JP6115912B2 - 高耐食性マグネシウム系材料及びその製造方法、並びに、マグネシウム系材料の表面処理方法 - Google Patents

高耐食性マグネシウム系材料及びその製造方法、並びに、マグネシウム系材料の表面処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、耐食性が向上されたマグネシウム系材料及びその製造方法、並びに、マグネシウム系材料の表面処理方法に関する。詳しくは、防食効果が高く、密着性にも優れた皮膜を有するマグネシウム系材料、並びに、かかる皮膜を有効に形成することができ、低コストで大型の部材にも適用可能なマグネシウム系材料の表面処理方法及びこの表面処理方法を含むマグネシウム系材料の製造方法に関する。
マグネシウム及びマグネシウム合金(本明細書において、これらを総称してマグネシウム系材料とすることがある。)は、実用化されている各種の金属材料の中でも極めて軽い合金であり、これに加えて比強度がアルミニウムや鋼等よりも大きいという特性を有することから、航空宇宙機器の構造部材等に使用されている。また、上記利点に加えてリサイクル可能性もあることから、近年では、携帯電話やカメラ、ノートパソコンの筐体や、自動車部品、建築物の構造部材等にも使用されるようになっている。
マグネシウム系材料は、上記のような多くの利点を有する金属材料であるが、非常に活性な金属でありこの点が問題となっている。即ち、マグネシウム系材料は、耐食性においては他の金属材料よりも劣る面があり、表面が酸化等により腐食しやすいという欠点がある。そのため、マグネシウム系材料の耐食性を向上させるために様々な方法が検討されている。
マグネシウム系材料の耐食性向上のための方法として最も簡易なものとしては、材料にアクリル系有機樹脂等の塗料を直接塗布するものがある。もっとも、このような塗料の塗布による対処は根本的なものではない。マグネシウム系材料は高活性であり、塗料の塗布の段階で既に酸化していることが多い、この状態で塗料塗布しても塗料膜の密着性が悪く、剥離が生じてしまう。従って、塗料の塗布は外観の仕上げ処理には有用であるが、それ自体を耐食性向上のための処理とすることはできない。そこで、マグネシウム系材料に密着性を考慮した皮膜形成のための処理方法として、各種の化成処理や陽極酸化処理が知られている。
例えば、特許文献1、2には、マグネシウム系材料の化成処理として、リン酸塩を含む処理液による表面処理方法が記載されている。この方法は、処理対象となるマグネシウム系材料からなる部材を、リン酸塩(リン酸水素二アンモニウム(特許文献1)、メタリン酸、ピロリン酸等(特許文献2))を含む処理液に浸漬し、加熱等して皮膜を形成するものである。これらリン酸塩を処理液とする化成処理は、古くから行われてきた化成処理であるクロメート処理に対して、有害なクロム酸塩を使用する必要がなく、環境問題に配慮した皮膜形成処理が可能となっている。
また、特許文献3では、水蒸気によるマグネシウム系材料の表面処理が開示されている。この表面処理方法では、マグネシウム系材料に対して、ブラスト処理等の前処理を行うことなく、所定温度の蒸気で養生して表面に水酸化マグネシウムからなる皮膜を形成するものである。
特開平11−29874号公報 特開2002−322567号公報 特開2010−7147号公報
しかしながら、従来のマグネシウム系材料の表面処理方法には未だ改善点が存在する。即ち、特許文献1、2の表面処理法では、表面処理後にリン酸塩由来の不純物が処理液に残留するため再利用が困難であり、使用済み処理液の処理等のためコストが上昇する。また、処理後の被処理材にもこの不順部が付着しているため、洗浄処理が必要となる。一方、特許文献3記載の方法は、純水を使用すること、及び、溶液ではなく水蒸気による気相の処理であることから上記のような問題はない。しかし、この文献記載の方法では、皮膜の膜厚制御が難しい。そのため、大型の被処理材に対して均質な皮膜を形成するのが困難である。
また、上記従来の表面処理法により製造されるマグネシウム系材料の耐食性についてみると、特許文献1、2のような処理液への浸漬により形成される皮膜は、軟質で剥離しやすく、その膜厚も不十分であり、十分な防食皮膜として作用しないことがある。また、特許文献3記載の方法により形成される皮膜は、水酸化マグネシウムという水溶性のない皮膜を適用する点で防食効果が期待できるものの、上記のような膜質の均一性から改善の余地がある他、更なる防食効果の向上が求められている。
