JP6114929B2 - 包装体 - Google Patents

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Description

本発明は、たとえば透明または半透明なプラスチックからなるシート体によって形成された包装ケースと、この包装ケースに包装されたたとえば化粧品容器などの被包装物と、を備える包装体に関する。
包装ケースによって被包装物を包装することの目的は、たとえば、商品としての被包装物を製造工場から販売店まで搬送する際に被包装物を保護することや、販売店での商品の見栄えを向上させることなどである。このため、被包装物が包装ケース内において不当に動かない工夫が求められる。
図10は、従来の包装体の一例を示している(たとえば、特許文献1参照)。同図に示された包装体90は、シート体からなる包装ケース91とこの包装ケース91に包装された被包装物98と、を備えている。包装ケース91は、4つの側板92と蓋板93および底板94とを有しており、これらに囲まれた空間が被包装物98を収容する空間となっている。また、包装ケース91は、固定用フラップ95を有している。固定用フラップ95は、いずれかの側板92の底板94側端に繋がっており、この側板92と被包装物98との間に位置している。固定用フラップ95は、包装ケース91を形成するためのシート体に設けられた小片部を折り曲げることによって形成されている。このため、固定用フラップ95には、本図において時計回り方向の弾性復元力が作用する。この弾性復元力によって、固定用フラップ95が、被包装物98に押し付けられることとなり、固定用フラップ95と固定用フラップ95に対して反対側にある側板92とによって被包装物98が挟まれる格好となる。これにより、被包装物98が包装ケース91内において不当に動いてしまうことが抑制される。
しかしながら、たとえばケース91が透明または半透明なシート体からなる場合、固定用フラップ95が外観に現れる。これにより、包装体90の美観が損なわれてしまう。また、固定用フラップ95が被包装物98に押し付けられることにより、たとえば包装体90を搬送する過程において、被包装物98に傷がついてしまうおそれがある。さらに、固定用フラップ95に弾性復元力を効果的に作用させるには、側板92と被包装物98との間に隙間を設けておく必要がある。これは、包装ケース91の大型化を招来する。
特開2004−323052号公報
本発明は、前記した事情のもとで考え出されたものであって、外観を損なうことなく包装ケース内において被包装物の姿勢を適切に保持することが可能な包装体を提供することをその課題とする。
本発明によって提供される包装体は、プラスチックシート体からなる包装ケースと、前記包装ケースに包装された被包装物と、を備える包装体であって、前記被包装物は、底部を有し内容物が充填される充填部、この充填部を囲む外壁、および前記充填部と前記外壁との間に介在し、かつ前記充填部の前記底部側に開口する空洞部、を具備しており、前記包装ケースは、前記空洞部に前記底部側から進入し、かつ前記充填部および前記外壁の少なくともいずれかに接する係止片を有するとともに、前記係止片は、前記空洞部内において前記充填部の深さ方向に延びる胴部と、この胴部に対して交差する方向に延びる羽根部と、を有し、前記胴部および前記羽根部の一方が前記充填部に接し、他方が前記外壁に接することを特徴としている。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記包装ケースは、前記被包装物の前記外壁に対面する側板を有しており、前記係止片は、前記側板に連結されている。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記包装ケースは、前記被包装物の前記外壁を迂回するように前記側板と前記係止片とを連結する迂回片を有する。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記包装ケースは、前記被包装物を挟んで対向配置された2つの前記側板と、これらの側板に各別に連結された2つの前記係止片と、を有する。
本発明によれば、前記係止片と前記被包装物の前記充填部あるいは前記外壁との間に生じる摩擦力により、前記包装ケースに対して前記被包装物が回転したり動いたりすることを抑制することができる。また、前記係止片は、前記空洞部内に進入しているため、前記包装体の外観にはほとんど現れない。さらに、前記係止片を前記被包装物に係止させるために、前記包装ケースと前記被包装物との間に隙間を設ける必要がない。したがって、前記包装体の外観を損なうことなく前記包装ケース内において前記被包装物の姿勢を適切に保持することが可能である。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
