JP6112914B2 - 石炭灰中水銀測定用試料の作製方法及び石炭灰中水銀の測定方法 - Google Patents

石炭灰中水銀測定用試料の作製方法及び石炭灰中水銀の測定方法 Download PDF

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本発明は、石炭灰中水銀測定用試料の作製方法及び石炭灰中水銀の測定方法に関する。さらに詳述すると、本発明は、石炭火力発電所から排出される石炭灰中の水銀測定に適用して好適な、石炭灰中水銀測定用試料の作製方法及び石炭灰中水銀の測定方法に関する。
石炭火力発電所等から排出される石炭灰中からは、石炭に含まれる微量の水銀に起因して、水銀が検出されることがある。近年、国内外で水銀汚染防止に関する注目が高まりつつあることから、石炭灰中に含まれる微量の水銀の測定を求められる可能性がある。しかし、石炭灰を対象とした水銀測定については、公定法が定められていない。したがって、石炭灰中水銀の測定については、工業排水を対象とした水銀測定の公定法に準拠して実施されているのが現状である。
工業排水を対象とした水銀測定の公定法として、還元気化−冷原子吸光法が存在する(非特許文献1を参照)。この方法は、水中の二価水銀(Hg(II))を塩化スズ(SnCl)で還元気化して蒸気水銀(Hg(0))とし、これを無炎原子吸光装置に導入して水銀測定を行うものである。無炎原子吸光装置に蒸気水銀を導入するまでの工程の概略を図9に示す。この方法は、詳細には、以下の手順で実施される。
1).試料の適量(Hgとして0.1〜2μgを含む)を三角フラスコ300mLにとり 、 水を加えて約150mLとする。
2).硫酸(1+1)20mL、硝酸5mL及び過マンガン酸カリウム溶液(50g/L )20mLを加えて振り混ぜ、約15分間放置する。
3).過マンガン酸の色が消えたときは、溶液の赤い色が約15分間持続するまで、過マ
ンガン酸カリウム溶液(50g/L)を少量ずつ加える。
4).ペルオキソ二硫酸カリウム溶液(50g/L)10mLを加え、約95℃の水浴中
に三角フラスコ300mLを浸して約2時間加熱する。
5).室温まで冷却し、塩化ヒドロキシルアンモニウム溶液(80g/L)10mLを添
加して過剰の過マンガン酸カリウムを還元する。
6).直ちに溶液を還元容器に移し、水で250mLとした後、通気回路を組み立てる。
7).手早く塩化スズ(II)溶液10mLを加えて蒸気水銀を発生させ、あらかじめ設定
した最適流量で空気ポンプを作動し、空気を循環させて、蒸気水銀を無炎原子吸光装
置に導入する。
上記手順のうち、手順1)〜5)が還元気化を行う際の前処理(湿式処理)に該当する。尚、この公定法を石炭灰に適用した場合、手順1)〜5)が石炭灰中の水銀の抽出処理に該当することになる。この処理は、換言すれば、石炭灰中水銀測定用試料の作製方法とも言える。
日本工業標準調査会:「工業排水試験方法」、JIS K 0102. 66、(2008).
