JP6111178B2 - 軸封装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ビーズミルや攪拌機等の回転機器に装備される軸封装置であって、特に、回転機器の軸封部ハウジングとこれを同心状に洞貫する回転軸との間に軸線方向に縦列配置された一次側メカニカルシール及び二次側メカニカルシールシールにより、当該回転機器の機内領域と機外領域とを両メカニカルシール間に形成された封液領域を介して遮蔽シールするように構成された軸封装置に関するものである。
従来のこの種の軸封装置として、例えば、特許文献1又は特許文献2に開示される如く、軸封部ハウジングに取り付けられたシールケースと回転軸との間に装填された両メカニカルシールを、夫々、シールケースに設けられたケース側密封環と回転軸に設けられた軸側密封環との対向端面である密封端面の相対回転摺接作用によるシール機能を発揮する端面接触形のものに構成したものが公知である。
而して、端面接触形メカニカルシールでは、両密封環の密封端面が相対回転摺接するために、その相対回転摺接部分(シール部分)が摩擦熱により異常摩耗や歪を発生したり、極端な場合には密封環が熱損(熱割れ)する等のトラブルを生じ、長期に亘って良好なシール機能を発揮し得ないといった問題がある。このため、特許文献1に開示された軸封装置(以下「第1従来軸封装置」という)及び特許文献2に開示された軸封装置(以下「第2従来軸封装置」という)では、シールケースに形成した給液路からシール部分に冷却液を供給することによって、当該シール部分を冷却するように工夫している。
特開2012−36926公報 特開2005−48818公報
ところで、一次側メカニカルシールと二次側メカニカルシールシールを縦列配置してなる軸封装置は、当然のことながら、単一のメカニカルシールで構成される軸封装置に比して軸線方向長さが長くなる。而して、第1従来軸封装置では、特許文献1の図2に示される如く、両メカニカルシールを軸封部ハウジング外に位置させた状態で回転機器に装置されているため、軸封装置が軸封部ハウジング外に大きくはみ出すことになり、つまり回転機器に占める軸封装置の設置スペース(軸線方向スペースであり、以下「軸封装置設置スペース」という)が大きくなり、軸封装置を含めた回転機器全体が大型化するといった問題がある。
一方、第2従来軸封装置は、特許文献2の図1に示される如く、メカニカルシールのうち一次側メカニカルシールが軸封部ハウジング内に位置する状態で回転機器に組み込むように構成されたものであり、軸封部ハウジング外にはみだす軸封装置部分の軸線方向長さを小さくできるものであるから、第1従来軸封装置に比して、回転機器に占める軸封装置設置スペースを大幅に小さく(略半減)することができ、軸封装置を含めた回転機器全体の可及的なコンパクト化を実現することができる。
しかし、冷却液の給液路は軸封部ハウジング外においてシールケースに形成しておく必要があるため、第2従来軸封装置にあっては、どうしても冷却液の供給箇所(給液路の下流側開口部)と軸封部ハウジング内に位置する一次側メカニカルシールのシール部分(密封端面の相対回転摺接部分)との距離が長くなる。その結果、給液路から供給された冷却液がシール部分へと円滑に流動し難く、密封環ないし密封端面の冷却が不十分となる虞れがある。
これに対して、第1従来軸封装置では、両メカニカルシールが軸封部ハウジング外に位置するため、冷却液の給液路をメカニカルシールのシール部分の近傍に開口させた状態でシールケースに形成しておくことができ、冷却液がシール部分へと確実に流動させることができるが、給液路がシールケースの内周部における一箇所に開口されているため、密封環の周方向における冷却温度が当該開口部に近い箇所と遠い箇所とで異なり、その結果、シール部分が不均一な冷却により歪を生じる虞れがある。
本発明は、第1及び第2従来軸封装置における上記した問題をすべて解決して、一次側メカニカルシール及び二次側メカニカルシールの各シール部分を良好に冷却して適正な軸封機能を発揮することができる軸封装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、回転機器の軸封部ハウジングとこれを同心状に洞貫する回転軸との間に軸線方向に縦列配置された一次側メカニカルシール及び二次側メカニカルシールシールにより、当該回転機器の機内領域と機外領域とを両メカニカルシール間に形成された封液領域を介して遮蔽シールすると共に、封液循環供給手段により封液領域に機内領域及び機外領域より高圧の封液を循環供給させることによって両メカニカルシールのシール部分の潤滑及び冷却を行うように構成された軸封装置であって、一次側メカニカルシールが、軸封部ハウジングに取り付けられた筒状のシールケースと、回転軸に取り付けられたスリーブと、軸封部ハウジング内に配してシールケースにOリングを介して軸線方向移動可能に内嵌保持された第1ケース側密封環と、第1ケース側密封環の機内領域側に配してスリーブに固定された第1軸側密封環と、第1ケース側密封環の背面部とシールケースに形成された第1スプリングリテーナとの間に装填されて第1ケース側密封環を第1軸側密封環へと押圧附勢する第1スプリング部材とを具備して、両密封環の相対回転摺接作用によりその相対回転摺接部分である第1シール部分の外周側領域である機内領域とその内周側領域である封液領域とを遮蔽シールするように構成された端面接触形のものであり、二次側メカニカルシールが、前記シールケース及びスリーブと、第1ケース側密封環の機外領域側に配してスリーブにOリングを介して軸線方向移動可能に外嵌保持された第2軸側密封環と、第1ケース側密封環と第2軸側密封環との間に配してスリーブに形成された第2スプリングリテーナと、第2軸側密封環の機外領域側に配してシールケースに固定された第2ケース側密封環と、第2軸側密封環と第2スプリングリテーナとの間に装填されて第2軸側密封環を第2ケース側密封環へと押圧附勢する第2スプリング部材とを具備して、両密封環の相対回転摺接作用によりその相対回転摺接部分である第2シール部分の内周側領域である機外領域とその外周側領域である封液領域とを遮蔽シールするように構成された端面接触形のものであり、封液循環供給手段が、シールケースに形成された中空のヘッダ空間と、シールケースに形成されてヘッダ空間に封液を供給する給液路と、第1スプリングリテーナと第1ケース側密封環との間に形成される封液領域部分である第1冷却空間と、第1シール部分の内周側に形成される封液領域部分である第2冷却空間と、第2シール部分の外周側に形成される封液領域部分である第3冷却空間と、両スプリングリテーナ間に形成される封液領域部分である中継空間と、シールケースに周方向に等間隔を隔てて形成された複数の貫通孔であって、封液をヘッダ空間から第1冷却空間へと流入させる連通路と、シールケースに形成されており、第1スプリングリテーナから第1ケース側密封