JP6109563B2 - 多光軸光電センサ - Google Patents

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Description

本発明は、例えば侵入物を検出するライトカーテン等に用いられる多光軸光電センサに関するものである。
従来、多光軸光電センサは、複数の光軸を形成する光学ユニットが収容された長尺筒状の透光性部材内に液体が浸入するのを防止する水密構造を有している(例えば、特許文献1参照)。すなわち、多光軸光電センサにおける光学ユニットは、筒状ケースの一例である透光性部材に収容された状態で、光軸形成用の窓部を有する長尺筒状の金属製筐体内に収容されている。また、金属製筐体の端部には、透光性部材の開口端部を水密に封止する封止部材を有する蓋体が固定されている。そして、透光性部材の開口端部と封止部材との互いに対向する周面同士の隙間には環状のシール部材の一例であるOリングが介装されている。
特開2009−272064号公報
ところで、Oリングは、上型と下型に分割された金型を使用した熱加硫圧縮成形により一体成形されることが多い。そのため、成形されたOリングには型合わせ面に沿って薄く延びるバリができてしまうこともある。こうしたバリは、Oリングの内周側及び外周側の双方に周方向の全域に亘って環状をなすように延在している。そのため、こうしたバリのあるOリングが透明な筒状ケースである透光性部材とその開口端部に取着される封止部材との互いに対向する周面同士の隙間に介装される場合には、シール性能が不十分になって透光性部材と封止部材との水密性を保てなくなる虞があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、複数の光軸を形成する光学ユニットが収容された透明な筒状ケースの開口端部とその開口端部に取着される封止部材との互いに対向する周面同士の間の水密性を確実に保持することができる多光軸光電センサを提供することにある。
上記課題を解決する多光軸光電センサは、筒状に形成された透明な筒状ケースと、前記筒状ケース内に挿入され、前記筒状ケースの軸方向と直交する方向に複数の光軸を形成する光学ユニットと、前記光学ユニットが挿入された前記筒状ケースの開口端部を封止するために前記開口端部に取着され、その取着状態において前記開口端部の周面と隙間を介して周面が対向する有底筒状の嵌合部を有する封止部材と、前記筒状ケースの開口端部と前記封止部材の嵌合部との互いに対向する周面同士の間に介装される弾性を有した環状のシール部材とを備え、前記シール部材は、その周方向と直交する面で切断した場合の断面形状において、内周側の輪郭形状が非直線状の第1環状部と、その第1環状部の外周側に連結される断面積が前記第1環状部よりも大きい第2環状部とを有し、前記互いに対向する周面同士の間に介装された状態では、前記第1環状部を前記嵌合部の外周面に対して接触させた状態を維持しつつ、前記第2環状部が前記第1環状部に対して相対的に変位した状態で前記互いに対向する周面間に挟圧される。
この構成によれば、筒状ケースの開口端部と封止部材の嵌合部との互いに対向する周面同士の間にシール部材が介装された場合、そのシール部材は、外周側の第2環状部の方が内周側の第1環状部を支点として傾動するように変位し、その第2環状部が筒状ケースの開口端部と封止部材の嵌合部との互いに対向する周面同士の間に挟圧される。そのため、もし仮にシール部材が金型成形により製造されたことによって内周側と外周側に型合わせ面に沿うバリを有していたとしても、そのようなバリの部分が挟圧されることで水密性が保てなくなる虞を回避できる。
また、上記多光軸光電センサにおいて、前記シール部材は、前記第1環状部の断面形状が円形であるとともに前記第2環状部の断面形状も円形であり、前記断面形状において、前記第1環状部の径中心と前記第2環状部の径中心とを結ぶ直線を基準にした線対称の形状をしている。
この構成によれば、筒状ケースの開口端部と封止部材の嵌合部との互いに対向する周面同士の間にシール部材が介装された場合において、外周側の第2環状部が内周側の第1環状部を支点として何れの方向に傾動した場合でも、同様の被挟圧状態となるため、水密性を良好に維持できる。
また、上記多光軸光電センサにおいて、前記封止部材は、前記筒状ケースの前記開口端部に対して前記嵌合部が内側から嵌合することで取着され、前記シール部材は、前記筒状ケースの前記開口端部の内周面と前記封止部材の前記嵌合部の外周面との間に挟圧された状態で介装される。
この構成によれば、封止部材の嵌合部の外周面上に環状のシール部材を事前に装着した上で、その封止部材の嵌合部を筒状ケースの開口端部の内側に嵌合させればよいので、多光軸光電センサの組み付け作業を簡易に行うことができる。また、その組み付け完了後において、筒状ケースの開口端部に封止部材の嵌合部を外側から嵌合させる場合と異なり、筒状ケースの開口端部の外周面上に段差ができることもないので、そのような段差の部分外部から物が当たって封止部材が筒状ケースの開口端部から不用意に抜けてしまうことを抑制できる。
本発明によれば、複数の光軸を形成する光学ユニットが収容された透明な筒状ケースの開口端部とその開口端部に取着される封止部材との互いに対向する周面同士の間の水密性を確実に保持することができる。
一実施形態のライトカーテンを模式的に示す斜視図。 受光器の斜視図。 受光器の分解斜視図。 素子ブロックを上方から見た斜視図。 素子ブロックを下方から見た斜視図。 シールドケースを上方から見た斜視図。 シールドケースを下方から見た斜視図。 制御基板及び素子基板の斜視図。 制御基板及び素子基板の斜視図。 素子ブロック、制御基板、及び素子基板が組み付けられたシールドケースを上方から見た斜視図。 素子ブロック、制御基板、及び素子基板が組み付けられたシールドケースを下方から見た斜視図。 図11の12F−12F線矢視断面図。 (a)は端部固定金具の斜視図、(b)は端部固定金具の正面図、(c)は端部固定金具の背面図、(d)は端部固定金具の平面図、(e)は端部固定金具の底面図、(f)は端部固定金具の側面図。 筒状ケースに対するシールドケースの固定構造の分解斜視図。 (a)はシールリングの斜視図、(b)はシールリングの正面図、(c)はシールリングの平面図、(d)はシールリングの側面図、(e)はシールリングの断面図。 筒状ケースに対するシールドケースの固定構造の断面図。 エンドキャップを筒状ケースに組み付ける際の作用を示す図面であって、(a)はエンドキャップにシールリングを嵌合させた状態を示す断面図、(b)は図17(a)に示す状態からシールリングを斜めに傾けた状態を示す断面図、(c)は図17(b)に示す状態からエンドキャップを筒状ケースに組み付けた状態を示す断面図。 図10の18F−18F線矢視断面図。 筒状ケースの透光面が平坦な地面に接触した状態の受光器の断面図。
以下、多光軸光電センサの一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、ライトカーテン11は、多光軸光電センサの一例である投光器12と、この投光器12と対をなす同じく多光軸光電センサの一例である受光器13とを有している。投光器12は、複数の投光素子14を一列状に配している。一方、受光器13は、複数の受光素子15を一列状に配している。投光器12及び受光器13は、投光素子14と受光素子15が互いに対をなして光軸Lを形成するように所定の検出領域を挟んで対向する位置に配置されている。そして、投光器12と受光器13は、対をなす投光素子14と受光素子15との間の各光軸L上での投受光動作を行うことで、検出領域内における物体の有無について検出を行う。なお、投光器12及び受光器13は、光電素子が投光素子であるか受光素子であるか等、一部の構成上の違いを除き、ほぼ同様の基本構造を有している。そのため、以下では、多光軸光電センサの一例として受光器13を例にして説明する。
図2及び図3に示すように、受光器13は、複数(本実施形態では3つ)の素子ブロック20と、これらの素子ブロック20を外側から覆う収容ケースの一例としてのシールドケース21とを有している。また、受光器13は、シールドケース21が内側から挿入される長尺筒状をなす透明な筒状ケース22と、筒状ケース22の長手方向の両端に取着される端部固定金具23、シールリング24、及びエンドキャップ25等を更に有している。すなわち、受光器13は、シールドケース21に素子ブロック20を組み付けて形成された光学ユニット16が筒状ケース22内に収容されることにより形成される。
図4に示すように、素子ブロック20は、一方向に長い形状を有しており、その光軸方向Xにおける一方側の端面である第1端面20A(図4では上面)には素子ブロック20を光軸方向Xに貫通する通光孔28が形成されている。これらの通光孔28は、素子ブロック20の第1端面20Aの長手方向に沿って一列状に等間隔に配置されている。また、これらの通光孔28は、素子ブロック20の第1端面20Aにおける長手方向と交差する幅方向の中央位置に配置されている。各通光孔28における素子ブロック20の第1端面20A側の開口縁には、光学部材の一例としてのレンズ29が保持されている。すなわち、素子ブロック20は、レンズ29を保持する保持部材の一例として機能する。各レンズ29は、平坦状をなす透光面が素子ブロック20の外側に露出している。各レンズ29の透光面の中心位置は通光孔28の中心線上に位置している。また、各レンズ29の透光面は素子ブロック20の第1端面20Aよりも奥まった位置に配置されている。
素子ブロック20の第1端面20Aにおける一部の通光孔28の近傍には、半円板状をなす突起30が素子ブロック20の第1端面20Aの幅方向において距離を隔てた二箇所に突設されている。これらの突起30は、素子ブロック20の第1端面20Aと筒状ケース22の内面との間に隙間を確保することにより、レンズ29の透光面が筒状ケース22の内面に衝突することを規制している。