本発明に係る包装体の一例を示す一部断面斜視図である。 図1のII−II線に沿う断面図である。 図1のIII−III線に沿う断面図である。 本発明に係る包装体の一例に用いられる包装ケースを形成するためのプラスチックシートを示す平面展開図である。 本発明に係る包装体の一例に用いられる包装ケースを形成する工程を示す斜視図である。 本発明に係る包装体の一例に用いられる包装ケースに被包装物を挿入する工程を示す斜視図である。 本発明に係る包装体の一例に用いられる包装ケースの係止片を被包装物の空洞部に挿入する工程を示す斜視図である。 図1の包装体の想定しうる他の態様のIII−III線に沿う断面図である。 本発明に係る包装体の変形例を示す断面図である。 従来の包装体の一例を示す断面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
図1〜図3は、本発明に係る包装体の一例を示している。本実施形態の包装体1は、包装ケース10および被包装物30を備えている。図1は、包装ケース10および被包装物30を横切る曲面における断面を含んだ包装体1の一部断面斜視図である。図2は、図1のII−II線に沿うzx平面における断面図であり、図3は、図1のIII−III線に沿うxy平面における断面図である。
被包装物30は、たとえば液状あるいはジェル状の化粧品に代表される内容物80を収容する化粧品容器などであり、全体として円柱形状である。図1においては、理解の便宜上、内容物80を省略している。なお、本発明における被包装物の形状は、好ましくは円柱形状であるがこれに限定されず、たとえば多角柱形状であってもよい。また、内容物80は、化粧品に限定されず、様々な液状あるいはジェル状の物体、または粉体などであってもよい。被包装物30は、蓋31および本体32を有しており、たとえば樹脂からなる。一般的に、被包装物30の外面には、商品名や美観を向上させるためのデザイン柄などが印刷されている。なお、本実施形態においては、蓋31および本体32が別体として形成されているが、たとえば蓋31と本体32とが一体的に形成された構成であってもよい。
蓋31は、被包装物30に収容された内容物80がこぼれることを防ぐためのものであり、有り底円筒形状とされている。また、蓋31の内側面には、本体32に対して固定するための雌ねじあるいは凹凸部などの係合機構(いずれも図示略)が設けられている。
本体32は、内容物80を収容する部分であり、本実施形態においては、充填部33、外壁35、連結部36、蓋支持部37、および空洞部38を有している。充填部33は、内容物80が充填されるものであり、底部34を有する有り底円筒形状である。なお、図1〜図3においては、充填部33の深さ方向をz方向とし、このz方向と直角である互いに直角な2方向をx方向およびy方向としている。外壁35は、充填部33を囲む部分であり、本実施形態においては、z方向を軸方向とする円筒形状とされている。外壁35のz方向下端は、充填部33の底部34とz方向においてほぼ同じ位置にあるか、若干z方向下方側ある。連結部36は、充填部33のz方向上端と外壁35のz方向上端とを連結しており、円環板状とされている。
空洞部38は、充填部33と外壁35との間に位置しており、本実施形態においては、円筒形状の空間である。上述した通り、充填部33および外壁35のz方向上端どうしが連結部36によって連結されていることにより、空洞部38は、充填部33の底部34が位置する側であるz方向下方側に開口している。
蓋支持部37は、連結部36のz方向上面に設けられており、z方向を軸方向とする円筒形状とされている。蓋支持部37は、蓋31を本体32に対して固定するための機能を果たす部位である。この機能を果たすために、蓋支持部37の外側面には、雄ねじあるいは凹凸部などの係合機構(いずれも図示略)が設けられている。
包装ケース10は、透明または半透明のシート体からなり、被包装物30を包装している。包装ケース10は、4つの側板11、底板12、蓋板13、表示板14、2つの係止片15、および2つの迂回片16を有している。
前記シート体としては、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン系、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系、ポリスチレン系、ポリアミド系、ポリ塩化ビニルなどの透明または半透明な樹脂からなるシートを用いることができる。前記シート体の厚さは、たとえば0.1〜1.0mm程度である。包装ケース10を適切に形成するには、適度な可撓性を有するシート体を用いることが好ましく、本実施形態においてはたとえば厚さが0.2〜0.5mm程度のポリエステル系樹脂からなるシート体が用いられる。
