JP6120634B2 - セパレータおよび鉛蓄電池 - Google Patents
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Description
一方、ガラスマットと袋状セパレータとを一体化したものではないが、鉛蓄電池には、ガラスマットの通気度を確保するために、パンチング加工等によってガラスマットに直径0.2mm〜2.0mmの小孔を多数形成し、電解液の拡散を促して放電容量の低下を回避するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
発明者等が検討したところ、内部抵抗の上昇は、充電時に正極板とガラスマットとの間にガス溜まりが発生することが一因であることに気付いた。
この場合、特許文献1の技術を利用してガラスマットの通気度を上げる方法が考えられる。しかし、特許文献1は、直径0.2〜2.0mmの小径孔を縦横に多数形成するため、ガラスマットと袋状セパレータとの接合強度が確保し難く、ガラスマット付き袋状セパレータへの適用が困難である。
この構成によれば、ガラスマットと袋状セパレータとを一体化した構成で、正極板とガラスマットとの間のガス溜まりの発生を抑えることが可能になる。
また、本発明は、上記構成において、前記線状接着部は連続して接着されることを特徴とする。この構成によれば、線状接着部間のガスが、後から発生するガスで押し出される効果を利用して効率良くガスを排出させることができる。
図1は同極性の極板の耳群を接続してストラップ20、またはストラップ20および極柱22を形成した鉛蓄電池の極板群10を示す斜視図である。また、図2は極板群10の各極板(正極板、負極板)の断面を周辺構成と共に示した側断面図である。
この鉛蓄電池は、正極板11と負極板12とを隔離するセパレータに、ガラスマット13と袋状セパレータ14とを、その両側縁部をギアシールなどで一体化したガラスマット付き袋状セパレータ15を使用し、ガラスマット側を正極板11に当接することにより、正極活物質の脱落などを防止してサイクル寿命の向上を図った充電制御車用の液式鉛蓄電池である。
なお、ガラスマット13と袋状セパレータ14の両側縁部は、前記ギアシール以外に、ヒートシール、超音波シールなどによる溶着、接着剤による接着等で接合されていても良い。
図1中、符号21は、ストラップ20に一体に設けられたセル間接続体(中間極柱とも言う)を示し、符号22は、他のストラップ20に一体に設けられ、液式鉛蓄電池のケース外に露出する外部端子(極柱とも言う)を示している。
図2は、ガラスマット付き袋状セパレータ15内に負極板12を収納した構成を示している。より具体的には、袋状セパレータ14内に負極板12を収納し、袋状セパレータ14の外側の面にガラスマット13の一方の側面を接着により固定し、このガラスマット13の他方の側面が正極板11に接触するようにしている。なお、図2では、ガラスマット13をU字状にして袋状セパレータ14の両面に接着した場合を示しているが、この構成に限らない。すなわち、袋状セパレータ14の外側の両面にリーフ状のガラスマット13を接着しても良い。
また、ガラスマット付き袋状セパレータ15内に正極板11を収納する場合もある。この場合、袋状セパレータ14に内側の両面にガラスマット13を接着してなるガラスマット付き袋状セパレータに形成し、ガラスマット13を正極板11に密着させる。この構成に本発明を適用しても良い。
一方、ガラスマット13が存在しない場合には、充電時のガスは極板表面に溜まらず、上方に抜けていく。つまり、ガラスマット13が存在する場合、充電時に正極板11から発生したガスはガラスマット13から抜けず、正極板11とガラスマット13との間に溜まって内部抵抗の増加を招いてしまう。
そこで、本実施形態では、ガラスマット13と袋状セパレータ14とを一体化した構成で、正極板11とガラスマット13との間のガス溜まりの発生を抑える構成を検討した。
<第1実施形態>
第1実施形態では、袋状セパレータ14の正極板11に対向する面に、ガラスマット13を左右に間隔を空けて接着し、ガラスマット13の接着された部分を除く領域に、正極板11から発生したガスを抜く隙間部13Sを設けるようにした。
図3は、第1実施形態のガラスマット付き袋状セパレータ15を正面から見た図であり、図4は、図3のIV−IV断面を極板11、12と共に上面から示した図である。