環とスリーブとの対向周面間を同心状に通過して第2冷却空間へと延びる円筒状のバッフルと、第1ケース側密封環とバッフルとの対向周面間に形成される封液領域部分であって、封液を第1冷却空間から第2冷却空間へと流動させる冷却通路と、スリーブとバッフル及び第1スプリングリテーナとの対向周面間に形成される封液領域部分であって、封液を第2冷却空間から中継空間へと流動させる連絡通路と、シールケースの内周部に第2スプリングリテーナの外周面に近接して形成された環状凹溝であって、周方向の一箇所に流体流動を阻止する堰を設けてある旋回流路と、シールケースに形成されており、堰から回転軸の回転方向と逆方向に延びる旋回流路部分を第3冷却空間に開口させる旋回流路口と、第2スプリングリテーナに形成された複数の貫通孔であって、一端部を中継空間に開口すると共に他端部を旋回流路に向けて開口するポンピング通路と、シールケースに形成されており、封液を第3冷却空間から回転軸の回転方向に対する接線方向に排出する排液路とを具備して、封液領域において封液を給液路から排液路へと流動せしめるように構成されていることを特徴とする軸封装置を提案するものである。
本発明の軸封装置の好ましい実施の形態にあっては、前記第1スプリングリテーナが軸線方向に対向する環状のスプリング受部とスプリング保持部とを具備するものであり、第1スプリングリテーナの内部空間であってスプリング受部とスプリング保持部との間に形成される空間を前記ヘッダ空間とすると共に、スプリング保持部に周方向に等間隔を隔てて複数の前記連通路を形成してあり、第1スプリング部材が、これらの連通路の一部又は全部に挿通されてスプリング受部と第1ケース側密封環との対向端面間に装填された複数のコイルスプリングからなるものである。
また、本発明の軸封装置にあっては、一次側メカニカルシールの各密封環の先端面が軸線に直交する内外径同一の環状平面である密封端面に構成されていると共に、当該各密封環の先端部における内周面が密封端面へと漸次拡径する截頭円錐状のテーパ面に構成されており、前記バッフルの先端部に環状の誘導突起を形成すると共に、この誘導突起の外周面を截頭円錐状のテーパ面に構成してあることが好ましい。また、前記各ポンピング通路は、軸線に平行して第2スプリングリテーナの背面に開口する吸込側流路部分と径方向に延びて第2スプリングリテーナの外周面に開口する吐出側流路部分とからなる断面L字状の貫通孔であることが好ましい。また、第2スプリングリテーナとスリーブとの嵌合部分にキー溝を形成して、このキー溝にキーを係合させることにより、第2スプリングリテーナのスリーブに対する相対回転を阻止するように構成しておくことが好ましい。さらに、本発明の軸封装置は、シールケース及びスリーブが軸封部ハウジング及び回転軸に着脱自在に取り付けられており、シールケース並びにこれに設けられる第1及び第2メカニカルシール構成部材群からなる静止側密封要素とスリーブ並びにこれに設けられる第1及び第2メカニカルシール構成部材群からなる回転側密封要素とを着脱自在なセットプレートにより一体連結しうるように構成したカートリッジ形の軸封装置であることが好ましい。
本発明の軸封装置は、一次側メカニカルシールを軸封部ハウジング内に位置させることにより軸封装置を含めた回転機器全体のコンパクト化を実現できるといった第2従来軸封装置と同様の利点を有するものでありながら、一次側メカニカルシールのシール部分(第1シール部分)及び二次側メカニカルシールのシール部分(第2シール部分)の冷却が不十分ないし不良であるといった第1及び第2従来軸封装置が有していた問題を解決したものであり、各メカニカルシールのシール部分を良好に冷却し得て、長期に亘って適正な軸封機能を発揮させることができる、極めて実用的価値大なるものである。
すなわち、本発明の軸封装置にあっては、封液領域に第1冷却空間から冷却通路、第2冷却空間、連絡通路、中継空間、ポンピング通路、旋回流路及び旋回流路口を順次経て第3冷却空間に至る一連の封液流路が形成されており、かかる封液流路において、給液路からヘッダ空間に供給された封液を連通路から第1冷却空間に注入させること、ポンピング通路によるポンピング作用により中継空間からポンピング通路、旋回流路及び旋回流路口を介して第3冷却空間に強制流動させること及び排液路から第3冷却空間の封液を排出させることにより、封液が停滞することなく円滑に流動せしめられる。したがって、第2従来軸封装置と異なって、冷却空間、冷却通路及び第2冷却空間において一次側メカニカルシールの密封環ないし第1シール部分の冷却が、また第3冷却空間において二次側メカニカルシールの密封環ないし第2シール部分の冷却が、夫々良好且つ十分に行われる。
また、第1及び第2冷却空間とこれらの空間を接続する冷却通路とが同心をなす環状空間であること及び給液路からヘッダ空間に供給された封液が連通路により第1冷却空間にその周方向に等間隔を隔てた複数個所から流入されることから、第1冷却空間、冷却通路及び第2冷却空間における周方向の封液温度分布が均一となって、一次側メカニカルシールの密封環ないし第1シール部分を均一に冷却することができ、第1従来軸封装置における如くシール部分が不均一な冷却によって歪を生じるといった問題はこれが生じることがない。
また、ポンピング通路から旋回流路にポンピングされた封液を堰に衝突させて旋回流路口から第3冷却空間に流出させるようにしたことによって、第3冷却空間においては封液が攪拌されながら第2軸側密封環の回転に伴って第2シール部分の全周を回動されることになり、第2シール部分の封液による冷却が均一且つ良好に行われる。しかも、排液路が回転軸の回転方向(第2軸側密封環の回転方向)に対する接線方向に封液を流出するように形成されているから、第3冷却空間の封液が排液路から円滑に排出されることになり、第3冷却空間における封液の置換(旋回流路口から流入する封液と排液路から排出される封液との置換)が可及的迅速に行われて、第2シール部分の冷却が更に良好に行われる。
また、本発明の軸封装置にあっては、一次側メカニカルシールの各密封環の先端部における内周面を前記したテーパ面に構成すると共に、バッフルの先端部に外周面をテーパ面に構成しておくことにより、冷却通路から第2冷却空間に流入した封液を第1シール部分へと確実に誘導させ得て第1シール部分の冷却を更に良好に行うことができると共に、封液を第2冷却空間から連絡通路へと円滑に誘導させ得て前記一連の封液流路における封液流動を更に円滑に行うことができ、第1シール部分の封液による冷却ないし潤滑をより効果的に行うことができる。
