本発明に基づいた実施の形態について、以下、図面を参照しながら説明する。実施の形態の説明において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。実施の形態の説明において、同一の部品、相当部品に対しては、同一の参照番号を付し、重複する説明は繰り返さない場合がある。
[噴出装置1000]
図1および図2を参照して、実施の形態における噴出装置1000の全体的な構成について説明する。図1は、噴出装置1000の組み立てられた状態を示す斜視図である。図2は、噴出装置1000の分解された状態を示す斜視図である。図1および図2に示すように、噴出装置1000は、第1ユニット100、第2ユニット200、粉体貯蔵容器300、および、液体貯蔵容器400(液体供給部)を備える。粉体貯蔵容器300の内部には、止血剤などの粉体(図16中の粉体310を参照)が貯蔵されている。液体貯蔵容器400の内部には、生理食塩水などの液体(図16中の液体410を参照)が貯蔵されている。
図2においては、第1ユニット100から、第2ユニット200、粉体貯蔵容器300、および、液体貯蔵容器400がそれぞれ取り外された状態が示されている。詳細はいずれも後述されるが、第2ユニット200は、矢印AR97,AR98,AR99に示すように第1ユニット100に取り付けられる。粉体貯蔵容器300は、矢印AR300に示すように第1ユニット100に取り付けられる。液体貯蔵容器400は、矢印AR400に示すように第1ユニット100に取り付けられる。
図1および図2においては、図示上の便宜のため、チューブT11,T17,T18(詳細は後述される)が太点線を用いて模式的に示される。実際には、チューブT11,T17,T18は、所定の太さを有する管状の部材である。このことは、後述される図3〜〜図24において図示されているチューブT11〜T18についても同様である。
第1ユニット100は、T字形状を有している。第1ユニット100の先端には、液体噴出ノズル61(液体噴出部)、エアー噴出ノズル62、および、粉体噴出部63が設けられる。第1ユニット100の基端には、グリップGR,GLが設けられる。グリップGLの下端には、チューブT11が設けられる。チューブT11は、図示しないエアーポンプに接続される。このエアーポンプは、チューブT11に圧縮空気を供給する。
詳細は後述されるが、チューブT11に供給された圧縮空気は、最終的には、粉体噴出部63およびエアー噴出ノズル62からそれぞれ噴出される。粉体噴出部63から噴出される圧縮空気は、粉体貯蔵容器300から第1ユニット100の内部に取り込まれた粉体を、粉体噴出部63を通して噴出させる。エアー噴出ノズル62から噴出される圧縮空気は、液体貯蔵容器400から第2ユニット200の内部に取り込まれた液体を、ベンチュリー効果の作用を利用して、液体噴出ノズル61から噴出させる。
いずれも詳細は後述されるが、粉体噴出部63と、粉体収容ケース68と、第1圧縮空気導入部66Lとは、粉体噴出機構として機能する。液体噴出ノズル61と、液体収容部98と、第2圧縮空気導入部66Rとは、液体噴出機構として機能する。粉体噴出機構および液体噴出機構の動作を用いて、噴出装置1000は、粉体および液体を別々に噴出させることができる。
[第1ユニット100]
図3〜図11を参照して、第1ユニット100について説明する。図3は、第1ユニット100の分解された状態を示す第1斜視図である。図4は、第1ユニット100の分解された状態を示す第2斜視図である。図5は、第1ユニット100の一部および第2ユニット200を示す第1斜視図である。図6は、第1ユニット100の一部および第2ユニット200を示す第2斜視図である。
図7は、第1ユニット100の一部および第2ユニット200を示す第3斜視図である。図8は、第1ユニット100の一部および第2ユニット200を示す第4斜視図である。図9は、第1ユニット100の固定ユニット60および可動ユニット70の分解された状態を示す斜視図である。図10は、第1ユニット100の固定ユニット60および可動ユニット70の相対的な位置関係を示す斜視図である。図11は、可動ユニット70の一部が分解された状態(具体的には、可動ユニット70に用いられる取付部材74および弁部材78L,78R等がプレート71の膨出部77から取り外された状態)を示す斜視図である。
図3および図4に示すように、第1ユニット100は、サイドカバー10,20、容器取付部30,40、操作ユニット50、および、圧縮空気分配管80を備える。操作ユニット50は、固定ユニット60および可動ユニット70を含む。サイドカバー10およびサイドカバー20は、互いに嵌合する(図1および図2参照)。容器取付部30,40、操作ユニット50、および、圧縮空気分配管80は、サイドカバー10およびサイドカバー20にそれぞれ取り付けられる。
(サイドカバー10およびサイドカバー20)
サイドカバー10およびサイドカバー20は、T字形状を有している。サイドカバー10は、グリップ形成部10R,10L、取付部11、切欠部12,10C,10Y、台座部13,14、および、嵌合凹部15,16,17,18,19(嵌合凹部18は図4参照)を含む。サイドカバー20は、グリップ形成部20R,20L、固定部21,25,26、切欠部22、台座部23,24、および、貫通穴20H,24Hを含む。
サイドカバー10の取付部11は、サイドカバー10の内側に設けられる。取付部11は、サイドカバー10の長手方向に沿って、サイドカバー10の先端10Fから基端10Bに向かって延在する。取付部11には、操作ユニット50(詳細は後述される)が取り付けられる(図5および図6参照)。グリップ形成部10R,10Lは、取付部11の基端10B寄りの部分から、紙面上下方向にそれぞれ延びるように設けられる。
サイドカバー20の内側にも、取付部11に対応する取付部(図示せず)が設けられる。サイドカバー20の取付部も、サイドカバー20の長手方向に沿って、サイドカバー20の先端20Fから基端20Bに向かって延在する。グリップ形成部20R,20Lは、この取付部(図示せず)の基端20B寄りの部分から、紙面上下方向にそれぞれ延びるように設けられる。
サイドカバー10およびサイドカバー20同士が嵌合した状態では、操作ユニット50の固定ユニット60は、サイドカバー10およびサイドカバー20に対して固定される。グリップ形成部10Rおよびグリップ形成部20Rによって、グリップGR(図1および図2参照)が形成される。グリップ形成部10Lおよびグリップ形成部20Lによって、グリップGL(図1および図2参照)が形成される。
切欠部12は、サイドカバー10の先端10Fに設けられる。切欠部22は、サイドカバー20の先端20Fに設けられる。サイドカバー10およびサイドカバー20同士が嵌合した状態では、切欠部12および切欠部22によって開口(図1および図2参照)が形成される。液体噴出ノズル61、エアー噴出ノズル62、および粉体噴出部63は、この開口から外部に露出する(図1および図2参照)。
台座部13は、切欠部13Pを有し、サイドカバー10の取付部11よりも上方の部分に設けられる。台座部23は、切欠部23P(図3参照)を有し、サイドカバー20の取付部(図示せず)よりも上方の部分に設けられる。
サイドカバー10およびサイドカバー20同士が嵌合した状態では、切欠部13Pおよび切欠部23Pによって開口が形成される。矢印AR30(図3参照)に示されるように、容器取付部30(詳細は後述される)は、切欠部13Pおよび切欠部23Pに取り付けられる。容器取付部30は、この開口から外部に露出する(図2,図5および図6参照)。容器取付部30は、切欠部13Pおよび切欠部23Pに嵌合し、サイドカバー10およびサイドカバー20に対して固定される。
台座部14は、切欠部14Pを有し、サイドカバー10の取付部11よりも上方の部分に設けられる。台座部24は、切欠部24P(図3参照)を有し、サイドカバー20の取付部(図示せず)よりも上方の部分に設けられる。
サイドカバー10およびサイドカバー20同士が嵌合した状態では、切欠部14Pおよび切欠部24Pによって開口が形成される。矢印AR40(図3参照)に示されるように、容器取付部40(詳細は後述される)は、切欠部14Pおよび切欠部24Pに取り付けられる。容器取付部40は、この開口から外部に露出する(図2,図5および図6参照)。容器取付部40は、切欠部14Pおよび切欠部24Pに嵌合し、サイドカバー10およびサイドカバー20に対して固定される。
嵌合凹部15は、サイドカバー10の取付部11の先端10F寄りの部分に設けられる。嵌合凹部15には、粉体噴出部63の嵌合凸部63T(図3参照)が嵌め込まれる(図5および図6参照)。サイドカバー20にも、嵌合凹部15に対応する嵌合凹部(図示せず)が設けられる。
