JP6116222B2 - 演算装置、プログラム及び撮像システム - Google Patents

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Description

本発明はシアリング干渉計により得られる干渉パターンから位相像の情報を算出する演算装置、プログラム及び撮像システムに関する。
シアリング干渉計とは、光源から照射された光線などのコヒーレントな光を分割し、一方に被検体による波面の歪曲を生成し、もう一方をわずかにずらすことで干渉縞を形成し、この干渉縞のずれから被検体による光の位相変化を可視化する手段である。尚、光の代わりにX線のような光以外の電磁波を用いたり、電子線を用いたりすることも可能である。
このようなシアリング干渉計として、トールボット干渉法を利用したものが知られており、特にX線を用いたトールボット干渉法(X線トールボット干渉法)が近年注目を集めている。
X線トールボット干渉計について簡単に説明をする。X線源からのX線が被検体を透過すると、X線の位相が変化する。被検体を透過したX線は、回折格子に回折されることによって回折格子から所定の距離(トールボット距離)だけ離れた位置に自己像と呼ばれる第1の干渉パターンを形成する。被検体による第1の干渉パターンの変化から、被検体によるX線の位相変化を算出することができる。しかし、用いる検出器に分解能によってはこの第1の干渉パターンを直接検出することが難しいことがある。そのため、第1の干渉パターンが形成される位置に第1の干渉パターンとほぼ同周期の遮蔽格子を配置して周期が数百μm程度の第2の干渉パターン、すなわちモアレを形成する方法が提案されている。このモアレを検出器で検出することによって、第1の干渉パターンの変化を間接的に測定することができる。
第2の干渉パターンから被検体による位相変化の情報(被検体の位相情報)を算出する手法、すなわち位相回復手法にはいくつかの手法があげられるが、その一つとしてフーリエ変換法がある(特許文献1)。この手法では第2の干渉パターンをフーリエ変換しそのキャリア周波数と一致したスペクトルの周辺の情報から被検体の位相情報を算出する。
その他の代表的な位相回復手法には位相シフト法がある(特許文献2)。この手法では一般的に干渉パターンと遮蔽格子の相対位置を遮蔽格子の周期の数分の一の幅で移動させることで位相をシフトさせて第2の干渉パターンを変化させ断続的に第2の干渉パターンの検出を行い、検出結果毎の変化から被検体の位相情報を算出する。上記のほか、位相シフト法とミックスしたような手法又はその他の手法も考えられる。位相シフト法の場合第2の干渉パターンの周期を検出器の大きさ以上、あるいは無限にする場合も考えられるが、本明細書ではこれらもモアレとして扱う。
トールボット干渉計はシアリング干渉計なので、第2の干渉パターンの位相回復によって算出される1次情報は被検体によるX線の位相変化を微分したもの(被検体の微分位相像の情報)である。そのため、被検体によるX線の位相変化(被検体の位相像の情報)を得る場合、微分位相像の情報を積分する必要がある。積分法にもいくつかの手法があるが、単純には微分位相像の情報を微分方法に従って順次積算することで微分位相像の情報を積分することが可能である。
国際公開番号 WO10/050483 特許第4445397号
前述の通り、被検体による第2の干渉パターンの変化から被検体の情報が算出される。そのため、第2の干渉パターンがコントラストの低い領域を持つ場合、コントラストによっては、その領域では干渉パターンの変化の測定が難しくなる可能性がある。すると、微分位相像の情報のうち、コントラストが低い領域に対応する領域では、微分位相像の情報が欠落したり、ノイズの影響が大きくなったりする可能性がある。このように、微分位相の情報が欠落した領域や、ノイズの影響が大きい領域を有する微分位相像の情報を積分すると、それらの領域の影響がその領域以外にもおよび、算出される位相像の情報の正確性が低下する可能性があった。
そこで本発明は、このような微分位相の情報が欠落した領域や、ノイズの影響が大きい領域を有する微分位相像の情報から位相像の情報を算出する場合において、これらの領域の影響を軽減することが可能な演算装置、プログラム及び撮像システムを提供することを目的とする。
その目的を達成するために、本発明の一側面としての演算装置は、シアリング干渉計により得られる、被検体を透過又は反射した電磁波又は電子線により形成された干渉パターンの情報を用いて前記被検体の位相像の情報を算出する演算装置であって、前記演算装置は、前記干渉パターンの情報を用いて前記被検体の微分位相像の情報を算出する第1の算出手段と、前記干渉パターンの領域毎のコントラストの情報を算出する第2の算出手段と、前記コントラストの情報を用いて前記微分位相像の情報に対して重み付けを行い、重み付けされた微分位相像の情報を算出する第3の算出手段と、前記重み付けされた微分位相像の情報を積分して前記被検体の位相像の情報を算出する第4の算出手段と、を有することを特徴とする。
