実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1について図1〜図12を用いて説明する。図2(a)は図1の点線AAの矢印方向に見た電磁シールド扉装置の断面図(電磁シールド扉が閉鎖状態)、図2(b)は図1の点線AAの矢印方向に見た電磁シールド扉装置の断面図(電磁シールド扉が開放状態)、図3(a)は導電性層部を形成する前の弾性体部の断面斜視図、図3(b)は導電性層部を形成している途中の弾性体部の断面斜視図、図4(a)は図1の点線AAの矢印方向に見た電磁シールド用ガスケット及び枠体部分の拡大断面図(電磁シールド扉が閉鎖状態)、図4(b)は図1の点線AAの矢印方向に見た電磁シールド用ガスケット及び枠体部分の拡大断面図(電磁シールド扉が拡大状態)、図4(c)は図4(a)(b)に記載の枠体へ電磁シールド用ガスケットを取り付ける前の仮想断面図である。
図1〜12において、1は少なくとも表面が導電性である電磁シールド用ガスケット、2は電磁シールド用ガスケット1が嵌めこまれた導電性を呈する凹状の窪み(凹部)、3は導電性の凹部2を有し、開口の周囲を囲う柱状の枠体である。凹部2は、電磁シールド用ガスケット1のガスケット支持金具として機能する。また、凹部2は開口を囲うように枠体3にループ状に形成されている。電磁シールド用ガスケット1は、このループ状の凹部2に嵌めこまれているが、必ずしもループ状にする必要はなく、電磁遮蔽性能が得られるように、複数の電磁シールド用ガスケット1の端部同士を重ね合わせておればよい。その重ね合わせ部分に後述する金属箔、導電性の網(金属網)、導電性の紙(金属メッシュ)、導電性の布(ファブリック)、導電性の不織布、導電性の樹脂などの導電性層で覆ってもよい。なお、ここでいう「開口」とは、電磁シールドルームの窓枠や電磁シールドルームの内外を人や物品が出入りするための開口(扉を設置する)などを指す。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
図1〜12において、4は枠体3の内側の開口に対応する扉である電磁シールド扉、5は枠体3に電磁シールド扉4を旋回可能に固定する蝶番(丁番、ヒンジ)、6は電磁シールド扉5に形成されたドアノブ部(レバーハンドル)、7は電磁シールド扉5に形成されたラッチ部(ラッチ部6周辺の電気錠機構や枠体4側のラッチ受座の図示は省略する)、8は枠体3の外郭に形成され、電磁シールド扉4の上枠,縦枠,下枠となる扉枠である。扉枠8と枠体3とは一体でも別体よいが、扉枠8と枠体3とが電気的に連続しているなどの電磁シールドルームに必要な電磁遮蔽性能を満たす必要がある。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
図1〜12において、9は電磁シールド扉4が閉じられたときに電磁シールド用ガスケット1に押し当てられる電磁シールド扉4における柱状の導電性のガスケット押え金具である。開口を囲うように枠体3にループ状に形成された凹部2に対応して、ガスケット押え金具9(突起部も含む)もループ状に形成されている。つまり、電磁シールド扉4を閉じたときに、ガスケット押え金具9(突起部も含む)と凹部2(電磁シールド用ガスケット1)とが対向するように、ガスケット押え金具9(突起部も含む)が電磁シールド扉4に形成されている。本願に係る電磁シールド用ガスケット及び電磁シールド扉装置においては、電磁シールド扉4に凹部2を形成し、枠体3(扉枠8)にガスケット押え金具9(後述のガスケット押え金具9a,ガスケット押え金具9b,ガスケット押え金具9cを含む)を形成してもよいが図示は省略する。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
本願においては、特に、三角形形状又は四角形形状の突起部が凹部に沿って、一列形成されたものをガスケット押え金具9a,三角形形状又は四角形形状の突起部が凹部に沿って形成された二列形成されたものをガスケット押え金具9b,突起部がなく平坦なものをガスケット押え金具9cと称する場合がある。なお、凹部2とガスケット押え金具9とはそれぞれ形成場所を入れ替えてもよい。つまり、前述のように、枠体3にガスケット押え金具9を形成し、電磁シールド扉4に凹部2を形成してもよい。
図1〜12において、10は枠体3の凹部2の底面に接触する底面部、11は枠体3の凹部2の底面と連続する一方の枠体3の凹部2の側面に接触する第1側面部、12は枠体3の凹部2の底面と連続する他方の枠体3の凹部2の側面に接触する第2側面部、13は第1側面部11及び第2側面部12と連続し、底面部10と対向する押し当て面部、14は底面部10,第1側面部11,第2側面部12,押し当て面部13を具備した柱状の弾性体部である。押し当て面部13は、ガスケット押え金具9(特に、ガスケット押え金具9aの突起部や詳細は後述のガスケット押え金具9bの突起部)によって3〜4mm以上押し付けられるものである。弾性体部14は一般的な弾性体であるエチレンプロピレンゴム(ゴム)、シリコン、ウレタンフォーム、エラストマーなどであればよい。また、全面的又は部分的に、スポンジなどの気泡や隙間があるものを用いてもよい。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
図1〜12において、15は導電性層部である。導電性層部15は金属箔、導電性の網(金属網)、導電性の紙(金属メッシュ)、導電性の布(ファブリック)、導電性の不織布、導電性の樹脂などの導電性層で覆ったものを適宜選択する。電磁シールド用ガスケット1は、柱状の弾性体部14と柱状の弾性体部14を覆う導電性層部15とを備えたものである。導電性層部15を弾性体部14に形成する手法は、特許文献1及び2に開示されているような公知のものを用いるとよい。但し、導電性層部15は、必ずしも弾性体部14と接着や密着させる必要はない。16は柱状の弾性体部14が延びる方向に沿って内部に形成された中空部である。なお、中空部16は弾性体部14内を完全に連通している必要はない。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
本願においては、弾性体部14が、少なくともその表面に導電性を有するものであれば、導電性層部15は必要ない。この場合、弾性体部14の表面が導電性層部15とする。また、弾性体部14と導電性層部15とが一体という表現も使用する。つまり、弾性体部14と導電性層部15とが、一体,別体を問わず、柱状の弾性体部14上に導電性層部15が形成されておればよいことを意味する。また、本願においては、図1〜12に記載のものと同じく、弾性体部14と導電性層部15とが密着していることは必ずしも必要ない。
実施の形態1に係る電磁シールド扉装置は、ドアノブ部6による電磁シールド扉4の開閉によって、導電性層部15を介した押し当て面部13とガスケット押え金具9との接触状態及び非接触状態の変更が自在であるものである。また、実施の形態1に係る電磁シールド扉装置に用いられる電磁シールド用ガスケット(実施の形態1に係る電磁シールド用ガスケット)は、柱状の弾性体部14が、中空部16を有し、枠体3に嵌め込まれ、押し当て面部13が、電磁シールド扉4が閉じられたときにガスケット押え金具9によって、枠体3の凹部2の底面側に変形するものである。電磁シールド用ガスケット1を構成する弾性体部14に種々の形状を持つ中空部16を設けることにより、電磁シールド用ガスケット1の柔軟性と復元力を両立し、ドアノブ部6への小さな操作力で開閉が可能でかつ長期間の使用でも電磁シールド扉装置のシールド性能が劣化しにくい電磁シールド扉のガスケット構造を得ることができる。
本願では便宜上、導電性層部15が形成された後の弾性体部14、つまり、電磁シールド用ガスケット1における底面部10,第1側面部11,第2側面部12,押し当て面部13に相当する部分も、電磁シールド用ガスケット1の底面部10,第1側面部11,第2側面部12,押し当て面部13と称する。もちろん、前述の弾性体部14と導電性層部15とが一体の場合も、導電性層部15の表面が底面部10,第1側面部11,第2側面部12,押し当て面部13で構成されているといえる。また、電磁シールド扉装置を構成する部材は、電磁遮蔽性能が発揮されるものを用いることは、特許文献8などで開示された公知の技術から明らかであるので、詳細説明や具体的な材料の例示は省略する場合がある。
次に、実施の形態1に係る電磁シールド扉装置の動作を説明する。図1に示す電磁シールド扉装置は金属体によりシールド壁と電気的に接続された扉枠8と電磁シールド扉4から構成される。扉枠8(枠体3)の開口面に沿って上下左右の4辺に電磁シールド用ガスケット1が二段装着されている。電磁シールド扉4は蝶番5を介して扉枠8と繋がっており、ドアノブ部6の操作により開閉することが可能である。ドアノブ部6は電気錠と連動しており、外部からの電気信号により他扉とのインターロック制御や火災時におけるパニックオープンなどの開閉制御を行う。
