JP6112896B2 - 基板検査装置および補正情報取得方法 - Google Patents

基板検査装置および補正情報取得方法 Download PDF

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Description

本発明は、検査用プローブを検査対象基板にプロービングさせて検査対象基板を電気的に検査する基板検査装置、およびプロービング時に使用するプロービング情報を補正するための補正情報を取得する補正情報取得方法に関するものである。
出願人は、検査用プローブを任意のX−Y方向に移動させて検査対象基板における所望の検査点にプロービングさせるX−Y回路基板検査装置(以下、単に「基板検査装置」ともいう)を特開平6−331653号公報に開示している。この基板検査装置は、検査対象基板を保持するフィクスチャ、フィクスチャ上の基板等を撮像するカメラ、カメラと共に検査用プローブを任意のX−Y方向に移動させるX−Y移動機構、カメラによって撮像された画像を画像処理する画像処理手段、および基板検査装置を総括的に制御するCPUを備えて構成されている。
この場合、この種の基板検査装置では、X−Y移動機構の組立て精度や、X−Y移動機構に対する検査用プローブの取付け精度が許容範囲内において僅かにばらついている。このため、この種の基板検査装置では、検査用プローブをプロービングさせるべき本来的なプロービング位置(設計どおりに検査用プローブが移動させられたときに検査用プローブが接触する位置)と、X−Y移動機構によって検査用プローブを移動させることで検査用プローブが実際にプロービングされるプロービング位置との間にずれが生じることがある。したがって、出願人は、上記公開公報において、「プロービング位置のずれ」を補正するための「プローブ間誤差(補正情報)」を取得する方法を提案している。
具体的には、まず、打痕シートが配設された誤差測定用の専用ボードをフィクスチャに固定する。次いで、X−Y移動機構を制御して、上記の専用ボードに設けられている「カメラ取付け誤差吸収用のマーク」の上方にカメラを移動させた後に、カメラを制御して、誤差吸収用のマークを撮像させる。続いて、画像処理手段が、カメラから出力された画像データの画像を解析して誤差吸収用のマークの重心を特定する。この後、画像処理手段によって特定された重心に、カメラの基準座標データを合わせるように調整することにより、X−Y移動機構によるカメラの移動誤差や、X−Y移動機構に対するカメラの取付け位置の誤差が補正される。
次いで、打痕シート(専用ボード)上の予め規定された特定点(一例として、「座標:x、y」の位置)に検査用プローブが接触するようにX−Y移動機構を制御して、検査用プローブを打痕シートにプロービングさせる。この際には、前述した組立て精度や取付け精度のばらつきに起因して、検査用プローブの接触に起因する打痕が、上記の「座標:x,y」から位置ずれした点(例えば「座標:xL,yL」)に形成される。続いて、X−Y移動機構を制御して、上記の特定点(この例では、「座標:x、y」の位置)にカメラの光学中心を一致させると共に、カメラを制御して打痕シートを撮像させる。この際には、画像処理手段が、カメラからの画像データを解析して、画像データの画像における打痕の重心(この例では、「座標:xL,yL」)を特定し、特定した重心の位置を示す座標データをCPUに出力する。
一方、CPUは、上記の打痕形成時におけるプロービング処理において検査用プローブが本来的に接触すべきプロービング位置(この例では、「座標:x、y」)と、画像処理手段から出力された座標データの座標(この例では「座標:xL,yL」)との差(この例では、「|x−xL|,|y−yL|」)を演算して誤差データとして取得する。これにより、検査対象基板に対するプロービングに際しては、取得した誤差データに基づいてプロービング用の制御情報が補正されて、「プロービング位置のずれ」を招くことなく、本来的なプロービング位置に検査用プローブをプロービングさせることが可能となる。
特開平6−331653号公報(第3頁、第1−2図)
ところが、出願人が開示している上記の誤差データの取得方法(以下、「誤差データ取得方法」ともいう)には、以下の改善すべき課題が存在する。すなわち、出願人が開示している誤差データ取得方法では、基準となる座標に向けて検査用プローブを移動させるようにX−Y移動機構によって検査用プローブを移動させて打痕シートに打痕を形成する処理、カメラによって打痕シートを撮像する処理、およびカメラからの画像データを解析して打痕の位置(座標)を特定する処理をこの順で実行すると共に、特定した打痕の座標と、打痕の形成に際してX−Y移動機構を制御した基準の座標との差を誤差データとして取得している。
一方、出願人が開示している上記の基板検査装置では、X−Y移動機構によって検査用プローブを移動させて任意の検査点にプロービングさせるため、検査点の位置が相違する各種の検査対象基板を対象とする検査を実行することができる。しかしながら、検査用プローブが少数本(例えば、3本)のため、多数の検査点を有する検査対象基板については、X−Y移動機構による検査用プローブの移動回数が多数回となり、各検査点についての検査を完了するのに長時間を要することとなる。
したがって、出願人は、検査対象基板に存在する多数の検査点に合わせて多数の検査用プローブを配設したテストヘッド(プローブユニット)を使用するタイプの基板検査装置(図示せず)を提案している。このテストヘッドを使用するタイプの基板検査装置(以下、「テストヘッド型検査装置」ともいう)では、検査対象基板に規定された多数の検査点の位置に応じて複数本の検査用プローブが配設されている。このため、例えば検査対象基板に向けてテストヘッドを1回移動させるだけで、各検査用プローブを各検査点に対してそれぞれプロービングさせることが可能となっている。これにより、多数の検査点を有する検査対象基板についても、各検査点についての検査を短時間で完了することが可能となっている。
この場合、出願人が開示しているX−Y回路基板検査装置と同様にして、テストヘッド型検査装置においても、移動機構の組立て精度や、移動機構に対するテストヘッドの取付け精度が許容範囲内において僅かにばらついている。したがって、テストヘッド型検査装置においても、検査対象基板についての電気的検査(プロービング)を実行するのに先立って、各検査用プローブを本来的な位置にプロービングさせるための補正情報を取得するのが好ましい。
このテストヘッド型検査装置では、テストヘッドに配設されている検査用プローブの数が多数のため、出願人が開示している誤差データ取得方法に従って誤差データ(補正情報)を取得しようとしたときに、すべての検査用プローブを対象として「打痕の座標」と「基準の座標」との差を求めるのに非常に長い時間を必要とする。したがって、出願人が開示している誤差データ取得方法に従ってテストヘッド型検査装置用の補正情報(誤差データ)を取得する場合には、多数の検査用プローブのうちの予め規定された数本(一例として、2本)の検査用プローブを対象として「打痕の座標」と「基準の座標」との差を求めることとなる。
しかしながら、例えば2本の検査用プローブを対象として「打痕の座標」と「基準の座標」との差を求めて誤差データを取得しようとしたときに、この2本の検査用プローブのうちのいずれか1本の取り付け位置が許容範囲内において基準の位置から大きく位置ずれしていたり、2本の検査用プローブのうちのいずれか1本において許容範囲内の大きな曲がりが生じていたりしたときには、その1本の検査用プローブによって形成される打痕の位置が許容範囲内において基準の座標から大きく位置ずれする。このような状態においては、他の検査用プローブによって形成される打痕の位置ずれの状態を問わず、上記の1本の検査用プローブによって形成される打痕の位置ずれ量が反映された大きな補正値の誤差データが取得されることとなる。
