JP6107416B2 - ホームベーカリー - Google Patents

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Description

この出願の発明は、パンケース加熱手段として、電磁誘導式の加熱手段を採用したホームベーカリーの構成に関するものである。
最近では家庭でもパンを焼くことが普通のこととなっており、家庭用のホームベーカリー(パン焼き器)が各メーカーから提供されている。
このようなホームべ−カリーは、一般に本体ケースである断面略方形の外ケースと、この外ケース内に設けられた焼成室形成用の保護枠(槽体)と、該保護枠内焼成室に取り出し可能に収納された断面略方形のパンケースと、該パンケース底部のパン羽根取り付け軸に装着されるパン羽根と、上記パンケースの外周に配置されたパンケース加熱用の平面視略方形の環状構造の電気ヒータ(抵抗線式発熱体)と、上記保護枠の底部側に設けられたパン羽根取り付け軸回転駆動手段と、上記外ケースの開口部上方(焼成室上方)に開閉可能に設けられた蓋体とからなっている。
また、上記パンケースの底部には、上記パン羽根取り付け軸を囲む形で、連結用の筒状凸部が設けられている一方、対応する上記保護枠の底部には、同パンケースの底部に設けられた筒状凸部を嵌合する筒状凹部が設けられており、それら筒状凸部を筒状凹部に嵌合するとともに、同筒状凸部外周面に形成された複数の係合凸部を筒状凹部内周面に形成された複数の係合凹部に係合することによって、上記パンケースを上記保護枠に対して固定するようになっている(例えば特許文献1〜3を参照)。
そして、それによって、上記保護枠底部側のパン羽根取り付け軸回転駆動手段によって、上記パンケース底部のパン羽根取り付け軸が回転駆動されたときのパンケースの固定状態を実現するようになっている。
そして、同パンケース固定状態において、当該パンケースの中に水、強力粉、糖、塩、油脂、卵等を入れ、さらにイースト菌を投入したのち、スタートスイッチを押すと、上記パン羽根を回転させてパン生地を捏ねる「捏ね工程」、同捏ね工程で混練され、上記強力粉中のたんぱく質がグルテン化されたパン生地を醗酵させる「醗酵工程」、該醗酵工程で醗酵が完了したパン生地を焼き上げる「焼き工程」等を経て、最終的にパンが焼き上げられる。
このように、これまで提供されている家庭用のホームベーカリーでは、それらの殆どのものが、パンケース加熱手段として環状構造の1本の電気ヒーター(抵抗線式発熱体)を採用して構成されていた。
しかし、上記パンケースは上下方向に相当の高さを有する。このため、上記パンケース内のパン生地は、電気ヒーターに近い部分では焦げやすく、遠い部分では加熱不足となる問題があり、焼き上げの進行に応じて上方に膨らむパンの全体を均一に焼き上げることは難しかった。
このような事情から、例えば上記焼成室内に設置されるパンケースを電磁誘導加熱可能な金属容器で形成するとともに、同パンケース外周側の広い範囲に亘って電磁誘導コイルを配設し、該電磁誘導コイルを励磁することによってパンケース自体に渦電流を流し、自己発熱させることによって、パンケースの全体に亘って均一な加熱を行なえるようにしたものも提案されている(例えば特許文献4を参照)。
特開2009−60932号公報 特開2010−35909号公報 特開2010−94417号公報 特開平7−88047号公報
ホームベーカリーの場合、例えば焼かれるパンは食パンであるのが普通であり、それに対応して上記パンケースは、例えば水平方向に切断した場合、その断面形状が略方形となる有底筒状のボックス構造のもので構成されており、その上方は開放されている。
そして、「焼き上げ工程」では、焼き上げの進行に伴ってパンの上部がパンケースの開口部から上方に大きく膨出する。そして、この膨出部には、こんがりと濃い焼き色をつけることが好ましい。
ところが、このパンケースから上方に膨出した部分では、パンケース自体の発熱量が作用しなくなることから、同部分を別途何らかの方法で加熱するようにしなければ加熱量が不足し、そのような焼き色をつけることができないだけでなく、十分に焼きあげること自体ができない問題がある。
上記特許文献1〜3の従来例の場合には、このような問題が顕著である。もちろん、焼成室内下方の高温の空気を対流により上方に導いて、パンケース上方の空間部分をある程度は高温の状態に維持することができるが、その程度の温度ではパンの表面に焼き色をつけることは難しい。
一方、特許文献4の構成では、同問題を解決するために、ベーカリー本体上部の蓋体内に、パンケースと同じ材質で、蓋体を閉めたときにパンケースの上端側開口部を閉じる同径の蓋ケースを設けるとともに、この蓋ケースの外周にも電磁誘導コイルを配設して、蓋ケースの電磁誘導加熱を行なうようにしている。
このような構成によれば、パンケースそのものが、一部ガス抜き穴を除いて全体が加熱面となった密閉ケースとなることから、極めて加熱効率が高く、パンの上方部分も確実に焼き上げることができる。
しかし、このような構成の場合、蓋体側の構成が非常に複雑なものとなるし、やはりパン形状に制約を受け、パンの上部にふっくらと膨出した膨らみ部を形成することはできない。
そこで、このような問題を解決するために、例えば上記パンケース上方側の空間部を囲繞する保護枠部分の外周に、パンケースを加熱する電磁誘導式の第1の加熱手段とは別に、パンケース上方の空間部を加熱する第2の加熱手段を設け、該第2の加熱手段によって、パンケース上方の空間部に形状の制約を受けることなく膨出したパンの外周面を均一に加熱するようにすることも考えられる。
ところが、このようにパンケースを加熱する第1の加熱手段に加えて、パンケース上方のパン膨出空間を加熱する第2の加熱手段を設けるようにした場合、パンケース自体の発熱に加えて、第1、第2の加熱手段が発熱源となることになり、異常温度制御用の温度検出、特に電源OFFのための温度ヒューズが各発熱源に対応して複数必要となり、構成や配線を複雑にするとともに、部品コストが増える問題が生じる。