図2(a)(b)に示すように、電磁シールド扉4の外周近傍にはガスケット押え金具9が備えられている。電磁シールド扉4が半開状態(図2(b))から電磁シールド扉4を閉めると、電磁シールド用ガスケット1の押し当て面部13に電磁シールド扉4に備えられたガスケット押え金具9が接触し、電磁シールド扉4が扉閉状態(図2(a))となり、電磁シールド用ガスケット1とガスケット押え金具9が接触することにより、シールド性能を確保することができる。
ここで、図3を用いて、導電性層部15を弾性体部14に形成する電磁シールド用ガスケット1の製造工程(実施の形態1に係る電磁シールド用ガスケットの製造工程)を説明する。図3(a)は、中空部16を形成した後の弾性体部14である。この弾性体部14に導電性層部15を巻き付けている状態を示しているものが図3(b)である。弾性体部14への導電性層部15の固定方法は、接着剤や両面テープなどで行なうとよい。弾性体部14に導電性層部15を形成する手法は、これに限るものではなく、前述のように公知のものを用いるとよい。導電性層部15と弾性体部14とが一体であれば、この製造固定は必要がない。もちろん、弾性体部14の製造工程そのものが導電性層部15の製造工程と解釈してもよい。
図1及び図2では、電磁シールド用ガスケット1とガスケット押え金具9は二段構成としたものを図示しているが、これは一段構成よりも高いシールド性能を得るためと、いずれか一方の電磁シールド用ガスケット1が損傷した場合でもシールド性能が大きく劣化するのを防ぐことが目的である。シールド性能の要求がそれほど高くない施設では一段構成とすることも可能である。導電性層部15は、必ずしも弾性体部14と接着や密着させる必要はないと説明していたが、電磁シールド用ガスケット1として導電性層部15が損傷しにくいものである必要はある。
図4は、上記の一段構成を示している(二段構成の片方のみを示しているともいえる)。図4(a)のように、電磁シールド用ガスケット1の押し当て面部13の中央部近傍をガスケット押え金具9aで押さえることにより、電磁シールド用ガスケット1を介して電磁シールド扉4と扉枠8が電気的に接触し、良好なシールド性能が得られる。図4(b)は、ガスケット押え金具9aで押えられていない状態を示している。つまり、電磁シールド扉4が半開状態の電磁シールド用ガスケット1及び凹部2(枠体3)を示している。
図4(a)においては、ガスケット押え金具9aは、電磁シールド扉4が完全に閉まった状態のとき電磁シールド用ガスケット1の上面中央部近傍を深さ3〜4mm押えるように三角形形状の突起物(四角形形状の突起物でもよい)の長さが調整されている。凹部2の横幅は電磁シールド用ガスケット1の横幅よりも若干小さいため、電磁シールド用ガスケット1を装着したとき電磁シールド用ガスケット1が圧縮され、その反発力により電磁シールド用ガスケット1が凹部2にしっかり固定される。換言すると、電磁シールド用ガスケット1は凹部2(ガスケット支持金具2)に圧入されるといえる。なお、電磁シールド用ガスケット1の中空部16が柱状の弾性体部14が延びる方向と交差する断面(例えば、延びる方向に直交する断面)における電磁シールド用ガスケット1の形状が四角形形状である。この四角形における、凹部2から露出している一つの辺が、柱状の弾性体部14が延びる方向に沿って延在したものが押し当て面部13である。
図4(c)は、凹部2と、凹部2に嵌め込む前の矩形の中空部16を有する電磁シールド用ガスケット1とを示している。つまり、図4(c)はシールド扉装置に装着前の電磁シールド用ガスケット1である。電磁シールド用ガスケット1は、中央に矩形状の中空部16を有する弾性体部14とその周囲を覆う導電性層部15である導電性布から構成されている。この電磁シールド用ガスケット1を電磁シールド扉に用いる場合、弾性体部14の材料はできるだけ柔らかく、かつ、経年劣化の少ない材料を選択するとよい。例えば、シリコン発泡材の場合、長期間使用してもほとんど経年劣化がなく、かつ、中空部16を大きくして弾性体部14の厚みを小さくすることにより、適度な硬さに調整することが可能である。
図4(c)の点線矢印で示す方向に電磁シールド用ガスケット1(弾性体部14)を凹部2へ挿入することで、図4(b)に示す状態となる。なお、電磁シールド用ガスケット1と凹部2との間に接着剤や両面テープなどの接着層を設けて、電磁シールド用ガスケット1(弾性体部14)の凹部2への固定をさらに強固なものとしてもよいが、電磁シールド用ガスケット1が凹部2よりも大きなものを使用しているので、電磁シールド用ガスケット1が凹部2に圧入されて嵌合した状態であるので、電磁シールド用ガスケット1と凹部2との間に接着層を形成しなくてもよい。
このように、電磁シールド用ガスケット1が凹部2に圧入されて嵌合した状態であるので(図4(b))、電磁シールド用ガスケット1の底面部10は、凹部2の底面に強く押し当てられて接触し、電磁シールド用ガスケット1の第1側面部11は、一方の凹部2の側面に強く押し当てられて接触し、電磁シールド用ガスケット1の第2側面部12は、他方の凹部2の側面に強く押し当てられて接触するので、電磁シールド用ガスケット1の導電性層部15と凹部2との電気的な連続性(導通)を確保することができる。
一方、電磁シールド用ガスケット1の押し当て面部13は、凹部2に極めて近接する箇所を除き、凹部2による制限を受けていないので、中空部16の存在による柔軟性・弾力性を持つことができる。よって、電磁シールド扉4が閉じられたときに、押し当て面部13とガスケット押え金具9aとが接触し、電磁シールド用ガスケット1の導電性層部15とガスケット押え金具9aとの電気的な連続性(導通)を確保することができる。この結果、電磁シールド扉4の閉鎖時には、ガスケット押え金具9aと凹部2との電気的な連続性(導通)を確保することができる。
このように、実施の形態1に係る電磁シールド用ガスケットの押し当て面部13が、電磁シールド扉4が閉じられたときにガスケット押え金具9aによって、凹部2の底面側に変形することができるので、実施の形態1に係る電磁シールド扉装置は、押し当て面部13の柔軟性・弾力性を弾性体部14の種類及び中空部16の形状・大きさを変更することで、電磁シールド性能を保ちつつ、電磁シールド扉4を閉じるときに必要とする力を所望のものにすることができる。
なお、電磁シールド用ガスケット1の導電性層部15と凹部2との電気的な連続性(導通)を確保することに必要な条件は、底面部10,第1側面部11,第2側面部12の三面全てが、弾性体部14の凹部2の底面に押し当てられて接触する必要なく、底面部10,第1側面部11,第2側面部12のいずれか一つが押し当てられて接触しておればよい。そして、押し当てられて接触した部分の導電性層部15と、押し当て面部13の部分の導電性層部15との導通がとれておればよい。
図5及び図6を用いて、実施の形態1に係る電磁シールド用ガスケット及び電磁シールド扉装置の補足説明を行う。図5(a)は電磁シールド用ガスケット1の断面斜視図である。図5(a)では、電磁シールド用ガスケット1は、弾性体部14の側面全体に導電性層部15を形成したものを示しているが、電磁シールド扉4の閉鎖時に、ガスケット押え金具9aと凹部2との電気的な連続性(導通)を確保することができれば、導電性層部15を弾性体部14の側面全体に形成する必要はない。例えば、少なくとも、押し当て面部13におけるガスケット押え金具9aと接触する部分と、底面部10,第1側面部11,第2側面部12のうち、凹部2との接触面積が大きい部分とに、それぞれ、導電性層部15を形成し、それと連続する導電性層部15を形成することが考えられる。
図5(b)は電磁シールド扉4の閉鎖時における電磁シールド扉装置の断面斜視図である。柱状のガスケット押え金具9aがループ状に電磁シールド扉の外周近傍に形成されているので、図5(b)に示すように、電磁シールド扉4の閉鎖時は、ガスケット押え金具9aの突起部が電磁シールド用ガスケット1の押し当て面部13に接触するので、電磁的な機密性(電磁シールド性)を得ることができる。図6に示すように、ガスケット押え金具9aの突起部が電磁シールド用ガスケット1の押し当て面部13に接触するので、電磁シールド用ガスケット1(弾性体部14,導電性層部15)が変形するが、電磁シールド用ガスケット1(導電性層部15)の大部分における凹部2との接触は保てるので、電磁遮蔽性能には影響を及ぼさない。
実施の形態1に係る電磁シールド用ガスケット及び電磁シールド扉装置では、電磁シールド用ガスケット1を凹部2に嵌合させているので、押し当て面部13の硬さに対して、底面部10,第1側面部11,第2側面部12の硬さの方が硬いものとすることができる。また、実施の形態1に係る電磁シールド用ガスケット及び電磁シールド扉装置では、中空部16の形状によって、押し当て面部13の硬さを調整することが容易である。
図7及び図8を用いて、中空部16の周囲を覆う弾性体部14は必ずしも一体である必要はなく、例えば平板状の弾性体を複数組み合わせて中空部16を作ってもよいことを説明する。図7は、底面部10と押し当て面部13を構成する平板状の弾性体を対向させ、柱として、平板状の弾性体である第1側面部11及び第2側面部12を底面部10と押し当て面部13との間に配置して外周に導電性層部15を巻いたものである。この場合、押し当て面部13及び底面部10の一方の端部の一部も第1側面部11となり、押し当て面部13及び底面部10の他方の端部の一部も第2側面部12となる。なお、平板状の弾性体部14のそれぞれは、別の種類の弾性体や別の硬さの弾性体を用いてもよい。