サイドカバー10およびサイドカバー20同士が嵌合した状態では、粉体噴出部63の嵌合凸部63Tが、サイドカバー10の嵌合凹部15およびこれに対応するサイドカバー20の嵌合凹部(図示せず)にそれぞれ嵌合する。粉体噴出部63は、サイドカバー10およびサイドカバー20に対して固定される。
嵌合凹部16も、サイドカバー10の取付部11の先端10F寄りの部分に設けられる。嵌合凹部16には、エアー噴出ノズル62の小径部62T(図3参照)が嵌め込まれる(図5および図6参照)。サイドカバー20にも、嵌合凹部16に対応する嵌合凹部(図示せず)が設けられる。
サイドカバー10およびサイドカバー20同士が嵌合した状態では、エアー噴出ノズル62の小径部62Tが、サイドカバー10の嵌合凹部16およびこれに対応するサイドカバー20の嵌合凹部(図示せず)にそれぞれ嵌合する。エアー噴出ノズル62は、サイドカバー10およびサイドカバー20に対して固定される。
エアー噴出ノズル62および液体噴出ノズル61は、固定具62Kを用いて一体化されている。サイドカバー10およびサイドカバー20同士が嵌合した状態では、液体噴出ノズル61は、固定具62Kおよびエアー噴出ノズル62を通して、サイドカバー10およびサイドカバー20に対して固定される。
嵌合凹部17は、サイドカバー10の取付部11に設けられる。嵌合凹部17は、取付部11の長手方向において、台座部13と台座部14との間の部分に位置する(図4参照)。嵌合凹部17には、粉体収容ケース68(詳細は後述される)に設けられた嵌合凸部69(図7〜図9も参照)が嵌め込まれる(図5および図6参照)。サイドカバー20にも、嵌合凹部17に対応する嵌合凹部(図示せず)が設けられる。
サイドカバー10およびサイドカバー20同士が嵌合した状態では、粉体収容ケース68の嵌合凸部69が、サイドカバー10の嵌合凹部17およびこれに対応するサイドカバー20の嵌合凹部(図示せず)にそれぞれ嵌合する。粉体収容ケース68は、サイドカバー10およびサイドカバー20に対して固定される。
嵌合凹部18,18(図4参照)は、サイドカバー10の取付部11に設けられる。嵌合凹部18,18は、嵌合凹部17よりも上方の部分に位置し、取付部11の長手方向に沿って間隔を空けて配置される。嵌合凹部18,18には、容器取付部30(詳細は後述される)のプレート31に設けられた垂下部35,35がそれぞれ嵌め込まれる(図5および図6参照)。サイドカバー20にも、嵌合凹部18,18に対応する2つの嵌合凹部(図示せず)が設けられる。
サイドカバー10およびサイドカバー20同士が嵌合した状態では、容器取付部30の垂下部35,35が、サイドカバー10の嵌合凹部18,18およびこれらに対応するサイドカバー20の2つの嵌合凹部(図示せず)にそれぞれ嵌合する。容器取付部30は、サイドカバー10およびサイドカバー20に対して固定される。
嵌合凹部19は、サイドカバー10の取付部11に設けられる。嵌合凹部19は、取付部11の基端10B寄りの部分に位置する。嵌合凹部19には、支持プレート66(詳細は後述される)が嵌め込まれる(図5および図6参照)。支持プレート66は、第1圧縮空気導入部66L(図4参照)および第2圧縮空気導入部66R(図4参照)をそれぞれ支持する。サイドカバー20にも、嵌合凹部19に対応する嵌合凹部(図示せず)が設けられる。
サイドカバー10およびサイドカバー20同士が嵌合した状態では、支持プレート66が、サイドカバー10の嵌合凹部19およびこれに対応するサイドカバー20の嵌合凹部(図示せず)にそれぞれ嵌合する。支持プレート66は、サイドカバー10およびサイドカバー20に対して固定される。支持プレート66が固定されることよって、第1圧縮空気導入部66Lおよび第2圧縮空気導入部66Rも、サイドカバー10およびサイドカバー20に対して固定される。
切欠部10Cは、サイドカバー10の基端10Bに設けられる。切欠部10Cには、可動ユニット70(詳細は後述される)のプレート71が移動自在に嵌め込まれる(図5および図6参照)。サイドカバー20にも、切欠部10Cに対応する切欠部(図示せず)が設けられる。
サイドカバー10およびサイドカバー20同士が嵌合した状態では、サイドカバー10の切欠部10Cおよびこれに対応するサイドカバー20の切欠部によって開口が形成される。プレート71の押圧部76寄りの部分は、この開口から外部に露出する(図1,図2,図5,図6および図15参照)。可動ユニット70のプレート71は、サイドカバー10およびサイドカバー20に対して相対移動することができる。換言すると、可動ユニット70のプレート71は、サイドカバー10,20の内部に入り込んだり(前進移動)、サイドカバー10,20の内部から出てきたり(後退移動)することができる。
切欠部10Yは、サイドカバー10のグリップ形成部10Lの下端に設けられる。矢印AR80に示されるように、切欠部10Yには、圧縮空気分配管80(詳細は後述される)が嵌め込まれる(図5および図6参照)。サイドカバー20にも、切欠部10Yに対応する切欠部(図示せず)が設けられる。
サイドカバー10およびサイドカバー20同士が嵌合した状態では、サイドカバー10の切欠部10Yおよびこれに対応するサイドカバー20の切欠部によって開口が形成される。圧縮空気分配管80は、サイドカバー10の切欠部10Yおよびこれに対応するサイドカバー20の切欠部に嵌合する。圧縮空気分配管80は、この開口から外部に露出する(図5および図6参照)。圧縮空気分配管80は、サイドカバー10およびサイドカバー20に対して固定される。
サイドカバー20の固定部21,25,26は、サイドカバー20の外表面20S上に設けられる。固定部21,25,26の内周には、C字形状を有する切欠部がそれぞれ設けられる。第2ユニット200(詳細は後述される)のシリンジ97は、固定部21の切欠部によって、サイドカバー20に固定される(図2中の矢印AR97参照)。シリンジ97の基端に設けられたフランジ97Tは、固定部25および固定部26の間に嵌め込まれ(図2中の矢印AR98参照)、固定部25および固定部26の各々の切欠部によってサイドカバー20に固定される。
サイドカバー20の貫通穴20Hは、サイドカバー20の外表面20Sからサイドカバー20の内側に向かってサイドカバー20を貫通している。貫通穴20Hには、チューブT18(図1および図2参照)が挿通される。図1〜図6に示すように、貫通穴20Hに挿通されるチューブT18は、第2ユニット200の先端接続部91(図2および図5参照)と液体噴出ノズル61(図2および図5参照)とを接続する。詳細は後述されるが、第2ユニット200の液体収容部98(図5および図6参照)内の液体は、三方管94、先端接続部91、チューブT18、および、液体噴出ノズル61を通して吸い上げられ(ベンチュリー効果)、液体噴出ノズル61の先端から噴出される(図23参照)。
サイドカバー20の貫通穴24Hは、台座部24の外表面から台座部24の内側に向かってサイドカバー20を貫通している。貫通穴24Hには、チューブT18(図1および図2参照)が挿通される。
図1〜図6に示すように、貫通穴24Hに挿通されるチューブT17は、第2ユニット200の逆止弁96(図2および図5参照)と容器取付部40に設けられた貫通穴43(図2および図5参照)とを接続する。詳細は後述されるが、液体貯蔵容器400(図1および図2参照)内に貯蔵された液体410(図15参照)は、容器取付部40の貫通穴43、チューブT17、逆止弁96、および、三方管94を通して、第2ユニット200の液体収容部98内に取り込まれる。
(容器取付部30)
図3および図4に示すように、容器取付部30は、プレート31、筒部32(粉体供給部)、貫通穴33、2つの固定部34、および、4つの垂下部35を含む。プレート31は、平板状の形状を有する。筒部32は、プレート31の上面に設けられる。貫通穴33は、筒部32の上端から、プレート31の下面に到達している。
筒部32の上端に、粉体貯蔵容器300(図2参照)が取り付けられる。固定部34は、容器取付部30および粉体貯蔵容器300同士を固定する。粉体貯蔵容器300に貯蔵された粉体310(図15参照)は、粉体貯蔵容器300が容器取付部30に取り付けられることによって、容器取付部30の貫通穴33の中に移動する。
上述のとおり、4つの垂下部35は、サイドカバー10の嵌合凹部18,18(図4参照)およびこれらに対応するように設けられたサイドカバー20の2つの嵌合凹部に嵌め込まれる。垂下部35には、開口が設けられる。固定ユニット60(詳細は後述される)の固定台座64に設けられた突起64T(図7および図8参照)は、この開口を利用して、容器取付部30の垂下部35に嵌合する(図5および図6参照)。この嵌合によって、容器取付部30および固定台座64同士は相互に固定される。
