JP3967634B2 - 焼成物の製造方法及び焼成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、焼成物の製造方法及び焼成装置に関し、特に極薄の焼成物の安定的な大量生産を可能にする焼成物の製造方法及び焼成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、極薄の焼成物を工業的に焼成する場合には、焼成装置として、例えば熱したドラムにより生地を回転しながら焼成物とするドラムオーブンが用いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、以上のような従来の焼成装置によれば、低速で回転する熱したドラム上に、焼成前生地を塗布し、この生地をドラムが1周する手前でドラム表面から剥離させて焼成物を得ていたので、生地を焼成する時間が限られてしまっていた。このため、十分な焼成時間を得るために、ドラムの回転スピードを極端に遅くして、生地をドラムから剥離したのちに乾燥機などにて残りの水分を飛ばしていた。また、ドラムの温度を上げて生地を焼成することで、生地の焼成時間を短縮していた。これらの方法では、いずれも安定して焼成物を焼成することが難しいだけでなく、生産性も低かった。それゆえに大量に、安定して焼成物を焼成する方法及び装置が求められていた。
【0004】
そこで本発明は、焼成物の安定的な大量生産を可能にする焼成物の製造方法及び焼成装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明による焼成物の製造方法は、例えば図2に示すように、一定の速度で回転する熱したドラムに焼成用生地を0.2〜2.0mmの厚さで連続的に塗布する工程S1と;前記ドラム上で、前記焼成用生地が10〜30重量%の水分含量になるように所定時間だけ85〜170℃の温度で加熱処理する工程S3と;前記加熱処理した生地を前記ドラムから剥離する工程S5と;前記剥離された生地を一定の速度で直線状に移動する熱したバンド上に載置する工程S7、S9と;前記生地を十分に焼成するように前記バンド上で焼成する工程S11とを備える。
【0006】
このように構成すると、一定の速度で回転する熱したドラムに焼成用生地を0.2〜2.0mmの厚さで連続的に塗布し、前記ドラム上で、前記焼成用生地が10〜30重量%の水分含量になるように所定時間だけ85〜170℃の温度で加熱処理するので、半生の焼成用菓子生地を得ることができ、半生の生地を前記ドラムから剥離し、前記剥離された生地を一定の速度で直線状に移動する熱したバンド上に載置して、前記生地を十分に焼成するように前記バンド上で焼成するので、焼成物の安定的な大量生産を可能にする焼成物の製造方法を提供することができる。
【0007】
上記目的を達成するために、請求項2に係る発明による焼成物の焼成装置1は、例えば図1に示すように、焼成用生地が0.2〜2.0mmの厚さで連続的に塗布される、一定の速度で回転する熱したドラム11と;ドラム11上で水分含量が10〜30重量%となるように85〜170℃の温度で加熱処理された前記生地を載置して一定の速度で直線状に移動する熱したバンド21とを備える。
【0008】
このように構成すると、ドラム11と、バンド21とを備えるので、例えばドラム11で加熱処理することで半生の焼成用菓子生地を得ることができ、半生の焼成用菓子生地を十分に焼成するように前記バンド上で焼成することができるので、焼成物の安定的な大量生産を可能にする焼成物の製造方法を提供することができる。
【0009】
また、請求項3に係る発明による焼成物の焼成装置1は、請求項2に記載の焼成物の焼成装置1において、ドラム11上で加熱処理された前記生地をドラム11から剥離する剥離手段13を備えるとよい。
【0010】
このように構成すると、例えば、ドラム11上で加熱処理された焼成用菓子生地をドラム11から確実に剥離させることができるので、生産性が高い。
【0011】
また、請求項4に係る発明による焼成物の焼成装置1は、請求項2又は請求項3に記載の焼成物の焼成装置1において、ドラム11からバンド21へ前記生地を搬送する搬送手段30を備えるとよい。
【0012】
このように構成すると、例えば、ドラム11から剥離された焼成用菓子生地をバンド21へ搬送するので、ドラム11とバンド21の配置の自由度が高くなる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図において互いに同一あるいは相当する部材には同一符号または類似符号を付し、重複した説明は省略する。
【0014】