図8は、第1側面部11と第2側面部12を構成する平板状の弾性体を対向させ、柱として、平板状の弾性体である底面部10及び押し当て面部13を第1側面部11と第2側面部12との間に配置して外周に導電性層部15を巻いたものである。この場合、第1側面部11及び第2側面部12の一方の端部の一部も底面部10となり、第1側面部11及び第2側面部12の他方の端部の一部も押し当て面部13となる。なお、平板状の弾性体部14のそれぞれは、別の種類の弾性体や別の硬さの弾性体を用いてもよい。
電磁シールド用ガスケット1の電磁シールド扉4の開閉時の耐性を重視する場合は、図7に記載の電磁シールド用ガスケット1を選択すればよい。一方、電磁シールド用ガスケット1の凹部2への挿抜時の耐性を重視する場合は、図8に記載の電磁シールド用ガスケット1を選択すればよい。これは、弾性体部14(電磁シールド用ガスケット1)を構成する複数の平板状の弾性体同士の接合面が、図7の場合は、凹部2の底面とほぼ平行であること、図8の場合は、凹部2の底面とほぼ垂直であることに起因する。なお、平板状の弾性体の結合方法は、従来の弾性体の結合方法を用いるとよい。また、導電性層部15を巻くことで、平板状の弾性体を結合する、又は、結合を補助することも行ってもよい。平板状の弾性体の材料は、例えば、スポンジが挙げられる。
図9〜図12を用いて、中空部16の孔形状(断面形状)が矩形以外のものの説明や中空部16の孔の配置に関する変形例を説明する。図9(a)は電磁シールド用ガスケット1の断面斜視図である。図9(b)は電磁シールド扉4の閉鎖時における電磁シールド扉装置の断面斜視図である。図4〜図7では、中空部16の孔形状が矩形(四角形)形状のものを用いて説明を行ったが、中空部16の孔形状は、図9(a)に図示したもののように角部分に丸みをもたせたものや円・だ円形状のものでもよい。電磁シールド用ガスケット1の中空部16の孔形状が角部分に丸みをもたせたものや円・だ円形状のものであれば、図9(b)に示すように電磁シールド扉4が閉鎖時に、ガスケット押え金具9aによって、電磁シールド用ガスケット1が変形しても角部分に応力が集中しにくい。
図10は、電磁シールド用ガスケット1の中空部16が図9に記載と同様の中空部16の孔形状が角部分に丸みをもたせたものであり、さらに、電磁シールド用ガスケット1の中空部16が底面部10に対して、押し当て面部13の側寄りに形成されたものである。このように、中空部16が押し当て面部13の側寄りに形成しているので、中空部16を介した、弾性体部14の押し当て面部13側の肉厚に対して、弾性体部14の底面部10側の肉厚が厚くなる。
よって、押し当て面部13の硬さに対して、底面部10,第1側面部11(底面部10寄りの部分),第2側面部12(底面部10寄りの部分)の硬さの方がより硬いものとすることができるので、底面部10,第1側面部11(底面部10寄りの部分),第2側面部12(底面部10寄りの部分)を凹部2に強固に固定し、凹部2と導電性層部15との導通をより確実なものとすることができる。孔部16の大きさやオフセット量を調整することで上記関係も調整することができる。そして、押し当て面部13は、ガスケット押え金具9が押し当てられるものとして求められる柔軟性を容易に備えることができる。このような図10に記載のオフセットされた電磁シールド用ガスケット1の中空部16に関して、孔形状は特に制限されない。
図11は、電磁シールド用ガスケット1の中空部16の孔形状を逆三角形形状としたものである。換言すると、電磁シールド用ガスケット1の中空部16が、柱状の弾性体部14が延びる方向と交差する断面(例えば、延びる方向に直交する断面)が三角形形状であって、一つの辺が押し当て面部13に沿って延在したものといえる。電磁シールド用ガスケット1の中空部16が、三つの頂点がそれぞれ、底面部10,第1側面部11,第2側面部12に向いたものともいえる。電磁シールド用ガスケット1の中空部16の構造がこのようになっている。よって、押し当て面部13へのガスケット押え金具9からの押さえに対し、弾性体部14に下方向(底面部10の方向)だけでなく横方向(第1側面部11の方向,第2側面部12の方向)にも力が加わりやすくなり、凹部2と導電性層部15(導電性布)との密着度が高まり、より高いシールド性能を得ることができる。
図示は省略するが、電磁シールド用ガスケット1の中空部16の孔形状を三角形形状(図11に記載の孔部16の断面形状が上下反転)としてもよい。具体的には、電磁シールド用ガスケット1の中空部16が、柱状の弾性体部14が延びる方向と交差する断面(例えば、延びる方向に直交する断面)が三角形形状であって、一つの辺が底面部10に沿って延在したものでもよい。換言すると、電磁シールド用ガスケット1の中空部16が、三つの頂点がそれぞれ、第1側面部11,第2側面部12,押し当て面部13に向いたものともいえる。このような構成でも、押し当て面部13へのガスケット押え金具9からの押さえに対し、弾性体部14に下方向(底面部10の方向)の力が、横方向(第1側面部11の方向,第2側面部12の方向)に加わり、凹部2と導電性層部15(導電性布)との密着度が高まり、より高いシールド性能を得ることができる。
図12(a)は電磁シールド用ガスケット1の断面斜視図である。図12(b)は電磁シールド扉4の閉鎖時における電磁シールド扉装置の断面斜視図である。図12は、電磁シールド用ガスケット1の中空部16の孔形状をひし形形状としたものである。換言すると、電磁シールド用ガスケット1の中空部16が、四つの頂点がそれぞれ、底面部10,第1側面部11,第2側面部12,押し当て面部13に向いたものといえる。電磁シールド用ガスケット1の中空部16の構造がこのようになっている。よって、図11に記載のものと同様に、押し当て面部13へのガスケット押え金具9からの押さえに対し、弾性体部14に下方向(底面部10の方向)だけでなく横方向(第1側面部11の方向,第2側面部12の方向)にも力が加わりやすくなり、凹部2と導電性層部15(導電性布)との密着度が高まり、より高いシールド性能を得ることができる。
実施の形態1に係る電磁シールド用ガスケット及び電磁シールド扉装置は、長尺状の弾性体部14の長手方向に沿って4面を包む導電性層部15(導電性布)から構成され、弾性体部14の断面は矩形(四角形)で、弾性体の長手方向に中空部16を有するので、電磁シールド用ガスケット1の長手方向と直交する断面の水平長さは凹部2の短手方向の溝幅よりも長いことものを使用することで、電磁シールド用ガスケット1と凹部2との導通が確実に得られ、かつ、電磁シールド用ガスケット1とガスケット押え金具9との導通も確実に得られる。
実施の形態2.
この発明の実施の形態2について図13〜図21を用いて説明する。実施の形態2に係る電磁シールド用ガスケット及び電磁シールド扉装置は、適宜、実施の形態1に係る電磁シールド用ガスケット及び電磁シールド扉装置へ適用が可能で、実施の形態2においては実施の形態1と重複する部分では説明を省略する場合がある。実施の形態1では中空部16の数(断面形状において)は一つであったが、対して、実施の形態2は中空部16の数(断面形状において)は複数である場合の実施の形態といえる。
換言すると、実施の形態2に係る電磁シールド用ガスケット及び電磁シールド扉装置は、電磁シールド用ガスケット1の中空部16が、柱状の弾性体部14が延びる方向と交差する断面(例えば、延びる方向に直交する断面)の少なくとも一部が、押し当て面部13と底面部10との間に少なくとも一つの隔壁(以下で説明する隔壁17,隔壁18,隔壁19)を有するものといえる。隔壁(隔壁17,隔壁18,隔壁19)の材料には、加工が容易な弾性体が望ましい。例えば、スポンジが挙げられる。なお、電磁シールド用ガスケット1の隔壁(隔壁17,隔壁18,隔壁19)は、少なくとも押し当て面部13又は底面部10と一体であってもよい。これは、隔壁(隔壁17,隔壁18,隔壁19)が弾性体部14と同じ弾性体であってもよいことも意味している。
図13〜図21において、17は第1中空部16a,第2中空部16b,第3中空部16cを仕切る隔壁、17aは隔壁17を構成するものであり、第1中空部16a,第2中空部16bを仕切る隔壁、17bは隔壁17を構成するものであり、第2中空部16b,第3中空部16cを仕切る隔壁、18は第1中空部16d,第2中空部16e,第3中空部16f,第4中空部16g,第5中空部16hを仕切る隔壁、18aは第1中空部16d,第2中空部16eを仕切る隔壁、18bは第1中空部16d,第3中空部16fを仕切る隔壁、18cは第1中空部16d,第4中空部16gを仕切る隔壁、18dは第1中空部16d,第5中空部16hを仕切る隔壁、19は第1中空部16i及び第2中空部16jを仕切る隔壁である。隔壁19a及び隔壁19bは、隔壁19を別体としたものである。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