この出願の発明は、このような問題を解決するためになされたもので、上記発熱源である第1、第2の加熱手段、およびパンケースからの熱が相乗的に集中する上記第1の保護枠の開口部外周に温度ヒューズを設けることによって、単一の温度ヒューズで複数の発熱源の温度監視を可能としたホームベーカリーを提供することを目的とするものである。
この出願の発明は、以上の目的を達成するために、次のような課題解決手段を備えて構成されている。
(1)請求項1の発明
この発明の課題解決手段は、外ケースと、該外ケース内に支持された第1の保護枠と、該第1の保護枠の外周に設けられた電磁誘導コイルよりなる第1の加熱手段と、上記第1の保護枠の内側に収納され、上記第1の加熱手段によって発熱せしめられるパンケースと、上記第1の保護枠の上部に設けられ、上記パンケースの開口部上方を加熱する第2の加熱手段を備えた第2の保護枠とを備えてなるホームベーカリーにおいて、上記第1、第2の加熱手段および上記パンケースからの熱が集中的に作用する上記第1の保護枠の開口部外周に温度ヒューズを設けたことを特徴としている。
このように、上記電磁誘導コイルよりなる第1の加熱手段、電気ヒータ等よりなる上記第2の加熱手段に加え、上記第1の加熱手段により加熱されて高温になるパンケースからの熱が相乗的に集中して作用する上記第1の保護枠の開口部外周に温度ヒューズを設け、同温度ヒューズとして、それら複数の発熱源各々の発熱量が定常状態の時の当該温度ヒューズ設置部の温度を基準とし、同温度よりも所定温度以上高くなったときに溶断する定格の温度ヒューズを採用するようにすると、それら複数の発熱源各々の発熱量が異常に大きくなった場合はもちろん、いずれか一つの発熱源の発熱量でも定常状態を超えて大きくなったときには、作動温度になって溶断作動する。
したがって、一つの温度ヒューズで複数の発熱源の温度を応答性良く監視することが可能となり、部品コストの削減につながる。
また、同部分は本来的に空いているスペースであり、スペースの有効活用にもなり、取り付けも、配線も容易である。
(2)請求項2の発明
この発明の課題解決手段は、上記請求項1の発明の課題解決手段の構成において、第1の保護枠の開口部外周はフランジ部となっていて、同フランジ部の上部に第2の保護枠が設けられている一方、温度ヒューズは当該フランジ部の裏面側に位置して設けられていることを特徴としている。
このような構成の場合、温度ヒューズには、内側パンケースからの熱と下部側第1の加熱手段(電磁誘導コイル)からの熱で高温になる第1の保護枠開口部の側壁部の温度と上部側電気ヒータ等の第2の加熱手段からの熱で高温になるフランジ部の温度とが上下2方面から相乗的に伝達されるようになり、温度ヒューズに対する熱伝達特性が向上する。
(3)請求項3の発明
この発明の課題解決手段は、上記請求項1または2の発明の課題解決手段の構成において、第1、第2の保護枠およびパンケースがそれぞれ断面略方形の形状であり、上記第の保護枠の前面側には発熱性の電子部品を有する制御基板が設けられているとともに、同制御基板の一側に位置して当該電子部品に冷却風を流す冷却ファンが設けられており、温度ヒューズは、上記第1の保護枠の上記制御基板に対応する保護枠面以外の保護枠面の開口部外周に設けられていることを特徴としている。
電磁誘導方式の加熱手段を採用すると、IGBT等の発熱性電子部品が必要となり、それらは一般に電磁誘導コイルに近い第1の保護枠前部の制御基板上に設けられる。したがって、同制御基板の一側には、当該発熱性電子部品を冷却するための冷却ファンが設けられ、必要に応じて駆動されるが、この冷却ファンの冷却風が温度ヒューズ部分に作用すると、正確な作動ができなくなる。
そこで、その点を考慮して、上記温度ヒューズは、上記第1の保護枠の上記制御基板に対応する保護枠面以外の保護枠面、好ましくは反対側保護枠面の開口部外周に位置して設けるようにする。
このような構成によると、同問題を確実に解消することができる。
以上の結果、この出願の発明によると、単一の温度ヒューズで複数の発熱源の温度状態を高精度にコントロールできるようになり、構成も簡単で、組付けも容易になり、部品コストも低減される。
この出願の発明の実施の形態1に係るホームベーカリーの平面図である。 同ホームベーカリーの図1のA−A線部分で上方から下方に切断し、その切断面部分を矢印方向に見た断面図である。 同ホームベーカリーの図1のB−B線部分で上方から下方に切断し、その切断面部分を矢印方向に見た断面図である。 同ホームベーカリーの保護枠および同保護枠に対応する肩部材、制御基板、制御基板カバー、冷却ファン、回転駆動機構等の設置構造を示す本体左側面側から見た側面図である。 同ホームベーカリーの肩部材および保護枠部分のみの構成を示す本体左側面側から見た側面図である。 同ホームベーカリーの保護枠および保護枠各部の構成を示す本体左側斜め前方上部から見た分解斜視図である。 同ホームベーカリーのコイル台とコイル台内に収納されるフェライトコア相互の構造を分解状態で示す拡大斜視図である。 同ホームベーカリーの保護枠前部に配設された制御基盤および制御基板カバー、制御基板上のヒートシンクの構成とそれらに対応する冷却ファンの構成を示す本体左側斜め前方上部から見た分解斜視図である。 同ホームベーカリーの図8に示す制御基板カバーおよび同制御基板カバーに設けられた冷却風導入ガイドの構成とそれらに対応する冷却ファンの構成を示す保護枠側から見た拡大斜視図である。 同ホームベーカリーの図4のC−C線部分で水平方向に切断し、その切断面部分を矢印方向に見た断面図であり、第1の保護枠コーナー部下部の空気導入口から第1の保護枠内に導入される冷却風の流通状態を示す説明図である。 同ホームベーカリーの蓋体および操作パネル銘盤、パンケースを除去した状態における平面図である。 同ホームベーカリーの第1の保護枠に対するパンケース収納時の構成を説明する断面図である。 同ホームベーカリーの図12の状態における要部の構成を示す拡大断面図である。 同ホームベーカリーの具材投入装置の構成と作用を示す第1の作動状態の断面図である。 同ホームベーカリーの具材投入装置の構成と作用を示す第2の作動状態の断面図である。 同ホームベーカリーの第1の保護枠の開口部外周における温度ヒューズの取り付け構造を示す拡大斜視図である。 同ホームベーカリーの第1の保護枠の開口部外周における温度ヒューズの取り付け構造を示す拡大断面図である。