4つの側板11は、各々が矩形状とされており、z方向に対して平行である。4つの側板11は、隣合うものどうしのz方向に延びる辺どうしが連結されている。これにより、4つの側板11は、被包装物30をx方向およびy方向において囲む四角筒状をなしている。図1〜図3においては、1組の側板11が対向する方向をx方向とし、他の1組の側板11が対向する方向をy方向としている。図3に示すように、本実施形態においては、4つの側板11に四角筒状をとらせるために、ある側板11に繋がるのりしろ17が設けられている。のりしろ17は、隣に位置する側板11の内面に対して接着剤あるいは熱溶着などによって接合されている。
底板12は、4つの側板11に囲まれた空間をz方向下方側から塞いでおり、4つの側板11の少なくともいずれかに繋がっている。本実施形態においては、底板12は、略正方形状である。底板12は、包装体1がz方向を鉛直方向とする姿勢とされたときに、被包装物30の重量を支える役目を果たす。
蓋板13は、4つの側板11に囲まれた空間をz方向上方側から塞いでおり、本実施形態においては、y方向において対向配置された2つの側板11の一方のz方向上端に繋がっている。蓋板13には、挿入片13aが設けられている。挿入片13aが側板11に沿って挿入されることにより、蓋板13は、上述した空間を塞ぐ姿勢を保つ。被包装物30を包装ケース10から取り出す際には、蓋板13が開放状態とされる。また、本実施形態においては、2つの中蓋13bが設けられている。2つの中蓋13bは、x方向において対向配置された2つの側板11のz方向上端に繋がっており、蓋板13と重なっている。2つの中蓋13bは、被包装物30が誤って包装ケース10から脱落してしまうことや、包装ケース10が意図せず変形してしまうことなどを防止するために設けられている。
表示板14は、たとえば被包装物30の商品名やデザイン柄などが印刷されたり、あるいは包装体1を陳列棚や陳列板などによって支持するための穴などが設けられる部位である。本実施形態においては、表示板14は、y方向において対向配置された2つの側板11のうち、蓋板13が繋がっているものとは反対側の側板11のz方向上端からz方向上方へと延びている。
2つの係止片15は、被包装物30が包装ケース10内において、不当に回転したりずれたりすることを防止するために設けられている。2つの係止片15は、被包装物30の空洞部38にz方向下方から進入しており、本実施形態においては、図2によく表れているように空洞部38のz方向上端付近にその上端が到達している。本実施形態においては、2つの係止片15は、被包装物30の充填部33を挟んでx方向において対向配置されている。各係止片15は、胴部15aおよび2つの羽根部15bを有している。胴部15aは、図2によく表れているように、空洞部38内において、z方向下方から上方に延びておりx方向に対してほぼ直角な姿勢とされている。胴部15aは、本実施形態においては、矩形状とされている。2つの羽根部15bは、胴部15aのy方向両端に繋がっており、図3によく表れているように、空洞部38の形状に沿って胴部15aに対して交差する方向に延びている。本実施形態においては、各羽根部15bは、胴部15aに繋がる部分を下底とする台形状である。
2つの迂回片16は、2つの係止片15のz方向下端とx方向に対向配置された2つの側板11のz方向下端とを連結している。図2によく表れているように、各迂回片16は、被包装物30の外壁35のz方向下端を迂回するように、係止片15と側板11とを連結している。迂回片16のx方向寸法は、たとえば外壁35の厚さと同じか若干大である程度に設定される。
次に、包装体1を製造する方法について、図4〜図7を参照しつつ、以下に説明する。
まず、図4に示すプラスチックシート20を用意する。プラスチックシート20は、包装ケース10を形成するためのものである。プラスチックシート20は、たとえば上述した樹脂からなるシート材料を切断加工することによって形成され、本実施形態においては、たとえば厚さが0.2〜0.5mm程度のポリエステル系樹脂からなる。プラスチックシート20は、4つの側板形成部21、底板形成部22a,22b、蓋板形成部23、2つの中蓋形成部23b、表示板形成部24、2つの係止片形成部25、2つの迂回片形成部26、およびのりしろ形成部27を有している。なお、本図における破線は、包装ケース10を形成するために必要な折り曲げ加工を容易とするために設けられた折り曲げ線であり、たとえばミシン目状の加工が施されていたり、微細な溝が形成されたりすることによって構成されている。
