JP6118481B2 - ドラムブレーキ用パーキングレバー - Google Patents

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Description

本発明は、ドラムブレーキ内に備えられるパーキングレバーに関するものである。
一般に、ドラムブレーキは、バッキングプレートに拡開可能に設けられた一対のブレーキシューと、それら一対のブレーキシューの一端を拡開するホイールシリンダなどの拡開装置と、前記一対のブレーキシューの一方の一端部に基端部が取付ピンまわりに相対回動可能に連結され、先端部がパキングブレーキケーブルに連結されたパーキングレバーと、パーキングレバーの基端部と前記一対のブレーキシューの他方の一端部との間に架け渡されてその一対のブレーキシューをバッキングプレートの内周側から支持するストラットとを備える。たとえば、特許文献1に記載のドラムブレーキがそれである。
特開2011−189330号公報
ところで、上記のようなドラムブレーキにおいて用いられるパーキングレバーは、高入力で用いられる場合には、断面係数を確保するために、搭載の制約から板厚を大きくする替わりに鍛造加工を行なって必要な強度を達成するとともに、ストラットの一端を係合させる切欠きが基端部に、パキングブレーキケーブルの先端に固定されたケーブルエンド部材を掛け止める係合溝或いはスリットなどが先端部にそれぞれ切削加工によって設けられていた。このため、加工工数が大きく部品の製造能率が得られなかった。これに対して、このパーキングレバーの先端部に、低入力用の薄い鋼板から成るパーキングレバーのように、パキングブレーキケーブルの先端に固定されたケーブルエンド部材を掛け止めるためのU字状のケーブル掛止部を曲げ加工して、切削加工よりも加工工数を低減することが考えられる。しかし、亀裂の発生を回避するためにそのU字状の曲げ加工を行なうことができる板厚には制限があるため、高入力用のパーキングレバーにはU字状のケーブル掛止部を曲げ加工により設けて加工工数の低減を行なうことが困難な場合があった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであって、その目的とするところは、必要強度を確保しつつ加工工数を低減できるドラムブレーキ用パーキングレバーを提供することにある。
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、(a) バッキングプレートに拡開可能に設けられた一対のブレーキシューを備えるドラムブレーキにおいて、それら一対のブレーキシューの一方の一端部に基端部が取付ピンまわりに相対回動可能に連結され、先端部に設けられたケーブル掛止部にパキングブレーキケーブルに設けられて該パキングブレーキケーブルの径寸法よりも大きい径方向寸法を有するケーブルエンド部材が掛け止められ、そのパキングブレーキケーブルを介して回動操作されると前記一対のブレーキシューの一方の一端部と他方の一端部との間を拡開するパーキングレバーであって、(b) 前記ケーブルエンド部材が掛け止められるケーブル掛止部は、相互に固着された2枚の板材の一部から成り、それら2枚の板材の一部が前記パキングブレーキケーブルの径よりも大きく且つ前記ケーブルエンド部材の径方向寸法よりも小さい間隔で離隔させられるとともに、前記バッキングプレートの外周側から切り込まれて前記ケーブルエンド部材をそれぞれ受け入れる一対の切欠きが前記2枚の板材の一部にそれぞれ形成されており、(c) 前記2枚の板材は、前記パーキングレバーの外形で打抜き加工されて互いに重ねられた状態で相互に固着されたものであり、(d) 前記2枚の板材のうちの前記パーキングレバーの先端部に対応する部分に、前記ケーブル掛止部を構成する前記一対の切欠きと前記2枚の板材間の前記間隔とが形成されている。