以下、この出願の発明の実施の形態に係るホームベーカリーの構成および作用について、詳細に説明する。
図1〜図17は、この出願の発明の実施の形態に係るホームベーカリーの全体及び各部の構成を示している。
この実施の形態のホームベーカリーでは、例えば図1〜図5に示されるように、
基本的な構成部分として、ベーカリー本体の外壁部および筐体部を構成する有底筒状の外ケース1と、該外ケース1内にあって該外ケース1との間に所定の空間を保って支持固定され、ベーカリー本体の内壁部および焼成室を構成する有底筒状の保護枠2とからなるベーカリー本体Aと、該ベーカリー本体Aの上端側開口縁部後端側にヒンジ機構16を介して後端側を枢着され、閉状態においては当該ベーカリー本体Aの上端側開口部を覆う一方、開状態においては当該ベーカリー本体Aの開口部を上方側に開放する上下方向に開閉可能な蓋体Bとの2つの部分から構成されている。
そして、外ケース1は、例えば上下方向に延びる断面略方形の筒状の側壁部1aと、該側壁部1aの平面略方形の底部開口面にあって外ケース1の底面部を構成する平面略方形の底壁部1bと、上記側壁部1aの上端側開口縁部内側にあって、同開口縁部と上記保護枠2の上端側開口縁部とを連結一体化し、上記ベーカリー本体の上端側開口縁部を形成する肩部材1cとから構成されている。この実施形態の場合、これら側壁部1a、底壁部1b、肩部材1cは、それぞれ一例として合成樹脂材により構成されている。この実施の形態の場合、例えば側壁部1aおよび底壁部1bは一体成形により形成されている。また、外ケース1a中央部上端の左右両側には、携帯用の取っ手13の左右一対の基端部が枢着されている。
一方、上記ベーカリー本体Aの内壁部および焼成室を形成する保護枠2は、合成樹脂材により成型された有底筒状の第1の保護枠(下部部材)21と、該第1の保護枠21の上端側開口部21cの水平方向への拡大縁部21d上に同軸状態で連結一体化された金属板よりなる筒状の第2の保護枠(上部部材)22とからなり、それぞれその側壁部21a、22aの断面形状および第1の保護枠21の底壁部21bの平面形状は共に略方形を成し、上記前後方向に少し長い外ケース1の側壁部1a内にあって、その中心部より所定寸法後方側に偏倚して設けられており、その前方側外ケース1の側壁部1aとの間に所定のスペースの空間部を形成する状態で、上記外ケース1の底壁部1b上に後述する回転駆動機構10を介して水平に支持固定されている。回転駆動機構10は、所定の筐体Z内に確実に固定して設けられており、上記第1の保護枠21は、その底部側複数本の脚部21g、21g・・を同筐体Z上部の対応する連結部に連結することにより、正確に位置決めした上で固定されている。
この第1の保護枠21の側壁部21aと上記第2の保護枠22の側壁部22aを合わせた側壁部の高さは、例えば図2、図3に示すように、上記外ケース1の底壁部1b上に支持固定された状態において、ほぼ上記外ケース1の側壁部1aの高さになるように形成されており、同状態において、第2の保護枠22の側壁部22a上端と外ケース1の側壁部1a上端との間に上述した肩部材1cが介装され、該肩部材1cを介して第2の保護枠22の側壁部22a上端と外ケース1の側壁部1a上端とが周方向の全体に亘って連結一体化されて、ベーカリー本体Aの開口縁部が形成されている。
肩部材1cは、例えば図5および図6に示されるように、上記ベーカリー本体Aの開口縁部を形成する肩枠部51aと、上記第2の保護枠22の側壁部22aと外ケース1の側壁部1aとの間に挿入される側壁部51bと、後端側ヒンジブラケット51eと、前端側操作パネル設置台51cとから構成されている。側壁部51bは、その前部側と後部側が部分的に下方に長く延び、その延設端51f、51f・・部分を、上記下部側第1の保護枠21の拡大縁部21d上の連結部に連結して支持固定されている。また、肩枠部51a後端のヒンジブラケット部51eは、その上端部にヒンジ軸枢支部を有する一方、下端部に上述した取っ手13の支持片を有して構成されている。さらに、肩枠部51aの前端には、図1〜図3のように組みつけられた時に、後述する操作パネル11側と本体開口部側とを仕切る仕切り壁51dが設けられている。
ところで、ベーカリー本体A前部の上記外ケース1の側壁部1a上端と第2の保護枠22の側壁部22a上端との間は、前後方向および上下方向に所定スペース以上広く開放されており、この開放スペース部分を利用して、例えば図1〜図3に示すように、上記肩部材1c前端側の平面視半月状の操作パネル設置台51cが介装され、同操作パネル設置台51cの上部に操作パネル11および操作基板12が上下に位置して設けられている。
操作パネル11には、中央部の液晶ディスプレイ11aを囲む形で、右側にスタートスイッチ11b、取消スイッチ11c、左側にメニュー選択スイッチ11d、焼色スイッチ11e、ミックススイッチ11f、中央部側に予約スイッチ11g、タイマー設定用の時・分スイッチ11hがそれぞれ設けられている。
これら各スイッチの操作設定状態は、その下部側にある操作基板12上の図示しないマイコン制御ユニットに入力され、やがて上記スタートスイッチ11bがON操作されると、それに対応して、上記メニュー選択スイッチ11d等により選択設定された所望のメニューのパンの焼き上げ制御が開始される。
さらに、上記保護枠2の断面略方形の第1の保護枠21の側壁部21aの外周(具体的には、上下方向略中間位置よりも若干下方の位置)には、同側壁部21aの周方向の全体に亘って延びる同じく断面略方形で上下方向に所定の幅の帯状のコイルボビン(ワークコイル券成用合成樹脂成形部材)5が設けられており、該コイルボビン5を介して上記第1の保護枠21の側壁部21a外周にワークコイル6が設置されている。
このワークコイル6が券成されたコイルボビン5は、例えば図6に示されるように、上記第1の保護枠21とは全く別体に構成されており、例えば図7に示すワークコイル6側の内部にフェライトコア7を嵌装したコイル台8により、上記第1の保護枠21の側壁部21aの外周面(前後左右4つの側面の中央)に対して固定されるようになっている。
