JP6117393B2 - 共射出成形システムにおいて薄肉部品を成形する方法 - Google Patents

共射出成形システムにおいて薄肉部品を成形する方法 Download PDF

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Description

本発明は、射出成形用装置及び方法に関し、より具体的には、低一定圧力で共射出成形部品を生産するための装置及び方法に関する。
射出成形は、溶融可能材料、最も一般的には熱可塑性ポリマーで作製される部品の大量生産に一般的に用いられる技術である。繰返し射出成形プロセスの間、プラスチック樹脂(ほとんどの場合、小さなビーズ又はペレットの形)が、熱、圧力、及び剪断力をかけた状態で樹脂ビーズを溶融させる射出成形機に導入される。このような樹脂は1つ以上の着色剤、添加剤、充填材などと共にマスターバッチ材料を含み得る。ここで溶融された樹脂は、強制的に特定のキャビティ形状を有する金型キャビティ内へ射出される。射出されたプラスチックが金型キャビティ中の圧力下で保持され、冷却され、次いで金型のキャビティ形状を本質的に複製した形状を有する固化した部品として取り出される。金型自体が、単一のキャビティ又は複数のキャビティを有してもよい。各キャビティは、溶融樹脂のフローをキャビティ内に導くゲートによって流路に接続される場合がある。成形された部品は、1つ以上のゲートを有する場合がある。大きな部品は、成形部品を充鎮するようポリマーが移動しなければならないフロー距離を低減するために、2つ、3つ、又はそれ以上のゲートを有することが一般的である。キャビティ当たり1つ又は複数のゲートは、部品形状上のどこに配置されてもよく、本質的に円形などの任意の断面形状を有しても、又は1.1又はそれを超えるアスペクト比で形作られてもよい。したがって、典型的な射出成形手順は、(1)射出成形機内でプラスチックを加熱し、それを圧力下で流し、(2)閉じられた2つの金型半体の間に画定された金型キャビティ内に溶融プラスチックを射出し、(3)圧力をかけた状態でプラスチックをキャビティ内で冷却し硬化させ、(4)金型半体を開いて部品を金型から取り出す、4つの基本操作を含む。
溶融プラスチック樹脂は、金型キャビティに射出され、プラスチック樹脂は、プラスチック樹脂がゲートから最も遠いキャビティ内の位置に達するまで、射出成形機によってキャビティに押し込まれる。これにより得られる部品の長さ及び肉厚は、金型キャビティの形状の結果である。
プラスチックの含量ひいては最終部品のコストを低減するために射出成形部品の肉厚を低減することが望ましい場合があるが、特に肉厚を約1.0ミリメートル未満に設計する場合、従来の射出成形法を使用して肉厚を低減することは高価でありかつ容易でない可能性がある。従来の射出成形法では、液体プラスチック樹脂が射出金型に導入されるとき、液体プラスチック樹脂が材料の非流動温度よりも低い温度まで冷却して液体プラスチックの部分が定常状態になるために、キャビティの壁に隣接する材料は急激に「凍結し」又は固化し、若しくは硬化し始める。材料が金型内を流れるとき、金型の側面に対して材料の境界層が形成される。金型が満杯であり続けると、境界層は厚くなり続け、その結果、材料が流れる経路が閉じて、更なる材料が金型に流れ込むのが妨げられる。金型の壁上のプラスチック樹脂の凍結は、金型が冷却されたときに悪化し、各部品のサイクルタイムを短縮し、機械処理量を高める技術が使用された。
また、液体プラスチック樹脂が最も厚い肉厚を有する領域から最も薄い肉厚を有する領域に流れるように、部品とそれに対応する金型とを設計する要望もある。金型の特定領域の厚さを厚くすると、強度及び厚さが必要な領域に十分な材料が流れ込むことが保証される。この「厚い部分から薄い部分へ」の流路の必要性は、プラスチックの使用を非効率的にし、その結果、材料が不要な場所で材料を追加して部品に成形しなければならなくなるので、射出成形部品メーカーの部品コストが高くなる。
部品の肉厚を薄くする1つの方法は、金型に導入されるときに液体プラスチック樹脂の圧力を高めることである。圧力を高めることによって、成形機は、流路が閉じるまで液体材料を金型に射出し続けることができる。しかしながら、圧力を高めると、コストと能力の両方が低下しやすい。構成要素を成形するのに必要とされる圧力が高くなるので、成形機は、追加圧力に耐えられるほど十分に頑強でなければならず、一般に高価になる。メーカーは、高い圧力に適応するために新しい設備を購入しなければならないことがある。したがって、所定の部品の肉厚を薄くすると、従来の射出成形技術によって製造する資本経費がかなり増えることになる。
更に、液体プラスチック材料が射出金型に流れ込んで急速に凍結するとき、ポリマー鎖は、ポリマーが液体形態であったときに存在した高度の応力を維持する。凍結ポリマー分子は、分子配向が部品内に固定されるとき、より高レベルの流動誘起配向を保持し、凍結応力状態をもたらす。このような「残留成形」応力は、後に続く成形をゆがめるか、又はくぼませ、低い機械的性質を有し、化学物質曝露に低い耐性を有する部品を製造する原因となることがある。低い機械的性質は、特に、薄肉管、一体蝶番部品、及びクロージャなどの射出成形部品の制御及び/又は最小化に重要である。
上記の欠点のいくつかを回避するために、多くの従来の射出成形操作において、プラスチック材料の金型キャビティへのフローを改善するために、剪断減粘性プラスチック材料が使用される。剪断減粘性プラスチック材料が金型キャビティの中に射出されると、プラスチック材料と金型キャビティの壁との間に生成される剪断力は、プラスチック材料の粘度を低減する傾向があり、それによって、プラスチック材料はより自由かつ容易に金型キャビティに流れ込むことが可能となる。結果として、金型が完全に充填される前に、材料が凍結することを防止するのに十分速く、薄肉部品を充填することが可能である。
粘度の低下は、プラスチック材料と供給システムとの間、及びプラスチック材料と金型キャビティ壁との間に生成される剪断力の大きさに直接関連する。したがって、これら剪断減粘性材料の製造業者及び射出成形システムのオペレータは、剪断力を増大させ、したがって粘度を低減するために、射出成形圧力をより大きくしてきた。典型的には、射出成形システムは、103.4MPa(15,000psi)以上の溶融圧力で、プラスチック材料を金型キャビティに射出する。剪断減粘性プラスチック材料の製造業者は、射出成形機のオペレータに、最低溶融圧力以上でプラスチック材料を金型キャビティの中に射出するように指導する。例えば、ポリプロピレン樹脂は、典型的には、41.4MPa(6,000psi)を上回る圧力で処理される(ポリプロピレン樹脂製造業者らの推奨範囲は、典型的には、41.4MPa(6,000psi)を上回り、約103.4MPa(約15,000psi)を下回る)。樹脂製造業者らは、範囲の上限を超えることを推奨しない。プレス機械製造業者ら及び加工技術者らは典型的には、プラスチック材料から最大の減粘及びより良好なフロー特性を引き出すために、典型的には103.4MPa(15,000psi)を超える、可能な最大剪断減粘を達成するために、範囲の上限で、又はそれより有意に高く、剪断減粘ポリマーを処理することを推奨する。剪断減粘性熱可塑性ポリマーは、一般に、41.4MPa超過から約206.8MPa(6,000psi〜約30,000psi)の範囲で加工される。
射出成形機で使用される金型は、これらの高い溶融圧力に耐えることができなければならない。更に、金型を形成する材料は、金型がその寿命の間に実行することが予測されるサイクルの総数に対して、最大周期ストレスに耐えることができる疲労限度を有しなければならない。結果として、金型製造業者らは、30Rcを超える、より多くの場合は50Rcを超える工具鋼などの高硬度材料から典型的に金型を形成する。これらの高硬度材料は、プラスチック射出プロセス中に金型構成要素が互いに押し付けられた状態を保持するために必要とされる、高い型締圧に耐えるように耐久性があり、またそのように装備されている。また、これらの高硬度材料は、成形表面とポリマーフローとの間の反復接触による摩耗により良好に耐え得る。
薄肉消費者製品を生産する高生産射出成形機(つまり、クラス101及びクラス102成形機)はもっぱら、高硬度材料から作製される金型の大部分を有する金型を使用する。高生産射出成形機は、典型的には500,000部品以上を生産する。工業品質の生産金型は少なくとも500,000部品、好ましくは1,000,000部品超、より好ましくは5,000,000部品超、更により好ましくは10,000,000部品超を生産するように設計される必要がある。これらの高生産射出成形機は、生産率向上のためマルチキャビティ金型と複雑な冷却システムとを有する。上記の高硬度材料は、より低硬度の材料と比較して高圧型締及び射出動作の繰り返しにより良好に耐え得る。しかしながら、ほとんどの工具鋼などの高硬度材料の熱伝導率は比較的低く、概して約140kJ/hr m℃(20BTU/HR FT°F)未満であり、熱が溶融プラスチック材料から高硬度材料を介して冷却流体に伝達されるため、冷却時間が長くなる。
サイクルタイムを低減するために、高硬度材料から作製される金型を有する典型的な高生産射出成形機は、金型内で冷却流体を循環させる、比較的複雑な内部冷却システムを含む。これらの冷却システムは、成形部品の冷却を加速し、したがって、機械が所与の時間でより多くのサイクルを完了させることを可能にし、それは、生産率、したがって、生産される成形部品の総量を増加させる。一部のクラス101又は401金型は1又は2百万超の部品を生産することができ、これらの金型は、時に「超高生産性金型」と称される。300トン以上のプレスで動作するクラス101金型は、業界内で時に「400クラス」金型と称される。
