JP6105879B2 - 脱炭酸処理装置 - Google Patents

脱炭酸処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6105879B2
JP6105879B2 JP2012198632A JP2012198632A JP6105879B2 JP 6105879 B2 JP6105879 B2 JP 6105879B2 JP 2012198632 A JP2012198632 A JP 2012198632A JP 2012198632 A JP2012198632 A JP 2012198632A JP 6105879 B2 JP6105879 B2 JP 6105879B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
treated water
treated
unit
tank
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012198632A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014050820A (ja
Inventor
斉藤 孝行
孝行 斉藤
田中 俊博
俊博 田中
孝幸 小林
孝幸 小林
英俊 水野
英俊 水野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ebara Jitsugyo Co Ltd
Original Assignee
Ebara Jitsugyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ebara Jitsugyo Co Ltd filed Critical Ebara Jitsugyo Co Ltd
Priority to JP2012198632A priority Critical patent/JP6105879B2/ja
Publication of JP2014050820A publication Critical patent/JP2014050820A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6105879B2 publication Critical patent/JP6105879B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Physical Water Treatments (AREA)

Description

本発明は、被処理水の水中から遊離炭酸成分を除去する脱炭酸処理装置に係り、特に構造を簡便にし、送水ポンプを不要にした省エネルギー型の脱炭酸処理装置に関する。
水源として井水を用いる場合、一般的に河川水に比べて遊離炭酸が多く存在している。このため、配管がスケールで閉塞したり、配管が腐食したりするトラブルが発生しやすい。このような井水中の炭酸の形態は、pHによって変化するが、遊離炭酸の多くはCOガスの状態で存在しており、一部は分子状の炭酸(HCO)の形態で存在している。また、井水には遊離炭酸以外に解離した重炭酸イオン(HCO )や炭酸イオン(CO 2−)が存在している。
例えば、下記の(1)式に示すように、水中に炭酸水素塩を溶存させておくために必要な従属性遊離炭酸を除いた残りの遊離炭酸が、いわゆる浸食性遊離炭酸となるが、この浸食性遊離炭酸が配管等を腐食させる原因となる。逆に、従属性遊離炭酸が少なければ、(1)式は左辺に移動し、このため炭酸カルシウムが析出してスケールを形成することになる。
また、純水製造プロセスにおいてイオン交換処理装置で純水を製造する場合、遊離炭酸ばかりでなく重炭酸イオンおよび炭酸イオンはアニオン交換樹脂へのイオン負荷となり、アニオン交換樹脂の処理容量を低下させる原因となる。あるいは、RO処理装置においては、RO膜では解離していない遊離炭酸の除去ができないことから、RO処理水に遊離炭酸がリークし処理水の導電率等の水質を悪化させる原因となる。
このように、遊離炭酸は配管を腐食したりスケールを形成して詰まらせたり、さらに純水製造プロセスでは純水製造装置の性能を低下させる原因となっている。したがって、一般的には、脱炭酸塔によって遊離炭酸の除去が行われている。
例えば、特許文献1は、脱酸素及び脱炭酸処理装置並びに処理方法に関する発明を開示している。公報に開示された窒素脱気塔は、いわゆる従来型脱炭酸塔の構造と同じ構造を有し、従来型脱炭酸塔において、空気を窒素に変更することによって脱酸素の機能を付加している。すなわち、窒素脱気塔(脱炭酸塔)に導入される被処理水のpHを、予め酸を添加して6.5以下に調整し、酸性に調整した被処理水を充填層の上部から供給する。充填層下部に配置された窒素散気ノズルから窒素を噴出し、充填層において窒素と被処理水とを接触させて酸素及び遊離炭酸を除去している。そして、この処理水にアルカリを添加してpHを6.5〜9に調整した後、処理水を送水ポンプによって排出するようにした技術が記載されている。なお、脱炭酸処理水のpHを中性以上に調整する理由は、被処理水のpHを予め酸性に調整するため、脱炭酸処理水のpHが酸性領域となる場合があり、給水配管やボイラを腐食させる恐れがあるためである。
上記特許文献1に開示されているように、従来型の脱炭酸塔は、充填材を用い、送水ポンプによって、処理水を次工程に送水するのが一般的である。
特開2003−47950号公報
従来の脱炭酸塔は、充填材を用い、被処理水を充填層の上部から供給し、充填層下部に配置された散気ノズルから空気を噴出し、充填層で空気と被処理水とを接触させて遊離炭酸を除去している。このため、従来型脱炭酸塔は充填層の炭酸ガス分圧を下げるために、塔上部からの排気を十分に行う必要がある。これによって、密閉構造にすることや、加圧して脱炭酸処理することが困難である。したがって、処理水を次工程に移送するためには、送水ポンプの使用が不可欠である。
ところで、昨今の省エネルギーを強く求められる社会では、電力コストの低減が課題となっている。しかしながら、従来型脱炭酸塔にあっては処理水を次工程へ送水するポンプを必要とすることから、電力コストの低減を図ることが難しい。
本発明は、このような従来の技術が有する問題点に着目してなされたものであり、遊離炭酸成分が除去された処理水を送水するのに要する電力コストの削減が可能となる省エネルギー型の脱炭酸処理装置を提供することを目的とする。
本発明の目的は下記の手段によって達成される。