すなわち、この実施形態におけるコイル台8は、例えば図7に示されるように、上記コイルボビン5の上下方向の幅よりも所定寸法上下に長く、かつ左右方向の幅が小さいボックス構造に形成され、その内側に上記フェライトコア7を嵌め込んで収納している一方、上記第1の保護枠21の例えば前後左右各側壁面部(平面部)の幅方向中央部に位置して設けられており、その上端側にあって外方側に向けて部分的に所定幅突出した取付部8aを上記第1の保護枠21の上端側開口部21cの水平方向外方に向けて所定幅以上に大きく拡大された平面視方形の拡大縁部21dの下面側に設けられたコイル台取付用ボス部21eの上下方向に延びる螺合溝部に下方側からネジ14、14・・介して螺合締結して固定されている。
また、コイルボビン5には、上下方向に所定の幅を有するワークコイル券成面部5aの上下両端側に位置して所定の高さコイル台8側に突出するリブ(凸部)5b、5bが設けられており、他方コイル台8内側の対向する上下両端部分には同リブ5b、5bの下方側に係合して、コイルボビン5を係止する係合部(凸部)8b、8bが設けられている。したがって、コイル台8を上記第1の保護枠21の拡大縁部21d下面のコイル台取付用ボス部21eに螺合締結した時には、上記コイル台8の係合部8b、8bがコイルボビン5のリブ5b、5b部分に係合して、確実にコイルボビン5を係合固定すると共に、同係合部8b、8bの内の上部側のもの8bの下端側部分的な凸部が、さらにワークコイル6の上端部分を押えて固定するようになる。
これにより、上記コイルボビン5のワークコイル券成面部5aの上下幅一杯に均一に巻かれたワークコイル(リッツ線)6が、適正なギャップと位置関係をもって確実に第1の保護枠21の側壁部21a外周面に対して固定され、同第1の保護枠21内側のパンケース収納室(下部側焼成室)Xに収納セットされたパンケース3に対しても適正なギャップと位置関係をもって対応することになる。その結果、パンケース3全体の均一な電磁誘導加熱が可能となる。
また、同構成では、第1の保護枠21(保護枠2)の側壁部21aに対して、ワークコイル6を設置するに際して、予め、上記第1の保護枠21とは別体の構造である(第1の保護枠21に嵌装される前の)コイルボビン5にワークコイル6を巻きつけて、コイルボビン5およびワークコイル6が一体の独立したワークコイルユニットを形成しておき、組付け時に、それを上記第1の保護枠21の側壁部21aの略中間部より下方の所定の位置に下方側から嵌装し、拡大縁部21dの下面側から下方に延びる周方向に複数本配設されたリブ21f、21f・・の下端で位置決めし、その後、コイル台8により上記第1の保護枠21の側壁部21a外周面に固定するだけで、上述のように正確に位置決めした状態で固定することができる。したがって、その取り付けは極めて容易である。
また、符号9は、例えばアルミ金属材料よりなる断面略方形の形状の帯状の磁気遮蔽板であり、上記ワークコイル6及びコイルボビン5の外周を覆うに十分な上下幅を有して断面略方形の環状帯に構成されている。そして、その前後左右各平面部の幅方向中間部の上縁部9aには、同上縁部9aの一部を内側に折り曲げることにより上記第1の保護枠21のコイル台取付用ボス部21eにコイル台8の取り付け部8aとともに重合して締結固定されるネジ穴つきの取り付け用フランジ9bを有し、コイル台8(4本)と共に第1の保護枠21の拡大縁部21dの下面部に取り付けられている。
そして、それによって、励磁状態における上記ワークコイル6からの磁束が周囲に漏れるのを防止している。
したがって、この実施の形態の場合、電磁誘導加熱手段であるワークコイル6、その磁束収束手段であるフェライトコア7(4本)、ワークコイル6からの磁気の遮蔽手段である磁気遮蔽板9等の設置が、実質的に第1の保護枠21に対するコイル台8(4本)の取り付けのみによって容易に実現できることになり、電磁誘導加熱手段部分の構成、組みつけが非常に簡単になる。
また、図7に示すように、コイル台8そのものも、ストレートな左右一対の側壁部間の細長いフェライトコア挿入空間8c部分に上方側からストレートな角棒構造のフェライト7を挿入固定するだけで、フェライトコア7を収納一体化することができるようになるので、その本体構造が著しく小型化され、また金型代も大幅に低下する。
さらに、コイル台8の上部側係合部8bの下端側凸部でワークコイル6を押えることもできるので、ワークコイル6自体の固定状態も安定する。
また、上記の構成では、パンケース3の発熱によって一定程度の高温になる第1の保護枠21側からの熱が所定の厚さを有するコイルボビン5によって断熱され、直接ワークコイル6に伝わるのを防止できるとともに、さらにコイルボビン5と第1の保護枠21の側壁面との間に所定の隙間を形成している。したがって、同隙間により保護枠2側からの熱がコイルボビン5およびワークコイル6に直接伝わることがないだけでなく、同隙間を後述する冷却ファン20からの風が通るようになるので、よりワークコイル6の冷却性能が向上する。
このコイルボビン5と第1の保護枠21の側壁面21aとの間の隙間は、例えば第1の保護枠21の側壁部21aの上部にあって、上記水平方向に張出された拡大縁部21dの下面部から下方に延びる上記コイルボビン5の位置決め機能を有した複数本のリブ21f,21f・・の一部(4面のもの)を下方に延ばし、それらの上にコイルボビン5を嵌装することなどによって容易に実現される。
また、上記のように第1の保護枠21(保護枠2)と別体のコイルボビン5に予めワークコイル6を巻いて第1の保護枠21(保護枠2)から独立したワークコイルユニットとし、該第1の保護枠21(保護枠2)から独立したワークコイルユニットとを最終的に第1の保護枠21(保護枠2)に組み付けるようにすると、通常想定される第1の保護枠21自体に直接巻装する構成の場合に比べて、保護枠がないためにワークコイルユニットが遥かに小さなものとなる。
したがって、例えば部品納入業者などは、一つの納入カートンに多くのワークコイルユニットを収納して完成品メーカーに納入することができ、納入時の運送コスト、部品の供給効率を大きく向上させることができる。