このように構成されたドラムブレーキ用パーキングレバーによれば、その先端部の前記ケーブルエンド部材が掛け止められるケーブル掛止部は、相互に固着された2枚の板材の一部から成り、それら2枚の板材の一部が前記パキングブレーキケーブルの径よりも大きく且つ前記ケーブルエンド部材の径方向寸法よりも小さい間隔で離隔させられるとともに、前記バッキングプレートの外周側から切り込まれて前記ケーブルエンド部材をそれぞれ受け入れる一対の切欠きが前記2枚の板材の一部にそれぞれ形成されていることで構成されている。この2枚の板材にそれぞれ形成される切欠きは、2枚の板材の外形の一部を構成していて打ち抜き加工により形成され得るとともに、2枚の板材の一部の間に形成される間隔はそれら2枚の板材の少なくとも一方に曲げ加工を施すことで形成され得、その後に2枚の板材を互いに重ね合わせられた状態で相互に固着することで、ケーブル掛止部が形成されることから、板厚に拘わらずプレス加工により効率的に加工できるので、ドラムブレーキ用パーキングレバーの必要強度を確保しつつ加工工数を低減することができる。また、(c) 前記2枚の板材は、前記パーキングレバーの外形形状で打抜き加工されて互いに重ねられた状態で相互に固着されたものであり、(d) 前記2枚の板材のうちの前記パーキングレバーの先端部に対応する部分に、前記ケーブル掛止部を構成する前記一対の切欠きと前記2枚の板材間の前記間隔とが形成されている。このようにすれば、必要な部位を選択的に重ねる形状としたり、必要且つ十分な板厚の組合せを自由に選択できるので、必要強度を確保しつつ軽量化を図ることができるとともに、外形を形成するためにプレス加工を用いることができるので製造が容易となる。また、プレスによる外形の抜き加工と同時に上記一対の切欠きを形成することができるので、一層、ドラムブレーキ用バッキングプレートの製造が容易となり安価となる。
ここで、好適には、(e) 前記2枚の板材のうちの一方の板材の重ね合わせ面の一部に、他方の板材が重ね合わせられた状態で固着されている。このようにすれば、前記一方の板材のうちの補強が必要とされる部分に他方の板材を重ね合わせて補強することができるので、高入力用のドラムブレーキ用バッキングプレートを一層軽量化することができる。また、好適には、上記2枚の板材のうちの少なくとも一方の板材は、鍛造成形されたものである。
また、好適には、(f) 前記ケーブルエンド部材は、前記パキングブレーキケーブルの一端部に該パキングブレーキケーブルの軸心と同心に固定された短円柱状部材であり、(g) 前記間隔は、該短円柱状部材の外径よりも小さく、前記一対の切欠きは、該短円柱状部材の径よりも小さな幅寸法を有する。このようにすれば、パキングブレーキケーブルにその軸心と同心に固定された短円柱状部材から成るケーブルエンド部材がプレス部品から成る前記パーキングレバーのケーブル掛止部に好適に掛け止められる。
また、好適には、(h) 前記ケーブルエンド部材は、前記パキングブレーキケーブルの一端部に、該パキングブレーキケーブルの軸心が長手方向の中間に位置し且つ径方向に通過するように固定された短円柱状部材であり、(i) 前記間隔は、該短円柱状部材の長さ寸法よりも小さく、前記一対の切欠きは、該短円柱状部材の径よりも大きい幅寸法を有する。このようにすれば、パキングブレーキケーブルにその軸心が長手方向の中間に位置し且つ径方向に通過するように固定された短円柱状部材から成るケーブルエンド部材がプレス部品から成る前記パーキングレバーのケーブル掛止部に好適に掛け止められる。
また、好適には、(j) 前記2枚の板材は、一方の板材の重ね合わせ面の複数箇所に形成された複数のカシメ突起が他方の板材の重ね合わせ面の複数箇所に形成されたカシメ穴内に嵌め入れられた状態でカシメにより拡径されることで、相互にカシメ着けされたものである。このようにすれば、プレス加工により上記カシメ突起およびカシメ穴が形成されるとともに、プレス型内で一挙にカシメ着けできるので、ドラムブレーキ用パーキングレバーを効率よく容易に製造できる。
また、好適には、(k)前記2枚の板材は、それらの重ね合わせ面のうちの少なくとも一方の重ね合わせ面の複数箇所に形成された複数の突起が他方の板材の重ね合わせ面に接触させられた状態で電流が流されることで、相互にプロジェクション溶接されたものである。このようにすれば、プレス加工により上記突起が形成されるとともに、プロジェクション溶接により2枚の板材が相互に溶接されるので、ドラムブレーキ用パーキングレバーを効率よく容易に製造できる。