しかしながら、上記手順1)〜5)は、複雑・煩雑な操作を要すると共に、多種の試薬を必要とする。加えて、処理完了までに数時間を要する。したがって、作業の簡易性、コスト、及び処理時間の点で問題があり、改善の余地があると考えられる。
また、上記手順1)〜5)の処理は、ドラフトチャンバー等の排気設備内での操作が必須となる。排気設備を有しない現場においても石炭灰中の水銀の抽出処理を簡易に実施できるようにするためには、排気設備を必要としない方法の確立が望ましいと考えられる。
ところで、上記公定法において使用する無炎原子吸光装置は、水銀専用の測定装置である。日常的ではなく必要に応じて石炭灰中水銀の測定が求められるような施設においては、装置コストや装置設置スペース確保の観点から、水銀専用の測定装置を新規に導入することは通常困難である。
そこで、水銀専用の測定装置ではなく、水銀以外も測定可能な汎用装置を利用して石炭灰中水銀の測定を行うことのできる技術を確立することが望ましいと考えられる。このような汎用装置として、誘導結合プラズマ発光分析装置やフレーム原子吸光装置が知られている。誘導結合プラズマ発光分析法やフレーム原子吸光法は、規制化学物質等を測定する必要のある施設において広く採用されている測定方法であり、これらの装置も広く導入されている。また、これらの装置の汎用性に鑑みれば、日常的ではなく必要に応じて石炭灰中水銀の測定が求められるような施設における新規導入も比較的容易であると考えられる。
ここで、誘導結合プラズマ発光分析装置やフレーム原子吸光装置は、上記の公定法で使用する無炎原子吸光装置と同様、二価水銀を還元気化して蒸気水銀を発生させ、これを装置に導入することで水銀測定が可能である。したがって、上記手順1)〜5)の処理を上記の通り改善し、且つこれらの汎用装置を用いて水銀測定を行うことで、日常的ではなく必要に応じて石炭灰中水銀の測定が求められるような施設における導入が容易で簡易に実施可能な水銀測定法となるものと考えられる。
そこで、本発明は、排気設備を必要とすることなく、従来よりも簡易且つ低コストに、しかも短時間で、石炭灰中水銀の測定用試料を作製する方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、排気設備を必要とすることなく、従来よりも簡易且つ低コストに、しかも短時間で、石炭灰中水銀の測定用試料を作製し、石炭灰中水銀を測定する方法を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、排気設備を必要とすることなく、従来よりも簡易且つ低コストに、しかも短時間で、石炭灰中水銀の測定用試料を作製し、汎用装置を利用して石炭灰中水銀を測定する方法を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するため、本発明の石炭灰中水銀測定用試料の作製方法は、過マンガン酸カリウムを溶解した希硝酸を抽出溶液とし、加熱を行うことなく超音波を作用させながら抽出溶液と石炭灰を接触させる工程を含むようにしている。
また、本発明の石炭灰中水銀の測定方法は、過マンガン酸カリウムを溶解した希硝酸を抽出溶液とし、加熱を行うことなく超音波を作用させながら抽出溶液と石炭灰を接触させる工程と、抽出溶液中に抽出された水銀を還元気化して気相試料導入法により測定する工程とを含むようにしている。
ここで、本発明の石炭灰中水銀の測定方法においては、水銀測定を、汎用装置である誘導結合プラズマ発光分析装置又はフレーム原子吸光装置を利用して実施することが好ましい。
本発明の石炭灰中水銀測定用試料の作製方法によれば、排気設備を必要とすることなく、従来よりも簡易且つ低コストに、しかも短時間で、石炭灰中水銀の測定用試料を作製することが可能となる。
また、本発明の石炭灰中水銀の測定方法によれば、排気設備を必要とすることなく、従来よりも簡易且つ低コストに、しかも短時間で、石炭灰中水銀の測定用試料を作製し、石炭灰中水銀を測定することが可能となる。
さらに、本発明の石炭灰中水銀の測定方法において、汎用装置である誘導結合プラズマ発光分析装置又はフレーム原子吸光装置を利用した場合には、上記作用・効果に加えて、日常的ではなく必要に応じて石炭灰中水銀の測定が求められるような施設における導入が容易で簡易に実施可能な水銀測定法となる。
NaBH還元気化を利用してICP−OESによる水銀測定を行った場合の検量線である(測定試料:水銀標準液(希硝酸希釈))。 各種抽出溶液による石炭灰中水銀の回収率を示す図である(測定試料:JSAC 0521)。 各種抽出溶液による石炭灰中水銀の回収率を示す図である(測定試料:実機灰とJSAC 0521)。 抽出溶液の過マンガン酸カリウム濃度が石炭灰中水銀の回収率に与える影響について検討した結果を示す図である(測定試料:実機灰)。 抽出溶液中の酸が石炭灰中水銀の回収率に与える影響について検討した結果を示す図である(測定試料:実機灰)。 抽出時間が石炭灰中水銀の回収率に与える影響について検討した結果を示す図である(測定試料:実機灰)。 加熱気化−冷原子吸光法による石炭灰中水銀測定結果と本発明の方法による石炭灰中水銀測定結果の比較図である(測定試料:実機灰)。 本発明の方法と従来法の工程の比較図である。 従来の前処理(湿式処理)の方法を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面に基づいて詳細に説明する。
