JP2002155977A - ディスクブレーキ用パッドクリップ - Google Patents

ディスクブレーキ用パッドクリップ

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JP2002155977A
JP2002155977A JP2000355571A JP2000355571A JP2002155977A JP 2002155977 A JP2002155977 A JP 2002155977A JP 2000355571 A JP2000355571 A JP 2000355571A JP 2000355571 A JP2000355571 A JP 2000355571A JP 2002155977 A JP2002155977 A JP 2002155977A
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pad
pad clip
rotor
disc brake
pressing
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JP2000355571A
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Yutaka Nishikawa
裕 西川
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Akebono Brake Industry Co Ltd
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Akebono Brake Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パッド9を押圧する性能を良好にし、且つ、
材料の歩留を向上させて、コスト低減を図る。 【解決手段】 パッドクリップ1aは、サポート3とパ
ッド9の裏板10との間に設けて、このパッド9ががた
つくのを防止すると共に、制動解除時にロータから引き
離す。このパッド9を押圧する為の押圧片17aは、帯
状金属板を打ち抜き形成して成る素材に設けた、L字形
の延出部を曲げ形成する事により造る。この素材の長さ
を短くし、幅の狭い帯状金属板から上記パッドクリップ
1aの加工を可能にする。同時に、上記押圧片17aの
折り返し部28aの形状を工夫する事により、上記課題
を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明に係るディスクブレ
ーキ用パッドクリップは、自動車の制動を行なう為のデ
ィスクブレーキに組み込んで、非制動時にパッドがサポ
ートに対しがたつくのを防止すると共に、制動解除に伴
ってこのパッドをロータの側面から引き離す為に利用す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車の制動を行なう為のディスクブレ
ーキの基本構造に就いて、図1〜2により説明する。
尚、この図1〜2は、右部に本発明のパッドクリップ1
aを、左部に従来のパッドクリップ1bを、それぞれ組
み付けている。尚、このうちで従来のパッドクリップ1
bは、特開2000−9162号公報に記載されたもの
である。車輪(図示せず)と共に回転するロータ2の一
側に隣接させる状態で設けたサポート3を、このロータ
2の径方向に関して、このサポート3の内径側(図1の
下側)に設けた取付孔4、4を介して図示しない懸架装
置に固定する。このサポート3にはキャリパ5を、この
キャリパ5に固定した1対のガイドピン6、6と上記サ
ポート3に設けた1対のガイド筒部7、7とを係合させ
る事により、上記ロータ2の軸方向(図1の表裏方向、
図2の上下方向)への変位自在に支持している。
【0003】又、上記サポート3の一部には、上記ロー
タ2の周方向に離隔した位置で、このロータ2の回転方
向に関して両側に、1対の係合部8、8aを設けてい
る。これら各係合部8、8aは、上記ロータ2の外周部
を、図1の表裏方向に跨ぐ様に先端がU字形に屈曲して
おり、これら両係合部8、8aにパッド9、9の両端部
を支持している。これら両パッド9、9は、それぞれ裏
板10の片面にライニング11を添着して成るもので、
このうちの裏板10の両端部に形成した係合突部12、
12aを上記両係合部8、8aに形成した係合溝13、