(1)被処理水を加圧状態に維持しながら被処理水中の遊離炭酸成分を除去する脱炭酸処理装置であって、
被処理水および脱炭酸用の空気が供給されるタンク部と、
前記タンク部の上部に接続され前記被処理水を導入する被処理水導入管と、
前記被処理水導入管の端部に設けられ前記タンク部内に前記被処理水を噴射するノズル部と、
前記被処理水導入管に接続され前記被処理水のpH調整用の酸を添加する酸導入管と、
前記タンク部の頂部に配置され排気ガスを前記タンク部の外部に放出する排気部と、
前記タンク部の下部に接続され前記空気を導入する空気導入管と、
前記空気導入管の端部に設けられ前記タンク部内に前記空気を供給する空気供給部と、
前記タンク部の下部に配置され遊離炭酸成分が除去された処理水を貯溜する処理水貯留部と、
前記処理水貯留部に連通して前記処理水貯留部よりも高い位置まで立ち上がる導管を含み、前記処理水を使用する機器に前記処理水を送水する処理水流出部と、
前記排気部において前記タンク部の外部に放出する排気ガスの排気量を制御する排気量制御部と、を有し、
前記排気量制御部によって前記排気部における排気量を制御することによって、前記タンク部の内圧を加圧状態に維持するとともに前記処理水貯留部における処理水水位を予め定められた水位に保持し、前記タンク部内の圧力と前記処理水を使用する機器における圧力との差圧のみによって前記処理水流出部を介して前記処理水を送水してなる脱炭酸処理装置。
(2)前記排気量制御部は、
前記処理水貯留部における処理水水位を検知する検知部と、
前記排気部に配置される電気的駆動弁であって、前記検知部によって検知した処理水水位に連動して弁体の開度が調整される電気的駆動弁と、を有している上記(1)に記載の脱炭酸処理装置。
(3)前記処理水貯留部における処理水水位よりも上方の位置と、前記処理水貯留部における処理水水位よりも下方の位置とにおいて前記タンク部に連通する水位計測部をさらに有し、
前記検知部は、前記水位計測部における処理水水位を検知することによって、前記処理水貯留部における処理水水位を検知する、上記(2)に記載の脱炭酸処理装置。
(4)前記排気量制御部は、
前記排気部に配置される機械的駆動弁であって、弁体を閉じる方向に付勢する力を設定自在な機構を備え、前記タンク部内の圧力に連動して弁体の開度が調整される機械的駆動弁を有している上記(1)に記載の脱炭酸処理装置。
(5)前記空気供給部は、前記処理水貯留部に貯溜される前記処理水の中に浸漬されて、前記処理水の中に前記空気を散気する上記(1)〜(4)のいずれか1つに記載の脱炭酸処理装置。
(6)前記ノズル部から前記被処理水を噴射する噴流方向が上向きである上記(1)〜(5)のいずれか1つに記載の脱炭酸処理装置。
上記(1)の脱炭酸処理装置によれば、排気量制御部によって排気部における排気量を制御することによって、タンク部の内圧を加圧状態に維持するとともに処理水貯留部における処理水水位を予め定められた水位に保持し、タンク部内の圧力と処理水を使用する機器における圧力との差圧のみによって処理水流出部を介して処理水を送水している。処理水を送水するポンプを用いないことから、遊離炭酸成分が除去された処理水を送水するのに要する電力コストの削減が可能となり、省エネルギー型の脱炭酸処理装置を提供することができる。しかも、加圧状態を維持することによって、高い遊離炭酸除去率で被処理水中の遊離炭酸成分を除去することができる。
上記(2)の脱炭酸処理装置によれば、排気量制御部は、検知部によって検知した処理水水位に連動して弁体の開度が調整される電気的駆動弁を備えているので、処理水水位の下降に伴って電気的駆動弁の開度を大きくしてタンク部の内圧を下げ、逆に処理水水位の上昇に伴って電気的駆動弁の開度を小さくして内圧を上げるように制御することによって、内圧を一定の加圧状態に保持することが可能となる。
上記(3)の脱炭酸処理装置によれば、検知部によって水位計測部における処理水水位を検知することによって、水面の波打ちによる検知部のハンチングを防止することができる。処理水貯留部における処理水水位の検知が安定することから、処理水水位に連動して弁体の開度が調整される電気的駆動弁の作動も安定する。その結果、処理水水位を一定にする最適な排気量を制御することが可能である。
上記(4)の脱炭酸処理装置によれば、排気量制御部は、弁体を閉じる方向に付勢する力を設定自在な機構を備え、タンク部内の圧力に連動して弁体の開度が調整される機械的駆動弁を備えているので、タンク部の内圧が高くなると処理水水位は下降するが、このとき、機械的駆動弁の弁体が、内圧によって押し上げられ排気量が増加する。逆に、内圧が低くなると機械的駆動弁の弁体は閉じる方向に動作し、内圧が高まるまで開放されない。このように機械的に、内圧を一定の加圧状態に保持することが可能となる。
上記(5)の脱炭酸処理装置によれば、空気供給部が処理水の中に空気を散気することから、処理水の中にわずかに残った遊離炭酸をさらに除去することができ、遊離炭酸成分の除去効率を高めることが可能となる。
上記(6)の脱炭酸処理装置によれば、噴流方向が下向きである場合に比べて、遊離炭酸の除去率を高くすることができる。
本発明の実施形態に係る脱炭酸処理装置を示す基本的な系統図である。 pHと炭酸成分の理論的割合とを示す図である。 電気的駆動弁を有する排気量制御部を適用した脱炭酸処理装置を示す系統図である。 機械的駆動弁を有する排気量制御部に適用するスイング式逆止弁を示す断面図である。 脱炭酸処理装置におけるタンク部の内圧とガス流量比との関係を示すグラフである。 電気的駆動弁を用いる排気量制御部を適用した脱炭酸処理装置に、水位計測部をさらに設けた形態を示す系統図である。 図7(A)は、被処理水を噴射するノズル部を上向きに配置した脱炭酸処理装置を示す系統図、図7(B)は、被処理水を噴射するノズル部を下向きに配置した脱炭酸処理装置を示す系統図である。 ノズル部の向きが遊離炭酸の除去率に与える影響を示すグラフである。 空気量と被処理水量との比が遊離炭酸の除去率に与える影響を示すグラフである。 被処理水のpHと処理水のpHとの関係を示すグラフである。 実施例1において用いた脱炭酸装置を示す系統図である。 実施例1および比較例1の処理性能を示すグラフである。 図13(A)は、実施例2において用いた脱炭酸装置を示す系統図、図13(B)は、比較例2において用いた脱炭酸装置を示す系統図である。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる。