図1の模式的外観図を参照して、本発明の実施の形態である焼成装置としてのオーブン1について説明する。ここでは実施例として、オーブン1は、食品加工に用いるもの、特に焼成物としての極薄焼成菓子を製造するものを説明する。極薄焼成菓子は、例えばクッキー、ビスケット、クラッカー、クレープ、スナック菓子である。
【0015】
オーブン1は、ドラムオーブン10と、スチールバンドオーブン20とを含んで構成される。ドラムオーブン10は、典型的には、円筒形のドラムをヒータで加熱することにより、ドラム表面に連続的に塗布された焼成用生地としての菓子生地を、回転しながら加熱処理するものである。ここで加熱処理とは、菓子生地を半生になるように処理することである。さらに、ここでいう半生とは、菓子生地の水分含量が10〜30重量%を意味する。スチールバンドオーブン20は、無限軌道状に張架されたバンドをヒータで加熱することにより、バンド表面上に載置された菓子生地を、搬送しながら焼成するものである。搬送方向は、水平方向である。また、オーブン1は、菓子生地を貯留する菓子生地貯留部5を備えている。菓子生地貯留部5は、ドラムオーブン10のおよそ下部に配置される。なお、各構成要素の詳細については後述する。
【0016】
菓子生地は、例えば小麦粉を主成分とするものである。例えば極薄焼成菓子が、クッキー、ビスケット、クラッカー等である場合には、例えば、小麦粉、全粉乳または脱脂粉乳、砂糖、ラクチトール、ショートニング、レシチン、および水を一括混合したものである。またクレープである場合には、例えば、小麦粉、砂糖、卵、牛乳、バターを一括混合したものである。またスナック菓子である場合には、例えば、小麦粉、コーンスターチ、脱脂粉乳、砂糖、食塩、油脂を一括混合したものである。
【0017】
ドラムオーブン10は、菓子生地連続的に塗布され、一定の速度で回転する熱したドラム11と、ドラム11に菓子生地を塗布する転写装置12と、ドラム11上で加熱処理された菓子生地を、ドラム11から剥離する剥離手段としての剥離板13とを有している。ドラム11は、スチール製の一定回転数で回転する円筒と、該円筒の内側に配置された複数のヒータを有している。ヒータは、典型的には電気ヒータである。また本実施の形態では、ヒータとして電気ヒータを用いるが、例えばガスバーナーを用いてもよい。また、ドラム11は、回転を可変させて駆動することができるように例えばインバータモータにより駆動される。ドラム11は、図中時計回りに回転する。例えば、加熱処理時間を25秒とするならば、菓子生地のドラム11への転写位置とドラム11からの剥離位置の中心角が300°であれば、ドラム直径は1250mm、接線速度は毎分7.67mである。
【0018】
転写装置12は、ドラム11のおよそ下方に配置されている。言い換えれば、ドラム11と菓子生地貯留部5との間に配置される。転写装置12は、ドラム11に菓子生地を塗布する転写ローラ12aを有している。転写ローラ12aは、およそ上部とドラム11のおよそ下部との間に僅かな隙間(約0.05〜2.0mm)を形成して設置されている。さらにこの状態で、下部が菓子生地貯留部5に貯留された菓子生地に沈んだ状態になるように設置される。転写ローラ12aは、回転により菓子生地をドラム11に塗布するように構成される。転写ローラ12aの回転は、ドラム11と同方向に回転することが好ましい。このようにすることで、転写装置12は、安定してドラム11に菓子生地を塗布することができる。また剥離板13は、ドラム11の図中右側に配置されている。剥離板13は、ドラム11から菓子生地を剥離させ、後述の搬送コンベア30に案内するものである。剥離板13は、例えば板金で形成するとよい。また、板金の先端部は、典型的にはドラム11と接触させて配置するが、ドラム11との間に僅かな隙間をあけて配置してもよい。さらに板金の先端部は、菓子生地を削ぎ落とすに適した角度をもって配置されている。前記適した角度は、ドラム11の接線に対して約10〜60°、好ましくは30〜50°である。
【0019】
また、ドラム11に塗布される際の菓子生地の粘度は、1,000〜20,000cps、好ましくは、3,000〜10,000cps、より好ましくは4,000〜6,000cpsである。これは、本実施の形態では、粘度が1,000cps未満であれば転写装置12よりドラム11に塗布される菓子生地が薄くなりすぎて品質上安定せず、生産性が低下してしまうためである。また、粘度が20,000cpsを越えてしまうと、転写装置12よりドラム11に塗布される菓子生地が厚くなり過ぎてしまうので、極薄焼成菓子を得ることが難しいためである。
【0020】
