JP6113540B2 - ピンタンブラー錠、該ピンタンブラー錠の鍵、及び該鍵用の鍵材 - Google Patents

ピンタンブラー錠、該ピンタンブラー錠の鍵、及び該鍵用の鍵材 Download PDF

Info

Publication number
JP6113540B2
JP6113540B2 JP2013055909A JP2013055909A JP6113540B2 JP 6113540 B2 JP6113540 B2 JP 6113540B2 JP 2013055909 A JP2013055909 A JP 2013055909A JP 2013055909 A JP2013055909 A JP 2013055909A JP 6113540 B2 JP6113540 B2 JP 6113540B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
key
lock
pin tumbler
shape
inner cylinder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013055909A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014181471A (ja
Inventor
田中 健一
健一 田中
伸幸 河合
伸幸 河合
Original Assignee
美和ロック株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 美和ロック株式会社 filed Critical 美和ロック株式会社
Priority to JP2013055909A priority Critical patent/JP6113540B2/ja
Publication of JP2014181471A publication Critical patent/JP2014181471A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6113540B2 publication Critical patent/JP6113540B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Lock And Its Accessories (AREA)

Description

本発明は、ピンタンブラー錠、該ピンタンブラー錠の鍵、及び該鍵用の鍵材に関する。
特許文献1は、「内筒(2)の径方向に断面大略矩形状である鍵穴(3)の短尺巾側面(3a)と長尺巾側面(3b)からガイド孔(4、5)を夫々径方向に外筒まで穿設して、両ガイド孔内に一群のピンタンブラ(6、7)を納めてなるシリンダー錠用の鍵であって、鍵本体(A)を上記鍵穴(3)と適合する断面矩形状に成形すると共にその側面(A)と板面(A)とに上記ピンタンブラ(6、7)をレベル合致状態に作動せしめる窪み鍵部(10、11)を大略倒円錐台形状に凹設形成してなる鍵」が記載されている。
この特許文献1に記載の鍵について検討して見るに、実用新案登録請求の範囲に於いて、例えば鍵穴(3)、一群のピンタンブラ(6、7)を納めてなるシリンダー錠用の鍵、鍵本体(A)を上記鍵穴(3)と適合する断面矩形状に成形する、その側面(A)と板面(A)とに上記ピンタンブラ(6、7)をレベル合致状態に作動せしめる窪み鍵部(10、11)を大略倒円錐台形状に凹設形成してなる等の文言は、該特許文献1の鍵の形状、構造等を特定しているものと理解することができる。
ところで、錠前用の鍵及び該鍵用の鍵材は、錠前あっての鍵や鍵材なので、鍵や鍵材の軸直角断面(横断面)形状は、内筒の鍵穴の形状に制約されるという特質がある。付言すると、普通一般に、錠前を構成する鍵穴は、特許文献1に記載されているように「内筒(2)の径方向に断面大略矩形状」に形成されていることから、鍵や鍵材のブレード(差し込み部分)は、その断面形状は錠前の鍵穴の形状や長さに対応するように形成され、かつその平坦面や側面にキーコードとしての窪みが形成されている。そして、錠前は、普通一般に、ピッキング対策として安全性を高めるために「鍵違いの増大化」を目的とし、一方、錠前の前記目的に対応する合鍵は、さらにその操作性を考慮し、鍵本体を180度反転しても錠前の鍵穴に差込めることができる、いわゆるリバーシブルキーとなっている。
一般に「リバーシブルキー」と称される鍵や鍵材は、幅、長さ、横断面形状、コードの形成位置等が同一なので、180度反転しても錠前の鍵穴に差込むことができ、操作性が便利であるという利点がある。
しかしながら、このような利便性を有するリバーシブルキーであっても、合鍵を鍵穴に差込む際、その姿勢は、合鍵を表側にして差し込むか、又は裏側にして差し込むかのいずれかで、いわば「二つのパターン」しか存在しない。この点については、特許文献2も同様である。