図1は本発明に係る軸封装置の一例を示す断面図(断面は図5のI−I線に沿う)である。 図2は図1と異なる断面に係る図1対応の断面図(断面は図4のII−II線に沿う)である。 図3は図2の要部拡大図である。 図4は図2のIV−IV線に沿う断面図である。 図5は図1のV−V線に沿う断面図である。 図6は図1のVI−VI線に沿う断面図である。 図7は図1のVII−VII線に沿う断面図である。 図8は本発明に係る軸封装置の変形例を示す断面図である。 図9は図8と異なる図8対応の断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は本発明に係る軸封装置の一例を示す断面図(断面は図5のI−I線に沿う)であり、図2は図1と異なる断面に係る図1対応の断面図(断面は図4のII−II線に沿う)であり、図3は図2の要部拡大図であり、図4は図2のIV−IV線に沿う断面図であり、図5は図1のV−V線に沿う断面図であり、図6は図1のVI−VI線に沿う断面図であり、図7は図1のVII−VII線に沿う断面図である。なお、以下の説明において、前後とは図1又は図2における左右を意味するものとする。
図1に示す軸封装置Mは、ビーズミル等の回転機器の軸封部ハウジング(スタフィンボックス)1とこれを同心状に洞貫する当該回転機器の回転軸2との間に一次側メカニカルシール3及び二次側メカニカルシール4を軸線方向(前後方向)に縦列配置して、当該回転機器の内部領域である機内領域Aとその外部領域である機外領域Bとを両シール3,4間に形成された封液領域Cを介して遮蔽シールするように構成されたものであって、封液領域Cに封液循環供給手段5により被密封流体領域である機内領域A及び非密封流体領域である機外領域(この例では大気領域)Bより高圧の封液5aを循環供給させることによって両メカニカルシール3,4のシール部分を冷却,潤滑するように構成されている。
一次側メカニカルシール3は、図1及び図2に示す如く、軸封部ハウジング1に取り付けられた筒状のシールケース6と、回転軸2に取り付けられたスリーブ7と、シールケース6にOリング8を介して軸線方向移動可能(前後方向移動可能)に保持された第1ケース側密封環9と、スリーブ7に固定された第1軸側密封環10と、第1ケース側密封環9を第1軸側密封環10へと押圧附勢する第1スプリング部材11とを具備して、両密封環9,10の相対回転摺接作用によりその相対回転摺接部分である第1シール部分9a,10aの外周側領域である機内領域Aとその内周側領域である封液領域Cとを遮蔽シールするように構成された端面接触形のものである。
二次側メカニカルシール4は、図1及び図2に示す如く、軸封部ハウジング1外において一次側メカニカルシール3の封液領域C側(機外領域B側)に配置されており、前記シールケース6及びスリーブ7と、シールケース6に固定された第2ケース側密封環12と、スリーブ7にOリング13を介して軸線方向移動可能(前後方向移動可能)に保持された第2軸側密封環14と、第2軸側密封環14を第2ケース側密封環12へと押圧附勢する第2スプリング部材15とを具備して、両密封環12,14の相対回転摺接作用によりその相対回転摺接部分である第2シール部分12a,14aの外周側領域である封液領域Cとその内周側領域である機外領域(大気領域)Bとを遮蔽シールするように構成された端面接触形のものである。
シールケース6は、図1及び図2に示す如く、軸封部ハウジング1の外端部(前端部)に衝合する第1ケース部分16とその外端部(前端部)に衝合する第2ケース部分17とに分離構成された金属製の円筒状構造物であり、回転軸2が同心状に洞貫する状態で、軸封部ハウジング1に取り付けられている。すなわち、第1及び第2ケース部分16,17は、複数個の連結ボルト18(図2及び図5参照)により一体化された状態で且つ第1ケース部分16の先端部(後端部)である円筒状の密封環保持部16aを軸封部ハウジング1内に突入させた状態で、軸封部ハウジング1に植設した複数個の固定ボルト20及びこれに螺着したナット21(図1及び図5参照)により軸封部ハウジング1に取り付けられている。すなわち、シールケース6は、その先端部16aを軸封部ハウジング1の円形内周部1aにOリング19を介して内嵌させた状態で、当該軸封部ハウジング1に取り付けられている。
シールケース6の内周部には、後述する第1スプリング部材11を保持する第1スプリングリテーナ22が形成されている。すなわち、第1スプリングリテーナ22は、図1及び図2に示す如く、第1ケース部分16の本体部(密封環保持部16aを除く部分)の内周部に一体形成された円環状のスプリング受部22aと当該密封環保持部16aの内周部における軸線方向中間部に内嵌された金属製円環状体のスプリング保持部22bとその基端内周部(前端内周部)に一体形成した円筒状の蓋部22cとからなり、スプリング受部22aに挿通させた複数個の締付ボルト23(図1及び図4参照)を締め付けて蓋部22cをスプリング受部22aの先端内周部(後端内周部)に衝合させることにより、内部に中空の環状空間24が形成される形態で一体構成されている。なお、第1スプリングリテーナ22の内部に形成される環状空間24は、スプリング受部22aとスプリング保持部22bとの間の空間を蓋部22cで閉塞することによって形成されるものであり、後述するヘッダ空間24として機能させるものである。また、第1スプリングリテーナ22のスプリング保持部22bには軸線方向に貫通する複数個の貫通孔25が形成されている。これらの貫通孔25は、スプリング保持部22bの周方向に等間隔を隔てて配置されている。
スリーブ7は、図1及び図2に示す如く、先端(後端部)に断面L字状をなす環状の密封環保持部7aを一体形成した金属製の円筒状体であり、密封環保持部7aを第1ケース部分16の密封環保持部16aの先端より機内領域A側に位置させると共に基端部(前端部)7bをシールケース6外に位置させた状態で、回転軸2に固定環26を介して着脱自在に挿通固定されている。固定環26は、回転軸2及びスリーブ7の基端部7bに複数個の第1及び第2セットスクリュー27,28を締め付けることにより、スリーブ7を回転軸2に固定する。
スリーブ7には、図1及び図2に示す如く、第1スプリングリテーナ22の機外領域B側に配して第2スプリングリテーナ29が固定されている。第2スプリングリテーナ29は金属製の環状体であり、キー30を介してスリーブ7に相対回転不能に嵌合固定されている。すなわち、図2に示す如く、スリーブ7と第2スプリングリテーナ29との嵌合部分(スリーブ7の外周部及び第2スプリングリテーナ29の内周部)に形成したキー溝7c,29aにキー30を係合させることにより、両者7,29を相対回転不能に連結している。なお、第2スプリングリテーナ29の機内領域A方向(後方)への移動はスリーブ7に形成した環状段部7dによる係止力によって阻止されており、機外領域B方向(前方)への移動は第2スプリングリテーナ29と第2ケース側密封環12に衝合する第2軸側密封環14との間に装填された第2スプリング部材15による押圧力(附勢力)によって阻止されている。