図3および図4に示すように、袋状セパレータ14は、上下方向に直線状に接着剤(図3中、黒丸で示す)が塗布され(以下、「線状接着部30」という)、ガラスマット13が線状接着部30を介してガラスマット13と接着されている。なお、線状接着部30の幅WSなどは、ガラスマット13と袋状セパレータ14との接合強度を確保できる範囲で適宜に設定すれば良い。また、図3中、符号Sは、ガラスマット付き袋状セパレータ15の両側縁部のシール代を示している。
この隙間部13Sは、ガラスマット13の上下方向に延在するとともに左右に間隔を空けて配置される複数(本実施形態では3つ)の縦長の隙間部とされる。これら縦長の隙間部13Sの上端はガラスマット13の上端より低く、下端はガラスマット13の下端より高い位置に形成される。これによって、ガラスマット13の上端および下端が、ガラスマット13の幅一杯に連続した状態に保持される。
また、左右の縦長の隙間部13Sの間に、ガラスマット13の上端と下端とをつなぐ架橋部13K(図3)を残している。このため、縦長の隙間部13Sを形成しても、ガラスマット13の強度などを十分に確保することができる。
また、本構成は、同図3に示すように、隙間部13Sが、線状接着部30に沿って上下方向に接着部位に近接させつつ、正極板11に対向して延在する隙間(開口部)を設けることで、接着部位近傍などから発生する正極板11からのガスをより排出させ易くできる。
また、本構成では、ガラスマット13と袋状セパレータ14とが左右一対の線状接着部30で接着されるため、接着剤の量が少なくて済み、接着剤による内部抵抗の増大を抑制することが可能である。
図5は、第2実施形態のガラスマット付き袋状セパレータ15を上面から示した図である。このガラスマット付き袋状セパレータ15を正面から見た図は、図3と同様であり、
図5は、図3のIV−IV断面を極板と共に上面から見た図に相当する図である。
図3および図5に示すように、袋状セパレータ14には、ガラスマット13側に突出する左右一対の凸条リブ14Rが設けられ、これら凸条リブ14Rがガラスマット13との接着部分を構成している。つまり、凸条リブ14Rの略全面に接着剤が塗布され、ガラスマット13が凸条リブ14Rを介して袋状セパレータ14に接着されるようになっている。
これにより、ガラスマット13が袋状セパレータ14の上下に渡って連続するとともに左右に間隔を空けてストライプ状に接着され、ガラスマット13と袋状セパレータ14との接合強度を十分に確保することができる。なお、凸条リブ14Rの突出量、幅などは、ガラスマット13と袋状セパレータ14との接合強度を確保できる範囲で適宜に設定すれば良い。
これらにより、本実施形態では、ガラスマット13と袋状セパレータ14とを十分に一体化した構成で、正極板11とガラスマット13との間のガス溜まりの発生を抑えることができる。また、ガスが抜けやすくなるので、電解液の拡散が促され、電解液の成層化も抑制することもできる。
図6は、第3実施形態のガラスマット付き袋状セパレータ15を正面から見た図であり、図7は、図6のVII−VII断面を極板11、12と共に上面から示した図である。
図6および図7に示すように、第3実施形態では、袋状セパレータ14に対し、凸条リブ14Rを第2実施形態よりも多く設け(本実施形態では4つ)、ガラスマット13に対し、各凸条リブ14Rの間に相当する位置に、縦長の隙間部13Sを各々設けるようにしている。
すなわち、第3実施形態では、凸条リブ14R同士の間隔を第2実施形態よりも狭くしている。発明者等が試験したところ、凸条リブ14R同士の間隔、言い換えれば、ガラスマット13と袋状セパレータ14とを接着する線状接着部30の間隔(=図6中、符号WSで示すストライプ幅)がある程度狭い方が、正極板11から発生したガスの溜まりが少なかった。これは、正極板11から発生したガスが、左右に流れるのを規制することができるので、電池上方へのガスの流れをより促進することができたためと考えられる。
従って、ガラスマット13と袋状セパレータ14とを十分に一体化した構成で、正極板11とガラスマット13との間のガス溜まりの発生を抑えることが可能である。
但し、第3実施形態では、第1実施形態や第2実施形態に比して接着剤の量が多くなるので、接着剤による内部抵抗の増大を抑える観点からは、第1実施形態や第2実施形態よりも若干不利である。
次に、ガラスマットに設ける隙間部13Sの面積などについて説明する。