このため、上記の例では、他の検査用プローブによって形成される打痕の位置ずれ量が小さかったとき、すなわち、移動機構の組立て精度や、移動機構に対するテストヘッド(プローブユニット)の取付け精度が十分に高かったときに、本来補正すべき補正量よりも大きな補正値の誤差データが取得されることとなる。したがって、そのような誤差データに基づいてプロービング位置を補正してプロービングを行ったときに、上記の1本の検査用プローブを除く各検査用プローブを基準の位置にプロービングさせるのが困難となるおそれがある。このため、この点を改善するのが好ましい。
本発明は、かかる改善すべき課題に鑑みてなされたものであり、プローブユニットに配設されている各検査用プローブの正常なプロービングが可能にプロービング情報を補正可能な補正情報を取得し得る基板検査装置および補正情報取得方法を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の基板検査装置は、接触型の複数の検査用プローブが配設されたプローブユニットと、検査対象基板を保持する基板保持機構と、前記プローブユニットおよび前記基板保持機構の少なくとも一方を他方に対して移動させる移動処理を実行して前記各検査用プローブを前記検査対象基板にプロービングさせる移動機構と、前記基板保持機構における前記検査対象基板の保持位置を撮像する撮像部と、前記移動処理時に前記少なくとも一方を前記他方に対して移動させる移動量および移動方向を特定可能なプロービング情報、および前記検査対象基板に対する前記各検査用プローブの位置ずれが生じていない状態において当該プロービング情報に従って当該移動処理を実行したときに当該各検査用プローブのうちの基準プローブが当該検査対象基板にプロービングさせられるプロービング位置を基準位置として特定可能な基準位置情報を記憶する記憶部と、前記撮像部による撮像および前記移動機構による前記移動処理を制御すると共に、前記検査対象基板に対する前記各検査用プローブの位置ずれ量および位置ずれ方向に応じて前記プロービング情報を補正するための補正情報を取得する補正情報取得処理を実行する処理部とを備えた基板検査装置であって、前記プローブユニットは、複数の前記基準プローブが第1の線に沿って配列されて構成され、前記記憶部は、前記基準位置情報として、前記プロービング情報に従って前記移動処理を実行したときに前記各基準プローブがプロービングさせられる前記各プロービング位置を通過する第2の線上の2点間の範囲であって当該各基準プローブの配列方向において一端側に配置されている第1の基準プローブがプロービングさせられる当該プロービング位置を前記2点のうちの1点とし、かつ当該配列方向において他端側に配置されている第2の基準プローブがプロービングさせられる当該プロービング位置を前記2点のうちの他の1点とする範囲を前記基準位置としての基準位置範囲として特定可能な情報を記憶し、前記処理部は、前記補正情報取得処理において、前記プロービング情報に従って前記移動機構を制御して前記移動処理を実行させることで前記保持位置に配設されている打痕シートに前記各検査用プローブをプロービングさせて当該打痕シートに打痕を形成させる打痕形成処理と、前記撮像部を制御して前記各基準プローブがプロービングさせられる前記各プロービング位置を少なくとも含む前記打痕シート上の領域を撮像させる撮像処理と、前記第1の基準プローブおよび前記第2の基準プローブを含む少なくとも3つの前記基準プローブによって形成された前記打痕の位置を前記撮像部から出力された画像データを解析してそれぞれ特定する打痕位置特定処理と、前記基準位置情報に基づいて前記基準位置範囲を特定すると共に、前記打痕位置特定処理によって特定した前記各打痕の位置を対象とする回帰分析によって推定した第1の近似線上の2点間の範囲であって前記第1の基準プローブによって形成された当該打痕に最も近い当該第1の近似線上の1点を前記2点のうちの1点とし、かつ前記第2の基準プローブによって形成された当該打痕に最も近い当該第1の近似線上の1点を前記2点のうちの他の1点とする範囲を打痕形成範囲として特定し、前記基準位置範囲に対する当該打痕形成範囲の位置ずれ量および位置ずれ方向を特定する位置ずれ状態特定処理とをこの順で実行して、前記位置ずれ状態特定処理において特定した前記位置ずれ量および前記位置ずれ方向を前記補正情報として取得するときに、前記位置ずれ状態特定処理において、前記第1の線に沿って配列された前記各基準プローブによって形成された前記各打痕の位置を対象とする回帰分析によって第2の近似線を推定すると共に、当該第1の線に沿って配列された当該各基準プローブによって形成された当該各打痕のうちの前記第1の基準プローブによって形成された当該打痕および前記第2の基準プローブによって形成された当該打痕を除く当該各打痕において当該第2の近似線からの離間距離が大きい予め規定された数の当該打痕を除く当該各打痕の位置を対象とする回帰分析によって前記第1の近似線を推定する
また、請求項記載の補正情報取得方法は、接触型の複数の検査用プローブが配設されたプローブユニットと、検査対象基板を保持する基板保持機構と、前記プローブユニットおよび前記基板保持機構の少なくとも一方を他方に対して移動させる移動処理を実行して前記各検査用プローブを前記検査対象基板にプロービングさせる移動機構と、前記基板保持機構における前記検査対象基板の保持位置を撮像する撮像部とを備えて構成されている基板検査装置において、前記移動処理時に前記少なくとも一方を前記他方に対して移動させる移動量および移動方向を特定可能なプロービング情報を前記検査対象基板に対する前記各検査用プローブの位置ずれ量および位置ずれ方向に応じて補正するための補正情報を取得する補正情報取得方法であって、前記各検査用プローブのうちの複数の基準プローブが第1の線に沿って配列されて前記プローブユニットが構成されているときに、前記プロービング情報に従って前記移動機構を制御して前記移動処理を実行させることで前記保持位置に配設されている打痕シートに前記各検査用プローブをプロービングさせて当該打痕シートに打痕を形成させる打痕形成処理と、前記撮像部を制御して前記各基準プローブがプロービングさせられる各プロービング位置を少なくとも含む前記打痕シート上の領域を撮像させる撮像処理と、前記各基準プローブの配列方向において一端側に配置されている第1の基準プローブおよび当該配列方向において他端側に配置されている第2の基準プローブを含む少なくとも3つの前記基準プローブによって形成された前記打痕の位置を前記撮像部から出力された画像データを解析してそれぞれ特定する打痕位置特定処理と、前記検査対象基板に対する前記各検査用プローブの位置ずれが生じていない状態において前記プロービング情報に従って前記移動処理を実行したときに前記各基準プローブがプロービングさせられる前記プロービング位置を基準位置として特定可能な基準位置情報に基づき、当該各基準プローブがプロービングさせられる当該各プロービング位置を通過する第2の線上の2点間の範囲であって前記第1の基準プローブがプロービングさせられる当該プロービング位置を前記2点のうちの1点とし、かつ前記第2の基準プローブがプロービングさせられる当該プロービング位置を前記2点のうちの他の1点とする範囲を前記基準位置としての基準位置範囲として特定すると共に、前記打痕位置特定処理によって特定した前記各打痕の位置を対象とする回帰分析によって推定した第1の近似線上の2点間の範囲であって前記第1の基準プローブによって形成された当該打痕に最も近い当該第1の近似線上の1点を前記2点のうちの1点とし、かつ前記第2の基準プローブによって形成された当該打痕に最も近い当該第1の近似線上の1点を前記2点のうちの他の1点とする範囲を打痕形成範囲として特定し、前記基準位置範囲に対する当該打痕形成範囲の位置ずれ量および位置ずれ方向を特定する位置ずれ状態特定処理とをこの順で実行して、前記位置ずれ状態特定処理において特定した前記位置ずれ量および前記位置ずれ方向を前記補正情報として取得するときに、前記位置ずれ状態特定処理において、前記第1の線に沿って配列された前記各基準プローブによって形成された前記各打痕の位置を対象とする回帰分析によって第2の近似線を推定すると共に、当該第1の線に沿って配列された当該各基準プローブによって形成された当該各打痕のうちの前記第1の基準プローブによって形成された当該打痕および前記第2の基準プローブによって形成された当該打痕を除く当該各打痕において当該第2の近似線からの離間距離が大きい予め規定された数の当該打痕を除く当該各打痕の位置を対象とする回帰分析によって前記第1の近似線を推定する