ホームベーカリーの場合、上記の説明からも分かるように、一般に皿状の構造である電気炊飯器の保護枠などの場合に比べても、保護枠2の上下方向の寸法が大きい。したがって、保護枠2自体に直接ワークコイル6を券装する構成を採用すると、一つの納入カートンに収納できる個数が限られたものとなり、運送コストが高くつく。上述の構成では、そのような問題も確実に解決することができる。
さらに、以上のような構成の第1の保護枠21の上端側拡大縁部21dの上部には、上述のように当該第1の保護枠21と同軸状態で一体に筒状に連結される形で断面略方形のステンレス等の金属板よりなる第2の保護枠22が設けられており、それによって上記第1の保護枠21内のパンケース収納室Xに収納セットされたパンケース3の開口部3cの上方に高さおよび直径を含めて十分に広いパン膨出空間(上部側焼成室)Yを形成しており、同第2の保護枠22の側壁部22aの外周には、パン焼き上げ工程の進行に応じてパンケース3の開口部3cから上方に膨出したパンの上方部分を加熱するための電気ヒーター(ヒータ線)Hが設けられている。
この結果、同構成によれば、上記第1の保護枠21内のパンケース収納室Xに収納セットされたパンケース3は、上記電磁誘導加熱手段であるワークコイル6の電磁誘導加熱により、その全体が均一に効率良く加熱されるとともに、同パンケース3上方の十分に広いパン膨出空間Yは、上記金属製の第2の保護枠22を介した電気ヒータHからの放射熱により効率よく加熱されるようになる。
したがって、パンケース3上方のパン膨出空間Y部にふっくらと膨出したパンP(図3の仮想線参照)の外周面全体に電気ヒータHからの放射熱が直接作用し、同放射熱により均一かつ有効に焼き上げられるようになり、効果的な焼き色をつけることができる。
なお、この場合において、さらに後述するように、電装品等冷却用のファン20からの風を上記第1の保護枠21内に導入するようにし、同冷却風によって、十分過ぎる発熱量があり、かつパンケース3の外周面から外方に無駄に放射されている渦電流による発熱量を回収し、それを下方から上方に向けて熱風の形で効率よく供給するようにすることもできる。
そのようにすると、同熱風によって上記パンケース3上方部の加熱効率をさらに大きく向上させることも可能となる。
この場合、同じく焼成室内下方からの高温の空気を上方部の加熱に利用するとは言っても、先に述べた特許文献1〜3のような、1本の環状ヒータからの熱を、単なる自然対流のみで上方に供給する場合とは異なり、熱風の温度は遥かに高いので、その加熱効率も遥かに高い。
なお、この場合、上記パンケース3の高さは、その開口部3c部分が上記第1の保護枠21の拡大縁部21dよりも少し高く位置する程度の高さに構成されている。
ところで、上記第1の保護枠21の上端側開口部21cの外周部、具体的には上記水平方向外方に所定の幅を有して張り出された拡大縁部21d下面側の側壁部21aとのコーナー面部には、例えば図16および図17に示すように、U状に曲成された温度ヒューズFが押圧弾性を発揮する温度ヒューズ取り付け部材33を用いて、同コーナー面部に圧接された状態で取り付けられている。
この温度ヒューズ取り付け部材33は、例えば図16に示すように、バネ性のある針金部材を曲成することにより、左右一対のリング状の温度ヒューズ保持部33a,33aと、保護枠側拡大縁部21dの幅に対応した長さの押圧用脚部33b,33bと、該押圧用脚部33b,33bの上端を所定長さ90°折り曲げ、それらの中間にネジ止め用の円環部33cを形成した連結部33dとからなり、温度ヒューズ保持部33a,33a内に温度ヒューズFを保持させた状態で、ネジ止め用の円環部33cを保護枠側拡大縁部21dの周面側端部の螺合部21iにネジ34で締結固定して取り付けられる。
そして、この取り付け状態では、上記温度ヒューズ取り付け部材33の押圧用脚部33b,33bが、上記温度ヒューズ保持部33a,33aに保持された温度ヒューズFを上記第1の保護枠21の側壁部21aと拡大縁部21dとのアール面構造のコーナー面部(コーナー角約90°)に対して、十分な押圧弾性を有して圧接させる。
しかも、この実施の形態の場合、同コーナー面部は、図示のように、並設されているリブ21f、21fの一部を切り欠いて(最初から所定幅切り欠かれたように成形して)、温度ヒューズFが保護枠コーナー面に密接され、かつ上下のリブ片で挟まれるように設置されるようにしている。したがって、保護枠面から温度ヒューズFに対する温度の伝達特性は良好となる。
このように、ワークコイル6、電気ヒータHに加え、ワークコイル6により加熱されて高温になるパンケース3からの熱が集中的に作用する上記第1の保護枠21の開口部21c外周に温度ヒューズFを設け、同温度ヒューズFとして、それら複数の発熱源各々の発熱量が定常状態の時の当該温度ヒューズ設置部の温度を基準とし、同温度よりも所定温度以上高くなったときに溶断する定格の温度ヒューズを採用するようにすると、それら複数の発熱源各々の発熱量が異常に大きくなった場合はもちろん、いずれか一つの発熱源の発熱量でも定常状態を超えて大きくなったときには、作動温度になって溶断作動する。
したがって、一つの温度ヒューズFで複数の発熱源の温度を応答性良く監視することが可能となり、部品コストの削減につながる。
また、同部分は本来的に空いているスペースであり、スペースの有効活用にもなり、取り付けも、配線も容易である。
また、同構成の場合、第1の保護枠21の開口部21c外周は幅の広い拡大縁部(フランジ部)21dとなっていて、同拡大縁部21dの上部に第2の保護枠22が設けられている一方、温度ヒューズFは当該拡大縁部21dの裏面側に位置して設けられている。
このような構成の場合、温度ヒューズFには、内側パンケース3からの熱と下部側ワークコイル6からの熱で高温になる第1の保護枠21開口部21c側壁部21aの温度と上部側電気ヒータHからの熱で高温になる拡大縁部21dの温度とが上下2方面から相乗的に伝達されるようになり、温度ヒューズFに対する熱伝達性が向上する。
