JP6110224B2 - ターゲットアセンブリ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のターゲット片がバッキングプレート上に配列されたターゲットアセンブリ及びその製造方法に関する。
近年における基板サイズの大型化に伴い、スパッタ成膜用のターゲットも大型基板への対応が迫られている。例えば下記特許文献1には、バッキングプレート上に複数のターゲット部材を低融点ハンダにより接合して形成された分割スパッタリングターゲットが記載されている。
特許文献1に記載のスパッタリングターゲットにおいては、バッキングプレートの構成材料がスパッタリングされることを防止するために、ターゲット部材間に形成される隙間に沿ってバッキングプレートに保護体が設けられている。
特許第4961514号公報
しかしながら特許文献1に記載のスパッタリングターゲットにおいては、バッキングプレートへのターゲット部材のボンディング時にターゲット部材間の隙間に接合材(低融点ハンダ)が侵入するおそれがある。また、スパッタリング時の温度上昇によって接合材が溶融したときも同様に、ターゲット部材間の隙間に接合材が侵入するおそれがある。この状態でターゲットをスパッタすると、ターゲット部材間に侵入した接合材もスパッタされ、形成された薄膜の中に接合材が不純物として混入し、膜特性を悪化させる要因となる。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、ターゲット部材間の隙間への接合材の侵入を防止することができるターゲットアセンブリ及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係るターゲットアセンブリは、バッキングプレートと、複数のターゲット部材と、遮蔽部材と、接合材とを具備する。
上記バッキングプレートは、支持面を有する。
上記複数のターゲット部材は、上記支持面に接合される第1の主面と、上記第1の主面とは反対側の第2の主面とをそれぞれ有し、相互に第1の幅の隙間をあけて配列される。
上記遮蔽部材は、上記第1の主面に貼着される粘着面を有し、上記隙間を遮蔽する。
上記接合材は、上記支持面と、上記遮蔽部材が貼着された上記第1の主面とを相互に接合する。
本発明の一形態に係るターゲットアセンブリの製造方法は、複数のターゲット部材を相互に隙間をあけて配列することを含む。
上記複数のターゲット部材の少なくとも1つの主面に、上記隙間を遮蔽する遮蔽部材が上記隙間に沿って貼着される。
接合材が塗布されたバッキングプレートの支持面に、上記遮蔽部材が貼着された上記主面が接合される。
本発明の一実施形態に係るターゲットアセンブリを示す概略斜視図である。 本発明の一実施形態に係るターゲットアセンブリを示す概略平面図である。 図2における[A]−[A]線方向断面図である。 本発明の一実施形態における遮蔽部材の構成を示す要部の斜視図である。 本発明の一実施形態に係るターゲットアセンブリの製造方法を説明する概略工程図である。 本発明の一実施形態に係るターゲットアセンブリの製造方法を説明する概略工程図である。 上記遮蔽部材の構成の変形例を示す要部の斜視図である。 上記遮蔽部材の構成の他の変形例を示す要部の斜視図である。 本発明の実施例を説明する図である。 上記ターゲットアセンブリの構成の変形例を示す概略平面図である。
本発明の一実施形態に係るターゲットアセンブリは、バッキングプレートと、複数のターゲット部材と、遮蔽部材と、接合材とを具備する。
上記バッキングプレートは、支持面を有する。
上記複数のターゲット部材は、上記支持面に接合される第1の主面と、上記第1の主面とは反対側の第2の主面とをそれぞれ有し、相互に第1の幅の隙間をあけて配列される。
上記遮蔽部材は、上記第1の主面に貼着される粘着面を有し、上記隙間を遮蔽する。
上記接合材は、上記支持面と、上記遮蔽部材が貼着された上記第1の主面とを相互に接合する。