容器取付部30がサイドカバー10およびサイドカバー20に固定され、容器取付部30および固定台座64同士が嵌合することによって、固定ユニット60は、サイドカバー10およびサイドカバー20に固定される。
(容器取付部40)
図3および図4に示すように、容器取付部40は、プレート41、筒部42、貫通穴43、および嵌合部44を含む。プレート41は、平板状の形状を有する。筒部42は、プレート41の上面側から下面側に向かってプレート41を貫通している。貫通穴43は、筒部42の内側に形成される。嵌合部44は、プレート41の下面側に位置する。容器取付部40は、嵌合部44を用いてサイドカバー10およびサイドカバー20に固定される(図2,図5および図6参照)。
筒部42に、液体貯蔵容器400(図2参照)が取り付けられる。液体貯蔵容器400に貯蔵された液体410(図15参照)は、液体貯蔵容器400が容器取付部40に取り付けられることによって、容器取付部40の貫通穴43の中に移動する。
(操作ユニット50)
図3および図4に示すように、操作ユニット50は、固定ユニット60および可動ユニット70を含む。固定ユニット60は、サイドカバー10,20に対して固定される。可動ユニット70は、固定ユニット60によって支持され、サイドカバー10,20に対して相対移動することができる。以下、固定ユニット60および可動ユニット70について順に説明する。
(固定ユニット60)
図3および図4に示すように、固定ユニット60は、液体噴出ノズル61、エアー噴出ノズル62、粉体噴出部63、固定台座64、弾性部材65(図3参照)、ガイド軸67(図3参照)、支持プレート66、および、粉体収容ケース68(粉体収容部)を含む。
図5および図6を参照しながら上述したように、液体噴出ノズル61、エアー噴出ノズル62、および粉体噴出部63は、サイドカバー10,20に対して固定される。液体噴出ノズル61は、チューブT18を用いて第2ユニット200の先端接続部91に接続される(図5参照)。エアー噴出ノズル62は、チューブT16(図4および図6参照)を用いて、支持プレート66に設けられた第2圧縮空気導入部66Rに接続される。
液体噴出ノズル61の先端およびエアー噴出ノズル62の先端は、液体噴出ノズル61の先端に適切な負圧が発生するように対向配置され(ベンチュリー効果)、相互に位置決めして固定されている。粉体噴出部63は、チューブT15を用いて、粉体収容ケース68の前方接続管68N(図4および図6参照)に接続される。
図7〜図9(特に、図9)を参照して、固定台座64は、ガイド部64G、固定部64K、貫通穴64H、2つの側壁64P、および、4つの突起64Tを有する。ガイド部64Gは、平板状の形状を有する。2つの側壁64Pは、ガイド部64Gの左右に設けられる。ガイド部64Gおよび2つの側壁64Pは、可動ユニット70のプレート71を、移動自在に受け入れる。可動ユニット70のプレート71は、ガイド部64Gおよび2つの側壁64Pに対して移動することができる。
ガイド軸67および弾性部材65は、ガイド部64G上に配置される(図8参照)。弾性部材65は、たとえばコイルバネから構成される。ガイド軸67は、固定部64Kを用いてガイド部64Gに対して固定される。弾性部材65は、ガイド軸67に嵌め込まれる。弾性部材65は、プレート71の進行方向の前方に配置され、プレート71の先端と対向している。
弾性部材65は、プレート71の前進移動に対して対抗する。弾性部材65は、自身の復元力の作用を用いて、プレート71が後退移動する方向にプレート71を付勢する。ガイド軸67は、プレート71が前進移動および後退移動する際、プレート71の先端に設けられたガイド溝71Gに対して摺接する。ガイド溝71Gがガイド軸67に摺接し、プレート71がガイド部64Gおよび側壁64Pに摺接することによって、プレート71は、操作方向に沿って安定して往復移動することができる。
1つの側壁64Pに、2つの突起64Tが間隔を空けて並んで設けられる。上述のとおり、突起64Tは、容器取付部30の垂下部35に設けられた開口に嵌め込まれる。固定台座64および容器取付部30は、突起64Tと垂下部35に設けられた開口との相互の嵌合によって、一体化される。固定台座64および容器取付部30は、一体化された状態で、サイドカバー10,20に対して固定される(図5および図6参照)。
ガイド部64Gの長手方向における略中央の位置に、貫通穴64Hが設けられる。貫通穴64Hは、粉体貯蔵容器300(図15参照)に貯蔵されている粉体310が、容器取付部30の貫通穴33、可動ユニット70のプレート71に設けられた貫通穴70H、および、この貫通穴64Hを順に通過して粉体収容ケース68に供給されるために設けられる(貫通穴64Hの機能のさらなる詳細は後述される)。
粉体収容ケース68は、後方接続管68M、前方接続管68N、開口68H、および、嵌合凸部69を有する。粉体収容ケース68の内部には、中空空間が形成される。この中空空間は、後方接続管68Mを通してチューブT14および第1圧縮空気導入部66Lに連通し、前方接続管68Nを通してチューブT15および粉体噴出部63に連通している。開口68Hは、この中空空間の上方に位置する。開口68Hの大きさは、固定台座64に設けられた貫通穴64H(図9参照)の大きさに対応している。
上述のとおり、粉体収容ケース68は、嵌合凸部69を用いてサイドカバー10,20(図4中の嵌合凹部17を参照)に固定される。粉体収容ケース68がサイドカバー10,20に固定され、固定台座64がサイドカバー10,20に固定された状態において、固定台座64の貫通穴64Hは、粉体収容ケース68の開口68Hを通して、粉体収容ケース68の内部に設けられた中空空間に連通している。
支持プレート66は、平板状の形状を有する。支持プレート66には、第1圧縮空気導入部66Lおよび第2圧縮空気導入部66Rが設けられる。第1圧縮空気導入部66Lおよび第2圧縮空気導入部66Rは、それぞれ筒状の形状を有する。
図9および図10に示すように、粉体収容ケース68の後方接続管68Mは、チューブT14を用いて、第1圧縮空気導入部66Lに接続される。チューブT15およびチューブT14によって、粉体噴出部63、粉体収容ケース68の内部の中空空間、および、第1圧縮空気導入部66Lは、連通している。図4および図6を参照しながら上述したように、第2圧縮空気導入部66Rは、チューブT16を用いて、エアー噴出ノズル62に連通している。
図11を参照して、支持プレート66の第1圧縮空気導入部66Lは、可動ユニット70の取付部材74に設けられた開口74Lに対向するように配置される(図4および図6も参照)。支持プレート66の第2圧縮空気導入部66Rは、可動ユニット70の取付部材74に設けられた開口74Rに対向するように配置される(図4および図6も参照)。
詳細は図12〜図14を参照して後述されるが、第1圧縮空気導入部66Lは、第2圧縮空気導入部66Rに比べて長い。支持プレート66がサイドカバー10,20に固定された状態において、第1圧縮空気導入部66Lおよび取付部材74の間の間隔(L1)に比べて、第2圧縮空気導入部66Rおよび取付部材74の間の間隔(L2)の方が大きい。
図5および図6を参照して、固定ユニット60がサイドカバー10,20に対して固定された状態においては、液体噴出ノズル61、エアー噴出ノズル62、および粉体噴出部63は、サイドカバー10,20の外部に露出する(図1および図2も参照)。固定台座64、弾性部材65、支持プレート66、ガイド軸67、および粉体収容ケース68は、サイドカバー10,20の内部に位置し、外部には露出しない。
(可動ユニット70)
図3および図4を再び参照して、可動ユニット70は、プレート71(操作部材)、接続ノズル72(第1圧縮空気供給部)、接続ノズル73(第2圧縮空気供給部)、取付部材74、連結部材75、押圧部76、膨出部77、弁部材78L(第1接続切替部)(図11参照)、および、弁部材78R(第2接続切替部)(図11参照)を含む。
プレート71は、平板状の形状を有する。プレート71の先端には、ガイド溝71G(図8および図9参照)が設けられる。プレート71の基端には、押圧部76が設けられる。プレート71の押圧部76の近傍には、切り欠き71Cが設けられる。切り欠き71Cを利用して、連結部材75はプレート71に取り付けられる。切り欠き71Cが設けられている範囲内において、連結部材75はプレート71に対して相対的に移動することができる。
連結部材75には、嵌め込み部75Cが設けられる。嵌め込み部75Cには、第2ユニット200のプランジャー99に設けられたフランジ99Tが嵌め込まれる(図2中の矢印AR99参照)。連結部材75によって、可動ユニット70のプレート71および第2ユニット200のプランジャー99が連結される。連結部材75は、プレート71が移動することに伴って、切り欠き71Cの端部71B(図9参照)に当接したり、端部71D(図9参照)に当接したりする。プレート71が移動することに伴って、連結部材75は、端部71Bまたは端部71Dから押圧力を受ける。