第1ケース側密封環9は、軸封部ハウジング1内に位置してシールケース6に設けられている。すなわち、第1ケース側密封環9は、図1〜図3に示す如く、第1スプリングリテーナ22のスプリング保持部22bから機内領域A側に離間した位置に配して、第1ケース部分16の密封環保持部16aの先端内周部にOリング8を介して軸線方向移動可能に嵌合保持されている。第1ケース側密封環9は、先端面(後端面)を軸線に直交する平滑な環状平面である密封端面9aに構成すると共に先端部内周面を密封端面9aへと漸次拡径する截頭円錐状のテーパ面9bに構成した円環状体であって、この例では炭化珪素等のセラミックスで構成されている。第1ケース側密封環9は、その基端内周部に形成した凹部に第1スプリングリテーナ22のスプリング保持部22bに突設したドライブピン31を係合させることにより、所定範囲での軸線方向移動が許容される状態でシールケース6に対する相対回転が阻止されている。
第1軸側密封環10は、軸封部ハウジング1内に位置してスリーブ7に設けられている。すなわち、第1軸側密封環10は、図1〜図3に示す如く、スリーブ7の密封環保持部7aにOリング32及びドライブピン33を介して嵌合固定されている。第1軸側密封環10は、先端面(前端面)を軸線に直交する平滑な環状平面である密封端面10aに構成すると共に先端部内周面を密封端面10aへと漸次拡径する截頭円錐状のテーパ面10bに構成した円環状体であって、この例では第1ケース側密封環9と同質材料(炭化珪素等のセラミックス)で構成されている。第1軸側密封環10の密封端面10aは、第1ケース側密封環9の密封端面9aと内外径を同一とするもので、両密封端面9a,10aの相対回転摺接作用により、その相対回転摺接部分(第1シール部分)9a,10aにおいて機内領域Aと封液密封領域Cとを遮蔽シールする。なお、第1軸側密封環10の内径(テーパ面10bの最小径)は第1ケース側密封環9の内径(テーパ面9bの最小径)より若干小さく設定されている。また、両密封環9a,10aのテーパ面9b,10bはハの字状をなして対向しているが、両テーパ面9b,10bの密封端面9a,10aに対する傾斜角度は同一又は略同一に設定されている。
第1スプリング部材11は、図4に示す如く、前記貫通孔25と同数のコイルスプリング11aで構成されており、各コイルスプリング11aは、図1及び図2に示す如く、第1スプリングリテーナ22のスプリング保持部22bに形成された各貫通孔25に挿通された状態でスプリング受部22aと第1ケース側密封環9との対向端面間に装填されていて、第1ケース側密封環9を第1軸側密封環10へと押圧附勢するものである。
第2ケース側密封環12は、図2に示す如く、シールケース6の第2ケース部分17の基端内周部(前端内周部)にOリング34及びドライブピン35を介して内嵌固定された環状体であり、先端面(後端面)は軸線に直交する平滑な環状平面である密封端面12aに構成されている。
第2軸側密封環14は、図1及び図2に示す如く、第2ケース側密封環12の機内領域A側に配してスリーブ7にOリング13を介して軸線方向移動可能に嵌合保持された環状体であり、先端面(前端面)は軸線に直交する平滑な環状平面である密封端面14aに構成されている。第2軸側密封環14の密封端面14aの内径は第2ケース側密封環12の密封端面12aの内径より小さく設定されているが、両密封端面12a,14aの外径は同一とされていて、両密封端面12a,14aの相対回転摺接作用により、その相対回転摺接部分(第2シール部分)12a,14aにおいて機外領域Bと封液密封領域Cとを遮蔽シールする。なお、第2軸側密封環14は第2ケース側密封環12より硬質材料で構成されている。この例では、第2軸側密封環14を炭化珪素等のセラミックスで構成すると共に、第2ケース側密封環12をカーボンで構成してある。また、第2軸側密封環14は、図2に示す如く、その外周部に形成した凹溝14bに第2スプリングリテーナ29から突出する係合突起29bを係合させることによって、所定範囲での軸線方向移動が許容される状態でスリーブ7に対する相対回転が阻止されている。
第2スプリング部材15は、図1及び図2に示す如く、第2軸側密封環14と第2スプリングリテーナ29との間に装填された板バネ(この例ではウエーブスプリング)で構成されており、第2軸側密封環14を第2ケース側密封環12へと押圧附勢する。なお、第2スプリング部材15として、コイルスプリングに比して軸線方向長さの短い板バネを使用したことによって、二次側メカニカルシール4の軸線方向長さを短くすることができる。
封液循環供給手段5は、図1及び図2に示す如く、シールケース6に形成された給排液路36,37、ヘッダ空間24、連通路25、バッフル38及び旋回流路39と、第2スプリングリテーナ29に形成されたポンピング通路40と、封液領域Cの一部で構成される第1冷却空間C1、第2冷却空間C2、第3冷却空間C3、中継空間C4、冷却通路C5及び連絡通路C6を具備してなり、封液5aを封液領域Cにおいて循環流動させるように構成されている。
封液5aとしては、機内領域Aの流体(被密封流体)に応じて適宜に選定された液体が使用される。例えば、被密封流体が銀ペースト等である場合には封液5aとしてイソプロピルアルコールが使用され、被密封流体がディスプレイパネル用リブ材、誘導体等である場合には封液5aとしてターピネルオイルが使用され、被密封流体が塗料、磁性塗料、接着剤等である場合には封液5aとして清水や溶剤が使用される。
ヘッダ空間24は、図1及び図2に示す如く、シールケース6の第1ケース部分16にその内周部に沿って形成された中空の環状空間であり、この例では、前述した如く、第1スプリングリテーナ22の内部に形成されている。
第1冷却空間C1は、図1〜図3に示す如く、封液領域Cの一部であって、第1ケース側密封環9の背面部と第1スプリングリテーナ22の先端部(スプリング保持部)22bとの間に形成される環状空間である。
第2冷却空間C2は、図1〜図3に示す如く、封液領域Cの一部であって、第1シール部分9a,10aの内周側に形成される環状空間である。
第3冷却空間C3は、図1〜図3に示す如く、封液領域Cの一部であって、第2シール部分12a,14aの外周側に形成される環状空間である。
中継空間C4は、図1〜図3に示す如く、封液領域Cの一部であって、両スプリングリテーナ22,29間に形成される環状空間である。
給液路36は、図2及び図4に示す如く、シールケース6の第1ケース部分16に形成された貫通孔であって、一端部(下流端部)をヘッダ空間24に連通すると共に、他端部(上流端部)を第1ケース部分16の外周面に開口している。この給液路36の他端部には、図示していないが、シールケース6外に配置した封液循環ポンプから導かれた給液ラインが接続されていて、所定量の封液5aを給液路36からヘッダ空間24に供給する。
