成遺伝子構築、ランダム突然変異誘発、シャフリングなどを用いて調製することができる。
部位特異的突然変異誘発は、1以上(いくつか)の突然変異が、親をコードするポリヌクレオチドにおいて1以上の画定された部位で作製される技術である。
部位特異的突然変異誘発は、所望の突然変異を含むオリゴヌクレオチドプライマーの使用を伴うPCRによりインビトロで達成され得る。また、部位特異的突然変異誘発は、親をコードするポリヌクレオチドを含むプラスミドにおける1つの部位での制限酵素による切断、及びポリヌクレオチドにおける突然変異を含むオリゴヌクレオチドの続く連結を伴うカセット突然変異誘発によってインビトロで実施することができる。通常、プラスミド及びオリゴヌクレオチドで消化する制限酵素は同じであり、プラスミド及びインサートの付着端が互いに連結することを可能にする。例えば、Scherer及び Davis,1979年,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 76:4949−4955;及びBartonら,1990年,Nucleic Acids Research 18:7349−4966を参照されたい。
部位特異的突然変異誘発は、当業者に知られている方法によって、インビボで達成され得る。例えば、米国特許出願公開第2004/0171154号;Storiciら,2001年,Nature Biotechnology 19:773−776;Krenら,1998年,Nat.Med.4:285−290;Calissano及びMacino,1996年,Fungal Genet.Newslett.43:15−16を参照されたい。
いずれかの部位特異的突然変異誘発法が本発明において使用され得る。親改変体を調製するために使用され得る多くの市販のキットが利用可能である。
合成の遺伝子構築物は、対象とするペプチドをコードするように設計されたポリヌクレオチド分子のインビトロ合成を必要とする。遺伝子合成は、Tianらによる多重マイクロチップに基づく技術(2004年,Nature 432:1050−1054)、及びオリゴヌクレオチドが合成され、光−プログラムできるマイクロ液体チップ上に集められる類似する技術などの多数の技術を利用して実施することができる。
単一又は複数のアミノ酸の置換、欠失、及び/又は挿入は、突然変異誘発、組換え及び/又はシャフリング、続く適切なスクリーニング手法、例えばReidhaar−Olson及びSauer(Science 241:53−57,1988年)、Bowie及びSauer(Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:2152−2156,1989年)、WO95/17413号又はWO95/22625号により開示される既知の方法を用いて行われ、試験され得る。使用され得る他の方法は、エラーが発生し易いPCR、ファージディスプレイ(例えば、Lowmanら,1991年,Biochemistry 30:10832−10837、米国特許第5,223,409号;WO92/06204)及び領域特異的突然変異誘発(Derbyshireら,1986年,Gene 46:145;Nerら,1988年,DNA 7:127)を含む。
突然変異誘発/シャフリング方法は、宿主細胞において発現された、クローン化され、突然変異誘発されたペプチドの活性を検出するために、ハイスループットの自動化されたスクリーニング法と組み合わせることができる(Nessら,1999年,Nature Biotechnology 17:893−896)。活性ペプチドをコードする突然変異誘発されたDNA分子は、宿主細胞から回収され、当該技術分野における標準的な方法を用いて急速に配列決定され得る。これらの方法は、ペプチドにおける個々のアミノ酸残基の重要性を急速に決定することができる。
半合成遺伝子構築は、合成遺伝子構築、及び/又は部位特異的突然変異誘発、及び/又はランダム突然変異誘発、及び/又はシャフリングの局面を組み合わせることによって達成される。半合成構築は、PCR技術と組み合わせて、合成されるポリヌクレオチド断片を利用するプロセスによって象徴化される。したがって、遺伝子の画定された領域が新たに合成されてもよく、一方、他の領域は部位特異的変異誘発プライマを用いて増幅されてもよく、さらなる他の領域は修復ミスの多いPCR又は修復ミスのないPCR増幅に供されてもよい。次に、ポリヌクレオチド断片がシャフルされてもよい。
改変体
本発明はまた、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、15、17、19、及び21位(好ましくは、1、2、4、5、6、8、9、12、13、15、17、及び21位;より好ましくは、4、5、6、8、9、12、13、15、及び17位)に対応する1以上(いくつか)の位置での置換を含む親の抗菌ペプチドの改変体であり、抗菌活性を有する改変体を提供する。一実施形態では、改変体は、好ましくは血液又は血清の存在下で、配列番号2のペプチドと比較して改善された抗菌活性を有する。別の実施形態では、改変体は、配列番号2のペプチドと比較して、少ないタンパク質結合を示す。好ましくは、改変体の抗菌ペプチドは、ほぼ99%の血清タンパク質結合を示す。また、改変体の抗菌ペプチドは、改善された生物学的利用能を示す。好ましくは、皮下の生物学的利用能は、少なくとも30%、より好ましくは少なくとも40%、さらにより好ましくは少なくとも50%、最も好ましくは少なくとも60%である。
一実施形態では、改変体は、親の抗菌ペプチドのアミノ酸配列に対して、少なくとも60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%の配列同一性を有するが、しかし、100%未満の配列同一性を有する。
別の実施形態では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドと少なくとも60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%の配列同一性を有するが、しかし、100%未満の配列同一性を有する。
一局面では、本発明の改変体における置換数は、1〜11であり、例えば、1〜10置換、1〜9置換、1〜8置換、1〜7置換、1〜6置換、1〜5置換、1〜4置換、1〜3置換、及び1〜2置換である。
一局面では、改変体は、配列番号3〜配列番号548に示されるアミノ酸配列を含む又はそれらからなる。
用語「配列番号3〜配列番号548」とは、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96、配列番号97、配列番号98、配列番号99、配列番号100、配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号104、配列番号105、配列番号106、配列番号107、配列番号108、配列番号109、配列番号110、配列番号111、配列番号112、配列番号113、配列番号114、配列番号115、配列番号116、配列番号117、配列番号118、配列番号119、配列番号120、配列番号121、配列番号122、配列番号123、配列番号124、配列番号125、配列番号126、配列番号127、配列番号128、配列番号129、配列番号130、配列番号131、配列番号132、配列番号133、配列番号134、配列番号135、配列番号136、配列番号137、配列番号138、配列番号139、配列番号140、配列番号141、配列番号142、配列番号143、配列番号144、配列番号145、配列番号146、配列番号147、配列番号148、配列番号149、配列番号150、配列番号151、配列番号152、配列番号153、配列番号154、配列番号155、配列番号156、配列番号157、配列番号158、配列番号159、配列番号160、配列番号161、配列番号162、配列番号163、配列番号164、配列番号165、配列番号166、配列番号167、配列番号168、配列番号169、配列番号170、配列番号171、配列番号172、配列番号173、配列番号174、配列番号175、配列番号176、配列番号177、配列番号178、配列番号179、配列番号180、配列番号181、配列番号182、配列番号183、配列番号184、配列番号185、配列番号186、配列番号187、配列番号188、配列番号189、配列番号190、配列番号191、配列番号192、配列番号193、配列番号194、配列番号195、配列番号196、配列番号197、配列番号198、配列番号199、配列番号200、配列番号201、配列番号202、配列番号203、配列番号204、配列番号205、配列番号206、配列番号207、配列番号208、配列番号209、配列番号210、配列番号211、配列番号212、配列番号213、配列番号214、配列番号215、配列番号216、配列番号217、配列番号218、配列番号219、配列番号220、配列番号221、配列番号222、配列番号223、配列番号224、配列番号225、配列番号226、配列番号227、配列番号228、配列番号229、配列番号230、配列番号231、配列番号232、配列番号233、配列番号234、配列番号235、配列番号236、配列番号237、配列番号238、配列番号239、配列番号240、配列番号241、配列番号242、配列番号243、配列番号244、配列番号245、配列番号246、配列番号247、配列番号248、配列番号249、配列番号250、配列番号251、配列番号252、配列番号253、配列番号254、配列番号255、配列番号256、配列番号257、配列番号258、配列番号259、配列番号260、配列番号261、配列番号262、配列番号263、配列番号264、配列番号265、配列番号266、配列番号267、配列番号268、配列番号269、配列番号270、配列番号271、配列番号272、配列番号273、配列番号274、配列番号275、配列番号276、配列番号277、配列番号278、配列番号279、配列番号280、配列番号281、配列番号282、配列番号283、配列番号284、配列番号285、配列番号286、配列番号287、配列番号288、配列番号289、配列番号290、配列番号291、配列番号292、配列番号293、配列番号294、配列番号295、配列番号296、配列番号297、配列番号298、配列番号299、配列番号300、配列番号301、配列番号302、配列番号303、配列番号304、配列番号305、配列番号306、配列番号307、配列番号308、配列番号309、配列番号310、配列番号311、配列番号312、配列番号313、配列番号314、配列番号315、配列番号316、配列番号317、配列番号318、配列番号319、配列番号320、配列番号321、配列番号322、配列番号323、配列番号324、配列番号325、配列番号326、配列番号327、配列番号328、配列番号329、配列番号330、配列番号331、配列番号332、配列番号333、配列番号334、配列番号335、配列番号336、配列番号337、配列番号338、配列番号339、配列番号340、配列番号341、配列番号342、配列番号343、配列番号344、配列番号345、配列番号346、配列番号347、配列番号348、配列番号349、配列番号350、配列番号351、配列番号352、配列番号353、配列番号354、配列番号355、配列番号356、配列番号357、配列番号358、配列番号359、配列番号360、配列番号361、配列番号362、配列番号363、配列番号364、配列番号365、配列番号366、配列番号367、配列番号368、配列番号369、配列番号370、配列番号371、配列番号372、配列番号373、配列番号374、配列番号375、配列番号376、配列番号377、配列番号378、配列番号379、配列番号380、配列番号381、配列番号382、配列番号383、配列番号384、配列番号385、配列番号386、配列番号387、配列番号388、配列番号389、配列番号390、配列番号391、配列番号392、配列番号393、配列番号394、配列番号395、配列番号396、配列番号397、配列番号398、配列番号399、配列番号400、配列番号401、配列番号402、配列番号403、配列番号404、配列番号405、配列番号406、配列番号407、配列番号408、配列番号409、配列番号410、配列番号411、配列番号412、配列番号413、配列番号414、配列番号415、配列番号416、配列番号417、配列番号418、配列番号419、配列番号420、配列番号421、配列番号422、配列番号423、配列番号424、配列番号425、配列番号426、配列番号427、配列番号428、配列番号429、配列番号430、配列番号431、配列番号432、配列番号433、配列番号434、配列番号435、配列番号436、配列番号437、配列番号438、配列番号439、配列番号440、配列番号441、配列番号442、配列番号443、配列番号444、配列番号445、配列番号446、配列番号447、配列番号448、配列番号449、配列番号450、配列番号451、配列番号452、配列番号453、配列番号454、配列番号455、配列番号456、配列番号457、配列番号458、配列番号459、配列番号460、配列番号461、配列番号462、配列番号463、配列番号464、配列番号465、配列番号466、配列番号467、配列番号468、配列番号469、配列番号470、配列番号471、配列番号472、配列番号473、配列番号474、配列番号475、配列番号476、配列番号477、配列番号478、配列番号479、配列番号480、配列番号481、配列番号482、配列番号483、配列番号484、配列番号485、配列番号486、配列番号487、配列番号488、配列番号489、配列番号490、配列番号491、配列番号492、配列番号493、配列番号494、配列番号495、配列番号496、配列番号497、配列番号498、配列番号499、配列番号500、配列番号501、配列番号502、配列番号503、配列番号504、配列番号505、配列番号506、配列番号507、配列番号508、配列番号509、配列番号510、配列番号511、配列番号512、配列番号513、配列番号514、配列番号515、配列番号516、配列番号517、配列番号518、配列番号519、配列番号520、配列番号521、配列番号522、配列番号523、配列番号524、配列番号525、配列番号526、配列番号527、配列番号528、配列番号529、配列番号530、配列番号531、配列番号532、配列番号533、配列番号534、配列番号535、配列番号536、配列番号537、配列番号538、配列番号539、配列番号540、配列番号541、配列番号542、配列番号543、配列番号544、配列番号545、配列番号546、配列番号547、及び/又は配列番号548のいずれか1つを意味することが意図される。
一局面では、改変体は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、15、17、19、及び21位;好ましくは、1、2、4、5、6、8、9、12、13、15、17、及び21位;より好ましくは、4、5、6、8、9、12、13、15、及び17位に対応する1以上(いくつか)の位置での置換を含む。別の局面では、改変体は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、15、17、19、及び21位;好ましくは、1、2、4、5、6、8、9、12、13、15、17、及び21位;より好ましくは、4、5、6、8、9、12、13、15、及び17位のいずれかに対応する2つの位置での置換を含む。別の局面では、改変体は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、15、17、19、及び21位;好ましくは、1、2、4、5、6、8、9、12、13、15、17、及び21位;より好ましくは、4、5、6、8、9、12、13、15、及び17位のいずれかに対応する3つの位置での置換を含む。別の局面では、改変体は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、15、17、19、及び21位;好ましくは、1、2、4、5、6、8、9、12、13、15、17、及び21位;より好ましくは、4、5、6、8、9、12、13、15、及び17位のいずれかに対応する4つの位置での置換を含む。別の局面では、改変体は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、15、17、19、及び21位;好ましくは、1、2、4、5、6、8、9、12、13、15、17、及び21位;より好ましくは、4、5、6、8、9、12、13、15、及び17位のいずれかに対応する5つの位置での置換を含む。別の局面では、改変体は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、15、17、19、及び21位;好ましくは、1、2、4、5、6、8、9、12、13、15、17、及び21位;より好ましくは、4、5、6、8、9、12、13、15、及び17位のいずれかに対応する6つの位置での置換を含む。
別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換G1A、D、F、H、I、K、M、Q、R、S、T、V、W、Yを含む。別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換F2A、G、H、I、L、M、P、S、V、W、Yを含む。別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換C3Lを含む。別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換W4A、E、F、G、I、L、M、N、Q、S、T、V、Yを含む。別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換Y5E、F、G、H、K、N、R、S、Wを含む。別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換V6A、C、E、F、G、H、I、L、M、N、Q、R、S、T、W、Yを含む。別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換C7Vを含む。別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換V8A、F、G、H、I、L、N、S、T、W、Yを含む。別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換Y9A、D、F、G、H、I、K、M、Q、R、S、T、V、Wを含む。別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換R10K、P、S、Tを含む。別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換N11A、G、H、Q、R、S、Yを含む。別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換G12A、D、E、F、H、K、N、R、S、Yを含む。別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換V13A、C、F、G、H、K、L、P、Q、R、S、T、W、Yを含む。別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換V15A、C、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、W、Yを含む。別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換Y17C、F、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、T、V、Wを含む。別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換R19D、H、K、M、T、Yを含む。別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換N21A、C、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、W、Yを含む。