本発明のその他の側面については、以下で説明する実施の形態で明らかにする。
微分位相の情報が欠落した領域や、ノイズの影響が大きい領域を有する微分位相像の情報から位相像の情報を算出する場合において、これらの領域の影響を軽減することが可能な演算装置、プログラム及び撮像システムを提供することができる。
実施形態に係る演算装置の機能的ブロック図 実施形態に係るX線撮像システムの概略図 実施例1,2及び従来例に係る被検体の概略図 実施例1に係る演算装置が行う演算処理のフローチャート 実施例1に係る重み付けマップ及びそれを用いたシミュレーション結果 実施例2に係る演算装置が行う演算処理のフローチャート 実施例2に係る重み付けマップ及びそれを用いたシミュレーション結果 従来例に係る演算装置が行う演算処理のフローチャート 従来例に係るシミュレーション結果
本実施形態の演算装置は、シアリング干渉計により得られる干渉パターンの情報を用いて被検体の位相像の情報を算出する。本実施形態の演算装置の機能的ブロック図を図1に示す。本実施形態の演算装置160は、第1の算出手段610と、第2の算出手段620と、第3の算出手段630と、第4の算出手段640を有する。第1の算出手段は、干渉パターンの情報を用いて被検体の微分位相像の情報を算出する。第2の算出手段は、干渉パターンの領域毎のコントラストの情報を算出する。第3の算出手段は、第2の算出手段が算出したコントラストの情報を用いて微分位相像の情報に対して重み付けを行い、重み付けされた微分位相像の情報を算出する。第4の算出手段は、第3の算出手段により算出された重み付けされた微分位相像の情報を積分して被検体の位相像の情報を算出する。尚、干渉パターンは被検体を透過した電磁波又は電子線により形成される。
一般的に、部分的にコントラストが低い領域を有する干渉パターンを用いて被検体の微分位相像の情報を算出すると、微分位相像の情報のうちコントラストが低い領域に対応する領域の情報において情報の欠落や、ノイズの増大などが発生する可能性がある。その結果、その領域の情報の正確性が他の領域よりも低くなる。正確性が低い領域を有する微分位相像の情報を積分すると、その他の領域にも影響が及び、正確性が低い位相像の情報が算出される。本実施形態では、上述のように干渉パターンのコントラストの情報を用いて微分位相像の情報を重み付けし、重み付けした微分位相像の情報を積分する。これにより、正確性が低い領域を有する微分位相像の情報を積分したときでも、その領域の情報がその他の領域に与える影響を軽減することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について添付の図面に基づいて説明する。尚、各図に於いて、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。また、本実施形態ではシアリング干渉計としてX線トールボット干渉計を用いたが、干渉を生じせしめて微分位相を取得するシアリング干渉計全般に対して応用可能である。また、X線の代わりにX線以外の電磁波又は電子線を用いることもできる。
図2は本実施形態に係る撮像システムの構成を示した図である。撮像システムは、X線源110と、トールボット干渉計1と、トールボット干渉計によって得られる干渉パターンの情報を用いて被検体の位相像の情報を算出する演算装置160と、演算装置の演算結果に基づいた画像を表示する画像表示装置170とを備える。以下、各構成について説明をする。
X線源は、シアリング干渉計で干渉が生じて干渉パターンが形成される程度の空間的可干渉性を有するX線を出射する。シアリング干渉計としてトールボット干渉計を用いる場合、トールボット干渉計の回折格子130により回折されることで自己像と呼ばれる干渉パターンを形成できる程度の空間的可干渉性を有するX線を回折格子に照射すればよい。
トールボット干渉計1は、X線源からのX線を回折する回折格子130、自己像の一部を遮る遮蔽格子140、遮蔽格子からのX線を検出する検出器150を備えている。
回折格子130は、X線源110からのX線を回折して、回折格子から所定の距離(トールボット距離)をおいた場所に明部と暗部が配列方向に並んだ自己像を形成する。尚、本明細書では、X線(その他の電磁波、電子線)の強度が大きい所を明部、小さい所を暗部とする。回折格子としては周期的に位相を変調する位相型の回折格子(位相格子)を用いても良いし、周期的に振幅を変調する振幅型の回折格子を用いても良い。尚、位相格子を用いる方がX線量(その他の電磁波、電子線の量)の損失が少ない分有利である。また、1方向に周期性を有する回折格子(1次元回折格子)を用いても良いし、2方向に周期性を有する回折格子(2次元回折格子)を用いても良い。