金型に対して高硬度材料を使用する別の欠点は、工具鋼などの高硬度材料が概して、機械加工することが極めて困難であることである。結果として、既知のハイスループット射出成形金型は、形成のために長い機械加工時間及び高価な機械加工設備、並びに応力を緩和し、材料の硬度を最適化するために高価かつ時間のかかる機械加工後工程を必要とする。
共射出の一種類では、2つ以上の材料が射出成形金型キャビティに射出され、複数の材料が1つ以上のゲートを通って同時に、又はほぼ同時に金型キャビティに流入する。材料のフローは、第2の材料が第1の材料に封入されるように構成される。第3の材料は第2の材料に封入され、以下も同様に続く。この方法により、最終成形部品内で複数の材料が積層され、第1の材料は部品の最外面に曝され、第2の材料は第1の材料に完全に覆われ、第3の材料は第2の材料に完全に覆われ、以下も同様に続く。材料が金型キャビティに入るゲート領域では、少量の第2の材料、及び任意の追加材料が、外部表面に曝され得ることが理解される。共射出する時は、追加材料がフローフロントを突き抜けて部品表面に到達することのないように、第2の材料及び追加材料の少し前に第1の材料を導入し始めるのが一般的な方法である。第1の材料でゲート領域を完全に充満して追加材料を完全に封入するため、金型が完全に充満される直前に追加材料のフローを止めることも、共射出における一般的方法である。
1つ以上の材料を別の材料に封入する代わりに、共射出される材料を射出成形部品上で互いに重ね合わせても、又は隣接させてもよい。したがって、表面を埋め込まれた材料との接触から隔離するように共射出を用いて、一方の材料を他方の材料に埋め込むこともできるが、共射出は金型製造業者に利用可能な審美的選択を増やすその他の方法を提供することもできる。例えば、様々な色の共射出材料(すなわち、人間の目で検知可能であり、International Commission on Illumination(Commission Internationale d’Eclairage)規定のCIE 1976(L,a,b)色空間基準で少なくともデルタE(dE)1.0として定量化されることの多い、相互識別可能に色が異なる材料)の1つ以上を導入する時の割合を変化させることで、所与の成形部品内で、ある所望の色から別の色への急激で際立った変化に限られることのない、単一部品内での色のスワールすなわち勾配を実現することが可能である。
共射出プロセスは一般に、金型キャビティへの材料の射出に先立ち、材料ごとに加圧するための個別の射出システムを必要とする。供給システムは、材料が一体に混合される単一のゲートに各材料を流動的に送出するように設計される。一部の共射出技術では、第1の材料を導入するゲートに隣接する位置で第2の材料を金型キャビティに導入することができ、ここで第2の材料は、第1の材料が流れて第2の材料のゲート位置を通過した後ではじめて流れ始めるような順番で配列される。これにより、第2の材料は第1の材料の凍結スキン層を貫通し、材料フローの液状中心部に流入する。
従来の圧力変動型共射出システムによくある製造上の課題は、金型キャビティに導入される材料のフローフロント速度の同期の維持である(すなわち、各材料が粘度に関係なく同じ速度で移動して金型キャビティ内の材料分布が均一に維持されるように、共射出される各材料のフローフロント間の相対速度を等しく維持することが望ましいが、困難である)。射出成形機スクリュの回転速度を制御する制御装置を検知してそれと通信するセンサを用い、各材料を供給するバレルをコンピュータ制御で操作して共射出される材料の速度を制御しても、成形プロセス中に材料の流速の同期を実現しかつ維持し、射出成形される部品の材料分布の望ましくない不均一を避けるためには繰り返しの手順が必要である。
従来の共射出プロセスにおけるもう1つの欠点は、単一材料の射出成形と比較して、圧力変動型の共射出は、内層が外層を突き破ることを回避するために少なくとも1mmの部品厚さ(他方の材料がその内部に共射出される各層ごとに0.5mmの厚さ)が必要なことである。言い換えれば、第1の材料と共射出される第2の材料の十分なフローを実現するには、従来の共射出システムにおける第1の材料の厚さは少なくとも0.5mmである必要がある。3つの材料の共射出が必要な場合、第1及び第2の材料の合計厚さは少なくとも1.0mmである必要がある。
図面に示された実施形態は、本質的に実例及び例示的なものであり、「特許請求の範囲」によって定義された内容を制限するものではない。例示的な実施形態の以下の詳細な説明は、以下の図面と共に読むと理解することができ、図面中、同様の構造は同様の参照番号により示される。
本開示に従って構築される射出成形機の概略図である。 図1の射出成形機で形成される薄肉部品の一実施形態を示す。 図1の射出成形機の金型内の金型キャビティにおけるキャビティ圧対時間のグラフである。 図1の射出成形機の金型アセンブリの一実施形態の断面図をである。 供給システムの斜視図である。 様々な供給システムの概略図である。 様々な供給システムの概略図である。 マルチキャビティ金型及び共射出マニホールドを含む本開示の成形アセンブリの断面図である。 本開示の方法で共射出され、キャップの末端部に隣接したキャップの結合領域において補強されたコア材料を有する消費者製品のキャップの部分破断斜視図である。 図8の線9−9に沿った図8のキャップの断面図である。 図8及び9のキャップの共射出中における本開示の成形アセンブリの金型キャビティ及びゲートの経時的連続断面図である。 図8及び9のキャップの共射出中における本開示の成形アセンブリの金型キャビティ及びゲートの経時的連続断面図である。 図8及び9のキャップの共射出中における本開示の成形アセンブリの金型キャビティ及びゲートの経時的連続断面図である。 図8及び9のキャップの共射出中における本開示の成形アセンブリの金型キャビティ及びゲートの経時的連続断面図である。 図8及び9のキャップと類似するが、図8及び9の末端部に隣接する強化された結合領域よりもキャップの末端部から長い間隔を置かれた区域内で補強された領域を有するキャップの断面図である。 図11のキャップの共射出中における本開示の成形アセンブリの金型キャビティ及びゲートの経時的連続断面図である。 図11のキャップの共射出中における本開示の成形アセンブリの金型キャビティ及びゲートの経時的連続断面図である。 図11のキャップの共射出中における本開示の成形アセンブリの金型キャビティ及びゲートの経時的連続断面図である。 図11のキャップの共射出中における本開示の成形アセンブリの金型キャビティ及びゲートの経時的連続断面図である。 本開示の方法で共射出される動的構成要素を備えた二構成要素型トグルキャップの斜視図である。 図13の二構成要素型トグルキャップのメインキャップ構成要素の断面図である。 図13の二構成要素型トグルキャップの動的構成要素の平面図である。 図11及び13の二構成要素型トグルキャップの動的構成要素を共射出する間の、本開示の成形アセンブリの金型キャビティ及びゲートを示す経時的連続断面図である。 図11及び13の二構成要素型トグルキャップの動的構成要素を共射出する間の、本開示の成形アセンブリの金型キャビティ及びゲートを示す経時的連続断面図である。 図11及び13の二構成要素型トグルキャップの動的構成要素を共射出する間の、本開示の成形アセンブリの金型キャビティ及びゲートを示す経時的連続断面図である。
本発明の実施形態は概して、射出成形によって製品を生産するシステム、機械、製品、及び方法に関し、より具体的には、低一定圧力射出成形によって製品を生産するシステム、製品、及び方法に関する。
熱可塑性材料の溶融圧力に関して本明細書で使用される用語「低圧力」は、約41.4MPa(6000psi)以下の射出成形機のノズル付近の溶融圧力を意味する。
熱可塑性材料の溶融圧力に関して本明細書で使用するとき、用語「実質的に一定圧」とは、基準溶融圧力からのずれが、熱可塑性材料の物理的特性において重要な変化を生じないことを意味する。例えば、「実質的に一定の圧力」として、溶融した熱可塑性材料の粘度が有意に変化しない圧力変化が挙げられるがこれに限定されない。この点に関して、用語「実質的に一定」とは、基準溶融圧力から約30%のずれを含む。例えば、用語「約31.7MPa(4600psi)の実質的に一定圧」とは、約41.4MPa(6000psi)(31.7MPa(4600psi)より30%高い)〜約22.1MPa(3200psi)(31.7MPa(4600psi)よりも30%低い)の範囲内の圧力変動を含む。溶融圧力が、前述の圧力から30%以下で変動する限りにおいて、実質的に一定であると考えられる。
共射出プロセスで一定の圧力を用いることは、従来の圧力変動型プロセスに勝るいくつかの利点がある。従来の圧力変動型プロセスでは、第2の材料、又は第3の材料、(以下同様)に対する第1の材料の一定の流速を実現することは困難である。これは、材料フローが2つの独立した射出システムで制御され、また、材料がフローに対する様々なレベルの抵抗に遭遇して圧力が上下するために困難である。この圧力変化のために、2つの材料フロー間の流速が一致しなくなり、そのため材料の層厚が多様になる。結果として、フローを可能な限り均一に制御するためには、複雑なアルゴリズム及び高価な設備の使用が必要となる。更に、所望されるフローの一貫性を実現するためには、数多くの試験を行い、各試験後にプロセス設定を調整しなければならない。この繰り返しのプロセスは非常に時間がかかり、かつ高価である。また、この繰り返しのプロセスは、部品設計の変更の度に、又は1つ以上の層に新しい材料が用いられる場合に実施しなければならない。