特許文献2の第3図、第4図、第5図、第6図を見ると、本発明の各実施形態と同様に、キーの作動部(ブレード)の軸直角断面(横断面)形状の外周形状が、円形や、三角、四角、六角等の正多角形のものが開示されている。
しかして、この特許文献2は、数多くの鍵違いを得ることを目的とし、作動部(ブレード)の長手方向に形成された複数列の窪みが、作動部の周方向に一致しないように、いわば互い違いの位置に形成されている。したがって、錠本体の各ピンタンブラーの位置は、例えば縦断面である第2図を参照にすると、上方に位置するピンタンブラーと下方に位置するピンタンブラーとが内筒の回転軸方向に互い違いにずれた状態となっている。
なお、特許文献3のキーの形状も、棒状体でかつ円形であるものの、キーのブレードの外周面には、錠本体の内筒に形成した突条の案内手段と係合する長溝が形成されているので、錠前の鍵穴に差込むキーの姿勢は、常に所定の差し込み姿勢に限定され、特許文献2のキーと同様である。
そこで、現在、さらなる高齢化社会への突入に当って、「鍵違いの増大化」を多少犠牲にしても、鍵挿入時の操作性を重要視した方が良いとの思想が登場したのに伴い、このような思想を歓迎して「鍵穴に差込む際の鍵の姿勢の多様化」に適合する合鍵や該合鍵用の鍵材が求められている。そこで、このような要望を解決するために本発明が出現した。
実開昭59−51958 特開昭56−59975 特開平6−317050
本発明の所期の目的は、鍵穴に差込む際の鍵の姿勢の多様化に適合する合鍵や該合鍵用の鍵材を提供することで、差し込み角度をあまり気にせず、少なくとも3つ以上の差し込み角度パターンで合鍵のブレードを鍵穴に差し込みさえすれば、内筒を解錠方向に回すことができることである。第2の目的は、鍵を鍵穴に差し込む際、その先端部の位置が鍵穴に対して若干ずれても、該先端部はスムースに鍵穴へと誘導されることである。付言すると、鍵穴への挿入が非常に楽であることである。第3の目的は、本発明の所期の目的を達成することができる鍵材を提供することである。第4の目的は、本発明の所期の目的に適合するピンタンブラー錠を提案することである。
本発明のピンタンブラー錠の鍵は、外筒と該外筒に回動可能に設けられた内筒と、該内筒と前記外筒に組み込まれたピンタンブラーを有する錠本体と、摘み部と前記内筒の正多角形状鍵穴に差込まれるブレードとを有する鍵本体とから成るピンタンブラー錠用の鍵であって、前記ブレードの軸直角断面の外周形状が略正多角形に形成され、かつ、外周形状を形成する少なくとも3つ以上の稜線部分を堺にして隣り合う少なくとも合計3つ以上の平坦面の前記軸直角断面上に同一条件の窪みがそれぞれ形成されており、鍵本体の前記摘み部を任意に把持して該鍵本体の回転方向における任意の位置の、少なくとも3つ以上の差し込み角度パターンで前記ブレードを前記正多角形状鍵穴にそれぞれ差込んでも、前記平坦面の窪みは、必ず前記ピンタンブラーの係合ピンの先端部に対して一致する。
上記構成に於いて、ブレードの先端部は、先細り形状に形成され、該先細り形状先端部は、鍵本体を錠本体に差込む際、内筒の正多角形状鍵穴の先端縁部分に周設された外拡誘導面に当接することを特徴とする。また、先細り形状先端部の鍵本体を錠本体に差込む際、内筒の鍵穴の先端縁部分に周設された外拡誘導部面に当接する請求項1記載のピンタンブラー錠の鍵用の鍵材に特徴がある。
また、本発明のピンタンブラー錠は、ブレードの軸直角断面の形状が正多角形で、その軸心を支点に左右方向のいずれかに所定角度だけ回転すると、3つ以上の回転対称である合鍵用のピンタンブラー錠であって、該ピンタンブラー錠の内筒12の鍵穴13の内周面の形状は、前記ブレードの外周形状が正多角形であるの対応して、同一幅面が周方向に連続する少なくとも3つ以上の回転対称の正多角形であることを特徴とする。
(a)請求項1に記載の発明は、鍵穴に差込む際の鍵の姿勢の多様化に適合する合鍵や該合鍵用の鍵材を提供することで、差し込み角度をあまり気にせず、少なくとも3つ以上の差し込み角度パターンで合鍵のブレードを鍵穴に差し込みさえすれば、内筒を解錠方向に回すことができる。
(b)請求項2に記載の発明は、鍵穴への挿入が非常に楽である。
(c)請求項3に記載の発明は、本願発明の所期の目的を達成することができる鍵材を提供することができる。
(d)請求項4に記載の発明は、本発明の所期の目的に適合するピンタンブラー錠を提案することができる。
図1乃至図17は本発明の第1実施形態を示す各説明図、図18乃至図24は本発明の第2実施形態を示す各説明図、図25乃至図29は本発明の第3実施形態を示す各説明図、図30乃至図33は本発明の第4実施形態を示す各説明図。
