JP4159371B2 - ディスクブレーキ用パッドクリップ - Google Patents

ディスクブレーキ用パッドクリップ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明に係るディスクブレーキ用パッドクリップは、自動車の制動を行なう為のディスクブレーキに組み込んで、非制動時にパッドの裏板がサポートに対しがたつくのを防止すると共に、制動時にこれら裏板とサポートとが勢い良くぶつかるのを防止する為に利用する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の制動を行なう為に図1に示す様なディスクブレーキが広く使用されている。このディスクブレーキは、車輪と共に回転するロータ(図示せず)の一側に隣接させる状態で設けたサポート1を、このロータの径方向に関して、このサポート1の内径側(図1の下側)に設けた取付孔2、2に螺合したボルト(図示せず)により懸架装置に固定する。このサポート1にはキャリパ3を、このキャリパ3に固定した1対のガイドピンと上記サポート1に設けた1対のガイド筒部(図示省略)とを係合させる事により、上記ロータの軸方向(図1の表裏方向)への変位自在に支持している。
【0003】
又、上記サポート1の一部には、上記ロータの周方向に離隔した位置で、このロータの回転方向に関して両側に、1対の係合部4、4を設けている。これら各係合部4、4は、上記ロータの外周部を、図1の表裏方向に跨ぐ様に先端がU字形に屈曲しており、これら両係合部4、4に、上記ロータを挟む状態で設けた1対のパッド5の両端部を支持している。これら両パッド5は、それぞれ裏板6の片面にライニング7を添着して成るもので、このうちの裏板6の両端部に形成した係合突部8、8を上記両係合部4、4に形成した係合溝9、9に係合させる事により、上記両係合部4、4に対し上記ロータの軸方向の摺動自在に支持している。尚、上記各係合溝9、9の両側のうち、上記ロータの径方向に関して外側部分は、上記裏板6に向け突出する状態で形成された凸部10、10により仕切られている。
【0004】
又、上記パッド5を跨ぐ様な状態で、シリンダ部とキャリパ爪11とを有する上記キャリパ3を配設し、このうちのシリンダ部に、上記パッド5を上記ロータに対して押圧するピストンを内蔵している。更に、上記各パッド5を構成する裏板6の両端部外周縁と上記サポート1との間に、パッドクリップ12、12を設けている。これら各パッドクリップ12、12は、ステンレス鋼板等の、弾性及び耐蝕性を有する金属板によりそれぞれ一体に造られたもので、非制動時に上記各パッド5の裏板6が上記サポート1に対しがたつくのを防止すると共に、制動時にこれら裏板6とサポート1とが勢い良くぶつかるのを防止して、制動時にクロンク音と呼ばれる打音が生じるのを防止する役目を有する。又、上記各パッドクリップ12、12は、上記各裏板6と上記サポート1との摺動部が錆び付くのを防止する機能も有する。
【0005】
図1に示したパッドクリップ12、12は、本発明の実施の形態に属するものである為、先ず、従来から知られているパッドクリップに就いて、別の図8により説明する。上記打音を抑制したパッドクリップとして従来から、例えば特許文献1〜2に記載されたものが知られている。図8はこのうちの特許文献2に記載されたパッドクリップ12aを示している。
【0006】
この図8に示したパッドクリップ12aは、位置決め部13と、押圧部14と、当接部15とを備える。このうちの位置決め部13は、略コ字形に形成されたもので、サポート1の一部に裏板6に向け突出する状態で形成された凸部10と係合して(この凸部10に外嵌されて)、ロータの径方向に関する位置決めを図られる。又、上記押圧部14は、このロータの径方向に関して上記位置決め部13よりも内側(図8の下側)に設けられている。そして、上記裏板6の端部で制動トルクを上記サポート1に伝達するトルク伝達面16の一部(図示の例ではロータの径方向外端部)をロータ周方向に(図示の例では左方に)弾性的に押圧する。更に、上記当接部15は、上記ロータの径方向に関して上記押圧部14よりも内側部分に存在し、上記サポート1の一部で上記トルク伝達面16と対向する、トルク受面17の一部に当接する。尚、上記ロータの径方向に関して内端部で、上記当接部15から連続する部分に形成した延出部18の先端部を、上記ロータの径方向に関して上記裏板6の内周面に弾性的に当接させている。