素子ブロック20の第1端面20Aには、複数(本実施形態では7つ)の表示素子の一例として機能するLED32を実装したLED基板33が設けられている。LED基板33は、櫛歯状をなしており、素子ブロック20の第1端面20Aの長手方向に細長く延びている。そして、LED基板33は、筒状ケース22の長手方向に横並びで配置された3つの素子ブロック20のうち、真ん中に位置する素子ブロック20の第1端面20Aと、この素子ブロック20に対して筒状ケース22の長手方向の両側に隣り合う素子ブロック20の第1端面20Aとの間に架設されている。
LED基板33における長手方向の一端側(図4では右端側)にはコネクタ36が実装されている。また、LED基板33における長手方向の複数の位置から延出された各部位の先端にはLED32が一つずつ実装されている。各LED32は、素子ブロック20の長手方向において隣り合うレンズ29の中間位置に配置されている。また、各LED32は、素子ブロック20の第1端面20Aにおける幅方向の中央位置に配置されている。
また、LED基板33においてLED32が実装された実装面には、同じく櫛歯状をなす導光板38が積層されている。導光板38は、透明な樹脂材料によって構成されており、素子ブロック20の第1端面20Aの長手方向に細長く延びている。なお、導光板38には、複数(本実施形態では4つ)の嵌合部41が導光板38の長手方向に間隔を隔てて設けられている。そして、嵌合部41には、素子ブロック20の第1端面20Aのうち、導光板38の長手方向において嵌合部41と対応する部位に設けられた嵌合突起42が嵌合されている。なお、LED基板33には、LED基板33の長手方向において嵌合突起42と対応する位置に挿通孔(図示略)が貫通しており、この挿通孔を通じてLED基板33から突出した嵌合突起42が導光板38の嵌合部41に対して嵌合されている。また、LED基板33及び導光板38は、上記の突起30によって素子ブロック20の第1端面20Aと筒状ケース22の内面との間に形成される隙間に配置されている。
図5に示すように、素子ブロック20において光軸方向Xにおける第1端面20Aとは反対側の端面である第2端面20Bには円柱状をなす凸部の一例としてのボス部45が2つずつ垂直に突設されている。これらのボス部45は、素子ブロック20の第2端面20Bからの突出量が互いに等しい。また、素子ブロック20の第2端面20Bには、通光孔28における第2端面20B側の開口が第2端面20Bの長手方向に等間隔に形成されている。そして、各ボス部45は、素子ブロック20の第2端面20Bの長手方向において隣り合う通光孔28の間に配置されている。すなわち、各ボス部45は、光軸方向Xから見た平面視において、素子ブロック20の第1端面20Aの長手方向において隣り合うレンズ29の中間位置に配置されている。また、各ボス部45の先端面には雌ねじ孔46が光軸方向Xに凹設されている。
また、素子ブロック20において光軸方向Xに沿う端面である第3端面20Cには円柱状をなす突起50が垂直に突設されている。突起50は、素子ブロック20の第3端面20Cの長手方向においてボス部45よりも中央寄りの位置であって、且つ、素子ブロック20の第3端面20Cにおける光軸方向Xの中央位置に配置されている。なお、全ての素子ブロック20の第3端面20Cに設けられた突起50の突出量は互いに等しい。
図6に示すように、シールドケース21は、素子ブロック20と同様に一方向に長い形状を有するとともに、その光軸方向Xにおける一面側が透光部の一例である光通過窓60として開口した断面略U字状をなしており、特定の周波数の電磁波に対して高いシールド性能を有する金属材料によって構成されている。
シールドケース21の両側壁部61は、光通過窓60側に位置する第1部位61Aの方がシールドケース21の底壁部62側に位置する第2部位61Bよりも肉厚が薄い。そして、シールドケース21の両側壁部61の内側面には、第1部位61Aと第2部位61Bとの境界部分にシールドケース21の内側に延出した段差部63がシールドケース21の長手方向の全域に亘って延在している。また、シールドケース21における両側壁部61の第1部位61Aには、シールドケース21の長手方向の両端に矩形状の係止孔64が形成されている。これらの係止孔64は、シールドケース21の底壁部62からの高さが互いに等しい。
図7に示すように、シールドケース21の底壁部62の外面には、矩形状をなす凹部の一例としての凹条65がシールドケース21の長手方向の全域に亘って延在している。凹条65の内底面には、シールドケース21の底壁部62を厚み方向に貫通する複数(本実施形態では6つ)の貫通孔66が開口している。貫通孔66は、シールドケース21の長手方向に等間隔に配置されており、素子ブロック20の第2端面20Bの長手方向においてボス部45と対応する位置に配置されている。すなわち、シールドケース21の長手方向において隣り合う貫通孔66の間の間隔は、素子ブロック20の第2端面20Bの長手方向において隣り合うボス部45の間の間隔と等しい。
なお、凹条65は、シールドケース21の底壁部62に対してシールドケース21の外側からプレス加工を行うことにより形成されている。そのため、シールドケース21の底壁部62の内面には、凹条65と同程度の幅寸法を有する矩形状をなす凸条67がシールドケース21の長手方向の全域に亘って延在している。
図8に示すように、受光器13の動作を統括的に制御する制御基板70は、CPU74が実装される面71が素子ブロック20及びシールドケース21と同様に一方向に長く延びる矩形の薄板状をなしている。また、制御基板70における短手方向の一方側(図8では下側)の端部には、複数(本実施形態では4つ)の矩形状をなす第1凹部の一例としての凹形状の凹部72が短手方向の他方側(図8では上側)へ切り欠くように凹設されている。これらの凹部72は、面71の長手方向に等間隔に凹設されている。
制御基板70の面71のうち、その長手方向において凹部72が凹設された第1面部位71Aは、その長手方向において凹部72が凹設されていない第2面部位71Bよりも、面71の短手方向の寸法が短い。すなわち、第2面部位71Bにおいて、第1面部位71Aにおける凹部72が凹設された側と同じ側の端部は、第1面部位71Aにおける凹部72が凹設された側の端部よりも、面71の短手方向において一方側(図8では下側)に突出した第1凸部の一例としての凸形状の凸部73を構成している。また、制御基板70の面71における長手方向の中央に位置する面部位は、凹部72が凹設されていない第2面部位71Bとされており、この第2面部位71Bには実装部品の一種であるCPU74が実装されている。すなわち、CPU74は、制御基板70の面71の長手方向において凸部73と同一の位置に実装されている。そして、CPU74は、面71の第2面部位71Bの短手方向の略全域に亘って延在している。
制御基板70の面71における長手方向の第1方向側(図8では左側)の面部位にはコネクタ75が実装されている。コネクタ75は、LED基板33に設けられたコネクタ36に対してワイヤーハーネス(図示略)を介して電気的に接続されている。また、面71における長手方向の第2方向側(図8では右側)寄りの面部位にはコネクタ76が実装されている。
なお、制御基板70の面71における長手方向の複数(本実施形態では3つ)の位置には円形状をなす嵌合孔77が貫通している。これらの嵌合孔77には素子ブロック20の第3端面20Cに設けられた突起50が制御基板70における面71とは反対側の裏面側から嵌合されている。そのため、制御基板70は、面71に沿う方向において素子ブロック20の第3端面20Cに対して位置決めされている。
制御基板70の面71における凹部72側の端部には、受光素子15を実装した素子基板80が組み付けられている。素子基板80は、受光素子15を実装した面81が制御基板70と同様に一方向に長く延びる矩形の薄板状をなしている。素子基板80の面81の長手方向の寸法は、制御基板70の面71の長手方向の寸法よりも若干長い。また、素子基板80の面81の短手方向の寸法は、制御基板70の面71の短手方向の寸法よりも若干短い。そして、制御基板70の面71と素子基板80の面81は、双方の面71,81の長手方向を一致させた状態で互いに直交(すなわち、直角に交差)している。
素子基板80の面81において制御基板70と交差する端部には、複数の矩形状をなす第2凹部の一例としての凹部82が短手方向において内側へ切り欠くように凹設されている。これらの凹部82は、素子基板80の長手方向において、制御基板70の面71の長手方向において凸部73が形成された位置と対応する位置に凹設されている。そして、素子基板80の面81における凹部82が凹設された側の端部において、凹部82が凹設されていない面部位は、凹部82が凹設された面部位よりも面81の短手方向において突出した第2凸部の一例としての凸部83を構成している。
制御基板70と素子基板80とが面71,81同士を直交させて組み付けられた状態において、素子基板80の凸部83は制御基板70の凹部72に嵌り込むとともに、制御基板70の凸部73は素子基板80の凹部82に嵌り込んだ状態となる。そして、その状態において、素子基板80の凸部83の先端は制御基板70の面71から若干突出するとともに、制御基板70の凸部73の先端は素子基板80における面81とは反対側の裏面側から若干突出している。なお、素子基板80の凹部82における面81の長手方向の幅寸法は、制御基板70の凸部73における面71の長手方向の幅寸法とほぼ等しい。また、素子基板80の凸部83における面81の長手方向の幅寸法は、制御基板70の凹部72における面71の長手方向の幅寸法とほぼ等しい。
図9に示すように、素子基板80の面81には、複数(本実施形態では12個)の受光素子15が面81の長手方向に等間隔に実装されている。これらの受光素子15は、面81の長手方向の両端を含む面81の長手方向の全域に亘って配置されている。また、これらの受光素子15は、素子ブロック20の第2端面20Bの長手方向において通光孔28と対応する位置に配置されている。すなわち、面81の長手方向において隣り合う受光素子15の間の間隔は、素子ブロック20の第2端面20Bの長手方向において隣り合う通光孔28の間の間隔と等しい。
素子基板80の面81には、面81の長手方向において隣り合う受光素子15の間に複数(本実施形態では11個)の円形状の挿通孔85が貫通している。これらの挿通孔85は、素子ブロック20の第2端面20Bに設けられたボス部45に対して素子ブロック20の第2端面20Bの長手方向において対応する位置に配置されている。なお、これらの挿通孔85の孔径は、素子ブロック20のボス部45の外径よりも大きい。
