JP6114753B2 - マイクロ波加熱装置および焼成設備 - Google Patents

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Description

本発明は、マイクロ波加熱装置および焼成設備に関する。さらに詳しくは、搬送される物資に対してマイクロ波を照射して物質を誘電加熱するマイクロ波加熱装置、および、マイクロ波加熱装置を備えた焼成設備に関する。
従来、食品や陶器などの焼成物を製造する設備では、生産効率を向上させるために、焼成する原料を搬送コンベアなどに載せた状態で、搬送しながら焼成することが行われている。
例えば、特許文献1では、薄い焼成物を生産する装置として、ドラムオーブンと、スチールバンドオーブンとを備えた焼成物の焼成装置が開示されている。
特許文献1の装置では、ドラムオーブンは、ドラムの表面に菓子生地を塗布して、この菓子生地を予備加熱するものである。このドラムオーブンは、所定の速度で回転する円筒形のドラムと、このドラムを加熱するヒータを備えている。また、スチールバンドオーブンは、無限軌道のコンベアのバンド上に載せられた菓子生地を、コンベアによって搬送しながら焼成するものである。このスチールバンドオーブンは、複数のガスバーナーを内部に備えたフードと、スチール薄板のバンドを有する無限軌道のコンベアとを備えており、無限軌道のコンベアはバンドがフード内を通過するように配設されている。そして、特許文献1の装置では、ドラムオーブンとスチールバンドオーブンとの間に、搬送部が設けられている。この搬送部は、予備加熱された菓子生地をドラム表面から剥がし、無限軌道のコンベアのバンド上に移載するものである。
かかる構造であるので、ドラムの表面に菓子生地を塗布すると、ドラムからの熱によって、菓子生地は、半生の状態(水分含有量が減少した状態)、かつ、ある程度温度が高くなった状態となる。半生の状態となった菓子生地は、搬送部によって、ドラムの表面から剥がされ、無限軌道のコンベアのバンド上に移載される。そして、無限軌道のコンベアのバンド上に載せられた菓子生地は、コンベアによって搬送されながらフード内を通過するので、フード内のガスバーナーの熱によって焼成されるのである。
しかるに、特許文献1の焼成装置では、生地を載せて搬送する搬送手段が、ドラムオーブンではドラムであるが、スチールバンドオーブンではベルトコンベアである。つまり、両者では、搬送手段の構造が全く異なる。このため、ドラムオーブンの搬送手段とスチールバンドオーブンの搬送手段とを共通化することができない。したがって、特許文献1の焼成装置では、ドラムオーブンとスチールバンドオーブンに加えて、菓子生地を移載する搬送部も必要となるため、装置が大型化してしまうという問題がある。
また、水分を含む生地を焼成する場合には、焼成品の品質を揃えかつ確実に焼成するために、特許文献1の技術のように、焼成の前に予備加熱が必要になる。この予備加熱では、通常、焼成よりも大きなエネルギーが必要となるため、特許文献1の技術のように、ガスバーナーによってドラムを加熱するドラムオーブンでは、予備加熱で消費するエネルギーが大きくなるという問題がある。
ところで、少ないエネルギーでも水分を含有する物質の水分量を減少させたり物質の温度を上昇させたりすることができる技術として、水分を含有する物質をマイクロ波によって加熱する技術が開発されている(例えば、特許文献2〜4)。例えば、特許文献2では、茶葉の水分を減少させるためにマイクロ波による加熱を使用した例が開示されており、特許文献3では、未加硫ゴムをマイクロ波により加熱する例が開示されている。また、特許文献4〜6には、木材やセラミック成形体、脱水汚泥などをマイクロ波により加熱して乾燥した例が開示されている。さらに、特許文献7〜10には、高温での調理を行う前に、冷凍食品を解凍し所定の温度まで温めるためにマイクロ波による加熱を使用した例が開示されている。
すると、特許文献1の焼成装置において、ドラムオーブンに代えてマイクロ波による加熱を行う装置を設ければ、予備加熱で消費するエネルギー量を抑えることができる可能性がある。また、マイクロ波による加熱を行う装置では、マイクロ波を照射する空間内を通過するようにコンベアを設けることができる。すると、このコンベアを、スチールバンドオーブンのコンベアと共通化すれば、搬送部を設けなくても、マイクロ波により予備加熱された物質をそのままスチールバンドオーブンのフード内に搬送することができるので、装置を小型化できる可能性がある。
特開2004−8117号公報 実開昭64−6883号公報 特開平2−98411号公報 特開2001−347505号公報 特開2003−106773号公報 特開2012−81426号公報 特開平11−74071号公報 特開平11−345684号公報 特開平11−354268号公報 特開2000−306661号公報
しかるに、スチールバンドオーブンでは、物質を焼成する必要があるので、ガスバーナー等を使用して、フード内は100℃以上の高温に維持される。このため、スチールバンドオーブンでは、そのコンベアのベルトに、高温でも使用できる金属製のベルトが使用される。一方、マイクロ波による加熱を行う装置では、物質を搬送するコンベアのベルトとして、樹脂製のベルトが使用されているが、金属製のベルトは使用されていない。なぜなら、金属製のベルトを使用した場合、ベルト表面でマイクロ波が反射されてしまうからである。すると、理論上、金属の表面の電界は零となり、金属の表面、つまり物質における金属ベルト表面と接している部分は加熱することはできない。しかも、ベルト表面でマイクロ波が反射されると、物質に照射されるマイクロ波は物質によってバラついてしまう。すると、物質の加熱状態にムラができるから、均一に物質を予備加熱できなくなる。そして、各物質の予備加熱状態のバラツキに起因して、焼成された焼成品の焼成状態にもバラツキができてしまう。
上記事情を考慮すれば、特許文献1の焼成装置において、マイクロ波により予備加熱を行っても、マイクロ波による加熱を行う装置では、物質を搬送するコンベアのベルトとして樹脂製のベルトを使用するしかない。すると、スチールバンドオーブンでは樹脂製のベルトは使用できないので、予備加熱装置とスチールバンドオーブンではコンベアを共用することができない。このため、特許文献1の焼成装置において、マイクロ波により予備加熱を行っても、マイクロ波により予備加熱された物質をスチールバンドオーブンのコンベアに移載するための搬送部は必要となる。つまり、焼成装置において、マイクロ波による予備加熱を行ったとしても、予備加熱装置と焼成装置のコンベアを共用することができないため、焼成装置を小型化することは困難である。