4つの側板形成部21は、各々が矩形状であり、互いに直列に連結されている。4つの側板形成部21は、包装ケース10の4つの側板11となる部位である。図中左端に位置する側板形成部21に、のりしろ形成部27が繋がっている。のりしろ形成部27は、包装ケース10ののりしろ17となる部位である。
底板形成部22a,22bは、図中左から1つめと3つめの側板形成部21の図中下端に繋がっており、包装ケース10の底板12を構成する部位である。底板形成部22aは、略正方形状であり、中央付近に2つのコの字状の切り欠き22cが形成されている。底板形成部22bは、矩形状部分とこれに繋がる挿入係止部22dとを有する形状とされている。挿入係止部22dは、図中左右方向に突出する2つの舌状部分を有している。
蓋板形成部23は、図中左端に位置する側板形成部21の図中上端に繋がっており、略正方形状の部分とこれに繋がる挿入片形成部23aとを有する。蓋板形成部23は、包装ケース10の蓋板13となる部位である。挿入片形成部23aは、挿入片13aとなる。2つの中蓋形成部23bは、図中左から2つめと4つめの側板形成部21の図中上端に繋がっており、台形状とされている。表示板形成部24は、図中左から3つめの側板形成部21の図中上端に繋がっており、矩形状である。なお、図中の想像線は、表示板形成部24と側板形成部21との境界を表すために便宜前記載されたものである。
2つの係止片形成部25は、図中左から2つめと4つめの側板形成部21の図中下端に迂回片形成部26を介して繋がっており、包装ケース10の2つの係止片15となる部位である。各係止片形成部25は、胴形成部25aおよび2つの羽根形成部25bを有する。胴形成部25aは、略矩形状であり、係止片15の胴部15aとなる部位である。2つの羽根形成部25bは、胴形成部25aから図中左右方向に延びており、係止片15の2つの羽根部15bとなる部位である。各羽根形成部25bは、胴形成部25aと繋がる部分を下底とする台形状である。本実施形態においては、胴形成部25aと2つの羽根形成部25bとの図中下端縁が左右方向に延びる同一直線を構成している。2つの迂回片形成部26は、2つの係止片形成部25と2つの側板形成部21とを繋いでおり、偏平な矩形状である。
次いで、プラスチックシート20に対して、順次折り曲げ加工を施す。まず、4つの側板形成部21の間にある3つの折り曲げ線に沿ってプラスチックシート20を折り曲げ加工し、のりしろ形成部27と側板形成部21の内面とを接着剤または熱溶着などによって接合する。これにより、図5に示すようにプラスチックシート20が折り曲げられ、全体として四角筒をなす形状となる。そして、4つの側板形成部21が4つの側板11となる。また、表示板形成部24が表示板14となる。なお、本図以降においては、部分的に折り曲げ加工が施されたプラスチックシート20を示しており、包装ケース10が完全に形成された状態ではないが、説明の便宜上包装ケース10と称する。
4つの側板11を形成した後は、2つの中蓋形成部23bと2つの側板11との間の折り曲げ線を内側に折り曲げる。これにより、2つの中蓋13bが形成される。次いで、蓋板形成部23と挿入片形成部23aとの間の折り曲げ線、および蓋板形成部23と側板11との間の折り曲げ線を内側に折り曲げる。そして、挿入片形成部23aを表示板14と2つの中蓋13bとの間の隙間に挿入する。これにより、蓋板形成部23が蓋板13となり、挿入片形成部23aが挿入片13aとなる。
次いで、蓋板13および表示板14が鉛直方向下方側に位置するように、包装ケース10の姿勢を変更する。これにより、図6に示すように、蓋板13および2つの中蓋13bが包装ケース10の一時的な底を形成する格好となり、包装ケース10は、鉛直方向上方に開口した状態となる。次いで、内容物80を充填し終えた被包装物30を用意する。そして、蓋31が本体32に対して鉛直方向下方に位置する姿勢で、被包装物30を包装ケース10に挿入する。これにより、図7に示すように、蓋板13および2つの中蓋13bによって蓋31が支えられる姿勢で、被包装物30が包装ケース10内に保持される。
次いで、一方の係止片形成部25と迂回片形成部26との間の折り曲げ線、およびこの迂回片形成部26と側板11との間の折り曲げ線を内側に折り曲げる。さらに、y方向視において円弧形状をなすように係止片形成部25を撓ませる。そして、図中一点鎖線に沿って、係止片形成部25を被包装物30の空洞部38に挿入する。これにより、係止片形成部25が係止片15となり、迂回片形成部26が迂回片16となる。係止片形成部25が空洞部38に挿入されると、胴形成部25aが胴部15aとなり、胴形成部25aに対して交差した方向に延びる2つの羽根形成部25bが2つの羽根部15bとなる。また、もう一方の係止片形成部25および迂回片形成部26に対して同様の折り曲げ加工を施すことにより、もう一方の係止片15および迂回片16が形成される。