素子基板80の面81における長手方向の片側(図9では左側)の端部にはコネクタ86が実装されている。コネクタ86は、制御基板70の面71に実装されたコネクタ76に対してワイヤーハーネス(図示略)を介して電気的に接続されている。
そして、図10に示すように、素子ブロック20、制御基板70、及び素子基板80は、シールドケース21の両端の開口を通じてシールドケース21に収容されている。この場合、素子ブロック20の長手方向がシールドケース21の長手方向と一致している。また、素子ブロック20は、レンズ29が設けられた第1端面20Aを光通過窓60から若干突出させた状態でシールドケース21に収容されている。なお、シールドケース21の長手方向の寸法は、全ての素子ブロック20を同方向に接続した全長と同程度となっている。
また、図11に示すように、シールドケース21の底壁部62に形成された貫通孔66には、固定ねじ90がシールドケース21の外側から挿通されている。固定ねじ90の頭部は、シールドケース21の底壁部62に設けられた凹条65に収容されており、底壁部62において凹条65が設けられていない端面から突出していない。そして、固定ねじ90は、素子ブロック20をシールドケース21に対して固定している。
図12に示すように、素子基板80は、シールドケース21の両側壁部61の内側面に設けられた段差部63に対して面81とは反対側の裏面側から支持されている。素子基板80の挿通孔85には、素子ブロック20のボス部45が面81側から光軸方向Xに挿通されている。また、ボス部45の先端部位は、シールドケース21の底壁部62に形成された貫通孔66に対して光軸方向Xに挿通されている。そのため、ボス部45の先端面に凹設された雌ねじ孔46は貫通孔66を通じてシールドケース21の外側に露出している。この場合、ボス部45は貫通孔66の途中位置まで挿入された状態であるため、ボス部45の先端面と貫通孔66におけるシールドケース21の外側の開口縁との間には光軸方向Xに若干の隙間が介在している。
そして、このボス部45の雌ねじ孔46に対してシールドケース21の外側から固定ねじ90の軸部が光軸方向Xに螺合されている。そのため、素子ブロック20は、シールドケース21の段差部63に支持された素子基板80を介してシールドケース21に対して固定されている。また、素子基板80は、素子ブロック20とシールドケース21の段差部63との間で光軸方向Xにおいて挟持されている。
また、素子基板80の面81は、面81の長手方向がシールドケース21及び素子ブロック20の長手方向と一致した状態で光軸方向Xと直角に交差するように配置されている。そして、素子基板80の面81に実装された受光素子15は、素子ブロック20に設けられた通光孔28の中心線上に配置されている。一方、素子基板80の面81と直交する制御基板70の面71は、面71の長手方向がシールドケース21及び素子ブロック20の長手方向と一致するとともに、面71の短手方向が光軸方向Xと一致した状態で光軸方向Xに沿うように配置されている。
図3に示すように、筒状ケース22は、断面略矩形環状をなしており、投光素子14と受光素子15の間で投受光される光に対して光透過性の高い透光性樹脂により形成されている。また、筒状ケース22の側壁部のうち、シールドケース21の光通過窓60に対向する側壁部の外面となる透光面100(図3では上面)には、凹部の一例としての凹条101が凹設されている。凹条101は、筒状ケース22の長手方向の全域に亘って延在している。また、筒状ケース22の長手方向の寸法は、シールドケース21の長手方向の寸法よりも若干長い。そのため、筒状ケース22の長手方向の両端には、端部固定金具23、シールリング24、及びエンドキャップ25等を収容する隙間が設定されている。
図13(a)〜(f)に示すように、端部固定金具23は、全体形状が略U字状をなす金属材料によって構成されており、その底板部110には二箇所に円形状の雌ねじ孔111が形成されている。また、端部固定金具23の両側板部112は、互いに同一の形状をなしており、底板部110の両端を基端側として垂直に曲げ起こされている。両側板部112は、シールドケース21の両側壁部61のうち、係止孔64が設けられた第1部位61Aの間の距離と同程度の距離を隔てて互いに対向している。また、各側板部112には、略U字状をなす中抜き部113がU字の下部を基端側とする向きで側板部112の厚み方向に切り抜かれている。また、各側板部112の先端面における幅方向の中央位置には、中抜き部113と同一の幅寸法を有する直線状の中抜き部114が側板部112の高さ方向の略中央位置に至るまで切り抜かれている。その結果、各側板部112には、基端側を固定端として先端側に向けて延びるとともに、その途中位置から基端側に折り返された端部を自由端として片持ち梁状をなす弾性片部115が形成されている。弾性片部115は、固定端から自由端にかけての幅寸法が一定となっている。また、弾性片部115の自由端には、端部固定金具23の外側に向けて曲げ起こされることにより係止爪116が形成されている。
図14に示すように、端部固定金具23は、係止爪116が係止孔64に対してシールドケース21の内側から係止されることによりシールドケース21に対して取り付けられている。また、端部固定金具23が取り付けられたシールドケース21は、筒状ケース22の長手方向の両端の開口を通じて筒状ケース22に収容されている。この場合、端部固定金具23は、筒状ケース22の長手方向における開口端側からシールドケース21に対して取り付けられている。また、端部固定金具23の弾性片部115は、基端側から筒状ケース22の長手方向における開口端とは反対方向に向けて延びると共に、その途中位置から開口端側に折り返されて先端側に向けて延びている。そして、シールドケース21を収容した筒状ケース22の長手方向の両端の開口端部が封止部材の一例としての一対のエンドキャップ25によって封止されている。
エンドキャップ25は、樹脂材料からなり、筒状ケース22の両端の開口端部に対して内側から嵌合される嵌合部120と、嵌合部120を筒状ケース22の開口端部に嵌合する際に把持される把持部121とを有している。嵌合部120は、筒状ケース22における開口端部の開口形状と略同一の外縁形状を有する矩形の有底筒状をなしている。把持部121は、筒状ケース22における長手方向の両端の外縁形状と略同一の外縁形状を有している。そして、エンドキャップ25の嵌合部120が筒状ケース22の開口端部に嵌合された場合には、嵌合部120の外周面と筒状ケース22における開口端部の内周面とが隙間を介して対向するとともに、把持部121の外側面が筒状ケース22の外側面と面一となるようにして、把持部121が筒状ケース22における長手方向の両端面によって係止される。
把持部121は、エンドキャップ25の嵌合部120が筒状ケース22に嵌合された場合に筒状ケース22の外側に露出する端面121aに挿通孔122が貫通している。この挿通孔122には、制御基板70、素子基板80、及びLED基板33に実装されている実装部品に対して電源を供給するための電源ケーブル(図示略)が挿入されている。また、挿通孔122の周囲には、電源ケーブルの外周面と挿通孔122の内周面との間をシールするパッキン123が装着されている。
また、把持部121の端面121aには、複数(本実施形態では2つ)のねじ挿通孔124が貫通している。各ねじ挿通孔124は、各々が対応する端部固定金具23の雌ねじ孔111に対して筒状ケース22の長手方向に延びる同一の直線上に配置されている。そして、固定ねじ126の軸部が筒状ケース22の外側からねじ挿通孔124を通じて筒状ケース22の内側に向けて筒状ケース22の長手方向に挿入されている。また、固定ねじ126の軸部の先端は、筒状ケース22に収容されている端部固定金具23の雌ねじ孔111に対して螺合されている。その結果、エンドキャップ25が端部固定金具23に対して固定ねじ126によって固定されることにより、エンドキャップ25が端部固定金具23を介してシールドケース21に対して固定されている。すなわち、端部固定金具23は、エンドキャップ25をシールドケース21に対して取り付ける取付部材の一例として機能する。なお、固定ねじ126が挿入されたねじ挿通孔124には、円筒状のブッシュ128がエンドキャップ25の外側から固定ねじ126の頭部を覆うように嵌着されている。
嵌合部120において筒状ケース22の内奥側に挿入される端部の外側面には、環状をなす凹溝129が嵌合部120の外周方向の全域に亘って形成されている。この凹溝129には、矩形環状をなすシールリング24が外側から嵌着されている。すなわち、シールリング24は、筒状ケース22における開口端部の内周面とエンドキャップ25における嵌合部120の外周面との間の隙間、つまり、筒状ケース22の開口端部とエンドキャップ25の嵌合部120との互いに対向する周面同士の間に圧縮状態で介装される。
図15(a)〜(e)に示すように、シールリング24は、矩形環状をなす第1環状部131と、第1環状部131よりも一回り大きい矩形環状をなす第2環状部132とを有し、第1環状部131の外周面と第2環状部132の内周面とが連結された二重環構造を有している。また、第1環状部131及び第2環状部132は、その周方向と直交する平面での断面形状がそれぞれ円形状をなしており、第1環状部131の断面形状の直径は第2環状部132の断面形状の直径よりも小さい。そのため、第1環状部131の内周側の輪郭形状は非直線状をなすように円弧状に湾曲している。また、第2環状部132の断面積は、第1環状部131の断面積よりも大きい。また、第1環状部131の断面形状の径中心と第2環状部132の断面形状の径中心とは、両環状部131,132の周方向に沿う同一の平面上に位置している。すなわち、シールリング24の周方向と直交する平面での断面形状は、第1環状部131の断面形状の径中心と第2環状部132の断面形状の径中心とを結ぶ直線を基準にした線対称の形状をしている。