13aに係合させる事により、上記両係合部8、8aに
対し上記ロータ2の軸方向の摺動自在に支持している。
【0004】又、上記パッド9、9を跨ぐ様な状態で、
シリンダ部14とキャリパ爪15とを有する上記キャリ
パ5を配設し、このうちのシリンダ部14に、上記パッ
ド9を上記ロータ2に対して押圧するピストンを内蔵し
ている。更に、上記各パッド9、9を構成する裏板1
0、10の両端部外周縁と上記サポート3との間に、前
記パッドクリップ1a、1bを設けている。これら各パ
ッドクリップ1a、1bは、ステンレス鋼板等の、弾性
及び耐蝕性を有する金属板によりそれぞれ一体に造られ
たもので、非制動時に上記各パッド9、9が上記サポー
ト3に対しがたつくのを防止すると共に、制動解除に伴
ってこれら各パッド9、9を上記ロータ2の側面から引
き離す役目を有する。又、上記各パッドクリップ1a、
1bは、上記各裏板10、10と上記サポート3との摺
動部が錆び付くのを防止する機能も有する。
【0005】この様なパッドクリップ1a、1bのう
ち、従来から知られているパッドクリップ1bの構造と
機能とに就いて、図5〜7により説明する。このパッド
クリップ1bは、上述の様なステンレス鋼板の如き、弾
性を有する金属板を曲げ形成して成るもので、1個の取
付部16と、この取付部16の両端部に一体に設けられ
た、1対の押圧片17、17とを備える。このうちの取
付部16は、上記パッドクリップ1bを上記サポート3
に対し装着する為の部分で、全体を門形に形成してお
り、前記係合部8の内側面(サポート3の中央側に対向
する側面)の形状に合わせて折れ曲がっている。
【0006】又、上記取付部16の両端縁部には、それ
ぞれ複数個ずつの折れ曲がり係止部18a、18bを設
けている。上記パッドクリップ1bを上記サポート3に
装着した状態では、これら各折れ曲がり係止部18a、
18bが、このサポート3を両側から挟持する状態とな
り、上記パッドクリップ1bがこのサポート3から脱落
する事を防止する。又、上記サポート3に前記各パッド
9、9を組み付けた状態では、上記取付部16が上記係
合部8とこれら各パッド9、9を構成する裏板10の両
端部に設けた係合凸部12、12との間で突っ張り、こ
れら各パッド9、9が上記サポート3に対しがたつく事
を防止する。
【0007】又、上記各押圧片17、17は、前記各パ
ッド9、9を構成する裏板10の両端部で、前記ロータ
2(図2参照)側に位置する内端縁である、被押圧縁部
に、弾性的に当接している。そして、上記各押圧片1
7、17により上記各パッド9、9に、上記ロータ2か
ら離れる方向の弾力を付与している。尚、この様に各パ
ッド9、9に所望方向の弾力を付与自在とすべく、上記
裏板10の端部と上記各係合部8、8との間で上記各押
圧片17、17を設置すべき部分には、それぞれ隙間1
9、19を設けている。従来構造の場合には、前記係合
部12の端縁部を段付形状にする事により、この係合部
12の片半部(図1の下半部)外端面と前記係合溝13
の奥面との間に、上記隙間19を設けている。尚、前記
キャリパ5の中央部には、このキャリパ5の内外両周面
同士を連通させる点検孔20を設けている。この点検孔
20は、上記各パッド9、9のライニング11、11の
厚さを目視し、これら各パッド9、9の交換時期を判定
できる様に設けている。
【0008】上述の様なディスクブレーキにより自動車
の制動を行なう際には、ブレーキペダルの踏み込みに伴
って、前記シリンダ部14内に圧油を送り込み、このシ
リンダ部14内に嵌装したピストンにより、一方(イン
ナー側、図2の上側)のパッド9を上記ロータ2の片側
面(内側面、図2の上面)に押し付ける。この押し付け
に伴う反力により上記キャリパ5が上記ピストンの押し
出し方向と反対方向(図2の上方)に変位し、上記キャ
リパ5に設けたキャリパ爪15が他方(アウター側、図
2の下側)のパッド9を上記ロータ2の他側面(外側
面、図2の下面)に押し付ける。この結果、1対のパッ
ド9、9が上記ロータ2を両側から強く挟持し、これら
各パッド9、9を構成するライニング11、11とロー
タ2の両側面との間に作用する摩擦力に基づき、制動が
行なわれる。
【0009】制動解除時には、上記シリンダ部14内へ
の圧油送り込み解除に伴って、上記各パッド9、9を上
記ロータ2に押圧している力が喪失し、これら各パッド
9、9が前記パッドクリップ1bの弾力に基づいて、互