上記複数のターゲット部材において、第1の主面は、バッキングプレートに接合される接合面に相当し、第2の主面は、被スパッタ面に相当する。上記ターゲットアセンブリにおいて、第1の主面にはターゲット部材間の隙間を遮蔽する遮蔽部材が貼着されているため、バッキングプレートへのボンディング時に、接合材が上記隙間に侵入することを防止することができる。これによりターゲット部材間の隙間に接合材が存在しない大型のターゲットアセンブリを得ることができる。
複数のターゲット部材は、典型的には金属酸化物等の焼結体で構成されるが、金属等の鋳塊で構成されてもよい。各ターゲット部材は、各々同一の材料で構成されるが、二種以上のターゲット部材で構成されてもよい。各ターゲット部材の形状、大きさは特に限定されず、典型的には、同一の大きさ、形状、厚みを有する矩形状のターゲット部材を用いることができる。
上記遮蔽部材は、単一の層で構成されてもよいし、2層以上の積層体で構成されてもよい。一実施形態として、上記遮蔽部材は、第1の遮蔽層と、第2の遮蔽層とを有する。
上記第1の遮蔽層は、第1の幅よりも大きい第2の幅の粘着面を有し、上記粘着面を介して上記第1の主面に貼着される。上記第2の遮蔽層は、上記第1の幅よりも大きく上記第2の幅よりも小さい第3の幅で形成され、上記粘着面上に配置され、上記隙間に対向する。
上記構成によれば、ターゲット部材間の隙間に対向する上記粘着面を第2の遮蔽層で遮蔽することができるため、当該粘着面がスパッタされることを阻止することができる。
また第2の遮蔽層の幅(第3の幅)が上記第1の幅よりも大きく上記第2の幅よりも小さいため、ターゲット部材間の隙間を被覆しつつ、第1の遮蔽層を第1の主面に貼着することができる。
上記遮蔽部材の構成材料は特に限定されず、典型的には、上記接合材の溶融温度に対する耐熱性を有する材料、例えばポリイミドやフッ素樹脂等の樹脂材料、あるいは金属材料で構成される。上記遮蔽部材には、これらの材料で構成された粘着テープを用いることができる。
上記第1の遮蔽層は、金属材料で構成され、上記第2の遮蔽層は、上記複数のターゲット部材を構成する材料で構成されてもよい。
これにより耐熱性を確保しつつ、スパッタ時の異種材料の混入を防止することができる。
上記複数のターゲット部材は、少なくとも、インジウム及び亜鉛を含む酸化物材料で構成され、上記接合材は、インジウムで構成されてもよい。
このような構成においても、ターゲット部材間の隙間内において接合材が遮蔽部材で被覆されるため、上記酸化物材料で形成された薄膜のインジウム濃度の変動が防止される。これにより目的とする膜質を有するInZnO系薄膜を安定して形成することができる。
本発明の一実施形態に係るターゲットアセンブリの製造方法は、複数のターゲット部材を相互に隙間をあけて配列することを含む。
上記複数のターゲット部材の少なくとも1つの主面に、上記隙間を遮蔽する遮蔽部材が上記隙間に沿って貼着される。
接合材が塗布されたバッキングプレートの支持面に、上記遮蔽部材が貼着された上記主面が接合される。
上記ターゲットアセンブリの製造方法においては、バッキングプレートへのボンディング時におけるターゲット部材間の隙間内への接合材の侵入を防止することができる。これによりターゲット部材間の隙間に接合材が存在しない大型のターゲットアセンブリを製造することができる。
上記遮蔽部材を貼着する工程では、上記遮蔽部材は、上記隙間に沿って上記複数のターゲット部材の全周にわたって貼着されてもよい。
これによりボンディング時における接合材の回り込みによる上記隙間内への接合材の侵入を効果的に防止できるとともに、遮蔽部材によるターゲット部材間の一体性が高まり、ハンドリングが容易となる。
上記ターゲットアセンブリの製造方法は、上記支持面に前記第1の面を接合した後、上記主面以外の各面に貼着された上記遮蔽部材を除去する工程をさらに有してもよい。
これにより各ターゲット部材の被スパッタ面及びこれに隣接する端面に残留する遮蔽部材に起因するスパッタ時の悪影響を排除することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るターゲットアセンブリを示す概略斜視図、図2はその概略平面図である。図3は、図2における[A]−[A]線方向の断面図である。各図においてX軸、Y軸及びZ軸は、相互に直交する3軸方向を示している。