本発明は以上のような背景のもとになされたものであり、従来よりも耐食性向上効果の高い皮膜を有するマグネシウム系材料を提供するものである。そして、この耐食性向上効果の高い皮膜を形成することができ、かつ、低コストで大型部材にも対応可能な表面処理方法及びこれを備えるマグネシウム系材料の製造法を提供するものである。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を行い、水酸化マグネシウムをベースとする皮膜を有するマグネシウム系材料を起点とする開発を行った。これは、上記の通り、水酸化マグネシウムは、化学的に安定な物質であり防食皮膜として有用だからである。もっとも、水酸化マグネシウムも全く侵食を受けない防食皮膜ではなく、塩水中の塩素イオン等のアニオン(陰イオン)による侵食まで回避できるわけではない。
そこで、本発明者は、水酸化マグネシウムを皮膜のベースとしつつ、耐食性を向上させる要素を追加することとした。そして、この追加要素としてAl−Mg系の層状複水酸化物(Layered Double Hydroxide:LDH)の効果的な適用を見出した。
層状複水酸化物とは、2価の金属(Mg)の水酸化物に3価の金属(Al)のイオンが固溶した複水酸化物が積層構造を形成してなる化合物である。この積層構造においては、複水酸化物基本層が正の電荷を持つことから、層間に負の電荷の陰イオンを挟んだ構造を維持している。
この層状複水酸化物の特徴として、ホスト−ゲスト反応による陰イオン交換能が挙げられる。これは、層状複水酸化物は、他の陰イオンや水分子等の分子(ゲスト物質)が近接したとき、その基本層(ホスト層)の構造を維持しつつ、層間に包含していた陰イオンとゲスト物質とを交換し、ゲスト物質を取り込むことができるというものである。そして、かかるイオン交換能は、層状複水酸化物を含む皮膜の耐食性向上に有用である。皮膜が塩水等の腐食環境に曝されたとき、環境中の陰イオンを取り込むことで皮膜の侵食を抑制できると考えられるからである。
但し、層状複水酸化物を防食皮膜に適用するとしても、その適正な含有量があるといえる。そこで、本発明者は、水酸化マグネシウムと層状複水酸化とからなる皮膜を有するマグネシウム材料について、好適な構成及びこれを形成するための方法について更なる検討を行い、本発明に想到した。
即ち、本発明は、マグネシウム又はマグネシウム合金からなる基材と、前記基材表面上に形成された皮膜とからなるマグネシウム系材料において、前記皮膜は、水酸化マグネシウム(Mg(OH))と、次式で示されるMg−Al系層状複水酸化物とからなり、皮膜表面についてなされるX線回折の回折ピークについて、前記水酸化マグネシウムの(101)面のピーク強度(X)と、前記Mg−Al系層状複水酸化物の(003)面のピーク強度(Y)との比(Y/X)が、0.05〜0.3であることを特徴とするマグネシウム系材料である。
Figure 0006115912
(式中、陰イオンであるAn−は、炭酸イオン(CO 2−)、硝酸イオン(NO )、フッ素イオン(F)の少なくともいずれかである)
以下、本発明についてより詳細に説明する。上記の通り、本発明はマグネシウム系材料からなる基材上に、水酸化マグネシウムと適正量のAl−Mg系層状複水酸化物とからなる皮膜を形成することを特徴とする。以下の説明では、これら各構成について説明する。
基材となるマグネシウム系材料は、純マグネシウム又はマグネシウム合金である。マグネシウム合金としては、少なくとも1質量%以上のアルミニウムを含むマグネシウム合金が好ましい。本発明では、Al−Mg系層状複水酸化物を必須の構成とするが、その形成にあっては、構成元素であるアルミニウムを合金素地から供給するのが合理的だからである。また、アルミニウムは、マグネシウムに合金化することで強度を向上させる合金元素であり、工業的なマグネシウム合金においては必須ともいえる元素だからである。
