JP6115801B2 - 腺癌の検出のための蛋白質シグネチャー/マーカー - Google Patents

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Description

本発明は膵臓腺癌の診断のための方法、および同じ方法における使用のためのバイオマーカーおよびアレイに関する。
腫瘍学において残存する難問の1つは、腫瘍の再発または薬剤治療抵抗性を経験する可能性または生存見込みに関連付けて患者を層別する能力である。
膵臓管腺癌は解剖学の現場によると、合衆国単独で年間に30,000人より多い新しい患者および死者を伴い5年生存は3-5%である、最も致死的な悪性腫瘍である。この極端な死亡率は、効果的な早期診断方法の欠如(参考文献5)および進行した病気のための現存する治療の不良な効果による。外科的に切除可能な腫瘍と診断された患者(10-20%)でさえ、最終的には病気の再発および転移で死亡する。従って癌を検出し予測するための高められた能力は、個別の患者の管理のために重要である。
米国特許第5,856,090号 WO98/37186 米国特許第4,376,110号
Skerra et al (1988) Science 240, 1038 Bird et al (1988) Science 242, 423 Huston et al (1988) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85, 5879 Ward et al (1989) Nature 341, 544 Winter & Milstein (1991) Nature 349, 293-299. Clackson et al, 1991, Nature 352, 624-628 Marks et al, 1991, J Mol Biol 222(3):581-97 Smith, 1985, Science 228(4705):1315-7 Santi et al(2000) J Mol Biol 296(2):497-508 Gunneriusson et al, 1999, Appl Environ Microbiol 65(9): 4134-40 Kenan et al, 1999, Methods Mol Biol 118, 217-31 Kieke et al, 1999, Proc Natl Acad Sci USA, 96(10):5651-6 Hanes & Pluckthun, 1997, Proc Natl Acad Sci USA, 94(10):4937-42 He & Taussig, 1997, Nucleic Acids Res 25(24):5132-4 Nemoto et al, 1997, FEBS Lett, 414(2):405-8 Daugherty et al, 1998, Protein Eng 11(9):825-32 Daugherty et al, 1999, Protein Eng 12(7):613-21 Shusta et al, 1999, J Mol Biol 292(5):949-56 Morrison et al (1984) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 81,6851-6855 Better et al (1988) Science 240, 1041 Skerra et al (1988) Science 240, 1038 Bird et al (1988) Science 242, 423 Huston et al (1988) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85, 5879 Ward et al (1989) Nature 341, 544 "Monoclonal Antibodies: A manual of techniques", H Zola (CRC Press, 1988) "Monoclonal Hybridoma Antibodies: Techniques and applications", J G R Hurrell (CRC Press, 1982) Fraker et al(1978) Biochem. Biophys. Res. Comm. 80, 49-57 " Monoclonal Antibodies in Immunoscintigraphy", J-F Chatal, CRC Press, 1989 Jenkins,R.E., Pennington, S.R.(2001,Proteomics,2,13-29) Lal et al(2002, Drug Discov Today 15;7(18 Suppl):S143-9)
抗体マイクロアレイ技術(参考文献3)は、高度に多重化された分析を提供する潜在性を有し(参考文献6、7)、規定された蛋白質シグネチャー、すなわち正常な患者から癌を識別する血清蛋白質の組み合わせを最終的には送達するであろうテクノロジープラットフォームとして提案されてきた。現在マイクロアレイ技術は、初期の障害が克服され、複雑なプロテオームにおいて微量の蛋白質を分析可能な程度に成熟している(参考文献8-12)。しかしながら、癌の遺伝子発現プロファイリングは僅かな症例において生存時間を予測する能力を示しただけであり(参考文献1、2)、これまで血清蛋白質の組み合わせで上の臨床上のパラメーターの何れかに関連付けられたものは無い。
生存時間を予測可能な血清試料分析は、より個別化された癌の治療をもたらすであろう。これは腫瘍特異的なマーカーが存在しない、例えば膵臓腺癌のため重要視されてきた。−殆どの患者は診断時に上昇したCA19-9を有するであろうにも関わらず、個人の予後マーカーは非確定的であることを示した(参考文献4)。さらに、コンピューター断層撮影法のような非侵襲的なアプローチは、小さな癌を検出するために十分に敏感では無い一方、例えば内視鏡的超音波検査法は、膵臓の損傷について危険性を有する個体を調査するために使用可能である(参考文献5)。
この背景技術に対して、これまでに発明者は癌の予後診断のためのプロテオミックアプローチを開発し、膵臓癌検出および生存予測のための最初の血清バイオマーカー群を同定した。
したがって、第一の特徴点では、本発明は
a) 試験されるために蛋白質試料(例えば血清または血漿)を準備すること;
b) 表1で規定される群から選択される1つもしくは複数の蛋白質の試験試料中の存在および/または量を測定することにより、試験試料の蛋白質シグネチャーを決定すること;
というステップを含む、個体における膵臓腺癌の存在を決定するための方法を提供し、ここでは、表1で規定される群から選択される1つもしくは複数の蛋白質の試験試料中の存在および/または量は、膵臓腺癌の存在を示す。
「蛋白質シグネチャー」によって、本発明者らは(膵臓腺癌のような)癌に罹患していない個体、すなわち正常または健康な個体に存在する血清蛋白質の存在および/または量の組み合わせから識別可能である、癌を有する個体に存在する血清蛋白質の存在および/または量の組み合わせという意味を含める。
添付する実施例で例示されているように、試験試料中に存在する一定の血清蛋白質の存在および/または量は、個体における膵臓腺癌のような癌の存在を示してよい。例えば、単一の試験試料における一定の血清蛋白質の相対的な存在および/または量は、個体における膵臓腺癌のような癌の存在を示してよい
好ましくは、その個体はヒトであるが、家畜化された(好ましくは馬、豚、牛、羊、犬および猫を含む、農業的または商業的に重要な)哺乳動物のような何れか哺乳動物でもよい。
好ましくは、本発明の第一の特徴点の方法は
c) 膵臓腺癌に罹患していない個体からコントロールの血清または血漿を準備すること;
d) ステップ(b)で測定される1つまたは複数の蛋白質のコントロールの試料中の存在および/または量を測定することにより、コントロールの試料の蛋白質シグネチャーを決定すること;
というステップをさらに含み、ここでは膵臓腺癌の存在は、ステップ(b)で測定される1つまたは複数の蛋白質の試験試料中の存在および/または量が、ステップ(b)で測定される1つまたは複数の蛋白質のコントロールの試料中の存在および/または量と異なるという場合に同定される。