図1を参照して、実施形態に係る脱炭酸処理装置10は、概説すれば、被処理水31の水中から遊離炭酸成分を除去するために使用され、被処理水31および脱炭酸用の空気61が供給されるタンク部20を有している。脱炭酸処理装置10は、タンク部20の上部領域においては、タンク部20の上部に接続され被処理水31を導入する被処理水導入管30と、被処理水導入管30の端部に設けられタンク部20内に被処理水31を噴射する噴射ノズル32(ノズル部に相当する)と、被処理水導入管30に接続され被処理水31のpH調整用の酸41を添加する酸導入管40と、タンク部20の最上部である頂部に配置され排気ガス51をタンク部20の外部に放出する排気部50と、を有している。脱炭酸処理装置10は、タンク部20の下部領域においては、タンク部20の下部に接続され空気61を導入する空気導入管60と、空気導入管60の端部に設けられタンク部20内に空気61を供給する散気管62(空気供給部に相当する)と、タンク部20の下部に配置され遊離炭酸成分が除去された処理水71を貯溜する処理水貯留部70と、を有している。脱炭酸処理装置10はさらに、処理水貯留部70に連通して処理水貯留部70よりも高い位置まで立ち上がる導管82を含み、処理水71を使用する機器90に処理水71を送水する処理水流出部80と、排気部50においてタンク部20の外部に放出する排気ガス51の排気量を制御する排気量制御部100と、を有している。そして、脱炭酸処理装置10は、排気量制御部100によって排気部50における排気量を制御して処理水貯留部70における処理水水位72を予め定められた水位に保持し、タンク部20内の圧力と処理水タンク90(「処理水71を使用する機器」に相当する)における圧力との差圧のみによって処理水流出部80を介して処理水71を送水している。図示する実施形態にあっては、散気管62は、処理水貯留部70に貯溜される処理水71の中に浸漬されて、処理水71の中に空気61を散気している。以下、実施形態に係る脱炭酸処理装置10について詳述する。
脱炭酸処理装置10においては、被処理水31がタンク部20に流入する前に、被処理水31のpHを酸性に調整する。その手段は、被処理水31の被処理水導入管30に接続された酸導入管40を介して定量ポンプ等を用いて酸41を所定量添加することによってなされる。
使用する酸は、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸、あるいはクエン酸、シュウ酸、ギ酸、酢酸等の有機酸であるが、この他の有機酸として一般的にカルボン酸やスルホン酸を用いることができる。
図2に示すように、被処理水31のpHを4以下とすることによって、被処理水31の重炭酸イオンおよび炭酸イオンを含めて炭酸成分のほぼ100%を遊離炭酸に変換することができる。また、被処理水31のpHを5.7以下に調整することによって、炭酸成分の80%を遊離炭酸に変換することができる。少なくとも被処理水31のpHを6以下に調整することによって、70%の炭酸成分を遊離炭酸にすることができ、脱炭酸処理装置10において、70%の遊離炭酸を除去することが可能となる。
脱炭酸処理装置10においては、空気導入管60を介して散気管62から放出された加圧空気61と、噴射ノズル32から噴射された被処理水31とを向流接触させて遊離炭酸を除去する。さらに、噴射された水滴がタンク部20の内壁に衝突して壁面を濡らし、内壁に沿って流下する所謂濡れ壁効果によって遊離炭酸が除去される。次に、流下した処理水71を下部の処理水貯留部70に導入し、処理水貯留部70の処理水水位72よりも下部に配置された散気管62に加圧空気61を圧送する。散気管62から放出された加圧空気61によって、処理水71を曝気する。処理水71の中にわずかに残った遊離炭酸をさらに除去することができるため、遊離炭酸成分の除去効率が高くなる。
pHを調整した被処理水31を被処理水導入管30を介して噴射ノズル32からタンク部20の内壁に向けて噴射する。噴射ノズル32を用いる点に関しては、特開平11−319803号公報に記載がある。
前記特許公報は脱気装置に関する特許である。前記特許公報に記載されている脱気装置は、従来型脱炭酸装置の構造とまったく同じ構造であり、従来型脱炭酸装置において、空気を窒素等の脱気するためのガスに変更することによって脱気の機能を付加したものである。すなわち、充填物を収容した充填層の下部にガス分散器を設置し、塔上部には排気管と、被処理水を導入する給水配管とが配設され、この給水配管に接続されたスプレーノズルから、被処理水を充填層面に噴霧することが記載されている。前記特許公報に記載された排気管は、単にガスを排出するためのものであり、排気量を調節あるいは制御する機能を具備していない。
これに対して、本実施形態の脱炭酸処理装置10は、排気量を制御する排気量制御部100を備えており、上記特許公報に記載された技術とは大きな相違がある。
従来型脱炭酸塔は、脱炭酸された処理水を別途設置された処理水タンクに送水するためには、送水ポンプを用いている。
これに対して、本実施形態の脱炭酸処理装置10にあっては、排気部50においてタンク部20の外部に放出する排気ガス51の排気量を制御する排気量制御部100を有し、この排気量制御部100によって排気部50における排気量を制御して処理水貯留部70における処理水水位72を予め定められた水位に保持し、タンク部20内の圧力と処理水タンク90における圧力との差圧のみによって処理水流出部80を介して処理水71を送水できる。処理水貯留部70における処理水水位72の保持は、目標とする処理水水位72のプラスマイナス20%の範囲で保持できていればよい。
脱炭酸処理装置10の内圧を加圧し維持するために、処理水貯留部70に接続した処理水流出部80の導管82を所定の高さ、すなわち、処理水タンク90の満水水位の高さまで立ち上げ、空気導入管60から導入された空気量と、上部に設けられた排気部50からの排気量とを制御し、脱炭酸処理装置10の内圧を加圧状態に維持する。これによって、処理水タンク90に送水することが可能となる。このように、送水ポンプを用いずに被処理水31の供給ポンプの揚程を利用して、処理水71を送水することが可能である。
本実施形態の脱炭酸処理装置10にあっては、送水ポンプを用いないことから、遊離炭酸成分が除去された処理水71を送水するのに要する電力コストの削減が可能となり、省エネルギー型の脱炭酸処理装置10を提供することができる。
