JP6107592B2 - インバータ制御装置 - Google Patents

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本発明は、複数相のスイッチング素子のスイッチングにより直流電圧を複数相の交流電圧に変換するインバータの制御装置に関する。
下記特許文献1では、インバータを駆動する場合に、異なる相のスイッチング素子のスイッチングタイミングが重ならないように、スイッチングタイミングを修正している。
特開2008−125178号公報 特開2013−34334号公報 特開2012−23885号公報
スイッチング素子のスイッチング直後は、電圧が安定せず振動が発生する。同相あるいは異なる相のスイッチング素子のスイッチングが短時間で繰り返される場合は、前のスイッチングにより生じる電圧振動に後のスイッチングにより生じる電圧振動が重畳する。これらの電圧振動同士が互いに強め合うと、大きなサージ電圧が発生する。なお、特許文献1では、異なる相のスイッチング素子のスイッチングタイミングが重ならないようにしているものの、同相あるいは異なる相のスイッチング素子のスイッチングが短時間で繰り返される場合に、各スイッチング直後に生じる電圧振動同士が互いに強め合うことによるサージ電圧を抑制することについては考慮されていない。
本発明は、各スイッチング直後に生じる電圧振動同士が互いに強め合うことに起因するサージ電圧を抑制することを目的とする。
本発明に係るインバータ制御装置は、上述した目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明に係るインバータ制御装置は、複数相のスイッチング素子のスイッチングにより直流電圧を複数相の交流電圧に変換するインバータの制御装置であって、複数相の電圧指令信号とキャリア信号との比較に基づいて複数相のスイッチング素子のスイッチングタイミングを設定するスイッチングタイミング設定部と、該設定されるスイッチングタイミングにおいて、同相のスイッチング素子のスイッチングタイミングが設定時間内に複数回存在する場合は、該複数回のスイッチングタイミングの間隔を所定時間あける、または該複数回のスイッチングを禁止するように、スイッチングタイミングを変更する一方、同相のスイッチング素子のスイッチングタイミングが設定時間内に複数回存在しない場合は、スイッチングタイミングを変更しないスイッチングタイミング変更部と、を備え、該変更されたスイッチングタイミングで複数相のスイッチング素子のスイッチングを行い、スイッチングタイミング変更部で変更されないスイッチングタイミングには、変調率が1よりも大きい過変調制御を行っている場合におけるスイッチングタイミングであって、電圧指令信号の値の絶対値がキャリア信号の振幅よりも大きい領域の後の最初のスイッチングタイミングが含まれることを要旨とする。
本発明の一態様では、スイッチングタイミング変更部は、同相のスイッチング素子のスイッチングタイミングとして前記設定時間内に前段スイッチングタイミングと後段スイッチングタイミングが存在する場合は、前段スイッチングにより生じる電圧振動と後段スイッチングにより生じる電圧振動が略半波長ずれるように、前段スイッチングタイミングと後段スイッチングタイミングの間隔を変更することが好適である。
また、本発明に係るインバータ制御装置は、複数相のスイッチング素子のスイッチングにより直流電圧を複数相の交流電圧に変換するインバータの制御装置であって、複数相の電圧指令信号とキャリア信号との比較に基づいて複数相のスイッチング素子のスイッチングタイミングを設定するスイッチングタイミング設定部と、該設定されるスイッチングタイミングにおいて、異なる相のスイッチング素子のスイッチングタイミングが設定時間内に複数回存在する場合は、前記異なる相に含まれる一相のスイッチングにより生じる電圧振動と、前記異なる相に含まれる他相のスイッチングにより生じる電圧振動が略半波長ずれるように、一相のスイッチングタイミングと他相のスイッチングタイミングの間隔を変更するスイッチングタイミング変更部と、を備え、該変更されたスイッチングタイミングで複数相のスイッチング素子のスイッチングを行うことを要旨とする。
本発明の一態様では、スイッチングタイミング設定部は、電圧指令信号が0となるタイミングとキャリア信号が0となるタイミングを一致させる条件で、電圧指令信号とキャリア信号を比較することが好適である。