定圧である場合、圧力が一定であり、また、所望の圧力を維持するための圧力調整が必要な範囲内でリアルタイムに制御システムが調整されて、両方の射出システムでこの定圧が維持されるため、流速は本質的により安定である。したがって、もし両方の射出システム(すなわち他方と共に金型に共射出される2つの材料のそれぞれの射出システム)の圧力が均等である場合、金型キャビティ内における流速もまた均等になる。これにより層厚がより均一になり、所望の層厚を実現する許容可能なプロセス設定を決定するための高度に複雑な制御アルゴリズム、高価な設備、及び時間のかかる繰り返しのプロセスが必要なくなる。このより単純、安価、高速なプロセスにより、以前は主に経済的理由から実現不可能であった用途に共射出を用いることが可能になる。以下はその一部の例である。
成形構成要素の中心すなわちコア内により低コストな再生樹脂を封入して、完成部品のコスト削減を実現することが可能である。以前は、設備コストのために完成部品コストがより高額であった。再生利用可能な(使用済製品由来再生利用可能品(PCR)、及び製造過程由来再生利用可能品(PIR)(便宜上本明細書で個別に又は集合的にPCR及びPIRと称する)などの再生樹脂を含む)材料の封入は、これらの材料を、共射出される部品に含まれ得る消費可能な材料とのいかなる好ましくない直接接触からも隔離するだけでなく、PCR及びPIR材料を視野から覆い隠す点でも有利である。例えば、PCR及びPIRを射出成形プロセスで用いるために再粉砕する時は、完成部品の外観が不均一になるのを回避するために、黒色などの暗色の着色剤を添加するのが一般的である。しかしながら、暗色又は黒色のPCT及びPIR材料を部品上に曝すことは消費者の目に心地良くない場合があるため、これらの材料をより心地良い色の材料からなるスキン層内に封入することが有利である。また、本開示のプロセス及びシステムによる費用効率の高い方法でこれが実施され得ることで、射出成形製品の製造業者の部品にPCR及びPIRがより多く使われるようになり、そのためより環境にやさしい製品が生産されるようになる。
2つ以上の共射出される材料が金型キャビティへと搬送される時の相対圧力を変化させることなどにより、共射出される材料の相対濃度の局部的変化が実現可能である。これにより、例えば、共射出時に、より頑丈で、おそらくより高価な成形材料で厚さを増やして消費者製品用キャップの結合領域を補強することでその結合領域を強化しながらも、同じキャップの他の領域をより濃度の低いより頑丈な材料と共射出することでコスト削減することが可能となる。
装飾用の多色の薄肉部品を成形することが可能である。全肉厚がわずか0.5mmの部品を1つ以上の別個の内層と組み合わせて成形することが可能である。以前はマルチショット成形が用いられてきたが、これには複雑な設備及び金型が必要であった。更に、高圧射出成形時に、従来の高生産(例えば、クラス101及び102)成形プロセスは、単一の材料を薄肉部品に成形することしかできなかった。第2の(コア)材料が波打って第1の(スキン)材料から逸れる、又は第1の(スキン)材料を突き破ることを回避するには、複層構造体の各層は厚さが約0.5mm以上でなければならない。したがって、EVOH障壁層などの高価な材料が用いられる時は、EVOH材料はPPなどの汎用樹脂よりもはるかに高価であるため、一定圧の共射出が特に有利である。EVOHは、マルチショットシステムでは約0.5mm厚であるが、一定圧力共射出成形システムにおいては、望ましくない第2の材料が第1の材料を突き破ることもなく、わずか0.1mm厚となるだろう。
本開示の低一定圧力成形システム及びプロセスで実現可能なその他の共射出のケースとしては、重なり合うが、一方の材料が他方の材料に完全に封入されない2つ以上の材料の共射出が挙げられる。本開示のシステム及び方法を用いた、これらのケースに合わせて共射出され得る製品の多材料構成の例は、米国特許公開第2005/0170113 A1号及び同第2009/0194915 A1号に例示及び説明されており、参照により本明細書に組み込まれる。
本開示の範囲に含まれる更なる代替例は、完成成形部品内で互いに隣接するが重なり合わない、共射出される材料である。本開示のシステム及び方法を用いたこれらのケースに合わせて共射出され得る製品の多材料構成の例は、米国特許出願公開2005/0170114 A1に例示及び説明されており、参照により本明細書に組み込まれる。
資源保護運動により射出成形製品におけるサステイナブル材料(すなわち再生可能な供給源から導出可能な材料)(例えば、ポリ乳酸(PLA)、デンプン、使用済製品由来再生利用可能品(PCR)及び製造過程由来再生利用可能品(PIR))の使用に対する許容及び要求が増加しているため、本開示の低一定圧力共射出は、こうした材料を、その劣った物理的特性(例えば、PLAの脆性、デンプンの感水性、並びにPCR及びPIRの臭気及び不連続性)にも関わらず、増加し続ける成形製品に対して用いることを可能にする魅力的な解決策を提示する。水分に曝された時に良好に機能しないが、水分から隔離された場合に射出成形部品におけるコア材料として使用し得る様々なポリマー材料としては、ポリ(ビニルアルコール)(PVOH)、ポリ(エチレン−コ−ビニルアルコール)(EVOH)、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、ポリ(オキサゾリン)、ポリ(エチレングリコール)(ポリ(オキシメチレン)としても知られる)、ポリ(アクリル酸)、ポリ(ヘキサメチレン(hexamethlyne)アジパミド)などのポリアミド、親水性に変性されたポリエステル、熱可塑性デンプン(TPS)、並びに未変性デンプン及びハイブリッドブレンドが挙げられるが、これらに限定されない。一般に消費者製品、具体的には個人用衛生用品の範囲におけるPLA、デンプン、PCR、及びPIRなどの材料の使用増加に対する障害は、こうした材料が肌接触面に曝されることに対しての、又は成形パッケージ内に含まれる消費可能な流体若しくはゲル製品に関しては、これらの消費可能製品への曝露と浸出の可能性とに対しての懸念であった。もう1つの障害は、上述したように、均一性すなわち色のばらつきを隠すために黒色又は暗色の着色剤と頻繁に混合されるPCRの醜い姿であった。共射出は、一方の材料を他方の材料に埋め込み、埋め込まれた材料を露出面との接触から隔離する方法として知られているが、上述のように、従来の共射出技術では、埋め込まれる材料の十分なフローを実現し、またコア材料が波打って最外部の材料から逸れる又は最外部の材料を突き破ることがないように、最外部の材料をおよそ少なくとも0.5mmの比較的厚肉とすることが必要であった。(ポリプロピレン及びポリエチレンを含む)ポリオレフィンも、共射出される製品構成要素のコアとして使用するのに適した材料である。
高熱伝導率材料からなる金型を使用することにより、より低圧で溶融材料をこうした金型に導入することが可能である。また、導入される材料の相対速度の制御が向上したことにより、フローフロントの同期が容易になる。これらの材料をより低圧で高熱伝導率の材料製の金型に共射出する時は、第1の材料に対する第2の材料のフローを実現するためにこのように厚い外側材料を提供する必要は低減する。結果として、エチレンビニルアルコール(EVOH)又はポリプロピレンなどの優れた物理的特性を有する薄層(すなわち0.5mm未満)の未使用成形材料にPLA、デンプン、PCR、及びPIRを埋め込んで、PLA、デンプン、及び/又はPCRの(1つ若しくはそれ以上の)層を成形部品の露出面から隔離し視界から覆い隠すことができる。上記に示したように、EVOH又はPP層はわずか0.1mm厚であり得る。したがって、全体の厚さが0.5mmさえも下回る複層共射出部品の実現が可能である。
本明細書にて開示する共射出の各種実施形態では、コアに発泡プラスチックを有する成形部品の形成も可能である。発泡コア部品は比較的厚い部品に対して有用となり得る。一部の実施形態では、発泡した内層に様々な方法でコーティングすることで滑らかな外層を形成することもできる。結果として、発泡コア及び/又は発泡内層を有する実施形態は、一体成形構造に製造された従来の部品と比較して、材料及び/又はコストの削減を提供することができる。
更に、本開示の低一定圧力共射出により、当該技術分野においてはトグルキャップ、又はフリップトップキャップとも称されるディスクトップキャップなどの、再利用可能な動的機構を有する消費者製品を高い費用効率で生産する機会が増加する。こうしたキャップの構成要素は、可動構成要素が固定構成要素に接着する傾向を回避するために、一般に互いに非類似の材料から製造される。例えば、その内壁上にシャンプーボトルの頂部と嵌合させるためのねじ山を有するディスクトップキャップの円筒形外側部分は一般にポリプロピレンなどの材料から製作され、ボトルを選択的に開閉するために用いられるトグル部分は一般にポリエチレンなどの非類似の材料から製作されるが、又はその逆もあり得る。こうしたキャップの両方の構成要素がポリプロピレンから製作される、又は両方の構成要素がポリエチレンから製作される場合、構成要素の嵌合部分が粘着力によって互いに接着して、ボトルの開閉能力を妨げ、製品の消費者受容性に悪影響を及ぼす傾向がある。しかしながら、製品が均質でない場合は製品の再生利用がより困難になるため、こうした非類似材料の使用は再生利用性に悪影響を及ぼす。