図13(a)は電磁シールド用ガスケット1の断面斜視図である。図13(b)は電磁シールド扉4の閉鎖時における電磁シールド扉装置の断面斜視図である。図13に記載の電磁シールド用ガスケット1は、第1側面部11と押し当て面部13の交差部分から斜めに底面部10まで延びた隔壁17aと、第2側面部12と押し当て面部13の交差部分から斜めに底面部10まで延びた隔壁17bとが、底面部10(底面部10中央付近)上で結合しているものである。これによって、中空部16(中空部16a,中空部16b,中空部16c)の断面積を大きくしても、図13(a)に記載の電磁シールド用ガスケット1を凹部2に嵌め込んだときに、図13(b)に示すように、隔壁17(隔壁17a,隔壁17b)が支えとなり、弾性体部14が変形しない。
また、電磁シールド用ガスケット1の中空部16aを逆三角形形状とすることで、電磁シールド用ガスケット1を薄くでき、ドアノブ部6の開閉力を下げることができる。そして、中空部16b及び中空部16cの形状や寸法を調整することで、弾性体部14の底面部10,第1側面部11,第2側面部12の凹部2への反発力を調整することができる。
図14(a)は電磁シールド用ガスケット1の断面斜視図である。図14(b)は電磁シールド扉4の閉鎖時における電磁シールド扉装置の断面斜視図である。図14に記載の電磁シールド用ガスケット1は、押し当て面部13の中央から第1側面部11の中央まで斜めに延びた隔壁18aと、第1側面部11の中央から底面部10の中央まで斜めに延びた隔壁18bとが、第1側面部11(第1側面部11中央付近)上で結合している。底面部10の中央から第2側面部12の中央まで斜めに延びた隔壁18cと、第2側面部12の中央から押し当て面部13の中央まで斜めに延びた隔壁18dとが、第2側面部12(第2側面部12中央付近)上で結合している。そして、隔壁18aと隔壁18dとが押し当て面部13(押し当て面部13中央付近)上で結合している。隔壁18bと隔壁18cとが底面部10(底面部10中央付近)上で結合している。これによって、図14に記載の電磁シールド用ガスケット1は、中空部16(中空部16d,中空部16e,中空部16f,中空部16g,中空部16h)の断面積を大きくしても、図14(a)に記載の電磁シールド用ガスケット1を凹部2に嵌め込んだときに、図14(b)に示すように、隔壁18(隔壁18a,隔壁18b,隔壁18c,隔壁18c,隔壁18d)が支えとなり、弾性体部14が変形しない。
また、隔壁18aと隔壁18dとが押し当て面部13(押し当て面部13中央付近)上で結合しているので、電磁シールド用ガスケット1の押し当て面部13に長時間に亘って、ガスケット押え金具9aによる負荷が掛かっても、電磁シールド扉4が開放されたときに、隔壁18aと隔壁18dとによる反発力が機能して、押し当て面部13がガスケット押え金具9aに押えられる前の形状に復元する。押し当て面部13の復元後のイメージは、図14(a)に記載の押し当て面部13と考えてよい。なお、電磁シールド用ガスケット1の中空部16dをひし形形状とすることで電磁シールド用ガスケット1の圧縮(電磁シールド扉4の閉鎖)時の力が分散できる。よって、電磁シールド用ガスケット1を薄くでき、ドアノブ部6の開閉力を下げることができる。そして、中空部16e,中空部16f,中空部16g,中空部16hの形状や寸法を調整することで、弾性体部14の底面部10,第1側面部11,第2側面部12の凹部2への反発力を調整することができる。
図13及び図14に記載の実施の形態2に係る電磁シールド用ガスケット及び電磁シールド扉装置は、隔壁17,隔壁18が、電磁シールド用ガスケット1の中空部16が、柱状の弾性体部14が延びる方向と交差する断面(例えば、延びる方向に直交する断面)の少なくとも一部が、押し当て面部13と底面部10とが対向する方向に沿って延びた少なくとも二つ以上形成され、隣り合うもの同士が前記押し当て面部側から前記底面部側に向かうにつれ、離れていくもの、又は、近づいていくものを少なくとも一組有するものといえる。
次に、単に、底面部10の中央と押し当て面部13の中央との間に隔壁19を一つ設ける場合を図15により説明する。図15(a)は電磁シールド用ガスケット1の断面斜視図である。図15(b)は電磁シールド扉4の閉鎖時における電磁シールド扉装置の断面斜視図である。図15に記載の電磁シールド用ガスケット1は、隔壁19によって分断された中空部16iと中空部16jとを有する。隔壁19が押し当て面部13の中央に存在しているので、電磁シールド用ガスケット1の押し当て面部13に長時間に亘って、ガスケット押え金具9aによる負荷が掛かっても(図15(b))、電磁シールド扉4が開放されたときに、隔壁19による反発力が機能して、押し当て面部13がガスケット押え金具9aに押えられる前の形状に復元する。押し当て面部13の復元後のイメージは、図15(a)に記載の押し当て面部13と考えてよい。
図16に記載の電磁シールド用ガスケット1は、図15(a)に記載のものと同じであるが、ガスケット押え金具9bが三角形形状の突起部が凹部2に沿って、二列形成されたものである点が異なる。このガスケット押え金具9bの二列の突起部の間に、電磁シールド扉4が閉鎖されたときに、隔壁19が対向するように電磁シールド用ガスケット1を配置することで、一つの電磁シールド用ガスケット1で、より高い電磁シールド性能を得ることができる。また、図15に記載の電磁シールド用ガスケット1と同じく、隔壁19が押し当て面部13の中央に存在しているので、電磁シールド用ガスケット1の押し当て面部13に長時間に亘って、ガスケット押え金具9bによる負荷が掛かっても(図16)、電磁シールド扉4が開放されたときに、隔壁19による反発力が機能して、押し当て面部13がガスケット押え金具9bに押えられる前の形状に復元する。
図16に記載の電磁シールド用ガスケット1は、二列形成されたガスケット押え金具9aの受け手側にしてもよい。例えば、図2(a)(b)では、二列形成されたガスケット押え金具9aの受け手側は、二列形成された電磁シールド用ガスケット1となっているが、この二列形成された電磁シールド用ガスケット1が一列になる。この場合、凹部2は二列ではなく、二列形成されたガスケット押え金具9aに対応する凹部2を枠体3に形成することが必要となる。これは、以下で説明する図17〜図20の電磁シールド用ガスケット1でも同様である。
図15及び図16に記載の電磁シールド用ガスケット1は、柔軟性と復元力を同時に備えた構造を備え、電磁シールド扉4の操作力が小さく、かつ長期的なシールド性能劣化が少ない。よって、ドアノブ部6の操作力が軽く、かつ、長期間の使用において、電磁シールド性能が劣化しにくい電磁シールド用ガスケット及び電磁シールド扉装置を得ることができる。また、図16に記載の電磁シールド用ガスケット1は、弾性体部14の中空部16が複数個あり、各々の押し当て面部13上の中央部近傍が中空部16と同じ数の列数で構成されるガスケット押え金具9bで押し付けられるものといえる。
図17〜図20を用いて、図15及び図16に記載の電磁シールド用ガスケット1の中空部16i及び中空部16hの周囲を覆う弾性体部14は必ずしも一体である必要はなく、例えば平板状の弾性体を複数組み合わせて中空部16i及び中空部16hを作ってもよいことを説明する。これは換言すると、電磁シールド用ガスケット1は、第1側面部11及び第2側面部12の少なくとも一方が、押し当て面部13及び底面部13とは別体であってよいといえる。なお、図17〜図20では、ガスケット押え金具9がガスケット押え金具9bである場合を図示しているが、ガスケット押え金具9がガスケット押え金具9aであってもよい。また、平板状の弾性体に関しては、実施の形態1における図7及び図8を用いた説明と概念的には同じものである。弾性体の材料は、例えば、加工が容易なスポンジが挙げられる。
図17(a)は電磁シールド用ガスケット1の断面斜視図である。図17(b)は電磁シールド扉4の閉鎖時における電磁シールド扉装置の断面斜視図である。図17(a)(b)に記載のものは、平板状の押し当て面部13と平板状の底面部10とを対向させて、その間に、平板状の第1側面部11,平板状の隔壁19,平板状の第2側面部12とを順に並べて配置した電磁シールド用ガスケット1である。この場合、押し当て面部13及び底面部10の一方の端部の一部も第1側面部11となり、押し当て面部13及び底面部10の他方の端部の一部も第2側面部12となる。
図18(a)は電磁シールド用ガスケット1の断面斜視図である。図18(b)は電磁シールド扉4の閉鎖時における電磁シールド扉装置の断面斜視図である。図18(a)は電磁シールド用ガスケット1の断面斜視図である。図18(b)は電磁シールド扉4の閉鎖時における電磁シールド扉装置の断面斜視図である。図18(a)(b)に記載のものは、平板状の第1側面部11と平板状の第2側面部12とを対向させて、その間に、平板状の押し当て面部13と平板状の底面部10を配置し、押し当て面部13と底面部10とを平板状の隔壁19で支持した電磁シールド用ガスケット1である。この場合、第1側面部11及び第2側面部12の一方の端部の一部も底面部10となり、第1側面部11及び第2側面部12の他方の端部の一部も押し当て面部13となる。