プレート71の移動に伴って連結部材75が切り欠き71Cの端部71Bまたは端部71Dに押圧されることによって、連結部材75も移動する。連結部材75が端部71Bまたは端部71Dからの押圧力を受けて、切り欠き71Cの設けられている範囲内で連結部材75が移動し、プランジャー99も連結部材75の動きに合わせて移動する(プランジャー99の詳細な動作は後述される)。
プレート71のガイド溝71Gの近傍には、貫通穴70H(粉体一時収容部)が設けられる。貫通穴70Hの大きさは、固定ユニット60の固定台座64に設けられた貫通穴64H(図7および図9参照)の大きさに対応している。
図5および図6を参照して、プレート71は、固定台座64および容器取付部30の間に配置された状態で、プレート71の長手方向に沿って往復移動することができる。貫通穴70H(図3など参照)の位置は、プレート71の往復移動に伴って変位する。貫通穴70Hの位置に応じて、貫通穴70Hは、容器取付部30の筒部32の貫通穴33(粉体貯蔵容器300の内部)に連通したり、固定台座64の貫通穴64Hを通して粉体収容ケース68の内部の中空空間に連通したりする。
粉体貯蔵容器300および粉体収容ケース68に連通する貫通穴70Hは、プレート71の往復移動に伴って(プレート71の移動量に応じて)、粉体貯蔵容器300に連通する状態および粉体収容ケース68に連通する状態が、選択的に切り替えられる。プレート71に設けられた貫通穴70Hのさらなる詳細な動作については、図15〜図22等を参照して後述される。
図7〜図11(特に、図9〜図11)を参照して、膨出部77は、プレート71の下面に設けられる。接続ノズル72,73は、膨出部77の下面に設けられる。図11には、膨出部77から取付部材74および弁部材78L,78Rが取り外された状態が図示されている。
図11に示すように、膨出部77の前面側には、連通穴79L,79Rが設けられる。連通穴79Lは、接続ノズル72に連通している。連通穴79Rは、接続ノズル73に連通している。弁部材78L,78Rは、エラストマーなどの、比較的硬いゴム状の部材から構成される。
弁部材78Lの中央には、第1圧縮空気導入部66Lを挿通させるための切り込みが設けられている。弁部材78Lは、連通穴79Lの開口を塞ぐように設けられる。弁部材78Rの中央には、第2圧縮空気導入部66Rを挿通させるための切り込みが設けられている。弁部材78Rは、連通穴79Rの開口を塞ぐように設けられる。取付部材74は、膨出部77の前面に対して取り付けられ(図10参照)、弁部材78Lを連通穴79Lの開口に対して固定し、弁部材78Rを連通穴79Rの開口に対して固定する。
図11においては支持プレート66が模式的に図示されているが、第1圧縮空気導入部66Lおよび弁部材78Lは相互に間隔を空けて対向するように配置され、第1圧縮空気導入部66L、取付部材74に設けられた開口74L、弁部材78L、および、連通穴79Lは、同軸上に配置される(図10等参照)。同様に、第2圧縮空気導入部66Rおよび弁部材78Rは相互に間隔を空けて対向するように配置され、第2圧縮空気導入部66R、取付部材74に設けられた開口74R、弁部材78R、および、連通穴79Rは、同軸上に配置される(図10等参照)。
接続ノズル72には、チューブT12が接続される。チューブT12は、接続ノズル72および連通穴79Lを通して、弁部材78Lに連通している。第1圧縮空気導入部66Lが開口74Lを通過して弁部材78Lに設けられた切り込みに差し込まれた場合、第1圧縮空気導入部66Lには、チューブT12から圧縮空気が供給される。第1圧縮空気導入部66Lが弁部材78Lに設けられた切り込みに差し込まれていない状態では、第1圧縮空気導入部66LはチューブT12に連通せず、第1圧縮空気導入部66Lに圧縮空気は供給されない。
同様に、接続ノズル73には、チューブT13が接続される。チューブT13は、接続ノズル73および連通穴79Rを通して、弁部材78Rに連通している。第2圧縮空気導入部66Rが開口74Rを通過して弁部材78Rに設けられた切り込みに差し込まれた場合、第2圧縮空気導入部66Rには、チューブT13から圧縮空気が供給される。第2圧縮空気導入部66Rが弁部材78Rに設けられた切り込みに差し込まれていない状態では、第2圧縮空気導入部66RはチューブT13に連通せず、第2圧縮空気導入部66Rに圧縮空気は供給されない。
図5および図6を再び参照して、可動ユニット70がサイドカバー10,20に対して組み付けられた状態においては、プレート71の押圧部76寄りの部分、連結部材75、および押圧部76は、サイドカバー10,20の外部に露出する(図1および図2も参照)。接続ノズル72、接続ノズル73、取付部材74、および、膨出部77は、サイドカバー10,20の内部に位置し、外部には露出しない。
プレート71は、ガイド溝71G(図9参照)の内周面が、ガイド軸67の先端に当接するまで、矢印A1(図9参照)に示す操作方向に沿って前進移動することができる。プレート71は、膨出部77の後ろ側の面がサイドカバー10の基端10B(図5および図6参照)側の内周面およびサイドカバー20の基端20B(図3および図4参照)側の内周面に当接するまで、矢印A2(図9参照)に示す操作方向に沿って後退移動することができる。
(圧縮空気分配管80)
図10を参照して、圧縮空気分配管80は、導入部81および排出部82,83を有する。圧縮空気分配管80は、矢印AR80(図3および図4参照)に示されるように、サイドカバー10,20に対して取り付けられる。導入部81には、チューブT11が接続される。チューブT11は、図示しないエアーポンプに接続される。このエアーポンプは、チューブT11に圧縮空気を供給する。
導入部81は、排出部82および排出部83の双方に連通している。排出部82には、チューブT12が接続される。上述のとおり、チューブT12は、可動ユニット70の接続ノズル72に接続される。排出部83には、チューブT13が接続される。上述のとおり、チューブT13は、可動ユニット70の接続ノズル73に接続される。
図10および図11を参照して、チューブT11に供給された圧縮空気は、チューブT11、接続ノズル72、膨出部77の内部、および、連通穴79Lを通して、弁部材78Lに到達する。弁部材78Lに設けられた切り込みが閉じられている状態では、圧縮空気が膨出部77の内部から弁部材78Lの外部に漏れ出ることはない。同様に、チューブT12に供給された圧縮空気は、チューブT12、接続ノズル73、膨出部77の内部、および、連通穴79Rを通して、弁部材78Rに到達する。弁部材78Rに設けられた切り込みが閉じられている状態では、圧縮空気が膨出部77の内部から弁部材78Rの外部に漏れ出ることはない。
(第1圧縮空気導入部66Lおよび第2圧縮空気導入部66R)
図12〜図14を参照して、第1圧縮空気導入部66Lおよび第2圧縮空気導入部66Rの詳細な動作について説明する。図12は、第1圧縮空気導入部66Lが弁部材78Lに差し込まれておらず、且つ、第2圧縮空気導入部66Rも弁部材78Rに差し込まれていない状態(換言すると、可動ユニット70のプレート71がサイドカバー10,20に対して最も後退している状態)を模式的に示す平面図である。
図12に示すように、可動ユニット70(図10および図11等参照)のプレート71がサイドカバー10,20(図1〜図4等参照)に対して最も後退している状態においては、第1圧縮空気導入部66Lは、プレート71の操作方向に沿って弁部材78Lに対して間隔L1(第1間隔)を空けて対向している。接続ノズル72およびこれに連通する膨出部77の内部の空間77Lは、第1圧縮空気導入部66Lに連通していない。接続ノズル72は、第1圧縮空気導入部66Lに連通しておらず、第1非連通状態C10を形成している。
同様に、可動ユニット70(図10および図11等参照)のプレート71がサイドカバー10,20(図1〜図4等参照)に対して最も後退している状態においては、第2圧縮空気導入部66Rは、プレート71の操作方向に沿って弁部材78Rに対して間隔L2(第2間隔)を空けて対向している。接続ノズル73およびこれに連通する膨出部77の内部の空間77Rは、第2圧縮空気導入部66Rに連通していない。接続ノズル73は、第2圧縮空気導入部66Rに連通しておらず、第2非連通状態D20を形成している。