現在のところ、金属製のベルトのコンベアを使用して物質を搬送しながら、マイクロ波による物質の加熱を行う装置は存在していない。マイクロ波による加熱を行う装置において、物質の搬送に金属製のコンベアを使用することができるようになれば、上述したように焼成装置の小型化などが可能となる可能性がある。このため、金属製のコンベアを使用した、マイクロ波による加熱を行う装置が求められている。
本発明は上記事情に鑑み、金属製のベルトを有するコンベアを使用することができるマイクロ波加熱装置、および、マイクロ波加熱装置を備えた焼成設備を提供することを目的とする。
第1発明のマイクロ波加熱装置は、被加熱対象物を搬送する搬送手段と、該搬送手段によって搬送される前記被加熱対象物に対してマイクロ波を照射するマイクロ波発生手段と、前記被加熱対象物と前記マイクロ波発生手段との間に設けられた、該マイクロ波発生手段から照射されるマイクロ波を反射しうる回転翼を有する回転部材と、該回転部材と前記被加熱対象物との間に設けられた、前記マイクロ波を反射しうる遮蔽部材と、を備えており、前記搬送手段は、前記被加熱対象物を保持する保持部材が金属製であり、前記遮蔽部材には、前記搬送手段が前記被加熱対象物を搬送する方向と交差する方向に沿って延びた、前記マイクロ波を通過させるマイクロ波透過部が設けられていることを特徴とする。
第2発明のマイクロ波加熱装置は、第1発明において、前記遮蔽部材は、前記搬送手段において、前記マイクロ波が照射される領域全体を覆うように設けられていることを特徴とする。
第3発明のマイクロ波加熱装置は、第1または第2発明において、前記遮蔽部材のマイクロ波透過部は、該遮蔽部材を貫通するように形成されたスリットであり、該スリットは、前記搬送手段によって前記被加熱対象物が搬送される方向の幅が、前記マイクロ波の波長の1/4の長さとなるように形成されていることを特徴とする。
第4発明のマイクロ波加熱装置は、第1、第2または第3発明において、前記搬送手段が、前記被加熱対象物を上面に載せて搬送する金属製のベルトを有するベルトコンベアであることを特徴とする。
第5発明のマイクロ波加熱装置は、第1、第2、第3または第4発明において、前記搬送手段における前記被加熱対象物を搬送する部分を覆うようにカバーケースが設けられており、前記マイクロ波発生手段は、前記カバーケース内にマイクロ波を供給するように設けられており、前記遮蔽部材は、前記マイクロ波発生手段と前記搬送手段との間に位置するように、前記カバーケース内に設けられており、前記カバーケース内には、前記遮蔽部材に対して前記マイクロ波発生手段と反対側に、液体を流す流体流路が設けられており、該流体流路は、前記搬送手段によって搬送される前記被加熱対象物と前記カバーケースの内面との間に、前記搬送手段によって搬送される前記被加熱対象物の移動方向に沿って配設されていることを特徴とする。
第6発明のマイクロ波加熱装置は、第1、第2、第3、第4または第5発明において、前記流体流路は、前記マイクロ波を吸収または透過する素材によって形成されていることを特徴とする。
第7発明の焼成設備は、被焼成対象物を予備加熱してから焼成する焼成設備であって、該焼成設備が、前記被焼成対象物を搬送する搬送手段と、該搬送手段による前記被焼成対象物の搬送経路に設けられた、前記被焼成対象物を予備加熱する予備加熱装置と、該搬送手段による前記被焼成対象物の搬送経路に設けられた、該予備加熱装置によって予備加熱された前記被焼成対象物を焼成する焼成装置と、を備えており、前記搬送手段は、前記被焼成対象物を保持する保持部材が金属製であり、前記予備加熱装置が、請求項1乃至6のいずれかに記載のマイクロ波加熱装置であることを特徴とする。
第8発明の焼成設備は、第7発明において、前記搬送手段が、前記被焼成対象物を上面に載せて搬送する金属製のベルトを有するベルトコンベアであることを特徴とする。
第1発明によれば、マイクロ波発生手段からマイクロ波を被加熱対象物に照射すれば、被加熱対象物を誘電加熱することができる。また、回転部材や遮蔽部材を設けたので、保持部材を金属によって形成しても、被加熱対象物を均一に加熱することができる。また、保持部材が金属製であれば、マイクロ波加熱装置で予備加熱した後、被加熱対象物を保持部材に保持させたまま、被加熱対象物をマイクロ波加熱装置よりも高温で処理する装置に対して供給することができる。つまり、マイクロ波加熱装置と次の工程の装置で搬送手段を共通化することも可能となるので、マイクロ波加熱装置を種々のラインに採用しやすくなる。また、搬送手段を共通化できれば、マイクロ波加熱装置を採用したラインを小型化することが可能となる。
第2発明によれば、搬送手段においてマイクロ波が照射される領域全体を覆うように遮蔽部材が設けられているので、加熱対象物を均一に加熱する効果をより高くすることができる。
第3発明によれば、被加熱対象物を均一に加熱する効果をさらに高くすることができる。
第4発明によれば、搬送手段がベルトコンベアであるので、被加熱対象物を安定して搬送することができる。しかも、搬送手段の構造が簡単になるので、装置自体の構造も簡単な構造とすることができる。そして、ベルトコンベアのベルトが金属製であるから、搬送手段として金属製のベルトを有するベルトコンベアを使用する他の装置と搬送手段を共通化することが可能となる。
第5発明によれば、カバーケースの内面で反射するマイクロ波を液体に吸収させることができるので、カバーケースの内面近傍の加熱対象物が過剰に加熱されることを防ぐことができる。したがって、加熱対象物を均一に加熱する効果をより高くすることができる。
第6発明によれば、液体流路がマイクロ波を反射する部材によって形成されている場合に比べて、マイクロ波を液体等に吸収させやすくなるので、加熱対象物を均一に加熱する効果をより高くすることができる。
第7発明によれば、予備加熱装置として、被焼成対象物をマイクロ波によって予備加熱する装置を使用しているので、被焼成対象物を予備加熱するために必要なエネルギーを少なくすることができる。しかも、予備加熱装置に本発明の予備加熱装置を使用するので、予備加熱装置の搬送手段と焼成装置の搬送手段とを共通化することができるから、設備を小型化することができる。
第8発明によれば、搬送手段がベルトコンベアであるので、被焼成対象物を安定して搬送することができる。しかも、搬送手段の構造が簡単になるので、焼成設備全体の構造も簡単な構造とすることができる。