なお、隙間部13Sは、あらかじめ準備したガラスマット13の所定位置を、打ち抜き刃を備えた打ち抜き装置で線状、または所定の形状に打ち抜く等して形成することができるが、その形成方法は特に限定されない。また、その形状は以下に説明する実施例中では横1cm×縦8cmの縦長の長方形にしているが、要はガスが抜けるための孔部がガラスマット13に形成されていれば良く、その形状は特に限定されない。
図8は、第3実施形態の変形例であり、ガラスマット付き袋状セパレータ15を下部を省略して、正面から見た要部を示す図である。図8に示すように、第4実施形態では、線状接着部30を、間隔30Sを空けて接着し、隙間部13Sを、線状接着部30の非接着部(間隔30Sの位置に相当)の近傍に配置するように、間隔を空けて設けたものである。この構成によれば、線状接着部30の非接着部を通過するガスを隙間部13Sに流し、効率良く排出することができる。これによって、正極板11とガラスマット13との間のガス溜まりの発生を抑えることができる。
なお、第4実施形態では、第3実施形態に比して、線状接着部30に非接着部を設けたことにより、接着剤の量が少なくなるため、内部抵抗の増大を抑えることができ、有利である。
従来のガラスマット付き袋状セパレータを使用して、正極板1枚、負極板1枚で正極板とガラスマットとが接触するようにDサイズ用の極板群を群圧が5kPaになるように構成して2Vセルを作製した。この従来例Aは、隙間部13Sを有しておらず、また、ストライプ幅WSは130mmであった。
この極板群を使用し、充電前と充電中の電解液の液面の高さの差からガス溜まり体積の測定を行った。測定の結果、ガス溜まり体積は9.7ccであった。
以下に説明する各実施例は、ガラスマット13の隙間部13Sおよびストライプ幅WSを除いて、従来例Aと同構成であり、同条件でガス溜まり体積の測定を行っている。
隙間部として切り込みを設けたガラスマット付き袋状セパレータ15を使用して、正極板1枚、負極板1枚で正極板11とガラスマット13が接触するように極板群10を群圧が5kPaになるように構成して2Vセルを作製した。このガラスマット13には、ガラスマット13の上下方向に延びる切り込み(幅をほぼ零にした隙間部13Sに相当)を3つ設け、この極板群10を使用してガス溜まり体積の測定を行った。測定の結果、ガス溜まり体積は8.4ccであった。
この場合、従来例Aよりもガス溜まり体積が減っており、この程度の減少であっても、実際の液式鉛蓄電池で換算すると、1セルあたり正極板7枚、負極板7枚で、計6セルあったとすれば、ガス溜まり体積は数十ccも減少することになる。つまり、ガラスマット13に設ける隙間部13Sの幅が狭くても、ガス抜き部として機能し、ガス溜まりの抑制効果が得られることが判った。
隙間部13Sの本数を1本から6本にしたガラスマット付き袋状セパレータ15を使用して、正極板1枚、負極板1枚で正極板11とガラスマット13が接触するように極板群10を群圧が5kPaになるように構成して2Vセルを作製した。このガラスマット13の全面積は、10cm×10cmの100cm2であり、このガラスマット13に、横1cm×縦8cmで面積8cm2の隙間(隙間部13Sに相当)を設けた。この隙間の本数を増やしていき、ガス溜まり体積の変化を測定した。その結果を表1に示す。
袋状セパレータ14に凸条リブ14Rを備え、これを介してガラスマット13が接着されたガラスマット付き袋状セパレータ15を使用して、正極板1枚、負極板1枚で正極板11とガラスマット13が接触するように極板群10を群圧が5kPaになるように構成して2Vセルを作製した。このガラスマット13の全面積は、10cm×10cmの100cm2であり、このガラスマット13に、横1cm×縦8cmで面積8cm2の隙間(隙間部13Sに相当)を設けた。このときのガス溜まり体積の測定を行った。測定の結果、ガス溜まり体積は7.8ccであり、同じ隙間面積のものより、ガス溜まり体積が少なかった。
袋状セパレータ14に凸条リブ14Rをストライプ幅10mmで備え、これを介してガラスマット13が接着されたガラスマット付き袋状セパレータ15を使用して、正極板1枚、負極板1枚で正極板11とガラスマット13が接触するように極板群10を群圧が5kPaになるように構成して2Vセルを作製した。このガラスマット13の全面積は、10cm×10cmの100cm2であり、このガラスマット13のほぼ中央部に、横0.5cm×縦8cmで面積4cm2の隙間(隙間部13Sに相当)を2本設けた。このときのガス溜まり体積の測定を行った。測定の結果、ガス溜まり体積は7.2ccであり、後述する実施例E(同じストライプ幅を有するが、隙間部13Sなし)のものより、ガス溜まり体積が少なかった。