<石炭灰中水銀測定用試料の作製:工程S1>
石炭灰中水銀測定用試料は、過マンガン酸カリウムを溶解した希硝酸を抽出溶液とし、超音波を作用させながら前記抽出溶液と石炭灰を接触させる工程により作製される。この工程S1により、石炭灰中の水銀が抽出溶液中に抽出される。つまり、石炭灰中の水銀が二価(Hg(II))の状態で抽出溶液に抽出され、二価の状態が維持される。
工程S1は、例えば以下のようにして実施される。
まず、容器内に、測定対象である石炭灰を抽出溶液と共に投入する。
工程S1で使用される容器は、耐酸性を有し、水銀が吸着・揮散することのない材質のものが適宜選択される。例えば、ガラス製、テフロン(登録商標)製等の容器の使用が好適である。ガラス製やテフロン(登録商標)製の容器は、超音波伝播性にも優れており、石炭灰からの水銀抽出持に超音波を作用させる本工程において使用するのに特に好適である。また、工程S1においては、実質的に過マンガン酸カリウムと希硝酸のみを試薬として使用し、しかも加熱等の処理を必要としないことから、ねじ口瓶等の簡易な容器を使用することができ、図9に示す従来法のように、排気設備内における作業を必須としないという利点を有している。
抽出溶液中の過マンガン酸カリウム濃度は、石炭灰中の水銀を抽出溶液中に十分に抽出し得る限り、特に限定されるものではないが、0.1〜5gL−1とすることが好適であり、0.5〜3gL−1とすることがより好適であり、0.5〜2gL−1とすることがさらに好適であり、1gL−1とすることが最も好適である。過マンガン酸カリウム濃度が低すぎると、石炭灰中水銀の抽出溶液への回収率が低下してしまう。また、過マンガン酸カリウムが過剰に存在する場合には水銀(Hg(II))の還元気化が阻害され、石炭灰中水銀の測定値が低下してしまう。但し、このような場合には、過マンガン酸カリウムを分解する試薬、例えば塩化ヒドロキシルアンモニウム(HONHCl)等を還元気化を行う前に抽出溶液に添加することで、石炭灰中水銀の測定値の低下の問題を解消することができる。
抽出溶液に用いる希硝酸は、例えば実験室レベルでの希硝酸として一般的な濃度である3M(molL−1)あるいはそれ以下の濃度のものを用いることができる。ここで、希硝酸の濃度が低すぎると、石炭灰中水銀の抽出溶液への回収率が低下してしまう。尚、希硝酸の濃度が高すぎても、石炭灰中水銀の抽出溶液への回収率は大きく低下することがないが、試薬コストを低下させる上では、希硝酸の濃度はできるだけ低下させることが好適である。したがって、希硝酸の濃度は0.1M以上とするのが好適であり、0.1〜3Mとすることがより好適であり、0.1〜1Mとすることがさらに好適であり、0.5Mとすることが最も好適である。
容器内に収容する抽出溶液と石炭灰の割合は、水銀測定装置で定量可能な量の水銀が抽出溶液に抽出されるように、適宜設定される。具体例を挙げると、石炭灰中の水銀濃度はおよそ0.01〜1mg−Hgkg−1(以降mgkg−1と記述)であることが報告されている(J. C. Hower, C. L. Senior, E. M. Suuberg, R. H. Hurt, J. L. Wilcox, and E. S. Olson “Mercury capture by native fly ash carbons in coal-fired power plants”, Progr. Energ. Combust. Sci., 36, 510-529, (2010).)。誘導結合プラズマ発光分析装置(以降ICP−OESと記述)においては、μgkg−1レベルの水銀の定量が可能である。これらの情報に基づいて、容器内に収容する抽出溶液と石炭灰の割合を適宜設定すればよい。例えば、ICP−OESで測定を行う場合には、石炭灰0.5gに対して抽出溶液を25mLとすればよい。
容器内に抽出溶液と石炭灰を収容した後、容器を超音波処理に供する。これにより、超音波を作用させながら抽出溶液と石炭灰を接触させることができる。この処理は、例えば超音波処理装置の処理槽内の水浴(常温)にて行う。ここで、超音波処理の際には容器に蓋をしておくことが好適である。これにより、容器内の水分の揮発を防ぐことができ、超音波処理後のメスアップ等の定容操作を省略することができる。
超音波処理条件は、市販されている一般的な超音波洗浄装置で作用させることが可能な条件を適宜採用すればよい。本願発明者の実験によれば、超音波処理条件を、出力120W、発振周波数40kHzとすることで、石炭灰中の水銀を60分程度で十分に抽出できることが確認されている。尚、超音波洗浄装置は、安価且つ入手容易であり、しかもコンパクトであることから、石炭灰中の水銀測定を必要とする施設に導入しやすいという利点もある。