排液路37は、図1及び図5に示す如く、シールケース6の第2ケース部分17に形成された貫通孔であって、一端部(上流端部)を第3冷却空間C3に開口すると共に、他端部(下流端部)を第2ケース部分17の外周面に開口している。この排液路37の他端部は、図示していないが、フィルタ及びクーラを介設した排液ラインを介して前記封液循環ポンプに接続されていて、第3冷却空間C3の封液5aを排液路37からシールケース6外に排出し、給液路36からヘッダ空間24に循環供給させるようになっている。
ところで、給液路36は、図4に示す如く、シールケース6(第1ケース部分16)を直径方向に貫通しているが、排液路37は、図5に示す如く、回転軸2の回転方向Rに対する接線方向にシールケース6(第2ケース部分17)を貫通しており、封液5aを第3冷却空間C3から回転方向Rに対する接線方向に排出するように工夫されている。
連通路25は、図1〜図3に示す如く、ヘッダ空間24と第1冷却空間C1とを仕切る第1スプリングリテーナ22のスプリング保持部22bを軸線方向に貫通する貫通孔であって、スプリング保持部22bの周方向に等間隔を隔てて複数個設けられている。而して、給液路36からヘッダ空間24に供給された封液5aは連通路25から第1冷却空間C1に流入するが、このとき圧力損失を生じないように、全連通路25を通過する流量は給液路36からの封液供給量を下まわらないように設定される。すなわち、連通路25の断面積及び数は、全連通路25を流動する封液5aの合計流量が給液路36からヘッダ空間24への封液供給量と少なくとも同一となるように設定されている。この例では、連通路25として前記コイルスプリング11aを挿通させる貫通孔を利用している。すなわち、図4に示す如く、コイルスプリング11aが挿通させるべくスプリング保持部22bに形成された貫通孔をすべて連通路25として利用している。なお、当該貫通孔(コイルスプリング11aを挿通させるもの)のみでは連通路25の上記条件を満足できない場合には、当該貫通孔に加えて連通路25としてのみ機能する貫通孔をスプリング保持部22bに形成しておく。
バッフル38は、図1〜図3に示す如く、第1スプリングリテーナ22のスプリング保持部22bに一体形成された円筒状のもので、スプリング保持部22bの先端内周縁部から第1ケース側密封環9とスリーブ7との対向周面間を同心状に通過して第2冷却空間C2へと延びている。すなわち、第1ケース側密封環9及び第1スプリングリテーナ22とスリーブ7との対向周面間に形成される封液領域C部分が、図1及び図2に示す如く、第1ケース側密封環9とバッフル38との対向周面間に形成される冷却通路C5と第1スプリングリテーナ22及びバッフル38とスリーブ7との対向周面間に形成される連絡通路C6とに分割されていて、冷却通路C5によって第1冷却空間C1に供給された封液5aが第2冷却空間C2へと流入され、連絡通路C6によって第2冷却空間C2に流入された封液5aが中継空間C4へと流動されるのである。
なお、バッフル38の先端部は、径方向において第1ケース側密封環9の密封端面9aに対向する位置に設けられているが、この例では、このバッフル38の先端部に、図3に示す如く、外周面を第1ケース側密封環9の前記テーパ9bに平行ないし略平行する截頭円錐状のテーパ面に構成した環状の誘導突起38aが形成されている。ただし、誘導突起38aのテーパ面の軸線に対する傾斜角度は30〜60度の範囲に設定することが好ましい。傾斜角度が30度よりも緩やかであると、封液5aの第1シール部分9a,10aへの誘導が不十分となり、傾斜角度が60度よりも急であると、封液5aの円滑な流れを阻害するからである。
旋回流路39は、図1〜図3に示す如く、シールケース1の第1ケース部分16の内周部に第2スプリングリテーナ29の外周面に近接対向して形成された環状凹溝で構成されている。旋回流路39の周方向一箇所には、図1及び図6に示す如く、当該旋回流路39における流体流動を阻止する堰39aが形成されている。また、旋回流路39の機外領域B側の側壁を構成するシールケース部分つまり当該旋回流路39と第3冷却空間C3とを仕切るシールケース部分16bには、図1及び図6に示す如く、堰39から回転軸2の回転方向Rと逆方向に延びる旋回流路部分を第3冷却空間C3に開口させる旋回流路口39bが形成されている。
ポンピング通路40は、図1、図2及び図7に示す如く、第2スプリングリテーナ29に周方向に等間隔を隔てて形成された複数の断面L字形の貫通孔である。すなわち、各ポンピング通路40は、軸線に平行して第2スプリングリテーナ29の背面(後端面)において中継空間C4に開口する吸込側流路部分と径方向に延びて第2スプリングリテーナ29の外周面において旋回流路39に向けて開口する吐出側流路部分とからなる断面L字状の貫通孔である。而して、中継空間C4の封液5aは、回転軸2の回転に伴う第2スプリングリテーナ29の回転による遠心力によってポンピング通路40から旋回流路39へと供給されるが、ポンピング通路40の断面積及び数は、全ポンピング通路40から旋回流路39への供給流量が中継空間C4に流入する流量つまり全連通路25から第1冷却空間C1への供給流量を下まわらないように設定されている。なお、ポンピング通路40は第2スプリングリテーナ29をその後端面から外周面へと傾斜状に貫通するものとしておくことも可能であるが、上記した如く断面L字形の貫通孔としておくことにより、当該リテーナ29の軸線方向厚みを小さくすることでき、第2スプリング部材15として板バネを使用したこととも相俟って、二次側メカニカルシール4の軸線方向長さをより短くすることができる。このように、第2スプリングリテーナ29の軸線方向厚みを小さくしたことによって、当該リテーナ29のスリーブ7に対する回転阻止手段として一般的なドライブピンを使用することはスペース的にも組み立て作業上からも極めて困難であるが、かかる問題は、当該回転阻止手段として前記した如くキー30を使用することにより解決することができる。
また、上記軸封装置Mは、シールケース6並びにこれに設けられる両メカニカルシール3,4の構成部材群(第1及び第2ケース側密封環9,12等)からなる静止側密封要素とスリーブ7並びにこれに設けられる両メカニカルシール3,4の構成部材群(第1及び第2軸側密封環10,14等)からなる回転側密封要素とを、図1に鎖線図示如く、複数個(1個のみ図示)の金属製のセットプレート41の基端部をボルト42により第2ケース部分17に取り付けると共に当該セットプレート41の先端部を固定環26に形成した環状凹部26aに係合させることによって、当該軸封装置Mの使用形態(図1及び図2に示す運転状態における形態)と同一の形態に一体連結しうるカートリッジ形のものに構成されている。したがって、静止側密封要素と回転側密封要素とをセットプレート41で一体連結した形態で、つまり当該軸封装置Mを使用形態に組立てた状態のまま、回転機器への組み込み及び回転機器からの取り外しを行うことができる。すなわち、当該軸封装置Mの組み込み作業及び取り外し作業をセットプレート41の脱着操作、第1セットスクリュー27によるスリーブ7の回転軸2への脱着操作及びナット21によるシールケース6の軸封部ハウジング1への脱着操作により極めて容易に行うことができる。なお、セットプレート41は、当該軸封装置Mの運転時においては、図1に実線図示する如く、ボルト41により第2ケース部分17の外周部に取り付けておく。