遮蔽格子140は、自己像の一部を遮ることによりモアレを形成する。
一般的に、回折格子130による自己像の周期は数μmから十数μm程度である。そこで自己像の周期と同じかわずかに異なる周期で遮蔽部と透過部が配列した遮蔽格子140を用いてモアレを作ることにより、その周期を数十μm以上あるいは無限に拡大することができる。これによって数十μm平方程度の分解能を持つ検出器150を用いても自己像を検出(解像)することができる。尚、自己像もモアレも干渉パターンの一種である。また、検出器150の分解能が十分高い場合や、位相格子と検出器の距離が大きく、自己像の拡大率が大きい場合など、検出器で自己像を直接検出できる場合は遮蔽格子140を用いなくても良い。遮蔽格子はX線(その他の電磁波、電子線)を吸収する遮蔽格子(吸収格子)でも良いし、反射する遮蔽格子でも良い。
検出器150は遮蔽格子140からのX線を検出する検出器であり、照射されたX線の強度に応じて2次元のX線強度分布の情報を取得することができる。2次元のX線強度分布を情報取得する代わりに、ラインセンサを用いて1次元のX線強度分布の情報を取得しても良い。
被検体120を回折格子130とX線源110の間に設置する。X線は一般に透過性が高いために被検体を透過するが、その際、被検体の組成と密度に応じて位相が変化する。この位相の変化は自己像の形状に影響を与える。そのため自己像と遮蔽格子140により形成されるモアレの形状も変化する。よって、検出器150でモアレを検出すると、検出されたモアレの情報から被検体によるX線の位相変化の像(被検体の位相像、単に位相像と呼ぶこともある)の情報を算出することができる。尚、図2ではX線源と回折格子の間に被検体120を設置したが、回折格子と遮蔽格子の間に被検体を設置しても良い。
以上がX線トールボット干渉計の概要である。
演算装置160は、検出器150とケーブルで接続されており、検出器150で検出されたモアレの情報は演算装置に伝送され、後述する演算処理により被検体の位相像の情報が算出される。尚、位相像の情報とは位相像を構成する情報であり、複数の座標における位相の値の情報のことを指す。微分位相像の情報についても同様である。
演算装置が有する機能を、図1のブロック図を用いて説明をする。
第1の算出手段610は、検出器から伝送されたモアレの情報を用いて被検体の微分位相像の情報を算出する(位相回復)。微分位相像の情報の算出方法は問わない。X線トールボット干渉計で得られた検出結果を用いて位相回復する方法として、フーリエ変換法、位相シフト法、フーリエ変換法と位相シフト法をミックスしたような方法、その他種々の方法が知られているが、どの方法を用いても良い。
第2の算出手段620は、モアレの領域毎のコントラストの情報(以下、コントラストの情報の分布と呼ぶことがある)を算出する。コントラストの情報とは、コントラストに関連する情報であればよく、例えばモアレの振幅に関する情報又は被検体によるX線の吸収量に関する情報を用いることができる。モアレの振幅に関する情報の具体例としては例えば、モアレの可視度(ビジビリティ)の情報、モアレの振幅の情報等が挙げられる。また、被検体によるX線吸収量に関する情報の具体例として例えば、X線吸収量の情報、X線吸収率の情報等が挙げられる。また、X線吸収量が増加すると、検出器による検出強度が減少するため、検出強度の情報も被検体によるX線吸収量に関する情報として用いることができる。後述する第3の算出手段では、モアレのコントラストに応じて微分位相像の情報に対して重み付けを行うため、モアレのコントラストの情報は干渉パターンの領域毎に算出する。干渉パターンの領域とは、検出器で検出する干渉パターンを複数に分けた領域であればよく、領域の分け方は問わない。但し、細かい領域に分けた方が第3の算出手段で細かく重み付けを行うことができる。また、モアレをフーリエ変換すると、特に領域分けを行わなくてもモアレの振幅の情報とX線の吸収量の情報が分布として得られる。