本実施形態のマイクロ波加熱装置1の概略断面図である。 本実施形態のマイクロ波加熱装置1の概略平面図である。 図1のIII-III線断面矢視図である。 図1のIV- IV線断面矢視図である。 配管31を設けたマイクロ波加熱装置1の要部拡大概略説明図である。 実施例1の実験結果を示した図であって、図6(A)、(B)は比較例1、2の実験結果であり、図6(C)は本実施例の実験結果である。 マイクロ波発生手段のレイアウトを示した図である。 実施例2の実験結果を示した図である。 実施例3の実験結果を示した図である。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。本発明のマイクロ波加熱装置は、被加熱対象物にマイクロ波を照射して誘電加熱によって被加熱対象物を加熱する装置であって、被加熱対象物を搬送する搬送手段に金属製の部材を使用しても被加熱対象物を均一に加熱することができるようにしたことに特徴を有している。
なお、本発明のマイクロ波加熱装置によって加熱される被加熱対象物は、マイクロ波を照射すると誘電加熱によって加熱されるものであればよく、とくに限定されない。例えば、焼菓子などを焼成する前の生地やレトルト食品などの食品、陶器を焼成する前の粘土、原木、ゴムなどを挙げることができる。
そして、本発明のマイクロ波加熱装置によって被加熱対象物を加熱する目的もとくに限定されない。例えば、上述した焼菓子の生地や粘土であれば、本発明のマイクロ波加熱装置によって、生地などの水分量を減少させるとともに生地などの温度を上昇させるための予備加熱を行うことができる。また、原木の乾燥や、ゴムを成形しやすくするため(柔らかくするため)の初期加熱も、本発明のマイクロ波加熱装置を使用して行うことができる。さらに、レトルト食品などの食品であれば、これらの食品の加熱殺菌も本発明のマイクロ波加熱装置を使用して行うことができる。さらに、冷凍食品であれば、凍った状態からある程度の温度までの解凍を本発明のマイクロ波加熱装置を使用して行うことができる。
以下では、本発明のマイクロ波加熱装置を、焼菓子などを焼成する前の生地(被加熱対象物)を予備加熱する装置として使用する場合を代表として説明する。
(本実施形態のマイクロ波加熱装置1)
まず、本実施形態のマイクロ波加熱装置1の概略構造を説明する。
(カバーケース2について)
図1において、符号2は、本実施形態のマイクロ波加熱装置1のカバーケースを示している。このカバーケース2は、内部が中空な空間2hとなっている。このカバーケース2内の空間2hが、被加熱対象物mにマイクロ波を照射して、被加熱対象物mを加熱する加熱室である。
このカバーケース2は、空間2h内から外部にマイクロ波を透過させないような構造を有している。具体的には、カバーケース2の壁が、マイクロ波を反射する素材(例えば、非磁性ステンレスやアルミ、銅などの非磁性金属材料など)によって形成されていれば、マイクロ波がカバーケース2の外部に透過することを防ぐことができる。また、カバーケース2内には、後述する搬送手段10とマイクロ波発生手段5との間に、遮蔽部材15および回転手段20が設けられているが、その理由は後述する。
(マイクロ波発生手段5について)
図1に示すように、カバーケース2の上部には、マイクロ波発生手段5が複数設けられている。このマイクロ波発生手段5は、マイクロ波放出口から放出されたマイクロ波がカバーケース2内に照射されるように配設されている。具体的には、マイクロ波発生手段5は、マイクロ波放出口が下方を向いた状態となるように配設されている。つまり、マイクロ波発生手段5は、マイクロ波放出口からマイクロ波を放出すると、そのマイクロ波がカバーケース2内を上方から下方に向かって進行するように設けられているのである。
マイクロ波発生手段5は、例えば、マグネトロンによってマイクロ波を発生させるものや、半導体によってマイクロ波を発生させるもの等、とくに限定されない。加熱する対象に適した波長のマイクロ波を発生させることができるマイクロ波発生手段を使用すればよい。なお、マイクロ波発生手段5が発生するマイクロ波は、マイクロ波加熱が生じる周波数であればよく特に限定されない。一般的には、300MHz〜30GHz帯が使用されるが、本実施形態のマイクロ波加熱装置1では、周波数が2.45GHz±50MHzのマイクロ波が好ましい。
(搬送コンベア10について)
図1に示すように、カバーケース2の側面には、その内部と外部との間を連通する開口2a,2bが設けられており、この開口2a,2bを通って空間2h内を貫通するように搬送手段である搬送コンベア10が配設されている。この搬送コンベア10は被加熱対象物mを搬送するものであり、開口2aから被加熱対象物mを空間2h内に搬入し、加熱された被加熱対象物mを開口2bを通して空間2hから搬出するように設けられている。
この搬送コンベア10は、輪状にしたベルト11を備えたベルトコンベアであり、そのベルト11が、例えば、非磁性ステンレスやアルミニウム、銅などの非磁性金属材料などからなる金属板によって形成されたものである。なお、ベルト11は、非磁性金属材料に限られず、鉄や磁性ステンレスなどの磁性材料および樹脂材料でも使用することができる。
以上のごとき構成であるので、本実施形態のマイクロ波加熱装置1によれば、搬送コンベア10のベルト11上に被加熱対象物mを載せれば、被加熱対象物mをカバーケース2内に搬入することができる。そして、搬送コンベア10によって被加熱対象物mをカバーケース2内を移動させながら、被加熱対象物mにマイクロ波を照射できるので、複数の被加熱対象物mを連続して加熱することができる。
また、本実施形態のマイクロ波加熱装置1の搬送手段として、かかる金属板のベルト11を有する搬送コンベア10を使用した場合には、マイクロ波加熱装置1と次工程における装置とで搬送コンベア10を共用しやすくなる。
例えば、予備加熱を行った後(予備加熱工程)、次の工程において、100℃以上の雰囲気内で被加熱対象物mを焼成するような場合(焼成工程)、その焼成雰囲気に対する耐久性を有するベルトを備えた搬送コンベアを使用しなければならない。具体的には、ガスバーナーの熱によって被加熱対象物mを焼成するような場合には、ガスバーナーの熱に対する耐久性を有するベルトを備えた搬送コンベアを使用しなければならない。すると、予備加熱工程で使用する装置と焼成工程で使用する装置において搬送コンベアを共用しようとすれば、予備加熱工程で使用する装置でも、焼成雰囲気に対する耐久性を有するベルトを備えた搬送コンベアを使用しなければならない。
本実施形態のマイクロ波加熱装置1の搬送コンベア10が金属板によって形成されたベルト11を有するものであれば、この搬送コンベア10を焼成工程の搬送コンベアとしても使用することが可能となる。すると、本実施形態のマイクロ波加熱装置1を焼成設備の予備加熱装置として使用した場合に、予備加熱装置から焼成装置に被加熱対象物mを移載する装置などが不要となる。