本開示の低一定圧力共射出を用いることで、こうした多構成要素型で動的機構を有するキャップを、接触面は非類似であるが、構成要素のうちの一方のコア、例えばトグル部分を他方の構成要素と同じ材料で成形することで、接着を回避するように成形することができる。本開示の低一定圧力共射出により、コア材料がスキン材料を突き破る実質的な危険なしに、共射出されるトグル部分のスキン層が薄肉であることが可能となる。このため、円筒形外側部分をポリプロピレンで製作することができ、また、トグル部分のコア材料も、ポリエチレンなどの非類似の材料からなるわずか0.1mm厚のスキン層内に共射出されるポリプロピレンであることができる。最終的な成果物は、非ポリプロピレンの割合が非常に小さい二構成要素型のキャップである。トグル部分のスキン層を構成するポリエチレンの濃度は、粘着の問題を回避するためには十分である一方で、再生利用性を低下させるほどには大きくない。
詳細に図面を参照すると、図1は、大量に薄肉部品を生産するための例示の低一定圧力射出成形装置10(例えば、クラス101若しくは102射出金型、又は「超高生産性金型」)を示す。射出成形装置10は、一般に、射出システム12と、型締システム14と、を含む。熱可塑性材料は、熱可塑性ペレット16の形態で射出システム12に導入され得る。熱可塑性ペレット16は、ホッパ18に入れられてもよく、このホッパ18は、熱可塑性ペレット16を射出システム12の加熱バレル20に供給する。熱可塑性ペレット16は、加熱バレル20に供給された後、往復スクリュ22によって加熱バレル20の端部まで押されてもよい。加熱バレル20の加熱及び往復スクリュ22による熱可塑性ペレット16の圧縮は熱可塑性ペレット16を溶融させ、溶融熱可塑性材料24を形成する。溶融熱可塑性材料は、典型的には、約130℃〜約410℃の温度で処理される。
往復スクリュ22は、溶融熱可塑性材料24をノズル26に向かって押し、熱可塑性材料のショットを形成し、それは、金型28の金型キャビティ32内に射出される。溶融熱可塑性材料24は、ゲート30を通って射出され得、このゲート30は、溶融熱可塑性材料24のフローを金型キャビティ32に向けて方向付ける。金型キャビティ32は、金型28の第1及び第2の金型部品25、27との間で形成され、第1及び第2の金型部品25、27は、プレス又は型締ユニット34による圧力下で一緒に保持される。溶融熱可塑性材料24が金型キャビティ32に射出されながら、プレス又は型締ユニット34は、第1及び第2の金型部品25、27を一緒に保持するために、2つの金型半体を分離するよう動作する射出圧力によって及ぼされる力を超えることが必要とされる型締力を加える。以下でより詳細に説明する通り、これらの型締力を支持するために、型締システム14は金型フレーム及び金型ベースを含み、金型フレーム及び金型ベースは約165 BHN超、好ましくは約260 BHN未満の表面硬度を有する材料から形成され得るが、材料が容易に機械加工されるのであれば表面硬度BHN値が260超の材料が使用されてよい。
溶融熱可塑性材料24のショットが金型キャビティ32内に射出されると、往復スクリュ22は前方への移動を停止する。溶融熱可塑性材料24は、金型キャビティ32の形状を取り、溶融熱可塑性材料24は、熱可塑性材料24が固化するまで金型28の内部で冷却する。一旦熱可塑性材料24が固化すると、プレス34が第1及び第2の金型部品25、27を放出し、第1及び第2の金型部品25、27が互いに離れ、完成部品が金型28から取り出され得る。金型28は、全体的な生産率を高めるために、複数の金型キャビティ32を備えていてもよい。複数の金型キャビティのキャビティ形状は、互いに同一であっても、類似であっても、又は異なっていてもよい(後者は、一群の金型キャビティと考えられてもよい)。
コントローラー50は、センサ52及びスクリュコントロール36と通信できるよう接続されている。コントローラー50は、マイクロプロセッサ、メモリ、及び1つ以上の通信リンクを含んでもよい。コントローラー50は、それぞれワイヤ接続54、56を介して、センサ52とスクリュコントロール36とに接続されてもよい。他の実施形態では、コントローラー50は、無線接続、機械的接続、水圧式接続、空気圧式接続、又はコントローラー50がセンサ52及びスクリュコントロール36の双方と通信することを可能にする当業者に既知である任意の他のタイプの通信接続を介して、センサ52及びスクリュコントロール56に接続されてもよい。
図1の実施形態において、センサ52は、ノズル26内の溶融熱可塑性材料24の溶融圧力を(直接的又は間接的に)測定する圧力センサである。センサ52は、コントローラー50に送信される電気信号を発生する。次いでコントローラー50は、スクリュコントロール36に、ノズル26内で溶融熱可塑性材料24の実質的に一定な溶融圧力を維持する速度で、スクリュ22を前進させるよう命令する。センサ52は溶融圧力を直接的に測定することができるのと同時に、センサ52は、溶融圧力の指標である温度、粘度、流速などの溶融熱可塑性材料24の他の特性も測定することができる。同様に、センサ52は、ノズル26内に直接的に配置される必要はなく、むしろセンサ52は、ノズル26と流動的に接続される射出システム12又は金型28内の任意の場所に配置されてもよい。センサ52は、射出された流体と必ずしも直接接触する必要はなく、別の方法で流体と動的連通してもよく、流体の圧力及び/又は他の流体特性を感知することができる。センサ52がノズル26内に配置されない場合は、適切な補正因子を測定された特性に適用して、ノズル26内の溶融圧力を算定してもよい。更に他の実施形態では、センサ52は、必ずしもノズルと流動的に接続される場所で配設されなくともよい。むしろ、センサは、第1と第2の金型部品25、27との間の金型分割線において、型締システム14によって生じた型締力を測定することができる。一態様では、コントローラー50は、センサ52からの入力に従って、圧力を維持してもよい。
稼働中の閉ループコントローラー50が図1に示されているが、他の圧力調整装置が閉ループコントローラー50の代わりに使用されてもよい。例えば、圧力調整弁(図示せず)又は圧力逃がし弁(図示せず)が、溶融熱可塑性材料24の溶融圧力を調整するよう、コントローラー50に置き換わってもよい。より具体的には、圧力調整弁及び圧力逃がし弁は、金型28の過加圧を防止することができる。金型28の過加圧を防止するための別の代替機構は、過加圧状態が検出されると作動する警報である。
図2を参照すると、例としての成形部品100が示されている。成形部品100は薄肉部品である。成形部品は、流路の厚さTで割られた流路の長さLが100を超える(すなわち、L/T>100)場合、概ね薄肉であると考えられる。いくつかの射出成形生産業において、薄肉部品は、L/T>200又はL/T>250を有する部品として定義されている。流路の長さLは、ゲート102から流路端部104までで測定される。薄肉部品は消費者製品産業及びヘルスケア又は医療用品産業において特によく見られる。
成形部品は、流路の厚さTで割られた流路の長さLが100を超える(すなわち、L/T>100)場合、概ね薄肉であると考えられる。より複雑な構造を有する金型キャビティについては、このL/T比は、ゲート102から金型キャビティ32の末端部までの金型キャビティ32の長さにわたってT寸法を積分し、ゲート102から金型キャビティ32の末端部までのフローの最長長さを決定することによって算定され得る。次いで、L/T比は、フローの最長長さを平均部品厚さで割ることによって求められ得る。金型キャビティ32が複数のゲート30を有する場合には、L/T比は、L及びTを個々のゲートによって満たされた金型キャビティ32の部分に関して積分することによって求められ、所定の金型キャビティに関する全体のL/T比は、いずれかのゲートに関して算定される最高のL/T比である。
薄肉部品は、射出成形においてある特定の障害を示す。例えば、流路の薄さは、材料が流路端部104に達する前に溶融熱可塑性材料を冷却する傾向がある。冷却が起こると、熱可塑性材料は凍結し、それ以上流れなくなり、部品は不完全となる。この問題を克服するために、従来の射出成形機は、溶融熱可塑性材料が冷却および凍結する前に急速に金型キャビティを充填するように、典型的には103.4MPa(15,000psi)を超える非常に高い圧力で、溶融熱塑性材料を金型に射出する。このことは、熱可塑性材料の製造業者が非常に高い圧力で射出するように指導する理由の1つである。従来の射出成形機が高圧力で溶融プラスチックを金型に射出するもう1つの理由は、上述したように、剪断力の改善によりフロー特性が改善されることである。これらの非常に高い射出圧力は、金型28及び供給システムを形成するために、非常に硬い材料の使用を必要とする。
従来の射出成形機は、金型を作製するために、工具鋼又は他の硬い材料から作製した金型を使用する。これらの工具鋼は、非常に高い射出圧力に耐えるのに十分に頑丈である一方で、工具鋼は、比較的不十分な熱伝導体である。結果として、非常に複雑な冷却システムが、金型キャビティが充填される時の冷却時間を高めるために金型に機械加工され、それにより、サイクルタイムを低減し、金型の生産性が増加される。しかしながら、これらの非常に複雑な冷却システムは、金型作製プロセスに多大な時間及び費用を付加する。