図3に示すように、空洞部38内においては、係止片15の2つの羽根部15bが円筒形とされた空洞部38に沿って胴部15aに対して屈曲させられる。この屈曲に抗して、2つの羽根部15bには、胴部15aとともに平面をなす状態に復帰しようとする弾性復元力が作用する。この弾性復元力により、胴部15aが充填部33に接触し、2つの羽根部15bが外壁35に接触する態様をとることが期待される。
なお、このような態様とは異なり、図7に示す工程において係止片形成部25を撓ませることに先立って、胴形成部25aと2つの羽根形成部25bとの間の折り曲げ線を折り曲げることにより、胴形成部25aに対して2つの羽根形成部25bが交差する方向に延びるような折りくせを与えておいてもよい。この折り曲げ加工は、図8に示すように、2つの羽根部15bが被包装物30の充填部33を挟むようにして充填部33に積極的に接触し、胴部15aが外壁35に接触する態様を意図している。これらの態様から理解される通り、包装ケース10を形成するシート体の材質や厚さ、係止片15の形状や寸法、および被包装物30の空洞部38の形状や寸法などによって、係止片15を被包装物30の充填部33および外壁35の少なくともいずれかに接触させる具体的形態を適宜選択できる。
この後は、図7において、底板形成部22aと側板11との間の折り曲げ線を折り曲げ、底板形成部22bと側板11との間の折り曲げ線を折り曲げる。そして、底板形成部22aの切り欠き22cに底板形成部22bの挿入係止部22dを挿入する。これにより、底板12が形成される。以上の工程を経ることにより、図1〜図3に示す包装体1が完成する。
次に、包装体1の作用について説明する。
本実施形態によれば、図1〜図3に示すように、包装ケース10の係止片15が被包装物30の空洞部38内において、充填部33あるいは外壁35の少なくともいずれかに接する。これによって生じる摩擦力により、包装ケース10に対して被包装物30が回転したり動いたりすることを抑制することができる。また、係止片15は、空洞部38内に進入しているため、包装体1の外観にはほとんど現れない。さらに、係止片15を被包装物30に係止させるために、包装ケース10の側板11と被包装物30の外壁35との間に隙間を設ける必要がない。したがって、包装体1の外観を損なうことなく包装ケース10内において被包装物30の姿勢を適切に保持することが可能である。
特に、被包装物30が化粧品容器などである場合、被包装物30の表面には、商品名やデザイン柄が印刷される。たとえば商品名は、包装体1においてy方向における表示板14とは反対側の正面に位置することが意図される。本実施形態の包装体1によれば、包装ケース10に被包装物30を挿入すると、被包装物30は係止片15によってその回転が抑制され、商品名が正面からずれてしまうことを回避できる。被包装物30が化粧品容器である場合、包装体1の外観はことのほか重要視されるため、このような構成は好適である。
係止片15が胴部15aと2つの羽根部15bとを有することにより、図3に示すように、円筒形状の空洞部38に沿って係止片15を適切に変形させることができる。また、胴部15aのみを迂回片16を介して側板11に連結することにより、係止片15を比較的幅広な部位としつつ、側板11あるいは迂回片16に対して係止片15を折り曲げる際に過大な力を要することを防止することができる。被包装物30が円柱形状であることにより、空洞部38が円筒形状とされている。空洞部38が円筒形状であることは、空洞部38内において2つの羽根部15bが不当に引っかかってしまうことなどを防止するのに都合がよい。
側板11によって係止片15を支持することにより、係止片15を空洞部38にz方向下方から挿入しやすい姿勢とすることが容易であるとともに、係止片15を確実に支持することができる。迂回片16を介して係止片15を側板11に連結することにより、被包装物30の外壁35を迂回するために係止片15が意図しない形状に変形してしまうことを回避することができる。
2つの側板11を被包装物30を挟んでx方向に対向配置し、これらの側板11に支持された2つの係止片15が被包装物30の空洞部38に進入する構成とすることにより、被包装物30をより確実に保持することができる。