充填材を使用する従来型脱炭酸装置にあっては、充填材が複雑な構造を有しているため、微粒子等の微細な不純物が充填材の表面に沈着して、汚染が進行し易い。バクテリアの繁殖を避けることが困難であり、充填層にスライムが発生する場合がある。本実施形態の脱炭酸処理装置10にあっては、充填材を使用していないことから、バクテリアの繁殖によるスライムの発生も抑えることが可能となる。
図1に示される排気量制御部100は、手動により弁体の開度を調整自在な流量調整弁101を有している。タンク部20内に導入される被処理水量、導入される空気量、タンク部20内から送水される処理水量の変動が小さい場合には、流量調整弁101を手動調整することによって、処理水貯留部70における処理水水位72を予め定められた水位に保持することができる。
一方、タンク部20内に導入される被処理水量、導入される空気量、あるいはタンク部20内から送水される処理水量などが変動し、処理水貯留部70における処理水水位72の変動が比較的大きい場合には、排気量制御部100を次のように構成することができる。
図3には、電気的駆動弁102を有する排気量制御部100を適用した脱炭酸処理装置10が示される。図3に示される排気量制御部100は、処理水貯留部70における処理水水位72を検知する検知部103と、排気部50に配置される電気的駆動弁102であって、検知部103によって検知した処理水水位72に連動して弁体の開度が調整される電気的駆動弁102と、を有している。検知部103には、例えば、処理水貯留部70の処理水水位72を検知し、制御信号を出力するレベル制御計を適用することができる。電気的駆動弁102には、例えば、電動式排気バルブを適用することができる。開閉動作のみを行う電磁弁を使用する場合には、電磁弁の開時間のデューティ比を変更することによって、排気ガス51の排気量を制御することができる。
そして、レベル制御計103の水位出力信号を用いて電動式排気バルブ102の開度を制御することによって、空気導入管60から導入された空気量と、排気部50からの排気量とを制御することができる。さらに詳しくは、処理水水位72の下降に伴って電動式排気バルブ102の開度を大きくしてタンク部20の内圧を下げ、逆に処理水水位72の上昇に伴って電動式排気バルブ102の開度を小さくして内圧を上げるように制御すれば、内圧を一定の加圧状態に保持することが可能となる。
図4には、機械的駆動弁110を有する排気量制御部100に適用するスイング式逆止弁が示される。図4に示される排気量制御部100は、排気部50に配置される機械的駆動弁110であって、弁体111を閉じる方向に付勢する力を設定自在な機構112を備え、タンク部20内の圧力に連動して弁体111の開度が調整される機械的駆動弁110を有している。機械的駆動弁110には、カウンター・ウェイト114を備えるスイング式逆止弁を適用することができる。スイング式逆止弁110は、弁体111を閉じる方向に付勢する力を設定自在な機構112として、弁体111の回転軸と同軸に取り付けられるレバー113と、レバー113に対する固定位置が調整自在なカウンター・ウェイト114とを有している。カウンター・ウェイト114のレバー113に対する固定位置を調整することによって、弁体111を閉じる方向に付勢する力を設定できる。
そして、スイング式逆止弁110を用いることによって、機械的に内圧を制御することができる。さらに詳しくは、タンク部20の内圧が高くなると処理水水位72は下降するが、このとき、スイング式逆止弁110の弁体111が、内圧によって押し上げられ排気量が増加する。逆に、内圧が低くなるとスイング式逆止弁110の弁体111はカウンター・ウェイト114により閉まる方向に動作し、内圧が高まるまで開放されない。弁体111の動作はカウンター・ウェイト114の重さやレバー113に対する固定位置によって調整することができ、処理水水位72を一定にする最適な排気量を制御することが可能である。
ここで、排気バルブに逆止弁を用いる点に関しては、特開昭62−74413号公報に記載がある。記特許公報に記載された技術では、被処理水にインジェクション装置により加圧空気または不活性ガスを導入し、このガス/水の混合物を脱ガス用装置のスプレー装置からスプレーし、遊離したガスを導管および逆止弁を介して装置外へ排出する。また、脱ガスされた水が捕集タンクを介して脱塩装置に導入される。逆止弁が内圧を制御する機能を有するという記載は一切ない。したがって、前記特許公報に記載された技術は、(1)被処理水を処理装置に導入する前に加圧空気または不活性ガスを被処理水に混合する点、(2)逆止弁が内圧を制御する機能を有していない点において、本実施形態の脱炭酸処理装置10と明らかな相違がある。
圧力容器の容積と充填ガスの圧力との関係は以下のとおりである。
例えば、圧力容器にガスを封入する場合、圧力容器の容積と封入しなければならない圧力の関係から、断熱圧縮を前提として封入したガスの容積は以下の式(2)で求められる。
V2=V1×(P2/P1)×(K2/K1) …(2)
ここに、封入ガスの容積;V2
圧力容器の容積;V1
封入ガス圧;P2
大気圧;P1
封入後の絶対温度;K2
封入前の絶対温度;K1
である。
実際の脱炭酸処理装置10では、加圧空気61の流入量と排気部50からの排気量の動的なバランス関係で内圧が維持されている。すなわち、流入する空気量をQ1とし、排出される空気量をQ2とすれば、ガス流量比Q1/Q2はガス容積比V2/V1と等しい関係となり、式(2)からP2とQ1/Q2の関係を求めることができる。その結果を図5に示す。
図5から設定する内圧に対してガス容積比を求めることができ、Q1を測定すればQ2の制御が可能となる。例えば、装置内圧を0.03MPaに設定するためには、Q1/Q2を1.3に調節すればよく、任意の内圧に合わせてガス流量比を決めればよい。
ガス流量比の制御は、排気量を制御することであり、可変式排気バルブの開度を調整することに他ならない。このとき、空気流入量と排気量との動的なバランスが成立しており、処理水水位72は一定レベルを維持することができる。結局、処理水水位72を一定レベルに調整し維持すれば、ガス流量比を求める必要もなく、単純に処理水水位72が一定になるように排気バルブの開度を制御すればよいことになる。
このように脱炭酸処理装置10の内圧制御、すなわち排気量の制御は、電気的に行っても、機械的に行ってもよく、処理水水位72をあるレベルで一定に維持できればよい。例えば、脱炭酸処理装置10の内圧が30kPaであれば約3mの高さの処理水タンク90まで送水可能となり、内圧が50kPaであれば約5mの高さの処理水タンク90まで送水可能となる。