本発明者らは、剪断減粘性熱可塑材(最小限に剪断減粘性である熱可塑材でさえ)が、任意の有意な悪影響なく、低く実質的に一定の圧力で、金型28に射出され得ることを発見した。これらの材料の例としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、熱可塑性エラストマー、ポリエステル、ポリエチレンフラノエート(PEF)、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)、ポリ(乳酸)、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリアミド、ポリアセタール、エチレン−α−オレフィンゴム、及びスチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマーからなるポリマー並びにコポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。実際に、低く実質的に一定の圧力で成形される部品は、従来の高圧力で成形される同じ部品と比較して、いくつかの優れた特性を示す。この発見は、より高い射出圧力がより良好であることを教示する産業界の従来の知恵と完全に矛盾している。理論によって束縛されることなく、低く実質的に一定の圧力で、溶融熱可塑性材料を金型28に射出することによって、金型を通ってゲートから金型キャビティの最も遠い部分に前進する、熱可塑性材料の連続的フローフロントを作ると考えられている。低レベルの剪断力を維持することによって、熱可塑性材料は、そうでなければ従来の高圧力射出成形システムで可能と考えられるものよりもはるかに低い温度及び圧力で、液状及び流動可能なままである。
第1の材料に第2の異なる材料が埋め込まれる、L/Tが高い(すなわち約100超)部品の共射出の量産は、従来の共射出を用いる時に、第2の材料がその内部に共射出され得るようにするために採用される上記の厚さ要件(すなわち第1の材料の最小厚さが0.5mm)のため、経済的に実現可能と考えられなかった。本開示の実質的に一定な低圧力プロセスによって、内部で第2の材料の許容可能なフローを得るために第1の材料の肉厚をより厚くする必要をもたらした剪断効果は克服される。加えて、共射出される材料の相対流速の制御に関する問題も大幅に減じられる。また、1つ以上の材料を別の材料の内部に封入することのない、重なり合う又は隣接する材料の共射出も、所望の再現可能な結果を実現するための相対流速の調整又は繰り返しの制御がそれほど必要なくなり、費用効率及び予測可能性が大幅に高まる。
ここで図3を参照すると、従来の高圧力射出成形プロセスに対する典型的な圧力−時間曲線が、破線200によって示される。対照的に、開示された低一定圧力射出成形機に対する圧力−時間曲線が、実線210によって示される。
従来のケースでは、溶融圧力は、103.4MPa(15,000psi)を大きく上回るまで急激に上昇し、その後、第1の時間220にわたって比較的高圧(103.4MPa(15,000psi)超過)に保たれる。第1の時間220は、溶融プラスチック材料が金型キャビティに流れ込む充填時間である。その後、溶融圧力は減少し、第2の時間230にわたって、68.9MPa(10,000psi)よりは低いが、それでもなお比較的高い圧力で保持される。第2の時間230は、金型キャビティ内の全ての間隙が埋戻されるのを確実にするように溶融圧力が維持される填塞時間である。従来の高圧力射出成形システムにおける金型キャビティは、流路の端部からゲートへと戻るように充填される。結果として、種々の固化段階におけるプラスチックは、互いの上で填塞され、上述のように、最終製品における不均一を引き起こし得る。更に、種々の固化段階におけるプラスチックの従来の填塞によって、例えば、残留成形応力、ひけ、非最適な任意の特性など、いくつかの非理想的な材料特性をもたらす。
一方で、一定の低圧力射出成形システムは、単一の時間240にわたって、実質的に一定の低圧力で、溶融プラスチック材料を金型キャビティに射出する。射出圧力は、41.4MPa(6,000psi)未満である。実質的に一定の低圧力を使用することによって、溶融熱可塑性材料は、流路を通ってゲートから流路の端部に向かって前進する、連続的メルトフロントを維持する。したがって、プラスチック材料は、流路に沿ったあらゆる場所で相対的に均一性を維持し、より均一で一貫した最終製品が得られる。比較的均一なプラスチック材料で金型を充填することによって、最終成形部品は、従来の成形部品よりも機械的及び/又は光学的特性が良好な結晶構造を形成する。非晶質ポリマーもまた、機械的及び/又は光学的特性に優れた構造を形成し得る。更に、低一定圧力で成形される部品のスキン層は、従来の成形部品のスキン層とは異なる特性を示す。結果として、低一定圧力で成形される部品のスキン層は、従来の成形部品のスキン層よりも良好な光学特性を有することができる。
ノズル内で実質的に一定の低い(例えば、41.4MPa(6000psi)未満の)溶融圧力を維持することによって、より機械加工性の高い材料が金型28を形成するために使用されてもよい。例えば、図1に示す金型28は、100%超のフライス機械加工指数(例えば、100〜1000%、100〜900%、100〜800%、100〜700%、100〜600%、100〜500%、100〜400%、100〜300%、100〜250%、100〜225%、100〜200%、100〜180%、100〜160%、100〜150%、100〜140%、100〜130%、100〜120%、100〜110%、120〜250%、120〜225%、120〜200%、120〜180%、120〜160%、120〜150%、120〜140%、120〜130%、140〜400%、150〜300%、160〜250%、若しくは180〜225%、又はこれらの百分率値のうちのいずれかにより形成される任意のその他の範囲など)、100%超のドリリング機械加工指数(例えば、100〜1000%、100〜900%、100〜800%、100〜700%、100〜600%、100〜500%、100〜400%、100〜300%、100〜250%、100〜225%、100〜200%、100〜180%、100〜160%、100〜150%、100〜140%、100〜130%、100〜120%、100〜110%、120〜250%、120〜225%、120〜200%、120〜180%、120〜160%、120〜150%、120〜140%、120〜130%、140〜400%、150〜300%、160〜250%、若しくは180〜225%、又はこれらの百分率値のうちのいずれかにより形成される任意のその他の範囲など)、100%超のドリリング機械加工指数(例えば、100〜1000%、100〜900%、100〜800%、100〜700%、100〜600%、100〜500%、100〜400%、100〜300%、100〜250%、100〜225%、100〜200%、100〜180%、100〜160%、100〜150%、100〜140%、100〜130%、100〜120%、100〜110%、120〜250%、120〜225%、120〜200%、120〜180%、120〜160%、120〜150%、120〜140%、120〜130%、140〜400%、150〜300%、160〜250%、若しくは180〜225%、又はこれらの百分率値のうちのいずれかにより形成される任意のその他の範囲など)、100%超のワイヤEDM機械加工指数(例えば、100〜1000%、100〜900%、100〜800%、100〜700%、100〜600%、100〜500%、100〜400%、100〜300%、100〜250%、100〜225%、100〜200%、100〜180%、100〜160%、100〜150%、100〜140%、100〜130%、100〜120%、100〜110%、120〜250%、120〜225%、120〜200%、120〜180%、120〜160%、120〜150%、120〜140%、120〜130%、140〜400%、150〜300%、160〜250%、若しくは180〜225%、又はこれらの百分率値のうちのいずれかにより形成される任意のその他の範囲など)、200%超のグラファイトシンカーEDM機械加工指数(例えば、200〜1000%、200〜900%、200〜800%、200〜700%、200〜600%、200〜500%、200〜400%、200〜300%、200〜250%、300〜900%、300〜800%、300〜700%、300〜600%、300〜500%、400〜800%、400〜700%、400〜600%、400〜500%、又はこれらの百分率値のうちのいずれかにより形成される任意のその他の範囲など)、又は150%超の銅シンカーEDM機械加工指数(例えば、150〜1000%、150〜900%、150〜800%、150〜700%、150〜600%、150〜500%、150〜400%、150〜300%、150〜250%、150〜225%、150〜200%、150〜175%、250〜800%、250〜700%、250〜600%、250〜500%、250〜400%、250〜300%、又はこれらの百分率値のうちのいずれかにより形成される任意のその他の範囲など)を有する材料によって形成してもよい。機械加工指数は、種々の材料のフライス、ドリリング、ワイヤEDM、及びシンカーEDM試験に基づく。機械加工指数を求めるための試験方法は、以下で更に詳細に説明される。材料の試料に対する機械加工指数の実施例は、以下の表1にまとめられる。
Figure 0006117393
金型28を形成するために、容易に機械加工可能な材料を使用することは、大幅に低減された製造時間、したがって製造費用の低下をもたらす。更に、これらの機械加工可能な材料は概して、工具鋼よりも良好な熱伝導率を有し、それは、冷却効率を上げ、複雑な冷却システムの必要性を低減する。