【0007】
上述の様な構造を有するパッドクリップ12aの場合、上記位置決め部13が上記凸部10を弾性的に挟持すると共に、上記延出部18の先端部が上記裏板6の内周面に弾性的に当接する事で、非制動時にこの裏板6が上記サポート1に対しがたつく事を防止する。又、上記押圧部14がこの裏板6をロータ周方向に押圧しているので、制動時に上記トルク伝達面16と上記トルク受面17とが勢い良く衝突する事を防止できる。
【0008】
即ち、上記サポート1に対する上記裏板6の変位を可能にする為、上記両面16、17同士の間には隙間が存在する。制動時には、ロータの側面と上記裏板6に添着したライニング7(図1参照)との摩擦に伴ってこの裏板6に加わるブレーキトルクにより、アンカ側(上記ロータの回転方向前側)に存在する上記両面16、17同士は、上記パッドクリップ12aの一部を介して当接する。この状態で、パッド5に加わったブレーキトルクが上記サポート1に支承される。この様な状態となる制動時に、上記トルク伝達面16と上記トルク受面17とが(パッドクリップ12aの一部を介して)勢い良く衝突すると、前記打音が発生する。これに対して、上記押圧部14が上記裏板6をロータ周方向に押圧している為、上記両面16、17同士の衝突が緩徐になり、上記打音の発生が抑えられる。
【0009】
又、図示はしないが、特許文献1には、ロータの径方向に関して外端部でトルク伝達面及びトルク受面から外れた部分に押圧部を設け、この押圧部により裏板又はサポートを、このロータの外周方向に押圧する構造が記載されている。但し、上記特許文献1に記載された発明の場合には、上記トルク伝達面とトルク受面との間には、裏板を押圧する構造を設けていない。
【0010】
【特許文献1】
特開平8−226473号公報
【特許文献2】
特開平10−122278号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
図8に示した構造の場合、押圧部14が裏板6をサポート1の中央部に向け押圧する力を大きくする事が難しい。この為、比較的急な制動を行なう場合の様に、制動時に上記裏板6に加わるブレーキトルクが大きくなる場合には、必ずしも打音の発生を十分に抑える事ができない場合がある。即ち、図8に示した従来構造の場合、上記押圧部14と当接部15とをその両端部に設けた押圧片22と、トルク伝達面16及びトルク受面17との成す角度αは、自由状態で1〜5度程度であった。この様な形状で、上記押圧部14のみで上記裏板5を押圧する場合、必ずしも上記力を大きくできず、上記打音の発生を抑える効果が不確実であった。この様な問題は、特許文献1に記載された構造の場合も、同様に生じる。上記角度αを自由状態で6〜10度程度に大きくすれば、上記打音発生防止効果は向上するが、代わりに、上記サポート1にパッド5を組み付ける作業性が悪くなったり、制動時及び制動解除時に、このパッド5が上記サポート1に対し摺動する際の抵抗が大きくなる為、採用する事は難しい。
本発明は、この様な事情に鑑みて、上記打音の発生を抑える効果を、十分に、しかも安定して得られるディスクブレーキ用パッドクリップを実現すべく発明したものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明のディスクブレーキ用パッドクリップは、前述した従来のディスクブレーキ用パッドクリップと同様に、パッド裏板のロータ周方向端部と、サポートの係合部との間に設けられる。
特に、本発明のディスクブレーキ用パッドクリップに於いては、上記サポート側の凸部に倣う略コ字形の位置決め部と、この位置決め部よりもロータ径方向内側に設けられ、上記裏板の端部で制動トルクを上記サポートに伝達するトルク伝達面の一部をロータ周方向に押圧する押圧部と、この押圧部よりもロータ径方向内側部分に存在して上記トルク伝達面と対向する、上記サポートのトルク受面の一部に当接する当接部とを備える。