好ましくは、ステップ(b)で測定される1つまたは複数の蛋白質の試験試料中の存在および/または量は、ステップ(b)で測定される1つまたは複数の蛋白質のコントロールの試料中の存在および/または量と有意に異なる(すなわち、統計学的に異なる)。例えば、添付する実施例で考察されているように、試験試料中とコントロールの試料中の間での特定の蛋白質の存在および/または量の有意な差は、p<0.005の場合のように分類されてよい。
典型的には、第一の特徴点の方法は、表1で規定される全ての蛋白質、すなわち表1中の全19の蛋白質の試験試料中の存在および/または量を測定することを含む。
あるいは、第一の特徴点の方法は、表1で規定される1または2または3または4または5または6または7または8または9または10または11または12または13または14または15または16または17または18または19の蛋白質の試験試料中の存在および/または量を測定することを含んでよい。
好ましい実施態様において、第一の特徴点の方法は、ランテスおよび/またはエオタキシンおよび/またはEIおよび/またはTNF-b(1) および/またはTNF-b(2) および/またはGLP-1および/またはVEGFおよび/またはIL-13および/またはCD40の試験試料中の存在および/または量を測定することを含む。
第二の特徴点において、本発明は
i) 試験されるために血清または血漿試料を提供すること;
ii) 表2で規定される群から選択される1つもしくは複数の蛋白質の試験試料中の存在および/または量を測定することにより、試験試料の蛋白質シグネチャーを決定すること;
というステップを含み、ここでは個体の生存時間は、表2で規定される群から選択される1つもしくは複数の蛋白質の試験試料中の存在および/または量が、12ヶ月未満、12ヶ月より長い、または24ヶ月より長い生存時間を示す場合に同定される、膵臓腺癌に罹患した固体の生存時間を決定するための方法を提供する。
好ましくは、第二の特徴点に係る方法は
iii) 12ヶ月未満の生存時間を有する個体から第一のコントロールの血清または血漿試料を、および/または12ヶ月より長いおよび/または24ヶ月より長い生存時間を有する個体から第二のコントロールの血清または血漿試料を提供すること;
iv) ステップ(ii)で測定される1つまたは複数の蛋白質の存在および/または量を測定することにより、第一および/または第二のコントロールの試料の蛋白質シグネチャーを決定すること;
というステップをさらに含み、ここでは個体の生存時間は、ステップ(ii)で測定される1つまたは複数の蛋白質の試験試料中の存在および/または量と、ステップ(iv)で測定される1つまたは複数の蛋白質の第一および/または第二のコントロールの試料中の存在および/または量を比較することにより同定される。
試験試料中とコントロールの試料中の選択された1つまたは複数の蛋白質の存在および/または量を比較することにより、膵臓腺癌に罹患した個体の生存時間を決定することが可能である。例えば、もし試験試料が、24ヶ月より長い生存時間を有することが知られている患者からのコントロールの試料と同じ(すなわち同一である)、または本質的に類似した、または著しく類似した、選択された1つまたは複数の蛋白質の存在および/または量を有する場合、試験試料は24ヶ月より長い生存時間を有する患者からの試料と決定されるであろう。他のそのような比較は、診断技術分野の当業者により理解されるであろう。
典型的には、第二の特徴点の方法は、表2で規定される全ての蛋白質、すなわちの表2中の全22の蛋白質の試験試料中の存在および/または量を測定することを含む。
あるいは、第一の特徴点の方法は、表2で規定される1または2または3または4または5または6または7または8または9または10または11または12または13または14または15または16または17または18または19または20または21または22の蛋白質の、試験試料中の存在および/または量を測定することを含んでよい。
好ましい実施態様において、第一の特徴点の方法はCD40リガンドおよび/またはムチンおよび/またはIL-16および/またはランテスおよび/またはエオタキシンおよび/またはMCP-4および/またはIL-11および/またはTNF-bおよび/またはIL-1raおよび/またはMCP-3および/またはIL-1aおよび/またはIL-3および/またはC3および/またはLDL(1) および/またはLDL(2) および/またはルイスYの試験試料中の存在および/または量を測定することを含む。
好ましくは本発明の第一の特徴点は、1つまたは複数の蛋白質に結合可能である第一の結合剤を使用してステップ(b)および/またはステップ(d)が実施される方法を提供する。好ましくは本発明の第二の特徴点は、1つまたは複数の蛋白質に結合可能である第一の結合剤を使用してステップ(ii)および/またはステップ(iv)が実施される方法を提供する。
結合剤(結合分子とも呼ばれる)は、下で考察されているように、与えられたモチーフに結合するそれらの能力に基づいてライブラリーから選択可能である。
結合分子の少なくとも1つの形態、より典型的には全ての形態は、抗体または断片またはそれらの変異体でよい。
したがって、断片は1つまたは複数の可変重鎖ドメイン(VH)または可変軽鎖ドメイン(VL)を含んでよい。例えば、用語抗体断片は、Fab様分子(Better et al (1988) Science 240, 1041); Fv分子(Skerra et al (1988) Science 240, 1038); VHとVLのパートナードメインが柔軟なオリゴペプチドを介して結合している単鎖Fv(ScFv)分子(Bird et al (1988) Science 242, 423; Huston et al (1988) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85, 5879)および単離されたV領域を含む単一ドメイン抗体(dAbs)(Ward et al (1989) Nature 341, 544)を含む。
用語「抗体変異体」は、免疫グロブリンの軽鎖および/または重鎖の可変および/または定常領域のファージディスプレイにより生成される単鎖抗体分子、または当業者に既知であるイムノアッセイフォーマットにおいて抗原に結合可能である他のイムノインタラクティブ分子のような、しかしそられに限定されない何れか合成抗体、組換え抗体または抗体ハイブリッドを含む。
それらの特異的な結合部位を保持する抗体断片の合成に関与する技術の一般的な概説は、Winter&Milstein(1991)Nature 349, 293-299.において見い出される。
結合分子の、更なるまたは代わりの少なくとも1つの形態で、より典型的には全ての形態であるのがアプタマーである。
抗体ライブラリー(Clackson et al, 1991, Nature 352, 624-628; Marks et al, 1991, J Mol Biol 222(3):581-97)、ペプチドライブラリー(Smith, 1985, Science 228(4705):1315-7)、発現cDNAライブラリー(Santi et al(2000) J Mol Biol 296(2):497-508)、アフィボディのような、抗体フレームワーク以外の足場上のライブラリー(Gunneriusson et al, 1999, Appl Environ Microbiol 65(9): 4134-40)、またはアプタマーを基にしたライブラリー(Kenan et al, 1999, Methods Mol Biol 118, 217-31)のような分子ライブラリーは、本発明の方法での使用のために、与えられたモチーフについて特異的である結合分子が選択される供給源として使用されてよい。
分子ライブラリーは原核細胞において(Clackson et al, 1991, op. cit.; Marks et al,1991, op. cit.)または真核細胞において(Kieke et al, 1999, Proc Natl Acad Sci USA, 96(10):5651-6)in vivoで発現されてよく、また細胞の関与なしにin vitroで発現されてよい(Hanes & Pluckthun, 1997, Proc Natl Acad Sci USA, 94(10):4937-42; He & Taussig, 1997, Nucleic Acids Res 25(24):5132-4; Nemoto et al, 1997, FEBS Lett, 414(2):405-8)。