この場合、上記の「第1の線」や「第2の線」との技術用語における「線」には、「直線」および「曲線」の双方が含まれる。また、上記の「第1の近似線」や「第2の近似線」との技術用語における「近似線」は、「線形近似線」、「多項式近似線」および「対数近似線」などの各種の「近似線」を意図するものであり、この「近似線」には、「近似直線」および「近似曲線」の双方が含まれる。具体的には、「第1の線」には、「第1の直線」および「第1の曲線」が含まれると共に、「第2の線」には、「第2の直線」および「第2の曲線」が含まれ、かつ、「第1の近似線」には、「第1の近似直線」および「第1の近似曲線」が含まれると共に、「第2の近似線」には、「第2の近似直線」および「第2の近似曲線」が含まれる。また、「回帰分析によって推定した近似線」には、「最小二乗法によって求めた近似線」や、「最尤法によって求めた近似線」などがこれに含まれる。
請求項1記載の基板検査装置、および請求項記載の補正情報取得方法では、プロービング情報に従って移動処理を実行して打痕シートに打痕を形成する打痕形成処理と、各基準プローブがプロービングさせられる各プロービング位置を少なくとも含む領域を撮像する撮像処理と、第1および第2の基準プローブを含む少なくとも3つの基準プローブによって形成された打痕の位置を特定する打痕位置特定処理と、基準位置情報に基づいて基準位置範囲を特定すると共に、各打痕の位置を対象とする回帰分析によって推定した第1の近似線上の2点間の範囲であって第1の基準プローブによって形成された打痕に最も近い第1の近似線上の1点を2点のうちの1点とし、かつ第2の基準プローブによって形成された打痕に最も近い第1の近似線上の1点を2点のうちの他の1点とする範囲を打痕形成範囲として特定し、基準位置範囲に対する打痕形成範囲の位置ずれ量および位置ずれ方向を特定する位置ずれ状態特定処理とをこの順で実行して、特定した位置ずれ量および位置ずれ方向を補正情報として取得する。
したがって、請求項1記載の基板検査装置、および請求項記載の補正情報取得方法によれば、基準プローブとしての複数の検査用プローブのなかに許容範囲内の大きな曲がり等が生じている検査用プローブが存在したとしても、これらの検査用プローブによって形成される複数の打痕を対象とする回帰分析によって推定した第1の近似直線上の2点間の範囲が打痕形成範囲として特定されて、この打痕形成範囲の基準位置範囲に対する位置ずれ量および位置ずれの方向が補正情報として取得されるため、許容範囲内の大きな曲がり等が生じている検査用プローブの状態に影響されて過剰に大きな補正値の補正情報が取得される事態を招くことなく、各検査用プローブに生じている位置ずれの状態(位置ずれ量および位置ずれの方向)が平均化されて、許容範囲内の大きな曲がり等が生じている検査用プローブの影響が十分に軽減された補正情報を取得することができる。これにより、取得した補正情報に基づいてプロービング情報を補正して移動処理(プロービング)を実行することにより、プローブユニットに配設されている各検査用プローブを検査対象基板上の本来的なプロービング位置に正常にプロービングさせることができる。
また、位置ずれ状態特定処理において、各打痕の位置を対象とする回帰分析によって第2の近似線を推定すると共に、第1および第2の基準プローブによって形成された打痕を除く各打痕のうちの第2の近似線からの離間距離が大きい予め規定された数の打痕を除く打痕の位置を対象とする回帰分析によって第1の近似線を推定することにより、打痕形成範囲を特定するための第1の近似直線の特定に際して、その位置ずれ量が大きい打痕の影響を十分に小さくすることができる結果、より適切な補正情報を取得することができる。
基板検査装置1の構成を示す構成図である。 打痕Ma〜Mfの形成位置と、直線Lおよび近似直線Lxとの関係について説明するための説明図である。 テストヘッド5における各検査用プローブP1〜P26の配置について説明するための説明図である。 基準位置情報D0として規定される範囲H(線分L3a)について説明するための説明図である。 打痕シート付き基板30の打痕シートに形成された打痕M1〜M26の形成位置について説明するための説明図である。 打痕M1〜M6に基づいて近似直線LA1aを特定する処理について説明するための説明図である。 打痕M1,M2,M4〜M6に基づいて近似直線LA2aを特定する処理、および打痕M1,M6と近似直線LA2aとに基づいて範囲Ha(線分LA3a)を特定する処理について説明するための説明図である。 線分L3aと線分LA3aとに基づいてずれ量およびずれの向きを特定する処理について説明するための説明図である。 線分L3aと線分LA3aとに基づいてずれ量およびずれの向きを特定する処理について説明するための他の説明図である。 線分L3aと線分LA3aとに基づいてずれ量およびずれの向きを特定する処理について説明するためのさらに他の説明図である。
以下、基板検査装置および補正情報取得方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
図1に示す基板検査装置1は、検査対象基板20を電気的に検査可能に構成された検査装置であって、基板保持機構2、搬送機構3、カメラ4、テストヘッド5、移動機構6、測定部7、操作部8、表示部9、処理部10および記憶部11を備えて構成されている。基板保持機構2は、処理部10の制御に従って、予め規定された保持位置に載置された検査対象基板20や打痕シート付き基板30を保持する。この場合、打痕シート付き基板30は、一例として、検査対象基板20と同程度の大きさで同程度の厚みの平板(図示せず)で構成されて、その表面に感圧紙(圧力を加えることで黒色変色する白色のシート)で構成された打痕シートが貼付されている。
一方、搬送機構3は、処理部10の制御に従い、カメラ4による撮像処理位置、および移動機構6とテストヘッド5とによるプロービング処理位置(検査処理位置)のいずれかに基板保持機構2を搬送する。カメラ4は、「撮像部」に相当し、処理部10の制御に従い、上記の保持位置に保持された検査対象基板20、または、打痕シート付き基板30の打痕シートを撮像して、撮像データD1(「画像データ」の一例)を出力する。この場合、本例の基板検査装置1では、一例として、カメラ4が、256階調のモノクロ画像の撮像データD1を出力するモノクロカメラで構成されている。なお、モノクロカメラに代えてカラーカメラを採用することができるのは勿論である。