以上のように構成された軸封装置Mにあっては、封液領域Cに第1冷却空間C1から冷却通路C5、第2冷却空間C2、連絡通路C6、中継空間C4、ポンピング通路40、旋回流路39及び旋回流路口39bを順次経て第3冷却空間C3に至る一連の封液流路5bが形成されており、かかる封液流路5bにおいて、給液路36からヘッダ空間24に供給された封液5aを連通路25から第1冷却空間C1に注入させること、ポンピング通路40によるポンピング作用により中継空間C4からポンピング通路40、旋回流路39及び旋回流路口39bを介して第3冷却空間C3に強制流動させること及び排液路37から第3冷却空間C3の封液5aを排出させることにより、封液5aが停滞することなく円滑に流動せしめられる。
すなわち、給液路36からヘッダ空間24に供給された封液5aは、連通路25から第1冷却空間C1に流入して、第1ケース側密封環9を冷却する。このとき、第1冷却空間C1には周方向に等間隔を隔てた複数個の連通路25からヘッダ空間24の封液5aが供給されることから、つまり第1冷却空間C1にはその周方向に等間隔を隔てた複数個所から封液5aが供給されることになるから、第1従来軸封装置のように冷却液が一箇所から供給される場合と異なって、封液5aによる第1ケース側密封環9の冷却温度が不均一とならず、当該密封環9が均一に冷却される。
第1冷却空間C1に供給された封液5aは、冷却通路C5を通過して第2冷却空間C2に流入するが、この間において第1ケース側密封環9及び第1軸側密封環10が冷却される。このとき、冷却通路C5においては封液5aが停滞することなく円滑に流動し、第1ケース側密封環9の内周部全面が第1封液通路C5を流動する封液5aと接触することから、封液5aが第1冷却空間C1に複数個所(連通路25)から供給されることとも相俟って、第1ケース側密封環9の冷却が均一且つ良好に行われる。
また、冷却通路C5から第2冷却空間C2に流入した封液5aにより、第1シール部分9a,10a及び第1軸側密封環10が冷却されるが、このとき、冷却通路C5が第1冷却空間C1と第2冷却空間C2とを直接的に連通させるものであることから、第2冷却空間C2への封液流動が円滑且つ確実に行われる。
軸封装置Mにあっては、第2従来軸封装置と同様に一次側メカニカルシール4を軸封部ハウジング1内に配置しているため、給液路36の封液供給箇所から第1シール部分9a,10aまでの距離が長くなっているにも拘らず、上記した如く、給液路36からヘッダ空間24に供給された封液5aは、連通路25から第1冷却空間C1、冷却通路C5及び第2冷却空間C2へと円滑に流動されることになる。したがって、第2従来軸封装置と異なって、封液5aによる第1シール部分9a,10aの冷却及び潤滑が良好に行われる。また、第1従来軸封装置と同様に給液路36による封液供給は1箇所において行われるが、封液5aを給液路36から一旦ヘッダ空間24に供給し、このヘッダ空間24から連通路25により第1冷却空間C1の周方向複数個所に封液5aを供給するようにしていることから、第1従来軸封装置と異なって、第1冷却空間C1並びにこれに連なる冷却通路C5及び第2冷却空間C2における封液5aによる第1シール部分9a,10aを含む密封環9,10の冷却を均一に行うことができ、冷却が不均一であるために密封環9,10に歪を生じるといった虞れは回避される。
さらに、軸封装置Mにあっては、両密封環9,10の先端部内周面を前記した如きテーパ面9b,10bとし且つバッフル38の先端部に第1ケース側密封環9のテーパ面9bと平行若しくは略平行するテーパ面を有する誘導突起38を形成しているから、冷却通路C5から第2冷却空間C2に流入した封液5aが、図3に示す如く、バッフル38の誘導突起38に誘導されて、第1ケース側密封環9のテーパ面9bに沿って第1シール部分9a,10aに向かって流動することになる。したがって、第1シール部分9a,10aに向かって流動する封液5aにより、第1シール部分9a,10aの冷却及び潤滑が更に効果的に行われる。
また、第1シール部分9a,10aへと流動した封液5aは、図3に示す如く、第1シール部分9a,10aにおいて反転して、第1軸側密封環10のテーパ面10bに沿って内方へ(スリーブ7に向かって)流動することになる。このとき、封液5aが第1軸側密封環10の内周部全周に亘って接触することから、当該密封環10の冷却が均一に行われる。
次に、冷却通路C5から第2冷却空間C2に流入した封液5aは、第2冷却空間C2から連絡通路C6を通過して中継空間C4へと流動する。このとき、上記した如く、第1シール部分9a,10aにおいて反転した封液5aが第1軸側密封環10のテーパ面10bに沿って流動し、当該テーパ面10aとバッフル38の先端部(誘導突起)38aとの間をスリーブ7に向かって流動することになることから、第2冷却空間C2からスリーブ7とバッフル38との対向周面面間に形成される連絡通路C6への封液流動が円滑に行われる。
また、中継空間C4に流入した封液5aは、回転軸2に伴って回転する第2スプリングリテーナ29の遠心力によって、ポンピング通路40から当該リテーナ29の外周方向にポンピングされて、旋回流路39へと放出される。旋回流路39に放出された封液5aは、図7に示す如く、第2スプリングリテーナ29の外周面の回転に伴って旋回流路39内をその回転方向(回転軸2の回転方向)Rと同一方向に旋回流をなして流動する。このように旋回流路39内を旋回流をなして流動する封液5aは、旋回流路39に設けられた堰39aに衝突して旋回流路口39bから第3冷却空間C3へと流出される。そして、第3冷却空間C3に流出された封液5aにより第2シール部分12a,14aが冷却及び潤滑され、封液5aは排液路37からシールケース1外に排出されて、給液路36から封液領域Cに循環供給される。
このとき、旋回流路口39bから第3冷却空間C3に流出する封液5aは、旋回流路39内の旋回流が堰39aに衝突することによって方向転換して旋回流路口39bへと放出されるものであることから、乱流状態となっている。また、第3冷却空間C3の封液5aは、第2軸側密封環14の回転に伴ってその回転方向Rと同一方向に旋回流動されることになる。したがって、第3冷却空間C3においては、旋回流路口39bから乱流状態で流入された封液5aが第2シール部分12a,14aを含む密封環12,14の外周部をその全周に亘って流動することになり、つまり密封環12,14の外周部全周に封液5aが攪拌された状態で接触することになる。その結果、第2シール部分12a,14aを含む密封環12,14が均一且つ良好に冷却されることになる。