本発明が適用されたデュオサーボ型ドラムブレーキの一例を示す正面図である。 図2のパーキングレバーの先端に設けられたケーブル掛止部の構成を説明する正面図である。 図2のパーキングレバーの先端に設けられたケーブル掛止部の構成を説明する側面図である。 図1の実施例のドラムブレーキに用いられている2枚合わせ構造のパーキングレバーを示す正面図である。 図2のパーキングレバーを構成する一方の第1板材の形状を示す正面図である。 図2のパーキングレバーを構成する他方の第2板材の形状を示す正面図である。 図2のパーキングレバーのカシメ部分を拡大して示す斜視図である。 図2のパーキングレバーのカシメ工程の手順を説明する図であって、所定の金型内において第2板材の上に第1板材を重ねる状態を説明する図である。 図2のパーキングレバーのカシメ工程の手順を説明する図であって、所定の金型内において第1板材のカシメ穴の第2板材から突き出したカシメ突起をカシメポンチを用いてカシメ変形させる直前の状態を説明する図である。 図2のパーキングレバーのカシメ工程の手順を説明する図であって、所定の金型内において第1板材のカシメ穴の第2板材から突き出したカシメ突起がカシメポンチを用いてカシメ変形させられた状態を説明する図である。 本発明の他の実施例のパーキングレバーを説明する正面図である。 本発明の他の実施例のパーキングレバーを説明する図であって、(a)はそのパーキングレバーの正面図、(b)はそのパーキングレバーの側面図である。 本発明の他の実施例のパーキングレバーを説明する図であって、(a)はそのパーキングレバーの正面図、(b)はそのパーキングレバーの側面図である。 図2のパーキングレバーの先端に設けられたケーブル掛止部の他の構成例を説明する正面図であって、図2に相当する図である。 図2のパーキングレバーの先端に設けられたケーブル掛止部の他の構成例を説明する側面図であって、図2に相当する図である。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明の一実施例のドラムブレーキ10が中央部に備えられたデュオサーボ型のドラムインディスクブレーキ12のハット型ディスクおよびキャリパ等を取り外した正面図である。上記ハット型ディスクは、図に示されていない円板状外周部と有底円筒状中央部とによって構成され、その円板状外周部はディスクブレーキの摩擦板として機能し、有底円筒状中央部はブレーキドラム14として機能している。また、ブレーキドラム14は、図1の1点鎖線で示す2つの同心円で表されており、その2つの円のうちのドラムブレーキ10の中心側の円はブレーキドラム14の内周面16を示している。
ドラムブレーキ10には、略円板形状を成し、たとえば図示しない車軸管、アクスルハウジング、サスペンション装置などの車体側部材すなわち非回転部材に一体的に固設されるバッキングプレート(ドラムブレーキ用バッキングプレート)18が備えられている。このバッキングプレート18の外周部には、前記ハット型ディスクの円板状外周部を保護するためのディスクカバー20が固定されている。
また、ドラムブレーキ10には、バッキングプレート18の左右の外周部に凸側が外側になる姿勢で互いに接近離間可能に略対称的に配設された円弧形状の一対のブレーキシュー22、24と、その一対のブレーキシュー22、24の一端部すなわち図1の上端部の間において位置固定に設けられたアンカー26と、そのアンカー26と一対のブレーキシュー22、24との間に張設され一対のブレーキシュー22、24の一端部を互いに接近する方向に常時付勢する一対のリターンスプリング28、30と、一対のブレーキシュー22、24の上端部間に架け渡された長手板状のストラット32と、一対のブレーキシュー22、24の他端部すなわち図1の下端部の間に介在させられてアジャストホイール34aの回転に伴って全長が変化させられることによりシュー間隙を調節する間隙調節装置34と、一対のブレーキシュー22,24の下端部間に張設されてそれら下端部を互いに接近する方向に常時付勢して間隙調節装置34を長手方向に挟圧するための中間部分がコイル状のスプリング36とが備えられている。
一対のブレーキシュー22、24は、何れも、バッキングプレート18と略平行な平板状を成し且つ図1に示す正面図において全体が円弧形状に湾曲したシューウェブ38、40と、それらの円弧形状を成す外周側端縁に沿って断面が略T字状を成すように一体的に固設された帯板状のシューリム42、44と、それらシューリム42、44の外周面に接着剤などで一体的に固着された摩擦材から成るライニング46、48とを備えてそれぞれ構成されている。