一局面では、改変体は1位での置換を含む。別の局面では、1位のアミノ酸は、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Gln、Glu、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、Tyr、又はVal、好ましくはAla、Asp、Phe、His、Ile、Lys、Met、Gln、Arg、Ser、Thr、Val、Trp、又はTyrで置換される。別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換G1A、D、F、H、I、K、M、Q、R、S、T、V、W、Yを含む。
一局面では、改変体は2位での置換を含む。別の局面では、2位のアミノ酸は、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Gln、Glu、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、又はTyr、好ましくはAla、Gly、His、Ile、Leu、Met、Pro、Ser、Val、Trp、又はTyrで置換される。別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換F2A、G、H、I、L、M、P、S、V、W、Yを含む。
一局面では、改変体は3位での置換を含む。別の局面では、3位のアミノ酸は、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Gln、Glu、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、Tyr、又はVal、好ましくはLeuで置換される。別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換C3Lを含む。
一局面では、改変体は4位での置換を含む。別の局面では、4位のアミノ酸は、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Gln、Glu、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、Tyr、又はVal、好ましくはAla、Glu、Phe、Gly、Ile、Leu、Met、Asn、Gln、Ser、Thr、Val、又はTyrで置換される。別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換W4A、E、F、G、I、L、M、N、Q、S、T、V、Yを含む。
一局面では、改変体は5位での置換を含む。別の局面では、5位のアミノ酸は、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Gln、Glu、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、Tyr、又はVal、好ましくはGlu、Phe、Gly、His、Lys、Asn、Arg、Ser、又はTrpで置換される。別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換Y5E、F、G、H、K、N、R、S、Wを含む。
一局面では、改変体は6位での置換を含む。別の局面では、6位のアミノ酸は、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Gln、Glu、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、Tyr、又はVal、好ましくはAla、Cys、Glu、Phe、Gly、His、Ile、Leu、Met、Asn、Gln、Arg、Ser、Thr、Trp、又はTyrで置換される。別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換V6A、C、E、F、G、H、I、L、M、N、Q、R、S、T、W、Yを含む。
一局面では、改変体は7位での置換を含む。別の局面では、7位のアミノ酸は、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Gln、Glu、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、Tyr、又はVal、好ましくはValで置換される。別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換C7Vを含む。
一局面では、改変体は8位での置換を含む。別の局面では、8位のアミノ酸は、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Gln、Glu、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、Tyr、又はVal、好ましくはAla、Phe、Gly、His、Ile、Leu、Asn、Ser、Thr、Trp、又はTyrで置換される。別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換V8A、F、G、H、I、L、N、S、T、W、Yを含む。
一局面では、改変体は9位での置換を含む。別の局面では、9位のアミノ酸は、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Gln、Glu、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、Tyr、又はVal、好ましくはAla、Asp、Phe、Gly、His、Ile、Lys、Met、Gln、Arg、Ser、Thr、Val、又はTrpで置換される。別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換Y9A、D、F、G、H、I、K、M、Q、R、S、T、V、Wを含む。
一局面では、改変体は10位での置換を含む。別の局面では、10位のアミノ酸は、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Gln、Glu、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、Tyr、又はVal、好ましくはLys、Pro、Ser、又はThrで置換される。別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換R10K、P、S、Tを含む。
一局面では、改変体は11位での置換を含む。別の局面では、11位のアミノ酸は、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Gln、Glu、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、Tyr、又はVal、好ましくはAla、Gly、His、Gln、Arg、Ser、又はTyrで置換される。別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換N11A、G、H、Q、R、S、Yを含む。
一局面では、改変体は12位での置換を含む。別の局面では、12位のアミノ酸は、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Gln、Glu、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、Tyr、又はVal、好ましくはAla、Asp、Glu、Phe、His、Lys、Asn、Arg、Ser、又はTyrで置換される。別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換G12A、D、E、F、H、K、N、R、S、Yを含む。
一局面では、改変体は13位での置換を含む。別の局面では、13位のアミノ酸は、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Gln、Glu、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、Tyr、又はVal、好ましくはAla、Cys、Phe、Gly、His、Lys、Leu、Pro、Gln、Arg、Ser、Thr、Trp、又はTyrで置換される。別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換V13A、C、F、G、H、K、L、P、Q、R、S、T、W、Yを含む。
一局面では、改変体は15位での置換を含む。別の局面では、15位のアミノ酸は、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Gln、Glu、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、Tyr、又はVal、好ましくはAla、Cys、Phe、Gly、His、Ile、Lys、Leu、Met、Asn、Pro、Gln、Arg、Ser、Thr、Trp、又はTyrで置換される。別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換V15A、C、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、W、Yを含む。
一局面では、改変体は17位での置換を含む。別の局面では、17位のアミノ酸は、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Gln、Glu、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、Tyr、又はVal、好ましくはCys、Phe、Gly、His、Ile、Lys、Leu、Met、Asn、Gln、Arg、Ser、Thr、Val、又はTrpで置換される。別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換Y17C、F、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、T、V、Wを含む。
一局面では、改変体は19位での置換を含む。別の局面では、19位のアミノ酸は、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Gln、Glu、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、Tyr、又はVal、好ましくはAsp、His、Lys、Met、Thr、又はTyrで置換される。別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換R19D、H、K、M、T、Yを含む。
一局面では、改変体は21位での置換を含む。別の局面では、21位のアミノ酸は、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Gln、Glu、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、Tyr、又はVal、好ましくはAla、Cys、Phe、Gly、His、Ile、Lys、Leu、Met、Pro、Gln、Arg、Ser、Thr、Trp、又はTyrで置換される。別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換N21A、C、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、W、Yを含む。
別の局面では、改変体は、5位及び17位に対応する位置での置換、例えば上記される位置での置換を含む。
別の局面では、改変体は、5位及び9位に対応する位置での置換、例えば上記される位置での置換を含む。
別の局面では、改変体は、5位及び15位に対応する位置での置換、例えば上記される位置での置換を含む。
別の局面では、改変体は、17位及び9位に対応する位置での置換、例えば上記される位置での置換を含む。
別の局面では、改変体は、17位及び15位に対応する位置での置換、例えば上記される位置での置換を含む。
別の局面では、改変体は、9位及び15位に対応する位置での置換、例えば上記される位置での置換を含む。
別の局面では、改変体は、5位、17位、及び9位に対応する位置での置換、例えば上記される位置での置換を含む。
別の局面では、改変体は、5位、17位、及び15位に対応する位置での置換、例えば上記される位置での置換を含む。
別の局面では、改変体は、5位、9位、及び15位に対応する位置での置換、例えば上記される位置での置換を含む。
別の局面では、改変体は、17位、9位、及び15位に対応する位置での置換、例えば上記される位置での置換を含む。
別の局面では、改変体は、5位、17位、9位、及び15位に対応する位置での置換、例えば上記される位置での置換を含む。
別の局面では、改変体は、下記:
G1A、G1D、G1F、G1H、G1I、G1K、G1M、G1Q、G1R、G1S、G1T、G1V、G1W、G1Y、
F2A、F2G、F2H、F2I、F2L、F2M、F2P、F2S、F2V、F2W、F2Y、
C3L、
W4A、W4E、W4F、W4G、W4I、W4L、W4M、W4N、W4Q、W4S、W4T、W4V、W4Y、
Y5E、Y5F、Y5G、Y5H、Y5K、Y5N、Y5R、Y5S、Y5W、
V6A、V6C、V6E、V6F、V6G、V6H、V6I、V6L、V6M、V6N、V6Q、V6R、V6S、V6T、V6W、V6Y、C7V、
V8A、V8F、V8G、V8H、V8I、V8L、V8N、V8S、V8T、V8W、V8Y、
Y9A、Y9D、Y9F、Y9G、Y9H、Y9I、Y9K、Y9M、Y9Q、Y9R、Y9S、Y9T、Y9V、Y9W、
R10K、R10P、R10S、R10T、
N11A、N11G、N11H、N11Q、N11R、N11S、N11Y、
G12A、G12D、G12E、G12F、G12H、G12K、G12N、G12R、G12S、G12Y、
V13A、V13C、V13F、V13G、V13H、V13K、V13L、V13P、V13Q、V13R、V13S、V13T、V13W、V13Y、
V15A、V15C、V15F、V15G、V15H、V15I、V15K、V15L、V15M、V15N、V15P、V15Q、V15R、V15S、V15T、V15W、V15Y、
Y17C、Y17F、Y17G、Y17H、Y17I、Y17K、Y17L、Y17M、Y17N、Y17Q、Y17R、Y17S、Y17T、Y17V、Y17W、
R19D、R19H、R19K、R19M、R19T、R19Y、
N21A、N21C、N21F、N21G、N21H、N21I、N21K、N21L、N21M、N21P、N21Q、N21R、N21S、
N21T、N21W、及びN21Y;
好ましくは、
W4A、Y5H、Y5N、Y5R、V6A、V6F、V8A、Y9K、Y9R、G12R、G12K、V13A、V15I、V15S、及びY17H
からなる群から選択される1以上(いくつか)の置換を含む。
別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換Y5N+Y17Hを含む。
別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換Y5N+Y9Rを含む。
別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換Y5N+Y9Kを含む。
別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換Y17H+Y9Rを含む。
別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換Y17H+Y9Kを含む。
別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換Y5N+Y17H+Y9Rを含む。
別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換Y5N+Y17H+Y9Kを含む。
別の局面では、改変体は、配列番号2の成熟ペプチドの置換Y5N+V6A+Y9K、又はV8A+Y9R+V13A、又はY5N+Y9R+Y17H、又はY9K+V15S、又はW4A+Y5R+Y9K、又はY5N+G12R+Y17H、又はY5N+V6F+Y17H、又はY5N+V15I+Y17H、又はY5H+V8A+Y9R、又はY5N+G12K+Y17Hを含む。
親における必須アミノ酸は、当該技術分野において知られている手法、例えば部位特異的突然変異誘発又はアラニン−走査突然変異誘発に従って同定され得る(Cunningham及びWells,1989年,Science 244:1081−1085)。後者の技術においては、単一のアラニンの突然変異が分子におけるあらゆる残基に導入され、得られる突然変異体分子は、分子の活性に対して決定的であるアミノ酸残基を同定するために、抗菌活性について試験される。また、Hiltonなど(1996年,J.Biol.Chem.271:4699−4708)を参照されたい。また、必須アミノ酸の同地は、親に関連されるペプチドとの同一性の分析から推測することができる。
ポリヌクレオチド
本発明はまた、本発明の改変体のいずれかをコードする単離されたポリヌクレオチドに関する。
核酸構築物
本発明はまた、調節配列と適合可能な条件下で、適切な宿主細胞におけるコード配列の発現を指向する1以上(いくつか)の調節配列に作動可能に連結された本発明の改変体をコードするポリヌクレオチドを含む核酸構築物に関する。
ポリヌクレオチドは、改変体の発現を提供するために種々の手段で操作されてもよい。ベクターへのそのインサート前のポリヌクレオチドの操作は、発現ベクターに依存して、所望されるか又は必要とされ得る。組換えDNA法を用いてポリヌクレオチドを修飾する技術は、当該技術分野において周知である。