[ターゲットアセンブリ]
本実施形態のターゲットアセンブリ100は、バッキングプレート10と、ターゲット層20と、接合材30とを有する。
バッキングプレート10は、XY平面に平行な支持面10aを有する平板状の金属板で構成される。バッキングプレート10は、典型的には、熱伝導性に優れた銅(Cu)で構成され、内部には冷却水循環用の通路が形成される。バッキングプレート10の大きさは特に限定されず、典型的には、成膜すべき基板のサイズよりも大きく形成される。バッキングプレート10の平面形状も特に限定されず、基板やターゲットの形状等に応じて決定することができ、本実施形態では略矩形とされるが、円形その他の幾何学形状であってもよい。
ターゲット層20は、複数のターゲット部材21で構成された分割構造を有する。本実施形態ではバッキングプレート10の支持面10a上に配置された3枚のターゲット部材21でターゲット層20が構成される。ターゲット層20は上記の例に限られず、2枚あるいは4枚以上のターゲット部材21で構成されてもよい。
複数のターゲット部材21はそれぞれ同一の平面形状、大きさ、厚みで形成され、本実施形態ではX軸方向に平行な一対の短辺とY軸方向に平行な一対の長辺とを有する矩形のターゲット片で構成される。本実施形態では、ターゲット部材21は、X軸方向に沿った幅寸法が例えば100mm〜450mm、Y軸方向に沿った長さ寸法が例えば450mm〜1500mm、Z軸方向に沿った厚み寸法が例えば3mm〜10mmで形成される。
各々のターゲット部材21は、焼結体ターゲット片で構成される。焼結体の組成は特に限定されず、本実施形態ではIn(インジウム)及びZn(亜鉛)を少なくとも含むInZnO系金属酸化物材料で構成される。InZnO系酸化物には、さらに、酸化ガリウム(Ga23)、酸化アルミニウム(Al23)、酸化チタン(TiO2)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化ケイ素(SiO2)等のうち一種類以上の金属酸化物材料が混合されてもよい。すなわち上記InZnO系金属酸化物材料には、IZOだけでなく、IGZO、IZO−Al、IZO−Ti、IZO−Mg、IZO−Si等が含まれる。
各々のターゲット部材21は、第1の主面21aと、第1の主面21aとは反対側の第2の主面21bとを有する(図3参照)。第1の主面21aは、接合材30を介してバッキングプレート10に接合される接合面に相当し、第2の主面21bは、被スパッタ面に相当する。
各ターゲット部材21は、バッキングプレート10の支持面10a上に隙間GをあけてX軸方向に配列されている。このとき各ターゲット部材21は、各々の短辺がX軸方向に整列するように支持面10a上に配置される。
X軸方向に沿った隙間Gの幅W1(第1の幅)は特に限定されず、スパッタリング中におけるターゲット部材21の熱膨張によって相互に接触しない程度の大きさに設定され、ターゲット部材21を構成する材料の種類や長さ等に応じて例えば0.1mm〜1mmに設定される。
接合材30は、バッキングプレート10とターゲット層20との間に設けられ、バッキングプレート10の支持面10aと各ターゲット部材21の接合面21aとを相互に接合する。接合材30の構成材料は特に限定されず、典型的には、In(インジウム)やSn(錫)等のロー材(低融点ハンダ)が用いられる。
ここで、分割構造のスパッタリングターゲットにおいては、バッキングプレートへのボンディング時に、ターゲット部材間の隙間に接合材が侵入するおそれがある。また、スパッタリング時の温度上昇によって接合材が溶融したときも同様に、ターゲット部材間の隙間に接合材が侵入するおそれがある。この状態でターゲットをスパッタすると、ターゲット部材間に侵入した接合材もスパッタされ、形成された薄膜の中に接合材が不純物として混入し、膜特性を悪化させる要因となる。