テストヘッド5は、「プローブユニット」の一例であって、図3に示すように、接触型の検査用プローブP1〜P26(以下、区別しないときには「検査用プローブP」ともいう)が、図示しないプローブ支持板によって支持されて構成されている。なお、実際のテストヘッド5は、検査対象基板20に規定された検査ポイントの数に応じて、同図に示すテストヘッド5よりも少数の検査用プローブP、または、同図に示すテストヘッド5よりも多数の検査用プローブPが配設されて構成されている。
この場合、本例のテストヘッド5では、検査用プローブP1〜P6が直線L1a(「第1の線」としての「第1の直線」の一例)に沿って配設され、検査用プローブP6〜P14が直線L1aに対して直交する直線L1bに沿って配設され、検査用プローブP14〜P19が直線L1bに対して直交し、かつ直線L1aと平行な直線L1cに沿って配設され、検査用プローブP19〜P26,P1が直線L1a,L1cに対して直交し、かつ直線L1bと平行な直線L1dに沿って配設されるように設計されている。
なお、本例のテストヘッド5では、一例として、上記の直線L1aに沿って配列された検査用プローブP1〜P6が「基準プローブ」に相当し、この検査用プローブP1〜P6のプロービング位置を「基準位置」としての「基準位置範囲」として特定可能に基準位置情報D0(「基準位置情報」の一例)が規定されて記憶部11に記憶されている。具体的には、基準位置情報D0は、基板保持機構2(検査対象基板20や打痕シート付き基板30)に対するテストヘッド5(各検査用プローブP)の位置ずれが生じていない状態においてプロービング情報Dpに従ってテストヘッド5を基板保持機構2に対して移動させたとき(「移動処理」を実行したとき)にテストヘッド5に配設されている各検査用プローブPのうちの検査用プローブP1〜P6が基板保持機構2上の検査対象基板20等にプロービングさせられるプロービング位置Z1〜Z6(「基準プロービング位置」の一例:図4参照)を特定可能な情報で構成されている。
より具体的には、本例の基板検査装置1において使用する基準位置情報D0は、プロービング情報Dpに従って「移動処理」を実行したときに、図4に示すように、検査用プローブP1〜P6がプロービングさせられるプロービング位置Z1〜Z6を通過する直線L2a(「第2の線」としての「第2の直線」の一例)上の2点間の範囲であって、各検査用プローブP1〜P6の配列方向において一端側に配置されている検査用プローブP1(「第1の基準プローブ」の一例)がプロービングさせられるプロービング位置Z1を上記の2点のうちの1点とし、かつ他端側に配置されている検査用プローブP6(「第2の基準プローブ」の一例)がプロービングさせられるプロービング位置Z6を上記の2点のうちの他の1点とする範囲H(この例では、線分L3a)を「基準位置」としての「基準位置範囲」として特定可能な情報で構成されている。
この場合、上記のテストヘッド5では、検査用プローブPの座屈(検査用プローブPが座屈型の検査用プローブの場合)や、検査用プローブPの伸縮(検査用プローブPが伸縮型の検査用プローブの場合)を許容するために、検査用プローブPと、検査用プローブPを支持する支持部との間に小さな隙間が存在する。また、各検査用プローブPに許容範囲内において極く小さな曲がり等が生じたものも存在する。したがって、このテストヘッド5では、上記の隙間や曲がりの存在に起因して、図3に示すように、各検査用プローブP1〜P26の先端部の位置が直線L1a〜L1dに対して僅かに位置ずれした状態となっている。なお、同図では、各検査用プローブPの先端部を黒丸でそれぞれ図示すると共に、本願発明についての理解を容易とするために、検査用プローブPの先端部の位置の直線L1a〜L1dに対する位置ずれ量を誇張して大きく位置ずれさせて図示している。
移動機構6は、処理部10の制御に従って、搬送機構3がプロービング位置に搬送した基板保持機構2上の検査対象基板20や打痕シート付き基板30に向けてテストヘッド5を移動させる「移動処理」を実行することにより、検査対象基板20や打痕シート付き基板30に対して各検査用プローブPを接触(プロービング)させる(「プローブユニットおよび基板保持機構の少なくとも一方」が「プローブユニット」で、「他方」が「基板保持機構」の構成の例)。この場合、移動機構6は、基板保持機構2に対する接離方向(図1における上下方向)、および基板保持機構2の上面におけるX方向・Y方向にテストヘッド5を移動させると共に、基板保持機構2の上面に沿ってテストヘッド5を回転させることができるように構成されている。
測定部7は、処理部10と相まって検査対象基板20の良否を検査する「検査部」を構成する。この測定部7は、テストヘッド5の各検査用プローブPを介して検査対象基板20に検査用電圧を印加する電源を備え、検査用電圧を印加した状態において検査対象基板20を流れる電流の電流値を測定して測定データとして処理部10に出力する測定処理を実行する。操作部8は、基板検査装置1の動作条件を設定操作するための各種操作スイッチを備え、スイッチ操作に応じた操作信号を処理部10に出力する。表示部9は、処理部10の制御に従い、基板検査装置1の動作条件を設定するための動作条件設定画面(図示せず)、検査対象基板20についての検査結果表示画面(図示せず)などを表示する。
処理部10は、基板検査装置1を総括的に制御する。具体的には、処理部10は、搬送機構3による基板保持機構2(検査対象基板20や打痕シート付き基板30)の搬送、カメラ4による撮像、および移動機構6によるテストヘッド5の移動処理を制御する。また、処理部10は、検査対象基板20に対するプロービング時に使用するプロービング情報Dpを補正するための補正情報Drを取得する補正情報取得処理を実行する。この場合、プロービング情報Dpは、検査対象基板20に対するプロービング時にテストヘッド5を基板保持機構2(検査対象基板20)に向けて移動させる移動量および移動方向を特定可能な情報が記録されて構成されている。また、補正情報Drは、検査対象基板20に対するプロービング時にテストヘッド5を基板保持機構2(検査対象基板20)に向けて移動させる移動量および移動方向を、どの程度どの方向に補正するかを特定可能な情報が記録されて構成されている。
この場合、補正情報Drは、後述するように、一例として、移動機構6に対してテストヘッド5を脱着する都度、処理部10によって「補正情報取得処理」が実行されて、移動機構6に対するテストヘッド5の取り付けの状態に応じて新たに生成されて記憶部11に記憶される。具体的には、この基板検査装置1では、上記の「補正情報取得処理」として、後述するように、「打痕形成処理」、「撮像処理」、「打痕位置特定処理」および「位置ずれ状態特定処理」をこの順で実行して補正情報Drを取得する構成が採用されている。
より具体的には、「打痕形成処理」では、処理部10がプロービング情報Dpに従って移動機構6を制御して「移動処理」を実行させることにより、基板保持機構2の保持位置に配設されている打痕シート付き基板30の打痕シートにテストヘッド5の各検査用プローブPがプロービングさせられて、打痕シートに打痕Mが形成される。また、「撮像処理」では、処理部10がカメラ4を制御して打痕シート付き基板30を撮像させることにより、各検査用プローブP1〜P6がプロービングさせられたプロービング位置Z1〜Z6を含む打痕シート付き基板30上の領域が撮像される。
さらに、「打痕位置特定処理」では、処理部10が「撮像処理」によってカメラ4から出力された撮像データD1の画像を画像解析することにより、「打痕形成処理」に際して各検査用プローブP1〜P6のプロービングによって形成された打痕M1〜M6(図5参照)の位置が特定される。また、「位置ずれ状態特定処理」では、処理部10が「打痕位置特定処理」において特定した各打痕Mの位置と基準位置情報D0とを比較することにより、上記の検査用プローブP1〜P6のプロービング位置Z1〜Z6を通過する直線上の範囲(「基準位置範囲」の一例)に対する位置ずれ量および位置ずれ方向が特定される。さらに、処理部10は、上記の「位置ずれ状態特定処理」において特定した位置ずれ量および位置ずれ方向を補正情報Drとして取得する。