いに離れる方向に変位する。即ち、前述した様に、この
パッドクリップ1bを構成する押圧片17、17が上記
各パッド9、9に、上記ロータ2から離れる方向の弾力
を付与している。従ってこれら各パッド9、9は、制動
解除に伴って上記ロータ2から離れる方向に、図7に鎖
線で示した状態から実線で示した状態にまで変位する。
この結果、上記各パッド9、9のライニング11と上記
ロータ2の両側面とが擦れ合う事がなくなる。この様
に、非制動時にロータ2の側面とライニング11、11
とが擦れ合う、所謂引き摺りを防止する為、非制動時に
於ける車輪の回転抵抗を低減して、自動車の動力性能並
びに燃費性能の向上を図れる。同時に、上記ライニング
11、11の摩耗を抑えて、このライニング11、11
の厚さが円周方向両端部で大きく異なる様になる、偏摩
耗を防止する。又、上述の様な非制動時には、上記各押
圧片17、17が上記各パッド9、9を上記ロータ2の
径方向内方に押し付ける事で、これら各パッド9、9が
前記キャリパ5に対しがたつく事を防止し、不快な振動
や騒音の発生を防止する。
【0010】上述した様に構成し作用するディスクブレ
ーキに組み込む、従来のパッドクリップ1bは、非制動
時にパッド9、9のがたつきを防止する為の機能、並び
に制動解除に伴ってこれら各パッド9、9をロータ2か
ら退避させる機能は十分であるが、材料の歩留が悪く、
コストが嵩む。この点に就いて、図5〜7に図8を加え
て説明する。
【0011】上記パッドクリップ1bを造るには、原材
料となる長尺な帯状金属板をプレスにより打ち抜いて、
図8に略示する様な素材21とした後、この素材21を
折り曲げて、上記図5〜7に示す様なパッドクリップ1
bとする。この素材21は、取付部16となるべき門形
の基部22と、押圧片17、17となるべき1対の延出
部23、23とを備える。この様な素材21は、所定部
分を所定方向に折り曲げる事により、上記パッドクリッ
プ1bとする。この折り曲げ方向に就いて、図5の矢印
α方向から見た場合で説明すると、図8の鎖線部分を谷
折り(手前側が凹となる方向の折り曲げ)とし、同じく
破線部分を山折り(手前側が凸となる方向の折り曲げ)
とする。又、上記各延出部23、23は、その中間部を
折り返す事により、図5〜7に示す様な押圧片17、1
7とする。
【0012】長尺な帯状金属板を打ち抜き形成して上記
素材21を造ると、この素材21を除く部分は廃材(ス
クラップ)となる。この様な廃材となる部分の割合が多
く、材料の歩留が悪い事は、上記パッドクリップ1bの
原材料費の高騰に繋がる為、好ましくない。この様な観
点で、図8に示した、従来のパッドクリップ1bを造る
為の素材21の形状を見た場合、改良すべき形状である
と言わざるを得ない。即ち、この素材21は、図8の上
下方向に送られる帯状金属板をプレスにより打ち抜く。
従って、この帯状金属板の幅方向と上記素材21の長さ
方向とが一致する。この素材21の長さL21は、一般的
な乗用車用ディスクブレーキのパッドクリップ1bを造
る場合で、170mm程度になる。従って、上記帯状金属
板として、幅が170mm以上のものを使用する必要があ
る。しかも、この帯状金属板のうち、上記各延出部2
3、23に対応する、幅方向両端寄り部分は、幅が狭い
これら各延出部23、23部分しか利用されず、残りの
多くの部分は廃材となる。
【0013】これに対して、実用新案登録第25420
32号公報には、図9に示す様なディスクブレーキ用の
パッドクリップ27が記載されている。このパッドクリ
ップ27は、図10に示す様な素材21aを曲げ形成す
る事により造ったもので、取付部16aに対し押圧片1
7cを、半円すい筒状の折り返し部28を介して設けて
いる。この様な押圧片17cと折り返し部28とは、上
記素材21aに設けた、略J字形の部分を曲げ形成する
事により造る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】図9に示す様なパッド
クリップ27の場合、単に材料の歩留のみを考えた場合
には良いが、パッドにロータから離れる方向の弾力を付
与する事を考慮した場合には、次の2通りの理由によ
り、必ずしも十分な効果を得られない場合がある。第一
に、パッドを押圧する為の押圧片17cと取付部16a
との間に設ける折り返し部28の形状が半円すい筒状で
ある為、上記押圧片17cに加わる弾力が、この押圧片
17cの面に対し垂直方向ではなくなる。この為、上記