このような問題を解決するため、本実施形態のターゲットアセンブリ100は、複数のターゲット部材21間の隙間Gへの接合材30の侵入を防止するための遮蔽部材40を有する。
遮蔽部材40は、ターゲット部材21間の隙間Gにそれぞれ貼着される。遮蔽部材40は、複数のターゲット部材21間の隙間Gを遮蔽するように、各々の第1の主面21aに貼着される。遮蔽部材40は、第1の主面21aに貼着される粘着面41aを有し、当該粘着面41aの粘着力によりターゲット部材21に保持される。
遮蔽部材40は、第1の遮蔽層41と第2の遮蔽層42との積層構造を有する。図4は、遮蔽部材40の構成を示す要部の斜視図である。
第1の遮蔽層41は、隙間Gの幅W1よりも大きい幅W2(第2の幅)の粘着面41aを有し、粘着面41aを介してターゲット部材21の第1の主面21aに貼着される。第1の遮蔽層41は、Y軸方向に延在する粘着テープで構成され、第1の主面21aから露出する各隙間Gをそれらの全域にわたって被覆するように各ターゲット部材21に貼着される。
第2の遮蔽層42は、隙間Gの幅W1よりも大きく第1の遮蔽層41の幅W2よりも小さい幅W3(第3の幅)で形成され、第1の遮蔽層41の粘着面41a上に配置される。本実施形態において第2の遮蔽層42は、図3及び図4に示すように第1の遮蔽層41の幅方向中央部に配置される。これにより隙間Gを確実に遮蔽しつつ、第1の遮蔽層41と各ターゲット部材21との間の安定した粘着を確保することができる。また隙間Gを介して粘着面41aがスパッタされることを阻止することができる。
第2の遮蔽層42は、Y軸方向に延在するテープフィルムで構成され、第1の主面21aから露出する隙間Gをそれらの全域にわたって被覆するように、第1の遮蔽層41と各ターゲット部材21との間に配置される。第2の遮蔽層42は、第1の遮蔽層41と同様に粘着テープで構成されてもよく、この場合は当該粘着面を第1の遮蔽層41の粘着面41aに向けて貼着される。
第1の遮蔽層41及び第2の遮蔽層42のトータル厚みは、接合材30の厚み以下もしくは同等とし、例えば0.01mm〜1mmとすることができる。第1の遮蔽層41及び第2の遮蔽層42はそれぞれ同一の厚みで構成されてもよいし、異なる厚みで構成されてもよい。本実施形態では、遮蔽部材40が第1の遮蔽層41と第2の遮蔽層42との積層構造を有するため、スパッタリング時においてターゲット部材21間の隙間Gに入射するイオンに対する耐久性が高まり、接合材30の遮蔽性が確保される。
第2の遮蔽層42は、第1の遮蔽層41を構成する材料(粘着面を除く基材の材料)と同一の材料で構成されてもよいし、それとは異なる材料で構成されてもよい。本実施形態では、第1の遮蔽層41は、ポリイミドテープで構成され、第2の遮蔽層42は、ポリイミドフィルムで構成される。これによりバッキングプレート10とターゲット部材21とのボンディング温度に対して十分な耐熱性を得ることができる。
なお、ポリイミド以外にも、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)に代表されるフッ素樹脂等の他の耐熱性樹脂が用いられてもよい。
ターゲット部材21がバッキングプレート10に接合された状態において、遮蔽部材40は、接合材30を挟んでバッキングプレート10の支持面10aに対向するが、これに限られず、遮蔽部材40は支持面10aに接触してもよい。
以上のように構成される本実施形態のターゲットアセンブリ100においては、ターゲット部材21の第1の主面21aにターゲット部材21間の隙間Gを遮蔽する遮蔽部材40が貼着されているため、バッキングプレート10への接合時に、接合材30が隙間Gに侵入することを防止することができる。これにより隙間Gに接合材30が存在しない大型のターゲットアセンブリを得ることができるため、スパッタリング時に接合材30の構成材料が、形成される薄膜に混入することを防止することができる。
特に本実施形態では、ターゲット部材21がInを含む酸化物材料で構成されているため、接合材30の構成元素(例えばIn)が膜中に混入すると、成膜したTFT特性が大きく劣化する。本実施形態によれば、このような問題を解消することができるため、所望の膜特性を有するInZnO系薄膜を安定して形成することができる。