脱炭酸処理装置10において、散気管62から加圧空気61を放出して処理水71を曝気するため、処理水71の水面が激しく波打ち、レベル制御計103の信号がハンチングして排気量の制御が困難となる場合がある。このような場合には、脱炭酸処理装置10を次のように構成すればよい。
図6には、電気的駆動弁102を用いる排気量制御部100を適用した脱炭酸処理装置10に、水位計測部120をさらに設けた形態が示されている。図6に示される脱炭酸処理装置10は、図3に示した脱炭酸処理装置10の構成に加えて、処理水貯留部70における処理水水位72よりも上方の位置と、処理水貯留部70における処理水水位72よりも下方の位置とにおいてタンク部20に連通する水位計測部120をさらに有している。そして、検知部103は、水位計測部120における処理水水位122を検知することによって、処理水貯留部70における処理水水位72を検知するようにしている。水位計測部120は、上部側の連通管123を介して、処理水貯留部70における処理水水位72よりも上方の位置においてタンク部20に連通する。水位計測部120は、下部側の連通管124を介して、処理水貯留部70における処理水水位72よりも下方の位置においてタンク部20に連通する。レベル制御計103を水位計測部120に取り付けることによって、水面の波打ちによるレベル制御計103のハンチングを防止することができる。処理水貯留部70における処理水水位72の検知が安定することから、処理水水位72に連動して弁体の開度が調整される電気的駆動弁102の作動も安定する。その結果、処理水水位72を一定にする最適な排気量を制御することが可能である。
脱炭酸処理装置10において、噴射ノズル32から被処理水31を噴射するにあたり、図7(B)に示したように、噴射ノズル32からの噴流水の方向が略下方であっても構わないが、図7(A)に示したように、噴射ノズル32からの噴流水の方向が略上方である方が遊離炭酸の除去性能に優れている。
図8に示すように、処理水水位72から噴射ノズル32までの高さを横軸にして、噴射ノズル32からの噴流方向について、縦軸に示した遊離炭酸の除去率で比較した結果、噴流方向が上向きの方が下向きよりも明らかに除去性能が良好であった。したがって、噴射ノズル32からの噴流水の方向は、遊離炭酸の除去率が高い、略上方が好ましい。噴流方向を上向きとすることによって遊離炭酸の除去率が高くなる理由は、次のように考察される。すなわち、噴流方向を下向きにしたときには、円錐状に広がった噴流体の形状はいわゆるカサのようになり、排気ガスの上昇を妨げた部分において炭酸ガスの分圧が高くなって遊離炭酸が除去され難くなるが、噴流方向を上向きにしたときには、タンク部20内の排気ガスが上昇しやすく、炭酸ガスの分圧が高くならず遊離炭酸が除去されやすくなるからと考察される。
脱炭酸処理装置10において、散気管62は処理水貯留部70の処理水水位72よりも下部に配置するが、散気管62の水深が100〜500mmであればよい。曝気効率を考えれば、散気管62の水深は深い程よいと思われる。しかし、脱炭酸装置では、一般的にブロアーで空気61を散気管62に導入することが多いため、散気管62の水深が深いと空気61の押し込み抵抗が大きくなり、ブロアーの必要電力が増加したり、場合によっては空気61を押し込むことが困難となったりする。したがって、散気管62の実用的な水深範囲は、100〜500mmである。
脱炭酸処理装置10において、散気管62から放出される空気量は、被処理水31の流量に対して1:10であればよい。従来の充填式脱炭酸処理装置10では、(空気量)/(被処理水31量)が5〜20であるのに対して、図9に示すように、脱炭酸処理装置10では、(空気量)/(被処理水量)が10以上で遊離炭酸の除去率がほぼ平衡となる。このように、従来の充填式脱炭酸装置より(空気量)/(被処理水量)が少ないにもかかわらず、遊離炭酸の除去率は85%と良好である。
このように、本実施形態の脱炭酸処理装置10は、噴射ノズル32のスプレー効果、濡れ壁効果、さらに曝気効果が複合的に作用して、従来よりも高い遊離炭酸除去効率を示していると思われる。
本実施形態において、被処理水31が脱炭酸処理装置10に流入する前に、あらかじめ被処理水31のpHを酸性に調整するが、脱炭酸処理装置10で炭酸を除去された処理水71のpHは、遊離炭酸が除去されるため中性側にシフトする。このため、処理水71のpHはアルカリ剤で中和処理することなく、水道水基準のpH範囲、5.8〜8.6になることが好ましい。
そこで、被処理水31(水道水)のpHと処理水71のpHとの関係について調べた。その結果を図10に示す。なお、被処理水31の全炭酸は40mg−CaCO/Lであり、被処理水31のpHは硫酸を添加して調整した。
図10から、処理水71のpHがアルカリ剤を添加することなく、水道水基準の5.8〜8.6となるためには、被処理水31のpHを5以上に調整すればよい。
本発明の効果を、以下の例を用いて説明する。ただし、本発明の技術的範囲が以下の例のみに制限されるわけではない。
(実施例1)
図11に示される構成を備える脱炭酸処理装置10によって、下記に示した水質の水道水を被処理水31として、pHを調整後、脱炭酸処理を行った。
[被処理水水質]
水温;13.5℃
調整後のpH;6.05
遊離炭酸濃度;27.5mg−CaCO/L
使用した脱炭酸処理装置10は、直径125mm、高さ2800mmであり、装置内部を空洞とするために充填材は充填していない。
被処理水31を500L/hの流速で、被処理水導入管30より脱炭酸処理装置10に導入する。被処理水31には酸導入管40から定量ポンプで約5%の硫酸を添加し、pHが6.05となるように調整した。酸性に調整した被処理水31を噴射ノズル32から上方向に噴射し、処理水71を、内壁を伝わらせて処理水貯留部70へ流下させた。
処理水流出部80の導管82を2000mmの高さまで立ち上げ、処理水貯留部70に設置された散気管62から加圧空気61で処理水71を曝気し、処理水水位72が約500mm(±20%)になるように、レベル制御計103の出力信号と電動式排気バルブ102の開度を連動させて制御し、脱炭酸処理装置10の内圧を約20kPaに維持した。このときの加圧空気量と被処理水量の比率を6〜12の範囲で変化させ、遊離炭酸の除去率を求めた。その結果を図12に示す。
遊離炭酸の除去率は、以下の式で求めた。
遊離炭酸除去率(%)=
(原水遊離炭酸−処理水遊離炭酸)÷(原水遊離炭酸)×100
原水の遊離炭酸濃度;原水のpHから遊離炭酸の成分比(図2)を求め、