このマグネシウム合金の例としては、Mg−Al−Zn合金が挙げられ、より具体的には、Mg−(2.5〜3.5質量%)Al−(0.6〜1.4質量%)Zn合金(AZ31合金)、Mg−(5.5〜7.2質量%)Al−(0.5〜1.5質量%)Zn合金(AZ61合金)、Mg−(7.5〜9.2質量%)Al−(0.2〜1.0質量%)Zn合金(AZ80合金)、Mg−(8.3〜9.7質量%)Al−(0.35〜1.0質量%)Zn合金(AZ91合金)が挙げられる。尚、合金の特性上の観点から、マグネシウム合金におけるアルミニウムの添加量は、10質量%を上限とするのが好ましい。また、アルミニウムはマグネシウム合金基材へ添加が好ましい元素ではあるが、純マグネシウム、又は、アルミニウムを含まないマグネシウム合金が基材であっても良い。後述するように、本発明に係る表面処理方法により、皮膜中にAl−Mg系層状複水酸化物を形成することができるからである。例えば、Mg−Zn系合金、Mg−希土類元素系合金等もマグネシウムの強度を向上させた合金であるが、これらについても本発明の基材として適用できる。
基材上の皮膜について、その主な構成は水酸化マグネシウムである。上記の通り水酸化マグネシウムは、化学的に安定であり本来的に防食皮膜として有用だからである。この水酸化マグネシウムは、Al−Mg系層状複水酸化物のマトリックスであるが、微細粒子が緻密に結合した状態のものが好ましい。水酸化マグネシウムは、結晶子径が10〜100nmの微細なものが好ましい。このような好適な水酸化マグネシウムの形成については、後述の本発明に係る表面処理方法における処理温度、圧力により達成される。
そして、水酸化マグネシウム中に包含されるAl−Mg系層状複水酸化物について、層間の陰イオン(化1の式におけるAn−)は、炭酸イオン、硝酸イオン、フッ素イオンとする。これらを対象とするのは、腐食反応を促進する塩化物イオンや硫酸イオン等とイオン交換反応が可能な陰イオンだからである。
本発明は、Al−Mg系層状複水酸化物の含有量として、皮膜表面についてなされるX線回折の回折ピークを基に、水酸化マグネシウムの(101)のピーク強度(X)と、Mg−Al系層状複水酸化物の(003)面のピーク強度(Y)との比(Y/X)が、0.05〜0.3とする。Al−Mg系層状複水酸化物は、上記した陰イオン交換能により皮膜を保護し、マグネシウム系材料の耐食性を向上させるが、ピーク強度比Y/Xが0.05未満の場合、その量が少なすぎるため皮膜が有効に保護されず侵食を受けるおそれがある。一方、ピーク強度比Y/Xの上限を0.3とするのは、Al−Mg系層状複水酸化物の混合量が増加すると、皮膜の主物質である水酸化マグネシウムの皮膜形成時にクラック等が形成されやすくなるためである。このピーク強度比Y/Xのより好ましい範囲は、0.1〜0.25である。
本発明において、Al−Mg系層状複水酸化物の含有量の規定のためにX線回折におけるピーク強度を用いるのは、Al−Mg系層状複水酸化物は微細な化合物であり(電子)顕微鏡等での観察が困難であるからである。そして、X線回折は比較的簡易な分析手段であり、本発明におけるAl−Mg系層状複水酸化物のような不可視の微量物質の定量性についても一定の信頼性があるからである。ここで、ピーク強度比産出の基準となる水酸化マグネシウムの回折ピークとして(101)面の回折ピークを適用するのは、皮膜分析において最も強度の高いピークだからである。この水酸化マグネシウム(101)面のピークは、2θ=38°付近でみられる。一方、Al−Mg系層状複水酸化物の回折ピークとして(003)面の回折ピークを適用するのは、Al−Mg系層状複水酸化物の回折ピークの中で最も強い強度を示すからである。そして、Al−Mg系層状複水酸化物の回折ピークの位置は、包含する陰イオンの大きさによって多少異なるものの、2θ=11°付近で見られる。
以上説明した水酸化マグネシウム及びAl−Mg系層状複水酸化物からなる皮膜は、その厚さが10〜100μmのものが好ましい。10μm未満では、微小な傷が生じた場合、そこから基材の侵食が発生することになる。また、100μmを超えるばあい、応力や熱衝撃により皮膜に割れ、剥離が生じることがある。
尚、本発明に係るマグネシウム系材料について、その形状は限定されることはなく、板状、管状等あらゆる形状のものが適用できる。また、寸法についても制限はない。後述のように、本発明に係るマグネシウム系材料の製造方法で行われる表面処理方法においては、形状的制限・寸法的制限なく皮膜を形成することができるからである。更に、皮膜の形成は部分的なものであってもよく、片面又は両面のいずれでも良い。