第3の算出手段630は、第2の算出手段が算出したコントラストの情報を用いて微分位相像の情報に対して重み付けを行い、重み付けされた微分位相像の情報を算出する。このとき、干渉パターンのコントラストが低い領域に対応する領域の情報よりも、その他の領域(コントラストが低い領域よりもコントラストが高い領域に対応する領域)の情報を重く重み付けする。尚、以下、その他の領域のことをコントラストが高い領域と呼ぶことがある。このように重み付けを行うと、干渉パターンのコントラストが低い領域に対応する領域において、第1の算出手段により算出された微分位相像の情報の値(位相変化の微分値のことを指す。以下、微分位相値と呼ぶことがある。)よりも小さい微分位相値が算出される。又は、干渉パターンのコントラストが高い領域に対応する領域において、第1の算出手段により算出された微分位相値よりも大きい微分位相値が算出される。このように重み付けを行うには、コントラストが高い領域に対応する領域に対する重み係数よりもコントラストが低い領域に対応する領域に対する重み係数を小さくすればよい。このように重み係数を設定する方法として、例えばコントラストの情報から重み係数を算出する重み付け関数を用いることができる。重み付け関数を用いる場合、予め重み付け関数を記憶手段に記憶させておいても良いし、第3の算出手段により作成しても良い。
第4の算出手段は、第3の算出手段により算出された重み付けされた微分位相像の情報を積分して被検体の位相像の情報を算出する。積分方法は問わない。例えば、単純に一方の端から積算していく方法や、フーリエ変換を用いた方法等、種々の方法が考えられる。尚、微分位相像の情報の積分にフーリエ変換を用いる方法と、モアレの情報から微分位相像の情報を算出する際にフーリエ変換を用いる方法は独立した方法である。よって、フーリエ変換を用いて算出した微分位相像の情報を、フーリエ変換を用いずに積分しても良いし、フーリエ変換を用いずに算出した微分位相像の情報を、フーリエ変換を用いて積分しても良い。以下、前者をフーリエ変換積分法、後者をフーリエ変換位相回復法と呼んで区別することがある。
フーリエ変換積分法は単純に端から積算していく方法と比較してノイズの影響を抑制し、精度の高い積分値を得られることが知られている一方、情報の欠落のようなランダムなノイズには弱いという特徴もある。そのため、第3の算出手段による重み付けの効果は、単純に積算していく方法よりもフーリエ変換積分法の方が大きい。
演算装置は、検出器から伝送されたモアレの情報を用いて後述する演算を行うことができれば良い。例えばCPUのような計算機を持つ演算手段と、RAMのような揮発性メモリを持つ主記憶手段と、HDDのような不揮発性メモリを持つ補助記憶手段を有するコンピュータで演算装置を構成することができる。また図1に示した機能は、補助記憶手段に格納されたプログラムが主記憶手段にロードされ、演算手段により実行されることで実現される。但し、この構成はあくまで一例であり、演算装置の構成はこれに限定されるものではない。
画像表示装置170は演算装置と接続されており、演算装置により算出された被検体の位相像の情報に基づいた画像を表示することができる。また、被検体の微分位相像、その他の情報を表示しても良い。画像表示装置は画像を表示することができるモニタであり、例えば、CRTやRCD等を用いることができる。
以上、本実施形態では、シアリング干渉計としてX線トールボット干渉計を備える撮像システムについて説明した。X線トールボット干渉計のように、被検体を透過したX線の波面を利用したシアリング干渉計は、被検体によってはX線が吸収されたり、波面がモアレの周期よりも短い周期での不規則な散乱を受けたりするなど、モアレのコントラストが低下しやすい。しかし、被検体を反射した電磁波又は電子線により形成された干渉パターンを用いて位相像の情報を算出する場合も、被検体によっては被検体による電磁波又は電子線の吸収や不規則な散乱が生じるため、本実施形態の効果を得ることができる。
(従来例)
従来例として、モアレを用いて算出した微分位相像の情報に対して重み付けを行わずに積分を行い、位相像の情報を算出する方法について説明をする。尚、本従来例では、1つのモアレから2方向(x方向、y方向)の微分位相像を取得できる2次元のモアレを用いた例について説明する。また、演算装置が行う演算処理以外は実施形態に記載した撮像システムと同様のため、説明は省略する。
図8は、本従来例の演算装置が行う演算処理の手順を示すフローチャートである。
まず、検出器から伝送されたモアレを用いて、x方向の微分位相像の情報とy方向の微分位相像の情報を算出する(S210)。尚、S210で算出されたx方向、y方向の微分位相値をそれぞれD(x,y)、D(x,y)とおく。(x,y)は座標であり、この座標における微分位相値を示している。本従来例では、位相回復法としてフーリエ変換位相回復法を用いた。
次に、S210で取得したD(x,y)、D(x,y)を用いてフーリエ変換積分法により位相像の情報を算出する(S220〜S250)。本従来例において行われるフーリエ変換積分法の各ステップについて説明をする。
フーリエ変換積分法による積分では、D(x,y)、D(x,y)を次のように複素数で表現した関数を用いる(S220)。
D(x、y)=D(x,y)+iD(x,y) 式(1)