図19(a)は電磁シールド用ガスケット1の断面斜視図である。図19(b)は電磁シールド扉4の閉鎖時における電磁シールド扉装置の断面斜視図である。図19(a)(b)に記載のものは、平板状の第1側面部11,平板状の隔壁19,平板状の第2側面部12を順に並べ、それぞれ対向させて、平板状の第1側面部11と平板状の隔壁19との間に、対向する平板状の第1の押し当て面部13と平板状の第1の底面部10を配置し、平板状の第2側面部12と平板状の隔壁19との間に、対向する平板状の第2の押し当て面部13と平板状の第2の底面部10を配置した電磁シールド用ガスケット1である。この場合、第1側面部11,第2側面部12,隔壁19の一方の端部の一部も底面部10となり、第1側面部11,第2側面部12,隔壁19の他方の端部の一部も押し当て面部13となる。
図20(a)は電磁シールド用ガスケット1の断面斜視図である。図20(b)は電磁シールド扉4の閉鎖時における電磁シールド扉装置の断面斜視図である。図20(a)(b)に記載のものは、図15及び図16に記載の電磁シールド用ガスケット1の弾性体部14が押し当て面部13や底面部10とほぼ平行となる方向で分断されたような電磁シールド用ガスケット1である。つまり、電磁シールド用ガスケット1の隔壁19が、押し当て面部13側から延びる第1隔壁19aと底面部10側から延びる第2隔壁19bとで構成され、第1隔壁19aと第2隔壁19bとが頭頂部分で接触したものといえる。このため、図20に記載の電磁シールド用ガスケット1は強度が高い。
図20に記載の電磁シールド用ガスケット1の弾性体部14は、E字状の弾性体を鏡像のように対向させたものとなっている。そのため、隔壁19は隔壁19aと隔壁19bとで構成されることになる。このような構成であれば、E字状の二つの弾性体を接着する必要は必ずしもなく、E字状の弾性体を鏡像のように対向させ、導電性層部15を巻くことで、二つの弾性体を固定すればよい。また、図20の図示と同様に、第1隔壁19aと第2隔壁19bとが接触したものを説明したが、これは、電磁シールド扉が開放されているときは、必ずしもそうである必要はなく、電磁シールド扉が開放されているときに、第1隔壁19aと第2隔壁19bとが接触するものであってもよい(これでも十分な隔壁19(第1隔壁19a,第2隔壁19b)の反発力が得られる場合)。
図21を用いて、電磁シールド用ガスケット1の第1側面部11及び第2側面部12の少なくとも一方が中空部16側に窪んだものを説明する。図7、図8、図17〜図20を用いて、中空部16(中空部16i及び中空部16h)の周囲を覆う弾性体部14は必ずしも一体である必要はなく、平板状の弾性体を複数組み合わせて中空部16(中空部16i及び中空部16h)を作ってもよいことを説明した。同様に、図21に記載の電磁シールド用ガスケット1は、底面部10と押し当て面部13を構成する平板状の弾性体を対向させ、柱として、平板状の弾性体である第1側面部11及び第2側面部12を底面部10と押し当て面部13との間に、電磁シールド用ガスケット1の第1側面部11及び第2側面部12の少なくとも一方が中空部16側に窪むように配置して、外周に導電性層部15を巻いたものである。空部16側に窪むように配置することが、従前の説明との相違点である。
図21に記載の電磁シールド用ガスケット1に用いる平板状の弾性体部14のそれぞれは、別の種類の弾性体や別の硬さの弾性体を用いてもよい。つまり、図21に記載の電磁シールド用ガスケット1の断面は、「ローマ数字の2」のような形状となる。図示は省略するが、窪みは、第1側面部11又は第2側面部12のいずれか一方でよい。この場合、図21に記載の電磁シールド用ガスケット1の断面は、凹状の形状となる。なお、図21の場合、押し当て面部13及び底面部10の一方の端部が第1側面部11となり、押し当て面部13及び底面部10の他方の端部が第2側面部12となる。また、図21に記載の電磁シールド用ガスケット1は、第1側面部11又に第2側面部12に窪みがあればよいので、平板状の弾性体で弾性体部14でのみ構成する必要はない。
これらのような構成の電磁シールド用ガスケット1(図21)は、凹部2に嵌めこむ際に、底面部10以外の凹部2と接触する面積が減るので挿入(圧入)が容易となる。そしおて、底面部10(押し当て面部13)の端部が変形して、凹部2内に電磁シールド用ガスケット1が固定されるので、第1側面部11(第2側面部12)が圧入の影響による変形が少ない。よって、第1側面部11(第2側面部12)が、前述の隔壁17,隔壁18,隔壁19と同じような機能を発揮させることが可能となる。
図13〜図21に記載の実施の形態2に係る電磁シールド用ガスケット及び電磁シールド扉装置は、隔壁17,隔壁18,隔壁19(隔壁19a,隔壁19b,図21においては、第1側面部11(第2側面部12))が、電磁シールド用ガスケット1の中空部16が、柱状の弾性体部14が延びる方向と交差する断面(例えば、延びる方向に直交する断面)の少なくとも一部が、押し当て面部13と底面部10とが対向する方向に沿って延びた少なくとも一つのものといえる。特に、図15〜図20に記載の実施の形態2に係る電磁シールド用ガスケット及び電磁シールド扉装置は、隔壁19によって中空部16が複数の孔部(中空部)に仕切られているものといえる。
また、図13〜図21に記載の実施の形態2に係る電磁シールド用ガスケット及び電磁シールド扉装置は、電磁シールド用ガスケット1をガスケット押え金具9(ガスケット押え金具9a,ガスケット押え金具9b)により平押されて圧縮時に、隔壁17,隔壁18,隔壁19を支柱構造とすることで電磁シールド用ガスケット1により復元力を持たせることができる。また、真中の支柱(隔壁17,隔壁18,隔壁19)は、電磁シールド用ガスケット1における他の部分の弾性体部14よりも硬いものとすることで復元力を調整することが可能である。
実施の形態3.
この発明の実施の形態3について図22〜図33を用いて説明する。実施の形態3に係る電磁シールド用ガスケット及び電磁シールド扉装置は、適宜、実施の形態1又は2に係る電磁シールド用ガスケット及び電磁シールド扉装置へ適用が可能で、実施の形態3においては実施の形態1及び2と重複する部分では説明を省略する場合がある。実施の形態2では、電磁シールド用ガスケット1の中空部16が、柱状の弾性体部14が延びる方向と交差する断面(例えば、延びる方向に直交する断面)の少なくとも一部が、押し当て面部13と底面部10との間に少なくとも一つの隔壁(隔壁17,隔壁18,隔壁19)を有するものを説明した。
これに対して、実施の形態3は、実施の形態2において図17〜図21を用いて説明した電磁シールド用ガスケット1の中空部16i及び中空部16hの周囲を覆う弾性体部14は必ずしも一体である必要はなく、平板状の弾性体を複数組み合わせて中空部16i及び中空部16hを作ってもよい例の別例を説明する(電磁シールド用ガスケット1は、第1側面部11及び第2側面部12の少なくとも一方が、押し当て面部13及び底面部10とは別体である例とそれ以外も含む)。
図22〜図33において、14aは一方の弾性体部、14bは他方の弾性体部である。弾性体部14aと弾性体部14bと対向させて弾性体部14を形成するものである。弾性体部14aと弾性体部14bを対向させることで、第1隔壁19aと第2隔壁19bとのそれぞれの頭頂部同士が接触する場合(少なくもと、電磁シールド扉4の閉鎖時)と、第1隔壁19aと第2隔壁19bとのそれぞれの側壁部同士が接触する場合(少なくもと、電磁シールド扉4の閉鎖時)とがある。20は柱状の弾性体部14a又は弾性体部14bが延びる方向に沿って形成された溝部(溝部20a,溝部20b)である。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
図23(a),図24(a),図25(a),図28(a),図29(a),図31(a),図32(a)は、分離状態の弾性体部14(弾性体部14a,弾性体部14b)を図示している。一方、図23(b),図24(b),図25(b),図26,図27,図28(b),図29(b),図30,図31(b),図32(b),図33は、導電性層部15の図示は省略している。なお、図22及び図23〜図33に記載の電磁シールド用ガスケット1は、例えば、弾性体部14aと弾性体部14bと重ねて、導電性層部15を巻きつけることで容易に得られる。
図23(a)は、電磁シールド用ガスケット1(弾性体部14)の重ね合わせ前の断面図である。図23(b)は、電磁シールド用ガスケット1(弾性体部14)の重ね合わせ後の断面図である。図23(図22)の電磁シールド用ガスケット1の隔壁19が、押し当て面部13側から延びる第1隔壁19aと底面部10側から延びる第2隔壁19bとで構成され、第1隔壁19aと第2隔壁19bとが側壁部分で接触したものといえる(少なくもと、電磁シールド扉4の閉鎖時)。なお、第1側面部11(第2側面部12)も第1隔壁19aと第2隔壁19bと同じ関係で構成されている。図23に記載の弾性体部14a及び弾性体部14bの断面形状は、その形状から、くし型形状,交差指型,趾間型,Interdigital型といえる。