本発明によれば、各スイッチング直後に生じる電圧振動同士が互いに強め合うことに起因するサージ電圧を抑制することができる。
本発明の実施形態に係るインバータ制御装置を備える電動機駆動システムの構成例を示す図である。 電圧指令信号とキャリア信号との比較の一例を示す図である。 スイッチング素子のスイッチングにより生じる電圧振動の一例を示す図である。 前段スイッチングにより生じる電圧振動と後段スイッチングにより生じる電圧振動が互いに強め合うことで発生するサージ電圧の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係るインバータ制御装置において、スイッチング素子のスイッチングタイミングの一例を示す図である。 本発明の実施形態に係るインバータ制御装置において、前段スイッチングにより生じる電圧振動と後段スイッチングにより生じる電圧振動の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係るインバータ制御装置において、スイッチング素子のスイッチングタイミングの他の例を示す図である。 本発明の実施形態に係るインバータ制御装置において、スイッチング素子のスイッチングタイミングの他の例を示す図である。 本発明の実施形態に係るインバータ制御装置において、スイッチング素子のスイッチングタイミングの他の例を示す図である。 本発明の実施形態に係るインバータ制御装置において、前段スイッチングにより生じる電圧振動と後段スイッチングにより生じる電圧振動の他の例を示す図である。 本発明の実施形態に係るインバータ制御装置において、スイッチング素子のスイッチングタイミングの他の例を示す図である。 一相のスイッチングにより生じる電圧振動と他相のスイッチングにより生じる電圧振動が互いに強め合うことで発生するサージ電圧の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係るインバータ制御装置において、スイッチング素子のスイッチングタイミングの他の例を示す図である。 本発明の実施形態に係るインバータ制御装置において、一相のスイッチングにより生じる電圧振動と他相のスイッチングにより生じる電圧振動の一例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下実施形態という)を図面に従って説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るインバータ制御装置を備える電動機駆動システムの構成例を示す図である。本実施形態に係る電動機駆動システムは、例えば車両の駆動システムに用いることができる。
二次電池12は、充放電可能な直流電源として設けられている。コンデンサ14は、インバータ16の正側ライン(電源ライン)PLと負側ライン(グランドライン)SL間に二次電池12と並列に設けられている。インバータ16は、正側ラインPLと負側ラインSL間で互いに並列接続された複数相(図1の例では三相)のアーム31U,31V,31Wを備える。U相アーム31Uは、正側ラインPLと負側ラインSL間で互いに直列接続されたU相上側及びU相下側スイッチング素子32U,33Uと、スイッチング素子32U,33Uのそれぞれと逆並列接続されたダイオード34U,35Uとを含む。同様に、V相アーム31Vは、正側ラインPLと負側ラインSL間で互いに直列接続されたV相上側及びV相下側スイッチング素子32V,33Vと、スイッチング素子32V,33Vのそれぞれと逆並列接続されたダイオード34V,35Vとを含み、W相アーム31Wは、正側ラインPLと負側ラインSL間で互いに直列接続されたW相上側及びW相下側スイッチング素子32W,33Wと、スイッチング素子32W,33Wのそれぞれと逆並列接続されたダイオード34W,35Wとを含む。モータジェネレータ18の三相コイルは、各アーム31U,31V,31Wの中点36U,36V,36Wとそれぞれ接続されている。インバータ16は、複数相(図1の例では三相)のスイッチング素子32U,33U,32V,33V,32W,33Wのスイッチングにより、二次電池12からの直流電圧を複数相(図1の例では三相)の交流電圧に変換してモータジェネレータ18の三相コイルへ供給する。モータジェネレータ18は、インバータ16からの交流電力を受けて回転駆動可能である。モータジェネレータ18が発生する動力は、車両の走行に用いられる。一方、インバータ16でモータジェネレータ18の三相コイルの交流電力を直流に変換して、二次電池12に回収して充電を行うことも可能である。