ここでiは虚数単位である。このDから次の演算を通してDx、Dyを微分成分とした積分値Pが取得されることが知られている(S230〜S250)。
ここで、F[・・・]とは括弧内の関数に対してフーリエ変換を行うことを指す演算記号である。F−1[・・・]は同様に括弧内の関数に対して逆フーリエ変換を行うことを示す演算記号である。また、kとkはフーリエ空間内における波数を示す。
この演算を行うために、本実施例ではまず、D(x、y)をフーリエ変換して、F[D(x,y)]を算出する(S230)。
次に、F[D(x,y)]に1/(kx+iky)を乗算して、F[D(x,y)]/(kx+iky)を算出する(S240)。そして、F[D(x,y)]/(kx+iky)を逆フーリエ変換し、積分値Pを算出する(S250)。この得られたPは位相変化の値の分布であり、位相像の情報である。これをマッピングすることで位相像が得られる。
図3に示した被検体を撮像し、上述の演算処理の手順で被検体の位相像の情報を算出したシミュレーションを行った。図3に示した被検体300は、透過性が高い球状の物体310内に、透過性が低く、複雑な構造を持つ球状の物体320を有する。被検体300における物体320の様に、透過性が低い領域又は複雑な構造を持つ領域を有する被検体を撮像する場合、その領域が干渉パターンのコントラストの低下の原因となる可能性がある。尚、複雑な構造とは、回折格子の周期以下の不規則な構造のことを指す。被検体が複雑な構造を持つ領域を有する場合、その構造に入射したコヒーレントなX線(その他の電磁波、電子線)が不規則に反射された結果、干渉パターンのコントラストが低下する。
被検体300の位相像を算出するシミュレーションに用いたモアレを図9(a)に、S210で算出した微分位相像の情報に基づく画像(微分位相像)を図9(b)、(c)に、S250で算出した積分値に基づく画像(位相像)を図9(d)に示す。
図9(a)をみると、モアレのうち透過性が低い物体320に対応する領域ではモアレのコントラストが他の領域よりも低く、モアレが観察できないことが分かる。このモアレを用いて上述のS210により算出された微分位相像が図9(b)、(c)である。尚、紙面の横方向をx方向、縦方向をy方向とすると、図9(b)がy方向の微分位相像、図9(c)がx方向の微分位相像である。これらの微分位相像からわかるとおり、物体320の影響によってモアレのコントラストが低下した領域(コントラストが低い領域)に対応する領域にはランダムな微分位相のパターンが生じている。これは実際の被検体の形状を反映した情報ではない。図9(b)、(c)に示した微分位相像の情報を用いてS220〜S250を行い、算出された位相像が図9(d)である。物体320の影響によってランダムなパターンが生じた領域は、積分時に周りの領域(物体310に対応する領域、モアレのコントラストが高い領域に対応する領域)にも影響をおよぼし、周りの領域においても算出された位相像の値の正確性が低下する。このようにコントラストが低い領域を有するモアレを用いて位相像の情報を算出する場合、コントラストが低い領域に対応する領域だけでなく、その周りの領域に対応する領域においても位相像の正確性が低下する。
(実施例1)
次に本発明の実施例1について説明をする。本実施例では、従来例で用いたモアレ(図9(a))と同じモアレを用いて位相像の情報を算出するまでのシミュレーションを行った。本実施例は、モアレの情報から微分位相像の情報を算出する点は従来例と同じである。しかし、その算出した微分位相像の情報に対して重み付けを行い、重み付けされた微分位相像の情報を積分する点が従来例と異なる。
図4は本実施例の演算装置が行う演算処理の手順を示すフローチャートである。本実施例では、第1の算出手段によりモアレから微分位相像の情報(D(x,y)、D(x,y))を算出し(S510)、第2の算出手段により同じモアレからそのモアレの領域毎にモアレの振幅の分布(b(x,y)、b(x,y))を算出する(S511)。第3の算出手段によりモアレの振幅に応じた重み付け係数の分布(重み付けマップの情報)を算出し(S512)、この重み付け係数の分布を微分位相像の情報に掛け合わせる(S513)。これにより、重み付けされた微分位相像の情報が算出される。第4の算出手段により重み付けされた微分位相像の情報をフーリエ積分する(S520〜S550)ことで位相像の情報が算出できる。
第2の算出手段によるモアレの振幅の分布の算出方法は特に問わないが、微分位相像の情報を算出する際に同時に算出することが可能である。たとえばフーリエ変換位相回復法ではモアレをフーリエ変換し、得られたフーリエ空間上でキャリア周波数ピークを切り出して原点に移動させ、逆フーリエ変換を施し、その位相(偏角)を算出することで微分位相像の情報を算出する(詳細は特許文献1を参照)。このとき、偏角の代わりに絶対値を算出することでx、yそれぞれの方向におけるモアレの振幅の分布を算出することが可能である。本実施例では、この方法でモアレの振幅の分布を算出する。尚、微分位相像の情報の算出と独立してモアレの振幅の分布を算出しても良い。