調節配列は、ポリヌクレオチドの発現のために宿主細胞によって認識されるプロモータ配列であってもよい。プロモータ配列は、改変体の発現を仲介する転写調節配列を含む。プロモータは、宿主細胞において転写活性を示すいずれかの核酸配列であってもよく、例えば突然変異体の、切断された、及びハイブリッドのプロモータであり得て、さらに、宿主細胞に対して相同であるか又は異種である細胞外又は細胞内ペプチドをコードする遺伝子から得られてもよい。
細菌宿主細胞において本発明の核酸構造体の転写を指向するための適切なプロモータの例は、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliguefaciens)アルファ−アミラーゼ遺伝子(amyQ)、バチルス・リケニホルミス(Bacillus licheniformis)アルファ−アミラーゼ遺伝子(amyL)、バチルス・リケニホルミス(Bacillus licheniformis)ペニシリナーゼ遺伝子(penP)、バチルス・ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)マルトゲン性アミラーゼ遺伝子(amyM)、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)レバンスクラーゼ遺伝子(sacB)、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)xylA及びxylB遺伝子、大腸菌(E.coi)lacオペロン、ストレプトミセス・コエリカラー(Streptomyces coelicolor)アガラーゼ遺伝子(dagA)、及び原生動物のベータ−ラクタマーゼ遺伝子(Villa−Kamaroffら,1978年,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 75:3727−3731)、並びにtacプロモータ(DeBoerら,1983年,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 80:21−25)から得られるプロモータである。さらなるプロモータは、“Useful proteins from recombinant bacteria”Gilbertなど,1980年,Scientific American 242:74−94;及びSambrookなど(1989年、上述)に記載される。
糸状菌宿主細胞における本発明の核酸構築物の転写を指向するための適切なプロモータの例は、アスペルギラス・ニジュランスアセトアミダーゼ(Aspergillus nidulans acetamidase)、アスペルギラス・ニガー中性アルファ−アミラーゼ(Aspergillus niger neutral alpha−amylase)、アスペルギラス・ニガー酸安定性アルファ−アミラーゼ(Aspergillus niger acid stable alpha−amylase)、アスペルギラス・ニガー(Aspergillus niger)又はアスペルギラス・アワモリグルコアミラーゼ(Aspergillus awamori glucoamylase)(glaA)、アスペルギラス・オリザエTAKAアミラーゼ(Aspergillus oryzae TAKA amylase)、アスペルギラス・オリザエ アルカリプロテアーゼ(Aspergillus oryzae alkaline protease)、アスペルギラス・オリザエトリオースリン酸イソメラーゼ(Aspergillus oryzae triose phosphate isomerase)、フサリウム・オキシスポラムトリプシン様プロテアーゼ(Fusarium oxysporum trypsin−like protease)(WO96/00787)、フサリウム・ベネナタムアミログルコシダーゼ(Fusarium venenatum amyloglucosidase)(WO00/56900)、フサリウム・ベネナタムDaria(Fusarium venenatum Daria)(WO00/56900)、フサリウム・ベネナタムQuinn(Fusarium venenatum Quinn)(WO00/56900)、リゾムコル・ミエヘイリパーゼ(Rhizomucor miehei lipase)、リゾムコル・ミエヘイ アスパラギン酸プロテイナーゼ(Rhizomucor miehei aspartic proteinase)、トリコダーマ・レセイベータ−グルコシダーゼ(Trichoderma reesei beta−glucosidase)、トリコダーマ・レセイ/セロビオヒドロラーゼI(Trichoderma reesei cellobiohydrolase I)、トリコダーマ・レセイ/セロビオヒドロラーゼII(Trichoderma reesei cellobiohydrolase II)、トリコダーマ・レセイエンドグルカナーゼI(Trichoderma reesei endoglucanase I)、トリコダーマ・レセイエンドグルカナーゼII(Trichoderma reesei endoglucanase II)、トリコダーマ・レセイエンドグルカナーゼIII(Trichoderma reesei endoglucanase III)、トリコダーマ・レセイエンドグルカナーゼIV(Trichoderma reesei endoglucanase IV)、トリコダーマ・レセイエンドグルカナーゼV(Trichoderma reesei endoglucanase V)、トリコダーマ・レセイキシラナーゼI(Trichoderma reesei xylanase I)、トリコダーマ・レセイキシラナーゼII(Trichoderma reesei xylanase II)、トリコダーマ・レセイベータ−キシロシダーゼ(Trichoderma reesei beta−xylosidase)に関する遺伝子から得られるプロモータ、並びにNA2−tpiプロモータ(アスペルギリ(Aspergilli)における中性アルファ−アミラーゼをコードする遺伝子を含む修飾されたプロモータ、ここで、非翻訳リーダーはアスペルギリにおけるトリオースリン酸イソメラーゼをコードする遺伝子由来の非翻訳リーダーによって置換されている;非制限的な例は、アスペルギラス・ニガーにおける中性アルファ−アミラーゼをコードする遺伝子を含む修飾されたプロモータを含み、ここで、非翻訳リーダーは、アスペルギラス・ニガー又はアスペルギラス・オリザエにおけるトリオースリン酸イソメラーゼをコードする遺伝子由来の非翻訳リーダーによって置換されている);それらの突然変異体の、切断された、及びハイブリッドプロモータである。
酵母宿主においては、有用なプロモータは、サッカロミセス・セレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae)エノラーゼ(ENO−1)、サッカロミセス・セレビシアエガラクトキナーゼ(GAL1)、サッカロミセス・セレビシアエアルコールデヒドロゲナーゼ/グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(ADH1、ADH2/GAP)、サッカロミセス・セレビシアエトリオースリン酸イソメラーゼ(TPI)、サッカロミセス・セレビシアエ金属チオニン(CUP1)、及びサッカロミセス・セレビシアエ3−ホスホグリセレートキナーゼから得られる。酵母宿主細胞のための有用な他のプロモータは、Romunosなど(1992年,Yeast 8:423−488)により報告されている。
また、調節配列は、適切な転写ターミネーター配列であってもよく、それは、転写を終結するために宿主細胞により認識される。ターミネーター配列は、改変体をコードするポリヌクレオチド配列の3’末端に作動可能に連結される。宿主細胞において機能的であるいずれのターミネーターを用いてもよい。
糸状菌宿主細胞用の好ましいターミネーターは、アスペルギラス・ニジュランスアントラニル酸シンターゼ、アスペルギラス・ニガーアルファ−グルコシダーゼ、アスペルギラス・ニガーグルコアミラーゼ、アスペルギラス・オリザエTAKAアミラーゼ、及びフサリウム・オキシスポラムトリプシン様プロテアーゼに関する遺伝子から得られる。
酵母宿主細胞用の好ましいターミネーターは、サッカロミセス・セレビシアエエノラーゼ、サッカロミセス・セレビシアエチトクロムC(CYC1)、及びサッカロミセス・セレビシアエグリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼに関する遺伝子から得られる。酵母宿主細胞用の有用な他のターミネーターは、Romanosなど(1992年,前記)により報告されている。
また、調節配列は、適切なリーダー配列であってもよく、それは、宿主細胞による翻訳のために重要であるmRNAの非翻訳領域である。リーダー配列は、改変体をコードするポリヌクレオチド配列の5’末端に作動可能に連結される。宿主細胞において機能的であるいずれのリーダー配列を用いてもよい。
糸状菌宿主細胞用の好ましいリーダーは、アスペルギラス・オリザエTAKAアミラーゼ、及びアスペルギラス・ニジュランストリオースリン酸イソメラーゼに関する遺伝子から得られる。酵母宿主細胞用の適切なリーダーは、サッカロミセス・セレビシアエエノラーゼ(ENO−1)、サッカロミセル・セレビシアエ3−ホスホグリセレートキナーゼ、サッカロミセス・セレビシアエアルファ−因子、及びサッカロミセス・セレビシアエアルコールデヒドロゲナーゼ/グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(ADH2/GAP)に関する遺伝子から得られる。
また、調節配列は、ポリアデニル化配列であってもよく、それは、改変体をコードする配列の3’末端に作動可能に連結され、転写される場合、転写されたmRNAにポリアデノシン残基を付加するためにシグナルとして宿主細胞によって認識される配列である。宿主細胞において機能的であるいずれのポリアデニル化配列を用いてもよい。
糸状菌宿主細胞用の好ましいポリアデニル化配列は、アスペルギキラス・ニジュランスアントラニル酸シンターゼ、アスペルギラス・ニガーグルコアミラーゼ、アスペルギラス・ニガーアルファ−グルコシダーゼ、アスペルギラス・オリザエTAKAアミラーゼ、及びフサリウム・オキシスポラムトリプシン様プロテアーゼに関する遺伝子から得られる。
酵母宿主細胞用の有用なポリアデニル化配列は、Guo及びSherman(1995年,Molecular Cellular Biology 15:5983−5990)により報告されている。
また、制御配列は、改変体のN末端に連結されるシグナルペプチドをコードし、その改変体を細胞の分泌経路に指向するシグナルペプチドコード領域でもあってもよい。ポリヌクレオチドのコード配列の5’末端は、改変体をコードするコード領域のセグメントと翻訳読み取り枠において、天然において連結されるシグナルペプチドコード領域を固有に含んでもよい。あるいは、コード配列の5’末端は、そのコード配列に対して外来性であるシグナルペプチドコード領域を含んでもよい。そのコード配列が天然においてシグナルペプチドコード領域を含まない外来性シグナルペプチドコード領域が必要とされ得る。あるいは、外来性シグナルペプチドコード領域は、改変体の分泌を増強するために、天然のシグナルペプチドコード領域を単純に置換してもよい。しかしながら、分泌経路に、発現された改変体を指向するいずれのシグナルペプチドコード領域を用いてもよい。
細菌宿主細胞用の効果的なシグナルペプチドコード配列は、バチルスNCIB11837マルトゲン性アミラーゼ、バチルス・リケニホルミススブチリシン、バチルス・リケニホルミスβ−ラクタマーゼ、バチルス・ステアロサーモフィラスアルファ−アミラーゼ、バチルス・ステロサーモフィラス中性プロテアーゼ(nprT、nprS、nprM)、及びバチルス・サブチリスprsAに関する遺伝子から得られるシグナルペプチド配列である。更なるシグナルペプチドは、Sinomen及びPalva(1993年,Microbiological Reviews 57:109−137)により報告されている。
糸状菌宿主細胞用の効果的なシグナルペプチドコード配列は、アスペルギラス・ニガー中性アミラーゼ、アスペルギラス・ニガーグルコアミラーゼ、アスペルギラス・オリザエTAKAアミラーゼ、ヒューミコラ・インソレンスセルラーゼ、ヒューミコラ・イソレンスエンドグルカーゼV、ヒューミコラ・ラヌギノサリパーゼ、及びリゾムコル・ミエヘイアスペラギン酸プロテイナーゼに関する遺伝子から得られたシグナルペプチドコード配列である。
酵母宿主細胞用の有用なシグナルペプチドは、サッカロミセス・セレビシアエアルファ−因子、及びサッカロミセル・セレビシアエインバーターゼに関する遺伝子から得られる。有用な他のシグナルペプチドコード配列は、Romanosなど(1992年,前記)により報告されている。
また、調節配列は、改変体のN末端に位置するプロペプチドをコードするプロペプチドコード領域であってもよい。得られるペプチドは、プロ酵素又はプロペプチド(又はある場合、チモーゲン)として知られている。プロペプチドは、一般的に不活性であり、プロペプチドからプロペプチドの触媒又は自己触媒による切断によって、活性ペプチドに転換され得る。プロペプチドコード領域は、バチルス・サブチリスアルカリプロテアーゼ(aprE)、バチルス・サブチリス中性プロテアーゼ(nprT)、ミセリオプソラ・サーモフィリア ラッカーゼ(WO95/33836)、リゾムコル・ミエヘイ アスパラギン酸プロテイナーゼ、及びサッカロミセス・セレビシアエアルファ−因子に関する遺伝子から得られてもよい。
シグナルペプチド及びプロペプチド領域の両方は、改変体のN末端に存在する場合、そのプロペプチド領域は、改変体のN末端の次に位置し、シグナルペプチド領域は、プロペプチド領域のN末端の次に位置する。
また、宿主細胞の増殖に関して、改変体の発現の制御を可能にする制御配列を付加することが所望されてもよい。調節システムの例は、制御化合物の存在を含む、化学的又は物理的刺激に応答して、遺伝子の発現の開始又は停止を引き起こすシステムである。原核生物系における調節システムは、lac、tac、及びtrpオペレーターシステムを含む。酵母においては、ADH2システム又はGAL1システムを用いてもよい。糸状菌においては、アスペルギラス・ニガーグルコアミラーゼプロモータ、アスペルギラス・オリザエTAKAアルファ−アミラーゼプロモーター、及びアスペルギラス・オリザエグルコアミラーゼプロモータを用いてもよい。制御配列の他の列は、遺伝子増幅を可能にする配列である。真核システムにおいては、これらの制御配列は、メトトレキセートの存在下で増幅されるジヒドロ葉酸レダクターゼ遺伝子、及び重金属のより増幅されるメタロチオネイン遺伝子を含む。これらの場合、改変体をコードするポリヌクレオチドは、制御配列により作動可能に連結される。
発現ベクター
本発明はまた、本発明のポリヌクレオチド、プロモータ、並びに転写及び翻訳停止シグナルを含む組換え発現ベクターに関する。種々のヌクレオチド及び調節配列は、1以上(いくつか)の好都合な制限部位で改変体をコードするポリヌクレオチドの挿入又は置換を可能にするために、それらの部位を含むことができる組換え発現ベクターを生成するために一緒に連結されてもよい。あるいは、ポリヌクレオチドは、ポリヌクレオチド配又は該ポリヌクレオチド配列を含む核酸構築物を発現に適切したベクターに挿入することによって発現され得る。発現ベクターを作製する場合、そのコード配列はベクターに位置し、その結果、コード配列は発現のための適切な調節配列により作動可能に連結される。
組換え発現ベクターは、組換えDNA法に好都合に供され得て、ポリヌクレオチドの発現をもたらすことができるいずれかのベクター(例えば、プラスミド又はウイルス)であってもよい。ベクターの選択は、典型的には、ベクターが導入されるべき宿主細胞とベクターとの適合性に依存する。ベクターは、線状又は閉環された環状プラスミドであり得る。
ベクターは、自律的に複製するベクターであってもよく、すなわち、染色体外の存在物として存在するベクター(その複製は染色体複製には無関係である)、例えば、プラスミド、染色体外エレメント、ミニクロモソーム、又は人工染色体であり得る。ベクターは、自己複製を確実にするためのいずれかの手段を含むことができる。あるいは、ベクターは、宿主細胞に導入される場合、ゲノムに組み込まれ、それが組み込まれている染色体(単数又は複数)と一緒に複製されるベクターであってもよい。さらに、宿主細胞のゲノムに導入されるべき全DNA、又はトランスポゾンを一緒に含む、単一のベクター又はプラスミド、又は複数のベクター又はプラスミドが使用されてもよい。
ベクターは、好ましくは、形質転換された、トランスフェクトされた、形質導入された等の細胞の容易な選択を可能にする1以上(いくつか)の選択マーカーを含む。選択マーカーは、1つの遺伝子であり、その生成物は、殺生物剤又はウイルス耐性、重金属に対する耐性、栄養要求性に対する原栄養要求性などを提供する。
細菌選択マーカーの例は、バチルス・リケニホルミス若しくはバチルス・サブチリス由来のdal遺伝子、又は抗生物質耐性、例えばアンピシリン、クロラムフェニコール、カナマイシン又はテトラサイクリン耐性を付与するマーカーである。酵母宿主細胞用の適切なマーカーは、ADE2、HIS3、LEU2、LYS2、MET3、TRP1及びURA3である。糸状菌宿主細胞に使用するための選択マーカーは、限定されないが、amdS(アセトアミダーゼ)、argB(オルニチンカルバモイルトランスフェラーゼ)、bar(ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼ)、hph(ヒグロマイシンホスホトランスフェラーゼ)、niaD(硝酸レダクターゼ)、pyrG(オロチジン−5’−リン酸デカルボキシラーゼ)、sC(硫酸アデニルトランスフェラーゼ)、及びtrpC(アントラニル酸シンターゼ)、並びにそれらの同等物を含む。アスペルギラス・ニジュランス又はアスペルギラス・オリザエのamdS及びpyrG遺伝子、並びにストレプトミセス・ヒグロスコピカスのbar遺伝子は、アスペルギラス細胞への使用に好ましい。
ベクターは、好ましくは、宿主細胞ゲノムへのベクターの組み込み、又はゲノムとは無関係に細胞におけるベクターの自律的複製を可能にするエレメント(単数又は複数)を含む。
宿主細胞のゲノムへの組み込みについて、ベクターは、相同又は非相同な組換えによるゲノムへの組み込みのための改変体又はベクターのいずれか他のエレメントをコードするポリヌクレオチド配列に依存してもよい。あるいは、ベクターは、染色体(単数又は複数)における正確な位置(単数又は複数)で、宿主細胞のゲノムへの相同組換えによる組み込みを指向するための追加のヌクレオチド配列を含んでもよい。正確な位置での組み込みの可能性を高めるために、組み込みエレメントは、相同組換えの可能性を高めるためにその対応する標的配列と高い程度の同一性を示す十分な数の核酸、例えば100〜10,000個の塩基対、400〜10,000個の塩基対、及び800〜10,000個の塩基対を含むべきである。組み込みエレメントは、宿主細胞のゲノムにおける標的配合と相同である任意の配列であってもよい。さらに、組み込みエレメントは、非コード又はコードヌクレオチド配列であってもよい。他方では、ベクターは非相同組換えにより宿主細胞のゲノムに組み込まれ得る。