したがって、被焼成対象物mを予備加熱してから焼成する焼成設備において、本実施形態のマイクロ波加熱装置1を予備加熱装置として使用すれば、搬送コンベアを共用できるので、焼成設備を小型化することができる。そして、予備加熱にマイクロ波加熱装置1以外の装置を使用した場合に比べて、予備加熱に要するエネルギーを抑えることができる。つまり、被焼成対象物mを予備加熱してから焼成する焼成設備の予備加熱装置として、金属板のベルト11を有する搬送コンベア10を備えた本実施形態のマイクロ波加熱装置1を使用すれば、焼成設備を小型化でき、しかも、設備が消費するエネルギーを少なくすることができる。
(遮蔽部材15および回転手段20の説明)
ここで、搬送コンベア10のベルト11をステンレス板などの金属板とした場合、マイクロ波加熱装置1による被加熱対象物mの加熱を適切に行えない可能性がある。例えば、複数の被加熱対象物mをベルト11上に載せた場合、位置によって加熱状態に大きな差ができ、加熱後の被加熱対象物m間で温度差が大きくなる可能性がある。しかし、本実施形態のマイクロ波加熱装置1では、上述したように、カバーケース2内に遮蔽部材15と回転手段20とを設けることによって、搬送コンベア10のベルト11を金属板とした場合でも、マイクロ波加熱装置1による被加熱対象物mの加熱を適切に行うことができるようにしている。以下、遮蔽部材15と回転手段20について説明する。
(遮蔽部材15について)
図1に示すように、カバーケース2において、カバーケース2の上面と搬送コンベア10のベルト11上面との間には、遮蔽部材15が設けられている。この遮蔽部材15は、板状の部材であって、搬送コンベア10のベルト11上面と略平行となるように配設されている。
この遮蔽部材15は、マイクロ波を透過しない素材(例えば、金属)によって形成されている一方、その表裏を貫通するスリット15hが形成されている。つまり、遮蔽部材15を設けることによって、マイクロ波発生手段5から放出されるマイクロ波のうち、スリット15hを透過したマイクロ波だけが搬送コンベア10のベルト11上の被加熱対象物mに照射されるようになっているのである。
そして、遮蔽部材15に形成されているスリット15hは、その軸方向が遮蔽部材15の幅方向(図3では上下方向)と略平行となるように形成されている。言い換えれば、スリット15hは、その軸方向が搬送コンベア10によって被加熱対象物mが搬送される方向(図3では左右方向)と略直交するように形成されている。
しかも、スリット15hは、その幅w1(図1参照)がマイクロ波発生手段5から放出されるマイクロ波の波長の1/4となるように形成されている。例えば、2.45GHzのマイクロ波の場合には、波長が12cmとなるので、スリット15hの幅w1が3cmとなるように形成する。すると、スリット15hを透過したマイクロ波によって、被加熱対象物mを均一に加熱する効果をさらに高くすることができる。
なお、スリット15hの幅W1はマイクロ波の波長の1/4が好ましいが、1/4よりも若干(数%程度)ずれていてもよいし、マイクロ波の波長の1/6〜1/3程度であってもよい。また、スリット15hは、上限を貫通した状態のまま(スリット15hに何もない状態)としてもよいし、スリット15hにテフロン(登録商標)などのマイクロ波を透過する材料を取り付けてもよい。
また、スリット15hを設ける間隔、言い換えれば、スリット15h間に位置する遮蔽部材15の枠の幅w2(図1参照)はとくに限定されないが、この幅w2もマイクロ波発生手段5から放出されるマイクロ波の波長の1/4となるように形成されていることが好ましい。すると、スリット15hを透過したマイクロ波によって被加熱対象物mを均一に加熱する効果をさらに高くすることができる。
また、スリット15hは、その軸方向が被加熱対象物mの搬送方向と非平行であれば必ずしも直交していなくてもよいが、その軸方向が被加熱対象物mの搬送方向と直交するように形成されていることが好ましい。その理由は、スリット15hをその軸方向が被加熱対象物mの搬送方向と直交する方向を向くようにすることによって、被加熱対象物mに対して断続的にマイクロ波が照射されるようになり、加熱ムラを低減できるからであると推測される。したがって、スリット15hの軸方向は、被加熱対象物mの搬送方向に対して非平行であればよく、75°以上、90°に近い角度が好ましく、とくに90°(直交)が好ましい。
さらに、スリット15hは、その軸方向の長さもとくに限定されず、カバーケース2の幅と同程度でもよいし、その軸方向の長さがカバーケース2の幅よりも短いスリット15hを複数設けてもよい。
さらに、遮蔽部材15は、搬送コンベア10のベルト11上面と略平行でなくてもよく、搬送コンベア10のベルト11上面に対して、その移動方向(図1では左右方向)や幅方向(図1では紙面と垂直な方向)に傾いていてもよい。しかし、均一に被加熱対象物を加熱する上では、遮蔽部材15は、搬送コンベア10のベルト11上面と平行に設置されていることが好ましい。
また、遮蔽部材15は、必ずしも板状の部材である必要はなく、マイクロ波発生手段5から放出されたマイクロ波を搬送コンベア10のベルト11に向けて透過させることができるマイクロ波透過部(例えば、スリット15hのような貫通孔等)が形成されていればよい。
さらに、上述した例では、遮蔽部材15によってカバーケース2内の空間2hが完全に2分割されており、スリット15hを通過したマイクロ波のみが搬送コンベア10のベルト11上の被加熱対象物mに照射される場合を説明した。言い換えれば、カバーケース2内に位置する搬送コンベア10のベルト11が完全に遮蔽部材15によって覆われている場合を説明した。しかし、遮蔽部材15は、必ずしもカバーケース2内に位置する搬送コンベア10のベルト11を完全に覆うように設けなくてもよい。例えば、遮蔽部材15の端縁とカバーケース2の内面との間に若干の隙間ができるように、遮蔽部材15をカバーケース2内に配設して、その隙間をマイクロ波が通過できるようになっていてもよい。また、遮蔽部材15を複数枚の板材によって形成し、板材間に若干の隙間ができるように配設して、その隙間をマイクロ波が通過できるようになっていてもよい。
(回転部材20について)
図1に示すように、カバーケース2の上面と遮蔽部材15の間には、回転部材20が設けられている。この回転部材20は、回転軸21と、その回転軸21の先端に設けられた複数の回転翼22を備えている。
図1に示すように、回転部材20の回転軸21は、その基端がカバーケース2の上面にその中心軸周りに回転可能に設けられており、図示しないモータ等の駆動手段によってその中心軸周りに回転されるように設けられている。