第3の算出手段では、第2の算出手段が算出したモアレの振幅の分布を規格化し、規格化した値を重み付け関数mに代入して重み付けマップの情報を算出する。重み付けマップは例えば、0以上1以下の値をとるなどしてその箇所におけるモアレの信頼度を示す指標である。
上述の方法によって算出した、x方向とy方向のそれぞれにおけるモアレの振幅を0から1の間で規格化した値をb、bとおき、重み付け係数(m)を定義する重み付け関数を次のように定義する。
ここでTとは任意の閾値を示す。この閾値は、被検体や装置の条件などの種々の要因に応じて決めることができる。尚、閾値は常に同じ値でも良いし、撮像毎に変えても良いし、所望のタイミングで変えても良い。また、装置が種々の条件から自動的に算出しても良いし、ユーザーが設定しても良い。本実施例ではT=0.8とし、演算装置の記憶手段に記憶させておくものとする。
各座標におけるb、bを式(3)に代入し、得られた重み付けマップを図5(a)に示す。図内の色が明るい領域ほど重み付け値が1に近く、色が暗い領域ほど重み付け係数が0に近い。モアレのコントラストが小さい領域に対応する領域に対する重み付け係数が、他の領域に対する重み付け係数よりも小さいことが分かる。
第3の算出手段ではさらに、このマップと第1の算出手段が算出した微分位相像の情報とを乗算する(S513)。尚、第1の算出手段が算出した微分位相像の情報は、上述の従来例が算出した情報と同じものを用いた。つまり、図9(b)、(c)を構成する情報を第1の算出手段が算出した微分位相像の情報とし、図5(a)の重み付けマップの情報を乗算して、重み付けされた微分位相像の情報が算出した。重み付けされた微分位相像の情報を図5(b)、(c)に示す。図5(b)が重み付けされたy方向の微分位相像、図5(c)が重み付けされたx方向の微分位相像である。図5(b)、(c)を見ると、図9(b)、(c)において積分時に位相を乱す原因となった領域(物体320に対応する領域)の情報が、フラットな情報に置換されていることが分かる。
第4の算出手段では、図5(b)、(c)を用いて、フーリエ積分により位相像の情報を算出する(S520〜S550)。第4の算出手段により算出された情報に基づく位相像を図5(d)に示す。フーリエ積分の方法は従来例と同じなので省略する。従来例である図9(d)と比較すると、コントラストが小さい領域(物体320に対応する領域)に対応する領域だけでなく、それ以外の領域に対応する領域の情報も従来例より正確性を増していることが分かる。
(実施例2)
次に本発明の実施例2について説明をする。本実施例と実施例1との違いは重み付けマップの情報の算出法である。本実施例では重み付けマップをモアレの振幅の分布ではなく、被検体によるX線の吸収率の分布を用いて算出する点が実施例1と異なる。被検体による吸収率とモアレのコントラストは相関関係にある場合が多い。そのため、実施例1で示したモアレの振幅の分布と同様にコントラストの情報として用いることができる。
図6は本実施例の演算装置が行う演算処理の手順を示すフローチャートである。本実施例では、第1の算出手段によりモアレから微分位相像の情報(D(x,y)、D(x,y))を算出し(S510)、第2の算出手段により同じモアレから被検体によるX線吸収率の分布(a(x,y))を算出する(S611)。尚、X線吸収率とは、入射X線の何割が吸収されたかをしめす量であり、入射X線の全てが吸収されたとき、X線吸収率は1である。そして第3の算出手段により被検体によるX線吸収率の分布に応じた重み付けマップの情報を算出し(S612)、この重み付けマップの情報を微分位相像の情報に掛け合わせる(S613)。これにより、重み付けされた微分位相像の情報が算出される。第4の算出手段により重み付けされた微分位相像の情報をフーリエ積分する(S514〜S517)ことで位相像の情報が算出できる。
第2の算出手段が行うX線吸収率の分布の算出方法は特に問わないが、微分位相像の情報を算出する際に、モアレ情報からモアレに関する情報を差し引いた吸収量の分布が算出可能なので、その吸収量の分布から算出しても良い。たとえばフーリエ変換位相回復法では、得られたフーリエ空間上でキャリア周波数ピークを切り出すが、キャリア周波数ピークの代わりに中央のピーク(吸収ピーク)を切り出して逆フーリエ変換を施すことでX線の吸収量の分布を算出することが可能である。本実施例では、この方法でX線の吸収量の分布を算出し、そこからX線吸収率aの分布を計算する。本実施例では重み付け関数mを次のように定義する。