ドラム11の温度は、好ましくは、85〜170℃、より好ましくは、100℃〜130℃とするとよい。これは、本実施の形態では、ドラム11の温度が85℃未満であれば、菓子生地の加熱処理が十分に行なえないため、保形性がなく、後述のようにスチールバンドオーブン20に乗せることができないことがあるためである。また、温度が170℃を越えてしまうと、菓子生地がドラム11に接した瞬間に焼成されてしまうため、極薄焼成菓子を得ることが難しいためである。
【0021】
また、ドラム11に塗布される菓子生地の厚さは、0.2〜2.0mm、好ましくは0.3〜1.0mm、より好ましくは0.4〜0.7mmとするとよい。塗布厚さをこのようにすることにより、極薄の焼成物即ち極薄焼成菓子を得ることができる。これは、本実施の形態では、菓子生地の厚さが0.2mm未満では薄すぎて品質上安定せず、生産性が低下してしまうためである。また厚さが2.0mmを越えれば、菓子生地の取り扱い、言い換えれば極薄焼成菓子の形成に難があるためである。また、塗布される菓子生地の厚さは、塗布される菓子生地の粘度、転写装置12の転写ローラ12aの回転数、ドラム11と転写ローラ12aとの隙間、ドラム11の回転数、ドラムの表面温度により定めることができる。ドラム11から剥離される半生の菓子生地の厚さを測り、上記変量を適宜調節することにより希望の厚さとする。
【0022】
さらに、ドラム11により菓子生地を加熱処理する時間は、5〜60秒、好ましくは10〜40秒、より好ましくは10〜30秒とするとよい。これは、本実施の形態では、加熱処理時間が5秒未満であれば、菓子生地を十分に加熱処理することができないためである。また、加熱処理時間が60秒を越えれば焼きすぎになってしまうためである。
【0023】
菓子生地は、半生でドラム11から剥離される。半生の菓子生地は、ドラム11から剥離され、後述の搬送部30によりスチールバンドオーブン20へ送られる。
【0024】
スチールバンドオーブン20は、ドラム11上で加熱処理された菓子生地を載置して一定の速度で直線状に移動する熱したバンド21を有している。また、無限軌道状のバンド21の上方水平部21bの内側と外側に複数のガスバーナーが、バンド21の移動方向(菓子生地流れ方向)に配列されている。また、複数のガスバーナーと、バンド21の上方水平部21bとが箱型のフード23に覆われている。バンド21の上方水平部21bは、フード23を貫通して配置される。バンド21は、ドラムオーブン10の菓子生地流れ方向下流(図中右側)に配置されている。またバンド21は、複数のローラ21aに張架され、およそ水平方向に延設されている。バンド21は、ローラ21aを介して駆動され、バンド21上に載置された半生菓子生地を水平方向に搬送しながら焼成する。また、バンド21は、複数のガスバーナーと、フード23とを含んで構成される加熱部22により加熱されている。加熱部22は、例えば両面焼グリルのようなものである。またバンド21の下方水平部21cは、例えば自然空冷により冷却されるようにするとよい。バンド21は、上記のようにバンド21の上方水平部21bの表面側と裏面側の両側から加熱部22により加熱することが好ましいが、例えばどちらか一方から加熱してもよい。バンド上部21の表面とは、菓子生地が載置される面のことである。また、以上ではバンド21を加熱するのにガスバーナーを用いるものとして説明したが、例えば電気ヒータを用いてもよい。
【0025】
また、バンド21は、例えば帯状に形成されたスチール薄板の両端部を接続し、無限軌道状としたものである。バンド21としては、上記のようなスチール薄板を用いることが好ましいが、スチール製のコマを多数接続することにより形成されるキャタピラーを用いても良い。
【0026】
また、バンド21の温度は、130〜200℃、好ましくは、150〜180℃とするとよい。また、バンド21により菓子生地を焼成する時間、即ち菓子生地のバンド21上での加熱処理時間は、5〜15分、好ましくは6〜10分、より好ましくは6〜8分とするとよい。
【0027】
また、スチールオーブン20による焼成後の収縮率は、焼成する前と後とを比較すると、面積比が5%以内に収まることが好ましい。ここで、収縮率とは、スチールバンドオーブン20で焼成する前の菓子生地、即ち半生菓子生地の面積と焼成した後の面積を測定して、焼成前後の面積が収縮して減少する割合をいう。測定は半生菓子生地の100cm×100cm当たりを測定するとよい。
【0028】
また、オーブン1は、ドラム11からバンド21へ菓子生地を搬送する搬送手段としての搬送部30を備える。搬送部30は、ドラムオーブン10とスチールバンドオーブン20との間に配置される。搬送部30は典型的にはベルトコンベアである。搬送部30は、剥離板13からバンド21までおよそ水平方向に菓子生地を搬送するように構成される。