また、一対のブレーキシュー22、24は、シューウェブ38およびシューウェブ40にそれぞれ配設されたシューホールドダウン装置50,52によってバッキングプレート18側へ押圧されることによりそのバッキングプレート18に対して面方向の拡開移動可能に保持されている。
図1に示すように、ブレーキシュー22には、略円柱形状の取付ピン54を備えた平板状のパーキングレバー56が配設されており、ブレーキシュー22の一端部とパーキングレバー56の基端部56aとは、その取付ピン54によって、その取付ピン54まわりに相対回動可能に連結されている。そして、パーキングレバー56の基端部56aであって取付ピン54に近い部分にバッキングプレート18の内周側から切り込まれた切欠きP1bおよびP2bにより形成されたストラット係合部56cは、ストラット32のブレーキシュー22側の端部に切り欠かれた切欠面32aにシューウェブ38と共に係合させられている。また、パーキングレバー56の先端部56bにバッキングプレート18の外周側から切り込まれた切欠きP1dおよびP2dによって形成されたケーブル掛止部56dが設けられている。
図2および図3は、上記パーキングレバー56の先端部56bに形成されたケーブル掛止部56dに、パキングブレーキケーブル58の先端部にその軸心と同心となるようにかしめ等で固着されたパキングブレーキケーブル58の径寸法よりも十分に大径の短円柱状のケーブルエンド部材58aが掛け止められている状態を示す要部正面図および要部側面図である。パキングブレーキケーブル58は、パーキングブレーキペダル、パーキングブレーキレバー等の図示されていないパーキングブレーキ操作装置が操作されることによって発生する操作力すなわち張力を伝達するものである。これにより、ブレーキ操作装置の操作力が伝達されることによりパーキングレバー56の先端部56bがバッキングプレート18の内周側へ回動すると、パーキングレバー56の取付ピン54を介してブレーキシュー22の一端部が外周側へ移動させられ、パーキングレバー56の切欠き56cに一端が係合させられているシューウェブ38を介してブレーキシュー24の一端部が外周側へ移動させられることにより、ブレーキシュー22およびブレーキシュー24の一端部が拡開させられ、パーキングブレーキ力が発生させられる。
上記パーキングレバー56は、たとえば図4に示すように、プレス加工の金型を用いた打ち抜きによりそれぞれ形成された2枚の鋼板である第1板材P1および第2板材P2が重ね合わせられた状態で、カシメを用いて相互に固着されることより構成されている。シューウエブ38側に位置する第1板材P1は、図5に示すように、取付ピン54を圧入などにより嵌め着けるための貫通穴P1aと、ストラット係合部56cを構成する切欠きP1bと、リターンスプリング28のフックとの干渉を回避する切欠きP1cとを基端部に備え、ケーブル掛止部56dを構成するための図3に示すケーブルエンド部材58aの外径よりも小さい幅寸法dの切欠きP1dを先端部に備えている。バッキングプレート18側に位置する第2板材P2は、図6に示すように、取付ピン54を圧入などにより嵌め着けるための貫通穴P2aと、ストラット係合部56cを構成するための切欠きP2bとを基端部に備え、ケーブル掛止部56dを構成するためのたとえば図3に示すケーブルエンド部材58aの径よりも小さい幅寸法dの切欠きP2dと、たとえば図3に示すパキングブレーキケーブル58の径よりも大きく且つケーブルエンド部材58aの外径よりも小さい間隔Dを第1板材P1との間に形成するための曲げ部P2eとを先端部に備えている。また、第1板材P1および第2板材P2には、パーキングレバー56の中間部から基端部56aがシューウエブ38に面接触するが、先端部56b側がシューウエブ38から僅かに離れたオフセット空間が形成されるように、それらの長手方向の中間位置に曲げ部P1fおよびP2fがそれぞれ設けられている。