電子制御装置50において、電圧指令信号生成部52は、モータジェネレータ18を所望のトルク及び回転数で駆動するための電流指令信号とインバータ電流の検出信号とモータジェネレータ18の回転位置情報とに基づいて、インバータ16の電圧指令信号の周波数と変調率を決定し、複数相(三相)の電圧指令信号U,V,Wを生成する。三相電圧指令信号U,V,Wの一例を図2に示す。図2では、電圧指令信号U,V,Wに高調波(3次高調波)が重畳された例を示しているが、電圧指令信号U,V,Wに高調波を重畳しなくてもよく、その場合の電圧指令信号U,V,Wは正弦波となる。
スイッチングタイミング設定部54は、インバータ16のPWM駆動を行うために、複数相(三相)の電圧指令信号U,V,Wとキャリア信号との比較に基づいて、複数相(三相)のスイッチング素子32U,33U,32V,33V,32W,33Wのスイッチングタイミングを設定する。その際には、電圧指令信号U,V,Wが0となるタイミングとキャリア信号が0となるタイミングを一致させるようキャリア周波数を設定する条件で、電圧指令信号U,V,Wとキャリア信号を比較するキャリア位相同期制御を行う。三相電圧指令信号U,V,Wと三角波キャリア信号との比較の一例を図2に示す。図2において、U相電圧指令信号Uの値と三角波キャリア信号の値が一致するタイミングをU相スイッチング素子32U,33Uのスイッチングタイミングとし、例えば、U相電圧指令信号Uの値が三角波キャリア信号の値より大きい期間で、U相上側スイッチング素子32Uをオン且つU相下側スイッチング素子33Uをオフとし、U相電圧指令信号Uの値が三角波キャリア信号の値より小さい期間で、U相上側スイッチング素子32Uをオフ且つU相下側スイッチング素子33Uをオンとする。V相スイッチング素子32V,33V及びW相スイッチング素子32W,33Wのスイッチングタイミングについても同様に設定する。なお、図2では、変調率が1より大きく、電圧指令信号U,V,Wの振幅が三角波キャリア信号のピーク値を超える過変調制御の例を示しているが、変調率が1以下で、電圧指令信号U,V,Wの振幅が三角波キャリア信号のピーク値以下であるPWM制御であってもよい。
スイッチング素子のオンオフを切り替えるスイッチング時には、インバータ16の出力電圧は瞬時にステップ的には変化せず、例えば図3に示すように振動しながら変化する。スイッチングにより生じる電圧振動の周波数及び減衰率は、スイッチング素子の特性や負荷であるモータジェネレータ18のコイルの特性により決まる。さらに、同相の電圧指令信号の値とキャリア信号の値が短時間で複数回一致し、同相のスイッチング素子のスイッチングが短時間で複数回繰り返される場合は、例えば図4(a)に示すように、前段スイッチングにより生じる電圧振動と後段スイッチングにより生じる電圧振動が互いに干渉する。これらの電圧振動同士が互いに強め合うと、例えば図4(b)に示すような大きなサージ電圧が発生し、各部に大きな電位差が発生する。
そこで、本実施形態では、このサージ電圧を抑制するように、同相のスイッチング素子のスイッチングタイミングを設定する。そのために、スイッチングタイミング変更部56は、スイッチングタイミング設定部54で設定されるスイッチングタイミングにおいて、同相のスイッチング素子のスイッチングタイミングが設定時間ts内に複数回存在する場合は、複数回のスイッチングタイミングの間隔を所定時間tpあけるようにスイッチングタイミングを変更する。そして、スイッチングタイミング変更部56で変更されたスイッチングタイミングで、複数相(三相)のスイッチング素子32U,33U,32V,33V,32W,33Wのスイッチングを行う。ここでの設定時間tsは、スイッチングタイミングから電圧振動の振幅が所定レベル以下に減衰するまでの時間(例えば図3のtd、以下振動減衰時間とする)以上となるように設定される。その際に、振動減衰時間tdについては、予め実験等により計測しておく。また、電圧指令信号U,V,Wの周波数はモータジェネレータ18の回転数により決まり、電圧指令信号U,V,Wの振幅は変調率により決まるため、電圧指令信号U,V,Wの波形はモータジェネレータ18の回転数と変調率により決まる。そのため、モータジェネレータ18の回転数と変調率から、三角波キャリア信号の何番目の波のときに、同相の電圧指令信号の値と三角波キャリア信号の値が設定時間ts内に複数回一致するか、すなわち同相のスイッチング素子のスイッチングタイミングが設定時間ts内に複数回存在するかを判定することが可能である。