【0029】
ここで、図2を参照して、適宜図1を参照して、オーブン1を用いた極薄焼成菓子の製造工程について説明する。極薄焼成菓子の製造工程は、一定の速度で回転する熱したドラム11に菓子生地を連続的に塗布する工程としての菓子生地塗布工程S1と、ドラム11上で、菓子生地が半生になるように所定時間だけ加熱処理する工程としての加熱処理工程S3と、前記加熱処理した菓子生地をドラム11から剥離する工程としての剥離工程S5と、前記剥離された菓子生地を一定の速度で直線状に移動する熱したバンド21上に載置する工程S7、S9と、菓子生地を十分に焼成するようにバンド21上で焼成する工程としての焼成工程S11とを備える。また、前記バンド21上に載置する工程S7、S9は、前記剥離された菓子生地を搬送する搬送工程S7と、前記搬送された菓子生地を一定の速度で直線状に移動する熱したバンド21上に載置する載置工程S9とを有する。
【0030】
まず、菓子生地は、菓子生地塗布工程S1により、菓子生地貯留部5から転写装置12により、ドラム11の表面に連続的に塗布される。そして、ドラム11の表面に塗布された菓子生地は、加熱処理工程S3により、回転するドラム11表面上で、菓子生地が半生になるように所定時間だけ加熱処理される。さらに、加熱処理された菓子生地は、剥離工程S5によりドラム11の表面上から剥離される。所定時間は、菓子生地が、転写装置12により塗布された時点から、ドラム11の回転により移動し、剥離板13により剥離される時点までの時間である。また、剥離された時点では、菓子生地は半生である。
【0031】
ドラム11の表面上から剥離された菓子生地は、半生の状態で、搬送工程S7により搬送部30で水平方向に搬送される。そして、菓子生地は、搬送部30の終端部(図中右側)まで搬送されると、載置工程S9により、搬送部30の表面から剥がれ、バンド21上に載置される。
【0032】
バンド21上に載置された菓子生地は、焼成工程S11により、水平方向に搬送されながら十分に焼成される。そして、バンド21の終端部(図中右端部)まで搬送されることで、極薄焼成菓子となる。
【0033】
ここで、オーブン1を用いて行なった実験結果を示す。
実験には、ドラムオーブン10として既存のドラムオーブン(内外ヴィッカーズ社製)を、スチールバンドオーブン20として既存のスチールバンドオーブン(内外ヴィッカーズ社製)を用いた。
実験は、実施例1、実施例2、実施例3、比較例1、比較例2の5つの条件で行なった。
【0034】
実施例1の条件を下記に示す。
小麦粉: 45.0 重量部
全粉乳: 5.0 重量部
砂糖: 40.0 重量部
ショートニング(ミヨシ油脂製): 5.0 重量部
キューピー製乾燥卵白: 4.7 重量部
レシチン: 0.3 重量部
水: 50.0 重量部
以上を原料として、一括して混合し、菓子生地を得た。E型粘度計(ローター番号No.3)を用いて、ジャケット温度25℃で測定したところ、当該菓子生地の粘度は、4,000cpsであった。まず、この菓子生地を100℃に熱したドラムオーブン10のドラム11に0.5mmの厚さで連続的に塗布し、20秒間加熱処理を行なった。そして、接触表面が焼成されて帯状になった半生の菓子生地をドラム11から剥離、そのまま等速にてスチールバンドオーブン20のバンド21に載置して170℃にて6分間焼成して極薄焼成菓子を得た。
【0035】
実施例2の条件を下記に示す。
小麦粉: 45.0 重量部
脱脂粉乳: 10.0 重量部
砂糖: 40.0 重量部
ショートニング(ミヨシ油脂製): 4.7 重量部
レシチン: 0.3 重量部
水: 50.0 重量部
以上を原料として、一括して混合し、菓子生地を得た。E型粘度計(ローター番号No.3)を用いて、ジャケット温度25℃で測定したところ、当該菓子生地の粘度は、6,000cpsであった。この菓子生地を120℃に熱したドラムオーブン10のドラム11に0.4mmの厚さで連続的に塗布し、20秒間加熱処理を行なった。そして、接触表面が焼成されて帯状になった半生の菓子生地をドラム11から剥離、そのまま等速にてスチールバンドオーブン20のバンド21に乗せて170℃にて6分間焼成して極薄焼成菓子を得た。
【0036】
実施例3の条件を下記に示す。
小麦粉: 45.0 重量部
全粉乳: 5.0 重量部
砂糖: 31.5 重量部
ラクチトール(日研化学製): 10.0 重量部
ショートニング(ミヨシ油脂製): 4.7 重量部
乾燥卵白: 3.5 重量部
レシチン: 0.3 重量部
水: 45.0 重量部