以上の処理により、抽出溶液中に石炭灰中の水銀が抽出される。尚、工程S1は、通常60分程度で完了することから、処理完了までに数時間を要する図9の従来法と比較して短時間で処理を完了させることが可能である。また、工程S1では従来法と比較して作業の簡易性が圧倒的に優れている。さらに、工程S1では従来法と比較して使用する試薬の種類が圧倒的に少なく、試薬コストを抑えることができる。これらのことは、工程S1を図9に示す従来法と比較すれば容易に理解できる。しかも、工程S1では、試薬として使用するのは、実質的に過マンガン酸カリウムと希硝酸であることから、ドラフトチャンバー等の排気設備内での操作を必要としない。したがって、工程S1は、排気設備を有しない施設においても容易に導入することができる手法である。
工程S1により石炭灰中の水銀が抽出された抽出溶液は、例えば石炭灰をろ過等により除去した後、次工程(石炭灰中水銀の測定)に供される。
<石炭灰中水銀の測定:工程S2>
抽出溶液中に抽出された水銀は、還元気化して気相試料導入法により測定される。
具体的には、抽出溶液中に、例えば水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)や塩化スズ(SnCl)を添加して、抽出溶液中のHg(II)を還元気化してHg(0)を発生させる。そして、抽出溶液内に空気等の通気ガスを導入して、Hg(0)を通気ガスと共に水銀測定装置内に導入する。これにより、水銀の測定が行われる。
水素化ホウ素ナトリウムを用いる場合には、例えば水酸化ナトリウム(NaOH)溶液で希釈し、水素化ホウ素ナトリウム濃度を3gL−1以上、好適には10gL−1以上とし、水酸化ナトリウム濃度を0.1〜1.0Mとした水素化ホウ素ナトリウム溶液を準備する。尚、抽出溶液25mLに対する水素化ホウ素ナトリウムの添加量は、例えば1.9mgである。尚、水素化ホウ素ナトリウムによる水銀の還元気化は酸性条件で進行するため、塩酸(例えば1.9mmol)等を添加することによって抽出溶液を酸性に調整してから、水素化ホウ素ナトリウムを添加する。
塩化スズを用いる場合には、例えば塩化スズを塩酸に溶解し超純水で希釈して、塩化スズ濃度を100gL−1以上、好適には200gL−1以上とし、塩酸濃度を0.1〜10Mとした塩化スズ溶液を準備する。尚、抽出溶液25mLに対する塩化スズの添加量は、例えば38mgである。
ここで、水素化ホウ素ナトリウムと塩化スズとを比較すると、水素化ホウ素ナトリウムの方が還元力が強いことから、工程S2の還元気化においては、水素化ホウ素ナトリウムを利用した還元気化を行うことが好適である。
尚、溶液中の水銀(Hg(II))を還元気化して蒸気水銀(Hg(0))とする方法は、例えば以下の非特許文献2〜7に記載されており公知である。したがって、還元気化の条件は、上記条件には限定されず、使用する水銀測定装置等に応じて適宜設定される。
・非特許文献2:
T. Tomiyasu, A. Nagano, H. Sakamoto, and N. Yonehara, “Differential determination of organic mercury and inorganic mercury in sediment, soil and aquatic organisms by cold-vapor atomic absorption spectrometry”, Anal. Sci., 12, 477-481, (1996).
・非特許文献3:
S. Kagaya, Y. Kuroda, Y. Serikawa, and K. Hasegawa, “Rapid determination of total mercury in treated waste water by cold vapor atomic absorption spectrometry in alkaline medium with sodium hypochlorite solution”, Talanta, 64, 554-557, (2004) .
・非特許文献4:
B. Deng, Y. Xiao, X. Xu, P. Zhu, S. Liang, and W. Mo, “Cold vapor generation interface for mercury speciation coupling capillary electrophoresis with electrothermal quartz tube furnace atomic absorption spectrometry: Determination of mercury and methylmercury”, Talanta, 79, 1265-1269, (2009).
・非特許文献5:
Y. Zhang and S. B. Adeloju, “Speciation of mercury in fish samples by flow injection catalytic cold vapor atomic absorption spectrometry”, Anal. Chim. Acta, 721, 22- 27, (2012).