パッドを傾ける方向のモーメントが加わる可能性があ
り、非制動時に於けるライニングとロータとの擦れ合い
防止効果が不確実になる可能性がある。
【0015】第二に、ライニングの摩耗進行に伴う、上
記押圧片17cが上記パッドを押圧する弾力の変化を小
さく抑える事が難しい。即ち、この変化を小さく抑える
為には、取付部16aから上記押圧片17cの一部で上
記パッドを押圧する部分までの距離を長くする必要があ
るが、図9に示した構造でこの長さを長くすると、上記
折り返し部28の、ディスクブレーキの側面からの突出
量が大きくなる。限られた空間内に設置するディスクブ
レーキの場合、この突出量が大きくなる事は好ましくな
い。本発明のディスクブレーキ用パッドクリップは、こ
の様な事情に鑑みて、パッドにロータから離れる方向の
弾力を付与する性能を良好にし、しかも材料の歩留向上
によりコスト低減を図れる構造を実現すべく発明したも
のである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明のディスクブレー
キ用パッドクリップは、前述した従来のディスクブレー
キ用パッドクリップと同様に、弾性を有する金属板を曲
げ形成して成り、ディスクブレーキを構成するサポート
に装着する取付部と、この取付部の一部から延出し、そ
の先端部を上記サポートに支持されたパッドの端縁の一
部である被押圧縁部に対し弾性的に当接させて、このパ
ッドに対しロータから離れる方向の弾力を付与する押圧
片とを備える。特に、本発明のディスクブレーキ用パッ
ドクリップに於いては、上記押圧片は、上記金属板の一
部に形成され、その中間部が略直角に折れ曲がったL字
形の延出部を曲げ形成して成るものである。そして、こ
の延出部は、その基端部が上記取付部の一部で上記被押
圧縁部に対し略直角方向に存在する部分に対し略直角に
折れ曲がると共に、その中間部に湾曲した折り返し部を
構成したものである。又、この折り返し部の曲げ中心軸
は、上記被押圧縁部に対し平行である。
【0017】
【作用】上述の様に構成する本発明のディスクブレーキ
用パッドクリップが、非制動時にパッドがサポートに対
しがたつくのを防止する作用、並びに、制動解除に伴っ
てパッドをロータから引き離す作用は、前述した従来の
ディスクブレーキ用パッドクリップの場合と同様であ
る。又、本発明のディスクブレーキ用パッドクリップの
場合には、図9〜10に示した従来構造の第2例の場合
と同様に、曲げ形成以前の素材の長さを短くして、この
素材を、幅が狭い材料から得られる様になる。この為、
材料の歩留を向上させて、コストの低減を図れる。
【0018】更に、本発明のディスクブレーキ用パッド
クリップの場合には、パッドにロータから離れる方向の
弾力を付与する性能を良好にできる。即ち、折り返し部
の曲げ中心軸がパッドの端縁の一部である被押圧縁部に
対し平行である為、押圧片に加わる弾力が、この押圧片
の面に対し垂直方向になる。この為、この押圧片からパ
ッドに、このパッドを傾ける方向のモーメントが加わる
事がなくなり、非制動時に於けるライニングとロータと
の擦れ合い防止効果を確実にできる。しかも、ライニン
グの摩耗進行に拘らず、上記押圧片が上記パッドを押圧
する弾力の変化を小さく抑えるべく、取付部からこの押
圧片の一部で上記パッドを押圧する部分までの距離を長
くする場合でも、上記折り返し部の、ディスクブレーキ
の側面からの突出量を小さく抑える事ができる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1〜4により、本発明の実施の
形態の1例を説明する。尚、本発明の特徴は、サポート
3と各パッド9、9の裏板10との間に組み付けるパッ
ドクリップ1aの形状を工夫する事により、このパッド
クリップ1aの材料の歩留を向上させ、コスト低減を図
ると共に、パッド9、9にロータ2から離れる方向の弾
力を付与する性能を良好にする点にある。その他、上記
パッドクリップ1aを組み付けるディスクブレーキの全
体構造に就いては、前述した通りであるから、重複する
説明は省略若しくは簡略にし、以下、本発明の特徴部分
を中心に説明する。
【0020】本発明のパッドクリップ1aは、図4に示
す様な素材21bを曲げ形成する事により、図1〜2の
右半部及び図3に示す様な形状としている。先ず、図4
に示した素材21bに就いて説明する。この素材21b
は、取付部16bとなるべき門形の基部22aと、押圧