また、処理部10は、検査対象基板20に対する電気的検査に際して、測定部7を制御して上記の測定処理を実行させる。さらに、処理部10は、測定部7から出力される測定データと、記憶部11に記憶されている検査用基準データとに基づき、検査対象基板20の良否を検査する。記憶部11は、プロービング情報Dp、基準位置情報D0、および検査対象基板20についての検査用基準データを記憶すると共に、処理部10による上記の「補正情報取得処理」によって生成される補正情報Drを記憶する。
この基板検査装置1によって検査対象基板20を検査する際には、まず、上記の補正情報Drを取得する。具体的には、基板保持機構2の保持位置に打痕シート付き基板30を載置して保持させると共に、操作部8を操作して、「補正情報取得処理」を開始させる。この際に、処理部10は、まず、搬送機構3を制御して、テストヘッド5によるプロービング位置に基板保持機構2を移動させた後に、プロービング情報Dpに従って移動機構6を制御して「移動処理」を実行させることにより、基板保持機構2によって保持されている打痕シート付き基板30に向けてテストヘッド5を下降させる。これにより、打痕シート付き基板30における打痕シートの表面に各検査用プローブP1〜P26がそれぞれ接触して接触部位が黒色に変色し、図5に示すように、打痕シートの各部に、各検査用プローブP1〜P26の接触位置を特定可能な打痕M1〜M26が形成される(打痕形成処理)。
次いで、処理部10は、搬送機構3を制御して、カメラ4による撮像処理位置に基板保持機構2を移動させた後に、カメラ4を制御して、基板保持機構2上の打痕シート付き基板30を撮像させる(撮像処理)。具体的には、この基板検査装置1では、「撮像処理」として、処理部10が、まず、一例として、打痕シート付き基板30における打痕シートの全域をカメラ4に撮像させる。
この際に実行する打痕シートの撮像処理は、後述するように、打痕M1〜M6が形成されている範囲をカメラ4によって高解像度で撮像させるための撮像範囲A(検査用プローブP1〜P6によって形成された打痕M1〜M6のすべてが含まれる範囲:図5参照)を指定するための参照用画像の取得を目的としている。このため、この処理では、一例として、カメラ4は、処理部10の制御に従い、ある程度低い解像度で打痕シートを撮像する。なお、打痕シートの全域を撮像する処理に代えて、上記の撮像範囲Aよりもやや広めの予め規定された範囲を撮像する処理を実行する構成および方法を採用することもできる。
次いで、処理部10は、カメラ4から出力された撮像データD1に基づく画像(各打痕M1〜M26が形成された打痕シートの画像(図5と同様の画像))と共に、一例として、「打痕位置を特定すべき基準の打痕が囲まれる範囲を指定して下さい」とのメッセージ(図示せず)を表示部9に表示させる。一方、表示部9に表示された画像およびメッセージを見た利用者は、操作部8を操作することにより、図5に示すように、検査用プローブP1〜P6によって形成された打痕M1〜M6が含まれるように撮像範囲Aを指定する。
この場合、処理部10は、利用者による撮像範囲Aの指定が完了したときに、まず、搬送機構3を制御して、指定された撮像範囲Aの上方にカメラ4が位置するように基板保持機構2(打痕シート付き基板30)を移動させる。次いで、処理部10は、カメラ4を制御して、指定された撮像範囲Aを高解像度で撮像させる(「各基準プローブがプロービングさせられる各プロービング位置を少なくとも含む打痕シート上の領域を撮像させる」との処理の一例)。これにより、撮像範囲Aについての撮像データD1がカメラ4から出力されて、「撮像処理」が完了する。
次いで、処理部10は、カメラ4から出力された撮像データD1の画像を画像解析することにより、打痕シートに形成された打痕M1〜M6の位置(「少なくとも3つの基準プローブによって形成された打痕の位置」の一例)をそれぞれ特定する(打痕位置特定処理)。この際には、一例として、撮像範囲A内の各画素の画素値をそれぞれ特定すると共に、黒色、または黒色に近い灰色の画素が連続している画素群の中心を打痕Mの中心として特定し、特定した中心を、その打痕Mの位置として特定する。なお、256階調のモノクロ画像の各画素が「黒色、または黒色に近い灰色」に属するか「白色、または白色に近い灰色」に属するかを判別するための閾値は、予め規定されて記憶部11に記憶されている。この場合、カメラ4による撮像条件(例えば、撮像時における基板検査装置1の周囲の明るさ)などに応じて、上記の閾値を任意に変更することもできる。
次いで、処理部10は、「位置ずれ状態特定処理」を開始する。この場合、図2に示すように、直線Lに沿って配列されているべき6本の検査用プローブPa〜Pfのうちの例えば検査用プローブPcに許容範囲内において大きな曲がりが生じていたときには、各検査用プローブPa〜Pfのプロービングによって形成された6つの打痕Ma〜Mfを直線近似したときに、直線Lから大きく離間している検査用プローブPcによって形成された打痕Mcの存在に起因して、直線Lから大きく離間した近似直線Lxが「第1の近似線」として特定されることとなる。したがって、その近似直線Lxを用いて補正情報Drを取得した場合には、打痕Mcの大きな位置ずれの影響を受けた大きな補正量の補正情報Drが取得されることとなり、そのような補正情報Drを用いてプロービング情報Dpを補正した場合には、プロービング位置の位置ずれ量が小さい検査用プローブPa,Pb,Pd〜Pfについても、そのプロービング位置が必要以上に大きく補正されることとなる。
したがって、この基板検査装置1では、上記の例における検査用プローブPcのように打痕Mの位置ずれ量が大きい検査用プローブPの影響を軽減するために、まず、検査用プローブP1〜P6によって形成される打痕M1〜M6のうちの位置ずれ量が大きい打痕Mを特定する処理を実行する。具体的には、処理部10は、まず、図6に示すように、「基準プローブ」に相当する検査用プローブP1〜P6によって形成された6つの打痕M1〜M6の各位置を例えば最小二乗法に従って直線近似する(回帰分析によって推定する)ことにより、近似直線LA1a(「第2の近似線」としての「第2の近似直線」の一例)を特定する。
次いで、処理部10は、打痕M1〜M6のうちの、一端側に配置されている検査用プローブP1によって形成された打痕M1、および他端側に配置されている検査用プローブP6によって形成された打痕M6を除く打痕M2〜M5のうちで、特定した近似直線LA1aからの離間距離が最も大きい1つ(「予め規定された数」が「1」の例:この例では、打痕M3)を特定する。続いて、処理部10は、図7に示すように、打痕M1〜M6のうちの近似直線LA1aからの離間距離が最も大きい打痕M3を除く打痕M1,M2,M4〜M6の各位置を例えば最小二乗法に従って直線近似する(回帰分析によって推定する)ことにより、近似直線LA2a(「第1の近似線」としての「第1の近似直線」の一例)を特定する。これにより、検査用プローブP1〜P6のうちで位置ずれ量が最も大きい検査用プローブP3によって形成された打痕M3の影響が除外された「第1の近似線」が取得される。なお、「第1の近似線」の特定に際して除外する打痕M(「予め規定された数の打痕」)は、「離間距離が最も大きい1つの打痕」に限定されず、「離間距離が大きい順で選択される複数の打痕」を除外して「第1の近似線」を特定することもできる。