蛋白質を基にしたライブラリーが使用される場合、しばしば潜在的な結合分子のライブラリーをコードする遺伝子がウイルスにパッケージングされ、この潜在的な結合分子はウイルスの表面に提示される(Clackson et al, 1991, op. cit.; Marks et al, 1991, op. cit.; Smith, 1985, op. cit. )。
今日最も一般的に使用されるそのようなシステムは、抗体断片がバクテリオファージのマイナーコート蛋白質との融合物として発現される、表面に抗体断片を提示する糸状バクテリオファージである(Clackson et al, 1991, op. cit.; Marks et al, 1991, op. cit)。しかしながら、他のウイルス(EP39578)、バクテリア(Gunneriusson et al, 1999, op. cit.; Daugherty et al, 1998, Protein Eng 11(9):825-32; Daugherty et al, 1999, Protein Eng 12(7):613-21)および酵母(Shusta et al, 1999, J Mol Biol 292(5):949-56)を使用するディスプレイための他のシステムも使用されている。
加えて最近では、いわゆるリボソームディスプレイシステムにおいてポリペプチド生成物のそれをコードするmRNAへの結合(Hanes & Pluckthun, 1997, op. cit.; He & Taussig, 1997, op. cit.; Nemoto to al, 1997, op. cit.)、または代わりにポリペプチド生成物のそれをコードするDNAへの結合を活用するディスプレイシステム(米国特許第5,856,090号およびWO98/37186参照)が存在している。
潜在的な結合分子がライブラリーから選択される場合、定められたモチーフを有する1つまたは少数のセレクターペプチドが通常使用される。セレクターペプチドのためのモチーフの設計において、ペプチド中で柔軟性を減少させる構造、または結合分子との相互作用を可能にする荷電した、極性を有する、または疎水性の側鎖を与えるアミノ酸残基が使用されてよい。例えば‐
(i)プロリンはその側鎖が窒素だけでなくアルファ炭素の両方に結合するので、ペプチド構造を安定化させてよい;
(ii)フェニルアラニン、チロシンおよびトリプトファンは芳香族の側鎖を有し、高度に疎水性である一方、ロイシンおよびイソロイシンは志望族の側鎖を有し、これらもまた疎水性である;
(iii)リシン、アルギニンおよびヒスチジンは塩基性の側鎖を有し、中性のpHで正に荷電するであろう一方、アスパラギン酸およびグルタミン酸は酸性の側鎖を有し、中性のpHで負に荷電するであろう。
(iv)アスパラギンおよびグルタミンは中性のpHで中性であるが、水素結合に関与してよいアミド基を含む。
(v)セリン、スレオニンおよびチロシンの側鎖は水素結合に関与してよいヒドロキシル基を含む。
典型的には結合分子の選択は、結合分子のタイプに相当するスポットへの結合を分析するためのアレイ技術およびアレイシステムの使用を含んでよい。
好ましくは、第一の結合剤は抗体またはそれらの断片である;より好ましくは、組換え抗体またはそれらの断片である。好都合には、抗体またはそれの断片はscFv; Fab; 免疫グロブリン分子の結合領域から成る群より選択される。
抗体の可変重鎖領域(VH)および可変軽鎖領域(VL)は、初期のプロテアーゼ分解実験により最初に認識された事実である抗原認識に関与する。更なる証拠は、齧歯目の抗体の「ヒューマニゼーション」により見い出された。齧歯目起源の可変領域は、結果として生じる抗体が齧歯目起源の抗体の抗原特異性を保持するように、ヒト起源の定常領域に融合してよい(Morrison et al (1984) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 81,6851-6855)。
抗原特異性は可変領域により与えられ、定常領域から独立していることは、その全てが1つまたはより多くの可変領域を含む抗体断片のバクテリアでの発現を含む実験から既知である。これらの分子は、Fab様分子(Better et al (1988) Science 240, 1041); Fv分子(Skerra et al (1988) Science 240, 1038); VHとVLのパートナードメインが柔軟なオリゴペプチドを介して結合している単鎖Fv(ScFv)分子(Bird et al (1988) Science 242, 423; Huston et al (1988) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85, 5879)および単離されたV領域を含む単一ドメイン抗体(dAbs)(Ward et al (1989) Nature 341, 544)を含む。特異的な結合部位を保持する抗体断片の合成に関与する技術の一般的な概説は、Winter&Milstein(1991)Nature 349, 293-299.において見い出される。
「ScFv分子」によって、本発明者らはVHとVLのパートナードメインが柔軟なオリゴペプチドを介して結合している分子を意味する。
完全抗体よりむしろ抗体断片を使用する効果は数倍である。断片のより小さいサイズは、固形組織へのより良好な浸透のような、改良された薬理学的性質を導いてよい。補体結合のような完全抗体のエフェクター機能は除去される。Fab、Fv、ScFvおよびdAb抗体断片は全て大腸菌(E. coli)での発現および大腸菌(E. coli)からの分泌が可能であり、ゆえに前記断片の容易な大量生成を可能にする。
完全抗体およびF(ab’)2断片は「二価」である。「二価」によって本発明者らは前記抗体およびF(ab’)2断片が2つの抗原結合部位を有するという意味を含める。対照的に、Fab、Fv、ScFvおよびdAb断片は一価であり、1つだけ抗原結合部位を有する
抗体はモノクローナルまたはポリクローナルでよい。適切なモノクローナル抗体は、例えば両方とも参照することにより本明細書に取り込む”Monoclonal Antibodies: A manual of techniques”, H Zola (CRC Press, 1988)および”Monoclonal Hybridoma Antibodies: Techniques and applications”, J G R Hurrell (CRC Press, 1982)で開示されている、既知の技術で調製されてよい。
好ましい実施態様では、本発明は試験試料中の1つまたは複数の蛋白質が検出可能な部分で標識される方法を提供する。好ましくは、第一の特徴点はコントロールの試料中の1つまたは複数の蛋白質が検出可能な部分でラベルされる方法を提供する。あるいは、第二の特徴点で第一および/または第二のコントロールの試料中の1つまたは複数の蛋白質が検出可能な部分でラベルされる。
「検出可能な部分」によって、本発明者らはその部分は検出されてよい部分で、その部分の相対的な量および/または位置(例えばアレイ上の位置)が決定されている部分という意味を含める。
検出可能な部分は当該技術範囲において周知である。
検出可能な部分は、特定の条件にさらされた場合に検出されてよい、蛍光および/または発光および/または化学発光部分でよい。例えば蛍光部分は、それにより蛍光部分が検出されてよい特定の波長の検出可能な蛍光を放射することを可能にする、蛍光部分の励起を起こすための特定の波長および強度の放射(すなわち光)にさらされることを必要としてよい。
あるいは検出可能な部分は、(好ましくは検出可能でない)基質を、可視化および/または検出可能である、検出可能な生成物に変換可能な酵素でよい。適切な酵素の例は、例えばELISAアッセイに関連して、下でより詳細に考察されている。