錠本体Xの一部と鍵本体を示す斜視図。 鍵本体Yの斜視図。 正面図。 平面図。 左側面図。 図3の6−6線断面図。 図3の7−7線断面図。 錠本体Xの軸直角方向の概略断面説明図。 錠本体Xの軸方向の概略断面説明図。 鍵穴の形状の概略説明図。 差し込み角度パターンの一例を示す説明図。 差し込み角度パターンの他の例を示す説明図。 先端部が外拡誘導面に誘導されている例を示す概略説明図。 第1実施形態に於いて、平坦面の数に対応して「八つ」の挿入パターンがある説明図。 合鍵を鍵穴に差し込んだ時の説明図。 解錠方向へ回している説明図。 解錠位置まで回した説明図。 第2実施形態の鍵本体Yの斜視図。 正面図。 平面図。 図18の21−21線拡大断面図。 差し込み角度パターンの一例を示す説明図。 第2実施形態の先端部が外拡誘導面に誘導されている一例を示す概略説明図。 鍵本体挿入前の初期位置と鍵本体挿入時の説明図。 第3実施形態の鍵本体Yの斜視図。 正面図。 平面図。 図25の25−25線拡大断面図。 鍵本体挿入前の初期位置と鍵本体挿入時の説明図。 第4実施形態の鍵本体Yの斜視図。 正面図。 平面図。 図25の33−33線拡大断面図。 鍵材の一例を示す斜視図。 (a)、(b)、(c)は、摘み部の種類を示す説明図。
図1乃至図17は本発明の第1実施形態を示す。まず図1に於いて、Xはピンタンブラー錠(ここでは「錠本体X」を言う。)、一方、Yは錠本体Xの鍵穴に差込むことができる合鍵(ここでは「鍵本体Y」を言う。)である。図1では、錠本体Xは、便宜上、外筒11と、鍵穴13を有する内筒12の一部を斜視で示している。この錠本体Xは、例えば図8で示すように、ブレード2の軸直角断面の形状が正多角形で、その軸心を支点に左右方向のいずれかに所定角度だけ回転すると、3つ以上の回転対称である合鍵Y用のピンタンブラー錠であって、該ピンタンブラー錠の内筒12の鍵穴13の内周面の形状は、前記ブレード2の外周形状(例えば、図14、図15参照)に対応して、同一幅面が周方向に連続する少なくしも3つ以上の回転対称の正多角形である。
なお、実施形態では、内筒12の鍵穴13の内周面の形状は、例えば正八角形であり、この形状に対応してブレード2の外周形状も正八角形であるが、本発明の所期の目的を逸脱しない範囲に於いて、両者の角数の形状を異なるように設計変更しても良い。例えば鍵穴13の内周面の形状を正四角形にし、一方、ブレード2の外周形状は、前記正四角形に対して上下左右の平坦面がそれぞれ対面する正八角形とするなどである。
錠本体Xの構成については、後に図8乃至図10を参照にして説明する。また鍵本体Yは、そのブレード2を鍵穴13に向けている姿勢の一態様を示している。本発明の鍵本体Yは、少なくとも摘み部1を任意に把持して該鍵本体Yの回転方向における任意の位置の、少なくとも3つ以上の差し込み角度パターンで前記ブレード2を前記鍵穴13にそれぞれ差込んでも、平坦面の窪み3は、必ず錠本体Xのピンタンブラーの係合ピンの先端部に対して一致し、以て、鍵本体Y或いは摘み部分1と共に内筒12を解錠方向へ回動させることができる。付言すると、従来のリバーシブルキーの如く、鍵本体Yのブレード2の外周面の、特定の平坦面(表面か裏面)を正多角形状鍵穴の内周面を形成する特定の側面(水平面か垂直面)に合わせる必要は全くない。
さて、図2は鍵本体Yの斜視図、図3は正面図、図6は図3の6−6線断面図、図7は図3の7−7線断面図である。これらの図から明らかなように、鍵本体Yは、例えば摘み部1と、該摘み部の基部1bから錠本体Xの内筒の回転軸方向に棒状に延びかつ該内筒の鍵穴に差込まれるブレード2から成る。
なお、実施形態の鍵本体Yは、摘み部1とブレード2とが固定的に設けられている(例えば一体に成形されている)が、摘み部1とブレード2は相対的に回転可能であっても良い。後者のブレード2が摘み部1に対して回転する実施形態の場合には、摘み部1と共に内筒12が回転する必要があるので、両者の結合手段として、例えば摘み部1の先端部に複数個の係合突起を周方向に複数個設け、一方、前記係合突起に係合する複数個の係合凹所を内筒12の前部に形成する(係合手段型)、摘み部1の先端部に磁性体を設け、該磁性体の極性を利用して該摘み部1の先端部を内筒12の前部の金属或いは磁性体に吸着させる(磁性体の極性利用型)、摘み部1の先端部及び内筒12の前部にそれぞれ対応するセレーションを設ける(多数の係合溝型)等をする。
しかして、実施形態では、前記摘み部1は、その後端部1aの後端面が略正三角形(例えばおむすび形状)で、基部1bの先端面に至るにしたがって次第に幅が狭くなるように形成されているので、角柱状の摘み部1となっている。なお、この摘み部1は後述するように任意に設計変更可能である。