これらの容易に機械加工可能な材料の金型28を形成するとき、良好な熱伝導特性を有する、容易に機械加工可能な材料を選択することも有利である。平均熱伝導率が210kJ/hr m℃(30BTU/HR FT°F)超の材料が特に有利である。特に、これらの材料は30〜200、30〜180、30〜160、30〜140、30〜120、30〜100、30〜80、30〜60、30〜40、40〜200、60〜200、80〜200、100〜200、120〜200、140〜200、160〜200、180〜200、40〜200、40〜180、40〜160、40〜140、40〜120、40〜100、40〜80、40〜60、50〜140、60〜140、70〜140、80〜140、90〜140、100〜140、110〜140、120〜140、50〜130、50〜120、50〜110、50〜100、50〜90、50〜80、50〜70、50〜60、60〜130、70〜130、80〜130、90〜130、100〜130、110〜130、120〜130、60〜120、60〜110、60〜100、60〜90、60〜80、60〜70、70〜130、70〜120、70〜110、70〜100、70〜90、70〜80、70〜110、70〜100、70〜90、70〜80、80〜120、80〜110、80〜100、若しくは80〜90、又はこれらの熱伝導率値のうちのいずれかにより形成される任意のその他の範囲の熱伝導率(BTU/HR FT°Fの単位で測定した)を有し得る。熱伝導率が良好で機械加工容易な材料としては、例えばQC−10(Alcoから入手可能)、Alumold 500(Alcanから入手可能)、Duramold−5(Vista Metals,Corp.から入手可能)、及びHokotol(Alerisから入手可能)が挙げられるが、これらに限定されない。良好な熱伝導率を有する材料は、熱可塑性材料からの熱を、金型の外へとより効率的に伝達する。結果として、より単純な冷却システムが使用され得る。更に、非自然平衡供給システムもまた、本明細書に記載される一定の低圧力射出成形機で使用することが可能である。
マルチキャビティ金型アセンブリ28の一例を図4A及び4Bに図示する。マルチキャビティ金型は概して、溶融熱可塑性材料をノズル26から個々の金型キャビティ32に方向付ける、供給マニホールド60を含む。供給マニホールド60は、湯口62を含み、それは、溶融熱可塑性材料を1つ以上のランナ又は供給チャネル64に方向付ける。各ランナは、複数の金型キャビティ32に供給してもよい。多くの大容量射出成形機では、ランナは、溶融熱可塑性材料の流動性を強化するために加熱される。溶融熱可塑性材料の粘度が、高圧力(例えば、68.9MPa(10,000psi)を超える)での剪断力及び圧力変動に対して非常に敏感であるため、従来の供給マニホールドは、均一の粘度を維持するために、自然平衡である。自然平衡供給マニホールドは、溶融熱可塑性材料が湯口から任意の金型キャビティまで等距離移動するマニホールドである。更に、各流路の断面形状は同一であり、曲がり角の数及び種類は同一であり、各流路の温度は同一である。自然平衡供給マニホールドは、各成形部品が同一の処理条件及び材料特性を有するように、金型キャビティが同時に充填されることを可能にする。
図5は、自然平衡供給マニホールド60の一実施例を示す。自然平衡供給マニホールド60は、湯口62から第1の合流部72まで第1の流路70を含み、ここで第1の流路70は第2及び第3の流路74、76に分かれ、第2の流路は第2のゲート78aで終端し、第3の流路76は第3のゲート78bで終端し、各ゲートは個々の金型キャビティ(図5には示さず)のために働く。湯口62から第2のゲート78aあるいは第3のゲート78bのいずれかに流動する溶融熱可塑性材料は、同一距離を移動し、同一温度を経験し、同一の断面流動面積に供される。結果として、各金型キャビティは、同一の物理的特性を有する溶融熱可塑性材料で同時に充填される。
図6Aは自然平衡マニホールド60を概略的に示す。各流路74、76は、流路に沿った同一の位置で同一の特性を有する。例えば、合流部72の後、各流路は、同一距離で狭くなる。更に、各流路は、同一数の金型キャビティ32を供給する。自然平衡フローマニホールド60は、同一の塑性フロー特性を維持するために、かつ均一の部品を確保するために、高圧力射出成形機に不可欠である。
一方で、図6Bは人工平衡マニホールド160を示す。本明細書に開示される低一定圧力射出成形機は、低一定圧力で射出される熱可塑性材料が、流路特性の差による圧力差又は剪断力差にそれほど敏感ではないため、人工平衡マニホールド160、及び非平衡マニホールド(図示せず)でさえ、使用されることを可能にする。言い換えれば、低一定圧力で射出される熱可塑性材料は、流路の長さ、断面積、又は温度の差にかかわらず、ほぼ同一の材料及びフロー特性を保持する。結果として、金型キャビティを、同時にではなく順次に充填することができる。
図6Bの人工平衡マニホールド160は、湯口62と、第1の流路174と、第2の流路176と、を含む。第1の流路174は第1のゲート178aで終端し、第2の流路176は第2のゲート178bで終端する。本実施形態では、第1の流路174は第2の流路178よりも短い。人工平衡マニホールド160は、マニホールド160を通って流動する材料が、自然平衡マニホールドと同様に、各キャビティに平衡フローを提供するように、流路のいくつかの他のパラメータ(例えば、断面積又は温度)を変化させる。言い換えれば、第1の流路174を通って流動する熱可塑性材料は、第2の流路176を通って流動する熱可塑性材料にほぼ等しい溶融圧力を有する。人工平衡又は非平衡供給マニホールドが異なる長さの流路を含むことができるため、人工平衡又は非平衡供給マニホールドははるかに効率的に空間を利用することができる。更に、供給チャネル及び対応するヒータバンドチャネルは、より効率的に機械加工され得る。更に、自然平衡供給システムは、異なる偶数の金型キャビティ(例えば、2、4、8、16、32など)を有する金型に限定される。人工平衡又は非平衡供給マニホールドは、任意の数の金型キャビティへと溶融熱可塑性材料を搬送するように設計され得る。
人工平衡供給マニホールド160はまた、熱いランナ中の溶融熱可塑性材料への伝熱を強化し、したがって熱可塑性材料のフローを強化するために、高い熱伝導率を有する材料から構築されてもよい。より具体的には、人工平衡供給マニホールド160は、材料費を更に低減し、全システム内の伝熱を強化するために、金型と同一の材料から構築されてもよい。
ここで図7を参照すると、共射出マニホールド180が図示される。マニホールドは、成形製品の内壁及び外壁すなわち「スキン層」の形成に用いられる第1の材料184用の第1の機械ノズル経路182、並びに成形製品のコアの形成に用いられる第2の材料188用の第2の機械ノズル経路186を含む。共射出マニホールド180は、第1及び第2の材料184、188を各金型キャビティ194内に入れるために、ホットチップ式開口部192の位置で第2のマシンノズル経路186を第1のマシンノズル経路182内に入れ子にする共射出先端部190を含む。本開示の射出成形アセンブリは低一定圧力(すなわち41.4MPa(6,000psi)未満の射出圧力)で動作するため、第1及び第2の材料184、188は金型キャビティ194に一定の流速で導入され、金型キャビティ194をホットチップ式開口部192から金型キャビティの反対端部196まで充填する均一なフローフロントを形成する。
第1の材料184は、第2の材料188が波打ってスキン層から逸れる、又はスキン層を突き破ることなしに、スキン層の厚さがわずか0.1mmとなるように成形することができる。このように薄いスキン層を有する材料を共射出し得ることによって、射出成形製品におけるポリ乳酸(PLA)、デンプン、アクリル、使用済製品由来の再生利用可能品(PCR)、及び製造過程由来の再生利用可能品(PIR)の劣った物理的特性、例えばPLAの脆性、デンプン及びアクリルの感水性、並びにPCRの臭気及び不連続性にも関わらず、これらをより大いに使用することが可能となる。これは、第2の(コア)材料188として用いられるこれらの材料が、EVOH又はナイロンなどの優れた物理的特性を有する未使用材料であり得るスキン層によって視界から遮断され、消費者製品容器内に分配される消費可能な製品との接触から遮断され、また使用者の肌との接触から遮断されるためである。
図8、9、及び10a〜10dは、脱臭剤などの消費可能な製品を保持するなどの目的で容器(図示せず)からキャップ200を取り外すために集中した外力がキャップ200にかかると考えられるところのキャップ200の領域198の局部的強化を実現するための図7の共射出システムと類似する共射出システムの使用を示す。外力がかかると考えられるキャップ200の本領域では、キャップ200が変形に抵抗することが重要である。さもなければ、容器から一旦取り外されたキャップ200は、容器と適切に再嵌合せず密封閉鎖を提供し得ない。しかしながら、キャップ200の全体が補強されて製作される必要はない。本開示の共射出は、集中した外力を最も受けやすいキャップ200の領域198のみに補強を限定することを可能にする。
図10A〜10Dに図示される通り、スキン層の形成に用いられる第1の材料202は第2の材料206と合わせて金型キャビティ204に共射出される。第2の材料206は第1の材料202と比べてより耐変形性であり得るが、第1の材料202より高価にもなり得る。2つの材料202、206は一定のフローフロント208を有し、低一定圧力で金型キャビティに射出すなわち搬送される。フローフロント208は、金型キャビティ210が充填される間に第1及び第2の材料202、206との間で一定の相対圧力を維持するための背圧を提供する。期間t=1(図10A)、t=2(図10B)、及びt=3(図10C)の間、制御システムは第1及び第2の材料202、206の相対圧力が一定となるように操作される。第1の材料202と比較してより頑丈な第2の材料206の、領域198における濃度を上昇させるために、期間t=4(図10D)の間、制御システムは第1の材料202に対する第2の材料206の搬送圧力を上昇させるように操作される。これは、第2の材料206の搬送を制御するマシンノズルの圧力を上昇させること、第1の材料202の搬送を制御するマシンノズルの圧力を低下させること、又はこれらを組み合わせることによって実現可能である。上昇した第2の材料206の相対圧力により、相対圧力の差が維持される間、フローフロント208のすぐ上流における第2の材料206の濃度は第1の材料202を上回る。