また、第1板材P1には、その面全体に位置する複数個(本実施例では10個)のカシメ穴P1kが貫通して形成されるとともに、第2板材P2の第1板材P1側の面のカシメ穴P1kに対応する位置には、それに嵌め入れられた状態で先端部がカシメ加工により拡径された複数個(本実施例では10個)のカシメ突起P2kが形成されている。これにより、第1板材P1および第2板材P2が重ね合わせられた状態で相互に固着されている。上記カシメ穴P1kには、シューウエブ38側の開口部分が皿状に面取りされた拡径穴部P1kaが設けられており、カシメ突起P2kのカシメ加工により拡径された先端部がその拡径穴部P1ka内において拡径されていて、シューウエブ38側の面からは突き出していない。図7は、この拡径穴部P1ka内においてカシメにより拡径されたカシメ突起P2kの先端部を示す斜視図である。
図8乃至図10は、第1板材P1および第2板材P2が重ね合わせられた状態で相互に固着するカシメ工程の一例を説明する図である。図8に示すように、図示しない所定の金型内において第2板材P2の上に第1板材P1が重ねられる。次いで、図9に示すように、上記所定の金型内において第1板材P1のカシメ穴P1k内の第2板材P2から突き出したカシメ突起P2kに向かって複数本のカシメポンチ70を下降させることで、図10に示すように、カシメ突起P2kの先端部をカシメ穴P1kの拡径穴部P1ka内においてそれまでよりも大径となるように一挙にカシメ変形させる。
なお、上記第1板材P1において、その貫通穴P1a、切欠きP1b、切欠きP1c、切欠きP1d、およびカシメ穴P1kは、第1板材P1の外形の打ち抜きと同時にプレス加工されることができるが、トランスファプレスによって順次形成されることもできる。また、第2板材P2において、その貫通穴P2a、切欠きP2b、切欠きP2dおよびカシメ突起P2kは、第2板材P2の外形の打ち抜きと同時にプレス加工されることができるが、トランスファプレスによって順次形成されることもできる。さらに、第1板材P1の曲げ部P1f、第2板材P2の曲げ部P2e、P2fは、上記のプレス加工に先立って或いは続いて、トランスファプレスによって形成される。
以上のように構成されたドラムブレーキ10のパーキングレバー56によれば、2枚の第1板材P1および第2板材P2は、外形がプレスにより抜き加工されたものであり、2枚の第1板材P1および第2板材P2のパーキングレバー56の先端部56bに対応する部分は、パキングブレーキケーブル58の径よりも大きく且つケーブルエンド部材58aの径よりも小さい間隔Dで離隔させられるとともに、バッキングプレート18の外周側から切り込まれてケーブルエンド部材58aの外周部を掛止させる一対の切欠きP1dおよびP2dがそれぞれ形成されている。このため、2枚の第1板材P1および第2板材P2のプレスによる外形の抜き加工と同時に上記一対の切欠きP1dおよびP2dを形成することができるので、一層、パーキングレバー56の製造が容易となり安価となる。
また、本実施例のドラムブレーキ10のパーキングレバー56によれば、2枚の第1板材P1および第2板材P2がその外形が打ち抜き加工により形成され、それら2枚の第1板材P1および第2板材P2が互いに重ね合わせられた状態で相互に固着されていることにより構成されていることから、必要な部位を選択的に重ねる形状としたり、必要且つ十分な板厚の組合せを自由に選択できるので、必要強度を確保しつつ軽量化を図ることができるとともに、プレス加工を用いることができるので製造が容易となる。
また、本実施例のドラムブレーキ10のパーキングレバー56によれば、2枚の第1板材P1および第2板材P2は、一方の第2板材P2板材の重ね合わせ面の複数箇所に形成された複数のカシメ突起P2kが他方の第1板材P1の重ね合わせ面の複数箇所に形成されたカシメ穴P1k内に嵌め入れられた状態でカシメにより拡径されることで、相互にカシメ着けされたものである。このため、プレス加工により上記カシメ突起P2kおよびカシメ穴P1kが形成されるとともに、プレス型内で一挙にカシメ着けできるので、パーキングレバー56を効率よく容易に製造できる。