本実施の形態においては、第1圧縮空気導入部66Lの長さは、第2圧縮空気導入部66Rの長さよりも長く、間隔L2は、間隔L1よりも大きい。詳細な動作は図14を参照して後述されるが、接続ノズル72に連通する膨出部77の内部の空間77Lの中には、蓋部材78Mが必要に応じて設けられる。蓋部材78Mは、エラストマー等の弾性を有する部材から構成され、第1圧縮空気導入部66Lの端部に当接することによって(図14に示す状態)、第1圧縮空気導入部66Lの開口を閉じることができる。
図13を参照して、上述のとおり、膨出部77は、プレート71(図9〜図11等参照)と一体的に移動する。押圧部76(図9〜図11等参照)が操作されることによって、膨出部77は、プレート71とともに矢印DR1方向に移動する。膨出部77とともに、弁部材78L,78R、膨出部77の内部の空間77L,77R、および接続ノズル72,73も同方向に移動する。
第1圧縮空気導入部66Lおよび第2圧縮空気導入部66Rは、支持プレート66を通してサイドカバー10,20に固定されている。押圧部76が操作されたとしても、第1圧縮空気導入部66Lおよび第2圧縮空気導入部66Rは移動しない。プレート71がサイドカバー10,20に対して押し込まれるにつれて、弁部材78L,78R、膨出部77の内部の空間77L,77R、および接続ノズル72,73は、第1圧縮空気導入部66Lおよび第2圧縮空気導入部66Rに徐々に接近する。
膨出部77が所定の距離だけ移動した後、第1圧縮空気導入部66Lは弁部材78Lに差し込まれる(図13に示す状態が得られる)。接続ノズル72は、空間77Lを通して第1圧縮空気導入部66Lに連通し、第1連通状態C11を形成する。接続ノズル72は、プレート71とともに移動する弁部材78Lの移動量に応じて、第1非連通状態C10から第1連通状態C11に切り替えられる。図13に示す状態では、第2圧縮空気導入部66Rは、弁部材78Rに到達していない。接続ノズル73は、第2非連通状態D21を形成している。
図6〜図8等を参照して、接続ノズル72が第1連通状態C11を形成しているとき、チューブT11に供給された圧縮空気は、粉体用圧縮空気として、圧縮空気分配管80の導入部81、圧縮空気分配管80の排出部82、チューブT12、接続ノズル72、および、空間77L(図13参照)を通して、第1圧縮空気導入部66Lに供給される。
第1圧縮空気導入部66Lに供給された粉体用圧縮空気は、チューブT14、後方接続管68M、粉体収容ケース68の内部空間、前方接続管68N、チューブT15、および、粉体噴出部63を通して外部に噴出される。したがって、粉体噴出部63と、チューブT15を通して粉体噴出部63に連通する粉体収容ケース68と、チューブT14を通して粉体収容ケース68に連通する第1圧縮空気導入部66Lとは、第1圧縮空気導入部66Lに供給された粉体用圧縮空気を用いて粉体収容ケース68内の粉体を粉体噴出部63から噴出させる、粉体噴出機構として機能することができる。
図14を参照して、押圧部76(図9〜図11等参照)が操作されることによって、膨出部77は、プレート71とともに矢印DR2方向にさらに移動する。膨出部77とともに、弁部材78L,78R、膨出部77の内部の空間77L,77R、および接続ノズル72,73も同方向に移動する。
膨出部77が所定の距離だけ移動した後、第1圧縮空気導入部66Lは、蓋部材78Mに差し込まれる。第1圧縮空気導入部66Lの開口は、蓋部材78Mによって塞がれる。接続ノズル72は、第1圧縮空気導入部66Lに連通しなくなる。接続ノズル72は、プレート71とともに移動する弁部材78Lの移動量に応じて、第1連通状態C11から第1非連通状態C12に切り替えられる。第1圧縮空気導入部66Lに圧縮空気は供給されなくなり、粉体噴出部63からの圧縮空気の噴出も停止する。上述のとおり、蓋部材78Mは、必要に応じて設けられているとよい。
一方で、第2圧縮空気導入部66Rは、弁部材78Rに差し込まれる(図14に示す状態が得られる)。接続ノズル73は、空間77Rを通して第2圧縮空気導入部66Rに連通する。接続ノズル73は、プレート71とともに移動する弁部材78Rの移動量に応じて、第2非連通状態D21から第2連通状態D22に切り替えられる。
図6〜図8等を参照して、接続ノズル73が第2連通状態D22を形成しているとき、チューブT11に供給された圧縮空気は、液体用圧縮空気として、圧縮空気分配管80の導入部81、圧縮空気分配管80の排出部83、チューブT13、接続ノズル73、および、空間77R(図14参照)を通して、第2圧縮空気導入部66Rに供給される。
第2圧縮空気導入部66Rに供給された液体用圧縮空気は、チューブT16、および、エアー噴出ノズル62を通して外部に噴出される。エアー噴出ノズル62から噴出される液体用圧縮空気は、液体噴出ノズル61の先端近傍に負圧を発生させる。エアー噴出ノズル62から噴出される液体用圧縮空気は、液体貯蔵容器400から第2ユニット200の内部の液体収容部98(図1,図2,図5および図6等参照)に取り込まれた液体を、ベンチュリー効果の作用を利用して、液体噴出ノズル61から噴出させる。
第2圧縮空気導入部66Rは、チューブT16、エアー噴出ノズル62、エアー噴出ノズル62の外部におけるエアー噴出ノズル62の先端近傍に連通している。また、エアー噴出ノズル62の先端近傍は、液体噴出ノズル61の外部における液体噴出ノズル61、液体噴出ノズル61、チューブT18、および、先端接続部91に連通している。
したがって、三方管94を通して液体収容部98から先端接続部91に押し出された液体が、エアー噴出ノズル62から噴出される液体用圧縮空気により生じる、ベンチュリー効果の作用を利用して、液体噴出ノズル61から噴出させる。
(第2ユニット200)
図1、図2、図5および図6を再び参照して、第2ユニット200について説明する。第2ユニット200(図2参照)は、先端接続部91、逆止弁92、アダプター93、三方管94、切替コック95、逆止弁96、シリンジ97、液体収容部98、および、プランジャー99を含む。
先端接続部91は、筒状の部材から構成される。先端接続部91の先端には、チューブT18が接続される。図5および図6を参照して上述したとおり、チューブT18は、容器取付部40の筒部42に接続され、貫通穴43に連通する。逆止弁92は、先端接続部91の後端に接続される。アダプター93は、逆止弁92と三方管94とを接続する。
液体貯蔵容器400から容器取付部40およびチューブT17を通して逆止弁96に供給された液体は、シリンジ97のプランジャー99を引くことで、三方管94および液体収容部98内が陰圧になり、逆止弁96から三方管94を通って液体収容部98に向かって流れる。これとは反対方向の液体の流れは、逆止弁96によって阻止される。
三方管94は、3つの開口を有している。3つのうちの1つの開口に、アダプター93が接続される。3つのうちの他の2つの開口には、逆止弁96およびシリンジ97がそれぞれ取り付けられる。切替コック95が図示されている向きに配置されている状態において、三方管94に設けられた3つの開口は、いずれも双方向に連通している。
シリンジ97の中に、プランジャー99およびガスケット99Gが差し込まれる。ガスケット99Gとシリンジ97の内周壁とに囲まれた空間に、液体収容部98が形成される。逆止弁96から供給された液体は、三方管94を通して先端接続部91に取り込まれる。先端接続部91に取り込まれた液体は、チューブT18を通して液体噴出ノズル61に供給される(具体的には、ベンチュリー効果の作用によって、液体噴出ノズル61に吸い上げられる)。これとは反対方向の液体の流れは、逆止弁92によって阻止される。
シリンジ97の基部には、フランジ97Tが設けられる。プランジャー99の基部には、フランジ99Tが設けられる。図2を参照して上述したとおり、プランジャー99は、サイドカバー20の固定部21に嵌め込まれる(図2中の矢印AR97参照)。シリンジ97のフランジ97Tは、固定部25および固定部26の間に嵌め込まれる(図2中の矢印AR98参照)。プランジャー99のフランジ99Tは、連結部材75の嵌め込み部75Cに嵌め込まれる(図2中の矢印AR99参照)。
(噴出装置1000の動作)
図15〜図24を参照して、以上のような構成を有する噴出装置1000の動作について説明する。図15および図16は、第1状態S1を形成している噴出装置1000を示す断面図である。図17および図18は、第2状態S2を形成している噴出装置1000を示す断面図である。図19および図20は、第3状態S3を形成している噴出装置1000を示す断面図である。図21および図22は、第4状態S4を形成している噴出装置1000を示す断面図である。図23および図24は、第5状態S5を形成している噴出装置1000を示す断面図である。
噴出装置1000は、第1状態S1〜第5状態S5に順に遷移する。図15、図17、図19、図21、および図23は、主として粉体310の動作が示されている。図16、図18、図20、図22、および図24は、主として液体410の動作が示されている。