次に、本発明に係るマグネシウム系材料の製造方法について説明する。上記の通り、本発明はマグネシウム系材料に水酸化マグネシウムをベースにした皮膜を形成したものである。ここで、マグネシウム系材料に水酸化マグネシウムからなる皮膜を形成する方法としては、特許文献3が開示しており、マグネシウム系材料を水蒸気に養生(曝露)する。この水蒸気による皮膜形成は、水酸化マグネシウムを効果的に生成する処理としては有用であり、本願発明でもその基礎的な技術要素となり得る。但し、この従来の表面処理法を基にするマグネシウム系材料の製造方法では、膜厚制御が困難であるという問題があり、更に、本発明で必須とするAl−Mg系層状複水酸化物を有効量生成できないと考えられる。
本発明者は、本発明に係るマグネシウム系材料の製造方法として、膜厚制御の問題を解決する方法として、水蒸気で処理する際の圧力を制御し、所定範囲の圧力で保持することで、緻密な水酸化マグネシウム皮膜を基材上に均一に形成できるとした。
また、Al−Mg系層状複水酸化物の生成について、従来の水蒸気養生でもAl−Mg系層状複水酸化物は微量ながら生成していると考えられる。Al−Mg系層状複水酸化物は、マグネシウムの水酸化物にアルミニウムが固溶したものを基本とする。従って、マグネシウム合金基材にアルミニウムが含まれている場合に限れば、両者の水酸化物が生成し、ここに陰イオンとして処理雰囲気(大気)から炭酸イオンを取り込むことでAl−Mg系層状複水酸化物が生成すると考えられる。ただ、Al−Mg系層状複水酸化物の単位層は正の電荷を有する水酸化物であり、電荷的な中性状態を維持するためには陰イオンの供給が必要となる。この点、処理雰囲気から十分な陰イオンが供給できるとは考えられない。従って、単に水蒸気で処理をしても、生成できるAl−Mg系層状複水酸化物は極微量であり、本発明で規定するような効果的な量は不可能である。
そこで、本発明者は、Al−Mg系層状複水酸化物を安定的に生成する手段として、上記の考察を基に、処理雰囲気中に陰イオンの供給源となる化合物を添加することとした。この処理雰囲気への陰イオンの供給源となる化合物の添加方法としては、従来の純水による蒸気を用いるのに替えて、陰イオンを含む炭酸塩、硝酸塩、フッ化物塩の水溶液の蒸気を利用することで可能となる。
以上から、本発明に係るマグネシウム系材料の製造方法は、マグネシウム又はマグネシウム合金からなる基材を、温度150〜170℃、圧力0.4〜0.9MPaの処理液蒸気に接触させて皮膜を形成する工程を含み、前記処理液は、炭酸塩、硝酸塩、フッ化物塩の少なくともいずれかを含む水溶液であるものとする。
このマグネシウム系材料の製造方法では、マグネシウム系材料からなる基材を、所定温度・圧力の処理液の蒸気中に曝露することで、基材表面に水酸化マグネシウムとAl−Mg系層状複水酸化物とからなる皮膜を形成するものである。
ここで、処理液とは、炭酸塩、硝酸塩、フッ化物塩の少なくともいずれかを含む水溶液である。これらの塩はアルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム等)の塩(炭酸ナトリウム、硝酸ナトリウム等)や、アルカリ土類金属(カルシウム、ストロンチウム、バリウム等)の塩(炭酸カルシウム、硝酸カルシウム等)の他、貴金属の塩、コモンメタルの塩等が適用できる。これらの塩は、1種又は複数種を組み合わせて処理液とすることができる。
また、本発明に係るマグネシウム系材料の製造方法は、純マグネシウム又はアルミニウムを含まないマグネシウム合金を基材とする場合でも皮膜を形成し、本発明に係るマグネシウム系材料の製造が可能である。これは、処理液の塩としてアルミニウムを含む塩(炭酸アルミニウム、硝酸アルミニウム)を適用することで、処理液中にアルミニウム(イオン)を含有させることができ、これがAl−Mg系層状複水酸化物の構成元素となるからである。このとき、アルミニウム塩は、Al−Mg系層状複水酸化物の構成成分である、アルミニウムと陰イオンの双方の供給源となる。尚、この場合、アルミニウム塩と共に炭酸ナトリウム等の上記の他の塩の双方から処理液を製造しても良い。