更に、上記押圧部から外れた部分に、少なくとも制動時に上記サポートの一部で上記トルク受面から外れた部分を上記ロータ周方向に押圧する第二の当接部を設けている。この第二の当接部は、上記位置決め部よりもロータ径方向外側に位置する部分を上記裏板側に向け円弧形に曲げ形成する事により形成した内径側湾曲部の径方向外側部分を上記裏板と反対側に向け円弧形に曲げ形成する事により形成した外径側湾曲部の外径側湾曲部の先端から上記ロータの径方向内方に延出した部分である。そして、この延出した部分の先端縁を上記サポートの一部で上記裏板に対向する部分に弾性的に当接させる事により、このサポートの一部で上記トルク受面から外れた部分を上記ロータ周方向に押圧している。
【0013】
【作用】
上述の様に構成する本発明のディスクブレーキ用パッドクリップが、非制動時にパッドがサポートに対しがたつくのを防止する作用、並びに、制動時にトルク伝達面とトルク受面とが勢い良く当接する事を防止して、これら両面同士の衝突に基づく打音の発生を抑える際の作用は、前述した従来のディスクブレーキ用パッドクリップの場合と同様である。 特に、本発明のディスクブレーキ用パッドクリップの場合には、パッドの裏板をロータ周方向に押圧する力が、押圧部の弾力と第二の当接部の弾力とを合計したものとなる。従って、この力を十分に確保して、制動時に打音が発生する事を十分に抑える事ができる。又、上記押圧部と上記第二の当接部とを互いに独立して設ける為、これら押圧部及び第二の当接部により上記パッドの裏板をロータ周方向に押圧する力を大きくし、しかも安定させる事ができる。この為、上記打音の発生を抑える効果が安定する。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1〜6により、本発明の実施の形態の1例を説明する。尚、本発明の特徴は、ロータの周方向に関して、パッド5の裏板6の両端部とサポート1の両端部との間に設けるパッドクリップ12、12の形状を工夫する事により、制動時に発生する打音を安定して抑える点にある。その他、上記パッドクリップ12、12を組み付けるディスクブレーキの全体構造に就いては、前述した通りであるから、重複する説明は省略若しくは簡略にし、以下、本発明の特徴部分を中心に説明する。
【0015】
本例のパッドクリップ12は、ステンレス鋼板等、弾性及び耐蝕性を有する金属板を曲げ形成する事により造られている。本例の場合に上記パッドクリップ12は、アウター側(車両への組み付け時、ロータの軸方向に関して車体の幅方向端部側で、図1の手前側)の素子19aとインナー側(同じく車体の中央側で、図1の奥側)の素子19bとを、連結部20により連結して一体に構成している。アウター側の素子19aとインナー側の素子19bとは、基本的に同じ構造であり、上記サポート1の両端部に設けた1対のパッドクリップ12、12に関しても、基本的に同じ構造である。この為、以下、図1の右側のパッドクリップ12のアウター側の素子19aの構造に就いて説明する。
【0016】
この素子19aは、位置決め部13と、押圧部14bと、当接部15bとを備える。このうちの位置決め部13は、上記サポート1の一部に上記裏板6に向け突出する状態で形成された凸部10と係合して、上記ロータの径方向に関する位置決めを図られるもので、略コ字形である。即ち、上記位置決め部13は、自由状態で開口部が狭くなる方向の弾力を付与されている。又、上記ロータの軸方向に関して、上記位置決め部13の両端縁部には、それぞれ上記略コ字形の内側部分に折れ曲がった舌片21a、21b(図1〜3には省略)を設けている。この様な位置決め部13は、上記サポート1への装着状態で上記凸部10を弾性的に挟持して、上記ロータの径方向に関する、上記パッドクリップ12の位置決めを図る。同時に、上記両舌片21a、21bにより上記凸部10を挟持して、上記ロータの軸方向に関する、上記パッドクリップ12の位置決めを図る。
【0017】
又、上記押圧部14bは、上記ロータの径方向に関して上記位置決め部13よりも内側に設けられている。即ち、この位置決め部13の径方向の内端部から径方向内方に連続する状態で押圧片22を延出させている。上記位置決め部13の内端部に対するこの押圧片22の折り曲げ角度は90度未満としている。即ち、図6に示す様に、自由状態で上記位置決め部13のロータの径方向内端部と上記押圧片22との成す角度θは鈍角(θ>90度)である。従って、上記パッドクリップ12をディスクブレーキに装着した状態で上記押圧片22は、上記サポート1の両端部に設けた係合部4の係合溝9に設けたトルク受面17と、前記裏板6のトルク伝達面16との間で突っ張る。そして、上記押圧片22の両端部のうち、上記ロータの径方向に関して外端部の押圧部14bが上記トルク伝達面16に、同じく内端部の当接部15bが上記トルク受面17に、それぞれ当接する。