片17a、17bとなるべき1対の延出部23a、23
aとを備える。特に、本発明のパッドクリップ1aを造
る為の素材21bの場合、上記各延出部23a、23a
を、中間部が直角に折れ曲がったL字形としている。こ
れら各延出部23a、23aは、それぞれ上記基部22
aの両端縁の互いに同位相部分から直角に突出した連結
部24と、この連結部24から互いに同方向に直角に折
れ曲がった押圧部25とから成る。
【0021】この様な素材21bは、所定部分を所定方
向に折り曲げる事により、上記パッドクリップ1aとす
る。この折り曲げ方向に就いて、図3の矢印β方向から
見た場合で説明すると、図4の鎖線部分を谷折りとし、
同じく破線部分を山折りとする。又、上記各延出部23
a、23aは、それぞれの連結部24を上記基部22a
に対し直角に折り曲げて基端部29とすると共に、それ
ぞれの押圧部25の中間部を部分円筒状に折り返して折
り返し部28a、28bとする事により、図1〜3に示
す様な押圧片17a、17bとする。上記押圧部25の
中間部に設ける折り返し部28a、28bの曲げ中心軸
は、ディスクブレーキへの組み付け状態でパッド9、9
の裏板10、10の端縁のうち、上記押圧部25が当接
する部分と平行にしている。
【0022】上述の様に構成する本発明のパッドクリッ
プ1aを装着する為、ディスクブレーキを構成するサポ
ート3の係合部8aに形成する係合溝13aの幅W13a
(図3)は、前述した従来のパッドクリップ1bを装着
する為の係止溝13の幅W13(図5)よりも狭くしてい
る。この理由は、次の通りである。即ち、本発明のパッ
ドクリップ1aを構成する上記各押圧片17a、17b
は、前記各パッド9、9の裏板10の端部に設けた係合
凸部12aを囲むコ字形の弾性抱持部26よりもロータ
2の径方向内方(図1、3の下方)に設けられている。
【0023】この為、本発明の場合には、前述した従来
構造の場合とは異なり、上記各押圧片17a、17b
を、上記係合凸部12aの先端縁に当接させる事はでき
ない。そこで、本発明を実施する場合には、上記係合溝
13aの幅W13a を小さくする代わりに、上記各押圧片
17a、17bの先端部を、上記各パッド9、9の裏板
10の端部で上記係合凸部12aから外れた部分に当接
させる。この為、上記各押圧片17a、17bを設置す
べき部分に設ける隙間19aは、上記裏板10の端部で
上記係合凸部12aから外れた部分とサポート3の係合
部との間に設けている。
【0024】上述の様な本発明のパッドクリップ1aの
場合には、曲げ形成以前の素材21bの長さを短くし
て、この素材21bを、幅が狭い材料から得られる様に
できる。即ち、本発明のパッドクリップ1aを造る為の
素材21bを表した図4と、従来のパッドクリップ1b
を造る為の素材21を表した図8とを比較すれば明らか
な通り、本発明のパッドクリップ1aを造る為の素材2
1bの長さL21b は、延出部23aがL字形に折れ曲が
っている分、従来のパッドクリップ1bを造る為の素材
21の長さL21に比べて小さくできる。例えば、本発明
のパッドクリップ1aを造る為の素材21bの長さL
21b は、一般的な乗用車用ディスクブレーキのパッドク
リップ1aを造る場合で、85mm程度になる。従って、
上記素材21bを打ち抜き形成する為の帯状金属板とし
て、幅が85mm以上のものを使用すれば、上記素材21
b、更には上記パッドクリップ1aを得られる。この
為、材料の歩留を向上させて、このパッドクリップ1a
のコスト低減を図れる。
【0025】更に、本発明のディスクブレーキ用パッド
クリップの場合には、前記各パッド9、9にロータ2か
ら離れる方向の弾力を付与する性能を良好にできる。即
ち、前記各折り返し部28a、28bの曲げ中心軸が、
上記各パッド9、9の端縁のうちで前記各押圧片17
a、17bの一部が当接している部分である、被押圧縁
部に対し平行である。この為、上記各折り返し部28
a、28bの弾性変形に基づいて上記各押圧片17a、
17bに加わる弾力が、これら各押圧片17a、17b
の面に対し垂直方向になる。この結果、これら各押圧片
17a、17bから上記各パッド9、9に、これら各パ
ッド9、9を傾ける方向のモーメントが加わる事がなく
なり、非制動時に於けるライニング11、11とロータ
2の側面との擦れ合い防止効果を確実にできる。
【0026】しかも、上記各ライニング11、11の摩