例えば図5に示すように、U相電圧指令信号Uの値と三角波キャリア信号の値が設定時間ts内に時刻t1と時刻t2で一致し、U相スイッチング素子32U,33Uのスイッチングタイミングが設定時間ts内に時刻t1(前段スイッチングタイミングとする)と時刻t2(後段スイッチングタイミングとする)に存在する場合は、U相電圧指令信号Uと三角波キャリア信号との比較結果に関係なく、後段スイッチングタイミングを時刻t2から時刻t3(=t1+tp)に遅らせることで、前段スイッチングタイミングt1と後段スイッチングタイミングt3との間隔t3−t1を所定時間tpあける。ここでの所定時間tpについては、例えば前述の振動減衰時間td以上となるように設定される。これによって、例えば図6に示すように、前段スイッチングにより生じる電圧振動と後段スイッチングにより生じる電圧振動が互いに干渉するのを抑制することができ、電圧振動同士が互いに強め合うことによるサージ電圧の発生を抑制することができる。その際には、例えば図7に示すように、前段スイッチングタイミングを時刻t1から時刻t4(=t2−tp)に早めることで、前段スイッチングタイミングt4と後段スイッチングタイミングt2との間隔t2−t4を所定時間tpあけることも可能である。さらに、例えば図8に示すように、前段スイッチングタイミングを時刻t1から時刻t5に早めるとともに後段スイッチングタイミングを時刻t2から時刻t6に遅らせることで、前段スイッチングタイミングt5と後段スイッチングタイミングt6との間隔t6−t5を所定時間tpあけることも可能である。
以上説明した本実施形態によれば、電圧指令信号U,V,Wとキャリア信号との比較に基づくスイッチングタイミングにおいて、同相のスイッチング素子のスイッチングタイミングが設定時間ts内に複数回存在する場合は、複数回のスイッチングタイミングの間隔を所定時間tpあけるようにスイッチングタイミングを変更する。これによって、複数回のスイッチングによる電圧振動同士が互いに干渉するのを抑制することができ、電圧振動同士が互いに強め合うことによるサージ電圧の発生を抑制することができる。その結果、モータジェネレータ18のコイルの絶縁性を保護して必要皮膜厚を低減することができる。
あるいは、スイッチングタイミング変更部56は、スイッチングタイミング設定部54で設定されるスイッチングタイミングにおいて、同相のスイッチング素子のスイッチングタイミングが設定時間ts内に複数回存在する場合は、複数回のスイッチングを禁止することも可能である。例えば図9に示すように、U相電圧指令信号Uの値と三角波キャリア信号の値が設定時間ts内に時刻t1と時刻t2で一致し、U相スイッチング素子32U,33Uのスイッチングタイミングが時刻t1と時刻t2になる場合は、U相電圧指令信号Uと三角波キャリア信号との比較結果に関係なく、U相スイッチング素子32U,33Uの時刻t1と時刻t2でのスイッチングを行わないことも可能である。これによっても、電圧振動同士が互いに強め合うことによるサージ電圧の発生を抑制することができる。
また、スイッチングタイミング変更部56は、スイッチングタイミング設定部54で設定されるスイッチングタイミングにおいて、同相のスイッチング素子のスイッチングタイミングとして設定時間ts内に前段スイッチングタイミングと後段スイッチングタイミングが存在する場合は、前段スイッチングにより生じる電圧振動の位相と後段スイッチングにより生じる電圧振動の位相が略半波長(180°)ずれるように(例えば図10参照)、前段スイッチングタイミングと後段スイッチングタイミングとの間隔(所定時間)tpを決定することも可能である。例えば図11に示すように、U相電圧指令信号Uの値と三角波キャリア信号の値が設定時間ts内に時刻t1と時刻t2で一致し、U相スイッチング素子32U,33Uのスイッチングタイミングとして設定時間ts内に時刻t1の前段スイッチングタイミングと時刻t2の後段スイッチングタイミングが存在する場合は、U相電圧指令信号Uと三角波キャリア信号との比較結果に関係なく、後段スイッチングタイミングを時刻t2から時刻t7にずらして遅らせる(あるいは早める)ことで、前段スイッチングタイミングt1と後段スイッチングタイミングt7との間隔(所定時間)tpを(n+0.5)/fに設定する(nは0以上の整数、fは電圧振動の周波数)。