[ターゲットアセンブリの製造方法]
次に、本実施形態のターゲットアセンブリ100の製造方法について説明する。図5及び図6は、ターゲットアセンブリ100の製造方法を説明する概略工程図である。
まず図5Aに示すように、複数のターゲット部材21が相互に隙間Gをあけて配列される。本実施形態では上記構成の3枚のターゲット部材21が第1の主面21aを上に向けて図示しない作業台上に配列される。
続いて図5Bに示すように、ターゲット部材21間の隙間Gを被覆するように、テープ状の遮蔽部材40が各ターゲット部材21の第1の主面21aに隙間Gに沿って貼着される。本実施形態では、各ターゲット部材21の短辺側の一方の端面から第1の主面21aにわたって遮蔽部材40が各々貼着される。このとき、第2の遮蔽層42が隙間Gと対向して配置され、隙間Gを挟んで対向する2つのターゲット部材21を跨ぐように第1の遮蔽層41の粘着面41aが貼着される。
次に図5C,Dに示すように、各ターゲット部材21が反転され、各ターゲット部材21の短辺側の他方の端面から第2の主面21bにわたって遮蔽部材40が各々貼着される。これにより各隙間Gに沿って複数のターゲット部材21の全周にわたって遮蔽部材40がそれぞれ貼着される。
以上のようにして、複数のターゲット部材21が遮蔽部材40で一体化されたターゲット集合体22が準備される。ターゲット部材21の反転方法は特に限定されず、例えば吸着装置を用いて各ターゲット部材21が同時に反転される。遮蔽部材40の貼着工程は、手作業で行われてもよいし、適宜の貼着装置が用いられてもよい。
一方、図6Aに示すように、あらかじめ所定温度に加熱されたバッキングプレート10の支持面10aに、溶融した接合材30が塗布される。接合材30には、Inロー材が用いられる。
続いて図6Bに示すように、接合材30が塗布されたバッキングプレート10の支持面10aに、遮蔽部材40が貼着されたターゲット部材21の第1の主面21aが接合される。
本実施形態では、あらかじめ所定温度に加熱されたターゲット集合体22が第1の主面21aを支持面10a側に向けてバッキングプレート10上に載置される。接合材30は、バッキングプレート10とターゲット集合体22との間に濡れ広がり、バッキングプレート10及びターゲット集合体22の温度下降に伴って凝固する。
本実施形態によれば、ターゲット部材21の接合面(第1の主面21a)に隙間Gを遮蔽する遮蔽部材40が貼着されているため、バッキングプレート10へのターゲット集合体22のボンディング時に接合材30が隙間Gへ侵入することを防止することができる。
また本実施形態によれば、遮蔽部材40が隙間Gに沿ってターゲット部材21の全周にわたって貼着されているため、ボンディング時における接合材30の回り込みによる隙間G内への接合材30の侵入を効果的に防止することができる。また、遮蔽部材40によるターゲット部材21間の一体性が高まり、ハンドリングが容易となる。
バッキングプレート10の支持面10aに各ターゲット部材21の接合面(第1の主面21a)を接合した後、図6Cに示すように、各ターゲット部材21の第1の主面21a以外の各面に貼着された遮蔽部材40が除去される。これにより、各ターゲット部材21の被スパッタ面(第2の主面21b)及びこれに隣接する端面に残留する遮蔽部材40に起因するスパッタ時の悪影響を排除することができる。
以上のようにして、ターゲットアセンブリ100が作製される。本実施形態によれば、バッキングプレート10へのボンディング時におけるターゲット部材21間の隙間G内への接合材30の侵入を防止することができる。これによりターゲット部材21間の隙間Gに接合材30が存在しない大型のターゲットアセンブリを製造することができる。
遮蔽部材40は、上述の樹脂材料以外の材料で構成されてもよい。遮蔽部材40の構成の変形例を図7及び図8に示す。