図1に示すように、回転部材20は、複数枚の回転翼22を備えている。各回転翼22は、マイクロ波発生手段5から放出されたマイクロ波を反射することができる素材で形成されている。例えば、回転翼22は、非磁性ステンレスやアルミニウム、銅などの非磁性金属板によって形成されている。そして、複数枚の回転翼22は、回転軸21の中心軸と直交する面に対して傾斜した面となるように、回転軸21に取り付けられている。例えば、回転軸21の中心軸が鉛直となるように回転部材20を配設すると、複数枚の回転翼22は、その表面が水平に対して傾いた傾斜面となるように設けられている。
以上のような回転部材20を設けた場合には、マイクロ波発生手段5から放出されたマイクロ波が回転翼22の表面に当たると、マイクロ波は回転翼22の表面で反射されて散乱する。このため、回転部材20をその中心軸周りに回転させた場合、回転部材20の回転に伴って、回転翼22によるマイクロ波の反射状況が変化する。すると、マイクロ波発生手段5から放出されるマイクロ波の強度分布に空間的な偏りがあっても、その偏りを平滑化することができる。したがって、回転部材20を設けてその回転翼22を回転させれば、遮蔽部材15のスリット15hを通過して搬送コンベア10のベルト11上の被加熱対象物mに照射されるマイクロ波の状態を均一な状態とすることができる。
なお、回転部材20に設ける回転翼22は、その枚数はとくに限定されず、例えば2枚でもよいし、1枚や3枚以上でもよい。また、回転翼22の大きさはとくに限定されないが、可能な限り大きいものが好ましい。さらに、回転翼22の表面の傾きはとくに限定されないが、回転軸21の中心軸と直交する面に対して10度〜30度程度が好ましい。かかる傾きとすれば、回転翼22の表面で反射されたマイクロ波の拡散する領域を広くすることができるので好ましい。
例えば、カバーケース2の内面間の距離(つまり空間2hの幅)が952mmの場合であれば、長さ280mm幅100mmの回転翼22を2枚、回転軸21を挟んで回転対称(180度回転させた状態)となるように配設する。そして、各回転翼22の表面が、搬送コンベア10のベルト11上面に対して15度程度傾斜した状態となり、しかも、回転軸21の中心軸が搬送コンベア10のベルト11上面に直交しかつカバーケース2の幅方向の中間に位置するように配置する。すると、被加熱対象物mにマイクロ波を均一に照射する効果を高くすることができる。
さらに、複数枚の回転翼22を設ける場合において、各回転翼22の大きさは、全ての回転翼22で同じ大きさとしなくてもよい。各回転翼22の表面の水平に対する傾きも、全ての回転翼22で同じ傾きとしなくてもよい。例えば、大きさの異なる回転翼22を設けてもよいし、回転翼22によって傾きを変化させてもよい。
さらに、カバーケース2内に、回転部材20を設ける数もとくに限定されず、カバーケース2の大きさやマイクロ波発生手段5の数、マイクロ波発生手段5のレイアウトなどに応じて適切な数の回転部材20を設ければよい。
また、複数の回転部材20を設ける位置もとくに限定されない。例えば、カバーケース2内の幅方向の中心線に沿って一列、または、中心線からズレた位置に平行に一列または複数列並べてもよいし、千鳥配置としてもよい。とくに、回転部材20は、マイクロ波発生手段5のマイクロ波放出口に回転翼22がかかるように設置する方が好ましい。つまり、鉛直方向下方から見たときに、マイクロ波発生手段5のマイクロ波放出口を横切るように回転翼22が回転するように回転部材20を設けることが好ましい。この場合、マイクロ波が直接出ている部分で回転翼22が回転するので、カバーケース2内のマイクロ波を拡散する効果を高めることができる。
さらに、各回転部材20の回転翼22の高さもとくに限定されないが、回転翼22の高さが遮蔽部材15に近い方が、被加熱対象物mの均一加熱性を高くすることができる。カバーケース2内に遮蔽部材15を設けたことによって、カバーケース2内が2分割されたような状態となる。このため、回転翼22の高さを遮蔽部材15に近くすると、被加熱対象物mがある下段側のマイクロ波を拡散・均一化する効果を高くすることができる。そして、複数の回転部材20を設けた場合には、全て同じ高さとしてもよいが、高さに差をつけてもよい。高さに差をつけた場合には、遮蔽部材15に対して上方に位置する回転部材20の回転翼22と、下方に位置する回転部材20の回転翼22とが、鉛直方向において重なるように配設されていることが好ましい。すると、両者が重なっていない場合に比べて、カバーケース2内のマイクロ波を拡散する効果を高めることができる。
(流体流路)
また、被加熱対象物mに対してマイクロ波を均一に照射する効果を高くする上では、カバーケース2内に、水などのマイクロ波を吸収する液体を流す流体流路を設けておくことが好ましい。
具体的には、図5に示すように、遮蔽部材15に対してマイクロ波発生手段5と反対側に位置するカバーケース2の幅方向の内面近傍内に配管31を設ける。図5では、カバーケース2の幅方向の内面の一方の面のみを図示しているが、配管31は、カバーケース2の幅方向の一対の内面近傍にそれぞれ設ける。つまり、平面視で、搬送コンベア10のベルト11上の被加熱対象物mを挟むような位置に、一対の配管31,31を配設する。言い換えれば、各配管31が、平面視で、被加熱対象物mとカバーケース2の幅方向の内面との間にそれぞれ位置するように配設する。
以上のように配設された各配管31に水等の液体を流せば、マイクロ波発生手段5から照射されたマイクロ波であって、カバーケース2の幅方向の内面で反射されたマイクロ波を配管31内の液体に吸収させることができる。
搬送コンベア10のベルト11上の被加熱対象物mのうち、カバーケース2の幅方向の内面近傍に位置する被加熱対象物mには、カバーケース2の幅方向の内面で反射されたマイクロ波が照射されやすい。このため、カバーケース2の幅方向の内面形状やベルト11上における被加熱対象物mの配置などによって、カバーケース2の幅方向の内面近傍に位置する被加熱対象物m、言い換えれば、搬送コンベア10のベルト11の幅方向端部近傍に位置する被加熱対象物m(端部被加熱対象物m)は、ベルト11の幅方向の中央部に位置する被加熱対象物m(中央部被加熱対象物m)よりもマイクロ波の照射量が多くなる可能性がある。つまり、端部被加熱対象物mには、中央部被加熱対象物mに比べて、過剰にマイクロ波が照射される可能性がある。この場合、端部被加熱対象物mの方が中央部被加熱対象物mよりも温度が高くなり、ベルト11の幅方向の位置に応じて加熱状態が変化する可能性がある。