・非特許文献6
E. J. Santos, A. B. Herrmann, and M. A. Vieira, “Evaluation of slurry preparation procedures for the determination of mercury by axial view inductively coupled plasma optical emission spectrometry using on-line cold vapor generation”, Spectrochim. Acta B, 60, 659-665, (2005) .
・非特許文献7
E. J. Santos, A. B. Herrmann, V. L. A. Frescura, and A. J. Curtius, “Evaluation of slurry preparation procedures for the simultaneous determination of Hg and Se in biological samples by axial view ICP OES using on-line chemical vapor generation”, Anal. Chim. Acta, 548, 166-173, (2005).
水銀測定装置については、還元気化して気相試料導入法により測定することが可能な装置であれば特に限定されるものではない。例えば、公定法で用いられる無炎原子吸光装置、フレーム原子吸光装置、ICP−OES等が挙げられるが、装置の汎用性を考慮すると、フレーム原子吸光装置、ICP−OESの使用が特に好ましい。この場合、日常的ではなく必要に応じて石炭灰中水銀の測定が求められるような施設における導入が容易で簡易に実施可能な水銀測定法とできる。
上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、抽出溶液は、本質的には過マンガン酸カリウムと希硝酸から構成されるが、意図しない不純物や、本発明の作用・効果を大きく阻害しない範囲での他の試薬等の添加を否定するものではない。
また、上述の実施形態では、測定対象物を石炭灰としたが、これを土壌として土壌中の水銀の測定のために本発明の方法を用いるようにしてもよい。
以下に本発明の実施例を説明するが、本発明はこれら実施例に限られるものではない。
1.測定試料及び試薬
測定試料として、希硝酸希釈水銀標準液と各種石炭灰を準備した。
希硝酸希釈水銀標準液は、Hg(II)の濃度が1000mgL−1の水銀標準液を0.5Mの硝酸で希釈して0.5〜25μgL−1に調製したものとした。
石炭灰は、日本分析化学会の標準化学物質であるJSAC0521及びJSAC0522(田中龍彦等、「無機成分分析用石炭灰認証標準物質JSAC 0521及び0522の開発」、分析化学、59、137−150、(2010))、並びに石炭火力発電所の石炭灰(実機灰)18種を用いた。標準化学物質の水銀認証値はJSAC 0521で0.14mgkg−1、JSAC 0522で0.01mgkg−1未満である。表1に実機灰の化学組成を示す。
石炭灰中水銀の測定には加熱気化−冷原子吸光装置(日本インスツルメンツ、マーキュリー/SP−3D)を、化学組成の測定には波長分散型蛍光X線(島津製作所、XRF−1500)を用いた。実機灰は0.039〜0.88mgkg−1の水銀を含有したが、強熱減量との相関は認められなかった。これは、各地の発電所から試料を採取した結果、ボイラ条件や電気集じん機の設定温度が異なる石炭灰を得たためと考えられる。
尚、本実施例において、HCl、HSO、HNO、SnClは和光純薬製の有害金属測定用を用い、その他の試薬は特級試薬を用いた。
2.ICP−OES装置を用いた還元気化による水銀測定の検討
(1)測定試料
希硝酸希釈水銀標準液を用いた。
(2)還元気化条件
還元気化の検討条件を表2に示す。
尚、測定装置は、ICP−OES(アジレント、ES−720)と水素化物発生アクセサリ(VGA−77)を用いた。
NaBHについては、NaOH溶液で希釈し、NaBH溶液としてから測定試料に添加した。また、NaBHによる水銀の還元気化は酸性条件で進行するためHClを用いた。測定試料25mLに対するNaBH溶液の添加量は5.3mLとした。測定試料に対するHCl(溶液)の添加量は5.3mLとした。