次に、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の説明において実施例の間で相互に共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図11に示すパーキングレバー56は、2枚の第1板材P1および第2板材P2が複数のプロジェクション溶接部位76において施されたプロジェクション溶接によって相互に固着されている点で、カシメにより相互に固着された実施例1のものと相違し、他は同様である。上記プロジェクション溶接部位76では、第1板材P1および第2板材P2の重ね合わせ面の一方または両方の複数箇所から図示しない突起(プロジェクション)がプレス成形と同時に形成され、その突起に比較的低い電圧であるが比較的大きな電流が流されて相互に接触する部分が局部的に溶接させられる。すなわち、上記突起が形成された部位に局部的な抵抗溶接が施されている。
本実施例のドラムブレーキ10のパーキングレバー56によれば、プレス加工により上記突起が形成されるとともに、プロジェクション溶接により2枚の第1板材P1および第2板材P2が相互に溶接されるので、ドラムブレーキ10のパーキングレバー56を効率よく容易に製造できる。
図12に示すパーキングレバー56は、2枚の第1板材P1および第2板材P2がそれ等の間に挟まれた状態でそれ等に溶接により接合された補強板72によって補強されている点で、カシメにより直接相互に固着された実施例1のものと相違し、他は同様である。この補強板72は、第1板材P1および第2板材P2と同様の鋼板から成るプレス部品であり、スポット溶接、プロジェクション溶接などによって接合される。本実施例のドラムブレーキ10のパーキングレバー56によれば、2枚の第1板材P1および第2板材P2の重ね合わせ面が補強板72を挟んで相互に固着されているので、ドラムブレーキ10のパーキングレバー56の強度が好適に高められる。
図13に示すパーキングレバー56は、第1板材P1の一部に対して第2板材P2が局部的に重ね合わせられた状態で固着されている点で、実施例1のものと相違し、他は同様である。第2板材P2は、パーキングレバー56の基端部56aを除く形状に形成され、第1板材P1の曲げ強度の補強が必要な部位に重ねられて実施例1と同様に第1板材P1にカシメ着けされ、パーキングレバー56の必要強度が満たされている。本実施例のドラムブレーキ10のパーキングレバー56によれば、第1板材P1の一部に対して第2板材P2が局部的に重ね合わせられた状態で固着されているので、ドラムブレーキ10のパーキングレバー56を効率よく容易に製造できるとともに、一層軽量化できる利点がある。
図14および図15は、パーキングレバー56の先端部56bに形成されたケーブル掛止部56dの他の実施例を示す正面図および側面図である。本実施例のケーブルエンド部材58bは、パキングブレーキケーブル58の一端部に、そのパキングブレーキケーブル58の軸心がケーブルエンド部材58bの長手(軸心)方向の中間に位置し且つケーブルエンド部材58bの径方向に通過するように固定された短円柱状部材である。本実施例では、パーキングレバー56の先端部56bに形成されたケーブル掛止部56dを構成する一対の切欠きP1dおよびP2dは、上記ケーブルエンド部材58bを受け入れるためにそのケーブルエンド部材58bの径よりも僅かに大きい幅寸法dを備えている。また、ケーブル掛止部56dを構成する一対の第1板材P1および第2板材P2の一部の間には、パキングブレーキケーブル58の径よりも大きく且つケーブルエンド部材58bの長手方向寸法の半分以下の隙間Dが形成されている。これにより、短円柱状部材から成るケーブルエンド部材58bがプレス部品から成るパーキングレバー56のケーブル掛止部56dに好適に掛け止められる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて説明したが、本発明はその他の態様においても適応される。
例えば、前述のパーキングレバー56は、図1に示すドラムブレーキ10に適合した形状を備えたものであっが、その形状に限らない。搭載されるドラムブレーキの種類、大きさ、構造に応じた形状を備えることができる。
また、前述のパーキングレバー56は、2枚の第1板材P1および第2板材P2が直接的に相互に固着されることにより構成されていたが、たとえば相互間に板材を介在させて間接的に固着されるものであっても差し支えない。