自律複製について、ベクターは、対象とする宿主細胞においてのベクターの自律的な複製を可能にする複製の起点をさらに含むことができる。複製の起点は、細胞において機能する自律複製を仲介する任意のプラスミド複製体であってもよい。用語「複製の起点」又は「プラスミド複製体」とは、プラスミド又はベクターのインビボでの複製を可能にするヌクレオチド配列を意味する。
複製の細菌起点の例は、大腸菌において複製を可能にするプラスミドpBR322、pUC19、pACYC177、及びpACYC184、及びバチルスにおいて複製を可能にするpUB110、pE194、pTA1060、及びpAMβ1の複製の起点である。
酵母宿主細胞において使用するための複製の起点の例は、複製の2ミクロン起点、ARS1、ARS4、ARS1及びCEN3の組み合わせ、並びにARS4及びCEN6の組み合わせである。
糸状菌細胞において有用な複製の起点の例は、AMA1及びANS1である(Gemsら,1991年,Gene 98:61−67;Cullenら,1987年,Nucleic Acids Res.15:9163−9175;WO00/24883)。AMA1遺伝子の単離及び該遺伝子を含むプラスミド又はベクターの構築は、WO00/24883に開示される方法に従って達成することができる。
本発明のポリヌクレオチドの1を超えるコピーは、改変体の生成を増加させるために宿主細胞に挿入されてもよい。ポリヌクレオチドのコピー数の増加は、宿主細胞ゲノムに配列の少なくとも1つの追加のコピーを組み込むことによって、又はポリヌクレオチドとともに増幅可能な選択マーカー遺伝子を含むことによって得られ、この場合、細胞は選択マーカー遺伝子の増幅されたコピーを含み、それにより、ポリヌクレオチドの追加のコピーが、適切な選択試薬の存在下で前記細胞を培養することによって選択され得る。
本発明の組換え発現ベクターを構築するために上記したエレメントを連結するために使用される方法は、当業者に周知である(例えば、Sambrookなど,1989年,前記を参照されたい)。
宿主細胞
本発明はまた、本発明の改変体の生成を指向する1以上(いくつか)の調節配列に作動可能に連結された本発明のポリヌクレオチドを含む組か宿主細胞に関する。
生成において都合良く使用される、本発明のポリヌクレオチドを含んで成る組換え宿主にも関する。ポリヌクレオチドを含む構築物又はベクターは、その構築物又はベクターが染色体組み込み体として、又は先に記載されるような自己複製の染色体外ベクターとして維持されるように、宿主細胞に導入される。用語「宿主細胞」は、複製中に生じる突然変異に起因して、親細胞と同一ではない親細胞のいずれかの子孫を包含する。宿主細胞の選択は、改変体をコードする遺伝子及びその供給源に、非常な程度依存する。
宿主細胞は、改変体の組換え生成に有用な任意の細胞であってもよく、例えば、原核生物又は真核生物である。
原核宿主細胞は、任意のグラム陽性細菌又はグラム陰性細菌であってもよい。グラム陽性細菌には、限定されないが、バチルス、クロストリジウム、エンテロコッカス、ゲオバチルス、ラクトバチルス、ラクトコッカス、オセアノバチルス、スタフィロコッカス、ストレプトコッカス、及びストレプトミセスが挙げられる。グラム陰性細菌には、限定されないが、カンピロバクター、大腸菌、フラボバクテリウム、フソバクテリウム、ヘリコバクター、イリオバクター、ナイセリア、シュードモナス、サルモネラ、及びウレアプラズマが挙げられる。
細菌宿主細胞は、任意のバチルス細胞であってもよく、例えば、限定されないが、バチルス・アルカロフィラス(Bacillus alkalophilus)、バチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルス・ブレビス(Bacillus brevis)、バチルス・サーキュランス(Bacillus circulans)、バチルス・クラウシ(Bacillus clausii)、バチルス・コアギランス(Bacillus coagulans)、バチルス・フィルムス(Bacillus firmus)、バチルス・ラウタス(Bacillus lautus)、バチルス・レンタス(Bacillus lentus)、バチルス・リケニホルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)、バチルス・プミルス(Bacillus pumilus)、バチルス・ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)、及びバチルス・スリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)細胞が挙げられる。
また、細菌宿主細胞は、任意のストレプトコッカス細胞であってもよく、例えば、限定されないが、ストレプトコッカス・エクイジミリス(Streptococcus equisimilis)、ストレプトコッカス・ピロゲネス(Streptococcus pyogenes)、ストレプトコッカス・ウベリス(Streptococcus uberis)、及びストレプトコッカス・エクイsubsp.(Streptococcus equi subsp.)、及びズーエピデミクス(Zooepidemicus)細胞が挙げられる。
また、細菌宿主細胞は、任意のストレプトミセス細胞であってもよく、例えば、限定されないが、ストレプトミセス・アクロモゲネス(Streptomyces achromogenes)、ストレプトミセス・アベルミチリス(Streptomyces avermitilis)、ストレプトミセス・コエリコロル(Streptomyces coelicolor)、ストレプトミセス・グリセウス(Streptomyces griseus)、及びストレプトミセス・リビダンス(Streptomyces lividans)が挙げられる。
細菌細胞へのDNAの導入は、例えば、プロトプラスト形質転換を用いることによって(例えば、Chang及びCohen,1979年,Mol.Gen.Genet.168:111−115参照)、コンピテント細胞を用いることによって(例えば、Young及びSpizizen,1961年,J.Bacteriol.81:823−829、又はDubnau及びDavidoff−Abelson,1971年,J.Mol.Biol.56:209−221参照)、エレクトロポレーションによって(Shigekawa及びDower,1988年,Biotechniques 6:742−751参照)、又はコンジュゲーションによって(例えば、Koehler及びThorne,1987年,J.Bacteriol.169:5271−5278参照)達成され得る。大腸菌細胞へのDNAの導入は、例えば、プロトプラスト形質転換によって(例えば、Hanahan,1983年,J.Mol.Biol.166:557−580参照)、又はエレクトロポレーションによって(例えば、Dowerら,1988年,Nucleic Acids Res.16:6127−6145参照)達成され得る。ストレプトミセス細胞へのDNAの導入は、例えば、プロトプラスト形質転換及びエレクトロポレーションによって(例えば、Gongら,2004年,Folia Microbiol.(Praha)49:399−405参照)、コンジュゲーションによって(例えば、Mazodierら,1989年,J.Bacteriol.171:3583−3585参照)、又は形質導入によって(例えば、Burkeら,2001年,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 98:6289−6294参照)達成され得る。シュードモナス細胞へのDNAの導入は、例えば、エレクトロポレーションによって(例えば、Choiら,2006年,J.Microbiol.Methods 64:391−397参照)、又はコンジュゲーションによって(例えば、Pinedo及びSmets,2005年,Appl.Environ.Microbiol.71:51−57参照)達成されてもよい。ストレプトコッカス細胞へのDNAの導入は、例えば、天然コンピテンスによって(例えば、Perry及びKuramitsu,1981年,Infect.Immun.32:1295−1297参照)、プロトプラスト形質転換によって(例えば、Catt及びJollick,1991年,Microbios 68:189−2070参照)、エレクトロポレーションによって(例えば、Buckleyら,1999年,Appl.Environ.Microbiol.65:3800−3804参照)、又はコンジュゲーションによって(Clewell,1981年,Microbiol.Rev.45:409−436参照)達成されてもよい。しかしながら、宿主細胞にDNAを導入するための当該技術分野において知られている任意の方法を用いることができる。
宿主細胞はまた、真核生物、例えば哺乳類、昆虫、植物、又は真菌細胞であり得る。
宿主細胞は真菌細胞であってもよい。「真菌」には、本明細書中で使用するとき、門アスコミコタ(Ascomycota)、バシジオミコタ(Basidiomycota)、キトリジオミコタ(Chytridiomycota)、及びヅイゴミコタ(Zygomycota)、並びにオーミコタ(Oomycota)及び全ての栄養胞子菌が含まれる(Hawksworthなど,Ainsworth and Bisby’s Dictionary of the Fungi,第8版,1995年,CAB International,University Press,Cambridge,UKによって定義される)。
真菌宿主細胞は酵母細胞であってもよい。「酵母」には、本明細書中で使用するとき、子嚢胞子酵母(Endomycetales)、担子胞子酵母、及び不完全菌類(Blastomycetes)に属する酵母が含まれる。酵母の分類は将来的に変化し得るため、本発明の目的では、酵母は、Biology and Activities of Yeast(Skinner,F.A.,Passmore,S.M.,及びDavenport,R.R.編集,Soc.App.Bacteriol.Symposium Series No.9,1980年)に記載されるように定義される。
酵母宿主細胞は、カンジダ(Candida)、ハンセヌラ(Hunsenula)、クレベロミセス(Kluyveromyces)、ピチア(Pichia)、サッカロミセス(Saccharomyces)、シゾサッカロミセス(Schizosaccharomyces)、又はヤロウィア(Yarrowia)細胞であってもよく、例えば、クルベロミセス・ラクチス(Kluyveromyces lactis)、サッカロミセス・カルスベルゲンシス(Saccharomyces carlsbergensis)、サッカロミセス・セレビシアエ(Saccharomyses cerevisiae)、サッカロミセス・ジアスタチカス(Saccharomyces diastaticus)、サッカロミセス・ドウグラシ(Saccharomyces douglasii)、サッカロミセス・クルイビリ(Saccharomyces kluyveri)、サッカロミセス・ノルベンシス(Saccharomyces norbensisi)、又はサッカロミセス・オビホルミス(Saccharomyces oviformis)、又はヤロウィア・リポリチカ(Yarrowia lipolytica)細胞である。
真菌宿主細胞は糸状菌細胞であってもよい。「糸状菌」には、細分ユーミコタ(Eumycota)及びオーミコタ(Oomycota)のすべての糸状形を含む(Hawksworthなど,1995年,前記によって定義される通りである)。糸状菌は、一般に、キチン、セルロース、グルカン、キトサン、マンナン、及び他の複合多糖類から構成される菌子体壁により特徴付けられる。成長増殖は菌子拡張によるものであり、炭素代謝は絶対好気性である。対照的に、酵母、例えばサッカロミセス・セレビジエによる成長増殖は、単細胞葉状体の発芽によるものであり、炭素代謝は発酵性であり得る。
糸状菌宿主細胞は、アクレモニウム(Acremonium)、アスペルギラス(Aspergillus)、アウレオバシジュウム(Aureobasidium)、ベルカンデラ(Bjerkandera)、セリポリオプシス(Ceriporiopsis)、クリソスポリウム(Chrysosporium)、コプリナス(Coprinus)、コリオラス(Coriolus)、クリプトコーカス(Cryptococcus)、フィリバシジウム(Filibasidium)、フサリウム(Fusarium)、ヒューミコラ(Humicola)、マグナポルセ(Magnaporthe)、ムコル(Mucor)、ミセリオプソラ(Myceliophthora)、ネオカリマスチックス(Neocallimastix)、ネウロスポラ(Neurospora)、パエシロミセス(Paecilomyces)、ペニシリウム(Penicilium)、ファネロカエト(Phanerochaete)、フェビア(Phlebia)、ピロミセス(Piromyces)、プレウロタス(Pleurotus)、シゾフィラム(Schizophyllum)、タラロミセス(Talaromyces)、サーモアスカス(Thermoascus)、チエラビア(Thielavia)、トリポクラジウム(Tolypocladium)、トラメテス(Trametes)、又はトリコダーマ(Trichoderma)細胞であってもよい。
例えば、糸状菌宿主細胞は、アスペルギラス・アワモリ(Aspergillus awamori)、アスペルギラス・ホエチダス(Aspergillus foetidus)、アスペルギラス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)、アスペルギラス・ジャポニカス(Aspergillus japonicus)、アスペルギラス・ニジュランス(Aspergillus nidulans)、アスペルギラス・ニガー(Aspergillus niger)、アスペルギラス・オリザエ(Aspergillus oryzae)、ベルカンデラ・アダスタ(Bjerkandera adusta)、セリポリオプシス・アネイリナ(Ceriporiopsis aneirina)、セリポリオプシス・カレギエア(Ceriporiopsis caregiea)、セリポリオプシス・ギルベセンス(Ceriporiopsis gilvescens)、セリポリオプシス・パノシンタ(Ceriporiopsis pannocinta)、セリポリオプシス・リブロサ(Ceriporiopsis rivulosa)、セリポリオプシス・スブルファ(Ceriporiopsis subrufa)、セリポリオプシス・スベルミスポラ(Ceriporiopsis subvermispora)、クリソスポリウム・イノプス(Chrysosporium inops)、クリソスポリウム・ケラチノフィラム(Chrysosporium keratinophilum)、クリソスポリウム・ルクノウエンス(Chrysosporium lucknowense)、クリソスポリウム・メルダリウム(Chrysosporium merdarium)、クロストリジウム・パニコラ(Chrysosporium pannicola)、クリソスポリウム・クイーンスランジカム(Chrysosporium queenslandicum)、クリソスポリウム・トピカム(Chrysosporium tropicum)、クリソスポリウム・ゾナタム(Chrysosporium zonatum)、コプリナス・シネレウス(Coprinus cinereus)、コリオルス・ヒルスタス(Coriolus hirsutus)、フサリウム・バクトリジオイデス(Fusarium bactridioides)、フサリウム・セレアリス(Fusarium cerealis)、フサリウム・クロックウェレンズ(Fusarium crookwellense)、フサリウム・クルモラム(Fusarium culmorum)、フサリウム・グラミネアラム(Fusarium graminearium)、フサリウム・グラミナム(Fusarium graminum)、フサリウム・ヘテロスポラム(Fusarium heterosporum)、フサリウム・ネグンジ(Fusarium negundi)、フサリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)、フサリウム・レチキュラタム(Fusarium reticulatum)、フサリウム・ロゼウム(Fusariumu roseum)、フサリウム・サムブシウム(Fusarium sambucinum)、フサリウム・サルコクロウム(Fusarium sarcochroum)、フサリウム・スポロトリキオイデス(Fusarium sporotrichioides)、フサリウム・スルフレウム(Fusarium sulphureum)、フサリウム・トルロサム(Fusarium torulosaum)、フサリウム・トリコセシオイデス(Fusarium trichothecioides)、フサリウム・ベネナタム(Fusarium venenatum)、ヒュミコラ・インソレンス(Humicola insolens)、ヒュミコラ・ラヌギノサ(Humicola lanuginosa)、ムコル・ミエヘイ(Mucor miehei)、ミセリオプラソ・サーモフィラ(Myceliophthora thermophila)、ネウロスポラ・クラサ(Neurospora crassa)、ペニシリウム・プルプロゲナム(Penicillium purpurogenum)、ファネロカエテ・クリソスポリウム(Phanerochaete chrysosporium)、フェビア・ラジアタ(Phlebia radiata)、プレウロタス・エリンギ(Pleurotus eryngii)、チエラビア・テレストリス(Thielavia terrestris)、トラメテス・ビロサ(Trametes villosa)、トラメテス・ベルシコロル(Trametes versicolor)、トリコダーマ・ハルジアナム(Trichoderma harzianum)、トリコダーマ・コニンギ(Trichoderma koningii)、トリコダーマ・ロンジブラキアタム(Trichoderma longibrachiatum)、トリコダーマ・レセイ(Trichoderma reesei)、又はトリコダーマ・ビリデ(Trichoderma viride)細胞であってもよい。
真菌細胞は、プロトプラスト形成、プロトプラストの形質転換、及びそれ自体知られている態様での細胞壁の再生を包含するプロセスにより形質転換されてもよい。アスペルギラス及びトリコダーマ宿主細胞の形質転換のための適切な方法は、EP238023、及びYeltonら,1984年,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 81:1470−1474に記載されている。フラリウム種を形質転換するための適切な方法は、Malardierら,1989年,Gene 78:147−156、及びWO96/00787に記載されている。酵母は、Becker及びGuarente,In Abelson,J.N.及びSimon,M.I.編集,Guide to Yeast Genetics及びMolecular Biology,Methods in Enzymology,Volume 194,pp182−187,Academic Press,Inc.,New York;Itoら,1983年,J.Bacteriol.153:163;並びにHinnenら,1978年,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 75:1920年により報告されている手法を用いて形質転換されてもよい。