さらに、同構成では、上記のように第1の保護枠21およびパンケース3がそれぞれ断面略方形の形状であり、後に詳しく説明するように、上記第1の保護枠21の前面側には発熱性の電子部品(IGBT28)を有する制御基板25が設けられているとともに、同制御基板25の一側に位置して当該電子部品に冷却風を流す冷却ファン20が設けられており、温度ヒューズFは、上記第1の保護枠21の上記制御基板25に対応する保護枠面(例えば図10、図11における前面部側)以外の保護枠面(図10、図11の左右両側面および背面側)の開口部21c外周に位置して設けられる。
この出願のように、電磁誘導方式の加熱手段を採用すると、IGBT28等の発熱性電子部品が必要となり、それらは一般に上記ワークコイル6に近い第1の保護枠21前部の制御基板25上に設けられる。したがって、同制御基板25の一側には、当該発熱性電子部品を冷却するための冷却ファン20が設けられ、必要に応じて駆動されるが、この冷却ファン20の冷却風が温度ヒューズF部分に作用すると、正確な作動ができなくなる。
そこで、その点を考慮して、上記温度ヒューズFは、上記第1の保護枠21の上記制御基板25に対応する保護枠面以外の保護枠面、好ましくは反対側保護枠面の開口部21c外周に位置して設けるようにする。このようにすると、上記の課題を確実に解消することができる。
また、上記第1の保護枠21の底部中央には、下方側に開口突出した筒状の開口部(凹溝部)37が設けられており、該開口部37が上記外ケース1の底壁部1b上に設けられている回転機構駆動10最終段の回転軸10e部分に臨まされている。この回転軸10eには、その上端側に平面視S字形の回転係合部材38が取り付けられており、同回転係合部材38両端の係合片38a,38a部分に、パンケース3底部のパン羽根取付軸36下端側の直交方向の係合部材36aの両端側係合部が係合してパン羽根取付軸36に回転駆動機構10側からの回転力が伝達されるようになっている。
パンケース3のパン羽根取付軸36は、当該パンケース3の底部3bの中央にあって、軸受け部35aおよびシール部35bを介して上下方向に貫通しており、その上端側にパン羽根(図示省略)が着脱可能な形で取り付けられるようになっている一方、下端側に上記係合部材36aが直交状態で取り付けられている。また、パンケース3の底部裏面側には、上記第1の保護枠21底部の筒状の開口部(凹溝部)37の内側に嵌り合う筒状部(連結用スリーブ)3hが下方に突出して設けられており、パンケース3は同筒状部3hを上記第1の保護枠21の筒状の開口部(受け溝)37に嵌め合わせることによって収納セットされるようになっている。
この場合、パンケース3の筒状部3h外周面には、例えば図14および図15に示されるように、90°間隔で周方向に4つの縦長の凸条部39a、39a・・が、他方第1の保護枠21側筒状の開口部37の内周面には、例えば図11に示されるように、同じく周方向に90°間隔で上記パンケース3側筒状部3hの凸条部39a、39a・・が嵌め合わされる同じく縦長の4つの凹条部37a、37a・・が、それぞれ設けられており、それらの係合によって上記第1の保護枠21のパンケース収納室X内に収納セットされたパンケース3の下部側がパン羽根回転方向に確実に固定されるようになっている。
また、他方、上記第1の保護枠21の開口部21c部分には、そのアール面部よりも少し下方に位置して、例えば所定の高さ内方に突出するゴム製の保護枠固定部材80、80・・が設けられている。この保護枠固定部材80、80・・は、上記断面略方形の第1の保護枠21開口部の前後左右各側壁面の内側から見た面の中央部よりも左側に寄った部分(回転時の移動振幅が最も大きく、回転時に最も大きな当接方向の押圧力が作用する部分)に位置して設けられており、それによって、例えば図11の平面視状態で右方向に回転するパン羽根(パン羽根取付軸36)の回転力の影響によるパンケース3の右方向への回転力を効果的に受け止め、より確実な形で、しかも振動させることなくパンケース3本体を正確な収納位置に固定するようになっている。
したがって、これによりパンケース3は、上下両端側で確実に水平方向に固定されることになる。この結果、上述したワークコイル6とパンケース3との電磁的な誘導ギャップも常に適正な寸法に維持されるようになる。この結果、常にパンケース3の全体を均一に電磁誘導加熱することができ、より信頼性の高い電磁誘導加熱方式のホームベーカリーを提供することができることになる。
一方、このようにしてパンケース3は、水平方向に確実に固定されるが、他方収納セット時において、上方から下方に確実に収納セットされる必要があるとともに、上下方向にも、振動することなく、確実に固定されることが必要である。
そこで、この実施の形態では、例えば図11〜図13に示されるように、上記パンケース3の開口部3cにおける取っ手3dの取付縁部3g、3g(カバー部3f、3f)の下部側に、断面くの字形状の凸状の板バネ70aを備えた第1の係合部材70を設ける一方、上記第1の保護枠21の対応する開口部21cの上端に、上記凸状の板バネ70a(そのくの字状の突部)が弾性的に係合する断面くの字形状の凹状の板バネ40aを備えた第2の係合部材40を設けて構成されており、これら第1、第2の係合部材70、40相互の図12および図13に示すような係合により、パンケース3が第1の保護枠21内に確実に収納セットされるようにするとともに、同収納セットされた状態では、確実に上下方向の動きが規制されて確実に固定されるようにしている。
この場合、上記第1の係合部材70は、上記パンケース3の取っ手取付縁部3g,3gの下部側に固定され、その内側に凸状の板バネ70aを内装した板バネケース71と、該板バネケース71内に位置して、その上端側を固定部材(ビスネジ)72によって当該板バネケース71の上壁部とともに上記パンケース3の取っ手取付縁部3g、3gの下面側に締結固定され、当該板バネケース71の側面側の開口71aより、係合用の凸状部(くの字部)を外方に突出させた凸状の板バネ70aにより構成されている。また、第2の係合部材40は、上記第1の保護枠21の開口部21cの上端部に形成した板バネ支持部材21hと、該板バネ支持部材21h部分に支持固定された凹状の係合部(くの字部)を有する凹状の板バネ40aとからなっている。