図9は、包装体1の変形例を示している。本変形例は、図4に示したプラスチックシート20に対する折り曲げ工程の一部を変更することにより実現される。本変形例を実現するための折り曲げ工程においては、各係止片形成部25に対して、2つの羽根形成部25bを胴形成部25aに対しておよそ180°折り曲げる。これにより、2つの羽根形成部25bが胴形成部25aに折り重なる。そして、この状態の係止片形成部25を空洞部38に挿入する。すると、2つの羽根部15bには、広がった状態に復帰しようとする弾性復元力が作用する。これにより、図9に示すように、2つの羽根部15bの一方が他方の羽根部15bによって押される姿勢で充填部33に接触する態様となる。また、その反力により、胴部15aは外壁35に接触する。このような変形例によっても、包装体1の外観を損なうことなく包装ケース10内において被包装物30の姿勢を適切に保持することが可能である。なお、2つの羽根部15bを適切に折り重ねるためには、図3に示された態様を実現する場合に対して、プラスチックシート20の羽根形成部25bの長さを若干短くしておくことが好ましい。
本発明に係る包装体は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係る包装体の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
2つの係止片15を備えることは、被包装物30のより確実な保持に有効であるが、本発明はこれに限定されず、1つの係止片15のみを備える構成であってもよい。あるいは、3つ以上の係止片15を備える構成であってもよい。胴部15aおよび2つの羽根部15bを備える構成は係止片15の具体的な構成の一例であり、係止片15の具体的構成は、被包装物30の保持に鑑み様々な構成を採用できる。係止片15は、側板11によって支持されるものに限定されず、たとえば底板12など側板11以外の部位に支持される構成であってもよい。4つの側板11を備える構成は、被包装物30を確実に包装するのに好適であるが、たとえば、3つ以下の側板11のみを備えることにより、いずれかの方向が開放した構成であってもよい。このような構成であっても、係止片15には、被包装物30を包装ケース10内に留まらせる機能が期待できる。また、いずれかの方向が開放した構成においては、不透明なシート体からなる包装ケース10であっても、被包装物30が外観に表れる。このため、被包装物30の回転防止が、外観の美観を保つことに寄与しうる。外壁35は、筒状のものに限定されず、その一部が途切れた形状であってもよい。
1 包装体
10 包装ケース
11 側板
12 底板
13 蓋板
13a 挿入片
13b 中蓋
14 表示板
15 係止片
15a 胴部
15b 羽根部
16 迂回片
17 のりしろ
20 プラスチックシート
21 側板形成部
22a,22b 底板形成部
22c 切り欠き
22d 挿入係止部
23 蓋板形成部
23a 挿入片形成部
23b 中蓋形成部
24 表示板形成部
25 係止片形成部
25a 胴形成部
25b 羽根形成部
26 迂回片形成部
27 のりしろ形成部
30 被包装物
31 蓋
32 本体
33 充填部
34 底部
35 外壁
36 連結部
37 蓋支持部
38 空洞部
80 内容物

Claims (4)

  1. プラスチックシート体からなる包装ケースと、
    前記包装ケースに包装された被包装物と、を備える包装体であって、
    前記被包装物は、底部を有し内容物が充填される充填部、この充填部を囲む外壁、および前記充填部と前記外壁との間に介在し、かつ前記充填部の前記底部側に開口する空洞部、を具備しており、
    前記包装ケースは、前記空洞部に前記底部側から進入し、かつ前記充填部および前記外壁に接する係止片を有するとともに、
    前記係止片は、前記空洞部内において前記充填部の深さ方向に延びる胴部と、この胴部に対して交差する方向に延びる羽根部と、を有し、
    前記胴部および前記羽根部の一方が前記充填部に接し、他方が前記外壁に接することを特徴とする、包装体。

  2. 前記包装ケースは、前記被包装物の前記外壁に対面する側板を有しており、
    前記係止片は、前記側板に連結されている、請求項に記載の包装体。
  3. 前記包装ケースは、前記被包装物の前記外壁を迂回するように前記側板と前記係止片とを連結する迂回片を有する、請求項に記載の包装体。
  4. 前記包装ケースは、前記被包装物を挟んで対向配置された2つの前記側板と、これらの側板に各別に連結された2つの前記係止片と、を有する、請求項またはに記載の包装体。
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