そして、本発明では処理液の塩濃度を調整することで、皮膜中のAl−Mg系層状複水酸化物の含有量を制御することができ、塩濃度の上昇に伴いAl−Mg系層状複水酸化物の含有量は増加する。好ましい処理液の塩濃度は、1mM〜1Mである。この塩濃度は、従来のリン酸塩溶液等による化成処理で使用する処理液よりも極めて低減されている。本発明は、高温・高圧雰囲気により活性化された水を利用するものであり、処理液の塩濃度(陰イオンの供給量)はAl−Mg系層状複水酸化物の形成に必要な量程度で足りるからである。より好ましくは、処理液の塩濃度は、10mM〜0.5Mである。
本発明では、マグネシウム系材料の蒸気による皮膜形成処理について、温度に加えて圧力制御を必須構成とする。圧力を高圧制御して一定圧で処理することで、水分子の活性を高め、基材と水との反応効率が向上する。これにより、緻密な皮膜を密着性良好な状態で形成することができる。また、圧力を一定に保持することで、均一な皮膜を形成することができる。
本発明では、温度150〜170℃、圧力0.4〜0.9MPaの処理液蒸気により処理を行う。処理温度を150〜170℃とするのは、150℃未満では緻密な水酸化マグネシウムが形成されず、また、Al−Mg系層状複水酸化物の生成も不十分となる。一方、170℃を越えると、層状複水酸化物の存在量が減少するため、これを上限とする。処理圧力については、0.4MPa未満では緻密な水酸化マグネシウムが形成されない。また、0.9MPaを超えると皮膜形成の反応速度が速くなりすぎるため、皮膜の形成時にクラックが形成されやすくなるためである。好ましい処理条件は、温度155〜165℃、圧力0.5〜0.8MPaである。
処理液の水蒸気による処理時間は、3〜8時間が好ましい。処理時間と皮膜厚さには相関があり、処理時間の増加に伴い皮膜は厚くなる。好適な膜厚の皮膜を形成するためには上記時間とするのが好ましい。尚。処理液の水蒸気と基材の接触の方法については特に限定はない。例えば、圧力容器に基材を処理液と共に配置し、温度・圧力を制御して発生した水蒸気雰囲気に基材を曝露することで処理が可能である。
以上の処理がなされたマグネシウム系材料については、洗浄等の後処理を適宜に行っても良いし、行わなくても良い。処理液中の塩濃度は低いことから、処理後のマグネシウム系材料表面の不純物吸着量は低減されているからである。また、処理後のマグネシウム系材料については、塗装を行っても良い。
また、本発明に係るマグネシウム系材料の製造については、皮膜形成の処理前に基材について、酸化膜除去処理、脱脂処理、酸洗処理、防錆処理、除錆処理等の前処理は不要である。本発明は高温高圧の蒸気を基材表面に作用させるものであるので、基材表面に不純物が付着していても水蒸気の清浄作用により除去されるからである。
そして、以上説明したマグネシウム系材料の製造方法は、所定の塩を含む処理液の水蒸気を用いて、マグネシウム系材料からなる基材について表面処理を行うことを中心とする。そして、この表面処理方法は、マグネシウム系材料からなる部材、構造物等についても有用である。即ち、これら部材等を基材として、上記の水蒸気処理を行うことで、好適な皮膜を形成し耐食性を向上させることができる。
そして、本発明に係る表面処理方法は、圧力の規定はあるものの、水蒸気を基材に接触させることで可能であるから、被処理材に形状的制限・寸法的制限はない。また、上記の通り、この前処理方法は、洗浄等の前処理は不要であることから、その有用性は高いといえる。
以上説明したいように、本発明に係るマグネシウム系材料は、化学的安定性の高い水酸化マグネシウムに、環境中で腐食要因となるアニオンを取り込むことのできるAl−Mg系層状複水酸化物を適正量組み合わせた皮膜を有し、この皮膜により高い耐食性を有する。そして、本発明に係るマグネシウム系材料の表面処理方法は、簡易でありながら有効性が高く、大型の部材や構造物に対応でき、更に、洗浄等の前処理も不要であることから広範な利用が期待できる。
本実施形態で使用した蒸気養生装置の構成を説明する図。 実施例1、比較例1について測定した分極曲線。 実施例1、2及び比較例2の皮膜について行ったX線回折分析の結果。 実施例1、2及び比較例2について測定した分極曲線。 実施例3、4の皮膜について行ったX線回折分析の結果。
以下、本発明の実施形態について、実施例を比較例と共に記す。
第1実施形態:本実施形態では、マグネシウム系材料としてマグネシウム合金を試験材とし、これを表面処理して皮膜を形成し、処理後のマグネシウム合金の耐食性について処理を行わないものとに比較を行いつつ評価した。試験材は、A31合金押し出し材(ケーエステクノス株式会社製)であり、これを20×20mm、厚さ1.5mmに切り出したものを試験片とした。