しかし、このような場合には、上述したような各配管31を設け、各配管31に水等の液体を流せば、カバーケース2の幅方向の内面で反射されたマイクロ波の一部を、各配管31内の液体に吸収させることができる。すると、各配管31を設けない場合に比べて、端部被加熱対象物mに照射されるマイクロ波を少なくすることができる。すると、端部被加熱対象物mと中央部被加熱対象物mに照射されるマイクロ波の照射量の差を小さくできる。したがって、搬送コンベア10のベルト11の被加熱対象物mに照射されるマイクロ波の照射量を位置にかかわらずほぼ均一な状態に近づけることができるから、搬送コンベア10のベルト11の被加熱対象物mの加熱状態を均一な状態に近づけることができる。
なお、配管31を配置する位置は、遮蔽部材15に対してマイクロ波発生手段5と反対側に位置しかつ遮蔽部材15とベルト11との間に配設されていればよく、とくに限定されない。例えば、配管31を、搬送コンベア10のベルト11上に載せられた被加熱対象物mの上端よりも高い位置または低い位置に配設してもよいし、被加熱対象物mの上端と同程度の高さとしてもよい。しかし、配管31の上端の高さが被加熱対象物の上端よりも低いと被加熱対象物が過加熱となりやすく、配管31の上端の高さが被加熱対象物の上端よりも高いと被加熱対象物が加熱されない傾向となる。したがって、配管31は、その上端の高さが被加熱対象物の上端とほぼ同じ高さとなるように設置することが好ましい。
また、配管31は、その軸方向がベルト11の移動方向およびベルト11の上面と平行となるように配設する方が好ましいが、とくに限定されない。
さらに、配管31の素材は、マイクロ波を吸収または透過する素材によって形成されていればよく、とくに限定されない。つまり、配管31自体がマイクロ波を吸収したり、マイクロ波を透過させて内部の液体にマイクロ波を吸収させたりすることができるものであればよい。このような配管31の素材としては、例えば、ガラスやシリコンなどを挙げることができるが、被加熱対象物mの素材や性状、用途などに応じて選択すればよく、とくに限定されない。
さらに、配管31に液体を供給する方法はとくに限定されない。例えば、カバーケース2外に流体供給手段を設けて、この流体供給手段から所定の流量の液体を供給することができる。このような流体供給手段を設けておけば、配管31内の液体の温度が上昇し過ぎないように調整することができる。例えば、流体循環装置として、流体を流す動力源となるポンプと、配管31から回収された液体を冷却する冷却部と、を備えているものを採用することができる。また、液体を循環させず、水道などの水源から配管31に液体を供給して排水する構造としてもよい。
さらに、配管31の配管径や、配管31内を流す液体の流量はとくに限定されず、マイクロ波の出力や被加熱対象物mの形状や素材や性状、用途などに応じて適宜選択すればよい。
上述した配管31が特許請求の範囲にいう流体流路となるが、流体流路は配管31に限られず、マイクロ波を吸収することができる流体を流すことができる構造となっていればよい。例えば、カバーケース2の壁面に、上部が開口した溝状の流体通路を形成しておいてもよい。この場合でも、溝状の流体通路の上部開口から液体にマイクロ波が照射されれば、そのマイクロ波を液体に吸収させることができる。
(搬送手段)
上述した例では、ベルト11を有する搬送コンベア10を搬送手段として使用した例を説明した。かかる搬送コンベア10が搬送手段の場合、ベルト11上に載せた状態で被加熱対象物mを搬送するので、被加熱対象物mを安定して搬送することができる。しかも、搬送手段の構造が簡単になるので、設備の構造も簡単な構造とすることができるという利点が得られる。しかし、搬送手段は、ベルト11を有する搬送コンベア10に限定されず、他の方法で被加熱対象物mを保持して搬送する搬送手段を採用してもよい。例えば、被加熱対象物mを載せるプレートを複数連結して搬送手段としたり、被加熱対象物mを挟んだりして保持する保持具を備えたものを搬送手段としたりしてもよい。この場合でも、プレートや保持具として金属製のものを使用する場合には、上述したような構造を採用すれば、被加熱対象物mの加熱を適切に行うことができる。
(その他)
上記のごとき構造を有するマイクロ波加熱装置1では、カバーケース2に開口2a,2bが設けられているので、この開口2a,2bを通してマイクロ波が外部に漏れる可能性がある。したがって、カバーケース2に開口2a,2bには、マイクロ波の漏洩を防止するマイクロ波遮断部材2cを設けておくことが好ましい。また、搬送コンベア10のベルト11とカバーケース2の幅方向の内面との間には隙間が形成されているので、この隙間を通して、搬送コンベア10のベルト11の下方にもマイクロ波が透過する可能性がある。そこで、図1に示すように、搬送コンベア10において、上方に位置するベルト11と下方に位置するベルト11の間に、マイクロ波遮断部材2cと同等の構造を有するマイクロ波遮断部材2dを設けておくことが好ましい。すると、上方に位置するベルト11とカバーケース2の幅方向の内面との間を透過したマイクロ波が、マイクロ波遮断部材2dよりも下方にまで漏れることを防止することができる。
本発明のマイクロ波加熱装置の有効性を確認するために、複数の被加熱対象物を加熱して、その加熱状態を確認した。
実験において、本実施例のマイクロ波加熱装置は、図1に示すようなマイクロ波加熱装置である。つまり、回転部材、遮蔽部材、流体通路(配管)を有するマイクロ波加熱装置である。なお、比較例のマイクロ波加熱装置は、本実施例のマイクロ波加熱装置から、回転部材、遮蔽部材、流体通路を除いたものである。
本実施例のマイクロ波加熱装置の各部のスペックは以下の通りである。
(1)カバーケース
カバーケースは、内部の空間が、長さ1500mm、幅952mmであり、天板を移動させることによって、後述するコンベアベルトのベルト面からの高さを300mm〜500mmの範囲で変更可能なものを使用した。
(2)マイクロ波発生手段
マイクロ波発生手段には、マイクロ波発生器(日立協和エンジニアリング株式会社製、型番:2M130)を使用した。このマイクロ波発生器は、そのマイクロ波発振口(導波管口)の中心軸を含む面(対称面)を挟んでほぼ面対称となるように、2方向にマイクロ波を放出するものである。各方向においてマイクロ波が放出される領域は、マイクロ波発振口の中心軸方向では中心軸に対して約12度〜74度の範囲かつその中心軸と直交する方向では約12度の範囲であると推定される。本実施例および比較例1、2では、上記マイクロ波発生器をカバーケース上面に6台配置した。6台のマイクロ波発生器は、本実施例および比較例2では図7(A)に示すように配置し、比較例1では図7(B)に示すように配置した。
(3)回転部材