あるいは検出可能な部分は、画像化に有用である放射性原子でよい。適切な放射性原子はシンチグラフィー研究のための99mTcおよび123Iを含む。他の容易に検出可能な部分は、例えば再び123I、131I、111In、19F、13C、15N、17O、ガドリニウム、マンガニーズまたは鉄のような核磁気共鳴画像(MRI)のためのスピンラベルを含む。明らかに、(たとえば、ここで記述されている試験試料および/またはコントロールの試料中の1つまたは複数の蛋白質および/または選択された蛋白質の検出に使用される抗体分子のような)検出されるための試剤は、検出可能な部分が容易に検出可能であるために、適切な原子同位体を十分に有していなくてはならない。
放射性または他の標識は、既知の方法で本発明の試剤(すなわち、本発明の方法の試料中に存在する蛋白質および/または本発明の結合剤)に取り込まれてよい。例えば、結合部分がポリペプチドである場合、それは生合成されてよく、または例えば水素の代わりにフルオリン-19を含む適切なアミノ酸前駆体を使用する化学アミノ酸合成により合成されてよい。例えば、99mTc、123I、186RH、188Rhまたは111Inのような標識は結合部分のシステイン残基を介して接着可能である。IODOGEN方法(Fraker et al(1978) Biochem. Biophys. Res. Comm. 80, 49-57)は123Iを取り込むために使用可能である。参考文献(” Monoclonal Antibodies in Immunoscintigraphy”, J-F Chatal, CRC Press, 1989)は他の方法を詳細に記述している。蛋白質に(抗体、蛍光、発光、化学発光または放射性部分のような)他の検出可能な部分を接合するための方法は当該技術分野において周知である。
本実施例は、本発明の方法での使用のための、(例えば、本発明の方法の試料中の蛋白質および/または結合分子のような)本発明の試剤を標識するための方法および検出可能な部分の例を提供する。
好ましくは、検出可能な部分は蛍光部分;発光部分;化学発光部分;放射性部分;酵素部分から成る群から選択される。
好ましくは、第一の特徴点はステップ(b)および/またはステップ(d)がアレイを使用して実施される方法を提供する。好都合には、第二の特徴点ではステップ(ii)および/またはステップ(iv)はアレイを使用して実施される。
アレイ自体は当該技術分野で周知である。典型的にはこれらは、固体支持体の表面上に形成されるそれぞれが限定された面積を有する一定の間隔で離れた(すなわち別個の)領域(「スポット」)を有する線状または2次元の構造で形成される。アレイはそれぞれのビーズが分子コードまたは色コードにより、または連続流中で同定可能であるビーズ構造であり得る。試料が、各々が溶液から分子のクラスを吸着する一連のスポットを通過する場合に、分析はまた連続して実施可能である。固体支持体は典型的にはガラスまたはポリマーであり、最も一般的に使用されるポリマーはセルロース、ポリアクリルアミド、ナイロン、ポリスチレン、ポリビニルクロライドまたはポリプロピレンである。固体の支持体はチューブ、ビーズ、ディスク、シリコンチップ、マイクロプレート、ポリビニリデンディフルオライド(PVDF)膜、ニトロセルロース膜、ナイロン膜、他の多孔質の膜、非多孔質の膜(例えば、プラスチック、ポリマー、パースペックス、シリコン、その他のどれか)、複数のポリマーのピン、複数のマイクロタイターウェルまたは蛋白質、ポリヌクレオチドおよび他の適切な分子の固定化および/またはイムノアッセイの処理に適切な何れか他の表面の形態でよい。結合方法は当該技術分野で周知であり、一般的に蛋白質分子、ポリヌクレオチド等の固体支持体への共有結合または物理的吸着による架橋から成る。接触または非接触印刷、マスキングまたは光リソグラフィーのような周知の技術の使用により、それぞれのスポットの位置は規定可能である。概説はJenkins,R.E., Pennington, S.R.(2001,Proteomics,2,13-29)およびLal et al(2002, Drug Discov Today 15;7(18 Suppl):S143-9)を参照。
典型的にはこのアレイはマイクロアレイである。「マイクロアレイ」により、本発明者らは少なくともおよそ100/cm2、好ましくは少なくともおよそ1000/cm2の別個の領域の密度を有する領域のアレイの意味を含める。マイクロアレイのこの領域は、およそ10から250μmの間の範囲で典型的な寸法、例えば直径を有し、このアレイ中の他の領域からほぼ同じ距離で分離されている。このアレイはマクロアレイまたはナノアレイイでもよい。
一度適切な結合分子(上で考察された)が同定され単離されると、当業者は分子生物学の技術分野において周知の方法を使用してアレイを製造可能である。
あるいは、本発明の第一の特徴点は、1つまたは複数の蛋白質に結合可能である第二の結合剤で、検出可能な部分を有するその第二の結合剤を含む分析を使用してステップ(b)および/またはステップ(d)が実施される方法を提供する。
典型的には、第二の特徴点では、1つまたは複数の蛋白質に結合可能である第二の結合剤で、検出可能な部分を有するその第二の結合剤を含む分析を使用してステップ(ii)および/またはステップ(iv)が実施される。
結合剤は上で詳細に記述される。
好ましい実施態様では、第二の結合剤は抗体またはそれらの断片である;典型的には、組換え抗体またはそれらの断片である。好都合には、抗体またはそれらの断片はscFv; Fab; 免疫グロブリン分子の結合領域から成る群より選択される。抗体は上で詳細に記述される。
分析が使用される場合、本発明が、検出可能な部分が蛍光部分;発光部分;化学発光部分;放射性部分;酵素部分から成る群から選択される方法を提供することは好ましい。本発明の方法で使用される適切な検出可能な部分の例は上で記述される。
血清または血漿蛋白質検出のための好ましい分析は、モノクローナルおよび/またはポリクローナル抗体を使用したサンドイッチアッセイを含む酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)、ラジオイムノアッセイ(RIA)、イムノラジオメトリックアッセイ(IRMA)およびイムノエンザイマテックアッセイ(IEMA)を含む。例となるサンドイッチアッセイは参照することにより本明細書に取り込むDavid等米国特許第4,376,110号および第4,486,530号において記述されている。当業者に周知であるように、スライド上の細胞の抗体染色は細胞学検査室診断試験で周知の方法において使用されてよい。
典型的には、その分析は、通常固相分析法であり着色した反応生成物を与える酵素の使用を典型的に含むELISA(酵素結合免疫吸着検定法)である。ホースラディッシュパーオキシダーゼおよびフォスファターゼのような酵素が広く利用されている。フォスファターゼの反応を増幅させる方法は、第二の酵素システムの補酵素としてその次に作用するNADを生産する基質としてNADPを使用することである。大腸菌(Escherichia coli)由来のピロフォスファターゼは、組織中に存在せず安定で良好な反応色を与えるため、良好な接合体を提供する。ルシフェラーゼのような酵素に基づく化学-発光システムも使用され得る。
強い特異性および結合性を伴い結合する、酵素結合アビジンまたはストレプトアビジンとの反応により容易に検出可能であるため、ビタミンビオチンとの接合は頻繁に使用される。
第三の実施態様では、本発明は1つまたは複数の本発明に係る結合剤を含む個体中の膵臓腺癌の存在を決定するためのアレイを提供する。好ましくは、その1つまたは複数の結合剤は表1で規定される全ての蛋白質に結合可能である。
第四の実施態様では、本発明は1つまたは複数の本発明に係る結合剤を含む膵臓腺癌に罹患した個体の生存時間を決定するためのアレイを提供する。好ましくは、その1つまたは複数の結合剤は表2で規定される全ての蛋白質に結合可能である。
本発明の方法での使用に適切なアレイは上で考察されている。さらなる実施態様で、本発明は本発明の第一および/または第二の特徴点の方法でのアレイの使用を提供する。
第五の実施態様では、個体中の膵臓腺癌の存在を決定するための診断マーカーとしての表1で規定される群から選択される1つまたは複数の蛋白質の使用を提供する。好都合には、表1で規定される全ての蛋白質は、個体中の膵臓腺癌の存在を決定するための診断マーカーとして使用される。