上記試験片について、図1に示す蒸気養生装置を用いて皮膜形成のための表面処理を行った。図1の蒸気養生装置は、横型のオートクレーブであり、下部に蒸気源となる処理液が注入されている。また、装置上部から試験片を複数吊り下げられるようになっている。表面処理は、1mMの炭酸ナトリウムを水1Lに溶解した水溶液を処理液とし、温度160℃、圧力0.7MPaとして処理時間を6時間として温度及び圧力を保持して表面処理した。
そして、表面処理後のマグネシウム試験片及び表面処理を行っていないマグネシウム試験片について、耐食性の評価及び皮膜の密着性を評価した。耐食性評価は、まず、腐食試験を行った。腐食試験は、各試験片を5重量%塩水(関東化学株式会社製)に浸漬し、液温を35℃として72時間保持した。浸漬後の各試験片について、腐食発生の有無を目視にて判定し、腐食が全くない状態を「◎」とし、腐食が発生した場合を「×」と判定した。また、耐食性評価として、ポテンショスタットを使用した分極曲線の測定を行った。分極測定は、5wt%のNaCl水溶液を利用し、測定温度25℃、電位掃印速度0.5mV/sとした。
皮膜の密着性評価は、密着性試験キット(Elcometer社製:Elcometer 107 Cross Hatch Cutter)を使用した。この試験は、皮膜形成後の試験片表面に碁盤状にカットを入れ、その上に荷重40Nでテープを貼付し、一定時間後にテープを剥離して皮膜の剥離状態を目し観察するものである。そして、剥離が全くない場合「◎」とし、剥離が生じた場合を「×」と判定した。尚、皮膜については、予め光学顕微鏡観察で膜厚を測定している。
以上の腐食試験の結果及び皮膜密着性評価の結果を表1に示す。また、測定した分極曲線を図2に示す。
Figure 0006115912
表1から、炭酸ナトリウム溶液を処理液とする表面処理によりマグネシウム合金の耐食性が飛躍的に向上することがわかる。これは、図2の分極曲線からも確認することができ、比較例1の表面処理のないマグネシウム試験片の腐食電位は−1.484V(vs.SCE)であるのに対し、実施例1の表面処理をしたマグネシウム試験片の腐食電位は、−1.074V(vs.SCE)である。また、この腐食電位における腐食電流密度は、比較例1で7.2×10−5A/cmであるのに対し、実施例1は8.5×10−9A/cmである。即ち、実施例1の方が比較例1より400mV以上貴であり、腐食電流密度も4桁以上小さくなっている。従って、実施例1の皮膜形成により耐食性が著しく向上していることが確認できる。そして、実施例1については、形成した皮膜の密着性も優れている。
第2実施形態:この実施形態は、第1実施形態と同様のマグネシウム合金を試験片として、皮膜形成のための処理液の構成及び表面処理の条件を変更して皮膜形成を行い、耐食性評価等を行った。
実施例2として、処理液の炭酸ナトリウム濃度を100mMとし、第1実施形態と同様の装置及び条件で皮膜形成の処理を行った。また、比較例2として、処理液に純水を適用し第1実施形態と同様の装置及び条件で皮膜形成の処理を行った。更に、比較例3として、第1実施形態と同様の処理液(炭酸ナトリウム濃度:1mM)を用いつつ、表面処理の条件を温度140℃、圧力0.35MPaとして処理した。
実施例2、比較例2、3で蒸気養生した試験片については、まず、腐食試験による耐食性評価、膜厚測定、皮膜の密着性評価を行った。これらの評価方法は第1実施形態と同様である。この結果を表2に示す。表2には第1実施形態の実施例1、比較例1の結果も記載している。
Figure 0006115912
表2から、処理液の塩濃度を変更しても耐食性及び密着性が良好な皮膜形成が可能であることが確認できる。これに対し、比較例2の純水を処理液とした場合も、腐食試験では耐食性が良好な皮膜が形成されたといえる。但し、比較例2の場合、目視上は腐食発生と断定することはできないものの、皮膜の変色が生じるといった点で不具合があった。
一方、比較例3の結果から、処理液に炭酸ナトリウム塩を用いても、表面処理の条件を好適範囲よりも低温、低圧にした場合には、マグネシウム合金の耐食性は向上しない。比較例3では、膜厚が薄く、耐食性も表面処理しない試験片と同等である。また、皮膜は形成されたものの容易に剥離した。