また、前記ブレード2は、図6及び図7で示すように、その軸直角断面の外周形状が略正多角形(実施形態では正八角形)に形成され、かつ、外周形状を形成する少なくとも3つ以上のアールを有する又はアールを有しない稜線部分R1乃至R8を堺にして隣り合う少なくとも合計「3つ」以上の平坦面a乃至h(実施形態では「8つ」)の軸直角断面上に開口が同一形状、開口が同一の大き、開口深さが同一、さらに長手方向の大小の配列態様も同一の窪み3がそれぞれ形成されている。つまり、ブレード2の各平坦面a乃至hの窪み3の条件は皆一緒である。
窪み3の断面形状は、例えばすり鉢形状、普通一般の窪みなど任意に形成することができる。また実施形態では、大小異なる形状のものが、少なくとも2種類3a、3b形成され、かつ、一つの平坦面aに形成された窪み3の配列とその余の平坦面b、平坦面c、平坦面d等に形成された窪み3の配列条件は全く同一である。
であるから、例えば図14で示すように、鍵本体Yの摘み部1を任意に把持して該鍵本体の回転方向における任意の位置の、少なくとも3つ以上の差し込み角度パターン(ここでは差し込み姿勢角度がリバーシブルキーよりも多く3つ以上あること。)で、ブレード2を錠本体Xの内筒12の鍵穴13に差込んでも、前記平坦面a乃至hの各窪み3は、必ず錠本体Xのピンタンブラー20の係合ピンの先端部に対して一致し、以て、鍵本体Y或いは摘み部分1と共に内筒12を解錠方向へ回動させることができる。
実施形態では、さらに、ブレード2の先端部5は、例えばその先端が面取り4され、かつ角すいの先細り形状に形成されている。
しかして、前記先細り形状先端部5は、図13で示すように、鍵本体Yを錠本体Xの鍵穴13に差込む際、内筒12の鍵穴13の先端縁部分13aに周設された正多角形状、すり鉢形状の内周面等の外拡誘導面13bに当接する。
そこで、鍵本体Yを特徴付ける錠本体Xを説明する。普通一般にこの種の錠前は、外筒と当該外筒の内側に回動可能に配置される内筒とを通じて複数のピン孔が穿設され、当該複数のピン孔に収容されたピンとドライバーとの境界を内筒と外筒との境界に一致させることにより、内筒の外筒に対する相対回転を許容する。図8及び図9で示すように、本実施形態の錠本体Xの基本的原理も従来の錠前と変わることがないので、細部的事項の説明は割愛する。
錠本体Xは、略円筒形状の外筒11と、外筒11の内側に回動可能に配置される内筒12とを有している。内筒12には、その回転軸に沿って鍵穴13が形成されている。前記鍵穴13は、図10で示すように、鍵本体Yの断面形状に対応して正多角形状に形成され、実施形態では、その内周側面に合計八つの受け入れ面a1乃至h1が形成されている。
また、外筒11および内筒12には、外筒11と内筒12とを通じてピンタンブラー用の複数のピン孔14、15、16が穿設されている。これらのピン孔は、外筒11に穿設された外筒側のピン孔14と内筒12に穿設された内筒側のピン孔15とから構成され、両者は同一径である。さらに、内筒側のピン孔15の底部から鍵穴13に向けて、ピン孔15よりも径の小さい貫通孔16が穿設されている。そして、ピン孔14、15および貫通孔16が連続した状態で、外筒11のピン孔14の外表面側開口から、係合ピン17、ドライバー18および付勢バネ19が挿入される。なお、不番の開口は蓋板21よって閉鎖される。
さらに説明すると、前記係合ピン17は、貫通孔16内で摺動可能な係合先端部分を有する軸部17aと、該係合先端部分を有する軸部17aの外方に連設し、かつドライバー18に接触可能な係合鍔17bとからなる。係合ピン17は、付勢バネ19の弾発力によって、通常はドライバー18と共に内方(鍵穴方向)へ付勢されるが、ピン孔15と貫通孔16との段差部に係合鍔17bが当接することにより、内方への移動が規制されている。したがって、タンブラーピン20は、内側の係合ピン17と、外側のドライバー18とで構成され、付勢バネ19のバネ力により、前記係合ピン17の半円弧状係合先端部分が常に所定量鍵穴13に突出している。
ところで、図9で示すように、実施形態では、タンブラーピン20(ピン孔14、15)は、上方と下方にそれぞれ軸方向に一直線に複数並んで列を成しているが、上下の各タンブラーピン20は、特許文献1の如く互い違いではなく、錠本体(内筒と外筒)Xを半径方向に裁断した軸直角断面上に位置している。そして、上下の各タンブラーピン20の円弧状係合先端部分は、鍵本体Yを鍵穴13に挿入した際には、平坦面a乃至hの窪み3の略中心を通る。つまり、内筒12の回転軸と直交するタンブラーピン20用のピン孔14、15の半径方向の軸線と合鍵としての鍵本体Yの窪み3の中心を通る軸線は完全に一致する。なお、実施形態では、180度の回転対象の位置に複数例のタンブラーピン20、20を軸方向に一直線に複数並べたが、必ずしも、複数例にする必要はなく、一例であっても良い。
図15乃至図17は作用に関する説明図である。図15は合鍵を鍵穴に差し込んだ時の説明図、図16は解錠方向へ回している説明図、そして、図17は解錠位置まで回した説明図である。