第六の実施態様では、本発明は膵臓腺癌に罹患した個体の生存時間を決定するための診断マーカーとしての表2で規定される群から選択される1つまたは複数の蛋白質の使用を提供する。表2で規定される全ての蛋白質が膵臓腺癌に罹患した個体の生存時間を決定するための診断マーカーとして使用されることは好ましい。
第七の実施態様では、
A)本発明に係る1つまたは複数の第一の結合剤またはアレイ;
B)本発明の第一の特徴点に係る方法を実施するための説明書。
を含む膵臓腺癌の存在を決定するためのキットが提供される。
第八の特徴点では、
A)本明細書で規定されるような1つまたは複数の第二の結合剤;
B)本発明の第一の特徴点で規定されるような方法を実施するための説明。
を含む膵臓腺癌の存在を決定するためのキットが提供される。
第九の特徴点では、
A)本明細書で規定されるような1つまたは複数の第一の結合剤;
B)本発明の第二の特徴点に係る方法を実施するための説明書。
を含む膵臓腺癌に罹患した個体の生存時間を決定するためのキットが提供される。
第十の特徴点で本発明は、
A)本明細書で規定されるような1つまたは複数の第二の結合剤;
B)本発明の第二の特徴点で規定されるような方法を実施するための説明書。
を含む、膵臓腺癌に罹患した個体の生存時間を決定するためのキットが提供される。
本明細書中の先行公表文献のリストや考察は、その文献が当該技術の態様の一部であることまたは公衆の一般的な知識であることの承認として必ずしも取り扱われるはずではない。
好ましくは、本発明のある特徴点を具体化する非制限的な実施例は、続く表や図への参照とともに記述されるであろう:
表1:膵臓癌患者に対する正常を識別するための血清蛋白質プロファイル;
表2:膵臓癌患者間で長期間生存者(24ヶ月より長い)に対する短期間生存者(12ヶ月未満)を識別するための血清蛋白質シグネチャー;
表3:本発明のマイクロアレイでの使用のための、60の血清蛋白質に対して向けられた129の組換え抗体断片;
表4:血清試料が取得された患者の患者人口統計学。PCは膵臓腺癌である。
概観
オンコプロテオミクスの裏にある推進力は、特定の悪性腫瘍に関連する蛋白質シグネチャーを同定することである。膵臓癌および正常で健康な提供者由来の分画されていないヒト全血清プロテオームの組換え抗体マイクロアレイ分析に基づき、我々は22の重複しない分析物に基づく、癌と健康な患者を識別する蛋白質シグネチャーを同定した。特異度および感度はそれぞれ99.7%および99.9%と予測された。さらに、19の蛋白質分析物から成る蛋白質シグネチャーは、癌の患者の間での生存を予測する潜在性を有することが示された。この新規の予測シグネチャーは12ヶ月より短い生存時間と24ヶ月より長い生存時間を有する患者を識別し、個別化された医療において新しい可能性を提案する。
本研究は、組換えscFv断片に適合させたアレイを活用する、組換え抗体マイクロアレイに基づく癌の予後診断に対するアフィニティープロテオミックアプローチを記述する(参考文献12、13)。その結果は免疫調節性蛋白質に特異的である抗体断片のアレイが、癌患者または健康な個体の何れかに由来するヒト血清プロテオームを識別可能であることを示した。我々は患者の生存を予測するためのみならず、膵臓癌の検出のためでもある最初の血清バイオマーカー群を提示する。
材料と方法
scFvの生成と精製−免疫調節に主に関与する60の各種蛋白質に対する129のヒト組換えscFv抗体断片はn-CoDeRライブラリーから選択され(参考文献13)、BioInvent International AB (Lund、Sweden)から親切に提供された。ゆえに、各抗原は4までの異なるscFv断片に認識された。全てのscFv抗体は100mlの大腸菌(E.coli)培養物中で生産され、Ni-NTAアガロース(Qiagen、Hilden、Germany)のアフィニティークロマトグラフィーを使用して発現上清から精製された。結合した分子は250mMのイミダゾールで溶出され、PBSに対して大規模に透析され、更なる使用まで4℃で貯蔵された。蛋白質の濃度は280nmでの吸光度を測定することにより決定された(平均濃度は210μg/ml、範囲は60-1090μg/ml)。純度は10%SDS-PAGE(Invitrogen、Carlsbad、CA、USA)により評価された。
血清試料−Stockholm South General Hospital(Sweden)およびLund University Hospital(Lund、Sweden)から提供された合計44の血清試料が本研究に含まれた。24の血清試料(PA1-PA30)は診断時に膵臓癌患者から収集された。20の血清試料(N1-N20)(臨床上の症状は無い)は健康な提供者から収集された。患者の人口統計は表4に示される。標準操作方法に従い、全ての試料は分取され-80℃で貯蔵された。
血清試料の標識化−血清試料は血清プロテオームのためにあらかじめ最適化された標識化手順を用いて標識された(参考文献9、14、15)。全ての血清試料はEZ-Link Sulfo-NHS-LC-Biotin(Pierce、Rockford、IL、USA)を使用してビオチン化された。50μlの血清一定分量は4℃で20分間、16,000×gで遠心分離され、PBSで1:45に希釈され、およそ2mg/mlの濃度に導かれた。それから試料は2時間氷上で、Sulfo-NHS-biotinを最終濃度0.6mMまで加えられ、20分おきに注意深くヴォルテックスすることによりビオチン化された。未反応のビオチンは3.5kDaMW透析膜(Spectrum Laboratories、Rancho Dominguez、CA、USA)を使用した72時間のPBSに対する透析により除去された。試料は分取され、-20℃で貯蔵された。
酵素結合免疫吸着アッセイ−4の蛋白質分析物(MCP-3、IL-4、IL-5、IL-13)の血清濃度は、全ての試料で市販ELISAキット(Quantikine、R&D System、Minneapolis、MN、USA)を使用して測定された。測定は供給業者から提供された推奨に従って実施された。
抗体マイクロアレイの製作および処理−抗体マイクロアレイ生産のため、我々はあらかじめ最適化され実証されたセットアップを使用した(参考文献9、12、14、15)。簡潔には、scFvマイクロアレイは、ピエゾ技術を使用しおよそ330pL/滴を蒸着させる非接触性印刷機(Biochip Arrayer、Perkin Elmer Life & Analytical Sciences)を使用して生産された。scFv抗体はそれぞれの位置に2滴スポットされることにより配置され、最初の滴は次の滴が分配される前に乾燥することが可能であった。抗体はblack polymer Maxisorb マイクロアレイスライド(NUNC A/S、Roskilde、Denmark)上にスポットされ、1のスポットあたり平均5fmol(範囲は1.5-25fmol)のscFVを導いた。各scFvクローンの8の複製は適切な統計を確実にするために配置された。1列あたり8×80の抗体を含む2列に配置され、1スライドあたり合計160の抗体およびコントロールが印刷された。定量化の間にグリッドの配列を支持するため、Cy5に接合したストレプトアビジン(2μg/ml)を含む行が各10行ごとにスポットされた。疎水性のペン(DakoCytomation Pen、DakoCytomation、Glostrup、Denmark)が列の周囲に疎水性遮蔽を描くために使用された。アレイは500μl の5%(w/v)の脱脂粉乳(Semper AB、Sundbyberg、Sweden)を含むPBSでオーバーナイトでブロッキングされた。全てのインキュベーションは湿度室内で室温で実施された。それからアレイは400μlの 0.05%のツィーン20を含むPBS(PBS-T)で4回洗浄され、1%(w/v)の脱脂粉乳および1%のツイーンを含むPBS(PBS-MT)で1:10に希釈された(合計で1:450の血清の希釈に導かれる)350μlのビオチン化血清と共に1時間インキュベートされた。次に、アレイは400μl のPBS-Tで4回洗浄され、PBS-MTに希釈された350μlの1μg/mlのAlexa-647接合ストレプトアビジンと共に1時間インキュベートされた。最終的に、アレイは400μl のPBS-Tで4回洗浄され、窒素ガスの気流下で速やかに乾燥され、6の異なるスキャナーのセッティングを使用して共焦点マイクロアレイスキャナー(ScanArray Express、Perkin Elmer Life & Analytical Sciences)で5μmの分解度でスキャンされた。固定サークル法を使用するThe ScanArray Express software V2.0(Perkin Elmer Life & Analytical Sciences)が各スポットを定量化するために使用された。局所的なバックグラウンドは減算され、起こり得る局所的な欠損の補正のため、2の最も高い複製および2の最も低い複製は自動的に排除され、各データポイントは残りの4の複製の平均値を示す。アッセイ内の相関係数は0.99より、アッセイ間の相関係数は0.96よりそれぞれ大きい。