SnClについては、HClに溶かし、超純水で希釈してSnCl溶液としてから測定試料に添加した。測定試料に対するSnCl溶液の添加量は5.3mLとした。
(3)検討結果
NaBHを還元剤として用いた場合、NaBH濃度が3.0gL−1まで信号値が上昇し、3.0〜10gL−1で一定となった。そのため、以降の検討では、NaBH濃度は10gL−1とすることとした。また、NaBH溶液中のNaOHとHClについては濃度による信号値の変化がほとんど認められなかった。以降の検討では、NaOHは0.1Mとし、HClは10Mとした。
SnClを還元剤として用いた場合、SnCl濃度が100gL−1まで信号値が上昇し、100〜500gL−1で一定となった。そのため、以降の検討では、SnCl濃度は200gL−1とした。また、SnCl溶液中のHClについては濃度による信号値の変化がほとんど認められなかった。以降の検討では、HClは2.0Mとした。
次に、表2に最適値として示された条件で検量線を作成し、定量性を確認した。還元剤にNaBHを用いた場合の検量線を図1に示す。NaBHを用いた場合、検出下限(ブランク値の3σ)は0.037μgL−1、定量下限値(ブランク値の10σ)は0.12μgL−1、直線係数(r)は0.9995であった。
SnClを用いた場合についても同様に検討した結果、検出下限は0.068μgL−1、定量下限値は0.23μgL−1、直線係数は0.9993であった。
以上より、還元剤としてNaBHまたはSnClを用いることで、ICP−OESにより石炭灰中の水銀を測定できることが明らかとなった。
また、試料0.5g中の水銀を25mLの溶液に溶解すれば、石炭灰に含まれうる0.01〜1.0mgkg−1の水銀を測定できることがわかった。
尚、SnClよりもNaBHの方が還元力が強いことから、以降の検討では、NaBHを還元剤として用いた。
3.石炭灰中水銀の抽出の検討
(1)測定試料
日本分析化学会の標準化学物質であるJSAC 0521を用いた。
(2)抽出条件
抽出溶液は、以下に示す(A)〜(M)を基本配合とし、試薬の濃度を各種変化させて合計140通りの条件について検討した。抽出は超音波または振とうによる処理をそれぞれ60分間行った。抽出後の溶液をろ過し、水銀の回収率をICP−OESで求めた。ICP−OESにおける還元気化条件は、上記2の検討における最適値とした。
(A)KMnO溶液
KMnOをHNOに溶解して調製した。
(B)システイン溶液1
L−システイン塩酸塩・一水和物(HSCHCH(NH)COOH・HCl・HO、以降「Cys」と記述)をHClに溶解して調製した。
(C)システイン溶液2
CysをHNOに溶解して調製した。
(D)システイン溶液3
CysをNaOHに溶解して調製した。
(E)CuCl溶液1(非特許文献2)
塩化銅(I)(CuCl)と塩化ナトリウム(NaCl)をHClに溶解して調製した。
(F)CuCl溶液2(非特許文献2)
塩化銅(I)(CuCl)とCysをHClに溶解して調製した。
(G)HONHCl溶液
HONHClをHClに溶解して調製した。
(H)K溶液(非特許文献7)
ペルオキソ二硫酸カリウム(K)をNaOHに溶解して調製した。
(I)NaCl溶液
NaClをHClとHNOに溶解して調製した。
(J)EDTA溶液
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩・二水和物(C1014Na・2HO、以降「EDTA」と記述)をHClに溶解して調製した。
(K)HNO溶液
HNOをHClと混合して調製した。
(L)チオ尿素溶液
チオ尿素(HNCSNH)をHClに溶解して調製した。
(M)王水(非特許文献6)
HClとHNOとを3:1の体積比で混合し、1時間静置して調製した。
石炭灰中の水銀は、以下の(ア)〜(ウ)の操作により抽出した。
(ア)50mLのねじ口ガラス瓶に試料0.5gを採取し、これに(A)〜(M)を基
本配合とする抽出溶液を、それぞれ25mL添加し、蓋を閉めた。
(イ)上記(ア)のガラス瓶を超音波洗浄器(アズワン、US−3A)に入れ、水浴中
で超音波を60分間作用させた。あるいは60分間振とう処理した。
(ウ)超音波処理後または振とう処理後の検液を0.45μmPTFEシリンジフィル
ター(アドバンテック東洋、DISMIC(登録商標)−25HP)でろ過した。