これらの図から明らかなように、本発明では、鍵本体Yの摘み部1を任意に把持して該鍵本体Yの回転方向における任意の位置の、「八つ」の差し込み角度パターンで、ブレード2を内筒12の正八角形状鍵穴13にそれぞれ差込んでも、各平坦面a〜hの窪み3は、必ずピンタンブラー20の係合ピン17の先端部に対して一致し、以て、鍵本体X或いは摘み部分1と共に内筒12を解錠位置まで回動させることが出来る。
図18乃至図35を参照にして、「鍵材」を含む本発明の他の実施形態を説明する。なお、他の実施形態の説明に当って、第1実施形態と同一の部分には同一又は同様の符号を付して重複する説明を割愛する。
まず、図18乃至図24は本発明の第2実施形態を示す各説明図である。これらの図から明らかなように、鍵本体(合鍵)Y1のブレード2Aの軸直角断面の外周形状が略正多角形であるものの、この実施形態では、正三角形状或いは「おむすび形状」である。したがって、ブレード2Aの軸直角断面の外周形状が正三角形状であるから、内筒12Aの鍵穴13の内周面の形状も、ブレード2Aの断面形状に対応して正三角形状或いはおむすび形状に形成されている。なお、ブレード2Aの先端部5Aの形状は、必ずしも正三角形の先細り形状にする必要はなく、例えば円錐形状であっても良い。また、錠本体X1内筒12Aの鍵穴13Aの挿入口の先端縁部分13a乃至外拡誘導面13bの形状も適宜に形成されている(例えばおむすび形状の外拡誘導面)。
次に、図25乃至図29は本発明の第3実施形態を示す各説明図である。この第3実施形態の鍵本体Y2のブレード2Bの軸直角断面の外周形状は、正四角形状である。この場合、断面形状の四隅をアールに形成するのが望ましい。したがって、ブレード2Bの軸直角断面の外周形状が正四角形状であるから、内筒12Bの鍵穴13Bの内周面の形状も、ブレード2Bの断面形状に対応して正四角形状に形成されている。なお、ブレード2Bの先端部5Bの形状は、必ずしも正四角形の先細り形状にする必要はなく、例えば円錐形状であっても良い。また、錠本体X2の内筒1Bの鍵穴13Bの挿入口の先端縁部分乃至外拡誘導面の形状も、第1実施形態と同様に適宜に形成されている。
次に、図30乃至図33は本発明の第4実施形態を示す各説明図である。この第4実施形態の鍵本体Y3のブレード2Cの軸直角断面の外周形状は、正六角形状である。このように本発明の鍵本体のブレードの軸直角断面の外周形状は、発明の目的を逸脱しない範囲に於いて、その他の正多角形状とすることができる。なお、この実施形態に於いても、ブレード2Cの先端部5Cの形状は、必ずしも正六角形の先細り形状にする必要はなく、例えば円錐形状であっても良い。また、錠本体の内筒の鍵穴の挿入口の先端縁部分乃至外拡誘導面の形状も、第1実施形態と同様に適宜に形成されている。
図34は、「外筒と該外筒に回動可能に設けられた内筒と、該内筒と前記外筒に組み込まれたピンタンブラーを有する錠本体と、摘み部と該摘み部の基部から前記内筒の回転軸方向に棒状に延びかつ該内筒の正多角形状鍵穴に差込まれるブレードとを有する鍵本体とから成るピンタンブラー錠用の鍵であって 前記ブレードの軸直角断面の外周形状が略正多角形に形成され、かつ、外周形状を形成する少なくとも3つ以上の稜線部分を堺にして隣り合う少なくとも合計3つ以上の平坦面の前記軸直角断面上に同一条件の窪みがそれぞれ形成されており、鍵本体の前記摘み部を任意に把持して該鍵本体の回転方向における任意の位置の、少なくとも3つ以上の差し込み角度パターンで前記ブレードを前記正多角形状鍵穴にそれぞれ差込んでも、前記平坦面の窪みは、必ず前記ピンタンブラーの係合ピンの先端部に対して一致し、以て、鍵本体と共に内筒を解錠方向へ回動させることができるピンタンブラー錠の鍵(請求項1)」を前提とする鍵材Zの一例を示す。
図34では、外周形状が正八角形状であるが、その他、正六角形状、四角形状、三角形状等の正多角形状であっても良い。また、鍵材Zを錠本体の鍵穴に差込む際、内筒の鍵穴の先端縁部分に周設された外拡誘導部面に当接する先端部の形状は、正多角形状や円錐形状のいずれでも良い。
図35の(a)、(b)、(c)は、3種類の摘み部1A、1B、1Cを示す説明図である。第1実施形態の摘み部1は、正三角形状であるが、摘み部1の外観形態はこれに限定するものではなく、円形、六角形状、T字形状、板状等に適宜設計変更することができる。
本発明は、建具や錠前の分野で利用される。
X…錠本体、Y、Y1、Y2、Y3…鍵本体、Z…鍵材、1、1A、1B、1C…摘み部、2、2A、2B、2C…ブレード、3…窪み、4…面取り、5…先端部、R1〜R8…稜線部分、a〜h…平坦面、11…外筒、12…内筒、13…鍵穴、13a…先端縁部分、13b…外拡誘導面、19…付勢バネ、20…ピンタンブラー。