生成方法
本発明はまた、(a)改変体の発現に適した条件下で本発明の宿主細胞を培養し;および(b)該改変体を回収することを含む、改変体を生成する方法に関する。
宿主細胞は、当該技術分野において知られている方法を用いて改変体の生成に適した栄養培地において培養される。例えば、細胞は、ペプチドの発現及び/又は単離を可能にする、適切な培地において、及び条件下で行われる実験室用又は産業用発酵器において、振盪フラスコ培養、又は小規模若しくは大規模発酵(連続、バッチ、供給バッチ、又は固体状態発酵を含む)により培養されてもよい。培養は、炭素及び窒素源、及び無機塩を含む適切な栄養培地において、当該技術分野において知られている手段を用いて行われる。適切な培地は、商業上の供給業者から利用可能であり、又は公開されている組成(例えば、American Type Culture Collection のカタログにおける)に従って調製されてもよい。改変体が栄養培地に分泌される場合、改変体は培地から直接的に回収することができる。改変体が分泌されない場合、細胞溶解物から回収することができる。
改変体は、その改変体に対して特異的である、当該技術分野において知られている方法を用いて検出されてもよい。これらの検出方法は、特定の抗体の使用、酵素産物の形成、又は酵素基質の消失を含み得る。例えば、酵素アッセイは、改変体の活性を決定するために用いることができる。
改変体は、当該技術分野において知られている方法によって回収され得る。例えば、改変体は、従来の手段、例えば、限定されないが、回収、遠心分離、濾過、抽出、噴霧−乾燥、蒸発、又は沈殿によって栄養培地から回収され得る。
改変体は、当該技術分野において知られている種々の手段によって精製されてもよく、例えば、限定されないが、クロマトグラフィー(例えば、イオン交換、アフィニティー、疎水性、クロマトフォーカシング、及びサイズ排除)、電気泳動手段(例えば、分離用等電点電気泳動)、示差溶解性(例えば、硫酸アンモニウム沈殿)、SDS−PAGE、又は抽出が挙げられる(例えば、Protein Purification,J.C.Janson and Lars Ryden編集,VCH Publlishers, New York,1989年を参照されたい)。
代替の局面では、改変体は回収されないが、しかし、むしろ改変体を発現する本発明の宿主細胞が改変体の供給源として用いられる。
インビトロ合成
本発明のポリペプチドはまた、当該技術分野において知られている従来の方法を用いて、インビトロ合成により調製され得る。種々の市販の合成装置、例えばApplied Biosystems Inc.,Beckmanなどによる自動化されたシンセサイザーが市販されている。シンセサイザーを用いることによって、天然に存在するアミノ酸は、天然にないアミノ酸、特にD−異性体(又はD−形)、例えばD−アラニン及びD−イソロイシン、ジアステレオ異性体、異なった長さ又は官能性を有する側鎖等により置換され得る。特定の配列及び調製の様式は、便利性、経済性、必要とされる純度等により決定される。
化学結合は、結合のための好都合な官能基、例えばアミド又は置換されたアミン形成、例えば還元性アミノ化のためのアミノ基、チオエーテル又はジスルフィド形成のためのチオール基、アミド形成のためのカルボキシル基等を含む種々のペプチド又はタンパク質に提供されてもよい。
所望により、種々の基が、他の分子又は表面への結合を可能にする、合成中又は発現中のペプチドに導入され得る。従って、システインが、チオエーテルを形成するために使用され、金属的複合体への結合のためにヒスチジンが、アミド又はエステルの形成のためにカルボキシル基が、アミドの形成のためにアミノ基が使用等される。
ポリペプチドは、組換え合成の従来の方法に従って単離及び精製されてもよい。溶解物は、発現宿主から調製され、さらに、溶解物は、HPLC、排除クリマトグラフィー、ゲル電気泳動、アフィニティークロマトグラフィー、又は他の精製技術を用いて精製されてもよい。ほとんどの場合、使用される組成物は、生成物の調製方法に関する汚染物及びその精製に関して、所望の生成物の少なくとも20重量%、より通常には少なくとも約75重量%、好ましくは少なくとも約95重量%、及び治療目的のためには、通常少なくとも約99.5重量%を含む。通常、パーセンテイジ(%)は、総タンパク質に基づく。
植物
本発明はまた、改変体を回収できる量で発現及び生成するために、本発明のポリヌクレオチドを含む植物、例えばトランスジェニック植物、植物部分、又は植物細胞に関する。改変体は、植物又は植物部分から回収されてもよい。あるいは、改変体を含有する植物又は植物部分は、食物又は飼料の品質を改良し、例えば栄養価値、嗜好性、及び流動性質を改良するために、又は抗栄養因子を破壊するために使用され得る。トランスジェニック植物は、双子葉植物又は単子葉植物であり得る。単子葉植物の例は、草、例えば湿潤地の草本(ブルーグラス、イチゴツナギ属)、飼草、例えばウシノケグサ、ドクムギ、温帯性草本、例えばヌカボ、及び穀類、例えば小麦、オート麦、ライ麦、大麦、イネ、 モロコシ、ソルガム、及びトウモロコシ(コーン)である。
双子葉植物の例は、タバコ、マメ科植物、例えばルピナス、ジャガイモ、砂糖大根、エンドウ、インゲン豆及び大豆、並びにアブラナ科植物(ブラシカセアエ科(Brassicaceae))、例えばカリフラワー、ナタネ種子、及び密接に関連するモデル生物アラビドプシス・タリアナ(Arabidopsis thaliana)である。
植物部分の例は、茎、カルス、葉、根、果物、種子、及び塊茎、並びにこれらの部分を含む個々の組織、例えば表皮、葉肉、柔組織、維管束組織、分裂組織である。また、特定の植物細胞コンパートメント、例えば葉緑体、アポプラスト、ミトコンドリア、液胞、ペルオキシゾーム及び細胞質は、植物部分であると考えられる。さらに、組織起源が何であろうと、いずれの植物細胞も植物部分であると考えられる。同様に、植物部分、例えば本発明の利用を促進するために単離された特定の組織及び細胞はまた、植物部分、例えば胚、内生精子、アリューロン及び種皮であると考えられる。
また、このような植物、植物部分、及び植物細胞の子孫は本発明の範囲内に含まれる。
改変体を発現するトランスジェニック植物又は植物細胞は、当該技術分野において知られている方法に従って構築されてもよい。簡単には、植物又は植物細胞は、改変体をコードする、1以上(いくつか)の発現構築物を植物宿主ゲノム又は葉緑体ゲノムに導入し、得られる修飾された植物又は植物細胞をトランスジェニック植物又は植物細胞に成長させることによって構築される。
発現構築物は、好都合には、選択の植物又は植物部分におけるポリヌクレオチドの発現のために必要とされる適切な制御配列により作動可能に連結される改変体をコードするポリヌクレオチドを含む核酸構築物である。さらに、発現構築物は、発現構築物が組み込まれている植物細胞を同定するために有用な選択マーカー、及び対象の植物への構築物の導入のために必要なDNA配列を含んでもよい(後者は、使用されるDNA導入法に依存する)。
制御配列、例えばプロモータ配列及びターミネーター配列、及び場合により、シグナル配列又は遷移配列の選択は、例えば改変体がいつ、どこで、いかにして発現されること望まれるのかに基づいて決定される。例えば、改変体をコードする遺伝子の発現は、構造的若しくは誘発的であり、又は進行的、段階的又は組織特異的であってもよく、遺伝子産物は、特定の組織又は植物部分、例えば種子又は葉に標的化されてもよい。制御配列は、例えば、Tagueら,1988年,Plant Phys.,86:506により報告されている。
構成的発現につちえ、35S−CaMV(トウモロコシユビキチン1)、及びイネアクチン1プロモータが用いられてもよい(Franckら,1980年,Cell 21:285−294;Christensenら,1992年,Plant Mol.Biol.18:675−689;Zhangら,1991年,Plant Cell 3:1155−1165)。器官特異的プロモータは、例えば、貯蔵吸込み組織、例えば種子、ジャガイモ塊茎、及び果物(Edwards & Coruzzi,1990年,Ann.Rev.Genet.24:275−303)、又は代謝吸込み組織、例えば分裂組織(Itoなど,1994年,Plant Mol.Biol.24:863−878)からのプロモータ、種子特異的プロモータ、例えばイネ由来のグルテリン、プロラミン、グロブリン、又はアルブミンプロモータ(Wuなど,1998年,Plant and Cell Physiology 39:885−889)、レグニンB4由来のVicia fabaプロモータ、及びVicia faba由来の未知の種子タンパク質遺伝子由来のVicia fabaプロモータ(Conradなど,1998年,Journal of Plant Physiology 152:708−711)、種子油体タンパク質由来のプロモータ(Chenなど,1998年,Plant and Cell Physiology 39:935−941)、ブラシカ・ナパス(Brassica napus)由来の貯蔵タンパク質napAプロモータ、又は当該技術分野において知られている、例えばWO91/14772に記載されるいずれか他の種子特異的プロモータであってもよい。さらに、プロモータは、葉特異的プロモータ、例えばイネ又はトマト由来のrbcsプロモータ(Kyozukaなど,1993年,Plant Physiol.102:991−1000)、クロレラウイルスアデニンメチルトランスフェラーゼ遺伝子プロモータ(Mitra及びHiggins,1994年,Plant Mol.Biol.26:85−93)、又はイネ由来のaldP遺伝子プロモータ(Kagayaなど,1995年,Mol.Gen.Genet.248:668−674)、又は創傷誘発性プロモータ、例えばジャガイモpin2プロモータ(Xuなど,1993年,Plant Mol.Biol.22:573−588)であってもよい。同様に、プロモータは、非生物学的処理、例えば温度、渇水、又は塩分の変更により誘発されてもよく、又はプロモータを活性化する外因的に適用される物質、例えばエタノール、エストロゲン、植物ホルモン、例えばエチレン、アブシジン酸、ジベレリン酸、及び重金属により誘発できる。
また、プロモータエンハンサーエレメントは、植物における改変体のより高い発現を達成するために用いられてもよい。例えば、プロモータエンハンサーエレメントは、プロモータと、改変体をコードするポリヌクレオチドとの間に位置するイントロンであってもよい。例えば、Xuら(1993年,前記)は、発現を増強するためにイネアクチン1遺伝子の最初のイントロンの使用を開示する。
発現構築体の選択マーカー遺伝子及びいずれか他の部分は、当該技術分野において入手できるそれらから選択され得る。
核酸構築物は、当該技術分野において知られている従来の技術、例えばアグロバクテリウム介在性形質転換、ウイルス介在性形質転換、マイクロインジェクション、粒子衝撃、バイオリステック形質転換、及びエレクトロポレーションに従って、植物ゲノムに組込まれる(Gasserなど,1990年,Science 244:1293;Potrykus,1990年,Bio/Technology 8:535;Shimamotoなど,1989年,Nature 338:274)。
現在、アグロバクテリウム・ツメファシエンス介在性遺伝子導入は、トランスジェニック双子葉類を生成するための選択方法であり(概説には、Hooykas及びSchilperoort,1992年,Plant Mol.Biol.19:15−38を参照)、さらに、単子葉類を形質転換するために使用され得るが、他の形質転換法が、多くの場合、これらの植物のために使用される。現在、トランスジェニック単子葉類を生成するための選択方法は、胚細胞又は成長胚の粒子衝撃である(形質転換DNAにより被覆された微小金又はタングステン粒子)(Christou,1992年,Plant J.2:275−281;Shimamoto,1994年,Curr.Opin.Biotechnol.5:158−162;Vasilら,1992年,Bio/Technology 10:667−674)。単子葉類の形質転換のための代替の方法は、Omirullehなど(1993年,Plant Mol.Biology 21:415−428)により報告されるようなプロトプラスト形質転換に基づく。本開示に従った使用のための更なる形質転換法は、米国特許第6,395,966号及び 第7,151,204号(両者は全体として参照により本明細書に援用される)に記載されているものを含む。
形質転換後、組み込まれた発現構築物を有する形質転換体が選択され、当該技術分野において周知である方法に従って、完全な植物に再生される。多くの場合、形質転換手法は、例えば、2種の別々のT−DNA構築物による同時形質転換を用いることによる、再生中又は次の生成において、選択遺伝子の選択的排除、又は特異的なリコンビナーゼによる選択遺伝子の部位特異的な排除のために設計される。
本発明に従って調製された構築物を用いた、特定の植物遺伝子型の直接的な形質転換に加えて、トランスジェニック植物は、該構築物を有する植物と該構築物を欠損している第2の植物と交差させることによって作成されてもよい。例えば、改変体をコードする構築物は、所定の多様性のある植物をさらに直接的に形質転換する必要なく、交差によって特定の植物多様性に導入することができる。したがって、本発明は、本発明に従って形質転換されている細胞から直接再生された植物だけでなく、このような植物の子孫も含む。本明細書で使用するとき、子孫は、本発明に従って調製された親植物のいずれの世代の子を意味し得る。このような子孫は、本発明に従って調製されたDNA構築物、又は本発明に従って調製されたDNA構築物の一部を含んでもよい。交差は、出発株をドナー植物株で受粉することによって、植物へのトランス遺伝子の導入をもたらす。このようなステップの非制限的な例は、米国特許第7,151,204号にさらに言及されている。
植物は、戻し交配変換のプロセスを通じて生じさせてもよい。例えば、植物は、戻し交配変換された遺伝子型、株、生まれつき、又はハイブリッドと呼ばれる植物を含む。
遺伝子マーカーは、1つの遺伝子バックグラウンドから別の遺伝子バックグラウンドに、本発明の1以上のトランス遺伝子の遺伝子導入を支援するために用いられてもよい。マーカー支援の選択は、表現型の変異によって引き起こされるエラーを避けるために用いることができる点において、従来の繁殖と比較して利点を与える。さらに、遺伝子マーカーは、特待の交差の個々の子孫における、相対程度の精鋭な遺伝資源に関するデータを与えることがある。例えば、そうでなければ非農業的に望まれる遺伝子バックグラウンドを有する、求められる特性を有する植物が精鋭な親と交差される場合、遺伝子マーカーは、対象とする特性を所有するだけでなく、相対的に大きな比率の所望の遺伝資源も有する子孫を選択するために用いられてもよい。このようにして、1以上の特性を特定の遺伝子バックグラウンドに遺伝子移入するために必要とされる世代の数は最小化される。
本発明はまた、(a)改変体の生成に貢献する条件下で改変体をコードするポリヌクレオチドを含むトランスジェニック植物又は植物細胞を培養し;および(b)該改変体を回収することを含む、本発明の改変体を生成する方法に関する。
方法及び使用
本発明はまた、抗菌活性を有するポリペプチドの使用する方法に関する。抗菌ポリペプチドは、典型的には、微生物による汚染に晒されるいずれかの遺伝子座で有用である。典型的には、遺伝子座、微生物が殺傷される必要があり、又はそれらの増殖が制御される必要がある、冷却水システムなどの水性システムにおいて存在する。しかしながら、本発明はまた、既知の抗菌組成物が有用である全ての用途、例えば木材、ラテックス、接着剤、グルー、紙、厚紙、布地、革、及び飼料に使用されてもよい。
他の使用は、食品、飲料物、化粧品、例えばローション、クリーム、ゲル、軟膏、石鹸、シャンプー、コンディショナー、制汗剤、デオドラント、マウス洗浄剤、コンタクトレンズ製品、又は食品成分の保存を含む。
一般に、本発明の抗菌ポリペプチドは、いずれかの表面上での微生物を清浄し、消毒し、又はその増殖を阻害するために有用であることが意図される。本発明の抗菌ポリペプチドと好都合に接触され得る表面の例は、使用される加工装置、例えば酪農、化学又は医薬加工プラントの表面である。本発明の抗菌ポリペプチドは、対象とする表面上での微生物の清浄、消毒又はその増殖の阻害に有効である量で使用されなければならない。
さらに、本発明の抗菌ポリペプチドは、食品加工プラントにおいて、及び食品が調製されるか又は加工されるいずれかの領域、例えば病院、老人ホーム、及びレストランの場所における表面及び調理用品の清浄のために使用されてもよい。
また、本発明は、本発明の抗菌ポリペプチド又は組成物の薬剤としての使用に関する。さらに、本発明の抗菌ポリペプチド又は組成物はまた、微生物、例えば真菌又は細菌、好ましくはグラム陰性細菌を制御するか又は攻撃するための薬剤の製造のために使用され得る。
本発明の組成物及び抗菌ポリペプチドは、抗菌性獣医若しくはヒト治療剤又は予防剤とし使用されてもよい。したがって、本発明の組成物及び抗菌ポリペプチドは、微生物感染、例えば細菌又は真菌感染、好ましくはグラム陽性細菌感染を処置するための獣医若しくはヒト治療剤又は予防剤の調製に使用されてもよい。特に、微生物感染は、肺疾患、例えば、限定されないが、結核、肺炎及び嚢胞性線維症;皮膚観戦及び眼又は口における感染;性的に伝染する疾病、例えば、限定されないが、淋病及びクラミジアに関連し得る。また、本発明は、創傷治癒組成物又は製品、例えば包帯、医療装置、例えばカテーテルに関する。
本発明の組成物は、有効量の本発明の抗菌ポリペプチドを含む。
用語「有効量」とは、本明細書中で使用するとき、対象とする微生物の増殖を阻害するのに十分である、本発明の抗菌ポリペプチドの量を意味することが意図される。
本発明の抗菌ポリペプチドの製剤は、微生物感染を被る又はその素因を有する宿主に投与される。投与は、好ましくは局在化される特定の微生物に依存して、局部的である、局在化される、又は全身性であってもよい。一般に、本発明の抗菌ポリペプチドの投薬量は、微生物集団を少なくとも約50%、通常、少なくとも1対数減らすのに十分であり、2以上の対数で殺傷してもよい。本発明の化合物は、いずれの副作用も最少にするとともに、微生物集団を減らす投薬量で投与される。組成物は、インビボでの使用のためには、医者の指導下で得られ、使用されることが意図される。本発明の抗菌ポリペプチドは、グラム陰性細菌、例えばシュードモナス・アエルギノサ及びクラミジア・トラコマチス;及びグラム陽性細菌、例えばストレプトコッカス、例えばストレプトコッカス・プネウモニア、S.ウベリス、S.ヒオインテスチナリス、S.ピオゲネス、及びS.アガラクチア;及びスタフィロコッカス、例えばスタフィロコッカス・アウレウス、S.エピダーミジス、S.シムランス、S.キシロサス、及びS.カルノサスを殺傷するために特に有用である。
本発明の抗菌ポリペプチドの製剤は、微生物による肺感染、例えば肺炎;又は微生物による創傷感染、例えば細菌創傷感染を被るか又は素因を有する宿主に投与されてもよい。