このような構成によると、パンケース3を第1の保護枠21内のパンケース収納室Xに上方側からから挿入して収納するときに、上記パンケース3下端側の筒状部3hと第1の保護枠21底部の筒状の開口部37とが適正に嵌り合い、適切な周方向位置、適切な上下方向高さに収納セットされると、上記第1の係合部材70の凸状の板バネ70a部分が板バネケース71内への弾性変形を伴いながら、最終的に第2の係合部材40の凹状の板バネ40a部分に係合し、確実に係合した時点で「パチン」と音がして収納される。
したがって、同収納音の発生により、パンケース3の適正、かつ確実な収納セットが行なわれたことが判断される。また、同収納セット状態における上下方向の位置が固定される。
この結果、従来のホームベーカリーのように、パンケースを所定の角度、周方向反対側にひねった状態で挿入し、挿入後所定角戻してヘリコイド係合させるような複雑な収納方法をとる必要も無くなる。
さらに、この実施形態の場合、上記第1の保護枠21下部の4隅コーナー部の一角(第1の保護枠21自身から見て前部左側コーナー部/換言すると、向かって右側コーナー部)には、その前面側から左側面側までの所定の幅に亘って、当該第1の保護枠21内に後述する冷却ファン20からの冷却空気を対角線方向(図10の矢印参照)に導入するためのグリル構造の空気導入口15が形成されている。
そして、このように構成された第1の保護枠21内に、上述のように、底部にパン羽根が取り付けられるパン羽根取付軸36を備えたパンケース3が取り出し可能な状態で収納セットされている。そして、この収納セット状態では、上述したパン羽根取付軸36の下方に設けた直交方向の係合部材36a、最終段の回転軸10eに固定されたS字形の回転係合部材38を介して後述する回転駆動機構10側からの回転駆動力が伝達され、それによってパン羽根が回転し、パンケース3内のパン生地を捏ねる作業が行なわれる。なお、パンケース3の内周面には、捏ね工程においてパン生地に係合力を作用させる凸状部3e、3eが設けられている。
上記パン羽根取付軸36に回転力を伝達する回転駆動機構10は、例えば次のように構成されている。すなわち、例えば図3および図4に示すように、駆動源であるモータMの出力軸10aの回転を駆動側プーリー10b、ベルト10c、従動側プーリー10dを介して上述した最終段の回転軸10eに伝達し、該最終段の回転軸10eにより上記S字形の回転係合部材38を回転させる。
他方、図2、図4、図8〜図10において、符号25は、当該ホームベーカリーにおけるパン製造工程を制御する制御プログラムを実行する制御基板であり、上述した外ケース1の前面側側壁部1aと保護枠2の前面部との間の空間部に位置し、かつ保護枠2の前面側に平行に隣接して上下方向に立設された制御基板カバー27の前面側(外ケース側)に取り付けられている。この制御基板25の外ケース1側部品取り付け面上には、上記ワークコイル6の駆動を行なうIGBT(パワートランジスタ)28、同IGBT28の放熱を行うヒートシンク29等の発熱部品が設けられている。この制御基板25および制御基板カバー27は、断面略方形の形状を成す上記保護枠2の前面部側にあって、その一側端(図示左側端)が上記断面略方形の形状の保護枠2の左側面部位置となるような位置関係で設けられている。
そして、これら制御基板25および制御基板カバー27と保護枠2の下部(特に下部側第1の保護枠21の下部)の前面部および左側面部間のコーナー部に形成された上述の空気導入口15の各々に共通に対応して、例えば図2、図3、図8〜図10に示すような位置関係で、それらの左側面側に所定の間隔を置いて、それらの略全体をカバーすることができるファン径の冷却ファン20が、その吹出し軸中心を制御基板カバー27と保護枠2前面部との間の空間部分に向けた状態で平行に設置されている。そして、例えば外ケース1の左側面側側壁部のファン吸込み軸に対応する部分に設けた外気吸入口から吸い込んだ外気をファン羽根車20bにより前方に吹き出し、上記対応する所要部分に吹き付けるようになっている。
一方、上記制御基板カバー27のファン端部側には、保護枠2側に位置して、上記冷却ファン20の空気吹き出し口20aから吹き出される冷却風を、その風向を変えて上述したワークコイル6側に供給する第1の冷却風ガイド31と、上述した第2の保護枠21の空気導入口15側に供給する第2の冷却風ガイド32とが、上下に分けて設けられている。
この結果、上記冷却ファン20の空気吹出口20aから吹出された冷却風は、その左側領域部分の風が上記制御基板25および制御基板25上のIGBT28、ヒートシンク29等を、また中央部左側領域の風が制御基板25の裏面側を、中央部領域および中央部領域から右側の広領域の風が上部側ではワークコイル6の前面側から右側面側、左側面側から背面側に、また下部側では上記第1の保護枠21の前面部側と左側面部側とのコーナー部にある第1の保護枠21内パンケース収納室Xへの空気導入口15部分に効率よく供給されるようになり、1台の冷却ファン20で上記各部に十分な風量の冷却風を供給できるようになる。
この実施形態のようなホームベーカリーの場合、電気炊飯器などと異なって、上記パンケース3内にパン生地を入れて捏ねる「捏ね工程」では、たんぱく質の良好なグルテン化を図るためにパンケース3を冷却する必要があり(グルテン化に有効な適温は10〜20℃のため)、また「焼き工程」では、誘導加熱されたパンケース3の熱が外部に逃げないように、第1の保護枠内21内に導入した空気を断熱材としてパンケース3の全体を包むとともに、パンケース3外周の放射熱を吸収して昇温し高温になった空気(熱風)でパンケース3の全体およびパンケース3上方のパン膨出空間Y部分を均一に加熱することによって、「焼き工程途中」のパンケース3内はもちろん、「焼き工程最後」のパンケース3から上方に膨出したパン生地部分をも十分に加熱し、有効な焼き色をつける。その結果、熱効率が向上し、省エネ効果も得られる。
また、冷却風によって保護枠2との間の空間部分が断熱され、保護枠2自体の温度上昇も小さくて済むようになるので、ワークコイル6の耐久性も向上する。