ここでTとは任意の閾値を示す。この閾値は、被検体や装置の条件などの種々の要因に応じて決めることができる。尚、閾値は常に同じ値でも良いし、撮像毎に変えても良いし、所望のタイミングで変えても良い。また、装置が種々の条件から自動的に算出しても良いし、ユーザーが設定しても良い。本実施例ではT=0.2とし、演算装置の記憶手段に記憶させておくものとする。
第3の算出手段では、第2の算出手段が算出した各座標におけるX線吸収率を重み付け関数に代入し、重み付けマップの情報を算出する。本実施例では、従来例で用いたモアレ(図9(a))と同じモアレも用いた。第3の算出手段が算出した重み付けマップを図7(a)に示す。図内の色が明るい領域ほど重み付け係数が1に近く、色が暗い領域ほど重み付け係数が0に近い。図5(a)に示した重み付けマップと同様に、モアレのコントラストが小さい領域に対応する領域に対する重み付け係数が、他の領域に対する重み付け係数よりも小さいことが分かる。
第3の算出手段ではさらに、このマップと第1の算出手段が算出した微分位相像の情報とを乗算する(S513)。尚、第1の算出手段が算出した微分位相像の情報は、上述の従来例が算出した情報と同じであり、その情報に基づく画像(微分位相像)は図9(b)、(c)と同じである。第1の算出手段が算出した微分位相像の情報に対して図7(a)の重み付けマップの情報を用いて重み付けを行うことで、重み付けされた微分位相像の情報が算出される。重み付けされた微分位相像の情報を図7(b)、(c)に示す。従来例と対応して、図7(b)が重み付けされたy方向の微分位相像、図7(c)が重み付けされたx方向の微分位相像である。実施例1と同様に、図7(b)、(c)を見ると、図9(b)、(c)において積分時に位相を乱す原因となった領域(物体320に対応する領域)の情報が、フラットな情報に置換されていることが分かる。
第4の算出手段では、図7(b)、(c)を用いて、フーリエ積分により位相像の情報を算出する(S520〜S550)。第4の算出手段により算出された情報に基づく位相像を図7(d)に示す。フーリエ積分の方法は従来例、実施例1と同じなので省略する。従来例である図9(d)と比較すると、コントラストが小さい領域(物体320に対応する領域)に対応する領域だけでなく、それ以外の領域に対応する領域の情報も従来例より正確性を増していることが分かる。
従来例及び実施例1,2の定量性を比較する。定量性の比較の方法は、従来例及び実施例1,2で取得された位相像の情報と被検体の実際の値(シミュレーションで仮定した値)の差の分散平均を表1に示す。分散平均が小さいほど被検体の実際の値に近いことを示す。表1より、実施例1,2は従来例に比べると、定量的な正確性が向上していることが分かる。
以上二つの実施例により、モアレから算出した微分位相像の情報を、そのモアレのコントラストの情報により重み付けし、重み付けした微分位相像の情報を積分することが位相像の定量的な正確性を向上させるために有効であることが示された。
尚、実施例1,2では、コントラストが低い領域に対応する領域の微分位相値が小さくなるように重み付けしているが、コントラストが高い領域に対応する領域の微分位相値が大きくなるように重み付けしても良い。つまり、重み付けした後にコントラストが低い領域に対応する領域の微分位相値が他の領域よりも相対的に小さくなれば良い。
また、実施例1、2ではコントラストが低い領域に対応する領域の微分位相値を小さくしているが、そうすると得られる位相像の情報においてコントラストが低い領域に対応する領域の持つ位相情報は少ない(又はほとんどない)。そこで、コントラストが低い領域に対応する領域に、位相像の情報以外の情報を補完し、この情報に基づく画像を画像表示装置が表示しても良い。補完に用いる情報として、たとえば実施例2の第2の算出手段で算出した吸収量の情報を用いることができる。これを、微分位相像の情報に対する重み付け係数が小さい領域ほど吸収量の情報が重畳するようにすれば、位相像の情報が小さい領域では吸収量の情報を表示することができる。
以上の実施例においてはX線トールボットの例として2次元のモアレを、フーリエ変換積分法を用いて位相解析する手法を用いて説明した。しかし、本発明の課題は積分という過程においてその他の形態にも共通に発生しうる問題である。例えば1次元の回折格子と遮蔽格子を用いて二回撮像し、X方向とY方向の微分位相像の情報を個別に取得する場合にも本実施例と同様に本発明を適用できる。また、1次元の回折格子と遮蔽格子を用い、微分位相像の情報を一方向に対してのみ(1方向のシア像の情報のみ)を算出し、これを積分して位相像の情報を算出する場合にも本発明を適用できる。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の演算装置の演算方法を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給する。そして、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。また、、上記の処理を1つのプロセッサにより実行する場合に限らず、複数のプロセッサにより実行する場合てあっても良い。 以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