また、本発明の抗菌ポリペプチドの製剤は、皮膚感染、例えばニキビ、アトピー性皮膚炎、又は脂漏性皮膚炎を被るか又は素因を有する宿主に投与され得て;好ましくは、皮膚感染は、例えばスタフィロコッカス・エピダーミジス、スタフィロコッカス・アウレウス、プロピオニバクテリウム・アクネ、ピチロスポラム・オバレ又はマラセジア・フルフルにより引起される細菌性皮膚感染である。
また、本発明の抗菌ポリペプチドは、特に、従来量の抗菌物質を導入することを所望しない場合、微生物を殺傷するためのインビトロ製剤において有用である。例えば、本発明の抗菌ポリペプチドは、動物及び/又はヒト食品調製物に添加されてもよく;又は、それらは、組織培養物における微生物の過剰増殖を妨げるために、細胞のインビトロ培養物のための添加剤として含まれてもよい。
本発明の抗菌ポリペプチドによる殺傷に対する特定の微生物の感受性は、実験セクションにおいて詳述されるように、インビトロ試験によって決定され得る。典型的には、微生物の培養物が、タンパク質の作用を可能にするのに十分な時間、通常約1時間〜1日間、種々の濃度で抗菌ポリペプチドと組み合わされる。次に、生存微生物が計数され、殺傷レベルが決定される。
対象とする微生物は、限定されないが、以下を含む:グラム陰性細菌、例えばシトロバクターsp.(Citrobacter sp.);エンテロバクターsp.(Enterobacter sp.);エスシュリシアsp.(Escherichia sp.),例えばE.コリ;クレブシエラsp.(Klebsiella sp.);モノガネラsp.(Morganella sp.);プロテウスsp.(Proteus sp.);プロビデンシアsp.(Providencia sp.);サルモネラsp.(Salmonella sp.)、例えばS.チピ(S.typhi)、S.チビムリウム(S.typhimurium);セラチアsp.(Serratia sp.);シゲラsp.(Shigella sp.);シュードモナスsp.(Pseudomonas sp.),例えばP.アエスギノサ(P.aeruginosa);エルシニアsp.(Yersinia sp.)、例えばY.ペスチス(Y.pestis)、Y.シュードツベルクロシス(Y.pseudotuberculosis)、Y.エンテロコリチカ(Y.enterocolitica);フランシスセラsp.(Franciscella sp.);パスツレラsp.(Pasturella sp.);ビブリオsp.(Vibrio sp.)、例えばV.コレラ(V.cholerae)、V.パラヘモリチカス(V.parahemolyticus);カンピロバクターsp.(Campylobacter sp.),例えばC.ジュジュニ(C.jejuni);ヘモフィラスsp.(Haemophilus sp.)、例えばH.インフルエンザ(H.influenzae)、H.ダクレイ(H.ducreyi);ボルデテラsp.(Bordetella sp.)、例えばB.ペルツシス(B.pertussis)、B.ブロンキセプチカ(B.bronchiseptica)、B.パラペルツシス(B.parapertussis);ブルセラsp.(Brucella sp.);ネイセリアsp.(Neisseria sp.)、例えばN.ゴノルホエアエ(N.gonorrhoeae)、N.メニングチジス(N.meningitidis)など。対象とする他の細菌は以下を含む:レジオホラsp.(Legionella sp.)、例えばL.ニューモフィラ(L.pneumophila);リステリアsp.(Listeria sp.)、例えばL.モノシストゲネス(L.monocytogenes);マイコプラズマsp.(Mycoplasma sp.)、例えばM.ホミニス(M.hominis)、M.ニューモニアエ(M.pneumoniae);マイコバクテリウムsp.(Mycobacterium sp.)、例えばM.チュベルキュロシス(M.tuberculosis)、M.レプラエ(M.leprae);トレポネマsp.(Treponema sp.)、例えばT.パリダム(T.pallidum);ボレリアsp.(Borrelia sp.)、例えばB.ブルゴドルフェリ(B.burgdorferi);レプトスピラエsp.(Leptospirae sp.);リケツシアsp.(Rickettsia sp.)、例えばR.リケッシ(R.rickettsii)、R.チピ(R.typhi);クラミジアsp.(Chlamydia sp.),C.トラコマチス(C.trachomatis)、C.ニューモニアエ(C.pneumoniae)、C.ピシタジ(C.psittaci);ヘリコバクターsp.(Helicobacter sp.)、例えばH.ピロリ(H.pylori)など。
対象とする非細菌性病原体は、真菌及び原生動物病原体を含み、例えばプラスモジアsp.(Plasmodia sp.)、例えばP.ファルシパラム(P.falciparum)、トリパノソマsp.(Trypanosomasp.)、例えばT.ブルセイ(T.brucei);シストゾーム(shistosomes);エンタエモエバsp.(Entaemoeba sp.)、クリプトコッカスsp.(Cryptococcus sp.)、カンジダsp.(Candida sp.)、例えばC.アルビカンス(C.albicans)などが挙げられる。
投与のための種々の方法が採用さえ得る。ポリペプチド製剤は、経口投与されるか、又は静脈内、皮下、腹膜内注射されるか、エアロゾルによる、眼内、膀胱内、局所などにより注入されてもよい。例えば、吸入による投与方法は、当該技術分野において周知である。治療製剤の投薬量は、投与されるべき特定の抗菌ポリペプチド、疾患の性質、投与の頻度、投与の様式、宿主からの薬剤のクリアランス等に依存して、幅広く変更される。初期投薬量は大きく、続いて少量の維持の投薬量が続いてもよい。投薬量は、まれに、週ごと又は2週ごとに投与されるか、又は少ない投薬量に分けられ、1日1回又は数回、週2回等で投与され、有効投薬レベルが維持されてもよい。多くの場合、経口投与が、静脈内投与される場合よりも高い用量を必要とする。アミド結合、並びにアミノ及びカルボキシル末端が、経口投与に基づいて高い安定性のために修飾され得る。例えば、カルボキシ末端がアミド化されてもよい。
製剤
本発明の化合物は、治療投与のために種々の製剤中に組み込むことができる。より具体的には、本発明の化合物は、適切な医薬的に許容される担体又は希釈剤と組み合わせることによって、医薬組成物に配合され得て、固体、半固体、液体又は気体形態、例えば錠剤、カプセル、粉末、顆粒、軟膏、クリーム、発泡体、溶液、坐剤、注射剤、吸入剤、ゲル、マイクロスフェア、ローション、及びエアロゾルで調製物に配合され得る。例えば、化合物の投与は、種々の手段、例えば経口、頬内、直腸、非経口、腹膜内、皮膚内、経皮内、鞘内などの投与で達成することができる。本発明の抗菌ポリペプチドは、投与後、全身性であってもよく、又は移植の部位で活性用量を保持するように作用するインプラント若しくは他の製剤の使用によって局在化されてもよい。
本発明の化合物は、単独で、互い組み合わせて投与されるか、又はそれらは他の既知の化合物(例えば、ペルホリン、抗炎症剤、抗生物質など)と組み合わせて使用され得る。医薬剤形においては、化合物は、それらの医薬として許容される塩の形で投与されてもよい。次の方法及び賦形剤は単なる例示であり、制限するものではない。
経口調製物に関しては、化合物は、錠剤、粉末、顆粒、又はカプセルを製造するために、単独で、又は適切な添加剤、例えば従来の添加剤、例えばラクトース、マンニトール、コーンスターチ又はジャガイモ澱粉;結合剤、例えば結晶性セルロース、セルロース誘導体、アカシア、コーンスターチ又はゼラチン;崩壊剤、例えばコーンスターチ、ジャガイモ澱粉又はナトリウムカルボキシメチルセルロース;潤滑剤、例えばタルク又はステアリン酸マグネシウム;及び所望により、希釈剤、緩衝剤、保湿剤、保存剤及び風味剤と組み合わせて使用され得る。
化合物は、水性又は非水性溶媒、例えば植物油又は他の類似する油、合成脂肪酸グリセリド、高級脂肪酸エステル又はプロピレングリコールに;及び所望により、従来の添加剤、例えば溶解剤、等張剤、沈殿防止剤、乳化剤、安定剤及び保存剤とともに、該化合物を溶解し、懸濁し又は乳化することにより注射用調製物に配合され得る。
化合物は、吸入を通じて投与されるエアロゾル製剤に使用され得る。本発明の化合物は、加圧された許容できる噴射剤、例えばジクロロジフルオロメタン、プロパン、窒素等に配合され得る。
さらに、化合物は、種々の塩基、例えば乳化塩基又は水溶性塩基とともに混合することによって、坐剤に製造され得る。本発明の化合物は、坐剤を通じて直腸投与され得る。坐剤は、ビヒクル、例えば体温で溶解し、室温で固化されるコアアバター、カーボワックス及びポリエチレングリコールを含むことができる。
経口又は直腸投与のための単位剤形、例えばシロップ、エリキシル及び懸濁液が供給され得て、ここで各々の投薬量単位、例えば茶さじ1杯、テーブルスプーン1杯、錠剤又は坐剤は、本発明の1以上の化合物を含む、所定量の組成物を含む。同様に、注射又は静脈内投与のための単位剤形は、無菌水、通常の塩溶液又は別の医薬として許容される担体に溶液としての組成物に本発明の化合物を含んでもよい。
持続放出用製剤のためのインプラントは、当該技術分野において周知である。インプラントは、生分解性又は非生分解性ポリマーとともに、マイクロスフェア、スラブ等として配合される。例えば、乳酸及び/又はグリコール酸のポリマーは、宿主によって十分に許容される侵食できるポリマーを形成する。本発明の抗菌ポリペプチドを含有するインプラントは、感染部位に近接して配置され、その結果、活性剤の局所濃度は身体の残りと比較して増加される。
用語「単位剤形」とは、本明細書中で使用するとき、ヒト及び動物対象のための単位用量として適切な生理学的に別々の単位を意味し、各々の単位は、医薬として許容される希釈剤、担体又はビヒクルとともに、所望の効果を生じさせるのに十分な量で、計算された所定量の本発明の化合物を含む。本発明の単位剤形についての規定は、採用される特定の化合物、達成されるべき効果、及び宿主における化合物に関連する薬力学に依存する。
医薬として許容される賦形剤、例えばビヒクル、アジュバント、担体又は希釈剤は、公的に容易に入手できる。さらに、医薬として許容される補助物質、例えばpH調節剤及び緩衝剤、張度調節剤、安定剤、湿潤剤などは、公的に容易に入手できる。
全身投与のための典型的な投薬量は、投与あたり0.1pg〜100mg/kg体重の範囲である。典型的な投薬量は、1日2〜6回、摂取される1つの錠剤であってもよく、又は1日1回、摂取され、比較的高い量の有効成分を含む1つの持続放出カプセル若しくは錠剤であり得る。持続放出効果は、異なったpH値で溶解するカプセル材料によって、浸透圧によりゆっくり放出するカプセルによって、又は調節された放出のいずれかの他の既知手段によって得てもよい。
当業者は、投薬量レベルが特定の化合物、症状の重症度及び副作用に対する対象の感受性の関数として変化することができることを容易に理解するであろう。特定の化合物のいくつかは、他の化合物よりもより有能である。所定の化合物についての好ましい投薬量は、種々の手段によって当業者により容易に決定される。好ましい手段は、所定の化合物の生理学的能力を測定することである。
送達ビヒクルとしてのリポソームの使用は、関心のある1つ方法である。リポソームは、標的部位の細胞と融合し、内腔の内容物を細胞内に送達する。リポソームは、接触を維持するために種々の手段、例えば単離、結合剤などを用いて、融合のための十分な時間、細胞と接触して維持される。本発明の一局面では、リポソームは胚投与用に噴霧化されるように設計される。リポソームは、膜の融合に介在する精製されたタンパク質又はペプチド、例えばセンダイウィルス又はインフルエンザウィルスなどにより調製されてもよい。脂質は、既知のリポソーム形成脂質、例えばカチオン性又は両性イオン性脂質、例えばホスファチジルコリンのいずれかの有用な組み合せであってもよい。残りの脂質は、通常、中性又は酸性脂質、例えばコレステロール、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロールなどである。
リボソームの調製に関しては、Katoなど(1991年,J.Biol.Chem.266:3361)により報告されている方法を用いてもよい。簡単には、ペプチドを含有する脂質及び内腔組成物は、適切な水性媒体、好都合には、全固形物が約1〜10重量%の範囲で存在する塩溶液媒体において組み合わせられる。約5〜60秒の短時間の強い攪拌後、チューブを約25〜40℃で暖水浴に配置し、このサイクルを、約5〜10回反復する。次に、組成物が好都合な時間、一般には約1〜10秒間、超音波処理され、さらに、ボルテックスによって撹拌されてもよい。次に、この体積は、水性媒体を添加し、一般には、体積を約1〜2倍に増加することにより拡張され、続いて振とうされ、冷却される。この方法は、高分子量分子の内腔中への組み込みを可能にする。
他の活性剤を有する製剤
本方法における使用に関しては、本発明の抗菌ポリペプチドは、他の医薬として活性な薬剤、特に他の抗菌剤を用いて配合されてもよい。対象とする他の薬剤は、当該技術分野において知られている広範囲の種類の抗生物質を含む。抗生物質の種類は、ペニシリン、例えばペニシリンG、ペニシリンV、メチシリン、オキサシリン、カルベニシリン、ナフシリン、アンピシリンなど;ベータ−ラクタマーゼ阻害剤と組み合わせたペニシリン、セファロスポリン、例えばセファクロール、セファゾリン、セフロキシム、モキサラクタムなど;カルバペネム;モノベクタム;アミノグリコシド;テトラサイクリン;マクロリド;リンコマイシン;ポリミキシン;スルホンアミド;キノロン;クロラムフェニコール;メトロニダゾール;スペクチノマイシン;トリメトプリム;バンコマイシン等を包含する。
抗真菌剤はまた有用であり、例えばポリエン、例えばアンホテリシンB、ナイスタチン;5−フルコシン;及びアゾール、例えばミコナゾール、ケイコナゾール、イトラコナゾール及びフルコナゾールが挙げられる。抗結核薬剤には、イソニアジド、エタムブトール、ストレプトマイシン及びリファンピンが含まれる。サイトカイン、例えばインターフェロンガンマ、腫瘍壊死因子アルファ、インターロイキン12等はまた、本発明の抗菌ポリペプチドの製剤に含むことができる。
本発明はさらに、次の例により記載されるが、それらは本発明を限定するものとして意図されない。
NZ17074は配列番号70の抗菌ペプチドである。
実施例1
改善された抗菌活性を有する配列番号2の改変体の単離
配列番号2をコードするcDNAは、プレクタシンのプロ領域(Mygindら;Nature,437,2005)及びサッカロミセス・セレビジア(Saccharomyces cerevisiae)由来の接合因子アルファ−リーダーに融合され、誘導性S.セレビジア発現ベクターに導入し、S.セレビジアに形質転換された。このシステムは、グルコースによって抑制され、ガラクトースによって活性化されるGAL1プロモータを利用する。
いくつかの戦略は、配列番号1のポリヌクレオチドの改変体生成のために用いられた。得られたライブラリーがクローニングされ、S.セレビジアにおいて発現された。形質転換されたクローンは、1.5%ガラクトース及び0.5%グルコース、並びにウマ血液2.5〜5%)又は血清(5%)のいずれかが補足された増殖培地を含み、標的生物である大腸菌(ATCC10536)で重ねられたプレートアッセイについてスクリーニングされた(Raventosら,Comb Chem High Throughput Screen.2005;8:219−33を参照されたい)。
プレートアッセイ条件は、配列番号2の抗菌ペプチド(親の抗菌ペプチド)の活性を完全に阻害した。2.5%血液、5%血液又は5%血清の存在下で改善された抗菌活性(空きゾーンを生じさせる)を示す改変体が選定され、配列決定され、表1に示される。
プレートアッセイスクリーニング手法
アレニシン改変体を発現するおよそ300個のコロニーは、ウマ血液(2.5%若しくは5%)又は5%ウマ血清のいずれかを含むスクリーニングプレート上に播種された(以下のプレートの粗製を参照されたい)。プレートを3時間30℃にてインキュベートし、それらを乾燥させた。次に、42℃に温められた25mlのオーバーレイをプレートに添加した。培地を固化させた後、プレートを3日間30℃にてインキュベートした。
4日目に、2.5%若しくは5%ウマ血液又は5%ウマ血清のいずれかと標的細菌である大腸菌(ATCC10536)を含む、予め42℃に温められた培地を用いてプレートを覆った(詳細には培地条件について以下を参照されたい)。オーバーレイを固化後、プレートを16時間37℃にてインキュベートした。翌日、プレートは、1.5mMのMTTの10mlをプレートに添加して着色され、室温にて30分間インキュベートされた。空きゾーンに生じるクローンクローンを選定し、配列決定した。
プレート及び培地条件
異なる3種のスクリーニングプレートa)、b)及びc)をスクリーニングに用いた:
a)プレート+2.5%ウマ血液
底層は50mlの1.5%アガロース+1/4のSC培地+2.5%血液+1.5%ガラクトース+0.5%グルコースを含む。第1のオーバーレイは25mlの1%アガロース+1/4のSC培地+2.5%血液+1.5%のガラクトース+0.5%グルコースを含む。最上部オーバーレイは25mlの0.2%MHB(#212322;BD)+1%アガロース(Sigma A−4718)+2.5%ウマ血液、及び大腸菌(ATCC10536)の1.25×106コロニー形成単位(cfu)を含む。
b)プレート+5%ウマ血液
底層は50mlの1.5%アガロース+1/4のSC培地+5%血液+1.5%ガラクトース+0.5%グルコースを含む。第1のオーバーレイは25mlの1%アガロース+1/4のSC培地+5%血液+1.5%のガラクトース+0.5%グルコースを含む。最上部オーバーレイは25mlの0.2%MHB(#212322;BD)+1%アガロース(Sigma A−4718)+5%ウマ血液、及び大腸菌(ATCC10536)の1.25×106コロニー形成単位(cfu)を含む。
c)プレート+5%ウマ血清
底層は50mlの1.5%アガロース+1/2のSC培地+5%血清+1.5%ガラクトース+0.5%グルコースを含む。第1のオーバーレイは25mlの1%アガロース+1/2のSC培地+5%血清+1.5%のガラクトース+0.5%グルコースを含む。最上部オーバーレイは25mlの0.2%MHB(#212322;BD)+1%アガロース(Sigma A−4718)+5%ウマ血液、及び大腸菌(ATCC10536)の1.25×106コロニー形成単位(cfu)を含む。
SC培地の粗製(450ml)
酵母窒素塩基w/oアミノ酸:3.75g
コハク酸:5.65g
水酸化ナトリウム:3.4g
カザミノ酸ビタミンアッセイ:2.8g
L−トリプトファン:0.05g
水:450ml
pHを6に調整し、培地をオートクレーブし、血液プレートを調製する場合には1/4に希釈し、血清プレートを調製する場合には1/2に希釈した。
MTT:(3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニル−2H−テトラゾリウリムブロミド、Sigma 13,503−8)
タンパク質結合の決定
タンパク質結合アッセイは以下の通りに行われた。精製されたペプチドは90%血清と混合され、30kDaフィルターを介して遠心分離された。限外濾過された試料と濾過されていない試料は、HPLC測定によって定量され、次に、タンパク質結合が計算された。