Claims (4)

  1. 外筒と該外筒に回動可能に設けられた内筒と、該内筒と前記外筒に組み込まれたピンタンブラーを有する錠本体と、摘み部と前記内筒の正多角形状鍵穴に差込まれるブレードとを有する鍵本体とから成るピンタンブラー錠用の鍵であって、前記ブレードの軸直角断面の外周形状が略正多角形に形成され、かつ、外周形状を形成する少なくとも3つ以上の稜線部分を堺にして隣り合う少なくとも合計3つ以上の平坦面の前記軸直角断面上に同一条件の窪みがそれぞれ形成されており、鍵本体の前記摘み部を任意に把持して該鍵本体の回転方向における任意の位置の、少なくとも3つ以上の差し込み角度パターンで前記ブレードを前記正多角形状鍵穴にそれぞれ差込んでも、前記平坦面の窪みは、必ず前記ピンタンブラーの係合ピンの先端部に対して一致するピンタンブラー錠の鍵。
  2. 請求項1に於いて、ブレードの先端部は、先細り形状に形成され、該先細り形状先端部は、鍵本体を錠本体に差込む際、内筒の正多角形状鍵穴の先端縁部分に周設された外拡誘導面に当接することを特徴とするピンタンブラー錠の鍵。
  3. 先細り形状先端部の鍵本体を錠本体に差込む際、内筒の鍵穴の先端縁部分に周設された外拡誘導部面に当接する請求項1記載のピンタンブラー錠の鍵用の鍵材。
  4. ブレードの軸直角断面の形状が正多角形で、その軸心を支点に左右方向のいずれかに所定角度だけ回転すると、3つ以上の回転対称である合鍵用のピンタンブラー錠であって、該ピンタンブラー錠の内筒12の鍵穴13の内周面の形状は、前記ブレードの外周形状が正多角形であるのに対応して、同一幅面が周方向に連続する少なくとも3つ以上の回転対称の正多角形であることを特徴とするピンタンブラー錠。
JP2013055909A 2013-03-19 2013-03-19 ピンタンブラー錠、該ピンタンブラー錠の鍵、及び該鍵用の鍵材 Active JP6113540B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013055909A JP6113540B2 (ja) 2013-03-19 2013-03-19 ピンタンブラー錠、該ピンタンブラー錠の鍵、及び該鍵用の鍵材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013055909A JP6113540B2 (ja) 2013-03-19 2013-03-19 ピンタンブラー錠、該ピンタンブラー錠の鍵、及び該鍵用の鍵材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014181471A JP2014181471A (ja) 2014-09-29
JP6113540B2 true JP6113540B2 (ja) 2017-04-12