さらに、排液路37が、図5に示す如く、回転軸2の回転方向Rに対する接線方向に封液5を流出するように形成されているから、第3冷却空間C3において上記のように旋回流動する封液5aは排液路37から円滑に排出されることになる。したがって、第3冷却空間C3における封液5aの置換(旋回流路口39bから流入する封液5aと排液路37から排出される封液5aとの置換)が可及的迅速に行われ、これによって密封環12,14の冷却が更に良好に行われる。
また、上記したように、中継空間C4から第3冷却空間C3への封液流動がポンピング通路40のポンピング作用により強制的に行われることから、当該ポンピング作用部より上流側の封液流路5b部分での封液流動(第2冷却空間C2から連絡通路C6を経て中継空間C4に至る封液流動、更には第1冷却空間C1から冷却通路C5を経て第2冷却空間C2に至る封液流動)が、上記ポンピング作用部を有しない場合に比して、より強力且つ円滑に行われる。したがって、給液路36による封液供給箇所から第3冷却空間C3に至る封液流動経路が極めて長くなっているにも拘らず、第2従来軸封装置と異なって、当該封液流動経路を封液5aが円滑且つ強力に流動されることになり、上記したこととも相俟って、両メカニカルシール3,4の冷却及び潤滑が極めて良好に行われ、第1及び第2従来軸封装置に比して軸封機能を大幅に向上させることができる。
ところで、上記軸封装置Mは、前述した如く、一次側メカニカルシール3を軸封部ハウジング1内に配置して軸封部ハウジング1外にはみだす軸封装置部分の軸線方向長さを短尺化する(軸封装置Mを含む回転機器全体のコンパクト化を図る)ことによる問題(両メカニカルシール3,4のシール部分の冷却不良)を効果的に解消できるものであるが、当該軸封装置Mは更に次のような構造的利点をも有する。
すなわち、軸封装置Mが横型の回転機器に装着される場合や縦型の回転機器の下部に装着される場合にあって、回転機器がスラリー流体を扱うものであるときには、一次側メカニカルシール3の構成部材にスラリーが付着,堆積して、そのメカニカルシール機能を低下,阻害する虞れがある。しかし、上記構成の軸封装置Mにあっては、図1〜図3に示す如く、第1ケース側密封環9及びこれを保持するシールケース1の先端部(密封環保持部)16a並びに第1軸側密封環10及びこれを保持するスリーブ7の先端部(密封環保持部)7a以外のメカニカルシール構成部材(第1スプリング部材11等の一次側メカニカルシール3の構成部材)はスラリー流体(機内領域Aの流体(被密封流体))に接触しない構成となしていることから、封液5が被密封流体より高圧であることとも相俟って、スラリーの付着,堆積によりメカニカルシール機能が低下,阻害されることはない。
また、上記軸封装置Mは、セットプレート42により使用形態に組立てた状態のままで回転機器への組み込み及び回転機器からの取り外しを容易に行うことができるカートリッジ形のものに構成されているが、シールケース1の先端部である密封環保持部16aを軸封部ハウジング1の円形内周部1aに嵌合させるように構成していることから、当該両部1a,16aの嵌合によりシールケース1を固定ボルト20及びナット21により軸封部ハウジング1に取り付けない状態において仮止めしておくことができ、カートリッジ形軸封装置Mの回転機器への組み込み及び回転機器からの取り外しをより容易に行うことができる。
また、上記軸封装置Mにあっては、給液路36から両シール部分9a,10a及び12a,14aを経て排液路37に至る一連の封液流路5bを形成して、第1シール部分9a,10a及び第2シール部分12a,14aの冷却を単一の封液循環供給手段5で行うように構成したから、第1シール部分9a,10a及び第2シール部分12a,14aの冷却を別個独立した手段によって各別に行うようにする場合に比して、軸封装置Mの構造を可及的に簡略化することができ、上記した如くカートリッジ形としたこととも相俟って、冷却配管の脱着等を含む軸封装置Mの回転機器への組み込み及び回転機器からの取り外しを極めて容易に行うことができる。
なお、本発明に係る軸封装置の構成は上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の基本原理を逸脱しない範囲において適宜に改良,変更することができる。
例えば、図8及び図9に示す軸封装置Maでは、前記ヘッダ空間24に相当するヘッダ空間24aをシールケース6における軸封部ハウジング1外の部分であって第1ケース部分16と第2ケース部分17との嵌合部分に形成すると共に、第1ケース部分16に前記連通路25に相当する複数個の連通路25aを周方向に等間隔を隔てて形成し、この連通路25aによりヘッダ空間24aと第1冷却空間C1とを連通接続してある。また、第1スプリングリテーナ22を、第1ケース部分16に一体形成した環状のスプリング受部22aとバッフル38を一体形成した独立の金属環状体であるスプリング保持部22bとを締付ボルト23により連結して構成してある。軸封装置Maの構成は、これらの点の他、第2スプリング部材15としてコイルスプリングを使用した点(図8参照)及び第2軸側密封環14の回転軸2ないしスリーブ7に対する相対回転を当該密封環14に突設したドライブピン14cを第2スプリングリテーナ29に係合させることによって阻止している点(図9参照)を除いて、前記軸封装置Mの構成と同一であるから、当該軸封装置Mの構成部材に相当する構成部材については図8及び図9に図1〜図7と同一の符号を付することより、その詳細な説明は省略する。
1 軸封部ハウジング
1a 軸封部ハウジングの円形内周部
2 回転軸
3 一次側メカニカルシール
4 二次側メカニカルシール
5 封液循環供給手段
5a 封液
5b 封液流路
6 シールケース
6a シールケースの先端部(密封環保持部)
7 スリーブ
7a 密封環保持部
7b スリーブの基端部
7c キー溝
7d 環状段部
8 Oリング
9 第1ケース側密封環
9a 密封端面(第1シール部分)
9b テーパ面
10 第1軸側密封環
10a 密封端面(第1シール部分)
10b テーパ面
11 第1スプリング部材
11a コイルスプリング(第1スプリング部材)
12 第2ケース側密封環
12a 密封端面(第2シール部分)
13 Oリング
14 第2軸側密封環
14a 密封端面(第2シール部分)
14b 凹溝
14c ドライブピン
15 第2スプリング部材(板バネ)
16 第1ケース部分
16a 密封環保持部(第1ケース部分の先端部分)
16b シールケース部分(旋回流路の側壁)
17 第2ケース部分
18 連結ボルト
19 Oリング
20 固定ボルト
21 ナット
22 第1スプリングリテーナ
22a スプリング受部
22b スプリング保持部
22c 蓋部
23 締付ボルト
24 ヘッダ空間
24a ヘッダ空間
25 連通路
25a 連通路
26 固定環
27 第1セットスクリュー
28 第2セットスクリュー
29 第2スプリングリテーナ
29a キー溝