次いで、処理部10は、「第1の基準プローブ」に相当する検査用プローブP1によって形成された打痕M1に最も近い近似直線LA2a上の位置Za1、および「第2の基準プローブ」に相当する検査用プローブP6によって形成された打痕M6に最も近い近似直線LA2a上の位置Za6をそれぞれ特定する。続いて、処理部10は、近似直線LA2a上の位置Za1,Za6間の範囲(「第1の近似線上の2点間の範囲」の一例)を「打痕形成範囲」としての範囲Ha(この例では、線分LA3a)として特定する。次いで、処理部10は、基準位置情報D0に基づいて範囲H(線分L3a:図4参照)を特定すると共に、上記の処理によって特定した範囲Ha(線分LA3a)と、範囲H(線分L3a)とを比較することにより、「打痕形成処理」時における打痕シート付き基板30(打痕シート)に対するテストヘッド5(各検査用プローブP)の位置ずれの状態(「位置ずれ量」および「位置ずれ方向」)を特定する。
この場合、「基準位置」としての「基準位置範囲」に相当する範囲H(線分L3a)は、テストヘッド5(各検査用プローブP)に位置ずれが生じていない状態において「移動処理」を実行したときに「基準プローブ」に相当する検査用プローブP1〜P6がプロービングさせられるべきプロービング位置Z1〜Z6を通過する直線L2aのうちの検査用プローブP1がプロービングさせられるべきプロービング位置Z1、および検査用プローブP6がプロービングさせられるべきプロービング位置Z6の間の範囲と一致している。
また、カメラ4からの撮像データD1に基づいて特定した範囲Ha(線分LA3a)は、テストヘッド5(各検査用プローブP)に許容範囲内の位置ずれが生じている状態において「移動処理(打痕形成処理)」を実行したときに「基準プローブ」に相当する検査用プローブP1〜P6によって形成される打痕M1〜M6のうちの位置ずれ量が最も大きい打痕M3を除く打痕M1,M2,M4〜M6の中心を通過する近似直線LA1aのうちの検査用プローブP1によって形成された打痕M1に最も近い位置Za1、および検査用プローブP6によって形成された打痕M6に最も近い位置Za6の間の範囲と一致している。
したがって、処理部10は、図8に示すように、まず、範囲H(線分L3a)に対する範囲Ha(線分LA3a)の交差角度θ、およびその交差の向きを特定する。次いで、処理部10は、図9に示すように、一例として、検査対象基板20の検査に際して移動機構6が基板保持機構2の上面に沿ってテストヘッド5を回転させる際の回転中心(一例として、テストヘッド5の中心)に対応する座標を中心として、線分L3aに対して線分LA3aが平行となるように、上記の特定した交差角度θおよび交差の向きに応じて撮像データD1に基づく撮像範囲Aの画像を回転させた際の範囲Ha(線分LA3a)の位置(位置Za1,Za6の座標)を特定する。
続いて、処理部10は、範囲H(線分L3a)の一端部(プロービング位置Z1)に対する範囲Ha(線分LA3a)の一端部(位置Za1)のX方向(同図における左右方向)における位置ずれ量Xa、およびその位置ずれ方向と、Y方向(同図における上下方向)における位置ずれ量Ya、およびその位置ずれ方向とを特定する。また、処理部10は、範囲H(線分L3a)の他端部(プロービング位置Z6)に対する範囲Ha(線分LA3a)の他端部(位置Za6)のX方向(同図における左右方向)における位置ずれ量Xb、およびその位置ずれ方向と、Y方向(同図における上下方向)における位置ずれ量Yb、およびその位置ずれ方向とを特定する。
次いで、処理部10は、特定した位置ずれ量Xa,Ya、およびそれらの位置ずれの方向と、位置ずれ量Xb,Yb、およびそれらの位置ずれの方向とに基づき、範囲H(線分L3a)に対する範囲Ha(線分LA3a)の位置ずれ量および位置ずれの方向を特定する。具体的には、処理部10は、位置ずれ量Xa,Xb、およびその位置ずれの方向を範囲H(線分L3a)に対する範囲Ha(線分LA3a)のX方向(同図における上下方向)における位置ずれ量、および位置ずれの方向として特定する。
また、同図に示すように、プロービング位置Z1に対する位置Za1のY方向における位置ずれの向きと、プロービング位置Z6に対する位置Za6のY方向における位置ずれの向きとが同一の向き(この例では、同図における上向き)の場合には、処理部10は、位置ずれ量Ya,Ybの和の1/2を範囲H(線分L3a)に対する範囲Ha(線分LA3a)のY方向(同図における上下方向)における位置ずれ量とし、かつ、位置ずれ量Ya,Ybの位置ずれの方向(同図における上向き)を範囲H(線分L3a)に対する範囲Ha(線分LA3a)のY方向(同図における上下方向)における位置ずれの方向として特定する。
一方、例えば、図10に示すように、プロービング位置Z1に対する位置Za1のY方向における位置ずれの向きと、プロービング位置Z6に対する位置Za6のY方向における位置ずれの向きとが相異する場合には、処理部10は、まず、位置ずれ量Ya,Ybの差を範囲H(線分L3a)に対する範囲Ha(線分LA3a)のY方向(同図における上下方向)における位置ずれ量として特定する。次いで、処理部10は、位置ずれ量Ya,Ybのうちの大きい一方(この例では、位置ずれ量Ya)を特定すると共に、その大きい一方の位置ずれの向き(この例では、同図における上向き)を範囲H(線分L3a)に対する範囲Ha(線分LA3a)のY方向(同図における上下方向)における位置ずれの方向として特定する。以上により、「位置ずれ状態特定処理」が完了する。
続いて、処理部10は、上記の交差角度θ、および交差の向きと、範囲H(線分L3a)に対する範囲Ha(線分LA3a)のX方向における位置ずれ量、および位置ずれの方向と、範囲H(線分L3a)に対する範囲Ha(線分LA3a)のY方向における位置ずれ量、および位置ずれの方向に基づいて補正情報Drを生成して記憶部11に記憶させる。この際に、処理部10は、「位置ずれ状態特定処理」において特定した位置ずれの方向とは逆向きにプロービング位置を補正するように補正値を規定して補正情報Drを生成する。以上により、「補正情報取得処理」が終了する。
この後、検査対象基板20の検査に際しては、検査対象基板20を保持した基板保持機構2が搬送機構3によってプロービング処理位置に搬送された状態において、処理部10が、プロービング情報Dpを補正情報Drに基づいて補正して移動機構6を制御することで検査対象基板20に向けてテストヘッド5を下降させる。
この際には、補正情報Drにおける交差角度θ、および交差の向きに関する補正値に基づいてプロービング情報Dpが補正されて移動機構6がテストヘッド5を回転させると共に、範囲H(線分L3a)に対する範囲Ha(線分LA3a)のX方向における位置ずれ量に関する補正値に応じてプロービング情報Dpが補正されて移動機構6がテストヘッド5をX方向に移動させ、かつ範囲H(線分L3a)に対する範囲Ha(線分LA3a)のY方向における位置ずれ量に関する補正値に応じてプロービング情報Dpが補正されて移動機構6がテストヘッド5をY方向に移動させる。これにより、検査対象基板20上に規定された各検査点に各検査用プローブPがそれぞれプロ−ビングされ、その状態において、測定部7および処理部10による検査対象基板20の電気的検査が実行される。