原水の全炭酸濃度に成分比を掛けて求めた。
処理水71の遊離炭酸濃度;処理水71のpHから遊離炭酸の成分比を求め、
処理水71の全炭酸濃度に成分比を掛けて求めた。
(比較例1)
比較例1は、図11において、処理水流出部80の導管82の立ち上げ高さを500mmとし、レベル制御計103の電源をOFFとし、電動式排気バルブ102の開度を全開にした。これら以外は、実施例1と同様に処理を行った。その結果を図12に示す。
(実施例1と比較例1との対比)
実施例1および比較例1の結果(図12)から、脱炭酸処理装置10の内圧を20kPaに加圧した実施例1の遊離炭酸除去率が、加圧しなかった比較例1の遊離炭酸除去率より明らかに高い傾向を示した。
したがって、本発明の脱炭酸処理装置10は、加圧状態に保持することによって、高い遊離炭酸除去率を示し良好な性能であった。
また実施例1では、脱炭酸処理装置10の内圧を保持することで、処理水71の送水ポンプを用いずに処理水71を移送できることができた。
(実施例2)
図13(A)に示される構成を備える脱炭酸処理装置10によって、下記に示した水質の水道水を被処理水31として、pHを調整後、脱炭酸処理を行った。
[被処理水水質]
水温;14.1℃
調整後のpH;6.02
遊離炭酸濃度;28.4mg−CaCO/L
使用した脱炭酸処理装置10は、直径125mm、高さ2800mmであり、装置内部を空洞とするために充填材は充填していない。
被処理水31を500L/hの流速で、被処理水導入管30より脱炭酸処理装置10に導入する。被処理水31には酸導入管40から定量ポンプで約5%の硫酸を添加し、pHが6.02となるように調整した。酸性に調整した被処理水31を噴射ノズル32から下方向に噴射し、処理水71を、内壁を伝わらせて処理水貯留部70へ流下させた。
処理水流出部80の導管82を2000mmの高さまで立ち上げ、処理水貯留部70に設置された散気管62から加圧空気61で処理水71を曝気し、処理水水位72が約500mm(±20%)になるように、流量調整弁101の開度を手動で調整して、脱炭酸処理装置10の内圧を約20kPaに維持した。このときの加圧空気量と被処理水量との比率を10に設定し、遊離炭酸の除去率を求めた。その結果、遊離炭酸の除去率は87.1%であった。
(比較例2)
比較例2は、図13(B)に示したように、脱炭酸処理装置10aの底部から800mmを基準にして、中央部に充填材130であるラッシリング(TFE製、6φ×6mm)を充填層高約1000mmとなるように充填した。これら以外は、実施例2と同様に処理を行った。その結果、遊離炭酸の除去率は84.8%であった。
(実施例2と比較例2との対比)
実施例2および比較例2の結果から、充填材を用いない本発明の脱炭酸処理装置10の方が、充填材130を用いた従来の脱炭酸処理装置10aよりも明らかに高い遊離炭酸除去性能を示した。すなわち、本発明の脱炭酸処理装置10は、スプレー効果、濡れ壁効果、更に曝気効果が複合的に作用して、従来の充填式脱炭酸処理装置10aよりも高い遊離炭酸除去効率を示したと考えられる。
(実施例3)
実施例2と同様の条件で、図13(A)に示す本発明の脱炭酸処理装置10により、脱炭酸処理を約2週間連続して行った。ただし、この試験期間中の水温は14.1〜14.9℃であった。
試験開始直後の処理水71と2週間後の処理水71について、水に含まれる懸濁物質の量を比較するため、その指標の1つであるSDI(Silt Density Index)を測定した。但し、SDIの測定にはApplied Membranes 社製の「SimpleSDI」を用いた。
その結果、試験開始直後の処理水71のSDIは3.5であった。また、2週間後の処理水71のSDIは3.7であった。
(比較例3)
比較例2と同様の条件で、図13(B)に示したように、脱炭酸処理装置10aの底部から800mmを基準にして、中央部に充填材130であるラッシリング(TFE製、6φx6mm)を充填層高約1000mmとなるように充填した充填式脱炭酸処理装置10aにより、脱炭酸処理を約2週間連続して行った。但し、この試験期間中の水温は14.1〜14.9℃であった。
実施例3と同様に、試験開始直後の処理水71と2週間後の処理水71について、SDIを測定した。
その結果、試験開始直後の処理水71のSDIは3.7であった。また、2週間後の処理水71のSDIは4.8であった。
(実施例3と比較例3との対比)
実施例3および比較例3の結果から、本発明である脱炭酸処理装置10は、試験開始2週間後においても、SDI値は3.7と低い値を維持していた。しかし、従来の充填式脱炭酸処理装置10aである比較例3においては、2週間後のSDI値は4.8と大きな値となり、処理水71に含まれる懸濁物質の量が大幅に増加したことが判明した。
したがって、本発明である脱炭酸処理装置10は、装置内の構造が簡便であることから、懸濁物質の増加が起こりにくく、特にバクテリアの増殖を抑えられるものと期待できる。
以上詳述したように、本発明の脱炭酸処理装置10によれば、処理水71の送水ポンプが不要となる。例えば、1000m/日の送水ポンプの消費電力は5.5kw程度であるから、電気料金を15円/kw・hとして計算すると、年間70万円以上の送水に要する電力コストが削減できる。
また、本発明の脱炭酸処理装置10によれば、水中の重炭酸イオンや炭酸イオンを遊離炭酸に変換し、スプレー効果、濡れ壁効果、更に曝気効果が複合的に作用するため、従来の充填式脱炭酸処理装置よりも高効率で遊離炭酸を除去することができる。
したがって、本発明で得られた脱炭酸水をプロセス水として用いれば、給水配管の腐食やスケールでの詰りを防止することができ、食品工場のプロセス水や、純水製造プロセスの前処理装置として用いることができる。
10 脱炭酸処理装置、
20 タンク部、
30 被処理水導入管、
31 被処理水、
32 噴射ノズル(ノズル部)、
40 酸導入管、
41 pH調整用の酸、
50 排気部、
51 排気ガス、
60 空気導入管、
61 加圧空気、
62 散気管(空気供給部)、
70 処理水貯留部、
71 遊離炭酸成分が除去された処理水、
72 処理水水位、
80 処理水流出部、
82 導管、
90 処理水タンク(処理水を使用する機器)、
100 排気量制御部、
102 電動式排気バルブ(電気的駆動弁)、
103 レベル制御計(検知部)、
110 機械的駆動弁、
111 弁体、
112 弁体を閉じる方向に付勢する力を設定自在な機構、
120 水位計測部、
122 水位計測部における処理水水位。