なお、シールリング24は、両環状部131,132の周方向に沿う平面と交差する厚み方向Zの一方側の半分部分と他方側の半分部分とを型取った一対の金型の間に弾性材料を流し込んだ後、双方の金型の開口端同士を重ね合わせた上で弾性材料を硬化させることにより成型されている。そのため、シールリング24における第1環状部131の内周面及び第2環状部132の外周面には、双方の金型の開口端からはみ出した弾性材料の一部がバリ133,134としてそれぞれ残存している。シールリング24の内周側に形成されるバリ133は、矩形環状をなしており、第1環状部131の周方向の全域に亘って延在している。また、この内周側のバリ133は、第1環状部131の内周面のうち、シールリング24の厚み方向Zの中央となる面部位に位置している。一方、シールリング24の外周側に形成されるバリ134は、矩形環状をなしており、第2環状部132の周回方向の全域に亘って延在している。また、この外周側のバリ134は、第2環状部132の外周面のうち、シールリング24の厚み方向Zの中央となる面部位に位置している。
図16に示すように、シールリング24が嵌着された嵌合部120は、筒状ケース22における長手方向の両端の開口端部を通じて筒状ケース22の内側から嵌合されている。この場合、シールリング24は、嵌合部120の凹溝129の内底面と筒状ケース22の内面との間に弾性変形を伴いながら介在することにより、光学ユニット16が収容された筒状ケース22の内側の空間域を水密状にシールしている。また、シールリング24は、第1環状部131及び第2環状部132の双方が嵌合部120の凹溝129の内底面に密着した状態で、第2環状部132における凹溝129の内底面との接触部位とは反対側の部位が筒状ケース22の内面に接触している。そして、シールリング24は、第1環状部131の内周面のうち、バリ133が残存している面部位とは異なる面部位を凹溝129の内底面に接触させている。また、シールリング24は、第2環状部132の外周面のうち、バリ134が残存している面部位とは異なる面部位を筒状ケース22の内面に接触させている。なお、シールリング24は、素子基板80の面81の長手方向の両端に実装された受光素子15に対して筒状ケース22の長手方向において隣接して配置されている。そして、素子基板80の面81の長手方向の両端に実装された受光素子15の配置領域は、端部固定金具23の配置領域に対して筒状ケース22の長手方向において重なっている。
次に、上記のように構成された多光軸光電センサを組み立てる際の手順について説明する。なお、多光軸光電センサの一例としての投光器12及び受光器13を組み立てる際の手順は基本的に共通であるため、以下では、受光器13を組み立てる際の手順を例にして説明する。
さて、本実施形態の受光器13を組み立てる際には、まず、全ての素子ブロック20の第1端面20Aを素子ブロック20の長手方向に一列状に配置した状態で、素子ブロック20の第1端面20Aに設けられた嵌合突起42をLED基板33に設けられた挿通孔に挿通させる。また、LED基板33の挿通孔から突出した嵌合突起42の先端を導光板38に設けられた嵌合部41に対して嵌合させる。そして、隣り合う素子ブロック20の第1端面20Aの間をLED基板33及び導光板38によって架橋する。
そして次に、一列状に配置された素子ブロック20の第2端面20Bに設けられたボス部45を素子基板80の挿通孔85に挿通させる。この場合、素子基板80の面81を素子ブロック20の第2端面20Bと対向する向きで素子ブロック20のボス部45を素子基板80の挿通孔85に挿通させる。すると、素子基板80が素子ブロック20のボス部45によって素子基板80の面81に沿う方向において位置決めされる。そして、素子基板80の面81に実装された受光素子15が通光孔28の中心線上に配置される。
続いて、素子ブロック20の第3端面20Cに設けられた突起50を制御基板70の嵌合孔77に対して嵌合させる。すると、制御基板70が素子ブロック20の突起50によって制御基板70の面71に沿う方向において位置決めされる。そして、制御基板70の面71は、面71の短手方向を光軸方向Xと一致させた状態で素子ブロック20の第3端面20Cに沿うように配置される。この場合、制御基板70における素子基板80側の端部に設けられた凸部73が素子基板80における制御基板70側の端部に設けられた凹部82に対して挿入される。また、制御基板70における素子基板80側の端部に設けられた凹部72には、素子基板80における制御基板70側の端部に設けられた凸部83が挿入される。そして、制御基板70及び素子基板80は、凸部73,83及び凹部72,82が設けられた端部において互いに直角に交差する。
そして次に、制御基板70及び素子基板80が組み付けられた素子ブロック20をシールドケース21に設けられた光通過窓60を通じてシールドケース21の内側に挿入する。そして、素子基板80の挿通孔85から突出した素子ブロック20のボス部45をシールドケース21の底壁部62に設けられた貫通孔66に対してシールドケース21の内側から外側に向けて挿入する。すると、素子ブロック20は、ボス部45の突出方向と交差する方向においてシールドケース21に対して位置決めされる。この場合、素子基板80における面81とは反対側の面がシールドケース21の両側壁部61の内側面に設けられた段差部63によって支持される。そして、素子ブロック20のボス部45は、シールドケース21の貫通孔66の途中位置まで挿入される。
続いて、素子ブロック20のボス部45が挿入されたシールドケース21の貫通孔66に対して固定ねじ90をシールドケース21の外側から挿入する。そして、貫通孔66を通じてシールドケース21の外側に露出したボス部45の雌ねじ孔46に対して固定ねじ90の軸部を螺合させる。すると、素子ブロック20のボス部45が固定ねじ90によって光軸方向Xにおいてシールドケース21の外側に引っ張られる。そして、素子ブロック20がシールドケース21の段差部63に支持された素子基板80を介してシールドケース21に対して固定される。また、素子基板80は、素子ブロック20とシールドケース21の段差部63との間で光軸方向Xにおいて挟持される。
この場合、ボス部45は、貫通孔66の途中位置まで挿入された状態であるため、貫通孔66を通じて光軸方向Xに沿うようにシールドケース21の外側に向けて若干変位することが許容される。そのため、素子基板80の光軸方向Xにおける厚み寸法に誤差があったとしても、素子基板80が素子ブロック20とシールドケース21との間に光軸方向Xにおいて確実に挟持される。
また、素子ブロック20が固定ねじ90によって光軸方向Xに引っ張られることによりシールドケース21に固定される。そのため、素子ブロック20が2つの固定ねじによって光軸方向と直交する方向の両側から各々引っ張られる従来の構成と比較して、素子ブロック20に保持されたレンズ29の中心軸が所望の方向から斜めに傾きにくい。また、素子ブロック20をシールドケース21に固定するために用いられる固定ねじの個数が低減されるため、受光器13の組立性の向上や受光器13の小型化及び軽量化にも寄与している。
また、シールドケース21の底壁部62には素子ブロック20が固定ねじ90によって固定される。そのため、シールドケース21の側壁部61に対して素子ブロック20が固定ねじによって固定される従来の構成と比較して、シールドケース21の側壁部61に要求される剛性の大きさが低い。その結果、シールドケース21の側壁部61の厚み寸法が従来の構成よりも薄くなっている。したがって、シールドケース21の短手方向の寸法が従来の構成よりも低減されるため、結果として、受光器13の受光面の幅寸法を低減することに寄与している。
そして次に、シールドケース21の長手方向の両側から端部固定金具23をシールドケース21の内側に挿入する。すると、端部固定金具23の弾性片部115がシールドケース21の内側に倒れ込むように弾性変形しつつ、弾性片部115の先端に形成された係止爪116がシールドケース21の側壁部61の内面に対してシールドケース21の長手方向に摺動する。そして、係止爪116がシールドケース21の長手方向の両端に形成された係止孔64の形成位置に到達すると、弾性片部115がその弾性復帰力に基づいてシールドケース21の外側に向けて変形する。その結果、端部固定金具23の係止爪116がシールドケース21の係止孔64によって係止されることにより、端部固定金具23がシールドケース21に対して取り付けられる。
この場合、端部固定金具23は、基端側に位置する固定端を支点として先端側に位置する自由端が弾性変形可能な弾性片部115を有し、その弾性片部115の先端側に係止爪116が設けられている。そのため、弾性片部115の弾性変形に伴った係止爪116のストローク量が大きく確保される。したがって、シールドケース21に形成された係止孔64に対して端部固定金具23の係止爪116を係止させる際には、係止爪116を変位させるために大きな外力を必要とせず、係止爪116が係止孔64に対して簡便に係止される。
また、弾性片部115は、基端側からシールドケース21の長手方向における開口端とは反対方向に向けて延びると共に、その途中位置から開口端側に折り返されて先端側に向けて延びる。そのため、弾性片部115における基端側から先端側にかけての全域がシールドケース21の長手方向における開口端側からシールドケース21の内奥側に向けて延びる場合と比較して、シールドケース21の内奥側への弾性片部115の進入量が低減される。その結果、端部固定金具23を制御基板70に干渉させないために、端部固定金具23と制御基板70とがシールドケース21の長手方向において重ならない構成とした場合であっても、制御基板70におけるシールドケース21の長手方向の寸法が大きく確保される。したがって、制御基板70の面71の大きさが十分に確保される。
また、端部固定金具23は、素子ブロック20及び素子基板80に対してシールドケース21の長手方向において重なるように配置される。そして、素子ブロック20に保持されたレンズ29や素子基板80に実装された受光素子15は、シールドケース21の長手方向における開口端の近傍に配置される。その結果、シールドケース21の長手方向の両端において光軸Lが形成されない領域の大きさが低減される。