回転部材は、同じ形状の回転翼を有するものを4台設けた。4台の回転部材は、カバーケースの長手方向に沿って2台ずつ、2列に並ぶように配設した。なお、回転翼同士が干渉しないように、隣接する回転翼が互いに段違いとなるように配設した(図1参照)。各回転部材は、回転軸と直交する方向の全長が580mmであり、長さ280mm、幅100mmの板状の回転翼を有するものを使用した。なお、回転部材の回転翼は、回転軸が鉛直となるように配設した状態で、その上面が水平方向に対して約15度となるように設けた。また、回転翼が下方に位置する回転部材(下方回転部材)は、遮蔽部材の上面から回転翼までの距離が50mm(回転翼は角度をつけているので実質の隙間は20mm程度)となるように配置した。また、回転翼が上方に位置する回転部材は、その回転翼と下方回転部材の回転翼との上下間隔は100mm(実質の翼間は40mm程度)となるように配置した。
(4)遮蔽部材
遮蔽部材は、アルミ製板材であり、カバーケースの長手方向(コンベア進行方向)の長さが1500mm、幅が952mmの板材である。この遮蔽部材を、搬送手段であるコンベアベルトのベルト面から150mmの位置に配設した。遮蔽部材には、幅30mmのスリットが、カバーケースの長手方向(コンベア進行方向)に沿って30mmピッチで形成されている。なお、各スリットは、カバーケースの幅方向に沿って、遮蔽部材におけるカバーケースの幅方向の端部から50mmを除いた位置まで形成されている。つまり、各スリットは、遮蔽部材の軸方向の長さが852mmとなるように形成されている。
(5)流体流路
カバーケースの幅方向の各内面近傍には、流体流路としてガラス管(外径10mm、内径約8mm)を設置した。ガラス管は、その上端の高さが被加熱対象物の上端と同じ高さ(ベルト上面から16mm)となるように設置した。なお、ガラス管は、カバーケースの長手方向の全長に位置するように配置した。
(6)搬送手段
非磁性ステンレスベルトを有するベルトコンベアを使用した。これは、ベルトがマイクロ波によって加熱されることを防ぎ、ベルトからの伝熱による被加熱対象物の加熱の影響を除去した状態で試験するためである。ベルトコンベアは、ベルト上面が水平となるように配置した。ベルトコンベアの上面からカバーケースの天板までの距離は、各実験で最適な加熱状態となるように調整した。なお、ベルトコンベアの上面からカバーケースの天板までの距離を、350mm〜410mmにすれば、各条件での最適な加熱状態とすることができた。
本実験では、複数の被加熱対象物を55℃〜60℃となるように加熱することを目標として、以下の条件で実験を行った。

マイクロ波発生器の出力:総出力(6台合計約6Kw)
照射したマイクロ波:周波数2.455GHz(波長 約12cm)
回転部材の回転速度:88rpm(88回/分)
配管内の流体の流量:流体(水)の流量0.01m3/s(10L/分)
搬送手段の搬送速度:7mm/s
使用した被加熱対象物は、小麦粉を原料とする生地を、長さ65mm、幅17mm、高さ16mmのブロック上に成形したものである。この被加熱対象物を、ベルトコンベアのベルト上に、コンベアベルト有効幅750mmに24レーン、ベルトの移動方向に20列並べて、マイクロ波加熱装置を上記条件で作動して、被加熱対象物を加熱した。そして、加熱後に被加熱対象物の温度を測定した。被加熱対象物は、カバーケース内(1500mm)を7mm/sで移動させたので、その加熱時間は、約3分34秒になる。
なお、温度測定には、シース熱電対(T熱電対 クラス1 JIS C 1605-1995 株式会社チノー製)を使用した。また、被加熱対象物の温度分布の測定には、赤外線サーモグラフィ装置(熱画像カメラ)(NEC三栄製、型番:TH9100 PMVI)を使用した。
図6に実験結果を示す。なお、図6では、一マスが一つの被加熱対象物に該当し、太線の枠で囲まれた範囲について、温度を評価した。つまり、被加熱対象物のうち、長手方向(図6では左右方向)の端部に位置するものは評価対象から除いている。これは、実際の製造ラインで使用する場合における状況を適切に評価するためである。また、図6では、低温(35℃以下)または高温(70℃以上)の被加熱対象物は、色が濃く示されており、50℃に近づくにつれ色が薄くなるように表現されている。
図6(A)に示すように、比較例1では、幅方向の中央部と幅方向の端部に、色の濃い部分が見られた。幅方向の中央部は温度が低い部分(35℃以下)であり、幅方向の端部は温度が高い部分(70℃以上)である。このことから、幅方向の中央部は被加熱対象物を十分に加熱できないが、幅方向の端部では被加熱対象物が過剰に加熱されることが確認できる。そして、最高温度の被加熱対象物と最低温度の被加熱対象物の温度差を調べると、その差は約48℃であり、被加熱対象物の位置によって温度差が非常に大きくなっていることが確認された。つまり、回転部材、遮蔽部材、流体通路を有しない比較例1では、被加熱対象物の位置による温度差が大きく、被加熱対象物を均一に加熱できないことが確認された。
また、図6(B)に示すように、比較例2では、比較例1とマイクロ波発生器の配列方法を変更したことによって、幅方向の中央部に色の濃い部分が見られたものの、幅方向の端部などはその色が若干薄くなっている。しかし、比較例2では、大部分がほほ50℃〜60℃に加熱されているが、幅方向の中央部では、40℃よりも低い温度になっている。そして、比較例2でも、最高温度の被加熱対象物と最低温度の被加熱対象物の温度差は27℃程度である。このことから、比較例1からマイクロ波発生器の配列を変えた比較例2でも、回転部材、遮蔽部材、流体通路を有しないため、被加熱対象物を均一に加熱することが難しいことが確認された。
一方、図6(C)に示すように、本実施例では、色の濃い部分はほとんど見られず、色の濃さがほぼ同じになっている。そして、本実施例では、最高温度の被加熱対象物と最低温度の被加熱対象物の温度差は約10℃しかない。したがって、回転部材、遮蔽部材、流体通路を設けることによって、被加熱対象物を均一に加熱できるようになることが確認できる。
以上のように、回転部材、遮蔽部材、流体通路を設けることによって、金属製のベルトを有するベルトコンベアを搬送手段として使用したマイクロ波加熱装置でも、被加熱対象物を均一に加熱できるようになることが確認できた。
遮蔽部材のスリット幅が被加熱対象物の加熱状態に与える影響を確認するために、スリット幅を変更して、被加熱対象物の加熱状態を比較した。
実験では、実施例1の本実施例と同じ条件で、遮蔽部材だけを変更した。なお、天板からベルト上面までの距離は、410mmで一定とした。使用した遮蔽部材のスリットの幅は、2cm、3cm(マイクロ波の波長の1/4の長さ)、4cmである。