データの正規化−飽和していないスポットのみ更なるデータ分析のために使用された。セミグローバル正規化アプローチを使用する、概念的にはDNAマイクロアレイのために開発された正規化に類似する、データセットのチップ間正規化が実施された。ゆえに、変動係数(CV)が各分析物について最初に計算され、ランクが付けられた。21の試料に相当する、全分析物中最も低いCV値を提示した15%の分析物が同定され、チップ間正規化因子を算出するために使用された。SIが各試料の21の分析物のシグナル強度の合計であり、μが全試料を通して平均された21の分析物のシグナル強度の合計である場合に、正規化因子NIは計算式NI=SI/μにより算出された。1つの試料から生産された各データセットは正規化因子NIで除算された。強度について、分析ではlog2値が使用された。
データ分析−全129分析物の領域についてユークリッド距離を使用したサモンマップが実施された。線形カーネルを使用するサポートベクターマシン(SVM)で教師付き分類が行われた(参考文献16-18)。R関数SVMで既定値である制約違反のコスト(SVMにおけるパラメーターC)は1に固定され、それを同調させるための試みは行われなかった。このパラメーター同調欠如は、オーバーフィットを回避し、理解容易な分類手順を作成するために選択された。試験試料についてのSVMの出力は、超平面への符号付きの距離であるSVM決定値である。図1Cおよび2Cにおいて、トレーニングおよび試験セットへの分割は一度無作為に行われ、それから固定された。図2Aにおいて、leave-one-outクロス検定法が使用される。1から129の間の全ての数値Kについて、下記の方法が実施された。トレーニングセット、すなわち1を除く全ての試料について、ウィルコクソン検定でKが最高にランクされる分析物が選択され、SVMがそれらK分析物を用いてトレーニングされた。それから左外試料のためこの分類器を使用してSVM決定値は算出された。慣例であるように、leave-one-outクロス検定において全試料に対してこれは行われた。
受信者特性(ROC)曲線はSVM決定値を使用して作図され、曲線下面積が見出された。図2AはKの関数としてROC面積を示す。図2Bは値K=29についてROC曲線を示す。全ての統計は参考文献19で行われた。
結果
膵管腺癌は乏しい予後を伴う癌であり、臨床上の意思決定を容易にする改善された診断手法は患者に著しい利益を与えるであろう。診断を改善するための1つのアプローチは、癌の検出が可能であり、臨床上の転帰の予測もするバイオマーカー群を同定することである。結果的に、膵臓癌に関係する高感度な蛋白質シグネチャーの同定を可能にするために、我々は主に免疫調節性の性質(表2)の60の血清蛋白質に対して向けられた129の組換え抗体断片に基づく(参照文献12、14、15)最初の大規模マイクロアレイ(図1A)を設計した。本研究では、24人の膵臓癌患者および20人の健康な患者からの標識された血清が抗体マイクロアレイ上でインキュベートされ、続いて共焦点スキャナーを使用して定量化された。最初に、我々の癌を検出する能力を試験するため、マイクロアレイデータは全ての抗体に基づく教師付きではないサモンプロットで提示され、2つの異なる個体群は明確に識別可能であった(図1B)。これはこのマイクロアレイで分析された血清分析物に関して、癌と正常のプロテオームの間に明確な相違が存在することを示した。続いて我々はサポートベクターマシン(SVM)を使用してleave-one-outクロス検定を実行し、各試料について決定値を収集した。この決定値は分類器の出力であり、閾値より上(下)の予測値を伴う試料は膵臓癌(健康)であると予測される。閾値は感度と特異度の間のトレードオフをパラメーターで表し、常にでは無いがしばしば0に設定される。24の膵臓癌試料は0.30から1.93までの間の決定値を獲得し、健康試料では-1.84から-0.30までの間であった。ゆえに、0の閾値で、または-0.30と0.30の間の何れか他の値で、我々のデータセットにおける感度および特異度は100%である。しかしながら、感度と特異度を巨大な個体群に外挿するために、我々は最初に正常および癌集団のそれぞれの範囲において決定値がおよそ正常に分配されていることを検証し、平均および分散を算出した。分類閾値を2つの平均の中間に設定し、正規分布を使用することにより、我々はより大きい個体群においてさえも良好な分類力を示す、99.9%の感度および99.3%の特異度を見い出した。正常と癌集団の間の明確な分離を示すために、我々は18の癌および10の正常試料から成るトレーニングセット
を無作為に選択した。この癌および正常血清プロテオームのトレーニングセットは、2つの試料間で有意に(p<0.05)異なる19の重複しない血清蛋白質から成るより小さいバイオマーカー群を規定した。続いてこれら特異的に発現する蛋白質は、28のトレーニング試料および試験セットとして使用された16の残りの試料の樹状図を作図するために使用された。図1Cにおいて見られるように、癌試料はトレーニングおよび試験セットの両方について正常試料から完全に別離された(100%の感度および特異度)。
興味深い観察は我々が1人の患者(PA14)から、患者が膵臓癌と診断された11-12ヶ月前ではあるが、数週間間隔の各種の機会で抜かれた3の血清試料を盲目的に獲得していたという事実であった。さらに、試験セットで使用された場合、全ての試料は癌として正確に分類された(データは示されず)。重要なことに、トレーニングで規定されテスト試料の分類のために使用された蛋白質シグネチャーは、膵臓腺癌に特異的であり、胃癌(参考文献9)や胸部腺癌(原稿は準備中)のような他の癌において我々のマイクロアレイセットアップにより見い出された血清シグネチャーとは異なる。いくつかのマイクロアレイデータはまた、通常の酵素結合免疫吸着検定法で種々の血清蛋白質を分析することにより確認された(図1D)。しかしながら、マイクロアレイ測定に基づく分析は従来の酵素免疫アッセイと比較すると、しばしばより感度が高い。結果的には、ELISA感度が十分な場合にのみ分析物は確証可能であったが、それから我々のマイクロアレイデータが確認された。
癌の早期検出が特に膵臓癌においてそれ自体の利点を有する一方、血清蛋白質のプロファイリングもまた、正常に対する癌の分類の他に、臨床上のパラメーターと関連させることが可能でもあるシグネチャーを規定するためのアプローチとして提案されてきた(参考文献16)。これは各患者に割り当てられた治療上の療法に影響を与え得るため、期待される生存時間の予測を可能にすることと高い関連性を有するであろう。結果的には、我々の組換え抗体マイクロアレイプラットフォームに更に応答させるため、我々は長い生存者(24ヶ月より長い)に対する短い生存者(12ヶ月未満)に分割された2つの癌患者群を比較した。最初に、予測シグネチャーにおいて抗体で限定される分析物の総数の関数として、サポートベクターマシンに続いて分析物をフィルタリングするためにウィルコクソン検定を使用して受信者特性(ROC)曲線下面積が算出された(図2A)。これらの計算は全部で129の抗体を含み、我々は1から4の抗体/血清分析物を有していたため、予測シグネチャーのバイオマーカーサイズにおいて一定の重複が存在した。これらの計算から、0.80より大きいROC面積(AUC)で2つの個体群は識別可能であることが明らかであった。注目なことに、この曲線は、26より少ない分析物から成る蛋白質シグネチャーがより可変的でより頑強ではない予測変数を提供することも示した。結果的に、更なる分析のため我々は29の分析物から成る予測シグネチャーを選択した。29の分析物についてのROC曲線は0.86の曲線下面積を有した(図2B)。