(第1状態S1)
図15および図16を参照して、可動ユニット70の押圧部76には、所定の外力が付与されている(図15および図16に示す状態)。可動ユニット70のプレート71は、弾性部材65の復元力によって、後退する方向の押圧力を弾性部材65から受けている。
噴出装置1000が第1状態S1を形成している状態において、粉体貯蔵容器300は、容器取付部30に取り付けられている。粉体貯蔵容器300の内部の粉体310は、重力の作用によって、容器取付部30の筒部32の内側(貫通穴33)を通して落下する(図15に示す状態)。その後、粉体310は、プレート71の上面に到達する。同様に、液体貯蔵容器400は、容器取付部40に取り付けられている。液体貯蔵容器400の内部の液体410は、重力の作用によって、チューブT17および逆止弁96へと流れる。
図15および図16に示す状態において、プレート71に設けられている貫通穴70Hは、容器取付部30の貫通穴33よりも前方に位置している。この状態で、押圧部76に付与されている外力を開放すると、可動ユニット70のプレート71は、弾性部材65の復元力を受けて、サイドカバー10,20に対して最も後退した位置に向かって移動する(噴出装置1000は、第1状態S1から、次述する第2状態S2に遷移する)。
(第2状態S2)
図17および図18を参照して、プレート71は、弾性部材65からの押圧力を受けて、矢印DR10方向に後退移動する。プレート71の後退移動に伴って、切り欠き71Cに嵌め込まれている連結部材75も同方向に移動する。連結部材75に伴って、プランジャー99も矢印DR11方向に後退移動する。
プレート71の後退移動に合わせて、プレート71に設けられている貫通穴70Hも後退移動し、容器取付部30の貫通穴33に接近する。膨出部77がサイドカバー10,20の内壁に当接したとき、プレート71の後退移動は停止する。このとき、貫通穴70Hは、容器取付部30の貫通穴33に対向する。プレート71の上面で静止していた粉体310は、貫通穴70Hの内部に向かって落下し、貫通穴70Hの内部に供給される(図17参照)。
プランジャー99の後退移動に合わせて、液体収容部98には負圧が発生する。液体貯蔵容器400の内部の液体410は、容器取付部40およびチューブT17等を通して、液体収容部98の内部に吸い込まれる(取り込まれる)。
第2状態S2においては、第1圧縮空気導入部66L(図12参照)は、弁部材78L(図12参照)から離れている。第1圧縮空気導入部66L、粉体収容ケース68および粉体噴出部63には、いずれも圧縮空気が供給されていない。第2状態S2においては、第2圧縮空気導入部66R(図12参照)も、弁部材78R(図12参照)から離れている。第2圧縮空気導入部66Rおよびエアー噴出ノズル62には、いずれも圧縮空気が供給されていない。
(第3状態S3)
図19および図20を参照して、作業者の押圧部76に対する押圧力を受けて、プレート71は矢印DR12方向に前進移動する。プレート71の前進移動に合わせて、プレート71に設けられた貫通穴70Hも前進移動する。貫通穴70Hは、粉体収容ケース68の開口68Hに接近する。貫通穴70Hの内部の粉体310(図19では、粉体320として図示されている)も、粉体収容ケース68の開口68Hに接近する。
貫通穴70Hと開口68Hとが相互に連通したとき、粉体320は、粉体収容ケース68の内部に向かって落下する(図19に示す状態が得られる)。貫通穴70Hが容器取付部30の筒部32(貫通穴33)および粉体貯蔵容器300に連通している状態で貫通穴70Hに取り込まれた粉体310は、貫通穴70Hが粉体収容ケース68に連通している状態で、粉体収容ケース68に供給される。
プレート71が前進移動するとき、連結部材75は、切り欠き71Cの内側でプレート71に対して相対的に移動する。連結部材75の絶対的な位置は、変化しない。プランジャー99の絶対的な位置も、変化しない。
第3状態S3においても、第1圧縮空気導入部66L(図12参照)は弁部材78L(図12参照)から離れている。第1圧縮空気導入部66L、粉体収容ケース68および粉体噴出部63には、いずれも圧縮空気が供給されていない。第3状態S3においても、第2圧縮空気導入部66R(図12参照)は、弁部材78R(図12参照)から離れている。第2圧縮空気導入部66Rおよびエアー噴出ノズル62には、いずれも圧縮空気が供給されていない。
(第4状態S4)
図21および図22を参照して、作業者の押圧部76に対する押圧力をさらに受けて、プレート71は、矢印DR13方向に前進移動する。噴出装置1000が第3状態S3から第4状態S4に遷移することに伴って、第1圧縮空気導入部66L(図13参照)は、弁部材78Lに差し込まれる(図13に示す状態が得られる)。接続ノズル72は、第1非連通状態C10(図12参照)から、第1連通状態C11(図13参照)に遷移する。
図13を参照して上述したように、チューブT11に供給された圧縮空気は、粉体用圧縮空気として、圧縮空気分配管80の導入部81、圧縮空気分配管80の排出部82、チューブT12、接続ノズル72、および、空間77L(図13参照)を通して、第1圧縮空気導入部66Lに供給される。第1圧縮空気導入部66Lに供給された粉体用圧縮空気は、チューブT14、後方接続管68M、粉体収容ケース68の内部空間、前方接続管68N、チューブT15、および、粉体噴出部63を通して、粉体320とともに外部に噴出される(図21においては、粉体330として図示されている)。
粉体収容ケース68および粉体貯蔵容器300の間の連通は、プレート71によって遮断されている(換言すると、粉体収容ケース68は、粉体貯蔵容器300には連通していない)。粉体貯蔵容器300の中の粉体310が、粉体貯蔵容器300から粉体収容ケース68に供給され続けることはない。粉体収容ケース68の内部の粉体320が無くなるまで、粉体噴出部63は粉体330を噴出し続ける。つまり、粉体噴出部63から噴出される粉体330の噴出量は、プレート71の前進移動に伴って粉体貯蔵容器300から貫通穴70Hに取り込まれた粉体320の量(貫通穴70Hの容積)に応じて調整されることができる。
プレート71が前進移動することに伴って、連結部材75は、切り欠き71Cの端部71D(図9参照)に押圧されて矢印DR14方向に移動する。液体収容部98の内部の液体410は、逆止弁96側に向かって移動する。第4状態S4においても、第2圧縮空気導入部66R(図13参照)は、弁部材78R(図13参照)から離れている。第2圧縮空気導入部66Rおよびエアー噴出ノズル62には、いずれも圧縮空気が供給されていない。
(第5状態S5)
図23および図24を参照して、作業者の押圧部76に対する押圧力をさらに受けて、プレート71は、矢印DR15方向に前進移動する。噴出装置1000が第4状態S4から第5状態S5に遷移することに伴って、第1圧縮空気導入部66L(図14参照)は、蓋部材78Mに差し込まれる(図14に示す状態が得られる)。接続ノズル72は、第1連通状態C11(図13参照)から、第1非連通状態C12(図14参照)に遷移する。第1圧縮空気導入部66Lの開口は、蓋部材78Mによって塞がれる。接続ノズル72は、第1圧縮空気導入部66Lに連通しなくなる。
一方で、プレート71が前進移動することに伴って、連結部材75およびプランジャー99は、矢印DR15方向に移動する。第2圧縮空気導入部66Rは、弁部材78Rに差し込まれる(図14に示す状態が得られる)。接続ノズル73は、空間77R(図14参照)を通して第2圧縮空気導入部66Rに連通する。接続ノズル73は、第2非連通状態D21から第2連通状態D22に切り替えられる。
接続ノズル73が第2連通状態D22を形成しているとき、チューブT11に供給された圧縮空気は、液体用圧縮空気として、圧縮空気分配管80の導入部81、圧縮空気分配管80の排出部83、チューブT13、接続ノズル73、および、空間77R(図14参照)を通して、第2圧縮空気導入部66Rに供給される。
第2圧縮空気導入部66Rに供給された液体用圧縮空気は、チューブT16、および、エアー噴出ノズル62を通して外部に噴出される。エアー噴出ノズル62から噴出される液体用圧縮空気は、液体噴出ノズル61の先端近傍に負圧を発生させる。エアー噴出ノズル62から噴出される液体用圧縮空気は、液体収容部98に取り込まれた液体410を、ベンチュリー効果の作用を利用して、液体噴出ノズル61から噴出させる(図23においては霧状の液体420として図示されている)。
ベンチュリー効果による負圧の作用は、液体貯蔵容器400から液体収容部98に液体410を吸引できる程には強くないため、液体貯蔵容器400から液体収容部98に液体410が供給され続けることはない。液体収容部98の内部の液体410が無くなるまで、液体噴出ノズル61は液体420を噴出(噴霧)し続ける。つまり、液体噴出ノズル61から噴出される液体420の噴出量は、プレート71に連動するプランジャー99の後退移動に伴って液体貯蔵容器400から液体収容部98に取り込まれた液体410の量に応じて調整されることができる。