以上を原料として、一括して混合し、菓子生地を得た。E型粘度計(ローター番号No.3)を用いて、ジャケット温度25℃で測定したところ、当該菓子生地の粘度は、6,000cpsであった。この菓子生地を130℃に熱したドラムオーブン10のドラム11に0.6mmの厚さで連続的に塗布し、15秒間加熱処理を行なった。そして、接触表面が焼成されて帯状になった半生の菓子生地をドラム11から剥離、そのまま等速にてスチールバンドオーブン20のバンド21に乗せて160℃にて8分間焼成して極薄焼成菓子を得た。
【0037】
比較例1の条件を下記に示す。
実施例1に記載の菓子生地を、170℃に熱したドラムオーブン10のドラム11に0.5mmの厚さで連続的に塗布して1分間焼成した。さらに130℃の乾燥機にて5分間乾燥を行って極薄焼成菓子を得た。
【0038】
比較例2の条件を下記に示す。
実施例2に記載の菓子生地を、スチールバンドオーブン20のバンド21に0.8mmの厚さで連続的に塗布して170℃にて8分間焼成して極薄焼成菓子を得た。
【0039】
以上の5つの条件、実施例1〜3と、比較例1〜2のそれぞれから得た極薄焼成菓子について、外観、風味、及び生産性について評価した。
この評価結果を図3の表に示す。
【0040】
図3の表に示すように、実施例1、実施例2、実施例3は、共に外観は焼きムラがないのに対し、比較例1〜2では部分的または全体として焼きムラがあった。また、風味は、実施例1〜3は良好なのに対し、比較例1〜2では部分的に焦げて苦いことがわかった。さらに、生産性は、実施例1〜3では共に高いのに対し、比較例1は低いという結果であった。
【0041】
以上のように本実施の形態のオーブン1は、極薄焼成菓子をドラムオーブン10で短時間加熱処理することで、ドラム11との接触表面の菓子生地の骨格を形成後、半生に近い状態でドラム11から剥離し、スチールバンドオーブン20にて焼成するように構成されているので、連続的に、大量に、しかも安定的に且つ、比較的安価に極薄の焼成物を得ることが可能となった。
【0042】
【発明の効果】
以上のように本発明に係る焼成物の製造方法によれば、一定の速度で回転する熱したドラムに焼成用生地を連続的に塗布する工程と、前記ドラム上で、前記焼成用生地が半生になるように所定時間だけ加熱処理する工程と、前記加熱処理した生地を前記ドラムから剥離する工程と、前記剥離された生地を一定の速度で直線状に移動する熱したバンド上に載置する工程と、前記生地を十分に焼成するように前記バンド上で焼成する工程とを備えるので、焼成物の安定的な大量生産を可能にする焼成物の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るオーブンの構成を示す模式的正面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るオーブンを用いた極薄焼成菓子の製造工程について説明するフロー図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るオーブンを用いて行なった実験により得た極薄焼成菓子の評価結果を示す表である。
【符号の説明】
1 オーブン
5 菓子生地貯留部
10 ドラムオーブン
11 ドラム
12 転写装置
12a 転写ローラ
13 剥離板
20 スチールバンドオーブン
21 バンド
22 加熱部
23 フード
30 搬送部

Claims (4)

  1. 一定の速度で回転する熱したドラムに焼成用生地を0.2〜2.0mmの厚さで連続的に塗布する工程と;
    前記ドラム上で、前記焼成用生地が10〜30重量%の水分含量になるように所定時間だけ85〜170℃の温度で加熱処理する工程と;
    前記加熱処理した生地を前記ドラムから剥離する工程と;
    前記剥離された生地を一定の速度で直線状に移動する熱したバンド上に載置する工程と;
    前記生地を十分に焼成するように前記バンド上で焼成する工程とを備える;
    焼成物の製造方法。
  2. 焼成用生地が0.2〜2.0mmの厚さで連続的に塗布される、一定の速度で回転する熱したドラムと;
    前記ドラム上で水分含量が10〜30重量%となるように85〜170℃の温度で加熱処理された前記生地を載置して一定の速度で直線状に移動する熱したバンドとを備える;
    焼成物の焼成装置。
  3. 前記ドラム上で加熱処理された前記生地を前記ドラムから剥離する剥離手段を備える;
    請求項2に記載の焼成物の焼成装置。
  4. 前記ドラムから前記バンドへ前記生地を搬送する搬送手段を備える;
    請求項2又は請求項3に記載の焼成物の焼成装置。
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