ここまでの評価結果から、実施例1、2及び比較例2のように、好適条件で蒸気養生することで、密着性の良好な皮膜が形成されることがわかる。この皮膜は水酸化マグネシウムが主であると推定されるが、適切条件で蒸気養生したことで、緻密な水酸化マグネシウムが強固に基材に密着しているものと考えられる。そのため、比較例2においても、腐食試験の試験条件(5%塩水浸漬)では明確な腐食発生が認められなかったと考えられる。
そこで、次に、実施例1、2及び比較例2で形成した皮膜について、その構成を検討すると共に、これらについて分極曲線の測定を行い、耐食性の相違を厳密に評価した。皮膜の構成検討は、それぞれについてX線回折分析を行った。また、分極曲線測定は、第1実施形態と同様の条件で行った。そして、X線回折分析の結果については、水酸化マグネシウムの(101)面と同定されるピークのピーク強度(X)と、Mg−Al系層状複水酸化物の(003)面と同定されるピークのピーク強度(Y)との比(Y/X)を算出した。また、分極曲線の結果から、腐食電位及び腐食電流密度を測定した。図3にX線回折の結果を、図4に分極曲線測定結果を示す。また、表3に、各数値を示す。
Figure 0006115912
図3のX線回折分析の結果において、2θ=18.5°、32.8°、37.9°、50.8°、58.7°、62.1°、72.1°付近のピークが、それぞれ水酸化マグネシウムの(001)面、(100)面、(101)面、(102)面、(110)面、(111)面、(201)面に相当する。そして、37.9°付近のピークが水酸化マグネシウムの(101)面のピークとなる。一方、2θ=11.3°、22.6゜付近に見られるピークがAl−Mg系層状複水酸化物([Mg2+ 1−xAl3+ (OH)][CO 2− x/2・yHO])の(003)面、(006)面のピークと同定される。11.3°付近のピークがAl−Mg系層状複水酸化物の(003)面のピークとなる。図3から、実施例1、2で形成された皮膜は、水酸化マグネシウムとAl−Mg系層状複水酸化物とから構成されていることが確認できる。一方、比較例2で形成された皮膜については、水酸化マグネシウムが主体であるが、Al−Mg系層状複水酸化物のピークはきわめて低いものであった。比較例2においては、処理液(純水)からの炭酸イオンの供給は少なく、処理雰囲気(大気)から炭酸イオンを微量取り込みAl−Mg系層状複水酸化物を生成すると考えられるが、その生成量は極めて少ないものと考えられる。
表2には、各皮膜における水酸化マグネシウム(101)面のピーク強度(X)とMg−Al系層状複水酸化物(003)面のピーク強度(Y)との比(Y/X)を示すが、実施例1、2においては、ピーク強度比Y/Xが、0.06、0.19となっているのに対し、比較例1では、0.005となっている。このことから、処理液に塩(炭酸ナトリウム)を添加したことで効果的なMg−Al系層状複水酸化物の生成がなされたことがわかる。また、処理液の塩濃度を調整することで皮膜中のMg−Al系層状複水酸化物の含有量を調節できることもわかる。
また、実施例1、2のX線回折の結果において、水酸化マグネシウム(101)面のピークの半値幅から皮膜中の水酸化マグネシウムの結晶子径を算出したところ、25nmであった。つまり、これらの実施例における皮膜は、ナノオーダーの極めて微細なものであることが確認された。
そして、分極曲線に基づく耐食性評価の結果をみると、腐食電位は実施例1、2が−1.074V(vs.SCE)であり、比較例2が−1.083V(vs.SCE)であった。わずかながら実施例1、2の方が腐食電位は貴であるが、さほど大きな差はない。しかし、腐食電流密度についてみると、実施例1、2で8.2×10−9A/cm、3.2×10−10A/cmであるのに対し、比較例2は、5.5×10−6A/cmと実施例は比較例よりも3桁以上低くなっている。よって、実施例1、2は比較例2よりも耐食性が良好であるといえる。この分極曲線の結果から、Mg−Al系層状複水酸化物を一定量以上含有する皮膜は、Mg−Al系層状複水酸化物が少ない或いは全くない皮膜に対して、初期における耐食性は大きな差はないものの、環境中の腐食物質(アニオン)による浸食が開始したときにおいて大きな差が生じると考えられる。この差は、好適量含まれるMg−Al系層状複水酸化物が腐食物質を取り込んでその浸食を抑制することにより生じるものと推定される。