このように、この基板検査装置1、および基板検査装置1による補正情報Drの取得方法では、プロービング情報Dpに従って「移動処理」を実行して打痕シートに打痕Mを形成する「打痕形成処理」と、「基準プローブ」としての検査用プローブP1〜P6がプロービングさせられる各プロービング位置Z1〜Z6を少なくとも含む領域を撮像する「撮像処理」と、検査用プローブP1,P6を含む少なくとも3つの検査用プローブPによって形成された打痕Mの位置を特定する「打痕位置特定処理」と、基準位置情報D0に基づいて「基準位置範囲」としての範囲H(線分L3a)を特定すると共に、各打痕Mの位置を対象とする回帰分析によって推定した「第1の近似線」としての近似直線LA2a上の2点間の範囲であって検査用プローブP1によって形成された打痕M1に最も近い近似直線LA2a上の位置Za1を上記の2点のうちの1点とし、かつ検査用プローブP6によって形成された打痕M6に最も近似直線LA2a上の位置Za6を上記の2点のうちの他の1点とする範囲Ha(線分LA3a)を「打痕形成範囲」として特定し、範囲H(線分L3a)に対する範囲Ha(線分LA3a)の位置ずれ量および位置ずれ方向を特定する「位置ずれ状態特定処理」とをこの順で実行して、特定した位置ずれ量および位置ずれ方向を補正情報Drとして取得する。
したがって、この基板検査装置1、および基板検査装置1による補正情報Drの取得方法によれば、「基準プローブ」としての複数の検査用プローブPのなかに許容範囲内の大きな曲がり等が生じている検査用プローブPが存在したとしても、これらの検査用プローブPによって形成される複数の打痕Mを対象とする回帰分析(例えば、最小二乗法によって近似線を求める近似処理:本例では、直線近似処理)によって推定した近似直線LA2a上の位置Za1,Za6の間の範囲Ha(線分LA3a)が「打痕形成範囲」として特定されて、この「打痕形成範囲」の「基準位置範囲(範囲H:線分L3a)」に対する位置ずれ量および位置ずれの方向が補正情報Drとして取得されるため、許容範囲内の大きな曲がり等が生じている検査用プローブPの状態に影響されて過剰に大きな補正値の「補正情報」が取得される事態を招くことなく、各検査用プローブPに生じている位置ずれの状態(位置ずれ量および位置ずれの方向)が平均化されて、許容範囲内の大きな曲がり等が生じている検査用プローブPの影響が十分に軽減された補正情報Drを取得することができる。これにより、取得した補正情報Drに基づいてプロービング情報Dpを補正して「移動処理(プロービング)」を実行することにより、テストヘッド5に配設されている各検査用プローブPを検査対象基板20上の本来的なプロービング位置に正常にプロービングさせることができる。
また、この基板検査装置1、および基板検査装置1による補正情報Drの取得方法によれば、「位置ずれ状態特定処理」において、各打痕Mの位置を対象とする回帰分析によって「第2の近似線」としての近似直線LA1aを推定すると共に、検査用プローブP1,P6によって形成された打痕M1,M6を除く各打痕Mのうちの近似直線LA1aからの離間距離が大きい予め規定された数の打痕M(この例では、打痕M3)を除く打痕M(この例では、打痕M1,M2,M4〜M6)の位置を対象とする回帰分析によって「第1の近似線」としての近似直線LA2aを推定することにより、「打痕形成範囲」としての範囲Ha(線分LA3a)を特定するための近似直線LA2aの特定に際して、その位置ずれ量が大きい打痕Mの影響を十分に小さくすることができる結果、より適切な補正情報Drを取得することができる。
なお、「基板検査装置」の構成、および「補正情報取得方法」の具体的な方法については、上記の基板検査装置1の構成、および基板検査装置1における補正情報Drの取得方法に限定されない。例えば、「第1の線」としての直線L1aに沿って配列された検査用プローブP1〜P6を「基準プローブ」として備えたテストヘッド5によってプロービングを行うための補正情報Drの取得を例に挙げて説明したが、このようなテストヘッド5に代えて、「第1の線」としての「第1の曲線」に沿って配列された複数の検査用プローブPを「基準プローブ」として備えた「プローブユニット(テストヘッド)」(図示せず)を使用してプロービングを行う際にも、上記の「補正情報取得処理」と同様の手順で補正情報Drを取得することができる。
具体的には、「第1の曲線」に沿って配列された複数の検査用プローブPを「基準プローブ」として備えた「プローブユニット」を使用する場合には、まず、移動機構6に対する位置ずれが生じていない状態の「プローブユニット」を使用してプロービング情報Dpに従って「移動処理」を実行したときに、基準の検査用プローブPがプロービングさせられるプロービング位置を通過する曲線(「第2の線」としての「第2の曲線」)上の2点間の範囲であって、各基準の検査用プローブPの配列方向において一端側に配置されている「第1の基準プローブ」としての検査用プローブPがプロービングさせられるプロービング位置を上記の2点のうちの1点とし、かつ他端側に配置されている「第2の基準プローブ」としての検査用プローブPがプロービングさせられるプロービング位置を上記の2点のうちの他の1点とする範囲を「基準位置」としての「基準位置範囲」として特定可能に基準位置情報D0を生成しておく。
一方、「補正情報取得処理」に際しては、「位置ずれ状態特定処理」において、基準位置情報D0に基づいて「基準位置範囲」を特定すると共に、「打痕位置特定処理」によって特定した各打痕M(「第1の曲線」に沿って配列された各検査用プローブPによって形成された打痕M)の位置を対象とする回帰分析によって推定した「第1の近似線」としての「第1の近似曲線」上の2点間の範囲であって、「第1の基準プローブ」としての検査用プローブPによって形成された打痕Mに最も近い「第1の近似曲線」上の1点を上記の2点のうちの1点とし、かつ「第2の基準プローブ」としての検査用プローブPによって形成された打痕Mに最も近い「第1の近似曲線」上の1点を上記の2点のうちの他の1点とする範囲を「打痕形成範囲」として特定し、「基準位置範囲」に対する「打痕形成範囲」の位置ずれ量および位置ずれ方向を特定する。この後、「位置ずれ状態特定処理」において特定した位置ずれ量および位置ずれ方向を補正情報Drとして取得する。
なお、上記の「補正情報取得処理」に際して、基準の検査用プローブPによって形成された各打痕Mの位置を対象とする回帰分析によって「第2の近似線」としての「第2の近似曲線」を推定すると共に、「第1の基準プローブ」としての検査用プローブPによって形成された打痕M、および「第2の基準プローブ」としての検査用プローブPによって形成された打痕Mを除く各打痕Mのうちの「第2の近似曲線」からの離間距離が大きい予め規定された数の打痕Mを除く打痕Mの位置を対象とする回帰分析によって「第1の近似曲線」を推定する構成・方法を採用することもできる。これらの構成・方法を採用した場合においても、上記の基板検査装置1と同様の効果を奏することができる。
加えて、検査対象基板20や打痕シート付き基板30の打痕シートに対するプロービングに際して、固定的に配設されたテストヘッド5に向けて基板保持機構2を移動させる「移動機構」や、基板保持機構2に向けてテストヘッド5を移動させると共にテストヘッド5に向けて基板保持機構2を移動させる「移動機構」を備えて「基板検査装置」を構成することもできる。
1 基板検査装置
2 基板保持機構
3 搬送機構
4 カメラ
5 テストヘッド
6 移動機構
7 測定部
8 操作部
9 表示部
10 処理部
11 記憶部
20 検査対象基板
30 打痕シート付き基板
A 撮像範囲
D0 基準位置情報
D1 撮像データ
Dp プロービング情報
Dr 補正情報
H,Ha 範囲
L1a〜L1d,L2a 直線
L3a,LA3a 線分
LA1a,LA2a 近似直線
M1〜M26,Ma〜Mf 打痕
P1〜P26,Pa〜Pf 検査用プローブ
Xa,Xb,Ya,Yb 位置ずれ量
Z1〜Z6 プロービング位置
Za1,Za6 位置
θ 交差角度

Claims (2)