尚、王水を用いた場合(M)は、試料0.5gに王水5mLを添加し、60分間超音波を作用させた。ろ過後の検液に超純水を添加し25mLに定容した。
石炭灰中の水銀測定にはICP−OES(アジレント、ES−720)と水素化物発生アクセサリ(VGA−77)を用いた。
(3)検討結果
以下に、(A)〜(M)の抽出溶液において、最も水銀の回収率が優れていた濃度の組み合わせを示す。
(A)1.0gL−1 KMnO、 0.5M HNO
(B)1.0gL−1 Cys、 1.0M HNO
(C)1.0gL−1 Cys、 1.0M NaOH
(D)1.0gL−1 Cys、 1.0M HCl
(E)20gL−1 CuCl、1.0gL−1 Cys、 1M HCl
(F)20gL−1 CuCl、30gL−1 NaCl、 1.0M HCl
(G)1.0gL−1 HONHCl、 3.0M HCl
(H)10gL−1、 1.0M NaOH
(I)30gL−1 NaCl、 1.0M HNO、 1M HCl
(J)1.0gL−1 EDTA、1.0M HCl
(K)1.0M HCl、 1.0M HNO
(L)1.0gL−1 チオ尿素、 3.0M HCl
(M)王水(1条件のみ)
また、上記濃度の組み合わせの抽出溶液(A)〜(M)における、水銀の回収率を図2に示す。図2に示される結果から、抽出溶液を(A)、(B)、(C)、(G)、(K)及び(M)とし、且つ超音波処理した場合には、回収率は72.3〜96.1%と良好な結果となることが明らかとなった。また、全ての抽出溶液の実験について超音波処理は振とう処理より1.5〜2.7倍回収率が高かった。これより、前処理に超音波を用いる方法が有効であることがわかった。
次に、上記実験で良好な結果を得た6種の抽出溶液((A)、(B)、(C)、(G)、(K)及び(M))について、水銀含有量と強熱減量の多い実機灰(#12)で同様の実験を行い回収率を求めた。その結果を図3に示す。
6種の抽出溶液のうち、「(A)1.0gL−1 KMnO、0.5M HNO」と「(M)王水」において良好な結果を得た(それぞれ回収率98.1%、92.3%)。実験に用いた実機灰は水銀濃度(0.88mgkg−1)と強熱減量の濃度(3.9%)が高いため、JSAC 0521(Hg:0.14mgkg−1、強熱減量:1.5%)と回収率の異なる結果が得られたと考えられる。
ここで、抽出溶液に王水を用いた場合、処理に排気設備が必要となるため本発明の課題を達成することができない。そこで、KMnOを用いた超音波処理を選択した。
4.KMnO溶液を用いた前処理についての詳細な検討
(1)KMnO濃度の影響
試料(実機灰:#12)0.5gに所定濃度(0.1〜10gL−1)のKMnO溶液(HNO:0.5M)を25mL添加し、60分間超音波を作用して水銀を抽出した。この検液をろ過後、水銀を測定して回収率を算出した。その結果を図4に示す。KMnO濃度0.1〜1.0gL−1で回収率が上昇し、1.0gL−1で99.5%の回収率を得た。KMnO濃度が1.0gL−1より高くなると回収率が徐々に減少し、5.0gL−1までは回収率80%程度を維持していたが、10gL−1で回収率が8.4%まで減少した。KMnO濃度10gL−1で処理した試料にHONHClを添加して過剰のKMnOを分解した結果、回収率は80%前後まで上昇した。これより、KMnOは水銀の回収率に影響を与えることが分かった。過剰のKMnOはHONHCl等で分解することで高い回収率が得られるが、実験操作の工程が増える。そのため、以降の検討ではKMnO濃度は1.0gL−1を選択した。
(2)酸濃度の影響
KMnO抽出液に用いる酸をHNO(0〜3.0M)またはHSO(0〜3.0M)で調整して前処理を行った。ICP−OESで求めた水銀の回収率を図5に示す。HNO濃度0.1〜0.5Mで回収率が上昇し、0.5gL−1で99.6%の回収率を得た。HNO濃度が0.5Mより高くなると回収率はわずかに減少し、3.0Mで90.8%の回収率を得た。一方、HSO溶液では0.1〜0.5Mで回収率が上昇し、0.5〜1.0Mで89.9〜90.8%とほぼ一定となった。HSO濃度が3.0Mの場合は97.3%と高い回収率が得られたが、沈殿が生じたため、測定値にばらつきが認められた。HNOとHSOを比較した結果、HNOを用いた場合に水銀の回収率がやや高かった。また、HNOとHSOの混酸で同様の実験を行ったところ、HNOと同等の結果が得られた。以上の結果から、水銀を安定に回収すること、及び使用する試薬の種類を減らす上では、HNOの使用が望ましいと考えられた。また、過マンガン酸カリウムは濃硫酸と混合すると爆発する危険性があり、この点においてもHNOの使用が望ましいと考えられた。そのため、以降の検討では、KMnO抽出溶液に用いる酸は0.5MのHNOを選択した。