また、端部固定金具23をシールドケース21に対してねじ止めによって固定する場合と比較して、端部固定金具23をシールドケース21に固定するための固定ねじが不要となるため、受光器13の組立性の向上や受光器13の小型化及び軽量化にも寄与している。
続いて、端部固定金具23が取り付けられたシールドケース21を筒状ケース22の長手方向の両端に形成された開口端部から筒状ケース22の内側に挿入する。この場合、シールドケース21の光通過窓60が筒状ケース22の透光面100と同一の方向を向くようにしてシールドケース21を筒状ケース22の内側に挿入する。すると、端部固定金具23は、底板部110に形成された雌ねじ孔111が筒状ケース22の長手方向の両端の開口端部を通じて筒状ケース22の外側に露出する。
そして次に、筒状ケース22の長手方向の両端の開口端部を通じてエンドキャップ25を筒状ケース22の内側に挿入する。この場合、把持部121を把持しつつ、嵌合部120に設けられた凹溝129に対してシールリング24を外側から嵌着した状態で、嵌合部120を筒状ケース22の内側から嵌合させる。
すなわち、図17(a)に示すように、まず、第1環状部131及び第2環状部132を凹溝129の内底面と垂直に並列させた状態で、第1環状部131の内周面を凹溝129の内底面に対して接触させる。すると、第1環状部131の内周面に残存しているバリ133が凹溝129の内底面に対して接触する。また、第2環状部132の外周面に残存しているバリ134が凹溝129の開口縁から突出する。続いて、第2環状部132のうち凹溝129の開口縁から突出している部分をシールリング24の厚み方向Zの一方側(図17(a)では右側)から押圧する。
すると、図17(b)に示すように、シールリング24は、第1環状部131における凹溝129の内底面との接触部位を支点として傾倒する。そして、第1環状部131を凹溝129の内底面に対して接触させた状態を維持しつつ、第2環状部132を凹溝129の内底面に対して接触させる。その結果、シールリング24は、第1環状部131及び第2環状部132が凹溝129の内底面に対して斜めに傾いた状態で並列して配置される。この場合、第1環状部131の内周面のうち、バリ133が残存している面部位とは異なる面部位が凹溝129の内底面に接触する。そのため、シールリング24は、凹溝129の内底面に対して隙間なく接触する。
そして次に、図17(c)に示すように、シールリング24が嵌着された嵌合部120を筒状ケース22の長手方向の両端の開口端部を通じて筒状ケース22の内側から嵌着する。すると、シールリング24は、第2環状部132の外周面のうち、凹溝129の開口縁から最も突出した面部位を筒状ケース22の内面に対して接触させる。この場合、第2環状部132の外周面のうち、筒状ケース22の内面に接触する面部位はバリ134が残存している面部位とは異なる面部位となる。そのため、シールリング24は、筒状ケース22の内面に対して隙間なく接触する。
なお、シールリング24は、第1環状部131の断面形状の中心径が第2環状部132の断面形状の中心径よりも小さいため、第1環状部131における凹溝129の内底面との接触部位を支点として傾倒しやすい。また、シールリング24は、両環状部131,132が凹溝129の内底面と垂直に並列して第1環状部131のみが凹溝129の内底面に接触した姿勢よりも、両環状部131,132が凹溝129の内底面に対して斜めに傾いて両環状部131,132が凹溝129の内底面に接触した姿勢の方が安定した姿勢となる。そのため、シールリング24は、第2環状部132の外周面のうち、バリ134が残存している面部位とは異なる面部位が筒状ケース22の内面に対して確実に接触する。
特に、本実施形態では、筒状ケース22が外側から押さえつけられた従来の構成と比較して、筒状ケース22が外側に膨らむように変形しやすいため、筒状ケース22とエンドキャップ25とが筒状ケース22の長手方向において相対移動しやすくなっている。しかしながら、エンドキャップ25が筒状ケース22に対して筒状ケース22の長手方向において相対移動したとしても、シールリング24は、第2環状部132の外周面のうち、バリ134が残存している面部位とは異なる面部位が筒状ケース22の内面に対して接触した状態が信頼性良く維持される。
続いて、ねじ挿通孔124を通じて筒状ケース22の長手方向の両端から筒状ケース22の内側に固定ねじ126の軸部を挿入する。そして、筒状ケース22の内側に挿入された固定ねじ126の軸部を端部固定金具23の雌ねじ孔111に対して螺合させる。すると、シールドケース21が端部固定金具23及びエンドキャップ25を介して筒状ケース22に対して連結される。その結果、素子ブロック20及び素子基板80がシールドケース21と一体となって筒状ケース22に対して固定される。そして、素子ブロック20に保持されたレンズ29、及び素子基板80に実装された受光素子15は、筒状ケース22に対して相対移動不能に固定される。
その後、固定ねじ126が挿入されたねじ挿通孔124に対してブッシュ128をエンドキャップ25の外側から固定ねじ126の頭部を覆うように嵌着することにより、受光器13の組立が完了する。
次に、上記のように構成された多光軸光電センサの作用について説明する。なお、多光軸光電センサの一例としての投光器12及び受光器13の作用は基本的に共通であるため、以下では、受光器13の作用を例にして説明する。
さて、制御基板70に実装されるCPU74は、制御基板70に実装される他の実装部品と比較して、縦横に大きな実装スペースを必要とする。そのため、制御基板70の面71の短手方向の寸法は、CPU74が実装されない基板の一例である素子基板80の面81の短手方向の寸法よりも長い。
この点、本実施形態では、制御基板70の面71の短手方向を光軸方向Xと一致させた状態で、制御基板70が光軸方向Xに沿うように配置されている。そのため、制御基板70の面71が光軸方向Xと直交するように配置された場合と比較して、光軸Lと直交する方向における制御基板70の設置スペースが低減される。
なお、光軸Lを形成する光をレンズ29によって集光するためには、受光素子15とレンズ29との間に所定の間隔を空ける必要がある。そのため、光軸方向Xにおける受光器13の寸法は光学的にある程度大きくならざるを得ない。そのため、制御基板70が光軸方向Xに沿うように配置されたとしても、制御基板70の短手方向の寸法が受光素子15とレンズ29との間に必要とされる所定の間隔よりも短いのであれば、光軸方向Xにおける受光器13の設置スペースが制御基板70を光軸方向Xに沿うように配置したことによって増大することはほとんどない。したがって、制御基板70を光軸方向Xに沿うように配置することにより、受光器13の設置スペースの省スペース化が図られる。
また、図18に示すように、本実施形態では、LED基板33に実装されたLED32が筒状ケース22の透光面100における長手方向と直交する幅方向の中央位置に対し、光軸方向Xに延びる同一の直線上に配置されている。また、LED32は、素子ブロック20におけるレンズ29側の第1端面20Aから突出している。そして、LED32は、筒状ケース22の透光面100における幅方向の中央位置から幅方向の両側に向けて広範な角度範囲Rに亘って光を射出する。なお、筒状ケース22は、透明な樹脂材料によって構成されており、筒状ケース22の全体がLED32から発せられた光に対して透光性を有している。そのため、筒状ケース22に切り欠き等を設けることなく、LED32から発せられた光が広範な角度範囲Rに亘って筒状ケース22の外側に射出される。そして、LED32から射出された光は、筒状ケース22の透光面100における幅方向の両側から容易に視認される。したがって、作業者が受光器13に対して透光面100の幅方向における何れの方向に位置していたとしても、LED32から射出される光が作業者によって容易に視認されることにより、光軸調整の作業が簡便に行われる。
特に、本実施形態では、LED32は、筒状ケース22の透光面100における長手方向の中央位置に対し、光軸方向Xに延びる同一の直線上に配置されている。そのため、筒状ケース22が長手方向を上下方向に一致させた状態で垂直に配置された場合に、筒状ケース22の長手方向の一端部及び他端部のうち何れの端部が上方に配置される場合であっても、筒状ケース22の高さ方向の中央位置にLED32が配置される。したがって、LED32から射出される光が作業者によって容易に視認されることにより、光軸調整の作業が更に簡便に行われる。
また、図19に示すように、本実施形態では、筒状ケース22の透光面100のうち、素子ブロック20に保持されたレンズ29を通じて素子基板80に実装された受光素子15に受光される光の光軸L上に位置する面部位100Aは、筒状ケース22の透光面100に設けられた凹条101の内底面となっている。すなわち、筒状ケース22の透光面100のうち光軸L上に位置する面部位100Aは、筒状ケース22の透光面100において凹条101が形成されていない他の面部位よりも凹んでいる。そのため、筒状ケース22が傾倒して、筒状ケース22の透光面100が平坦な地面Gに衝突したとしても、筒状ケース22の透光面100のうち光軸L上に位置する面部位100Aは地面Gに衝突しにくい。したがって、筒状ケース22の透光面100のうち光軸L上に位置する面部位100Aが損傷するのを回避することにより、光軸Lを構成する光の散乱が抑制される。
本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)CPU74の実装スペースを縦横に大きく必要とする制御基板70が光軸方向Xに沿うように配置される。そのため、制御基板70を光軸Lと直交するように配置した場合と比較して、光軸Lと直交する方向における制御基板70の設置スペースが低減される。なお、光軸Lを形成する光をレンズ29によって集光するためには、光軸Lを形成する投光素子14及び受光素子15とレンズ29との間に所定の間隔を空ける必要があるので、もともと投光器12及び受光器13は光軸方向Xにおける寸法が光学的にある程度大きい。そのため、制御基板70が光軸方向Xに沿うように配置されたとしても、そのことによって光軸方向Xにおける投光器12又は受光器13の設置スペースが増大することが抑制される。したがって、投光器12及び受光器13の設置スペースの省スペース化を図ることができる。