図7に示す遮蔽部材401は、ポリイミド粘着テープからなる第1の遮蔽層410と、金属層421とセラミックス層422との積層体からなる第2の遮蔽層420との積層構造を有する。
セラミックス層422を構成するセラミックス材料は特に限定されないが、形成される薄膜中への異種材料防止の観点から、ターゲット部材21と同種の材料で構成されるのが好ましい。この場合、セラミックス層は、溶射法によって金属層421の表面に成膜される。このとき金属層421表面をブラスト処理等で粗面化することで、溶射膜との密着性を高めることができる。
金属層421を構成する金属材料は特に限定されないが、セラミックス層422を構成するセラミックス材料と同等の熱膨張係数を有する金属材料(例えばTi)が用いられることで、金属層421及びセラミックス層422間の剥離を防止することができる。第2の遮蔽層420は、金属層421側を第1の遮蔽層410の粘着面410aに向けて貼着される。
図8に示す遮蔽部材402は、単一の遮蔽層410で構成される。遮蔽層410には例えばポリイミド製の粘着テープを用いることができる。この場合、粘着面410aは、図示するように遮蔽層410表面の周辺領域にのみ設けるようにすれば、ターゲット部材21間の隙間からの粘着面の露出を阻止することができる。
原料として、一次粒子の平均粒子径が1.1μmであるIn23粉末と、平均粒子径が0.5μmのZnO粉末と、平均粒子径が1.3μmであるGa23粉末を酸化物のモル比で1:1:2となるように秤量した。これらの混合粉末を湿式ボールミルにて粉砕・混合した。粉砕メディアとしてφ10mmのジルコニアボールを使用した。粉砕混合したスラリーをスプレードライヤで乾燥造粒し、造粒粉を得た。得られた造粒粉を幅260mm、長さ1000mmの型に充填し、冷間静水圧プレス機にて加圧成形を行った。その後、大気炉にて1400℃で5時間焼成を行い、IGZOの焼成体を得た。得られた焼成体を機械加工して、幅220mm、長さ790mm、厚さ6mmのターゲット部材を作製した。同様のターゲット部材を計4枚製作し、図9Aに示すように、4枚のターゲット部材25で、幅(W)790mm、長さ(L)880mm、厚み(T)6mmのIGZO分割ターゲットを構成した。
上述のようにして製作された4分割ターゲットには3箇所の分割隙間が生じる。分割部をそれぞれ隙間G1、隙間G2、隙間G3と表記する。図9Bに示すように、隙間G1〜G3に下記構成の遮蔽部材S1〜S3をそれぞれ貼着した。
隙間G1には、厚さ0.06mm、幅15mmのポリイミド粘着テープ(商品名「カプトンR」)の中央に、厚さ0.025mm、幅5mmのポリイミドフィルムを貼付した遮蔽部材S1を貼着した。隙間G1の大きさ(幅)は、ボンディング後に0.3mmとなるように調節した。
隙間G2には、厚さ0.06mm、幅15mmのポリイミド粘着テープ(商品名「カプトンR」)の中央に、厚さ0.1mm、幅5mmのポリイミドフィルムを貼付した遮蔽部材S2を貼着した。隙間G2の大きさ(幅)は、ボンディング後に0.3mmとなるように調節した。
隙間G3には、厚さ0.06mm、幅15mmのポリイミド粘着テープ(商品名「カプトンR」)の中央に、TiシートとIGZO膜との積層体を貼付した遮蔽部材S3を貼着した。上記積層体として、厚さ0.1mm、幅20mmのTiシートの表面に、厚み0.7μmのIGZO膜をプラズマ溶射にて形成した。Tiシートの表面は、ブラスト処理にて表面粗さRa1.5μm以上に粗面化した。IGZO膜の原料には、酸化物のモル比で1:1:2に秤量したIn23粉末、ZnO粉末及びGa23粉末の仮焼粉末を用いた。隙間G3の大きさ(幅)は、ボンディング後に0.3mmとなるように調節した。
遮蔽部材S1〜S3が貼着されたターゲット部材25の集合体をバッキングプレート上のボンディングロー材に載せ、4分割IGZOターゲットアセンブリを作製した。隙間G1〜G3をマイクロスコープで観察した結果、隙間G1〜G3内へのボンディングロー材の侵入は認められなかった。