これによって、例えば図10に示すように、前段スイッチングにより生じる電圧振動と後段スイッチングにより生じる電圧振動が半波長(あるいはほぼ半波長)ずれて互いに打ち消し合い、サージ電圧の発生を抑制することができる。その際に、電圧振動の周波数fについては、予め実験等により計測しておき、tp<tdが成立するようにnの値を設定する。あるいは、前段スイッチングタイミングを時刻t1からずらして早める(あるいは遅らせる)ことで、所定時間tpを(n+0.5)/fに設定することも可能である。さらに、前段スイッチングタイミングを時刻t1からずらすとともに後段スイッチングタイミングを時刻t2からずらすことで、所定時間tpを(n+0.5)/fに設定することも可能である。
なお、異なる相の電圧指令信号の値がキャリア信号の値と短時間で複数回一致し、異なる相のスイッチング素子のスイッチングが短時間で複数回繰り返される場合は、例えば図12(a)に示すように、一相(例えばU相)のスイッチングにより生じる電圧振動と他相(例えばV相)のスイッチングにより生じる電圧振動が互いに干渉する。これらの電圧振動同士が互いに強め合うと、例えば図12(b)に示すような大きなサージ電圧が発生し、各部に大きな電位差が発生する。そこで、本実施形態では、スイッチングタイミング変更部56は、スイッチングタイミング設定部54で設定されるスイッチングタイミングにおいて、異なる相のスイッチング素子のスイッチングタイミングが設定時間ts内に複数回存在する場合は、一相のスイッチングにより生じる電圧振動の位相と他相のスイッチングにより生じる電圧振動の位相が略半波長(180°)ずれるように、一相のスイッチングタイミングと他相のスイッチングタイミングとの間隔tpを変更することも可能である。その際には、複数相(三相)の電圧指令信号U,V,Wのうち、一相の電圧指令信号と他相の電圧指令信号との差が所定値以下で且つ一相の電圧指令信号(または他相の電圧指令信号)とキャリア信号との差が所定値以下かを判定することで、異なる相のスイッチング素子のスイッチングタイミングが設定時間ts内に複数回存在するかを判定することが可能である。なお、ここでの設定時間tsについても、前述の振動減衰時間td以上となるように設定される。
例えば図13に示すように、設定時間ts内において、U相電圧指令信号Uの値と三角波キャリア信号の値が時刻t11で一致し、且つV相電圧指令信号Vの値と三角波キャリア信号の値が時刻t12で一致することで、U相スイッチング素子32U,33Uのスイッチングタイミング(前段スイッチングタイミングとする)が時刻t11に存在し、且つV相スイッチング素子32V,33Vのスイッチングタイミング(後段スイッチングタイミングとする)が時刻t12に存在する場合は、V相電圧指令信号Vと三角波キャリア信号との比較結果に関係なく、後段スイッチングタイミングを時刻t12から時刻t13にずらして遅らせる(あるいは早める)ことで、前段スイッチングタイミングt11と後段スイッチングタイミングt13との間隔(所定時間)tpを(n+0.5)/fに設定する(nは0以上の整数、fは電圧振動の周波数)。これによって、例えば図14に示すように、U相(前段)スイッチングにより生じる電圧振動とV相(後段)スイッチングにより生じる電圧振動が半波長(あるいはほぼ半波長)ずれて互いに打ち消し合い、サージ電圧の発生を抑制することができる。あるいは、前段スイッチングタイミングを時刻t11からずらして早める(あるいは遅らせる)ことで、所定時間tpを(n+0.5)/fに設定することも可能である。さらに、前段スイッチングタイミングを時刻t11からずらすとともに後段スイッチングタイミングを時刻t12からずらすことで、所定時間tpを(n+0.5)/fに設定することも可能である。