【0018】
即ち、上記押圧部14bは、上記押圧片22の外端部で上記位置決め部13との連続部近傍となり、上記当接部15bはこの押圧片22の内端部で、次述するロータ径方向押圧片23との連続部近傍となる。上述の様な押圧部14bは、上記パッドクリップ12をディスクブレーキに装着した状態で、上記トルク伝達面16の一部を、ロータ周方向に弾性的に押圧する。尚、図示の例では、上記押圧片22の中間部にも舌片21cを形成し、この舌片21c(図1〜3には省略)を上記係合部4の外側面に対向させて、上記ロータの軸方向に関する位置決めを図っている。又、上記押圧片22の内端部から上記ロータ径方向押圧片23を、上記サポート1の中央部に向け延出させている。このロータ径方向押圧片23の先端部は、上記パッドクリップ12をディスクブレーキに装着した状態で、上記裏板6の内周面に当接して、非制動時に上記サポート1に対してこの裏板6ががたつく事を防止する。
【0019】
更に、本例のパッドクリップ12の場合には、上記押圧部14bから外れた部分に、第二の当接部24を設けている。この第二の当接部24は、少なくとも制動時に、上記サポート1の一部で上記トルク受面17から外れた部分を、上記ロータの周方向に押圧する事で、上記裏板6に、ロータ周方向の弾力を付与する。本例の場合、上記第二の当接部24は、上記パッドクリップ12を構成する金属板の一部で、上記ロータの径方向に関して前記位置決め部13よりも外側に位置する部分を円弧形に曲げ形成した湾曲部25よりも延出した部分としている。この湾曲部25は、上記位置決め部よりも上記ロータの径方向外方に設けられたもので、内径側湾曲部26と外径側湾曲部27とから成る。このうちの内径側湾曲部26は、上記位置決め部13よりもロータ径方向外側に位置する部分を、前記裏板6側に向け円弧形に曲げ形成して成る。又、上記外径側湾曲部27は、上記内径側湾曲部26の径方向外側部分を、上記裏板6と反対側に向け円弧形に曲げ形成して成る。上記第二の当接部24は、この様な外径側湾曲部27の先端から上記ロータの径方向内方に延出した部分である。そして、この延出した部分の先端縁を上記サポート1の一部で上記裏板6に対向する部分に弾性的に当接させる事により、このサポート1の一部で上記トルク受面17から外れた部分を、上記ロータ周方向に押圧している。
【0020】
即ち、上記金属板の一部で上記径方向に関して上記位置決め部13の上端から、上記サポート1の幅方向(図1、2の左右方向)外側が凸となる方向に湾曲した上記内径側湾曲部26、及び上記サポート1の幅方向中央側が凸となる方向に湾曲した上記外径側湾曲部27から成る、上記湾曲部25の基端部を連続させている。更に、この湾曲部25の先端部から直線状に延出した部分の先端を、上記第二の当接部24としている。この第二の当接部24は、上記パッドクリップ12をディスクブレーキに装着した状態で、上記サポート1を構成する係合部4の一部で、前記凸部10の外側部分に当接する。尚、上記パッドクリップ12をディスクブレーキに装着する際に、上記湾曲部25を弾性変形させて上記第二の当接部24を上記係合部4に弾性的に当接させても良い。この為上記第二の当接部24は、制動時に上記裏板6が上記係合部4に近付くのに伴って(組み付け状態での非制動時に、上記湾曲部25を弾性変形させずにこの第二の当接部24を単に上記係合部4に当接させただけの場合)、或は初めから(組み付け状態での非制動時に、上記湾曲部25を弾性変形させて上記第二の当接部24を上記係合部4に弾性的に当接させた場合)、上記パッドクリップ12の位置決め部13に、ロータ周方向の弾力を付与する。
【0021】
上述の様に構成する本例のパッドクリップ12が、非制動時にパッド5の裏板6がサポート1に対しがたつくのを防止する作用、並びに、制動時にトルク伝達面16とトルク受面17とが勢い良く当接する事を防止して、これら両面16、17同士の衝突に基づく打音の発生を抑える際の作用は、前述した従来のディスクブレーキ用パッドクリップの場合とほぼ同様である。
【0022】