さらに上記4分割IGZOターゲットアセンブリをスパッタ装置に組み込み、基板上にIGZO膜からなるTFT(薄膜トランジスタ)用の活性層をスパッタ成膜した。そして当該TFTのON/OFF特性を評価したところ、目的とする特性が得られたことを確認した。
一方、上記遮蔽部材S1〜S3を用いずに4分割IGZOターゲットアセンブリを作製して分割隙間内をマイクロスコープで確認したところ、バッキングプレート表面が露出した部位とボンディングロー材が露出した部位とが混在していた。また当該ターゲットアセンブリを用いてTFTの活性層を成膜したところ、TFTのON/OFF特性が低下したことが確認された。これは、ターゲットの隙間に侵入したボンディングロー材(In)がスパッタされてIGZO膜中に混入したことが原因であると推察される。
以上のように本実施例によれば、酸化物半導体用の分割スパッタリングターゲットを用いて成膜する際に、ボンディングロー材の混入による薄膜の半導体特性の劣化を効果的に抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば以上の実施形態では、バッキングプレート10上に3枚のターゲット部材21がX軸方向に配列された例を説明したが、配列形態は上記の例に限られない。例えば図10A,Bに示すように、バッキングプレート10上に複数枚のターゲット部材21がX軸方向及びY軸方向にそれぞれ配列されてもよい。
また以上の実施形態では、ターゲット部材が酸化物半導体材料で構成されたが、これ以外のセラミックス材料、例えば窒化物、PZT等の他の材料で構成されてもよい。また、セラミックス材料に限られず、金属材料や合成樹脂等でターゲット部材が構成されてもよい。
10…バッキングプレート
10a…支持面
20…ターゲット層
21,25…ターゲット部材
22…ターゲット集合体
30…接合材
40,401,402,S,S1〜S3…遮蔽部材
41…第1の遮蔽層
41a…粘着面
42…第2の遮蔽層
100…ターゲットアセンブリ
G,G1〜G3…隙間

Claims (4)

  1. 支持面を有するバッキングプレートと、
    前記支持面に接合される第1の主面と、前記第1の主面とは反対側の第2の主面とをそれぞれ有し、相互に第1の幅の隙間をあけて前記バッキングプレート上に配列された複数のターゲット部材と、
    前記第1の主面に貼着される粘着面を有し、前記隙間を遮蔽する遮蔽部材と、
    前記支持面と、前記遮蔽部材が貼着された前記第1の主面とを相互に接合する接合材と
    を具備し、
    前記遮蔽部材は、
    前記第1の幅よりも大きい第2の幅の粘着面を有し、前記粘着面介して前記第1の主面に貼着される第1の遮蔽層と、
    前記第1の幅よりも大きく前記第2の幅よりも小さい第3の幅で形成され、前記粘着面上に配置され、前記隙間に対向する第2の遮蔽層と、を有し、
    前記第1の遮蔽層は、金属材料で構成され、
    前記第2の遮蔽層は、前記複数のターゲット部材を構成する材料で構成される
    ターゲットアセンブリ。
  2. 請求項1に記載のターゲットアセンブリであって、
    前記複数のターゲット部材は、少なくとも、インジウム及び亜鉛を含む酸化物材料で構成され、
    前記接合材は、インジウムで構成される
    ターゲットアセンブリ。
  3. 複数のターゲット部材を相互に隙間をあけて配列し、
    前記複数のターゲット部材の少なくとも1つの主面に、前記隙間を遮蔽する遮蔽部材を前記隙間に沿って貼着し、
    接合材が塗布されたバッキングプレートの支持面に、前記遮蔽部材が貼着された前記主面を接合し、
    前記遮蔽部材を貼着する工程は、前記遮蔽部材を、前記隙間に沿って前記複数のターゲット部材の全周にわたって貼着する
    ターゲットアセンブリの製造方法
  4. 請求項3に記載のターゲットアセンブリの製造方法であって、さらに、
    前記支持面に前記主面を接合した後、前記主面以外の各面に貼着された前記遮蔽部材を除去する
    ターゲットアセンブリの製造方法
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