110 X線源
120 被検体
130 回折格子
140 遮蔽格子
150 検出器
160 演算装置
170 画像表示装置
610 第1の算出手段
620 第2の算出手段
630 第3の算出手段
640 第4の算出手段

Claims (10)

  1. シアリング干渉計により得られる、被検体を透過又は反射した電磁波又は電子線により形成された干渉パターンの情報を用いて前記被検体の位相像の情報を算出する演算装置であって、
    前記干渉パターンの情報を用いて前記被検体の微分位相像の情報を算出する第1の算出手段と、
    前記干渉パターンの領域毎のコントラストの情報を算出する第2の算出手段と、
    前記コントラストの情報を用いて前記微分位相像の情報に対して重み付けを行い、重み付けされた微分位相像の情報を算出する第3の算出手段と、
    前記重み付けされた微分位相像の情報を積分して前記被検体の位相像の情報を算出する第4の算出手段と、を有することを特徴とする演算装置。
  2. 前記干渉パターンは、
    コントラストが小さい領域と、前記コントラストが小さい領域よりもコントラストが大きい領域とを持ち、
    前記微分位相像の情報は、
    前記コントラストが小さい領域に対応する領域の情報と、前記コントラストが大きい領域に対応する領域の情報とを持ち、
    前記第3の算出手段は、
    前記コントラストが小さい領域に対応する領域の情報よりも、前記コントラストが大きい領域に対応する領域の情報を重く重み付けすることで前記重み付けされた微分位相像の情報を算出することを特徴とする請求項1に記載の演算装置。
  3. 前記第3の算出手段は、
    前記コントラストの情報と重み付け関数とを用いて前記微分位相像の情報に対する重み付けを行い、
    前記重み付け関数は、微分位相像のうち前記コントラストが大きい領域に対応する領域を前記コントラストが小さい領域に対応する領域よりも重く重み付けを行う関数であることを特徴とする請求項1又は2に記載の演算装置。
  4. 記憶手段を有し、
    前記重み付け関数は前記記憶手段に記憶されることを特徴とする請求項3に記載の演算装置。
  5. 前記重み付け関数は、前記干渉パターンの情報に基づいて前記第3の算出手段により作成されることを特徴とする請求項3に記載の演算装置。
  6. 前記干渉パターンのコントラストの情報は、前記干渉パターンの振幅に関する情報又は被検体によるX線の吸収量に関する情報であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の演算装置。
  7. シアリング干渉計と、前記シアリング干渉計により得られる、被検体を透過した電磁波により形成された干渉パターンの情報に基づいて前記被検体の位相像の情報を算出する演算装置とを備える撮像システムであって、
    前記演算装置は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の演算装置であることを特徴とする撮像システム。
  8. 前記演算装置により算出された被検体の位相像の情報に基づいた画像を表示する画像を表示する画像表示装置を備えることを特徴とする請求項7に記載の撮像システム。
  9. 前記電磁波はX線であることを特徴とする請求項7又は8に記載の撮像システム。
  10. シアリング干渉計により得られる、被検体を透過又は反射した電磁波又は電子線により形成された干渉パターンの情報を用いて前記被検体の位相像の情報を算出するプログラムであって、
    前記干渉パターンの情報を用いて前記被検体の微分位相像の情報を算出する工程と、
    前記干渉パターンの領域毎のコントラストの情報を算出する工程と、
    前記コントラストの情報を用いて前記微分位相像の情報に対して重み付けを行い、重み付けされた微分位相像の情報を算出する工程と、
    前記重み付けされた微分位相像の情報を積分して前記被検体の位相像の情報を算出する工程と、をコンピュータに実行させるプログラム。
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