特に、本例のパッドクリップ12の場合には、上記パッド5の裏板6をロータ周方向に押圧する力が、前記押圧部14bの弾力と、上記第二の当接部24の弾力とを合計したものとなる。この点に就いて、図7を参照しつつ説明する。前述の図8に示した従来構造の場合、裏板6を押圧部14の弾力のみで押圧している為、制動時にブレーキトルクに抗してこの裏板6をロータ周方向に押圧する力は、図7の実線aの様になり、あまり大きくはならない。これに対して本例のパッドクリップ12の場合には、上記裏板6をロータ周方向に押圧する力は、押圧部14bの弾力と上記第二の当接部24の弾力とを合計した、図7の破線b又は鎖線cの様になる。このうちの破線bは、組み付け状態での非制動時に、前記湾曲部25を弾性変形させずに、上記第二の当接部24を単に上記係合部4に当接させただけの場合を、鎖線cは、組み付け状態での非制動時に、上記湾曲部25を弾性変形させて、初めから上記第二の当接部24を上記係合部4に弾性的に当接させた場合を、それぞれ示している。この様な図7から明らかな通り、本例のパッドクリップ12の場合には、上記パッド5の裏板6をロータ周方向に押圧する力を大きくして、制動時に発生する打音を抑える効果を大きくできる。
【0023】
又、本例のパッドクリップ12の場合には、前述の図8に示した従来構造の場合とは異なり、上記押圧部14bと上記第二の当接部24とを、前記位置決め部13を挟んで、互いに独立して設けている。この為、これら押圧部14b及び第二の当接部24により上記パッド5の裏板6をロータ周方向に押圧する力を大きくし、しかも安定させる事ができる。この為、上記打音の発生を抑える効果が安定する。
【0024】
【発明の効果】
本発明のディスクブレーキ用パッドクリップは、以上に述べた通り構成され作用するので、パッドの裏板をロータ周方向に押圧する力を、安定して大きくできる。この為、制動時に発生する打音を、安定して抑制する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の1例のパッドクリップを組み込んだディスクブレーキの正面図。
【図2】 図1のA部拡大図。
【図3】 サポートとパッドクリップとを取り出して示す、図1のA部拡大斜視図。
【図4】 図1の右側のパッドクリップを同図の左方から見た図。
【図5】 図4の上方から見た図。
【図6】 同じく右方から見た図。
【図7】 パッドクリップがパッドの裏板を押圧する力の大きさを説明する為の線図。
【図8】 従来構造の1例を示す、図2と同様の図。
【符号の説明】
1 サポート
2 取付孔
3 キャリパ
4 係合部
5 パッド
6 裏板
7 ライニング
8 係合突部
9 係合溝
10 凸部
11 キャリパ爪
12、12a、12b、12c パッドクリップ
13 位置決め部
14、14a、14b 押圧部
15、15a、15b 当接部
16 トルク伝達面
17 トルク受面
18 延出部
19a、19b 素子
20 連結部
21a、21b、21c 舌片
22 押圧片
23 ロータ径方向押圧片
24、24a、24b 第二の当接部
25、25a、25b 湾曲部
26 内径側湾曲部
27 外径側湾曲部

Claims (1)

  1. パッド裏板のロータ周方向端部と、サポートの係合部との間に設けられるディスクブレーキ用パッドクリップに於いて、このサポート側の凸部に倣う略コ字形の位置決め部と、この位置決め部よりもロータ径方向内側に設けられ、上記裏板の端部で制動トルクを上記サポートに伝達するトルク伝達面の一部をロータ周方向に押圧する押圧部と、この押圧部よりもロータ径方向内側部分に存在して上記トルク伝達面と対向する、上記サポートのトルク受面の一部に当接する当接部とを備えると共に、上記押圧部から外れた部分に、上記位置決め部よりもロータ径方向外側に位置する部分を上記裏板側に向け円弧形に曲げ形成する事により形成した内径側湾曲部の径方向外側部分をこの裏板と反対側に向け円弧形に曲げ形成する事により形成した外径側湾曲部の先端から上記ロータの径方向内方に延出した部分の先端縁を上記サポートの一部で上記裏板に対向する部分に弾性的に当接させる事により、少なくとも制動時にこのサポートの一部で上記トルク受面から外れた部分を上記ロータ周方向に押圧する第二の当接部を設けた事を特徴とするディスクブレーキ用パッドクリップ。
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