なお、サージ電圧による放電は、特に温度が高いときや気圧が低いときに発生しやすくなる。そこで、以上説明したスイッチングタイミング変更部56によるスイッチングタイミングの変更については、モータジェネレータ18のコイル温度及び気圧のいずれか1つ以上に基づいて行うことも可能である。例えばモータジェネレータ18のコイル温度が許容温度以上である場合にスイッチングタイミング変更部56によるスイッチングタイミングの変更を行い、モータジェネレータ18のコイル温度が許容温度より低い場合はスイッチングタイミング変更部56によるスイッチングタイミングの変更を行わないことも可能である。また、インバータ16周辺の気圧が許容気圧以下である場合にスイッチングタイミング変更部56によるスイッチングタイミングの変更を行い、インバータ16周辺の気圧が許容気圧より高い場合はスイッチングタイミング変更部56によるスイッチングタイミングの変更を行わないことも可能である。また、モータジェネレータ18のコイル温度が許容温度以上である条件と、インバータ16周辺の気圧が許容気圧以下である条件の両方が成立する場合にスイッチングタイミング変更部56によるスイッチングタイミングの変更を行い、これらの条件の少なくとも一方が成立しない場合はスイッチングタイミング変更部56によるスイッチングタイミングの変更を行わないことも可能である。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
12 二次電池、14 コンデンサ、16 インバータ、18 モータジェネレータ、32U,33U,32V,33V,32W,33W スイッチング素子、50 電子制御装置、52 電圧指令信号生成部、54 スイッチングタイミング設定部、56 スイッチングタイミング変更部。

Claims (4)

  1. 複数相のスイッチング素子のスイッチングにより直流電圧を複数相の交流電圧に変換するインバータの制御装置であって、
    複数相の電圧指令信号とキャリア信号との比較に基づいて複数相のスイッチング素子のスイッチングタイミングを設定するスイッチングタイミング設定部と、
    該設定されるスイッチングタイミングにおいて、同相のスイッチング素子のスイッチングタイミングが設定時間内に複数回存在する場合は、該複数回のスイッチングタイミングの間隔を所定時間あける、または該複数回のスイッチングを禁止するように、スイッチングタイミングを変更する一方、同相のスイッチング素子のスイッチングタイミングが設定時間内に複数回存在しない場合は、スイッチングタイミングを変更しないスイッチングタイミング変更部と、
    を備え、
    該変更されたスイッチングタイミングで複数相のスイッチング素子のスイッチングを行い、
    スイッチングタイミング変更部で変更されないスイッチングタイミングには、変調率が1よりも大きい過変調制御を行っている場合におけるスイッチングタイミングであって、電圧指令信号の値の絶対値がキャリア信号の振幅よりも大きい領域の後の最初のスイッチングタイミングが含まれる、インバータ制御装置。
  2. 請求項1に記載のインバータ制御装置であって、
    スイッチングタイミング変更部は、同相のスイッチング素子のスイッチングタイミングとして前記設定時間内に前段スイッチングタイミングと後段スイッチングタイミングが存在する場合は、前段スイッチングにより生じる電圧振動と後段スイッチングにより生じる電圧振動が略半波長ずれるように、前段スイッチングタイミングと後段スイッチングタイミングの間隔を変更する、インバータ制御装置。
  3. 複数相のスイッチング素子のスイッチングにより直流電圧を複数相の交流電圧に変換するインバータの制御装置であって、
    複数相の電圧指令信号とキャリア信号との比較に基づいて複数相のスイッチング素子のスイッチングタイミングを設定するスイッチングタイミング設定部と、
    該設定されるスイッチングタイミングにおいて、異なる相のスイッチング素子のスイッチングタイミングが設定時間内に複数回存在する場合は、前記異なる相に含まれる一相のスイッチングにより生じる電圧振動と、前記異なる相に含まれる他相のスイッチングにより生じる電圧振動が略半波長ずれるように、一相のスイッチングタイミングと他相のスイッチングタイミングの間隔を変更するスイッチングタイミング変更部と、
    を備え、
    該変更されたスイッチングタイミングで複数相のスイッチング素子のスイッチングを行う、インバータ制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1に記載のインバータ装置であって、
    スイッチングタイミング設定部は、電圧指令信号が0となるタイミングとキャリア信号が0となるタイミングを一致させる条件で、電圧指令信号とキャリア信号を比較する、インバータ制御装置。
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