Family

ID=51700461

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013055909A Active JP6113540B2 (ja) 2013-03-19 2013-03-19 ピンタンブラー錠、該ピンタンブラー錠の鍵、及び該鍵用の鍵材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6113540B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4737491U (ja) * 1971-05-15 1972-12-25
JPS5659975A (en) * 1979-10-15 1981-05-23 Nippon Kaba Kk Pinncylinder lock
JPS5674149U (ja) * 1979-11-12 1981-06-17
JP2002213120A (ja) * 2001-01-22 2002-07-31 General Hardware:Kk 棒状鍵
JP2002227466A (ja) * 2001-01-26 2002-08-14 Goal Co Ltd シリンダー錠及びそれに用いるプラグ
US7318332B1 (en) * 2006-08-04 2008-01-15 Jin Tay Industries Co., Ltd. Lock

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014181471A (ja) 2014-09-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6257033B1 (en) Cylinder lock with rotatable pins
EP3029341A1 (en) Structure for preventing reverse rotation of threaded body
US7401538B2 (en) F figure wrench
CN104641061B (zh) 圆筒销子锁
US9435140B2 (en) Locking device
JP6199053B2 (ja) ピンタンブラー錠、該ピンタンブラー錠の鍵、及び該鍵用の鍵材
US10422160B2 (en) Cylinder lock and key combination with a dual tumbler assembly and a key therefore
JP6113540B2 (ja) ピンタンブラー錠、該ピンタンブラー錠の鍵、及び該鍵用の鍵材
JP6539711B2 (ja) シリンダー錠及びシリンダー錠用の鍵
JP2016138423A (ja) シリンダー錠用の鍵
JP2016121495A (ja) シリンダー錠及びシリンダー錠用鍵
CN104179394B (zh) 锁及钥匙
CN101117857B (zh) 一种锁芯可以空转的离合结构及其锁头
ES2298377T3 (es) Combinacion de cerradura de cilindro y llave.
JP6377896B2 (ja) ピンタンブラー錠及びピンシリンダー錠用の鍵
JP4476008B2 (ja) ピンタンブラー錠
JP2014208958A5 (ja)
JP2015078526A5 (ja)
US20130022426A1 (en) Screw
JP5563429B2 (ja) ドアハンドル及びドアハンドル取付け構造
JP3206697U (ja) 着脱自在なソケットホルダー
JP2016118014A (ja) シリンダー錠用の鍵及びシリンダー錠
JP3126809U (ja) スパナ用の駆動ヘッド
JP6972707B2 (ja) シリンダー錠
CN214615920U (zh) 一种互开率低的锁芯总成及钥匙

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160318

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170130

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170207

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170315

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6113540

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250