結果を図8に示す。図8に示すように、スリット幅が2cm、4cmの場合でも、ある程度均一な加熱が実現できていると考えられるが、スリット幅3cmの場合が最も均一に加熱できていることが確認できる。
以上の結果より、回転部材、遮蔽部材、流体通路を設ければ、遮蔽部材のスリット幅が若干変更されても被加熱対象物を均一に加熱できるが、マイクロ波の波長の1/4の長さのスリット幅の場合に最も均一に加熱できることが確認できた。
流体通路を設けた場合の効果を確認するために、流体通路を設けた場合と流体通路を設けない場合について、被加熱対象物の加熱状態を比較した。また、流体通路を設ける高さが、被加熱対象物の加熱状態に与える影響を確認するために、流体通路を設ける高さを変更して、被加熱対象物の加熱状態を比較した。
実験では、以下の点以外は実施例1と同じ条件とした。なお、ガラス管の設置高さとは、被加熱対象物の上端からガラス管の上端までの距離のことであり、被加熱対象物よりも上方を正とした。
(1)流体通路を設けない場合
天板からベルト上面までの距離:500mm
搬送手段の搬送速度:8m/s
(2)流体通路を設ける場合A
天板からベルト上面までの距離:500mm
搬送手段の搬送速度:8m/s
流体通路(ガラス管)の設置高さ:+50mm
(3)流体通路を設ける場合B
天板からベルト上面までの距離:400mm
搬送手段の搬送速度:7m/s
流体通路(ガラス管)の設置高さ:0mm
結果を図9に示す。図9(A)に示すように、流体通路を設けない場合では、幅方向の中央部と幅方向の端部において、若干色の濃い部分が見られた。一方、図9(B)に示すように、流体通路を設ける場合Aでは、被加熱対象物の温度が全体的に低く、ガラス管が被加熱対象物よりもかなり高い位置に設けられたことによって、全体に被加熱対象物の加熱が不十分になったことが確認できる。一方、図9(C)に示すように、流体通路を設ける場合Bでは、ガラス管を被加熱対象物と同じ高さに設けているので、ほぼ被加熱対象物が均一に加熱されていることが確認できる。
以上の結果より、適切な高さに流体通路を設置すれば、被加熱対象物を均一に加熱する効果を高くできるが、流体通路の高さが不適切な場合には、流体通路を設けない場合よりも加熱状態が不均一になることが確認された。
本発明のマイクロ波加熱装置は、食品の加熱や殺菌、原木の乾燥、ゴムの初期化熱などに採用することができる。とくに、予備加熱の後により高温での処理(例えば、焼成など)を行う設備の予備加熱用の装置として適している。
1 マイクロ波加熱装置
5 マイクロ波発生手段
10 搬送コンベア
11 ベルト
15 遮蔽部材
15h スリット
20 回転部材
22 回転翼
31 配管
m 被加熱対象物

Claims (8)

  1. 被加熱対象物を搬送する搬送手段と、
    該搬送手段によって搬送される前記被加熱対象物に対してマイクロ波を照射するマイクロ波発生手段と、
    前記被加熱対象物と前記マイクロ波発生手段との間に設けられた、該マイクロ波発生手段から照射されるマイクロ波を反射しうる回転翼を有する回転部材と、
    該回転部材と前記被加熱対象物との間に設けられた、前記マイクロ波を反射しうる遮蔽部材と、を備えており、
    前記搬送手段は、
    前記被加熱対象物を保持する保持部材が金属製であり、
    前記遮蔽部材には、
    前記搬送手段が前記被加熱対象物を搬送する方向と交差する方向に沿って延びた、前記マイクロ波を通過させるマイクロ波透過部が設けられていることを特徴とするマイクロ波加熱装置。
  2. 前記遮蔽部材は、
    前記搬送手段において、前記マイクロ波が照射される領域全体を覆うように設けられていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波加熱装置。
  3. 前記遮蔽部材のマイクロ波透過部は、
    該遮蔽部材を貫通するように形成されたスリットであり、
    該スリットは、
    前記搬送手段によって前記被加熱対象物が搬送される方向の幅が、前記マイクロ波の波長の1/4の長さとなるように形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のマイクロ波加熱装置。
  4. 前記搬送手段が、
    前記被加熱対象物を上面に載せて搬送する金属製のベルトを有するベルトコンベアであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のマイクロ波加熱装置。
  5. 前記搬送手段における前記被加熱対象物を搬送する部分を覆うようにカバーケースが設けられており、
    前記マイクロ波発生手段は、
    前記カバーケース内にマイクロ波を供給するように設けられており、
    前記遮蔽部材は、
    前記マイクロ波発生手段と前記搬送手段との間に位置するように、前記カバーケース内に設けられており、
    前記カバーケース内には、
    前記遮蔽部材に対して前記マイクロ波発生手段と反対側に、液体を流す流体流路が設けられており、
    該流体流路は、
    前記搬送手段によって搬送される前記被加熱対象物と前記カバーケースの内面との間に、前記搬送手段によって搬送される前記被加熱対象物の移動方向に沿って配設されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のマイクロ波加熱装置。
  6. 前記流体流路は、
    前記マイクロ波を吸収または透過する素材によって形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のマイクロ波加熱装置。
  7. 被焼成対象物を予備加熱してから焼成する焼成設備であって、
    該焼成設備が、
    前記被焼成対象物を搬送する搬送手段と、
    該搬送手段による前記被焼成対象物の搬送経路に設けられた、前記被焼成対象物を予備加熱する予備加熱装置と、
    該搬送手段による前記被焼成対象物の搬送経路に設けられた、該予備加熱装置によって予備加熱された前記被焼成対象物を焼成する焼成装置と、を備えており、
    前記搬送手段は、
    前記被焼成対象物を保持する保持部材が金属製であり、
    前記予備加熱装置が、
    請求項1〜6のいずれかに記載のマイクロ波加熱装置であることを特徴とする焼成設備。
  8. 前記搬送手段が、
    前記被焼成対象物を上面に載せて搬送する金属製のベルトを有するベルトコンベアであることを特徴とする請求項7に記載の焼成設備。
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