第3実施形態:この実施形態は、第1実施形態と同様のマグネシウム合金を試験片として、皮膜形成のための処理液として硝酸アルミニウム(Al(NO)溶液を用いて皮膜形成を行い、耐食性評価等を行った。実施例3、4として、処理液の炭酸ナトリウム濃度を2mM、200mMとし、第1実施形態と同様の装置及び条件で皮膜形成の処理を行った。
実施例3、4で蒸気養生した試験片について、腐食試験による耐食性評価、膜厚測定、皮膜の密着性評価を行った。これらの評価方法は第1実施形態と同様である。また、皮膜表面のX線回折分析を行った。この結果を表4、図5に示す。
Figure 0006115912
表4から、処理液としてアルミニウム塩の溶液を適用しても耐食性・密着性が良好な皮膜が形成されることがわかる。また、図5からこの実施形態でもAl−Mg系層状複水酸化物(のピークが観察され、水酸化マグネシウム(101)面のピーク強度(X)とMg−Al系層状複水酸化物(003)面のピーク強度(Y)との比(Y/X)も十分な値であった。
以上説明したように、本発明に係るマグネシウム系材料は、従来の各種の表面処理がなされたマグネシウム系材料に対して優れた耐食性を有する。本発明に係る表面処理法は、比較的簡易でありながら、マグネシウム系材料基材にMg−Al系層状複水酸化物を含む皮膜を効率的に形成することができる。この表面処理方法は、形状・寸法を限定することなく施工可能であり、大型の部材に対しても低コストでその耐食性を向上させることができる。

Claims (6)

  1. マグネシウム系材料の製造方法であって、
    マグネシウム又はマグネシウム合金からなる基材を、温度150〜170℃、圧力0.4〜0.9MPaの処理液蒸気に接触させて、前記基材表面上に皮膜を形成する工程を含み、
    前記処理液は、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、フッ化物塩の少なくともいずれかを1mM〜1Mの濃度で含む水溶液であり、
    前記皮膜は、水酸化マグネシウム(Mg(OH) )と、次式で示されるMg−Al系層状複水酸化物とからなり、
    皮膜表面についてなされるX線回折の回折ピークについて、前記水酸化マグネシウムの(101)面のピーク強度(X)と、前記Mg−Al系層状複水酸化物の(003)面のピーク強度(Y)との比(Y/X)が、0.05〜0.3である、マグネシウム系材料の製造方法。
    Figure 0006115912
    (式中、陰イオンであるA n− は、炭酸イオン(CO 2− )、硝酸イオン(NO )、フッ素イオン(F )の少なくともいずれかである)
  2. 処理液は、アルミニウムの炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、フッ化物塩の少なくともいずれかを含む水溶液である請求項1記載のマグネシウム系材料の製造方法。
  3. 厚さ10〜100μmの皮膜を形成する請求項1又は請求項2記載のマグネシウム系材料の製造方法。
  4. 基材はマグネシウム合金からなり、少なくとも1質量%以上のアルミニウムを含むマグネシウム合金である請求項1〜請求項3のいずれかに記載のマグネシウム系材料の製造方法。
  5. マグネシウム又はマグネシウム合金からなるマグネシウム系材料の表面上に耐食性を有する皮膜を形成する表面処理方法において、
    前記マグネシウム系材料を温度150〜170℃、圧力0.4〜0.9MPaの処理液蒸気に接触させることで前記皮膜を形成する工程を含み、
    前記処理液は、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、フッ化物塩の少なくともいずれかを1mM〜1Mの濃度で含む水溶液であるマグネシウム系材料の表面処理方法。
  6. 処理液は、アルミニウムの炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、フッ化物塩の少なくともいずれかを含む水溶液である請求項5記載のマグネシウム系材料の表面処理方法。
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