また、ストライプ幅を3mm、5mm、15mmとした以外は上記実施例Dと同様にして、2Vセルを作製し、ガス溜まり体積の測定を行った結果、ガス溜まり体積はそれぞれ、8.9cc、7.5cc、8.7ccであった。この結果、凸条リブ14Rを形成する幅は、5mm以上、15mm未満の間隔がより好ましかった。
正極活物質の軟化の状態を調べるため、800サイクル経過後に正極板の表面状態を観察し、正極活物質の軟化が生じたものは「有」、正極活物質の軟化が生じなかったものは「無」とした。
発明者等が検討したところ、隙間部13Sを形成する領域AR1は、正極板11のうち最も活物質が使われる領域AR2、つまり、正極板11同士を接続するストラップ20と正極板11との連結部位(耳部11Aを含む)を避けた位置に設定することが好ましいということが分かった。具体的には、領域AR1の高さH1は、ガラスマット13の高さの80%以下が好ましい高さである。
また、領域AR1の幅(左右長)W1は、接着領域を確保する観点などから、ガラスマットの幅の90%以内(左右に5%相当の間隔を空ける)が好ましい。すなわち、この領域AR1内で、接着された部分を除く領域に、正極板11から発生したガスを抜く隙間部13Sを適宜に設けるようにすれば良い。
図10は、第5実施形態のガラスマット付き袋状セパレータ15を正面から見た図である。
第5実施形態では、ガラスマット13と袋状セパレータ14とをストライプ状に接着する際のストライプ幅WSの調整によって、正極板11から発生したガスを効率良く抜くようにしているものであり、隙間部13Sは形成していない。このストライプ幅WSは、後述の試験によって、5mm以上、15mm未満の間隔が好ましいことが判った。
なお、上述した第3実施形態では、隙間部13Sを形成しているが、隙間部13Sを上述のように形成しない場合でも、ストライプ幅WSは、5mm以上、15mm未満の間隔が好ましかった。
従って、ガラスマット13と袋状セパレータ14とを十分に一体化した構成で、正極板11とガラスマット13との間のガス溜まりの発生を簡易に抑えることが可能である。以下、ストライプ幅WSについて説明する。
ストライプ幅WSについて説明する。なお、この検討では、ガラスマット13と袋状セパレータ14との接着部分(線状接着部30)を隙間無く接着した状態とし、正極板11から発生したガスが、ガラスマット13と袋状セパレータ14とが接着されている部分を通り抜けないものとした。
上述した従来例Aに記載したように、ストライプ幅WSが130mmの場合、ガス溜まり体積は9.7ccであった。
ストライプ幅WSを3mm〜15mmにしたガラスマット付き袋状セパレータ15を使用して、正極板1枚、負極板1枚で正極板11とガラスマット13が接触するように極板群10を群圧が5kPaになるように構成して2Vセルを作製し構成した。なお、ストライプ幅WSを3mm〜15mmの間で様々に変更してガス溜まり体積を測定した。その結果を表2に示す。
一方、ストライプ幅WSが15mm以上では、ガス溜まり体積が大きく、改善の効果が得られなかった。これは、正極板11から発生したガスが溜まることのできる空間が大きく、後から発生するガスで押し出される効果を十分に得られなかったものと考えられる。
測定の結果、ストライプ幅WSは、5mm以上、15mm未満が効果的であり、より好ましくは、5mm以上、10mm以下であった。
また、袋状セパレータ15に、ガラスマット13側に突出する左右一対の凸条リブ14Rが設けられ、これら凸条リブ14Rがガラスマット13との接着部分を構成している以外は、実施例Eと同様にして、ストライプ幅が3mm、5mm、10mm、15mmにした2Vセルを作製した。ガス溜まり体積の測定を行った結果、いずれの水準も実施例Eの場合と比較して少なく良好であり、上記実施例Eの場合と同様に、ストライプ幅WSは、5mm以上、15mm未満がより好ましかった。
また、従来例A、実施例A〜Fでは極板群の群圧を5kPaで構成したが、さらに群圧を上げて10kPaで構成したものについては、ガス溜まり体積は5kPaのときよりも若干上昇したが、5kPaの場合と近い値を示し、ほぼ同様の効果が得られた。