次に、上述のように外ケース1の側壁部1aおよび第2の保護枠22を肩部材1cを介して連結一体化した構成のベーカリー本体Aの開口部には、上述のように蓋体Bが上下方向に開閉可能にヒンジ機構16を介して後端側で枢着されている。
この蓋体Bは、例えば図2、図3、図14、図15に示されるように、上部外装面を形成する合成樹脂製の外カバー18と、その内側天井面を形成する合成樹脂製の内カバー19とからなり、それらの端部18a、19a,18b、19b同士を相互に接合一体化し、それらの間に所定断面積の断熱空間15を形成して構成されている。そして、その外カバー18後端部分には、例えば蒸気排出口Sが設けられており、内側に凹けられた蒸気通路18cを通して焼成室であるパン膨出空間Y内の蒸気(ガス)が適宜排出されるようになっている。
また、上記内カバー19の下面には、例えば上述した電気ヒータHからの放射熱を反射する金属製の熱反射面19cが設けられている。そして、それにより、上記金属板よりなる第2の保護枠22を介してパン膨出空間Yに放射される電気ヒータHからの上方への放射熱が同熱反射面19cで効果的に下方側に反射されて、上述のようにパンケース3の開口部3cから上方に膨出したパンの上面に効果的に作用するようになる。この結果、同パン膨出部の焼き上がりも良好になり、適度な焼き色が形成される。
さらに、上記パンケース3の開口部3cの上方に対応する上記熱反射面19cの内側(裏面側略中央部位置)には、例えば下方側(パンケース3の開口部3c側)に2段階で開放可能となった具材収納ケース61を有する具材投入装置60が設けられている。
上記具材収納ケース61は、そのケース本体の下面側に下方側に弧回動する底板(蓋板)62を備え、該底板62を必要に応じて水平な収納ケース閉状態から下方側に略垂直な第1のケース開状態(図14)に略90°弧回動させ、それによってケース本体の底部を開放することによって、ケース本体内に収納されている具材を下方側パンケース3内に投入し、その後所定の時間を置いて、さらに後方側パンケース3の開口部3c後方位置(図15)まで大きく回動して停止するようになっている。
この底板62の下方側への第1、第2の2段階の開放動作(弧回動動作)は、例えばケース本体一端側の底板支持軸付近に設けた係合状態コントロール用の底板開放ボタン63を、対向する位置に設置した図示しない電磁プランジャのプランジャロッドのON、OFFによって制御するようになっている。
上記のような一旦下方側に開放されると元の閉状態に戻らない底板62を備えた具材投入装置60を用いてパンケース3内に具材を投入するようにした場合、具材投入後のパンの焼き上がりに応じたパンケース3上方へのパンの膨出量を考慮すると、上述のように底板62をパンケース3の開口部3c上方位置を避けた後方位置(図15に示す2段階目の回動位置)まで大きく弧回動させた状態で停止させなければならない。
ところが、上記ケース本体内に具材が入っている状態(底板62上に具材が乗っている状態)で、いきなり上記パンケース3の開口部3c後方の最大回動位置まで弧回動させてしまうと、ケース本体内の具材が全てパンケース3内に落とし込まれず、勢いでパンケース3外に毀れてしまう問題がある。
そこで、この実施の形態では、上述のように、一旦パンケース3の開口部3c上方位置まで弧回動させた上で止め(図14の状態)、その後、所定の時間を置きケース本体61内の具材がパンケース3内に投入されるのを待ってから、最終的に上記パンケース3の開口部3c後方の最大開放位置(図15)まで回動させて停止させるようにしている。
このような構成によると、焼き上がりに応じたパンケース3上方へのパン膨出時における底板62との干渉を回避しながら、パンケース3内への確実な具材の投入を可能とすることができ、保護枠2およびパンケース3の上部から蓋体Bにかけての高さ寸法を可能な限りコンパクトにしながら、自動的な具材投入装置60を設置することができ、また、それらの結果、膨出部に損傷がなく、見映えの良い外観のパンを焼き上げることができる。
Aはベーカリー本体、Bは蓋体、1は外ケース、1aは筒状の側壁部、1bは底壁部、1cは肩部材、2は保護枠、3はパンケース、5はコイルボビン、6はワークコイル、7はフェライトコア、8はコイル台、10は回転駆動機構、10aはモータ出力軸、10bは駆動側プーリー、10cはベルト、10dは従動側プーリー、10eは最終段の回転軸、11は操作パネル、16はヒンジ機構、18は外カバー、19は内カバー、20は冷却ファン、21は第1の保護枠、21aは側壁部、21cは開口部、21dは拡大縁部、21fはリブ、22は第2の保護枠、22aは側壁部、33は温度ヒューズ取り付け部材、36はパン羽根取付軸、60は具材投入装置、61は具材収納ケース、62は底板、Fは温度ヒューズ、Hは電気ヒータである。

Claims (3)

  1. 外ケースと、該外ケース内に支持された第1の保護枠と、該第1の保護枠の外周に設けられた電磁誘導コイルよりなる第1の加熱手段と、上記第1の保護枠の内側に収納され、上記第1の加熱手段によって発熱せしめられるパンケースと、上記第1の保護枠の上部に設けられ、上記パンケースの開口部上方を加熱する第2の加熱手段を備えた第2の保護枠とを備えてなるホームベーカリーにおいて、上記第1、第2の加熱手段および上記パンケースからの熱が集中的に作用する上記第1の保護枠の開口部外周に温度ヒューズを設けたことを特徴とするホームベーカリー。
  2. 第1の保護枠の開口部外周はフランジ部となっていて、同フランジ部の上部に第2の保護枠が設けられている一方、温度ヒューズは当該フランジ部の裏面側に位置して設けられていることを特徴とする請求項1記載のホームベーカリー。
  3. 第1、第2の保護枠およびパンケースがそれぞれ断面略方形の形状であり、上記第の保護枠の前面側には発熱性の電子部品を有する制御基板が設けられているとともに、同制御基板の一側に位置して当該電子部品に冷却風を流す冷却ファンが設けられており、温度ヒューズは、上記第1の保護枠の上記制御基板に対応する保護枠面以外の保護枠面の開口部外周に設けられていることを特徴とする請求項1または2記載のホームベーカリー。
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