再び、このバイオマーカーシグネチャーの予測能力を示すため、短期間および長期間生存者を含む膵臓癌患者(n=23)は13人の患者のトレーニングセットと10人の患者の試験セットに無作為に分割された。切除不可能な病気の患者についての平均生存は5から6ヶ月残るため、群のサイズにおいて回避不能のバイアスがあり、長期間生存群は5人の患者のみから成った。SVMはトレーニングセットより選択されたバイオマーカーシグネチャーでトレーニングされ、それからテストセットは図2Cで示されるように分類可能であった。12ヶ月より短く生存した全ての患者は、0より小さいSVM予測値を使用して正確に分類され、最も重要な分類と考えられた。1人の長期間生存者は誤って分類された。ウィルコクソン検定において全23人の患者間で長期間生存者と短期間生存者を分離する29の最も重要な分析物は、22の重複しない血清蛋白質に相当する(29の分析物のうちの7は複製物であったが、異なる抗体クローンにより限定された)。22の重複しない蛋白質で表わされるこの新規の予測シグネチャー、および短期と長期生存者それぞれにより提示される特異的分析物反応は図2Dにおいてヒートマップとして示される。短期間生存者においてIL-1a、IL-3、IL-8およびIL-11のようなサイトカインが上方制御されている一方、長期間生存者においてランテス、IL-16、IL-4およびエオタキシンが主に上方制御されていることは明白であるにも関わらず、個体の蛋白質を分析する場合に血清蛋白質の間で厳格な合意されたパターンは無かった(図2D)。これの重要性はまだ確証されないでいるが、後者の個体群でのより活性なT細胞分画を示しているかもしれない。
考察
オンコプロテオミクスにおいて抗体マイクロアレイは、アフィニティプロテオームの手段として最近の数年間に有望な手段から有望な結果を送達し始める手法へと発展してきた(参考文献3、12、20、21)。これら努力における主な焦点は、早期段階で癌を検出すること、腫瘍の再発および治療抵抗性を予測すること、または特定の処置療法のために患者を選択することである(参考文献3)。これは不良な予後を伴う癌にとって特に重要であり、例えばリンパ節、肺、腹膜に素早く転移し(参考文献4、23)早期段階での診断は困難であるため、膵臓癌にとっても本質的である。しかしながら、各種の癌または癌と腫瘍を識別するバイオマーカーシグネチャーの能力を実現することはこれまで困難であった(概説は参考文献3を参照)(参考文献20)。本研究で癌と正常血清プロテオームとの間で観察された相違の理由は、マイクロアレイ上の抗体特異度の幅に殆ど依存しているようであり、Sanchez-Carbayo等(参考文献21)に報告された合理的に設計されたアレイによっても近年支持されている。これら研究者は特異的に発現した遺伝子生成物に対して生産された抗体を使用して、全生存期間に基づき膀胱腫瘍の患者を層別することが可能であった。最近の数年間に我々は、プローブおよび基質の設計(参考文献13、25)、アレイ/分析の設計(参考文献9、15)、および試料の型式(参考文献9、14、15)のような、主要な技術上のパラメーターを評価および最適化することにより(参考文献24)、複雑なプロテオーム分析のための高性能な組換え抗体マイクロアレイプラットフォームを開発した(参考文献6、9、11、12、14、15)。これは我々に、最適化されたscFvマイクロアレイを使用し、主に免疫調節製蛋白質を標的とする、ヒト血清蛋白質の最初の特異的蛋白質発現プロファイリングの実行を可能にした。以前の結果と一致することに、少量のサイトカインを容易に検出するこの抗体マイクロアレイはpMからfMの範囲における感度を提示した。さらに、我々は分析の再現性を0.96から0.99の範囲の相関係数で保持したが、これは複合的分析の主要な特徴であり、以前の報告(参考文献12、26)に十分匹敵する。それ以上に、抗体マイクロアレイデータはELISAと比較され、十分感度が高い場合、この通常の分析は我々の結果
を支持した。
膵臓癌の患者はしばしば遅れて診断され、不良な予後を導く。その低い発生率のため、特に長期間、すなわち24ヶ月以上の生存者については、多量の試料数を収集するのは困難である。我々は本試験のため25人の患者に接触し、頑強な統計学的評価の使用が癌と正常なプロテオームを層別することを我々にさらに可能とした。これは教師付き分類であり、我々はこのデータセットについて単純ベイズ分類器で非常に類似した結果を得たにも関わらず(データは示されない)、分類器としてサポートベクターマシンを採用した。全ての分析体の間に超平面を見い出すことによりSVMは2つの集団を分離し、超平面の1つの側面上の試料を1つの集団に、他の側面上の試料を他の集団に割り当てた。超平面までの距離は予測または決定値と呼ばれる(図2C)。ゆえに、超平面および集団の層別化は我々のトレーニングセットを使用して見い出された。それから分類器の性能は、トレーニングおよび試験セット間に重複が許されない場合に、試験セットを続いて活用することにより見積もられた。しかしながら、データセットは各種トレーニングおよび試験セットに無作為に分割可能であり、それから分類器のトレーニングおよび試験それぞれに使用される。これの欠点は、最終的な結果がトレーニングおよび試験セットへの分割に依存することである。結果的に、我々は我々のデータセットのいくつかの割れ目を作製する手順としてクロス検定を使用し、データ層別化の正確性の基準として試験セットの平均性能を使用した。ゆえに、実施されたleave-one-outクロス検定において、試験セットは1つの試料を含みトレーニングセットはその残りを含む。SVMの性能はROC曲線および特にROC曲線下面積により測定可能である。SVMは全ての試料を2つの集団間の間隔で正確に層別したため、正常および膵臓癌の試料は際立って十分に分離された。決定値の外挿は、1つの誤分類を得るために数百の試料を必要とするであろう事を示す非常に高い感度(99.9%)および特異度(99.3%)を与えた。
本研究において、我々は所望の比較であった膵臓癌と膵炎の患者群の比較ができなかったが、代わりに我々は正常血清試料を使用した。しかしながら、注目なことにバイオマーカーシグネチャーに関連する本研究の膵臓癌は、他の消化管系の癌に関連し(参考文献12)、細菌性感染の結果として見い出される14のバイオマーカーと共通するものとしてはエオタキシン、IL-5およびIL-13のみを含み、これは膵臓のシグネチャーが一般的な炎症とは関連しないことを示した。さらにこのシグネチャーは、重要な炎症成分を伴う自己免疫疾患である全身性エリテマトーデスにおいて見い出されるバイオマーカーとは類似していなかった(Wingren等、原稿は準備中)。モノクローナルおよびポリクローナル抗体に基づくマイクロアレイを使用して膵臓癌の血清試料をプロファイリングする場合、シグネチャーはOrchekowski等の報告(参考文献26)とも完全に異なる。彼らはC反応性蛋白質(CRP)、血清アミロイドAおよび免疫グロブリンのような、より普遍的な炎症マーカーだけでなく、アルブミン、トランスフェリンおよびヘモグロビンのような非常に豊富な血清蛋白質を標的とした一方、8のサイトカインのみ分析された。他方我々の本研究における癌シグネチャーは、多数の過剰発現したTH2サイトカイン(IL-4、-5、-10および-13)を含む一方、古典的TH1サイトカイン(IL-12およびTNF-b)は下方調節され、これは膵臓癌の血清中でTGF-bおよびIL-10が上方調節されることを示した(参考文献27)Belone等の研究と一致した。これら著者らは、膵臓癌患者からの血液由来単球はTH1様反応よりむしろIL-4の発現増加およびIL-12の発現減少を伴うTH2様反応を発現させる用意があることを示した。