また、前述のパーキングレバー56を構成する互いに重ねられた状態で固着された2枚の第1板材P1および第2板材P2は、鋼板であってもよいし、少なくとも一方が鍛造品であってもよい。
また、前述の実施例では、取付ピン54は、パーキングレバー56の基端部56aに固定されていたが、ブレーキシュー22のシューウエブ38に固定されてパーキングレバー56の穴に回動可能に嵌め入れられたものでもよい。
その他一々例示はしないが、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:ドラムブレーキ
18:バッキングプレート
22、24:ブレーキシュー
54:取付ピン
56:パーキングレバー
56a:基端部
56b:先端部
56c:ストラット係合部
56d:ケーブル掛止部
58:パキングブレーキケーブル
58a:ケーブルエンド部材
P1:第1板材
P1k:カシメ穴
P2:第2板材
P2k:カシメ突起
D:間隔
P1d、P2d:一対の切欠き
76:プロジェクション溶接部位

Claims (6)

  1. バッキングプレートに拡開可能に設けられた一対のブレーキシューを備えるドラムブレーキにおいて、それら一対のブレーキシューの一方の一端部に基端部が取付ピンまわりに相対回動可能に連結され、先端部に設けられたケーブル掛止部にパキングブレーキケーブルに設けられた該パキングブレーキケーブルの径寸法よりも大きい径方向寸法を有するケーブルエンド部材が掛け止められ、該パキングブレーキケーブルを介して回動操作されると前記一対のブレーキシューの一方の一端部と他方の一端部との間を拡開するパーキングレバーであって、
    前記ケーブルエンド部材が掛け止められるケーブル掛止部は、相互に固着された2枚の板材の一部から成り、該2枚の板材の一部が前記パキングブレーキケーブルの径よりも大きく且つ前記ケーブルエンド部材の径方向寸法よりも小さい間隔で離隔させられるとともに、前記バッキングプレートの外周側から切り込まれて前記ケーブルエンド部材をそれぞれ受け入れる一対の切欠きが前記2枚の板材の一部にそれぞれ形成されており、
    前記2枚の板材は、前記パーキングレバーの外形で打抜き加工されて互いに重ねられた状態で相互に固着されたものであり、
    前記2枚の板材のうちの前記パーキングレバーの先端部に対応する部分に、前記ケーブル掛止部を構成する前記一対の切欠きと前記2枚の板材間の前記間隔とが形成されていることを特徴とするドラムブレーキ用パーキングレバー。
  2. 前記2枚の板材のうちの一方の板材の重ね合わせ面の一部に、他方の板材が重ね合わせられた状態で固着されていることを特徴とする請求項のドラムブレーキ用パーキングレバー。
  3. 前記ケーブルエンド部材は、前記パキングブレーキケーブルの一端部に該パキングブレーキケーブルの軸心と同心に固定された短円柱状部材であり、
    前記間隔は、該短円柱状部材の外径よりも小さく、
    前記一対の切欠きは、該短円柱状部材の径よりも小さな幅寸法を有することを特徴とする請求項1または2のドラムブレーキ用パーキングレバー。
  4. 前記ケーブルエンド部材は、前記パキングブレーキケーブルの一端部に、該パキングブレーキケーブルの軸心が長手方向の中間に位置し且つ径方向に通過するように固定された短円柱状部材であり、
    前記間隔は、該短円柱状部材の長さ寸法よりも小さく、
    前記一対の切欠きは、該短円柱状部材の径よりも大きい幅寸法を有することを特徴とする請求項1または2のドラムブレーキ用パーキングレバー。
  5. 前記2枚の板材は、一方の板材の重ね合わせ面の複数箇所に形成された複数のカシメ突起が他方の板材の重ね合わせ面の複数箇所に形成されたカシメ穴内に嵌め入れられた状態でカシメにより拡径されることで、相互にカシメ着けされたものである請求項1乃至のいずれか1のドラムブレーキ用パーキングレバー。
  6. 前記2枚の板材は、それらの重ね合わせ面のうちの少なくとも一方の重ね合わせ面の複数箇所に形成された複数の突起が他方の板材の重ね合わせ面に接触させられた状態で電流が流されることで、相互にプロジェクション溶接されたものである請求項1乃至のいずれか1のドラムブレーキ用パーキングレバー。
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