耗進行に拘らず、上記各押圧片17a、17bが上記各
パッド9、9を押圧する弾力の変化を小さく抑えるべ
く、前記取付部16bから上記各押圧片17a、17b
の一部で上記パッド9、9を押圧する部分までの距離を
長くする場合でも、上記各折り返し部28a、28b
の、ディスクブレーキの側面からの突出量を小さく抑え
る事ができる。即ち、図2の右下部の折り返し部の様
に、断面U字形で長円筒状の折り返し部28aを形成す
る事により、上述の様に、ディスクブレーキの側面から
の突出量を抑えつつ、取付部16bからの距離を長くで
きる。
【0027】
【発明の効果】本発明のディスクブレーキ用パッドクリ
ップは、以上に述べた通り構成され作用するので、必要
とする性能を確保しつつ、材料費の削減によるコスト低
減を図り、しかも、必要に応じて、パッドにロータから
離れる方向の弾力を付与する性能を良好にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明及び従来のパッドクリップを組み込んだ
ディスクブレーキの正面図。
【図2】一部を切断して図1の上方から見た図。
【図3】本発明の実施の形態の1例を示す、図1のA部
拡大図。
【図4】本発明のパッドクリップを造る為の素材を、図
3の左方から見た状態で略示する図。
【図5】従来構造の第1例を示す、図1のB部拡大図。
【図6】従来のパッドクリップを取り出して四方向から
見た状態で示す図。
【図7】従来構造を示す、図1のC−C断面図。
【図8】従来のパッドクリップを造る為の素材を、図5
の右方から見た状態で略示する図。
【図9】従来構造の第2例を示す、パッドクリップの斜
視図。
【図10】このパッドクリップを造る為の素材を示す
図。
【符号の説明】
1a、1b パッドクリップ 2 ロータ 3 サポート 4 取付孔 5 キャリパ 6 ガイドピン 7 ガイド筒部 8、8a 係合部 9 パッド 10 裏板 11 ライニング 12、12a 係合凸部 13、13a 係合溝 14 シリンダ部 15 キャリパ爪 16、16a、16b 取付部 17、17a、17b、17c 押圧片 18a、18b 折れ曲がり係止部 19、19a 隙間 20 点検孔 21、21a、21b 素材 22、22a 基部 23、23a 延出部 24 連結部 25 押圧部 26 弾性抱持部 27 パッドクリップ 28、28a、28b 折り返し部 29 基端部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性を有する金属板を曲げ形成して成
    り、ディスクブレーキを構成するサポートに装着する取
    付部と、この取付部の一部から延出し、その先端部を上
    記サポートに支持されたパッドの端縁の一部である被押
    圧縁部に対し弾性的に当接させて、このパッドに対しロ
    ータから離れる方向の弾力を付与する押圧片とを備えた
    ディスクブレーキ用パッドクリップに於いて、この押圧
    片は、上記金属板の一部に形成され、その中間部が略直
    角に折れ曲がったL字形の延出部を曲げ形成して成るも
    のであり、この延出部はその基端部が上記取付部の一部
    で上記被押圧縁部に対し略直角方向に存在する部分に対
    し略直角に折れ曲がると共に、その中間部に湾曲した折
    り返し部を構成したものであり、この折り返し部の曲げ
    中心軸は、上記被押圧縁部に対し平行である事を特徴と
    するディスクブレーキ用パッドクリップ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20060124168A (ko) * 2005-05-31 2006-12-05 주식회사 만도 디스크 브레이크
CN100580268C (zh) * 2003-10-14 2010-01-13 株式会社爱德克斯 盘式制动器装置
JP2011106589A (ja) * 2009-11-18 2011-06-02 Advics Co Ltd ディスクブレーキ装置
JP2017003120A (ja) * 2012-08-23 2017-01-05 ルーカス・オートモーティブ・ゲーエムベーハーLucas Automotive GmbH 塑性変形可能な復元ばねを備える自動車のためのディスクブレーキおよび復元ばね

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