配列番号2の抗菌ペプチド(親の抗菌ペプチド)はこのアッセイにおいて99.5%のタンパク質結合を示した。表1に示されるように、全ての例示された改変体は、配列番号2の抗菌ペプチドよりも低いタンパク質結合を示す。
表1.改善された抗菌活性と減少されたタンパク質結合を示す改変体。シンボル「−」は「分析していない」ことを意味する。
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実施例2
好中球減少マウスの腹膜炎/敗血症モデルにおける大腸菌AID#172に対するNZ17074の効果及びED50の評価
導入
この研究の目的は、0.16〜12mg/kgの範囲にあるNZ17074の単回投薬の静脈(i.v.)投与後の投薬量−応答の関係を調べることである。その効果は、好中球減少腹膜炎モデルにおける大腸菌AID#172について試験された。40mg/kgのメロペネムによる処置を陽性対照群として含めた。血液及び腹水中のコロニーカウントは、処置後の5時間で決定された。
マウス腹膜炎/敗血症モデルは、N.Frimodt−Moller及びJ.D.Kundsen(Handbook of Animal Models of Infection(1999年),O.Zak & M.A.Sande編集,Academic Press,San Diego,US)によって報告されているように抗菌活性の研究についてよく認められているモデルである。
材料及び方法
・30匹の非近交系のNMRI雌性マウス、25〜30グラム(Harlan Scandinavia)
・Statens Serum Instute,Copenhagen,Denmarkの大腸菌(ATCC10536)。2003年以来、ヒト損傷からの臨床単離物。多剤耐性(アンピシリン、セフタジジム、アズトレオナム、ゲンタマイシン、シプロフロキサシン)。
・酢酸リンガー中のNZ17074、pH6:1.2mg/ml、6.0ml.溶液を使用するまで4℃で保存した。使用された製剤の投薬量の分析は、本研究の生存時期の完了後に行われた。
意図された濃度 測定された濃度
1.2 mg/ml 1.11mg/ml
0.6mg/ml 0.51mg/ml
0.3mg/ml 0.24mg/ml
0.15mg/ml 0.14mg/ml
0.075mg/ml 0.043mg/ml
0.03mg/ml 0.010mg/ml
0.016mg/ml 0.002mg/ml
・ビヒクル(酢酸リンガー、pH6)。この容器を使用するまで4℃にて保存した。
・メロペネム(登録商標)(AstraZeneca,500mgの注入基質、メロペネム)、ロット番号09466C、有効期限:2013年8月。
・水、滅菌。
・0.9%生理食塩水、滅菌。
・シクロホスファミド、Apoda(n登録商標)(A−Pharma、1g)バッチ、番号928491。有効期限:2012年5月。
・5%ウマ血液寒天プレート。
・ラクトースブロモチモールブルー寒天培地。
実験動物施設及びマウスのハウジング
温度及び湿度は、動物施設において毎日記録された。温度は21℃±2℃であり、冷暖房によって調節することができる。湿度は55±10%であった。1時間あたりの空気交換は約10〜20回であり、明/暗期間は午前6時〜午後6時/午後6時〜午前6時の12時間間隔であった。
マウスは、家庭内品質の水及び食餌に自由に接近した(2016,Harlan)。マウスは、3マウス/ケージでタイプ3マクロローンケージに入れられた。寝床はTapveiのAspen Woodであった。さらに、動物は、入れ子材としてSizzle−nestのペーパーストランドを与えられた。ケージ内で個々を識別するためにマウスの尾をマークした。投薬前に毎日、マウスを計量した。
NZ17074溶液の調製
1.2mg/mlの溶液を以下のようにPBSビヒクルにおいてさらに希釈した:
0.6mg/ml〜7.5mg/kg: 1.5mlの1.2mg/ml NZ17074+1.5mlのビヒクル
0.3mg/ml〜5.0 mg/kg: 1.5mlの0.6mg/ml NZ17074+1.5 mlのビヒクル
0.15mg/ml〜2.5mg/kg: 1.5mlの0.3mg/ml NZ17074+1.5mlのビヒクル
0.075mg/ml〜1.25mg/kg: 1.5mlの0.15mg/ml NZ17074+1.5mlのビヒクル
0.03mg/ml〜0.63mg/kg: 1.5mlの0.075mg/ml NZ17074+2.25mlのビヒクル
0.016mg/ml〜0.16mg/kg: 1.5mlの0.03mg/ml NZ17074+1.5mlのビヒクル
メロペネム溶液の調製
40mg/kgのメロペネムによる処置を陽性対照群として含めた。全500mgのメロペネム(1アンプル)を10mlの水〜50mg/mlに溶解した。このストック溶液を4mg/ml(0.4mlの50mg/ml+4.6mlの生理食塩水)になるまでさらに希釈した。
シクロホスファミドの調製
全1gのシクロホスファミド(1アンプルのApodan 1g)は、使用の各日に50mlの水に溶解し、約20mg/mlとした。このストック溶液は、−4日目の使用については11mg/ml(16.5mlの20mg/ml+13.5mlの生理食塩水)、−1日目の使用については5mg/kg(8.25mlの20mg/ml+21.75mlの生理食塩水)にさらに希釈された。
マウスへのシクロホスファミドによる処置
マウスは、接種前に、4日間(200mg/kg)及び1日間(100mg/kg)を腹腔内に0.5mlのシクロホスファミド溶液を注射することによって好中球減少にさせた。
マウスの接種
5%のウマ血液寒天プレートからの新鮮な一晩の大腸菌AID#172を滅菌生理食塩水に懸濁し、約2×106CFU/mlに希釈した。処置開始の1時間前(−1時間)に、マウスは、腹部の側面下部四分円に0.5mlの大腸菌懸濁液を腹腔内接種された。処置の約30分〜1時間後、マウスは、疼痛緩和として45μlのニューロフェン(30mg/kgに対応する20mgのイブプロフェン/ml)を経口的に処理された。
マウスの処置
マウスは、0時間で、NZ17074、メロペネム又はビヒクルの単回投薬を用いて、10ml/kgにて約30秒かけて外側尾静脈にi.v.処理された(表1参照)。投薬量は平均重量30gを基準にした。体重が28〜32gのマウスは、0.30ml溶液を受けた。体重が27〜28gのマウスは、0.25ml溶液を受け、体重が32.1〜36gのマウスは0.35ml溶液を受けた。
Figure 0006120769
Tは処置関する時間を示す。サンプリングカラムにおける数はマウスの識別番号である。
マウスの臨床スコアリング
マウスは研究中に観察され、それらの挙動及び診療兆候に基づいて0〜5でスコア付けされた。
スコア0:健常
スコア1:感染及び炎症の深刻でない臨床兆候、例えば、苦痛又は活動変化の深刻でない兆候の観察
スコア2:感染様、社会的離脱症状、好奇心の欠如、体位の変化、立毛、または運動パターンの変化
スコア3:感染様不自然な運動、好奇心の欠如、体位の変化、立毛、疼痛、又は運動パターンの変化の重篤な兆候
スコア4:重篤な疼痛、マウスは動物の苦しみを最少にするために即座に屠殺された
スコア5:マウスは死に至った。
サンプリング
コロニーカウントは、0時及び5時にて血液及び腹水から決定された。マウスをCO2+O2で麻酔し1.5mlのEDTA被覆されたエッペンドルフチューブに腋窩の血管切開からの血液を回収した。血液サンプリング後にマウスを即剤に屠殺し、全2mlの滅菌生理食塩水をi.p.注射し、腹部を穏やかにマッサージし、その後、回復し、ピペットで液体をサンプリングした。次に、各々の試料は、生理食塩水に10倍希釈され、20μlのスポットを青色寒天プレート上に適用した。全ての寒天プレートは、周囲空気中で18〜22時間、35℃にてインキュベートされた。
結果
コロニーカウントは、処置開始時、及び処置5時間後に行われた。CFUカウント及びマウスの臨床スコアを表3に示す。CFU数は、計算前にlog10変換された。
接種材料中のCFU/mlが6.29log10に決定された。処置開始時、腹水中の平均log10CFU/mlは5.76であり、血液中では5.13であった。CFUレベルは、処置5時間後ではビヒクル群において同レベルを維持した(腹膜及び血液中においてそれぞれ5.72及び4.65log10CFU/ml)。NZ17074の0.16〜3.0mg/kgによる処置後、血液及び腹水において僅かに低いCFUレベルが観察された。6及び12mg/kgのNZ17074による処置により、腹水及び血液の両方において、ビヒクル処理後よりも有意に低いCFRレベルが得られた(p<0.001)(表3)。また、40mg/kgのメロペネム処理は、血液(p<0.05)及び腹水(p<0.01)の両方において、ビヒクル処理されたマウスと比較して、有意な減少をもたらした。
投薬量−応答曲線(データ示さず)は、S字状投薬量−応答(可変勾配)を用いて、GraphPad Prismにおいて計算された。これらのED50値が決定され、腹水において3.09±2.07mg/kgであり、血液において3.17±0.53mg/kgであった。
NZ17074の最大効果であるEmaxは、無応答と最大応答との間のlogCFU差異として定義された。無応答は、ビヒクル処理されたマウスについて決定されたものと同レベルのコロニーカウントとして特徴付けられた。Emaxは、S字状投薬量−応答を用いてGraphPad Prismにおいて「最上部プラトー」と「最下部プラトー」間の差異として計算され、腹水については4.72log10CFUであり、血液については3.15log10CFUであった。
さらに、1、2、及び3log殺生は、処置開始と比較して、細菌充填において1、2、及び3log減少を得るために必要とされる投薬量として定義され、GraphPad Prismを用いて推測された。NZ17074の1、2、及び3log殺生は、腹水においてそれぞれ1.11mg/kg、2.95mg/kg及び4.73mg/kgであり、血液において0.25mg/kg、2.75mg/kg及び3.78mg/kgであった。無し又はほんの穏やかな臨床スコアが処置群の全てにおいて観察された(表3)。
検討及び結果
この研究の目的は、0.16〜12mg/kgの範囲のNZ17074の単回投薬の静脈内(i.v.)投与後、投薬量−応答の関係を調べることであった。効果は、好中球減少腹膜炎/敗血症モデルにおいて大腸菌AID#172に対して試験された。
NZ17074についてのED50値が決定され、腹水において3.09±2.07mg/kgであり、血液において3.17±0.53mg/kgであった。1log殺生は、腹水において1.11mg/kgであり、血液において0.25mg/kgであると推測された。2log殺生は、腹水において2.95mg/kgであり、血液において2.76mg/kgであると推測された。3log殺生は、腹水において4.73mg/kgであり、血液において3.78mg/kgであると推測された。
Figure 0006120769
Figure 0006120769
星印はビヒクル群とは有意に異なることを示す(Anova;多重比較)。
*はp<0.05に対応する;<**>はp<0.01に対応する;<***>はp<0.001に対応する。検出限界は1.4log10CFU/mlである。検出できない細菌の試料は1.0log10CFU/mlとして表される。
実施例3
腹膜炎/敗血症モデル:好中球減少NMRIマウスにおける大腸菌AID#172に対する7.5mg/kgのNZ17074の経時的効果
導入
この研究の目的は、7.5mg/kgの単回投薬の静脈内(i.v.)投与後のNZ17074のインビボ有効性を調べることである。効果は、マウス腹膜炎モデルにおいて通常適用されるムチンの使用を避けるために好中球減少性NMRIマウスの腹膜炎モデルにおける大腸菌AID#172に対して試験された。マウスは、シクロホスファミド注射により好中球減少にさせた。40mg/kgメロペネムによる処置を陽性対照群として含め、ビヒクルによる処置を陰性対照群として含めた。腹水及び血液におけるコロニーカウントは、処置後の2時間及び5時間で決定された。
材料及び方法
・30匹の非近交系のNMRI雌性NMRIマウス、28〜32グラムHarlan Scandinavia)
・Statens Serum Instute,Copenhagen,Denmarkの大腸菌AID#172。2003年以来、ヒト損傷からの臨床単離物。多剤耐性(アンピシリン、セフタジジム、アズトレオナム、ゲンタマイシン、シプロフロキサシン)。
・酢酸リンガー中のNZ17074、pH6、1.2ml、0.75mg/ml。研究後に行われる投薬製剤の分析は、訳0.78mg/mlの濃度を示した。
・ビヒクル(酢酸リンガー、pH6)3ml。
・メロネン(登録商標)(Astrazeneca、500mgメロペネン注入気質)。ロット番号09466C 有効期限:2012年8月。
・アポダン(登録商標)(A−Pharme.1gシクロホスファミド)バッチ番号928491(有効期限2012年5月)
・水、滅菌
・0.9%生理食塩水、滅菌
・5%ウシ血液寒天プレート
・ラクトースブロムチモールブルー寒天プレート
実験動物施設及びマウスのハウジング
温度及び湿度は、動物施設において毎日記録された。温度は21℃±2℃であり、冷暖房によって調節することができる。湿度は55±10%であった。1時間あたりの空気交換は約10〜20回であり、明/暗期間は午前6時〜午後6時/午後6時〜午前6時の12時間間隔であった。マウスは、家庭内品質の水及び食餌に自由に接近した(2016,Harlan)。マウスは、3マウス/ケージでタイプ3マクロローンケージに入れられた。寝床はTapveiのAspen Woodであった。さらに、動物は、入れ子材としてSizzle−nestのペーパーストランドを与えられた。ケージ内で個々を識別するためにマウスの尾をマークした。
NZ17074溶液
0.75mg/mlの各試験化合物の溶液は、注射前の1時間まで+4℃にて保存され、その後、室温で保存された。
メロペネム溶液の調製
全500mgのメロペネム(1アンプル)を10mlの水〜50mg/mlに溶解した。このストック溶液を4mg/ml(0.4mlの50mg/ml+4.6mlの生理食塩水)になるまでさらに希釈した。
シクロホスファミドの調製
全1gのシクロホスファミド(1アンプルのApodan)は、使用の各日に50mlの水に溶解し、約20mg/mlとした。このストック溶液は、−4日目の使用については11mg/ml(16.5mlの20mg/ml+13.5mlの生理食塩水)、−1日目の使用については5.5mg/kg(8.25mlの20mg/ml+21.75mlの生理食塩水)にさらに希釈された。
マウスへのシクロホスファミドによる処置
マウスは、接種前に、4日間(200mg/kg)及び1日間(100mg/kg)を腹腔内に0.5mlのシクロホスファミド溶液を注射することによって好中球減少にさせた。
マウスの接種
5%のウマ血液寒天プレートからの新鮮な一晩の大腸菌AID#172を滅菌生理食塩水に懸濁し、約2×106CFU/mlに希釈した。
処置開始の1時間前(−1時間)に、マウスは、腹部の側面下部四分円に0.5mlの大腸菌懸濁液を腹腔内接種された。
処置の約2.5時間後、感染の臨床兆候が有意である場合、マウスは、疼痛緩和として45μlのニューロフェン(30mg/kgに対応する20mgのイブプロフェン/ml)を経口的に処理された。
マウスのスコアリング
マウスは、各サンプリングの時間にて感染の兆候について臨床的にスコア付けされた。
スコア0:健常
スコア1:感染及び炎症の深刻でない臨床兆候、例えば、苦痛又は活動変化の深刻でない兆候の観察
スコア2:感染様、社会的離脱症状、好奇心の欠如、体位の変化、立毛、または運動パターンの変化
スコア3:感染様不自然な運動、好奇心の欠如、体位の変化、立毛、疼痛、又は運動パターンの変化の重篤な兆候
スコア4:重篤な疼痛、マウスは動物の苦しみを最少にするために即座に屠殺された
スコア5:マウスは死に至った。
マウスの処置
マウスは、0時間で、NZ17074、メロペネム又はビヒクルの単回投薬を用いて、約30秒かけて外側尾静脈にi.v.処理された(表1参照)。投薬量は平均重量30gを基準にした。体重が28〜32gのマウスは、0.30ml溶液を受けた。体重が27〜28gのマウスは、0.25ml溶液を受け、体重が32.1〜36gのマウスは0.35ml溶液を受けた。マウス17は、体重が29.5gであったが、誤って0.35mlを受けた。この投薬量は、このマウスにおけるCFUレベルがグループの他の2匹のマウスと非常に似ていたので、結果に影響を及ぼしたようでない。
Figure 0006120769
Tは処置関する時間を示す。サンプリングカラムにおける数はマウスの識別番号である。
サンプリング
コロニーカウントは、表1に従って処理した後、0時、2時及び5時にて血液及び腹水から決定された。
マウスをCO2+O2で麻酔し、腋窩の血管切開からの血液を回収した。頸椎脱臼によってマウスを屠殺し、全2mlの滅菌生理食塩水をi.p.注射し、腹部を穏やかにマッサージし、その後、回復し、ピペットで液体をサンプリングした。各々の試料は、生理食塩水に10倍希釈され、20μlのスポットを青色寒天プレート上に適用した。全ての寒天プレートは、周囲空気中で18〜22時間、35℃にてインキュベートされた。
結果
コロニーカウント及びマウスの臨床スコアを表2に示す。CFU数は、計算を行う前にlog10変換され、通常の分布を得る。
接種材料中のCFU/mlが6.30log10に決定された。処置開始時、腹水中の平均log10CFU/mlは3.57であり、血液中では3.54であった。CFUレベルは、ビヒクル処置された動物では2時間後、腹水及び血液においてそれぞれ5.43及び4.58まで増加し、ビヒクル処置されたマウスでは5時間後、腹水及び血液においてそれぞれ5.72及び4.74まで増加し、期待された通りであった。
NZ17074による処置の2時間後、ビヒクル処理と比較して、血液及び腹水の両方において有意に低いCFUレベルが観察された(p<0.001)。
CFRレベルの更なる減少は、血液及び腹水の両方において、NZ17074による処置の5時間後に観察された(ビヒクル対照と比較してp<0.001)。CFUラベルは、ビヒクル処置後、3log10CFU/mlを超えて低かった。
また、メロペネム処置は、処置の2時間及び5時間の両方で腹水において、しかし、処置の5時間にのみで血液において、ビヒクル処置と比較して有意(p<0.01)に減少したCFUレベルをもたらした。処置後の2時間で血液における有意性の欠如は、メロペネムの弱い効果というよりはむしろ、ビヒクル群における大きな変動性を反映している可能性がある。
ビヒクル処置と比較したNZ17074又はメロペネム処置後のCFUレベルの差異は以下の通りであった:
NZ17074、7.5 mg/kg
2時間:腹膜−1.63log cfu/ml 血液−2.50log cfu/ml
5時間:腹膜−3.76log cfu/ml 血液−3.74log cfu/ml
メロペネム、40 mg/kg
2時間:腹膜−1.51log cfu/ml 血液−0.82log cfu/ml
5時間:腹膜−1.51log cfu/ml 血液−1.64log cfu/ml
All mice had only mild or no symptoms of infection (Table 2).