(2)素子基板80は光軸方向Xと交差するように配置される。そのため、素子基板80及び制御基板70が互いに光軸方向Xに沿って横並びで配置される場合と比較して、光軸方向Xにおける制御基板70及び素子基板80の設置スペースが低減される。したがって、光軸方向Xにおける投光器12及び受光器13の設置スペースが増大することが抑制される。したがって、投光器12及び受光器13の設置スペースの更なる省スペース化を図ることができる。
(3)制御基板70及び素子基板80は互いに交差している。したがって、制御基板70及び素子基板80が互いに交差しない場合と比較して、制御基板70及び素子基板80によって囲まれる空間の大きさが小さい。そのため、制御基板70及び素子基板80において互いに交差する端部をシールドケース21内のデッドスペースに収めることにより、投光器12及び受光器13の更なる省スペース化を図ることができる。また、制御基板70の面71から突出したCPU74は、素子基板80において制御基板70に交差する端部が制御基板70から突出することにより形成されるシールドケース21内のスペースに収められる。そのため、投光器12及び受光器13の設置スペースの更なる省スペース化を図ることができる。
(4)制御基板70は、矩形板状をなしており、制御基板70の長手方向において凸部73と同一の位置にCPU74が実装されている。したがって、制御基板70に実装される実装部品のうち比較的大きな実装スペースを必要とするCPU74は、制御基板70における長手方向と交差する幅方向の寸法が相対的に大きい部分に実装される。そのため、制御基板70は、CPU74が実装されない部分、即ち、制御基板70の長手方向において凹部72と同一の位置となる部分の幅方向の寸法を、同方向におけるCPU74の実装スペースの寸法よりも小さくすることができる。すなわち、CPU74が制御基板70における長手方向と交差する幅方向の寸法が相対的に小さい部分に実装される場合と比較して、同部分の幅方向の寸法を小さくすることができる。したがって、制御基板70の幅方向の寸法を低減することができるため、投光器12及び受光器13の設置スペースの更なる省スペース化を図ることができる。
(5)制御基板70は、素子ブロック20に対して光軸方向Xと交差する方向において近接するように配置されている。そのため、制御基板70の設置スペースと素子ブロック20の設置スペースとが光軸方向Xと交差する方向において近接する。したがって、光軸方向Xと交差する方向における投光器12及び受光器13の設置スペースが更に低減されるため、投光器12及び受光器13の設置スペースの更なる省スペース化を図ることができる。
(6)シールドケース21には、光軸L上に位置する端面とは光軸方向Xにおいて反対側となる端面に素子ブロック20のボス部45が光軸方向Xに嵌合する貫通孔66が形成されている。したがって、素子ブロック20のボス部45がシールドケース21の貫通孔66に対して光軸方向Xに嵌合されることにより、素子ブロック20をシールドケース21に対して光軸方向Xと交差する方向に位置決めすることができる。また、素子ブロック20における光通過窓60とは反対側の部位をシールドケース21に対して光軸方向Xと交差する方向における一箇所で位置決めすることができる。そのため、素子ブロック20における光通過窓60側の部位を光軸方向Xと交差する方向の両側となる二箇所でシールドケース21に対して位置決めする構成と比較して、素子ブロック20をシールドケース21に位置決めする位置決め構造の光軸方向Xと交差する方向における設置スペースを削減することができる。したがって、光軸方向Xと交差する方向における投光器12及び受光器13の設置スペースの省スペース化を図ることができる。
(7)レンズ29を保持する素子ブロック20が端部固定金具23及びエンドキャップ25を介してシールドケース21に連結されている。そのため、レンズ29がシールドケース21に対して相対移動することを抑制できる。
(8)端部固定金具23は、シールドケース21に形成された係止孔64に対して係止される係止爪116を有する。したがって、端部固定金具23をシールドケース21に対して簡易な操作で連結させることができる。
(9)端部固定金具23は、基端側に位置する固定端を支点として先端側に位置する自由端が弾性変形可能な弾性片部115を有し、弾性片部115の先端側に係止爪116が設けられている。したがって、弾性片部115の弾性変形に伴った係止爪116のストローク量が大きく確保される。そのため、シールドケース21に形成された係止孔64に対して端部固定金具23の係止爪116を係止させる際には、係止爪116を変位させるために大きな外力を必要とせず、係止爪116を係止孔64に対して簡便に係止させることができる。
(10)端部固定金具23は、筒状ケース22の長手方向における開口端部側からシールドケース21に対して取り付けられており、弾性片部115は、基端側から筒状ケース22の長手方向における開口端部とは反対方向に向けて延びると共に、その途中位置から開口端部側に折り返されて先端側に向けて延びている。したがって、弾性片部115における基端側から先端側にかけての全域が筒状ケース22の長手方向における開口端部側から筒状ケース22の内奥側に向けて延びる場合と比較して、筒状ケース22の内奥側への弾性片部115の進入量が低減される。したがって、制御基板70における筒状ケース22の長手方向の寸法が大きく確保されるため、制御基板70における実装部品の実装スペースを大きく確保することができる。
(11)端部固定金具23の配置領域は、筒状ケース22の長手方向において光軸Lを形成する投光素子14及び受光素子15の配置領域と重なっている。したがって、投光素子14及び受光素子15を筒状ケース22の長手方向における開口端部の近傍まで配置することができる。そのため、筒状ケース22の長手方向の両端において光軸Lが形成されない領域の大きさを低減することができる。
(12)ボス部45の先端面には雌ねじ孔46が凹設されており、シールドケース21の外側から貫通孔66に挿入される固定ねじ90が、シールドケース21の内側から貫通孔66に嵌合されたボス部45の雌ねじ孔46に螺合される。したがって、固定ねじ90がシールドケース21の外側から貫通孔66を挿通して素子ブロック20のボス部45の雌ねじ孔46に対して光軸方向Xに螺合されることにより、素子ブロック20をシールドケース21に対して光軸方向Xに締結することができる。
(13)素子ブロック20とシールドケース21との間には、光軸Lを形成する投光素子14又は受光素子15を実装した素子基板80が介設されており、ボス部45は、素子基板80に形成された挿通孔85を光軸方向Xに挿通している。したがって、固定ねじ90が素子基板80の挿通孔85を挿通して素子ブロック20のボス部45の雌ねじ孔46に対して光軸方向Xに螺合されることにより、素子基板80を素子ブロック20とシールドケース21との間に光軸方向Xに締結することができる。
(14)ボス部45は、シールドケース21の内側から貫通孔66の途中位置まで挿入されている。したがって、固定ねじ90がシールドケース21の外側から貫通孔66を挿通してボス部45の雌ねじ孔46に対して光軸方向Xに螺合されると、ボス部45が固定ねじ90によって貫通孔66を通じてシールドケース21の外側に変位する。したがって、例えば素子基板80の光軸方向Xにおける厚み寸法に誤差があったとしても、素子基板80を素子ブロック20とシールドケース21との間に光軸方向Xに確実に挟持することができる。
(15)シールドケース21における光通過窓60とは反対側の端面には凹条65が形成されており、貫通孔66は凹条65の内面に開口している。したがって、シールドケース21の外側に露出する固定ねじ90の頭部が凹条65に収容されるため、固定ねじ90の頭部がシールドケース21における光通過窓60とは反対側の端面から突出することを抑制できる。
(16)筒状ケース22における光軸L上に位置する外面は、光軸Lを形成する光が透過する透光面100とされており、LED32は、透光面100における長手方向の中央位置であって且つ透光面100における長手方向と交差する方向の中央位置に対し、光軸方向Xに延びる同一の直線上に配置されている。したがって、筒状ケース22が長手方向を上下方向に一致させた状態で垂直に配置された場合に、筒状ケース22の長手方向の一端部及び他端部のうち何れの端部が上方に配置される場合であっても、筒状ケース22の高さ方向の中央位置にLED32が配置される。また、LED32は透光面100における長手方向と交差する幅方向の中央位置から光を射出する。そのため、LED32から射出される光は、透光面100における幅方向の両側から容易に視認される。したがって、作業者は、LED32が透光面100における長手方向の中央位置から射出する光に基づいて、光軸調整の作業を簡便に行うことができる。また、筒状ケース22は、LED32から射出された光を透過する透光性を有する。そのため、LED32からの光を通過させるための切り欠き等を筒状ケース22に設けることなく、LED32から筒状ケース22の外部に向けて光を射出させることができる。
(17)LED32は、素子ブロック20におけるレンズ29側の第1端面20Aから突出している。したがって、LED32は、素子ブロック20におけるレンズ29側の第1端面20Aから広範な角度範囲Rに亘って光を射出する。そのため、作業者は、LED32から射出される光を更に容易に視認することができるため、光軸調整の作業を更に簡便に行うことができる。
(18)筒状ケース22における光軸L上に位置する外面は、光軸Lを形成する光が透過する透光面100とされており、透光面100における光軸L上に位置する面部位100Aには凹条101が形成されている。したがって、透光面100のうち光軸L上に位置する面部位100Aは、光軸Lを形成する光が透過する面部位となっており、この面部位100Aは透光面100における他の面部位よりも凹んでいる。そのため、例えば筒状ケース22が傾倒して、筒状ケース22の透光面100が平坦な地面Gに衝突したとしても、透光面100のうち光軸Lを形成する光が透過する面部位100Aが損傷することを抑制できる。