図24(a)は、電磁シールド用ガスケット1(弾性体部14)の重ね合わせ前の断面図である。図24(b)は、電磁シールド用ガスケット1(弾性体部14)の重ね合わせ後の断面図である。図24の電磁シールド用ガスケット1の隔壁19が、押し当て面部13側から延びる第1隔壁19aと底面部10側から延びる第2隔壁19bとで構成され、第1隔壁19aと第2隔壁19bとが頭頂部分で接触したものといえ(少なくもと、電磁シールド扉4の閉鎖時)、第1側面部11(第2側面部12)も第1隔壁19aと第2隔壁19bと同じ関係で構成されている。図24に記載の弾性体部14a及び弾性体部14bの断面形状は、その形状から、くし型形状,交差指型形状,趾間型形状,Interdigital型形状といえる。図24に記載の電磁シールド用ガスケット1は、図20を用いて説明したものの詳細説明に相当する。
図25(a)は、電磁シールド用ガスケット1(弾性体部14)の重ね合わせ前の断面図である。図25(b)は、電磁シールド用ガスケット1(弾性体部14)の重ね合わせ後の断面図である。図25の電磁シールド用ガスケット1の隔壁19が、押し当て面部13側から延び、延伸するにつれ拡幅する第1隔壁19aと底面部10側から延び、延伸するにつれ幅が狭まる第2隔壁19bとで構成され、第1隔壁19aと第2隔壁19bとが頭頂部分で接触したものといえる(少なくもと、電磁シールド扉4の閉鎖時)。第1側面部11(第2側面部12)は、図24に記載のものと第1隔壁19aと第2隔壁19bと同じ関係で構成されている。図25に記載の電磁シールド用ガスケット1は、図24を用いて説明したものの隔壁19の形状を変更したものに相当する。
図26の電磁シールド用ガスケット1の隔壁19が、押し当て面部13側から延び、延伸するにつれ拡幅する第1隔壁19aと底面部10側から延び、延伸するにつれ拡幅する第2隔壁19bとで構成され、第1隔壁19aと第2隔壁19bとが頭頂部分で接触したものといえる(少なくもと、電磁シールド扉4の閉鎖時)。第1側面部11(第2側面部12)は、図24に記載のものと第1隔壁19aと第2隔壁19bと同じ関係で構成されている。図26に記載の電磁シールド用ガスケット1は、図24を用いて説明したものの隔壁19の形状を変更したものに相当する。
図27の電磁シールド用ガスケット1の隔壁19が、押し当て面部13側から延び、延伸するにつれ幅が狭まる第1隔壁19aと底面部10側から延び、延伸するにつれ幅が狭まる第2隔壁19bとで構成され、第1隔壁19aと第2隔壁19bとが頭頂部分で接触したものといえる(少なくもと、電磁シールド扉4の閉鎖時)。第1側面部11(第2側面部12)は、図24に記載のものと第1隔壁19aと第2隔壁19bと同じ関係で構成されている。図27に記載の電磁シールド用ガスケット1は、図24を用いて説明したものの隔壁19の形状を変更したものに相当する。
図24〜図27に記載の電磁シールド用ガスケット1は、三角形形状又は四角形形状の隔壁19における頂点の一つが押し当て面部13側を向いたものといえる。もちろん、三角形形状又は四角形形状の隔壁19における頂点の一つが底面部10側を向いていてもよい。三角形形状又は四角形形状の隔壁19における頂点の一つが第1側面部11側を向いていてもよい。三角形形状又は四角形形状の隔壁19における頂点の一つが第2側面部12側を向いていてもよい。また、図24〜図27に記載の電磁シールド用ガスケット1は、隔壁19が、押し当て面部13側から延びる隔壁19a(隔壁19b)と底面部10側から延びる隔壁19bとで構成され、隔壁19a(隔壁19b)と隔壁19bとが側面部分で接触したものであるともいえる。図24〜図27に記載の弾性体部14(弾性体部14a,弾性体部14b)の断面形状は、その形状から、くし型形状,交差指型,趾間型,Interdigital型の変形型といえる。
図28(a)は、電磁シールド用ガスケット1(弾性体部14)の重ね合わせ前の断面図である。図28(b)は、電磁シールド用ガスケット1(弾性体部14)の重ね合わせ後の断面図である。図28に記載の電磁シールド用ガスケット1は、図13を用いて説明した逆三角形形状の中空部16aを有する電磁シールド用ガスケット1の中空部16aを反転させて三角形形状にしたものに相当する。
図28の電磁シールド用ガスケット1の隔壁19aaが押し当て面部13の中央側から第1側面部11側へ延び、隔壁19baが第1側面部11及び側面部10の交差部分から押し当て面部13側へ延びて、隔壁19aaと隔壁19baとが接触する(少なくもと、電磁シールド扉4の閉鎖時)。図28の電磁シールド用ガスケット1の隔壁19abが押し当て面部13の中央側から第2側面部12側へ延び、隔壁19bbが第2側面部12及び側面部10の交差部分から押し当て面部13側へ延びて、隔壁19abと隔壁19bbとが接触する(少なくもと、電磁シールド扉4の閉鎖時)。第1側面部11(第2側面部12)は、図24に記載のものと第1隔壁19aと第2隔壁19bと同じ関係で構成されている。また、中空部16a,中空部16b,中空部16cの断面形状は、三角形形状となる。
図29(a)は、電磁シールド用ガスケット1(弾性体部14)の重ね合わせ前の断面図である。図29(b)は、電磁シールド用ガスケット1(弾性体部14)の重ね合わせ後の断面図である。図29の電磁シールド用ガスケット1の隔壁19acが押し当て面部13の中央側から第1側面部11及び底面部10側へ延び、隔壁19bcが底面部10の中央側から第1側面部11及び押し当て面部13側へ延びて、隔壁19acと隔壁19bcとが接触する(少なくもと、電磁シールド扉4の閉鎖時)。図29の電磁シールド用ガスケット1の隔壁19adが押し当て面部13の中央側から第2側面部12及び底面部10側へ延び、隔壁19bdが底面部10の中央側から第2側面部12及び押し当て面部13側へ延びて、隔壁19adと隔壁19bdとが接触する(少なくもと、電磁シールド扉4の閉鎖時)。第1側面部11(第2側面部12)は、図24に記載のものと第1隔壁19aと第2隔壁19bと同じ関係で構成されている。また、中空部(第1中空部)16dの断面形状は、ひし形(四角形)形状となる。中空部(第2中空部)16k,中空部(第3中空部)16lの断面形状は、切り欠き状の五角形形状となる。16dを円又はだ円形状にしてもよい。
図28及び図29に記載の電磁シールド用ガスケット1は、中空部16が、柱状の弾性体部14が延びる方向と交差する断面の少なくとも一部が、押し当て面部13と底面部10とが対向する方向に沿って延びた少なくとも一つの、柱状の弾性体部14が延びる方向と交差する断面が三角形形状,四角形形状,円形状,だ円形状の隔壁によって複数の孔部に仕切られたものいえる。
図30の電磁シールド用ガスケット1は、図28を用いて説明した弾性体部14bと同じ形状の弾性体部14aに適用したものである。第1側面部11(第2側面部12)は、図24に記載のものと第1隔壁19aと第2隔壁19bと同じ関係で構成されている。また、中空部(第1中空部)16mの断面形状は、臼状(砂時計状)の六角形形状となる。中空部(第2中空部)16q,中空部(第3中空部)16rの断面形状は、三角形形状となる。
図31(a)は、電磁シールド用ガスケット1(弾性体部14)の重ね合わせ前の断面図である。図31(b)は、電磁シールド用ガスケット1(弾性体部14)の重ね合わせ後の断面図である。図31の電磁シールド用ガスケット1の弾性体部14aは、弾性体部14bと重ね合わせる面に、断面形状が台形形状の溝部20aが形成されている。弾性体部14bには、弾性体部14aと重ね合わせる面に、断面形状が三角形形状の溝部20bが形成されている。図31(b)に記載のとおり、対向する弾性体部14aと弾性体部14bとを重ね合わせることで、溝部20aと溝部20bとにより断面形状が三角形形状(逆三角形形状)の中空部16が形成される。弾性体部14a及び弾性体部14bの天地を逆転させてもよい。
図32(a)は、電磁シールド用ガスケット1(弾性体部14)の重ね合わせ前の断面図である。図32(b)は、電磁シールド用ガスケット1(弾性体部14)の重ね合わせ後の断面図である。図32の電磁シールド用ガスケット1の弾性体部14aは、弾性体部14bと重ね合わせる面に、断面形状が三角形形状の溝部20bが形成されている。弾性体部14bには、弾性体部14aと重ね合わせる面に、断面形状が三角形形状の溝部20bが形成されている。図32(b)に記載のとおり、対向する二つの弾性体部14bを重ね合わせることで、溝部20aと溝部20bとにより断面形状が四角形形状の中空部16が形成される。
図33は、の電磁シールド用ガスケット1の弾性体部14aは、弾性体部14bと重ね合わせる面に、断面形状が台形形状の溝部20aが形成されている。弾性体部14bには、弾性体部14aと重ね合わせる面に、断面形状が台形形状の溝部20aが形成されている。図33に記載のとおり、対向する弾性体部14aと弾性体部14bとを重ね合わせることで、溝部20aと溝部20bとにより断面形状が臼状(砂時計状)の六角形形状の中空部16が形成される。
実施形態3(実施の形態2)に係る電磁シールド用ガスケット及び電磁シールド扉装置は、例えば、半割のスポンジガスケット(弾性体部14aや弾性体部14b若しくは弾性体部14に相当)を重ね合せて導電性層部15に相当する導電性の布(ファブリック)を巻くことで、電磁シールド用ガスケット1にすることもでき、半割スポンジの厚さを変化させることで、柔らかさを調整し、スポンジの柱(隔壁17,隔壁18,隔壁19に相当)が多いことで弾性力を確保することも可能である。
実施の形態4.