図23および図24において液体収容部98の内部の液体410がすべて噴出された状態は、図15および図16に示す状態(第1状態S1)にほぼ等しい。可動ユニット70のプレート71は、弾性部材65の復元力によって、後退する方向の押圧力を弾性部材65から受けている。図23および図24に示す状態において、押圧部76に付与されている外力を開放すると、可動ユニット70のプレート71は、サイドカバー10,20に対して最も後退した位置に向かって移動する(噴出装置1000は、第5状態S5から、第2状態S2に遷移する)。
以上説明したように、噴出装置1000は、プレート71の押圧部76に対する1回の押し込み操作によって(換言すると、プレート71の1回の前進移動によって)、粉体330および液体420を容易に別々に噴出させることができる。第1状態S1〜第5状態S5の遷移が繰り返されることによって、噴出装置1000は、粉体330および液体420を別々に噴出するという動作を、容易に連続して行うことができる。噴出装置1000を使用することによって、作業者は、所望の箇所に向けて粉体および液体を別々に容易に吹き付けることが可能となる。
(第1変形例)
図9を参照して上述したとおり、噴出装置1000においては、第1圧縮空気導入部66Lの長さは、第2圧縮空気導入部66Rの長さよりも長く、間隔L2は、間隔L1よりも大きい。矢印A1(図9参照)方向に示す操作方向に沿ってプレート71が操作されるにつれて、プレート71が前進移動する。第1非連通状態C10を形成している接続ノズル72は、第1連通状態C11に切り替わり、次いで、第2非連通状態D20を形成している接続ノズル73は、第2非連通状態D21に切り替わる。
換言すると、噴出装置1000においては、粉体330が噴出された後、液体420が噴出される。粉体330および液体420は、必要に応じて、同時に噴出されてもよい。この構成を実現するためには、第1圧縮空気導入部66Lおよび第2圧縮空気導入部66Rの長さを同一にして、図12における間隔L1の値および間隔L2の値を同一にすればよい。
必要に応じて、液体420が噴出された後、粉体330が噴出されてもよい。この構成を実現するためには、第1圧縮空気導入部66Lよりも第2圧縮空気導入部66Rの長さを長くして、図12における間隔L1の値よりも間隔L2の値を小さくすればよい。
(第2変形例)
噴出装置1000は、粉体310を粉体収容ケース68に取り込んで粉体噴出部63から噴出させるという動作と、液体410を液体収容部98に取り込んで液体噴出ノズル61から噴出させるという動作とが、連結部材75を用いて連動可能に構成されている。連結部材75は、必要に応じて設けられているとよい。連結部材75が設けられていない場合には、液体収容部98に取り込む液体410の量は、プランジャー99のストローク量に応じて自由に増減させることが可能となる。
(第3変形例)
噴出装置1000は、粉体貯蔵容器300および液体貯蔵容器400を有し、粉体330および液体420を連続して別々に噴出することができる。連続噴出が不要である場合などには、粉体貯蔵容器300および液体貯蔵容器400は、必要に応じて用いられるとよい。粉体貯蔵容器300が用いられない場合、プレート71の貫通穴70Hを通して粉体320が粉体収容ケース68に供給されるという構成も、必要に応じて採用されるとよい。液体貯蔵容器400が用いられない場合、エアー噴出ノズル62は不要であり、ベンチュリー効果の作用は用いられなくてもよい。この場合、たとえば、粉体収容ケース68内の粉体320が粉体噴出部63を通して噴出されるのと同様に、液体噴出ノズル61が液体収容部98に直接的に連通し、液体噴出ノズル61から圧縮空気が噴出されるように構成される。液体420は、粉体330と同様に、液体噴出ノズル61から噴出される圧縮空気とともに、液体噴出ノズル61から噴出される。これらの構成が採用される場合であっても、その噴出装置は、粉体330および液体420を別々に噴出することができる。
(第4変形例)
噴出装置1000においては、プレート71とともに移動する弁部材78L,78Rが、プレート71の移動量に応じて、第1圧縮空気導入部66Lおよび第2圧縮空気導入部66Rにそれぞれ接続される。プレート71の移動量に応じて、接続ノズル72は、第1非連通状態C10から第1連通状態C11および第1非連通状態C12に順に遷移し、接続ノズル73は、第2非連通状態D20から第2非連通状態D21および第2連通状態D22に順に遷移する。
図25〜図29を参照して、第4変形例における可動ユニット70Aについて説明する。可動ユニット70Aは、プレート71(操作部材)を含む。プレート71の表面に、突起部71L,71Rが設けられる。プレート71の移動に合わせて、突起部71L,71Rも移動する。突起部71Lの前方に、接続ノズル72が配置される。突起部71Rの前方に、接続ノズル73が配置される。突起部71Lおよび接続ノズル72の間の間隔L1に比べて、突起部71Rおよび接続ノズル73の間の間隔L2の方が大きい。間隔L1および間隔L2は、必要に応じて同一の値であってもよい。必要に応じて、間隔L1に比べて間隔L2の方が小さくてもよい。
接続ノズル72,73は、それぞれL字形状を有する。接続ノズル72の一方の開口には、チューブT14が接続される。接続ノズル72の他方の開口は、弁部材78Lに当接している。弁部材78Lは、チューブT12の端部の開口に当接している。接続ノズル73の一方の開口には、チューブT16が接続される。接続ノズル73の他方の開口は、弁部材78Rに当接している。弁部材78Rは、チューブT13の端部の開口に当接している。
図25に示す状態においては、接続ノズル72は、第1非連通状態E10を形成し、接続ノズル73は、第2非連通状態F10を形成している。接続ノズル72に圧縮空気を供給するためのチューブT12の下端の開口は、弁部材78Lによって塞がれている。チューブT12は、接続ノズル72および接続ノズル72に接続されたチューブT14のいずれにも連通していない。接続ノズル73に圧縮空気を供給するためのチューブT13の下端の開口は、弁部材78Rによって塞がれている。チューブT13は、接続ノズル73および接続ノズル73に接続されたチューブT16のいずれにも連通していない。
図26を参照して、押圧部76が押圧されることによって、突起部71Lおよび突起部71Rは、プレート71とともに矢印DR21方向に移動する。突起部71Lは、接続ノズル72を矢印DR22方向に移動させる。接続ノズル72は、弁部材78Lに設けられた切り込みに差し込まれる(図26に示す状態が得られる)。
図26に示す状態においては、接続ノズル72は、第1連通状態E11を形成し、接続ノズル73は、第2非連通状態F11を形成している。接続ノズル72に圧縮空気を供給するためのチューブT12は、接続ノズル72およびチューブT14に連通している。チューブT12に供給された圧縮空気は、チューブT14を通して排出される。
チューブT14に粉体収容ケース68(図4等参照)および粉体噴出部63(図4等参照)が接続されている場合、粉体収容ケース68に収容された粉体は、粉体噴出部63から圧縮空気とともに噴出されることができる。この場合、突起部71Lは、第1接続切替部として機能し、チューブT14は、第1圧縮空気導入部として機能することができる。
一方で、接続ノズル73に圧縮空気を供給するためのチューブT13の下端の開口は、弁部材78Rによって塞がれている。チューブT13は、接続ノズル73およびチューブT16のいずれにも連通していない。
図27を参照して、押圧部76がさらに押圧されることによって、突起部71Lおよび突起部71Rは、プレート71とともに矢印DR23方向に移動する。突起部71Lは、接続ノズル72から離れる。接続ノズル72は、矢印DR24方向に移動する。接続ノズル72は、弁部材78Lに設けられた切り込みから離れる(図27に示す状態が得られる)。
図27に示す状態においては、接続ノズル72は、第1非連通状態E12を形成し、接続ノズル73は、第2非連通状態F12を形成している。接続ノズル72に圧縮空気を供給するためのチューブT12の下端の開口は、弁部材78Lによって塞がれている。接続ノズル73に圧縮空気を供給するためのチューブT13の下端の開口は、弁部材78Rによって塞がれている。
図28を参照して、押圧部76がさらに押圧されることによって、突起部71Lおよび突起部71Rは、プレート71とともに矢印DR25方向に移動する。突起部71Rは、接続ノズル73を矢印DR26方向に移動させる。接続ノズル73は、弁部材78Rに設けられた切り込みに差し込まれる(図28に示す状態が得られる)。