(19)筒状ケース22の開口端部とエンドキャップ25の嵌合部120との互いに対向する周面同士の間にシールリング24が介装された場合、そのシールリング24は、外周側の第2環状部132の方が内周側の第1環状部131を支点として傾動するように変位し、その第2環状部132が筒状ケース22の開口端部とエンドキャップ25の嵌合部120との互いに対向する周面同士の間に挟圧される。そのため、もし仮にシールリング24が金型成形により製造されたことによって内周側と外周側に型合わせ面に沿うバリ133,134を有していたとしても、そのようなバリ133,134の部分が挟圧されることで水密性が保てなくなる虞を回避できる。
(20)シールリング24は、第1環状部131の断面形状が円形であるとともに第2環状部132の断面形状も円形であり、その断面形状において、第1環状部131の径中心と第2環状部132の径中心とを結ぶ直線を基準にした線対称の形状をしている。したがって、筒状ケース22の開口端部とエンドキャップ25の嵌合部120との互いに対向する周面同士の間にシールリング24が介装された場合において、外周側の第2環状部132が内周側の第1環状部131を支点として何れの方向に傾動した場合でも、同様の被挟圧状態となるため、水密性を良好に維持できる。
(21)エンドキャップ25は、筒状ケース22の開口端部に対して嵌合部120が内側から嵌合することで取着され、シールリング24は、筒状ケース22の開口端部の内周面とエンドキャップ25の嵌合部120の外周面との間に挟圧された状態で介装される。したがって、エンドキャップ25の嵌合部120の外周面上に環状のシールリング24を事前に装着した上で、そのエンドキャップ25の嵌合部120を筒状ケース22の開口端部の内側に嵌合させればよいので、投光器12及び受光器13の組み付け作業を簡易に行うことができる。また、その組み付け完了後において、筒状ケース22の開口端部にエンドキャップ25の嵌合部120を外側から嵌合させる場合と異なり、筒状ケース22の開口端部の外周面上に段差ができることもないので、そのような段差の部分外部から物が当たってエンドキャップ25が筒状ケース22の開口端部から不用意に抜けてしまうことを抑制できる。
なお、上記実施形態は、以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・上記実施形態において、制御基板70は、面71の長手方向において凹部72と同一の位置にCPU74が実装される構成としてもよい。
・上記実施形態において、制御基板70における素子基板80側の端部、及び、素子基板80における制御基板70側の端部に、両基板70,80を互いに交差させるための凸部73,83及び凹部72,82を設けない構成としてもよい。
・上記実施形態において、素子基板80は、光軸方向Xに沿うように配置されてもよい。この場合、素子基板80は、素子ブロック20を挟んで制御基板70とは反対側となる位置に設けられてもよいし、素子ブロック20における光軸方向Xに沿う複数の端面のうち互いに隣り合う2つの端面に対して対向するように設けられてもよい。
・上記実施形態において、制御基板70は、面71が光軸Lに対して斜めに傾いて配置されてもよい。
・上記実施形態において、シールドケース21の底壁部62の外面に凹条65を設けなくてもよい。
・上記実施形態において、素子ブロック20のボス部45は、貫通孔66におけるシールドケース21の外側への開口縁に至るまで貫通孔66に挿通されてもよい。
・上記実施形態において、素子基板80は、固定ねじ90の軸部が挿通される挿通孔85を省略してもよい。この場合、例えば、固定ねじ90の軸部が素子基板80の面81の外縁よりも外側を通過してもよい。
・上記実施形態において、素子ブロック20の第2端面20Bにボス部45を設けることなく、素子ブロック20の第2端面20Bに雌ねじ孔46を直接設けてもよい。
・上記実施形態において、端部固定金具23の配置領域と、投光素子14又は受光素子15の配置領域とが筒状ケース22の長手方向において重ならなくてもよい。
・上記実施形態において、端部固定金具23は、弾性片部115における基端側から先端側にかけての全域が筒状ケース22の長手方向における開口端部側から筒状ケース22の内奥側に向けて延びてもよい。
・上記実施形態において、端部固定金具23は、弾性片部115における基端側から先端側に至る中間位置に係止爪116が設けられてもよい。
・上記実施形態において、端部固定金具23は、弾性片部115を設けることなく、その外側面に係止爪116を直接設けてもよい。
・上記実施形態において、端部固定金具23を設けることなく、シールドケース21を筒状ケース22に対してねじ止めによって直接固定してもよい。
・上記実施形態において、LED32は、素子ブロック20の第1端面20Aよりも奥まった位置に設けられてもよい。
・上記実施形態において、筒状ケース22は、LED32が発する光に対して非透光性を有する材質によって構成してもよい。この場合、筒状ケース22は、LED32が発する光を筒状ケース22から所定の角度範囲で射出するために、LED32の周囲に切り欠きを設けてもよい。
・上記実施形態において、LED32は、筒状ケース22の透光面100における長手方向の中央位置から片側に偏った位置に対し、光軸方向Xに延びる同一の直線上に配置されてもよい。また、LED32は、筒状ケース22の透光面100における幅方向の中央位置から片側に偏った位置に対し、光軸方向Xに延びる同一の直線上に配置されてもよい。
・上記実施形態において、筒状ケース22の透光面100に設けられた凹条101に代えて、筒状ケース22の長手方向に間隔を隔てた複数の箇所に凹部を設けてもよい。また、筒状ケース22の透光面100を平坦面状に構成し、筒状ケース22の透光面100のうち、光軸Lを形成する光が透過する面部位100Aとその他の面部位とが面一となる構成でもよい。
・上記実施形態において、素子ブロック20を収容する収容ケースとして、特定の周波数の電磁波に対してシールド性能を有さない金属材料、又は、シールド性能の低い金属材料からなる収容ケースを採用してもよい。この場合、各素子ブロック20をシールド部材によって個別に覆う構成を採用してもよい。
・上記実施形態において、エンドキャップ25の嵌合部120は、筒状ケース22の開口端部に対して外側から嵌合されるように取着されてもよい。この場合でも、多光軸光電センサの組み付け作業を簡易に行うことができる。
・上記実施形態において、シールリング24は、周方向と交差する面での断面形状が非円形状をなす第1環状部131と第2環状部132とが連結された形状であってもよい。また、シールリング24は、第1環状部131を嵌合部120の凹溝129に対して装着した場合に、第2環状部132が第1環状部131を支点として傾動する構成であれば、必ずしも周方向と交差する面での断面形状が線対称な形状でなくてもよい。
・上記実施形態において、シールリング24は、周方向と交差する面での断面形状において、内周側の輪郭形状の曲率半径が外周側の輪郭形状の曲率半径よりも小さいのであれば、必ずしも、2つの環状部131,132が連結された二重環構造をなす必要はない。例えば、内周側から外周側にかけて周方向と交差する幅方向の寸法が次第に広がる末広がりの断面形状であってもよい。
・上記実施形態において、シールリング24は、周方向と交差する面での断面形状において、内周側の輪郭形状が非直線状であるならば、必ずしも円弧である必要はなく、例えば、屈曲線状であってもよい。
・上記実施形態において、シールリング24は、筒状ケース22の開口端部とエンドキャップ25の嵌合部120との互いに対向する周面同士の間に挟圧状態で介装されるのであれば、例えば、Oリング等のように、内周側の周縁を支点として傾動しない構成であってもよい。
・上記実施形態において、一つの素子ブロック20によって多光軸光電センサを構成してもよい。
・上記実施形態において、多光軸光電センサはライトカーテン以外の用途に用いてもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)複数の光軸を形成する多光軸光電センサであって、
前記光軸上に設けられた光学部材と、
前記光学部材を保持する保持部材と、
前記保持部材を収容する収容ケースと
を有し、
前記収容ケースにおいて前記光軸上に位置する端面には、前記光軸を形成する光が透過する透光部が設けられ、
前記保持部材には、前記光軸方向において前記透光部とは反対側の端面に凸部が設けられ、
前記収容ケースには、前記光軸方向において前記透光部とは反対側の端面に前記凸部が前記光軸方向に嵌合する貫通孔が形成されていることを特徴とする多光軸光電センサ。
上記構成によれば、保持部材の凸部が収容ケースの貫通孔に対して光軸方向に嵌合されることにより、保持部材を収容ケースに対して光軸方向と交差する方向に位置決めすることができる。また、保持部材における透光部とは反対側の部位を収容ケースに対して光軸方向と交差する方向における一箇所で位置決めすることができる。そのため、保持部材における透光部側の部位を光軸方向と交差する方向の両側となる二箇所で収容ケースに対して位置決めする構成と比較して、保持部材を収容ケースに位置決めする位置決め構造の光軸方向と交差する方向における設置スペースを削減することができる。したがって、光軸方向と交差する方向における多光軸光電センサの設置スペースの省スペース化を図ることができる。
(ロ)前記凸部の先端面には雌ねじ孔が凹設されており、
前記収容ケースの外側から前記貫通孔に挿入される固定ねじが、前記収容ケースの内側から前記貫通孔に嵌合された前記凸部の前記雌ねじ孔に螺合されることを特徴とする上記技術的思想(イ)に記載の多光軸光電センサ。
上記構成によれば、固定ねじが収容ケースの外側から貫通孔を挿通して保持部材の凸部の雌ねじ孔に対して光軸方向に螺合されることにより、保持部材を収容ケースに対して光軸方向に締結することができる。
(ハ)前記保持部材と前記収容ケースとの間には、前記光軸を形成する光電素子を実装した素子基板が介設されており、