図11及び12A〜12Dに図示される通り、第1の(スキン層)材料212と比べて第2の(コア)材料216の濃度がより高く、領域198よりもキャップ210の終端部の上流に離間配置される局部領域211を有するキャップ210の成形を所望する場合、期間t=4よりも前、例えばt=3の期間に、第2の材料216の搬送を制御するマシンノズルの圧力を上昇させる、第1の材料212の搬送を制御するマシンノズルの圧力を低下させる、又はこれらを組み合わせて、続いて第1の材料212の相対圧力を上昇させることで、第1の材料212に対する第2の材料216の搬送圧力を上昇させるように制御システムを操作して得ることができる。領域211における第2の材料216の濃度上昇が、フローフロント218に向かう第1の材料21の更なるフローを遮るプラグ又はスラグのように機能する傾向を有し得るため、第1及び第2の材料212、216を補強領域211の下流のフローフロント218に最も近い所望の相対厚さに戻すために、少なくとも非常に短い期間、第2の材料216の搬送を制御するマシンノズルの搬送圧力を、期間t=3より前のマシンノズルの圧力より更に低い圧力へと低下させる(すなわち、第2の期間において、第1の材料に対する第2の材料の搬送圧力の上昇量を超える量を第1の材料に対する第2の材料で低下させる)などの過補償をする必要がある場合がある。
上述したように、本開示の共射出システム及び方法は、跳ね上げ式注ぎ口などの動的構成要素を有するディスクトップ及びその他の射出成形キャップの均質性、ひいては再生利用性を向上させるために用いることができる。図13〜15及び16A〜16Cで示したように、二構成要素型キャップ250は、ボトルに固定可能な一般的に円筒形の構成要素などの固定構成要素252と、固定要素252の周縁上に提供される、回転軸256あたりなどの開放位置(図15の仮想線で示す)と閉鎖位置との間を切り替える動的構成要素254と、を含む。
動的構成要素254は、スキン層を形成する第1の材料258と、コア材料を形成する第2の材料260と、を含む、2つの共射出材料から製作される。粘着による固定構成要素252と動的構成要素254との間の接着を避けるため、固定構成要素252と動的構成要素254との接触面はすべて互いに非類似であるべきである。均質性を向上させ、それによって再生利用性を向上させるために、固定構成要素252の全体が第2の材料260から成形されてもよい。本開示の低一定圧力共射出により、厚さが0.5mm未満でかつわずか0.1mmの第1の材料258などのスキン層内で第2の材料260などの封入材料の成形が可能となるため、キャップ250の全含有率を、第2の材料260に対する第1の材料258の濃度が、キャップ250が実質的に第2の材料260から製作されると見なされるほどわずかに含まれるようにしてもよい。固定構成要素252と動的構成要素254との両方で材料が均一であることの問題は、第1の材料258のスキン層によって克服される。しかしながら、第2の材料260が再生利用可能である限り、スキン層の存在で再生利用性が有意に損なわれることはない。第2の材料260は、接着すなわち粘着の問題を避けるために第1の材料258に完全に封入される必要はない。第2の材料260が(第1の材料258によって)、固定構成要素252と直接接触するように構成された動的構成要素254の露出面の全てから隔離されていれば十分である。
ドリリング及びフライス機械加工性指数試験方法
以下に記載される注意深く制御された試験方法で代表的な材料を試験することによって、上記の表1に列挙されるドリリング及びフライス機械加工性指数を求めた。
材料の一片をドリリング又はフライスするために必要とされるスピンドル負荷を測定することによって、各材料の機械加工性指数を求め、他の全ての機械条件(例えば、機械テーブル供給速度、スピンドルrpmなど)は、種々の材料間で一定に保持した。スピンドル負荷は、ドリリング又はフライスデバイスに対して、1400rpmで101.7J(75ft−lb)の、測定されたスピンドル負荷の最大スピンドルトルク負荷に対する割合として報告される。1117鋼に対するスピンドル負荷と試験材料に対するスピンドル負荷との間の割合として、指数百分率を計算した。
試験フライス又はドリリング機械は、Haas VF−3 Machining Centerであった。
Figure 0006117393
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全試験に対して、「フラッドブラスト」冷却を使用した。冷却剤は、Koolrite 2290であった。
EDM機械加工性指数試験方法
以下に記載される注意深く制御された試験方法で代表的な材料を試験することによって、上記の表1に列挙されるグラファイト及び銅シンカーEDM機械加工性指数を求めた。
範囲(詳細は以下)を種々の試験金属に焼き付ける時間を測定することによって、種々の材料に対するEDM機械加工性指数を求めた。1117鋼に焼き付ける時間の、同一範囲を他の試験材料に焼き付けるために必要とされる時間に対する割合として、機械加工性指数百分率を計算した。
Figure 0006117393
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開示された低一定圧力射出成形機は、容易に機械加工可能な材料から構築される金型を有利に利用する。結果として、開示された低一定圧力射出成形金型(したがって、及び開示された低一定圧力射出成形機)は、より安価かつ迅速に製造可能である。加えて、開示された低一定圧力射出成形機は、より広いプラテン幅、タイバーの間隔の増加、タイバーの除去、より速い運動を促進するためのより軽量の構造物、及び非自然平衡供給システムなど、より可撓性の支持構造及びより適応性のある搬送構造を利用することが可能である。したがって、開示された低一定圧力射出成形機は、搬送の必要性に合うように改善されることができ、特定の成形部品に対してより容易にカスタマイズ可能である。
本明細書において、「実質的に」、「約」、及び「およそ」という用語は、特別の定めのない限り、任意の定量的な比較、値、測定値、又は他の表現に帰属される場合がある、本質的な不確定度を表すために利用される得ることに留意すべきである。これらの用語はまた、本明細書では、定量的表現が、対象物の基本的機能に変化をもたらすことなく、記載の基準から変動する程度を表すためにも利用される。特に本明細書中で定義されている場合を除き、「実質的に」、「約」、及び「およそ」という用語は、記載された基準値の20%以内の範囲にある定量的な比較、値、測定値、又は他の表現を意味する。
本明細書で開示される任意の実施形態の一部分、複数の部分、又は全ては、以下に記載するものを含む当該技術分野で周知される他の実施形態の一部分、複数の部分、又は全てと組み合わせることが可能である。
本開示の実施形態は、2012年5月21日出願の米国特許出願第13/476,045号、標題「Apparatus and Method for Injection Molding at Low Constant Pressure」(出願人案件12127)において開示され、米国特許出願公開2012−0294963 A1として公開される低一定圧射出成形に関する実施形態と合わせて用いることができ、参照により本明細書に組み込まれる。
本開示の実施形態は、2012年5月21日出願の米国特許出願第13/476,047号、標題「Alternative Pressure Control for a Low Constant Pressure Injection Molding Apparatus」(出願人案件12128)において開示され、米国特許出願公開第2012−0291885 A1として公開される圧力制御に関する実施形態と合わせて用いることができ、参照により本明細書に組み込まれる。
本開示の実施形態は、2012年2月24日出願の米国特許出願第61/602,781号、標題「Injection Mold Having a Simplified Cooling System」(出願人案件12129P)において開示される簡素化冷却システムに関する実施形態と合わせて用いることができ、参照により本明細書に組み込まれる。
本開示の実施形態は、2012年5月21日出願の米国特許出願第13/476,073号、標題「Non−Naturally Balanced Feed System for an Injection Molding Apparatus」(出願人案件12130)において開示され、米国特許出願公開2012−0292823 A1として公開される非自然平衡供給システムに関する実施形態と合わせて用いることができ、参照により本明細書に組み込まれる。
本開示の実施形態は、2012年5月21日出願の米国特許出願第13/476,197号、標題「Method for Injection Molding at Low,Substantially Constant Pressure」(出願人案件12131Q)において開示され、米国特許出願公開2012−0295050 A1として公開される低い実質的一定圧力での射出成形に関する実施形態と合わせて用いることができ、参照により本明細書に組み込まれる。