この発明の実施の形態4について図34及び図35を用いて説明する。実施の形態4に係る電磁シールド用ガスケット及び電磁シールド扉装置は、適宜、実施の形態1〜3に係る電磁シールド用ガスケット及び電磁シールド扉装置へ適用が可能で、実施の形態4においては実施の形態1〜3と重複する部分では説明を省略する場合がある。
実施の形態1〜3においては、ガスケット押え金具9が突起部を有するガスケット押え金具9a及びガスケット押え金具9bを用いたが、実施の形態4では、突起部がない平坦なガスケット押え金具9cを用いたものを説明する。図34及び図35において、13aは柱状の弾性体部14が延びる方向と交差する断面が、底面部10と反対側に円弧状(D字状)に突起した押し当て面部である。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
図34(a)は電磁シールド用ガスケット1の断面斜視図である。図34(b)は電磁シールド扉4が枠体3接近した状態における電磁シールド扉装置の断面斜視図である。図34(c)は電磁シールド扉4の閉鎖時における電磁シールド扉装置の断面斜視図である。このように、電磁シールド用ガスケット1を平押しにて圧縮時(電磁シールド扉4の閉鎖時)、電磁シールド用ガスケット1をD字状(D形状)とすることで、ガスケット押え金具9の電磁シールド用ガスケット1への接触面積が限定し、ドアノブ部6の開閉力を低減することができる。
図35(a)は電磁シールド用ガスケット1の断面斜視図である。図35(b)は電磁シールド扉4が枠体3接近した状態における電磁シールド扉装置の断面斜視図である。図35(c)は電磁シールド扉4の閉鎖時における電磁シールド扉装置の断面斜視図である。図34と図35との違いは、隔壁19の有無、隔壁19よって分断された中空部16i及び中空部16jの有無である。このように、電磁シールド用ガスケット1を平押しにて圧縮時(電磁シールド扉4の閉鎖時)、電磁シールド用ガスケット1をD字状(D形状)とすることで、ガスケット押え金具9の電磁シールド用ガスケット1への接触面積が限定し、ドアノブ部6の開閉力を低減することができる。真中の支柱(隔壁19)により、電磁シールド用ガスケット1の復元力を調整できる。
図34及び図35に記載の電磁シールド用ガスケット1は、突起部を有するガスケット押え金具9a及びガスケット押え金具9bを用いた電磁シールド扉装置に使用してもよい。また、凹部2へ嵌合する前の電磁シールド用ガスケット1(弾性体部14)の各面(底面部13,第1側面部11,第2側面部12,(押し当て面部13))のいずれか一つが、凹部2と接触する側と反対側に円弧状(D字状)に突起した断面形状となっていてもよい。
もちろん、図35に記載の電磁シールド用ガスケット1は、図15〜図20,図22〜図29に記載の電磁シールド用ガスケット1押し当て面部13を凹部2と接触する側と反対側に円弧状(D字状)に突起した断面形状にしてもよいし、押し当て面部13側の隔壁17,隔壁18,隔壁19を境に二列の円弧状(D字状)に突起した断面形状としてもよい。
実施の形態5.
この発明の実施の形態5について図36〜図41を用いて説明する。実施の形態5に係る電磁シールド用ガスケット及び電磁シールド扉装置は、適宜、実施の形態1〜4に係る電磁シールド用ガスケット及び電磁シールド扉装置へ適用が可能で、実施の形態5においては実施の形態1〜4と重複する部分では説明を省略する場合がある。実施の形態1〜4では、電磁シールド用ガスケット1における中空部16(中空部16a,中空部16b,中空部16c,中空部16d,中空部16e,中空部16f,中空部16g,中空部16h,中空部16i,中空部16j,中空部16k,中空部16l,中空部16m,中空部16n,中空部16o)が、弾性体部14の自身の形状を維持する能力が主体となって構築されていた。
一方、実施の形態5は、電磁シールド用ガスケット1における弾性体部(弾性体部14)が、一枚の平板状の弾性体が折り曲げられ、凹部2に挿入(圧入)されて、重ねあわせ面が押し当て面部13又は底面部14のいずれか一方となるものである。換言すると、柱状の弾性体部(弾性体部14)が、柱状の弾性体部(弾性体部14)延びる方向に沿って底面部10、第1側面部11、第2側面部12、押し当て面部13のいずれかの面に形成された切り欠き部(後述の切り欠き部16p)から内部が露出した中空部16(後述の中空部16q)を有し、枠体3(凹部2)に嵌め込まれ、押し当て面部13が、電磁シールド扉4が閉じられたときにガスケット押え金具9(ガスケット押え金具9a)によって、枠体3の凹部2の底面側に変形するものといえる。
図36〜図41において、14cは平板状であって端部にいくにつれ厚みが増す弾性体部、14dは平板状であって端部にいくにつれ厚みが減ずる弾性体部、16pは弾性体部14c又は弾性体部14dの延びる方向に沿って底面部10、第1側面部11、第2側面部12、押し当て面部13のいずれかの面に形成された切り欠き部、16qは切り欠き部16pから内部が露出した中空部である。なお、切り欠き部16p及び中空部16qは弾性体部14c(弾性体部14d)内を完全に連通している必要はない。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
図36(a)は電磁シールド用ガスケット1の断面斜視図である。図36(b)は電磁シールド扉4の閉鎖時における電磁シールド扉装置の断面斜視図である。図37は、図36(b)に記載の電磁シールド扉4の閉鎖時における電磁シールド扉装置の断面図である。図36(a)に記載の折り曲げ方向(点線矢印)に弾性体部14cを折り曲げて、重ね合わせ面を凹部2の底面に対向させて、弾性体部14cを凹部2に挿入することで、中空部16qを有する電磁シールド用ガスケット1を得ることができる。
図39は、図38に記載の電磁シールド扉4の閉鎖時における電磁シールド扉装置の断面図である。図38は図36及び図37に記載の弾性体部14cを折り曲げて、重ね合わせ面を凹部2の底面に背を向けて、弾性体部14を凹部2に挿入したものである。よって、切り欠き部16pをガスケット押え金具9aの押し当て面部13に配置することができる。図38及び図39のように、切り欠き部16pの配置をガスケット押え金具9aの突起部に対向させることで、弾性体部14cの柔軟性と復元性とを両立させることができる。
図40(a)は電磁シールド用ガスケット1の断面斜視図である。図40(b)は電磁シールド扉4の閉鎖時における電磁シールド扉装置の断面斜視図である。図41は、図40(b)に記載の電磁シールド扉4の閉鎖時における電磁シールド扉装置の断面図である。図40(a)に記載の折り曲げ方向(点線矢印)に弾性体部14dを折り曲げて、重ね合わせ面を凹部2の底面に背を向けて、弾性体部14dを凹部2に挿入することで、中空部16qを有する電磁シールド用ガスケット1を得ることができる。
また、図40及び図41に記載の電磁シールド用ガスケット1は弾性体部14dを用いているために、図38及び図39に記載の電磁シールド用ガスケット1と比較して、押し当て面部13の厚みを薄くすることが容易である。
なお、弾性体部14dを折り曲げて、重ね合わせ面を凹部2の底面に対向させて、弾性体部14dを凹部2に挿入し、中空部16qを有する電磁シールド用ガスケット1を得るものの図示や説明は省略する。さらに、弾性体部14c又は弾性体部14d切り欠き部16pを第1側面部11又は第2側面部12に対向させる電磁シールド用ガスケット1も図示や説明は省略する。
実施の形態1〜5に係る電磁シールド用ガスケット及び電磁シールド扉装置は、平板状の弾性体(弾性体部14c,弾性体部14d)の長手方向に沿って表面を包む導電性層部15(導電性布15)から構成され、弾性体を筒状に折り曲げることにより長手方向に中空部16qを有することができる。
実施の形態1〜5に係る電磁シールド用ガスケット及び電磁シールド扉装置では、平板状の弾性体部14(弾性体部14c,弾性体部14d)の折り曲げたときに生じる重ね合わせ面(平板状の弾性体部14の両端部)に導電性層部15(導電性布15)を挟み込んで固定することで、容易に平板状の弾性体部14(弾性体部14c,弾性体部14d)上に導電性層部15を形成してもよい。
図36,図37,図40,図41に記載の電磁シールド用ガスケット1は、弾性体部14c(弾性体部14d)が、平板状の弾性体の押し当て面部13に相当する部分が、平板状の弾性体の底面部10に相当する部分よりも薄いものとなるので、ガスケット押え金具9aに対して、柔軟性を発揮する。
本願(実施の形態1〜5)に係る電磁シールド用ガスケット及び電磁シールド扉装置は、凹部2と電磁シールド用ガスケット1とを用いて、柔軟性を重視して中空構造にすると、扉の操作力は軽減されるが、弾性体の復元力が弱くなり、長期間の使用により弾性体が変形しシールド性能が劣化するという現象を極力抑えるものである。そして、電磁シールド扉4の操作力と繰り返し開閉に対する電磁シールド用ガスケットの耐久性を向上させることが容易であるだけでなく、電磁シールド用ガスケットに要求される柔軟性,電磁シールド用ガスケットに要求される復元性という二つの相反する特性を両立させうる可能性を広げるものである。
本願(実施の形態1〜5)に係る電磁シールド用ガスケット及び電磁シールド扉装置の電磁シールド用ガスケット1(弾性体部14a)の断面(柱状の弾性体部14aが延びる方向と交差する断面)外形は矩形である必要はない。図42〜図50を用いて、断面外形の例を説明する。図42〜図50は枠体へ電磁シールド用ガスケット1を取り付ける前の仮想断面図である。実施の形態1の説明に用いた図4(c)に相当するものであり、点線矢印も同じことを意味する。孔部16に関しては、図42〜図50に記載したもの以外でもよい。例えば、実施の形態1〜5で説明したもの(隔壁17,隔壁18,隔壁19などの孔部16を分割するものも含む)。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