Claims (6)

  1. 被処理水を加圧状態に維持しながら被処理水中の遊離炭酸成分を除去する脱炭酸処理装置であって、
    被処理水および脱炭酸用の空気が供給されるタンク部と、
    前記タンク部の上部に接続され前記被処理水を導入する被処理水導入管と、
    前記被処理水導入管の端部に設けられ前記タンク部内に前記被処理水を噴射するノズル部と、
    前記被処理水導入管に接続され前記被処理水のpH調整用の酸を添加する酸導入管と、
    前記タンク部の頂部に配置され排気ガスを前記タンク部の外部に放出する排気部と、
    前記タンク部の下部に接続され前記空気を導入する空気導入管と、
    前記空気導入管の端部に設けられ前記タンク部内に前記空気を供給する空気供給部と、
    前記タンク部の下部に配置され遊離炭酸成分が除去された処理水を貯溜する処理水貯留部と、
    前記処理水貯留部に連通して前記処理水貯留部よりも高い位置まで立ち上がる導管を含み、前記処理水を使用する機器に前記処理水を送水する処理水流出部と、
    前記排気部において前記タンク部の外部に放出する排気ガスの排気量を制御する排気量制御部と、を有し、
    前記排気量制御部によって前記排気部における排気量を制御することによって、前記タンク部の内圧を加圧状態に維持するとともに前記処理水貯留部における処理水水位を予め定められた水位に保持し、前記タンク部内の圧力と前記処理水を使用する機器における圧力との差圧のみによって前記処理水流出部を介して前記処理水を送水してなる脱炭酸処理装置。
  2. 前記排気量制御部は、
    前記処理水貯留部における処理水水位を検知する検知部と、
    前記排気部に配置される電気的駆動弁であって、前記検知部によって検知した処理水水位に連動して弁体の開度が調整される電気的駆動弁と、を有している請求項1に記載の脱炭酸処理装置。
  3. 前記処理水貯留部における処理水水位よりも上方の位置と、前記処理水貯留部における処理水水位よりも下方の位置とにおいて前記タンク部に連通する水位計測部をさらに有し、
    前記検知部は、前記水位計測部における処理水水位を検知することによって、前記処理水貯留部における処理水水位を検知する、請求項2に記載の脱炭酸処理装置。
  4. 前記排気量制御部は、
    前記排気部に配置される機械的駆動弁であって、弁体を閉じる方向に付勢する力を設定自在な機構を備え、前記タンク部内の圧力に連動して弁体の開度が調整される機械的駆動弁を有している請求項1に記載の脱炭酸処理装置。
  5. 前記空気供給部は、前記処理水貯留部に貯溜される前記処理水の中に浸漬されて、前記処理水の中に前記空気を散気する請求項1〜4のいずれか1つに記載の脱炭酸処理装置。
  6. 前記ノズル部から前記被処理水を噴射する噴流方向が上向きである請求項1〜5のいずれか1つに記載の脱炭酸処理装置。
JP2012198632A 2012-09-10 2012-09-10 脱炭酸処理装置 Active JP6105879B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012198632A JP6105879B2 (ja) 2012-09-10 2012-09-10 脱炭酸処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012198632A JP6105879B2 (ja) 2012-09-10 2012-09-10 脱炭酸処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014050820A JP2014050820A (ja) 2014-03-20
JP6105879B2 true JP6105879B2 (ja) 2017-03-29