本開示の実施形態は、2012年5月21日出願の米国特許出願第13/476,178号、標題「Method for Injection Molding at Low,Substantially Constant Pressure」(出願人案件12132Q)において開示され、米国特許出願公開2012−0295049 A1として公開される低い実質的一定圧での射出成形に関する実施形態と合わせて用いることができ、参照により本明細書に組み込まれる。
本開示の実施形態は、2013年2月12日出願の米国特許出願第13/765,428号、標題「Injection Mold Having a Simplified Evaporative Cooling System or a Simplified Cooling System with Exotic Cooling Fluids」(出願人案件12453M)において開示される簡素化冷却システムを有する成形方法に関する実施形態と合わせて用いることができ、参照により本明細書に組み込まれる。
本開示の実施形態は、2012年5月21日出願の米国特許出願第13/476,584号、標題「Method and Apparatus for Substantially Constant Pressure Injection Molding of Thinwall Parts」(出願人案件12487)において開示される薄肉部品の成形方法に関する実施形態と合わせて用いることができ、参照により本明細書に組み込まれる。
本開示の実施形態は、2012年11月8日出願の米国特許出願第13/672,246号、標題「Injection Mold With Fail Safe Pressure Mechanism」(出願人案件12657)において開示されるフェイルセーフ機構を備える成形方法に関する実施形態と合わせて用いることができ、参照により本明細書に組み込まれる。
本開示の実施形態は、2012年11月20日出願の米国特許出願第13/682,456号、標題「Method for Operating a High Productivity Injection Molding Machine」(出願人案件12673R)において開示される高生産性成形方法に関する実施形態と合わせて用いることができ、参照により本明細書に組み込まれる。
本開示の実施形態は、2012年11月20日出願の米国特許出願第61/728,764号、標題「Methods of Molding Compositions of Thermoplastic Polymer and Hydrogenated Castor Oil」(出願人案件12674P)において開示される特定の熱可塑材の成形方法に関する実施形態と合わせて用いることができ、参照により本明細書に組み込まれる。
本開示の実施形態は、2012年11月21日出願の米国特許出願第61/729,028号、標題「Reduced Size Runner for an Injection Mold System」(出願人案件12677P)において開示されるランナシステムに関する実施形態と合わせて用いることができ、参照により本明細書に組み込まれる。
本開示の実施形態は、1998年3月17日発行の米国特許第5,728,329号、標題「Method and Apparatus for Injecting a Molten Material into a Mold Cavity」(出願人案件12467CC)において開示される成形プロセスの制御方法に関する実施形態と合わせて用いることができ、参照により本明細書に組み込まれる。
本開示の実施形態は、1998年2月10日発行の米国特許第5,716,561号、標題「Injection Control System」(出願人案件12467CR)において開示される成形プロセスの制御方法に関する実施形態と合わせて用いることができ、参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書で例示及び記載された製品の様々な実施形態が、低一定圧力射出成形プロセスによって作製されてもよいことはここで明らかである。本明細書では、消費財を含む製品又は消費財製品自体を特に参照したが、本明細書で検討した低一定圧力射出成形方法が、消費財産業、外食産業、運送業、医療産業、玩具産業などで使用される製品と共に使用するために好適であり得ることは明らかである。
本明細書に開示した寸法及び値は、記載された正確な数値に厳密に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、特に断らないかぎり、そのような寸法のそれぞれは、記載された値及びその値の前後の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40ミリメートル」として開示される寸法は、「約40ミリメートル」を意味するものである。
任意の相互参照又は関連特許若しくは関連出願を包含する本明細書に引用される全ての文献は、明確に除外ないしは別の方法で限定されない限り、その全てを本明細書中に参照により組み込まれる。いずれの文献の引用も、こうした文献が本願で開示又は特許請求される全ての発明に対する先行技術であることを容認するものではなく、また、こうした文献が、単独で、あるいは他の(複数の)参照文献とのあらゆる組み合わせにおいて、こうした発明のいずれかを参照、教示、示唆又は開示していることを容認するものでもない。更に、本文書において、用語の任意の意味又は定義の範囲が、参考として組み込まれた文書中の同様の用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合には、本文書中で用語に割り当てられる意味又は定義に準拠するものとする。
本発明の特定の実施形態が例示され記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

Claims (8)

  1. 100を超える厚み対長さの比率を持った薄肉部品を、共射出成形システムであって、44.64174454kcal/m・h・°C、すなわち51.92107995W/m・K超の平均熱伝導率を持つ材料から作られたマルチキャビティ金型、第1の材料及び異なる第2の材料のうち少なくとも1つを前記マルチキャビティ金型の金型キャビティ内に搬送するための第1のゲート、及び、ピストン付きのコントロールシステムであって、該ピストンを動作させて前記第1の材料と前記第2の材料のうちの一方を、6000psiの所定の溶融圧力に対して±30%の範囲内で変動する射出圧力で前記金型キャビティに搬送するコントロールシステムを有する射出成形システムにおいて成形する方法において、
    前記第1の材料と前記第2の材料のうちの少なくとも1つを前記射出圧力で前記第1のゲートへ搬送するように、及び、射出開口部からの前記少なくとも1つの材料を前記金型キャビティの反対端部に充填する間、前記射出圧力を維持するように、前記ピストンを動作させること
    前記第2の材料と前記第1の材料の一定の相対的な搬送圧力を第1の期間中に維持するように、前記コントロールシステムを動作させること、
    前記第1の材料の前記第2の材料に対する前記相対的な搬送圧力を第2の期間中に上昇させるように、前記コントロールシステムを動作させること、及び、
    前記第2の材料の前記第1の材料に対する前記相対的な搬送圧力を前記第2の期間中に上昇させるように前記コントロールシステムを動作させた後で、前記第2の材料の前記第1の材料に対する前記相対的な搬送圧力を第3の期間中に低下させるように、前記コントロールシステムを動作させること
    を含み、
    前記第2の材料の前記第1の材料に対する前記相対的な搬送圧力を前記第3の期間中に低下させるように前記コントロールシステムを動作させる際に、前記第2の材料の前記第1の材料に対する前記相対的な搬送圧力を、前記第2の材料の搬送圧力が前記第2の期間中に前記第1の材料に対して上昇する量よりも多い量だけ、低下させる、方法。
  2. 請求項1の方法において、
    前記第2の材料が第2のゲートを通って前記金型キャビティに搬送される、方法。
  3. 請求項2の方法において、
    前記ピストンは、前記第2の材料が前記金型キャビティに搬送される前に、前記第1の材料の前記金型キャビティへの搬送を開始するように動作する、方法。
  4. 請求項3の方法において、
    前記第2の材料の前記金型キャビティへの搬送を、前記第1の材料のフローフロントが前記第2のゲートを通り過ぎた後に、開始することをさらに含む、方法。
  5. 請求項3の方法において、
    前記第1の材料の前記金型キャビティへの搬送を終了する前に、前記第2の材料の前記金型キャビティへの搬送を終了することをさらに含む、方法。
  6. 請求項1の方法において、
    前記第1の材料と前記第2の材料のうち一方が、ポリ乳酸(PLA)、デンプン、ポリエチレン、ポリプロピレン、製造過程由来の再生利用可能品(PIR)、及び使用済製品由来の再生利用可能品(PCR)を含む群のうち少なくとも1つを含んでいる、方法。
  7. 請求項1の方法において、
    前記第1及び前記第2の材料が、エチレンビニルアルコール(EVOH)を含む、方法。
  8. 請求項1の方法において、
    前記第1及び前記第2の材料の前記金型キャビティへの搬送圧力であって、前記第2の材料を前記第1の材料とともに封入するために十分な搬送圧力を維持するように、前記コントロールシステムを動作させることをさらに含む、方法。
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