図42に記載の弾性体部14(電磁シールド用ガスケット1)の断面外形は、円となっている。円内の孔部16の形状はあくまでも例示の形状である。図43に記載の弾性体部14(電磁シールド用ガスケット1)の断面外形は、だ円となっている。だ円内の孔部16の形状はあくまでも例示の形状である。
図44に記載の弾性体部14(電磁シールド用ガスケット1)の断面外形は、底面部10に相当する箇所が、円弧状(D字状)に突起している。孔部16の形状はあくまでも例示の形状である。図45に記載の弾性体部14(電磁シールド用ガスケット1)の断面外形は、底面部10及び押し当て面部13に相当する箇所が、円弧状(D字状)に突起している。孔部16の形状はあくまでも例示の形状である。押し当て面部13に関しては、実施の形態4に係る電磁シールド用ガスケット及び電磁シールド扉装置で説明した機能を有する。
図46に記載の弾性体部14(電磁シールド用ガスケット1)の断面外形は、押し当て面部13に相当する箇所に頂点を配置した三角形形状をしている。孔部16の形状はあくまでも例示の形状である。図47に記載の弾性体部14(電磁シールド用ガスケット1)の断面外形は、底面部10に相当する箇所に頂点を配置した三角形形状をしている。孔部16の形状はあくまでも例示の形状である。なお、図46及び図47の弾性体部14(電磁シールド用ガスケット1)の他の頂点は、それぞれ、第1側面部11,第2側面部12に配設されている。
なお、図46及び図47の弾性体部14(電磁シールド用ガスケット1)の断面外形は三角形形状であったが、ひし形や平行四辺形を含む四角形形状にしてもよい。この場合、四つ目の頂点は、押し当て面部13に配設すればよい。
図48に記載の弾性体部14(電磁シールド用ガスケット1)の断面外形は、押し当て面部13に相当する箇所に上底を配置した台形形状をしている。孔部16の形状はあくまでも例示の形状である。図49に記載の弾性体部14(電磁シールド用ガスケット1)の断面外形は、底面部10に相当する箇所に上底を配置した台形形状をしている。孔部16の形状はあくまでも例示の形状である。
図46及び図47の弾性体部14(電磁シールド用ガスケット1)の断面外形は三角形形状であったが、ひし形や平行四辺形を含む四角形形状にしてもよい。この場合、四つ目の頂点は、押し当て面部13に配設すればよいと説明したが、ひし形や平行四辺形を含む四角形形状の一つの辺を底面部10としてもよい。図50に記載の弾性体部14(電磁シールド用ガスケット1)の断面外形は、底面部10に相当する箇所に辺を配置した平行四辺形形状をしている。孔部16の形状はあくまでも例示の形状である。
柱状の「平板状の弾性体部14(弾性体部14a,弾性体部14b)」が延びる方向と交差する断面の外形は、実施の形態1〜4にて説明した矩形(四角)の断面外形と図42〜図50にて説明した断面外形とのうち、いずれか二つ以上を複合したものでもよい。つまり、柱状の「平板状の弾性体部14(弾性体部14a,弾性体部14d)」の断面の位置によって、断面外形が異なるものでもよい。もちろん、孔部16に関しても同様である。
次に、本願(実施の形態1〜5)に係る電磁シールド用ガスケット及び電磁シールド扉装置の電磁シールド用ガスケット1(平板状の弾性体部14c及び弾性体部14d)の断面(柱状の「平板状の弾性体部14c及び弾性体部14d」が延びる方向と交差する断面)外形が平板状を屈曲させた表面が滑らかな形状である必要はない。図51及び図52を用いて、断面外形の例を説明する。図51及び図52は電磁シールド用ガスケット1の断面斜視図である。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
図51及び図52において、21は弾性体部14c又は弾性体部14dに形成され、電磁シールド用ガスケット1が凹部2へ挿入されてときに凹部2と接触する接触突起部である。接触突起部21のうち、底面部10となる箇所に形成されたものを接触突起部21a,第1側面部11となる箇所に形成されたものを接触突起部21b,第2側面部12となる箇所に形成されたものを接触突起部21cとする。接触突起部21上には、当然、導電性層部15が形成されている。また、接触突起部21は、柱状の弾性体部14が延びる方向に沿って形成されている。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
図51に記載の電磁シールド用ガスケット1は、弾性体部14cに接触突起部21が形成されているために、折り曲げられて、凹部2に挿入されると、接触突起部21が凹部2の壁面と接触するので、接触突起部21上の導電性層部15と凹部2との導通がとれる。同じく、図52に記載の電磁シールド用ガスケット1は、弾性体部14dに接触突起部21が形成されているために、折り曲げられて、凹部2に挿入されると、接触突起部21が凹部2の壁面と接触するので、接触突起部21上の導電性層部15と凹部2との導通がとれる。
柱状の「平板状の弾性体部14c及び平板状の弾性体部14d」が延びる方向と交差する断面の外形は、実施の形態5にて説明した断面外形と図51及び図52にて説明した断面外形とのうち、いずれか二つ以上を複合したものでもよい。つまり、柱状の「平板状の弾性体部14c及び平板状の弾性体部14d」の断面の位置によって、断面外形が異なるものでもよい。もちろん、孔部16に関しても同様である。
以上から、本願(実施の形態1〜5)に係る電磁シールド用ガスケットは、開口の周囲を囲い、凹状に窪んだ凹部2に嵌め込まれ、柱状のガスケット押え金具9が押し当てられる柱状の電磁シールド用ガスケット1であって、凹部2の底面に接触する底面部11、凹部2の底面と連続する一方の凹部2の側面に接触する第1側面部11、凹部2の底面と連続する他方の凹部2の側面に接触する第2側面部12、第1側面部11及び第2側面部12と連続し、底面部10と対向する押し当て面部13を具備した柱状の弾性体部14と、この柱状の弾性体部14上に形成された導電性層部15とを備え、柱状の弾性体部14は、柱状の弾性体部14が延びる方向に沿って内部に形成された中空部16、又は、柱状の弾性体部14が延びる方向に沿って底面部10、第1側面部11、第2側面部12、押し当て面部13のいずれかの面に形成された切り欠き部16pから内部が露出した中空部16qを有し、凹部2に嵌め込まれ、押し当て面部13が、ガスケット押え金具9が押し当てられて、凹部2の底面側に変形するものといえる。
同じく、本願(実施の形態1〜5)に係る電磁シールド扉装置は、電磁シールド用ガスケット1が嵌めこまれた凹部2を有し、開口の周囲を囲う柱状の枠体3と、この枠体3の内側の開口に対応する扉であって、ガスケット押え金具9が形成された電磁シールド扉4と、電磁シールド扉4に形成されたドアノブ部6と備え、ドアノブ部6による電磁シールド扉4の開閉によって、導電性層部15を介した押し当て面部13とガスケット押え金具9との接触状態及び非接触状態の変更が自在であるものといえる。
また、枠体3と電磁シールド扉4とにおける凹部2とガスケット押え金具9との構成をそれぞれ入れ替えた場合、本願(実施の形態1〜5)に係る電磁シールド扉装置は、電磁シールド用ガスケット1が嵌めこまれた凹部2を有する電磁シールド扉4と、この電磁シールド扉4に対応した開口の周囲を囲い、ガスケット押え金具9が形成された柱状の枠体3と、電磁シールド扉4に形成されたドアノブ部6と備え、ドアノブ部6による電磁シールド扉4の開閉によって、導電性層部15を介した押し当て面部13とガスケット押え金具9との接触状態及び非接触状態の変更が自在であるものともいえる。
さらに、本願(実施の形態1〜5)に係る電磁シールド用ガスケット及び電磁シールド扉装置の電磁シールド用ガスケット1(図42〜図52に記載の電磁シールド用ガスケット1を含む)は、凹部2に挿入した後に、凹部2に完全に密着している必要はなく、少なくとも底面部10,第1側面部11,第2側面部12のいずれ一面の一部でも密着し、電磁シールド用ガスケット1(導電性層部15)を介して、ガスケット押え金具9(ガスケット押え金具9a,ガスケット押え金具9b,ガスケット押え金具9c)と電気的に連続となっておればよい。
本願(実施の形態1〜5)に係る電磁シールド用ガスケット及び電磁シールド扉装置の電磁シールド用ガスケット1(図42〜図52に記載の電磁シールド用ガスケット1を含む)は、底面部10、底面部10と連続する第1側面部11、底面部10と連続する第2側面部12、第1側面部11及び第2側面部12と連続し、底面部10と対向する押し当て面部13を外面(側面)として具備した柱状の弾性体部14と、柱状の弾性体部14上に形成された導電性層部15とを備え、柱状の弾性体部14は、柱状の弾性体部14が延びる方向に沿って内部に形成された中空部16(断面)、又は、柱状の弾性体部14が延びる方向に沿って底面部10、第1側面部11、第2側面部12、押し当て面部13のいずれかの面に形成された切り欠き部16pから内部が露出した中空部16q(断面)を有するものである。また、本願(実施の形態1〜5)に係る電磁シールド用ガスケット及び電磁シールド扉装置の電磁シールド用ガスケット1(図42〜図52に記載の電磁シールド用ガスケット1を含む)は、凹部2に嵌めこまずに使用する場合は、中空部16(中空部16qを含む)や隔壁17,隔壁18,隔壁19を特徴とするものとなる。
本願(実施の形態1〜5)に係る電磁シールド用ガスケット及び電磁シールド扉装置の電磁シールド用ガスケット1(図42〜図52に記載の電磁シールド用ガスケット1を含む)において、底面部10,第1側面部11,第2側面部12,押し当て面部13は、弾性体部14の断面が四角形の場合は、それぞれ、四面に相当するが、弾性体部14の断面が三角形の場合は、少なくとも一つの面を底面部10,第1側面部11,第2側面部12,押し当て面部13のいずれかが共用することになる。また、弾性体部14の断面が五角形以上の場合は、底面部10,第1側面部11,第2側面部12,押し当て面部13のうち、少なくともいずれか一つは、複数の面に形成されることになる。