Family

ID=50609824

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012198632A Active JP6105879B2 (ja) 2012-09-10 2012-09-10 脱炭酸処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6105879B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017000940A (ja) * 2015-06-09 2017-01-05 株式会社ウェルシィ 地下水の処理方法および地下水の処理装置
JP6772880B2 (ja) * 2017-02-14 2020-10-21 三浦工業株式会社 水処理装置

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH057386U (ja) * 1991-05-23 1993-02-02 株式会社サンワード 連続式給水脱気装置
JP2750810B2 (ja) * 1993-12-22 1998-05-13 整水工業株式会社 脱炭酸処理方法
JPH0957361A (ja) * 1995-08-18 1997-03-04 Otsuka Chem Co Ltd ガス発生剤による超塑性板材のブロー成形法
JP2000042530A (ja) * 1998-07-28 2000-02-15 Japan Organo Co Ltd 脱気装置
JP2003047950A (ja) * 2001-08-01 2003-02-18 Kurita Water Ind Ltd 脱酸素及び脱炭酸処理装置並びに処理方法
JP3782985B2 (ja) * 2002-07-05 2006-06-07 株式会社栗本鐵工所 逆止弁装置
JP4365331B2 (ja) * 2005-02-01 2009-11-18 三井造船株式会社 水中の残留オゾン除去方法及びバラスト水中の残留オゾン除去方法
JP2007190530A (ja) * 2006-01-23 2007-08-02 Miura Co Ltd 脱気装置
JP5535817B2 (ja) * 2010-08-06 2014-07-02 三菱重工業株式会社 エアレーション装置及びこれを備えた海水排煙脱硫装置、エアレーション装置の加湿方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014050820A (ja) 2014-03-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11339068B2 (en) Eductor-based membrane bioreactor
KR100671104B1 (ko) 기체용해량 조정 방법, 장치 및 시스템
KR101395796B1 (ko) 탄산화 장치 및 이를 이용한 탄산화 방법
KR20160045152A (ko) 수처리 시스템
JP4978592B2 (ja) 純水製造装置
WO2012122271A2 (en) Systems and methods for delivering a liquid having a desired dissolved gas concentration
KR101161257B1 (ko) 이산화탄소(co2)를 물에 용해시켜 포화탄산수(h2co3)를 제조하는 방법과 장치
JP6105879B2 (ja) 脱炭酸処理装置
JP5360634B2 (ja) 炭酸ガス含有濃度制御が可能な炭酸ガス含有殺菌水生成方法および装置
JP5412135B2 (ja) オゾン水供給装置
JP2010199124A5 (ja)
CN102249361B (zh) 一种臭氧供气压力稳定装置及使用该装置的气浮反应器
JP4232490B2 (ja) 脱気装置
KR102288440B1 (ko) 기체 용해 장치 및 그를 포함하는 미세기포 발생장치
JP2007190530A (ja) 脱気装置
JP5817081B2 (ja) 溶存酸素除去装置
CN111819156B (zh) 使用反渗透膜系统产生淡水的方法和系统
JP4133045B2 (ja) 気体溶解器及びそれらを備えた水処理装置
JP5759839B2 (ja) 有機性廃水の嫌気性処理装置
JP4573141B1 (ja) 気体溶解装置
JP5025021B2 (ja) 脱酸素脱炭酸装置
KR20110081557A (ko) 버블을 이용한 산소용해장치
US11642634B2 (en) Gas saturation of liquids with application to dissolved gas flotation and supplying dissolved gases to downstream processes and water treatment
JP2008086984A (ja) 脱気水の連続製造供給装置
JP2004237264A (ja) 真空脱気装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150731

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160307

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160426

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160624

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161101

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170207

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170303

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6105879

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250