前記凸部は、前記素子基板に形成された挿通孔を前記光軸方向に挿通していることを特徴とする上記技術的思想(ロ)に記載の多光軸光電センサ。
上記構成によれば、固定ねじが素子基板の挿通孔を挿通して保持部材の凸部の雌ねじ孔に対して光軸方向に螺合されることにより、素子基板を保持部材とケースとの間に光軸方向に挟持することができる。
(ニ)前記凸部は、前記収容ケースの内側から前記貫通孔の途中位置まで挿入されていることを特徴とする上記技術的思想(ロ)又は(ハ)に記載の多光軸光電センサ。
上記構成によれば、固定ねじが収容ケースの外側から貫通孔を挿通して保持部材の凸部の雌ねじ孔に対して光軸方向に螺合されると、保持部材の凸部が固定ねじによって貫通孔を通じて収容ケースの外側に変位する。したがって、例えば素子基板の光軸方向における厚み寸法に誤差があったとしても、素子基板を保持部材と収容ケースとの間に光軸方向に確実に締結することができる。
(ホ)前記収容ケースにおける前記透光部とは反対側の端面には凹部が形成されており、
前記貫通孔は、前記凹部の内面に開口していることを特徴とする上記技術的思想(イ)〜(ニ)のうち何れか一つに記載の多光軸光電センサ。
上記構成によれば、収容ケースの外側に露出する固定ねじの頭部が凹部に収容されるため、固定ねじの頭部が収容ケースにおける透光部とは反対側の端面から突出することを抑制できる。
(ヘ)複数の光軸を形成する多光軸光電センサであって、
前記光軸上に設けられた光学部材と、
前記光学部材を保持する保持部材と、
前記保持部材を収容しつつ固定する収容ケースと、
前記収容ケースを収容するとともに透光性を有する長尺筒状をなす筒状ケースと、
前記筒状ケースの長手方向の両端に形成された開口端部を封止する封止部材と
前記封止部材を前記収容ケースに対して取り付ける取付部材と
を備えたことを特徴とする多光軸光電センサ。
上記構成によれば、光学部材を保持する保持部材が収容ケース、取付部材、及び封止部材を介して筒状ケースに連結されるため、光学部材が筒状ケースに対して相対移動することを抑制できる。
(ト)前記取付部材は、前記収容ケースに形成された係止孔に対して係止される係止爪を有することを特徴とする上記技術的思想(ヘ)に記載の多光軸光電センサ。
上記構成によれば、取付部材を収容ケースに対して簡易な操作で連結させることができる。
(チ)前記取付部材は、基端側に位置する固定端を支点として先端側に位置する自由端が弾性変形可能な弾性片部を有し、
前記弾性片部の先端側に前記係止爪が設けられていることを特徴とする上記技術的思想(ト)に記載の多光軸光電センサ。
上記構成によれば、弾性片部の弾性変形に伴った係止爪のストローク量が大きく確保される。そのため、収容ケースに形成された係止孔に対して取付部材の係止爪を係止させる際には、係止爪を変位させるために大きな外力を必要とせず、係止爪を係止孔に対して簡便に係止させることができる。
(リ)前記取付部材は、前記筒状ケースの長手方向における前記開口端部側から前記収容ケースに対して取り付けられており、
前記弾性片部は、基端側から前記筒状ケースの長手方向における前記開口端とは反対方向に向けて延びると共に、その途中位置から前記開口端部側に折り返されて先端側に向けて延びていることを特徴とする上記技術的思想(チ)に記載の多光軸光電センサ。
一般に、取付部材が制御基板に対して干渉しないためには、取付部材と制御基板とが筒状ケースの長手方向において重ならない構成とすることもあり得る。この場合、上記構成によれば、弾性片部における基端側から先端側にかけての全域が筒状ケースの長手方向における開口端部側から筒状ケースの内奥側に向けて延びる場合と比較して、筒状ケースの内奥側への弾性片部の進入量が低減される。したがって、制御基板における筒状ケースの長手方向の寸法が大きく確保されるため、制御基板における実装部品の実装スペースを大きく確保することができる。
(ヌ)前記取付部材の配置領域は、前記筒状ケースの長手方向において前記光軸を形成する光電素子の配置領域と重なっていることを特徴とする上記技術的思想(ヘ)〜(リ)のうち何れか一つに記載の多光軸光電センサ。
上記構成によれば、光電素子を筒状ケースの長手方向における開口端部の近傍まで配置することができる。そのため、筒状ケースの長手方向の両端において光軸が形成されない領域の大きさを低減することができる。
(ル)複数の光軸を形成する多光軸光電センサであって、
前記光軸上に設けられた光学部材と、
前記光学部材を保持する保持部材と、
前記保持部材における前記光学部材側の端面に設けられ、表示素子が実装されたLED基板と、
前記保持部材を収容すると共に透光性を有する長尺筒状をなす筒状ケースと
を備え、
前記筒状ケースにおける前記光軸上に位置する外面は、前記光軸を形成する光が透過する透光面とされており、
前記表示素子は、前記透光面における長手方向の中央位置であって且つ前記透光面における長手方向と交差する方向の中央位置に対し、前記光軸方向に延びる同一の直線上に配置されていることを特徴とする多光軸光電センサ。
上記構成によれば、筒状ケースが長手方向を上下方向に一致させた状態で垂直に配置された場合に、筒状ケースの長手方向の一端部及び他端部のうち何れの端部が上方に配置される場合であっても、筒状ケースの高さ方向の中央位置に表示素子が配置される。また、表示素子は透光面における長手方向と交差する幅方向の中央位置から光を射出する。そのため、表示素子から射出される光は、透光面における幅方向の両側から容易に視認される。したがって、作業者は、表示素子が透光面における長手方向の中央位置から射出する光に基づいて、光軸調整の作業を簡便に行うことができる。また、筒状ケースは、表示素子から射出された光を透過する透光性を有する。そのため、表示素子からの光を通過させるための切り欠き等を筒状ケースに設けることなく、表示素子から筒状ケースの外部に向けて光を射出させることができる。
(ヲ)前記表示素子は、前記保持部材における前記光学部材側の端面から突出していることを特徴とする上記技術的思想(ル)に記載の多光軸光電センサ。
上記構成によれば、表示素子は、保持部材における光学部材側の端面から広範な角度範囲に亘って光を射出する。そのため、作業者は、表示素子から射出される光を更に容易に視認することができるため、光軸調整の作業を更に簡便に行うことができる。
(ワ)複数の光軸を形成する多光軸光電センサであって、
前記光軸上に設けられた光学部材と、
前記光学部材を保持する保持部材と、
前記保持部材を収容すると共に透光性を有する筒状ケースと
を備え、
前記筒状ケースにおける前記光軸上に位置する外面は、前記光軸を形成する光が透過する透光面とされており、
前記透光面における前記光軸上に位置する面部位には、凹部が形成されていることを特徴とする多光軸光電センサ。
上記構成によれば、透光面のうち光軸上に位置する面部位は、光軸を形成する光が透過する面部位となっており、この面部位は透光面における他の面部位よりも凹んでいる。そのため、例えば筒状ケースが傾倒して、筒状ケースの透光面が平坦な地面や壁面に衝突したとしても、透光面のうち光軸を形成する光が透過する面部位が損傷することを抑制できる。
(カ)筒状に形成された透明な筒状ケースと、
前記筒状ケース内に挿入され、前記筒状ケースの軸方向と直交する方向に複数の光軸を形成する光学ユニットと、
前記光学ユニットが挿入された前記筒状ケースの開口端部を封止するために前記開口端部に取着され、その取着状態において前記開口端部の周面と隙間を介して周面が対向する有底筒状の嵌合部を有する封止部材と、
前記筒状ケースの開口端部と前記封止部材の嵌合部との互いに対向する周面同士の間に挟圧状態で介装される弾性を有した環状のシール部材とを備えたことを特徴とする多光軸光電センサ。
上記構成によれば、封止部材の嵌合部の外周面上に環状のシール部材を事前に装着した上で、その封止部材の嵌合部を筒状ケースの開口端部の内側に嵌合させればよいので、多光軸光電センサの組み付け作業を簡易に行うことができる。
12…多光軸光電センサの一例としての投光器、13…多光軸光電センサの一例としての受光器、16…光学ユニット、22…筒状ケース、24…シール部材の一例としてのシールリング、25…封止部材の一例としてのエンドキャップ、120…嵌合部、131…第1環状部、132…第2環状部。

Claims (3)

  1. 筒状に形成された透明な筒状ケースと、
    前記筒状ケース内に挿入され、前記筒状ケースの軸方向と直交する方向に複数の光軸を形成する光学ユニットと、
    前記光学ユニットが挿入された前記筒状ケースの開口端部を封止するために前記開口端部に取着され、その取着状態において前記開口端部の周面と隙間を介して周面が対向する有底筒状の嵌合部を有する封止部材と、
    前記筒状ケースの開口端部と前記封止部材の嵌合部との互いに対向する周面同士の間に介装される弾性を有した環状のシール部材とを備え、
    前記シール部材は、
    その周方向と直交する面で切断した場合の断面形状において、内周側の輪郭形状が非直線状の第1環状部と、
    その第1環状部の外周側に連結される断面積が前記第1環状部よりも大きい第2環状部とを有し、
    前記互いに対向する周面同士の間に介装された状態では、前記第1環状部を前記嵌合部の外周面に対して接触させた状態を維持しつつ、前記第2環状部が前記第1環状部に対して相対的に変位した状態で前記互いに対向する周面間に挟圧されることを特徴とする多光軸光電センサ。
  2. 前記シール部材は、前記第1環状部の断面形状が円形であるとともに前記第2環状部の断面形状も円形であり、前記断面形状において、前記第1環状部の径中心と前記第2環状部の径中心とを結ぶ直線を基準にした線対称の形状をしていることを特徴とする請求項1に記載の多光軸光電センサ。
  3. 前記封止部材は、前記筒状ケースの前記開口端部に対して前記嵌合部が内側から嵌合することで取着され、前記シール部材は、前記筒状ケースの前記開口端部の内周面と前記封止部材の前記嵌合部の外周面との間に挟圧された状態で介装されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の多光軸光電センサ
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