  1. 接触型の複数の検査用プローブが配設されたプローブユニットと、検査対象基板を保持する基板保持機構と、前記プローブユニットおよび前記基板保持機構の少なくとも一方を他方に対して移動させる移動処理を実行して前記各検査用プローブを前記検査対象基板にプロービングさせる移動機構と、前記基板保持機構における前記検査対象基板の保持位置を撮像する撮像部と、前記移動処理時に前記少なくとも一方を前記他方に対して移動させる移動量および移動方向を特定可能なプロービング情報、および前記検査対象基板に対する前記各検査用プローブの位置ずれが生じていない状態において当該プロービング情報に従って当該移動処理を実行したときに当該各検査用プローブのうちの基準プローブが当該検査対象基板にプロービングさせられるプロービング位置を基準位置として特定可能な基準位置情報を記憶する記憶部と、前記撮像部による撮像および前記移動機構による前記移動処理を制御すると共に、前記検査対象基板に対する前記各検査用プローブの位置ずれ量および位置ずれ方向に応じて前記プロービング情報を補正するための補正情報を取得する補正情報取得処理を実行する処理部とを備えた基板検査装置であって、
    前記プローブユニットは、複数の前記基準プローブが第1の線に沿って配列されて構成され、
    前記記憶部は、前記基準位置情報として、前記プロービング情報に従って前記移動処理を実行したときに前記各基準プローブがプロービングさせられる前記各プロービング位置を通過する第2の線上の2点間の範囲であって当該各基準プローブの配列方向において一端側に配置されている第1の基準プローブがプロービングさせられる当該プロービング位置を前記2点のうちの1点とし、かつ当該配列方向において他端側に配置されている第2の基準プローブがプロービングさせられる当該プロービング位置を前記2点のうちの他の1点とする範囲を前記基準位置としての基準位置範囲として特定可能な情報を記憶し、
    前記処理部は、前記補正情報取得処理において、
    前記プロービング情報に従って前記移動機構を制御して前記移動処理を実行させることで前記保持位置に配設されている打痕シートに前記各検査用プローブをプロービングさせて当該打痕シートに打痕を形成させる打痕形成処理と、
    前記撮像部を制御して前記各基準プローブがプロービングさせられる前記各プロービング位置を少なくとも含む前記打痕シート上の領域を撮像させる撮像処理と、
    前記第1の基準プローブおよび前記第2の基準プローブを含む少なくとも3つの前記基準プローブによって形成された前記打痕の位置を前記撮像部から出力された画像データを解析してそれぞれ特定する打痕位置特定処理と、
    前記基準位置情報に基づいて前記基準位置範囲を特定すると共に、前記打痕位置特定処理によって特定した前記各打痕の位置を対象とする回帰分析によって推定した第1の近似線上の2点間の範囲であって前記第1の基準プローブによって形成された当該打痕に最も近い当該第1の近似線上の1点を前記2点のうちの1点とし、かつ前記第2の基準プローブによって形成された当該打痕に最も近い当該第1の近似線上の1点を前記2点のうちの他の1点とする範囲を打痕形成範囲として特定し、前記基準位置範囲に対する当該打痕形成範囲の位置ずれ量および位置ずれ方向を特定する位置ずれ状態特定処理とをこの順で実行して、
    前記位置ずれ状態特定処理において特定した前記位置ずれ量および前記位置ずれ方向を前記補正情報として取得するときに、
    前記位置ずれ状態特定処理において、前記第1の線に沿って配列された前記各基準プローブによって形成された前記各打痕の位置を対象とする回帰分析によって第2の近似線を推定すると共に、当該第1の線に沿って配列された当該各基準プローブによって形成された当該各打痕のうちの前記第1の基準プローブによって形成された当該打痕および前記第2の基準プローブによって形成された当該打痕を除く当該各打痕において当該第2の近似線からの離間距離が大きい予め規定された数の当該打痕を除く当該各打痕の位置を対象とする回帰分析によって前記第1の近似線を推定する基板検査装置。
  2. 接触型の複数の検査用プローブが配設されたプローブユニットと、検査対象基板を保持する基板保持機構と、前記プローブユニットおよび前記基板保持機構の少なくとも一方を他方に対して移動させる移動処理を実行して前記各検査用プローブを前記検査対象基板にプロービングさせる移動機構と、前記基板保持機構における前記検査対象基板の保持位置を撮像する撮像部とを備えて構成されている基板検査装置において、前記移動処理時に前記少なくとも一方を前記他方に対して移動させる移動量および移動方向を特定可能なプロービング情報を前記検査対象基板に対する前記各検査用プローブの位置ずれ量および位置ずれ方向に応じて補正するための補正情報を取得する補正情報取得方法であって、
    前記各検査用プローブのうちの複数の基準プローブが第1の線に沿って配列されて前記プローブユニットが構成されているときに、
    前記プロービング情報に従って前記移動機構を制御して前記移動処理を実行させることで前記保持位置に配設されている打痕シートに前記各検査用プローブをプロービングさせて当該打痕シートに打痕を形成させる打痕形成処理と、
    前記撮像部を制御して前記各基準プローブがプロービングさせられる各プロービング位置を少なくとも含む前記打痕シート上の領域を撮像させる撮像処理と、
    前記各基準プローブの配列方向において一端側に配置されている第1の基準プローブおよび当該配列方向において他端側に配置されている第2の基準プローブを含む少なくとも3つの前記基準プローブによって形成された前記打痕の位置を前記撮像部から出力された画像データを解析してそれぞれ特定する打痕位置特定処理と、
    前記検査対象基板に対する前記各検査用プローブの位置ずれが生じていない状態において前記プロービング情報に従って前記移動処理を実行したときに前記各基準プローブがプロービングさせられる前記プロービング位置を基準位置として特定可能な基準位置情報に基づき、当該各基準プローブがプロービングさせられる当該各プロービング位置を通過する第2の線上の2点間の範囲であって前記第1の基準プローブがプロービングさせられる当該プロービング位置を前記2点のうちの1点とし、かつ前記第2の基準プローブがプロービングさせられる当該プロービング位置を前記2点のうちの他の1点とする範囲を前記基準位置としての基準位置範囲として特定すると共に、前記打痕位置特定処理によって特定した前記各打痕の位置を対象とする回帰分析によって推定した第1の近似線上の2点間の範囲であって前記第1の基準プローブによって形成された当該打痕に最も近い当該第1の近似線上の1点を前記2点のうちの1点とし、かつ前記第2の基準プローブによって形成された当該打痕に最も近い当該第1の近似線上の1点を前記2点のうちの他の1点とする範囲を打痕形成範囲として特定し、前記基準位置範囲に対する当該打痕形成範囲の位置ずれ量および位置ずれ方向を特定する位置ずれ状態特定処理とをこの順で実行して、
    前記位置ずれ状態特定処理において特定した前記位置ずれ量および前記位置ずれ方向を前記補正情報として取得するときに、
    前記位置ずれ状態特定処理において、前記第1の線に沿って配列された前記各基準プローブによって形成された前記各打痕の位置を対象とする回帰分析によって第2の近似線を推定すると共に、当該第1の線に沿って配列された当該各基準プローブによって形成された当該各打痕のうちの前記第1の基準プローブによって形成された当該打痕および前記第2の基準プローブによって形成された当該打痕を除く当該各打痕において当該第2の近似線からの離間距離が大きい予め規定された数の当該打痕を除く当該各打痕の位置を対象とする回帰分析によって前記第1の近似線を推定する補正情報取得方法。
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