図28に示す状態においては、接続ノズル72は、第1非連通状態E13を形成し、接続ノズル73は、第2連通状態F13を形成している。接続ノズル72に圧縮空気を供給するためのチューブT12の下端の開口は、弁部材78Lによって塞がれている。チューブT12は、接続ノズル72およびチューブT14のいずれにも連通していない。一方で、接続ノズル73に圧縮空気を供給するためのチューブT13は、接続ノズル73およびチューブT16に連通している。チューブT13に供給された圧縮空気は、チューブT16を通して排出される。
チューブT16にエアー噴出ノズル62(図6等参照)が接続されている場合、液体収容部98に収容された液体は、ベンチュリー効果の作用を利用して、液体噴出ノズル61(図6等参照)から噴出されることができる。この場合、突起部71Rは、第2接続切替部として機能し、チューブT16は、第2圧縮空気導入部として機能することができる。
図29を参照して、押圧部76がさらに押圧されることによって、突起部71Lおよび突起部71Rは、プレート71とともに矢印DR27方向に移動する。突起部71Rは、接続ノズル73から離れる。接続ノズル73は、矢印DR28方向に移動する。接続ノズル73は、弁部材78Rに設けられた切り込みから離れる(図29に示す状態が得られる)。
図29に示す状態においては、接続ノズル72は、第1非連通状態E14を形成し、接続ノズル73は、第2非連通状態F14を形成している。接続ノズル72に圧縮空気を供給するためのチューブT12の下端の開口は、弁部材78Lによって塞がれている。チューブT12は、接続ノズル72およびチューブT14のいずれにも連通していない。接続ノズル73に圧縮空気を供給するためのチューブT13の下端の開口は、弁部材78Rによって塞がれている。チューブT13は、接続ノズル73およびチューブT16のいずれにも連通していない。
図25〜図29を参照して上述したように、接続ノズル72が第1非連通状態および第1連通状態に切り替えられる動作、ならびに、接続ノズル73が第2非連通状態および第2連通状態に切り替えられる動作は、以上のような可動ユニット70Aを用いて行われてもよい。
(第5変形例)
図30〜図34を参照して、第5変形例における可動ユニット70Bについて説明する。可動ユニット70Bは、プレート71(操作部材)を含む。プレート71の表面(下面)に、接続ノズル72P,73Pが設けられる。プレート71の移動に合わせて、接続ノズル72P,73Pも移動する。接続ノズル72Pには、チューブT12が接続される。接続ノズル73Pには、チューブT13が接続される。
プレート71の表面(上面)に面して、固定プレート71Kが配置される。固定プレート71Kの上面には、接続ノズル72,73が設けられる。接続ノズル72には、チューブT14が接続される。接続ノズル73には、チューブT16が接続される。
固定プレート71Kの接続ノズル72は、接続ノズル72Pの移動方向の前方に対応する部分に配置される。固定プレート71Kの接続ノズル73は、接続ノズル73Pの移動方向の前方に対応する部分に配置される。接続ノズル72Pおよび接続ノズル72の間の間隔L1に比べて、接続ノズル73Pおよび接続ノズル73の間の間隔L2の方が大きい。間隔L1および間隔L2は、必要に応じて同一の値であってもよい。必要に応じて、間隔L1に比べて間隔L2の方が小さくてもよい。
図30に示す状態においては、接続ノズル72は、第1非連通状態G10を形成し、接続ノズル73は、第2非連通状態H10を形成している。接続ノズル72に圧縮空気を供給するための接続ノズル72Pは、固定プレート71Kによって塞がれている。チューブT14は、接続ノズル72Pおよび接続ノズル72Pに接続されたチューブT12のいずれにも連通していない。接続ノズル73に圧縮空気を供給するための接続ノズル73Pは、固定プレート71Kによって塞がれている。チューブT16は、接続ノズル73Pおよび接続ノズル73Pに接続されたチューブT13のいずれにも連通していない。
図31を参照して、押圧部76が押圧されることによって、接続ノズル72Pおよび接続ノズル73Pは、プレート71とともに矢印DR31方向に移動する。接続ノズル72Pが接続ノズル72に対向する位置に到達したとき、接続ノズル72Pは接続ノズル72に連通する(図31に示す状態が得られる)。
図31に示す状態においては、接続ノズル72は、第1連通状態G11を形成し、接続ノズル73は、第2非連通状態H11を形成している。接続ノズル72に圧縮空気を供給するための接続ノズル72Pは、接続ノズル72およびチューブT14に連通している。チューブT12に供給された圧縮空気は、チューブT14を通して排出される。
チューブT14に粉体収容ケース68(図4等参照)および粉体噴出部63(図4等参照)が接続されている場合、粉体収容ケース68に収容された粉体は、粉体噴出部63から圧縮空気とともに噴出されることができる。この場合、接続ノズル72Pは、第1接続切替部として機能し、チューブT14は、第1圧縮空気導入部として機能することができる。
一方で、接続ノズル73に圧縮空気を供給するための接続ノズル73Pは、固定プレート71Kによって塞がれている。チューブT13は、接続ノズル73およびチューブT16のいずれにも連通していない。
図32を参照して、押圧部76がさらに押圧されることによって、接続ノズル72Pおよび接続ノズル73Pは、プレート71とともに矢印DR32方向に移動する。接続ノズル72Pは、接続ノズル72から離れる(図32に示す状態が得られる)。
図32に示す状態においては、接続ノズル72は、第1非連通状態G12を形成し、接続ノズル73は、第2非連通状態H12を形成している。接続ノズル72に圧縮空気を供給するための接続ノズル72Pは、固定プレート71Kによって塞がれている。接続ノズル73に圧縮空気を供給するための接続ノズル73Pは、固定プレート71Kによって塞がれている。
図33を参照して、押圧部76がさらに押圧されることによって、接続ノズル72Pおよび接続ノズル73Pは、プレート71とともに矢印DR33方向に移動する。接続ノズル73Pが接続ノズル73に対向する位置に到達したとき、接続ノズル73Pは接続ノズル73に連通する(図33に示す状態が得られる)。
図33に示す状態においては、接続ノズル72は、第1非連通状態G13を形成し、接続ノズル73は、第2連通状態H13を形成している。接続ノズル72に圧縮空気を供給するための接続ノズル72Pは、固定プレート71Kによって塞がれている。チューブT12は、接続ノズル72およびチューブT14のいずれにも連通していない。一方で、接続ノズル73に圧縮空気を供給するための接続ノズル73Pは、接続ノズル73およびチューブT16に連通している。チューブT13に供給された圧縮空気は、チューブT16を通して排出される。
チューブT16にエアー噴出ノズル62(図6等参照)が接続されている場合、液体収容部98に収容された液体は、ベンチュリー効果の作用を利用して、液体噴出ノズル61(図6等参照)から噴出されることができる。この場合、接続ノズル73Pは、第2接続切替部として機能し、チューブT16は、第2圧縮空気導入部として機能することができる。
図34を参照して、押圧部76がさらに押圧されることによって、接続ノズル72Pおよび接続ノズル73Pは、プレート71とともに矢印DR34方向に移動する。接続ノズル73Pは、接続ノズル73から離れる(図34に示す状態が得られる)。
図34に示す状態においては、接続ノズル72は、第1非連通状態G14を形成し、接続ノズル73は、第2非連通状態H14を形成している。接続ノズル72に圧縮空気を供給するための接続ノズル72Pは、固定プレート71Kによって塞がれている。チューブT12は、接続ノズル72およびチューブT14のいずれにも連通していない。接続ノズル73に圧縮空気を供給するための接続ノズル73Pは、固定プレート71Kによって塞がれている。チューブT13は、接続ノズル73およびチューブT16のいずれにも連通していない。
図30〜図34を参照して上述したように、接続ノズル72が第1非連通状態および第1連通状態に切り替えられる動作、ならびに、接続ノズル73が第2非連通状態および第2連通状態に切り替えられる動作は、以上のような可動ユニット70Bを用いて行われてもよい。
以上、本発明に基づいた実施の形態および変形例について説明したが、今回開示された実施の形態および変形例はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の技術的範囲は請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。