(3)処理時間の影響
前述の実験結果に基づき、1.0gL−1のKMnO溶液(HNO:0.5M)を用いて5〜60分間、超音波を作用させた。ICP−OESで求めた水銀の回収率を図6に示す。抽出時間5〜30分で回収率が上昇し、その後緩やかに回収率が上昇した。その回収率は抽出時間30分で87.7%、40分で92.2%、60分で98.8%であった。そのため、以降の実験では、できるだけ水銀回収率を高めるため、抽出時間は60分を選択した。
以上より、前処理条件は、試料0.5gに対して1.0gL−1のKMnO溶液(HNO:0.5M)を25mL添加し、60分間超音波を作用させて水銀を抽出することとした。
5.実機灰への適用性評価
石炭灰の標準化学物質2種と実機灰3種(#5、#6、#12)において、上記にて検討した簡易測定法を5回繰返して再現性を確認した。その結果を表3に示す。
JIS M 8821における加熱気化−冷原子吸光法では、繰返し許容差(繰返し測定結果の差)が0.02mgkg−1以下と定められている。これに対し、本発明の方法を用いた場合には、標準偏差が0.016〜0.046mgkg−1であった。また、JSAC 0522を除く4種の試料において、相対標準偏差は1.2〜11%であった。これに対し、JIS K 0102における還元気化−冷原子吸光法では、相対標準偏差は4〜20%と定められている。加えて、本発明の方法を用いた場合における測定値の不確かさ(ばらつきの範囲を表す指標)は0.002〜0.057mgkg−1であり、還元気化−冷原子吸光法の測定値と本発明の方法を用いた場合の測定値との間には高い相関が認められた。以上より、汎用装置であるICP−OESを用いた本発明の方法は、簡易測定としての性能を十分にカバーすることがわかった。
実機灰18種について、本発明の方法による水銀測定値と還元気化−冷原子吸光法による測定値を比較した結果、両者の測定値で良好な相関が得られた(図7)。その相関係数(r)は0.993、95%信頼区間の推定値は0.980≦r≦0.997であった。これは、公定法と本発明の方法の相関直線上において、ある試料を本発明の方法で測定した時に、95%の割合でr=0.980〜0.997の範囲内に水銀測定値があることを示す。
本発明の方法では5種の灰(#9、10、11、13、15)においてKMnOの色が消失したが、いずれも高い回収率が得られた(#9:97.3 %、10:105 %、11:95.4 %、13:93.5 %、15:107 %)。JIS K 0102の前処理ではKMnOの色が消失した場合はKMnOを追加する必要がある。これに対し、本発明の方法の場合、本実験で使用した灰についてはKMnO追加の必要がないことがわかった。
本発明の方法は、試料と抽出溶液の混合、超音波処理、ろ過の3工程のみと従来の湿式分解法に比べて簡易である(図8)。加えて、分解フラスコや排気設備が不要であり、抽出に必要な超音波発生装置は安価である。また、処理時間は約60分であり従来の湿式分解法の1/2以下で完了する。本発明の方法は、石炭類や工業排水を対象とした水銀測定の公定法として規定されている加熱気化−冷原子吸光分析法と相関性が高く、汎用性のあるICP−OESで測定できることがわかった。

Claims (3)

  1. 過マンガン酸カリウムを溶解した希硝酸を抽出溶液とし、加熱を行うことなく超音波を作用させながら前記抽出溶液と石炭灰を接触させる工程を含むことを特徴とする、石炭灰中水銀測定用試料の作製方法。
  2. 過マンガン酸カリウムを溶解した希硝酸を抽出溶液とし、加熱を行うことなく超音波を作用させながら前記抽出溶液と石炭灰を接触させる工程と、
    前記抽出溶液中に抽出された水銀を還元気化して気相試料導入法により測定する工程と
    を含むことを特徴とする、石炭灰中水銀の測定方法。
  3. 前記測定は、誘導結合プラズマ発光分析装置又はフレーム原子吸光装置を利用して実施する、請求項2に記載の石炭灰中水銀の測定方法。
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