また、図5および図7に示すように、袋状セパレータ14は、ガラスマット13が接着される複数の凸条リブ14Rを有し、隙間部13Sは、正極板11から発生したガスを、各々の凸条リブ14Rによって袋状セパレータ14とガラスマット13との間にできる空間部KAに導くので、効率良くガスを抜くことができる。
しかも、線状接着部30は連続して接着されるので、線状接着部30間のガスが、後から発生するガスで押し出される効果を利用して効率良くガスを排出させることができる。
また、発明者等は、図3〜図7などに記載した隙間部13Sを設けた構成においても、ガラスマット13と袋状セパレータ14とは、正極板11から発生したガスを抜く隙間として、5mm以上、15mm未満の間隔を空けてストライプ状に接着される構成にすることにより、正極板11とガラスマット13との間のガス溜まりの発生を抑えることができることを確認している。
また、本構成では、図8に記載するように、隙間部13Sを、正極板11同士を接続するストラップ20と正極板11との連結部近傍を避けた領域AR1に形成することにより、正極板11のうち最も活物質が使われる領域をガラスマット13で適切に押さえつつ、隙間部13Sを設けることができる。
よって、極板群10に加えられる群圧を3kPa以上、10kPa以下とすることにより、袋状セパレータ14とガラスマット13との間にできる隙間部13Sまたは空間部KAをつぶすことなく、正極板11から発生するガスを効率よく抜くことができると共に、寿命を向上させることができる。
11 正極板
12 負極板
13 ガラスマット
13S 隙間部(ガス抜き部)
14 袋状セパレータ
14R 凸条リブ
15 ガラスマット付き袋状セパレータ
20 ストラップ
30 線状接着部
KA 空間部
Claims (11)
- 負極板または正極板を囲う袋状セパレータと、正極板に密着するガラスマットとを一体にしたセパレータにおいて、
前記袋状セパレータの前記正極板に対向する面に、一枚の前記ガラスマットを間欠的に接着し、前記ガラスマットにおける前記接着された部分を除く領域に、前記正極板から発生したガスを抜く隙間部を設け、
前記隙間部の上端は前記ガラスマットの上端より低く、前記隙間部の下端は前記ガラスマットの下端より高い位置に形成されて、前記ガラスマットの上端および下端が前記ガラスマットの幅一杯に連続した状態に保持されていることを特徴とするセパレータ。 - 前記隙間部は、前記ガラスマットの上下方向に延在するとともに左右に間隔を空けて複数設けられ、前記ガラスマットの上端と下端とは、左右の前記隙間部の間にて上下方向につながることを特徴とする請求項1に記載のセパレータ。
- 前記袋状セパレータは、前記ガラスマットが接着される複数の凸条リブを有し、
前記隙間部は、前記正極板から発生したガスを、前記凸条リブによって前記袋状セパレータと前記ガラスマットとの間にできる空間部に導くことを特徴とする請求項2に記載のセパレータ。 - 一枚の前記ガラスマットと前記袋状セパレータとは、ストライプ状に間欠的に接着され、前記ストライプ状の接着部分を構成する複数の線状接着部は互いに平行であり、
前記隙間部は、前記複数の線状接着部の間に、前記線状接着部に沿って設けられることを特徴とする請求項2又は3に記載のセパレータ。 - 前記線状接着部は連続して接着されることを特徴とする請求項4に記載のセパレータ。
- 前記線状接着部は間隔を空けて接着され、前記隙間部は、隣り合う前記線状接着部の非接着部の間に配置されるように間隔を空けて設けられることを特徴とする請求項4に記載のセパレータ。
- 前記ガラスマットと前記袋状セパレータとは、5mm以上、15mm未満の間隔を空けてストライプ状に接着されることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか一項に記載のセパレータ。
- 前記隙間部は、前記正極板同士を接続するストラップと前記正極板とを接続する耳部を避けた領域に形成されることを特徴とする請求項2乃至7のいずれか一項に記載のセパレータ。
- 前記ガラスマットと前記袋状セパレータとは、5mm以上、15mm未満の間隔を空けてストライプ状に接着されることを特徴とする請求項3に記載のセパレータ。
- 前記凸条リブは、5mm以上、15mm未満の間隔を空けて形成されていることを特徴とする請求項9に記載のセパレータ。
- 請求項1乃至10のいずれか一項に記載のセパレータを用いたことを特徴とする鉛蓄電池。
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