全てのマウスは、感染にほとんど影響がないか又は感染がなかった(表2)。
検討及び結果
この研究の目的は、NMRIマウスの好中球減少腹膜炎モデルにおいて、7.5mg/kgの単回投薬の静脈内(i.v.)投与後のNZ17074の有効性を調べることであった。ビヒクル処理と比較した3log10CFU/mlを超える有意な(p<0.001)減少は、処置後の5時間で血液及び腹水においてNZ17074について観察された。また、NZ17074による処置後の2時間で、血液及び腹水における有意な減少(p<0.001)が観察された。処置後の5時間での血液及び腹水の両方において、しかし、処置後の2時間での腹水において、ビヒクル群と比較して有意な減少を示した(p<0.01)。
Figure 0006120769
PF:腹水。使用された接種材料:1.97×106CFU/ml。
マウスは0.30mlの試験化合物の代わりに0.35mlを受けた。
ビヒクル群と比較して* p<0.05、** p<0.01、*** p<0.001。
実施例4
好中球減少大腿部感染モデル:大腸菌AID#172に対するNZ17074の有効性及びED50の評価
導入
この研究の目的は、0.16〜12mg/kgの範囲にあるNZ17074の単回投薬の静脈(i.v.)投与後の投薬量−応答の関係を調べることである。その効果は、好中球減少大腿部モデルにおける大腸菌AID#172について試験された。40mg/kgのメロペネムによる処置を陽性対照群として含めた。大腿部中のコロニーカウントは、処置後の5時間で決定された。
マウス大腿部感染モデルは、S.Gudmundsson及びH.Erlensdottir(Handbook of Animal Models of Infection(1999年),O.Zak & M.A.Sande編集,Academic Press,San Diego,US、及びいくつかの刊行物。D.Andes & C.Craigによる概説:Animal model pharmacokinetics and pharmacodynamics:a critical review. International Journal of Antimicrobial Agents,19(4):261−268)によって報告されているように抗菌効果及び組織浸透の研究についてよく認められているモデルである。
材料及び方法
・40匹の非近交系のNMRI雌性マウス、25〜30グラム(Harlan Scandinavia)
・Statens Serum Instute,Copenhagen,Denmarkの大腸菌AID#172。2003年以来、ヒト損傷からの臨床単離物。多剤耐性(アンピシリン、セフタジジム、アズトレオナム、ゲンタマイシン、シプロフロキサシン)。
・酢酸リンガー中のNZ17074、pH6:1.2mg/ml、6.0ml.溶液を使用するまで4℃で保存した。使用された製剤の投薬量の分析は、本研究の生存時期の完了後に行われ、以下の結果を得た:
意図された濃度 測定された濃度
1.2mg/ml 1.11mg/ml
0.6mg/ml 0.51mg/ml
0.3mg/ml 0.24mg/ml
0.15mg/ml 0.14mg/ml
0.075mg/ml 0.043mg/ml
0.03mg/ml 0.010mg/ml
0.016mg/ml 0.002mg/ml
・ビヒクル(酢酸リンガー、pH6)。この容器を使用するまで4℃にて保存した。
・メロペネム(登録商標)(AstraZeneca,500mgの注入基質、メロペネム)、ロット番号09466C、有効期限:2013年8月。
・水、滅菌。
・0.9%生理食塩水、滅菌。
・センドキサン(登録商標)(シクロホスファミド、Baxter、1g)バッチ、番号0A671C。有効期限:2013年1月。
・5%ウマ血液寒天プレート。
・ラクトースブロモチモールブルー寒天培地。
実験動物施設及びマウスのハウジング
温度及び湿度は、動物施設において毎日記録された。温度は21℃±2℃であり、冷暖房によって調節することができる。湿度は55±10%であった。1時間あたりの空気交換は約10〜20回であり、明/暗期間は午前6時〜午後6時/午後6時〜午前6時の12時間間隔であった。
マウスは、家庭内品質の水及び食餌に自由に接近した(2016,Harlan)。マウスは、4マウス/ケージでタイプ3マクロローンケージに入れられた。寝床はTapveiのAspen Woodであった。さらに、動物は、入れ子材としてSizzle−nestのペーパーストランドを与えられた。ケージ内で個々を識別するためにマウスの尾をマークした。投薬前に毎日、マウスを計量した。
NZ17074溶液の調製
1.2mg/mlの溶液を以下のようにPBSビヒクルにおいてさらに希釈した:
0.6mg/ml〜7.5mg/kg: 1.5mlの1.2mg/ml NZ17074+1.5mlのビヒクル
0.3mg/ml〜5.0 mg/kg: 1.5mlの0.6mg/ml NZ17074+1.5 mlのビヒクル
0.15mg/ml〜2.5mg/kg: 1.5mlの0.3mg/ml NZ17074+1.5mlのビヒクル
0.075mg/ml〜1.25mg/kg: 1.5mlの0.15mg/ml NZ17074+1.5mlのビヒクル
0.03mg/ml〜0.63mg/kg: 1.5mlの0.075mg/ml NZ17074+2.25mlのビヒクル
0.016mg/ml〜0.16mg/kg: 1.5mlの0.03mg/ml NZ17074+1.5mlのビヒクル
メロペネム溶液の調製
40mg/kgのメロペネムによる処置を陽性対照群として含めた。全500mgのメロペネム(1アンプル)を10mlの水〜50mg/mlに溶解した。このストック溶液を4mg/ml(0.4mlの50mg/ml+4.6mlの生理食塩水)になるまでさらに希釈した。
シクロホスファミドの調製
全1gのシクロホスファミド(1アンプルのセンドキサン(登録商標)1g)は、使用の各日に50mlの水に溶解し、約20mg/mlとした。このストック溶液は、−4日目の使用については11mg/ml(16.5mlの20mg/ml+13.5mlの生理食塩水)、−1日目の使用については5mg/kg(8.25mlの20mg/ml+21.75mlの生理食塩水)にさらに希釈された。
マウスへのシクロホスファミドによる処置
マウスは、接種前に、4日間(200mg/kg)及び1日間(100mg/kg)を腹腔内に0.5mlのシクロホスファミド溶液を注射することによって好中球減少にさせた。
マウスの接種
5%のウマ血液寒天プレートからの新鮮な一晩の大腸菌AID#172を滅菌生理食塩水に懸濁し、約2×107CFU/mlに希釈した。処置開始の1時間前(−1時間)に、マウスは、左脚に0.05mlの大腸菌懸濁液を筋内接種された。接種前の約30分にて、マウスは、疼痛緩和として45μlのニューロフェン(30mg/kgに対応する20mgのイブプロフェン/ml)を経口的に処理された。
マウスの処置
マウスは、0時間で、NZ17074、メロペネム又はビヒクルの単回投薬を用いて、10ml/kgにて約30秒かけて外側尾静脈にi.v.処理された(表1参照)。投薬量は平均重量30gを基準にした。体重が28〜32gのマウスは、0.30ml溶液を受けた。体重が27〜28gのマウスは、0.25ml溶液を受け、体重が32.1〜36gのマウスは0.35ml溶液を受けた。
Figure 0006120769
Tは処置関する時間を示す。サンプリングカラムにおける数はマウスの識別番号である。
マウスの臨床スコアリング
マウスは研究中に観察され、それらの挙動及び診療兆候に基づいて0〜5でスコア付けされた。
スコア0:健常
スコア1:感染及び炎症の深刻でない臨床兆候、例えば、苦痛又は活動変化の深刻でない兆候の観察
スコア2:感染様、社会的離脱症状、好奇心の欠如、体位の変化、立毛、または運動パターンの変化
スコア3:感染様不自然な運動、好奇心の欠如、体位の変化、立毛、疼痛、又は運動パターンの変化の重篤な兆候
スコア4:重篤な疼痛、マウスは動物の苦しみを最少にするために即座に屠殺された
スコア5:マウスは死に至った。
サンプリング
コロニーカウントは、0時及び5時にて大腿部から決定された。マウスをCO2+O2で麻酔した。その直後、皮膚を除去し、左脚を回収し、−70℃で凍結した。解凍後、Dispomix(登録商標)ドライブを用いて大腿部をホモジナイズした。次に、各々の試料は、生理食塩水に10倍希釈され、20μlのスポットを青色寒天プレート上に適用した。全ての寒天プレートは、周囲空気中で18〜22時間、35℃にてインキュベートされた。
結果
コロニーカウントは、処置開始時、及び処置5時間後に行われた。CFUカウントを表3に示す。CFU数は、計算前にlog10変換された。
接種材料中のCFU/mlが6.05log10CFU/マウスに対応する7.35log10に決定された。観察された高い変動性は、いくつかのマウスの次善接種によって引き起こされてもよく、非常に低いCFU値をもたらした。したがって、各グラフの最低値は、グラフ及び計算から除外された(表3参照)。処置開始時、平均log10CFU/mlは4.93であり、処置後の5時間にてビヒクルにおいて6.49log10CFU/mlまで増加した。僅かに低いCFRレベルは、NZ17074の0.16〜3.0mg/kgによる処置後に観察された。僅かに低いCFUレベルは、ビヒクル処置と比較して、6mg/kg(p<0.05)及び12mg/kg(p<0.01)のNZ17074による処置後に観察された(表3)。メロペネム処置(40mg/kg)は僅かであったが、ビヒクル処置されたマウスと比較して、有意な減少をもたらした。
投薬量−応答曲線(データ示さず)は、S字状投薬量−応答(可変勾配)を用いて、GraphPad Prismにおいて計算された。このED50値は5.9mg/kgに決定された。しかしながら、最下部プラトーは観察されず、したがって、この値は低く見積もられた。
NZ17074の最大効果であるEmaxは、無応答と最大応答との間のlogCFU差異として定義された。無応答は、ビヒクル処理されたマウスについて決定されたものと同レベルのコロニーカウントとして特徴付けられた。Emaxは、S字状投薬量−応答を用いてGraphPad Prismにおいて「最上部プラトー」と「最下部プラトー」間の差異として計算され、2.4log10CFUであった。さらに、1log殺生は、処置開始と比較して、細菌充填において1log減少を得るために必要とされる投薬量として定義され、GraphPad Prismを用いて6.1mg/kgと推測された。2及び3log殺生は得られなかった。
感染の臨床兆候は、マウスのいずれにおいても任意の時間点で観察されなかった。
Figure 0006120769
Figure 0006120769
□この値は、異常値であると考えられたため、計算から排除された。
星印はビヒクル群とは有意に異なることを示す(Anova;多重比較)。
*はp<0.05に対応する;<**>はp<0.01に対応する。
検出限界は1.4log10CFU/mlである。
本明細書に記載及び請求されている発明は、これらの局面が本発明のいくつかの局面の例証として意図されているため、本明細書に開示されている特定の局面による範囲に限定されうべきでない。任意の均等な局面は、この発明の範囲内であることが意図される。確かに、本明細書に示され、記載されている発明に加えて、本発明の種々の修飾は、前述の記載から当業者に明らかとなるまた、このような修飾は、添付されている特許請求の範囲内にあることが意図される。不一致な場合、定義を含む本開示が調節する。

Claims (11)

  1. 配列番号2のアミノ酸配列を有する抗菌ペプチドの単離された改変体であって、
    (a)配列番号2のアミノ酸配列を有する抗菌ペプチドと比較して、改善された抗菌活性、又は血清又は血液中のタンパク質への減少したタンパク質結合を有し、
    (b)F2A;Y5N又はY5R;V6A;V8A;Y9R;V13A;及びY17Hから選択される1、2又は3個の置換を有し、及び
    (c)配列番号3、70、72、235、257、299、308、335又は350のアミノ酸配列を含む、
    改変体。
  2. 配列番号3、70、72、235、257、299、308、335及び350のいずれかのアミノ酸配列からなる、請求項1に記載の改変体。
  3. 配列番号3、配列番号72又は配列番号350のいずれかのアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の改変体。
  4. 配列番号3、配列番号72又は配列番号350のいずれかのアミノ酸配列からなる、請求項1に記載の改変体。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の改変体をコードする単離されたポリヌクレオチド。
  6. 請求項5に記載のポリヌクレオチドを含む核酸構築物。
  7. 請求項5に記載のポリヌクレオチドを含む発現ベクター。
  8. 請求項5に記載のポリヌクレオチドを含む宿主細胞。
  9. 配列番号2のアミノ酸配列を有する抗菌ペプチドの改変体を生産するための方法であって、
    a)改変体の発現に適した条件下で請求項8に記載の宿主細胞を培養し;及び
    b)該改変体を回収する
    ことを含む方法。
  10. 薬剤として使用するための請求項1〜4のいずれか1項に記載の改変体。
  11. 細菌感染を治療するための薬剤の製造に使用するための請求項1〜4のいずれか1項に記載の改変体。
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