29b 係合突起
30 キー
31 ドライブピン
32 Oリング
33 ドライブピン
34 Oリング
35 ドライブピン
36 給液路
37 排液路
38 バッフル
39 旋回流路
39a 堰
39b 旋回流路口
40 ポンピング通路
41 セットプレート
42 ボルト
A 機内領域
B 機外領域(大気領域)
C 封液領域
C1 第1冷却空間(封液領域部分)
C2 第2冷却空間(封液領域部分)
C3 第3冷却空間(封液領域部分)
C4 中継空間(封液領域部分)
C5 冷却通路(封液領域部分)
C6 連絡通路(封液領域部分)
M 軸封装置
Ma 軸封装置

Claims (6)

  1. 回転機器の軸封部ハウジングとこれを同心状に洞貫する回転軸との間に軸線方向に縦列配置された一次側メカニカルシール及び二次側メカニカルシールシールにより、当該回転機器の機内領域と機外領域とを両メカニカルシール間に形成された封液領域を介して遮蔽シールすると共に、封液循環供給手段により封液領域に機内領域及び機外領域より高圧の封液を循環供給させることによって両メカニカルシールのシール部分の潤滑及び冷却を行うように構成された軸封装置であって、
    一次側メカニカルシールが、軸封部ハウジングに取り付けられた筒状のシールケースと、回転軸に取り付けられたスリーブと、軸封部ハウジング内に配してシールケースにOリングを介して軸線方向移動可能に内嵌保持された第1ケース側密封環と、第1ケース側密封環の機内領域側に配してスリーブに固定された第1軸側密封環と、第1ケース側密封環の背面部とシールケースに形成された第1スプリングリテーナとの間に装填されて第1ケース側密封環を第1軸側密封環へと押圧附勢する第1スプリング部材とを具備して、両密封環の相対回転摺接作用によりその相対回転摺接部分である第1シール部分の外周側領域である機内領域とその内周側領域である封液領域とを遮蔽シールするように構成された端面接触形のものであり、
    二次側メカニカルシールが、前記シールケース及びスリーブと、第1ケース側密封環の機外領域側に配してスリーブにOリングを介して軸線方向移動可能に外嵌保持された第2軸側密封環と、第1ケース側密封環と第2軸側密封環との間に配してスリーブに形成された第2スプリングリテーナと、第2軸側密封環の機外領域側に配してシールケースに固定された第2ケース側密封環と、第2軸側密封環と第2スプリングリテーナとの間に装填されて第2軸側密封環を第2ケース側密封環へと押圧附勢する第2スプリング部材とを具備して、両密封環の相対回転摺接作用によりその相対回転摺接部分である第2シール部分の内周側領域である機外領域とその外周側領域である封液領域とを遮蔽シールするように構成された端面接触形のものであり、
    封液循環供給手段が、シールケースに形成された中空のヘッダ空間と、シールケースに形成されてヘッダ空間に封液を供給する給液路と、第1スプリングリテーナと第1ケース側密封環との間に形成される封液領域部分である第1冷却空間と、第1シール部分の内周側に形成される封液領域部分である第2冷却空間と、第2シール部分の外周側に形成される封液領域部分である第3冷却空間と、両スプリングリテーナ間に形成される封液領域部分である中継空間と、シールケースに周方向に等間隔を隔てて形成された複数の貫通孔であって、封液をヘッダ空間から第1冷却空間へと流入させる連通路と、シールケースに形成されており、第1スプリングリテーナから第1ケース側密封環とスリーブとの対向周面間を同心状に通過して第2冷却空間へと延びる円筒状のバッフルと、第1ケース側密封環とバッフルとの対向周面間に形成される封液領域部分であって、封液を第1冷却空間から第2冷却空間へと流動させる冷却通路と、スリーブとバッフル及び第1スプリングリテーナとの対向周面間に形成される封液領域部分であって、封液を第2冷却空間から中継空間へと流動させる連絡通路と、シールケースの内周部に第2スプリングリテーナの外周面に近接して形成された環状凹溝であって、周方向の一箇所に流体流動を阻止する堰を設けてある旋回流路と、シールケースに形成されており、堰から回転軸の回転方向と逆方向に延びる旋回流路部分を第3冷却空間に開口させる旋回流路口と、第2スプリングリテーナに形成された複数の貫通孔であって、一端部を中継空間に開口すると共に他端部を旋回流路に向けて開口するポンピング通路と、シールケースに形成されており、封液を第3冷却空間から回転軸の回転方向に対する接線方向に排出する排液路とを具備して、封液領域において封液を給液路から排液路へと流動せしめるように構成されていることを特徴とする軸封装置。
  2. 第1スプリングリテーナが軸線方向に対向する環状のスプリング受部とスプリング保持部とを具備するものであり、第1スプリングリテーナの内部空間であってスプリング受部とスプリング保持部との間に形成される空間を前記ヘッダ空間とすると共に、スプリング保持部に周方向に等間隔を隔てて複数の前記連通路を形成してあり、第1スプリング部材が、これらの連通路の一部又は全部に挿通されてスプリング受部と第1ケース側密封環との対向端面間に装填された複数のコイルスプリングからなるものであることを特徴とする、請求項1に記載する軸封装置。
  3. 一次側メカニカルシールの各密封環の先端面が軸線に直交する内外径同一の環状平面である密封端面に構成されていると共に、当該各密封環の先端部における内周面が密封端面へと漸次拡径する截頭円錐状のテーパ面に構成されており、前記バッフルの先端部に環状の誘導突起を形成すると共に、この誘導突起の外周面を截頭円錐状のテーパ面に構成してあることを特徴とする、請求項1又は2に記載する軸封装置。
  4. 各ポンピング通路が、軸線に平行して第2スプリングリテーナの背面に開口する吸込側流路部分と径方向に延びて第2スプリングリテーナの外周面に開口する吐出側流路部分とからなる断面L字状の貫通孔であることを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載する軸封装置。
  5. 第2スプリングリテーナとスリーブとの嵌合部分にキー溝を形成して、このキー溝にキーを係合させることにより、第2スプリングリテーナのスリーブに対する相対回転を阻止するように構成してあることを特徴とする、請求項1〜4の何れかに記載する軸封装置。
  6. シールケース及びスリーブが軸封部ハウジング及び回転軸に着脱自在に取り付けられており、シールケース並びにこれに設けられる第1及び第2メカニカルシール構成部材群からなる静止側密封要素とスリーブ並びにこれに設けられる第1及び第2メカニカルシール構成部材群からなる回転側密封要素とを着脱自在なセットプレートにより一体連結しうるように構成したカートリッジ形の軸封装置であることを特徴とする、請求項1〜5の何れかに記載する軸封装置。
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