最後に、我々は正常試料に対する癌試料を層別可能であることとは他に、患者の生存の予測にも使用可能であるシグネチャーを同定することの可能性について調査した。最初に全ての分析物を使用し(データは示されない)SVMは0.81のROC面積で短期と長期生存者の層別が可能であり、これは非常に有望であった。それから最重要な分析物を選択することにより全てのバイオマーカーのための分類器が作製され、続いてトレーニングセット中の2の試料集団を識別するために使用された。図2Aで見られるように、分類器の性能は26より上の分析物で安定で、我々は29のバイオマーカー(22の重複しない分析物)シグネチャーが0.86のROCを与えたことを示すことが可能であった。しかしながら、18人の短期間生存者および5人の長期間生存者以上での研究が生存を層別する蛋白質プロファイルを確実に証明するために必要であるが、本研究はそのようなプロファイルの可能性を確実に証明した。
結論として、免疫調節性蛋白質に対する組換え抗体マイクロアレイの使用により、我々は膵臓腺癌を明確に検出することができ、癌とそれに対する正常な血清プロテオームを完全に識別することができた。より重要なことには、癌患者の生存を予測可能なシグネチャーを明確にする最初の試みが示され、臨床上の意思決定についてのアフィニティーオンコプロテオミクスの能力を示している。
(参考文献)
組換え抗体マイクロアレイを使用した、血清蛋白質発現分析による膵臓腺癌の検出。1280のデータポイントを含む抗体マイクロアレイのスキャンされた画像。 組換え抗体マイクロアレイを使用した、血清蛋白質発現分析による膵臓腺癌の検出。癌患者(赤)は健康な個体(青)から完全に分離して示される、全129抗体断片に基づく教師なしサモンプロットとして表示される多次元分析。 組換え抗体マイクロアレイを使用した、血清蛋白質発現分析による膵臓腺癌の検出。癌患者(PA)が正常な個体(N)から完全に分離されるデンドログラム;28の血清試料を含むトレーニングセットを使用する二元階層的クラスタリングは、正常な個体に対して患者で有意に(P<0.05)異なって発現した19の血清バイオマーカーに基づいた。続いて、16の血清試料(*で印がつけられている)のテストセットは100%正確に分類された。列は提供者を表示しており、青は正常な個体(N)、赤は癌患者(PA)である。各行は、右手側に表示されているように血清バイオマーカーを表示し、各々のピクセルが各提供者中の特定のバイオマーカーの発現レベルを表現する(正常な血清に対する膵臓癌血清中での過剰発現(赤)、少ない発現(緑)、変化無し(黒))。 組換え抗体マイクロアレイを使用した、血清蛋白質発現分析による膵臓腺癌の検出。IL-4、IL-5、IL-13またはMCP-3のようないくつかの血清バイオマーカーは、マイクロアレイの結果を確認するためELISAでも分析された。代表的なデータセットは、通常のELISAおよび抗体マイクロアレイ分析が同様の結果をもたらした事を示す、IL-13について示されている。マイクロアレイ分析の感度はELISAより取得されるものと比較して同等またはより良好であった(データは示されない)。 長期間生存者(>24ヶ月)に対する短期間生存者(<12ヶ月)の2つの患者群を識別する、予測的血清蛋白質バイオマーカーシグネチャーの同定。29より多い試料のシグネチャーを使用することにより、2つの生存者群が十分に識別可能であったことを明らかに示す、予測的シグネチャー中に含まれる分析物の数の関数としての受信者動作特性曲線(ROC)領域。 長期間生存者(>24ヶ月)に対する短期間生存者(<12ヶ月)の2つの患者群を識別する、予測的血清蛋白質バイオマーカーシグネチャーの同定。抗体で同定された29の分析物に基づく、予測的血清バイオマーカーシグネチャーのROC領域。 長期間生存者(>24ヶ月)に対する短期間生存者(<12ヶ月)の2つの患者群を識別する、予測的血清蛋白質バイオマーカーシグネチャーの同定。SVMはトレーニングセットにより選択されたバイオマーカーシグネチャーを使用してトレーニングされた。それからSVM予測値を使用して、ランダムに選択された10人の患者(試料は*で印がつけられている)から成るテストセットは分類された。 長期間生存者(>24ヶ月)に対する短期間生存者(<12ヶ月)の2つの患者群を識別する、予測的血清蛋白質バイオマーカーシグネチャーの同定。予測的シグネチャーで重複しない22の血清蛋白質に基づくヒートマップ。列は癌患者を表示し、青は長期間生存者(24ヶ月より長い)および赤は短期間生存者(12ヶ月未満)である。色のコーディングについては図1cの説明文を参照。 組換え抗体マイクロアレイ技術の原理。 組換え抗体マイクロアレイ技術の原理。

Claims (21)

  1. a) 試験されるために血清または血漿試料を準備すること;
    b) IL-5、ランテス、C1エステラーゼインヒビター(EI)、TNF-b、GLP-1、IL-4、アンジオモチン、C4、C3、C5及びCD40からなる群から選択される2つもしくは複数の蛋白質の試験試料中の存在および/または量を測定することにより、試験試料の蛋白質シグネチャーを決定すること;
    というステップを含み、
    ステップ(b)で規定される群から選択される2つもしくは複数の蛋白質の試験試料中の存在および/または量が膵臓腺癌の存在の指標となる、
    個体中の膵臓腺癌の存在を決定するためのデータを提供する方法。
  2. ステップ(b)が2つまたは複数の蛋白質の1つにそれぞれ結合可能である2つまたは複数の第一の結合剤を使用して実施される請求項1に記載の方法。
  3. 2つまたは複数の第一の結合剤が抗体またはそれらの断片である請求項2に記載の方法。
  4. 第一の結合剤である抗体またはそれらの断片が組換え抗体またはそれらの断片である請求項3に記載の方法。
  5. 第一の結合剤である抗体またはそれらの断片がscFv;Fab;免疫グロブリン分子の結合領域から成る群から選択される請求項3または4に記載の方法。
  6. 試験試料中の2つまたは複数の蛋白質が検出可能な部分で標識される請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 検出可能な部分が蛍光部分;発光部分;化学発光部分;放射性部分;酵素部分から成る群から選択される請求項6に記載の方法。
  8. ステップ(b)がアレイを使用して実施される請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  9. アレイがビーズを基礎とするアレイである請求項8に記載の方法。
  10. アレイが表面を基礎とするアレイである請求項8に記載の方法。
  11. アレイがマクロアレイ;マイクロアレイ;ナノアレイから成る群から選択される請求項8から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. ステップ(b)が2つまたは複数の蛋白質の1つにそれぞれ結合可能である2つまたは複数の第二の結合剤であり、検出可能な部分を有する第二の結合剤を含む分析を使用して実施される請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 2つまたは複数の第二の結合剤が抗体またはそれらの断片である請求項12に記載の方法。
  14. 第二の結合剤である抗体またはそれらの断片が組換え抗体またはそれらの断片である請求項13に記載の方法。
  15. 第二の結合剤である抗体またはそれらの断片がscFv;Fab;免疫グロブリン分子の結合領域から成る群から選択される請求項13または14に記載の方法。
  16. 第二の結合剤の検出可能な部分が蛍光部分;発光部分;化学発光部分;放射性部分;酵素部分から成る群から選択される請求項12から15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 分析がELISA(酵素結合免疫測定法)である請求項12から16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 請求項2から5のいずれか一項で規定される2つまたは複数の第一の結合剤を含む個体において膵臓腺癌の存在決定用アレイ。
  19. 更に膵臓腺癌に罹患した個体の生存時間の決定用である、請求項18に記載のアレイ。
  20. 個体中の膵臓腺癌の存在を決定するための診断マーカーとしての請求項1で規定される群から選択される2つまたは複数の蛋白質の使用。
  21. 請求項2から5のいずれか一項で規定される2つまたは複数の第一の結合剤を含む膵臓腺癌の存在決定用キット。
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